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会社案内 2016-2017

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会社案内 2016-2017
エ ネ ル ギ アグ ル ープ 企 業
■ 電気事業および電気事業サポートほか
■ 総合エネルギー供給事業
中電工業株式会社
株式会社エネルギア・ソリューション・アンド・サービス
中電プラント株式会社
株式会社パワー・エンジニアリング・アンド・トレーニングサービス
中国計器工業株式会社
水島エルエヌジー株式会社
中電環境テクノス株式会社
Chugoku Electric Power Australia Resources Pty. Ltd.
■ 情報通信事業
株式会社エネルギア・コミュニケーションズ
Chugoku Electric Power International Netherlands B.V.
株式会社電力サポート中国
中電技術コンサルタント株式会社
■ ビジネス・生活支援事業
テンパール工業株式会社
中国企業株式会社
中国高圧コンクリート工業株式会社
株式会社エネルギア・ビジネスサービス
瀬戸内共同火力株式会社
株式会社エネルギア・ロジスティックス
瀬戸内パワー株式会社
株式会社アドプレックス
大崎クールジェン株式会社
株式会社エネルギア介護サービス
エア・ウォーター&エネルギア・パワー山口株式会社
株式会社福利厚生倶楽部中国
株式会社中電工
ハウスプラス中国住宅保証株式会社
中国電機製造株式会社
株式会社小月製鋼所
■[参考]電気の保安
イームル工業株式会社
一般財団法人中国電気保安協会
広報部門 広報コミュニケーショングループ 〒730-8701 広島市中区小町4-33
TEL 082-544-2849 FA X 082-504-7006 http://www.energia.co.jp/
2016.09
ご あ い さ つ
会社概要
社
中国電力株式会社
名
所 在 地( 本 社 )
〒730-8701 広島県広島市中区小町4-33
設
立
1951年5月1日
金
1,855億2,700万円
資
本
発 行 済 株 式 総 数
3億7,105万5,259株
株
数
119,476名
主
従
業
員
数
9,524名
契
約
口
数
5,292千口(特定規模需要および他社販売を除く)
販
売
電
力
量
( 2 015 年 度 )
発
電
設
電灯
17,710百万kWh
電力
39,009百万kWh
合計
56,719百万kWh
11,505億1,400万円
売 上 高( 営 業 収 益 )
地域で選ばれ,
(2016年3月31日現在)
備
地 域 をこ えて 成 長 する
企 業 グ ル ープ を 目 指 して
火力 12カ所
7,801千kW
水力 99カ所
2,909千kW
原子力 1カ所
820千kW
新エネルギー
2カ所
6千kW
114カ所
11,536千kW
合計
中国電力株式会社
発電電力量(発電端)
火力 57,231百万kWh
( 2 015 年 度 )
水力 4,374百万kWh
原子力 代 表取 締役 社長執行役 員
0kWh
新エネルギー
清水 希茂
3,239百万kWh
合計
64,844百万kWh
※他社受電を含み,
特定融通を除く
送
変
電
電
設
設
送電線路亘長
備
地中
608km
架空
7,955km
変電所数
備
476カ所
出力
配
新たな経営理念
「信頼。創造。成長。」
2016年4月から電力小売全面自由化が
いきたいという思いとして掲げたものです。
我々は ,この 新たな経 営 理 念 の下 ,
巻く経営環境は,かつてないほど大きく
変化しています。
新たな価値を創造し,
お届けしてくことで,
グループ全社員が一丸となって新時代に
お客さま,そして中国 地 方に「 なくては
挑戦してまいります。
ならない」
と言っていただける企業を目指し
始まり,2020年には送配電部門の法的
分離を控えるなど,当社グループを取り
やサービス等,当社グループならではの
てまいります。
地域で選ばれ,地域をこえて
当社グループは60年以上にわたって,
中国
加えて,
当社グループが,
将来にわたって
ステークホルダーの皆さまの
期待にお応えするために
電
設
配電線路亘長
備
取締役会
社長
強みが生かせる分野に新たな成長機会を
の皆さまの多様なニーズにお応えできる
80,254km
お客さまサービス本部
営業所等
電源事業本部
発電所等
流通事業本部
電力所等
上関原子力立地プロジェクト
これまで以上にコンプライアンスに留意し,
地域の皆さまとしっかりと向き合い,
地域
3,061km
架空
(2016年7月1日現在)
は成り立ちません。
競争時代に入るからこそ,
さらに発展していくためには,グループの
地中
組織図
経営会議
当社の事業はお客さまからの信頼なくして
54,238千kVA
原子力強化プロジェクト
販売推進部門
経営企画部門
コンプライアンス推進部門
こうした環 境変化に対応すべく,当社
地域に良質で低廉な電力を安定してお届け
見いだしていくことも必要と考えています。
よう,皆さまと同じ目線・立 場で対 話を
グループは,
新たな経営理念として,
「信頼。
することにより,地域の発展に貢献する
電 気 事 業を中 心 に 培 ってきた 技 術 や
重ね,
これからも地域とともに歩んでいき
創造。
成長。
」
を掲げました。
ことを使命として取り組んでまいりました。
ノウハウを,中国地 域に限らず,地 域を
たいと考えています。
これは,
当社グループが中国地域を事業
電力システム改革という新たな時代に
こえた国内,
さらには海外でも活用できる
より一層お客さまに信頼され,選択して
の基盤とし,地域の皆さまに育てていた
おいても,我々の事業基盤は中国地域に
よう検討し,
変化に柔軟に対応していきたい
いただける企業になるべく,
積極的な情報
だきながら,
電気事業を中心とする事業を
あることに変わりはありません。今後も,
と考えています。
発信を行い,
皆さまからお寄せいただく声
管財部門
展開してきたという原点を再認識すると
中国地域の安定供給を守っていくことは
に真摯に向き合い,
誠実にお応えしてまい
情報通信部門
同時に,今後の事業環境変化も展望し,
もとより ,徹 底した 経 営 効 率 化 の下 ,
地 域をこえて成長する企業グループ」と
グループとして将来にわたり大 切にして
お客さまに喜んでいただける料金メニュー
なることを目指してまいります。
考査部門
01
これらの取り組みにより,
「地域で選ばれ,
グループ経営推進部門
中電病院
国際事業部門
シンガポール駐在員事務所
人材活性化部門
広報部門
環境部門
エネルギア総合研究所
ります。
支社(鳥取・島根・岡山・山口・東京)
監査等委員会
監査等委員会室
02
お客さまのために 地域のために
今と未来を見つめ 磨き続ける「ソ
ソウリョク」がある。
P.
05
P.
23
P.
29
P.
03
ごあいさつ
01
会社概要
02
創力
05
火力発電
07
原子力発電
11
水力発電
17
再生可能エネルギー
21
送力
23
送配電
25
想力
29
お 客さまサービス
31
環境への取り組み
35
総力
37
海外事業
39
グループ事業 , 社会貢献
40
人材・組織,CSR
41
コンプライアンス
42
供給設備の概要
43
37
04
創力
自給 率 6 % の 国で,電気を 創 る。
資源をほとんど持たない日本のエネルギー自給率は, わずか6%。
エネルギーの大部分を海外からの輸入に頼っています。
こうした中で,暮らしや社会を支える電気を安定してお届けするには,
「安全確保(Safet y)」を大前提に,
「安定供給(Energ y Secu rit y)」
「経済性(Economic Efficiency)」
「 環境への適合(Environment)」の
3つのEを同時達成する「S+3E」の観点から
電気を創ることが大切だと考えています。
そのため,特定の電源に偏ることなく,各発電方法の特長を生かして
バランスよく組み合わせる「エネルギーミックス」に取り組みます。
安定供給
Energy Security
経済性
Economic Efficiency
環境への適合
Environment
安全確保
Safety
発 電 方 式 ごとのメリット・デメリット
発電方式
デメリット
火力
・ 安定的に大量の発電が可能
・ 国 際 的な 資 源 獲 得 競 争 の 激 化 に伴う
将来的な調達リスクの懸念
石油
・ 運搬・取り扱い・貯蔵が容易
・ 発電出力の調整が容易
・ 埋蔵量が少ない
・ 価格が乱高下しやすい
石炭
・ 埋蔵量が豊富で安定的な調達が可能
・ 他の化石燃料に比べ価格が安い
・ CO 2 排出量が多い
LNG
・ 他の化石燃料に比べCO 2 排出量が少ない
・ 長期貯蔵・機動的な調達が困難
・ 石油価格に連動して価格が変動
・ 純国産資源として永続的な利用が可能
・ 発電時にCO 2を出さない
・ 風力・太陽光などは天候など自然条件に
左右され,
出力が不安定
・ 他の発電方法に比べて発電コストが高い
水力
・ エネルギーを電力に換える効率が高い
・ 大規模ダムの開発の余地が限定的
風力
・ 今後の導入拡大が見込まれる
・ 他の再生可能エネルギーに比べ,設備コストが
低い
・ 大量に発電するためには広い面積が必要
太陽光
・ 需要の多い昼間に発電が可能
・ 小規模な利用が可能
・ 建設費が高いため,発電コストが高い
・ 大量に発電するためには広い面積が必要
バイオ
マス
・ 他の再生可能エネルギーに比べ , 安定的な
発電が可能
・ 地域資源の有効活用が可能
・ 資源が広い地域に分散しているため,
燃料の収集・運搬・管理にコストがかかり
発電コストが高い
・ 安定的に大量の発電が可能
・ 少ない燃料で大量のエネルギーを取り出せる
・ 発電時にCO 2を出さない
・ ウランの調達が安定的
・ 万が一事故が起こった際のリスクが甚大な
ため,安全対策の徹底が必要
・ 高レベル放射性廃棄物の最終処分地の
選定が必要
再生可能
エネルギー
原子力
05
メリット
06
火力発電
今 を 明日を
支 える
電気を 創 る。
発電力をより高めるため
熱効率を高める機器を導入しています。
石炭火力発電の環境負荷を抑える
クリーンコール・テクノロジーの開発を進めています。
当 社の火力発 電 所では,
L N Gコンバインドサイクル発 電 方 式の
供給安定性・経済性に優れる石炭火力を将来にわたって活用する
導 入や超々臨 界 圧 発 電 方 式の採 用などにより,
熱 効 率が向 上して
ため,「高効率化」
と
「クリーン化」技術として,究極の高効率石炭火力
います。
(2015年度実績:40.7%)
発電である石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)※1とCO 2 分離・
火力発電所の熱効率が1%アップすると,
1年間で約20万kl(重油
換 算 )の燃 料の節 約につながるとともに,
C O 2 の排 出 量を約 6 0 万
回収を組み合わせた革新的低炭素石炭火力発電の実現を目指し,
「大崎クールジェンプロジェクト」
を実施しています。
t-CO 2 削減できます。そこで,
経年設備を更新する際に,
より効率的
本プロジェクトは,IGFCの基盤技術である酸素吹石炭ガス化複合発電
な機器を導入するなどして,
熱効率のさらなる向上を図っており,
柳井
※2 実証
(酸素吹IGCC)
(第1段階)
,CO2分離・回収型IGCC実証
(第2段階)
,
発電所ではガスタービンを,
新小野田発電所では蒸気タービンを取り
替えています。
創力
CO2分離・回収型IGFC実証
(第3段階)
で構成されています。電源開発
(株)
と共同で設立した大崎クールジェン
(株)
が,2017年3月からの酸素吹
IGCC実証開始に向けて順調に試運転を進めているほか,第2段階の
CO2分離・回収型IGCC実証事業にも着手しています。
なお,本事業は,経済産業省補助事業(2012∼2015年度)
および
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
助成事業(2016年度∼)
として実施しています。
※1 石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)
IGFC: Integrated Coal Gasification Fuel Cell Combined Cycle
IGCCに燃料電池を組み合わせて発電効率をさらに向上させる技術
※2 酸素吹石炭ガス化複合発電(酸素吹IGCC)
IGCC: Integrated Coal Gasification Combined Cycle
酸素を用いて石炭をガス化し,水素と一酸化炭素を主成分とする生成ガスを製造し,
ガスタービンと蒸気タービンにより複合発電する技術
実証試験システムの概要
第2段階:
CO 2分離・回収型
IGCC実証
第1段階: 酸素吹IGCC実証
ガス化炉
CO2
一酸化炭素,水素
新ガスタービンの据え付け(柳井発電所)
水素
石炭
蒸気
燃料電池
酸素
CO 2 の排出量が少ない
LNGの利用を拡大しています。
空気
圧縮機
酸素製造
装置
ガス
蒸気
