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中心市街地商業等活性化支援業務(人材育成事業)(PDF

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中心市街地商業等活性化支援業務(人材育成事業)(PDF
平成25年度
中心市街地商業等活性化支援業務
(人材育成事業)
報告書
平成26年3月
株式会社野村総合研究所
― 目 次 ―
0.本事業の目的 ................................................................................................................... 1
1.研修事業について ............................................................................................................. 2
1-1 派遣研修事業 ........................................................................................................... 2
1-1-1 事前集合研修 ................................................................................................... 5
1-1-2 現地個別研修 ................................................................................................. 10
1)札幌 ...................................................................................................................... 10
2)青森 ...................................................................................................................... 13
3)金沢 ...................................................................................................................... 17
4)飯田 ...................................................................................................................... 21
5)長浜 ...................................................................................................................... 25
6)米子 ...................................................................................................................... 29
7)高松 ...................................................................................................................... 33
8)大分 ...................................................................................................................... 38
9)宮崎 ...................................................................................................................... 41
1-1-3 事後集合研修 ................................................................................................. 44
1-1-4 フォローアップ研修............................................................................................ 50
1-2 短期現地研修 ......................................................................................................... 59
1-3 今後の研修プログラムのあり方に関する論点 ............................................................. 74
2.街元気サイトおよび事業 PR について ................................................................................ 77
2-1 平成 25 年度の運営状況 ......................................................................................... 77
2-2 検索・ナビゲーション機能の改善 ................................................................................ 81
