...

HP UPSのベストプラクティス

by user

on
Category: Documents
108

views

Report

Comments

Transcript

HP UPSのベストプラクティス
HP UPSのベストプラクティス
概要 ................................................................................................................................................................2
はじめに ...........................................................................................................................................................2
電源保護の重要性 .............................................................................................................................................2
推奨される使用期間 ...........................................................................................................................................2
バッテリ交換 .....................................................................................................................................................3
負荷の適切な選択と UPS のサイジング .................................................................................................................3
使用電圧の選択(低電圧と高電圧) .......................................................................................................................3
HP UPS の管理 ..................................................................................................................................................3
HP Power Manager ソフトウェア .......................................................................................................................3
HP マネジメントモジュール(AF401A) ................................................................................................................4
ラックマウント型 UPS のモデル番号 ...................................................................................................................6
タワー型 UPS のモデル番号 .............................................................................................................................6
UPS オプション ...............................................................................................................................................6
HP ラックマウント型 UPS の利点 ...........................................................................................................................6
HP ラックマウント型 UPS のモデル.........................................................................................................................8
HP R1500 G2 ラックマウント型 UPS ..................................................................................................................8
HP R/T3000 ラックマウント型 UPS ....................................................................................................................9
HP R5500 ラックマウント型 UPS .....................................................................................................................10
HP タワー型 UPS の利点 ...................................................................................................................................11
HP タワー型 UPS のモデル ................................................................................................................................11
HP UPS T750 G2、T1000 G3、T1500 G3 .....................................................................................................11
各 HP UPS モデルの稼働時間 ............................................................................................................................12
推奨されるパワーディストリビューションユニット(PDU) ...........................................................................................13
潜在的な問題の回避 ........................................................................................................................................13
世界の電力要件 ..............................................................................................................................................14
UPS/PDU の電源コードプラグと電源ソケット一覧 ..................................................................................................17
追加情報 ........................................................................................................................................................18
本書の内容は、将来予告なしに変更されることがあります。HP製品およびサービスに対する保証については、当該製品およびサービスの保
証規定書に記載されています。本書のいかなる内容も、新たな保証を追加するものではありません。本書の内容につきましては万全を期して
おりますが、本書中の技術的あるいは校正上の誤り、省略に関しては責任を負いかねますのでご了承ください。
Page
1 of 18
概要
本書は、HP UPS(無停電電源装置)を適切に配備して、最小限のコストで機能を最大限発揮させるためのベストプラクティスに
ついて説明するものです。HPのUPSはすべて、サーバーなどの重要な電子機器に対して優れた電源保護を提供するように設
計されており、また貴重なラックスペースを有効に利用する高密度設計のラックマウント型UPSのモデルもあります。HP UPSは、
停電、電圧低下、電圧スパイク、電圧サージ、過電圧、商用電源ノイズ、周波数変動といった、損害をもたらしたりコスト高とな
る電源の異常から、精密機器を保護します。
はじめに
サーバーやコンピューターシステム、その他の重要なネットワーク機器を保護するために、HPは、750VA~5000VAの範囲に
対応するUPSシリーズを開発しました。このUPSにより、高い信頼性と可用性、アップタイムを確保できます。さらに付属のパ
ワーマネジメントソフトウェアを使用すれば、UPSを継続的に監視および管理できます。
電源保護の重要性
重要な機器を電源障害から保護してシステムの信頼性とデータの整合性を確保するように設計されたUPSは、システムの安
全性、セキュリティ、アップタイムを保証するための、最も費用対効果の高い一つの手段であるといえます。たとえば、以下の
数値データで考えてみましょう。


データ損失の最大のリスクは、予防または大幅に軽減することができます。プ ラ イ ス ウ ォ ー タ ー ハ ウ ス 社 の調査
によると、データ損失事故に関して、自然災害が原因となったものは全体のわずか3%でしかありません。むしろ、致
命的な影響を及ぼす問題の大多数は、以下が原因となっています。