タービン タービン 発電機
第3段階:
CO 2分離・回収型
IGFC実証
石油火力の玉島発電所1号機は,
優れた環境特性を有するLNGの
利用も可能とするため,
ボイラと一部設備の改造を行い,
2014年4月に
運転を開始しました。
2種類の燃料を使用可能にすることで,さらなる供給安定性の向上,
環境性の向上および燃料コストの低減を図ります。
経済的かつ安定的に
燃料を調達しています。
原子力発電所の稼働停止や再生可能エネルギーの拡大などにより,
火力燃料の消費量が大幅に変動する中,各燃料の需給・価格動向に
機動的・柔軟的に対応した調達により,電気の安定供給に欠かせない
燃料を経済的・安定的に確保しています。
具体的には,
燃料調達先・契約の多様化や燃料品質制約の緩和,
電力の需要動向に応じた追加調達などを実施しています。
また,専用船の活用や他社との共同輸送を含めた効率的な物流体制
石炭・石油・LNG(液化天然ガス)などの燃料を燃やして高温・高圧の蒸気をつくり,
により,安定的に運用しています。
発 電 機につながれたタービンを回 転させて発 電します。
主な取り組み
安定的かつ大量に発電でき,現在,日本で一番多く電気を生み出している発電方法です。
燃料の調達や設 備の維持・管理を確実に行うとともに,
熱 効 率 の 向 上 や C O 2 排 出 量を 抑 制 するた め の 技 術 開 発 にも 力 を 注 ぎます。
改造した玉島発電所1号機
07
石炭
・調達時期
(値決め時期)の分散化
・近距離産地
(インドネシア等)
の石炭および低品位石炭の利用
LNG
・需要動向に応じた追加調達の実施
・新規調達先拡大への対応
石油
・油価変動等の環境変化に応じた機動的な調達の実施
・低品位油の利用
その他
・上流権益事業への参画
(豪州ボガブライ炭鉱の権益を一部取得)
08
創力
火力発電
火力発電
火力設備の点検・補修で安定供給と
信頼性の維持・向上に努めています。
火力発電所では,定期点検に伴う比較的長期の発電停止期間を
利 用し, 経 年 劣 化 の 進 んだ 設 備・機 器 の 修 理 や 取り替えなどを
( SOx )や窒素酸化物( NOx ),
ばいじんなどの大気汚染物質が含まれる
ため,
これらを取り除く排 煙 脱 硫 装 置 ,
排 煙 脱 硝 装 置をはじめとする
実施しています。
また,
電力需要が高まる時期の前に全ユニットを順次停止し,
比較的
火力発電のしくみ
大気汚染防止対策に取り組んでいます。
火力発 電 所の排出ガスには,
酸 性 雨の原 因とされる硫 黄 酸 化 物
設備を設けています。
1
燃料
火力発電の概要図
石炭サイロ(貯炭場)
燃料タンク
船で運ばれてきた石炭は,
石炭サイロ
船で運ばれてきた重 原 油 ,
LNG
( 貯炭場 )に貯蔵します。貯蔵した石炭
( 液化天然ガス)は,
それぞれ専用の
は,
コンベアで
タンクに貯蔵
行っています。
硫黄酸化物( SOx )対策
微粉炭機へ
し,
そこから
今 後も各 設 備の的 確な点 検・補 修により信 頼 性の維 持・向 上に
硫黄分の少ない燃料や硫黄分を含まないLNGなどの使用による
運んで粉末状
ポンプでボイラ
努めます。
燃料対策,
発 生した硫 黄 酸 化 物を9 0%以 上 除 去できる排 煙 脱 硫
にされ,
ボイラで
へ送られ燃焼
装置の設置により,
硫黄酸化物の排出抑制に努めています。
燃焼されます。
窒素酸化物( NOx )対策
石炭火力発電所の例
短 期 間で煙 道 修 理 や 水 路 清 掃などを行う「 重 負 荷 期 前 点 検 」を
創力
石炭サイロ( 貯炭場 )
タービン
蒸気
空気
火
燃料
冷却水
復水器
水
LNGタンク
されます。
発電機
水
発電所からの窒素酸化物については,
燃焼改善対策や,
発生した
窒素酸化物を80%以上除去できる排煙脱硝装置の設置などにより
排出抑制に努めています。
硫黄酸化物の除去
ばいじんの除去
排煙の常時監視
周辺環境との調和
窒素酸化物の低減
・二段燃焼方式
・低NOxバーナ
窒素酸化物の除去
蒸気
ばいじん対策
電 気 式 集じん装 置やろ過 式 集じん装 置を設 置しており,
排煙脱硫
( 再加熱器 )
ガスガスヒータ
煙突
装置と組み合わせて99%以上を除去しています。
( 熱回収器 )
ガスガスヒータ
給水
バンカ
通風機
0.6
ぱく
需給 迫時の供給力を確保するため
グループ企業・協力会社と連携しています。
石こう製造装置
0.4
続けているため,
補修作業などで発電所を停止できる時期が限られて
設 備の巡 視 強 化や予 防 保 全 工 事などを実 施することでトラブルを
未然に防いでいます。
また,
ガスタービンは気温上昇に伴い,
出力が低下する特性がある
ため,
夏 季 の 供 給力確 保に向け,
水 島 発 電 所1号 機 ,
柳井発電所
1号 系 列にガスタービン吸 気 冷 却 装 置を設 置し,
出力回 復を図って
います。
タンク
循環
ポンプ
石こう倉庫
SOx排出原単位
放水口
水中放流
水温監視
コンベア
( 防じんカバー付 )
連続式揚炭機
(アンローダ)
灰捨場
石炭サイロ
0.0
石炭船
( 年度 )
ガスタービン吸気冷却装置概要
ローディングアーム
( 荷役装置 )
オイル タンカー
フェンス
純水
大気
吸気冷却装置範囲
シップローダ
( 荷役装置 )
軽油タンク
防油堤
防油堤
排水 排水の浄化
石こうの
有効利用
排水の監視
排水処理装置
漏油防止
放流
漏油拡散防止
空気圧縮機
工業用水
放水路
1
0.16
85 90 95 00 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15
吸気
フィルタ
給水
ポンプ
深層取水
0.2
0.1
純水装置
フライアッシュ回収装置
取水口
います。そのため,
当社やグループ企業 ,
協力会社が一体となり,
発電
補給水
軽油ポンプ
水温監視
0.30
0.3
緑化
微粉
炭機
NOx排出原単位
原 子力発 電 所の稼 働 停 止により,
火力発 電 所は高 稼 働 運 転を
送電線
復水器
石炭灰の
有効利用
0.5
開閉所
4
発電機
低圧
タービン
排煙
脱硫装置
緑化
高圧タービン
低騒音型変圧器
発電機
排煙脱硝
装置
空気予熱器
電気式
集じん装置
( g/kWh )
水噴霧
ボイラ
中圧タービン
SOx・NOx排出原単位( 火力発電電力量当たり排出量の推移)
経年劣化対策:ボイラ用配管の取り替え( 三隅発電所 )
ひっ
アンモニア
3
2
発 電 所で発 生したばいじんを捕 集するため,
静 電 気を利 用した
ガスタービン
2
冷却空気
燃料ガスと空気の燃焼エネルギーで発電するガスタービンは,
気温上昇による空気密度(空気質量)の減少で出力が低下
するため , 噴 出した水 の 気 化 熱で空 気 温 度を下げることで
出 力 回 復を図ります。
排煙脱硫・脱硝装置( 下関発電所 )
ボイラ
3
蒸気タービン
4
発電機
ボイラでは,
石 炭や 重 原 油 ,
L N Gなどの
タービンに送られてきた高温・高圧の蒸気により,
タービンに直 接つながっている発 電 機が
燃料を燃焼し,
その熱でボイラ内にある何万本
動翼( 羽根車 )
を1分間に3,600回転という高速で
回 転して約 2 万 V の 電 気を発 生させます 。
という管( チューブ )の中を流れる水を熱して
回転させます。タービンを回転させた後の蒸気は,
発電機でできた電気を無駄なく送るため,
変圧器で
高 温・高 圧
復水器の中で海水
11万∼22万
の 蒸 気を
によって冷やされ,
V に 電 圧を
つくり,
蒸気
水 に 戻された 後 ,
上げて 送 電
タービン へ
ボイラへ 送られて
します。
送ります。
ボイラ外観
再利用します。
タービン動翼( 羽根車 )
タービン
左から励磁機※,発電機,
※発電機の磁界をつくるための界磁回路の電源装置
09
10
原子力発電
高く強 い
安全意識 で
電 気を 創 る 。
定期的に機器・設備の点検,整備・調整を
行い,安全で安定的に運転しています。
環境放射線を24時間測定し,
厳重な放射線管理を行っています。
原子力発電所は非常に多くの機器・設備で構成されており,
それら
当 社は,
島 根 県とともに島 根 原 子力発 電 所 周 辺の海 水や土 壌 ,
の点検・保守は,
安全で安定的な運転のために極めて重要です。
農水産物に含まれる放射性物質の濃度を定期的に測定し,
周辺の
機 器・設 備の点 検は,
予 防 保 全の観 点から,
設 備が故 障してから
環境に影響を与えていないか,
確認を行っています。
修理するのではなく,
あらかじめ定められた期間ごとや運転中の機器
また,
発 電 所 周 辺に設 置しているモニタリングポスト※ により環 境
の状況に応じて,
故障する前に点検し,
整備・調整を行っています。
放射線を24時間測定し,
異常がないことを確認するなど厳重な放射線
また,
日常の保全活動における点検・検査の結果や他の発電所で
管 理を行っており,
測 定 結 果は島 根 県および 鳥 取 県 の 広 報 誌や
発生した事故・故障を評価した最新の技術的知見などを反映すること
ホームページで公表されています。
により,
同様の事故・故障の再発防止対策を行っています。
発 電 所で働く人が 受ける放 射 線 量については,
機 器 の自動 化 ,
さらに「 統 合 型 保 全システム ※ 」を導 入し,
保守活動のPDCA
遠隔操作機器の採用および作業前の模擬訓練などによって,
できる
サイクルを回して保全の高度化や人的エラーの低減を図っています。
だけ低く抑えるよう努めており,
法 令で定められた放 射 線 量を大きく
※統合型保全システム:保守管理活動全体を管理するシステム
創力
下回っています。
※モニタリングポスト:周辺環境における放射線量率を連続監視するための施設
トラブルへの適切な対応操作を
繰り返し訓練しています。
島 根 原 子力発 電 所の近 隣にある運 転シミュレータ訓 練 棟では,
運 転員の訓 練のため,
原 子 炉・タービン・発 電 機などの挙 動を模 擬
できる運転シミュレータを設置し,
起動・停止やさまざまなトラブルへの
適切な対応操作の訓練を繰り返し行っています。
また,
発 電 所 構 内の技 術 訓 練 棟では,
設 備の保 守に必 要な知 識
や 技 能 の 習 得を目的とした,
機 械・電 気・計 測 機 器 の 分 解 ,
点検,
モニタリングポスト
組立,
試験などの訓練を計画的に実施しています。
島根原子力発電所不適切事案に係る
再発防止対策に取り組んでいます。
2010年に島根原子力発電所の点検不備問題が判明して以降 ,
直 接 的な原 因の再 発 防 止 対 策として手 順 書の見 直しなどを行うと
ともに,
根本的な原因の対策として「原子力品質マネジメントの充実」
と「 原 子 力 安 全 文 化 の 醸 成 」を二 つの 柱とする再 発 防 止 対 策に
着実に取り組んできました。
これら再発防止対策を進めている中で,2015年6月に島根原子力
発電所において低レベル放射性廃棄物のモルタル充填に用いる流量計
問題が判明し,多くの関係者の皆さまからの信頼を大きく損ねることと
なり,極めて重く受け止めています。
島根2号機シミュレータ
これまで実 施してきた点 検 不 備 問 題の再 発 防 止 対 策 等を継 続
するとともに,低レベル放射性廃棄物のモルタル充填に用いる流量計
問題を踏まえて策定した再発防止対策を確実に実施し,全力で信頼
回復に取り組んでいきます。
ウラン燃 料が 核分裂する時に発 生する熱で蒸気をつくり,タービンを回 転させて発電します。
発 電 時にC O 2 を排出せず,少量の燃 料で大 量のエネルギーを長期 間にわたり取り出せます。
機 器や設 備の点検 保 守 ,万が一を想 定した訓 練など ,何よりも安 全を優先し ,
決められた基 準を満たすだけでなく,たゆまぬ努力でさらなる安 全 性を追 求します 。
島根3号機シミュレータ
11
原子力安全文化有識者会議
12
創力
原子力発電
原子力発電
福島第一原子力発電所の事故を教訓に,
より想定を厳しくした新規制基準が施行されています。
東 京 電力( 株 )福 島 第 一 原 子力発 電 所の
な考え方 である「 深 層 防 護 ※ 1 」を強 化した
策定され,
2013年7月に施行されました。
新 規 制 基 準では,
地 震・津 波 の 想 定をより
いっすい
厳しくするとともに,
火山・竜巻や内部
水※2 に
対する対応等が新たに求められています。
また,
万一,
重 大 事 故 等が 発 生した場 合 の
対応として,
従来は,
事業者の自主的な取り組みと
なっていた「シビアアクシデント ※ 3 対 策 」が,
シビアアクシデント対策
新たな規制基準が ,
原子力規制委員会により
信頼される原子力発電所を目指し,
積極的に情報を公開しています。
見直し
従来の規制基準
事故の教訓を踏まえ,
原子力安全に対する基本的
単一の 機 器 の故 障を想 定しても
炉心 損 傷に至らないことを確 認
当 社では,
安 全 確 保を第 一に ,
より信 頼される原 子 力 発 電 所を
新規制基準
新設
島根原子力発電所1号機の
目指して,
積極的な情報公開に努めています。
意図的な航空機衝突への対応