2-3 新規機能の導入 ...................................................................................................... 94
2-3-1.まちづくり知恵袋 .............................................................................................. 94
2-3-2.メールマガジン告知依頼 ................................................................................... 96
2-4 コラムの配信 ......................................................................................................... 104
2-5 街元気についての問い合わせ対応 .......................................................................... 105
2-6 教材(動画)の作成................................................................................................. 107
2-7 ポスター・ちらしの作成 ............................................................................................ 110
3.オープン会議・タウンプロデューサー会議について ............................................................. 111
3-1 オープン会議.......................................................................................................... 111
3-2 第1回タウンプロデューサー会議 .............................................................................. 118
3-3 第 2 回タウンプロデューサー会議 ............................................................................. 126
4.アンケート調査結果 ........................................................................................................ 134
4-1 街元気会員向けアンケート ...................................................................................... 134
4-2 街元気非会員向けアンケート .................................................................................. 151
i
5.今後の取組のあり方 ...................................................................................................... 156
5-1 今後の研修事業のあり方 ....................................................................................... 156
5-2 街元気サイトについて ............................................................................................. 159
5-3 まちづくりオープン会議について .............................................................................. 161
5-4 タウンプロデューサーについて .................................................................................. 162
【参考資料1】委員への中間報告での指摘事項 ................................................................. 164
【参考資料2】第2回委員会の主な論点 ............................................................................ 170
ii
0.本事業の目的
平成 18 年に改正された中心市街地活性化法により、「選択と集中」の考えの下、全国各
地で中心市街地活性化に向けた取組が実施されているが、依然としてまちづくりを担う人
材が不足しており、取組の推進が停滞している一因であると指摘されている。
そこで本事業では、各地域におけるまちづくりの中核的推進役となる人材及びそれらを
支える人材を育成することを目的とし、研修の実施・教材の提供・まちづくりに関する各
種情報提供からなる人材育成プログラムを実施する。
本事業では、上記の目的を踏まえ、以下の事業を実施した。
1.研修事業の実施
①派遣研修事業
・事前集合研修
・現地個別研修
・事後集合研修
②短期現地研修
2.街元気サイトの運営及び事業PR
①検索・ナビゲーション機能の改善
②新規機能の導入
・まちづくり知恵袋
・メールマガジン告知依頼
・コラムの配信
・街元気についての問い合わせ対応
・教材(動画)の作成
③ポスター・ちらしの作成
3.オープン会議・タウンプロデューサー会議の実施
①オープン会議
②タウンプロデューサー会議
4.会員・非会員向けアンケート調査の実施
次ページ以降に、各取組内容について紹介する。
1
1.研修事業について
