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平成18年度の進路・就職状況について

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平成18年度の進路・就職状況について
39 2
2007. 10. 1
AGORA は、ギリシャ語で“広場”の意味
平成18年度の進路・就職状況について
副学部長・進路指導委員会委員長 鈴木 均
平成18年度の大学生の就職状況は、極めて順調でした。今年度もこの状況が継続
する模様です。数年前に超氷河期といわれた時とは大違いです。とはいっても、良
質な雇用となれば、それなりに大変な状況にあります。人文学部の18年度の就職状
況について、若干の分析を加えて、お知らせしたいと思います。
人文学部卒業者の18年度の就職状況は、卒業者316人のうち、就職希望者251人中
245人が就職しており、就職率は97.
6%と昨年の96.
5%から1ポイント上昇しました。18年度は人間文
化学科の頑張りが目立ち、98.
7%であり、法経政策学科は97.
1%でした。民間企業への就職者は186人
、公務員35人(14%)、国立大学法人7人、郵政公社5人、教員2人、準公務員(財団法人、国
(59%)
保連合、社会診療報酬支払基金など)10人でした。公務員と公務員と見做せる国立大学法人以下の就
職者は59人(19%)に達しています。他の進路については、大学院等の進学者20人、その他(公務員
再受験、教員再受験、大学院再受験、各種資格のための勉学など)45人おります。「その他」に分類
されるアルバイト・進路不明は15人ほどいます。
人文学部の進路・就職状況を踏まえて、若干の分析を加えると、次のような点が上げられます。第
1に、民間企業の求人は、戦後最長の景気拡大を反映し、順調に伸びていることです。第2に、地方
自治体を中心に財政再建による公務員採用枠の減少という状況の中で、昨年から5人減ったとはいえ、
「公務員に強い大学・学部」
公務員35人と健闘し、準公務関係を含めると2割を占めていることです。
という伝統を維持しています。第3に、
「その他」に分類されている中では、多くが再受験、資格の勉
強などの目的意識を持っていることです。
しかし、人文学部の進路・就職状況で進路指導委員会として心配していることもあります。まず、
第1に、就職活動が地方化する傾向がありますが、地方には大学生が就職する企業が少ないことから、
厳しい環境にあります。第2に、地方財政の悪化による公務員採用の縮小です。
こうした構造的側面は、短期的には解決がつきません。教員一同は、日々の教育・指導を通じて、
「出口」である就職を改善する他に道はないと考えています。そのために、少人数教育、キャリア教育、
公務員講座などを準備してきました。学生諸君も日々の研鑽を怠らないように、心掛けてください。
(すずき ひとし)
― 1―
学部の進路・支援活動
学部の進路・支援活
動
キャリアガイダンスへの招待
法経政策学科 准教授 山口 昌樹
「自分の就職活動に満足していない学生は3割」
。これは今春の卒業生に対する就職
アンケートの結果です。原因と考えられるのは就職試験に対する準備不足です。第一
段階の選考は2月には始まります。ところが、情報収集を始める時期が1月以降とい
じっくり企業研究もできません。
う学生は64%にものぼります。これでは面接対策も覚束ないですし、
自身の一生に関わる選択に真剣に向き合っていないことになります。3年生の夏には企業研究を始め
たいものです。でも、どうやったらいいのか戸惑う学生もいるはずです。
後期から始まる「キャリアガイダンス」は就職について考える絶好の機会です。講義では就職をめ
ぐる概況や多様な進路(民間企業、公務員、教員、進学)についての知識が得られます。また、社会
人の方々を外部講師として招き、働いている現場について講義していただきます。いずれもキャリア
について考えるきっかけを与えてくれます。就職活動を前にして焦っている学生もこの講義から第一
歩を始めてみてください。なお、本講義は2年生から履修できます。 (やまぐち まさき)
キャリアガイダンスを受講して
総合政策科学科 3年 佐藤 友里佳
皆さんは「大学を卒業した後の自分」を想像できますか?進路がはっきり決まって
いるという方、また将来なんて全然考えられないという方等様々だと思いますが、皆
さんにぜひおすすめしたいことがあります。それはキャリアガイダンスを受講してい
ただくことです。この講義では私達が普段お世話になっている山大の先生方の「職業」に関する講義
や、民間企業の人事部長、国家公務員や教員の方々の詳しいお話(企業が欲しい人材から、普段どの
ような業務をなさっているか、苦労した思い出話など)、また大学院進学や就職支援を専門としてい
らっしゃる方々のアドバイスを聴講することができます。私も昨年度にこの講義を受講し、ただ漠然
としか見えなかった将来が明確に考えられるようになりました。就職・進学をすることは決してゴー
