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NTT ドコモ アニュアルレポート 1999 年 3 月期
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At the Frontier of Mobile Multimedia
モバイルマルチメディアの推進
エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社
NTT ドコモ アニュアルレポート 1999 年 3 月期
Printed in Japan
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会社概要
(1999年6月30日現在)
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エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社
■本社
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〒105-8436 東京都港区虎ノ門2-10-1 新日鉱ビル東棟
TEL:
(03)5563-7015
e n d e d
■上場証券取引所
東京証券取引所 市場第一部
毎日の生活の中に
■株式数
授権株式数:6,300,000株
日本の国内における携帯電話の契約数の増加
発行済株式数:1,915,200株
は、過去3年間連続で1,000万を超え、累計契約
当社は1999年9月13日に、普通株式1株を5株の割合で分割する予定です。
この分割により、発行済株式総数は9,576,000株となります。当社の発行する
数は1999年3月末、ついに4,000万を突破し、
株式の総数を38,300,000株に増加することを、1999年6月開催の定時株主
総会で承認されております。
携帯電話の普及率は日本の全人口のおよそ3分
■株式名義書換代理人
東洋信託銀行 証券代行部
の1に達しました。特にドコモの携帯電話は、唯一
の単一事業者による全国サービス提供などの理
〒137-8081 東京都江東区南砂7-10-11
TEL:03-5683-5111
由から、多くのユーザーに支持され、契約数は
2,400万を突破、
ドコモの推計による市場シェア
■ADR名義書換代理人
は57.5%となりました。今や老若男女、あらゆる
バンク・オブ・ニューヨーク
ニューヨーク バークレイストリート101番地 米国
人々の日々の生活の中にドコモがあります。
TEL:212-815-2042
■独立監査人
朝日監査法人(アーサーアンダーセン メンバーファーム)
Do Communications Over The Mobile Network
99.9%
■設立
1991年8月
ドコモの人口カバー率
57.5%
■連絡先
IR室
TEL:
(03)5563-7265
FAX:
(03)3568-8942
ドコモの推計による市場シェア
■ ホームページ
エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社は、インターネット上の自社ホームページを
通じてさまざまな情報を提供しています。
URL:http://www.nttdocomo.co.jp/
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成長を生み出す品質
携帯電話市場の急速な成長は一方で、東京など
の主要都市において、通話の混雑やネットワー
ク品質への影響を引き起こしました。ドコモは
その問題に対して、独自の技術力により限られ
た電波を効率的、かつ効果的に利用することで
対処してきました。こうした「量」的対応に加
え、今や「質」的向上もドコモの重要なテーマと
なっています。ドコモは「ボリュームからバ
リューへ」というスローガンを掲げ、ネットワー
ク品質から顧客サポートまで、多様化する顧客
ニーズに応えています。
(%)
Do Communications Over The Mobile Network
4
3
2
1
0
95 96 97 98 99
ドコモの携帯電話の月平均解約率*
*機種変更に伴う解約や料金未支払いによる強制解約も含む。
3
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データウェーブ
ドコモは今、新しい時代へ踏みだそうとしています。
これからは従来の音声に加え、データ通信が移動
体通信の新たな成長の柱となっていくことでしょ
う。サービスは利用者の年齢および生活習慣に合
わせて拡大していく必要があります。
ドコモはそん
な新しいモバイルマルチメディアの世界を創造す
ることを目指し、すでにその実現に向けて取り組ん
でいます。その一つが1999年2月のサービス開
始後、急速に成長しているiモードサービスです。
(P.
24参照)
(百万人)
Do Communications Over The Mobile Network
4
20
15
10
5
0
96/12 97/6 97/12 98/6 98/12 99/6
日本のインターネット人口*
*資料:Access Media International
5
はじめに
ドコモは1991年の設立以来、独自の技術力により急
速に成長し、日本を代表する総合移動通信事業者と
しての地位を築きました。
今、ドコモはモバイルマルチメディアという新しい時
代へ踏みだそうとしています。
ドコモは、
この新しい分野でもリーダーシップを発揮
し、高まるデータ通信への需要に応えていきます。
モバイルフロンティアを開拓し、
ドコモはこれからも
成長し続けます。
将来の見通しに関する記述についての注意
本アニュアルレポートに記載される、
ドコモの計画、戦略、確信、財務的予測などのうち、歴史的事実でないも
のはドコモの将来の見通しに関する記述であり、
ドコモの経営陣が現在入手可能な情報にもとづき判断したも
のです。
ドコモが将来にわたり契約数を維持し続けること、現在のネットワーク容量を必要に応じて拡大する
こと、W-CDMAの開発、導入、容量の確保に成功すること、競争の激しい市場で変化の早い消費者の嗜好や技
術革新に対応した競争力のある商品やサービスを提供し続けることなどについて、その実現には潜在的リス
クや不確実性を含んでいます。さらに、業績に影響を与え得る要因はこれに限定されるものではありません。
6
過去5年の財務データの比較
エヌ・ティ・ティ移動通信網㈱および子会社
3月31日に終了した1年間
百万円(一株当たり情報を除く)
1995
損益計算書データ
営業収益
営業利益
税引前利益
当期純利益
一株当たり当期純利益(2)
一株当たり配当金(3)
EBITDA(4)
貸借対照表データ
資産合計
有利子負債合計(5)
負債合計
資本合計
財務指標
EBITDAマージン
売上営業利益率
売上当期純利益率
使用総資本利益率(ROCE)
株主資本比率(ROE)
その他データ
営業活動からのキャッシュフロー
減価償却費および固定資産除却費
設備投資額(6)
従業員数(6)
1996
1997
1998
1999
¥806,982
67,689
40,333
16,448
10,356
1,000
284,147
¥1,237,176
122,074
66,550
21,379
13,461
1,000
353,785
¥1,962,850
198,892
111,650
28,690
18,064
1,000
515,391
¥2,626,120
413,547
307,837
120,628
75,952
1,000
815,984
¥3,118,398
508,549
350,346
204,815
118,224
5,000
999,579
959,483
679,368
904,921
54,562
1,228,840
825,744
1,153,781
75,059
1,799,036
1,208,395
1,697,129
101,907
2,293,723
1,373,101
2,073,223
220,500
3,331,137
1,042,489
1,632,625
1,698,512
35.2%
8.4%
2.0%
9.8%
35.5%
28.6%
9.9%
1.7%
14.9%
33.0%
26.3%
10.1%
1.5%
18.0%
32.4%
31.1%
15.7%
4.6%
28.5%
74.8%
32.1%
16.3%
6.6%
23.5%
21.3%
N/A
216,457
314,800
5,945
224,186
231,709
421,400
6,323
466,955
316,498
733,300
6,901
616,408
402,437
728,700
7,557
725,661
491,031
845,900
9,342
注記: 1. 上記の財務データのうち、1996年、1997年、1998年および1999年の3月31日に終了した1年間、
もしくは1997年、1998年および1999年の3月31日現在
の数字は、
アーサーアンダーセンのメンバーファームである独立監査人、
朝日監査法人の監査による、当社の連結財務諸表にもとづくものです。また上記
の財務データのうち、1995年3月31日に終了した1年間、
もしくは1995年および1996年3月31日現在の数字は、監査を受けていない当社の連結財務諸
表にもとづくものです。
2. 一株当たり当期純利益は、1998年8月17日付けをもって行われた株式分割(1株につき5株の割合)が、期首に行われたものとして計算しております。
3. 一株当たり配当金は、1998年8月17日付けをもって行われた株式分割(1株につき5 株の割合)が、期首に行われたものとして計算しております。また、
1999年3月期の一株当たり配当額5,000円は、普通配当3,000円および東京証券取引所への株式上場記念配当額2,000 円です。
4. EBITDA= 営業利益 + 減価償却費+ 固定資産除却費
5. 有利子負債合計=短期借入金(コマーシャルペーパーおよび一年以内返済予定長期借入債務)+ 長期借入債務
6. 設備投資額と従業員数は、当社および地域ドコモ8社の合計値です。
目次
名称の定義
P.7
過去5年の財務データの比較
P.8
株主の皆様へ
連結子会社を、「地域ドコモ8社」は、
日本の各地域で移動通信事業を行うエヌ・
P.12
特集「モバイルマルチメディアの推進」
ティ・ティ移動通信網株式会社の8つの子会社を、それぞれ示しています。
P.20
営業概況
P.24
当期のハイライト
P.29
財務の部
「当社」は、
エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社を、
「ドコモ」は、
当社および29の
7
株主の皆様へ
代表取締役社長 立川 敬二
8
代表取締役会長 大星 公二
本アニュアルレポートでは、当期がドコモにとって歴史的な年であったことを報告します。まず1998年10
月のグローバルオファリングにより、当社は公開企業になりました。1999年3月期、
ドコモは力強い成長を
遂げ、記録的な収益と利益を実現しました。そして今、モバイルマルチメディアの推進により、公開企業とし
てさらなる成長のステージへと進もうとしています。また広く認知されているブランドである「ドコモ」の名
称および事業の急速な多様化を最大限に活用していく考えです。この結果として、2000年の春には、商号
を現在のエヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社から株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモに変更します。
営業ハイライト
当期ドコモは、現在のコアビジネスである音声通信サービスを
さらに強化すると共に、移動通信において急激に高まるデータ
通信需要を受けて、
本格的モバイルマルチメディアの実現に向
けた数々の布石を打ちました。
● 1999年3月末の携帯電話サービスの契約数は過去最高の
2,389.7万、
ドコモの推計による市場シェアは57.5%となりま
した。
● 1999年2月、
本格的なモバイルマルチメディアへ向けた初の
サービス、
「iモード」を開始しました。
● 1999年3月末、
アナログ携帯電話サービスを廃止しました。
これまでのドコモの成長の背景には、
移動音声通信の爆発的な
需要拡大がありました。しかし、
今後の成長のためには、
いわゆ
る「データウェーブ」の到来が重要です。米国同様、
日本におい
ても極めて近い将来、
データ通信トラヒックが音声トラヒックを
超える時がくるでしょう。
ドコモは依然成長が続いている音声
伝送に新たにデータ伝送を加えることにより、今後もより鋭角
的な成長曲線を描こうとしています。
財務ハイライト
当期ドコモは、上記のような営業上の戦略を実施した結果、財
務面において、過去最高の成果を達成しました。
● 営業収益は初めて3兆円を突破し、
3兆1,184億円となりました。
● 営業利益は対前年比23.0%上昇して、
5,085億円となりました。
● EBITDAは対前年比22.5%上昇して、9,996億円となり
ました。
1998年10月、当社は設立から7年という短期間で、東京証
券取引所第一部への上場を果たしました。上場に伴う世界規
.......................................................................................................................................................................
■達成の年
模の公募増資の結果、1兆2,753億円の資金を調達し、
ドコモ
のバランスシートは大幅に改善されました。自己資本は約8倍
に強化され、有利子負債および株主資本の合計に占める有利
子負債の割合は86.2%から38.0%となりました。なおドコ
モは、株式の流動性を高めるため、公開に先立って1998年8
月に、1株につき5株の割合で新株を交付する株式分割を行
いましたが、
さらに1999年9月13日に、普通株式1株を5株
の割合で分割します。
■モバイルフロンティア
モバイルマルチメディアはドコモの将来において重要な役割を
担っています。
ドコモが目指すのは「いつでも、
どこでも、誰と
でも手軽にできるコミュニケーション」を提供することです。
そのためには、移動通信サービスの可能性を最大限に引き出
すことが必要です。第一に、
データ通信が容易にできるように、
ネットワークおよび端末の機能を充実させます。第二に、従来
の人間同士だけの使い方から、人間対機械さらには機械対機
械へと使用方法を拡大します。しかし最終的に重要なのは、新
しく提供されるマルチメディアサービスが実際に市場に受け入
れられることです。
この点について我々は、市場の潜在需要に確信を持っていま
す。現在、
インターネットの登場で人々がデータ通信を日常的に
行うようになり、音声・テキスト・イメージが容易に扱われ、膨大
な量の情報がプライベートやビジネスに手軽に利用される時代
になりました。そして次に人々がより高い利便性を求め、
移動空
間でもインターネット利用を望むようになるのは当然の流れで
す。
ドコモはそのために必要なサービスを創造し、
提供している
のです。
9
ドコモの営業収益の多くは、携帯電話サービスを中心とした移
動電話事業によるものです。しかしドコモはPHS、
ポケットベ
ル、
船舶通信、
航空機電話および衛星電話サービスも提供する
総合移動通信事業者です。こうしたサービスの多様性が、競争
上の強みとなっています。企業が望む多様な通信ニーズに対し
て、
ドコモは単一のサービスプロバイダーとして応えることがで
きるのです。それ故にドコモは個々のサービスの有効性を長期
的観点で判断しており、
短期的な収益性のみを基準に安易な事
業の統廃合は行いません。さらに急速な技術革新により、現在
の事業が将来全く形を変えて急速に発展を遂げる可能性もあ
り得ます。
携帯・自動車電話サービス
データ通信は携帯電話事業の今後のさらなる成長において重
要ですが、音声通信中心の携帯電話サービスも、拡大の余地
がまだ大きいと考えています。例えば、
ドコモの携帯電話の平
均通話時間は1日に約5分間で、
アメリカの固定電話の平均の
1/4です。人口カバー率99.9%を達成した現在でも、地下
街のショッピングセンターなどを含む大都市でさらに拡大する
需要に対応するために、基地局の設置などきめ細かくエリア
の充実を進めています。
PHSサービス
PHSにはさまざまな優位性があります。しかしPHSは最初に
携帯電話の簡易版として市場に売り出されたため、
その特徴の
多くがまだ認知されていません。実際、
PHSは高速データ通信
に適しています。そこでドコモは1999年4月に64kbpsの
データ通信サービスを開始しました。また同月、携帯電話と
PHSの複合端末「ドッチーモ」を発売して、
PHSの利用を促進
しています。またデータ通信以外にもPHSには位置情報サー
ビス機能があり、
子供や高齢者、
ペットへの適用も活用方法のほ
んの一例として考えられます。このようにPHSはモバイルマル
チメディア時代への重要な布石であるといえます。
無線呼出サービス
ドコモはポケットベルについては、単に人を呼び出すという機
10
............................................................................................................................................................................................................
■既存事業の強化
能だけでなく、全国レベルでの特定多数への同報性という特
徴に注目しています。例えば、企業はバーゲンセールやスペ
シャルイベントの情報を、会員向けにタイムリーに流すことが
できます。
■通信事業のボーダレス化への対応
海外での事業展開と目的
ドコモの海外戦略は、世界の移動通信事業者との提携によりド
コモのサービスの利用者を世界中で増やすことです。そのた
めには、W-CDMA方式を採用するパートナーをいかに増やす
かが重要です。
ドコモは、
国外においてパートナーが必要とする
あらゆる支援を行っています。そしてW-CDMA方式の世界的
な普及活動と併行して、海外でのサービスのオペレーションを
視野に入れた投資活動を展開しています。1998年11月に
は、
ブラジルの携帯電話事業持株会社へ約104億円の出資を
行いました。今後もドコモは単独、
もしくは他のNTTグループ
企業と共同で、
積極的に海外の投資を行っていきます。もちろ
ん最終的な目的は、利用者数の増加により音声とデータトラ
ヒックを増加させ、
ドコモの企業価値を高めて投資家の皆様に
報いることです。
国内での競争の激化
規制緩和に伴い、多くの外資系企業が日本の移動通信市場へ
の参入を検討しています。特に日本市場は、
世界水準と比較し
ても規制緩和が進んでおり、
ドコモはこれまで以上にオープン
でグローバルな競争環境に直面していると認識しています。技
術革新は競争相手にも平等な成長の機会を与えることから、
現
在の顧客が競争相手に乗り換えるリスクは常に存在していま
す。
ドコモの携帯電話市場シェアは、現在およそ57%ですが、
過去、
一時48%に低下したことがあります。その時ドコモは、
小
型・軽量化端末の投入、
料金の値下げ、
デジタルネットワークの
充実、
研究開発投資の強化といった積極的な対策を次々と実行
し、
シェアを回復しました。しかしドコモはシェアだけを目標とし
ているのではなく、
ドコモの企業価値の確実な増大を意図した
戦略を実行しています。
ドコモは料金回収に伴うリスクについても重視しています。独
自の顧客データベースシステム、
ALADINの活用により、過去
3年間の携帯電話サービスの営業収益に対する平均貸倒引当
率は、平均わずか1%前後に管理されています。しかし今後は
契約数の一層の増加により、
クレジットリスクが不可避的に拡大
する可能性があります。将来は与信管理や代金回収作業自体が
不要となるシステムを希望しています。例えば、通話の終了と
同時に利用者の銀行口座から通話料が引き落とされ、
決済も完
了するシステムです。加えてすでに欧州で成功し、
ドコモとして
も1999年5月から導入しているプリペイド方式も、
料金回収効
率を高めるための方法の1つです。
■高付加価値のサービスプロバイダーへ
これからのドコモは、単なる移動通信ネットワークのオペレー
ターの枠を超えた成長を目指していきます。
「ボリュームから
バリューへ」というメッセージには、
こうした意思も込められて
います。依然として高まるボリューム面でのニーズに対応する
ため、ネットワークなどインフラ整備への投資は怠りません。し
かし、
今後はインフラをコアの経営資源とし、新しいアプリケー
ション(サービス)の開発、
すなわち付加価値の創造ができる企
業を目指していきます。それにより、
ドコモの強みであるネット
ワークの潜在価値も最大限に引き出されると考えています。
移動端末は荷物やペット、
動くものすべてに取り付けることがで
きます。そのための新しいアプリケーションの開発により、
ドコ
モの成長機会は無限に広がります。重要なポイントは、
消費者の
ニーズに合ったサービスを開発し、
タイムリーに市場に投入す
ることです。そしてさまざまな新しいサービス提供のためには、
充実したサービスの内容とオペレーションシステムなどのソフ
トウェアを含んだ端末、つまりハードウェアが必要です。比較的
大きな差別化が望めない端末よりも、携帯端末専用のソフト
ウェアなどの開発に重点を置いています。こうした発想に立ち、
ドコモは1999年3月、新しいサービスと端末の開発のために
シンビアンおよびマイクロソフト、
各種アプリケーションソフトの
............................................................................................................................................................................................................
確実で効率的な料金回収
開発のためにサンマイクロシステムズとの提携を発表しまし
た。こうした提携は、移動通信によるデータ伝送サービスにお
いても、
ドコモの優位性を確実なものにしていくことでしょう。
■企業価値の創造
我々は昨年の秋以来、
海外で数多くの投資家ミーティングを実
施してきました。そして多くの投資家とアナリストの方々の意
見を直接伺ってきました。特にドコモの長期的な戦略について
充分な議論ができたことは、
大変有意義でした。ミーティングを
通じて、
ドコモの進めるべき基本的な経営方針を再確認できた
ことは、大きな成果であったと感じています。今後も投資家の
皆様との緊密なコミュケーションを維持するために、継続的な
ミーティングの開催や、
各種IRツールの発行などのIR活動を推
進していきます。
移動通信業界のリーディングカンパニーとして、
我々は革新的な
発想により、
新しい価値を生み出すために努力し続けなければ
なりません。
ドコモは他社を追随することなく、
自ら定めたゴー
ルに向かって自分で道を創らねばならないのです。こうした革
新のプロセスを通じてこそ、
経営の質と、
我々の究極の目的であ
るドコモの株主価値を高めていくことができると信じています。
代表取締役会長 大星 公二
代表取締役社長 立川 敬二
1999年7月
11
モバイルマルチメディアの推進
ドコモのモバイルマルチメディアへの取組
1993年
3月 携帯電話の800MHzデジタル方式サービス開始
1994年 10月 デジタルデータアダプタ、
デジタルFAXなど発売
1995年
4月 9.6kbpsデータ通信サービス、
デジタルデータ/FAXカード9600発売
1997年
2月 携帯電話の1.5GHzデジタル方式によるデータレートサービス開始
1997年
3月 パケット通信サービス「DoPa」
(28.8kbps)サービス開始
1997年
4月 リブレットモバイルパックなど各種PDAを発売
1997年
8月 「DoPa」インターネット接続サービス開始
1998年
1月 「DoPa」一般サービスプロバイダ接続サービス開始
1998年
2月 携帯電話一体型PDA「ピーターパン」発売
1998年 10月 「mopera」モバイル情報サービス開始、
「DoPa」フラットプランと接続先選択サービス開始
1998年 11月 「mopera」インターネット接続サービス開始
1998年 12月 PHSによる64kbpsデータ通信モニターサービス開始
12
1999年
2月 「iモード」サービス開始
1999年
4月 PHSによる64kbpsデータ通信の本格サービス開始
A Means to
Underline
Market Superiority
ドコモは常に国際的な見本市や会
議に参加しています。
優位性の強化
全国を網羅するネットワークと、販売・サービスサポート体制、
フルラインの移動通信サービスメニューのラ
インアップ。
ドコモはこれらの要素をすべて備える、国内唯一の移動通信事業者です。
ドコモはこうした他
社にない特徴により市場の顧客の過半数を獲得していますが、現状の強みを最大限に活かすことで、さら
なる事業の強化を図っています。
1999年7月末現在、
ドコモの携帯電話の契約数は2,550万を
超えており、
ドコモは世界でも最大規模の契約数を擁する移動
通信事業会社です。単一事業者では唯一、日本全国におよぶ
ネットワークを構築しております。全国10万ヶ所を超える販売
拠点のほとんどは販売代理店であり、
これらは顧客サポートの
ためのネットワークとしても機能しています。また携帯電話の
他に、PHS、
ポケットベル、その他のあらゆる種類の移動通信
サービスを提供する、
国内唯一の総合移動通信サービス事業者
でもあります。
■ブランド力と顧客の満足度
全国に浸透したドコモブランドは、顧客からの高い信頼性を得
るための鍵といえます。例えば解約率は、新しい端末への買い
替えに伴う解約を含めても2%以下と低水準で安定しており、
これはドコモの顧客満足度の象徴です。しかし技術革新や新し
い商品の導入は競争相手にも同様に成長の機会を与えること
から、
絶えず攻めの戦略を実行する必要があります。
ドコモは常
...........................................................................................................
■現状のアドバンテージ
にネットワーク品質の向上、
顧客サポート、
端末の小型・軽量・高
機能化、魅力ある料金プランなどを通じて、高い顧客満足と効
率性を追求しています。
■ボリュームからバリューへ
「ボリュームからバリューへ」はドコモが今取り組むべき重要な
テーマの一つです。顧客の声を大切にし、
アフターサービスや
品質の改善を図ることはもちろん、
市場の潜在的なニーズを素
早く把握して、
それらを反映した新しいサービス・商品を次々と
開発して市場に投入しています。
●ドコモのサービス品質向上のための主な取組
• 洗練されたネットワーク監視システムによる信頼性の確保
• 全国販売網による顧客サービスの充実
• 長期利用割引やセット割引など料金プランの充実
• 顧客データベースALADINの活用による、
店頭での迅速な
顧客対応
• 低利用層の需要を喚起するための新しいサービスの投入
13
モバイルマルチメディアの推進
Driving
Progress in
Multimedia
ビデオ会議はマルチメディアビジ
ネスの可能性の、ほんの一例にす
ぎません。
モバイルマルチメディアの拡大
急成長してきた日本の携帯電話市場も、今後は普及率の上昇に伴い、成長率の鈍化が予想されます。その
ため、
ドコモは市場が未だ成長過程にある今こそ、移動通信のさまざまな技術を利用し、モバイルマルチメ
ディアという新たな需要を創造することで、市場領域の拡大を目指します。さらにモバイルマルチメディア
戦略は、近い将来実現する第3世代の移動通信システムの力を最大限に発揮するために、今から取り組む
べき重要なテーマでもあります。
(十億円)
20,000
10,000
0
98
05
10
資料:郵政省 電波通信審議会「情報通信21世紀ビジョン」最終答申(1997年9月)
14
.......................................................................
