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インドの特許調査会社の評価

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インドの特許調査会社の評価
2014 年度インド IPG
特許ワーキンググループ報告書
インドの特許調査会社の評価
2015 年 5 月
インド知的財産研究会(IPG)
特許ワーキンググループ
目次
1.はじめに ................................................................... 2
2.インドの特許調査会社が発展した背景と現状について .......... 3
3.評価手順 ................................................................... 4
4.評価結果 ................................................................... 7
5.日本企業が留意すべき点及び考察 ................................... 11
6.おわりに .................................................................. 13
7.協力いただいたインドローカル特許調査会社(ABC 順) ...... 14
8.特許 WG メンバー紹介 ................................................. 15
9.参考資料 .................................................................. 16
本報告書では、可能な限り正確性を期すよう努めておりますが、正確性の採否
は皆様の責任と判断で行ってください。本報告書の情報により、不利益を被る
事態が生じたとしても、当会はその責任を負いません。
1
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1.はじめに
インド知的財産研究会(インド IPG)1は、インドにおける横断的な日系企業
の知財活動を支援する場として 2006 年に設立された。
インド IPG では、
定期会合を通じたメンバー間での情報共有
外部講師を招いたセミナー・勉強会の開催
インド政府当局との意見交換、要望書の提出
などを主体に活動を行っている。
2013 年には、インド IPG の作業部会として模倣品 WG、特許 WG が設置さ
れ、知財活動の実務に関連した実態調査などを行っている。
特許 WG では、インドの特許出願にかかわる実務面でインド固有の実態を調
査するべく活動を行っており、昨年度は、
「インドにおける特許の補正」をテー
マに調査・解析を実施、インド IPG の事務局である JETRO のホームページにて、
その報告書を公開した。
本年度は「インドの特許調査会社の評価」をテーマに設定し、特許 WG で調
査・評価を行った。
(テーマ選定の理由)
世界中に進出しグローバルな経済活動を行っている日本企業にとって、世界
での知財戦略は重要な位置づけとなっている。その元となる特許調査、技術調
査の重要性はきわめて高い。それらは主に英語文献の調査がメインで、特許調
査の迅速化、精度向上、調査業務のコスト削減は日系企業にとって課題の一つ
である。英語の文献調査が可能なインドの特許調査会社をリーズナブルに利用
できれば、日本企業にとって解決策のひとつになりうる。
一方、実際にインドの調査会社を利用している日系企業は少数であり、その
理由としてインドの特許調査会社の特許調査能力レベルが不明であることから、
その得られる結果の費用対効果の算出が難しいことがあげられる。
これらの状況から実際に特許調査・文献調査をインドの特許調査会社へ依頼
し、その回答結果を評価することにより、インドの特許調査会社の実力の把握
および特許調査会社への依頼時に留意すべきことなどが明確になれば日系企業
の知財戦略において有用な情報になりえるため、本年度の特許 WG のテーマと
して設定した。
1
https://www.jetro.go.jp/world/asia/in/ip/#ipg
2
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2.インドの特許調査会社が発展した背景と現状について
インドの IT 産業は目覚ましい発展をとげている。2014年のインド IT 産
業の規模は 14兆円(1、180億ドル)とも言われており、インド GDP の8%
を占めている。IT 産業の内訳は、アウトソーシングが40%、ソフトウエア開
発が20%、その他(エンジニアリング、製品開発等)が40%である。アウ
トソーシングの発注元は、世界を代表する大企業(MNC)が中心であり、業界
としては金融、製造業、医療、薬などが知られている。
インドでアウトソーシングが躍進した一つの理由として、インドの教育制度
がある。インドの教育制度は、インド工科大学(IIT)に代表されるように理工
系中心であり、インドでは毎年210万人が大学を卒業するが、95%の卒業
生がアウトソーシングを中心とした IT 産業に就職するため、人材供給量は非常
に豊かである。また、その他の理由として、大学における講義が英語で行われ
るため、グローバルな対応力が高いと言える。更に、その他の理由として、政
府による情報処理技術の推進が中央政府の最優先事項の一つになっていること
もある。例えば、インド内部の都市バンガロールや、ハイデラバードなどに、
ソフトウエア・テクノロジー・パーク(STP)を建設し、進出企業への税制など
を優遇した結果、米 GE、米 IBM、米マイクソフトなどの大企業が進出したこと
もある。
以上のような理由で、アウトソーシングを中心とする IT 産業がインドで大躍
進していったが、知的財産権におけるアウトソーシングにも数多くの企業が参
入している。例えば、www.indiamart.com というサイトで、“prior art search”
というキーワードを入れて検索すると、約 130 社のインド特許調査会社がリス
トアップされる。インド特許調査会社の所在地として、デリー、バンガロール、
チェンナイ、プネ、グルガオンとインド全土にインド特許調査会社が存在して
いることが分かる。
更に、インドにおいて、特許データベースを開発する企業として、Molecular
connections、Clairvolex が知られている。特許データベースという観点で言え
ば、インド特許庁が提供するデータベースとして、IPAIRS もある。以上のよう
に、インドには、特許調査会社及び特許データベースが複数ある。
米国ミネソタ州に本社を構える Outsource Portfolio は、インドの法務プロセ
ス·アウトソーシング企業のランキングまでつけているが、これは、米国企業が
インドのアウトソーシングをうまく取り入れている証拠の一つである。一方、
日本を振り返ってみると、英語と日本語という言語の違いがあるものの、経営
の中にインドアウトソーシングをうまく取り込んでいないというのが実情では
ないだろうか。
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3.評価手順
以下の手順にて、調査依頼案件の選定、特許調査会社の選定・評価を行った。
◆調査依頼案件の選定
・特許調査会社への調査依頼内容は、「特許無効調査」「特定技術調査」
・WG参加企業から調査依頼案件を募り、選定
◆調査対象の特許調査会社選定
・インド特許調査会社のなかから、規模、地域などを考慮し数社を選定
◆調査依頼
・選定調査会社に、無償調査を条件に、書類にて調査依頼
◆調査回答回収
・調査を承諾した調査会社より、書面もしくはデータにて提出を依頼
・回答形式は、各調査会社の任意
・回答は全件が好ましいが、実施の有無は各社の任意
◆調査結果による調査会社の評価
1.評価は、特許調査依頼を行った企業が自社の依頼内容に関しのみ行う
2.インドの特許調査会社から提出された調査結果をもとに、所定の評価フォ
ーマットに沿った項目にて評価を実施。
(9.参考資料参照) 案件毎に、総合
評価のコメントも記載し、順位を付ける。
3.評価は、優、良、可、不可の4段階とする。(ただし、使用データベース、
コメントで評価する項目を除く)優、良、可、不可の判断基準は、各企業の
任意。
4.WGにて、各企業の評価フォーマットをまとめ、調査費用も含め、全体評
価を実施
◆調査依頼案件の選定結果
WG参加の企業より提出のあった「特許無効調査」4件、
「特定技術調査」4件
の計8件を選定した。
無効調査案件
特許 No.
