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平成20年度
第2回
芦屋市男女共同参画推進条例原案策定委員会
日
時
平成20年8月8日(金) 午後3時~午後5時20分
場
所
芦屋市国際交流協会
者
委員長
出
席
委
会議要旨
大会議室
高島進子
員 宮本由紀子・中山克彦・村上由起・安藤千枝子・菅沼久美子
・吉川博美・杉町納
(事務局)高嶋修・歯朶治・小山裕輔・松本和代
会議の公表
■
公
開
□
非公開
□
部分公開
<非公開・部分公開とした場合の理由>
傍聴者数
1
0人
議題
(1) 芦屋市男女共同参画推進条例原案について
(2) その他
2
内容
委員長:議題に入る前に委員の出席状況をお願いします。
事務局:伊田委員,浅田委員からは欠席の連絡が入っている。伊田委員からは前文のたた
き台の案をいただいている。本日は委員10名のうち8人出席で,傍聴者はあり
ません。
委員長:事務局からたたき台を用意してもらっているので,まず事務局にたたき台につい
ての説明をお願いする。
事務局:条例の原案たたき台のフロー図を見ながら原案のたたき台(案)について,説明しま
す。
<事務局,条例全体の構成について説明。前文を朗読,またその内容について説明。>
委員長:セミナーや1回目の委員会での発言内容も盛り込んだ形で作られている。どんど
んご指摘してください。
宮本委員:硬くて読みにくい印象がある。これを中学生が見てわかってもらえるかなとい
う感じはする。伊田委員の案はわかりやすい。前文ですので,今までの歴史も盛
1
り込まないといけないと思うが,法整備の部分は必要ないと感じる。
委員長:法整備の部分は簡素化して,シンプルにするほうがよいということですね。
宮本委員:言葉自体が難しい。これでは他市の条例とかわらない。
委員長:他に抜け落ちているキーワードや問題点などは?
宮本委員:男女共同参画が何なのかを最初にはっきりさせたい。
委員長:セミナーにご参加のお二人はどうですか。
吉川委員:易しい言葉とはいえないし,読みにくい。キーワードは取り入れられているが
少し長いのではないだろうか。国際社会とのかかわりとかこれまでの取組みなど,
前文の最初の段落を省くことはできないものか。
委員長:一番最初のパラグラフについて,必要だけれども長いということですね。
吉川委員:いえ,必要なのかどうか,ということです。「(4段落目)このような中~」ま
での部分は絶対に必要なのか。
委員長:もっと,簡素化できる。確かに法令の名前をこれだけ並べるとしんどい。
菅沼委員:前回,わかりやすさということでシンプルな言葉を使うということになったが,
読んで言葉をなぞって心の底から理解・納得できるかということが重要ではない
かと思う。震災のこと等の文言が盛り込まれており,どれも削るには惜しいのだ
が,前文は条例全てを網羅したものを短くしたものなのでもう少し短くした方が
読んでいて分かりやすいのではないか。
委員長:全体をもう少し短くということですね。震災のところは文言は別にして,必要で
すね。国際文化住宅都市などの芦屋市の特色が出ている箇所も削りにくい。最初
の3つのパラグラフは一つにして,もう少し短縮することができるという意見で
すね。それから,宮本委員が言われた「男女共同参画社会がどういうものか」と
いう内容については・・・。
宮本委員:前文の「この震災の経験を教訓として~」のところを省いて,最初に「わたし
たちのまちが」の後に「性別にかかわりなく」という文言を入れ,「豊かで安心し
て住み続けたい」にしたい,そのために「男女が互いに人権を尊重して,真の男
女共同参画社会を実現したい」を段落の頭に持っていきたい。「喜びも責任も分か
ち合える」という文言は少し無理があると感じる。男女共同参画社会というのは,
伊田委員の参考(案)を借用させてもらうなら,簡単に言えば,普段の生活を見直そ
うということです。
委員長:「喜びも責任も分かち合える」という文言はセミナーで出たことですか。「自立し
た人間」という言葉は難しいと感じる。安藤委員,村上委員あたりはご意見いか
がですか。
安藤委員:前文をあまりに「親しみやすい感じのする」文章にすると,その後にくる条文
とのギャップが大きくなるのではないだろうか。また,事務局のたたき台の文章
を一つ一つ訂正するという作業をこなしていくよりも,まずはこの策定委員会の