放射性物質の拡散抑制対策
格納容器破損防止対策
炉心損傷防止対策
(複数の機器の故障を想定)
廃止措置に取り組んでいます。
当 社 のホームページでは,
島 根 原 子力発 電 所 の 安 全 対 策 への
取り組 みや 2 号 機 の 新 規 制 基 準 適 合 性 に 係る審 査 状 況などの
情報を掲載しています。
島 根 原 子 力 発 電 所1号 機 については ,
また,
本 社と島 根 原 子力館に原 子力関 係 情 報をご覧いただける
2 0 1 3 年 7月施 行の改 正 原 子 炉 等 規 制 法
「エネルギア原子力情報コーナー」
を開設し,
原子炉設置許可申請書
において,
原子力発電所の運転期間が原則
などの資料を公開しています。 40年と規定されたことなどを踏まえ,
2015年
4月30日をもって営業運転を終了しました。
新設
今 後の廃 止 措 置については,あらかじめ
いっすい
シビアアクシデント対策
(事業者の自主的な対策)
新たに規制対象となっています。
内部 水に対する考慮(新設)
作 業 の 計 画( 廃 止 措 置 計 画 )を策 定し ,
自然現象に対する考慮
(火山・竜巻・森林火災を新設)
国の許 可を受けることとなっており,
当 社は
2 0 1 6 年 7 月4日, 同 機 の 廃 止 措 置 計 画
認 可 申 請 書を原 子 力 規 制 委 員 会 に 提 出
自然現象に対する考慮
※2 内部
水:発電所の建物等に施設される機 器・配管の
破 損による漏 水や 消 火 設 備 の 作 動による
放水などによって,建物内にあふれ出る水
設計基準
※1 深層防護:安 全 対 策を重 層的に施しつつも,それぞれ
の 安 全 対 策 を 考 えるに 当 たっては ,他 の
対 策 に 頼 ることなく ,当 該 の 対 策 だけ で
目的が達成できるようにすること
火災に対する考慮
創力
火災に対する考慮
新設
・
強化
しました。
当 社は今 後とも,
安 全 確 保を最 優 先 に
電源の信頼性
取り組んでまいります。
電源の信頼性
その他の設備の性能
その他の設備の性能
※4
※3 シビアアクシデント:原子炉が重大な損傷を受けるような
事象
耐震・耐津波性能
耐震・耐津波性能
強化
エネルギア原子力情報コーナー(島根原子力館)
※4 設計基準:シビアアクシデントを防止するための基 準
出典:「原子力規制委員会資料」
をもとに作成
島根原子力発電所の安全性の向上に取り組んでいます。
島 根 原 子 力 発 電 所では,
現在建設中の
島根原子力発電所安全対策イメージ図
3号機を含め,
福島第一原子力発電所と同様の
事故を決して起こさないという強い決意の下,
自然災害評価
安全確保に向けた対策の多重性や多様化を
考慮しながら,
「シビアアクシデントを起こさない
意図的な航空機衝突への対応
ための対策」
と
「万が一,
シビアアクシデントが
免震重要棟
起きた場 合 の 対 策 」を中 心 に 安 全 対 策を
進めています。
3号機エリアの防波壁
建物外壁の水密扉
免震重要棟の
設置
建物内の水密扉
敷地外への
放射性物質の
放出抑制対策
現 在は,
発 電 所 の 安 全 性をさらに高める
原子炉建物
ための対策工事にも取り組んでいます。
海抜50m
代替注水
機能確保
水素爆発防止機能確保
緊急時対応訓練の実施
緊急時対策所の
設置
水供給
機能確保
外部電源の
強化
ガスタービン
発電機の設置
大規模な地震や津波の発生によって全ての
燃料プール
タービン建物
電源が喪失するといった原子力災害を想定した
津波対策
海抜15mの防波壁
「緊急時対応訓練」
を繰り返し行っています。
緊急用開閉所
海抜44m
敷地高さ海抜8.5m
また,訓練から抽出される課題を踏まえながら,
訓練内容の充実を図っています。
津波の評価
原子炉補機海水
ポンプエリアへの
防水壁設置
津波対策
ポンプの長尺化
送水車による代替注水訓練
13
電源供給
機能確保
防水性を高めた
扉
(水密扉)
への
取り替え
移動式代替
熱交換設備等の配備
海抜15m
送水車
フィルタ付ベント
設備の設置
火災対策
耐震性を有した
消火設備の設置
地震の評価
地下構造調査
( 深度2,000m )
移動式代替熱交換車
14
創力
原子力発電
原子力発電
創力
原子力発電のしくみ(沸騰水型)
原子炉建物
6
蒸気
1
原子炉格納容器
蒸気乾燥器
2
原子炉圧力容器
タービン建物
気水分離器
6
制御棒
水
7 タービン
8
制御棒
9
燃料
集合体
圧力抑制室
制 御 棒は,
中 性 子を吸 収しやすい物 質(ホウ素または
復水器は,
タービンを回し終えた蒸気を
原子炉格納容器の下部に
冷却し,
再び水に戻す設備です。復水器の
ある貯水槽で, 原 子 炉 格 納 容
ことによって,
原子炉内の中性子の量を制御し,
原子炉の
中にある3万∼4万本の細い管の中に冷却水
器や圧力容器の内部の 圧 力
出力を調整する役割を果たしています。原子炉を緊急停止する
である海水を通すことで,
効率よく冷やすこと
が 水 蒸 気 等で上 昇した場 合
必要がある場合には,
全ての制御棒を素早く一斉に挿入し,
ができます。
に,
その蒸 気を圧力抑 制 室に
10
3
11
ハフニウム)
を含んでおり,
燃料集合体の間に出し入れする
核分裂の連鎖反応を止めることで,
原子炉を停止します。
発電機
復水器
7
タービン
8
発電機
導いて冷 却することで,
圧力
原子炉再循環ポンプ
を低 下させます。また,
非常時
原子炉内の冷却水を循環させ,
燃料を
に 原 子 炉を冷 却 するための
原子炉で沸騰させた蒸気の力でタービンを回し,
タービン
冷却するためのポンプです。また,
再循環
水源としても使用します。
と連 結している発 電 機を回 転させて電 気を起こします。
ポンプ の 流 量を調 整 することによって ,
蒸気を発電に利用するしくみは,
火力発電と同じです。
原子炉の出力を調整することができます。
放水口
10 原子炉
再循環ポンプ
9
水
復水器冷却水
( 海水 )
復水器
取水口
水
ポンプ
水
11 圧力抑制室
島根原子力発電所3号機で採用,
上関原子力発電所に採用を予定している改良型沸騰水型原子炉( ABWR )の特長
ABWRは,
安全性・信頼性をより一層向上させるため,
これまでに培ってきた従来型の沸騰水型原子炉( BWR )における発電所の建設や運転・
保守の経験を踏まえ,
国,
製造会社,
電力会社で開発した技術を集大成したものです。
給水ポンプ
原子炉建物
主な特長
3
2
3
燃料集合体
4
燃料棒
6
制御棒
ウラン燃料
蒸気
蒸気
乾燥器
上部タイ・プレート
原子炉圧力容器蓋
蒸気出口
ノズル
原子炉
圧力容器
ジェッ
ト
ポンプ
再循環水
入口ノズル
チャンネル・ファスナ
エクスパンション・
スプリング
上部格子板
シュラウド
約4.5m
給水ノズル
燃料集合体
制御棒
制御棒
案内管
原子炉圧力
容器支持
スカート
再循環水
出口ノズル
制御棒
ブレード
燃料被覆管
2
冷却孔
2
制御棒
駆動機構
約1cm
ペレッ
ト
部分長燃料棒
ペレット
制御棒駆動機構の駆動源を水圧と電動に多重化
緊急停止時の駆動は水圧で行い,
電動機がこれを補助することで,
安全性・信頼性が一層向上します。
約1cm
5
原子炉再循環ポンプを原子炉圧力容器に内蔵
原子炉内の水を循環させる大口径の配管をなくすことにより,
安全性がさらに向上します。
通常時の制御棒の駆動は電動で行います。
プレナム・スプリング
中性子
吸収棒
圧力抑制室
被覆管
1
3
鉄筋コンクリート製原子炉格納容器を採用
原子炉格納容器を原子炉建物と一体構造にすることで,
全体の重心が低くなり,
耐震性がさらに
向上します。
原子炉内蔵型再循環ポンプ
ペレッ
ト
スペーサ
下部端栓
標準燃料棒
炉心支持板
ローラ
復水器から
炉内
中性子
モニタ
プレナム・
スプリング
ウォータ・ロッド
気水分離器
炉心
スプレイ
上部端栓
プレナム
1
タービンへ
原子炉圧力容器
鉄筋コンクリート製
原子炉格納容器
原子炉
圧力容器
チャンネル・ボックス
下部タイ・プレート
制御棒
駆動機構
核分裂と制御のしくみ
ウォータ・ロッド
落下
速度
リミッタ
ウラン235に中性子が当たると,
「 核分裂 」が起こり,
膨大なエネルギーと新たな中性子が発生します。いったん核分裂が始まると,
中性子が
次々とウラン235に当たり,
核分裂が連続する状態になります( 連鎖反応 )。原子炉内では,
制御棒や燃料の90%以上を占めるウラン238が中性子を
1
原子炉格納容器
3
燃料集合体
燃料棒
主要な原子炉機器を包み込む鋼鉄製
燃料棒を束ねてチャンネル・ボックス
ウラン235は天然の中には約0.7%しか含まれていません。残り
の容器で,
その外側を厚いコンクリート
と呼ばれる合金製の筒に収めた
99.3%は核分裂しにくいウラン238です。燃料として使うには,
で覆い,万一の事故時に放射性物質を
ものが 燃 料 集 合 体です 。現 在
ウラン235を3∼5%に濃縮した
「低濃縮二酸化ウラン」
を使います。
閉じ込める役割を持っています。
島 根 原 子力発 電 所で使 用して
これを直径約1㎝,長さ約1㎝のペレットの形に焼き固め,被覆管の
いる燃 料 集 合 体 は , 基 本 的 に
2
原子炉圧力容器
高い圧力に耐える鋼鉄製の容器で,
放 射 性 物 質が 外 に 漏 れないように
なっています。
15
4
中に約350個詰め込み密閉したものを燃料棒といいます。
燃料棒を縦に9本,横に9本並べた
構造で組み立て,チャンネル・ボックス
に入れられています。
5
ペレット
装荷したウラン燃料は,
4∼5年程度使用します。ペレット1個で,
吸収し,
核分裂の連鎖反応を抑制する働きをしています。
原子の構造
核分裂と制御のしくみ
陽子
中性子
電子
中性子を吸収
分裂
約1兆分の1cm
約1億分の1cm
ウラン235( 3∼5%)
中性子を吸収
分裂
分裂
中性子
ウラン235
熱
ウラン238
熱
中性子を吸収
熱
制御棒
ウラン238( 95∼97%)
一家庭の約8カ月の電力を賄うことができます。
16
水力発電
巡 る資 源 を
創力
水力を有効に活用する取り組みを行っています。
生 かして
水力は再生可能な自然エネルギーであり,
運転中にCO2を
芸北発電所設置イメージ
(断面図)
排出しないため,
地球温暖化防止の面で有効な電源です。
電気を 創 る。
当社では現在,
これまで未利用であった落差を利用し,
99カ所目の水力発電所となる芸北発電所( 430kW,
広島県
山県郡 )
を建設し, 2016年3月に営業運転を開始しました。
取水口・水槽
芸北発電所
大佐川分水ダム
また,
既存設備の保全対策も計画的に行っており,
運転
かん の せ
開始から約70年が経過する神野瀬発電所( 2万kW,
広島県
こう ぼ
こう ずい ばき
三次市)
の高暮ダム
(高さ69.4m,
広島県庄原市)
では,
洪水吐
滝山川
未利用
落差
王泊
ダム
ゲート※の取替工事を実施中です。
芸北発電所水圧管路
(新設)
※洪水吐ゲート:洪水時にダムから水を放流するために,
ダム頂部に設置する
開閉や流量調節をする設備
大佐川分水路
(既設)
水力は,
水車で製粉・紡績を行うなど,
昔から暮らしを支えるエネルギー源として親しまれて
きました。中国電力でも古くから水力発電を活用してきましたが,
数多くの歴史を象徴
する発電所やダムが,
今なお現役で活躍しています。
その中には,
歴史上,
芸術上,
学術上
価値が高く,
「登録有形文化財」
として国に登録されているものも数多くあります。
岡山県内最古参の
水力発電所
小さな教会堂を
思わせる洋風建築の発電所
国内でも珍しい
バットレス構造の調整池
岡山県北部は水力開発に適した地形で,
1 9 2 8 年 7月に運 転を開 始した匹 見
美人の湯として知られる奥津温泉の
明治後期から昭和初期にかけて数多くの
発電所。
日本最西端の豪雪地帯の匹見川
近くで,1932年に運転を開始した奥津
水力発電所が建設されました。入発電所も
流域では,豊富な水量と急峻な地形である
発電所。
翌年には,電力需要に応じて出力
その中の一つで,
岡山県内に現存する最も
ことから,
早くから水力発 電 所の開 発が
を調整できるように水路の途中にバット
古い 水 力 発 電 所です。発 電 所 本 館は
行われてきました。発電所本館は,
小規模な
レス構造( 解説P20 )の調整池が建設
無 駄を省いたシンプルなつくりで,
発電
教 会 堂を思わせる洋 風 の 建 築 意 匠で
されました。一時は調整池を取り壊す話
いり
せき
開始から90年以上経った今でも,
当時の姿
まとめられており,
同年建設の豊川発電所と
もありましたが,最 大出力を維 持する
を留めている全 国 的にも希 少な存 在と
ともに島根県山間部における近代化遺産
ために撤去されず,完成当初の姿をほぼ
なっています。
の代表例として貴重な建造物です。
完全に留めています。
いり
大きなダムや小さな取 水 堰で川をせき止めて取 水し ,
入発電所
匹見発電所
奥津発電所
その 水の 流 れを利 用して,水 車を回 転させることで 発 電します。
1920年発電開始
吉井川水系 吉井川/最大出力1,600kW
岡山県苫田郡鏡野町
1928年発電開始
高津川水系 匹見川/最大出力2,000kW