1-1 派遣研修事業
■派遣研修事業の目的
派遣研修事業は、タウンマネージャーやまちづくりのリーダーとなることを目指す若
手・中堅を対象とし、全国各地の先進的なまちづくり会社等における 1 週間程度の実務体
験の機会を提供することを目的として実施している。
この研修は、いわば、まちづくりで先行する地域を舞台とした「インターンシップ研修」
である。具体的には、先進的なまちづくり会社等で活躍するタウンマネージャーを講師と
するが、受講生は講師から視察・講義を受けるだけでなく、講師が商業関係者、行政関係
者、地権者、他地域からの視察者等に対応する等にも同席し、対応の仕方を体得すること
を意図している。受講生がこうした体験を通じて、中心市街地活性化に向けてタウンマネ
ージャーが果たすべき役割、まちづくり会社の自立的経営のあり方、事業の組成方法、関
係者の意見調整等について気付きを得て、次代のタウンマネージャー候補生となることが
期待される。
そのため、受講生は、主にまちづくり会社、商工会議所等に所属しており、今後のまち
づくり分野でリーダーシップを発揮することが期待されている人材、タウンマネージャー
として将来的なステップアップを目指している中堅・若手(目安としては 20 歳から 30 歳
代)を対象としている。
研修の主な内容は、オリエンテーション・取組紹介(講義)、タウンマネージャー等への
随行(シャドーイング)、派遣期間中に実施される各種業務への参加、ディスカッション、
研修レポートの作成等から構成されるが、講師が受講生の研修経験や力量等を見極めたう
えで、内容は適宜カスタマイズして実施される。
■研修の構成
研修は、①事前集合研修、②現地個別研修、③事後集合研修の 3 構成となっている。
■派遣研修事業の受入地域・機関と募集対象者
具体的な派遣研修事業の受入地域・機関は以下のとおりである。平成25年度は9地域を対
象として実施した。
2
図表・ 1 派遣研修事業の受入地域・機関(募集要項時点)
地域
受入機関・講師
日程
札幌市 札幌大通まちづくり株式会 9/9(月)~
社
9/17(火)
取締役統括部長
服部 彰治 氏
9/29(日)~
青森市 青森新町商店街振興組合
副理事長
10/6(日)
加藤 博 氏
11/9(土)~
金沢市 金沢商業活性化センター
ゼネラルマネージャー
髙本 泰輔 氏
募集対象者
2名
まちづくり会
社、商工会議所
の職員等
2名
まちづくり会
社、商工会議所
の職員等
遠隔地(中部地
方以外)の
まちづくり会社
の職員
まちづくり会
社、商工会議所
の職員等
1名
11/15(金)
飯田市 株式会社 飯田まちづくりカ 10/28(月)~
ンパニー
11/3(日)
取締役事業部長
三石 秀樹 氏
長浜市 長浜まちづくり株式会社
10/20(日)~
吉井 茂人 氏
10/26(土)
米子市中心市街地活性化協
11/12(火)~
米子市
議会
11/17(日)
タウンマネージャー
杉谷 第士郎 氏
高松市 高松丸亀町商店街振興組合 10/8(火)~
理事長
古川 康造 氏
予定
人数
2名
2~3 名
商工会議所の職
員を中心に募集
2名
まちづくり会
社、商工会議所
の職員等
2名
特に、地域のキ
ーマンを目指す
地権者、自治体
職員等
まちづくり会
社、商工会議所
の職員等
10/15(火)
大分市 株式会社大分まちなか倶楽 11/2(土)~
部
11/8(金)
タウンマネージャー兼事業
統括部長牧 昭市 氏
宮崎市 宮崎商工会議所中小企業相 10/23(水)~
談所
10/29(火)
所長
松山 茂 氏
2名
2~3 名
まちづくり会社
の職員を中心
に募集
■受講生
7月10日(水)から8月9日(金)までの1ヶ月間、街元気サイトでの告知の他、Twitter
でのツイート等を通じて広く受講生を募集した。また、日本商工会議所に依頼し、同所の
ホームページ1内のトレンドボックスにて募集案内を告知した。
参加希望者には、専用の応募用紙に、①研修希望地域(第一希望地域を選択した理由)、
②現在の組織における役割(最近の取組業務)、③PRしたい実績、④今回の研修で学びた
いこと・身につけたいスキルに加え、⑤上長(氏名・役職も記載)からのコメントを記入
していただいた。
応募用紙受領後、経済産業省ならびに事務局で応募用紙の内容を確認し、受講生を選定
した。その後、第1希望が重複する地域については、派遣研修事業で受入先が提供するプロ
1
http://www.jcci.or.jp/
3
グラム内容等を勘案するとともに、受入地域講師にも適性を判断していただき、最終的な
研修地域を決定した。
なお、受入地域ごとの受講生ならびに所属・勤務地等は以下のとおりである。
図表・ 2 派遣研修事業参加者一覧(敬称略)
地域
勤務地
札幌市
新庄市
佐藤篤
特定非営利活動法人 NPO-AMP
男性 30 歳代 3 年未満
青森市
函館市
川村康幸
株式会社はこだてティーエムオー
男性 40 歳代 3 年未満
金沢市
大分市
吉田可愛
株式会社大分まちなか倶楽部
女性 30 歳代 3~5 年
飯塚市
久保森住光
株式会社まちづくり飯塚
男性 50 歳代 3~5 年
石巻市
苅谷智大
株式会社まちづくりまんぼう
男性 20 歳代 3 年未満
青梅市
國廣純子
鶴岡市
橋本匡史
島田市
兒玉絵美
長浜市
佐野元昭
KOKOKU/MAFIS_design
男性 30 歳代 10 年以上
高松市
石巻市
中川政治
一般社団法人みらいサポート石巻
男性 30 歳代 3 年未満
大分市
伊丹市
村上有紀子
NPO 法人いたみタウンセンター
女性 40 歳代 3 年未満
大阪市
川井澄子
新庄市
沼野啓史
特定非営利活動法人 NPO-AMP
男性 20 歳代 3 年未満
佐伯市
小夜篤史
株式会社まちづくり佐伯
男性 20 歳代 3~5 年
飯田市
長浜市
米子市
宮崎市
氏名
所属
性別・年代
青梅市中心市街地活性化協議会
女性 30 歳代 3 年未満
(青梅市商工会議所)
男性 20 歳代 3 年未満
山王まちづくり株式会社
特定非営利活動法人
女性 30 歳代 3 年未満
クロスメディアしまだ
公益社団法人ソーシャルサイエン
ス・ラボ(ホテル関西支配人付)
女性 20 歳代 3~5 年
図表・ 3 (参考)派遣研修事業の枠組み
受入機関
研修講師
調整
研修指導
研修受講者
研修受講者派遣
守秘義務
損害補償
雇用契約
労災・労務管理
