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60歳以降の人事管理と人材活用-2013年アンケート調査結果から

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60歳以降の人事管理と人材活用-2013年アンケート調査結果から
60 歳以降の人事管理と人材活用
-2013年アンケート調査結果から-
はじめに
本書は、平成25年度に雇用推進・研究部に設置した「70歳雇用時代における一貫した人事管
理のあり方研究委員会」において実施した「60歳以降の人事管理と人材活用に関するアンケー
ト」調査結果の概要を示したものです。
団塊世代の高齢化に対応して、高年齢者雇用対策が講じられてきており、高年齢者雇用安定法
(平成16年改正、平成24年改正)1 により高齢者の雇用者数は増加しています。少子高齢化が
進展する状況を受け、(1)平成24年改正法による人事制度全般への影響、(2)60歳代前半
層の人事制度の整備状況、(3)65歳超の雇用状況の3点を捉え、各企業の人事担当者の皆様
が、自社の人事管理を検討するときの参考にして戴くため、アンケート調査を実施しました。単
純集計結果を当パンフレットにてご紹介しますので、ご活用ください。
雇用推進・研究部
研究委員会 委員構成
(敬称略)
委員長 今野 浩一郎
学習院大学経済学部教授
委 員 永野 仁
明治大学政治経済学部教授
委 員 内田 賢
東京学芸大学教育学部教授
委 員 大木 栄一
玉川大学経営学部教授
機 構 桑原 幸治
雇用推進・研究担当理事
機 構 河内 哲郎
雇用推進・研究部長
機 構 田口 富美夫
雇用推進・研究部次長
事務局 大塚 重信
雇用推進・研究部 研究開発課 開発係長
事務局 鹿生 治行
雇用推進・研究部 研究開発課 開発係(執筆担当)
事務局 藤波 美帆
雇用推進・研究部 研究開発課 開発係(執筆担当)
事務局 野村 沙織
雇用推進・研究部 研究開発課 開発係(編集担当)
平成16年改正の高年齢者雇用安定法では、①定年廃止、②定年延長、③継続雇用制度の導入により、65歳までの雇用確保を義務づけま
した。このときに、労使協定があれば継続雇用者の選定を適法として規定しました。更に平成24年改正法では、労使協定で定めた基準を撤廃
し、希望者全員の継続雇用を義務づけることになりました。
1
お問い合わせ先
雇用推進・研究部 研究開発課開発係
(住所)〒261-0014 千葉市美浜区若葉3-1-3
(直通電話)043-297-9527
目 次
1.調査方法と回答企業の属性… ……………………………………………………………………… 1
(1)調査方法
(2)回答企業の属性~規模は「501人以上」が約3割、業種は「製造業」が3割強~
2.平成24年改正高年齢者雇用安定法への対応……………………………………………………… 2
(1)平成24年の法律改正への対応~健康管理の強化と定年・継続雇用制度や賃金制度の見直しが中心~
(2)人材活用への影響~影響しないと考えている企業が大半~
3.60歳代前半層への評価……………………………………………………………………………… 3
(1)活用効果への評価~労務費の削減や職場の生産性向上に効果があると考える企業が多い~
(2)活用に対する満足度~多くの企業が専門知識・熟練技能などの専門能力、定着度、仕事の成果に満足~
4.高齢者雇用施策と雇用の現状… …………………………………………………………………… 4
(1)定年制の状況~主流は「60歳定年」、雇用上限年齢は「65歳以下」~
(2)現役正社員の高齢期までの活用状況~60歳代前半層の在籍割合は9割強、65歳以上は6割弱~
5.60歳代前半層を活用するための基本方針と活用施策…………………………………………… 5
(1)活用方針と風土作り~企業にとって、高齢者活用は社会や時代の要請であり、高齢者を戦力化する方針~
(2)活用施策~59歳時点と比べ「職責」は軽減するが、6割弱の企業が成果に対する責任を求めている~
6.60歳代前半層の人事管理…………………………………………………………………………… 7
(1)社員格付け制度と賃金管理~59歳までの正社員と比べて、基本給、賞与・一時金の決め方が異なる企業
は多数~
①社員格付け制度と基本給決定方法~基本給は能力、仕事内容、60歳直前の賃金・職能資格・職位で決
める~
②昇給の仕組み~「昇給あり」とする企業は2割、主な決定要素は仕事に対する個人の成果と能力~
③賞与・一時金~賞与・一時金を支給する企業は約7割、主な決定要素は企業業績と個人の成果~
(2)諸手当と福利厚生~4割の企業が職位・職務手当を支給、扶養・住宅手当は支給対象外が多い~
(3)雇用管理~業務目標を立てさせている企業が半数、教育訓練の実施企業は4割に~
①目標管理と仕事などを申告する仕組み~59歳までの正社員に比べ、低い実施状況~
②教育訓練~仕事に直接関連する研修や、自己啓発支援をする企業は約4割~
7.65歳以降の高齢者の活用状況…………………………………………………………………… 10
(1)65歳以降高齢者の属性
①年齢と性別~年齢は「65~69歳」、性別は「男性」が主~
②勤続年数と経歴~勤続年数「21年以上」は5割弱、50歳代の在籍者は7割強~
(2)65歳以降高齢者の労働条件
①役職と職種~「役職なし」は7割強、職種は「専門・技術職」が3割強、「現業職」が3割弱~
②勤務時間と年収~週の労働時間は「30時間以上」が74%、年収の平均値は「312万円」~
(3)65歳以降高齢者の貢献状況
①活用理由~「仕事への信用力」が6割強、「能力・人脈活用」が4割強~
②担当業務~業務水準は「一般職(正社員)」が3割強、業務内容は「主要業務」が5割弱~
(4)65歳以降高齢者への支援策と活用評価
①支援策~直接的な支援は、主に精神的支援・居場所確保の支援、間接的支援は、主に協力風土形成~
②評価~能力活用度は高く、若手の成長機会への貢献は約65%~
1. 調査方法と回答企業の属性
(1) 調査方法
①実施時期
2013年10月1日~10月28日
②配布方法
調査は、郵送法にて実施した。調査票の回答は人事担当部長に協力を依頼し、調査実施会社への返信とした。
配布方法は、大手信用調査会社のデータベースから、①株式会社、②農業・林業(中分類01~02)、漁業(03~
04)、協同組織金融業(63)、学校教育(81、ただし学習塾は含む)、保健衛生(84)、社会保険・社会福祉・介
護事業(85)、協同組合(87)、政治・経済・文化団体(93)、宗教(94)、その他のサービス業(95)、外国公務
(96)、国家公務(97)、地方公務(98)、分類不能の産業(99)を除く産業、以上2つの条件にあう企業を従
業員規模の大きい順から配布した。
③配布数と回収数
配布数は20,000社、回収数は4,203社、回収率は21.0%である。
(2) 回答企業の属性
~規模は「501人以上」が約3割、業種は「製造業」が3割強~
回答企業の従業員規模(図表1)をみると、