ソフトウェアのエラー(14%)

人為的なエラー(32%)

ハードウェアの障害(44%、多くは電源の問題によって引き起こされる)
プ ラ イ ス ウ ォ ー タ ー ハ ウ ス 社 の調査では、停電によってITシステムが停止した場合、次のような結果となります。

復旧に1日以上必要な企業:33%以上

復旧に1週間以上必要な企業:10%

ネットワークの再構成:最大48時間かかる可能性がある

消失したデータの再入力:数日~数週間かかる可能性がある
推奨される使用期間
テストとお客様の多数の経験で示されるように、UPSでは、3年の限定保証期間が過ぎた後も長期間にわたって、パフォーマン
スに関する著しい問題が発生することはありません。しかし、完全な機能と安全な運用環境を保証するために、最長でも使用
年数が5~6年に達した時点でUPSの交換を検討することを強く推奨します。なお、上記の推奨内容は、UPSに適用される保証
書に記載されている3年間という限定保証期間および保証範囲を拡大するものではなく、またいかなる意味でも保証に代わる
ものではありません。
Page
2 of 18
バッテリ交換
バッテリに関するベストプラクティスは、さまざまな要因を考慮し、3年ごとのバッテリ交換を推奨します。重要なのは、高負荷の
状況で停電が発生した場合でもその負荷に確実に対処できるようにすることです。バッテリの寿命は、温度や、バッテリ放電の
深度と頻度など、いくつかの条件によって影響を受けます。バッテリの「保管寿命」は、周囲温度が高くなると短くなります。これ
が特に重要なのは、定期的にバッテリを再充電しない状態でUPSを保管する場合です。たとえば、周囲温度が40℃の場合は、
25℃の場合と比較してバッテリの寿命が約70%短くなります。UPSを使用しており、バッテリを完全に充電していても、周囲温
度が高い条件では耐用年数の「余裕分」が少なくなります。また、バッテリの寿命は、放電の深度と頻度にも左右されます。
このシンボルは、UPSの本体またはバッテリをゴミとして投棄することが禁止されていることを表して
います。UPSは、シールドされた鉛酸バッテリを使用している場合があります。バッテリはリサイクル
する必要があります。HPは、耐用年数を終了したHP製品の回収およびリサイクル プログラムを実
施しています。製品のリサイクルについては、HPのWebサイトを参照するか、HP販売店にお問い合
わせください。回収された製品は、リサイクル、リカバリ、または適切な方法で廃棄されます。
http://h50146.www5.hp.com/program/suppliesrecycling/jp/ja/hardware/business.asp
負荷の適切な選択とUPSのサイジング
複数のサーバーおよびその他の重要なストレージやオプション製品を含む構成では、UPSに接続する機器のワット数を単純に
合計して、機器の負荷よりも大きな定格ワット数のUPSモデルを選択します。将来のシステム拡張や電源投入時の突入電流に
対応できるように、コンピューターの負荷は原則としてUPSの電力容量の60~80%程度にすることを推奨します。パワーサプ
ライは、高電圧(200V~250V)環境の方が、低電圧(100V~120V)環境よりも大きな定格電力に対応できます。
使用電圧の選択(低電圧と高電圧)
米国では、低電圧システムまたは高電圧システムを選択できます。低電圧の範囲は100V~120Vで、通常は120Vです。高
電圧の範囲は200V~240Vで、通常は208Vです。
ほとんどのサーバーは、自動検出機能を備えているので、電圧レベルを100V~240Vの範囲で自動的に調整できます。した
がって、ほとんどのサーバーには、低電圧システムまたは高電圧システムのどちらからでも電力を供給できます。
高電圧システムは、使用する電流が少なく(熱損失が小さくなるため)本質的に効率が高く、データセンターの経費節減に役立
ちます。たとえば、低電圧システムと高電圧システムのどちらでも利用できるR/T3000 UPSを例にしてみます。電流=電力/電
圧です。R/T3000の電流は、120Vでは22.5A、208Vでは13.0Aになります。この例から分かるように、R/T3000を低電圧
(120V)で使用する場合の電線の通電容量は、高電圧(208V)の場合と比較してほぼ2倍になり、太い電線や大きいブレー
カーを使用する必要があります。さらにデータセンターにパワーディストリビューションユニット(PDU)を追加したり、それに対応
するために冷却機器を追加したりすることで、設備関連のコストが増加します。
データセンターのサイジングでは、機器に必要な電力量と、既存の施設で利用できる電力量を決める必要があります。安全上
の理由から、ブレーカーによる遮断やコンセントの過負荷を防止するために、データセンターで利用できる電力の80%を超えて
使用しないことが重要です。
HP UPSの管理
HP Power Managerソフトウェア
HP Power Managerは、管理者がブラウザーベースの管理コンソールからHP UPSを管理できるようにするWebベースアプリ
ケーションです。1台のUPSをローカルまたはリモートで監視、管理、制御できます。HP Power Managerの最新バージョンを使
用してください。
Page
3 of 18
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/proliant/options/hppm40_ov.html
すべてのUPSに必須のパワーマネジメントソフトウェア
安全なシャットダウンが可能
