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(平成22年度~平成26年度)(平成25年改訂版)(1102KB

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(平成22年度~平成26年度)(平成25年改訂版)(1102KB
由利本荘市
地域福祉計画
健やかさと優しさあふれる
健康福祉のまちづくり
(平成 22 年度~平成 26 年度)
(平成 25 年改訂版)
由利本荘市
はじめに
~「地域福祉計画」について~
私たちのまちには、次代を担う子どもたちからひとり暮らしの
高齢者や障がいのある方、子育て中の若い両親、家族の介護に追
われている方など様々な不安や悩みを抱え、何らかの支援を必要
としている方もたくさん住んでいます。
これまでの公的なサービスだけでなく、地域の住民や福祉事業
者などと行政が力を合わせ、自分たちの住んでいるまちを誰もが
暮らしやすい、温かいまちにする取り組みが地域福祉です。
「地域福祉計画」は、支援を必要としている人もそうでない人
も同じ社会の一員として認め合い、すべての市民が様々な社会活
動に参加できるような地域の支え合いの仕組みづくりの方向を定
めるものです。
本計画は、平成22年に策定されましたが、3年を経過し、法
改正、個別計画の更新等を踏まえ、必要な見直しを行いました。
なお本計画では、障がいのある方の思いを大切にし、共生社会
の実現を推進するという観点から、法令や固有名詞などをのぞき、
「障害」の「害」の表記をひらがなの「障がい」に変更しており
ます。
平成25年4月
由利本荘市
目
次
第1章 地域福祉計画の策定に当たって
1 計画策定の背景 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
2 計画の目的 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
3 計画の位置づけ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
4 個別計画の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
5 計画期間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
第2章 地域福祉を取り巻く現状
1 人口と世帯の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
(1)
人口の推移
(2)
世帯数と世帯人員
(3)
世代別人口の推移
(4)
ひとり暮らし高齢者
2 就学前児童数の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
3 障がい者の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14
4 生活保護の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
5 介護保険の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
第3章 計画の基本方針
1 計画の基本理念 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
2 計画の基本目標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
(1)
地域を担う人づくり
(2)
地域を支えるネットワークづくり
(3)
信頼される福祉サービスの仕組みづくり
(4)
暮らしやすい地域環境づくり
3 計画の体系 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
第4章 地域福祉推進のための施策の方向
1 地域福祉推進のための施策の方向 ・・・・・・・・・・・・・・・ 21
第5章 計画の推進
1 計画推進のための基本的な考え方 ・・・・・・・・・・・・・・・ 29
2 推進体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29
第6章 災害時要援護者避難支援
1 目的と基本的考え方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31
2 災害時要援護者登録制度
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31
3 災害時要援護者の対象者
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32
4 要援護者情報の共有と個別支援計画 ・・・・・・・・・・・・・・ 32
5 避難支援体制
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33
6 避難準備情報、避難勧告・指示等の発令・伝達方法 ・・・・・・・ 34
7 避難誘導の手段・経路等
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34
8 避難所における支援方法
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35
9 防災意識等の啓発・要援護者避難訓練
・・・・・・・・・・・・・ 35
資料編
1 由利本荘市「障害者福祉計画」策定委員会名簿
・・・・・・・・・ 36
2 由利本荘市次世代育成支援推進協議会委員 ・・・・・・・・・・・ 37
3 由利本荘市高齢者保健福祉計画策定委員会名簿
・・・・・・・・・ 38
4 由利本荘市健康生活推進協議会委員名簿 ・・・・・・・・・・・・ 39
5 由利本荘市災害時要援護者避難支援プラン策定委員会委員名簿
・・ 40
6 由利本荘市社会福祉協議会地域福祉活動計画策定委員会委員名簿・・ 41
第1章
地域福祉計画の策定に当たって
第1章 地域福祉計画の策定に当たって
1
計画策定の背景
近年、かつての地域の相互扶助機能は弱体化し、地域住民の相互の社会的なつながり
も希薄化するなど地域社会は変容しつつあります。少子高齢社会や核家族化の進展のほ
か、多くの人々が生活不安やストレスを抱え、自殺や家庭内暴力、児童・高齢者虐待、
引きこもりなどが大きな社会問題となっています。
一方、市民生活のニーズは多様化、増大化しており、従来の公的なサービスのみでは
対応できなくなってきていますし、現在のサービス水準を維持することも難しい状況に
あります。
地域に暮らす様々な人々が抱える生活課題を地域住民、事業者、行政などが互いに協
力して課題解決を図る地域福祉の向上の必要があります。
2
計画の目的
由利本荘市では、各対象者別にそれぞれの保健福祉分野に係る個別の行政計画を策定
し、保健福祉の増進を図っていますが、地域住民が住み慣れた地域で安心して自立した
豊かな生活を送ることができる社会を具現化するためには、施策や公的サービスに加え、
市民や福祉関係機関、ボランティア、NPO、福祉サービス事業者、行政等が協働して、
よりよい関係を築くことが必要とされています。
そのため、各行政計画の基本的な理念をつなぎ、関係者が主体的に参画して地域住民
がともに支え合うという意識の醸成や地域を支えるネットワークや環境づくり、共助に
よる地域社会の実現を目指し、積極的に総合的な福祉のまちづくりを推進するため、こ
の地域福祉計画を策定するものです。
3
計画の位置づけ
本計画は、社会福祉法第107条に規定された市町村地域福祉計画として位置付けられ
ます。
本市における地域福祉を推進するための施策展開の基本となるもので、本市の総合発
展計画を上位計画とし、総合発展計画の基本理念に基づいた保健福祉分野における基本
指針となるものです。
本市の保健福祉部門の個別計画は「由利本荘市高齢者保健福祉計画」、「由利本荘市
-1-
第1章 地域福祉計画の策定に当たって
次世代育成支援後期行動計画」、「由利本荘市障害者福祉計画」、「健康由利本荘21
計画」そして市社会福祉協議会が主体となる「地域福祉活動計画」がすでに策定・施行
されています。それぞれの個別計画の策定には、多くの市民が関わりを持ち、また市民
アンケートなどの実施により市民ニーズの把握に努めて来ました。
こうしたことをふまえ本計画は、これら個別計画が持つ専門的な考えや取り組みを総
合的につなぎ、個別計画による施策・事業をより効果的に展開、推進していく仕組みづ
くりを考える計画として位置付けます。
また日頃から要援護者の情報を適切に把握し、民生委員・児童委員等の関係機関等と
の間で共有を図ることが、要援護者の安全・安心な地域での生活につながることから、
「由利本荘市災害時要援護者避難支援プラン」の内容を本計画に盛り込み、地域におけ