「201~300人」が最も多く(29.4%)、次いで、
「101~200人」
(20.9%)の順になっている。
「300人以下」は全体の約52%、
「501人以上」は全体の約27%となってい
る。
回答企業の主な業種(図表2)をみると、
「製造業」が最も多く(31.0%)、次いで「卸売・小売業」
(19.0%)、
「サービス業」
(16.9%)、
「運輸業」
(12.8%)の順となっている。
図表1 回答企業の従業員規模(N=4203)
無回答
0.1%
30人以下
0.5%
5001人以上
1.4%
1001~5000人
10.4%
501~1000人
14.8%
401~500人
8.4%
301~400人
13.4%
1~50人
0.1%
50~100人
0.6%
101~200人
20.9%
教育・学習
支援業0.6%
医療・福祉
1.3%
飲食店・
宿泊業
2.4%
その他
0.2%
鉱業0.1%
サービス業
16.9%
建設業
6.5%
製造業
31.0%
不動産業
1.2%
201~300人
29.4%
(注)「N」とは集計母数を示す。
1
図表2 回答企業の主な業種(N=4203)
金融・保険業
1.8%
卸売・小売業
19.0%
運輸業
12.8%
電気・ガス・
熱供給・水道業
0.7%
情報通信業
5.5%
2. 平成24年改正高年齢者雇用安定法への対応
(1) 平成24年の法律改正への対応
~健康管理の強化と定年・継続雇用制度や賃金制度の見直しが中心~
平成24年改正高年齢者雇用安定法(以下、
「24年改正法」)の企業の対応(図表3)として、最も多いのが、
「健康管理の強化」
(33.6%)、次いで、
「定年制・雇用上限年齢の見直し・改定」
(29.3%)、
「仕事・能力・成
果に応じた賃金制度の導入・強化」
(28.5%)、
「短時間・短日数勤務制の導入・強化」
(25.4%)、
「現役世代
を含めた賃金制度の見直し」
(21.3%)の順となっている。
図表3 平成24年改正高年齢者雇用安定法への対応(複数回答、N=4203)
40
(%) 33.6
図表3 平成24年改正高年齢者雇用安定法への対応(複数回答、N=4203)
40
30
29.3 28.5
30
20
29.3 28.5
(%) 33.6
25.4
25.4
11.1
9.4
8.4
3.5
0.8
2.4
4.8
その他
0.8
4.8
6.8
6.8
無回答 無回答
4.3
2.4
その他
5.9
3.5
独立・開業
独支
立援
・開
の業
推支
進援の推進
6.6
4.3
知識や技知
能識
の習
や技
得能
機の
会習
の得
強機
化会の強化
5.9
複数の就複
業コ
数ー
のス
就の
業設
コ置
ー・
ス改
の定
設置・改定
~影響しないと考えている企業が大半~
7.3
6.6
出向・転籍
出の
向推
・転
進・
籍強
の化
推進・強化
社内での配
社属
内先
でのマ
配ッ
属チ
先ン
のグ
マ機
ッ能
チの
ン強
グ機能の強
化(社内公
募社
制内
、社
等ー
)ド制等)
化(
公内
募ト
制レ
、ー
社ド
内制
トレ
意識改革意
の識
研改
修の
革導
の研
入・
修強
の化
導入・強化
8.4
職域開発(
職社
域内
開)
発
の
(強
社化
内)の強化
9.4
7.3
職業相談職
の業
導相
入・
談強
の化
導入・強化
11.1
作業環境作
の業
改環
善の
境強
の改
化善の強化
目標管理・
制事
度評
の価
導制
入・
目人
標事
管評
理価
・人
度改
の定
導入・改定
代賃
を金
含め
度の見直し
現役世代現
を役
含世
めた
制た
度賃
の金
見制
直し
(2) 人材活用への影響
短日
時数
間勤
・短
制強
の化
導入・強化
短時間・短
務日
制数
の勤
導務
入・
仕事・能力
成
じた
賃応
金じ
制た
度賃
の金制度の
仕・
事
・果
能に
力応
・成
果に
導入・強化
導入・強化
定用
年上
制限
・雇
齢・
の改
見定
直し・改定
定年制・雇
年用
齢上
の限
見年
直し
0
14.2
14.2
健康管理健
の康
強管
化理の強化
10
0
21.3
請負契約・
請委
負託
契契
約約
・委
の託
導契
入・
約強
の化
導入・強化
20
10
21.3
24年改正法による人材活用への影響(図表4)をみると、
「影響しない」と回答する企業はいずれの項目でも
高い。他 方 で、「 影 響が ある」( 大きく影 響する+や や 影 響する)項目は、「中 途 採 用(~50 歳 代まで)」
図表4 平成24年改正高年齢者雇用安定法の人材活用への影響(N=4203)
(48.3%)、
「新規学卒者の採用」
(45.0%)の順となっている。
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
0%
13.0
10%
20%
32.0
30%
40%
50%
60%
53.5
70% 80%
90%
1.5
100%
図表4 平成24年改正高年齢者雇用安定法の人材活用への影響(N=4203)
(a)新規学卒者の採用
(b)中途採用(~50歳代まで) 11.5
(a)新規学卒者の採用
13.0
(c)高齢者(60歳以上)の新規採用
16.8
(b)中途採用(~50歳代まで) 11.5
19.3
(d)50歳代(管理職)の出向や転籍者の送り出し 3.6
(c)高齢者(60歳以上)の新規採用
16.8
(e)50歳以降(管理職)の出向者や転籍者の受入れ 5.4
(d)50歳代(管理職)の出向や転籍者の送り出し 3.6
(f)定年後のグループ企業での雇用 7.1
(e)50歳以降(管理職)の出向者や転籍者の受入れ 5.4
36.8
32.0
50.1
53.5
1.6
1.5
21.2
36.8
59.9
50.1
2.1
1.6
59.9
2.7
2.1
23.4
19.3
68.4
74.4
25.8
23.4
大きく影響する やや影響する
25.8
(f)定年後のグループ企業での雇用 7.1
大きく影響する
74.4
21.2
やや影響する
影響しない
無回答
影響しない
無回答
2.8
2.7
64.2
68.4
3.0
2.8
64.2
3.0
2
3. 60歳代前半層への評価
(1) 活用効果への評価
~労務費の削減や職場の生産性向上に効果があると考える企業が多い~
企業は、希望者全員を65歳まで継続雇用することが義務化されたが、自社で働く60歳代前半層2に対してど
のような評価をしているのか。60歳代前半層を活用したことによる効果についてみると(図表5)、最も効果が
あったとするのは、労務費の削減(「効果があった」+「ある程度効果があった」が66.7%)であり、次に、職場
の生産性の向上(同61.1%)である。以下、製品・サービスの品質の向上(同57.1%)、企業の社会的なイメージ
図表5 活用による効果(N=4203)
の向上(同56.2%)、他の従業員の仕事に対する意識・態度の向上(同48.2%)となっている。
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