日本の移動通信市場の
成長予測
■モバイルフロンティア開拓の必要性
ドコモはこれまで、音声通信の利便性を高めることで成長して
きました。しかしこれからはデータ通信によりさらなる成長を目
指します。プライベート、
ビジネス、公共各領域においても高度
なデータ通信ネットワークへのニーズは高まってきました。モ
バイル、
ワイヤレス、パーソナルという移動通信本来の事業特
性はこの分野の需要にも適しています。今後、
データ通信によ
りドコモはさらに高い成長性を維持し、第2の成長曲線を描こ
うとしています。しかしそのためには、
こうした移動通信事業の
新たな領域である、
モバイルマルチメディアを創造していかな
くてはなりません。
市場規模
移動データ通信
移動音声通信
1999
2010
資料:
「ドコモ2010年ビジョン」
(1999年)
■現在のモバイルマルチメディア事業
ドコモのモバイルマルチメディアの目指すものは、さまざま
な年齢や職業の人々の生活スタイルにマッチしたサービス
やアプリケーションを開発し、顧客層の日々の生活の中でそ
れらサービスの利用機会をできるだけ多く創造することで
す。1997年12月に発売したEメールの送受信専用に開発
されたPDA端末「ポケットボード」は、その一例です。スタイ
リッシュな外観、簡単な操作、手ごろな価格とサイズといった
特徴が若い女性に大きな支持を得ました。ドコモはその後
も次々と新しいモバイルマルチメディアに適した商品を開発
しています。
■PHS64kbpsデータ通信サービス
1999年4月1日より、PHSでISDNと同程度の64kbps高
速データ通信サービスを商品化しました。ドコモは料金を従
来の32kbpsサービス並みに据え置き、顧客の通信時間の短
縮と通信コストの削減を同時に実現しました。本サービス実
施に先駆けて、当社は1998年12月より試験サービスを実施
しました。この際のモニターへの調査では、80%以上がウェ
ブサイトの閲覧に、40%以上がファイル転送に利用し、90%
以上がその通信速度に満足していると答えています。実際
...........................................................................................................................................................................................................
第2の成長曲線を求めて
データ通信への市場ニーズの伸びは高く、1999年6月にはド
コモのPHSの総発信時間のうち約30%以上をデータ通信が
占めるようになり、昨年のおよそ10%を大きく上回りました。
これによりドコモはPHSがデータ通信需要の拡大をリードし
ていくと確信しました。
■モバイルマルチメディア時代の到来を告げる「iモード」
1999年2月に開始されたiモードは、移動通信の枠組みを破
りました。従来の音声通話機能に加え、
この画期的なサービス
はインターネットへのアクセスやEメール、銀行振込や航空券
予約など多様な機能を備えています。特筆すべきは、
iモード
はPDAではなく、あくまでも携帯電話の端末単体で、
これらの
機能を実現しているという点です。またiモードは、
携帯電話が
音声からデータ通信の領域に踏み込みつつあることを示した
ともいえます。1999年7月末、契約数は90万を突破しまし
た。まさに人々の本格的なモバイルマルチメディア時代到来
への要求に応えたサービスといえます。
■ モバイルマルチメディアの可能性の証明
iモードの好調なスタートは、技術を実際のサービスおよび商
品に活かした結果といえますが、
これはほんの通過点にすぎ
ません。依然大きな可能性を持つモバイルマルチメディアへ
の需要を顕在化させ、現実の収益と利益に結びつける次の戦
略をドコモは計画しています。
1999年3月に行われたサンマイクロシステムズとの提携に
より、Javaがiモードに導入される予定です。近い将来移動通
信は第3世代へと進化しますが、
技術だけでは市場を創造する
ことはできません。そのため、常にサービスを提供する新しい
方法を探しているのです。例えば動画や大容量のコンテンツ
がiモードの次なるサービスにラインアップされることで、
ドコ
モはモバイルフロンティアを拡大できるのだと考えます。
15
モバイルマルチメディアの推進
Moving
Toward the
Next Generation
W-CDMAがカラー動画の伝送に
も適していることは、屋外システム
実験によっても確認されています。
次世代移動通信に向けて
ドコモの推進するモバイルマルチメディアはすでに現実のものとなっていますが、その本来のコンセプトを
真に実現するためには、現行のPDC技術では不十分であり、より大容量のデータ伝送が可能な次世代通信
システムの導入が不可欠です。しかし、幸運にも第3世代移動通信システムの開発が順調であり、
ドコモを
始め多くの事業者がITUを通じて規格の国際標準化作業を進めています。
ドコモは第3世代移動通信シス
テムであるIMT-2000の商用化を、世界で初めて実現しようとしています。
アナログ技術を用いて始まった移動通信は、
現行のデジタルに
移行し、
そして今、
マルチメディアに最適な大容量データ通信を
可能とする第3世代移動通信システムへと進化する過程にあり
ます。
ドコモはすでにアナログサービスを1999年3月末に終
了しました。そして現在、
本格的なモバイルマルチメディアを実
現するために第3世代であるIMT-2000の標準化作業を進め
ています。動画も含めたインターネット上の複雑なコンテンツ
を、384kbpsの高速通信により携帯電話端末で、快適に閲覧
できる日も近いでしょう。
16
........................................................................
■次世代へ向けて
■モバイルマルチメディアに最適な規格W-CDMA
ドコモは、第3 世代移動通信における無線伝送方式である
W-CDMAの開発と標準化について、
世界でも主導的役割を果
たしています。W-CDMAのマルチレート技術は、音声やファッ
クス、
データ通信はもちろん、
インターネットとの親和性も高く、
通信の大容量・高品質化、
周波数利用効率の向上が可能となり
ます。また動画の新しい規格である、MPEG4技術の採用によ
り、
自然な動きのビデオも送受信することが可能となります。ま
さにモバイルマルチメディア環境に求められる諸条件を、高次
元で満たす技術といえます。W-CDMAは現在日本、欧州、韓
国、そして米国の標準化機関でIMT-2000の標準規格案とし
て採用されています。
W-CDMAこそ世界標準として最適な技術であるとの信念のも
と、
オープンな精神にもとづき、
ドコモは海外の多くの通信事業
会社と提携してW-CDMAの共同実験を実施してきました。そ
して横須賀リサーチパーク内のドコモR&Dセンタ(P.19参照)
での屋内システム実験の後、
世界初の2Mbpsの屋外システム
実験を成功させました。
ドコモは欧州、
アジア、
オセアニアの10
通信事業者と技術提携を結び、
そのうちの数社と屋外の共同実
験を海外でも成功させてきました。さらにCDMAの技術特許
に係わる問題で争っていたエリクソンとクアルコムとの和解
は、IM T - 2 0 0 0 の標準化活動を促進し、2 0 0 1 年春のW CDMAの商用サービス開始に向けたドコモのスケジュールは、
当初の予定通りに進んでいます。
■ITUでIMT-2000の標準として採用されたW-CDMA
すでに国内では電波産業会(ARIB)、
欧州ではETSI、
韓国では
TTA、
米国でもT1P1とTIAといった標準化団体が、
W-CDMA
を第3世代移動通信における無線伝送方式としてITUに提案し
ていましたが、1999年3月のブラジルでのITU-R Task
Group 8/1(TG 8/1)の会議において、W-CDMAは、IMT2000無線伝送方式の基本パラメータの一つとして採用され
ました。
一方、移動通信事業者会合(OHG)において、三つのモードを
含む一つのCDMAの標準を目指し、
W-CDMAとcdma2000
のハーモナイズの議論が続けられました。なお三つのモード
は、
ダイレクトシークエンス型CDMA(DS-CDMA)、マルチ
キャリア型CDMA(MC-CDMA)およびTDDです。そして
1999年5月のトロント会合で、ハーモナイズのために一部の
パラメータが変更された上で、
DS-CDMAモードの最終ハーモ
ナイゼーション案はW - C D M A ベースに合意されました。
1999年6月の北京会合では、
このOHGのハーモナイゼーショ
ンの作業結果を支持することが合意され、
基本パラメータ規格
を一部改訂しました。また、
ITUは、第3世代通信システムの詳
細仕様を検討している組織に、OHG会合の結果を取り入れる
...........................................................................................................................................................................................................
■W-CDMAの標準化に向けたドコモの活動
ように要請しました。こうした経緯を経た結果、
今後W-CDMA
は、DS-CDMAモードのITU標準になる予定です。
● IMT-2000無線伝送方式の国際標準化の動き
• IMT-2000無線伝送方式の基本パラメータの一つとし
て、W-CDMAが規格勧告案に採用される
[1999年3月/ITU-R TG8/1ブラジル、
フォルタレザ会合]
• 移動通信事業者会合(OHG)
[1999年4月/東京会合、
5月/トロント会合]
• 無線伝送方式の詳細勧告案の検討
[1999年6月/ITU-R TG8/1北京会合]
• ハーモナイゼーション作業結果を受け、基本パラメータ
規格一部改訂。
[1999年6月/ITU-R TG8/1北京会合]
• 詳細勧告案の決定予定
[1999年11月/ITU-R TG8/1ヘルシンキ会合]
•ドコモによるW-CDMAの商用サービス開始予定
[2001年春]
■ グローバルなビジネス領域の拡大
第3世代システムにより、
ドコモはグローバルな活動機会を得
ます。現在、
ドコモは基本的な国際ローミングと国際通信サー
ビスを提供しています。今後世界標準が導入されると、
ドコモは
初めて同じ端末とサービスを世界中で提供することが可能に
なります。この事業拡大は、海外の通信事業者はもちろんのこ
と、
コンテンツプロバイダーなど移動通信事業者の枠を越えた
提携により進められます。こうしたグローバルなモバイルマル
チメディアサービスプロバイダーへの発展を推進するため、当
社は1999年1月に国際ビジネス部を新設しました。
17
モバイルマルチメディアの推進
A Wealth of
Technological
Resources
ドコモR&Dセンタでは、
メーカー
や海外パートナーも実験に共同参
加しています。
研究開発体制の強化
ドコモは研究開発(R&D)に惜しみない投資を行ってきました。R&Dに対するドコモの積極的な方針は、移
動通信事業者としては世界的にも特殊です。なぜならR&Dは、従来メーカーが中心になって行い、通信事
業者は積極的に行わないのが世界的にも通例であったからです。
ドコモの研究開発力は、1998年3月に
横須賀に建設された大規模な研究開発設備の完成により、一層強化されました。そして現在、端末および
ネットワークサービスを含めたW-CDMAの開発に力を注いでいます。
ドコモのR&Dの活動は、
日本の人口の約1/3の顧客との日々
の直接的なつながりの中で得られる、
貴重な意見を元に行われ
ています。世界の移動通信事業会社には、
高度化し変化する顧
客ニーズを敏感にとらえ、新技術や新サービス、新商品を素早
く市場に投入する能力が一層求められています。
ドコモもR&D
をメガキャリアとしての生き残り条件の一つと考えています。
現在、
ドコモのR&D活動は第3世代通信方式であるW-CDMA
とモバイルマルチメディアを中心に行われています。
18
........................................................................
■通信事業における研究開発の重要性
■さまざまな要求に対応してきた実績
ドコモはこれまで多種多様な開発を推進し、交換機の大容量
化、
基地局装置の小型化、
端末の大幅な小型・軽量・高機能化な
ど、高い市場の要求を実現してきました。中でも省電力化は、
バッテリーの小型化との相乗効果を発揮する効果の高い技術
です。一つの成果として1998年11月には、
本体68グラムの
携帯電話で、
330時間の連続待受け時間を達成しています。ま
た急激な顧客増への対処については、
デジタル技術やハーフ
レートCODECなどの伝送技術により、周波数の利用効率を高
めてきました。異なるモバイル機器同士の接続に利用する赤外
線インターフェースの開発と、
国内外の機器における同技術の
標準化への積極的な協力も行ってきました。
端末の小型化
連続待受時間の向上
(重量g/体積cc)
(時間)
230/150
220/150
330
300
155/123
150
79/78
68/68
30
13
91 93 95 97 99
91 93 95 97 99
1999年6月現在
Sバッテリー使用時
■W-CDMAの導入に向けた活動
W-CDMAはマルチレート通信技術(通信速度の可変技術)に
より、低速から高速までを広くカバーする伝送が可能です。広
い帯域を利用するため動画の伝送もスムーズで、受信電力の
変動や干渉や雑音による影響に強く、ISDN固定網並みの安定
度の高品質なデータ通信と、
より高い周波数利用効率が得られ
ます。このような特徴により実現する高品質ネットワークと高伝
送速度(移動時384kbps、
静止時2Mbps)は、
まさにモバイル
マルチメディアに適しています。
ドコモは定期的にこの技術を
オープンにし、仕様と実験結果の開示を行っています。W CDMAの実現に向けて、
日本だけではなく世界各国の事業者
および団体などに広く実験参加を呼びかけており、すでにさま
ざまな国のパートナーとの共同実験を成功させています。
●W-CDMAの研究開発に関する覚書を締結したオペレーター
[締結年月]
• SKテレコム(韓国)
[1996年4月]
• PTテレコム(インドネシア)
[1997年7月]
• 日本テレコム(日本)
[1997年9月]
• テレコムイタリアモバイル(イタリア)[1997年10月]
• シンガポールテレコムモバイルおよびCWC(シンガポール)
[1997年11月]
..........................................................................................................................................................................................................
●携帯端末の性能向上
• ソネラ(フィンランド)
• タイ電話公社(タイ)
[1997年11月]
[1998年3月]
• MBNSマルチメディアテクノロジーズおよびマレーシア
工科大学(マレーシア)
[1998年4月]
• テレコムニュージーランド(ニュージーランド)
[1998年7月]
• スマートーン(中国・香港)
[1998年11月]
■R&Dへの一層の投資
1998年6月にドコモは組織を再編し、
集中的な研究を行う3研
究所、実用化を行う6開発部、全体のコーディネーションを行う
1企画部からなる研究開発本部を設置しました。また1998年
3月には、世界最高水準の設備を擁する、移動通信技術に関す
る専門の大規模研究開発施設NTTドコモR&Dセンタを、東京
近郊の横須賀リサーチパーク内にオープンしました。ここでは、
①端末開発、
②ネットワーク技術開発、
③基礎技術開発の3分野
の研究開発を集中的に行っています。また本施設は、国内外の
オペレーターやメーカーなど、
多くの企業や組織が利用できる
オープンな環境を提供しています。
■2010年の市場を視野に入れて
移動通信技術の進歩は事業の多様化を進めます。移動通信の
潜在需要は、
自動販売機の管理、
家庭電化製品によるデータ通
信、
自動車の情報通信メディア化、
ペットのケアなど人間生活に
関係する動くものすべてにあります。通信の対象を人に限る必
要はありません。人よりも機械同士のデータコミュニケーショ
ンに、未来の巨大な市場が存在するかもしれません。そしてそ
のような状況の中では、
より一層高速で大容量のデータ伝送技
術が望まれるでしょう。ドコモは今、さらなるモバイルフロン
ティアの拡大を視野に入れ、最高で20Mbpsの高速伝送技術
を可能にする、
「第4世代」の移動通信技術の研究に取り組ん
でいます。
19
営業概況
主要な戦略
当期の活動
98/4
98/5
98/6
98/7
98/8
98/9
98/10
98/11
98/12
99/1
99/2
99/3
99/4
99/5
99/6
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
移動電話
携帯・自動車電話
ここ数年、
電波利用効率の向上を図るため、
さらなるネットワーク設備の構築
当社による日本シティメディア
複数回線利用で基本使用料
アナログ方式携帯電話サービス
プリペイド式携帯電話サービス
株式会社のテレターミナル事
が割引となる「ファミリー割
の廃止
と、
技術の追加導入を進めてきました。今後は新規顧客の獲得を進める一方
サービス
サービス
「ぷりコール」サービス開始
●
●
業の営業譲渡
で、既存顧客の維持を重視していきます。そのために、1)高品質なネット
●
引」を開始
ワーク、2)優れた顧客サービス、3)魅力的な料金体系、4)新しい端末開
●
発、5)サービスの国際化対応といった戦略を実施しています。またモバイ
国際電話サービス「WORLD
CALL」の開始
●
PHSのハンドオーバー機能
●
を改善
ルマルチメディアの実現による収益拡大のため、携帯端末プラットフォーム
●
構築や、
アプリケーションの開発、移動通信向けのインターネットのプロバイ
「WORLD CALL」の接続先を
201対地へ拡大
●
●
携帯電話の電話番号11桁化
への対応
......................................................................................................................................................
携帯電話との複合端末の開発、他サービスとの併用による割引料金の導入
●
携帯電話・PHSの複合端末
「ドッチーモ」発売
PHSによる64kbpsデータ
通信の試験サービスを開始
ダー事業を進めています。
PHSサービス
●
●
PHSによる64kbpsデータ
通信の本格サービス開始
PHS事業の統合
など、既存の経営資源とのシナジーを追求し、中期的にドコモの事業全体へ
の貢献を図っています。また、
高速データ伝送サービスの開始などPHSの特
長を活かした新サービスの開始、着信完了率向上、
および通話エリア強化も
................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
進めています。
......................................................................................................................................................
その他
●
マレーシアにおけるW-CDMAの実験に参加
ブラジルの携帯電話事業の持株会への出資
タイ電話公社とW-CDMAの共同実験開始に合意
●
●
ドコモは、
衛星を利用した船舶電話サービスや、
航空機電話サービスなどを提
供しています。衛星利用の通信は地上設備に依存しないため、
災害対策にも
●
W-CDMAの屋外システム実験を開始
有効で公共性も高い事業です。
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
時事通信社のニュース配信サービ
パソコン情報配信サービス「インプ
発信者課金の「02・DO
(ゼロニード)」
FM2局がポケットベルによる情報
「O2・DO(ゼロニード)」の
無線呼出
ドコモは全国サービスを行っている唯一の事業者です。契約数の減少が続く
ス「時事ポケットニュース」を開始
レスウォッチ・チャンネル」を開始
サービス開始
配信サービスを開始
エリア拡大
中で、
各種の情報受信機能を持つ高付加価値サービスを開発する一方、
機能
サービス
総合スポーツニュース配信サービ 駅前などでポケットベル内蔵の電
●
●
●
●
●
●
ス「S-por
tsチャネル」を開始
を絞り込んだ格安なサービスも投入。ハイエンドとローエンドの2極化戦略を
●
光掲示板に防災、災害情報の配信
実験を開始
進めています。さらに発信課金システムの導入により、新たな需要の創造を
●
商品先物情報配信サービス「時事
ポケットJ-COM」を開始
図っています。
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
「デジタル・ムーバF601ev」
PC一体型にもなるデータ通信に
「DoCoMo by KOKUSAI K0206」
世界最小の「DoCoMo by
「デジタル・ムーバ P157 HYPER」
「DoCoMo NOKIA
端末機器販売
高い研究開発能力と日本全国の販売網を活かして、市場のニーズに合った端
iモード対応携帯電話
「デジタル・ムーバ F156 HYPER」
●
●
●
●
●
●
「デジタル・ムーバ P601ev」
●
「ドッチーモ SH811」
●
●
末をメーカーと共同で開発し、
市場投入しています。独自のシステムにより顧
客データベースを充実し、
販売効率の向上を図っています。携帯電話以外で
も、
携帯用デジタルFAXなど、
携帯端末機器の商品ラインアップも充実させて
います。
便利な「モバイルF」
●
「デジタル・ムーバ N206S
●
HYPER」
●
「デジタル・ムーバ P156
●
「DoCoMo NOKIA NM156」
「デジタル・ムーバ M206 HYPER」
●
●
「センティーシリーズ」2機種 A12, B12
●
「インフォネクスト G55」
●
「インフォネクスト D55」
HYPER」
KOKUSAI KO207」
● 携帯用のファックス
「モバイ
ルハンディ FAX−P2」
●
「パルディオ 332S 333P」
世界最小・最軽量の端末を含む、
「デジタル・ムーバ 207」シリーズ5機種
●
「DoCoMo NOKIA NM206」
●
「デジタル・ムーバ R206 HYPER」
●
●
電光掲示板など外部表示装置用のポケットベル
「デジタル・ムーバ F500i HYPER」
O2・DO対応ポケットベル
「SCOOPER(スクーパー)」シリーズ
●
「デジタル・ムーバ N207S HYPER」
「DoCoMo by SANYO SA207」
●
「DoCoMo by DENSO DE207」
●
●
●
●
●
iモード対応携帯電話
「デジタル・ムーバ D501i HYPER」
iモード対応携帯電話
NM157」
「ドッチーモ N811」
iモード対応携帯電話
「デジタル・ムーバ P501i HYPER」
●
ぷりコール対応携帯電話
「デジタル・ムーバ N601ps」
●
「デジタル・ムーバ N501i HYPER」
「デジタル・ムーバ N207S HYPER」
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
mopera(モペラ)インターネット
プーマテクノロジーとグ
マイクロソフトと携帯端末用OS開発などで提携
NTTデータとインターネット
その他事業
パケット通信
ドコモは移動通信分野において高まるインターネットの利用ニーズに応え、
パ
●
●
●
接続サービスを開始
サービス
ケット通信サービスを提供しています。携帯電話による28.8kbpsでの高速伝
●
送や料金の値下げにより、
今後大きな需要拡大の見込めるデータ通信トラヒッ
●
ションの共同開発で提携
● PCカード一体型パケッ
ト
●
「DoPa」の専用利用サービ
スを開始
クの増大を図っています。
通信専用端末を発売
●
事業で提携
サン・マイクロシステムズとJava関連の技術協力で提携
シンビアンと携帯端末用OSの共同開発で提携
●テレメ
トリング専用のパケット通信端末を発売
スリーコム コーポレーション
とPalm OS関連の技術協力
●
で提携
「iモード」のサービス開始
および対応端末の発売
......................................................................................................................................................
その他
パケット通信サービス
●
ループウェア・アプリケー
●
その他の収益は、主に端末保守による収入です。
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
20
21
22
営業概況
主要な戦略
当期の活動
98/4
98/5
98/6
98/7
98/8
98/9
98/10
98/11
98/12
99/1
99/2
99/3
99/4
99/5
99/6
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
移動電話
携帯・自動車電話
ここ数年、
電波利用効率の向上を図るため、
さらなるネットワーク設備の構築
当社による日本シティメディア
複数回線利用で基本使用料
アナログ方式携帯電話サービス
プリペイド式携帯電話サービス
株式会社のテレターミナル事
が割引となる「ファミリー割
の廃止
と、
技術の追加導入を進めてきました。今後は新規顧客の獲得を進める一方
サービス
サービス
「ぷりコール」サービス開始
●
●
業の営業譲渡
で、既存顧客の維持を重視していきます。そのために、1)高品質なネット
●
引」を開始
ワーク、2)優れた顧客サービス、3)魅力的な料金体系、4)新しい端末開
●
発、5)サービスの国際化対応といった戦略を実施しています。またモバイ
国際電話サービス「WORLD
CALL」の開始
●
PHSのハンドオーバー機能
●
を改善
ルマルチメディアの実現による収益拡大のため、携帯端末プラットフォーム
●
構築や、
アプリケーションの開発、移動通信向けのインターネットのプロバイ
「WORLD CALL」の接続先を
201対地へ拡大
●
●
携帯電話の電話番号11桁化
への対応
......................................................................................................................................................
携帯電話との複合端末の開発、他サービスとの併用による割引料金の導入
●
携帯電話・PHSの複合端末
「ドッチーモ」発売
PHSによる64kbpsデータ
通信の試験サービスを開始
ダー事業を進めています。
PHSサービス
●
●
PHSによる64kbpsデータ
通信の本格サービス開始
PHS事業の統合
など、既存の経営資源とのシナジーを追求し、中期的にドコモの事業全体へ
の貢献を図っています。また、
高速データ伝送サービスの開始などPHSの特
長を活かした新サービスの開始、着信完了率向上、
および通話エリア強化も
................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
進めています。
......................................................................................................................................................