2
場で,
「目指すべき男女共同参画社会」,条例が目指すべき最終的な目標について,
共通するイメージを築き,そこへ辿り着くために必要となる要素を抽出して,(条
例の)前文や基本理念の部分の部分に盛り込んでいくという手法をとってはどうか
と思う。
委員長:男女共同参画社会の実現を最初にもってきたいということですね。
安藤委員:そういうことではなくて,現時点で皆さんの中でそのイメージ自体にずれがあ
ると思うので,条文にどういう要素を入れるかということについて,とりあえず
策定委員会の中での共通した認識というものを持たないと,今後の進行が難しい
のでは,ということです。
菅沼委員:前回の資料の中に,セミナーのグループでくみ上げたキーワードを載せている。
村上委員:たたき台の前文は,文章が堅すぎて読みたくないと感じる。憲法にうたわれて
いるということは必要だが,条例・条約・法令は必要でない。「憲法で決まってい
る」ということでいいのではないか。最初の部分は何となく言い訳のようなこと
が羅列されているので,必要ないと思う。言い訳云々よりも,憲法で決まってい
るのに(男女平等が)まだなされていないという事実があるので,まず男女共同
参画社会とは何かというのがないと市民がイメージを持てない。
「男女共同参画社
会とは何か」という部分で,セミナーで提案した夢のある,自分たちが成長して
いける,大人になるのが楽しみになるような夢のある文言を入れたい。言葉一つ
一つがまだまだ堅すぎる。
男女共同参画社会ということで,「男女」という言葉を使うことは仕方がないと
思うが,「男女市民」という表現は「市民」でいいのではないだろうか。例えば,
性同一性障害の場合などを考えると,「男か女か」ではなく「人間」と定義するこ
とになると思う。「男女」という表現を多用すると,それ自体,性別で判断してい
る印象を受けかねない。
中山委員:前文の冒頭は「わが国では…」から始まるが皆さんのおっしゃるとおりとっつ
きが悪い。芦屋市の市民のまちづくりの条例なので,例えば,尼崎市の参考例で
は「わたしたち」となっているが、芦屋市も身近なところから始めていくとよい。
もう一つ芦屋の将来像を明確にしたい。震災のときに老若男女問わず助け合った
経験を持っているから,財産として出していきたい。
委員長:皆さんのご意見を聞いて,最初に私たちが目指す男女共同参画社会というものを
一番最初の段落で言ったらどうかということですね。
宮本委員:「わたしたちのまち芦屋が,性別にかかわりなく豊かで安心していつまでも住み
続けたいまちであるために,男女が,互いに人権を尊重し,その個性と能力を十
分に発揮しつつ,家庭,職場,学校,地域その他あらゆる分野で自立した人間と
して対等に参画できる社会を実現していきたい。」といった形にしたい。
委員長:今の段落で必要不可欠な言葉があれば,言ってください。最初の段落で,日本国
3
憲法でうたわれていることを入れるのは当然だが,国際的な動きと連動しながら,
日本でも様々な男女共同参画の推進の動きが展開されてきたというような表現が
1センテンスは必要ですね。
次の段落は不要だろうということで,むしろ,国際文化住宅都市を目指す芦屋
市においての特徴や傾向はこういうもの,そして男女共同参画社会の推進のため
にいろんな工夫が必要なのだ,という内容。震災のことも盛り込む必要がある。
未曾有の災害に直面して,男性も女性も知らないうちに男女共同参画をやってい
た。「市民」というと一般市民のイメージだが,「男女市民」というと,男性も女
性も復旧・復興に向けて協力してやっていた,ということになると思う。理念に
おいて「男女共同参画社会の実現」を特化しているということ必要。むしろ女性
が前面に出てきてそこから子育てのグループもたくさん出てきた。
宮本委員:最後の部分に伊田委員の「これは,わたしの,そしてあなたの条例です。」の文
言があれば読もうかなという気になる。
村上委員:伊田委員の案は「ですます」調だが,条文も「ですます」調にできないのか。
たたき台は「ですます」調になっていなくて堅い感じがする。
委員長:前文は「ですます」調でいいと思うけれども,条文は「~である」のようになる
のか。
事務局:条文に入ると一定の法則がありますが,前文はもっと自由でいいと考えている。
中山委員:条例としての法則といったものはあるのか。
