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催事等における食品の取扱いに関するQ&Aについて

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催事等における食品の取扱いに関するQ&Aについて
催事等における食品の取扱いに関するQ&A
作成:平成19年3月28日
催事等における食品の取扱いについて、理解を深めていただきたく、次のとおりQ&A
を作成しました。
今後、逐次、本Q&Aを更新していくこととしています。
○届出・指導について
Q1 催事等に関して、届出や許可対象のイメージ図を示してください。
1
Q2
届出や許可の考え方を教えてください。
1
Q3
社会性の有無について、具体的な判断事例を教えてください。
2
Q4
届出対象外から届出や相談があった場合はどうしたらよいでしょうか。
3
Q5
市販品(乳・肉・魚を除く)や野菜の販売についても届出の対象ですか。
3
Q6
届出を拒否された場合はどうすればよいのでしょうか。
3
○営業許可について
Q7 営業に該当するかどうかはどのように判断するべきですか。
4
Q8
催事等では、出店者が個々に許可を取得するべきでしょうか。
4
Q9
催事等で取り扱う食品について、許可の要否の具体例を示してください。
4
表
催事等における営業許可の取扱い例
5
Q10
飲食店等の営業者が催事等に出店した場合は許可が必要でしょうか。
6
Q11
年間に複数の催事等へ出店する場合は、許可が必要でしょうか。
6
Q12
ホームセンターなどが客寄せ目的で行う付随行為は許可が必要でしょうか。
6
Q13
毎年春秋2回開催される催事等の許可は、どのように扱えばよいでしょうか。7
○届出・指導について
Q1 催事等に関して、届出や許可対象のイメージ図を示してください。
A
右図のとおりです。
食品を取り扱う催事等
食品を取り扱う催事のうち、社会性があるものだけが届出
の対象となります。このうち、反復継続して行うものについ
催事等のうち
ては営業となり、食品衛生法に基づく許可対象業種について
届出対象
は、営業許可が必要となります。
営業
要許可
営業
Q2
届出や許可の考え方を教えてください。
A
次のフローチャートを参考にしてください。
社会性があるか
ない
届出不要
ある
反復継続するか
しない
する
許可申請と届出
-1-
届出のみ必要
Q3
社会性の有無について、具体的な判断事例を教えてください。
A
次表を参考にしてください。
ただし、この表が必ずしも正しいというものではありません。
社会性の有無については、規模、参加来場者の範囲・対象、他の事業等への付随行為か否か
等により総合的に判断しましょう。
催事等
社会性
神社の祭礼(地元住民のみ)
×
農協、漁協、商工会等の団体が広告して行う催し
○
地区住民だけを対象とした地区町内会の秋祭りや盆踊り
×
地区住民だけを対象とした地区公民館が行う祭り
×
地区婦人会や子供会のお祭り、バザー
×
小中学校、保育所等のPTAが行うバザー、運動会など
×
社会福祉施設が行うバザー、夏祭り(近隣住民のみへ案内)
×
市町村が行う市町村民祭り
○
高校の学園祭(近隣住民、保護者、中学生等が参加)
×
大学祭
○
業者イベントに伴い無償で食品を提供する模擬店
△
企業が従業員、家族を主な対象に行う納涼祭、イベント
×
企業が広告等により市内全域から広域に客を招いて行うイベント
○
-2-
Q4
届出対象外から届出や相談があった場合はどうしたらよいでしょうか。
A
届出対象の催事等と同様に指導をしましょう。
食品の取扱いに当たっては、届出の要否に係わらず、できるだけの衛生上の措置を講じなけ
ればなりません。よって、届出対象の催事等と同様に指導するべきと考えます。
Q5
市販品(乳・肉・魚を除く)や野菜の販売についても届出の対象ですか。
A
社会性を有するものであれば、取り扱う食品を問わず届出の対象です。
出店者が許可の必要なものをそうと知らずに販売したり、腐敗・変敗しやすいものを不適切
に取扱ったりすることもあるので、届出に従って必要な指導をしましょう。
Q6
届出を拒否された場合はどうすればよいのでしょうか。
A
届出の目的を理解してもらえるよう十分説明しましょう。
届出の提出は、食品衛生法や条例等に基づくものではなく、法的拘束力をもたない「行政指
導」であり、義務ではありません。従って、届出を強要することはできません。
届出は、リスクの高い食品の提供を事前確認するものであり、主催者、参加者の双方に有益
であることを説明しましょう。それでも同意が得られない場合は、届出ではなく、催事等の内
容を聴取することで、必要と考えられる衛生上のアドバイスをしましょう。
また、無届出で催事等を開催していることを探知した場合、上記と同様に説明を行い、主催
者が要領の趣旨に同意したうえで、自発的に届出が提出されるよう十分配慮してください。
-3-
○営業許可について
Q7 営業に該当するかどうかはどのように判断するべきですか。
A
「業として」、一定の行為が行われるかどうかで判断します。
「業として」とは、同種の行為を反復継続して遂行し、社会通念上も事業として認識される
程度の規模、形態をなす場合であると解されています。
したがって、たまたま営業に類する行為を行う場合、事業として認められないようなきわめ
て小規模な行為を行う場合、他の事業に付随して行われるもので、それ自体は独立した事業と
は認められないような行為を行う場合などは、「営業」に含まれないことになります。
しかし、これらを、たとえば数量的に規定することは適当でなく、また不可能でもあるので、