ルではなく1つの目標であり、その目標を達成した後にどのように生きていくか、自分のキャリアを
積み重ねていくかが重要なのではないでしょうか。素晴らしい先生方のお話を聞き、自分が後悔する
ことのないライフプランについてぜひ一度じっくり考えてみて下さい。 (さとう ゆりか)
教育実習を終えて
人間文化学科 3年 佐藤 奈津
私は今年の6月、母校に2週間教育実習に行ってきました。最初は強い不安を持っ
て臨んだ教育実習でしたが、終わってみれば非常に有意義で、楽しい経験ができたと
思っています。
そもそも私は教員になりたいという漠然とした希望は持っていたものの、将来に向けての具体的な
目的意識を持っていたとは言い難い状況でした。しかし今回教育実習に臨んで教職の実態に触れ、教
員という職業についてより身近に、具体的に考えることができたと感じています。特に生徒に授業を
するという体験は、意図するところを正確に伝えるという意味で、教職に限らず今後につながる経験
になったと思います。
教育実習を終えて最も強く感じたのは、実際に経験してみることの重要性です。私も実際体験して
みるまでは、教職にも教育実習にも勝手な偏見・不安をいだいていました。しかしこうして体験して
みると、それまでの自分の了見がどれだけ狭く偏っていたのかということを思い知らされ、目の前が
開けたように感じました。今回の経験をこれからの大学生活や就職活動などにも生かしていきたいと
思っています。 (さとう なつ)
― 2―
ポッドキャスティングを活用した英語教育
ポッドキャスティングを活用した英語教
育
人文学部発“To
wnSket
chPodcas
t
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ng”のススメ
人間文化学科 講師 森田 光宏
最近「ポッドキャスティング」という言葉をよく耳にするようになりました。仕組みとしては、携
帯電話に着信音をダウンロードするのと同じで、パソコンに音楽や短いラジオ番組をダウンロードす
るものです。さらに、パソコンからi
PodなどのMP3プレイヤーに転送しておけば、いつでも、どこで
もダウンロードした音楽や番組を聴くことができます。この技術を使って、人文学部では“Town
Sket
chPodcas
t
i
ng”という英語番組を配信しています。英語ネイティブの先生方に自分の生まれ育っ
た国や町について英語で話していただき、それを10回に分けて配信しています。
第1弾は、人文学部のMar
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r
wi
n先生が、北アイルランドの歴史や文化を紹介して下さっています。
簡単な単語を使って、ゆっくりと話して下さっていますので、リスニングが苦手という人でも十分に
楽しめます。また、配信ページには内容に関わりのある写真も載っていますし、内容を文字で見るこ
ともできます。お勧めの聴き方は、まず、写真を見ながら聴い
て、大まかに内容を理解します。そして、2回目は、テキスト
を見ながら、1回目で聞き取れなかった部分を確認しながら聴
いてみてください。
今後、さらに多くの国や町についてのお話が追加される予定
です。英語を勉強すると共に、異なる国の歴史や文化をその国
で育った人の口から聞ける良い機会です。まずは、下のサイト
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(もりた みつひろ)
海外研修を終えて
海外研修を終え
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英国国立クイーンズ大学にて
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人間文化学科 准教授 Ma
昨年8月から今年3月までの約6ヶ月半、北アイルランドの首都ベル
ファスト市にあるクイーンズ大学(創立1845年)にて研究してきました。
社会言語学ではしばしば「年齢」
「ジェンダー」
「階級」
「エスニシティー」
「教育」という「ビッグファイヴ」の要因に基づいた言語変化の説明がな
されますが、北アイルランドにおいては、やはり「宗教」も要因として
説明し得るという仮説もあり、こちらにも意識して研究に取り組みまし
た。一方で、ベルファスト市近郊のホリウッド町は、私の出身地でもあ
ります。もう12年間日本に滞在していますが、久々に家族や懐かしい風
景に囲まれて過ごすことができました。また、人文学部英語ポッドキャ
スティングプロジェクトが去年から発足し、当地での生活や北アイルラ
ンドの名物・有名人・文化などを題材としてポッドキャスト放送を作成
し、学部専門英語コース履修生にダウンロードして勉強してもらうこと
になりました。スナップから北アイルランドの荒涼とした風土が少しで
ロンドンディリー公爵の
‘Te
’の前で