る要援護者に係る情報の把握・共有及び安否確認方法等を明らかにしています。
図1-1
計画の相関関係
由利本荘市総合発展計画
由利本荘市地域福祉計画
由
利
本
荘
市
高
齢
者
保
健
福
祉
計
画
由
利
本
荘
市
次
世
代
育
成
支
援
後
期
行
動
計
画
健
康
由
利
本
荘
2
1
計
画
由
利
本
荘
市
障
害
者
福
祉
計
画
-2-
地
域
福
祉
活
動
計
画
(
市
社
会
福
祉
協
議
会
)
由
利
本
荘
市
災
害
時
要
援
護
者
避
難
支
援
プ
ラ
ン
第1章
地域福祉計画の策定に当たって
【参考】社会福祉法関連条文(抜粋)
(目的)
第1条 この法律は、社会福祉を目的とする事業の全部野における共通的基本事項を定め、
社会福祉を目的とする他の法律と相まって、福祉サービスの利用者の利益の保護及
び地域における社会福祉(以下「地域福祉」という。)の推進を図るとともに、社
会福祉事業の公明かつ適正な実施の確保及び社会福祉を目的とする事業の健全な発
達を図り、もって社会福祉の増進に資することを目的とする。
(地域福祉の推進)
第4条 地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を
行う者は、相互に協力し、福祉サービスを必要とする地域住民が地域社会を構成す
る一員として日常生活を営み、社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加
する機会が与えられるように、地域福祉の推進に努めなければならない。
(市町村地域福祉計画)
第107条 市町村は、地方自治法第2条第4項の基本構想に即し、地域福祉の推進に関する
事項として次に掲げる事項を一体的に定める計画(以下「市町村地域福祉計画」と
いう。)を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、住民、社会福祉を
目的とする事業を経営する者その他社会福祉に関する活動を行う者の意見を反映さ
せるために必要な措置を講ずるとともに、その内容を公表するものとする。
(1)
地域における福祉サービスの適切な利用の推進に関する事項
(2)
地域における社会福祉を目的とする事業の健全な発達に関すること
(3)
地域福祉に関する活動への住民の参加の促進に関する事項
-3-
第1章 地域福祉計画の策定に当たって
4
個別計画の概要
□由利本荘市総合発展計画
由利本荘市におけるまちづくりを推進していくための必要な施策の大綱を定めたものであり、
計画的かつ効率的な住民福祉の向上と行政運営を推進していく指針となる計画です。
まちづくりの将来像 :
人 と自 然 が共 生 する
ま
ち
躍 動 と創 造 の都 市
まちづくりの基本理念:〔Ⅰ〕人と豊かな自然がつなぐ、
健やかで創造性あふれるまち
〔Ⅱ〕交流とにぎわいに支えられて、
活き活きと躍動するまち
〔Ⅲ〕住民自治と協働の精神に基づいた、
可能性豊かで自立したまち
ま ち づ く り の 目 標:Ⅰ.地域に開かれた住民自治のまちづくり
Ⅱ.活力とにぎわいのあるまちづくり
Ⅲ.健やかさとやさしさあふれる健康福祉のまちづくり
Ⅳ.恵まれた自然とやすらぎのある環境共生のまちづくり
Ⅴ.豊かな心と文化を育むまちづくり
Ⅵ.心ふれあう情報と交流のまちづくり
Ⅶ.行財政改革による健全なまちづくり
計画期間:平成17年度~平成26年度
-4-
第1章
地域福祉計画の策定に当たって
□由利本荘市障害者福祉計画
この計画は、障害者基本法及び障害者総合支援法の規定に基づき、保健・福祉・医療・就労・
住宅など多岐にわたる障がい福祉施策を総合的に推進することを目指しています。
基本目標: 幼年期から高齢期までのライフステージすべての段階において、障がいの
ある人が生活のあらゆる場面で持てる能力を最大限に発揮し、その人らしく
生きる権利の回復を目指す「リハビリテーション」の理念と、障がいのある
人もない人も社会の中で普通の生活を送り、共に生きる社会が通常の社会で
あるという「ノーマライゼーション」の理念を基本理念とし、これを踏まえ
障害者基本法の目指す社会像「共生する社会」の実現を目標に定め各施策を
推進していく。
基本理念:Ⅰ.障がい者等の自己決定と自己選択の尊重
Ⅱ.三障がいに係る制度の一元化
Ⅲ.地域生活移行や就労支援等の課題に対応したサービス提供体制の整備
計画期間:平成24年度~平成26年度
□由利本荘市次世代育成支援後期行動計画
この計画は、次世代育成支援対策推進法の規定に基づき、次代を担うすべての子どもと子育て
を地域社会全体で支援、育成する環境づくりを目指しています。
基本理念:
安心して子どもを産み、健やかに育つ
子育ての絆あるまちづくり
基本目標:(1)地域における子育て支援の充実
(2)母性並びに乳児および児童等の健康確保および増進
(3)子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備
(4)子育てを支援する生活環境の整備
(5)職業生活と家庭生活の両立
(6)子ども等の安全確保の推進
(7)要保護児童へのきめ細かな取り組みの推進
計画期間:平成22年度~平成26年度
-5-
第1章 地域福祉計画の策定に当たって
□由利本荘市高齢者保健福祉計画
この計画は、老人福祉法に基づき、介護保険事業計画との整合性をふまえ、高齢者が生きがい
を持って社会に参画し健康で自立した生活を送ることを支援するとともに、介護を要する状態と
なっても住み慣れた場所で安心して暮らせるようなよりよい地域社会の実現を目指しています。
基本理念:
高齢者の自立を支援し、住み慣れた地域で支え合いながら
安心して暮らせるまちづくりの推進と施設サービスの充実
重要施策:(1)居宅サービス等の充実と入所施設の整備
(2)健康づくりと介護予防の推進
(3)保健・福祉サービスの充実
(4)地域包括ケアシステムの推進
(5)生きがいづくりと社会参加の促進
計画期間:平成24年度~平成26年度
□健康由利本荘21計画
この計画は、総合発展計画の「健やかさと優しさあふれる健康福祉のまちづくり」を目指し、
ライフステージに応じた目標を設定し、市民の健康づくりを総合的、効果的に推進するための計
画です。
基本理念:
長寿社会における健康課題としての生活習慣病に視点をあて、すべての
市民が主体的に健康づくりに取り組むことにより、壮年期死亡の減少、健康
寿命の延伸及び生活の質の向上を図ることを目的としています
基本目標:(1)一次予防の重視
(2)健康づくり支援のための環境整備
(3)データに基づく目標設定
(4)適切な情報の提供と効果的な運動の推進
計画期間:平成21年度~平成25年度
-6-
第1章
□由利本荘市社会福祉協議会
地域福祉計画の策定に当たって
地域福祉活動計画
この計画は、由利本荘市社会福祉協議会が主体となり、住民座談会等で地域住民、各種団体等
とともに地域の福祉課題を明らかにし、意見交換しながら課題解決に向けて取り組むための民間
の活動、行動計画です。
基本理念: みんなが主役
安心のまちづくり
基本目標:(1)一人ひとりが「地域の福祉力」を身につけることができる仕組み
づくり
(2)誰もが地域福祉活動に参加できる場づくり、ネットワークづくり
(3)地域のニーズに応じた地域福祉の仕組みづくり
計画期間:平成23年度~平成26年度
-7-
第1章 地域福祉計画の策定に当たって
5
計画期間
本計画の期間は、平成22年度から平成26年度までの5年間とし、おおむね3年で必要な見
直しをします。
図1-2
関連計画の計画期間
平成
平成
平成
平成
平成
平成
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
26年度
由利本荘市総合発展計画
由利本荘市地域福祉計画
由利本荘市障害者福祉計画
由利本荘市次世代育成支援後期行動計画
由利本荘市高齢者保健福祉計画
健康由利本荘21計画
(由利本荘市社会福祉協議会)
地域福祉活動計画
-8-
第2章
地域福祉を取り巻く現状
第2章 地域福祉を取り巻く現状
1
人口と世帯の状況
(1) 人口の推移
由利本荘市の人口は昭和60年の国勢調査で96,589人でしたが、その後の調査のたびに減少を
続けています。特に最近は減少率が増加傾向にあります。
現在、日本では5人に1人が65歳以上の高齢者が占め、少子高齢化と人口減少が進行してい
ます。
図表2-1 人口の推移
人
100,000
96,589
95,489
94,410
95,000
92,843
89,555
90,000
85,229
84,712
85,000
80,000
昭和60年
昭和60年
総人口
96,589
平成2年
平成2年
95,489
平成7年
平成12年
平成7年
平成17年
平成12年
94,410
92,843
平成22年
平成17年
89,555
平成24年
平成22年
85,229
平成24年
84,712
(資料:昭和60年~平成22年は国勢調査、平成24年は3月末住民登録)