A1 US 6329610(B1)
内容
Hybrid wiring board, semiconductor apparatus,
flexible substrate, and fabrication method of
hybrid wiring board
集積度が極めて高い半導体素子用の配線基板に関
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する発明
A2 US 8280304(B2)
Device with an EEPROM having both a near
field communication interface and a second
interface
A3 US 7240581(B2)
A4 IN 206823
Instllation Structure of Brake Pedal
Steel material for hot work tools
熱間加工工具用の鋼材料
特定技術調査案件
B1 偽造防止用途に用いるホログラムに関する技術
セキュリティドキュメント(※)用OVDについて技術動向の調査
※セキュリティド キュメント:紙幣・パス ポート・公文書・証書・ID
カー ド・ブランドプロテクション
OVD 技術のうち、どのような要素・技術が利用されようとしているのか?
Security Documents
Investigation & Analysis of technical trends about 'OVDs' (Optically
Variable Devices) for Security Documents.
Security Documents:
Banknote, Passport, Government Document, Certification, ID
Card and Brand Protection etc.
Targeting achievement:
What kinds of OVD element, technology and application seem to be
adopted for secure market?
B2 複数の画像形成装置が接続された環境において、省エネ、高効率を目的と
して装置の状況や構成、設置環境などに応じてジョブを振り分けるもの
Image forming
Allocating jobs depending on status and configuration of an
apparatus, and setting environment, for the purpose of energy saving
and high efficiency in an environment which a plurality of image
forming apparatus are connected.
B3 熱間工具鋼において、高熱伝導率を有する金型材料
Hot working die steel
Hot working die steel with high thermal conductivity property
Application: Tool or Die for hot-stamping, die-quenching,
die-casting, extrusion, forging
Properties: high (excellent) thermal-conductivity,
thermal-diffusivity thermal-diffusivity
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B4 電動三輪車の走行制御技術
選定理由:スズキのセニアカーのようなカートでは実用化されて長い技術
ではあるが、日産のランドグライダーやトヨタの i-Road のような新世代の
コンセプトカーも出てきている分野。また、インドではお馴染みリキシャ
ーも電動化の動きがでてきているので、インド人向きとも言える。
走行制御としたのは、最近の3輪特有のリーン制御等にも着目した解析が
できるかで調査会社の実力が測れると考えたため。
"Theme: Vehicle safety control system of Electronic three-wheeled
vehicle.
(It isn't required things like mere hardware of Electronic
three-wheeled vehicle.)
Instruction:
Nowadays, many concept cars of Electronic three-wheeled vehicle
are released such as ""Toyota i-Road"" ,""Honda 3R-C"" and
""Kawasaki J"" .
And, it is said that electronic version of auto-rickshaw will be
promoted.
Moreover, safety control system which can assist drivers is important
technology such new vehicles.
So, we'd like to know technical issues and the trend of this field.
