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製品の安定供給に向けて、 原材料の複数購買化を推進

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製品の安定供給に向けて、 原材料の複数購買化を推進
KANEKA CSR Report 2014
ハイライト
取 引 先 ( 仕 入 先 ) と と も に
Working with Business Partners 01
製品の安定供給に向けて、
原材料の複数購買化を推進
東日本大震災と他社化学工場での事故を教訓に、
カネカでは、原材料の複数購買化によるサプライチェーンの強化を図っています。
お客様への供給責任を果たすための生産工程づくりへの挑戦
カネカでは、自社工場における生産拠点の複数化と同時に、可能
製造を開始しますが、カネカロンはカネカ独自の製品であるため、供給
な限り多くの原材料について複数の調達先を確保することで、お客様
責任を果たすためにも、複数購買化によるサプライチェーンの強化は
重要な課題になります。今後は、製品設計や設備設計(プロセスエン
への製品の安定供給に努めています。
ジニアリング)の段階から複数購買を前提としたモノづくりを推進し、製
原材料の代替化は、社内における現行品とのマッチング評価だけで
品の安定供給に向けた取り組みを強化していきます。
なく、代替品を使用した試作品をお客様に評価していただき、問題の
ないことを確認する必要があるため、多くの労力と時間を必要とします。
社員の声
そのため、新たに生産を開始する海外拠点等では、複数購買を前提と
グローバルな調達の
全体最適化を
推進していきます
した製造ラインの立ち上げに取り組んでいます。
2015 年には、カネカマレーシアの新工場で合成繊維カネカロンの
原料部
購買第二チームリーダー
■ カネカ事業部ごとの原材料複数購買化実施状況
梅田 茂
その他
1 事業部
18
実施未定
5 事業部
現在進めている
8 事業部
事業部
高品質・低 価格なモノづくりを目指す
カネカにおいて、原料部のキーとなる活動
実施予定
4 事業部
製造部門に提案していくことです。代替原
材料の確保は製品の安定供給のために重
2/3 の事業部で原料複数購買を実施あるいは実施を予定している
要ですが、コストアップを伴うようでは現
場のモチベーションの向上につながりませ
■ 複数購買化推進の流れ
事業部に
おける
複数購買化の
導入決定
は、コストダウンにつながる代替原材料を
ん。しかし、コストダウンに結び付くなら代
品目ごとに
検討
他社比較/
サンプル評価等
複数購買化
運用開始
替化のスピードも上がっていきます。
原料部では、災害等の場合のリスクマネ
ジメントの一環として、海外製造拠点が購
買している原材料やサプライヤーの情報収
集も行っています。調達におけるグローバ
ルな全体最適化を推進するために、日本
の原料部がカネカグループのセンター機能
を担うことも重要になると考えています。
原料購買担当者会議の様子
53
KANEKA CSR Report 2014
取 引 先 ( 仕 入 先 ) と と も に
Working with Business Partners 02
調達・購買先の環境・社会対応
私たちは、公平、公正と地球環境への負荷低減をキーワードとした「調達基本方針」のもと、
取引先(仕入先)とのコミュニケーションに配慮して、調達活動に取り組んでいます。
調達基本方針に基づく
グリーン調達への取り組み
カネカグループは、2011 年度制定の「調
■ 方針
調 達 基 本 方 針
(1)取引先と相互の企業価値の向上を目指した調達活動を推進します。
達基本方針」のなかで、取引先と相互の企
(2)地球環境への負荷低減を目指し、グリーン調達に取り組みます。
業価値の向上を目指して合理性のある取引
(3)公平かつ公正な取引機会を提供し、品質、価格、供給安定性、技術開
発力、環境保全、安全確保への取り組み等を総合的に考慮した合理性
のある取引を行います。
を行うとともに、地球環境に配慮したグリーン
調達に取り組むことを宣言しました。
グリーン調達については、2012 年度制定
の「グリーン調達ガイドライン」に基づき、関
(4)国内外の関連法規制を遵守した取引を行います。
連部門への周知徹底と体制の整備を図ると
ともに、調達先の環境マネジメントシステムの
認証取得状況調査、および原材料への禁
止物質混入防止の取り組みを開始しました。
資材調達の取り組み
輸送途上災害に対する
物流安全の取り組み
資材調達部門では、取引先との共創によ
る価値の追求を目的として、発注実績の分
2013 年度も年間計画を立て、
「構内交
析調査およびその結果に基づく取引先との
通ヒヤリハット抽出と対策」や「労働災害も
情報交換を開始しました。
含めた事故事例」を活用した安全運転の意
これは個別発注案件だけでなく、継続かつ
識啓発を、当社と輸送会社が一体となった
安定的なパートナーシップの強化に向けて、
取り組みを実施しました。また、
「輸送途上で
受発注双方の目線で提案する等、コミュニ
の輸送異常のシナリオに基づく緊急通報訓
ケーションを取り合いながらお互いのレベル
練」、
「毒劇物製品の想定緊急措置訓練」
アップをねらうものです。
を通して、事故が発生した場合の措置や、
また、
「グリーン調達基準」に則って、調達
品目にエコ商品の「見える化」や取引先の
高砂・化成製造部 塩素ローリー輸送中の
事故漏えい処置訓練の様子
速やかに通報することで拡大防止を図るため
の取り組みを行っています。
環境面に対する取り組み状況の把握とグリー
ン調達の実践に努めていきます。
実際に消防車や救急車も出動しての実地訓練
カネカグループは、2013 年度末に「グリーン調達ガイドライン」を発展させて「グリーン調達基準」を制定し
ました。2014 年度はこの基準に基づくグリーン調達活動の推進に徹底して取り組むとともに、グループ会
社での取り組みを拡大していきます。さらに、CSR 調達へステップアップさせる検討も開始します。
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