電力管理ソフトウェアは、USB、シリアル、Webに対応した優れた管理機能を提供するだけでなく、接続されたロードの安全な
シャットダウンを可能にし、さらにロードセグメント制御機能も提供します(一部のUPSモデルで利用可能)。また、UPS管理ソフト
ウェアは、イベントとUPSユーティリティデータの完全なログも提供します。このログは、電源異常のデバッグの際に非常に役立
ちます。
管理ソフトウェアがない場合、接続されたロードはUPSによって保護されますが、安全にシャットダウンできません。UPSは、バッ
テリがなくなるまで稼働し、バッテリが切れると接続されたロードへの電力供給を停止します。
HP UPSと併用することで、HP Power Managerソフトウェアは貴重なデータに対して最大限の保護を提供します。電源イベント
が長時間に及ぶ場合、HP Power Managerソフトウェアは、リモートから安全なシャットダウンを実行します。これによって、す
べてのネットワークデバイスの電源が正しい順序で連続的に切られ、進行中の処理がすべて保存されることが保証されます。
ネットワーク管理者は、独自のシャットダウンプロセスを定義することも可能です。これにより、進行中の処理をクライアントワー
クステーションからハブ、スイッチ、ルーター、および通信サーバーを通じて保存した後に、組織で最も重要な機器を最後に
シャットダウンできます。
HP Power Managerソフトウェアは、システムクラッシュやデータ損失を防止するだけではなく、UPSのアラームをネットワークブ
ロードキャスト、SNMP、電子メール、ポケットベル、または携帯電話を通じてユーザーに通知します。また、ネットワーク管理者
は、管理ソフトウェアを使用して、ネットワーク上にあるすべてのUPSの管理やバッテリ状態の確認などの便利な機能を実行で
きます。
ロードセグメント制御
ほとんどのHPラックマウント型UPSでは、HP Power Managerソフトウェアの使用によって、ネットワーク管理者は、独立して制
御されるロードセグメントごとに、保護されたロードのスケジュールシャットダウンや順次起動を管理できます。ロードセグメント
とは、UPSのリアパネルにある電源ソケットのグループです。これを利用して、重要なデバイスの稼働時間を延長するようにHP
UPSを構成できます。それほど重要でないデバイスがあるロードセグメントの電源供給を停止することで、他のロードセグメント
上にある重要度の高いサーバーとシステムの稼働時間が延長されます。また、HP Power Managerソフトウェアでは、接続さ
れた機器の起動優先順位も簡単に設定できます。さらに、電源スケジュール機能で、電源のオン/オフ時間のスケジュールを
設定することで、エネルギーや電力の節減が促進されます。
HPマネジメントモジュール(AF401A)
HP UPSマネジメントモジュールを使用すると、マネジメントモジュールの前面にあるシリアルコネクター(ローカル直接接続)を
通して最大5台のデバイスの電源環境を、またネットワーク接続を経由してさらに多くのリモートデバイスの電源環境を、監視、
管理、制御できます。マネジメントモジュールは、HP Systems Insight ManagerなどのSNMP管理プログラムにアラートトラップ
を送信するように設定することができ、またスタンドアロンの管理システムとしての使用も可能です。
Page
4 of 18
UPSの状態を監視して、商用電源で停電が発生した場合に、接続された機器の安全なシャットダウンを管理します。
リダンダントUPS構成を監視
中枢と位置づけられている大規模なデータセンターに最適
複数のユーザーにアクセスを提供
WebブラウザーでアクセスできるWebインターフェイスの管理ソフトウェアを装備
telnetまたはハイパーターミナルエミュレーションセッションを通してアクセスできる、テキストベースのメニューであるService
Menuを装備
HPマネジメントモジュールソフトウェアの最新バージョンを使用してください。
HP UPS Management Module webインターフェイス
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/proliant/options/ups_mgmtmodule/
Page
5 of 18
入手可能なHP UPSの日本モデル
ラックマウント型UPSのモデル番号
タワー型UPSのモデル番号
AF421A
UPS R1500 G2
AF456A
UPS T750 G2
AF452A
UPS R/T3000 (100V)
AF457A
UPS T1000 G3
AF453A
UPS R/T3000 (200V)
AF458A
UPS T1500 G3
AF426A
UPS R5500 (200V)
UPSオプション
AF401A
UPSマネジメントモジュール
AF402A
UPSマネジメントモジュール用シリアルアダプタ(5本パック)
AF455A
UPS R/T3000拡張ランタイムモジュール
AF417A
UPS R5500拡張ランタイムモジュール
AF442A
UPS R5500タワーコンバージョンキット
HPラックマウント型UPSの利点
高密度のデータセンター環境向けに設計されたHPラックマウント型UPSソリューションは、最小限のラックスペースで強力なパ
フォーマンスを発揮します。業界最高レベルの電力密度と、より確実な電力を、より小さいフォームファクタで実現するHPラック
マウント型UPSは、他社製品に比べて競争力のある、次のような数多くの利点によって、最大限のアップタイムを実現します。
拡張バッテリ管理機能(EBM)