その他
●
マレーシアにおけるW-CDMAの実験に参加
ブラジルの携帯電話事業の持株会への出資
タイ電話公社とW-CDMAの共同実験開始に合意
●
●
ドコモは、
衛星を利用した船舶電話サービスや、
航空機電話サービスなどを提
供しています。衛星利用の通信は地上設備に依存しないため、
災害対策にも
●
W-CDMAの屋外システム実験を開始
有効で公共性も高い事業です。
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
時事通信社のニュース配信サービ
パソコン情報配信サービス「インプ
発信者課金の「02・DO
(ゼロニード)」
FM2局がポケットベルによる情報
「O2・DO(ゼロニード)」の
無線呼出
ドコモは全国サービスを行っている唯一の事業者です。契約数の減少が続く
ス「時事ポケットニュース」を開始
レスウォッチ・チャンネル」を開始
サービス開始
配信サービスを開始
エリア拡大
中で、
各種の情報受信機能を持つ高付加価値サービスを開発する一方、
機能
サービス
総合スポーツニュース配信サービ 駅前などでポケットベル内蔵の電
●
●
●
●
●
●
ス「S-por
tsチャネル」を開始
を絞り込んだ格安なサービスも投入。ハイエンドとローエンドの2極化戦略を
●
光掲示板に防災、災害情報の配信
実験を開始
進めています。さらに発信課金システムの導入により、新たな需要の創造を
●
商品先物情報配信サービス「時事
ポケットJ-COM」を開始
図っています。
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
「デジタル・ムーバF601ev」
PC一体型にもなるデータ通信に
「DoCoMo by KOKUSAI K0206」
世界最小の「DoCoMo by
「デジタル・ムーバ P157 HYPER」
「DoCoMo NOKIA
端末機器販売
高い研究開発能力と日本全国の販売網を活かして、市場のニーズに合った端
iモード対応携帯電話
「デジタル・ムーバ F156 HYPER」
●
●
●
●
●
●
「デジタル・ムーバ P601ev」
●
「ドッチーモ SH811」
●
●
末をメーカーと共同で開発し、
市場投入しています。独自のシステムにより顧
客データベースを充実し、
販売効率の向上を図っています。携帯電話以外で
も、
携帯用デジタルFAXなど、
携帯端末機器の商品ラインアップも充実させて
います。
便利な「モバイルF」
●
「デジタル・ムーバ N206S
●
HYPER」
●
「デジタル・ムーバ P156
●
「DoCoMo NOKIA NM156」
「デジタル・ムーバ M206 HYPER」
●
●
「センティーシリーズ」2機種 A12, B12
●
「インフォネクスト G55」
●
「インフォネクスト D55」
HYPER」
KOKUSAI KO207」
● 携帯用のファックス
「モバイ
ルハンディ FAX−P2」
●
「パルディオ 332S 333P」
世界最小・最軽量の端末を含む、
「デジタル・ムーバ 207」シリーズ5機種
●
「DoCoMo NOKIA NM206」
●
「デジタル・ムーバ R206 HYPER」
●
●
電光掲示板など外部表示装置用のポケットベル
「デジタル・ムーバ F500i HYPER」
O2・DO対応ポケットベル
「SCOOPER(スクーパー)」シリーズ
●
「デジタル・ムーバ N207S HYPER」
「DoCoMo by SANYO SA207」
●
「DoCoMo by DENSO DE207」
●
●
●
●
●
iモード対応携帯電話
「デジタル・ムーバ D501i HYPER」
iモード対応携帯電話
NM157」
「ドッチーモ N811」
iモード対応携帯電話
「デジタル・ムーバ P501i HYPER」
●
ぷりコール対応携帯電話
「デジタル・ムーバ N601ps」
●
「デジタル・ムーバ N501i HYPER」
「デジタル・ムーバ N207S HYPER」
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
mopera(モペラ)インターネット
プーマテクノロジーとグ
マイクロソフトと携帯端末用OS開発などで提携
NTTデータとインターネット
その他事業
パケット通信
ドコモは移動通信分野において高まるインターネットの利用ニーズに応え、
パ
●
●
●
接続サービスを開始
サービス
ケット通信サービスを提供しています。携帯電話による28.8kbpsでの高速伝
●
送や料金の値下げにより、
今後大きな需要拡大の見込めるデータ通信トラヒッ
●
ションの共同開発で提携
● PCカード一体型パケッ
ト
●
「DoPa」の専用利用サービ
スを開始
クの増大を図っています。
通信専用端末を発売
●
事業で提携
サン・マイクロシステムズとJava関連の技術協力で提携
シンビアンと携帯端末用OSの共同開発で提携
●テレメ
トリング専用のパケット通信端末を発売
スリーコム コーポレーション
とPalm OS関連の技術協力
●
で提携
「iモード」のサービス開始
および対応端末の発売
......................................................................................................................................................
その他
パケット通信サービス
●
ループウェア・アプリケー
●
その他の収益は、主に端末保守による収入です。
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
20
21
22
営業概況
主要な戦略
当期の活動
98/4
98/5
98/6
98/7
98/8
98/9
98/10
98/11
98/12
99/1
99/2
99/3
99/4
99/5
99/6
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
移動電話
携帯・自動車電話
ここ数年、
電波利用効率の向上を図るため、
さらなるネットワーク設備の構築
当社による日本シティメディア
複数回線利用で基本使用料
アナログ方式携帯電話サービス
プリペイド式携帯電話サービス
株式会社のテレターミナル事
が割引となる「ファミリー割
の廃止
と、
技術の追加導入を進めてきました。今後は新規顧客の獲得を進める一方
サービス
サービス
「ぷりコール」サービス開始
●
●
業の営業譲渡
で、既存顧客の維持を重視していきます。そのために、1)高品質なネット
●
引」を開始
ワーク、2)優れた顧客サービス、3)魅力的な料金体系、4)新しい端末開
●
発、5)サービスの国際化対応といった戦略を実施しています。またモバイ
国際電話サービス「WORLD
CALL」の開始
●
PHSのハンドオーバー機能
●
を改善
ルマルチメディアの実現による収益拡大のため、携帯端末プラットフォーム
●
構築や、
アプリケーションの開発、移動通信向けのインターネットのプロバイ
「WORLD CALL」の接続先を
201対地へ拡大
●
●
携帯電話の電話番号11桁化
への対応
......................................................................................................................................................
携帯電話との複合端末の開発、他サービスとの併用による割引料金の導入
●
携帯電話・PHSの複合端末
「ドッチーモ」発売
PHSによる64kbpsデータ
通信の試験サービスを開始
ダー事業を進めています。
PHSサービス
●
●
PHSによる64kbpsデータ
通信の本格サービス開始
PHS事業の統合
など、既存の経営資源とのシナジーを追求し、中期的にドコモの事業全体へ
の貢献を図っています。また、
高速データ伝送サービスの開始などPHSの特
長を活かした新サービスの開始、着信完了率向上、
および通話エリア強化も
................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
進めています。
......................................................................................................................................................
その他
●
マレーシアにおけるW-CDMAの実験に参加
ブラジルの携帯電話事業の持株会への出資
タイ電話公社とW-CDMAの共同実験開始に合意
●
●
ドコモは、
衛星を利用した船舶電話サービスや、
航空機電話サービスなどを提
供しています。衛星利用の通信は地上設備に依存しないため、
災害対策にも
●
W-CDMAの屋外システム実験を開始
有効で公共性も高い事業です。
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
時事通信社のニュース配信サービ
パソコン情報配信サービス「インプ
発信者課金の「02・DO
(ゼロニード)」
FM2局がポケットベルによる情報
「O2・DO(ゼロニード)」の
無線呼出
ドコモは全国サービスを行っている唯一の事業者です。契約数の減少が続く
ス「時事ポケットニュース」を開始
レスウォッチ・チャンネル」を開始
サービス開始
配信サービスを開始
エリア拡大
中で、
各種の情報受信機能を持つ高付加価値サービスを開発する一方、
機能
サービス
総合スポーツニュース配信サービ 駅前などでポケットベル内蔵の電
●
●
●
●
●
●
ス「S-por
tsチャネル」を開始
を絞り込んだ格安なサービスも投入。ハイエンドとローエンドの2極化戦略を
●
光掲示板に防災、災害情報の配信
実験を開始
進めています。さらに発信課金システムの導入により、新たな需要の創造を
●
商品先物情報配信サービス「時事
ポケットJ-COM」を開始
図っています。
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
「デジタル・ムーバF601ev」
PC一体型にもなるデータ通信に
「DoCoMo by KOKUSAI K0206」
世界最小の「DoCoMo by
「デジタル・ムーバ P157 HYPER」
「DoCoMo NOKIA
端末機器販売
高い研究開発能力と日本全国の販売網を活かして、市場のニーズに合った端
iモード対応携帯電話
「デジタル・ムーバ F156 HYPER」
●
●
●
●
●
●
「デジタル・ムーバ P601ev」
●
「ドッチーモ SH811」
●
●
末をメーカーと共同で開発し、
市場投入しています。独自のシステムにより顧
客データベースを充実し、
販売効率の向上を図っています。携帯電話以外で
も、
携帯用デジタルFAXなど、
携帯端末機器の商品ラインアップも充実させて
います。
便利な「モバイルF」
●
「デジタル・ムーバ N206S
●
HYPER」
●
「デジタル・ムーバ P156
●
「DoCoMo NOKIA NM156」
「デジタル・ムーバ M206 HYPER」
●
●
「センティーシリーズ」2機種 A12, B12
●
「インフォネクスト G55」
●
「インフォネクスト D55」
HYPER」
KOKUSAI KO207」
● 携帯用のファックス
「モバイ
ルハンディ FAX−P2」
●
「パルディオ 332S 333P」
世界最小・最軽量の端末を含む、
「デジタル・ムーバ 207」シリーズ5機種
●
「DoCoMo NOKIA NM206」
●
「デジタル・ムーバ R206 HYPER」
●
●
電光掲示板など外部表示装置用のポケットベル
「デジタル・ムーバ F500i HYPER」
O2・DO対応ポケットベル
「SCOOPER(スクーパー)」シリーズ
●
「デジタル・ムーバ N207S HYPER」
「DoCoMo by SANYO SA207」
●
「DoCoMo by DENSO DE207」
●
●
●
●
●
iモード対応携帯電話
「デジタル・ムーバ D501i HYPER」
iモード対応携帯電話
NM157」
「ドッチーモ N811」
iモード対応携帯電話
「デジタル・ムーバ P501i HYPER」
●
ぷりコール対応携帯電話
「デジタル・ムーバ N601ps」
●
「デジタル・ムーバ N501i HYPER」
「デジタル・ムーバ N207S HYPER」
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
mopera(モペラ)インターネット
プーマテクノロジーとグ
マイクロソフトと携帯端末用OS開発などで提携
NTTデータとインターネット
その他事業
パケット通信
ドコモは移動通信分野において高まるインターネットの利用ニーズに応え、
パ
●
●
●
接続サービスを開始
サービス
ケット通信サービスを提供しています。携帯電話による28.8kbpsでの高速伝
●
送や料金の値下げにより、
今後大きな需要拡大の見込めるデータ通信トラヒッ
●
ションの共同開発で提携
● PCカード一体型パケッ
ト
●
「DoPa」の専用利用サービ
スを開始
クの増大を図っています。
通信専用端末を発売
●
事業で提携
サン・マイクロシステムズとJava関連の技術協力で提携
シンビアンと携帯端末用OSの共同開発で提携
●テレメ
トリング専用のパケット通信端末を発売
スリーコム コーポレーション
とPalm OS関連の技術協力
●
で提携
「iモード」のサービス開始
および対応端末の発売
......................................................................................................................................................
その他
パケット通信サービス
●
ループウェア・アプリケー
●
その他の収益は、主に端末保守による収入です。
........................................................................................................................................................................................ ...........................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................
20
21
22
当期のハイライト
i モードの契約数
当期の業績
1,000,000
...............................................................................................................................................................................
800,000
Digital Mova
当期末の契約数は旺盛な需要に支えられ、前期比で591万(32.9%)増加
して約2,390万契約となり、
シェアは57.5%となりました。たび重なる料
金の値下げにもかかわらず、営業収益は前期比で4,516億円増加して2兆
400,000
3,805億円となり、全体に対する構成比率は76.3%です。当期の象徴的
iモード ― モバイルマルチ
メディア時代の先駆け
な出来事としては、1999年1月に携帯電話番号の11桁化への対応を
行ったことです。また1999年3月末には、携帯電話のアナログサービスを
終了しました。
...........................................................................................................
1,500
年12月に、
PHS事業の譲り受けを行いました。1998年12月から1999年
電話サービス
0
99/2 99/3 99/4 99/5 99/6 99/7
1,000
ネットに接続でき、E メールはもちろ
き点は、企業が提供するiモード対応の情報提供サービスが急
気のあるサービスです。直接海外に接続するの
ん、銀行振込や航空券・ホテル予約な
増しており、同時に個人が作るiモード対応のサイトも増加して
で通話料が格安で、
しかも申し込み手数料や
どさまざまな機能を持つ画期的なサー
いるという点です。これはiモードが、来るモバイルマルチメ
基本使用料は無料という特徴があります。
ビスとして、1999年2月22日に開始されました。ボタンを押
ディア時代の、情報プラットフォームになりつつあることの証明
利用可能な対象地域は1998年に米国と
すだけで、簡単にiモード対応の、便利で身近なサービスにつな
といえます。
カナダの2ヶ国で開始し、1999年3月
500
0
3月までの営業収益は301億円となり、
全体に対する構成比率は1.0%です。
ドコモの携帯電話から国際電話がかけられる、人
営業収益の推移
2,000
78.5%
WORLD CALL ― ダイレクト国際
200,000
iモードは、携帯電話単独でインター
営業収益の構成比率
2,500 (十億円)
当期末の契約数は135万で、
シェアは23.3%となりました。
ドコモは1998
600,000
本料金は月額300円。利用毎の料金も手軽で、例えば1円から
営業収益は、
前期比で138億円増加して371億円となりました。船舶電話に
Eメールの送受信、20円程度で航空券の予約が可能です。伝
ついては、1999年3月末にアナログサービスを終了しました。
送方式は最高9600bpsのパケット通信方式(情報をパケット
モバイルバンキング ―― 残高照会から振込まで
単位にまとめることで、複数の加入者による同一回線の利用を
モバイルトレード ―― 株価・市況情報、売買注文
可能にして伝送効率を高める方式)なので、接続時間や距離に
クレジットカード ―― 請求金額照会、セールや特約店情報
関係なく、伝送されたデータ量に応じた課金が可能です。
生命保険 ―― 商品情報と各種手続の案内
サービス開始以来、加入者数は急激に増えています。特筆すべ
航空 ―― 空席・運賃照会、座席予約、発着案内、
...............................................................................................................................................................................
1996年より契約数は、
携帯電話やPHSの普及に伴い毎年減少しています。
200 (十億円)
当期末の契約数は、
前期比で180万(46.0%)減少して211万になりました
150
100
0
電話番号の11桁化などによる端末機器の取り替え需要増に伴い、
前期比で
645億円増加して5,667億円となり、全体に対する構成比率は18.2%で
18.2%
す。当期は、携帯電話で、漢字かな対応のショートメッセージが送れる機能が
格安旅行情報
600 (十億円)
新聞 ―― ニュース、天気予報、株・為替情報
400
その他 ―― コンサートチケット情報/賃貸不動産情報/鉄道
案内/ラジオ番組情報や曲のリクエスト/ショッピング情報/
200
0
付与された端末の導入も行いました。
料理レシピ/カラオケ曲検索/書籍検索と販売、辞書検索/オ
95 96 97 98 99
ンラインゲーム/占い/映画上映館案内/電話番号検索など
...............................................................................................................................................................................
................................................................................
データ送受信量に応じた収入からなります。営業収益は、前期に比べて2億
50 (十億円)
5,900万円と大幅に増加して2億9,500万円となりました。
40
営業収益は、前期比で72億円減少して353億円となりました。
68g
20
10
0
ドコモは携帯電話とPHSの複合端末を1999年4月に発売し
ました。利用者はそれぞれの機能を使い分けることで、利用者
には多くのメリットがあります。
コストセービング ―― 常に通話料金が安いモードを利用。
これらの端末は、携帯電話とPHS両方の特徴を
兼ね備えています。
マルチユース ―― ユーザーは用途に最も適したモードを利
速での移動中には携帯モードを利用。
カバレッジ ―― 高速移動中ではエリアの広い携帯モード、地
下街ではPHSモードと、シームレスな通話エリアの利用。
30
1.1%
複合端末登場
用可能。データ通信では、静止時はPHSモードで高速通信、高
当部門の収益は、DoPaやiモードの、パケットサービス契約の基本料収入と、
...........................................................................................................
ドッチーモ「Doccimo」― 初の
旅行 ―― 全国3,000カ所の 旅館・ホテル の案内・予約、
95 96 97 98 99
...............................................................................................................................................................................
営業収益は、1999年1月1日に実施された携帯・自動車電話、
およびPHSの
......................................................................................................................................................................
【iモードの主なサービス】
マイレージ照会
50
して683億円となりました。
年7月末現在およそ70,000人となっています。
ワールドコールのユーザーは毎月の基本料金が無料。
通話料は10秒毎の計算により課金されます。
...........................................................................................................
2.2%
ました。これにより利用者は大幅に増え、1999
95 96 97 98 99
がるドコモのサイトにアクセスできます。
iモードサービスの基
が、
ドコモのシェアは56.1%になりました。収入は、前期比で609億円減少
末には世界約200地域へと、飛躍的に拡大し
95 96 97 98 99
1999年7月現在、4機種のiモード対応機種が発売されており、いずれも移動
中でも見やすい大型の表示画面を備えています。
ドコモの研究開発は、
携帯端末の小型・軽量化
にも重要な役割を果たして
います。
料金面でも、複数のサービスを利用した場合に適用される
「ファミリー割引」を利用することで、初年度から基本使用料の
低減が図られます。さらに「いちねん割引」を契約することによ
り、基本料金の一層の割引が可能です。
...............................................................................................................................................................................
23
24
25
当期のハイライト
i モードの契約数
当期の業績
1,000,000
...............................................................................................................................................................................
800,000
Digital Mova
当期末の契約数は旺盛な需要に支えられ、前期比で591万(32.9%)増加
して約2,390万契約となり、
シェアは57.5%となりました。たび重なる料
金の値下げにもかかわらず、営業収益は前期比で4,516億円増加して2兆
400,000
3,805億円となり、全体に対する構成比率は76.3%です。当期の象徴的
iモード ― モバイルマルチ
メディア時代の先駆け
な出来事としては、1999年1月に携帯電話番号の11桁化への対応を
行ったことです。また1999年3月末には、携帯電話のアナログサービスを
終了しました。
...........................................................................................................
1,500
年12月に、
PHS事業の譲り受けを行いました。1998年12月から1999年
電話サービス
0
99/2 99/3 99/4 99/5 99/6 99/7
1,000
ネットに接続でき、E メールはもちろ
き点は、企業が提供するiモード対応の情報提供サービスが急
気のあるサービスです。直接海外に接続するの
ん、銀行振込や航空券・ホテル予約な
増しており、同時に個人が作るiモード対応のサイトも増加して
で通話料が格安で、
しかも申し込み手数料や
どさまざまな機能を持つ画期的なサー
いるという点です。これはiモードが、来るモバイルマルチメ
基本使用料は無料という特徴があります。
ビスとして、1999年2月22日に開始されました。ボタンを押
ディア時代の、情報プラットフォームになりつつあることの証明
利用可能な対象地域は1998年に米国と
すだけで、簡単にiモード対応の、便利で身近なサービスにつな
といえます。
カナダの2ヶ国で開始し、1999年3月
500
0
3月までの営業収益は301億円となり、
全体に対する構成比率は1.0%です。
ドコモの携帯電話から国際電話がかけられる、人
営業収益の推移
2,000
78.5%
WORLD CALL ― ダイレクト国際
200,000
iモードは、携帯電話単独でインター
営業収益の構成比率
2,500 (十億円)
当期末の契約数は135万で、
シェアは23.3%となりました。
ドコモは1998
600,000
本料金は月額300円。利用毎の料金も手軽で、例えば1円から
営業収益は、
前期比で138億円増加して371億円となりました。船舶電話に
Eメールの送受信、20円程度で航空券の予約が可能です。伝
ついては、1999年3月末にアナログサービスを終了しました。
送方式は最高9600bpsのパケット通信方式(情報をパケット
モバイルバンキング ―― 残高照会から振込まで
単位にまとめることで、複数の加入者による同一回線の利用を
モバイルトレード ―― 株価・市況情報、売買注文
可能にして伝送効率を高める方式)なので、接続時間や距離に
クレジットカード ―― 請求金額照会、セールや特約店情報
関係なく、伝送されたデータ量に応じた課金が可能です。
生命保険 ―― 商品情報と各種手続の案内
サービス開始以来、加入者数は急激に増えています。特筆すべ
航空 ―― 空席・運賃照会、座席予約、発着案内、
...............................................................................................................................................................................
1996年より契約数は、
携帯電話やPHSの普及に伴い毎年減少しています。
200 (十億円)
当期末の契約数は、
前期比で180万(46.0%)減少して211万になりました
150
100
0
電話番号の11桁化などによる端末機器の取り替え需要増に伴い、
前期比で
645億円増加して5,667億円となり、全体に対する構成比率は18.2%で
18.2%
す。当期は、携帯電話で、漢字かな対応のショートメッセージが送れる機能が
格安旅行情報
600 (十億円)
新聞 ―― ニュース、天気予報、株・為替情報
400
その他 ―― コンサートチケット情報/賃貸不動産情報/鉄道
案内/ラジオ番組情報や曲のリクエスト/ショッピング情報/
200
0
付与された端末の導入も行いました。
料理レシピ/カラオケ曲検索/書籍検索と販売、辞書検索/オ
95 96 97 98 99
ンラインゲーム/占い/映画上映館案内/電話番号検索など
...............................................................................................................................................................................
................................................................................
データ送受信量に応じた収入からなります。営業収益は、前期に比べて2億
50 (十億円)
5,900万円と大幅に増加して2億9,500万円となりました。
40
営業収益は、前期比で72億円減少して353億円となりました。
68g
20
10
0
ドコモは携帯電話とPHSの複合端末を1999年4月に発売し
ました。利用者はそれぞれの機能を使い分けることで、利用者
には多くのメリットがあります。
コストセービング ―― 常に通話料金が安いモードを利用。
これらの端末は、携帯電話とPHS両方の特徴を
兼ね備えています。
マルチユース ―― ユーザーは用途に最も適したモードを利
速での移動中には携帯モードを利用。
カバレッジ ―― 高速移動中ではエリアの広い携帯モード、地
下街ではPHSモードと、シームレスな通話エリアの利用。
30
1.1%
複合端末登場
用可能。データ通信では、静止時はPHSモードで高速通信、高
当部門の収益は、DoPaやiモードの、パケットサービス契約の基本料収入と、
...........................................................................................................
ドッチーモ「Doccimo」― 初の
旅行 ―― 全国3,000カ所の 旅館・ホテル の案内・予約、
95 96 97 98 99
...............................................................................................................................................................................
営業収益は、1999年1月1日に実施された携帯・自動車電話、
およびPHSの
......................................................................................................................................................................
【iモードの主なサービス】
マイレージ照会
50
して683億円となりました。
年7月末現在およそ70,000人となっています。
ワールドコールのユーザーは毎月の基本料金が無料。
通話料は10秒毎の計算により課金されます。
...........................................................................................................
2.2%
ました。これにより利用者は大幅に増え、1999
95 96 97 98 99
がるドコモのサイトにアクセスできます。
iモードサービスの基
が、
ドコモのシェアは56.1%になりました。収入は、前期比で609億円減少
末には世界約200地域へと、飛躍的に拡大し
95 96 97 98 99
1999年7月現在、4機種のiモード対応機種が発売されており、いずれも移動
中でも見やすい大型の表示画面を備えています。
ドコモの研究開発は、
携帯端末の小型・軽量化
にも重要な役割を果たして
います。
料金面でも、複数のサービスを利用した場合に適用される
「ファミリー割引」を利用することで、初年度から基本使用料の
低減が図られます。さらに「いちねん割引」を契約することによ
り、基本料金の一層の割引が可能です。
...............................................................................................................................................................................
23
24
25
当期のハイライト
i モードの契約数
当期の業績
1,000,000
...............................................................................................................................................................................
800,000
Digital Mova
当期末の契約数は旺盛な需要に支えられ、前期比で591万(32.9%)増加
して約2,390万契約となり、
シェアは57.5%となりました。たび重なる料
金の値下げにもかかわらず、営業収益は前期比で4,516億円増加して2兆
400,000
3,805億円となり、全体に対する構成比率は76.3%です。当期の象徴的
iモード ― モバイルマルチ
メディア時代の先駆け
な出来事としては、1999年1月に携帯電話番号の11桁化への対応を
行ったことです。また1999年3月末には、携帯電話のアナログサービスを
終了しました。
...........................................................................................................