事務局:言葉の使い方についてはある。どこの市でもそうだが,芦屋市においても法制上
のルールがあり本市では,「ですます」調は採用していない。口語調にすれば,内
容が変わってしまうこともあるので,芦屋市では一定のルールに則って条文をつ
くっている。
「ですます」調は難しい。
宮本委員:それを変えることはできないか。規則で決まっているということだが,前文だ
けでも「ですます」調にしたい。
中山委員:条例はまちづくりの基本である。市民が参加し受け入れやすい形にしたい。条
例なので威厳や体裁も必要だろうが,できる限り平易な文章で学校でも教材とし
て使えるような文章にしたい。どうしても無理なのか。
宮本委員:絶対に無理なら策定委員会を開く意味もなくなってしまう。
事務局:市民参画という形で原案策定を行っているので,絶対に無理ということでの枠は
今は設けない。前回からシンプルなものでとの意見が出ているので,今後,推進
委員会・本部会議等でどのような意見がでるかはわからないが,特に前文につい
ては平易な言葉でまとめていただいてもいいかと思う。「これはちょっと・・」と
いう意見が戻ってくるかもしれないが,その繰り返しが市民参画になると思うの
で,初めから絶対に無理ということはない。
中山委員:条例というのは,市民と市,団体,企業の約束だと思うので,あまり難しく考
4
えることはない。
委員長:私たち委員は,意見を提言したらいいわけですから・・・。
吉川委員:「芦屋らしさ」というものが何であるかを前文に表されるのであれば,
「“ですま
す”調でやってください」という意見の総意を行政が受け入れることのできる懐
の深さに,芦屋市の条例の特徴が表れると思う。
委員長:前文について他にご意見はどうでしょうか。
安藤委員:確かに敬体での前文というのは珍しく,読みやすいという利点はあるかもしれ
ないが,そこにこだわりすぎて条例の中で浮いてしまうような前文になってしま
ってはいけないので,敬体か常体かということよりも直観的なわかりやすさ,具
体的なイメージの伝わりやすさを重視すると良いと思う。言葉の選び方次第でそ
のように対応できるでしょう。
吉川委員:まだ難しいかどうかも決定していないのでわからないが,
「ですます」調が醸し
だす分かりやすい雰囲気を大事にしたい。伊田委員の「これは,わたしの,そし
てあなたの条例です。」という文言はとても良いと思う
委員長:伊田委員の案の中の3つくらいは,男女共同参画に特化したことでない。やはり
男女共同参画の問題点が浮かび上がらないといけない。後半は良いと思う。
「普段の生活を見直す」という表現は力強くて良い。「お互いが助け合う」という
表現は学校の先生方がよく使うが,少し弱い感じはする。
セミナーの最後でも申し上げたが,男女共同参画社会とは,一人一人が個人と
して人間の尊厳に気付いた上で誇りと自信を持って自分の人生を選べる社会だと
考えている。それを次世代に伝えていきたい。その原稿を書いた後に秋葉原での
事件が起こったが,子どもたちが今誇りを持てていない。誇りや自信が持てない,
社会の未来が見えない,そういうことを男女共同参画社会の推進の中で一番語り
たいこと。一人一人が,自分の人間としての尊厳,「自分は大切なんだ」というこ
とに気付き,誇りと自信を持って男の子も女の子も自分の人生を主体的に選べる
ような社会,そういうものを次世代に託したい。最後の部分はもうちょっと未来
の子どもたちへのメッセージを込めたい。
宮本委員:例えば自分が悪かったときに,社会や親のせいにするのではなく,自分が努力
し,自分を変えて,自分の人生を選んでいくということがわかってもらえたらと
思う。
委員長:その第一歩として,人間の尊厳について,教える,知る,気付く。今それを学ぶ
場面がない。
「人権」という言葉が独り歩きしていて実際には学んでいない。男女
共同参画社会を実現していく中で伝えたい。前文は事務局に早急に手直しをして
もらいたい。
事務局:1週間以内に手直しをして送付する。
委員長:それに修正があれば,加筆訂正してもらうことにする。
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では総則に入る。
杉町委員:総則の前に一つだけ,前文の中段で「比較的~」「必ずしも十分でない」という
中途半端な表現が入っている。ここは現実を押さえる部分なので,きっちりと押
さえたい。