◆特許調査会社選定及び承諾結果
4社より協力の承諾があり、調査結果の回答を受けた。
(○=回答あり、-=
回答なし)
特許無効調査
特定技術調査
調査案件
A1
A2
A社
-
○
B社
-
○
C社
-
○
D社
○
○
A3
A4
○
-
-
-
-
○
○
-
B1
B2
○
-
-
○
○
-
-
-
B3
B4
-
○
-
-
-
○
○
○
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4.評価結果
(ア) 特許無効調査案件について
今回の特許無効調査で使用した調査会社は、特許分類とキーワードの選定は
比較的妥当との評価を得たものの、それらを如何に組み合わせるかという検索
式の構築および展開については適切でないとの評価となった。検索式の精度が
十分とは言えないため、クライアントの期待するような文献を抽出できず、そ
の結果、無効化できる可能性の高い案件もなかったようである。
また、新規性・進歩性の判断については、言及自体がなかったり、抽出文献
の開示内容を誤認していたりと難易度の高いスキルは十分なレベルに達してい
ないと考えられる。
一方、解析結果の見易さに関しては概ね高い評価が得られたが、視覚的に優
れた印象を受けたとの観点のみで調査会社の能力を過大評価することのないよ
う、留意されたい。
次に、費用面に関しては開示してこなかった調査会社もあるが、最も評価の
高かった調査会社でアワリーチャージが約 50 米ドル、調査時間は 50~75 時間
であった。しかし、アウトプットに対して実際の調査工数を掛けすぎていると
思われる案件もあり、この点からすると、効率良く高精度の検索式を立てられ
ないような案件については費用対効果が優れているとは言えない。
以上から、対象となった調査会社四社のうち半数は、いずれの評価項目にお
いても低水準のアウトプットしか残せず、現時点では、特許無効調査の委託先
としては到底推奨できるものではないと思料する。しかしながら、例えば、特
許無効調査において、英語文献を対象としたスクリーニング調査で一次抽出結
果を入手するような場合には、インドの調査会社を試してみても良いかもしれ
ない。
以下に、各社ごとの全体評価をまとめて記す。なお、詳細については 9.参考
資料を適宜参照されたい。
①
A社
今回の調査対象となった調査会社の中で、総合的に最も高い評価を得た。無
効調査案件の技術分野に応じて検索データベースを使い分けたり、検索作業の
チェック項目を用いたりする等して、品質管理を意識している姿勢が見られた。
検索式の構築に関し、特許分類の選定精度は相対的に高いことが認められる
ものの、特許分類とキーワードの組合せについては若干絞込み過ぎている傾向
が見られ、検索漏れの可能性は否定できない。スクリーニング能力については
推し量ることはできないが、抽出文献の中から選定した最近似文献は妥当と言
える。また、解析結果は全体的に見易くまとめられている。
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②
B社
当該調査会社が担当した無効調査案件は1件だけであったが、2番目の高評
価を得た。複数の検索ツールの特徴を十分に把握しており、それを反映して検
索式を使い分けている様子が窺えた。
A 社同様に特許分類の選定精度が高いものの、特許分類とキーワードの組合せ
は適切であるようには見えない。検索式の構築能力は国際レベルには達してい
ないようだが、クライアントによる指導により、改善の余地があると思料する。
他方、解析結果の見せ方は他調査会社と比べ、最も優れていると評価された。
③
C社
使用するデータベースは多くなく、特許分類の選定を除く検索式構築能力が
全般的に見劣りするとして、4 社の中では3番目の評価を受けた。しかしながら、
解析結果の見易さに関しては高評価を得た。
出願人検索においては、無効調査対象特許とは異なる技術分野のメーカが多
く選定されており、選定基準が不明であった。また、キーワード検索でも不要
な限定がなされていて、サーチャーの意図が読み取れないものが多かった。
④
D社
有料の商用データベースを使用せずに特許無効調査を行っており、今回担当
した3件いずれもが低調な結果に終わった。検索式に特許分類をほとんど使用
しておらず、キーワード検索に頼り過ぎている。キーワードの選定に関しても、
無効調査対象特許に使われる文言だけを選定していて同義語を一切用いていな
い。調査対象期間も対象特許の出願日(優先日)より前に限定しないで検索し
ているため、ノイズを多く含んでいると推察される。
解析結果については、抽出文献の説明が要約のみであり、詳細を把握するこ
とができない。また、要約には符号が付されておらず、掲載された唯一の図面
中の符号が何を指しているのかを確認するためには、別途、特許公報を確認す
る必要があった。
(イ) 特定技術調査案件について
特定技術調査に関しての検索式の構築に関しては、一定の評価を得た調査会
社と、日本企業が求める水準に到底達成していない調査会社とに大きく分かれ
た。ただし、評価を得た会社についても、具体的にどのように分類とキーワー
ドを組み合わせたのかが不明確な場合もあり、改善の余地も大きい。次に精度
についてであるが、大まかな技術トレンドを把握するための特定技術調査案件
には、無効調査案件ほどの精度は要求されないものの、それでも抽出された文
献に偏りがある、説明が不足しているといった意見が散見された。このような
課題は、技術理解不足も一因になっていると考えられるが、この点については、
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今回はトライアルであり、こちらが提示した情報量がそれほど多くなかったこ
とも勘案する必要がある。
特定技術調査は、日本の調査会社であっても、はじめからクライアントが求
めるイメージ通りの調査対象の絞り方や資料のまとめ方で調査を行うことは困
難であり、調査前や調査中の摺り合わせが非常に重要であると言える。よって、
商慣習や品質への考えが異なるインドの調査会社に調査を依頼する場合には、
よりこの点に注意する必要がある。できるだけ具体的に調査の実施方法や報告
書のフォーマット等を指定し、品質のチェック方法、工数の見積もり等を事前
に確認した上で調査を依頼すべきである。このように、きちんと進め方を決め
た上で、習熟が進めば、ある程度の品質を確保することができる可能性がある。
評価が最も高かった調査会社のアワリーチャージは50米ドルであることを考
慮すると、適正な工数で所望の品質を確保できる仕組み作りができれば、英語
での特許調査アウトソーシング先としてインドの調査会社は魅力的なものとな
る。
以下に、各社毎の全体評価を記す。なお、詳細については 9.参考資料を適宜
参照されたい。
①
A社
今回の調査では複数の案件を担当したが、総じて高評価となり、特定技術調
査においても今回対象となった調査会社でもっとも高い評価となった。検索に
ついては日本特許検索用の PAJ も含めた複数の国際的なデータベースを使用し、
検索式についてもキーワードと分類を組み合わせて漏れのない調査を行おうと
いう意図が見える。また、調査のステップの見える化や出願人・発明の分析な
どの顧客に対する配慮もしようとしている。
但し、肝心の解析結果についての説明が不足している点は懸念点である。もち
ろん、そのような点は顧客とのコミュニケーションによって改善できる点であ
り、調査能力面では、最も国際水準に近い調査会社であると言える。
②
B社
検索式については、選択すべき分類を使えておらず、キーワードと分類の組み
合わせにも特に工夫が見られないため、検索結果にノイズが多く、効率的な調