1,500
年12月に、
PHS事業の譲り受けを行いました。1998年12月から1999年
電話サービス
0
99/2 99/3 99/4 99/5 99/6 99/7
1,000
ネットに接続でき、E メールはもちろ
き点は、企業が提供するiモード対応の情報提供サービスが急
気のあるサービスです。直接海外に接続するの
ん、銀行振込や航空券・ホテル予約な
増しており、同時に個人が作るiモード対応のサイトも増加して
で通話料が格安で、
しかも申し込み手数料や
どさまざまな機能を持つ画期的なサー
いるという点です。これはiモードが、来るモバイルマルチメ
基本使用料は無料という特徴があります。
ビスとして、1999年2月22日に開始されました。ボタンを押
ディア時代の、情報プラットフォームになりつつあることの証明
利用可能な対象地域は1998年に米国と
すだけで、簡単にiモード対応の、便利で身近なサービスにつな
といえます。
カナダの2ヶ国で開始し、1999年3月
500
0
3月までの営業収益は301億円となり、
全体に対する構成比率は1.0%です。
ドコモの携帯電話から国際電話がかけられる、人
営業収益の推移
2,000
78.5%
WORLD CALL ― ダイレクト国際
200,000
iモードは、携帯電話単独でインター
営業収益の構成比率
2,500 (十億円)
当期末の契約数は135万で、
シェアは23.3%となりました。
ドコモは1998
600,000
本料金は月額300円。利用毎の料金も手軽で、例えば1円から
営業収益は、
前期比で138億円増加して371億円となりました。船舶電話に
Eメールの送受信、20円程度で航空券の予約が可能です。伝
ついては、1999年3月末にアナログサービスを終了しました。
送方式は最高9600bpsのパケット通信方式(情報をパケット
モバイルバンキング ―― 残高照会から振込まで
単位にまとめることで、複数の加入者による同一回線の利用を
モバイルトレード ―― 株価・市況情報、売買注文
可能にして伝送効率を高める方式)なので、接続時間や距離に
クレジットカード ―― 請求金額照会、セールや特約店情報
関係なく、伝送されたデータ量に応じた課金が可能です。
生命保険 ―― 商品情報と各種手続の案内
サービス開始以来、加入者数は急激に増えています。特筆すべ
航空 ―― 空席・運賃照会、座席予約、発着案内、
...............................................................................................................................................................................
1996年より契約数は、
携帯電話やPHSの普及に伴い毎年減少しています。
200 (十億円)
当期末の契約数は、
前期比で180万(46.0%)減少して211万になりました
150
100
0
電話番号の11桁化などによる端末機器の取り替え需要増に伴い、
前期比で
645億円増加して5,667億円となり、全体に対する構成比率は18.2%で
18.2%
す。当期は、携帯電話で、漢字かな対応のショートメッセージが送れる機能が
格安旅行情報
600 (十億円)
新聞 ―― ニュース、天気予報、株・為替情報
400
その他 ―― コンサートチケット情報/賃貸不動産情報/鉄道
案内/ラジオ番組情報や曲のリクエスト/ショッピング情報/
200
0
付与された端末の導入も行いました。
料理レシピ/カラオケ曲検索/書籍検索と販売、辞書検索/オ
95 96 97 98 99
ンラインゲーム/占い/映画上映館案内/電話番号検索など
...............................................................................................................................................................................
................................................................................
データ送受信量に応じた収入からなります。営業収益は、前期に比べて2億
50 (十億円)
5,900万円と大幅に増加して2億9,500万円となりました。
40
営業収益は、前期比で72億円減少して353億円となりました。
68g
20
10
0
ドコモは携帯電話とPHSの複合端末を1999年4月に発売し
ました。利用者はそれぞれの機能を使い分けることで、利用者
には多くのメリットがあります。
コストセービング ―― 常に通話料金が安いモードを利用。
これらの端末は、携帯電話とPHS両方の特徴を
兼ね備えています。
マルチユース ―― ユーザーは用途に最も適したモードを利
速での移動中には携帯モードを利用。
カバレッジ ―― 高速移動中ではエリアの広い携帯モード、地
下街ではPHSモードと、シームレスな通話エリアの利用。
30
1.1%
複合端末登場
用可能。データ通信では、静止時はPHSモードで高速通信、高
当部門の収益は、DoPaやiモードの、パケットサービス契約の基本料収入と、
...........................................................................................................
ドッチーモ「Doccimo」― 初の
旅行 ―― 全国3,000カ所の 旅館・ホテル の案内・予約、
95 96 97 98 99
...............................................................................................................................................................................
営業収益は、1999年1月1日に実施された携帯・自動車電話、
およびPHSの
......................................................................................................................................................................
【iモードの主なサービス】
マイレージ照会
50
して683億円となりました。
年7月末現在およそ70,000人となっています。
ワールドコールのユーザーは毎月の基本料金が無料。
通話料は10秒毎の計算により課金されます。
...........................................................................................................
2.2%
ました。これにより利用者は大幅に増え、1999
95 96 97 98 99
がるドコモのサイトにアクセスできます。
iモードサービスの基
が、
ドコモのシェアは56.1%になりました。収入は、前期比で609億円減少
末には世界約200地域へと、飛躍的に拡大し
95 96 97 98 99
1999年7月現在、4機種のiモード対応機種が発売されており、いずれも移動
中でも見やすい大型の表示画面を備えています。
ドコモの研究開発は、
携帯端末の小型・軽量化
にも重要な役割を果たして
います。
料金面でも、複数のサービスを利用した場合に適用される
「ファミリー割引」を利用することで、初年度から基本使用料の
低減が図られます。さらに「いちねん割引」を契約することによ
り、基本料金の一層の割引が可能です。
...............................................................................................................................................................................
23
24
25
当期のハイライト
PHSにおける総発信時間に対するデータ通信比率の推移
(%)
40
30
PHS64Kデータ通信
20
サービス ― 移動通信
では最速のサービス
10
を実現
0
97/6
97/10
98/2
98/6
9割のユーザーからその高速伝送ス
98/10
99/2
99/6
資料: エヌ・ティ・ティ移動
通信網株式会社
ピードに評価を得た試験サービスを
経て、1999年4月1日より本格サービスを開始。本サービス
では移動通信としては初の、ISDNと同程度の高速データ通
信を実現しました。料金は従来の32Kデータ通信と同じく、例
えば昼間や夜間は10円/60秒、深夜や早朝は10円/90秒
に据え置きました。なお、当社のサンプル調査では、PHSの
PCカードが不要で、
総発信時間の約30%をデータ通信が占めるという結果になっ
直接パソコンに接続
できる端末も発売さ
ています。本サービスは標準規格PIAFS(PHS Internet
れています。
Access Forum Standard)に準拠しています。
......................................................................................................................................................................
26
....................................................................................................
携帯電話にポケットボードや、その他PDAを接続す
れば、車の中は移動オフィスに早変わり。
02・DO(ゼロ
ニード)―
ポケットベルの新
しい活用方法
この画期的なサービスでは、月々の基本料や呼出やメッセージ
送信の料金を発信側が負担します。このサービスを利用して、
企業は自由に、顧客にタイムリーな情報を提供できます。例え
ばゼロニードを使えば、販売促進情報を企業が特定多数への顧
客へ一斉同報するといった、従来のDMではできなかった販促
活動が可能になります。当サービ
スは好評のため、1999年7月1
日より北陸を除く全国へサービ
ス地域を拡大しました。
大型の表示板には、メッセージが
漢字とかなで表記されます。
戦略的提携
ドコモは移動通信におけるソフトウェアを中心とした開発強化
のため、1999年3月、相次いで3つの海外大手ソフト開発メー
カーと協力関係を結びました。世界の3大携帯電話メーカーが
共同出資する、携帯端末向け
のOS開発会社である英シン
ビアンと、彼らのOS「EPOC
OS」を使ったアプリケーショ
ンの共同開発に合意。サンマ
イクロシステムズとは、
iモー
ド端末へのJava関連技術の
提供:日本工業新聞社
導入に合意。マイクロソフト
とは、彼らの携帯端末向けのOS「ウィンドウズCE」を移動デー
タ通信に適した形に改造することに合意しました。
...............................................................................................................
付加価値サービス開発のために ―
衛星電話サービスは、地上波の届き
にくい地域でも日本全土をカバー。
災害時にも有効です。
日本全国の9つのオペレーションセン
ターは、
ドコモのサービス品質への信
頼を担っています。
......................................................................................................................................................................
W-CDMA ― 実用化のための
努力を継続
W-CDMA方式端末の
試作機
W-CDMAの屋外実験用車両。
あらゆる環境に耐え得る技術
が要求されます。
上記の機器はイメージモデルであり、現在、商業生産の計画はありません。
また、すべての機器の画面は合成です。
27
当期のハイライト
ドコモと環境問題
ドコモはグループ全体で総合的な環境マネジメントシステムを構築することを目指し、1999年6月1日に、環境問題に対する基本
指針を明示した「ドコモ環境憲章」を制定しました。これに伴い、大星公二 エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社 会長を委員長とし、
活動方針を決定する「ドコモECO(エコ)委員会」を設置しました。
ドコモ環境憲章
<基本理念>
私たちドコモグループは、事業活動と地球環境の両立、さらには住み良い地球を実現するために、
未来にわたる生活の場である地球環境にやさしい社会システムの構築に貢献します。
<基本方針>
企業責任の遂行
事業が環境に与える影響について予測・評価し、その未然の防止と迅速な解決に努めます。
また仕入先・工事会社・販売店等の各企業と協働的な取り組みを推進します。
人と自然にやさしい社会システムの構築
モバイルマルチメディアの技術と開発力を生かし、環境にやさしい社会のシステムを積極的に提案し、
環境問題の解決に努力します。
地球市民としての地球環境保護・共生活動への支援
資源の効率的利用と環境への負荷低減を目指した地球環境保護・共生活動を支援します。さらに世界の人々と協力し、
地球生態系の保全と再生に貢献します。
■環境問題への取組み課題
「グリーン購入」の推進 ― ドコモは、資材調達において環境への配慮を高めています。今後はドコモのグループ数社(会社単位
と資材部など部単位で取得)で認証取得したISO14001を、グループ全社(会社単位もしくは部単位)へと拡大します。
省電力・省資源・リサイクル ― それはドコモの環境活動の中心課題です。環境に配慮した通信設備の建設、各種省エネシステム
の新設ビルへの導入などの設備面から、端末機器の消費電力低減といった商品開発面、そして電池や端末の回収やリサイクルに
いたるまで、幅広い活動に取り組んでいます。
モバイルマルチメディアの環境活動への活用 ― モバイルマルチメディアの技術を、保護やモニタリングなどの環境システムへ
応用しています。
環境保護組織への協力 ― ドコモは多くの環境保護プログラムや、ボランティアの支援を行っています。
(社)国土緑化推進機構
の「緑の募金」制度を通じ、林野庁の「法人の森林(もり)」制度を活用して行う森林作りに参加し1999年5月には「ドコモの森」
第1号を誕生させました。今後5年間で合計9ヶ所を全国に開所する予定です。
28
財務の部
目次
P.30 財務FAQ
P.32 財務分析
P.38 Consolidated Balance Sheets
P.40 Consolidated Statements of Income
P.41 Consolidated Statements of Shareholders’ Equity
P.42 Consolidated Statements of Cash Flows
P.43 Notes to Consolidated Financial Statements
P.48 Report of Independent Public Accountants
P.49 和文アニュアルレポートの作成と監査の位置付けについて
P.50 連結貸借対照表(P.38-和訳)
P.52 連結損益計算書(P.40-和訳)
P.53 連結株主持分計算書(P.41-和訳)
P.54 連結キャッシュフロー計算書(P.42-和訳)
P.55 連結財務諸表の注記(P.43-和訳)
P.60 公認会計士の監査報告書(P.48-和訳)
P.61 データ集
P.69 主な連結子会社
P.70 組織(エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社)
P.71 役員(エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社)
P.72 用語集
P.75 会社概要
29
財務FAQ
Q.
A.
どのような経営指標を特に重視していますか。
当期の月平均解約率は、前期の1.97%から減少して、1.75%
となりました。ただしこの数字には、新しい端末への切り替えの
ドコモは、複数の指標を参考にしています。成長性に
際に発生する旧機種の解約である解約新規も含まれており、そ
ついては営業収益とEBITDAの伸び率を、収益性については
れを除いた本来の意味での解約率は、料金の不払いなどによ
営業収益税引前利益率とEBITDAマージンを、安全性について
る強制解約を含めても約1%程度で推移しています。
ドコモは
は自己資本比率を、資本効率についてはROCEおよびROAが
解約率を大変重視しており、高品質のサービスを提供すること
重要と考えています。
で、解約率を引き下げる努力を続けています。
Q.
A.
Q.
A.
ドコモの携帯電話事業に関する指標について解
説して下さい。
一契約当たりの月間平均収入(monthly average
日本の携帯電話市場の成長性についてはどう判
断していますか。
日本の全人口に占める携帯電話の普及率は、1994
revenue per user/ARPU)は、減少傾向が続いています。当
年の1.7%から1999年には32.8%にまで高まりました。特
期はさらに前期に比べ1,530円減少し、9,270円となりまし
筆すべき点は、
こうした市場の成長が、マクロ経済指標が消費
た。ARPUの低下は料金値下げに加え、低トラヒック利用の加
意欲の減退を示す状況下で起きているという事実です。むしろ
入者増加によるものと考えています。
携帯電話市場においては、今後も市場の成長が続くであろうこ
また、当期の一契約当たりの月間平均通話時間(m o n t h l y
とをさまざまな指標が示しています。郵政省の予測によれば、
minutes of use/MOU)は前期に比べ9分上昇して164分
国内の携帯電話およびPHSの利用者は、2010年には6,500
となり、
ここ数年続いた減少から増加に転じました。内訳として
万人以上になるとされています。つまり日本の携帯電話および
は10代から20代の利用、早朝・深夜の利用が増加していま
PHSの普及率が50%ということです。1999年5月号のヨー
す。その要因として、①普及率の向上に伴い、電話をかける相
ロピアン・モバイル・コミュケーション誌によれば、1999年2月
手も携帯電話である場合が増加し、時間・場所を気にせず電話
の諸外国の普及率では、フィンランドが約61%、スウェーデン
が使用されるために新たなトラヒックを生み出している可能性
が約53%となっています。成長率は普及率が高まるにつれて、
があること、②端末価格、基本使用料・通話料の低下により、利
当然のことながら減速します。需要を喚起しながら高成長を続
用時間の長い若年層への普及が拡大していること、などが考え
けるためには、モバイルマルチメディアの発想にもとづき、移動
られます。
通信でのデータ伝送サービスを強化することが重要です。それ
により、
こうした数字が日本においても現実になり得るとドコモ
は考えています。
30
Q.
A.
PHS事業を譲り受けた理由と、財務への影響に
ついて解説して下さい。
NTTパーソナルグループ(エヌ・ティ・ティ中央パーソ
Q.
A.
ドコモの設備投資に関する方針について解説し
て下さい。
近年ドコモは、主に携帯電話の単一事業に従事してお
ナル通信網株式会社と8つの地域会社)が専従するPHS事業
り、設備投資についても、急激に増加する携帯電話の需要をカ
は、契約数の純減や設立以来の債務超過が続き、単独の事業継
バーすることを優先させてきました。しかし事業が多様化する
続は困難な状況となっていました。NTTパーソナルグループ
につれ、今後は各事業単位で投資効果を充分検証し、潜在的利
の株式の47あるいは48%を所有する筆頭株主であったドコ
益を最大限に引き出すために最適な投資配分を行う必要があ
モは、株主と契約者にとって最良の解決方法を慎重に検討した
ると考えます。
結果、PHS事業のドコモへの統合とNTTパーソナルグループ
急激な量的拡大に対応する携帯電話のネットワークに関する投
各社の清算を発表しました。これは、関連会社によりPHS事業
資は基本的には完了していますが、今後も周波数の有効利用や
を存続させて被る損失を回避し、他の移動通信サービスとの統
大都市の混雑が激しいスポットへの基地局整備といった、質的
合による、技術・販売面などの相乗効果を生むという判断にも
向上のための投資が必要です。PHSはエリアについてさらに
とづくものです。1998年6月に行われた株主総会の承認を受
見直しを行い、着信完了率向上、64kbpsデータ通信エリア拡
け、その後1998年12月にPHS事業を譲り受けました。
大のための設備投資を行います。W-CDMA方式のネットワー
この営業譲受に伴いドコモは1999年12月1日に、NTTパー
ク構築については、2001年からの商用化に向けて、初期設備
ソナルグループ資産の見積時価である1,845億円より、仕入
は2000年中に設置する計画です。研究開発のための設備投
債務、その他負債238億円を差し引いた金額である1,607億
資は、主にコミュニケーション・ネットワークや内部システムの
円を、NTTパーソナルグループに貸付金と相殺するかたちで
ための、設備、施設、ソフトウェアの購入にあてられています。
支払いました。さらに前期までに計上された持分法投資損失引
新しいサービスの開発スピードを早めるため、
ドコモは端末か
当金に、今期計上分を加えた損失負担額等合計1,659億円を、
らネットワークまで、すべての研究開発活動全体を内部で行っ
NTTパーソナルグループへの残りの貸付金から相殺しました。
ています。このように一貫した研究開発体制の重要性の認識に
さらにPHS事業譲受後から1999年3月末までの期間につい
より、必要な投資金額については常に優先的に確保していま
て、事業損失約300億円および、PHSの基地局からNTT交換
す。なお会計方針の変更に伴い、従来投資として計上していた
機までのエントランス回線費用を、
ドコモの規準に合わせるた
研究開発費を、2000年の3月期からは費用項目に計上するよ
めに償却方法を変更し、一括償却約300億円を計上しました。
うになります。
31
財務分析
本財務報告は1999年3月に終了した会計年度と、1998年3
ドコモの携帯電話、PHSおよび無線呼出のサービスの料金体
月に終了した会計年度との比較であり、文中では前者を当期、
系は原則として全国で同一ですが、具体的料金については各社
後者を前期と表記しています。
により差異があります。各地域会社は自主独立性の高い事業経
営を行っていますが、全国の顧客へ同水準のサービスの提供
■ 当期のハイライト
を行い、
グループとしての相乗効果を発揮するため、料金制度、
株式公開
サービス水準、ネットワーク設備、全国的なサービスの展開戦
1998年10月22日、当社は一株当たり公募価格390万円に
略、全国的な営業・販売体制、サービス運営体制、調達活動、シ
て新株327,000株を発行し、東京証券取引所市場第一部への
ステム開発、サービスの開発、商品開発などについては、当社
株式上場を果たしました。これにより当社は1兆2,753億円を
が主導的に行っています。
調達しました。当社の株式の売買は1998年10月22日より開
始されました。
●契約数と市場シェア
PHS事業の統合
移動通信事業の営業収入に対しては、主力サービスである携帯
1998年12月1日ドコモは、NTTパーソナルグループより、
電話、PHSサービスの契約数の動向が、大きな影響を与えま
PHS事業の営業権を譲り受けました。
(P.30参照)これに伴う
す。当期のドコモの携帯電話の契約数は順調に増加し、前期末
キャッシュアウトは3,266億円となり、内訳は主にNTTパーソ
に比べ591万(32.9%)増えて2,390万となり、市場シェア
ナルグループの純資産のP H S 事業に関わる資産の買取に
(ドコモの推計による。以下同じ。)は57.5%となりました。
1,607億円、関係会社事業損失額が1,659億円でした。
PHSの契約数は55.8万(29.3%)減少して135万になり、市
記録的な成果
場シェアは29.3%減少して23.3%となりました。無線呼出
当期の営業収益は、18.7%増加して3兆1,184億円に、営業
サービスの契約数は、180万(46.0%)減少して211万にな
利益は、23.0%増加して5,085億円と大幅に増加しました。
り、市場シェアは56.1%になりました。
過去5年間の営業収益は、毎年平均40.2%の割合で増加し、営
業利益は、5年間で7.5倍以上伸びたことになります。
●営業環境
当期の日本の経済は、各種の金融・財政政策により年度末にか
32
■ 概況
けて、改善の兆しは見られたものの、個人消費の水準は依然低
● 営業活動
く、企業の設備投資も減少傾向にあるなど、景気回復の力強さ
ドコモは、親会社であるエヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社(当
は感じられない状態が続いており、総じて低調でした。しかし
社)および、各地地域の8つの地域会社を含む連結対象会社
移動通信に対する需要は依然旺盛で、国内全体の携帯電話契
29社により構成されています。その他にも非連結子会社3社、
約数の増加は、1997年度から3年連続で1,000万を超えま
関連会社4社があります。当社および地域ドコモ各社は、主に移
した。累計では1999年3月末時点では4,150万となり、全人
動通信事業と関連する各種事業を行っています。主な事業は、
口に占める普及率は32.8%にまで達しました。このような需
携帯電話とPHSを含む移動電話サービス、無線呼出サービス、
要の拡大に対応して、1999年1月1日に、国内のすべての携
端末機器販売、そしてパケット通信サービスを含むその他サー
帯電話およびPHSの電話番号の11桁化が一斉に実施されま
ビスの4つに分けられます。当期は、そのうち移動電話サービ
した。インターネット人口も急速に増えており、移動通信分野
スが営業収益全体の78.5%を占めています。
でも、データ・映像などの大容量通信を可能とする本格的なモ
バイルマルチメディアへのニーズは高まりました。国内通信事
入は、前期比で645億円(12.8%)増加して5,667億円とな
業の規制緩和の中で、それに応えるサービス提供を巡る競争
り、営業収益全体の構成比率は18.2%です。その他事業の収
と、国際的なメガキャリアの再編という形のグローバル化が進
入は、前期比で69億円(16.2%)減少して356億円となり、営
みました。
業収益全体の構成比率は1.1%です。主な要因は、端末機器の
保守による収益の減少によるものです。これには、主にiモード
■営業成績
やDoPaのパケット通信サービスからなる収益が含まれてお
当期においてドコモは、質・量ともに高度化するニーズに対応
り、営業収益は前期比で2億5,900万円増加して2億9,500
するために、国際電話サービスの開始など多様なサービスの充
万円となりました。
実、多彩な料金プランの導入、そして新しいモバイルマルチメ
ディアサービスの提供を行ってきました。こうした顧客ニーズ
●営業費用
を見据えたサービス投入により、当期も契約数は順調に伸びま
当期の営業費用は、前期比で3,972億円(18.0%)増加し
した。設備投資については、需要増への対応のため、そして将
て、2兆6,098億円となりましたが、
これは当期の事業拡大に
来を見据えたサービスの基盤作りのために積極的に進めまし
伴う増加分です。しかし営業費用の伸び率は、営業収益の伸
た。これまでの設備投資の結果の1つとして、電波資源の効率
び率よりも低く抑えられています。社員数は、当社および地域
的利用のためにアナログサービスを1999年3月末に終了しま
ドコモ8社全体では、前期比で約2,000人増加しましたが、こ
した。また1998年12月には、NTTパーソナルグループより
れは主に事業の拡大に対応するためです。なおこの中には、
PHS事業を譲り受け、移動通信サービスを総合的に提供でき
PHS事業の譲り受けに伴う900名の社員数の増加が含まれ
る体制を整えました。
ています。
営業費は、1,624億円(20.0%)増加して9,731億円となり
●営業収益
ましたが、これは主に代理店手数料の増加によるものです。
ド
当期の営業収益は、前期に比べ4,923億円(18.7%)増加し
コモは機器販売においては代理店網を活用しています。そし
て3兆1,184億円となりました。営業利益は前期に比べ950
て収益に応じた販売費用を代理店に支払うことで、柔軟な費用
億円(23.0%)増加して5,085億円となりました。
構造を実現しています。これにより販売網を自社構築した場合
移動電話サービスの営業収益は、
前期比で4,955億円(25.4%)
に必要となる、販売費用の固定費用化を回避しています。なお
増加して2兆4,477億円となり、営業収益全体の構成比率は
ドコモは代理店手数料を削減する方法を検討していますが、最
78.5%です。これは主に契約数の増加によるものです。当
終的には競合他社の動向や市場の状況に応じて判断します。
サービスの最大の構成要素である携帯電話サービスは、前期
ドコモのネットワーク設備の保全に係わる施設保全費は、345
比で4,516億円(23.4%)増加して2兆3,805億円で、営業
億円(34.2%)増加して1,354億円となりました。管理共通
収益全体の構成比率は76.3%です。その他当サービスに含ま
費は、150億円(15.5%)増加して1,115億円となりまし
れるPHSサービスの営業収入は、1998年12月の統合以降
た。減価償却費は、移動通信設備の増加により、8 0 5 億円
で301億円となり、営業収益全体の構成比率は1.0%です。無
(22.3%)増加して4,407億円となりました。通信設備使用
線呼出サービスの収入は、前期比で609億円(47.1%)減少
料は、370億円(14.6%)増加して2,904億円となりまし
して683億円となり、営業収益全体の構成比率は2.2%です。
た。この費用は主にNTTに対するネットワーク使用料として支
これは主に契約数の減少によるものです。端末機器販売の収
払われるもので、主な構成要素は、アクセスチャージならびに
33
専用線の借料および設備使用料からなります。その他費用は、
円となりましたが、
これは主に携帯電話に係わる設備投資およ
678億円(11.5%)増加して6,586億円となりました。主な
びPHS事業の譲り受けによるものです。投資・その他の資産
要因は、お買い上げ物品費の増加によるものです。
は、1,091億円増加しましたが、
これは主に社内システムのソ
フトウェアの増加によるものです。
●営業外収支
当期末の負債合計は、前期末比で4,406億円減少して1兆
営業外収支は、前期がネットで1,057億円のマイナスであった
6,326億円となりました。これは主に公募増資により得られた
のに対して、当期もネットでは1,582億円のマイナスになりま
資金で有利子負債の圧縮を進めた結果で、長期借入金は、
した。これは主に株式発行に伴う費用388億円と、NTTパーソ
1,727億円減少して8,353億円となり、短期借入金は、1,441
ナルグループからのPHS事業の譲り受けに関する、持分法によ
億円減少して7億円と圧縮しています。コマーシャルペーパー
る投資損失681億円の計上によるものです。
については、前期末の450億円からゼロになりました。合計で
当期末の有利子負債残高は、3,306億円(24.1%)減少して
●法人所得税
1兆425億円となりました。
法人所得税は、前期比で519億円(29.0%)減少して1,271億
資本合計は、主に公募増資により、前期末比で1兆4,780億円
円となりました。これは主に、
PHS事業に関する損失引当金を課
と大幅に増加して1兆6,985億円となりました。これにより株
税所得から減算したこと、および税制改正に伴い法定実効税率
主資本比率は、前期末の9.6%から大幅に上昇して51.0%と
が対前期比6%減少して42%となったことによるものです。
なりました。
当期末の株主構成は、NTTが当社の株式公開に伴い94.7%か
●当期純利益
ら67.1%に減少したのに対し、外国人がゼロから11.5%に増
当期純利益は、前期比で8 4 2 億円(6 9 . 8 % )増加して
加、日本の外資系の信託銀行を含む、国内の機関投資家や個人
2,048億円となりました。一株当たり当期純利益は、1998
投資家などが、同5.3%から21.4%に増加しました。
年8月に行われた、1株につき5株の割合で新株を交付する株
式分割の調整を行った場合、前期の75,952円に対し、当期
●キャッシュフロー
は118,224円と増加しました。当期の一株当たりの年間配
当期の営業活動からのキャッシュフロー(営業活動から得た現
当額は、株式公開の記念配当2,000円を含む5,000円と