-9-
第2章 地域福祉を取り巻く状況
(2) 世帯数と世帯人員
世帯数は増加傾向にありましたが、平成17年以降は微増となっています。また1世帯当たり
の人員は昭和60年で3.89人であったものが平成24年には2.80人まで減少し、本市においても核
家族化が進行していることをうかがわせます。
図表2-2 世帯数と世帯人員
世帯数
世帯
35,000
30,000
3.89
世帯人員数
人
4.5
4
3.82
3.60
25,000
3.5
3.34
3.14
2.98
20,000
3
2.8
15,000
24,860
24,994
28,648
28,564
27,805
26,260
2.5
30,203
10,000
2
5,000
1.5
0
1
昭和60年
昭和60年
世帯数
世帯人員数
平成2年
平成2年
平成7年
平成12年
平成7年
平成17年
平成12年
平成22年
平成17年
平成24年
平成22年
平成24年
24,860
24,994
26,260
27,805
28,564
28,648
30,203
3.89
3.82
3.60
3.34
3.14
2.98
2.80
(資料:昭和60年~平成22年は国勢調査、平成24年は3月末住民登録)
- 10 -
第2章
地域福祉を取り巻く現状
(3) 世代別人口の推移
世代別人口の推移をみると、平成2年の国勢調査までは0~14歳までの世代が65歳以上の世
代人口を上回っていましたが、平成7年の調査から逆転しました。
0~14歳の世代の減少傾向が表れています。その一方、65歳以上の世代の人口が大きく増加
の傾向にあり、少子化・高齢化の進展を裏付けています。
高齢化率を比較しても、全国平均を上回っており年々高くなってきています。
図表2-3
世代別人口
0~14歳
人
70,000
64,325
62,347
60,000
59,959
15~64歳
65歳以上
50,059
50,306
57,360
54,011
50,000
40,000
30,000
20,000
19,714
12,550
18,860
17,466
15,154 15,560
13,316
24,700
24,197
22,162
11,280
9,958
10,000
24,670
9,736
0
昭和60年
平成2年
平成7年
平成12年
平成17年
平成22年
昭和60年
平成2年
平成7年
平成12年
平成17年
平成22年
平成24年
平成24年
0~14歳
19,714
17,466
15,560
13,316
11,280
9,958
9,736
15~64歳
64,325
62,347
59,959
57,360
54,011
50,059
50,306
65歳以上
12,550
15,154
18,860
22,162
24,197
24,700
24,670
(資料:昭和60年~平成22年は国勢調査、平成24年は3月末住民登録)
昭和60年
平成2年
平成7年
平成12年
平成17年
平成22年
平成24年
由利本荘市
13.0
16.0
20.0
24.0
27.0
29.2
29.1
秋田県
12.6
15.6
19.6
23.5
26.9
29.6
-
全 国
10.3
12.1
14.6
17.4
20.2
23.0
-
(資料:昭和60年~平成22年は国勢調査、平成24年は3月末住民登録)
- 11 -
第2章 地域福祉を取り巻く状況
(4) ひとり暮らし高齢者
ひとり暮らしの高齢者は、年を追うごとに大幅に増加しています。高齢者人口の増加のほか、
少子化や核家族化などさまざまな要素の理由が考えられます。
また、高齢者のみで構成される世帯数は平成24年では、3,530世帯に達しています。
図表2-4 ひとり暮らし高齢者数・高齢者世帯数の推移
男
女
人
4,000
3,500
3,000
2,500
2,678
2,000
1,975
1,500
1,720
1,000
500
0
1,337
1,004
454
685
100
昭和60年
平成2年
平成7年
平成2年
852
333
195
148
昭和60年
584
493
平成12年
平成7年
平成17年
平成12年
平成22年
平成17年
平成24年
平成22年
平成24年
男
100
148
195
333
493
584
852
女
454
685
1,004
1,337
1,720
1,975
2,678
計
554
833
1,199
1,670
2,213
2,559
3,530
(資料:昭和60年~平成22年は国勢調査、平成24年は県調査)
- 12 -
第2章
2
地域福祉を取り巻く現状
就学前児童の状況
世代別人口の推移でも表われていたように、就学前児童数においても減少傾向にあります。
図表2-5 就学前児童数の推移
就学前児童数
人
4,000
3,898
3,818
3,790
3,500
2,857
3,000
2,840
3,730
3,698
2,871
2,821
3,631
園児数
3,615
2,828
2,870
平成23年
平成24年
2,822
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
平成18年
平成19年
平成 19 年
就学前児童数
平成20年
平成 20 年
平成21年
平成 21 年
平成22年
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
3,818
3,790
3,698
3,730
3,631
3,615
園児数
2,840
2,871
2,821
2,822
2,828
2,870
保育園児数
2,389
2,423
2,401
2,381
2,443
2,480
幼稚園児数
451
448
420
441
385
390
(資料:就学前児童数・保育園児数は各年とも4月1日現在、幼稚園児数は各年とも5月1日現在
子育て支援課・学校教育課)
- 13 -
第2章 地域福祉を取り巻く状況
3
障がい者の状況
障害者手帳を所持している人は、平成24年3月31日現在、5,507人で、人口の6.5%となってい
ます。
内訳は身体障害者手帳保持者4,588人、療育手帳(知的障がい者のための手帳)所持者674人、
精神障害者保健福祉手帳所持者245人となっており、身体障害者手帳所持者のうち最も多いのが
肢体不自由の人、次いで内部障がい、聴覚平衡機能障がいの順となっています。
図表2-6 障がい者の状況
身体障害者手帳所持者数
療育手帳所持者数
精神障害者保健
福祉手帳所持者
人
5,000
4,500
4,290
4,181
4,650
4,484
4,367
4,588
4,543
4,000
3,500
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
661
644
674
255
255
245
253
245
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
平成24年
243
225
723
649
646
619
0
平成18年
平成19年
平成 18 年
身体障害者手帳
所持者数
療育手帳
所持者数
精神障害者保健
福祉手帳所持者
平成 19 年
平成 20 年
平成 21 年
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
4,181
4,290
4,367
4,484
4,650
4,543
4,588
619
646
649
723
644
661
674
225
243
255
255
245
253
245
(資料:各年とも3月末現在・福祉支援課)
- 14 -
第2章
4
地域福祉を取り巻く現状
生活保護の状況
生活保護は、何らかの事情により真に生活に困窮した場合に、その困窮の程度に応じて必要な
保護を行い、最低限の生活を保障するとともに、その自立の助長を図ることを目的とした制度で
す。
生活保護の状況は、平成23年度平均で被保護世帯558世帯、被保護人員744人で、増加傾向にあ
ります。人口1,000人当たりの被保護人員を表す保護率では、全国や秋田県平均は下回っている
ものの年々増加傾向にあります。
図表2-6 生活保護の状況
被保護世帯数
人・世帯数
800
被保護人員
保護率
8.8
8.2
700
7.5
600
6.3
6.6
9
8
6.8
7
500
6
400
300
200
%
10
5
4
558
525
488
459
444
427
650
597
581
566
744
702
3
2
100
1
0
0
平成18年
平成19年
平成 18 年
平成20年
平成 19 年
平成21年
平成 20 年
平成22年
平成 21 年
平成23年
平成 22 年
平成 23 年
被保護世帯数
427
444
459
488
525
558
被保護人員
566
581
597
650
702
744
由利本荘市