個々具体的な事例については、結局、一般社会通念によって判断するほかはないとされていま
す。
(出典:早わかり食品衛生法(食品衛生法逐条解説))
Q8
催事等では、出店者が個々に許可を取得するべきでしょうか。
A
主催者が全体を一括して許可を取得することもできます。
主催者が催事全体に対して、全責任を負うという条件で、催事全体をひとつの施設とみなし、
一括して許可をすることが可能です。
この場合、出店者自身が許可を得たと勘違いして、他の催事等に無許可で参加していた事例
があります。異なる場所での開催であろうと、通算して年2回以上出店した場合は、営業に該
当することを理解させましょう。
Q9
催事等で取り扱う食品について、許可の要否の具体例を示してください。
A
次表に取扱い事例を示します。
飲食店営業、喫茶店営業及び菓子製造業に類似する行為が反復継続して行われた場合、営業
許可が必要なものかどうか判断に苦慮することがあります。その場合は、次表を参考にして判
断してください。
なお、食品の保存や加工技術の進歩により、同一品目であっても旧来の調理方法等とは異な
っている場合も想定されます。単に品目名のみで判断しないで、使用する原料、調理方法等を
十分に勘案して、時代に即した判断を行う必要があります。
-4-
表 催事等における営業許可の取扱い例
該当する
許可業種
飲食店営業
品
目
営
業
内
容
たこ焼き、お好み焼き
現場で材料を調合し、加熱調理し、ソース等で味付けする。
焼き鳥、つくね
冷蔵又は冷凍品を加熱調理し、タレを付ける。
串焼き肉(牛串など)
あらかじめ串刺しされている生の肉を加熱調理し、タレ等
で味付けする。
天ぷら
冷凍のタコ、イカを串に刺し衣を付けて油で揚げる。
フランクフルト
鉄板等で市販のソーセージを加熱しケチャップなどをつけ
る。
アメリカンドッグ
冷凍品又はソーセージに衣をつけたものを油で揚げる。
焼きそば
鉄板で肉・野菜の具材と麺を加熱しソース等で味付けす
る。
喫茶店営業
フライドポテト
冷凍のジャガイモを油で揚げて塩で味付けする。
焼きイカ(生イカ使用)
冷凍生イカを解凍し、鉄板等で加熱調理する。
かき氷
氷雪製造業でつくられた氷を機械で削り、蜜をかける。
アイスクリーム
市販のアイスクリームをコーンに盛りつける。
ジュース
市販のジュースを紙コップに小分けする。
ソフトクリーム
市販のミックスを使用して機械で製造し、コーンに盛りつ
ける。
菓子製造業
クレープ(菓子)
鉄板で皮を焼き、ジャム等を包み提供する。
なお、具材によっては、飲食店営業に該当するものもある
と考えられる。
許可不要
人形焼
調味済みの生地を焼く。
回転焼き、たい焼き
型に生地を流し込み、あんをいれて加熱整形する。
みたらし団子
串に刺した団子を焼きタレをつける。
焼きイカ(乾製品使用)
するめにタレをつけて焼く。現在でも実施されているかど
うか不明。
綿菓子
ザラメ糖から器械で作る。
焼きトウモロコシ
トウモロコシを焼き、醤油等を塗る。
りんご飴、いちご飴
串に刺した果実表面を加熱融解した飴で覆う。
ポップコーン
爆裂種のトウモロコシを器械に投入して弾けさせ、塩、バ
ター等で味付けをする。
チョコバナナ
バナナを串に刺し、チョコレートコーティングを施す。
飴類の小分け販売
既成の飴を小分けし販売する。
-5-
Q10
A
飲食店等の営業者が催事等に出店した場合は許可が必要でしょうか。
反復継続して出店しない場合は、許可は必要ありません。
年1回、かつ1日のみの出店の場合は、飲食店等の営業者であっても許可は必要ないものと
して取り扱って支障ありません。
届出の際に催事等の参加者を、営業者かどうか厳密に審査することは不可能ですので、他の
ケースと同様に扱うべきでしょう。
Q11
A
年間に複数の催事等へ出店する場合は、許可が必要でしょうか。
許可が必要です。
複数の催事等へ出店する出店者にあっては、あらかじめ営業許可が必要です。
異なる保健所管内に出店する場合、その把握が困難となりますが、出来る限り把握し、許可
を取得するよう指導してください。
なお、自治体間を超えて出店するものについては、現実として実施状況の確認が不可能であ
り、通常、反復継続の目安に算入していません。
Q12
A
ホームセンターなどが客寄せ目的で行う付随行為は許可が必要でしょうか。
営業とはみなされない場合が多いと思われます。
ホームセンターなどが、客寄せ目的で食品を提供する場合がありますが、この場合の食品提
供行為は、他の事業(家庭用品販売業)に付随する行為であり、これ自体が独立した事業とは
認められないため、営業とはみなされないでしょう。
ただし、同様の行為が頻繁に反復され、提供数も多いなど、社会通念上も事業として認識さ
れる程度の規模、形態をなすと認められた場合は、営業許可が必要となります。
-6-
Q13
A
毎年、春秋2回開催される催事等の許可は、どのように扱えばよいでしょうか。
営業所所在地を固定し、通常期間(5~6年)の許可として扱って構いません。
同一の場所で、年数回開催される催事等は、出店内容の同一性が確保されることを前提とし
て、営業場所を限定した通常期間の許可として扱うことができます。
また、いわゆる朝市のように、月のうち一定の日を定めて定期的に同じ場所で開催される催
事等についても、同様に取り扱うことができます。
ただし、簡易な施設での食品取扱いは、あくまで一時的な営業についてのみに認められるべ
きものです。施設を固定したまま恒常的に営業行為が行われていると認められた場合は、普通
形態施設への転換を指導しましょう。
-7-
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