査とは言い難い。また、検索結果からノイズを落とすスクリーニングについて
も要求水準を満たしておらず、すぐに実務で使えるレベルの調査結果とはなっ
ていない。この結果、今回の調査の評価では、4社中3番目の評価となってい
る。但し、国際的に定評のある DB を使用しており、解析結果を見易くまとめる
能力は備わっていると評価された。
③
C社
今回の調査では2番目に高い評価となった。分類についての理解が不足してい
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る点や、調査結果が中国実案に偏っている点などは、日本企業が求める水準に
まで達しているとは言い難いが、相対的に見ると明らかに劣っているという点
も見られなかったため、インドの調査会社の中では潜在能力は有している調査
会社であると言える。調査結果を分析し、技術的なカテゴリー分けを試みてい
る点は、付加価値があると評価された。
④
D社
検索方法や検索結果に係るほぼ全ての要素において、厳しい評価となり、総合
的にも4社の中で最も低い評価となった。具体的には、ツールについては
Google 等の無料ツールのみしか使っておらず、分類を使おうという姿勢も見ら
れなかった。調査結果については、明らかに関係の無い文献を摘出しており、
技術理解が不足していると判断された。文献番号の記載ミスなど致命的なミス
も散見され、現時点の調査能力では日本企業が利用するのには適さないとの評
価となった。
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5.日本企業が留意すべき点及び考察
日本企業の中にはインドの特許調査会社を積極的に利用しているところもあ
る。これらの利用者の意見に基づいて日本企業が留意すべき点及び考察につい
て補足する。
(a)無効資料調査
無効資料調査をインドの特許調査会社に行なわせる動機としては、日本で既
に行われた特許調査の補完を目的とすることが多い。ここで、日本での進歩性
判断は、各文献の組み合わせを可能にする記載の有無に基づいて行われるので、
インドの特許調査会社に依頼をする場面では、既に主引例となり得る文献は多
数発見されている。したがって、前提として、インドの特許調査会社には副引
例を探してもらうことになることが多い。インドの特許調査会社は、対象特許
の構成要件が含まれているような文献を見つけることには慣れているところが
少なくない。しかし、進歩性違反であるか否かを調査するには、これだけでは
足りず、いわゆる論理付けを検討する必要がある。この論理付けの検討に関し
ては、インドの特許調査会社の意識は総じて低い。
したがって、無効資料調査では、論理付けの検討を意識し、既に入手済みの
文献情報や論点を提示した上で、具体的に必要な証拠が何であるかを指示する
ように留意するのがよいと思われる。そして、上述したように、副引例を探し
てもらうという点を意識しておくべきである。このような意識がないと、単に
同一技術を探すだけの調査で終わってしまい、無効資料としては実質的に役に
立たず、参考程度にしかならないという結果になる。実務上は、各文献に記載
の課題を確認した上で組み合わせが検討されたのか等を相手側に確認するのも
有効であると思われる。
なお、論理付けの検討に関して意識が低いとは述べたが、インドの特許調査
会社の調査能力が総じて低いというわけではない。例えば、ある日本企業にお
いて、米国の特許調査会社とインドの特許調査会社とに同一の無効資料調査を
依頼し、両者の比較が行なわれたことがある。結果として、この日本企業では、
米国の特許調査会社よりインドの特許調査会社の方が費用のみならず、調査結
果でも満足度が高いという評価になった。このような例もあるので、インドの
特許調査会社の中には既に実用に耐え得る調査結果を提供しているところも存
在しているであろう。少なくとも、米国などの特許調査会社に依頼している状
況であるならば、インドの特許調査会社を補完として利用する価値は十分にあ
ると思われる。
(b)特定技術調査
現時点では、特定技術調査でインドの特許調査会社を利用しても妥当な調査
結果を得るのは相当に困難であると思われる。これはインドの特許調査会社の
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調査能力の問題だけではなく、そもそも特定技術調査は、日本の特許調査会社
に依頼しても、妥当な調査結果を得ることは困難であることが少なくない。
先の「4.評価結果 (イ)特定技術調査案件について」でも言及されている
が、インドの特許調査会社を利用する際には、特に調査前や調査中のコミュニ
ケーションが重要である。実際に、インドの特許調査会社を利用した人達に話
を聞くと、
「細かく条件を設定して依頼した場合には比較的よい結果を提示して
くれるが、大雑把な条件で依頼した場合には期待外れの結果を提示してくるこ
とが少なくない」などの意見を聞く。しかし、このような傾向が生じるのは、
インドの特許調査会社の能力が不十分であるという理由だけではないように思
われる。例えば、インドの特許実務者は米国流に養成されている者も少なくな
く、インド人からすれば米国人の要求は満たしているという感覚があるように
も推察される。ところが、日本人と米国人とでは特許調査で求めるものが異な
るため、結果として日本人の要求を満たせていないという事態も生じているよ
うに思われる。要するに、日本人とインド人とでは特許実務に対する感覚の違
いがあり、この感覚の違いが日本人からすると期待外れの結果を招いている一
因のようにも思われる。
実務上は、過去に米国企業等の仕事を請けたことがあるか否かを確認し、そ
の際にはどのように仕事を進めたのか等を確認するのも有効であると思われる。
そして、インド人の特許実務に対する感覚を意識した上で、自分達がどのよう
な調査結果を望んでいるのかを明確に伝えるのがよいと思われる。この際、少
なくとも調査対象の絞り方を具体的に説明すべきであることは留意すべきであ
る。特許業務に限らず、日本人とインド人との間でコミュニケーションギャッ
プが生じたという話は多いので、専門家を介してコミュニケーションを図ると
いうのも一考に価すると思われる。
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6.おわりに
2014 年度の特許 WG のテーマとして「インド特許調査会社の評価」を取り
上げ、本 WG メンバーが中心となって、一年に渡って調査活動を行いこの報告
書となった。
実際に本 WG メンバーから具体的な案件を提出してもらい、それをインドの
調査会社に調査を依頼、調査会社からの調査結果を案件毎に提出いただいた各
WG メンバーによって評価を行うことにより、インドの特許調査会社の能力把
握を行なったものをまとめたものである。各 WG メンバーから出された案件は、
さまざまな技術分野にわたっており、また、複数の調査会社を比較評価できて
いるので、インドローカル調査会社の能力をわかりやすくまとめることができ、
非常に有用な指標になったと考える。更に、今回の一連の評価プロセスおよび
評価結果、費用対効果などを加味して、インドローカルの調査会社を利用する
際に留意することなどをアドバイスとして言及している。
本報告書がインドでの調査会社を利用する際の手助けになれば幸いである。
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7.協力いただいたインドローカル特許調査会社(ABC 順)
IP Pro Services (India) Pvt. Ltd.