委員長:「比較的」というのは「絶対的に」というわけでなく,他と比較してということな
ので,問題はないと思うが。
事務局:そこで委員みなさんにお聞きしたいが,前文の中で現状をある程度押さえるのか,
もしくは目指す姿だけを出すのか・・・普遍的な条例にするのであれば,現状は
その時々に応じて変化するので,事務局でもその辺りどうしたものかと思ってい
るところで,ご意見をいただけたらと思う。
セミナーでは,現状よりは目指す姿を出していたと思う。
村上委員:私は,現状は必要ないと思う。なぜなら,普遍的なものとするなら,未来を描
いたものがいいということ。また,例えば「女性の労働力率が・・・参画が十分
でない」ということに対しても,「これでいい」と思っている人には理解されない
だろうし,「十分でない」と思っている人にも押し付けのような印象がするので,
現状を書く意味があるのかという疑問があるので必要ないと思う。
委員長:前文の中では,震災以外で芦屋市の現状について言及する段落はなくなりますが,
よろしいですか。
杉町委員:「比較的」,「必ずしも十分でない」という表現が前文には合わないと感じる。別
の表現があるかもしれない。
吉川委員:ウィザスプランのことを前文に取り入れたい。
委員長:国際文化住宅都市を目指す芦屋市ではウィザスプランを推進する。ここに出てく
る言葉をウィザスプランで一つにするということですね。
事務局:前文にウィザスプランが出てくることには疑問がある。 たまたま芦屋市ではウィ
ザスプランが先につくられたが,根拠を持たすのは条例なので,その条例の中に
行動計画の作成が出てくるので・・そのあたりの工夫は検討したいと思う。
委員長:阪神淡路大震災のくだりで,
「国際文化住宅都市」をどこかに挿入するというのは?
事務局:それはできます。
委員長:では総則に移ります。
事務局:総則は章立てになっており,第1条は目的について定めている。
村上委員:総則の条文について決まりごとなどはあるのか。一つの文章がとても長いと感
じた。普通文章を書くときは原稿用紙3行以内が望ましいとされるが,条例の場
合は基準が違うと思うので一概には言えないが,決まりがないならもう少し読み
やすくできないか。
委員長:村上委員はこの文章をどう思いましたか。
村上委員:何回も読まないと理解しにくい。
6
宮本委員:この条例は男女共同参画の推進に関する基本理念を定めるもので,みんなの責
務を明らかにすることだと考えている。
村上委員:箇条書きとまでいかなくても,一つ一つ文章を短く切ったほうがわかりやすく
なると思う。
委員長:例えば,「この条例の目的は以下のものとする」という形式にはできないか。
事務局:文章の組み立て次第だと思う。委員長がおっしゃったように項目を立てることも
ありえる。
吉川委員:条例全体の論調に関わるので,最初に結論を持ってくるのはよいことである。
委員長:他市の条例で箇条書きを採用しているものもある。そのようにしてもいいと思う。
中山委員:基本理念が出てくるが,基本理念の後に責務があるほうがわかりやすい。
事務局:ただ箇条書きにすると,元の文章と意味合いがかなり変わってしまう場合がある。
「豊かで活力ある地域社会の実現に寄与すること」が目的であり,基本理念を定
めることは目的に対する方法論である。箇条書きにすると全部が目的になってし
まう。
委員長「もって豊かで活力ある地域社会の実現に寄与すること」が最終的な目標になるの
ですね。
事務局:この文章ではそうなります。
中山委員:目的を最初に2行くらいで書いて,そのために理念を定め,それから市・市民
の責務の順にすればわかりやすい。
杉町委員:前文の最後の4行が目的になっているわけである。
宮本委員:もっと簡単にすることは駄目なのか。
委員長:難しい単語を削除したほうがいいかもしれない。
村上委員:第1条は目的だけで,責務云々は後でもよいのではないだろうか。目的だけな
ら,目的だけ書いたほうがわかりやすい。
委員長:この条例は,豊かで活力ある地域社会の実現に寄与するために次のことを目的と
する,あるいは次のことを行うというようにすればいいわけですね。
事務局:この文章では,基本理念を明らかにし,責務の対象・男女共同参画の施策,その
ための必要事項を定めている。これを総合的・計画的に推進し,豊かで活力ある
地域社会の実現を目標にしている。
村上委員:条例の目的は,豊かで活力ある地域社会の実現になるのですか。