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もおわかりいただけると幸いです。 (アーウィン マーク)
― 3―
人間文化学科の研究室にようこそ
人間文化学科の研究室にようこ
そ
使いやすいコンピュータの設計――人間情報科学専修
人間文化学科 准教授 本多 薫
以前のコンピュータの設計では、性能・機能が重視され、私たちにとって使いやすいコンピュータ
よりも処理速度の速いものが求められました。そのため、コンピュータは専門技術者のための道具と
考えられていました。しかし、今日の情報化社会では、コンピュータが家庭やオフィスに普及し、性
能・機能は維持しつつ誰もが簡単にかつ楽に操作できるコンピュータが必要となっています。このコ
ンピュータの使いやすさを研究する学問の一つに人間工学
(ヒューマン・インタフェース)
があります。
人間工学から見たコンピュータの設計上の課題は、マルチ・ウィンドウの情報提示方法、入力装置
(キーボード、マウス等)の操作性、人間とコンピュータとのコミュニケーションによって発生するス
トレス、疲労、操作ミスの問題など様々なものがあ
り ま す。I
T技 術 の 発 展 に よ っ て、高 性 能 な コ ン
ピュータが作り出されていますが、性能・機能のみ
を重視し続ければ、私たちにとって使いづらいコン
ピュータが設計されてしまいます。私が担当してい
ます人間情報科学専修では、今日の情報化社会にお
けるコンピュータと人間の関わりあいについて、さ
まざまな角度からアプローチを行っています。
(ほんだ かおる)
人間工学国際会議(オランダ)にて
バイカル湖の時計 ―― 欧米文化論専修
人間文化学科 准教授 相沢 直樹
東西に大きく広がるロシアには全部で11の時間帯があり、これに加えて、夏の間は時計の針を1時
間進めるサマータイム制が実施されます(3月の最終日曜から10月の最終日曜まで)
。そのため、た
とえば極東のハバロフスクは新潟とほぼ同じ経度に位置しながら、サマータイム期間は日本時間より
2時間早い時間帯に属することになるので、ハバロフスクを16
:00に出発した飛行機が約2時間のフ
ライトの後、新潟空港に16:10に到着するという、見かけ上不思議なことが起こります。
山形市と姉妹都市関係にあるウラン・ウデ市は「シベリアの真珠」バイカル湖の東岸にあり、もと
もと日本との時差-1時間ですが、夏の間はサマータイムのおかげで、約28度の経度差にもかかわら
ず日本との時差がなくなります。
そのウラン・ウデにある、山形大学と学術交流協
定を結んでいるブリャート大学に、この度ロシア語
を学んで来た人文学部の学生たちが留学することに
なりました。山大でいつものようにロシア語とロシ
ア文化関連の授業をしながら、彼らと私たちが見て
いる時計の針が同じ時間を指していることを思い出
す今日この頃です。
研究室にて
(あいざわ なおき)
― 4―
法経政策学科の研究室にようこそ
法経政策学科の研究室にようこ
そ
不決の議論の現実への適応可能性――刑法演習
法経政策学科 教授 北野 通世
刑法学は刑罰法規の解釈・適用を論じる実用的な学問であるというのが、一般的理解であろうか。
確かに、刑罰法規の解釈・適用は刑法学の議論の一つの柱ではあるが、刑法学はそれに尽きるもので
はない。
「刑法」とは、如何なる行為が犯罪であり、それに対して如何なる刑罰が科されるかを定め
た法規の総称である。そこでは、国家は何を根拠としてその刑罰権を発動し得るのか。行為を行為者
の責に帰すのは何を根拠とするのか、等々が問題となる。さらに、これらの問題の背後には、人間の
意思は決定されているのか、それとも自由であるのか。法規範の本質は国民に一定の行為を禁止・命
令するということにあるのか、それとも国民の行為
を評価するということにあるのか。判断の客観性を
担保するものは判断客体の客観性であるのか、それ
とも判断方法の客観性であるのか、等々の問題が存
在する。刑法学は、これらの議論を基礎に刑罰法規
の解釈・適用のための実践的な理論を構築すること
をその使命としている。刑法学においては、常に、
不決の議論に現実への適応可能性を与えるという難
問に直面する。そこに、刑法学の面白さがある。
(きたの みちよ)
刑法演習授業風景
顧客を理解する――マーケティング演習
法経政策学科 准教授 伊藤 嘉浩
皆さんはマーケティングと聞いてどのようなことを思い浮かべるでしょうか?マーケティングの著
名な学者であるコトラーは、「マーケティングとは、製品と価値を生み出して他者と交換することに
よって、個人や団体が必要なものや欲しいものを手に入れるために利用する社会上・経営上のプロセ
スである」と定義しています。
近年、
顧客の力の相対的な上昇、成熟した市場の広がり、
競争のグローバル化といった要因により、
企
業が利益を上げる、シェアを奪うといったことが難しくなくなっています。このような状況にある中
で、マーケティングの考え方を身につけることの重
要性はますます高まっているといえます。