G-02, Prestige Loka, 7/1, Brunton Road, Bangalore - 560 025, India.
電話番号: + 91-80 6693 5000
代表メールアドレス: [email protected]
事務所ホームページ:www.ipproinc.com
Talwar & Talwar Consultants Pvt. Ltd.
Unit number 252, 2nd floor, Tower B2, Spaze I-Tech Park, Sector
49,Sohna Road, Gurgaon-122002
電話番号: + 91-98 7666 7711
代表メールアドレス: [email protected]
事務所ホームページ:www.ttconsultants.com
UnitedLex BPO Pvt. Ltd.
DLF Building No. 6, Tower A, First Floor, W-Block, DLF Phase-III,
Gurgaon, Haryana 122002
電話番号: + 91-124-3048830
代表メールアドレス: [email protected]
事務所ホームページ:www.UnitedLex.com
WORLD WIDE IPR SERVICES
1st Floor, D-999, Sector-7, Dwarka, New Delhi-110077
電話番号: + 91-9810395199
代表メールアドレス: [email protected]
事務所ホームページ:www.worldwideipr.com
14
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8.特許 WG メンバー紹介
特許 WG リーダー
山陽特殊製鋼インド
木田 忠伯
特許 WG メンバー
キヤノン インディア
トヨタ自動車株式会社
三菱電機インド
Remfry & Sagar
コーヨー ベアリング インディア
凸版印刷株式会社
富士通インディア
フェリシテ特許業務法人
新樹グローバル・アイピー特許業務法人
スズキ株式会社
荒木 博宣
遠藤 雅人
藤田 智之
中嶋 真美子
篠原 政治
佐藤 友康
矢野 貴志
奥
啓徳
田嶋 亮介
渥美 好二
インド知的財産研究会事務局
JETRO ニューデリー事務所
JETRO ニューデリー事務所
JETRO ニューデリー事務所
今浦 陽恵
楢崎 聖子
Vaishali Jain
15
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9.参考資料
16
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評価フォーマット
評価フォーマット
詳細はシート「評価表」参照。
1
A社
B社
C社
D社
総合順位
使用DB/ツール(使用されたデータベースがあれば、調査会社の列に◯を入力してください)
①Total Patent (Lexis Nexis)
②Engineering Village
③IP.com
④Google Web/Scholar
⑤Google Patent
⑥Orbit FAMPAT
⑦Thomson Innovation
⑦Patbase
⑧KIPRIS(KR)
⑨PAJ(JP)
⑩Google Books
⑪IEEE
⑫ACM
⑬CiteSeer
⑭Wiley online Resources
2
検索式(検索式の総合評価もおねがいします)
1 分類の選定
2 キーワードの選定
3 検索式の構築(分類とワードの組合せ)
4 検索式の展開
3
文献抽出精度
4
要件解析の正確さ
5
新規性・進歩性判断
6
解析結果の見易さ
7
その他の評価項目( )
8
評価者コメント
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A1
案件A1 評価結果
詳細はシート「評価表」参照。
1
A社
B社
C社
D社
総合順位
使用DB/ツール(使用されたデータベースがあれば、調査会社の列に◯を入力してください)
①Total Patent (Lexis Nexis)
②Engineering Village
③IP.com
○
④Google Web/Scholar
⑤Google Patent
⑥Orbit FAMPAT
⑦Thomson Innovation
⑦Patbase
⑧KIPRIS(KR)
⑨PAJ(JP)
⑩Google Books
⑪IEEE
⑫ACM
⑬CiteSeer
⑭Wiley online Resources
2
検索式(検索式の総合評価もおねがいします)
1 分類の選定
可
2 キーワードの選定
良
3 検索式の構築(分類とワードの組合せ)
可
4 検索式の展開
可
3
文献抽出精度
良
4
要件解析の正確さ
良
5
新規性・進歩性判断
可
6
解析結果の見易さ
可
7
その他の評価項目( )
8
評価者コメント
分類を使った検索をしたかどうかが不明瞭である。
新規性があることの説明がない。
進歩性についてのコメントが、おそらく、まったくない。
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A2
案件A2 評価結果
詳細はシート「評価表」参照。
1
総合順位
A社
B社
C社
D社
1
2
3
4
使用DB/ツール(使用されたデータベースがあれば、調査会社の列に◯を入力してください)
○
①Total Patent (Lexis Nexis)
②Engineering Village
③IP.com
○
○
④Google Web/Scholar
⑤Google Patent
⑥Orbit FAMPAT
⑦Thomson Innovation
⑦Patbase
⑧KIPRIS(KR)
⑨PAJ(JP)
⑩Google Books
⑪IEEE
⑫ACM
○
○
○
○
○
○
○
○
⑬CiteSeer
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
⑭Wiley online Resources
2
検索式(検索式の総合評価もおねがいします)
可
可
不可
不可
1 分類の選定
良
良
可
不可
2 キーワードの選定
可
可
可
不可
不可
不可
不可
不可
*
*
*
*
3 検索式の構築(分類とワードの組合せ)