島根県益田市匹見町
1932年発電開始
吉井川水系 吉井川/最大出力7,400kW
岡山県苫田郡鏡野町
水力は,発電時にCO 2 を排出しない循環型の自然エネルギーで,古くから利用されてきました。
貴重な資源をこれからも有効活用し,より効 率 的に発 電できるよう取り組みます 。
詳しい情報やその他の歴史的電力遺産は,中国電力ホームページでご覧いただけます。
http://www.energia.co.jp/isan/index.html
17
18
創力
水力発電
水力発電
水力発電のしくみ
1
取水口,
導水路,
調圧水槽,
水圧鉄管
2
水力発電所の種類
水路式発電所
水車
水 力 発 電 所で使われる水は ,
水圧鉄管を通って高速で高圧の
取水口で取り入れられ,
導水路,
水圧
流れとなった水が 水 車を勢いよく
鉄管を通って水車を回します。調圧
回し続けます。流れる水の量は,
水車の
水槽は,
導水路を流れてくる水の量
回転数を常に一定に保つよう調速機
と発電所で使う水の量とを調整する
によって制御され,
安定した周波数の
ための設備です。
電気を発電することができます。
取水口
創力
ダム式発電所
取水口
導水路
沈砂池
取水堰
水車
ダム
水槽
水圧鉄管
取水口
水圧鉄管
発電所
貯水池
余水路
発電所
河川
放水口
放水路
放水口
貯水池
導水路
1 取水口
調圧水槽
河川の上流に取水堰をつくって水を取り入れ,
この水を緩い勾配の
川幅が狭く,
両岸の岩が高く切りたったような場所にダムを築き,
水を貯めて
水路により下流まで導き,
河川との間に落差を得て発電する方式です。
落差をつくり,
発電する方式です。なお,
この発電方式は,
ダムに貯えられた水を
利用するため,
必要な発電電力量に応じて出力を調整できる利点があります。
ダム水路式発電所
揚水式発電所
ダム
水圧鉄管
調圧水槽
貯水池
導水路
取水口
発電所
水力発電所
送電線
ダム
揚水
受電
放水路
発電
送電
(上池)
(上池)
水圧鉄管
放水口
(下池)
(下池)
3 発電機
2 水車
ダム式と水路式を組み合わせたもので,ダムによってつくられた落差と水路に
上池と下池をつくり,
電気の消費が少ない夜間に下池の水を上池へくみ
よって得られる落差とを合わせて利用する発電方式です。ダム式発電所と同様,ダムに
上げておき,
電気の消費の多い昼間に上池の水を下池に落として発電
貯えられた水を利用するので,必要な発電電力量に応じて出力を調整できます。
する方式です。電気を水の形で貯えることで,
蓄電池の働きをするものです。
ダムの種類
4 変圧器
放水口
3
発電機
変圧器
フィルダム
コンクリートの 重 量で
岩石,
砂れき,
土など
水 圧を支えるダムです。
の 材 料を盛り立 てて
横 から見ると三 角 形 に
造るダムの総称で,
土だけ
なっており,
コンクリート
で 造 る ア ー スダ ムと
ダムの 中では 最も数が
岩石,
土などで造るロック
多い型です。
フィルダムがあります 。
アーチダム
バットレスダム
水車と同じ軸でつながっている
発電機の回転数は機種によって
上から見た形が 弓 状
水をせき止める薄い
発電機に,
水車の回転が伝えられ
異なりますが ,
1 分 間に10 0 回 転
になっており,
ダムに加わる
コンクリートの壁の後ろ
発 電します。発 電の量は,
水の量
から1,200回転し,
発生する電気の
水 圧を下 方 の 岩 盤 に
に,
これを支える壁( バット
と落 差( 放 水 路 の 水 面からダム
電圧は200∼2万Vです。
この電気は,
伝えるだけでなく,
谷の
レス )
をつ け て 水 圧を
の水面までの高さ)によって決まって
変 圧 器で最 高 2 2 万 Vまで電 圧を
両 岸 の 岩 盤 に 伝 えて
支えるダムです。
います。
19
4
重力ダム
発電機ローター(回転子)
上げて送電しています。
変圧器
支えるダムです。
20
再生可能エネルギー
可 能 性 を 秘 めた
無尽蔵 のエネルギーで
石炭と木質バイオマスの混焼発電に
取り組んでいます。
バイオマスは,
無機物である水とCO 2から,
生物が光合成によって
電 気を 創 る 。
国内初ハイブリッド蓄電池システム
実証事業に取り組んでいます。
離 島で,
電 気 の 使 用 規 模が 小さい 隠 岐 諸 島では ,
発 電 出 力の
生 成した有 機 物であり,
生 命と太 陽 光エネルギーによる持 続 的に
変 動による影 響が大きくなるため,
天 候などにより発 電 出力が変 動
再生が可能な資源です。
する再生可能エネルギー( 太陽光・風力など )
の導入量を拡大するには,
当 社では,
2 0 0 7 年 8月から新 小 野 田 発 電 所で木 質バイオマスを
出力変動対策が必要となります。
燃料の石炭と混燃して発電する取り組みを行っています。2009年度
当社は,
隠岐諸島における再生可能エネルギーのさらなる導入拡大
からは,
新小野田発電所と三隅発電所で経済産業省の補助事業で
を図るため,
環境省の補助事業採択 ※を受け,
2015年9月に特性の
ある「 林 地 残 材 バイオマス石 炭 混 焼 発 電 実 証 事 業 」を実 施し,
異なる2 種 類の蓄 電 池を組み合わせたハイブリッド蓄 電 池システム
2013年度から本格運用を開始しています。2015年度は,
約3.9万t
( 出力6,200kW )
を構築しました。その上で新たに約8,000kWの
の木質バイオマスを混焼発電し,
CO 2 排出量を約2.8万t-CO 2 削減
再 生 可 能エネルギー受 入 拡 大を図るとともに,
蓄 電 池の効 率 的な
しました。
充放電管理・制御手法などに関する技術実証を行っています。
また,
2015年2月エア・ウォーター
(株)
と共同で「エア・ウォーター&
NAS(ナトリウム・硫黄 )電池とリチウムイオン電池を組み合わせたハイブ
エネルギア・パワー山 口( 株 )」を設 立し, 山 口 県 内に約 1 0 万 k Wの
リッド蓄電池システムによる技術実証は,
国内初の先進的な取り組みです。
バイオマス・石炭混焼発電所の建設を進めています。再生可能エネルギー
※環境省公募
「平成26年度離島の再生可能エネルギー導入促進のための蓄電池実証事業」
普 及 拡 大に寄 与するとともに,
山 口 県 内の森林資源の有効活用を
通じた地域振興にも貢献できる取り組みです。
創力
ハイブリッド蓄電池システムの概要
「はやく小さな変動」
変動要因:雲の通過等
出力
「はやく小さな変動」
対策
小容量・高出力の
リチウムイオン電池
再生可能エネルギー
導入量拡大
既設再生可能
エネルギー発電量
電力需要
の変化
協調制御
ベース電源
(ディーゼル発電)
時間
「おそく大きな変動」
対策
発電所への林地残材の搬入(三隅発電所)
大容量の
NAS電池
「おそく大きな変動
(余剰電力)
」
の夜間利用
変動要因:太陽の位置等
隠岐諸島におけるハイブリッド蓄電池システム実証事業概要図
メガソーラー発電を導入しています。
2011年12月に当社初のメガソーラー発電である福山太陽光発電所
(3,
000kW)
の営業運転を,
2014年12月に山口県宇部市の当社所有地に
県営隠岐大峯山発電所( 風力)
【1,800kW】
住宅用
太陽光発電
増加分
【500kW】
南谷発電所( 水力)
【100kW】
油井発電所( 水力)
【200kW】
隠岐諸島全体
おいて2カ所目となる宇部太陽光発電所( 3,000kW )の営業運転
を開始しました。
島後
また,当社は,広島県およびグループ企業の
(株)
エネルギア・ソリューション・
アンド・サービス( ESS )
と共同で
「ひろしま再生可能エネルギー推進有限
責任事業組合」
を2013年2月に設立し,地域還元型メガソーラー事業に
取り組んでいます。自治体と電力会社が共同で行うメガソーラー事業と
しては全国初であり,発電事業で得られる利益を地域還元事業に活用
することで,地域貢献と再生可能エネルギー導入促進を同時達成できる
西ノ島変電所
ハイブリッド蓄電池システム
【6,200kW】
NAS電池:4,200kW
リチウムイオン電池:2,000kW
取り組みです。
西郷発電所
(ディーゼル)
太陽光 や風力,木質バイオマスなどは ,
22kV西郷黒木線
旧隠岐空港
メガソーラー
【3,000kW】
枯 渇 することなく繰 り返し利用 できる 再生可 能エネルギーです。
エネルギー資源が乏しい日本にとって貴重な国産エネルギーで,
発 電 時 に C O 2 を 排 出しません 。
島前
再 生可 能 エネ ル ギーが 持 つ可 能 性を最 大 限 に 引き出すため ,
研究 や 技 術 開発 に 積極 的 に 取り組 みます。
黒木発電所
(ディーゼル)
海士
風力発電
【2,000kW】
既連系申込分
メガソーラー
【2,000kW】
宇部太陽光発電所
21
22
送力
発電所 から ,お 客さまのもとまで。
電気が届く毎日を守 る。
電気は大量に貯めておくことができません。
そのため,使う量とつくる量が同じになるように,
必要な時に必要な量を発電し,送り続けなければいけません。
24時間365日,発電量や電気の流れをコントロールし,
社会と暮らしを支える良質な電気をお届けします。
[発電]
[消費]
周波数(Hz)
59.9
60
60.1
電 気 が届くまで
火力発電所
水力発電所
原子力発電所
再生可能エネルギー
500,000V∼110,000V
大工場
一次変電所
鉄道
110,000V∼66,000V
中小工場
配電用変電所
ビル・デパート
6,000V
柱上変圧器
一般家庭
23
商店
200V/100V
小規模工場
24
送力
送 配電
中央給電指令所が司令塔となり,
発電と送電の管理をしています。
送 配電
基幹系統整備を計画的に進め,
信頼性,経済性の向上に努めています。
配電自動化システムで
配電設備を監視・制御しています。
地中送電網で
都市部の電力消費を支えています。
送 電ネットワークの運 用に当たっては,
電 気の使 用 量に合わせて
供 給 信 頼 度 の 維 持や 向 上 ,
経 済 的な需 給 運 用など,
さまざまな
電 気を大 量に必 要とする都 市 部に,
安 定した電 気を効 率 的かつ
当社では「配電自動化システム」
を導入し,
電柱に設置された配電
発 電 量をコントロールする「 需 給 運 用 」や ,
電 気 の 流れや 電 圧を
※
要素を考慮して,
送電線路や変電所 などの基幹系統に係る設備の整備
安 全 に 送るため ,
1 1 万 V の 地 中 送 電 線を使 用しています。さらに
線路の切り替え等を行うスイッチの操作など,
配電設備の遠方監視
コントロールする「 系統運用 」などにより,
お客さまへ安定した電気を
を計画的に進めています。
広島市では,
電力需要の増加に対応し,
安定供給に万全を期すため,
制御を行っています。
お届けしています。
需給運用
※変 電 所:発 電 所等から送電されてきた電 気の電 圧を変 圧器で 変 換し,別の 送電 線
や配電線へ送り出す施 設。変電所には,変 圧器のほか,事故や故障等の際
に電気を遮断する装置( 遮断器 )などが設置されている
社会の動きや気象変化( 天候や気温 )に伴い時々刻々変化する
送力
22万V地中送電線を使用しています。この22万Vの広島中央線は,
本システムにより,
配電線事故が発生した際には,
故障区間を検出
当 社 専 用 洞 道 区 間( 約 2 割 )
と共 同 溝 区 間( 約 8 割 )で構 成されて
し,
故障区間以外に自動的に電気を送ることが可能なため,
効率的に
います。
復旧作業を行うことができます。
共同溝は,
道路の地下に造られるコンクリートの地下道で,
電気・ガス・
電 気の使 用 量を予 測した発 電 計 画を作 成し,
安 定 供 給を確 保した
電話・上下水道など,
日常生活に不可欠なライフラインをまとめて埋設
上で経済的かつ効率的な発電を行っています。
したものです。これにより,
道路を掘り返すことなく,
メンテナンスできる
系統運用
という利点があります。
平常時はもちろんのこと,
電力設備の点検時でも電気を送るルートの
共同溝の断面図例
切り替えなどを行うことにより,
安定した電気をお届けしています。
約
2.5
m
また,
雷の発 生など気 象の変 化を気 象レーダーや落 雷 位 置 標 定
システムにより早期に察知し,
お客さまへの影響を防ぐために,
事前に
電気を送るルートを切り替えるなどの対応を行っています。
さらに,
電気の使用量によって刻々と変化する電圧を適正に保つ
電話
ため,
きめ細かな調整を行っています。
ネットワーク設備の更新を行っています。
新倉敷連絡線送電鉄塔組立工事
配電線
m
2.75
送電線
配電自動化システム
ガス
電力の広域運営を行っています。
変圧器を増設した新岡山変電所
6.15m
ひっ ぱく
高 度 経 済 成 長 期に建 設された大 量のネットワーク設 備 が,更新
全 国 9 つ のエリアは送 電 線で結ばれており, 需 給
時期を迎えています。増加していく設備更新に対し,
安定した資機材
電気が不足することが予想されるときには電力広域的運営推進機関
調達および施工力確保を図りながら,計画的に更新工事を実施して,
設備の信頼度維持を確保していきます。
送電時の電気の損失を