9.2
0%
10%
20%
51.9
30% 40%
50%
60%
30.2
70% 80%
図表5 活用による効果(N=4203)
(a)職場の生産性の向上
80%
90%
100%
3.2 5.4
90% 100%
(b)製品・サービスの品質の向上
(a)職場の生産性の向上
7.5
9.2
49.6
51.9
33.5
30.2
3.4
5.4
3.2 5.9
(c)労務費の削減
(b)製品・サービスの品質の向上
13.4
7.5
49.6 53.3
23.9
33.5
5.4
4.0 5.9
3.4
(c)労務費の削減 5.6
(d)他の従業員の仕事に対する意識・態度の向上
13.4
42.6
(e)企業の社会的なイメージの向上 5.6
6.7
(d)他の従業員の仕事に対する意識・態度の向上
49.5
42.6
効果があった ある程度効果があった
(e)企業の社会的なイメージの向上 6.7
効果があった
ある程度効果があった
42.0
53.3
5.3
4.5
4.0 5.4
23.9
4.8
5.3
4.5 5.5
33.5
42.0
あまり効果がなかった
49.5
効果がなかった
無回答
33.5
あまり効果がなかった
効果がなかった
無回答
4.8 5.5
(2) 活用に対する満足度
~多くの企業が専門知識・熟練技能などの専門能力、定着度、仕事の成果に満足~
60歳代前半層の活用に対する満足度をみていく(図表6)。多くの企業が満足しているのは、専門能力(「満足
している」+「やや満足している」が86.5%)、定着度(同85.9%)であり、これに、仕事の成果(同72.9%)、管
理能力・指導力(同68.4%)が続く。相対的に、若手・中堅社員への技能や技術の継承(同60.4%)、仕事や業
務量の変化に対する柔軟性(同60.6%)、年金等を活かした弾力的な賃金条件(同60.6%)、人材育成のコスト
の抑制・削減(同61.9%)に満足している企業は少なくなっている。最後に、全体を通じた満足度をみると、8割
近くの企業が60歳代前半層の活用に対して肯定的に評価している(同75.3%)。
図表6 活用に対する満足度(N=4203)
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
10% 20%
27.9
14.7
30%
40%
50% 60%
58.6
70%
23.4
80%
図表6 活用に対する満足度(N=4203)
14.7
53.7
(a)管理能力・指導力
(b)専門能力(専門知識・熟練技能等)
(a)管理能力・指導力
(c)労働意欲・モチベーション・勤務態度・仕事ぶり
(b)専門能力(専門知識・熟練技能等)
(d)若手・中堅社員への技能や技術の継承
(c)労働意欲・モチベーション・勤務態度・仕事ぶり
(e)仕事の成果
(d)若手・中堅社員への技能や技術の継承
(f)定着度
(e)仕事の成果
(g)仕事や業務量の変化に対する柔軟性
(f)定着度
(h)年金等を活かした弾力的な賃金条件
(g)仕事や業務量の変化に対する柔軟性
( i )人材育成のコストの抑制・削減
(h)年金等を活かした弾力的な賃金条件
0%
13.8
27.9
11.0
13.8
13.1
11.0
26.3
13.1
10.8
9.8
10.8
10.2
9.8
26.3
11.7
( j )全体を通して
( i )人材育成のコストの抑制・削減 10.2
効果があった ある程度効果があった
11.7
( j )全体を通して
53.7
53.3
49.4
53.3
59.8
49.4
59.8
49.8
50.8
49.8
51.7
50.8
58.6
59.6
59.6
90% 100%
2.5 5.8
90% 100%
7.4 0.9 5.2
23.4
2.5 5.8
24.6
31.1
24.6
3.1
7.4 0.9
20.7
31.1
3.1
3.1
1.2
3.1
5.3
5.2
5.3
5.3
5.2
5.3
8.1 0.6 5.4
20.7 1.2 5.2
31.1
28.4
31.1
28.7
28.4
2.8 5.5
8.1 0.6 5.4
4.5 6.5
2.8 5.5
3.3 6.1
4.5 6.5
63.6
18.6 1.0 5.1
51.7
28.7
3.3 6.1
あまり効果がなかった
効果がなかった
無回答
63.6
18.6 1.0 5.1
60歳代前半層とは、企業に59歳まで正社員として雇用され、
60歳以降も同じ企業に引き続き雇用されている社員のうち64歳以下の者を表し
効果があった ある程度効果があった
あまり効果がなかった
効果がなかった
無回答
ている。
2
3
4. 高齢者雇用施策と雇用の現状
(1) 定年制の状況
~主流は「60歳定年」、雇用上限年齢は「65歳以下」~
企業は60歳代前半層を含めた高齢者に対して、どのような雇用施策をとっているのか。定年制の状況について
みると(図表7)、
「60歳の定年を定めている」
(86.9%)企業が全体の約9割を占めており、
「61~64歳定年」
(4.2%)、
「65歳以上定年」
(6.1%)、
「定年なし」
(0.6%)の企業はいずれも少数である。役職定年制を「導入
している」企業は35.3%で、役職定年年齢は平均58.1歳(中央値58.0歳)である。定年後も継続雇用制度などに
図表7 定年制の状況(N=4203)
図表8 定年後も引き続き雇用した際の雇用上限年齢(N=4086)
より引き続き雇用した場合の雇用上限年齢
(図表8)
は「法定通り」とする企業が最も多く(85.5%)、その際には
無回答
65歳以上の
定年なし
特に定めていない
無回答
2.2%
定年を定め
0.6%
多くの企業で定年から65歳までの間は
「非正社員」
(70.9%)として雇用しており、
「正社員」
で雇用する企業
9.2%
0.5%
ている6.1%
71歳以上
0.5%
(28.4%)を上回っている。
61歳以上
64歳以下の
図表7 定年制の状況(N=4203)
定年を定めている
4.2%65歳以上の
無回答
定年なし
2.2%
定年を定め
0.6%
ている6.1%
66~70歳
図表8 定年後も引き続き雇用した際の雇用上限年齢(N=4086)
61歳以上
64歳以下の
定年を定めている 60歳の定年を定めている
86.9%
4.2%
4.4%
71歳以上
0.5%
66~70歳
4.4%
60歳の定年を定めている
86.9%
特に定めていない
9.2%
無回答
0.5%
65歳以下(法定通り)85.5%
65歳以下(法定通り)85.5%
(2) 現役正社員の高齢期までの活用状況
~60歳代前半層の在籍割合は9割強、65歳以上は6割弱~
こうした高齢者雇用施策のもとで、59歳まで正社員として雇用され、60歳以降も引き続き雇用されている社員
はどの程度いるのか。60歳代前半層が「いる」企業(図表9)は92.0%で、全従業員に占めるその比率は平均
5.2%、さらに、65歳以上が「いる」企業(図表10)は58.8%で、全従業員に占めるその比率は平均2.0%であ