今年度のマーケティング演習では、企業の再生に
ついて調査を行っています。最近業績を回復した企
業について、その企業がどのような戦略をとり、ど
のように回復してきたかについて関連する文献を調
査しています。また、文献調査だけではなく、実際
に企業に対してインタビューを行うことで事実を明
らかにし、理解を深めています。
人文学部中庭にて
(いとう よしひろ)
― 5―
教員退職のあいさつ
転出のご挨拶
現 三重大学人文学部 准教授 合田 篤子
本年3月末日を以って、三重大学に転出いたしました。山形大学人文学部ではわ
ずか4年間の在職期間ではございましたが、本当にたくさんの方々に支えられ、ど
うにかやってくることが出来ました。とりわけ、同僚の先生方や事務の方々にはお
世話になり、心から感謝いたしております。
山形に赴任が決まったときは、縁もゆかりもない土地で、全く初めての教員生活をスタートするこ
とになり、本当に教員としてやっていくことができるのだろうかと不安でいっぱいでした。しかし、
山形という土地柄か、学生のみなさんが大変まじめで、素直であり、半人前の私に対しても寛大な心
で接してくれたおかげで、むしろ、私の方が楽しく過ごさせてもらいました。特に、ゼミ生達と毎週
のゼミで議論したことや、ゼミ旅行、芋煮会、ゼミコンパ等を通して交流できたことは、楽しい思い
出の一つです。
ただ、今回、異動に際しては大変急な話であったため、教員・事務の方々に対してのみならず、学
生のみなさんにもいろいろとご迷惑をおかけしてしまい、申し訳なくも思っております。
みなさんにご迷惑をおかけした分、新天地の三重大学に異動してからも、山形大学で学んだことを
活かし、さらに、研究ならびに教育に精進していきたいと存じます。
最後になりますが、本当にいろいろとありがとうございました。 (ごうだ あつこ)
職員異動のあいさつ
お世話になりました
現 学務部教育企画ユニット総括調整チーム 梶沼 清志
人文学部では、平成15年4月から4年間、総務係で仕事をさせていただきました。
この間、平成16年4月の国立大学の法人化、国際交流協定の締結(平成16年5月の
中国・広西師範大学、平成18年1月の韓国・全南大学校、平成19年3月の中国・ハ
ルピン工業大学外国語学院の3大学と締結)、学生の短期研修派遣(平成15年8月のロシア・ブリヤー
、
ト国立大学、平成17年2月の中国・広西師範大学、平成18年8月の韓国・全南大学校の3大学へ派遣)
学生の短期研修受入(平成15年4月ロシア・ブリヤート国立大学から受入)などが記憶に残る出来事
です。
特に、平成17年3月に、ブリヤート国立大学から11名の短期研修学生を受け入れたときのことが思
い出されます。
今後の、学生多目的室やCALL演習室など新たに整備した施設が有益に機能し、益々活発な交流が
行われますことをご祈念申し上げます。
また、多くの皆様にご迷惑をお掛けしましたことをお詫び申し上げます。この経験を、
学生センター
でのこれからの仕事に生かしていきたいと思います。お世話になりました。
(かじぬま きよし)
― 6―
新任のあいさつ
「自己責任」「自立」の怪しさ
法経政策学科 教授 行方 久生
山大に赴任し、既に前期が終了した。大分慣れたと言いたいのだが、私の場合、
身体的なHandi
capがあり「慣れる」と言っても限界がある。十数年前に突発難聴を
患い、次第に悪化し聴力を失った。幸いに、人工内耳の手術に成功し日常会話の能
力を回復したが、この間、耳から入る「知識」はゼロで、家族・友人との会話も不
可能な時期が長く続いた。他人の「助け」なしには生活できず、
「ヒト」の親切さが身にしみた。また、
手話・読話術など人間の能力の奥行きの深さにも圧倒された。
最近、「自己責任」「自立」等の美しい言葉によって、個人の責任を超える「現状」への容認を迫る
風潮が拡大している。「格差社会」受容にも活用されている。
しかし、人間とは類的存在であり、自分の能力だと思っていることも、実は共同的に形成され、ま
た発達するものである。私自身、他人の力を借りてはじめて「自立」に接近することができる。私に
とって、学問も生活も講義やゼミもすべて共同的発達行為である。 (なめかた ひさお)
山形での恵まれた研究環境に感謝しています
法経政策学科 講師 和泉田 保一
4月より、法経政策学科に赴任して参りました。ご覧の通りフレッシュでない割
には、実は大学の教員としては初めての着任となります。というのは、研究者を志
して大学院に入るまで13年ほど新潟市役所に勤務していたという事情があります。
そのような経緯、役所で予算や財政を扱っていた時の反動もあり、予算をふんだ
んに費やして公共事業等を行うのとは逆の、地方公共団体が持つ権限を活用し、カネを出さずに知恵
を出して、開発を統制し、環境や景観を保全し、より住みよいまちをつくりあげてゆくという手法に
着目し、その法的可能性について研究することをテーマとしています。
その点、山形県内には、古くからの情緒ある街並みが多く残存し、今後、まだまだ開発に晒される