杉町委員:そうではないのではないでしょうか。基本理念を定め,責務を明らかにし,施
策の遂行に必要な事項を定めることによって,今後市の施策に様々な影響を及ぼ
し,豊かで活力ある地域社会の実現につながるということではないでしょうか。
委員長:「豊かで活力ある地域社会の実現に寄与する」という目的を最初に持ってきてはど
うでしょうか。
村上委員:目的は何なのかというのが,中学生位の年代にはわからなくなってしまいそう
7
である。
中山委員:文章を素直に読んだら,3行目の「定めることにより」という箇所があるが,
これは目的でなくて,「豊かで活力のある地域社会の実現」が目的になる。敢えて
基本理念をここで書く必要があるのだろうか。
安藤委員:条例の最終的な文章を作っていく前に,まず単語や箇条書きにして内容を検討
してから文章化していってはどうだろうか。このたたき台見る限り,セミナーで
出てきた意見(「わかりやすくシンプルな内容にしたい」など)が反映されている
とは思えない。「ほぼ出来上がっている」かのようなたたき台の文章を修正してよ
り整った文章にしていくより,まずは必要となる要素を抽出した形での本当の「た
たき台」から始め,盛り込む内容について委員会で議論していかないと,時間が
足りないのでは。
委員長:目的に盛り込む三段階の構成は不可欠なので,これを再構築してわかりやすくす
るにはどうするべきだろうか。
安藤委員:例えば,セミナーで出された条例案の目的と事務局のたたき台前文の目的は,
表現は違うけれど言わんとするところは同じだと思う。ですから,まず「どうい
うことを言いたいのか」を絞って明らかにしていくということから出発した方が,
作業が速く進むのではないだろうか。
杉町委員:ある程度議論が進めば,早く進むと思う。
委員長:「男女共同参画を総合的かつ計画的に推進し,」というのは,目的のための形容詞
句なのでなくてもいいのではないか。以下に基本理念と責務を定める,として,
これが明らかになれば,当然「計画的に推進していく」わけだから。
杉町委員:
「男女共同参画を総合的かつ計画的に推進し,」を削ればすんなりといくと思う。
村上委員:これを削ったとしても,目的が何かを先にはっきりさせたほうがよい。
委員長:まず目的,以下,基本理念,市・市民・事業者の責務の順でいいですね。
2条は定義についてですね。
中山委員:目的があって,基本理念があったほうがわかりやすいと思うのだが。
杉町委員:目的があって,定義があるのがスタイルである。
委員長:基本理念を理解するための予備知識といったところですね。他市で入ってないも
のもあるが,6つ取り上げている。
杉町委員:前文のところで,「男女」を「市民」に置き換えようということになったが,こ
こでも「市民」に置き換えるかどうか難しいところですね。
村上委員:⑴の「男女共同参画」のところの「男女」は「市民」に置き換えられるのでは
ないだろうか。逆に,⑵の「男女間の格差」,「男女のいずれか一方」というとこ
ろは「男女」のままでいいと考えている。
宮本委員:男女共同参画の定義なので,最初の「男女」以外は「市民」でなく「男女」の
ままがいい。
8
杉町委員:最初の箇所も「対等に」とあるので「男女」のほうがいいかもしれない。
委員長:ここは男女共同参画なので,「男女」でいいのではないでしょうか。
吉川委員:「均等」・「対等」という表現でもいいのでしょうか。
委員長:「平等」のほうがわかりやすいとセミナーで意見が出ていましたね。「平等」にし
ましょうか。
これでよければ,第3条の基本理念についてはどうですか。
事務局:第3条の基本理念は,国の男女共同参画社会基本法と同じ形式にしている。第2
条の定義に戻るが,
「男女共同参画」の言葉の定義が基本法の中にあり,引用した。
委員長:基本法では「均等」が使われているのですか。
事務局:はい,使われています。
委員長:同じような意味なので,親しまれている言葉を使うほうが良いかもしれませんね。
宮本委員:引用は無難ではあるが変えてもいいのではないか。
委員長:国民全体に対してと芦屋市民に対してとでは規模も違う。
「鑑み」という言葉も「考えて」に変えたほうがいいですね。「中立でない影響」
というのは,
「公平でない影響」,「偏った影響」を及ぼす,ということですね。
村上委員:「できる限り」という表現でいいでしょうか。できることしかできないというよ