低減する取り組みを行っています。
迫 時など,
( 広域機関 )からの指示により,電気のやりとりを行い, 全国レベルでの
安定供給を実現しています。
変 電 機 器については,
5 0 万 V 遮 断 器 の 更 新目安を経 年 3 5 年
程 度とし, 更新時期となる3 2 台を2 014 年から10 年 間 程 度で更 新
発電所で発電した電気を送配電線を通してお客さまへ送り届ける
する計画としているほか,22万V以下の遮断器などについても計画的
間に電 気の損 失が 発 生します。この損 失を減らすと余 分な発 電が
に更新を進めています。
抑えられることから, CO 2 排出量の抑制にもつながります。
また,約2万 基ある送 電 鉄 塔のうち,1 9 6 5 年 以 前に建 設された
当 社は送 配 電 損 失 率の低 減を図るため,5 0 万 V 送 電 線・2 万 V
約4,200基の鉄塔を,
30年間で建て替えるなど,
送電鉄塔や送電線
配電線の拡張など,
従来から送配電線の高電圧化を進めています。
についても順次更新していきます。
また,
一層の損失低減を図るため,
低損失の電線や機器の採用を
東日本と西日本で異なる周波数
22万V地中送電線( 広島中央線の地下洞道 ) 共同溝
進めるとともに, 6千V配電線の損失低減を目指した系統計画支援
システムを導入しています。
わが国の周波数は電気事業が始まった明治時代以来,
東日本は
50ヘルツ,
西日本では60ヘルツと,
地域によって分かれています。
このため,
電力を東と西で融通する際には,
現在,
3カ所ある周波数
変換所で周波数を変換し,
電力の安定供給を図っています。
配電線の地中化を推進し,
景観の向上に努めています。
地域別周波数の違い
50ヘルツ
送配電損失率の推移
当 社では,
1986年から「 安 全で快 適な通 行 空 間の確 保 」
「都市
(%)
景観の向上」等を目的とした電線類の地中化事業に取り組んでいます。
12
近年は,
「 歴史的町並みの保全 」
「 観光振興 」等の社会的要請に
11.5
60ヘルツ
北海道
もお応えできるよう,
今後も道路管理者 ,
電線管理者 ,
地元関係者が
10
三位一体の協力体制の下,
配電線の地中化に取り組んでいきます。
東北
8
6.8
5.8
6
6.1
5.7
5.1
5.0
5.3
5.2
60ヘルツ
5.1
北陸
4
新信濃
中国
2
0
九州
60
70
80
90
00
11
12
13
14
25
関西
中部
東京
佐久間
東清水
広域
機関
四国
15
( 年度 )
山陰幹線送電鉄塔建替工事(右は既設)
50ヘルツ
配電線地中化実施後の出雲大社門前町 表参道「神門通り」
周波数変換所
26
送力
送 配電
送 配電
送電線のしくみ
配電線のしくみ
送電線は,
高い鉄塔などの支持物で支えられ,
発電所と変電所,
または変電所間をつなぎ,
大量の電気を送る役目を果たしています。
発 電 所 でつくられた 電 気 は ,
送 電 線や
電気は,
送電線の抵抗等により熱になって空中に逃げる性質があることから,
このロスを少なくするために高い電圧で送る必要があります。
変電所を経由してお客さまに届けられます。
当 社 の 送 電 線 には ,
発 電 所から一 次 変 電 所 へ 電 気を送る50万 V ,
22万 V ,
11万 V 送 電 線 のほか ,
一 次 変 電 所で降 圧され大 工 場や 鉄 道 ,
そのうち最後の変電所( 配電用変電所 )から
配電用変電所などへ電気を送る6万6,000V等の送電線があります。
お客さまのご家庭やオフィス・工場等をつなぐ
当 社は,
中 国エリアの 電 力 需 要および 地 域をこえた電 力 融 通に対 応するため,
5 0 万 V 送 電 線を山 陽 側と山 陰 側に2ルート設 置し,
充 実した
電線を配電線といいます。
送電ネットワークを実現しています。
配電線には,
特別高圧線(2万2,000V ),
一般的な配電柱
(6,000Vの場合)の例
架空地線( グランドワイヤ )
高圧線( 三相3線式6,000V )
高圧線( 6,000V )と低圧線(200Vまたは
鉄塔(50万V)の例
電線(50万V)の例
高圧引下線
100V )があります。高 圧 線の電気は,
柱上
1
低圧電灯線
( 単相3線式 100V/200V )
変圧器などで200Vまたは100Vに下げ,
低圧線
約21m
避雷線
スペーサー
送力
でご家庭やオフィスなどへ送られます。
電線
2
柱
上変 圧器(トランス)
また,
配電柱から分かれて,
お客さまに電気
(4導体)
低圧引上線
をお届けしている線を引込線といいます。
電線
50cm
約
がいし
m
80
アーク
ホーン
3
低圧電灯線
低 圧 電 灯と低 圧 電 力を共 用する場 合は ,
平均鉄塔高さ: 約80m
アルミ線
鉄塔
お客さま
鉄塔材質: 鋼管
2
平均鉄塔敷地: 約1,400㎡
34.2mm
柱上変圧器
電灯
引込線
標準的な容量は,5∼10 0kVA
がいしの長さ: 約6m
アルミ線:54本/3.8mm
引込専用
腕金
〔( 電灯 )100V/ 200V /( 電力 )200V 〕
平均鉄塔重量: 約80t
3
鋼 線: 7本/3.8mm
2.32㎏/m
保護
ヒューズ
高圧カットアウト
変 圧 器 の高 圧 側 の 電 気を 切る装 置 で ,
約15m
高圧カットアウト
低圧引下線
三相 4 線 式
鋼線
単位質量:
1
アース
中にヒューズが入っている
変電所のしくみ
変電所は電圧を調整して, 電気を効率的に送ります。
変電所では,
送電線を通って送られてきた電気の電圧を変圧器で変換し,
再び別の送電線や配電線へ送り出します。
送配電電圧の昇圧あるいは降圧
電気の流れをコントロール
また,
変電所には安全で安定した電気をお届けするために,
さまざまな設備を設置しています。
送 配 電 電 圧を高くすると,
電 気 の 損 失が 少なくなります。そこで
発電した電気を効率よくかつ安定して送電するため,
発電所の運転
変電所では,
発電所でつくられた電気を高い電圧に昇圧して送り出し,
停止などに合わせて遮断器を開閉し,
電力の流れ方を調整しています。
消費地近くで降圧することにより,
電気を効率的にお客さまへお届け
しています。
送配電電圧の調整
電気を使用する場所の電圧は,
常に一定の幅に保たれる必要がある
避雷線(架空地線)
送電線
送電線
ため,
変電所には各種の電圧調整装置を設置して電圧を調整しています。
送配電線の保護
送配電線で故障が発生したときは,
故障した線を電力系統から素早く
切り離す必 要があります。このため変 電 所 には ,
送 配 電 線 故 障を
早急に検出し,
故障点を切り離す信号を出す保護継電器と,
この信号を
3
計器用変成器
2
断路器
3
遮断器
3
断路器
2
断路器
1
遮断器
5
変圧器
2
避雷器
3
遮断器
3
断路器
2
断路器
3
遮断器
断路器
計器用変成器
4
4
受けて送配電線を電力系統から切り離す遮断器を設置しています。
配電用変電所( 八重変電所 )
地下に変電所を建設することで,
土地を有効活用しています。
生活水準の向上や都市開発などにより,
大都市の電力需要
変圧器 電圧を変換する装置
は着 実に伸びており,
安 定 供 給を図るため都 市 中 心 部への
2
遮断器 事故や故障,または電力を送電・停止する際に電気を遮断する装置
変電所の新増設が必要となっています。
しかしながら,
都市部では
3
断路器 送配電線や変圧器,遮断器などを修理・点検する際に電気回路を切る装置
用 地 取 得が困 難なことに加え,
土 地を有 効に活 用するため,
4
計器用変成器 系統の電圧・電流を測定するために高電圧,大電流を低電圧,小電流に変換する装置( 計器用変流器,計器用変圧器 )
近年は地下変電所を建設する事例もあります。
5
避雷器 落雷時の異常電圧を抑制し,変電所の機器を保護する機器
1
27
地下変電所( 広島中央変電所 )の開閉器室
28
想力
もっと 豊 かで,
もっと快適な,
電 気 のある 暮らしを。
暮らしの中で「あたりまえ」の存在になっている電気。
その電気のある毎日を確実にお届けしていきたい。
そして,もっと快適なものにしたい。
そのために,
私たちにできるサービスとは。
地域の発展のために何ができるのか。
これからも,お客さまと地域を想い続けます。
中国電 力グループ 環 境 行動 計画
電力小売全面自由化を機に,
グループ企業とのさらなる連携強化が重要となる中 ,
環境
分野におけるグループ一体の取り組み強化のため,
2015年12月,
グループ全体の「 中国
電力グループ環境行動計画」
を策定し,
活動を展開しています。
基本方針
中国電力グループは,
●
エネルギーに携わる企業グループとして,安全の確保を大前提とした,環境への
適合,安定供給,経済性の同時達成による持続的発展が可能な社会の実現に
貢献します。
●
常に環境を大切にする心を持って以下の3方針に基づき行動し,お客さまから
信頼される企業グループを目指します。
1
2
環 境 に 優し い
3
環境保全に関する
を はじ め , 循 環 型
製品・サービスをお客
対 話 や 活 動 など ,
社会形成の推進,
さまへ 提 供すること
地 域・社 会 との 双
地球温暖化対策
地域環境保全の
により,
環 境と調 和
方 向 コミュ ニ ケ ー
推 進などの 課 題 に,
し た 社 会 づくり に
ションを 積 極 的 に
自ら 積 極 的 に 取り
貢献します。
展開します。
組みます。
実行計画
29
1
地球温暖化対策の推進
4
省エネルギーの普及・促進
2
3
循環型社会形成の推進
5
環境コミュニケーションの推進
地球環境保全の推進
6
環境マネジメントの実践
30
お客さまサービス
快 適な
想力
「ぐっとずっと。エネルギア」をコンセプトとした新たな料金メニュー,サービスを始めました。
暮らしと
笑顔 を 想う。
2 0 1 6 年 4月から始まった電 力 の 小 売 全 面
「ぐっとずっと。エネルギア」
自由化に伴い,
ご家庭などのお客さまを対象とした,
新たな料金メニュー,
サービスをご用意しました。
これからも,
お客さまに当社を選んでいただける
ぐっとお得な料金と,
よう取り組んでいくとともに,
お客さまのご期 待に
ずっとこの地に寄り添い,
「ぐっと」 ぐっと便利なサービスを
応えられるよう,
新たな価値を創造し,地域とともに
「ずっと」 電気のある安心な暮らしを
ご提供します。
お届けします。
成長していくことを目指してまいります。
「ぐっとずっと。クラブ」
当 社 ホーム ページ 上 で ,
電 気 のご 使 用 量 ・
料金のご照会,
料金メニュー変更時の料金シミュ
レーション,
各 種 契 約 手 続きなどが 可 能となる,
会 員 制 の W E Bサービスです。新 料 金メニュー
「ぐっとずっと。プラン」やポイントサービスについて
は,
この「ぐっとずっと。クラブ」にご入 会いただく
便利なサービス・お手続き一覧
● ご契約内容の確認
● 過去の電気料金・
ご使用量の確認
● 料金メニューの変更
● 料金メニューの試算
● 電気の廃止のお手続き
● お支払い方法の変更
● 電気の使用開始のお手続き
● お申し込みのお手続き状況の確認
●
「電気のご使用量のお知らせ」の確認
ことでご利用になれます。
「ぐっとずっと。
プラン」
今後も,順次サービスを拡大していきます。
「エネルギアポイントサービス」
電気のご使用量や,
ご使用になる時間帯
電気のご使用やWEB上での各種サービスのご利用等に応じて貯まるポイントを,
など,
お客さまのライフスタイルに合わせて
中 国 地 域 の 特 産 品 や 店 舗 の 商 品 券などと交 換できる,地域密着型 の
選んでいただける,
お得で使いやすい料 金
ポイントサービスです。
コースをご用意しています。
「コラボレーションメニュー」
お客さまサービス
「エネルギアポイントサービス」のメニュー
として ,
貯まった「 エネルギアポイント」を,
中 国 地 域で事 業を展 開する提 携 企 業 の
商品やサービスへの交換にご使用できます。
さらに,
加入者限定の上乗せポイントや,
抽選
参加などの特典を受けることができます。
2 0 1 6 年 4月から,
首 都 圏 ※ において,
ご家 庭などのお客さまを対 象とした電 気 の 販 売を
中国電力に寄せられる ,年間約 2 万件のお客さまの声 。
さまざまなご意見やご相談と真伨に向き合い,誠実にお応えしたい。
首都圏での
ますます多 様 化 するライフスタイル に 柔 軟 に 対 応し ,
電気の販売
信頼とご満足いただけるようなサービスをご提供したい。
開始しました。
引き続き中国地域を基盤とした事業を展開しつつ,
首都圏において新たに事業を開始する
ことにより,
「地域で選ばれ,
地域をこえて成長する企業グループ」
を目指してまいります。
※栃木県,
群馬県, 城県,
埼玉県,千葉県,東京都( 島しょ地域を除きます),神奈川県,山梨県,静岡県( 富士川以東 )
これからも,お客さまの視点に立ち,皆さまのお役に立てるよう全力を尽くします。
詳しい情報をホームページで公開しています。 ぐっとずっと
31
検索
http://www.energia -support.com/
32