4 検索式の展開
3
文献抽出精度
可
不可
不可
不可
4
要件解析の正確さ
可
不可
不可
不可
5
新規性・進歩性判断
可
不可
不可
不可
6
解析結果の見易さ
良
優
良
可
7
その他の評価項目
上位3社は複数の検索ツールを用いており、検索式も複数の異なる切り口(観点)で作成している。特にB社
の検索式は各ツールの特徴が反映されており、検索ツールの機能を熟知し使いこなしていると感じます。
少なくとも上位3社には適切な分類を使用して検索式を構築しようとする基本的な姿勢が認められます。上
位2社の分類選択の精度は当社の一般的な調査員と同等と考えられます。しかしながら、各分類の定義に応
じて適切にワードと組合せる手法は見られません。この結果からインドにおける検索式の作成技術は一般的
に低いと推察しますが、この点は指導による改善の余地があります。
8
評価者コメント
当社抽出の主要文献を提示した会社はありません。当社抽出の参考文献を提示したのは A社のみ。2社以上
で共通の文献も1つのみ。各社バラバラですが、この結果が各社の調査担当者の検索式作成技術の巧拙やス
クリーニング能力によるものか否かは判断できません。本件は複数の要素の組合せ技術であり、クレーム要
件解釈もやや難しいため、検索方針によって結果が大きく左右されます。調査を依頼するに際し、①依頼元
がどのように本件の要件を解釈しているか、及び②調査にあたって注意すべきポイントを正確に伝えればよ
り良い結果が得られた可能性があります。
*: 上記理由により、検索方針に依存する検索式展開の評価は留保致します。
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A3
案件A3 評価結果
詳細はシート「評価表」参照。
1
A社
総合順位
B社
C社
D社
1
2
使用DB/ツール(使用されたデータベースがあれば、調査会社の列に◯を入力してください)
①Total Patent (Lexis Nexis)
②Engineering Village
③IP.com
○
④Google Web/Scholar
○
○
○
○
○
○
⑤Google Patent
⑥Orbit FAMPAT
⑦Thomson Innovation
⑦Patbase
⑧KIPRIS(KR)
⑨PAJ(JP)
⑩Google Books
⑪IEEE
⑫ACM
⑬CiteSeer
○
⑭Wiley online Resources
EPOウェブサイト
USPTO、WIPO、IPO、EPOの各ウェブサイト
可
不可
1 分類の選定
良
不可
2 キーワードの選定
良
不可
3 検索式の構築(分類とワードの組合せ)
可
不可
4 検索式の展開
可
不可
その他
2
検索式(検索式の総合評価もおねがいします)
3
文献抽出精度
良
可
4
要件解析の正確さ
良
良
5
新規性・進歩性判断
不可
可
6
解析結果の見易さ
良
可
7
その他の評価項目
特になし
特になし
ⅰ) A社
報告書に検索プロセスのチェック項目が記載されており、担当者間での調査品質ばらつきが少なく、安定
した調査レベルの報告が期待できると思料する。
一方、抽出文献に開示されている先行技術(Key Feature A5に相当する箇所)に誤認が見られ、それに基
づいた無効調査対象特許と抽出文献との対比結果は受け入れられるものではない。
また、抽出文献の説明に図を用いてはいるものの、説明文中の符号が図に記載されていないことが多く、
結局は当該文献の公報全文をダウンロードして確認する必要があった。
検索式の作成に関しては、使用するDB毎に検索内容を変更しており、DBの特徴に合わせてフレキシブル
に対応しているであろうことが推測されるものの、中には明確な意図を持って使い分けているようには見え
ない検索式もあった。また、論理積を多用していて、若干絞込み過ぎているとの印象を受ける検索式も含ま
れていた。
本来、予備調査に用いるべき検索式が「1.3 Search Strings」の後半に登場しており、実際の検索実行順
8
評価者コメント
に掲載されていないことが推察される。できれば、検索した順番に検索式を記載してもらいたいところ。
ⅱ) D社
検索式に特許分類をほとんど用いておらず、キーワード中心の検索式であるため、精度の高い検索が作成
されていない虞がある。キーワードについても無効調査対象の特許に登場する文言だけを使用し、同義語を
一切使用していないため、検索漏れが危惧される。
本調査は無効資料調査であるため、本来は当該特許の出願日(優先日)より前の期間に限定すれば良いの
だが、期間限定をしていないのでノイズを含んでいると思われる。
クレームチャートでは、無効調査対象特許の請求項を請求項毎に区別して記載していないため、全体とし
て分かりにくい構成となっている。
抽出文献の説明が要約のみなので、詳細を把握できない。掲載図面も一つだけであるうえに、要約には符
号が記載されていないため、技術内容の理解には公報全文をダウンロードして確認する必要があった。
特許検索が十分ではなく抽出文献の精度が低いためか、抽出文献では本件特許を無効化できないとの見解
は妥当であると言える。
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A4
案件A4 評価結果
詳細はシート「評価表」参照。
1
A社
B社
C社
D社
総合順位
使用DB/ツール(使用されたデータベースがあれば、調査会社の列に◯を入力してください)
○
○
○
○
①Total Patent (Lexis Nexis)
②Engineering Village
③IP.com
④Google Web/Scholar
⑤Google Patent
⑥Orbit FAMPAT
⑦Thomson Innovation
⑦Patbase
⑧KIPRIS(KR)
⑨PAJ(JP)
⑩Google Books
⑪IEEE
⑫ACM
⑬CiteSeer
⑭Wiley online Resources
2
検索式(検索式の総合評価もおねがいします)
不可
1 分類の選定
可
2 キーワードの選定
不可
3 検索式の構築(分類とワードの組合せ)
不可
4 検索式の展開
不可
3
文献抽出精度
不可
4
要件解析の正確さ
不可
5
新規性・進歩性判断
不可
6
解析結果の見易さ
7
その他の評価項目
可
分類の選定については、妥当な結果と判断しますが、
