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クレジット

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クレジット
※割賦販売法の「信用購入あっせん」には、いわゆる「翌月一回払い」は
含まれません。
クレジット
2.クレジット方式による分類
(1)包括信用購入あっせん(クレジットカード)
消費者が、あらかじめクレジット会社に申込をし、審査を受けて
発行されたカード等を用いてクレジットを利用するものです。消費者
はカード等を利用して、一定の範囲内(有効期限や利用可能枠等)でク
レジットのシステムを反復・継続して利用し、販売会社(加盟店)で商
品等を購入することができます。
クレジットとは
(2)個別信用購入あっせん(個別クレジット)
消費者が販売会社(加盟店)で商品等を購入するごとにその商品等
クレジットは、一般に商品等の代金を後払いにすることをいい、
「販
を購入するためのクレジットの申込をして、利用するものです。
売信用」とも呼ばれています。
例えば、自動車を購入するのであれば、その自動車を購入するため
その場に現金がなくても商品等の購入ができる、支払いを分割する
のクレジットの申込をして、審査を受け利用します。
ことができるなどの利点がありますが、利用にあたっては、収入と支
最近では、携帯電話・スマートフォンを購入する際の利用が増えて
出のバランスを考慮した支払い計画が必要です。
います。
3.支払可能見込額調査
「信用購入あっせん」を利用する消費者が多重・多額債務におちい
クレジットに関連する法律として「割賦販売法」があります。
ることを防止することを目的として、
「割賦販売法」では、クレジット
この法律では取引形態により、
「割賦販売」、
「ローン提携販売」、
「信
契約の締結に際し、申込者(消費者)の支払い能力の調査を行う義務を
用購入あっせん(包括・個別)」、「前払式特定取引」に分類されます。
クレジット会社に課しています。この調査を「支払可能見込額調査」と
ここでは、最も一般的な「信用購入あっせん」を紹介します。
いい、調査によって算定される金額を越える契約の締結は原則禁止さ
1.
「信用購入あっせん」
● クレジット
クレジットの種類としくみ
れています。
「支払可能見込額」とは、消費者が自宅等の資産を譲渡・担保するこ
消費者が、クレジット会社とあらかじめ契約している販売会社
(加盟
となく、かつ、生活維持費を使用することなく、クレジットの支払い
店)
で商品等を購入する際、クレジット会社が消費者にかわって販売会
に当てることが出来ると見込まれる1年間当たりの額をいいます。
社に代金の支払いをし、後日、消費者がクレジット会社に代金を2か
月を超えて支払う取引形態をいいます。
カード等を用いる「包括信用購入あっせん」とカード等を用いない
「個別信用購入あっせん」に分類されます。
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271
クレジットの利用方法
〈OK〉
〈NG〉
クレジットカードの
利用可
クレジットカードの
利用不可
「信用購入あっせん」
を例に、一般の店舗での利用方法を紹介します。
1.包括信用購入あっせん
(クレジットカード)
[利用可能額オーバー、
有効期限切れなど]
(1)入会申込書への記入及び申込書の提出
申込書に、
「氏名」
、
「住所」
、
「電話番号」
、
「勤務先」
、
「年収」
等を記入しま
す。これらはクレジット会社の審査に必要なものです。正確に記入しましょ
う。また、申込書やパンフレットには、クレジットカードを利用する際に必
要なことが記載されていますので、よく読んで確認することが必要です。
(2)クレジット会社の審査
(5)利用伝票の記載内容の確認とサイン・暗証番号入力
利用伝票に記載された内容(「商品等名」、「金額」、「支払方式」等)を確認
して、利用伝票にサイン、または端末に暗証番号を入力します。
(6)商品等と利用伝票(控え)の受取り
〈OK〉
〈NG〉
クレジットカードの
発行
クレジットカードの
発行不可
クレジットカードを提示し、支払い方法(「翌月一括払い」、「ボーナス一
括払い」、「分割払い」、「リボルビング払い」等)を選択します。
※あらかじめ支払方式が限定されているカードもあります。
(7)クレジット会社へ支払い
後日、クレジット会社から利用明細書(請求書)が届きます。請求書の記
載内容(利用金額など)と利用伝票の控えとを照合しておきましょう。
多くの場合、指定した金融機関の口座から引き落とされます。
※Web上で利用明細が確認できるサービスも増えています。
● クレジット
● クレジット
(3)クレジットカードの提示と支払方式の選択
利用した際に渡される利用伝票の控えは、自分がクレジットカードを利
用した記録です。支払いが終了するまで必ず保管しましょう。
2.個別信用購入あっせん(個別クレジット)
(1)購入商品等の決定および個別クレジットの利用
(4)利用可否の確認(オーソリゼーション)
クレジット会社により利用の可否(販売承認等)が確認されます。
(2)申込書の記入
申込書に
「氏名」
「
、住所」
「
、勤務先」
「
、年収」
等を記入します。これらは、
クレジッ
ト会社の審査に必要なものです。正確に記入しましょう。また、申込書には契
約内容等の大切なことが書かれていますので、よく確認することが必要です。
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(1)翌月一括(1回)払い
(3)申込書を販売会社を通じてクレジット会社に提出
申込書の控えを受取ります。この控えには契約(申込)内容が記されてい
ますので、支払いが終わるまで保管しておきましょう。