想力
お客さまサービス
お客さまサービス
お客さまのお問い合わせ・ご相談に,
迅速・的確にお応えします。
法人のお客さまにエネルギーの
効率的な利用についてご提案します。
中国電力エリア内の停電情報を
ホームページで公開しています。
想力
大規模な停電を想定した
総合防災訓練を実施しています。
停電 ※が発生した際には,
ホームページにほぼリアルタイムで「停電
電気に関するご相談・お問い合わせやお引越しなどに伴う電気の
法 人 のお客さまを対 象に ,
設 備 のエネルギー使 用 状 況を,
当社
ご使用開始・廃止のお申し込みは,岡山と広島のカスタマーセンターで
独自のエネルギー診 断ツール等を活 用して計 測 調 査し,
各 設 備の
発生時刻」
「停電地域」
「 停 電 中 戸 数 」などの 情 報を掲 載すると
防 災 訓 練を毎 年 実 施し,
情 報 連 絡や復 旧 作 業 等が防 災 業 務 計 画
承っています。カスタマーセンターでは,お客さまからのお問い合わせ
運用改善等を提案する「エネルギー診断サービス」
を行っています。
ともに 「
, 停 電 復 旧 に 向けた
および 各 種マニュアルに従って,
安 全かつ 迅 速 に行われることを
などにスピーディにお応えするとともに,お客さまニーズを的確に把握・
空 調・給 湯 分 野をはじめ,
産 業 用のお客さまの製 造 工 程における
対応状況」や「復旧見込み」
も
検証しています。
分 析して業 務に迅 速に反 映することで,お客さまサービスの向 上に
熱 需 要 向け高 効 率システム導 入に至るまで,
エネルギーの効 率 的
現地状況の確認が取れ次第 ,
取り組んでいます。
利用に向けた幅広い提案活動に取り組んでいます。
更新しています。
自然 災 害 により大 規 模な停 電が 発 生することを想 定した総 合
この ほか ,
台 風 などにより
カスタマーセンターの概要
名 称
広範囲・長時間の停電が発生
担当地区
した際には,
各地の停電状況を
岡山カスタマーセンター
鳥取県・島根県・岡山県,兵庫県・香川県の一部
広島カスタマーセンター
広島県・山口県,愛媛県の一部
集約してお知らせしています。
※屋内配線や引込線の異常などに伴う1戸単位の停電等は除きます
送配電ネットワークや被害予測で,
復旧体制を整えています。
「お客さまの声システム」で,
ご意見・ご要望を現場に届けます。
復旧作業訓練
発電所から変電所をつなぐ送電線と変電所からお客さまのご家庭を
当 社には,
年 間 約 2 万 件 のご意 見やご要 望 ,
お叱りの 声が 寄せ
つなぐ配 電 線は,
災 害などにより通 常のルートが使 用できなくなった
られています 。お 寄 せいただいたお 客さまの 声は 「
, お 客さまの 声
場合でも,
他のルートを経由して送電できるようにネットワークを形成
システム 」に 登 録 することで関 係 箇 所 へ 迅 速 に 伝えるとともに ,
しています。
また,
配電線で停電が発生した場合,
故障発生区間を判定し,
全 社 員が 情 報 共 有 ※しています 。これにより,
社 員がより多くの
それ以外の区間に自動的に送電するシステムも構築しています。
お客さまの声に触れ,
当社に対するご期待や,
お客さまの関心事への
エネルギー診断サービスの様子
自然 災 害などにより設 備 被 害が 発 生した場 合には,
被 害 状 況を
感度を高めることにつなげています。
速やかに把握し,
被害の大きい地域に重点的に復旧作業要員を配置
また,
お客さまからいただいた声をもとに,
お客さまのニーズを分析・
するなど,
被害規模に応じた
検 討し,
業 務の改 善に結びつけ,
お客さまサービスの一 層の向 上に
協定締結により,災害発生時には,双方からの要請に基づき,自ら
の業務に支障のない範囲で,当社は自衛隊から道路の確保や復旧
また,
台 風や雪 害による
※お客さまの声は,個人情報を伏せた形で共有しています
資 機 材・人員の輸 送などの協力が得られ※ ,自衛 隊に対しては, 救 援
被害を予測するシステムを
復旧拠点
導入しており,
被害が広範囲
営業所
復旧拠点
また,防災業務計画において,
他電力会社,
協力会社,
電力広域的
には,
復旧拠点となる待機
運営推進機関等と協調し,
電力,
要員,
資材等の相互融通等,
非常災害時
場所を設置して要員を事前
に配置し,
早期に巡視・復旧
電気使用量見える化サービス
要員配置
巡視
連携して復旧作業を進め,全ての停電を解消しました。また,2016年
4月に発生した熊本県を中心とした地震に伴う災害においても復旧
スマートメーターの設置を開始しており,
2023年度末
【お客さま】
までの約9年間で当社サービスエリア内の全ての
応援を行いました。
1日の使用量を
時間帯別に
お知らせ
低 圧 契 約のお客さま
( 約 5 0 0 万 台 )に順 次 設 置
します。
また,
電力の小売全面自由化や各種サービスの
開始に伴い,
スマートメーターが必要な契約へ加入
グラフでの
表示開始は
2017年4月を
予定
されたお客さまなどへの設 置についても対 応して
いきます。
を利用し,
設備被害
状 況 などを 現 地
これからのサービスにより,
より効果的な省エネ・
から デ ー タ 送 信
自動
検針
【中国電力】
通信システム
機器
被害設備登録
被害設備
情報
することでシステム
スマート
メーター
太陽光発電
AV機器
※HEMS( Home Energy Management System )
:
お客さまが設置される家庭用エネルギー監視システムで,
家電や電気設備とつなぐことにより,
モニター画面などで使用量の見える化,
家電機器の自動制御が可能となります
被害規模把握
状況や巡視進ちょく
情報発信サービスを開始しています。
節電に取り組んでいただけるとともに,
お客さまのライフ
※当社が自衛隊から協力を得るには,県知事の自衛隊に対する災害派遣要請が必要です
地へ誘導する電柱位置検索機能付のカーナビゲーションシステムを
また ,
携 帯 電 話 支援システム
HEMS
提 供 するなど, 自 治 体とも 連 携して 停 電 に 関 する情 報を幅 広く
営業所間の相互応援を円滑に行うため,
巡視・復旧用車両を目的
して,
当社会員制WEBサイト
「ぐっとずっと。
クラブ」
での電気使用量見える化サービスや,
住宅のエネルギー
併せて停 電 状 況や復 旧 見 込みなどの情 報を自治 体へ継 続 的に
お客さまへお知らせするように努めています。
約1,100台の車両に配備しています。
を管理する機器( HEMS ※ )などへの電力メーター
33
電柱検索,携帯データ送信を活用し
効率的な復旧支援を行っています。
2 016 年 4月からスマートメーターの機 能を活 用
可能となります。
における相互応援のための体制を整備しています。
2014年8月に発生した広島豪雨災害でも自治体や自衛隊などと
作業を開始します。
を対象に,
2015年10月から法定取り替えに合わせ,
スタイルに応じた最 適な料 金メニューの 選 択が
活 動 に 必 要 な 電 力 の 供 給 や 当 社 の 施 設・敷 地 などの 提 供を
行います。
にわたると予想される場合
省エネ・節電に役立つスマートメーターを導入しています。
当社は,地震や台風といった各種災害発生時の相互協力を迅速
かつ円滑に行えるよう,2014年に陸上自衛隊中部方面隊および海上
自衛隊呉地方総監部と災害対応に関わる連携協定を締結しました。
被害状況の早期把握
要員配置を早期に行います。
役立てるよう努めています。
当社は,
一般のご家庭などの低圧契約のお客さま
災害時の迅速な対応に向けて,自衛隊や
他電力会社などと協力関係を築いています。
エアコン
に自 動 登 録 する
被害設備
情報
携帯電話
など,
災 害 復 旧を
支 援するシステム
を導入しています。
災害復旧総合システム
海上自衛隊輸送艦への車両搭載検証
34
環境への取り組み
地 球 の 未来を 想 い
身近 な自然 の
豊 かさを 想 う 。
事業活動で排出する廃棄物を再資源化する
ゼロ・エミッションに取り組んでいます。
想力
石炭灰の有効活用と技術開発で,
水辺環境の修復も行っています。
当社グループは,
事業活動で排出する廃棄物の再資源化率を2020年度
当社では,
石炭火力発電に伴い発生する石炭灰をセメント原料や
に99%以上に高めることを目標にしています。
土 地 造 成 材として有 効 利 用しているほか, 新たな有 効 利 用 方 法や
2015年度の廃棄物発生量は96.9万t,
再資源化量は95.6万tと
工法の実用化に取り組んでいます。
なり,
この結果,
再資源化率は98.6%となりました。なお,
廃棄物発生量の
三隅発電所では,
石炭灰を主原料として「Hiビーズ」
を製造すると
91%を石炭灰と脱硫石膏が占めています。
ともにそれを活用した川底の底質改善技術も開発しています。
「H iビーズ 」は, 軟 弱 地 盤 改 良 工 事 への活用とともに,
最近では,
・ 石炭灰の土木材料等への有効利用拡大
・ 建設廃材,
廃プラスチック等の有効利用拡大
・ オフィスからのゴミ分別の徹底と再資源化
具体的
施策
当社グループ排出分廃棄物※発生量・再資源化量( 2015年度 )
項 目
産業
廃棄物
発生量
再資源化量
処分量
三隅発電所での設備構築においては,
島根県の循環型社会構築
を目的とした3R推 進 補 助 事 業とも方 針が一 致し,
2015年度の3R
63.5
0.1
99.8
脱硫石膏
24.6
24.6
0.0
100.0
8.5
7.3
1.1
86.4
0.3
0.2
0.1
73.4
96.9
95.6
1.3
98.6
合 計
公共事業等にも採用されています。
再資源化率
(%)
63.6
一般廃棄物
栄養塩( 窒素 ,
リン )を吸着して水中への溶出を抑制するなど)から,
その 優 れた 環 境 修 復 機 能が 着目され ,
広 島 県の太 田 川 派 川や
福山内港,
鳥取県・島根県の中海などの環境修復材( 覆砂材 )
として,
(単位:万t)
石炭灰
建設廃材等
「Hiビーズ」の特性( 悪臭の原因となる硫化水 素 ,
赤 潮の原 因となる
推進補助事業として採択されました。
端数処理のため,
合計が合わない場合があります
※当社およびグループ企業が排出事業者となる廃棄物。
廃棄物には,
有価物も含みます
環境に優しいコンクリートの開発で,
CO 2 の大幅な削減を目指します。
石炭灰造粒物「Hiビーズ」
鹿島建設(株)およびデンカ
(株)
と共同で,
火力発電所から排出
されるCO 2を吸収させることなどにより,
製造時におけるCO 2 排出量を
ス
イ
コ
ム
実質ゼロ以下にできる環境配慮型コンクリート「 CO 2 -SUICOM 」
を
開発しました。
この環境配慮型コンクリートは,
CO 2を吸収する際にコンクリートを
硬化させる性質を持つ特殊混和材を使用することで,
CO 2 排出量を
環境への取り組み
大幅に削減できます。
コンクリートを硬化させるCO 2に火力発電所から排出されるCO 2を
使うとともに,
セメントの代わりに産業廃棄物である石炭灰を使用する
ことにより,
C O 2 削 減と廃 棄 物 の 有 効 利 用 にもつながります 。
本 技 術は「 平 成 2 6 年 度 地 球 温 暖 化 防 止 活 動 環 境 大 臣 表 彰 」
などを受賞したほか,
2014年度からは,
経済産業省の「二酸化炭素回収・
貯蔵実証総合推進事業補助金( 二酸化炭素固定化・有効利用技術
実証支援事業 )」に採択されています。
京橋川での水辺環境修復事業の様子( 赤線囲み部分 )
美しい山や 海が 広がる自然 豊かな中 国 地 域 。
この 豊 かな環 境を維 持 するため ,私 たち中 国 電 力は ,
大気汚染防止対策やCO 2 排出量の削減から, 一人ひとりが取り組める小さなことまで,
できることを 最 大 限 ,地 道 にこつこつ 続 けています。
こうした積み重ねが 地 球 全 体 の環 境 保 全につながると信じています。
宇部太陽光発電所に設置された太陽光パネル基礎ブロック( 赤線囲み部分 )
35
36
総力
総 ての 力を 地 域 の 発展 のために。
地域 の 発展 が 私 たちの力に。
お客さまのご 期 待にお応えし ,
ともに成長を続ける企業でありたい。
「地域で選ばれ,
地域をこえて成長する企業グループ」を目指して,
私 たちの 持 つ総ての力を結集し ,
地域社会の持続的な発展に貢献します。
企業理念
(2016年1月制定)
「企 業 理 念」とは,中国電 力のあるべき姿を明示したもので,
キーコンセプト・経営理念・行動指針から構成されています。
キ ーコ ン セ プト
エネルギアの意味するところは,
総力
37
「エネルギーがもたらす,
あたらしく,
あかるく,
あたたかい活力のある社会」であり,
中国電力が,
その社会の実現に向けて努力していく姿勢をも包括した概念です。
経営理念
信頼 。創造 。成長 。
お客さまの信頼を喜びとします。
エネルギーを通じて豊かな未 来を創造します。
地 域とともに成長します。
38
総力
海 外 事業
グループ 事業,社会貢献
国内外で培った技術的知見等を活用し,海外 事業に取り組んでいます。