バッテリ寿命が2倍に延伸

最も高速で安全な再充電

バッテリの耐用年数が近づくと、最大60日前に通知
貴重なラックスペースを節約

占有するラックスペースは、R1500 G2では1U(1.75インチ)、R/T3000モデルでは2U(3.5インチ)、R5500では3U
(5.25インチ)しかないため、より多くのスペースをサーバーやストレージ機器に利用できます。
業界最高の電力密度

R1500 G2ではわずか1Uのフォームファクタで900W、R/T3000では2Uのフォームファクタではこれまでには前例
がない3000Wの電力を供給できます。R5500モデルは、ユニット当たりの電力が1500Wと極めて大きく、合計で
4500Wの電力を供給することが可能です。
独立したロードセグメント

重要度の低いデバイスを適切にシャットダウンすることで、重要なシステムをバッテリでバックアップできる時間を延
長します。

それぞれの電源ソケットグループを、個別に制御、起動、シャットダウンすることができます。
非常に優れた電圧制御

HPラックマウント型UPSでは機能を強化する設計が施されており、非常に優れた電圧制御によって接続された機器
が保護されます。このUPSは、入力商用電源の電圧を必要に応じて自動的に上げたり下げたりしてから、保護された
機器に電力を供給します。

発電機による給電時には、入力電圧が公称値よりも20%上昇したり30%降下したりすることがよくありますが、この
UPSはそのような電圧変動にも対応し、バッテリを使用せずにクリーンで安定した出力を供給します。
パワーマネジメントソフトウェア