うに聞こえてしまう。「できる限り」は必要ない。
委員長:できるところからという表現だと思われますが,できる限り,ではなくどんどん
やっていかないといけないので必要ないですね。
これも基本法の言葉そのままですね。
村上委員:やはり,基本法には「できる限り」と表現されているのですね。
(3)の「男女」を「市民」に言い換えて,2行目の「男女」を省くことはできな
いでしょうか。男女共同参画推進条例なので最初は「男女」でもいいが,「男女
が共同して」の「男女」は必要ないのではないでしょうか。
中山委員:(4)の「社会」は「地域社会」に言い換えたほうがよいのではないか。
委員長:地域社会だけではないが,身近な社会ということですね。
吉川委員:(4)の「当該活動」というのがわかりにくい。
委員長:家庭生活以外での活動ですよね。
宮本委員:第2条(2)の「前号」というのはどこのことなのか。
事務局:(1)のことです。
宮本委員:こういう表現が分からない。「(1)の~」でいいのではないか。
「家族の介護」など具体的な文言は省いてもいいのではないか。
菅沼委員:(4)「子の養育」,
「子の養育」,「家族の介護」は特に重要なものだから,ここに入っているのだと
は思うが,家庭生活における活動には,これら以外にも様々なものが含まれる。
その上,入れることによって文章が長くなってしまう。
委員長:そうですね。施策の中でもたくさん出てくるわけだから。「鑑み」という言葉もや
9
めましょう。
杉町委員:「国際的協調の下に」というのも条例としてはどうかと。
委員長:「国際社会の動きと連携しながら行われる」ぐらいでいいですよね。
安藤委員:このたたき台の項目はそのまま採用するのでしょうか。
委員長:というと項目から検討した方がよいということですか。
安藤委員:このままだと,すべての市民が理解するにはボリュームがあり,難解すぎるよ
うに思う。また(男女共同参画というテーマについての)絞込みが足りないように感
じる。もう少し,内容をクリアにしてから細かい議論を進めていった方がいいの
ではないでしょうか。
委員長:基本理念,責務,禁止事項など最低限条例に盛り込まれるものだとは思う。
中山委員:文章の長い短いはあるが,ここに網羅されているものには,必要なものは入っ
ている。
委員長:安藤委員自身は,ここで残しておいたほうがいい項目,省いた方がいい項目など
ありますか。
安藤委員:そういう大枠の部分こそ,この委員会で議論するべきところだと思う。市民の
意見を反映するという点から,セミナーで出た意見を活かすことも大事であるし,
他の先行自治体の好例を参考にして,入れるべき項目を整えていくと良いと思う。
宮本委員:私も,事業者・市民の責務はこっち(セミナーの条例案)の方がわかりやすい
と思う。事業者は「職場環境の整備」,市民は「自分たちのこととして積極的に参
加する」のが義務なわけだから・・・。
安藤委員:策定委員会の回数が限られているので,事務局のたたき台を修正するのが一番
「てっとり早い」のかもしれませんが,せっかく市民の参加したセミナーが開催
され,まとまった成果があるので,それを活用しない手はないと思うのですが。
委員長:事務局にたたき台の作成を依頼していましたし,今日全面にわたってセミナー参
加者のひとりから案が出るとは思っていなかったので,両方を参考にしたい。
杉町委員:ふたつの案の文言をもう一度比較して精査していけばいいのではないか。
菅沼委員:条例原案のたたき台とは,セミナー(パブリック・コメントも含めて)などに参加
した私たち市民側が作成した案に対して,市側である事務局がそれらの意見を検
討し,いかに市民の意見を取り入れているかであると思う。今回はそのたたき台
が提示されるものと考えていた。
委員長:意見が出だし始めましたので,時間はかかりましたが,後になるほど進行も速く
なるとは思うが。
セミナーの意見も参考にして,事務局にはもう一度たたき台を練り直してもらい
ましょう。
杉町委員:長いものをできるだけコンパクトにしたい。
安藤委員:文言を読む人にわかりやすいものにする,というのがセミナーで出たおそらく
10
一番重要な意見のひとつだと思うので,普通に読んだら内容がわかるような内容
が良いと思う。
宮本委員:両方の歩み寄りが必要。伊田委員の案も参考にして。
委員長:伊田委員の分では単語で拾えるものがあれば盛り込みたい。