マンスリークリアとも呼ばれ、商品等を購入した翌月に一括して支
払う方式です。一般に手数料はかかりません。
(2)ボーナス一括(1回)払い
商品等を購入した翌ボーナス時期に一括して支払う方式です。この
(4)クレジット会社による審査
クレジット会社から電話などで、申込書の内容や申込みが本人の意思に
基づいたものであるかの確認が行なわれます。
方式も一般に手数料はかかりません。
(3)分割払い
〈OK〉
〈NG〉
商品等を購入した際、商品等の金額や支払金額等を考慮して、支払
回数(例えば10回払い、24回払いなど)を決めて支払う方式です。利用
金額や支払回数に応じた手数料がかかります。
立替払い契約の成立
立替払い契約の不成立
商品等の購入が
できます
商品等の購入は
できません
(4)リボルビング払い
クレジットカードを利用した支払残高をもとに月々の支払金額を一
定額に決めておく方式です。月々の支払いを一定にすることができ家
(5)商品等の受取り
計管理がしやすい利点があります。一方、分割払いと異なり、支払回
数や期間の設定がないため、支払残高があるかぎり支払いが続き、無
(6)クレジット会社への支払い
多くの場合、指定した金融機関の口座から引き落とされます。
● クレジット
● クレジット
計画に利用すると支払いが困難になる場合もあります。支払残高に応
じて手数料がかかります。
2.クレジットカードの紛失・盗難
クレジットカードを紛失した、または盗難にあったことに気付いた
クレジットについて知っておきたいこと
1.クレジットカードの支払方式
クレジットカードには、いくつかの支払方式があり、利用時に選択
場合は、すぐにクレジットカードを発行した会社と最寄りの警察に届
けることが必要です。多くのクレジットカードには紛失したり盗難さ
れたカードが不正に利用されてしまった場合に損害を補てんする制
度がありますが、この制度を利用するためには速やかな届出とクレ
ジット会社の調査に協力しなければなりません。
することができます(※)。以下に代表的な支払方式をあげてみます。
※選択できる範囲は、クレジット会社と販売会社の契約関係や利用す
るクレジットカードによって異なります。
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3.クレジットカードの管理
「クレジットカード会員規約」の中で、クレジットカード会員にはク
(1)個別クレジット契約のクーリング・オフ
レジットカードの「善管注意義務」が課せられています。他人(身内も)
訪問販売などの特定契約において、個別クレジット契約を利用して
にクレジットカードを貸した場合や、カードの管理をしっかりせずに
商品を購入した場合、販売契約とともに個別クレジット契約もクーリ
他人に利用された場合は、支払い義務が生じます。
ング・オフが可能です。
4.暗証番号の管理
(2)個別クレジット契約の申込等の意思表示の取り消し
訪問販売などの特定契約において、個別クレジット契約を利用して
ICチップを搭載したクレジットカードでは、ショッピングの際に
商品を購入した場合に、不実の告知などにより消費者が誤認して契約
サインの代わりに端末に暗証番号を打ち込みます。これは、サインと
した場合、販売契約とともに個別クレジット契約の申込みまたはその
同様に契約内容の確認と本人確認の意味を持ちます。
意思表示を取り消すことができます。
暗証番号は非常に重要なものです。覚えやすいからといって「生年
(3)過量販売の個別クレジット契約の申込の撤回等
月日」、「電話番号」等にしていると、悪用される場合があります。他
訪問販売により、通常必要とされる分量を著しく超える商品などの
人に類推されにくい番号を選ぶことが必要です。
購入契約を締結した場合、購入者はこれを撤回することができ、その
5.利用料金等の確認
場合個別クレジット契約の申込も撤回等ができます。
8.インターネットショッピングでのクレジットカードの利用
には、クレジット会社に直ぐに連絡しましょう。自分の正確な利用履
インターネットでクレジットカードを利用する際には、通常の店舗
歴を確認するためにも、利用伝票の控えは支払いが終了するまで保管
での利用と異なり、伝票へのサインや端末への暗証番号の打ち込みは
しておくことが必要です。
できません。
● クレジット
● クレジット
請求書(利用明細書)と利用伝票の控えとの金額が違っていた場合
6.支払停止の抗弁
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7.個別クレジット
(信用購入あっせん)
の消費者保護
最低限、必要なのは、
「カード番号」と「有効期限」の入力ですが、カー
ド番号とは別に布番された数字(セキュリティコードといいます)を
クレジットで購入した商品等に欠陥があるなどの問題があるとき
追加入力させるサイトや、あらかじめカード会員がクレジットカー
は、消費者はクレジット会社からの代金請求に対して、問題が解消す
ド会社に登録しているパスワードを入力させる(このしくみを3Dセ
るまでの間その支払いを停止することができます。これが、割賦販売
キュアといいます)サイトが増えています。このような安全管理措置
法に定める「支払停止の抗弁」です。ただし、これは契約の解除ではあ
がされているかを確認して利用することを推奨します。
りません。問題が解決した場合には、その後支払いを再開しなければ
また、インターネットでクレジットカードを利用する際には、情
なりません。
報の管理の意識も必ず必要です。サイトにログインするIDやパスワー
なお、
「支払停止の抗弁」には、一定の条件(金額、支払方式など)が
ドの使い回しはやめて、利用したサイトは必ずログオフする習慣を付
ありますのでご注意ください。
けておきましょう。
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