預金の純額)は、前期比で1,093億円増加して7,257億円と
なっています。
なりました。当期純利益以外の増加要因は、主に償却費の増加
によるものです。償却費の増加は、
ここ数年続く携帯電話加入
34
■財政状態および流動性
者の急激な増加に対応して行った設備投資の結果です。
●財政状態
当期の投資活動からのキャッシュフロー(投資活動に使用した
当期末の総資産は、前期末比で1 兆374億円増加して3 兆
現預金の純額)は、前期比で4,705億円増加して1兆1,967
3,311億円となりました。流動資産は、5,363億円増加して1
億円となりました。これは主にNTTパーソナルグループから
兆1,734億円となりました。これは流動資産項目のうち、主に
のPHS事業の営業譲り受けによる、3,266億円の支払いに
現金・預金および現金等価物(以下、現預金)が、株式公開に伴
よるものです。当期末のフリーキャッシュフロー(当期の営業
う公募増資(以下、公募増資)により4,720億円増加したことに
活動からのキャッシュフローと、投資活動によるキャッシュフ
よります。有形固定資産は、3,919億円増加して1兆8,004億
ローの差額)は、前期に比べ3,613億円減少してマイナス
4,711億円となりました。
均整化などを行っています。
当期の財務活動からのキャッシュフロー(財務活動から得た現
また、当社は1998年7月1日に日本シティメディア株式会社の
預金の純額)は、前期比で7,800億円増加して9,431億円と
事業を譲り受け、電波法にもとづく手続きを経て、当該サービ
なりました。これは主に公募増資によるもので、
ドコモはその
スが使用していた5MHzのうち2MHzを800MHzデジタル方
資金を長期借入金の返済に使用し、1,414億円純減させまし
式に転用することが認められました。
た。この結果当期末の現預金の残高は、前期に比べて4,720
さらに、社会的に適正かつ効率的な電波(周波数)の割当を目
億円増加して6,531億円となりました。
指して関係主管庁への働きかけを行うなどして電波(周波数)
の確保に努力しています。しかし、万が一今後必要な周波数帯
● 設備投資
の確保が充分かつ適時にできない場合には、
ドコモのサービス
当社 および地 域ドコモ 8 社 の 設備 投 資額 は、対前 期比で
に対する顧客満足に悪影響が生じ、
また特に他の携帯電話事業
1,172億円増加して8,459億円となりました。これは主に携
者がかかる問題に直面していない状況では、
ドコモの競争力に
帯電話の契約者の急増に対応する通信設備への投資に加え、
悪影響を及ぼす可能性があります。
将来の成長へ向けた商品・サービス開発のための研究開発
や、通話品質の維持・向上を図るための設備の増設を進めてき
2.W-CDMAを利用したドコモの第3世代規格の開発と導入
た結果です。中でも研究開発に対する投資は、416億円増加
郵政省はIMT-2000用周波数帯域の割当に関して、1998年
して1,280億円となりました。設備投資全体の傾向としては、
7 月に基本的な考え方を発表しています。それによると、
既存の第2世代であるPDC関連の投資が低減し、代わりに第
60MHzの周波数を20MHz幅の3ブロックに分割し、各地域
3世代通信システムであるW-CDMA関連(P.16参照)の投
ごとに3 事業 者に割り当てられる予定です。ドコモはW -
資が増加していることです。2000年3月期のドコモの設備投
CDMA方式開発の主導的役割を果たしている推進者ではあり
資は、現状の水準を維持すると予想していますが、およそ350
ますが、必ずしも事業者として参入できる保証はありません
億円と予想される研究開発費が会計基準の変更に伴い費用と
し、予定するサービスに必要な電波(周波数)の割当が、その
して計上されるため、設備投資額としてはおよそ8,110億円
時期および帯域幅の両面において、希望通り確保できる保証
と予測しています。
も現時点ではありません。
■ 将来に影響をおよぼす事象
3.PHS事業の統合
ドコモは、携帯電話と親和性が高く、類似サービス・技術の統合
1. ネットワークの過密と周波数の割当
などによる相乗効果が期待できるとともに、長期的にも移動通
電波(周波数)の確保は、
ドコモの業務にとって極めて重要で
信市場の変化に柔軟に対応でき、また顧客にとってワンストッ
す。この関係において、
ドコモへの需要増加および特定時間帯
プショッピングで広い商品選択の幅を広げ、長期にわたって総
に特定地区(例えば、東京地区のターミナル駅の周辺)でドコモ
合的な移動通信サービスを提供できることから、1998年12
の携帯電話がかかりにくくなることがあるという問題に適切に
月にNTTパーソナルグループよりPHS事業を譲り受けまし
対応して、サービスレベルを維持向上する必要があります。そ
た。現在、PHS市場は需要低迷により大変厳しい状況にありま
のために、ハーフレート化による電波利用の効率化、1999年
すが、
ドコモは、携帯電話とPHS双方を利用している場合の料
3月末で完了したアナログサービスの廃止、小ゾーン化、
ゾーン
金割引制度、PHSのデータ伝送能力の活用、ハンドオーバー機
35
能の改善などの通話品質の向上、および携帯電話とPHSの複
5.競争
合端末の販売などを通して、PHS事業と携帯電話との競合・重
現在、日本国内における携帯電話事業者グループは、
ドコモを
複分野を縮小しつつ、PHS事業を含む移動通信事業全体の相
含めて6グループあります。他社・他グループとの競争状態に
乗効果を高めることなどによりドコモの事業全体への貢献を
影響する重要な要因は、サービスエリア、サービス品質、全国一
図っています。しかし、現在ドコモがとっている戦略が、必ずし
元サービス、利用料金の水準、端末の小型・軽量化および販売
もPHS事業の成功につながるという保証はありません。さら
価格などが挙げられます。また、無線基地局増設の計画通りの
に、長期においてPHS事業がドコモ経営に悪影響を及ぼす可
遂行などによる電波の有効利用によってサービス需要に充分
能性があります。
対応できるか否かなどが重要な要因になります。また、IMT2000の導入に際し、国際標準による規格統一により国際ロー
4.NTTとの関係
ミングなどが現在より容易となり、
ドコモを含めた国内事業者と
日本電信電話株式会社(NTT)はドコモ株式を公開前に
海外の事業者との業務提携が活発化することが予想され、今後
94.7%保有していましたが、公開後には67.1%になりまし
の市場における競争状況に大きな影響を及ぼす可能性があり
た。NTTの再編成後のドコモ株式はNTTに帰属しています。
ます。以上の要因を中心とする今後の業界動向によっては、
ド
従って、NTTは商法上の多数株主としての権利を維持してお
コモが当業界において現在の優位性を将来にわたって維持で
り、取締役の任免権など商法で保証された権利の行使を通じて
きるという保証はありません。
ドコモの経営判断に影響を及ぼし得る立場にあることとなりま
す。しかしながら、
ドコモは上場後も引き続き自ら経営責任を持
6.
規制
ち、独立した事業経営を行っています。
ドコモは自ら電気通信回線を設置して電気通信事業を行う第一
今回、再編成に伴いNTTとドコモを含めたNTTグループ企業
種電気通信事業者であり、電気通信事業を行うためには、郵政
の間には、NTTが行う基盤的研究開発の成果の使用権を得る
大臣より電気通信事業法に基づく許可・認可を受ける必要があ
ための契約および相互の自主・自立性を尊重しつつ、NTTグ
ります。また、無線基地局などの無線設備を設置するためには、
ループ全体の利益の最大化を通じて、グループ各社の利益を
電波法による無線局の免許を取得する必要があります。無線局
最大化することを目的としたグループ経営・運営に係わる契約
の周波数については、郵政省令により携帯電話、無線呼出など
を締結しました。それに従い、
ドコモはNTTに対して基盤的研
が利用できる周波数帯が定められています。また、郵政省は、
究開発費およびグループ経営運営費を支払います。
各方式で利用可能な周波数の中において、各移動通信事業者
携帯電話と固定電話との競合関係は必ずしも明らかではありま
が使用可能な周波数帯を別に指定しております。移動通信事業
せんが、携帯電話と固定電話は、屋内では屋内電話を利用し、移
者は、その指定された周波数を使用する無線局の免許を申請し
動中に携帯電話を利用するなどの補完関係の面があります。し
て利用しています。携帯電話事業者および無線呼出事業者の
かしながら、規制緩和、今後の通信市場における競争状況の推
電気通信料金は郵政大臣の認可を必要とせず、事前届出のみ
移、固定電話と携帯電話それぞれの技術進化の状況などによ
が義務づけられています。
り、固定電話と携帯電話の間の競合状態又は他のNTTグループ
36
会社との間に直接又は間接の競合状態が発生・進展する可能性
7.無線通信と健康への関心
がないと断定できませんが、技術革新および外部環境の変化が
移動通信機器が発する電磁波や電波の、人体およびペース
著しいこの分野の将来を正確に予測することは困難です。
メーカーやその他の医療機器などの精密機器への影響が世界
的に論議されています。しかし、携帯電話および無線基地局の
年度より通信系システム、支援系システムのソフトウェアや設
アンテナが発する電波を含む電磁波の人体への悪影響は、現
備の機能向上(例えば、郵便番号の7桁化、携帯電話および
在科学的に立証されておらず、また携帯電話および無線基地局
PHSの11桁化など)を図る中で、西暦2000年問題の対処を
のアンテナが発する電波は、日本、米国および国際非電離放射
実施してまいりました。これらの確認作業は1999年6月末ま
線防護委員会(ICNIRP)などの国際機関が定めた電波防護指
でには、内部確認テストを含めた対応作業や製造元での確認
針を満たしています。なお、医療電気機器については、電磁波
を完了しています。
による影響が否定できないことから、郵政省が「医療電気機器
システム毎の確認テストをさらに確実なものとするため、
ドコ
への電波の影響を防止するための携帯電話機などの使用に関
モはドコモ以外のシステムと、西暦2000年環境における接続
する指針」を発表するなど、医療機関の屋内における携帯電話
テストを実施しています(例えば、
コンビニエンスストアや、電
の使用制限などが行われており、
ドコモも利用者への啓蒙活動
気通信事業者協会、銀行協会などが行う接続テスト)。これらテ
を適宜行っています。
ストは1999年の9月末までには完了する予定です。
以上の対策にもかかわらず対応できない緊急事態が発生した
8.無線呼出事業
場合、顧客への影響を最小限にするため、1999年6月末に危
無線呼出サービスにつきましてはさまざまな新サービスの導
機管理計画を策定し、マニュアルを完成しました。
入、数次にわたる料金値下げなどにより、1996年6月まで契約
なお、西暦2000年問題対応に要する費用の総額は1998年
数は増加したものの、携帯電話やPHSの普及に伴い契約数は
4月以降明確に本問題に対応する費用として認識できるもの
減少傾向にあります。このような市場環境を踏まえ、
ドコモは従
で約9億2,000万円です。なお1999年3月期の支出額は、
来の無線呼出サービスに加え、1996年12月からはポケット
約3億2,000万円でした。
ベルの有利性である同報機能を生かした魅力的な情報提供
サービスを、また1999年2月には、基本使用料を負担するこ
となく発信者側がポケットベルを呼び出す都度、料金を負担す
る発信課金サービスを導入しました。以上のような施策により、
ドコモの事業全体に貢献することが期待されますが、他の移動
通信分野の技術的進展などにより、
ドコモの業績面に悪影響を
及ぼさないという保証はありません。
■西暦2000年問題
ドコモは、移動通信事業者として、顧客が必要なときにどこから
でも誰とでも連絡できる移動通信サービスの円滑な提供を確
実に実行するため、西暦2000年問題を極めて重要な課題と
して位置付けています。従って、当社の副社長を責任者とする
「西暦2000年問題対策プロジェクトチーム」を発足させ、具
体的な対応を行っています。確認の対象となるシステムを、通
信系システム、支援系システムおよび設備類に分類し、1995
37
Consolidated Balance Sheets
NTT Mobile Communications Network, Inc. and Subsidiaries
March 31, 1998 and 1999
Millions of yen
1998
ASSETS
Current assets:
Cash and cash equivalents (Note 4)
Notes and accounts receivable, trade (Note 5)
Allowance for doubtful accounts
Inventories (Note 6)
Deferred income taxes (Note 11)
Prepaid expenses and other current assets
Total current assets
Property and equipment (Notes 9 and 13):
Mobile phone services and other telecommunications equipment
Buildings and structures
Machinery and tools
Land
Construction in progress
Accumulated depreciation
Investments and other assets:
Investments in affiliated companies
Investment securities and other investments (Note 7)
Intangible and other assets (Note 8)
Deferred income taxes (Note 11)
See accompanying notes.
38
¥ 181,054
321,297
(21,471)
89,177
20,098
46,907
1999
¥ 653,098
364,184
(23,728)
96,561
7,879
75,430
Thousands of
U.S. dollars
(Note 2)
1999
$ 5,442,483
3,034,867
(197,733)
804,675
65,658
628,583
637,062
1,173,424
9,778,533
1,633,711
135,610
174,392
63,178
153,873
2,032,765
194,968
260,941
99,404
182,612
16,939,708
1,624,733
2,174,508
828,367
1,521,767
2,160,764
(752,280)
2,770,690
(970,299)
23,089,083
(8,085,825)
1,408,484
1,800,391
15,003,258
928
8,066
207,236
31,947
2,249
15,788
301,500
37,785
18,742
131,567
2,512,500
314,875
248,177
357,322
2,977,684
¥2,293,723
¥3,331,137
$27,759,475
Millions of yen
1998
LIABILITIES AND SHAREHOLDERS’ EQUITY
Current liabilities:
Commercial paper (Note 9)
Short-term borrowings (Note 9)
Current portion of long-term debt (Note 9)
Accounts payable, trade (Note 5)
Accrued payroll
Accrued interest
Accrued income taxes (Note 11)
Advances received
Other current liabilities
Total current liabilities
Long-term debt (Note 9)
Employees’ retirement benefits
Allowance for investment losses
Other long-term liabilities
Minority interest in consolidated subsidiaries
¥
45,000
144,820
175,327
338,025
9,519
6,648
142,301
1,361
19,724
1999
¥
–
650
206,544
404,360
11,696
5,555
38,366
572
8,629
Thousands of
U.S. dollars
(Note 2)
1999
$
–
5,417
1,721,200
3,369,667
97,467
46,291
319,717
4,766
71,908
882,725
676,372
5,636,433
1,007,954
65,445
95,304
3,014
835,295
82,577
–
1,805
6,960,792
688,142
–
15,041
18,781
36,576
304,800
15,882
523
204,095
474,499
817,205
406,808
3,954,158
6,810,042
3,390,067
220,500
1,698,512
14,154,267
¥2,293,723
¥3,331,137
$27,759,475
Contingent liabilities (Note 18)
Shareholders’ equity (Notes 10 and 19 (3)):
Common stock
Authorized—1,200,000 shares at March 31, 1998 and
6,300,000 shares at March 31, 1999
Issued—317,640 shares with par value of ¥50,000
at March 31, 1998 and
1,915,200 shares without par value at March 31, 1999
Additional paid-in capital
Retained earnings
39
Consolidated Statements of Income
NTT Mobile Communications Network, Inc. and Subsidiaries
Years ended March 31, 1997, 1998 and 1999
Operating revenues (Notes 5 and 14):
Mobile phone services (Note 14)
Paging service
Equipment sales
Miscellaneous
1997
Millions of yen
1998
1999
Thousands of
U.S. dollars
(Note 2)
1999
¥1,302,004
172,634
453,394
34,818
¥1,952,196
129,178
502,203
42,543
¥2,447,730
68,326
566,738
35,604
$20,397,750
569,383
4,722,817
296,700
1,962,850
2,626,120
3,118,398
25,986,650
1,763,958
2,212,573
2,609,849
21,748,742
198,892
413,547
508,549
4,237,908
Operating expenses (Notes 5, 15 and 16):
Operating income
Other expense (income):
Interest and bond issue costs
Interest income
Equity in loss of affiliated companies
Stock offering costs
Other, net
31,547
(165)
42,409
–
13,451
Income before income taxes and minority interest
Income taxes (Note 11):
Current
Deferred
Income before minority interest
Minority interest
Net income
¥
See accompanying notes.
40
¥
32,447
(2,962)
68,114
38,780
21,824
270,392
(24,684)
567,617
323,167
181,866
87,242
105,710
158,203
1,318,358
111,650
307,837
350,346
2,919,550
95,353
(13,803)
188,030
(9,045)
120,732
6,382
1,006,100
53,183
81,550
178,985
127,114
1,059,283
30,100
128,852
223,232
1,860,267
1,410
8,224
18,417
153,475
28,690
¥ 120,628
¥ 204,815
$ 1,706,792
Yen
1998
1999
U.S. dollars
(Note 2)
1999
¥ 379,763
5,000
¥ 118,224
5,000
1997
Per share of common stock (Notes 3 and 19 (3)):
Net income
Cash dividends applicable to the year
33,900
(405)
44,619
–
27,596
90,322
5,000
$
985
42
Consolidated Statements of Shareholders’ Equity
NTT Mobile Communications Network, Inc. and Subsidiaries
Years ended March 31, 1997, 1998 and 1999
Number of
Shares of
Common Stock
Millions of yen
Additional
Paid-in
Capital
Common
Stock
Balance at March 31, 1996
Increase due to addition of consolidated subsidiaries
Net income
Cash dividends paid
Bonuses to directors and statutory auditors
317,640
¥ 15,882
Balance at March 31, 1997
Net income
Cash dividends paid
Bonuses to directors and statutory auditors
317,640
Balance at March 31, 1998
Net income
Cash dividends paid
Five-for-one stock split (Note 19 (3))
Issuance of common stock under public offering
Bonuses to directors and statutory auditors
Balance at March 31, 1999
¥
Retained
Earnings
523
¥ 58,654
21
28,690
(1,588)
(275)
15,882
523
85,502
120,628
(1,588)
(447)
317,640
15,882
523
204,095
204,815
(1,588)
1,270,560
327,000
458,617
816,682
(514)
1,915,200
¥474,499
¥817,205
¥406,808
Thousands of U.S. dollars (Note 2)
Balance at March 31, 1998
Net income
Cash dividends paid
Issuance of common stock under public offering
Bonuses to directors and statutory auditors
$ 132,350
Balance at March 31, 1999
$3,954,158
3,821,808
$
4,359
$1,700,792
1,706,792
(13,233)
6,805,683
(4,284)
$6,810,042
$3,390,067
See accompanying notes.
41
Consolidated Statements of Cash Flows
NTT Mobile Communications Network, Inc. and Subsidiaries
Years ended March 31, 1997, 1998 and 1999
Millions of yen
1998
1997
Cash flows from operating activities:
Net income
¥ 28,690
Adjustments to reconcile net income to net
cash provided by operating activities:
Depreciation and amortization
261,787
Deferred income taxes
(13,803)
Loss on sale and disposal of property and equipment
57,342
Equity in loss of the NTT Personal Group
43,580
Decrease (increase) in notes and accounts
receivable, trade, net of allowance
14,032
Decrease (increase) in inventories
(39,579)
Increase in accounts payable, trade
68,411
Increase (decrease) in accrued payroll
(753)
Increase (decrease) in accrued income taxes
33,879
Increase in employees’ retirement benefits
7,186
Other—net
6,183
Net cash provided by operating activities
Cash flows from investing activities:
Payments for property and equipment
Proceeds from sale of property and equipment
Acquisition of investments in affiliated companies
and intangible and other assets
Advances to and payment for purchase of
the NTT Personal Group
¥
$ 1,706,792
366,786
(9,045)
37,417
44,619
450,123
6,382
36,852
68,114
3,751,025
53,183
307,100
567,617
(126,870)
15,684
60,458
3,548
70,665
7,856
24,662
(40,630)
(7,384)
58,919
2,079
(103,935)
17,130
33,196
466,955
616,408
725,661
6,047,175
(669,736)
738
(647,272)
439
(728,012)
223
(6,066,767)
1,858
(90,951)
(79,317)
(142,306)
(1,185,883)
(326,622)
(2,721,850)
–
(338,583)
(61,533)
490,991
17,325
(866,125)
142,750
276,633
Net cash used in investing activities
(759,949)
(726,150)
(1,196,717)
(9,972,642)
Cash flows from financing activities:
Proceeds from issuance of long-term debt
Repayment of long-term debt
Issuance of common stock
Cash dividends paid
Net increase in short-term borrowings and other
443,676
(89,124)
–
(1,588)
28,099
177,512
(116,917)
–
(1,588)
104,111
54,900
(196,342)
1,275,300
(1,588)
(189,170)
457,500
(1,636,183)
10,627,500
(13,233)
(1,576,417)
Net cash provided by financing activities
381,063
163,118
943,100
7,859,167
Net increase in cash and cash equivalents
Cash and cash equivalents at beginning of year
88,069
39,609
53,376
127,678
472,044
181,054
3,933,700
1,508,783
Cash and cash equivalents at end of year
¥ 127,678
¥ 181,054
¥
653,098
$ 5,442,483
Supplemental disclosures of cash flow information:
Cash paid during the year for:
Interest
Income taxes
¥ 30,383
61,481
¥ 33,674
119,110
¥
33,540
224,667
$
See accompanying notes.
42
204,815
–
¥ 120,628
1999
Thousands of
U.S. dollars
(Note 2)
1999
279,500
1,872,225
Notes to Consolidated Financial Statements
NTT Mobile Communications Network, Inc. and Subsidiaries
1. Nature of operations:
NTT Mobile Communications Network, Inc. (the “Company”)
and its consolidated subsidiaries (collectively, “DoCoMo”) are
the leading wireless telecommunications services providers
in Japan. DoCoMo offers high-quality, high-mobility telecommunications services through its own nationwide network.
DoCoMo’s wireless telecommunications operations are conducted primarily through the Company, which operates in the
Kanto Koshinetsu region of Japan including the Tokyo metropolitan area, and eight regional subsidiaries of the Company,
each of which operates in a region of Japan.
The Company and its eight regional subsidiaries which are
consolidated provide services relating to mobile phone services including cellular telephones, maritime telephones, satellite mobile communications, in-flight telephones and Personal
Handyphone System (PHS), and paging service. In addition,
the Company and its eight regional subsidiaries sell telecommunications equipment as well as develop and produce
mobile communications related software.