る。こうした60歳以降の社員数は今後増加する見込みであり、現在を「100」とした場合、5年後に平均「182.2」
(中央値120.0)になると予想されている。
図表9 60歳代前半層の有無(N=4203)
いない
6.7%
無回答
1.3%
図表9 60歳代前半層の有無(N=4203)
いない
6.7%
無回答
1.3%
いる
92.0%
いる
92.0%
図表10 65歳以上の有無(N=4203)
無回答
2.2%
図表10 65歳以上の有無(N=4203)
無回答
2.2%
いる
58.8%
いる
58.8%
いない
38.9%
いない
38.9%
4
5. 60歳代前半層を活用するための基本方針と活用施策
(1) 活用方針と風土作り
~企業にとって、高齢者活用は社会や時代の要請であり、高齢者を戦力化する方針~
企業は、60歳代前半層の活用についてどのような基本方針をもっているのかを、活用方針と風土作りの点か
らみると(図表11)、最も多いのは、経営者らが社会や時代の要請であると認識している(「あてはまる」+「や
やあてはまる」が 8 9.7 %)からである。次いで、会 社にとって60 歳 代 前半層 の 従 業 員は 戦 力である(同
80.8%)、経営者らは59歳以下の従業員に対して60歳代前半層の従業員活用の大切さを働きかけている(同
60.6%)となる。したがって、企業は60歳代前半層の活用について、時代や社会的な要請であることを認識
し、企業にとって戦力として活用することを重視しているものの、実際に従業員に対しての働きかけという点で
はまだ十分に行われているとは言い難い。
図表11 活用方針と風土作り(N=4203)
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
2.1
(a)経営者や管理者は、60歳代前半層の従業員活用が
社会や時代の要請であることを認識している
58.4
31.3
6.4
1.9
(b)会社にとって60歳代前半層の従業員は
戦力であるという方針を持っている
34.5
14.7 2.7
46.3
1.8
(c)経営者や管理者は、59歳以下の従業員に対して60
歳代前半層の従業員活用の大切さを働きかけている
あてはまる
ややあてはまる
18.3
あまりあてはまらない
42.3
あてはまらない
30.8
無回答
6.5
2.0
(2) 活用施策
~59歳時点と比べ「職責」は軽減するが、6割弱の企業が成果に対する責任を求めている~
60歳代前半層の具体的な活用施策について、①どのような働き方で、②どのような仕事を担当させ、③成果責
任を求めているのか、の3つの観点から、59歳前後と比較して整理する。
①の働き方について、労働時間の柔軟性でみると(図表12(a)~(c))、1日あたりの勤務時間と勤務日数は、
59歳前後と「変わらない」
(それぞれ78.4%、79.3%)が、1か月あたりの残業時間は減っている(「やや減って
いる」+「減っている」が53.5%)。
②の担当する仕事について、仕事内容や職責でみると(図表12(d)~(h))、
「変わらない」が最も多いのは、担
当する仕事の内容・範囲(56.0%)であり、以下、期待する仕事の成果(51.7%)、配置転換の頻度(47.9%)、出
張の頻度(44.3%)と続き、職責の重さは59歳前後と比べて減っている(「やや減っている」+「減っている」が
61.7%)企業が多い。
③の成果責任の傾向について、企業が60歳代前半層に対してどのような人事評価を行っているかでみると(図
表13)、実施企業は57.3%であり、未実施企業(39.9%)を上回る。さらに、実施企業が行う評価方法について
は(図表14)、59歳以前の正社員と同じである(「同じ」+「どちらかといえば同じ」が65.1%)場合が、異なる
(「異なる」+「どちらかといえば異なる」が34.6%)よりも多い。
こうした基本方針と活用施策のもとで、60歳代前半層が実際に多い職種をみると(図表15)、専門・技術職
(33.1%)、現業職(28.9%)、事務職(14.0%)、営業・販売職(13.2%)の順であり、サービス職(6.2%)が
最も少ない。
5
図表12 59歳前後と比較した「60歳前半層」の活用施策(N=4203)
0%
10%
20%
30%
40%
(a)1日あたりの勤務時間(所定労働時間)
0.0
0.2
78.4
(b)1ヶ月あたりの勤務日数
0.0
0.1
79.3
(c)1ヶ月あたりの残業時間
0.0
0.2
(d)担当する仕事の内容・範囲
0.1
0.5
(e)職責(仕事に対する責任)の重さ
0.2
0.7
(f))期待する仕事の成果
0.2
1.1
(g)配置転換の頻度
0.0
0.7
(h)出張の頻度
60%
70%
80%
12.8
28.4
25.1
56.0
25.5
36.2
51.7
44.3
図表13 「60歳前半層」への人事評価(N=4203)
34.1
13.5
35.7
15.4
変わらない
やや減っている
5.8
3.1
4.6
3.2
3.3
3.4
9.6 3.5
34.0
47.9
100%
9.4 3.4
30.6
34.0
やや増えている
90%
12.5
42.9
0.0
0.2
増えている
50%
3.9
4.4
減っている
無回答
図表14 59歳以前と比較した「60歳前半層」の
人事評価方法(N=2410)
無回答
2.8%
無回答
0.4%
異なる
20.4%
行っていない
39.9% 行っている
57.3%
どちらかといえば
異なる
14.2%
同じ 42.0%
どちらかと
いえば同じ
23.1%
図表15 「60歳前半層」の主要な職種(N=4203)
無回答
3.8%
その他
0.8%
生産・運輸・
建設等の現業職
28.9%
サービス職
6.2%
営業・販売職
13.2%
専門・技術職
33.1%
事務職
14.0%
6
6. 60歳代前半層の人事管理
(1) 社員格付け制度と賃金管理
~59歳までの正社員と比べて、基本給、賞与・一時金の決め方が異なる企業は多数~
①社員格付け制度と基本給決定方法~基本給は能力、仕事内容、60歳直前の賃金・職能資格・職位で決める~
企業が60歳代前半層にどのような人事管理を適用しているのかを、社員格付け制度からみると、導入企業は
25.0%で、導入していない企業(71.7%)を下回る。
賃金制度について、基本給の決め方を59歳以前の正社員と比較すると(図表16)、
「異なる」
(「異なる」+
「やや異なる」が81.9%)が中心である。基本給の決定時に考慮する要素をみると(図表17)、主要な決定要素
は、能力(47.9%)、仕事内容・難易度(46.9%)、60歳直前の賃金(43.9%)、60歳直前の職能資格・職位
図表16 59歳以前の正社員と比較した
(40.9%)
である。これに勤務態度(27.6%)図表17 基本給決定時に考慮する要素(複数回答、N=4203)
、仕事の成果(24.6%)、年金・公的給付(22.0%)が続き、他の
60
基本給の決定方法(N=4203)
47.9 46.9