研修応募
街元気事務局
参加者選定
委託契約
経済産業省
4
実務経験
派遣元機関
1-1-1 事前集合研修
現地における派遣研修実施前に事前集合研修を実施した。本研修は「座学」と「ワーク
ショップ」の2部構成となっている。
まず、「座学」では、派遣研修事業に対する心構えやタウンマネージャーとしての基本
的な考え方、基礎的スキルの体得を目的とした6つの講義を提供した。いずれの講義も各講
師の実体験等を含めており、受講生のマインドセットにおいて有益なものとなっている。
事実、事前集合研修後に実施したアンケート調査結果でも非常に高い満足度が得られてい
る。
次に、「ワークショップ」では、受講生3~4名で1つのチームを構成し、先述の講義によ
って得たスキルや考え方をもとに「私のまちの課題と今後取りうる方策」、「タウンマネ
ージャーに求められる人材要件とは」の2つのテーマにてディスカッションを行い、最終的
には「行動宣言」と題し、派遣研修で身に付けるスキルや具体的な取組内容を全員の前で
約束(コミット)していただいた。なお、ファシリテートに際しては、デザイン・シンキ
ングやワールド・カフェ等イノベーションプログラムにおいて使われる手法も採用してい
る。「座学」同様、アンケート調査結果でも非常に高い満足度が得られており、さらに、
受講生同士のフェイスブックコミュニティが立ち上がる等、受講生の一体感醸成にも一定
の効果があったと考えられる。
日時・場所、プログラム、配布資料は以下のとおりである。
【日時・場所】
・ 日時:平成 25 年 9 月 4 日(水)~6 日(金)
2泊3日
・ 場所:経済産業省別館1階 103 会議室
【プログラム】
オリエンテーション
1時限目
2時限目
3時限目
13:00~13:35 13:35~15:05 15:20~16:50 17:00~18:00
1日目
9/4(水)
経済産業省
ご挨拶
自己紹介
12:15~受付
講義(石原武政)
「タウンマネジ
メントとタウン
マネージャーに
期待されること」
1時限目
2時限目
昼食
3時限目
8:45~ 9:00~10:30 10:45~12:15 12:15~13:15 13:15~14:45
2日目
9/5(木)
開場
8:45~
3日目
9/6(金)
開場
講義(石上僚)
「よそものと
まちづくり」
講義(長坂泰之)
「中心市街地活
性化のツボ
~タウンマネジ
メントの視点から
~」
1時限目
9:00~12:00
講義(加藤博)
「中心市街地
活性化の課題と
派遣研修で学ぶ
べきポイント
~3つの観点―
5つのテーマ~」
昼食
12:15~13:15
ワークショップ
(野村総研・加藤博)
「タウンマネージャーに
求められる人材要件とは」
・人材要件の抽出、類型化
・自身の強み・弱みの内省
・研修に向けた行動宣言
5
講義(関幸子)
「地域活性化と
まちづくり会社の
役割
~新たな発想と
人材~」
講義(野村総研)
「資料作成の
イロハ」
4時限目
15:00~18:00
ワークショップ
(野村総研・加藤博)
「私のまちの課題と今後取りうる方策」
・アイスブレイク:チームビルディング
・現状の良い点・悪い点(および関わり)の共有
・中心市街地のあるべき姿と活性化に向けた方策
2時限目
13:15~15:00
3時限目
15:00~15:30
発表・講評
派遣研修の
留意点
15:30解散
【配布資料】
・ 派遣研修
事前集合研修プログラム
・ 受講生リスト 等
・ タウンマネジメントとタウンマネージャーに期待されること(石原講師資料)
・ 地域活性化とまちづくり会社の役割 ~新たな発想と人材~(関講師資料)
・ よそものとまちづくり(石上講師資料)
・ 中心市街地活性化のツボ~タウンマネジメントの視点から~(長坂講師資料)
・ 中心市街地活性化の課題と派遣研修で学ぶべきポイント
~3 つの観点―5 つのテーマ~(加藤講師資料)
・ 派遣研修のご案内(派遣先別)
【受講生からの意見2-アンケート調査結果より-】
・ 満足度

派遣研修全体
4.85

個別順位
4.83
4.77
4.69
4.67
4.58
4.46
4.38
4.38
4.67
4.62
4.58
4.54
4.54
4.42
4.38
・ 理解度

派遣研修全体
4.77

個別順位
4.67
図表・ 4 研修期間・講義時間について
(1)研修期間について
10
0%
10%
20%
30%
1
40%
50%
60%
70%
80%
1期間的にちょうどいい
2もっと内容を削り短期間を望む
3もっと内容を充実し、長期間を望む
4その他
(2)講義期間(90分)について
9
0%
10%
20%
30%
1ちょうどいい
1
40%
2短い
50%
60%
70%
2
90%
100%
3
80%
90%
100%
3長い
図表・ 5 自由回答(感想・意見)
2
満足度・理解度については、「大変満足」に 5 点、「満足」に 4 点、「普通」に 3 点、「あまり満足して
いない」に 2 点、「満足していない」に 1 点をそれぞれ付与し、平均値を算出している。
6
1.
同じ志を持った方々と知り合い、課題、悩みを共有できるとても良い機会でした。
また、他の地域でどのような取組が行われているかを知ることができる良い機会で
もありました。この機会を今後のキャリアにも地域にも活かせるようにしていきた
いと思います。ありがとうございました。
2.
全国のまちづくりに関わる方と向き合って話ができ、現状の課題を共有できたこと
や今後の自分がやることと取り組んでいきたいことなどが見えてきました。
3.
研修をしていただくことで、横のつながりができることで、情報の共有が一番あり
がたく大切なことだと再認識しました。
4.
とても素晴らしい講師陣の上に、受講生もスキルの高い方ばかりで事後研修でお会
いするのが楽しみです。
5.
ワークショップでの他者との意見交換は非常に有意義だった。
6.
講義時間を一時間にし、その分をワークショップの時間に充てても良いのではない
かと感じた。
7.
40 代の私を選んでくださって、本当に有難うございました。とてもとても充実し
た 2 日間でした。学んだことを活かせるようにしっかりと研修してきます。皆様、
ありがとうございます!!
8.
タウンマネージャーやまちづくり会社の現状がかなり苦しいということをあらた
めて知りました。内容の濃い講義でした。ありがとうございました。
9.