海外発電事業を成長事業の一つと位置づけマレーシア石炭火力発電事業に参画しました。
総力
グループ一 体となった事業 展開でさまざまなニーズにお応えしています。
多様化するお客さまニーズにお応えするため,電気事業を中心に,情報通信事業やビジネス・生活支援事業など,
グループの強みを生かした
事業を展開しています。
お客さまの利便性や快適性の向上につながるよう,
グループ一体となったサービスの提供に取り組んでいます。
当社は,
海外発電事業を将来にわたって成長し,
発展していくための成長事業の一つと位置づけ,
2016年3月,
マレーシア石炭火力発電事業に出資参画しました。
これまで石炭火力発電所の建設管理や運営で培ってきた実績,経験および環境技術を最大限に活用することで,マレーシアにおける電力の安定供給
ならびに低炭素社会の実現に貢献していきます。
事業概要
設備容量
超々臨界圧石炭火力
200万kW
(100万kW×2基)
総合エネルギー供給事業
情報通信事業,ビジネス・生活支援事業
総合エネルギー供給事業の中核となる天然ガス供給事業については,
情報通信事業については,
( 株)エネルギア・
グループ企業の
(株)
エネルギア・ソリューション・アンド・サービス
(ESS)
が,
コミュニケーションズが,
光ファイバーやICT
(情報
水島と柳井の両拠点から,中国地方を中心に都市ガス会社や産業用の
通信技術)などを活用し,個人のお客さまには
お客さまへ天然ガス(LNG)をお届けしています。
快適なネットライフを実現する「メガ・エッグ」,
今後もお客さまのさらなる天然ガス利用ニーズにお応えしながら,販売
法人のお客さまにはトータルICTソリューション
「EneWings( エネウィングス)」など,ニーズや
拡大に取り組んでいきます。
期待に沿った魅力的なサービスの創出・提供に
営業運転
開始
1号機:2019年 6月
2号機:2019年12月
マラッカ海峡
電力販売先, マレーシア電力公社(TNB),
25年間
期間
ビジネス・生活支援事業では,
居宅介護・老人
ホームなどの介護事業や,
グループの保有する
クアラルンプール
不動産を活用した宅地開発・住宅分譲・都市型
約60km
建設地点
介護付有料老人ホーム
「エネルギアケア平和公園」
取り組んでいます。
マレーシア
天然温泉施設の運営などの不動産事業のほか,
ヌグリ・スンビラン州
ジマ地区
印刷・広告業,福 利 厚生代 行事 業,住宅 性 能
評 価 事 業などにより,ビジネスやお客さまの
総事業費
約120億リンギット
(約3,200億円)
水島LNG基地
柳井発電所
豊かな暮らしに貢献しています。
「塩屋天然温泉 ほの湯 楽々園」
石炭火力発電所建設工事
さまざまな社会貢献 活動で「地 域とともに成長」を目指します。
22カ国で海外コンサルティング事業を展開しています。
2000年代以降,
国内における発送電一貫体制で培った広範な技術を活用し,
海外拠点としてシンガポール駐在員
事務所を設置しました。
22カ国でコンサルティング業務や排出権プロジェクトの開発などを展開してきました。
海外事業の展開先は世界全体を視野に入れていますが,
例えば,カンボジアにおいては,コンサルティング事業をこれまで10年以上
将来の電力需要の約半分がアジアに集中する予測を踏まえ,
にわたり受託しています。
今後の展開の第一歩となる海外拠点として,2016年7月,
カンボジアの電力マスタープラン改定は,
カンボジアにおける2030年までの
シンガポールに社員が駐在する当社初の駐在員事務所を
電力供給計画を策定するもので,
当社は,
カンボジア電力公社(EDC)
との契約
設置しました。
に基づき,
電力需要の想定,
電源開発計画,
送変電計画等の改定作業のサポート
同事務所においては,アジア諸国を中心に海外の発電
を実施しました。
市場の情報収集等を行っていきます。
子どもたちの好奇心を刺激する教育支援活動。
地域の活性化や地域振興活動に取り組んでいます。
次世代を担う子どもたちに,環境・エネルギー問題への興味や関心を
産業・経 済に関する調 査・研究や,地 域 活 性化の支 援に向けたP R
高めてもらうため,
教育支援活動に取り組んでいます。学校への出前授業,
冊子などの刊行のほか,地 域の祭り・地 域振興イベントへの出展協力
施設見学会などのエネルギー環境教育「わくわくE-スクール」を各所で
やN P O・ボランティア団 体などと連 携した地 域 振 興活 動に取り組ん
開催しています。
でいます。
水源かん養林でのわくわくE-スクール「自然に学ぼう」
地域の祭りへの参加(柳井金魚ちょうちん祭り)
シンボルスポーツ部によるスポーツ振興活動。
電気事業の特色を生かした
社会福祉活動を実施。
シンボルスポーツとして,
陸上競技,
女子卓球,
ラグビーの3種目に力を入れ
ています。各部では,
スポーツ教室や講演会などを開催し,
地域スポーツの
高齢者の自立支援や社会福祉の向上
レベルアップを図るなど,
地域のスポーツ振興活動に取り組んでいます。
につながるよう,
一人住まいの高齢者宅
や社会福祉施設を訪問し,
電気事業の
特 色を生かした電気設 備点検や交流
活動などを行っています。
社会福祉施設での活動
文化・スポーツ振興への
支援を行っています。
コンサートや文化講演会,スポーツ
大会などの開催を通じ,地 域の文化・
電力マスタープランコンサルティング
39
シンガポール駐在員事務所開所式
スポーツの振興・支援を行っています。
コンサートの開催
陸上競技部
女子卓球部
ラグビー部
40
総力
人材・組 織 ,C S R
変化に柔軟・的確に対応して新しい価値を
創造できる人材・組織づくりに取り組んでいます。
人材づくり
コンプライアンス
エネルギアグループは
CSRの取り組みを推進しています。
エネルギアグループでは,
2006年3月,
CSRの取り組みの方向性と,
総力
コンプライアンス最 優 先の経営にグループを挙げて取り組んでいます。
当社は,過去の不適切事案の教訓を風化させず,二度と繰り返さないという強い決意に立ち,役員の率先垂範の下,グループを挙げて,
コンプライアンス最優先の経営を推進しています。
事業活動や全ての役員・社員の行動の根底に置くべき8つの原則を定めた
「エネルギアグループC S R 行 動 憲 章 」を制 定し,コンプライアンス
事業環境の変化に柔軟・的確に対応していくため,
変化の時代に求め
最優先の経営を大前提にCSRの取り組みを推進しています。
られる人材 を掲げて認識を共有しています。
エネルギアグループCSR行動憲章
づくりを進めています。
事業を通じて,
社会の一員としての責務を果たし,
社会の持続的な発展に貢献して
いくことであり,
その基盤は,
お客さまをはじめ,
株主・投資家の皆さま,
地域社会,
私たちは,変化の時代において「自ら考え行動」します。
お取引先,
社員,
そのほか多くの方々からの信頼であると考えます。
●「自ら考える」とは,お客さま本位の視点に立って,知恵を絞り,
こうした認識のもと,
以下の行動原則に基づき,
グループのすべての役員・社員が
新しい価値を創造すること
CSRの取り組みを推進し,
社会から信頼され,
選択される企業グループとなること
●「行動する」とは,前例のない新たな課 題にも,積 極 果 敢に
を目指します。
安全の確保を最優先し,
安全意識の高揚を図る
とともに,必要な対策を確実に実 施します。
役員の率先垂範のもと,
全社を挙げて取り組んでいきます。
●私たちは,
「コンプライアンス」とは「倫理や道徳を含めた
■ 中国電力企業倫理綱領
社会的な規範を大切にし守ること」
であり,
その取り組みは
企業が社会の中で存続していくために不可欠なものである
と認識します。
行動とは何かを「中国電力企業倫理 綱 領」として制定し,
その徹底を図っています。
●私たちは,こうした認識のもと,電力設備の安全 確 保の
徹底,
電気の安定供給,
低廉な電気料金の実現等の社会的
活力ある企業風土づくり
基本的人権尊重の精神を事業活動の根底に
人権の尊重
おき ,いかなる差 別も行 わず ,人権 が 真に
尊重される社会の実現に向けて努力します。
社員がやりがい・達成感を持ちつつ,
より高い成果を目指して能力を
■ 企業倫理委員会
企業倫理委員会は,取締役会の諮問機関として,コンプ
発揮できるように公正な人事制度を設け,
人材の活性化を図っています。
な要請に応えていくために,
「あらゆる業務運営において,
コンプライアンスを最 優 先に進める」ことを基 本とした
経営の推進に全力で取り組みます。
ライアンスに関する事項について議論し,必要な提案・意見
コンプライアンスの
推進
国内外の関係法令・ルールおよびその精神を
遵守し,倫理観に裏打ちされた公正な事業
活動を推進します。
具申を行っています。広くお客さまや地域社会からの社会的
要請を受信するため,
社外有識者3名を含む委員構成として
います。
採用を行っています。また,高度な専門能力を持つ人などの中途採用や,
●私たちは,
「コンプライアンス最 優先」を実現するために,
中国電力企業倫 理 綱 領における行動規 範をしっかりと
守り,
中でも,
留意すべき行動として,
次の「3つの行動」
を
外国籍社員の採用も実施し,幅広く多様な人材を求めています。
日々実践していきます。
お客さまの多様なニーズにお応えすることを
お客さま
本位の徹底
障がい者の採用
基 本 に ,良 質 でご 満 足 い た だ ける 商 品・
サービスの提供など,
お客さま本位を徹底した
事業活動を推進します。
■ 企業倫理相談窓口
内部通報制度として,コンプライアンス推進部門(社内)
当社は,企業として障がい者の自立を支援する観点から,学校やハロー
および法律事務所
(社外)
に,
「企業倫理相談窓口」
を設置し,
ワーク等と連携しながら,
継続的に障がい者の採用を進めています。
2016年
当社およびグループ企業等の業務に携わる全ての人から,
6月1日現在の障がい者の雇用率は2.14%です。
(法定雇用率は2.0%)
中国電力株式会社は,コンプライアンス経営の推進に,
ライアンス経営推進宣言」として表明しました。
に向け,企業として,またそこに働く社員として,とるべき
安全の確保
毎年4月に,新規学校卒業者など(卒業後3年以内の既卒者を含む)の
ことを経営の基本とすることとし,その決意・姿勢を「コンプ
当社の事業活動の基盤となる社会との信頼関係の構築
挑戦し行動すること
多様な人材の採用
の不 適切事 案の反省を踏まえ,2 0 07年 6月に「あらゆる
業務運営において,コンプライアンスを最 優先に進める」
私たちエネルギアグループの基本的な使命は,
電気事業を中心としたグループ
求められる人材像
コンプライアンス 経 営 推 進 宣 言
当社は,2006年秋以降に判明した発電設備に係る一連
また,
社員一人ひとりが資質を磨くことと並行して,
多様な個性・知見を
有する社員が個々の力を結集し,
新しい価値を継続的に創造できる組織
■ コンプライアンス経営推進宣言
環境問題への
積極的な取り組み
環境保全活動に積極的に取り組むなど環境
経営を推進し,持続的発展が可能な社会の
法令違反等の企業倫理上の事案に関する通報・相談を受け
実現に貢献します。
付ける体制を整えています。
1. 良 識 に照らします
○自らの行動と社会的な良識とを意識して照らし合わせます。
○業務に疑問を感じたときには,
必ずルールを確認します。
女性社員の活躍推進
女性社員がより一層活躍できるよう,適性や育成計画に基づいて幅広く
地域社会
発展への貢献
地域に根差した企業グループとして,
様々な事業
活動を通じて地域社会の発展に貢献します。
■ 主なコンプライアンス推進施策
業務を付与し,能力発揮の促進に取り組んでいます。能力・適性のある女性
社員を管理職へ積極的に登用しており,女性の管理職(医師を除く)は,
2016年3月末現在で152名となっています。
社会との
コミュニケーション
の充実
広く社会とのコミュニケーションを図り,
ご意見・
最 優先」の意識を徹 底するため,コンプライアンス研 修を
ご要 望への誠 実な 対応と業 務 への反 映に
実施するとともに,毎年11月を「コンプライアンス強調月間」
努めます。また,情報を積極的に公開し,事業
活動の透明性を高めます。
仕事と家庭の両立を支援する取り組み
休務を認める制度などを設けています。また,育児休職者の能力開発支援
のためにモバイルパソコンを貸与するなど,雇用環境等の整備に積極的
○疑問や問題を抱え込まず,
職場内や組織間で話し合います。
○お客さまや社会に対して,
自発的に,
適切にご説明します。
として設定し,
この期間を中心に諸施策を集中的に実施する
ことにより,コンプライアンス意識の効果的な高揚を図って
3 . 積 極 的に正します
います。
社 員の 仕事と家 庭の両立を支 援するため,育児や 介 護を行うための
休 職 制 度や 短 時 間 勤 務 制 度 ,深 夜 勤 務免 除 措 置 ,子 の 看 護 のための
2 . 率 直に話します
○経営トップから社員一人ひとりに至るまで,
「コンプライアンス
社内コミュニケーションの向上を図るとともに,
活力ある
企業風土づくり
自主・自律的な人材の育成と技術の継 承に
○全社員を対象とした
「職場実態・社員意識調査」
を毎年実施し,
努 め ,風 通し のよい 活 力あ る企 業 風 土を