すべてのUPSに付属している無償のパワーマネジメントソフトウェアを使用することで、UPSを簡単に管理および監視
でき、すべてのネットワークデバイスを優先順位に基づいて順番にシャットダウンすることが可能になります。

現在のシステムステータスに関する詳細な情報を提供します。
Page
6 of 18

あらかじめ決められた時間にシャットダウンするようスケジュールを設定できます。また、アラーム条件への対応を定
義することもできます。
UPSオプション

UPSオプションカード - HP UPSマネジメントモジュール。HP UPSマネジメントモジュールを使用すると、HP製UPSを総
合的に制御することで、電源環境を監視および管理できます。HP UPSマネジメントモジュールは、単一UPS構成をサ
ポートするだけでなく、単一障害点をなくすデュアルリダンダントUPS構成をサポートすることで、より高いレベルの電源
保護を提供します。また、追加のシリアルポートによって、より強力な電源管理制御と柔軟な監視が可能になります。

パワーディストリビューションユニット(PDU)は、貴重なラックスペースを占有してしまうことなく、ラック環境における配
電を管理します。HPのモジュール式PDUおよびモニター機能付きPDUは、配電効率やラック内の空間効率を最大化
することを求めるデータセンターのお客様向けに特別に設計された、独自のアーキテクチャーを利用しています。
http://www.hp.com/jp/servers/pdu

拡張ランタイムモジュール(ERM)は、稼働時間を延長し、停電が長時間にわたる場合でも作業の継続を可能にします。
クラス最高の保証

業界最長レベルの3年間限定保証により、総所有コストを削減し、システムのダウンタイムを短縮します。

HPの予防保証により、3年以内であればバッテリを無償で交換できます。(2年目以降の作業費は有償となりますが、
(接続している)サーバー本体のCarepack保守を締結している場合は、作業費は無償となります。)詳しくは、下記
Webサイトをご参照ください。
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/proliant/options/ups_info_warranty.html
Page
7 of 18
HPラックマウント型UPSのモデル
HP R1500 G2ラックマウント型UPS
HP R1500 G2 UPSは、スペースに制約があるラック環境で電源保護を必要としているお客様向けに設計された高密度電力ソ
リューションです。1200VA/900Wの保護を提供するR1500 G2は、貴重なラックスペースをわずか1Uしか占有しませんが、
拡張バッテリ管理機能、負荷セグメント制御、データ交換用のシリアルポートとUSBポートなどの非常に便利な機能を搭載して
います。
Page
8 of 18
HP R/T3000ラックマウント型UPS
新しいHP UPS R/T3000は、2Uという省スペースで最大3000W(200Vモデル)に対応します。実績のあるデジタルシグナル
プロセッサー(DSP)テクノロジーは、電力効率に優れたトランスなしの設計により、クリーンで信頼性の高い電源保護を提供す
るとともに、生成される熱を低減します。HP UPS R/T3000にはタワーコンバージョンキットが付属しているため、データセン
ターの外部で使用したり、複数のタワー型サーバー、配線クローゼット、HP c3000 BladeSystemなどのブレードエンクロー
ジャーに対応したりするためにラックなしで利用することもできます。
業界最高レベルの3年保証と、故障を事前に警告する拡張バッテリ管理機能(EBM)によって、HP UPS R/T3000は電力の
ニーズに適切に対応できます。
Page
9 of 18
HP R5500ラックマウント型UPS
HP UPS R5500は、他のどのHP UPS製品よりもユニット当たりの保護する電力が大きく、4500Wまでの電源保護を必要とす
るラックマウント型サーバーの用途に対応しています。負荷セグメントが2つあり、HPパワーマネジメントソフトウェア(無償)が
付属しているので、特定の用途に合わせて容易にカスタマイズでき、システムのリモート管理も簡単に実行できます。また、HP
UPS R5500では、拡張バッテリ管理(EBM)機能によるバッテリ寿命の大幅な延長、オプションの拡張ランタイムモジュール
(ERM)によるバッテリ稼働時間の大幅な延長(ファームウェアのバージョン2.08以降では最大4つのERMをサポート)のほか、
ホットスワップ対応の電子機器とバッテリによる保守性の向上を実現しています。
Page
10 of 18
HPタワー型UPSの利点
HPタワー型UPSは、サーバー、ストレージデバイス、コンピューター機器やその他のネットワーク環境で高度な電源保護とアッ
プタイムの延長を実現するために、次のような数多くの利点を提供するよう設計されています。