In February 1991, Nippon Telegraph and Telephone
Corporation (“NTT”) and the Ministry of Posts and Telecommunications (the “MPT”) agreed that the wireless telecommunications business of NTT should be transferred to the
Company and regional subsidiaries of the Company. To
achieve this separation, the Company was incorporated as a
subsidiary of NTT in August 1991 under the name of NTT
Mobile Communications Planning Co., Ltd. In April 1992, the
Company changed its name to NTT Mobile Communications
Network, Inc. and took over NTT’s wireless telecommunications operations in July 1992. In July 1993, in accordance with
the agreement between NTT and the MPT, the Company
transferred its wireless telecommunications operations (other
than those in the Kanto Koshinetsu region which remained at
the Company) to its eight regional subsidiaries.
Prior to such transfer, the Company had engaged several
subcontractors in the respective regions in which the Company
conducted business for sales activities and other business and
strategic reasons. In October 1993, such regional subcontractors merged with and into the Company and the respective
eight regional subsidiaries, with the shareholders of the subcontractors remaining as minority shareholders of the Company and the eight regional subsidiaries. Since 1993, NTT
owned 94.7% of the Company and the Company has been
the primary shareholder in each of the eight regional subsidiaries. In October 1998, the Company sold 327,000 new
shares to the public, and is now listed on the First Section of
the Tokyo Stock Exchange, and the Company has been
owned 67.1% by NTT.
In December 1998, the Company and its eight regional
subsidiaries acquired from NTT Central Personal Communications Network Inc. and eight other regional PHS operating
companies (collectively, the “NTT Personal Group”), by
offsetting a portion of its cash advances thereto, all of the
operating assets and liabilities of its PHS business at estimated fair market values as follows:
Receivables and other current assets
Property
Total assets
Accounts payable and other liabilities
Net assets
Millions of yen
Thousands of
U.S. dollars
(Note 2)
¥ 41,614
142,902
$ 346,783
1,190,850
184,516
(23,775)
¥160,741
1,537,633
(198,125)
$1,339,508
Subsequent to the acquisition, the NTT Personal Group
was liquidated and the Company and its eight regional subsidiaries wrote off its remaining cash advances thereto against
its existing reserve which had been established by loss provisions of ¥7.1 billion, ¥43.6 billion, ¥44.6 billion and ¥70.6 billion
in 1996, 1997, 1998 and 1999.
2. Basis of presenting consolidated financial statements:
The Company and its consolidated subsidiaries maintain their
records and prepare their consolidated financial statements
in conformity with Japanese Telecommunications Business
Law and its related accounting regulations, and accounting
principles generally accepted in Japan. In preparing the
accompanying consolidated financial statements, certain
modifications, including presentation of the consolidated statements of shareholders’ equity and cash flows have been made
to facilitate understanding by readers outside Japan. Such
accounting may differ from generally accepted accounting
principles in other countries.
The accompanying consolidated financial statements are
a translation of the audited consolidated financial statements
of the Company which were prepared in accordance with
accounting principles described in the preceding paragraph
from the accounts and records maintained by the Company
and its consolidated subsidiaries and were filed with the
Ministry of Finance (“MOF”) as required by the Securities and
Exchange Law.
The consolidated financial statements are stated in Japanese yen. The translations of the Japanese yen amounts into
U.S. dollars are included solely for the convenience of readers, using the prevailing exchange rate at March 31, 1999,
which was ¥120 to U.S.$1. The convenience translations
should not be construed as representations that the Japanese
yen amounts have been, could have been, or could in the
future be, converted into U.S. dollars at this or any other rate
of exchange.
3. Summary of significant accounting policies:
• Consolidation
The consolidated financial statements include the accounts
of the Company and substantially all of its subsidiaries. All
significant intercompany transactions and account balances
are eliminated in consolidation.
43
• Equity method
Investments in affiliated companies (20% to 50% owned) are
accounted for by the equity method. In the case of the NTT
Personal Group where the Company’s share of certain affiliated companies’ losses exceeds the carrying amount of the
investment, the investment was reduced to zero and additional
losses were provided for in proportion to its equity interest.
Allowance for the additional losses is reported as “Allowance
for investment losses” in the accompanying consolidated
balance sheets.
• Revenue recognition
Mobile phone services revenue consists of the base monthly
service fee and airtime revenue. Base monthly service fees
are billed monthly and are recognized as income when earned.
Airtime revenues are recognized as income when service is
provided. Paging service revenue consists of the base monthly
service fee and additional service revenue. Base monthly
service fees are billed bimonthly and are recognized as income
when earned. Additional service revenues are recognized as
income when service is provided. Equipment sales are recognized as income upon delivery. Other telecommunications
service revenues are recognized as income when the services
are rendered to customers.
• Allowance for doubtful accounts
The Company and its consolidated subsidiaries provide for
doubtful accounts principally at an estimated amount of probable bad debts.
• Inventories
Inventories are stated at cost. The cost of telecommunications
equipment to be sold is determined by the first-in, first-out
method. The cost of other inventories is mainly determined
by the specific identification method.
• Property and equipment
Property and equipment is stated at cost. Depreciation is
computed by the declining balance method at rates based on
estimated useful lives of respective assets with the exception
of buildings which are depreciated on the straight-line method.
The estimated useful lives of depreciable assets are as
follows:
Mobile phone services and other
telecommunications equipment
2 to 42 years
Buildings and structures
2 to 60 years
Machinery and tools
2 to 20 years
• Investment securities and other investments
Investments in securities listed on exchanges are stated at
the lower of cost or market. Others are stated at cost. The
cost is determined by the moving average method.
44
• Employees’ retirement benefits
Employees of the Company and eight regional subsidiaries
are entitled, under most circumstances, to lump-sum
severance payments or pension payments upon reaching
mandatory retirement age, or earlier in the case of voluntary
or involuntary termination, based on the compensation at the
time of severance and years of service.
For the benefits provided under a tax qualified noncontributory funded pension plan, 28% of the obligation is paid
out according to an existing retirement benefits program to
employees who are more than 50 years old and will be retiring after 20 or more years of service. The remaining 72% of
obligation to such employees is paid in a lump-sum severance payment. Other employees not meeting the age and
years of service requirement are entitled to receive a lumpsum severance payment only. At the time an employee meets
the age and years of service requirement, a portion of the
allowance for lump-sum payment is transferred to the tax qualified pension plan.
The Company and its eight regional subsidiaries have
accrued the full amount of the lump-sum payments which
would be required if all eligible employees voluntarily
terminated their employment as of the balance sheet date.
The past service cost of the tax qualified non-contributory
funded pension plan, which had assets of ¥19,220 million
($160,167 thousand) at March 31, 1999, is being amortized
over approximately 3 years (changed from 19 years to 3 years
effective as of June 1, 1997).
Other consolidated subsidiaries of the Company mainly
provide for 100% of the amount which would have been
required had all employees retired voluntarily at the balance
sheet date.
Retirement benefits to directors and statutory auditors are
subject to the approval at the shareholders’ meeting and
charged to income when actually paid.
• Income taxes
Income taxes comprise corporate, enterprise and inhabitant
taxes. Deferred income taxes are recognized for temporary
difference between financial statements and tax bases of
assets and liabilities.
• Amounts per share of common stock
The computation of net income per share of common stock
shown in the consolidated statements of income is based on
the average number of shares of common stock outstanding
during each year. Diluted net income per share of common
stock for the years ended March 31, 1997, 1998 and 1999 is
not shown due to no securities with dilutive effect. Cash dividends per share represent the cash dividends declared based
on shares outstanding of 317,640, 317,640 and 1,915,200 in
1997, 1998 and 1999, respectively.
The prior year per share amounts are not adjusted for stock
splits. See Note 19 (3).
4. Cash and cash equivalents:
Cash and cash equivalents include cash balances and highly
liquid investments with an original maturity of three months
or less.
5. Related party transactions:
The Company and its consolidated subsidiaries have entered
into a number of different types of transactions with NTT, its
subsidiaries and its affiliated companies. Material transactions
with such related parties for the years ended March 31, 1997,
1998 and 1999 and the related balances at March 31, 1998
and 1999 were as follows:
1997
For year ended
March 31:
Sales
Purchases
At March 31:
Receivables
Payables
¥ 2,772
276,002
Millions of yen
1998
1999
Thousands of
U.S. dollars
1999
¥ 2,100
405,137
¥ 1,790
462,561
$ 14,917
3,854,675
¥ 53,860
42,208
¥ 44,039
53,181
$ 366,992
443,175
6. Inventories:
Inventories at March 31, 1998 and 1999 comprised the
following:
Millions of yen
1998
1999
Telecommunications
equipment to be sold
Materials and supplies
Other
Thousands of
U.S. dollars
1999
¥84,791
4,124
262
¥90,125
4,579
1,857
$751,042
38,158
15,475
¥89,177
¥96,561
$804,675
7. Market value information for securities:
The following is a summary of book value, market value and
net unrealized gains of marketable securities included in
investment securities and other investments at March 31, 1998
and 1999.
Millions of yen
1998
1999
Thousands of
U.S. dollars
1999
Book value
Market value
¥1,989
2,656
¥10,872
13,189
$ 90,600
109,908
Net unrealized gains
¥ 667
¥ 2,317
$ 19,308
8. Intangible and other assets:
Intangible and other assets at March 31, 1998 and 1999 were
as follows:
Millions of yen
1998
1999
Computer software,
net of amortization
Long-term loans receivable
Other
Thousands of
U.S. dollars
1999
¥110,718
24,586
71,932
¥186,074
24,609
90,817
$1,550,617
205,075
756,808
¥207,236
¥301,500
$2,512,500
Computer software is recorded at cost and is amortized
over an estimated useful life of five years.
9. Short-term debt and long-term debt:
Short-term borrowings are represented by bank loans whose
original maturities are within one year. The weighted average
interest rate on short-term borrowings and commercial paper
was 1.3% and 1.0% at March 31, 1998 and 1999, respectively.
Long-term debt at March 31, 1998 and 1999 is summarized as follows:
Millions of yen
1998
1999
Debt denominated in
Japanese yen:
2.2% (weighted average)
coupon bonds
due 1999–2005
¥ 134,000 ¥ 153,000
Unsecured indebtedness
to banks and insurance
companies—
2.7% (weighted average)
loans due 1999–2009
1,011,175
853,690
0.5% (weighted average)
floating rate loans
due 1999–2003
30,350
28,292
Secured indebtedness
to a bank—
4.2% (weighted average)
loans due 1999–2009
7,756
6,720
2.0% (weighted average)
floating rate loans
due 1999–2009
–
137
Less—Current maturities
Total long-term debt
1,183,281
175,327
Thousands of
U.S. dollars
1999
$1,275,000
7,114,083
235,767
56,000
1,142
1,041,839
206,544
8,681,992
1,721,200
¥1,007,954 ¥ 835,295
$6,960,792
45
At March 31, 1999, the book value of assets pledged as
collateral for loans from a bank were as follows:
Millions of yen
1999
Land
Buildings and structures,
net of accumulated depreciation
Thousands of
U.S. dollars
1999
¥1,216
$10,133
2,207
18,392
¥3,423
$28,525
Millions of yen
Thousands of
U.S. dollars
12. Business segment and geographic area information:
The Company and its consolidated subsidiaries are engaged
predominantly in a single industry, telecommunications services in Japan which include mobile phone services, paging
service and equipment sales.
¥ 206,544
242,892
177,439
207,765
129,680
77,519
$1,721,200
2,024,100
1,478,658
1,731,375
1,080,667
645,992
13. Non-capitalized finance leases:
(1) Finance leases which do not transfer ownership of properties to lessees are not capitalized and are accounted for in
the same manner as operating leases. Certain information for
such non-capitalized finance leases on a consolidated basis
is as follows:
¥1,041,839
$8,681,992
An annual maturities of long-term debt at March 31, 1999,
were as follows:
Year ending March 31
2000
2001
2002
2003
2004
2005 and thereafter
10. Shareholders’ equity:
Under the Commercial Code of Japan (the “Code”), at least
50% of the issue price of new shares, with a minimum equal
to par value thereof, is required to be designated as stated
capital. The portion which is not transferred to stated capital
is determined by resolution of the Board of Directors. Proceeds
not transferred to stated capital are credited to additional paidin capital.
Under the Code, certain amounts of retained earnings equal
to at least 10% of cash dividends and bonuses to directors
and statutory auditors must be set aside as a legal reserve
until the reserve equals 25% of common stock. The reserve
is not available for dividends but may be used to reduce a
deficit by resolution of the shareholders or may be capitalized
by resolution of the Board of Directors. The legal reserve is
included in the retained earnings. As a result of the legal
reserve requirement, the retained earnings of the Company
available for cash dividends at March 31, 1999, subject to
shareholders’ approval, amounted to ¥167,728 million
($1,397,733 thousand).
11. Income taxes:
The Company and its consolidated subsidiaries are subject
to a number of different taxes, based on income, which in the
aggregate indicate a normal effective tax rate of approximately
51%, 51% and 48% for the years ended March 31, 1997, 1998
and 1999, respectively. Tax legislation enacted on January
12, 1999 reduced the income tax rate in Japan, which resulted
in a normal effective tax rate change from 48% to 42% for the
year ending March 31, 2000. The deferred income taxes as
46
at March 31, 1999 in the accompanying consolidated balance
sheets were adjusted to reflect the revised rate.
The assets and liabilities approach is used to recognize
deferred tax assets and liabilities for the expected future tax
consequences of temporary differences between the carrying amounts and the tax bases of assets and liabilities. No
deferred tax asset has been recognized for net losses or net
loss carryforwards as realization is not assured.
(i) Assumed amounts (inclusive of interest) of acquisition
cost, accumulated depreciation and net book value at
March 31, 1998 and 1999, are summarized as follows:
Millions of yen
1998
1999
Thousands of
U.S. dollars
1999
Assumed acquisition cost
Machinery and tools
Software
Accumulated depreciation
¥ 59,960
17,311
(45,235)
¥ 59,963
2,955
(34,616)
$ 499,692
24,625
(288,467)
Net book value
¥ 32,036
¥ 28,302
$ 235,850
(ii) Future minimum lease payments, inclusive of interest, at
March 31, 1999 were ¥28,302 million ($235,850
thousand), including ¥13,557 million ($112,975 thousand)
due within one year.
(iii) Lease payments which approximate assumed depreciation charges for the years ended March 31, 1997, 1998
and 1999 were ¥14,947 million, ¥15,857 million and
¥15,017 million ($125,142 thousand), respectively.
(iv) Assumed depreciation charges are computed using the
straight-line method over lease terms assuming no
residual value.
(2) Future operating lease payments under non-cancelable
operating leases at March 31, 1999 were ¥201 million ($1,675
thousand), including ¥68 million ($567 thousand) due within
one year.
14. Operating revenues:
Mobile phone services revenues now contains Personal
Handyphone Service revenues (PHS) which amounted to
¥30,124 million ($251,033 thousand) for the year ended
March 31, 1999 which was the result of the transfer of PHS
business to the Company and its eight regional subsidiaries
from the NTT Personal Group at December 1, 1998.
15. Operating expenses:
Operating expenses for the years ended March 31, 1997, 1998
and 1999 were as follows:
1997
Millions of yen
1998
1999
Thousands of
U.S. dollars
1999
Operating expenses:
Sales
expenses ¥ 608,870 ¥ 810,698 ¥ 973,130 $ 8,109,417
Maintenance
107,618
100,933
135,422
1,128,517
Administrative
83,441
96,502
111,503
929,192
Depreciation
258,461
360,193
440,749
3,672,908
Communication
network
charges
158,676
253,414
290,424
2,420,200
Other
546,892
590,833
658,621
5,488,508
¥1,763,958 ¥2,212,573 ¥2,609,849 $21,748,742
16. Research and development expense:
Research and development expense is charged to income as
incurred. Such amounts charged to income for the years ended
March 31, 1997, 1998 and 1999 on a consolidated basis were
¥19,811 million, ¥27,355 million and ¥41,057 million ($342,142
thousand), respectively.
17. Derivative transactions:
The Company and its consolidated subsidiaries use interest
rate swap contracts in order to mitigate the risk of interest
rate increase on floating rate borrowings.
At March 31, 1999, the Company and its consolidated
subsidiaries had interest rate swap agreements to convert
interest on long-term debt of ¥20,311 million ($169,258 thousand) from floating rate to fixed rate.
18. Contingent liabilities:
At March 31, 1999 there were no material contingent liabilities.
19. Subsequent events:
(1) Appropriations of retained earnings
At the June 25, 1999 annual meeting, the Company’s
shareholders approved (i) payment of a year-end cash dividend of ¥5,000 ($42) per share aggregating ¥9,576 million
($79,800 thousand) to the shareholders of record as of March
31, 1999, (ii) payment of bonuses to directors and statutory
auditors aggregating ¥119 million ($992 thousand) and (iii)
transfer to legal reserve of ¥969 million ($8,075 thousand) from
retained earnings.
(2) Changes in the articles of incorporation
At the June 25, 1999 annual meeting, the Company’s
shareholders approved to change its articles of incorporation
as follows:
The Company shall increase the number of authorized
common stocks from 6,300,000 to 38,300,000 shares on
September 13, 1999.
(3) Stock split
A stock split was made on August 17, 1998, and as the result,
the number of issued shares increased from 317,640 to
1,588,200 shares. In addition, a new stock split was approved
at the board of directors meeting on April 28, 1999 and at the
shareholders’ meeting on June 25, 1999, and as the result,
the number of issued shares will increase from 1,915,200 to
9,576,000 shares. After adjusting for these stock splits, (i) net
income per share of common stock for the years ended March
31, 1997, 1998 and 1999 would be ¥3,613, ¥15,191 and
¥23,645 ($197.04), respectively, and (ii) cash dividends
applicable to the year per share of common stock for the years
ended March 31, 1997, 1998 and 1999 would be ¥200, ¥200
and ¥1,000 ($8.33), respectively.
(4) Revision of tariffs
On May 25, 1999, the Company and its eight regional subsidiaries notified the MPT of a revision of the fixed monthly plan
charges of mobile phone services and the introduction of the
new charge plan (O-Hanashi Plus Big) which is effective on
June 1, 1999 and July 1, 1999, respectively.
Also, the Company and its eight regional subsidiaries
applied for the approval of the introduction of new fee-based
volume discount (Ichinen Waribiki) to the MPT on May 31,
1999, which was approved on June 17, 1999 and made
effective on July 1, 1999.
47
Report of Independent Public Accountants
To the Shareholders and the Board of Directors of
NTT Mobile Communications Network, Inc.:
We have audited the accompanying consolidated balance sheets of NTT Mobile
Communications Network, Inc. (a Japanese corporation) and subsidiaries as of March
31, 1998 and 1999, and the related consolidated statements of income, shareholders’
equity and cash flows for each of the three years in the period ended March 31, 1999,
expressed in Japanese yen. Our audits were made in accordance with generally
accepted auditing standards in Japan and, accordingly, included such tests of the
accounting records and such other auditing procedures as we considered necessary
in the circumstances.
In our opinion, the consolidated financial statements referred to above present fairly
the consolidated financial position of NTT Mobile Communications Network, Inc. and
subsidiaries as of March 31, 1998 and 1999, and the consolidated results of their
operations and their cash flows for each of the three years in the period ended March
31, 1999 in conformity with accounting principles generally accepted in Japan applied
on a consistent basis.
Also, in our opinion, the U.S. dollar amounts in the accompanying consolidated financial
statements have been translated from Japanese yen on the basis set forth in Note 2.
Tokyo, Japan
June 25, 1999
Statement on Accounting Principles and Auditing Standards
This statement is to remind users that accounting principles and auditing standards and their
application in practice may vary among nations and therefore could affect, possibly materially, the
reported financial position and results of operations. The accompanying financial statements are
prepared based on accounting principles generally accepted in Japan, and the auditing standards
and their application in practice are those generally accepted in Japan. Accordingly, the accompanying consolidated financial statements and the auditors’ report presented above are for users
familiar with Japanese accounting principles, auditing standards and their application in practice.