余地があり、研究対象として興味深い土地でもあるわけです。また、人文学部には、そのような山形
の地域の歴史や経済や課題について様々な角度から研究している先生方もおられます。このような環
境の中で研究できる僥倖に感謝しています。今後とも、どうぞ、よろしくお願いいたします。
(いずみだ やすいち)
人文学部に着任し、早4カ月
総務チームリーダー 千葉 善弘
私が、人文学部に着任し、4カ月が経過しようとしています。私にとって総務の仕
事は、十数年ぶりになりますが、その間に、国立大学の独法化、事務組織の再編、
業務見直し等により、昔やった経験などはほとんど役に立たないのかなという思い
がありました。また、人文学部での仕事はこれまでまったく経験がなく、知ってい
る先生も少なく不安な一面もありました。
しかし、いざ着任してみると阿子島学部長始め執行部の先生方はもちろんのこと、委員会等に出席
してみても、先生方みんなが、何事にも積極的に取り組もうとしている姿を拝見し、また、全教職員
の問題意識の昂揚、問題解決力の向上などが求められ、職員の能力開発、組織活性化の重要性が一層
高まってきている中、それをバックアップする立場の私たちも精一杯努力して行かなければならない
と、改めて痛感しているところです。
今日、大学を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。さらに、社会が求める人材像の変化にと
もない、大学はさまざまな改革を求められている現在、教職員が一体となってそれに立ち向かって行
かなければならないと思っております。 (ちば よしひろ)
― 7―
平成18年度修士論文・卒業論
年度修士論文・卒業論文
文
昨年度山形大学大学院社会文化システム研究科および人文学部に提出された修士論文・卒業論文の題目で
す。研究テーマを選ぶうえでの参考にしてください。
修士論文題目 修士論文題目
平成18年度修士課程修了者は、
「文化システム専攻」が10人、
「社会システム専攻」が6人でし
た。修了者には、修士(文学・政策科学)の学位が授与されます。
【文化システム専攻】
・初期押井守テクストにおけるメタフィクション性
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・携帯メールにおける逆接の接続助詞の用法について
・中国古代書法教育の研究
―漢末魏晋南北朝を中心とする―
・古代における皇太后・太皇太后制の特質
―中国との比較の視点から―
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・長屋王家の家産の考察 ―薗を中心として―
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・「学校」のコスモロジー ―宮澤賢治童話研究―
・物語余白論:トリュフォー映画,谷崎文学における逃走
と回帰
【社会システム専攻】
・広域の経済交流が山形県の地域経済に及ぼす影響につい
て
・小中学校の立地再編と地域変容に関する研究
―山形県を事例にして―
・中国北京市における郊区宅地開発の研究
―昌平区を事例にして―
・中国における公的医療保険制度の形成と展開
―日本との比較論的考察―
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・ポスト冷戦期におけるモンゴルの安全保障
―モンゴルの非核地位をめぐって―
卒業論文題目 卒業論文題目
【人間文化学科】
人間文化学科では、卒業論文は必修(4単位)となっています。卒業生には学士(文学)の学位
が授与されます。
人 間 科 学 ・同調行動と自己呈示の関係について
・印象形成について
―性格特性が印象形成に及ぼす影響―
・日本語と韓国語における受身表現の使われ方についての
対照研究
・課題遂行時の音楽聴取による影響について
・リスクテイキング行動
―主観的期待効用モデルによる分析―
・表情認知と視線
―認知の個人差との関連についての考察―
・対人魅力
―友人選択におけるパーソナリティの類似性・相補性から―
・吉本ばななの敬語表現について
―初期作品を対象にして―
・太平洋戦争における戦意高揚の表現(レトリック)
・完全主義について
―ストレス対処法略を媒介とした精神的健康への影響―
・雑談における共同発話の承認とそれに伴う視線について
・虚偽の記憶について ―イメージ様式との関連―
・心理的リアクタンスと心理的距離の関連について
・高齢者の自己概念と適応との関連
―対人交流の側面から―
・怒り情動における静止画像の影響について
―怒り情勢および怒り表出行動の鎮静化―
・思考の心理学的研究
―帰納的推論と演繹的推論との関連から―
・ネーミングにおける音声の機能
・印象形成について
・他者評価に対する対人恐怖心性と自尊感情の分析
―略画法による検討―
・テレビドラマにおける役割語としての敬語表現
―テレビドラマ『大奥 第一章』を題材として