定格電力の増加によって、競合他社のUPS製品よりも多くの機器を保護します。

フロントパネルディスプレイの強化によって、簡単に設定できます。フロントパネルにはLED表示ランプとシートスイッ
チが組み込まれており、4つのボタンを操作して設定できます。

優先順位に基づいてシャットダウンを実行することで、長期間の停電でもすべてのデータが確実に保存されます。

シリアルポートとUSBポートを経由してホストコンピューターとデータを交換できます。

ホットスワップ対応バッテリの採用によって、UPSの電源を切ることなく容易に保守作業を行えます。

パワーマネジメントソフトウェア

すべてのUPSに付属している無償のパワーマネジメントソフトウェアを使用することで、UPSを簡単に管理およ
び監視でき、すべてのネットワークデバイスを優先順位に基づいて順番にシャットダウンすることが可能になり
ます。

現在のシステムステータスに関する詳細な情報を提供します。

あらかじめ決められた時間にシャットダウンするようスケジュールを設定できます。また、アラーム条件への対
応を定義することもできます。
クラス最高の保証

業界最長レベルの3年間限定保証により、総所有コストを削減し、システムのダウンタイムを短縮します。

HPの予防保証により、3年以内であればバッテリを無償で交換できます。(2年目以降の作業費は有償となりますが、
(接続している)サーバー本体のCarepack保守を締結している場合は、作業費は無償となります。)詳しくは、下記
Webサイトをご参照ください。
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/proliant/options/ups_info_warranty.html
HPタワー型UPSのモデル
HP UPS T750 G2、T1000 G3、T1500 G3
サーバー、ストレージデバイス、コンピューター機器やその他のネットワーク環境に対して高度な電源保護を提供してアップタイ
ム を 延 長 す る HP の UPS T750 G2 ( 750VA/500W ) 、 UPS T1000 G3 ( 1000VA/670W ) 、 UPS T1500 G3
(1200VA/980W)モデルは、増加した定格電力、直感的なフロントパネルディスプレイ、ホットスワップ対応バッテリ、付属の
HP Power Manager管理ソフトウェアの使用による優先順位に基づいたシャットダウンなど、数多くの利点を提供するよう設計
されています。また、これらのUPSは、ホストコンピューターとのデータ交換のために、シリアルポートとUSBポートを搭載してい
ます。
Page
11 of 18
各HP UPSモデルの稼働時間
バックアップ時間**(分単位)
T750 G2
負荷(割合)
50%
100%
負荷(W)
250
500
バッテリ稼働時間の目安(100%充電時)
15分
5分
負荷(割合)
50%
100%
負荷(W)
335
670
バッテリ稼働時間の目安(100%充電時)
15分
5分
負荷(割合)
50%
100%
負荷(W)
490
980
バッテリ稼働時間の目安(100%充電時)
15分
5分
T1000 G3
T1500 G3
R/T3000 (100V)
負荷(割合)
20%
50%
80%
100%
予備バッテリ使用時
45分
15分
7分
5分
ERM 1台使用時
142分
55分
34分
26分
ERM 2台使用時
256分
99分
60分
47分
R/T3000 (200V)
負荷(割合)
20%
50%
80%
100%
予備バッテリ使用時
40分
12分
6分
4分
ERM 1台使用時
125分
50分
30分
24分
ERM 2台使用時
225分
99分
60分
47分
R5500
予備バッテリ
使用時
1000/900
59分
2000/1800
26分
2200/1980
21分
19分
2500/2250
17分
2700/2430
15分
3000/2700
13分
3500/3150
8分
4500/4050