正社員賃金(4.5%)、地域相場(5.9%)を決定要素とする企業は少ない。
基本給の水準は、60歳直前と比較し
50
43.9
無回答
40.9
どちらかと
40
2.6%
て平均68.3%
(中央値67.0%)
であり、今後の水準についても平均68.0%と考えていることから、
企業は現状
同じ
10.3%
維持を基本方針としている。
いえば同じ
5.2%
12.0
無回答
その他
5.9 4.5 5.0
2.8
無回答
その他
地域の相場
属人的要素
新入社員等、
新入社員等、
他の正社員の賃金額 他の正社員の賃金額
12.0 9.8 9.8
地域の相場
労働時間の長さ
(年齢、勤続年数など) (年齢、勤続年数など)
労働時間の長さ
非正社員の賃金額
属人的要素
非正社員の賃金額
22.0
年金や公的給付の
受給状況
仕事の成果
60
勤務態度
異なる70.4%
60
歳直前の賃金額
0
27.6 24.6
年金や公的給付の
受給状況
10
仕事の成果
20
勤務態度
30
(%)
(積極性、協調性、
(積極性、協調性、
意欲、勤怠等)
意欲、勤怠等)
47.9 46.9 60 60
43.9 40.9
能力
どちらかと
いえば異なる
11.5%
40
歳直前の職能資格
歳直前の職能資格
や職位など
や職位など
どちらかと
いえば同じ
5.2%
同じ
異なる70.4%
10.3%
50
(%)
22.0
9.8 9.8
図表17 基本給決定時に考慮する要素(複数回答、N=4203)
5.9 4.5 5.0
2.8
歳直前の賃金額
11.5%
10
60
0
仕事の内容・難易度 仕事の内容・難易度
無回答
2.6%
20
能力
図表16 59歳以前の正社員と比較した
どちらかと
いえば異なる
基本給の決定方法(N=4203)
27.6 24.6
30
②昇給の仕組み~「昇給あり」とする企業は2割、主な決定要素は仕事に対する個人の成果と能力~
60歳代前半層に昇給(あるいは契約更新時に賃金が上がる仕組み)がある企業(図表18)は20.7%にとどま
り、ない企業(76.6%)が大半である。その決め方は59歳以前の正社員と比較して「同じ」
(「同じ」+「どちらか
といえば同じ」が43.8%)と「異なる」
(「異なる」+「どちらかといえば異なる」が51.5%)がほぼ半々である。
具体的にどういった要素を考慮して決定しているかをみると(図表19)、仕事に対する個人成果(68.7%)、能力
(68.2%)、勤務態度(51.7%)、仕事内容・難易度(51.6%)を挙げる企業が多く、属人的要素(12.2%)は少
ない。また、昇給をこれまで以上に重視したいかについては、現状維持の企業が72.7%で多い。
図表18 昇給(契約更新時に賃金が上がる仕組み)
の有無(N=4203)
無回答
2.7%
ある
20.7%
(年齢、勤続年数等)
属人的要素
その他
無回答
(年齢、勤続年
属人的要素
その他
無回答
勤務態度
仕事の内容・難易度 仕事の内容・
勤務態度
ない76.6%
(積極性、協調性、
(積極性、協調
意欲、
意欲、勤怠等)
7
能力
ある
20.7%
能力
ない76.6%
仕事に対する
個人の成果
無回答
2.7%
80
68.7
68.2
70
51.7
51.6
60
50
40
30
12.2
20
図表19 昇給決定時に考慮する要素(複数回答、N=870)
4.3
2.0
10
80
0
68.7
68.2
70
(%)
51.7
51.6
60
50
40
30
12.2
20
4.3
2.0
10
0
(%)
仕事に対する
個人の成果
図表18 昇給(契約更新時に賃金が上がる仕組み)
の有無(N=4203)
図表19 昇給決定時に考慮する要素(複数回答、N=870)
③賞与・一時金~賞与・一時金を支給する企業は約7割、主な決定要素は企業業績と個人の成果~
60歳代前半層へ賞与・一時金を支給している企業は67.4%であり(図表20)、
「ない」
(30.0%)を大きく
上回る。その決め方を59歳以前の正社員と比較すると、
「異なる」
(「異なる」+「どちらかといえば異なる」が
65.3%)という企業が、
「同じ」
(「同じ」+「どちらかといえば同じ」が30.6%)を大きく上回る。その主要な
決定要素(図表21)は、企業業績(61.9%)、個人の成果(55.9%)であり、属人的要素(11.3%)を考慮する
企業は少ない。また、賞与・一時金をこれまで以上に重視したいかを尋ねたところ、現状維持の企業が75.2%
で多い。
図表20 賞与・一時金の有無
(N=4203)
図表21 賞与・一時金決定時に考慮する要素(複数回答、N=2832)
無回答
70
61.9
55.9
図表21 賞与・一時金決定時に考慮する要素(複数回答、N=2832)
60
図表20 賞与・一時金の有無
2.6%
(N=4203)
無回答
2.6%
2.4
無回答
その他
属人的要素属人的要素
11.8
11.3
2.4
その他
無回答
(数
年等
齢)
、勤続年数等)
(年齢、勤続年
仕難
事易
の度
内容・難易度
仕事の内容・
(2) 諸手当と福利厚生
31.6
勤務態度
ある67.4%
11.8
11.3
37.9
勤務態度
ない30.0%
31.6
55.9
(性
積、
極
協
意欲、勤怠等)
(積極性、協調
意性
欲、
、
勤調
怠性
等、
)
ある67.4%
61.9
個人の成果 個人の成果
ない30.0%
37.9
企業の業績 企業の業績
50
40
70
30
60
20
50
10
40
0
30
(%)
20
10
0
(%)
~4割の企業が職位・職務手当を支給、扶養・住宅手当は支給対象外が多い~
59歳までの正社 員を対 象とした手当をみると(図表22左)、職位に基づく手当(87.3%)や扶 養 手当
(74.0%)を支給している企業が多く、以下、職務に基づく手当(67.4%)、住宅手当(51.2%)も半数以上の
企業で支給している。これに対して、60歳代前半層に対しては(図表22右)、いずれの手当とも支給する企業の
割合は下がっており、支給企業が最も多い職位に基づく手当(37.4%)でも4割弱である。これに、職務に基づ
く手当(33.8%)、扶養手当(22.1%)、住宅手当(15.7%)と続き、特に福利厚生の意味が強い扶養手当や住
宅手当については、60歳代前半層を支給対象としていない企業が多い。
会社の保養所や互助会などの利用の可否については59歳以下の正社員と60歳代前半層との間で大きな差
図表22 諸手当と福利厚生の導入状況(左:59歳まで正社員、右:60歳代前半層; N=4203)
はなく(それぞれ81.6%、75.5%)、60歳代前半層でも利用できる企業が8割弱を占めている。
100%
80%
60%
40%
20%
0%
0%
20%
40%
60%
80%
図表22 諸手当と福利厚生の導入状況(左:59歳まで正社員、右:60歳代前半層; N=4203)
74.0
2.5 23.5
100% 80%
60%
45.2
3.6
2.5 23.5
5.8
3.6
45.2
2.3 10.4
5.8
40%
20%