6.3
6.6
6.8
7.5
8.2
8.8
秋田県
11.1
11.3
11.8
12.4
13.6
14.0
全
11.8
12.1
12.5
13.8
15.2
-
保
護
率
国
(資料:各年度とも年度平均・福祉支援課)
- 15 -
第2章 地域福祉を取り巻く状況
5
介護保険の状況
平成24年3月31日現在で、介護保険の要支援・要介護認定者は、5,087人となっており、年々増
加傾向にあります。
社会的支援の必要な状態の要支援から最重度の介護を要する介護度5までに区分される介護度
別では、中等度の介護を要する要介護3、重度の介護を要する要介護4、最重度の介護を要する要
介護5までの認定者が半数以上を占めています。
図表2-7 介護認定者の推移
要支援
要介護1
要介護2
要介護3
要介護4
4,900
4,984
平成22年
平成23年
要介護5
人
6000
5000
4,522
4,596
4,692
4,784
平成18年
平成19年
平成20年
平成21年
5,087
4000
3000
2000
1000
0
平成 18 年
要支援
(1)
(2)
513
平成 19 年
平成 20 年
353
331
354
平成 21 年
平成24年
平成 22 年
平成 23 年
平成 24 年
282
266
292
266
427
506
559
454
540
要介護1
1,657
1,288
1,089
956
897
782
841
要介護2
591
717
838
931
998
1108
1,084
要介護3
541
623
718
778
755
772
831
要介護4
640
665
676
697
724
740
757
要介護5
580
596
613
634
673
745
768
4,522
4,596
4,692
4,784
4,872
4,984
5,087
合 計
(資料:各年とも3月末現在・長寿支援課)
- 16 -
第3章
計画の基本方針
第3章 計画の基本方針
1
計画の基本理念
地域福祉計画の基本理念は、由利本荘市総合発展計画に即し、各種施策を推進するための基本
となる考え方であり、これからの福祉のまちづくりの方向性を示すものです。
市の保健福祉分野の個別計画、連携する社会福祉協議会の活動計画などの基本理念を踏まえ、
由利本荘市地域福祉計画の基本理念を次のとおり掲げます。
◆基本理念◆
健やかさと優しさあふれる
健康福祉のまちづくり
◆基本理念の趣旨◆
少子・高齢化が進むなか、保健福祉事業に対する市民のニーズは多様化しています。
このようななかで、すべての人が健康で快適な生活を送るためには、保健・福祉・医療の分野
ごとの施策の充実と連携の強化、市民一人ひとりが思いやりの心を持ち、ともに支え合える環境
の整備が必要となっています。
これまで培われてきた共に支え合う絆を大切にし、市民一人ひとりがお互いを尊重しながら共
に生きるという意識を持ち続け、行動を積み重ねて行く地域社会を目指します。
◇基本目標◇
① 地域福祉を担う人づくり
② 地域福祉を支えるネットワークづくり
③ 信頼される福祉サービスの仕組みづくり
④ 暮らしやすい地域環境づくり
- 17 -
第3章 計画の基本方針
2
計画の基本目標
基本目標は、基本理念はもとより、地域福祉推進のキーワードとなるもので、基本的な施策の
方向性を示すものです。
基本目標①
地域福祉を担う人づくり
地域福祉を進めることは、地域づくりを進めることであり、地域づくりは人づくりともいえま
す。地域福祉を推進するためには、それを担う人材が不可欠です。
地域づくりをリードしていく人材や様々な地域活動に協力する人材の確保はもちろん、一人ひ
とりが地域の一員としての自覚を持ち、地域全体で地域課題に関わり解決に向けて考えることが
求められます。
そのためにも、福祉意識や地域を思う心を育む活動の積み重ねが必要であり、啓発や子どもた
ちへの福祉教育が重要になってきています。
基本目標②
地域福祉を支えるネットワークづくり
地域福祉を担う人材がいても個々、単独での活動では、限りがあり広がりは期待できません。
地域に住む人同士のつながりがあって、はじめて地域の課題が発見でき、早期対応が可能になり
ます。
向こう三軒両隣といった近所づきあいや地域行事への参加など地道な地域活動を通じて、地域
の連帯感が醸成され、「地域の福祉力」が形成されていきます。
誰もが安心して自立した生活を送ることができるようにするためには、地域の人々が、年齢や
障がいなどに関わらず、
認め合い尊重し合って、同じ地域に住む隣人意識を持つことが大切です。
地域で活動を展開している団体や事業所なども地域の構成員としてのほか、その活動を通して
まちづくりや地域福祉推進への貢献が期待されます。
基本目標③
信頼される福祉サービスの仕組みづくり
ライフスタイルの変化、価値観の多様化などで、これまでのような行政が提供するサービスだ
けでは一人ひとりのニーズへの対応が困難になっています。住み慣れた地域で安心して生活する
ためには、生涯を通じて福祉サービスを適切に利用することが重要です。
身近な課題を気軽に相談できる体制や必要な情報を容易に手に入れること、利用しやすく質の
高いサービスの提供が求められています。
様々な課題を抱えた場合に、不安を速やかに解消し課題を解決することができる保健・医療・
福祉のネットワークの拡充や、幅広い課題に対応できるワンストップの相談窓口の設置なども望
- 18 -
第3章
計画の基本方針
まれます。
基本目標④
暮らしやすい地域環境づくり
誰もが住み慣れた地域で、安全に安心して暮らすことのできる生活の場として地域の整備を進
める必要があります。
地域や社会の次代を担う子どもたちが健やかに育っていける環境、子育て中の家庭や親を地域
全体で支えていく環境づくりが求められています。地域の子どもたちは地域全体で育てる意識を
醸成し、安心して子どもを産み育てられる地域社会が必要です。
災害に備えた自主防災組織の活動支援や地域の様々な人々が交流し、ふれあいの中から連帯感
を醸成していく場づくりなど生活者起点の環境整備を行っていく必要があります。
さらに、誰もが暮らしやすいように、ユニバーサルデザインに基づいたまちづくりの考えを一
層推進していくことが求められます。
- 19 -
第3章 計画の基本方針
3
計画の体系
【基本理念】
健
や
か
さ
と
優
し
さ
あ
ふ
れ
る
健
康
福
祉
の
ま
ち
づ
く
り
【基本目標】
担
う
人
づ
く
り
ネ
ッ
ト
ワ
ー
ク
づ
く
り
ビ
ス
の
仕
組
み
づ
く
り
地
域
環
境
づ
く
り
【基本施策と取り組みの方向】
福祉教育の推進
①
地
域
福
祉
を
地域福祉を担う人材の育成・活用
ボランティア・NPO活動の育成・支援
地域住民の相互理解と協力
②
地
域
福
祉
を
支
え
る
高齢者・障がい者の自立支援
地域住民・事業所・行政との連携・協働
社会福祉協議会・民生委員との連携
③
信
頼
さ
れ
る
福
祉
サ
ー
サービスの情報提供・相談窓口の総合化
④
暮
ら
し
や
す
い
子育て支援
適切なサービスの確保
サービスの利用促進
保健・医療・福祉などの関連分野の連携
災害時の支援
ユニバーサルデザインの推進
- 20 -
第4章
地域福祉推進のための施策の方向
第4章 地域福祉推進のための施策の方向
基本施策① 地域福祉を担う人づくり
現状と課題
核家族化などに伴い、日常生活において高齢者や障がい者との関わりを持つ子どもたちが少な
くなってきていますが、学校や幼稚園、保育園などでは、福祉施設を訪問しての体験学習やボラ
ンティア活動を積極的に実施しています。次代を担う子どもたちの福祉の心を育む教育や活動は、
誰もが地域社会を構成する一員として尊重され、ともに生きることのできる社会を実現すること
を基本として行われることが重要となります。
活発な活動を展開している地域には、その活動を支える人材やリーダーがいます。近年、ボラ
ンティア活動やNPO活動に関心が高まっていますが、参加意欲はあっても実践まで行動に移せ
ない人も多く、多数の人がさまざまな活動に参加する契機をつくり、地域活動を支えていく人材
を育てていく必要があります。
また、ボランティア団体やNPO団体と社会福祉協議会、行政が課題を共有し、役割分担をし
ながら協働して活動の輪を広げていく必要があります。
基本施策と施策の方向
(1)
福祉教育の推進
子どもたちの福祉の心を育むため、保育所や幼稚園、学校との連携を深め、高齢者や障がい者
との交流機会の充実に取り組むとともに、子どもたちの福祉教育に保護者や地域住民の参加を促
進し、地域主体の福祉教育の実践を支援します。
また、地域での指導者を育成するため、教育機関とボランティア団体や社会福祉協議会などの
関係機関の連携を進め、研修等の充実を図るなどの効果的な事業を展開します。
(2)
地域福祉を担う人材の育成
地域活動を支える人材やリーダーを育成するため、学校教育等のボランティア活動を支援する