杉町委員:今のたたき台の中でも必要なものは残さなければならない。例えば,14条の
総合的な拠点施設の整備といったものは必要である。
中山委員:(セミナー案では)市の責務の中で「財政上のバックアップ」はないので,その
辺の整合をみていかないといけない。やはりやる以上お金は必要なので財政上の
措置は必要だと思うし,そういう抜き書きが必要。
村上委員:セミナーのもう一つグループの意見として,単語的な提言ではあるが,条例に
望むこととして「プラン持続のための財源の確保」というのがあるので,それを
盛り込んでもらえたら,セミナーのグループ全部の意見が集約できる。
委員長:事務局は,あのセミナーで出た意見をまとめたものを参考にたたき台を作成して
もらったわけですよね。
事務局:そうです。
委員長:事務局が作成されたわけですか。
事務局:そうです。ですから先ほど話にあった,財政上のことについても盛り込んでいま
す。
委員長:だから,皆さんの意見をそれぞれ考慮したらこの(たたき台の)ようになったという
わけですね。ただ,ズレがあると思うので,セミナーや策定委員会で挙がったキ
ーワードなどの漏れがないようにしてもらいたい。
安藤委員:条文の内容をチェックする段階のこの委員会のおいては,内容を把握しやすい
状態の,「条例ことば」ではない簡易な言葉遣いのたたき台が欲しいと思うのです
が。
村上委員:今の意見は理解できる。条例を提出する段階での形になると,どうしてもわか
りにくい。箇条書きとまではいかなくとも,「ここはこういうことを言っている」
というような要約したものがあれば,その内容を理解,納得した上で文言を決め
ていく,という形なら検討するのも早いのではないか。
委員長:私は,事務局がたたき台を出すということで,これを解体しながらみんなで意見
を出すものと考えていた。
安藤委員:前回の委員会では,事務局がたたき台を作成するだけでなく,各委員も前文を
考えてくるということだったと思う。
委員長:その各人の考えは,議論の中で(今日の委員会で)発言されていなかったのでし
ょうか。
安藤委員:事務局のたたき台に関する意見に終始していたので,「各委員の提案」を述べる
機会は(今日の委員会の中では)なかったと思う。(前文を考える以前に)最終的に目
11
指すべき社会の像を共有することから始めない議論が進まない,というのが私の
意見です。そのベースが固まっていないのに話を進めていくのは困難だと思う。
委員長:セミナーの参加者の方がそれをなさったわけですよね。それで意見がまとまった
わけですよね。
安藤委員:それは「セミナーで出た意見」に過ぎず,そのことに関して委員会での合意がな
されたというわけではない。セミナーでの意見をもっと取り入れ,活かしていく
という方向で進むならば,この委員会ではそこに補っていくべき要素を見つけて,
内容のあらましについて具体的に議論すべきではないでしょうか。最終的な条例
上の表記については,事務局で整えていただくことが可能だと思うが。
委員長:ただ,シンポジウム等での話し合いではなく,一人ひとりが考えて,言葉も文章
化しながら煮詰めていかないと。
安藤委員:「市民の意見を取り入れる」という部分に積極的な他の自治体の条例策定委員会
など活動内容を見ると,このような委員会や会議の回数がもっと多く,そのため
実際に内容を詰めていける場になっていると思うが,この策定委員会は回数がと
ても少なく厳しいスケジュールが組まれているので,それを補いながら市民の声
を反映できるようなアイデアが必要である。このたたき台からセミナーで出た案
のような状態へ近づけていき,その過程で過不足を調整するというのも一つの手
かもしれない。
委員長:それともうひとつ,セミナーのグループで出してもらった分もありますし。
今日は委員の方に前文を考えてくることは義務にしなかったが,皆さんはそれな
りの見識を持っておられるので,もっと話ができると思っていた。
菅沼委員:安藤委員は,このたたき台にセミナーの意見があまり反映されていないのでは
ないかということで疑問をもたれたのではないか。私は前文を考えてくることを
義務だと認識していた。前文を考えてくることと,事務局がたたき台を作成して
くることが今回の課題と考えていた。セミナーでも,高齢の方や子どもさんの関
係で欠席が多い中,案を作りあげた。この委員会でも,結果的にできなければ仕