51.2
74.0
73.5
73.5
51.2
87.3
2.8 29.8
2.3 10.4
67.4
87.3
3.015.4
2.8 29.8
81.6
67.4
(a)扶養手当
22.1
0%
(b)住宅手当
(a)扶養手当
0%
20%
15.7
22.1
20.7 (c)精皆勤手当
(b)住宅手当
12.9
15.7
(d)職位に基づく手当
20.7 (c)精皆勤手当
12.9
74.0
40%
33.8
37.4
(f)会社の保養所や互助会などの利用
(e)職務に基づく手当
33.8
80%
80.4
79.3
37.4
(e)職務に基づく手当
(d)職位に基づく手当
60%
79.3
74.0
80.4
75.5
6.7
4.9
62.1
58.7
4.2
3.9
62.1
無回答
対象としている
対象としていない
対象としている
対象としていない
無回答
対象としている
対象としていない
(f)会社の保養所や互助会などの利用
100%
4.9
3.9
3.9
6.7
対象としていない
81.6
3.9
58.7
対象としている
3.015.4
100%
75.5
20.2 4.3
4.2
無回答
20.2 4.3
無回答
8
(3) 雇用管理
~業務目標を立てさせている企業が半数、教育訓練の実施企業は4割に~
①目標管理と仕事などを申告する仕組み~59歳までの正社員に比べ、低い実施状況~
59歳までの正社員に業務目標を立てさせている企業は82.3%である(図表23左)。それに比べると「申告の
仕組み」を導入している企業は少なく、仕事を申告する仕組み(51.0%)、働き方を申告する仕組み(46.9%)と
もに5割程度であり、これに、人事部門と従業員個人の面談の機会(40.3%)が続く。他方、60歳代前半層につ
いてみると(図表23右)、目標管理及び各種の申告の仕組みともに導入企業は少ない。具体的には、業務目標を
立てさせている企業(49.2%)が5割程度で最も多く、以下、働き方を申告する仕組み(40.0%)、人事部門と
従業員個人の面談の機会(31.9%)、仕事を申告する仕組み(31.7%)の順である。
②教育訓練~仕事に直接関連する研修や、自己啓発支援をする企業は約4割~
59歳までの正社員に対する教育訓練の実施状況をみると(図表23左)、仕事に直接関連する研修(82.3%)
を行っている企業が多く、次いで自己啓発支援(66.8%)であり、いずれも7~8割の企業で実施している。これ
に対して、60歳代前半層では(図表23右)、実施する企業の割合は半分程度に下がっているものの、仕事に直接
関連する研修(40.7%)を行っている企業が多く、これに自己啓発支援(38.2%)が続く。
図表23 目標管理・仕事を申告する仕組み・教育訓練の実施状況
(左:59歳まで正社員、右:60歳代前半層; N=4203)
100%
2.6
80%
15.0
3.0
20%
0%
30.2
行っている
(c)勤務時間や勤務場所などの働き方に
関する希望を申告する仕組み
46.9
56.7
2.615.1
(b)希望する仕事を申告する仕組み
51.0
50.2
0%
(a)業務目標を立てさせること
82.3
3.1
3.0
40%
46.0
3.0
9
60%
40.3
82.3
66.8
行っていない
無回答
(d)人事部門と従業員個人が働き方・
キャリアについて個別に面談する機会
20%
49.2
31.7
40.0
31.9
40%
60%
80%
46.5
63.9
55.5
63.4
100%
4.2
4.5
4.5
4.7
(e)仕事に直接関連する研修
40.7
54.7
4.6
(f)自己啓発への支援
38.2
57.1
4.7
行っている
行っていない
無回答
7. 65歳以降の高齢者の活用状況
本節では、65歳以上の従業員のうち、①3年以上の勤務者で、②役員(執行役員含む)を除いた人、1名の状
況を、取りまとめた結果を紹介する。
(1) 65歳以降高齢者の属性
①年齢と性別~年齢は「65~69歳」、性別は「男性」が主~
年齢構成は、
「65~69歳」が80.4%、
「70歳以上」が18.9%を占める(図表24)。性別は、
「男性」は
87.6%、
「女性」は11.9%となっている(図表25)。
図表24 年齢構成(N=1981)
図表24 年齢構成(N=1981)
無回答
無回答
0.8%
0.8%
図表25 性別(N=1981)
図表25 性別(N=1981)
無回答
無回答
0.6%
0.6%
女性
女性
11.9%
11.9%
70歳以上
70歳以上
18.9%
18.9%
65~69歳
65~69歳
80.4%
80.4%
男性87.6%
男性87.6%
②勤続年数と経歴~勤続年数「21年以上」は5割弱、50歳代の在籍者は7割強~
勤続年数をみると(図表26)、
「21年以上」が最も多く(46.8%)、次いで「6~10年」
(22.8%)、
「11~15
年」
(12.3%)の順になっている。勤続年数「11年以上」は、全体の約67%を占める。また、50歳代の勤務状況
をみる(図表27)と、50歳代に、現在勤務する「社に在籍していた」人は72.0%、
「社に在籍していなかった」
人は26.7%となっている。
図表26 勤続年数(N=1981)
図表26 勤続年数(N=1981)
図表27 50歳代の勤務状況(N=1981)
図表27 50歳代の勤務状況(N=1981)
無回答
無回答
1.3%
1.3%
無回答
無回答
0.9%
0.9%
3~5年
3~5年
9.5%
9.5%
21年以上
21年以上
46.8%
46.8%
6~10年
6~10年
22.8%
22.8%
11~15年
11~15年
12.3%
12.3%
社に在籍して
社に在籍して
いなかった
いなかった
26.7%
26.7%
社に在籍していた
社に在籍していた
72.0%
72.0%
16~20年
16~20年
7.8%
7.8%
10
(2) 65歳以降高齢者の労働条件
①役職と職種~「役職なし」は7割強、職種は「専門・技術職」が3割強、
「現業職」が3割弱~
役職(図表28)は「一般」が最も多く、次いで、
「部長相当」
(11.9%)、
「次・課長相当」
(10.3%)の順に
なっている。職種をみると(図表29)、
「専門・技術職」が最も多く(33.5%)、次いで「生産・運輸・建設などの
現業職」
(27.2%)、
「事務職」
(16.4%)となっている。
図表28 役職(N=1981)
図表29 職種(N=1981)
無回答0.9%
その他1.0%
部長相当
11.9%
図表28 役職(N=1981)
図表29 職種(N=1981)
生産・運輸・建設
などの現業職
その他1.0%
27.2%
次・課長相当
無回答0.9%
10.3%
部長相当
11.9%
一般71.2%
次・課長相当
10.3%
無回答0.7%
サービス職
8.0%
生産・運輸・建設
などの現業職
27.2%
営業・販売職
13.4%
係長・主任相当
5.7%
サービス職
8.0%
一般71.2%
無回答0.7%
専門・技術職33.5%