とともに、企業等に対しボランティア活動への参加を働きかけるなど、働く人たちが地域のさま
ざまな活動に参加できるような取り組みを促進します。
また、いわゆる団塊の世代の退職にあわせ、ボランティア活動への参加を促すなど、地域活動
リーダーとしての担い手育成に努めます。
(3)
ボランティア・NPO活動の育成・支援
市民のボランティア活動に対する関心を高めるため、養成講座の開催や、現在さまざまな団体
や組織が自主的に取り組んでいる奉仕活動などの活動内容の紹介などを通して、あらゆる年代層
- 21 -
第4章 地域福祉推進のための施策の方向
の人が活動に参加する機会の充実に努めます。
ボランティア活動に参加する多くの人は、地域や学校での活動、団体の呼びかけを通して意識
を持ったことが多く、ボランティア活動を活発にすることにも人や組織を介することが重要です。
身近でどのような活動が行われているか、市民に積極的に情報提供し、ボランティア・NPO団
体の活動参加を呼びかけて育成、支援をしていきます。
■ボランティア・NPO(非営利活動組織)
由利本荘市社会福祉協議会のボランティア活動センターには、ボランティ
ア10,307人の市民が登録し、幅広い活動をしています。登録者数、団
体とも徐々に増えてきており、内訳はボランティア団体が67団体、個人ボ
ランティアが1171人となっておいます。
また、本市には現在、9のNPO(非営利活動法人)があり、そのうち4
法人が主に福祉分野の活動をしています。
ボランティア団体やNPOの活動は、これからの地域福祉の増進を図るう
えで、中心的な存在になるものです。
- 22 -
第4章
地域福祉推進のための施策の方向
基本目標② 地域福祉を支えるネットワークづくり
現状と課題
かつては地域にあった「お互いさま」とか「思いやり」「人の身になって考える」といった連
帯感、相互扶助の意識が薄れてきています。一方では、これまで行政が主体的に担ってきた画一
的なサービスの提供だけでは多様な市民ニーズや価値観に対応できなくなってきています。
個人の意思を尊重しながら、近所での声掛けや見守りなどにより、生活課題を共有するととも
に支え合いの活動を推進する必要があります。
また、高齢者や障がい者の自立を目指し、施設から地域、大規模施設から地域ごとの小規模施
設へという流れになっています。こうした福祉課題を解決していくためには、福祉課題を抱えて
いる当事者の人々の活動を支援するとともに、偏見や差別によらないノーマライゼーションの理
念に基づく思いやりの心を育むことが大切になっています。
向こう三軒両隣から始まるご近所づきあい、地域での催しなどの地道な地域活動を通して、地
域のコミュニティーの力、いわゆる「地域力」が形成され、その中でこそ地域福祉の実践が進ん
でいきます。
地域福祉推進の中心的な役割を担うのは、社会福祉協議会と民生委員です。社会福祉協議会は、
誰もが安心して暮らせるまちづくりを基本理念に福祉に関する総合相談窓口であり、支援を必要
とする人々を支え、支える活動の核となっています。民生委員もまた地域にあって、身近な相談
者として地域福祉の推進役として活動しています。
基本施策と施策の方向
(1)
地域住民の相互理解と協力
地域での交流により豊かな人間関係を築き、一人ひとりの課題を地域の課題としてとらえ、誰
もが主体的に地域活動に参加する仕組みづくりを推進します。
さらに地域内のつながりのもとで、活動の輪を広げ、地域住民や地域で活動する組織・団体な
どによる地域の特性を生かしたネットワークの構築を進めます。
また、自治組織や民生委員など地域で活動する関係者が連携を深め、それぞれの役割分担を明
確にしながら、皆の気軽な参加と協働による支え合い活動の輪を広げる仕組みづくりを推進しま
す。
(2)
高齢者・障がい者の自立支援
周囲の人が抱える日常生活の課題を他人事ではなく、自分にもつながることとして考える「お
互いさま」の心が大切です。
- 23 -
第4章 地域福祉推進のための施策の方向
高齢者や障がい者などが積極的に社会参加できる環境、安心して仕事ができる環境の整備を、
障がい者の地域生活移行を支える地域自立支援協議会などを中心に推進します。障がい者の就労
機会、収入の確保に向けた支援のほか、権利の保護と成年後見制度や日常生活自立支援事業の周
知と普及に取り組みます。
社会的入院者の地域移行に当たっては、居住や日中活動の場としての社会環境の整備とともに、
本人はもとより家族や地域住民の理解が不可欠です。
また、障がいや認知症、虐待、DVなどに対する市民の理解を深めるとともに、ノーマライゼ
ーション※の理念の普及を図るため、学習会や情報の提供に努めます。
(3)
地域住民・事業所・行政との連携・協働
地域福祉は、
自治会、PTA、地域の企業や施設など様々な地域活動団体に支えられています。
これらの地域活動団体と民生委員・児童委員や社会福祉協議会と連携するとともに、各分野で活
動するボランティア、NPO団体、さらには地域の社会福祉法人などの福祉サービス事業所との
連携を図りながら横断的かつ重層的な地域ネットワークづくりに努めます。
地域での活動、とりわけボランティア活動に取り組む企業や企業の団体が生まれてきており、
企業や事業所も地域の一員として地域貢献する意識の啓発を進めます。
(4)
社会福祉協議会・民生委員との連携
地域福祉を推進する上で中核的な役割を担う社会福祉協議会、民生委員・児童委員は、地域福
祉推進の行政、地域との重要なパートナーとして連携をさらに推進するとともに、協働による地
域福祉活動の推進に努めます。
本計画と連動、連携した社会福祉協議会が定める地域福祉活動計画による事業実施について、
計画的、継続的な取り組みを支援します。
また、民生委員が献身的に続けてきた地道な日常活動の積み重ねの成果を大切にし、それぞれ
の地域における福祉課題解決のための糧として、ともに地域の住民に向き合っていきます。
■ノーマライゼーション
障がい者や高齢者など社会的に不利益を受けやすい人たちが、社会の中
で他の人々と同じように生活し、活動することが本来あるべき姿であると
いう考え方。
- 24 -
第4章
地域福祉推進のための施策の方向
基本目標③ 信頼される福祉サービスの仕組みづくり
現状と課題
保健福祉に関する相談については、市の担当窓口や社会福祉協議会、地域包括支援センターな
どで相互に連携を図り対応していますが、相談内容が複雑・多様化してきていることに伴い、一
つの窓口だけでは解決に結びつかない場合も増えてきています。
もっと身近に、気軽に、そして総合的に相談できる、専門性をも備えた体制の整備が必要とな
っています。
福祉制度は高齢者、障がい者、児童といった対象者ごとに区分されており、対象者本人やその
家庭の生活課題を解決するための総合的な支援について行き届かないところがあり、対象者をは
じめとした利用者の視点よりは提供者の視点によってサービスの提供等の支援が行われること
があります。
また、多様化する福祉ニーズを的確に把握し、サービスの質を高めるとともに新たなサービス
を開拓することによりサービスの充実を図り、利用者がサービスを選択できる環境を整えること
も求められています。
地域社会における市民の生涯を通じた生活を支援する地域福祉の理念は、保健・医療・福祉、
教育・文化、住宅などの様々な関連分野の条件整備と連携により実現できるものです。これらの
関連分野は、地域福祉の基本的な視点である生活課題の面において、特に重要な意味をもつもの
であり、心身の健康の保持・増進、社会参加などを進めるうえで基盤となる環境づくりなどを連
携して推進していく必要があります。
基本施策と施策の方向
(1)
サービスの情報提供・相談窓口の総合化
民生委員・児童委員、社会福祉協議会などと協力し、地域において気軽に相談できる仕組みづ
くりを推進するとともに、身近な福祉課題を地域で気軽に相談できる体制や必要な情報を容易に
手に入れることができる体制づくりを進めます。
また、利用しやすいサービスの提供をするため、福祉ニーズの把握に努めるとともに、利用者
の権利擁護の確立を図り、サービスの質の向上や総合化の仕組みづくりなど相談支援体制の整備
に努めます。
(2)
適切なサービスの確保
児童や高齢者の虐待、DV※P25、引きこもりなどの新たな社会問題や多様化する福祉ニーズを
踏まえ、既存の制度では対応できないところを補う形で、地域社会の中で支援を求める人々に対
し、民間事業者等により柔軟かつ幅広いサービス提供による新たなサービスの開拓や拡充を支援
- 25 -
第4章 地域福祉推進のための施策の方向
するなど適切なサービスの確保を図ります。
さらに、有料の老人ホームや各種グループホームなど民間事業者による事業展開が増加する傾
向にあり、そのサービス提供に関し、利用実態の把握などにより、利用者の適切な選択機会の確
保と良質なサービスの確保に努めます。
(3)
サービスの利用促進
福祉サービスの提供は、高齢者、障がい者、児童といった対象者、あるいは事象ごとの福祉制