5000/4500
7分
†ファームウェアのバージョン2.08以降が必要
負荷(VA/W)
ERM 1台
使用時
160分
75分
62分
58分
49分
46分
41分
25分
23分
ERM 2台
使用時
273分
124分
100分
95分
80分
75分
65分
47分
41分
†ERM 3台
使用時
406分
183分
147分
140分
118分
112分
99分
68分
60分
†ERM 4台
使用時
520分
233分
190分
179分
153分
143分
120分
87分
76分
Page
12 of 18
推奨されるパワーディストリビューションユニット(PDU)
UPSのモデル番号
UPSのモデル名
PDUのモデル番号
PDUの説明
AF421A
UPS R1500 G2
該当なし
該当なし
AF452A
UPS R/T3000 (100V)
252663-D71
モジュール式単相2.8kVA PDU+
エクステンションバー×4
AF453A
UPS R/T3000 (200V)
252663-B24
モジュール式単相3.6kVA PDU+
エクステンションバー×2
AF426A
UPS R5500
252663-D72
モジュール式単相4.9kVA PDU+
エクステンションバー×4
AF914A
モニター機能付き単相4.9kVA PDU
シングル入力、ハーフラックサイズ
UPSのモデル番号
UPSのモデル名
PDUのモデル番号
PDUの説明
AF456A
UPS T750 G2
該当なし
該当なし
AF457A
UPS T1000 G2
該当なし
該当なし
AF458A
UPS T1500 G2
該当なし
該当なし
潜在的な問題の回避
1. シャットダウン前に遅延時間を設けるようにHPソフトウェアを設定
システムの安全なシャットダウンに必要な実行時間について考慮する必要があります。すべてのサーバーでは構成済みのオペ
レーティングシステム(OS)が稼働しており、さらにストレージが接続されているので、サーバーをシャットダウンするには一定の時
間が必要です。UPSソフトウェアを設定する際にはその点を考慮して、接続された機器を安全にシャットダウンするのに十分なバッ
テリ稼働時間を確保する必要があります。それだけでなく、シャットダウンの前に短い遅延時間(30秒)を設けるようにUPSソフト
ウェアを設定することを推奨します。UPSがバッテリに切り替わるようなイベントが発生した場合、遅延時間があれば、商用電源が
復旧するかどうかを確認して、計画されたシャットダウンを中止できる十分な時間が確保されます。遅延時間が設定されていない
と、電源異常から機器を保護するためにUPSがバッテリへと切り替わるたびに、UPSソフトウェアから接続されたロードにシャットダ
ウンの指示が出ます。この設定に関する詳細な説明と具体的な手順については、ユーザーマニュアルを参照してください。
2. 拡張ランタイムモジュール(ERM)の設置
UPSのモデルによっては、ERMの追加をUPSに手動で通知する必要があります。多くのモデルでは、フロントパネルからこの操
作を実行できます。ただし、一部のUPSでは、hp.comから入手できるERM構成ユーティリティを実行する必要があります。この
操作を実行しなかった場合、ERMはバックアップ時間を機器に提供しますが、稼働時間やデータが正しく報告されません。詳し
くは、http://h18004.www1.hp.com/products/servers/platforms/rackandpower.html(英語)から入手できるマニュアルを
参照してください。
3. 80%を超える負荷をUPSにかけない
UPSの負荷を容量に対して100%にすることは可能ですが、推奨されません。サーバーやストレージなどの負荷デバイスには
電源投入時の突入電流があり、これは通常の動作電流を上回ります。UPSの負荷を容量の100%にした場合、負荷デバイス
の電源投入時に流れる突入電流によって、UPSが過負荷状態になる可能性があります。