事務職
16.4%
専門・技術職33.5%
事務職
係長・主任相当
②勤務時間と年収~週の労働時間は「30時間以上」が74%、年収の平均値は「312万円」~
16.4%
5.7%
営業・販売職
週労働時間の分布をみると(図表30)、
「30~40時間未満」が最も多く
(47.2%)、次いで、
「40~50時間
13.4%
未満」
(24.5%)、
「20~30時間未満」
(16.5%)の順になっている。週30時間以上勤務者が、約74%を占め
る。
図表30 週の労働時間(N=1981)
図表31 年収(N=1981)
年収をみると
(図表31)、
「200~300万円未満」が最も多く(28.7%)
、次いで「100~200万円未満」
900~1000万円未満
(22.8%)、
「300~400万円未満」
(19.9%)となっている。
無回答を除いた年収の平均値は「311.7万円」、
無回答
中央値は「250万円」
となっている。
1.7%
1~10時間未満
3.3%
10~20時間未満
図表30 週の労働時間(N=1981)
5.0%
50時間以上
1.8%
40~50時間未満 無回答
1.7% 20~30時間未満
24.5%
1~10時間未満
50時間以上
16.5% 3.3%
1.8%
10~20時間未満
5.0%
30~40時間未満
40~50時間未満
47.2%
20~30時間未満
24.5%
16.5%
30~40時間未満
47.2%
11
0.5%
1000万円以上 わからない0.8%
0.6%
無回答2.4%
~100万円未満
3.4%
800~900万円未満
0.8%
700~
図表31 年収(N=1981)
800万円未満
1.4%
900~1000万円未満
1000万円以上 100~200万円未満
0.5%
わからない0.8%
600~700万円
0.6%
22.8%
無回答2.4%
未満3.3% 40~50時間未満
800~900万円未満
~100万円未満
24.5%
0.8%
3.4%
500~600万円
700~
未満5.4%
800万円未満
300~400万円未満
1.4%
19.9%
200~300万円未満
100~200万円未満
600~700万円
28.7%
22.8%
未満3.3%
400~500万円未満
9.9%
500~600万円
未満5.4%
300~400万円未満
19.9%
200~300万円未満
28.7%
(3) 65歳以降高齢者の貢献状況
①活用理由~「仕事への信用力」が6割強、「能力・人脈活用」が4割強~
活用理由をみると(図表32)、最も多いのは「任せた仕事はきちんとこなしてくれるから」
(64.8%)、次いで、
「専門能力・人脈を活用したいから」
(40.5%)、
「代わりを任せられる人が他にいないから」
(34.7%)の順に
なっている。
図表32 活用理由(複数回答、N=1981)
0
10
20
30
40
50
60
任せた仕事はきちんとこなしてくれるから
64.8
図表32 活用理由(複数回答、N=1981)
専門能力・人脈を活用したいから
0
10
20
30
代わりを任せられる人が他にいないから
任せた仕事はきちんとこなしてくれるから
34.7
詳細な業務指示や業務指導の手間が省けるから
専門能力・人脈を活用したいから
17.9
これまでの貢献に報いるため
代わりを任せられる人が他にいないから
17.8
A さんが強く希望したから
詳細な業務指示や業務指導の手間が省けるから
14.8
17.9
いざという時、他の仕事も任せられるから
これまでの貢献に報いるため
12.5
17.8
能力よりも安い賃金で雇えるから
A さんが強く希望したから
他の人を雇うと、一時的に生産量や品質が低下するから
いざという時、他の仕事も任せられるから
A さんの雇用の決定には関知していない
能力よりも安い賃金で雇えるから
他の人を雇うと、一時的に生産量や品質が低下するから
他社にA さんの能力や人脈を活用されたくない
その他
A さんの雇用の決定には関知していない
無回答
他社にA さんの能力や人脈を活用されたくない
40.5
40
50
70 (%)
60
70 (%)
64.8
40.5
34.7
10.8
14.8
7.1 12.5
3.6
2.0
10.8
7.1
4.2
3.6
1.6
2.0
その他
4.2
②担当業務~業務水準は「一般職(正社員)」が3割強、業務内容は「主要業務」が5割弱~
無回答
1.6
担当業務レベルをみると(図表33)、
「一般職レベル
(正社員)」が最も多く(31.4%)、次いで、
「次・課長レベ
ル」
(15.8%)、
「係長・主任レベル」
(13.8%)の順になっている。また、主な担当業務をみる(図表34)と、
「所
図表33 担当業務レベル(N=1981)
図表34 担当業務内容(N=1981)
属部署の主要な業務」が最も多く(44.9%)、次いで「社員の補助・応援」
(16.5%)、
「後輩社員への教育・指
無回答2.0%
経営層1.0%
導」
(13.5%)の順になっている。
図表33 担当業務レベル(N=1981)
無回答2.0%
非正社員
(パート・アルバイト、
契約社員)レベル23.3%
部長レベル
12.7%
経営層1.0%
無回答2.0%
図表34 担当業務内容(N=1981)
その他
11.4%
無回答2.0%
部長レベル
次・課長レベル
12.7%
15.8%
後輩社員への教育・
その他
指導13.5%
11.4%
一般職レベル(正社員)
31.4%
次・課長レベル
係長・主任レベル
15.8%
13.8%
後輩社員への教育・
社員の補助・応援
指導13.5%
16.5%
一般職レベル(正社員)
31.4%
係長・主任レベル
13.8%
非正社員
(パート・アルバイト、
契約社員)レベル23.3%
部下マネジメント等
の管理業務7.7%
経営層・上司の相談・助言
4.0%
社員の補助・応援
16.5%
部下マネジメント等
の管理業務7.7%
所属部署の主要な業務
44.9%
所属部署の主要な業務
44.9%
経営層・上司の相談・助言
4.0%
12
(4) 65歳以降高齢者への支援策と活用評価
①支援策~直接的な支援は、主に精神的支援・居場所確保の支援、間接的な支援は、主に協力風土形成~
会社や上司による業務支援策のうち(図表35)、対象者(以下、
「Aさん」と記述する)に直接支援する方法とし
て最も多い回答が「Aさんの仕事上の要望や不満を聞く機会を設けている」
(36.9%)、次いで、
「Aさんに、日常
的に職場で求めている役割を伝えている」
(31.5%)、
「Aさんに、会社の経営方針や事業戦略を伝えている」
(27.4%)、の順になっている。また、間接的な支援策として最も多い方法は、
「上司は、職場の人間関係に配慮
している」
(33.1%)、次いで「上司は、メンバー全体で業務計画や業務の進捗状況、課題に関する情報の共有を
進めている」
(20.6%)の順となっている。
図表35 直接・間接的支援策(複数回答、N=1981)
40
36.9
40
30
36.9