調査結果をコンプライアンス推進施策の評価・改善につなげる
つくります。
とともに,各職場にフィードバックし,より良い職場づくりに
に取り組んでいます。
○不適切な取り扱いを先送りせず,
積極的に正します。
○実態に合わないルールがあれば,
見直すよう取り組みます。
向けた対策の検討・実施などに活用しています。
エネルギアグループの役員は,本憲章の実現が自らの役割であることを自覚し,
率先
垂範することはもとより,
本憲章に基づき社員全員が行動するよう徹底します。
41
42
供給設備の概要
2 016 年 3月31日現 在
火 力発電 所
発電所名
島根県浜田市
三隅町岡見1810
三隅
岡山県倉敷市
潮通1丁目1
水島
※3
岩国
柳井
下松
種 別
箇所数
水力
最大出力(kW)
汽力
火力
内燃力
発電所
計
原子力
太陽光
合計
箇所数
最大出力(kW)
箇所数
最大出力(kW)
箇所数
最大出力(kW)
箇所数
最大出力(kW)
箇所数
最大出力(kW)
箇所数
最大出力(kW)
原子力発電所
島 根 原子力 発 電 所
43
新小野田
種 別
支持物数
(基)
99
2,909,155
送電線路
長さ(亘長)
(km)
※1
配電塔(22kV)
12
7,800,600
419,350
820,000
台数
地中
架空
下関
259,000
山口県岩国市
藤生町1丁目1-1
850,000
山口県柳井市
柳井字宮本塩浜1578-8
山口県下松市
大字平田字東潮上484
山口県山陽小野田市
新沖2丁目1-1
山口県下関市
長府港町9-1
使用
燃料
1998年6月
石炭
1961年11月
LNG
1
2,900
1
300
2
520
156,250
192,000
1963年8月
石炭
3
1,110
350,000
390,000
1973年2月
LNG
1
1,110
350,000
390,000
1971年3月
LNG・重原油
2
1,110
350,000
390,000
1972年4月
3
1,710
500,000
560,000
1974年6月
1-1
522
GT
ST
※1
※2
1,131,000
192,000
GT
214,000
97,800
ST
160,000
GT
44,000
GT
49,000
ST
215,000
ST
239,000
2000年11月
2
1,125
350,000
390,000
1972年4月
3
1,730
500,000
560,000
1981年9月
1号系列
158.8 6台
GT
96,560 6台
ST
42,220 6台
重原油
石炭
重原油
※4
139,000 6台
1992年12月
1,400,000
700,000
1,000,000
LNG
2号系列
231.6 4台
3
2,350
1
GT 125,400 4台
※5
220,000 4台
1996年1月
700,000
780,000
1979年9月
1,670
500,000
560,000
1986年4月
2
1,670
500,000
560,000
1987年1月
1
540
175,000
195,000
1967年3月
石炭
2
1,405
400,000
450,000
1977年9月
重油
ST
72,600 4台
重原油
石炭
575,000
※1 GT:ガスタービン ※2 ST:蒸気タービン ※3 休止中 ※4 1990年11月初軸運転開始 ※5 1994年3月初軸運転開始
火 力 発 電 所( 内 燃 力 )
3,061
80,254
発電所名
容量(kVA)
(個)
17,648,947
島根県隠岐郡西ノ島町
大字美田字中田2145
西郷
島根県隠岐郡隠岐の島町
飯田戸の畑2-2
見島
山口県萩市
見島字別屋16
5,038,537
※1 配電塔(22kV)
には,22kV変圧器室および22kV柱上変圧器を含む
※2 配電線路には低圧線を含むが,
配電所管の送電設備は含まない 所 在 地
黒木
853,066
114
11,535,755
広島県豊田郡大崎上島町
中野6208-1
1,000,000
運転開始年月
原子力 発 電 所
1,652,923
※2
電力量計
781,000
発電機(kVA)
74
長さ
(亘長)
(km)
6,000
7,955
箇所数
1
2
架空
容量(kVA)
配電用変圧器
(架空・地中)
1,000,000
タービン
(kW)
53,818,800
支持物数
(本)
配電線路
608
402
出力(kVA)
3
35,600
地中
箇所数
変電所
ユニット
ボイラ
No. (最大蒸発量t/h)
45,292
9
7,765,000
認可出力
(kW)
岡山県倉敷市
1,200,000
玉島乙島字新湊8253-2 玉島
大崎
所 在 地
認可最大出力(kW)
発電所名
所 在 地
ユニット
No.
認可出力
(kW)
炉型
運転開始
年月
2
820,000
BWR
1989年2月
7,380
島根
原子力
島根県松江市
鹿島町片句654-1
25,320
2,900
火力発電所
三隅発電所
水島発電所
玉島発電所
大崎 発電所
岩国発電所
柳井発電所
下松 発電 所
新小 野 田 発 電 所
下関発電所
44
水力発電 所
県名
河川名
発電所名
運転開始
年 月
型式
北股川
芦 津
1936年12月
DC
2,600
1
北股川
綾木谷川ほか
新大呂
1985年7月
DC
12,700
1
北股川
千代川
大 内
1923年3月
C
1,450
1
安蔵川
中津美川ほか
安蔵川
1985年7月
C
3,200
1
千代川
用 瀬
1981年4月
C
10,000
1
来見野川
細見川
来見野
1935年9月
C
3,000
1
水系名
千代川
八東川
出力kW
発電機
台 数
県名
水系名
江の川
周布川
八 東
1930年11月
C
2,700
河川名
発電所名
運転開始
年 月
早水川
久部川
粕淵第二
1927年5月
C
1,200
早水川
粕淵第一
1919年2月
C
160
江の川
明 塚
周布川
木戸谷川
周布川
第一
周布川
第二
周布川
島根県
高津川
2
匹見川
日 原
匹 見
型式 出力kW
水系名
河川名
発電所名
運転開始
年 月
型式
1
芦田川
芦田川
府 中
1963年11月
DC
12,300
1
1
沼田川
椋梨川
椋梨川
1969年10月
DC
23,100
1
発電機
台 数
DC
25,000
2
1961年11月
DC
9,800
1
1961年9月
DC
4,700
1
1938年8月
C
6,900
3
C
2,000
黒瀬川
上地川
鳥取県
19カ所
田代川
天神川
天神川
田代川
天神川
竹 市
荒 舟
1957年5月
1907年5月
下 畑
1911年7月
下西谷
1918年6月
牧
1921年1月
C
C
5,500
240
1
1943年7月
豊 川
1928年9月
C
C
10,100
5,100
DC
八幡川
魚 切
1982年4月
八幡川
河 内
小瀬川
2
2
高梁川
2
小瀬川
中道川ほか
2,500
1
錦 川
金峰川
錦川第二
1927年11月
C
7,400
2
小瀬川
玖島川
玖 波
1956年4月
DC
20,700
2
錦 川
間 上
1941年4月
DC
5,600
1
成羽川
川 西
錦 川
向 道
1952年4月
D
500
1
錦 川
錦川第一
1924年10月
DC
4,000
2
大井川
大井川
第二
1918年8月
C
535
1
1
大井川
福井川
福 栄
1988年7月
C
4,200
1
2
阿武川
生雲川
長門峡
1953年9月
DC
7,500
1
佐々並川
佐々並川
1959年4月
DC
14,200
1
福桝川
恩原川
遠藤川ほか
平作原
吉井川
中津河川ほか
上斎原
1930年7月
C
2,700
2
羽出川
奥津水槽
1956年4月
C
470
1
2,900
2
広島県
江の川
33カ所
錦 川
帝釈川
新帝釈川
1915年11月
1924年3月
2006年6月
C
C
DC
75
2,400
11,000
1
1
大井川
落 合
1964年1月
DC
神野瀬川
竹地谷川ほか
神野瀬
神野瀬川
高 野
2013年4月
D
神野瀬川
君 田
1941年12月
森 原
1945年2月
DC
4,600
20,000
阿武川
140
1
DC
9,620
2
■河川名は,主な取水河川名を示しています
1952年5月
C
7,200
1
■型式の記号説明
1
吉井川
奥 津
1932年2月
C
7,400
2
日野川
川 平
1931年8月
C
1,300
1
吉井川
羽出川ほか
奥津第二
2002年9月
C
15,200
1
布野川
布 野
1919年4月
C
220
1
日野川
川平第二
2006年9月
C
120
1
吉井川
入
1920年5月
C
1,600
1
江の川
生田川
新熊見
1995年11月
C
23,300
1
日野川
新川平
1979年5月
C
13,800
1
旭 川
湯原堰堤
1955年6月
D
360
1
太田川
打 梨
1939年7月
DC
23,600
3
日野川
旭
1921年5月
C
2,000
2
旭 川
湯原第一
1954年11月
DC
26,600
2
太田川
土 居
1938年11月
DC
8,200
1
1957年10月
DC
24,000
1
1955年2月
DC
6,600
1
旭 川
勝山第一
1922年9月
C
3,900
1
柴木川
旭 川
新庄川
勝山第二
1944年11月
C
9,300
3
柴木川
板ヶ谷川ほか
柴木川
第一
柴木川
第二
73
1
大佐川
26,000
2
18カ所
C
900
1
旭 川
斐伊川
湯 村
1919年11月
C
1,000
1
新庄川
作 西
1923年5月
C
斐伊川
深野川
日 登
1951年11月
C
8,510
2
旭 川
湯原第二
1954年11月
DC
太田川
神戸川
潮
1956年4月
DC
36,000
2
51,500
1
滝山川
滝 本
1959年6月
D
2,000
1
小阪部川
1962年4月
D
500
1
滝山川
内隠川
加 計
1930年4月
C
16,400
1
成羽川
下郷川
新成羽川
1968年11月
M
303,000
4
太田川
寺領川ほか
吉ヶ瀬
1944年4月
C
18,900
2
滝山川
丁 川
安 野
1946年12月
C
13,600
2
間野平
1925年5月
DC
24,500
2
2
高梁川
DC
1
600
2
1959年1月
5,400
C
670
滝山川
D
1915年11月
C
1
1962年2月
窪 田
1924年12月
3,600
小阪部
神戸川
出羽川
C
小阪部
調整池
目木川
出羽川
1934年11月
小阪部川
1
1
下 山
1
7,800
1,500
滝山川
大佐川ほか
570
C
C
1
C
1985年4月
1924年6月
430
1922年2月
三刀屋川
乙 立
C
富
三刀屋川
神戸川
芸 北
2016年3月
滝山川
大佐川ほか
20カ所
成羽川
田 原
1968年11月
D
22,000
1
成羽川
黒 鳥
1968年11月
D
2,200
1
太田川
高山川ほか
山口県
9カ所
1
2,100
1944年12月
1
DC
D
川 手
38,000
1932年10月
1984年12月
深野川
1
栗栖川
俣野川ダム
岡山県
2,300
1
六の原川
油木川ほか
3
D
7,000
1
15,600
2001年3月
D
200
DC
温 井
1989年8月
俣野川
1942年11月
滝山川
弥 栄
神野瀬川
萩 川
北 原
2
小瀬川
D
吉井川
斐伊川
阿井川
620,000
小瀬川
1951年3月
4
P
1
油 井
1,200,000
1976年7月
200
油井川
P
南 原
C
油井川
1986年10月
南原川
1907年4月
1
俣野川
1
DC
400
土用川
俣野川
16,400
1975年8月
C
旭 川
日野川
C
可 部
帝釈川
2
1961年11月
江の川
1
15,000
太田川
発電機
台 数
江の川
100
DC
太田川
吉山川
型式 出力kW
1
DC
1928年2月
運転開始
年 月
700
1946年9月
1
発電所名
D
南 谷
820
太田川
河川名
2
春日川
C
水系名
4,800
春日川
DC
斐伊川
1944年11月
1
1940年7月
江の川
広
392
黒 坂
島根県
澄 川
黒瀬川
C
日野川
斐伊川
匹見川
石谷川
1
印賀川
中原川ほか
日野川
匹見川
県名
八幡川
高津川
八東川
発電機
出力kW 台 数
広島県
1953年11月
1928年7月
県名
C
DC
D
P
M
水路式
ダム水路式
ダム式
揚水式
混合揚水式(ダム式の機能と揚水式の機能を併せ持つ型式)
太陽光発電所
発電所名
所 在 地
最大出力
(kW)
福山
広島県福山市
箕沖町112-2
3,000
宇部
山口県宇部市
西沖の山2-5
3,000
福山太陽光発電所
宇部太陽光発電所
主な水力発電所
芦 津 発 電 所( 三 滝ダム )
45
黒 坂 発 電 所( 大 宮ダム )
潮 発 電 所( 来 島 ダム )
新帝釈 川発電所
湯原第一発電所(湯原貯水池ダム)
府中発電所
太田川発電所
滝 本 発 電 所( 滝 本ダム )
柴木川第一 発電 所
錦 川第一 発電 所
46
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