また、多くの場合、バッテリが古くなるにつれて、稼働時間に悪い影響を及ぼします。バッテリが古くなっているUPSの負荷を
100%にすると、機器の安全なシャットダウンに必要な稼働時間が十分に確保できないことがあります。
Page
13 of 18
4. リダンダントシステムを構成する場合の留意事項
UPSをリダンダント構成にする場合、1台のUPSが必要に応じて2台目のUPSの負荷を引き継ぐので、各UPSに40%を超える負
荷をかけないようにしてください。そうすれば、2台目のUPSの負荷が引き継がれた場合でも、負荷の合計が推奨最大値の
80%を超えることがありません(前述の3を参照)。また、UPSをリダンダント構成にするには、HPマネジメントモジュール
(http://www.hp.com/jp/servers/ups_manage)を購入して各UPSに設置する必要があります。
5. バッテリのテスト
HP Power Managerのラックマウント型UPSモデルにおけるバッテリテスト機能は、バッテリ使用時バッテリテストを起動動作す
ることはなく、またUPS内部のバッテリテストの結果を表すこともありません。ラックマウント型UPSでは、休止モードに入るたび
にバッテリテストを自動的に実行します。バッテリの充電サイクルが完了して充電器がオフになると休止モードに入ります。通
常は、充電サイクルの開始から72時間以内にこのモードになります。休止モードに入るたびに、UPSはバッテリ電圧の低下を
10日間にわたって測定します。10日後に、電圧がアルゴリズムで許容されている範囲よりも大きく低下した場合は、バッテリア
ラームによってバッテリ不良を通知します。この継続的なテストによって、バッテリ故障の可能性が事前に警告されます。
世界の電力要件
Page
14 of 18
Page
15 of 18
Page
16 of 18
UPS/PDUの電源コードプラグと電源ソケット一覧
ラックマウント型UPS製品
HP R1500 G2
製品番号:AF421A
入力プラグのタイプ
低電圧用NEMA 5-15P
出力ソケット
低電圧用NEMA 5-15R×4個
HP UPS R/T3000(100V)
製品番号:AF452A
入力プラグのタイプ
低電圧用NEMA L5-30P
出力ソケット
LS1: NEMA 5-20×2個
LS1: NEMA L5-30R×1個
LS2: NEMA 5-20×2個
HP UPS R/T3000(200V)
製品番号:AF453A
入力プラグのタイプ
高電圧用NEMA L6-20P
出力ソケット
LS1: IEC320 C13×3個
LS1: IEC320 C19×1個
LS1: L6-20R×1個
LS2: IEC320 C13×3個
LS2: IEC320 C19×1個
HP UPS R5500 (200V)
製品番号:AF426A
入力プラグのタイプ
高電圧用NEMA L6-30P
出力ソケット
LS1: L6-30R×1個(ピグテール)
LS1: IEC C19×2個
LS1: IEC C13×2個
LS2: IEC C19×2個
LS2: IEC C13×2個
Page
17 of 18
タワー型UPS製品
HP UPS T750 G2
製品番号:AF456A
入力プラグのタイプ
低電圧用NEMA 5-15P
出力ソケット
低電圧用NEMA 5-15R×6個
HP UPS T1000 G3
製品番号:AF457A
入力プラグのタイプ
低電圧用NEMA 5-15P
出力ソケット
低電圧用NEMA 5-15R×6個
HP UPS T1500 G3
製品番号:AF458A
入力プラグのタイプ
低電圧用NEMA 5-15P
出力ソケット
低電圧用NEMA 5-15R×6個
追加情報
HP UPSソリューションについて詳しくは、次のWebページを参照してください。
HP Power Manager:
http://www.hp.com/jp/servers/ups_manage
HP UPS製品:
http://www.hp.com/jp/servers/ups
Page
18 of 18
Fly UP