・ストループ効果に関する研究―楽器演奏との関係を中心
に
・記憶における被暗示効果
―記憶に対する自信との関係―
― 8―
・日本語話者と韓国語話者によるストーリーの語り方の違
・山形県米沢市における幼児語に見られる方言
いについて
・親の養育態度と子どもの攻撃性 ―子ども時代の親の養
・言語学的観点から見たウソについて
育態度と青年における攻撃性と共感性について―
・岩手県和賀郡のオノマトペ
・日英語における慣用表現の対照研究
文 化 構 造 学 ・北米における日系移民
・マンガ供犠論
・「水の都」の誕生
―都市ヴェネツィアのイメージの研究―
・ドラマに表象される韓国人の自己イメージ
・置賜のサイトウヤキ
・感情表現からみたコラージュ
・Euc
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a―初期ネーデルラント絵画における聖餐の図
・テレビCMはエンターテイメントになりうるか
・キモノの美学
―フランスを中心とする西欧でのキモノイメージの展開―
・フランスの食文化について
―グリモ・ドゥ・ラ・レニエールを中心に―
・恋愛シミュレーションゲーム研究―「萌え」のセクシュ
アリティ
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像表現
・信仰の逆説について
・ゴヤとグロテスク ―非日常・醜悪・想像力―
・写真の中の建築 ―平面化とフレーミング―
・老子道徳経の思想 ―体系的理解のための観点の模索―
・アリスとマザーグース
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『豊饒の海』における禁忌とエロティシズム―『春の雪』
を中心に
・大岡昇平『レイテ戦記』研究
・夏目漱石『こころ』論
・テーブルトーク・ロールプレイングゲーム研究
・東アジアの女性と結婚―脱家父長制社会を考える―
・映画館の闇と光を探る―観客と異空間を包む―
・昼メロの研究 ―「愛と情念のドラマ」三部作を中心に―
・
『ナルニア国物語』研究 ―喜びと憧れの視点から―
・現代漢語の助詞“了”の複雑な述語文における用法につ
いて。複合方向補語を含む文と連動文における“了”の
現れ方
・
『ハリー・ポッター』研究 ―境界と異世界―
・第一次世界大戦における日本とドイツの交流
―日本文化をドイツに紹介したフリッツ・ルンプを中心として―
(英語における非選択目的語構文の研究)
・ニーチェにおけるニヒリズムと道徳の考察
・村上春樹『海辺のカフカ』論
―世界を構成する認識と関係性―
・宮城県村田町の民俗 ―布袋祭りを中心に―
・宮城県丸森町の民俗 ―小斎の奉射祭について―
・『伴大納言絵巻』の研究 ―追求したリアリティー―
・クノップフについて―『死都ブリュージュ』の挿絵を中
心に
・江國香織作品研究 ―新しい恋愛のかたち―
・シャルル・ペローの作品における「妖精」の研究
・BBCスタイル考察 ―メディアリテラシーの視点から―
・『古事記』におけるヤマトタケル伝承の研究
・田山花袋作品研究
・A St
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・聖アンナ三代図の図像学 ―北方を中心に―
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(
Haveの統語論と意味論の研究)
・身体とファッション ―シャネル・スーツをとおして―
・横光利一文学研究 ―観察者の屈折―
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学部学生の卒業論文中間発表会
地域社会環境学 ・単身者用アパートの立地に関するGI
S分析
―山形市小白川地区を中心にして―
・頒暦制度の途絶と貴族社会
・戦国期における茶の政治的意味 ―織田信長を中心に―
・阿武隈川の洪水ハザードマップ
―住民主導の地図作りの提案―
・戦国大名の外交に関する考察
―伊達・後北条間を例に―
・学校における保健室の位置づけ
―中心と周縁の理論から―
・学校の空間と怪談 ―境界と中心をめぐって―
・アイヌの口頭伝承
―恋愛・婚姻関係にみるカムイの分類―
・古代の出羽国司について ―蝦夷政策を中心として―
・中世の女性の労働について
・安土城の成立と政治的意義
・ドリー夢小説 ―「神話」との比較を通して―
― 9―
・日本女性の美
・古事記における出雲神話の位置付け
―雑誌「婦人画報」を通して現代女性の美について考察―
・現代日本女性と占い
―女性週刊誌『an・an』の占い記事から―
・カイロ・ゲニザ文書からみたファーティマ朝下の地中海
貿易
・語られるミイライム ―山形県置賜地方の上人伝説と石碑
・明治初期の教育政策
―田中不二麿の教育政策を中心に―
・アメリカ黒人奴隷制下における奴隷家族
・平安時代の斎王制について
・高杉晋作の思想変遷について
・『少年倶楽部』から見る昭和初期
・書院造の成立
・高齢者の生活行動パターンに関する地理学的研究
