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ドイツ連邦食料・農業・消費者保護省ニュースレター Bundesministerium

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ドイツ連邦食料・農業・消費者保護省ニュースレター Bundesministerium
ドイツ連邦食料・農業・消費者保護省ニュースレター
Bundesministerium für Ernährung, Landwirtschaft und
Verbraucherschutz
NO 17
NO 17
2010・9・10
1「わがむらは美しく」連邦コンクールの優秀者賞を決定
ー13の州から30のむらに金・銀・銅賞を授与ー
連邦農業省イルーゼ アイグナー大臣は、今日(9 月 10 日)13 の州から 30 の
むらに、将来を指向した村の構想について表彰した。金賞は、バイエルン州、
ブランデンブルグ州、ニーダーザクセン州、ノルトラインーヴェストファーレ
ン州、ラインラントプファルツ州そしてザクセン州の6州から、8 つのむらに
決定した。銀賞 16、銅賞 6 がむらに授与される。
”わがむらは美しくーわがむらは将来を”のコンクールの本質的な勝者は、そ
のむらの住民である。創造的なアイデアでもって、自らのむらの生活の質的な
改善に成功している。多くのむらでは、印象的な方法で自己管理を実証してい
ると、アイグナーが受賞者の公表に際して述べた。
例えば、バイエルン州の村で 100 人の住民が、むら広場の共同レストランと
狩猟小屋から、バスケットボール場まで、公的補助無しに自らの力で、これら
主要施設を建設した。ラインラントープファルツ州のむらでは、自らの古い木
組み家屋を全く完全に保存し、それぞれの建物について意義有る活用を実践し
ている。また、主要モットー”ワイン”のもとに、ぶどう栽培農家が畑からモ
ーゼル川まで、遊歩道を設置した。この道が今や、多くの観光客をこのむらに
呼び寄せている。
このコンクールでもってむらだけでなく、ここに住んで活動に参加している
人々が、評価される。むらの将来に責任を担う住民、例えば任意での消防団な
ど団体、または名誉職(ボランテイア)など。”これらの人々は、農村地域の
成果多い発展に関して、活力あるむら共同体の重要性を認識している。将来へ
の先見性をを示し、そしてそれが評価された”と、大臣が述べた。
-1-
連邦全体で 3 330 のむらが、このコンクールに参加した。そのうち、30 のむ
らが決勝ラウンドに進出した。連邦審査委員会は、3 週間以上の長きにわたっ
て、むらからむらへ参加村を互いに比較し、評価するために訪問した。その際,
発展構想,経済上のイニシアチブ、建物ー緑の形成並びに生態系の保持、経済
的な視点など、総合的な状況が評価された。
むらづくり計画と、むら及び周辺の形成に対する住民の積極的な参画は、さ
らに重要な評価基準である。審査委員会の 2 人の幹部、Dr.ラインハード クバート(ヘ
ッセン州の郡長)とミヒエル ペルツアー(バイエルン州内の市長)は、次のことで一致し
た:むらの人々は、むら発展の大枠条件とその必然性を、自ら最も良く知って
いる。これら受賞したむらは、技術的、社会的そして文化的インフラをさらに
発展させ、人間、経済、自然、そして環境と互いに調和させることに、どれだ
け貢献できるかどうかという、印象深い事例を示した。
連邦審査委員会の中に、連邦農業省の担当者とともに、次の施設と団体の代
表者が含まれている:連邦自然保護局、ドイツ自然保護連盟、ドイツ園芸協会、
ドイツ郡議会、ドイツ都市ー地方自治体連合、ドイツ農民連盟、ドイツ農村女
性連盟、中央園芸連盟、連邦造園ー景観ースポーツ場建設連盟、園芸栽培協会、
ドイツ手工業中央連盟、ドイツ景観建築士並びに故郷・環境連盟
優勝者表彰は、2011 年ベルリンでの国際緑の週間で行われる。
2
農業分野における職業教育がさらに近代化
連邦農業大臣アイグナーは、農業職業教育の分野で2つの規定を公布した。
農業分野の社会的パートナー(マイスターなど)と個々の職業パートナーの
専門家と、密接な共同作業で策定したマイスター試験の新しい規則を決定した。
これは、畜産、農業サービスそして経営者と経営体スタッフのための、魅力
的かつ社会的要請の多い教育提供に、活用される。
連邦農業省は、2010 年に既に牛乳科学技師の職業に関するマイスター試験規
則の創設と、「家畜管理士」マイスター規則の改正でもって、農業分野の職業
ー継続教育規則の広範な近代化を、さらに継続している。
-2-
「農業サービス専門家」の職業は、2005 年に新設された。この職業における
専門家は、農作物生産のスペシャリストであり、そして賃金雇用経営または市
場穀物販売経営において、サービス提供者として活動する。「農業サービスマ
イスター」のためのマイスター試験規則では、農業職業学校卒業後に継続教育
を提供し、関連した職業団体の緊急な関心事にも対応する。さらにマイスター
資格付与でもって、この職業における教官の必要な水準(専門的な資格)を確
保する。
家畜管理について、「家畜マイスター」の継続教育修了のためのマイスター試
験規則の公布でもって、古いマイスター規則の重要な近代化を行った。連邦政