やる気のある若者など、意志・意識の高い人が参加できるようなフィルタリングが
必要だと思います。とても僕には充実した内容でした。
10. 本当にいい勉強させていただきました。いい出会いにも感謝です。ありがとうござ
いました。
11. 期間が厳しく参加できなかった方も多いと思った。商業者向けも同時に必要かと思
う。短期も実施すれば、サスティナブルな形も見える商店街もあるだろうと思った。
12. 同じ思いの全国の仲間が集まる良い機会である事と不慣れな地での開催という事
から、丁度良い場所に宿泊場所の確保をしていただけるととても助かります。
13. 様々な立ち位置の人がいるので、アイスブレイクの時か、研修の最後の方かに「私
はこれができます」と「私はこれを求めています」という 2 点を一人ずつ発表し、
情報交換出来れば。例:行政の方で助成金受付の前の段階で「ここをこうしたらい
いよ」等。全体像をつかんでいる人が知っている何気ない情報が立ち位置が逆の人
にとって、非常に大切な場合があるかと。そういった部分を埋められる時間。
14. このような貴重な場を開いていただいたことに感謝致します。ありがとうございま
した。
15. 事前研修は大変ありがたい研修でした。
(すべて、原文のまま)
7
(参考)ワークショップの全体構成
ワークショップ 2 日間のコンセプト
(1)理想的な街作りの共有・具現化
-普段気づいている点を共有し、明文化する
-ざっくばらんにご議論いただき、親睦を深めてもらう
(2)あるべきスキル要件の定義と行動宣言
-理想的な街を実現するための人材の要件とそれに向けた自らの行動を宣言する
Day1 のゴール
Day2 のゴール
●現状の街作りの課題が共有できている
●あなたの目指す人材像が描かれている
-参加者の普段感じている課題が共有
-内省により、あなたの強み・弱みが明ら
できている
かになっている
-個人が解決すべき課題について、特定で
-課題克服のためのソリューションをも
きている
とに、今後目指す人材像が明らかになっ
●課題を解決するソリューションが明確
ている
になっている
●研修を通じて、伸ばす点、改善すべき点
-個人がソリューションを提案し、
が明らかになっている
グループ内で共有できている
-短期的に打ち手が可能な箇所が明らか
●エリア・役割を超えて参加者の考えて
になっている
いることが共有できている
-研修で意識的に伸ばす、改善するための
取組が明らかになっている
8
(参考)行動宣言の実例
9
1-1-2 現地個別研修
ここでは、各地域において実際に実施された研修プログラムを紹介する。また、今後の
派遣研修事業をさらに有意義なものとするため、受入先、受講生双方にヒアリングを実施
しており、その内容についても概括する。
1)札幌
具体的な派遣研修プログラムは以下のとおりである。
図表・ 6 札幌における派遣研修プログラム
月・日・曜日
時 間
内 容
9:30~10:00 朝礼(一週間のスケジュールをメンバー共有)
10:00~11:00 札幌市内のゴミ拾いボランティア活動(グリーンバード)
9/9(月)
主な出席者・参加者
服部、金山、佐々木、山内
佐藤
11:00~12:00 駐車場チケット業務随行
山内
14:00~15:00 イベント「サンキューフェスト」事後会議
服部、イベント関係者
15:30~16:30 コワーキングスペース「ドリノキ」視察
金山
17:00~18:00 「アイラブオオドオリ」打ち合わせ
服部、商店街関係者
18:00~20:30 狸小路商店街活性化のための「狸寄席」プレイベント
和田由美、金山、
8:00~9:00
札幌市内のゴミ拾いボランティア活動(グリーンバード)
グリーンバード会員
10:00~12:00 札幌市地下鉄一日平均乗車数年次比較データ収集・分析 服部、佐藤
9/10(火)
13:00~14:00 イベント「自転車デイ」打ち合わせ
三上、佐々木、イベント会社社員
14:30~15:30 中央警察署にてイベント調整業務
三上、警察関係者
15:30~17:00 まち会社運営委員会全体会議
服部、商店街関係者
18:00~19:30 札幌国際短編映画祭プレイベント出席
9:30~10:30 札幌市内のゴミ拾いボランティア活動(グリーンバード)
9/11(水)
服部、佐々木
佐藤
10:30~11:30 「大通りすわろうテラス」施設設備確認作業
佐々木、木本、