48
和文アニュアルレポートの作成と監査の位置付けについて
当社は1999年3月期より、海外読者の便宜のために当社の事業概況および連結財務諸表
を含む財務内容を中心としたアニュアルレポートを英文で作成し(英文アニュアルレポー
ト)、皆様に提供することになりました。
これと同時に、アニュアルレポートの開示上の公平性および充実化の観点から、英文ア
ニュアルレポートを和訳した和文アニュアルレポートも作成し、皆様に提供することとし
ました。
当社は、英文アニュアルレポートと和文アニュアルレポートとで内容上の重要な相違が生
じないように配慮して和文アニュアルレポートを作成しております。なお、和文アニュア
ルレポート所収の当社連結財務諸表につきましては、海外読者の便宜のために組み替えた
監査済英文連結財務諸表およびその和訳を掲載しており、和訳された英文連結財務諸表の
日本語の記載自体は朝日監査法人(Asahi & Co.)の監査の対象とはなっておりません。
したがって、和文アニュアルレポート所収の監査報告書は英文が正文であり、日本語の監
査報告書はその和訳であります。
当社は、この和文アニュアルレポートが皆様のご理解に少しでもお役に立つことを切望し
ております。
49
連結貸借対照表
エヌ・ティ・ティ移動通信網㈱ および子会社
1998年および1999年3月31日
単位:千米ドル
(注記 2)
単位:百万円
1998
資産
流動資産:
現金・預金および現金等価物(注記4)
売上債権(注記5)
貸倒引当金
棚卸資産(注記6)
繰延税金資産(注記11)
前払費用およびその他流動資産
¥ 653,098
364,184
(23,728)
96,561
7,879
75,430
1999
$ 5,442,483
3,034,867
(197,733)
804,675
65,658
628,583
637,062
1,173,424
9,778,533
有形固定資産(注記 9および13):
移動電話サービスおよびその他の通信設備
建物および構築物
機械装置および工具器具
土地
建設仮勘定
1,633,711
135,610
174,392
63,178
153,873
2,032,765
194,968
260,941
99,404
182,612
16,939,708
1,624,733
2,174,508
828,367
1,521,767
減価償却累計額
2,160,764
(752,280)
2,770,690
(970,299)
23,089,083
(8,085,825)
1,408,484
1,800,391
15,003,258
928
8,066
207,236
31,947
2,249
15,788
301,500
37,785
18,742
131,567
2,512,500
314,875
248,177
357,322
2,977,684
¥2,293,723
¥3,331,137
$27,759,475
流動資産合計
投資・その他の資産:
関係会社投資
投資有価証券およびその他の投資(注記7)
無形固定資産およびその他の資産(注記8)
繰延税金資産(注記11)
注記参照
50
¥ 181,054
321,297
(21,471)
89,177
20,098
46,907
1999
単位:千米ドル
(注記 2)
単位:百万円
1998
負債・資本
流動負債:
コマーシャルペーパー(注記 9)
短期借入金(注記9)
一年以内返済予定長期借入債務(注記 9)
仕入債務(注記5)
未払人件費
未払利息
未払法人税等(注記 11)
前受金
その他の流動負債
流動負債合計
長期借入債務(注記 9)
退職給与引当金
持分法投資損失引当金
その他の固定負債
少数株主持分
¥
45,000
144,820
175,327
338,025
9,519
6,648
142,301
1,361
19,724
1999
¥
–
650
206,544
404,360
11,696
5,555
38,366
572
8,629
1999
$
–
5,417
1,721,200
3,369,667
97,467
46,291
319,717
4,766
71,908
882,725
676,372
5,636,433
1,007,954
65,445
95,304
3,014
835,295
82,577
–
1,805
6,960,792
688,142
–
15,041
18,781
36,576
304,800
15,882
523
204,095
474,499
817,205
406,808
3,954,158
6,810,042
3,390,067
220,500
1,698,512
14,154,267
¥2,293,723
¥3,331,137
$27,759,475
偶発債務(注記 18)
資本(注記 10および 19(3)):
資本金−
授権資本株式数− 1,200,000株 1998年 3月31日
6,300,000株 1999年 3月31日
発行済株式数− 317,640株 額面
50,000円 1998年3月 31日現在
1,915,200株 無額面
1999年3月 31日現在
資本準備金
剰余金
51
連結損益計算書
エヌ・ティ・ティ移動通信網㈱ および子会社
1997年、1998年および1999年3月31日に終了する1年間
単位:千米ドル
(注記 2)
単位:百万円
営業収益(注記5および14):
移動電話サービス(注記14)
無線呼出サービス
端末機器販売
その他事業の収入
営業費用(注記5、15および16):
1997
1998
1999
1999
¥1,302,004
172,634
453,394
34,818
¥1,952,196
129,178
502,203
42,543
¥2,447,730
68,326
566,738
35,604
$20,397,750
569,383
4,722,817
296,700
1,962,850
2,626,120
3,118,398
25,986,650
1,763,958
2,212,573
2,609,849
21,748,742
198,892
413,547
508,549
4,237,908
営業利益
営業外費用(収益):
支払利息および社債発行費
受取利息
持分法による投資損益
新株発行費
その他−純額
31,547
(165)
42,409
–
13,451
33,900
(405)
44,619
–
27,596
32,447
(2,962)
68,114
38,780
21,824
270,392
(24,684)
567,617
323,167
181,866
87,242
105,710
158,203
1,318,358
税引前利益
111,650
307,837
350,346
2,919,550
法人税等(注記11):
当年度分
繰延税額
95,353
(13,803)
188,030
(9,045)
120,732
6,382
1,006,100
53,183
81,550
178,985
127,114
1,059,283
30,100
128,852
223,232
1,860,267
1,410
8,224
18,417
153,475
28,690
¥ 120,628
¥ 204,815
$ 1,706,792
少数株主損益控除前利益
少数株主損益
当期純利益
¥
単位:米ドル
(注記 2)
単位:円
1997
1998
1999
¥ 379,763
5,000
¥ 118,224
5,000
1999
1株当たり情報(注記3および19(3)):
当期純利益
配当金
注記参照
52
¥
90,322
5,000
$
985
42
連結株主持分計算書
エヌ・ティ・ティ移動通信網㈱および子会社
1997年、1998年および1999年3月31日に終了する1年間
単位:百万円
株式数
1996年3月31日
資本金
317,640
¥ 15,882
1997年3月31日
当期純利益
配当金
役員賞与(監査役分を含む)
317,640
1998年3月31日
当期純利益
配当金
1株を5株にする株式分割(注記19(3))
公募増資
役員賞与(監査役分を含む)
資本準備金
¥
¥ 58,654
21
28,690
(1,588)
(275)
15,882
523
85,502
120,628
(1,588)
(447)
317,640
15,882
523
204,095
204,815
(1,588)
1,270,560
327,000
458,617
816,682
連結会社の増加に伴う剰余金の増加
当期純利益
配当金
役員賞与(監査役分を含む)
1999年3月31日
剰余金
523
(514)
1,915,200
¥474,499
¥817,205
¥406,808
単位:千米ドル
(注記 2)
1998年3月31日
当期純利益
配当金
公募増資
役員賞与(監査役分を含む)
1999年3月31日
$ 132,350
3,821,808
$
4,359
$1,700,792
1,706,792
(13,233)
6,805,683
(4,284)
$3,954,158
$6,810,042
$3,390,067
注記参照
53
連結キャッシュフロー計算書
エヌ・ティ・ティ移動通信網㈱ および子会社
1997年、1998年および1999年3月31日に終了する1年間
単位:千米ドル
(注記 2)
単位:百万円
1997
営業活動からのキャッシュフロー:
当期純利益(税引後)
当期純利益の営業活動から得た現金・預金(純額)への
調整−
有形固定資産および無形固定資産の償却費
繰延税額
固定資産売却損および除却損
持分法による投資損失
売上債権の減少(増加)
棚卸資産の減少(増加)
仕入債務の増加
未払人件費の増加(減少)
未払法人税等の増加
退職給与引当金の増加
その他−純額
¥ 120,628
1999
¥
204,815
1999
$ 1,706,792
261,787
(13,803)
57,342
43,580
14,032
(39,579)
68,411
(753)
33,879
7,186
6,183
366,786
(9,045)
37,417
44,619
(126,870)
15,684
60,458
3,548
70,665
7,856
24,662
450,123
6,382
36,852
68,114
(40,630)
(7,384)
58,919
2,079
(103,935)
17,130
33,196
3,751,025
53,183
307,100
567,617
(338,583)
(61,533)
490,991
17,325
(866,125)
142,750
276,633
466,955
616,408
725,661
6,047,175
投資活動からのキャッシュフロー:
有形固定資産の購入のための支払
有形固定資産の売却による収入
関係会社投資、無形固定資産およびその他の資産の取得
NTTパーソナルグループ取得のための支払
(669,736)
738
(90,951)
–
(647,272)
439
(79,317)
–
(728,012)
223
(142,306)
(326,622)
(6,066,767)
1,858
(1,185,883)
(2,721,850)
投資活動に使用した現金・預金(純額)
(759,949)
(726,150)
(1,196,717)
(9,972,642)
財務活動からのキャッシュフロー:
長期借入債務の増加
長期借入債務の返済
新株の発行による収入
配当金の支払
短期借入金およびその他の純増加(減少)額
443,676
(89,124)
–
(1,588)
28,099
177,512
(116,917)
–
(1,588)
104,111
54,900
(196,342)
1,275,300
(1,588)
(189,170)
457,500
(1,636,183)
10,627,500
(13,233)
(1,576,417)
財務活動から得た現金・預金(純額)
381,063
163,118
943,100
7,859,167
現金・預金および現金等価物純増加額
現金・預金および現金等価物期首残高
88,069
39,609
53,376
127,678
472,044
181,054
3,933,700
1,508,783
現金・預金および現金等価物期末残高
¥ 127,678
¥ 181,054
¥
653,098
$ 5,442,483
キャッシュフローに関する情報:
各年度の現金支払額:
支払利息
法人税等
¥ 30,383
61,481
¥ 33,674
119,110
¥
33,540
224,667
$
営業活動から得た現金・預金(純額)
注記参照
54
¥ 28,690
1998
279,500
1,872,225
連結財務諸表の注記
エヌ・ティ・ティ移動通信網㈱および子会社
1. 営業活動の内容:
取得後、NTTパーソナルグループは清算し、当社と 8つの地域
エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社(「当社」)とその連結子会社
子会社は、1996年、1997年、1998年および 1999年のそれぞれに
(総称「ドコモ」)は、日本最大の移動通信事業者です。ドコモは自
71億円、436億円、446億円、706億円計上した損失に対する引当
社の全国的通信網を通して高品質で機動性のあるサービスを提
額を貸付金残高と相殺しました。
供しています。ドコモの移動通信ビジネスは、主として東京を含
む関東甲信越エリアをカバーする当社と全国の 8つの地域子会社
2. 連結財務諸表の基礎:
により運営されています。
当社と8つの地域の連結子会社は、携帯電話、船舶電話、衛星移
当社と連結子会社は電気通信事業法とその関連した会計規則、
動通信および航空機電話を含む移動電話サービスと無線呼出サー
および日本で一般に公正妥当と認められた会計原則にもとづき
ビスおよび PHSサービスを提供しています。さらに、当社と連結
会計記録を行い、連結財務諸表を作成しています。連結財務諸表
子会社は、移動通信関連のソフトウエアを製造・開発するととも
の作成にあたり、連結株主持分計算書・連結キャッシュフロー計
に、端末機器を販売しています。
算書の表示を含め、海外の読者の理解を容易にするためにある
1991 年 2月、日本電信電話株式会社(「 NTT」)と郵政省との合
意により、NTTの移動通信ビジネスを当社とその地域子会社に営
特定の修正を行っています。これらの会計処理は他国の一般的に
認められた会計原則と異なっています。
業譲渡することとなりました。この分離のために、1991年8月、当
添付された連結財務諸表は当社およびその連結子会社の会計
社は NTTの子会社である NTT移動通信企画株式会社として設立
記録をもとに、前段に記述された日本で一般に認められた会計原
されました。1992年 4月に NTT 移動通信網株式会社に社名変更
則にもとづいて作成され、証券取引法の要請により大蔵大臣に提
し、同年 7月に NTTの移動通信ビジネスを譲受けました。1993年
出された当社の監査済み財務諸表の翻訳です。
7月、NTTと郵政省の合意により当社は関東甲信越地域を除いて
連結財務諸表は日本円で表示されています。
当社の移動通信ビジネスを 8つの地域子会社に譲渡しました。
連結財務諸表に表示されている米ドル金額は、読者の便宜のた
これらの営業譲渡以前に、当社は販売活動やその他の活動のた
めに、円貨を米ドルに換算した額を表示しています。1999年3月
め、また戦略的理由によりそれぞれの地域の会社に営業を委嘱し
31日現在の東京外国為替市場での実勢為替相場1米ドル=120円
ていました。1993年10月、それらの地域営業委託会社はそれぞれ
を当連結財務諸表上の米ドル額表示のために使用しています。こ
当社および 8つの地域子会社と合併し、営業委託会社の株主は少
の簡便的な換算は、米ドルに対して日本円がどのような水準で
数株主となりました。1993 年以降 NTTは当社の株式の 94.7%を
あったか、ありえたか、将来的にどうなるかを示すものではあり
所有し、当社は 8つの地域子会社の主要株主でした。当社は 1998
ません。
年10月に327,000株の公募増資を行い、現在は東京証券取引所第
一部に上場し、当社の株式の 67.1%が NTTにより保有されてい
3. 主要な会計方針の要約 :
ます。
1998年12月に、当社と8つの地域子会社は、エヌ・ティ・ティ中
• 連結−
央パーソナル通信網株式会社および 8つの PHSサービス運営地
当社は実質的にすべての子会社を連結の範囲としています。当社
域会社(総称「 NTTパーソナルグループ」)から、以下の見積時価
と子会社間のすべての重要な取引および債権債務は相殺消去さ
で PHS事業の事業資産および負債を貸付金と相殺するかたちで
れています。
取得しました。:
• 持分法−
売上債権および他の流動資産
固定資産
資産合計
仕入債務およびその他の負債
純資産
単位:百万円
単位:千米ドル
20% 以上 50%以下を所有している会社に対する投資には、持分
¥ 41,614
142,902
$ 346,783
1,190,850
法を適用しています。関連会社の損失が持分額を超過した場合、
184,516
(23,775)
¥160,741
1,537,633
(198,125)
投資額をゼロまで評価減し、それを超える損失は、持分比率に応
じて引当計上しています。その引当額は連結貸借対照表上「持分
法投資損失引当金」として表示しています。
$1,339,508
55
• 収益の認識−
従業員の退職金の支払は、勤続 20年以上で 50歳以上の従業員
携帯電話サービス収入は、月額基本サービス料金と通信時間収入
に対しては28%を非拠出型の適格退職年金制度で支払われ、残り
から成っています。月額サービス料金は毎月請求し、その月々に
の 72%については退職給与引当金によりカバーされます。50歳
収益が認識されます。通信時間収入は、サービスが提供された時
に満たない従業員についてはすべて退職給与引当金により支払
に、収益に計上されます。無線呼出サービス収入は月額基本サー
われます。従業員の年齢や勤続年数が適格退職年金制度の要件を
ビス料金と付加サービス収入から成っています。月額サービス料
満たした時点で、退職給与引当金は適格退職年金に移されます。
金は 2ヶ月に 1回請求書を送り、サービスが提供された月に収益
当社と8つの地域子会社は貸借対照日における自己都合要支給
が計上されます。付加サービス収入は、サービスが提供された時
額の全額を退職給与引当金として計上しています。年金資産は
に収益計上されます。端末機器の販売は出荷時に収益計上されま
1999年 3月 31日に ¥19,220百万円( 160,167千米ドル)で、過去
す。他の通信サービス収入は、サービスが顧客に提供された時に
勤務債務は 3年で償却されます( 1997年 6月 1日に、19年から 3年
認識されます。
に変更されました)。
• 貸倒引当金−
従業員が自己都合退職した場合の要支給額の 100%を退職給与
当社とその連結子会社は、債権の回収の可能性を検討して必要額
引当金として計上しています。
当社の他の連結子会社は、貸借対照表日現在においてすべての
を計上しています。
取締役と監査役への退職慰労金は、株主総会の決議を受け、支
払時に費用計上されます。
• 棚卸資産−
棚卸資産の評価は、原価法によっています。端末機器の評価方法
• 法人税等−
は先入先出法を採用しています。その他の棚卸資産の評価方法は
法人税等は法人税、住民税と事業税からなります。繰延税金は、
主に個別法を採用しています。
税務上と会計上との資産負債の一時的な差異について認識され
ます。
• 有形固定資産−
有形固定資産は取得原価により評価されています。
• 1株当たりの利益−
建物の減価償却は定額法により、それ以外の資産は定率法によっ
1株当たり当期純利益の計算は、平均株式数にもとづいて計算さ
ています。それぞれの資産の耐用年数は、以下のとおりです。
:
れています。1997年、1998年および 1999 年3月 31日現在の完全
希薄化後1株当たり当期純利益は、希薄化の影響を受ける有価証
移動電話サービスおよびその他の通信設備
2から 42年
券がないため表示していません。1株当たり現金配当は、1997年、
建物および構築物
2から 60年
1998 年および 1999 年の、それぞれ 317,640 株、317,640 株、
機械装置および工具器具
2から 20年
1,915,200株という発行済株式総数にもとづき算定された現金
配当を表します。
• 投資有価証券およびその他の投資−
取引所の相場のある有価証券の評価基準は低価法で、その他の投
資は原価法によっています。評価方法は移動平均法を採用してい
ます。
• 従業員の退職給与−
当社と8つの地域子会社の従業員は、通常、定年退職および自己都
合あるいは会社都合による退職時における給与と勤続年数にも
とづいて計算された、退職一時金または年金の受給資格を有して
います。
56
過年度の 1株あたり金額には、株式分割の調整はされていませ
ん。注記 19( 3)参照。
4. 現金・預金および現金等価物:
8 . 無形固定資産およびその他の資産:
現金・預金および現金等価物は、現金および満期が3カ月以内の短
1998年および1999年3月31日現在の無形固定資産およびその他
期投資を含んでいます。
の資産の内訳は以下のとおりです。
:
単位:百万円
5. 関連当事者との取引:
当社と連結子会社は、NTT、その子会社および関連会社と様々な
取引を行っています。
1999
1999
¥110,718
24,586
71,932
¥186,074
24,609
90,817
$1,550,617
205,075
756,808
¥207,236
¥301,500
$2,512,500
コンピュータソフトウェア
(減価償却累計額控除後)
長期貸付金
当社および連結子会社と、関連当事者との 1997年、1998年お
単位:千米ドル
1998
その他
よび1999年3月期の主要な取引、ならびに1998年および1999年
:
3 月 31日現在の債権債務残高は以下のとおりでした。
単位:百万円
1997
単位:千米ドル
1998
1999
1999
コンピュータソフトウエアは取得原価で計上しており、5年の
経済的見積耐用年数で償却しています。
3月31日に終了する
各年度
売上
仕入
¥ 2,772
276,002
¥
2,100
405,137
¥
1,790
462,561
$
14,917
3,854,675
各3月31日現在
売上債権
仕入債務
¥ 53,860
42,208
¥ 44,039
53,181
$ 366,992
443,175
9 . 短期借入金および長期借入債務:
短期借入金は、満期が一年以内の銀行借入を表します。1998 年
および 1999 年 3 月 31 日現在の短期借入金およびコマーシャル
ペーパーの加重平均利率はそれぞれ 1.3% と 1.0% です。
1998年および1999年3月31日現在の長期借入債務は以下のと
おりです。
:
6. 棚卸資産:
単位:百万円
1998
1998年および1999年3月31日の棚卸資産の内訳は以下のとおり
単位:千米ドル
1999
1999
日本円による借入―
です。
:
2.2%
(加重平均)社債
単位:百万円
1998
端末機器
原材料および貯蔵品
その他
1999
単位:千米ドル
1999
¥84,791
4,124
262
¥90,125
4,579
1,857
$751,042
38,158
15,475
¥89,177
¥96,561
$804,675
返済期限1999年−2005年 ¥ 134,000 ¥ 153,000
$1,275,000
無担保銀行および保険会社借入―
2.7%(加重平均)固定利率借入
返済期限1999年−2009年 1,011,175
853,690
7,114,083
30,350
28,292
235,767
7,756
6,720
56,000
–
137
1,142
1,183,281
1,041,839
8,681,992
175,327
206,544
1,721,200
¥1,007,954 ¥ 835,295
$6,960,792
0.5%(加重平均)変動利率借入
返済期限1999年−2003年
担保付銀行借入―
4.2%(加重平均)借入
返済期限1999年−2009年
7. 有価証券の時価情報:
以下の要約は、1998年および 1999年3月31日現在の有価証券の
帳簿価額および市場価額、ならびに未実現利益の額です。
:
単位:百万円
単位:千米ドル
1998
1999
市場価額総額
¥1,989
2,656
¥10,872
13,189
$ 90,600
109,908
未実現利益
(純額)
¥ 667
¥ 2,317
$ 19,308
帳簿価額総額
1999
2.0%(加重平均)変動利率借入
返済期限1999年−2009年
差引 一年以内返済予定
長期借入債務
長期借入債務合計
57
1999年 3月 31日現在において、銀行借入の担保として供され
た資産は以下のとおりです。:
資産負債法は、税法上の資産負債残高と会計上の資産負債残
高の一時的差異を繰延税金資産・負債として認識するものであ
ります。
単位:百万円
単位:千米ドル
1999
1999
土地
建物および構築物(減価償却累計額控除後)
¥1,216
2,207
$10,133
18,392
¥3,423
$28,525
繰越欠損金については実現の可能性が定かではないことから、
繰延税金資産の認識は行っていません。
12. セグメント情報:
当社と連結子会社は、主として日本国内における移動電話サー
長期借入債務の1999年4月1日以降の5年間の各年度別の返済
予定額は以下のとおりです。
:
3月31日に終了する年度
2000
2001
2002
2003
2004
2005およびそれ以後
ビス・PHS・無線呼出サービスおよび移動機端末の販売を含む電
気通信事業という単一の事業を運営しています。
単位:百万円
単位:千米ドル
¥ 206,544
242,892
177,439
207,765
129,680
77,519
$1,721,200
2,024,100
1,478,658
1,731,375
1,080,667
645,992
¥1,041,839
$8,681,992
13. リース:
(1)賃借人に所有権が移転すると認められるもの以外のファイナ
ンスリース取引(所有権移転外ファイナンスリース)は資産計上
されず、オペレーティングリースと同様に処理されます。
このような資産計上されないリース契約にかかる補足的情報
は、以下のとおりです。
:
( i )1998年および 1999 年 3月 31日時点の取得価額相当額(利
子込みベース)と減価償却累計額相当額、および期末残高相
当額は、以下のとおりです。
:
10. 株主資本:
単位:百万円
日本の商法(「商法」)では、額面総額を最低限として少なくとも
1998
株式の発行価額の2分の 1と同額を資本金に組み入れなければな
りません。資本金に組み入れない額は取締役会の決議で決定さ
れます。
商法では、現金配当および役員賞与の10%以上の金額を、資本
金の4分の1に達するまで利益準備金として積立てなければなり
1999
単位:千米ドル
1999
取得価額相当額
減価償却累計額相当額
¥ 59,960
17,311
(45,235)
¥ 59,963
2,955
(34,616)
$ 499,692
24,625
(288,467)
期末残高相当額
¥ 32,036
¥ 28,302
$ 235,850
機械装置および工具器具
ソフトウエア
ません。利益準備金は連結財務諸表上、剰余金に含めて処理して
います。利益準備金は配当可能利益に含めることはできません。
しかし利益準備金を株主総会決議によって欠損金の填補のため
に使用するか、あるいは取締役会の決議により資本金に組み入れ
ることが可能です。1999年 3月 31日現在の当社の配当可能限度
額は、167,728百万円( $1,397,733千米ドル)です。
( ii )1999年3月31日現在の未経過リース料(利子込みベース)
は、1年以内に期限が到来する 13,557百万円( 112,975千
米ドル)を含めて、
28,302百万円(235,850千米ドル)です。
( iii )1997年、1998年および 1999年3 月31日に終了した各1年
間の支払リース料は減価償却費相当額に近似し、それぞ
れ 14,947 百万円、15,857 百万円および 15,017 百万円
11. 法人所得税:
当社および連結子会社は、所得に対して種々の税金を課せられて
いますが、日本国内における1997 年、1998年および 1999年 3月
31 日現在における法定実効税率はそれぞれ約 51% 、約 51% 、約
48%です。2000年3月期の法定実効税率は、1999年1月12日の税
法改正により約 48%から約 42%に軽減され、1999年 3月期現在
の連結貸借対照表の繰延税金資産残高は軽減後の税率で認識さ
れています。
58
( 125,142 千米ドル)です。
( iv )減価償却相当額はリース期間にわたり、残存価額ゼロの定
額法によって計算しています。
(2)1999年3月31日現在における、当初の契約期間または残存す
る契約期間が1年以上の解約不能なオペレーティングリースにも
とづく未経過リース料は、1年内に期限が到来する68百万円(567
千米ドル)を含めて 201百万円( 1,675 千米ドル)です。
14. 営業収益:
19. 後発事象:
移動電話サービス収入は、1999年3月31日に終了した年度におけ
( 1)剰余金の処分
る30,124百万円(251,033千ドル)のPHSサービス収入を含みま
1999 年 6月 25日の株主総会において、以下の事項が決議されま
す。これは、1998年12月1日におけるNTTパーソナルグループか
した。① 1999年3月31 日現在の株主に対する1株当たり 5,000円
、総額9,576百万円
(79,800千米ドル)の配当、②取締役・
ら当社および地域 8社への PHS事業の営業譲受によるものです。 (42ドル)
監査役に対する総額 119百万(992千米ドル)の役員賞与、③利益
準備金の積立 969百万円( 8,075千米ドル)。
15. 営業費用:
1997年、1998年および1999年3月31日に終了した各 1年間の営
( 2)定款の変更
1999 年 6月 25日の定時株主総会で、以下の定款の変更が承認さ
業費用は以下のとおりです。
:
れました。
単位:百万円
1997
1998
単位:千米ドル
1999
1999
1999年9月13日に授権資本を6,300,000株から38,300,000株
に変更します。
営業費用:
¥ 608,870 ¥ 810,698 ¥ 973,130 $ 8,109,417
107,618
100,933
135,422
1,128,517
管理共通費
83,441
96,502
111,503
929,191
減価償却費
258,461
360,193
440,749
3,672,908
通信施設利用料
158,676
253,414
290,424
2,420,200
その他
546,892
590,833
658,621
5,488,508
営業費
施設保全費
¥1,763,958 ¥2,212,573 ¥2,609,849 $21,748,742
( 3)株式分割
株式分割が1998年8月17 日に実施されました。その結果、発行済
株式総数は 317,640株から 1,588,200株に増加しました。また、
1999年4月28日の取締役会および1999年6月25日の株主総会で
株式分割が承認されました。その結果1999年9月13 日に、発行済
株式総数は、1,915,200株から9,576,000株に増加する予定です。
株式分割実施後の調整を行うと、
(i)1997年、1998年および1999
16. 研究開発費:
年 3 月期の各 1 年間における 1 株当たり当期純利益は、それぞれ
研究開発費は発生の都度費用処理されます。1997年、1998年お
( ii )1997
¥3,613 、¥15,191 および ¥23,645( $197.04 )となり、
よび 1999年3月期の各1年間における研究開発費の額は、それぞ
年、1998年および 1999年3月期の各1年間における 1株当たり配
れ 19,811百万円、27,355百万円および41,057百万円(342,142
当は、それぞれ ¥200、¥200 および ¥1,000( $8.33 )となります。
千米ドル)です。
( 4)料金の改定等
当社および地域会社8社は、1999年5月25日に、携帯・自動車電話
17. デリバティブ取引:
サービスの基本使用料改定および新料金プラン
(お話プラスBIG)
当社とその連結子会社は、変動金利借入について金利上昇リスク
導入について郵政大臣へ料金表の変更届出を行い、1999年6月1
を軽減するために金利スワップ契約を締結しています。1999年3
日より基本使用料の値下げを実施し、1999年7月 1日より新料金
月 31日現在で当社とその連結子会社が締結した金利スワップ契
プランを導入する予定です。
約の想定元本総額は、20,311百万円(169,258千米ドル)でした。
また、1999 年 5 月 31日に新料金割引(いちねん割引)導入につ
いて郵政大臣へ認可申請を行い、1999 年 6 月 17 日までに各社と
も認可を受け、1999 年 7 月 1 日より新料金割引を導入する予定
18. 偶発債務:
です。
1999 年 3月 31日現在、重要な偶発債務はありませんでした。
59
公認会計士の監査報告書
エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社
株主各位および取締役会殿
我々は添付のエヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社(日本の会社)およびその子会社の日
本円で表示された1998年および 1999年3月31日現在の連結貸借対照表ならびに 1999
年3月 31日に終了した 3年間の各会計年度の連結損益計算書、連結株主持分計算書およ
び連結キャッシュフロー計算書の監査を行った。我々の監査は日本において一般に公
正妥当と認められた監査基準に準拠して行われ、したがって我々が必要と認めた通常
実施すべき取引記録の手続とその他の監査手続を含むものである。
我々の意見によれば、上記の連結財務諸表はエヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社およ
びその子会社の1998年および 1999年3月31 日現在の財政状態ならびに 1999年 3月 31
日に終了した 3年間の各会計年度の経営成績およびキャッシュ・フローを、日本におい
て一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠し、適正に表示している。
同じく我々の意見によれば、添付の連結財務諸表で表示されている米国ドルの金額は、
注記 2で述べられた方法にしたがって日本円に換算されている。
Asahi & Co.