―岩手県花巻市大沢集落を事例にして―
・フィルムコミッション事業の現状と課題
・現代日本の恋愛テクノロジー
―女性向けゲームを中心に―
【総合政策科学科】
総合政策科学科では、必修
(4単位)
ではありませんが、平成18年度も多くの学生が卒論を執筆い
たしました。卒業生にはコースに応じて、学士(政策科学)
、学士(法学)
、学士(経済学)のい
ずれかが授与されます。 ・公共交通機関へのユニバーサルデザインの導入
・アジアにおける水環境危機
・市町村の財政歳出から見た市町村合併のあり方について
・少子化と年金制度の問題点
・スポーツとまちづくり
・銀行業における多様化 ―資産運用への関心の高まり―
―地方銀行の地方における役割と試み―
・再生可能な新エネルギーの利用
・アマゾンの森林破壊―農場開発による環境破壊―
・知られざる軍需産業の裏側
・コンパクトシティをめざす取り組み
・高齢者の活動支援のための地域プログラムの構築
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国際生活機能分類)に基づいた高齢者の分類とそ
CF(
の活用方法について―
・宮城県気仙沼地方の自然環境
―街おこしへの活用とこれからの課題―
・石油高騰についての考察
・女性の労働環境の改善が地域の少子化および都市構造に
与える影響について
・外国人労働者問題 ―日系ブラジル人―
・化粧品業界について
―これから求められるメーカーとは―
・高齢者福祉における介護保険について
―社会保険・民間保険の両視点から―
・豪雪地帯における高齢者の交通機関選択について
・女性の社会進出と女性の立場
・商店街におけるインターネット情報の選好度調査―山形
市七日町商店街を事例として
・労働経済学・労働市場の実証分析
・高齢者福祉施設の充実にともなう高齢者の居住地選択に
ついて
・障害を持つ人の新しい在り方
・北欧「福祉先進国」の福祉
・The mandat
es of Uni
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・レバノン紛争の構造―レバノン国内の構造的矛盾と中東
情勢との関係から―
・薄型テレビの行方
・モントリオール議定書成立過程の考察
・医療過誤訴訟における期待権侵害と治療機会の喪失論
―わが国における今後の医療過誤訴訟のあり方―
・税効果会計からみる資産負債評価の諸問題
・わが国における都市間交通の需要分析
・市町村合併で変わる自治体
・人口減少社会と地域の将来
・消費者の経済行動の理論的分析
・日本の経済格差の要因とその変遷
・民営化についての検討
・中心市街地の活性化
・日米貿易摩擦の歴史と現状について
・観光と地域振興について
―21世紀の持続可能な観光まちづくり―
・現代の雇用・失業問題について
・児童福祉による子育て支援
・情報とインセンティブについての経済学的考察モラル・
ハザードから生じる効率性コスト
・六ヶ所村:核燃料サイクル事業の村として
・BRI
諸国の発展の行方
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・EU情報社会の推進
・国共調停の考察 ―アメリカの視点から―
・フランスの移民問題
社会文化システム研究科の修士論文中間発表会
― 10 ―
公開講座を受講して
「理想の家族はどこにあるのか」
地方公務員 内藤 初子
私は「理想の家族はどこにあるのか」というテーマに引かれて、この講座を受講しました。今テレ
ビや新聞で、子どもによる親殺しや家庭内暴力や児童虐待高齢者虐待など家庭内での事件が報じられ
ることが多くなりました。一番助け合わなければならない(と私が思う)家族間で起こる事件は悲し
いものです。
公開講座を受講して、世界各地に、歴史的にも、いろいろな形の家族が、たくましく生きてきたこ
とがわかりました。戦前の日本の農村では、家族はまず労働組織で、絶やさないために血族以外から
も養子を迎えたことや、遊牧生活のモンゴルでも、実子よりも孝行してくれる奴隷を養子として財産
を継がせたこと。今のペルーの事実婚は必ずしもモラルの低
下ではなく、不況で盛大な式が挙げられないためとか、また
イギリスで10代半ばで奉公に出された頃は、奉公先の主人が
ペアレントで親兄弟はフレンズと呼ばれたことなどが印象に
残りました。
今も進化中の家族を支援するしくみが大切になると思いま
した。 (ないとう はつこ)
サ ー ク ル 活 動 紹 介
抹茶は苦いか
人間文化学科 3年 井田 維
私たち茶道部は大学会館の和室で活動しています。一昨年創部45周年を迎え、創部以来指導してい
ただいている浅井宗琴先生やOB・OGの方々にご指導いただき、日本文化の奥深さにひたっています。
流派は表千家流です。茶道では季節ごとに特徴ある道具やお茶を点てるやり方があり、そこから四季
の移ろいを感じとっています。このような風に感じることができるのは、今の慌しい世の中では贅沢
なことではないでしょうか?