13:00~15:30 札幌市交通空間整備会議(マイレール会議)
服部、交通関係者
16:00~17:00
9/12(木)
9/13(金)
10:00~11:00 大通りまちづくり会社重役会議
服部、
13:30~15:00 狸小路商店街遊休不動産の斡旋・仲介業務随行
服部、金山、不動産関係者
15:15~16:00 イベント「自転車デイ」警備関係打ち合わせ
服部、三上、警備関係者
16:30~17:30 貸自転車「ポロクル」運営会議
服部、澤
18:00~20:00 三吉神社夏祭り打ち合わせ
服部、金山、三吉神社権禰宜
10:00~11:30 札幌市内のゴミ拾いボランティア活動(グリーンバード)
佐藤
13:00~15:00 新宿交通関係者札幌視察対応
服部、交通関係者
15:00~15:30 都心まちづくり推進室職員へのヒアリング
森下、佐々木、
13:00~20:00 モビリティカフェ会議
服部、澤、橋本、須藤、関係者
9/14(土)
9/15(日)
9/16(月)
9/17(火)
10:00~12:00 モビリティカフェ会議(前日の会議の具体案の検討)
服部、澤、橋本、須藤、関係者
13:00~17:00 札幌大通オータムフェスト視察
市之宮
10:00~12:00 狸小路商店街ヒアリング
佐藤
14:00~16:00 すわろうテラス企画書作成
佐藤
10:00~11:00 札幌市内のゴミ拾いボランティア活動(グリーンバード)
佐藤
13:00~14:30 都市再整備推進法人連絡会議
服部、行政関係者、交通関係者
10
【追加情報~受入先ヒアリング~】
○受入の方針、考え方
・ 研修において、ひとつのプロジェクトを担当して、仕事の内容を深く理解してもら
うこともあるが、文書作業が中心になってしまう恐れがある。タウンマネージャー
の業務は文書作成(ドラフトマン)だけではないため、多様な体験が必要である。

神社の宮司さんとイベントの件で打ち合わせにも参加していただいたく等、ま
ちづくり会社の仕事の中で様々な属性の人たちと協働していることを学ぶ。

受講生が名刺を 50 枚程度しか持参してこなかったため、2 日で全て配り終え、
事務所で増刷。研修 5 日目時点で、すでに 100 人以上の人に会っている。
・ まちづくり会社の主な活動拠点は事務所とドリノキ(会議・交流施設)であり、主
要メンバー3 人はそれぞれの拠点で業務をしている。メンバーがそろって、研修に
ついて話しをする、という時間を確保することが難しいため、まちづくり会社の 3
人と受講生でフェイスブックのグループを作り、気づいたこと、質問と回答等のや
りとりをしている。
・ まちの様子を知ってもらいたいと考えており、毎朝グリーンバード(まちの清掃活
動)に参加し、気づいたことをレポートにまとめてもらっている。
・ 受講生の上長にも電話で研修の様子(受講生がいろんな人に会っていること)を伝
えたところ、喜んでくれた。
○受講生についての情報の過不足
・ 書類については特に問題なし。
・ 研修開始前から、フェイスブック等を使って、研修対象者と受入機関窓口との間で
連絡を取り合うことをしてもよい。
○受け入れてみての気づき
・ SNS をうまく活用することで、コミュニケーションの頻度を高め、研修対象者のニ
ーズを把握し、研修の効果を高めることができるのではないか。

人によって使い方や使用頻度が異なるので、フェイスブックが全面的にいいと
はいえないものの、メールと違ってリアルタイムで情報交換でき、必要ならば
ファイル等も添付して送ることもできる。翌日の予定を伝えるのにもフェイス
ブックを使っている。
・ イベントの準備等では固定メンバーと協議を進めるというイメージをもってしまう
が、組織の内向きの議論だけに留まらず、外の人とどのようにつながりながら、ま
ちづくりを進めていくのかを体験してほしい。
○受講生へのアドバイス、フォローアップの可能性
・ 研修の進め方として、仕事を与えて、その仕事をこなしていくことで役割を担って
いただくということも正しいと思う。

あらかじめ受入先で仕事を準備しておくべきかどうか、はよくわからない。
・ 研修の体験の中で、自分がやりたいと思うことを見つけ、それをどのように発展さ
せていくかが重要である。例えば、興味のある活動をしている人に個別でヒアリン
グをお願いする等。
・ 機会があれば、一度は、受講生が活動しているまちに行き、地元を知ってみたい。
11