度により行われていますが、一人ひとりの生活課題の緩和や解決に結びつくサービスの選択がで
き、その上、より身近なところで享受できるなど、福祉サービスの内容の充実と向上に努めます。
また、サービス利用者の評価など多様な評価システムの構築に取り組むとともに、事業者が実
施するサービス内容など事業者情報の収集と提供に努めます。
サービスの多くが選択・契約制になっている中で、そのサービスを安心して利用できるよう情
報の提供や仕組みの周知を図り、利用促進に努めます。
(4)
保健・医療・福祉などの関連分野の連携
利用者の地域での生活者としての視点を重視し、その考えや思いを尊重するとともに、生活全
般に対応した相談とサービスの提供を図ることに努め、保健医療福祉分野における相談支援の総
合化に向けての取り組みを推進します。
■DV
(P24)
Domestic
Violence(ドメスティック・バイオレンス)の略称。一般的
に夫、恋人など親密な関係にある男性から女性に対する暴力を指します。
- 26 -
第4章
地域福祉推進のための施策の方向
基本目標④ 暮らしやすい地域環境づくり
現状と課題
核家族化の進行、就労環境の変化、近隣関係の希薄化などを背景に、家庭や地域における子育
て環境の悪化や親の育児負担感の増大などを招き、少子化に歯止めがかからない状況にあります。
家庭や子育てを社会全体で支えていく環境づくりが重要です。
近年、国内でも大きな地震など自然災害が相次ぎ、高齢者や幼児が重傷を負うなどの人的被害
が発生しています。こうした中で、災害時の避難などに不安を持つ高齢者や障がい者も多くいま
す。その把握とその情報の適切な利用方法の確立、支援体制の整備が急務で、支援には近隣の支
えや地域の支援体制が必要です。支援や対応には、日常生活における隣近所の支え合いや自主防
災組織などの助け合いが欠かせず、こまやかな支援内容を検討するためのネットワークづくりに
取り組む必要があります。
また子どもから高齢者まですべての市民が住み慣れた地域で安心して暮らせることができ、地
域活動や趣味、学習活動、スポーツなどさまざまな活動に参加できる環境づくりが求められてい
ます。
そのためには、バリアフリー※P27に配慮した施設の整備はもちろんのこと、すべての人が快適
に利用しやすい環境を整えるユニバーサルデザイン※P27の考え方をまちづくりの視点として進め
ることが大切です。
基本施策と施策の方向
(1)
子育て支援
次代を担う子どもたちは、社会の財産です。出産や子育てに関する不安や負担を軽減し、安心
して子どもを産み育てることができ、健やかに育っていける環境づくりを推進します。
地域住民の多くが子育てへの関心、理解を深めるための意識啓発を進めるとともに、保健・医
療、福祉及び教育分野の連携を図り、母子保健の増進と生きる力の育成などに努めます。
(2)
災害時の支援
お互いを気遣う、声を掛け合うなど支援につながる身近な活動を推進し、日常生活における近
隣との豊かな関係を築くことにより、災害時や緊急時の支援体制を整備します。
災害時の支援に当たり、個人情報の保護に配慮した上で近隣や自主防災組織などで情報の共有
を図り、有効に利用されるための仕組みをつくります。
(3)
ユニバーサルデザインの推進
高齢者や障がい者、小さな子どもを抱えた人にとって利用しやすい公共施設や空間などの整備
は、安全で安心な福祉のまちづくりを進めるうえで、重要な課題です。
多くの市民が利用する公共的な施設について、市民、民間事業者等の理解と協力を得ながら、
- 27 -
第4章 地域福祉推進のための施策の方向
ユニバーサルデザインに配慮した生活環境の整備を推進します。
■バリアフリー(P27)
障がいのある人が社会生活をしていく中で、バリア(障壁)となるもの
を除去すること。建物の段差解消など物理的なバリアのみならず、社会的、
制度的、心理的なものすべてのバリア除去という意味でも使われています。
■ユニバーサルデザイン(P27)
「すべての人のためのデザイン」を意味し、年齢や障がいの有無などに
関わらず、最初からできるだけ多くの人が利用可能であるようにデザイン
すること。
- 28 -
第5章
計画の推進
第5章 計画の推進
1
計画推進のための基本的な考え方
地域には多様な福祉ニーズが潜在しており、それらのニーズに対応していくための地域福祉活
動の主役は、地域に生活している市民一人ひとりであり、誰もが福祉サービスの提供者であり、
受け手でもあります。
住み慣れた地域で支え合う地域社会を実現させていくためには、行政の取り組みに加え、地域
住民との連携、協働が不可欠となり、地域の中で活動するボランティア、NPO、関係機関・団
体、事業者も地域福祉の重要な担い手となります。
計画を推進していくに当たり、それぞれが役割を果たしながら連携、協働していくことが重要
となります。
2
推進体制
地域福祉推進について、それぞれの役割を次のように位置づけます。
(1) 市民、ボランティア・NPO団体の役割
市民一人ひとりが福祉に対する意識や認識を高め、地域社会の構成員の一人であること、市民
は福祉サービスの受け手としてだけでなく、地域福祉の担い手でもあることの自覚を持つことが
大切です。
また、地域の人々と日常的な近隣同士の交流をしてコミュニケーションを図り、地域の活動や
行事に自主的に参加することで市民主体の地域づくりに参画することが求められています。
さらに、それぞれ地域課題に自主的に取り組むボランティア団体やNPO団体は、行政や社会
福祉協議会など関係機関と連携、協働して活動を継続することで、市民とともに地域福祉推進の
中核的な役割を担うものです。
(2) 事業者の役割
福祉サービスの提供者として、市民の多様なニーズに的確に応えることが求められています。
日常生活を支援するサービスの展開、利用者の立場に立ったサービスの質の確保、情報提供や公
開などが求められ、関係機関や事業者との連携による総合的なサービス提供の取り組みが期待さ
れます。
また、福祉施設などではボランティア体験や福祉教育の場としての役割が求められるとともに
各施設間、地域との連携により地域福祉の拠点となることが期待されます。
福祉サービス提供事業者のみでなく、一般企業や企業団体にあっては、地域貢献も企業の目的
- 29 -
第5章 計画の推進
の一つであることと地域の一員としての意識から、地域活動や技術などを生かしたボランティア
活動に積極的に継続して取り組んでいくことのほか、高齢者や障がい者に就労の場を提供するよ
う努めることもが期待されます。
(3) 社会福祉協議会の役割
地域福祉を推進する様々な団体や機関などの参加、協力のもとに組織された社会福祉協議会は、
社会福祉法において地域福祉を推進する中核として位置付けられています。
社会福祉協議会が策定する地域福祉活動計画に基づき、地域福祉活動の先頭に立つとともに、
行政との協働と市民や各種団体と行政の調整役として大きな役割を持っています。
(4) 民生委員・児童委員の役割
民生委員・児童委員は、地域の人たちの最も身近な相談窓口として、市民が自立して暮らすた
めに様々な支援を行い、安心して暮らせるまちづくりを進める役割を果たしています。
不安や福祉ニーズを持つ人々への働きかけ、要支援者の発見などのほか、地域におけるさまざ
まな福祉活動の推進役として期待されています。
(5) 行政の役割
地域福祉の推進に当たっては、地域住民や関係団体の自主的な取り組みが重要ですが、行政は
市民の福祉の向上を目指して福祉施策を総合的に推進する責務があります。
そのため、地域の福祉ニーズの把握に努め、公的サービスの充実を図るとともに、地域福祉を
推進する団体や関係機関等とそれぞれの役割を踏まえながら、相互に連携、協力し地域の福祉活
動の推進に努めます。
また、行政内部においては、福祉・保健・医療分野をはじめ、生活関連分野を担当する関係部
署等の連携を図りながら各分野において、地域福祉の推進に向けて横断的な施策を進めます。
本計画は、市の総合発展計画のもと、保健福祉部門の個別計画の理念をつなぎ、地域福祉推進
に向けた基本的な考え方や、地域での支え合いの仕組みづくりの方向について示しています。
具体的には、市の保健福祉部門の個別計画及び本計画において、地域の状況や課題などを踏ま
えた取り組みが示され、それぞれ連携を図りながら施策や事業が展開されます。
また今後、策定される個別計画においては、福祉サービスの適切な利用の促進、事業の健全な
発達、住民の参加の促進を「地域において」どう進めるかという「地域福祉からの視点」をもつ
ことにより「地域福祉」の「総合化」を目指していきます。
- 30 -
第6章
災害時要援護者避難支援
第6章 災害時要援護者避難支援
1
目的と基本的な考え方
市では災害発生時における災害時要援護者への支援を適切かつ円滑に実施するための考え方
や進め方を示す「災害時要援護者避難支援プラン」を策定しています。
このプランは要援護者の自助、地域や近隣の支え合いを基本とし、情報伝達体制や避難支援体
制の整備を図ることにより、地域の安心・安全体制を強化することを目的として示すものです。