出願者では、提示特許とは異なる分野のメーカーがほとんどであり、選択基準が不明です。
また、キーワード選定では、化学成分に絞ったものが殆どであり、無意味な検索が多いです。
8
評価者コメント
用途や技術分野のワードを組み合わせると、もっと有効な検索ができると考えられます。
したがって、技術面の理解度が低いという前提を差し引いても、
今回対応頂いた1社については、検索式の構築・展開技術は低いと判断します。
文献抽出・解析結果については、技術理解度が大きく影響を及ぼすため、期待することが酷な気もします。
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B1
案件B1 評価結果
詳細はシート「評価表」参照。
1
A社
総合順位
B社
1
C社
D社
2
使用DB/ツール(使用されたデータベースがあれば、調査会社の列に◯を入力してください)
①Total Patent (Lexis Nexis)
②Engineering Village
③IP.com
○
④Google Web/Scholar
○
⑤Google Patent
○
○
○
⑥Orbit FAMPAT
⑦Thomson Innovation
⑦Patbase
○
⑧KIPRIS(KR)
⑨PAJ(JP)
○
○
⑩Google Books
⑪IEEE
⑫ACM
⑬CiteSeer
⑭Wiley online Resources
2
検索式
1 分類の選定
良
可
2 キーワードの選定
良
良
3 検索式の構築(分類とワードの組合せ)
良
可
4 検索式の展開
可
可
3
文献抽出精度
良
良
4
技術内容の理解度
良
良
5
解析結果の見易さ
可
可
6
その他の評価項目( )
C社
分類検索をしていないように見受けられる。
解析結果についてはもう少しコメントがほしい。(どういうPATが多いとか。)
7
評価者コメント
A社
分類とキーワードをどのように組み合わせて検索したかが分からない。
解析結果については、もう少し、コメントがほしい。
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B2
案件B2 評価結果
詳細はシート「評価表」参照。
1
A社
B社
C社
D社
総合順位
使用DB/ツール
①Total Patent (Lexis Nexis)
②Engineering Village
③IP.com
④Google Web/Scholar
⑤Google Patent
○
○
⑥Orbit FAMPAT
⑦Thomson Innovation
⑦Patbase
⑧KIPRIS(KR)
⑨PAJ(JP)
⑩Google Books
⑪IEEE
⑫ACM
⑬CiteSeer
⑭Wiley online Resources
2
検索式
不可
1 分類の選定
可
2 キーワードの選定
可
3 検索式の構築(分類とワードの組合せ)
不可
4 検索式の展開
不可
3
文献抽出精度
可
4
技術内容の理解度
可
5
解析結果の見やすさ
良
6
その他評価項目
分類・キーワードの選定は広い視点からみて可としたが、まず選ぶべき分類が選ばれていません。キーワー
ドのみの検索が多く、分類・キーワードの組み合わせには工夫がみられないのでかなりノイズの多い検索と
7
評価者コメント
なっていると思われます。
文献抽出は適当な文献もあることから可としたが、多くはノイズであり、この集合を分析に使用するには不
適である。抽出文献にノイズが多いことからすると技術理解度にも疑問が残る。
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B3
案件B3 評価結果
詳細はシート「評価表」参照。
1
A社
B社
C社
D社
総合順位
使用DB/ツール
①Total Patent (Lexis Nexis)
②Engineering Village
③IP.com
○
④Google Web/Scholar
⑤Google Patent
⑥Orbit FAMPAT
⑦Thomson Innovation
⑦Patbase
⑧KIPRIS(KR)
⑨PAJ(JP)
⑩Google Books
⑪IEEE
⑫ACM
⑬CiteSeer
⑭Wiley online Resources
2
検索式
不可
1 分類の選定
不可
2 キーワードの選定
可
3 検索式の構築(分類とワードの組合せ)
不可
4 検索式の展開
不可
3
文献抽出精度
不可
4
技術内容の理解度
不可
5
解析結果の見やすさ
6
その他評価項目
可
検索ツールは1つしか使用されておらず、
適切な分類を使用して検索をしようとする姿勢が感じられません。
キーワードの選定自体は、及第点だと思いますが、
検索式が、データベースごとに異なったり、
7
評価者コメント
式を展開しての絞り込み作業も短絡的で、検索式の作成技術は低いと考えます。
検索過程でのヒット数も少ないためか、文献も少ないのはわかるが、
不適切な文献の抽出もあり、理解度が低いと言えます。
以上、検索方法と結果のすべてに不満が残ります。
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B4
案件B4 評価結果
詳細はシート「評価表」参照。
1
A社
総合順位
使用DB/ツール
B社
C社
D社
1
2
3
良
可
不可
〇
①Total Patent (Lexis Nexis)
②Engineering Village
〇
③IP.com
④Google Web/Scholar
⑤Google Patent
⑥Orbit FAMPAT
⑦Thomson Innovation
〇
〇
⑦Patbase
⑧KIPRIS(KR)
⑨PAJ(JP)
〇
⑩Google Books
⑪IEEE
⑫ACM
⑬CiteSeer
⑭Wiley online Resources
2
検索式
良
可
不可
1 分類の選定
良
可
不可
2 キーワードの選定
可
可
不可
3 検索式の構築(分類とワードの組合せ)
良
可
不可
4 検索式の展開
可
可
不可
3
文献抽出精度
良
可
不可
4
技術内容の理解度
可
可
不可
5
解析結果の見やすさ
良
可
不可
6
その他評価項目
良
良
不可
●A社:<検索式> 日本特許用のPAJも含めた3つのデータベースを使用し、キーワードと分類を併用して漏れの