茶道というと作法が複雑で難しそうと感じるかと思います。私も入部した当初は思いました。しか
し作法も茶道の大切な一部ですが、なによりもお客様においしいお茶をふるまいたいという心が大切
なのだと感じるようになりました。
初めてだと飲み方がわからなくて気がひけるという方
が多いのですが、先生いわく、お茶を飲む側は作法を気
にせず、ただおいしくいただければいいのだそうです。
もちろん茶道をやっていれば飲み方もしっかり学びます
が。ぜひ皆さんも気軽な気持ちでぜひお抹茶を味わって
みませんか?抹茶は思っているほど苦くはありませんよ。
八峰祭
(大学祭)
でのお茶会
たぶん。 (いだ ゆい)
― 11 ―
人文学部施設案内 第4回
人文学部施設案内 第4回
―「オーディオヴィジュアル・ライブラリー室/オーディ
オーディオヴィジュアル・ライブラリー室/オーディオ
オヴィ
ヴィジュアル
ジュアル演習室
演習室」
」の巻
人間文化学科 教授 中村 三春
■表象文化論コースの設置
平成6年に山形大学人文学部文学科
(当時)
は、
表象文化論コースを設置しました。
まだ、表象文化論という名称がそれほど一般的ではなかった時代です。やまがたは
映画の町です。また巷では既に、日本アニメや漫画が世界的に人気を博し、従来の
学問の枠内に収まらない、多様な表現動向が現れていました。現在に至るこのような潮流において、
このコースの新設には、社会・文化の変化に対応しようとした本学部の先見の明が示されています。
■AV関係教室の概要
……と、いうような自画自賛は措いて、本題に入ります。
冷暖房・学内LAN・情報コンセント完備のインテリジェン
トビル、人文学部3号館が建設された際、表象文化論研究
に対応した、ヴィジュアルソースのライブラリーと、それ
を利用して授業を行う教室の整備が行われました。これが
オーディオヴィジュアル・ライブラリー室とオーディオ
ヴィジュアル演習室です。各々、AVライブラリー室・AV
演習室と略称しています。
AV演習室での授業風景
■ヴィジュアルライブラリー
(レーザーディスク)
、
AVライブラリー室には、VHS、LD
DVDを中心としたヴィジュアルソースが収蔵され、この
アーカイヴは毎年度、徐々に増加しています。ラインナッ
プは大半が映画であり、日本と欧米を中心として、中国・
韓国の作品も含みます。学生・教員が授業の教材とし、ま
た卒業論文のテーマとして研究するのためのものですから、
現在流行中の作品とか、極度にエンターテインメント的な
ものは多くありません。古典的なナンバーや問題作に留意
して収集していますが、それ以外のものを排除するわけで
もなく、ニーズがある限り、どのような作品でも収蔵します。
AVライブラリー室
■AV教室の利用方法
この部屋には、TVモニターと各種プレーヤーが設置され、学生は授業や卒論研究のために、室内で
ソースを利用することができます。演習授業などで、もっと本格的にスクリーンに投影して研究する
際には、AV演習室を利用します。こちらは、天井据え付け式のプロジェクターとサウンドシステム
が配備され、ダウンライトも設置されていますから、適切な光量の下で映画等を鑑賞することができ
ます。PCと接続してスライドその他のコンテンツを投影して、授業で活用することもできます。
(なかむら みはる)
年10
月1日
発 行 山形大学人文学部 編 集 人文学部広報委員会 発行日 平成19
〒9904電話 023(総務チーム)
8560 山形市小白川町112
6284203
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※本学部の最新情報については、ホームページでご覧ください。山形大学人文学部 ht
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