高齢者や障がい者など要援護者の災害発生時の対応については、日頃から情報伝達の方法や避難
するための支援体制を整えておくことが重要になります。
特に、各地域において、高齢者や障がい者など災害時の避難にあたって支援が必要となる人を
特定し、その一人ひとりについて、災害時に、誰が支援して避難させるかを定めていく必要があ
ることから、災害時要援護者避難支援の仕組みを整備していくこととします。
要援護者の避難支援については、「市地域防災計画」との整合を図りながら、今後とも防災担
当部署をはじめとする関係機関、
団体等と調整、協力して制度の確立を図っていくこととします。
2
災害時要援護者登録制度
市では、災害時要援護者台帳を整備することにより、要援護者と支援者を特定するとともに、
関係者間で情報の共有を図り、災害時における避難支援、安否確認等を円滑に行う体制を整えて
いきます。
要援護者台帳整備に当たっては、個人情報保護の観点から、名簿利用の目的やその利用範囲に
ついて本人の同意を得る必要があるため、対象者からの登録申し込みによるいわゆる「手上げ方
式」を基本に、民生委員等の関係者が対象者に直接登録申込を働きかけるいわゆる「同意方式」
も並行して進めます。
また、実際に災害時の支援や日常の見守りをしていただく対象者の近隣住民の支援者の協力の
同意を得て、要援護者とともに登録することとします。
地域支援者は、災害時の対応のほか、日常における「近所づきあい」を通じて要援護者の見守
りなどを行い、要援護者とともに地域のつながりの保持に努めてもらうこととします。災害時に
あっても、地域支援者には、できる範囲での協力支援であることの理解をいただくことに努めま
す。
地域支援者の選定に当たっては、要援護者に対し、要援護者の支援は支援者の任意の協力によ
り行われるものであることや、支援者の不在や被災などにより要援護者の支援が困難となる場合
もあり、要援護者の自助が必要不可欠であることについて十分に周知することとします。
- 31 -
第6章 災害時要援護者避難支援
3
災害時要援護者の対象者
災害時要援護者の対象者の範囲は、次の高齢者、障がい者の方としますが、災害時要援護者避
難支援プランに定める対象範囲は、関係者が登録を直接働きかける際の一つの目安とするもので
あり、該当しない方でも希望があり必要と認める方については登録対象とするものです。
□
対象者
①
介護保険の要介護3~5の認定を受けている方
②
75歳以上のひとり暮らし高齢者及び75歳以上の高齢者のみの世帯、
並びに日中又は夜間においてひとり生活となる75歳以上の高齢者がいる世帯
4
③
身体障害者手帳をお持ちの方で、障がいの程度が1級及び2級の方
④
療育手帳をお持ちの方で、障がいの程度が A 判定の方
⑤
精神障害者福祉保健手帳をお持ちの方で、障害の程度が1級の方
⑥
上記①から⑤に掲げる方のほか、要援護者として支援の必要があると認める方
要援護者情報の共有と個別支援計画
災害発生時において災害時要援護者の避難誘導や安否の確認、避難所等での生活支援などを的
確に行うためには、災害時要援護者情報の把握と関係者間での共有が必要であり、日頃から災害
時要援護者の居住地や生活状況等を把握し、災害時にこれらの情報を迅速に活用できるような体
制を整備しておくことが重要です。
そのため、登録申し込みに基づいて災害時要援護者台帳を作成し、市、地域支援者、消防本部、
社会福祉協議会、地域の自主防災組織、担当の民生委員へ台帳を提供し、情報の共有をします。
情報は、要援護者一人ひとりの状況や状態に応じたものであることから、個別の支援計画は、
登録申し込みの際に記入する項目に避難場所、避難経路、避難方法、情報伝達方法等について、
要援護者と地域支援者が具体的に話し合いながら作成する必要があります。台帳登録申込申込書
に記載された事項のほか避難支援に必要となる詳細な個別支援計画については、別途作成するこ
ととします。
- 32 -
第6章
5
災害時要援護者避難支援
避難支援体制
市では、横断的組織として「災害時要援護者支援班」を設けることが必要で、今後、要援護者
台帳整備などとともに体制整備を進めます。災害時要援護者支援班の位置付け、構成及び業務は
以下のとおりと想定します。
①【位置付け】
平常時は、防災関係部局や福祉関係部局が連携し対応することとし、災害時は、災害対策本部
中に災害時要援護者支援班を福祉関係部門内に設置します。
②【構 成】
平常時は、班長(市民福祉部長)、班員(市民福祉部・危機管理課担当者等)とし、避難支援
体制の整備に関する取り組みを進めていくに当たっては、社会福祉協議会、民生委員・児童委員、
自主防災組織等の関係者等の協力を得ながら進めることとします。災害時は、基本的に福祉担当
部課で構成します。
③【業 務】
平常時:台帳登録申込の受付による要援護者情報の共有化、避難支援プランの策定、広報 等
災害時:対策本部等の避難準備情報等の伝達業務、避難誘導、安否確認・避難状況の把握、避難
所等との連携・情報共有 等
関係部局
支援班長
班 員
市民福祉部長
市民福祉部職員
要援護者情報の共有
市民福祉部
危機管理課職員
個別計画の策定
消防本部
消防本部職員
防災訓練の計画・実施
総合支所
市民福祉課職員
広報 等
市民福祉部職員
避難準備情報等の伝達
市民福祉課職員
避難誘導
総務部
平
常
時
災
害
市民福祉部
総合支所
市民福祉部長
業
務
避難状況の確認
時
避難所における支援 等
- 33 -
第6章 災害時要援護者避難支援
6
避難準備情報、避難勧告・指示等の発令・伝達方法
市では「避難勧告等の判断・伝達マニュアル」を作成し、避難準備情報、避難勧告・指示
等を発令する判断基準を明確化するとともに、災害種別ごと、具体的な地域ごとに留意すべ
き事項を定めておく必要があります。
避難準備情報等は、個別計画に基づいて要援護者及び避難支援者に伝達します。この場合、
要援護者の障がい等に応じた伝達手段の整備に配慮していきます。
7
避難誘導の手段・経路等
災害が発生するおそれがあるため、避難準備情報等を発令した場合は、市(対策本部)と自主
防災組織はじめ地域住民、関係機関等が連携し、要援護者について避難支援・個別計画に基づき、
避難誘導を行うものとします。
そのため、平時から、市、消防本部、消防団、自主防災組織等の役割分担を明確にしつつ連携
して、災害時に備えておく必要があります。
また、災害時要援護者自身も、避難場所はもちろん、自宅からの経路の確認、さらに地域支援
者とともに確認しあうことなどが重要となります。さらに、要援護者及び地域支援者は、自主防
災組織等が取り組む避難訓練などの際に積極的に参加することのほか、自主防災組織等が避難訓
練を実施する際には要援護者等の避難支援についても取り組むよう努めることとします。
なお、訓練等においても避難経路の選定に当たっては、洪水初期の浸水が予想される危険な箇
所などを避け、要援護者の避難・搬送形態を考慮した浸水時にも機能する避難経路を優先的に選
定するなど、安全な避難の確保に努めるものとします。
- 34 -
第6章
8
避難所における支援方法
(1)
避難所における支援対策
災害時要援護者避難支援
避難所においては、要援護者の避難状況に応じて、障がい者用トイレ、スロープ等の段差解消
設備が必要になることが予想されるほか、避難所での避難生活が長期化する場合は、プライバシ
ー確保のための間仕切りを設ける、冷暖房機器等の増設など環境の整備を行うことも配慮すべき
事項となります。
避難所には、要援護者の要望を把握するため、自主防災組織や福祉関係者、そして避難支援者
の協力を得ながら、要援護者用相談窓口を設けることなども必要となります。また、避難生活が
長期化する場合は、高齢者、障がい者等の心身の健康管理や生活リズムを取り戻す取り組みが重
要で、健康相談、二次的健康被害の予防、こころのケア等、保健福祉関係職員による相談等の支
援を実施します。
避難所における情報提供は被災者にとって重要であることから、特に視覚障がい者や聴覚障が
い者等に対する伝達方法については、特段の配慮を行うものとします。
(2)
福祉避難所の指定
避難が長期間に及ぶ見込みの際には、二次避難所いわゆる福祉避難所の設置も必要となります。
要援護者が、相談等の必要な生活支援が受けられるなど、安心して生活ができる体制を完備した
福祉避難所として、既存の社会福祉施設等を充てる方途を検討していくこととし、あらかじめ施
設等の協力を得て、福祉避難所の指定を目指します。
9
防災意識等の啓発・要援護者避難訓練
今後も、各自主防災組織の取り組みなどの機会あるごとに避難場所、情報伝達方法、避難経路
等を平時から確認するよう、説明会などを通じて住民への周知に努めるとともに、特に災害時要
援護者を支援する人などの理解を進め、地域防災に関する意識向上を図るものとします。
併せて、普段から声かけや見守り活動等、地域における各種活動と要援護者避難支援の体制づ