ない調査を行おうとしている意図は見える。また、分類の選定に関してはあまり多くの分類を組み合わせるよう
なことはしていないが、US Class180210等も考慮している点は○。総合的に判断して良とした。<文献抽出精
度>リーン制御等最近のトレンドを反映した技術を抽出することができているという点では、当初想定していた
結果を得られているが、どのような観点でスクリーニングしたのかがわからず、なぜこの10件に絞られたかが
不明確なため、精度が高いとも言えず、可とした。<技術内容の理解度>漠然としたテーマ設定であるが、
collisionといった課題軸のキーワードも拾えていた点は○。但し、microprocessorといったようなあまり関係な
いワードも多く、ノイズが大きくなってしまっているため可とした<解析結果の見やすさ>調査のステップを見
える化し(但し、各ステップで具体的に何をやったのかはあまり伝わってこない)、検索式をいきなり書くので
はなくキーワードや分類を整理して記載している点は○。またespacenetへのリンクを貼るなど実務での使いや
すさにも配慮されている。<その他の評価項目>出願人別や発明者別での解析等も様々な観点を考慮している点
は○。但し、せっかく考慮しているのにも関わらずそれがあまり結果に反映されていない点が残念。きちんとど
のような資料を作って欲しいと指定すれば、ある程度のクオリティは期待できる。<総評>様々な観点からの解
析を行おうとしている点や調査のステップを見える化しようとしている点は他の2社と比較して優れている。但
し、肝心な調査結果がどのような観点で得られたものなのか、調査結果からどのようなことが言えるのかといっ
た分析がなく、結局顧客が1件・1件を読み込まなくてはいけない点がもったいない。問題もあるが、コミュニ
ケーションを密に取ながら進めれば、日本企業も満足する品質の調査ができそうな可能性はあると考えられる。
7
評価者コメント
●C社:<検索式>かなり上位のIPCを使用し、キーワードもシンプルなものが多いため可とした。ヒット件数が
書かれていないので検索式自体が有効なものか否かが評価し難い。<文献抽出精度>中国実案が多く拾えてお
り、中国実案を調査したい場合は良いとも言えるが、その反面日本の案件や複数国に出願されている案件をあま
り抽出できていないと言える。<技術内容の理解度>トライアルのため、最低限の調査という印象であるが、技
術をカテゴリー分けしようという意図がうかがえる点は○<解析結果の見やすさ>エクセルリストは使いやすい
が、公報へのリンクが欲しい。<その他の評価項目>カテゴリー分けしている点を評価し、良とした。<総評>
全般的にあまり付加価値は見当たらないが、単にスクリーニングしてノイズを取り除いただけでなく、技術的な
カテゴリー分けをしようとしている点は他の2社と比較して優れている。中国実案が多いので、そちらをサーチ
したい場合は良いかもしれない(それなら中国の調査会社を使った方が良いとも考えられるが・・・)。
●D社:<検索式>「電動自動車の安全システム」という広いキーワードでしか特許を検索しておらず、分類も
使っていない。対象技術を特定しようという意思が見られない。espaceやgoogle等の無料ツールのみしか使って
おらず、素人が試しに検索してみたレベルに近い。調査開始時にあたりをつけるレベルの検索式であればわかる
が、顧客に提示する調査のプロの検索式だとは思えない。<文献抽出精度>摘出された案件が燃料電池のセルの
保護方法であったりと、三輪自動車ですらないものが殆どであるにも関わらず、検索結果が6件しかない点が不
可解。また、Google scholarで多くの文献を見つけた旨が記載されているが、具体的には何も書かれていない。
<技術内容の理解度>前述のように明らかに関係のない文献を摘出しているため不可。<解析結果の見やすさ>
調査期間が20014年までになっていたり、文献番号に国が書かれていなかったりと致命的なミス有。<その他の
評価項目>特に付加価値無<総評>内容的にも体裁的にも実用に耐えない。
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参考データ 調査費用
案件
REPORT
内容
A社
B社
Device with an EEPROM having both a near field
2,500 USD
開示せず
communication interface and a second interface
(50 hours)
3,600 USD
C社
D社
Hybrid wiring board, semiconductor apparatus,
flexible substrate, and fabrication method of
A1
US 6329610(B1)
hybrid wiring board
集積度が極めて高い半導体素子用の配線基板に関す
る発明
特許無効調査
A2
US 8280304(B2)
A3
US 7240581(B2)
A4
Instllation Structure of Brake Pedal
1,200 USD~
1,500 USD/件
開示せず
(75 hours)
Steel material for hot work tools
IN 206823
熱間加工工具用の鋼材料
偽造防止用途に用いるホログラムに関する技術
セキュリティドキュメント(※)用OVDについて
技術動向の調査
B1
Security Documents
※セキュリティド キュメント:紙幣・パス ポー
800 USD
ト・公文書・証書・IDカード・ブランドプロテク
(30 Hours)
ション
OVD技術のうち、どのような要素・技術が利用され
特定技術調査
開示せず
ようとしているのか?
複数の画像形成装置が接続された環境において、省
B2
image forming
エネ、高効率を目的として装置の状況や構成、設置
環境などに応じてジョブを振り分けるもの
B3
Hot working die steel 熱間工具鋼において、高熱伝導率を有する金型材料
B4
Vehicle safety control 電動三輪車の走行制御技術
1,100 USD
(40 Hours)
Copyright©2015 Japanese Intellectual Property Group In India All rights reserved.禁無断転載
700-900 USD/件
開示せず
Fly UP