方がないが,みなさん,ある程度前文を考えてきていただきたかったと思う。
宮本委員:私たちは条文の形式がどのようなものかわからないので,事務局が用意したた
たき台に対して,これだけは譲れないというものを要望していったらどうだろう
か。次回はいつでしたか。
委員長:8月27日です。その前に1回目と2回目の報告を推進委員会にします。
吉川委員:推進委員会の様子はどのようなものだったのか,推進委員会の情報が欲しい。
今日はたたき台を読みながらどんなことが言えるか考えていたので,時間的には
厳しいと思うが前もって拝見したい。
事務局:8月15日の推進委員会で第1回と第2回の策定委員会の中間報告を行うことに
している。委員の方にはそう伝え,資料も送付する。推進委員会で意見が出れば,
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次回の策定委員会で報告する。
宮本委員:15日の推進委員会は傍聴できますか。
事務局:はい,できます。
杉町委員:私は委員の中では行政の立場ですが,個人的な意見だと,セミナーでまとまっ
た基本理念がどのように盛り込まれているかの点検が必要だと思っている。あと
行政の立場から,市民の責務がどのように書かれているのかが関心事である。逆
に市民の方は,市の責務がどうなっているか気になると思う。
国の基本法で使われている表現を,芦屋市の条例の中でどのように表現してい
くかを点検できれば,いいのではないだろうか。
委員長:今日はたたき台のほうに時間をとってしまったが,みなさん,セミナーの条例案
の方も目を通していただいて考えていただきたい。
菅沼委員:それと,セミナーのグループ1の方も,前回の資料の中にあるのであわせてご
検討いただきたい。
中山委員:条文らしい文章化とわかりやすい平易な文章を両立させるには限界がある。両
方見比べていくと,中には一方にあってもう一方にないものもあるが,ほとんど
内容的には盛り込まれている。それを条文化していくと,このたたき台のように
なってしまうのではないか。宿題として持ち帰り,整合させていけばいいのでは
ないか。
委員長:たたき台を脱構築(解体して構築し直す)する必要がある。
事務局:これはあくまでもたたき台であり,これで決定というわけでない。議論の進行を
速めるために参考として作成させていただいた。
委員長:次回は15日の推進委員会の後に,27日に策定委員会が開催される。それまで
に事務局にはもう一度たたき台を用意してもらいましょうか。その前に前文の問
題がありましたね。
事務局:事務局の課題として,1点目として前文はできるだけ早く委員の方々に送付する。
それに基づき27日に資料として提示する。
2点目はたたき台と別のものを用意すればよいでしょうか。
委員長:たたき台と別ではなく,セミナーの意見,言葉や視点をもっと盛り込んで再構成
するということです。
宮本委員:一度作成して,事務局にFAXを送付する。
事務局:もしくは,事務局が作成したたたき台と,セミナーの第2グループでまとまった
項目を比較できるものを用意するというのはどうですか。
吉川委員:比較するのは今日議論した箇所まででしょうか。
事務局:今日議論していない部分も含めて最後まで用意する。
委員長:それと,第2グループのキーワードも該当するところに盛り込むように。
事務局:そうですね。
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杉町委員:第3章以降については,条例を作る上でのひとつの形があるので,第2章まで
を検討したらいいのではないか。
委員長:それでは前文の案をいつまでに事務局に送りましょうか。
事務局:先ほど色々議論されたことを盛り込んだ前文の案を,こちらから送付しましょう
か。
委員長:ではそうしましょう。一から始めるよりは速くできるでしょう。
事務局:第1グループの方は,単語で提案されているので,(たたき台の)どこに盛り込ま
れているかわかるようにしておきます。
委員長:8月27日の次は9月25日ですね。
宮本委員:前文の案はいつごろ送ってくれるのか。
事務局:1週間以内に送ります。
委員長:その前文に対する各委員の意見を盛り込んだものを次回の検討材料にするわけで
すね。今日はこれで終了します。
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