くりと有効的に連動させていくことに努めていきます。そのため、今後とも関係機関、団体等と
平時から在宅の災害時要援護者に関する情報を共有し、既存の仕組みやそれぞれが収集、蓄積し
ている情報とを組み合わせ、円滑に避難支援を実施できる体制を構築していくことに努めます。
市は、避難支援者等と協力して、災害時要援護者に対する情報伝達や避難支援、福祉避難所設
置運営などの訓練を行うこととします。
- 35 -
資
料 編
資 料
1
編
「障害者福祉計画」由利本荘市障害者自立支援協議会委員名簿
役職名
所属機関名・職名
氏
会 長
由利本荘市手をつなぐ育成会
副会長
会長
名
池
田 芳 雄
障害者自立支援センター「和」 センター長
阿
部 俊 夫
委 員
秋田県心身障害者コロニー
支援部長
和
田 光 子
委 員
由利本荘市社会福祉協議会
事務局長
三
浦 吉 一
委 員
水林新生園
施設長
尾
留 川
委 員
特定非営利活動法人 逢い 代表
石
川 佐智子
委 員
秋田県由利本荘保健所 次長兼企画福祉課長
中
嶋 義 德
委 員
秋田県立ゆり養護学校 校長
進
藤 忠 雄
委 員
由利本荘市教育委員会学校教育課 課長
小
坂
委 員
本荘公共職業安定所 所長
松
橋 貞一郎
委 員
由利本荘市商工会
鈴
木 芳 紀
委 員
由利本荘市身体障害者協会
三
浦 良 明
委 員
特定非営利活動法人 根分け会 理事長
芳
賀 久 悦
委 員
由利本荘市福祉事務所長
小
川
事務局長
会長
等
晃
弘
(順不同、役職名は策定当時)
- 36 -
資
2
料 編
由利本荘市次世代育成支援推進協議会委員名簿
№
氏
名
所
属
選出区分
1
川
嶋 真
諒
由利本荘市保育協議会 会長
福祉関係団体
2
大
城 敬
子
由利本荘市私立幼稚園協議会
教育関係団体
3
三
舩 文
夫
由利本荘市校長会
会長
教育関係団体
4
牧
野 通
雄
由利本荘市商工会
事務局長
商工関係団体
5
坂
本 裕
子
子育てサークル
本荘地域
6
土
田 千恵子
矢島保育園長
矢島地域
7
鈴
木 律
子
男女共同参画推進団体
岩城地域
8
三
浦 幸
夫
民生児童委員
由利地域
9
伊
藤 直
子
母親クラブ代表
大内地域
10
青
木 榮
子
主任児童委員
東由利地域
11
工
藤 玲
子
児童厚生員
西目地域
12
松
田
前鳥海町教育長
鳥海地域
訓
(順不同、役職名は策定当時)
- 37 -
資
料 編
3
由利本荘市高齢者保健福祉計画策定委員会委員名簿
№
所属機関・団体名称及び役職名称等
氏
名
1
(社)由利本荘医師会 副会長(委員長)
渡 邊
2
由利本荘市民生児童委員協議会 会長(副委員長)
柳 原 誠 一
3
(福)由利本荘市社会福祉協議会 鳥海支所長
赤 石 由美子
4
(福)久盛会 あまさぎ園居宅介護支援事業所 管理者
高 橋 久 美
5
由利本荘市国民健康保険運営協議会 公益委員
三 浦 妙 子
6
由利本荘市老人クラブ連合会 東由利地区会長
佐 藤 萬 一
7
大内地区町内会長連絡協議会 会長
佐々木 盛 三
8
秋田しんせい農業協同組合 営農生活部次長
工 藤 重 昭
9
本荘由利広域市町村圏組合立養護老人ホーム寿荘 施設長
鈴 木 純 二
10
介護保険被保険者
菊 地 容 子
11
元保健師
宝 池 律 子
12
由利本荘市市民福祉部長
猪 股
廉
健
(順不同、役職名は策定当時)
- 38 -
資
4
料 編
由利本荘市健康生活推進協議会委員名簿
№
所属機関・団体名称及び役職名称等
氏
名
誠
1
(社)由利本荘医師会 会長
佐 藤
2
(社)由利本荘歯科医師会
小 松 義 典
3
由利本荘市食生活改善推進協議会 会長
三 浦 昭 子
4
由利本荘市食生活改善推進協議会 副会長
佐々木 和 子
5
由利本荘市食生活改善推進協議会 副会長
布 施 隆 子
6
由利本荘市健康づくり協力員
佐々木
7
本荘由利教育研究会学校養護研究部
渡 辺 葉 子
8
由利本荘市民生児童委員協議会 会長
齋 藤 昌 司
9
由利本荘市老人クラブ連合会
榎 本 義 孝
10
由利本荘市結核予防婦人会連合会 会長
今 野 清 子
11
由利本荘市結核予防婦人会連合会 副会長
畠 山 恵美子
12
秋田しんせい農協女性部 部長
原 田 秋 子
13
由利本荘市保育協議会 会長
川 嶋 真 諒
14
由利本荘市商工会女性部 部長
橘
明 子
15
労働基準監督署 署長
昆
仁
16
東北電力株式会社
嵯 峨 清 一
会長
代表
会長
総務配電課専任課長
進
(順不同、役職名は策定当時)
- 39 -
資
料 編
5
由利本荘市災害時要援護者避難支援プラン策定委員会委員名簿
№
選出団体
職 名
氏
名
1 由利本荘市身体障害者協会
副会長
鈴
木 勲 一
2 由利本荘市手をつなぐ育成会
会長
岡
村 正 勝
佐
藤 明 子
3 精神障害者家族会根分けの会
4 由利本荘市老人クラブ連合会
会長
榎
本 義 孝
5 特別養護老人ホーム萬生苑
施設長
藤
井 蘭 子
6 知的障害者通所更生施設水林新生園
生活支援員
今
7 由利本荘医師会
事務局長
柳
田 順 一
8 由利本荘市社会福祉協議会
総務課長
阿
部 重 和
9 由利本荘市民生児童委員協議会
会長
齋
藤 昌 司
10 本荘西部地区町内連絡協議会
事務局長
佐々木 市 雄
11 矢島地域行政協力員連絡協議会
会長
正
木
12 岩城地域行政協力員等連絡協議会
会長
阿
部 一 雄
13 由利地域西滝沢地区総代会
会長
多
田
14 大内地域協議会
会長
佐々木 盛 三
15 東由利地域板戸自治会
会長
小
松
16 西目地域自治区町内会長会
会長
加
川 一 男
17 鳥海地域上伏見集落
会長
佐
藤 睦 人
18 由利本荘市婦人団体連絡協議会
副会長
佐々木 カネヨ
19 本荘ボランティア団体連絡協議会
会長
阿
部 十 全
20 由利本荘警察署
地域課長
佐
藤
21 由利地域振興局福祉環境部
次長兼企画福祉課長
斎
藤 照 子
22 由利本荘市市民環境部
部長
植
村 清 一
23 由利本荘市福祉保健部
部長
斎
藤 隆 一
拓
正
厚
彪
毅
(順不同、役職名は策定当時)
- 40 -
資
6
料 編
由利本荘市社会福祉協議会地域福祉活動計画策定委員会委員名簿
№
氏名
選出母体
1
佐々木 保
之
事業運営委員会
2
佐
藤 金
造
地域住民の代表者
3
佐々木 武
二
事業運営委員会
由利本荘市社会幅祉協議会事業運営委員会副委員長
4
佐
藤 徳
弥
事業運営委員会
由利本注市社会福祉協議会事業運営委員会委員
5
村
上 農
富
事業運営委員会
由利本荘市社会福祉協議会事業運営委員会委員
6
加
藤
7
三
浦 良
8
高
暁
備
考
(地域福祉活動計画策定委員会委員長)
由利本荘市社会福祉協議会事業運営委員会委員
(地域福祉活動計画策定委員会副委員長)
旧由利地域サポート運営委員会の代表
地域住民の代表者
旧本荘地域サポート運営委員会の代表
明
地域住民の代表者
旧矢島地域サポート運営委員会の代表
野 弘
美
地域住民の代表者
旧岩城地域サポート運営委員会の代表
9
束海林 秋
夫
地域住民の代表者
旧大内地域サポート通営委員会の代表
10
畑
山 作
喜
地域住民の代表者
旧東由利地域サポート運営委員会の代表
11
秋
生 光
子
地域住民の代表者
旧西目地域サポート運営委員会の代表
12
眞
坂 善
榮
地域住民の代表者
旧鳥海地域サポート運営委員会の代表
13
柳
田 順
一
各種団体等の代表者
社団法人由利本荘医師会事務長
14
鈴
木
芳紀
各種団体等の代表者
由利本荘市商工会事務局長
15
木
内 忠
一
各種団体等の代表者
秋田しんせい農業協同組合常務理事
16
榎
本 義
孝
各種団体等の代表者
由利本、荘市者人クラブ連合会長
17
東海林
18
井
島 忠
19
大
滝
20
東海林 建
21
村
上 祐
22
渡
23
佐々木 了
三
関係行政機関の職員
24
速
喜
関係行政機関の職員
悟
関係行政機関の職員
義
由利本性警察署警務課警務係長兼
広報広聴係長兼被害者支援係長
関係行政機関の職員
由利本荘市消防本部予防課長
関係行政機関の職員
由利本荘市教育委員会生握学習課長
夫
関係行政機関の職員
由利本注市市民福祉部政策監兼福祉事務所長
一
関係行政機関の職員
由利本荘市市民福祉部福祉支援課長
部 セイ子
関係行政機関の職員
由利本荘市市民福祉部次長兼子育て支援課長
藤 勇
朗
由利本荘市市民福祉部次長兼
長寿支援課長兼地域包括支接センター所長
由利本荘市市民福祉部健康管理課長兼
長寿支援課地域包括支援センター課長
(順不同、役職名は策定当時)
- 41 -
由利本荘市地域福祉計画
(平成25年改訂版)
平成25年4月発行
発
行
由利本荘市
秋田県由利本荘市尾崎17番地
TEL
0184-24-6315(市民福祉部福祉支援課)
ホームページ
http://www.city.yurihonjo.akita.jp
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