東京、日本
1999年 6月 25日
会計原則と監査基準について
会計原則や監査基準とその適用は、国によって異なっており、財政状態や経営成績の表
示に大きな影響を与えることがありうる点に留意が必要である。添付の財務諸表は、日
本で一般に認められた会計原則に準拠して作成されており、監査基準とその適用方法も
日本で一般に認められているものである。添付の連結財務諸表と上記監査報告書の利用
にあたっては、日本の会計原則、監査基準とその適用方法の十分な理解が必要である。
60
データ集
3月31日に終了した1年間
営業収益
財務データ
(十億円)
4,000
営業収益
百万円
1995
移動電話サービス
無線呼出サービス
端末機器販売
その他事業の収入
営業収益
550,700
168,760
N/A
N/A
806,982
1996
806,787
171,275
236,033
23,081
1,237,176
3,118
1997
1998
1999
3,000
1,302,004
172,634
453,394
34,818
1,952,196
129,178
502,203
42,543
2,447,730
68,326
566,738
35,604
2,000
1,962,850
2,626,120
3,118,398
2,626
1,963
1,237
1,000
807
注記 : 1995年 3 月期の数字は、監査を受けていません。
0
95 96 97 98 99
その他収入
端末販売収入
無線呼出収入
電話伝送収入
営業費用
営業費用
(十億円)
百万円
1995
営業費
施設保全費
管理共通費
減価償却費
通信設備使用料
その他
営業費用
1996
1997
1998
1999
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
N/A
313,558
110,270
84,734
177,184
105,166
324,190
608,870
107,618
83,441
258,461
158,676
546,892
810,698
100,933
96,502
360,193
253,414
590,833
973,130
135,422
111,503
440,749
290,424
658,621
739,293
1,115,102
1,763,958
2,212,573
2,609,849
注記 : 1. 1995年 3月期の数字は、監査を受けていません。
2. 通信設備使用料に含まれるアクセスチャージは、1997年3月期は26,533百万円、1998年3月期は94,897 百万
円、1999 年3月期は 120,110百万円でした。
3,000
2,610
2,213
2,000
1,764
1,115
1,000
0
95 96 97 98 99
その他
通信設備使用料
減価償却費
営業費
営業利益
営業利益
(十億円)
百万円
1995
1996
1997
1998
1999
67,689
122,074
198,892
413,547
508,549
600
509
注記 : 1995年 3月期の数字は、監査を受けていません。
414
400
199
200
122
68
0
95 96 97 98 99
61
営業外費用
営業外費用
(十億円)
百万円
1995
1996
1997
1998
N/A
N/A
28,934
21,201
5,389
31,382
42,409
13,451
33,495
44,619
27,596
29,485
68,114
60,604
27,356
55,524
87,242
105,710
158,203
支払利息および社債発行費
(純額) N/A
持分法による投資損益
その他
合計
1999
200
158
150
106
100
87
注記: 1. 支払利息および社債発行費(純額)=支払利息および社債発行費 + 受取利息
2. 1995年3 月期の数字は、監査を受けていません。
56
50
27
0
95 96 97 98 99
支払利息+社債発行費
持分法による投資損益
その他
税引前当期純利益
税引前当期純利益
(十億円)
百万円
1995
1996
1997
1998
1999
40,333
66,550
111,650
307,837
350,346
400
350
308
注記 : 1995年 3月期の数字は、監査を受けていません。
300
200
112
100
67
40
0
95 96 97 98 99
法人税
法人税等
(十億円)
百万円
1997
1998
1999
200
49,361
(6,163)
95,353
(13,803)
188,030
(9,045)
120,732
6,382
150
43,198
81,550
178,985
127,114
1995
当期分
繰延分
合計
N/A
N/A
21,588
1996
注記 : 1995年 3月期の数字は、監査を受けていません。
179
127
100
82
43
50
22
0
95 96 97 98 99
62
当期純利益と
1株当たり当期純利益
当期純利益および 1株当たり当期純利益
百万円
1995
当期純利益
1 株当たり当期純利益(円)
1996
16,448
10,356
21,379
13,461
1997
28,690
18,064
1998
120,628
75,952
(十億円)
1999
204,815
118,224
注記 : 1. 一株当たり当期純利益は、1998年8月17日付けをもって行われた株式分割(1株につき5株の割合)が、期首に行
われたものとして計算しております。
2. 1995年3月期の数字は、監査を受けていません。
(千円)
250
250
205
200
200
150
150
121
118
100
100
76
50
16 10 21 13
29
50
18
0
0
95 96 97 98 99
当期純利益
1株当たり当期純利益
従業員数
従業員数
(人)
人
1995
1996
1997
1998
1999
5,945
6,323
6,901
7,557
9,342
10,000
9,342
7,557
8,000
注記 : 1. 上記の数字は、当社および地域ドコモ 8社の合計数値です。
2. 1999年3 月期のドコモの従業員数は、13,270人でした。
6,901
6,000
5,945
6,323
4,000
2,000
0
95 96 97 98 99
運転資本
運転資本
(十億円)
百万円
1995
1996
1997
1998
1999
(84,853)
(10,417)
(85,631)
(245,663)
497,052
600
497
400
注記 : 1995年 3月期の数字は、監査を受けていません。
200
0
-200
(10)
(85)
(86)
(246)
-400
-600
95 96 97 98 99
63
貸借対照表関連データ
貸借対照表関連データ
(十億円)
百万円
固定資産
資産合計
有利子負債合計
負債合計
資本合計
1995
1996
1997
1998
1999
584,355
959,483
679,368
904,921
54,562
734,383
1,228,840
825,744
1,153,781
75,059
1,120,018
1,799,036
1,208,395
1,697,129
101,907
1,408,484
2,293,723
1,373,101
2,073,223
220,500
1,800,391
3,331,137
1,042,489
1,632,625
1,698,512
4,000
3,331
3,000
2,294
2,000
1,799
1,229
注記: 1995年 3月期の数字は、監査を受けていません。
1,000
959
0
95 96 97 98 99
その他資産
固定資産
設備投資額/
減価償却費および固定資産除却費
設備投資額/減価償却費および固定資産除却費
百万円
1995
1996
1997
1998
端末設備
合計
(十億円)
1999
1,000
設備投資額
ネットワーク投資
224,200
90,600
392,300
29,100
726,700
6,600
724,400
4,300
841,500
4,400
314,800
421,400
733,300
728,700
845,900
846
800
733
729
600
491
減価償却費および
固定資産除却費
その他負債
有利子負債
資本合計
421
216,457
231,709
316,498
402,437
491,031
注記: 1. 上記の数字は、当社および地域ドコモ 8社の合計数値です。
2. 1995 年3月期の数字は、監査を受けていません。
3. 設備投資額は、研究開発関連投資を含んでいます。
400
402
316
315
216
232
200
0
95 96 97 98 99
設備投資額:
ネットワーク投資
端末設備
減価償却費+
固定資産除却費
研究開発関連投資
研究開発関連投資
(十億円)
百万円
1995
1996
1997
1998
1999
32,400
41,000
60,400
86,400
128,000
150
128
注記: 研究開発関連投資は、設備投資額に含まれています。
100
86
60
50
41
32
0
95 96 97 98 99
64
営業活動からのキャッシュフロー/
フリーキャッシュフロー
営業活動からのキャッシュフロー/フリーキャッシュフロー
百万円
1995
1996
1997
1998
800
営業活動からの
キャッシュフロー
フリーキャッシュフロー
(十億円)
1999
N/A
N/A
224,186
(181,883)
466,955
(292,994)
616,408
(109,742)
725,661
(471,056)
726
616
600
467
400
224
200
注記 : 1. フリーキャッシュフロー = 営業活動によるキャッシュフロー + 投資活動によるキャッシュフロー
2. 1995年3月期の数字は、監査を受けていません。
0
-200
(110)
(182)
(293)
-400
(471)
-600
-800
95 96 97 98 99
営業活動からのキャッシュフロー
フリーキャッシュフロー
EBITDA
EBITDA
1995
EBITDA
EBITDAマージン
284,147
35.2%
1996
353,785
28.6%
1997
515,391
26.3%
1998
815,984
31.1%
1999
999,579
32.1%
注記 : 1. EBITDA= 営業利益 + 減価償却費および固定資産除却費
2. EBITDAマージン= EBITDA÷営業収益
3. 1995年3月期の数字は、監査を受けていません。
(%)
(十億円)
百万円
1,500
40.0
35.2
31.1 32.1
1,200
30.0
28.6
900
1,000
26.3
816
20.0
600
300
515
284
354
10.0
0
0
95 96 97 98 99
EBITDA
EBITDAマージン
売上高営業利益率/
売上高当期純利益率
売上高営業利益率/売上高当期純利益率
1995
売上高営業利益率
売上高当期純利益率
8.4%
2.0%
注記 : 1995年 3 月期の数字は、監査を受けていません。
1996
9.9%
1.7%
1997
10.1%
1.5%
1998
15.7%
4.6%
(%)
1999
16.3%
6.6%
20.0
15.7 16.3
15.0
10.0
9.9
8.4
10.1
6.6
4.6
5.0
2.0
1.7
1.5
0
95 96 97 98 99
売上高営業利益率
売上高当期純利益率
65
株主資本比率
株主資本比率
(%)
1995
1996
1997
1998
1999
5.7%
6.1%
5.7%
9.6%
51.0%
注記: 1. 株主資本比率( ROE)= 株主資本合計÷資産合計
2. 1995年3月期の数字は、監査を受けていません。
60.0
51.0
40.0
20.0
5.7
6.1
5.7
9.6
0
95 96 97 98 99
ROCE/ROE/ROA
ROCE/ROE/ROA
(%)
使用総資本利益率( ROCE)
株主資本比率(ROE)
総資本経常利益率( ROA)
1995
1996
1997
1998
1999
80.0
9.8%
35.5%
4.5%
14.9%
33.0%
6.1%
18.0%
32.4%
7.4%
28.5%
74.8%
15.0%
23.5%
21.3%
12.5%
60.0
注記: 1. 使用総資本利益率( ROCE)= 営業利益÷(株主資本合計 + 有利子負債合計)
貸借対照表の勘定科目は、両期の単純平均です。
2. 株主資本比率(ROE)= 当期純利益÷株主資本合計
貸借対照表の勘定科目は、両期の単純平均です。
3. 総資本経常利益率(ROA)= 経常利益÷資産合計
貸借対照表の勘定科目は、両期の単純平均です。
4. 1995 年3月期の数字は、監査を受けていません。
40.0
74.8
35.5 33.032.4
28.5
23.5
18.0
20.0
9.8
14.9
21.3
15.0 12.5
0
4.5
6.1
7.4
95 96 97 98 99
使用総資本利益率(ROCE)
株主資本比率(ROE)
総資本経常利益率(ROA)
日本の総人口と
携帯電話の普及率
オペレーティング・データ
(百万人)
(%)
32.8
携帯電話の普及率
25.0
千人
日本の総人口
携帯電話の普及率
1995
1996
1997
1998
1999
124,655
3.5%
124,914
8.2%
125,257
16.7%
126,280
25.0%
126,490
32.8%
30.0
16.7
130
20.0
8.2
10.0
3.5
125
125
125
126
126
資料 : 総務庁 統計局 統計センター
120
0
95 96 97 98 99
日本の総人口
携帯電話の普及率
66
40.0
0
ドコモの携帯電話の
契約数とシェア
ドコモの携帯電話の契約数とシェア
千
1995
2,206
50.9%
契約数
シェア
1996
4,936
48.4%
1997
10,960
52.5%
1998
17,984
57.0%
(千)
1999
23,897
57.5%
(%)
57.0 57.5
30,000
50.9 48.4
60.0
52.5
23,897
資料 : 社団法人電気通信事業者協会
20,000
40.0
17,984
10,960
10,000
20.0
4,936
2,206
0
0
95 96 97 98 99
契約数
シェア
ドコモの携帯電話の
月平均解約率
ドコモの携帯電話の月平均解約率
1995
1.18%
1996
1.20%
1997
1.66%
1998
1.97%
(%)
1999
1.75%
注記 : 月平均解約率は、前年度 3月から当年度2月までの解約数の合計を、当年度各月末日の契約数の合計で除したもの
です。
2.00
1.97
1.75
1.50
1.66
1.18
1.20
1.00
0.50
0
95 96 97 98 99
ドコモの携帯電話の1 契約当たり月平均収入単金(ARPU)
円
1995
1996
1997
1998
1999
19,720
15,930
12,570
10,800
9,270
ドコモの携帯電話の
1契約当たり月平均収入単金
(ARPU)
(円)
20,000 19,720
注記 : 1契約当たり月平均収入単金は、当年度の回線使用料、通話料および付加機能使用料の合計を、当年度各月の稼働
契約数の合計で除したものです。
15,930
15,000
12,570
10,800
10,000
9,270
5,000
0
95 96 97 98 99
67
ドコモの携帯電話の1 契約当たり月平均利用時間
分
発信
着信
合計
1995
1996
1997
1998
1999
108
64
100
70
90
68
90
65
101
63
172
170
158
155
164
注記 : 1契約当たり月平均通話時間は、年間合計使用時間(分)を前年度末の契約数と対象年度末の契約数の平均によっ
て除したものを、さらに 12 ヶ月で除したものです。
ドコモの携帯電話の
1契約当たり月平均利用時間
(MOU)
(分)
200
172
170
158
155
164
150
100
50
0
95 96 97 98 99
発信
着信
ドコモの無線呼出の
契約数とシェア
ドコモの無線呼出のデータ
1995
契約数(千)
シェア
5,355
57.2%
1996
6,328
59.6%
1997
5,839
58.1%
1998
3,908
54.9%
2,111
56.1%
8,000
6,000
資料: テレメッセージ事業者協会
(%)
(千)
1999
57.2 59.6 58.1
6,328
5,839
5,355
54.9 56.1
60.0
40.0
3,908
4,000
2,111 20.0
2,000
0
0
95 96 97 98 99
契約数
シェア
ドコモのPHSの
契約数とシェア
ドコモのPHSのデータ
円
1996
契約数(千)
シェア(% )
月平均解約率(% )
1契約当たり月平均収入単金(円)
1契約当たり月平均利用時間(分)
384
25.6%
N/A
N/A
N/A
1997
1,851
30.7%
N/A
N/A
N/A
1998
1,906
28.3%
N/A
N/A
N/A
(千)
1999
1,349
23.3%
6.1%
5,530
145
(%)
28.3
3,000
30.7
30.0
23.3
25.6
1,851 1,906
2,000
20.0
1,349
資料: 社団法人電気通信事業者協会
1,000
10.0
384
0
0
95 96 97 98 99
契約数
シェア
68
主な連結子会社
NTT北海道移動通信網株式会社
NTT東北移動通信網株式会社
NTT東海移動通信網株式会社
NTT北陸移動通信網株式会社
NTT関西移動通信網株式会社
NTT中国移動通信網株式会社
NTT四国移動通信網株式会社
NTT九州移動通信網株式会社
日本船舶通信株式会社
ドコモ・サービス株式会社
ドコモエンジニアリング株式会社
ドコモ・モバイル株式会社
NTT北海道移動通信網株式会社
ドコモ・サポート株式会社
NTT東北移動通信網株式会社
NTT北陸移動通信網株式会社
NTT中国移動通信網株式会社
NTT移動通信網株式会社
NTT東海移動通信網株式会社
NTT関西移動通信網株式会社
NTT四国移動通信網株式会社
NTT九州移動通信網株式会社
69
組織図(エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社)
ネットワーク研究所
ワイヤレス研究所
マルチメディア研究所
コアネットワーク開発部
研究開発本部
無線ネットワーク開発部
移動機開発部
マルチメディア開発部
オペレーション開発部
無線リンク開発部
研究開発企画部
モバイルコンピューティングビジネス部
モバイルマルチメディア事業本部
ゲートウェイビジネス部
ソリューションビジネス部
PHS事業本部
ポケットベル事業本部
PHS事業企画部
PHS営業部
ポケットベル営業企画部
ポケットベルシステム企画部
第一営業部
法人営業本部
第二営業部
システムサービス部
営業企画部
取締役会
代表取締役会長
代表取締役社長
監査役会
監査役
営業本部
携帯電話営業部
代理店営業部
料金営業部
国際ビジネス部
衛星ビジネス部
設備企画部
設備建設部
監査役室
通信技術システム部
CS推進部
情報システム部
資材部
通信サービスオペレーションセンター
広報部
社会環境室
総務部
人事育成部
財務部
考査室
関連企業部
経営企画部
16支店
東京電話受付センター
東京設備サービスセンター
70
役員(エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社)
代表取締役会長
大星 公二
代表取締役社長
立川 敬二
代表取締役副社長
森永 範興
村瀬 龍児
宇田 好文
常務取締役
香田 朝兄
野村 秀樹
津田 志郎
加藤 豊太郎
進藤 秀一
中村 維夫
取締役
上野山 覺
杉山 栄亮
酒匂 一成
木下 耕太
青木 憲一
谷 公夫
中嶋 英明
石川 秀樹
富岡 齋
中嶋 信生
弓場 英明
阿部 邦人
岡 義博
石川 國雄
監査役
鈴木 滋彦
(1)
川辺 幾男
(2)
加島 修
(2)
松村 健一
(2)
星野 欣司
(1) 非常勤取締役、NTT取締役を兼務
(2) 常勤監査役
71
用語集
ARIB . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 社団法人電波産業会(The Association of Radio Industries and Businesses)。
1995年5月15日に、郵政省の外郭団体として設立された。日本の通信・放送分野に
おける電波の利用に関する調査研究、研究開発、標準化等の事業を行うとともに、電波
をより有効に利用するための電波周波数の調整、関連外国機関との連絡・協力などの
事業を行っている。
基地局 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 基地局エリア内の複数の携帯電話と通信を行い、交換機に中継を行う装置を備え
(Base stations)
た局。
CDMA . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . Code Division Multiple Access(符号分割多重)の略。広帯域の無線チャネルを
複数のユーザーで共有し、ユーザーごとに異なる拡散コードを割り当てて使用する無
線アクセス方式。時間や周波数空間で信号が重複しないように直交化を図るのではな
く、符号空間で衝突しないように直交化を図ることで、多くのユーザーを収容すること
が可能となる。cdmaOneとして知られるIS-95CDMA方式は、スペクトラム拡散技
術を採用しており、ユーザーから発信された情報を擬似ランダム信号により符号化し、
基地局を経由して相手先に伝える。
解約 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 契約の解約。自らの解約と、料金の滞納などの理由による強制解約の両方を含む。
(Churn)
CODEC . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . A Voice coder and decoder(符号複号器)。音声のアナログ信号を、デジタル信
号に変換し、エンドユーザーに再度アナログ信号として再変換して伝える符号複号器。
EPOC . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . スマートホーンやハンドヘルドPCなど、モバイルコンピュータ用に開発されたOS(オ
ペレーションシステム)。数種類のアプリケーションを有しており、パソコンやサーバー
へのデータ送信のための接続用ソフトウェアも含まれている。
ETSI . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . European Telecommunications Standards Instituteの略。1988年にヨー
ロッパ共同体によって設立され、本部はフランスのソフィア・アンティポリス。ヨーロッ
パ市場においての通信規格の標準化などを行っている機関。
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IMT-2000 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 国際電気通信連合(ITU)が中心となって推進している無線通信の国際統一基準。無
線通信の統一化を図ることにより、世界中の加盟国メンバーにモバイルマルチメディ
アサービスを提供することを目的としている。IMT-2000は次世代通信システムを指
すこともある。
ISDN . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . Integrated Services Digital Networkの略。エンド・トゥ・エンド(端末機器から端
末機器まで)を標準化されたインターフェースによるデジタル方式で結び付けること
により、音声、データ、イメージ、
ビデオなどを同時に送信することができる、公衆デジ
タル通信ネットワーク。
ITU . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 国際電気通信連合(The International Telecommunication Union)。国際連盟
の専門機関の一つとして1932年に設立された。スイスのジュネーヴに本部を置き、
政府機関および民間企業をメンバーとし、電気通信サービスにおける国際間の取り決
め条項の調整を行う。
パケット通信 . . . . . . . . . . . . . . . . . . パケット交換型データ通信。情報をパケットと呼ばれる小さなブロックに分割し、アドレ
(Packet data communications)
スを記録させたヘッダーにより、それぞれのパケットの管理を行う方法。このシステム
により、一つのチャンネルで多数のユーザーの情報の送受信をできるため、チャンネ
ルを効率良く利用することが可能。
PDC . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . Personal Digital Cellularの略。音声通信・回線交換型データ通信、パケット交換型
データ通信を具備したデジタル移動通信方式。この方式では、音声通信にはフルレー
ト、ハーフレート(5.6kbps)の符号複号器(CODEC)方式が使われており、回線交換
型データ通信では最高で9.6kbps、パケット交換型データ通信では28.8kbpsのデー
タ速度が実現され、回線の効率的使用が可能。
PHS . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . Personal Handyphone Systemの略。日本国内で開発されたデジタル通信方式
であり、1995年からサービスを開始。基本的には、アンテナが設置された屋内外周辺
で使用できるデジタルコードレス電話。PHSは家庭内や会社内ではコードレス電話と
して、また屋外では携帯電話として使用可能。
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PIAFS . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . PHS Internet Access Forum Standardの略。インターネット接続基準フォーマッ
トの一つ。
交換機 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 通信ネットワーク上の交換地点、ユーザーから発信される情報によって回線を自動的
(Switch)
に切替える装置。
T1P1 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 米国の電気通信標準化機関である米国規格協会(ANSI)の認証委員会である、
T1委
員会の下部組織。T1委員会はT1P1を含む6つの技術小委員会(TSC)から構成され
る。T1P1の主な役割は、移動通信サービス、
システムに関する標準および技術報告の
作成、勧告がある。
TIA . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . Telecommunication Industry Associationの略。米国の業界団体で、通信ネッ
トワーク関連の製品・部品と取扱う約900社からなる。
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会社概要
(1999年6月30日現在)
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エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社
■本社
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〒105-8436 東京都港区虎ノ門2-10-1 新日鉱ビル東棟
TEL:
(03)5563-7015
e n d e d
■上場証券取引所
東京証券取引所 市場第一部
毎日の生活の中に
■株式数
授権株式数:6,300,000株
日本の国内における携帯電話の契約数の増加
発行済株式数:1,915,200株
は、過去3年間連続で1,000万を超え、累計契約
当社は1999年9月13日に、普通株式1株を5株の割合で分割する予定です。
この分割により、発行済株式総数は9,576,000株となります。当社の発行する
数は1999年3月末、ついに4,000万を突破し、
株式の総数を38,300,000株に増加することを、1999年6月開催の定時株主
総会で承認されております。
携帯電話の普及率は日本の全人口のおよそ3分
■株式名義書換代理人
東洋信託銀行 証券代行部
の1に達しました。特にドコモの携帯電話は、唯一
の単一事業者による全国サービス提供などの理
〒137-8081 東京都江東区南砂7-10-11
TEL:03-5683-5111
由から、多くのユーザーに支持され、契約数は
2,400万を突破、
ドコモの推計による市場シェア
■ADR名義書換代理人
は57.5%となりました。今や老若男女、あらゆる
バンク・オブ・ニューヨーク
ニューヨーク バークレイストリート101番地 米国
人々の日々の生活の中にドコモがあります。
TEL:212-815-2042
■独立監査人
朝日監査法人(アーサーアンダーセン メンバーファーム)
Do Communications Over The Mobile Network
99.9%
■設立
1991年8月
ドコモの人口カバー率
57.5%
■連絡先
IR室
TEL:
(03)5563-7265
FAX:
(03)3568-8942
ドコモの推計による市場シェア
■ ホームページ
エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社は、インターネット上の自社ホームページを
通じてさまざまな情報を提供しています。
URL:http://www.nttdocomo.co.jp/
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NTT ドコモ アニュアルレポート 1999 年 3 月期
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At the Frontier of Mobile Multimedia
モバイルマルチメディアの推進
エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社
NTT ドコモ アニュアルレポート 1999 年 3 月期
Printed in Japan
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