30
20
31.5
31.5
直接的支援
27.4 25.9 25.7
25.0
27.4 25.9 25.7
25.0
20
10
間接的支援
33.1
19.9
19.9
13.0 12.8
13.0 12.8
8.8
11.6 2.7
無回答無回答
6.0
11.6
左記、左
い記
ず、
れい
もず
あれ
ても
はあ
まて
らは
なま
いらない
9.5
6.0
会社は会
、社
Aは
さ、
んA
のさ
上ん
司の
に上
、司
Aに
さ、
んA
のさんの
マネジマ
メネ
ンジ
トメ
方ン
法ト
の方
助法
言の
、助
指言
導、
を指
し導をし
ているている
職場の職
同場
僚の
(同
正僚
社(
員正
)社
に員
、)
Aに
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の仕
進事
めの
方進
・め
指方
導・
の指
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けの
方受
をけ
助方を助
言・指言
導・
し指
て導
いし
るている
上司は上
、司
メは
ン、
バメ
ーン
全バ
体ー
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業体
務で
計業
画務
や計画や
業務の業
進務
捗の
状進
況捗
、状
課況
題、
に課
関題
すに
る関
情す
報る情報
の共有の
を共
進有
めを
て進
いめ
るている
上司は上
、司
職は
場、
の職
人場
間の
関人
係間
に関
配係
慮に
し配
て慮して
いる いる
3.8
20.6
20.6 9.5
3.8
AさんA
にさ
現ん
役に
世現
代役
と世
の代
接と
しの
方接
・し
指方
導・指導
方法の方
助法
言の
や助
指言
導や
を指
し導
てを
いし
るている
8.8
AさんA
のさ
事ん
業の
構事
想業
や構
業想
務や
提業
案務
を提
実案
現を実現
できるで
機き
会る
を機
設会
けを
て設
いけ
るている
AさんA
にさ
、ん
自に
ら、
能自
力ら
を能
発力
揮を
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る揮
方す
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を考えを
て考
もえ
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るている
AさんA
とさ
、ん
経と
営、
層経
(営
執層
行(
役執
員行
も役
含員
むも
)含む)
との面と
談の
機面
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を機
設会
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AさんA
にさ
、ん
Aに
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に関わに
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評わ
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るている
AさんA
のさ
役ん
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務や
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務(
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進務の進
め方やめ
業方
績や
達業
成績
方達
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等方
)法
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、)
職を
場、
全職場全
体に周体
知に
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AさんA
にさ
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務、
の業
や務
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めや
方進
をめ方を
支援・支
助援
言・
・助
指言
導・
し指
て導
いし
るている
AさんA
のさ
体ん
調の
や体
要調
望や
に要
応望
じに
て応
勤じ
務て
時勤務時
間・配間
属・
先配
を属
変先
更を
し変
て更
いし
るている
AさんA
にさ
、ん
会に
社、
の会
経社
営の
方経
針営
や方
事針
業や
戦事業戦
略を伝略
えを
て伝
いえ
るている
AさんA
にさ
、ん
日に
常、
的日
に常
職的
場に
で職
求場
めで
て求
いめてい
る役割る
を役
伝割
えを
て伝
いえ
るている
A仕
さん
Aさんの
事の
上仕
の事
要上
望の
や要
不望
満や
を不
聞満
くを聞く
設る
けている
機会を機
設会
けを
てい
10
0
(%)
0
(%)
間接的支援
直接的支援
図表35 直接・間接的支援策(複数回答、N=1981)
33.1
2.7
②評価~能力活用度は高く、若手の成長機会への貢献は約65%~
会社による能力活用状況をみると(図表36)、
「かなり、活用している」
(36.2%)、
「まあ、活用している」
(35.6%)の順になっている。また、若手社員の成長機会への影響をみると(図表37)、
「どちらかといえば拡大
した」
(58.2%)、
「どちらかといえば縮小した」
(26.5%)の順になっている。若手社員の成長機会が「拡大し
た」という回答は、
全体の65%弱を占める。
図表36 能力活用状況(N=1981)
図表36 能力活用状況(N=1981)
全く、活用していない
0.1%
全く、活用していない
あまり、
0.1%
活用していない2.9%
あまり、
活用していない2.9%
まあ、活用している
35.6%
まあ、活用している
35.6%
無回答1.2%
無回答1.2%
最大限、活用している
24.0%
最大限、活用している
24.0%
かなり、活用している
36.2%
かなり、活用している
36.2%
13
図表37 若手の成長機会への影響(N=1981)
図表37 若手の成長機会への影響(N=1981)
縮小した2.0%
拡大した
5.2%
拡大した
5.2%
無回答
8.1%
無回答
8.1%
縮小した2.0%
どちらかといえば
縮小した
26.5%
どちらかといえば
縮小した
26.5%
どちらかといえば拡大した
58.2%
どちらかといえば拡大した
58.2%
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