府は、その中に含まれる新しい内容と、近代的な方向付けをした試験形態でも
って、この職業分野におけるマイスター資格付与に対する、社会的要請の増大
に対応している。このマイスター試験は、肉牛、豚、家禽、羊そして養蜂の各
専門分野の中での家畜管理で、実行される。
この両方の規則は3つの試験スタイルでもって、受験者に高い必要条件を設
定している。第一は、農業管理スタッフの専門的能力向上を狙いとし、要請の
多い作業計画を企画する。第二は、農業分野における経営管理上で、必要な能
力の取得を目指している。第三は、後継者への職業教育実施能力と、共に働く
スタッフへの指導に係わる事項である。
農業職業教育の将来的な方向付けや教育内容、実施に際しての法的な対応は、
連邦政府が行う。実際現場での教育の実施は、各州が行う。その際、州政府自
らが行うか、または農業会議所や農民連盟等団体に委嘱する。
州における農業職業教育の事例:
(1)バイエルン州食料・農業・林業省
緑の職業において91人の新しい職業教育訓練生
91 人の農業教育訓練生が、9月始めに州の農業・林業教育施設で教育生活に
入った。このうち、49 人が州農業施設、11 人がワイン用ぶどう・園芸施設に、31
人が州林業施設に入所した。州農業大臣の報告によれば、この入所でもって 213
人の訓練生が、農ー林業分野の施設で学んでいる。
-3-
”我々は、あらゆる地域で広帯域通信を用いて、緑の職業の近代的なそして
興味ある労働の場を、提供している”と、大臣は述べた。バイエルン州におけ
るこの農業職業教育は、大いに役立っている。なぜならば、成果多い教育の後、
多くの若者が父母の経営に帰っている。または、別の経営を選択するか、ある
いは大学へ進学している。
この他継続教育の分野では、バイエルン州の様々な施設で、目下 94 人の若者
が教育を受けている。その分野は、農業、馬ー家畜飼育、内水面漁業、酪農、
乳製品等の工場実験助手ー化学実験助手、家政である。農業研修施設では、33
人の若者が園芸家、ぶどう栽培農家、貯蔵ワイン管理者、実験助手、養蜂家を
目指している。
バイエルン州の林業施設では、州全体から 86 人の林業・地区狩猟監視人、工
場買入管理者等の職業分野の訓練生が学んでいる。
(2)ニーダーザクセン州・ニーダーザクセン農業会議所
牛乳テクノロジーのための初めての職業学校クラスを設置
酪農業教育システムと酪農職業学校で、牛乳テクノロジー教育が始まった。
この教育は、繊細で栄養生理学上、価値多い内容物から構成されている、原
料牛乳の責任ある取扱いとともに、この原料使用のため最も近代的な技術投入
を含んでいる。高度技術に合わせた職業上高度な資格付与への配慮と、職業に
就く若い人への積極的なシグナル効果と並んで、将来を目指す職業への挑戦の
ため、当面の水準以上の教育内容を提供する。
ここで鍛錬された牛乳専門技術者は、自らの職業上の将来性を、待望するこ
とができる。この職業は、食料を生産する魅力だけでなく、就業の高度な安定
性をも提供する。
(3)ラインラント・プファルツ州・ライン農民連盟
130人の若者が農業における職業教育をスタート
常に多くの若者が、農業に関する職業上の能力を身につけるために、ライン
農民連盟に参加している。ラインラント州における農業経営数は、年間平均し
て 2~4%減少している。同時に経営構造は、常に規模拡大している。
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そのため、経営外部から労働力を導入するしか、道はない。この背景のもと
に、良い知らせがあると、農民連盟は報告する。つまり、農場以外からの農業
教育訓練生の割合が、農業職業学校クラスの 50%になっていることである。
この訓練生は、高い能力を得るため、多くの経営主から好んで教育ー訓練され
た。”農業教育に対する関心の高まりは、農業という職業が明らかに要求して
いることを、示している”と、農民連盟は強調した。
このことは、特に社会の中で農業のイメージに関する兆候の変化でもある。
これら成り立ての農業者は、なぜ農業者が世界の中で最も素晴らしい職業で
あるかと訊ねるとき、農民連盟は、農業者は独立し、自らの好みで働き、そし
て技術、家畜、作物の間で技術を駆使し、調整する能力を発揮することである
と説明する。大きな責任を伴う多様な職業は、多面的な能力と知識を必要とす
る。僅かな牛、豚、鶏を飼育する農業者は、もはや存在しない。
社会の発展と要請に対応して、若い農業者への要請が高まっている。増大す
るコスト、投資、変動する農産物価格、そして構造変革の促進によって、農場
における責任と圧力が、常に増大している。効率的経営を目指している経営管
理は、今日より多く表面に出ており、そして職業に新たなプロフイルをもたら
す。この職業に関して”頭脳の優れていること”を、今日社会もまた理解して
いる。
農業における教育訓練生の学校教育は、他の手工業教育との比較で、平均的
に高い水準にある。農業教育訓練生の 22%が、大学入学資格試験に合格して
いる。これに対して手工業では、4.3%である。さらに農業教育訓練生の 44%
は、農業高等専門学校の入学資格を入手している。
2010・10
訳
青森中央学院大学
中川
-5-
一徹
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