○連絡、事務手続きの改善点
・事務局との連絡は、
(打ち合わせが最も望ましいと思うが)電話、メール以外にもス
カイプやフェイスブック等も活用して、リアルなやり取りがあった方がよい。
【追加情報~受講生ヒアリング~】
○当初イメージとの適合性
・ 研修に対して、積極的にイメージを持っていたわけではなかったので、イメージが
ちがう等の問題はない。
○受けてみてよかった点、課題
・ 研修の機会を与えていただいたことに満足している。
・ 派遣研修の制度としてもよいと思う。
○日誌、報告書等の書き方、確認事項
・ 毎日、研修内容についてメモを取っている。研修終了後に、メモをもとにまとめて
日誌・レポートを作成する予定である。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 事前準備(予備知識習得等)にあたって現地に派遣されて、どのような研修を受け
るのかについてのスケジュールは事前に分かった方がよい。
・ 現地に赴く前にスケジュールが把握できなかったため、不安ではあった。研修期間
中は前日夜に翌日のおおまかな予定について説明を受けているため、問題ない。
12
2)青森
具体的な派遣研修プログラムは以下のとおりである。
図表・ 7 青森における派遣研修プログラム
月・日・曜日
9 /29 (日)
時 間
ガイダンス、青森市での取り組みについて
PMO加藤博
1615~1800
中心市街地コアエリア視察
PMO加藤博、株式会社オオイリアル
エステート青森総括部長佐伯仁志
交流会
PMO加藤博、新町商店街メンバー
0800~1000
まちづくり・あきんど隊 朝会議
PMO加藤博、商店街メンバー
1100~1300
大型空き店舗対策見学
PMO加藤博、株式会社トノサキ代表
取締役社長外崎成剛
1400~1500
中心市街地コアエリア視察に同行
PMO加藤博、中小機構理事陣山繁
紀、参事長坂泰之
1500~1600
パサージュ協議会
PMO加藤博、パサージュ出店者、青
森市経済部
1600~1800
中小機構との意見交換会
PMO加藤博、中小機構理事陣山繁
紀、参事長坂泰之、商工会議所、青
森市経済部
交流懇親会
PMO加藤博、中小機構理事陣山繁
紀、参事長坂泰之、経済産業省道鎭
郁生、野村総合研究所坂口剛、商工
会議所西副
1030~1100
昨日までの振り返り
PMO加藤博
1115~1600
お店回りツアーへ参加
商店街メンバー、視察団5名
1600~1630
しんまち逸品実行委員と北上市視察団との意見交換会
PMO加藤博、商店街メンバー、視
察団4名
1640~1710
コンパクトシティ政策、お店回りツアーについて
PMO加藤博
1830~
10 /1 (火)
2000~
10 /2 (水)
主な出席者・参加者
1300~1600
1800~
9 /30 (月)
内 容
夜店通り見学
0930~1100
青森市中心市街地活性化協議会打ち合わせ会
PMO加藤博、有限会社イクロス代
表中川英昭、株式会社オオイリアル
エステート佐伯仁、株式会社さくら野
百貨店青森店管理点次長藤林正
樹、JR東日本青森商業開発ラビナ
店副店長齋藤信也、新町商店街振
興組合事務局長堀江重一、青森市
経済部商店街振興課主事福士竜
司、株式会社協同笹森知明
1220~1500
青森市郊外大型商業集積地視察
PMO加藤博
1500~1630
商店街活性化今後の取り組み
PMO加藤博
1700~1800
青森市中心市街地活性化協議会賑わい創出事業打合せ会
PMO加藤博、賑わい創出事業メン
バー
2000~
ブラックボックス見学
1000~1045
商店街活性化今後の取り組み・方向性
PMO加藤博
1100~1430
街てく
PMO加藤博、ボランティアガイド太田
直樹
パサージュ広場出店者選考委員会
PMO加藤博、株式会社トノサキ代表
取締役外崎成剛、有限会社クレイド
ル代表取締役高樋忍、新町商店街
振興組合事務局長堀江重一、商工
会議所地域振興部課長佐藤誠
商店街活性化今後の取り組み・方向性
PMO加藤博
パサージュバル体験
PMO加藤博、他
定住人口の消費金額と来訪者の消費金額について
PMO加藤博
連携による市街地活性化
PMO加藤博、商工会議所副会頭西
秀記
タウンマネジメント会議
タウンマネージャー加藤博、株式会
社西衡器製作所代表取締役社長西
秀記、青森市経済部参事木立均、主
事福士竜司、商工会議所地域振興
部課長佐藤誠、主事高山寛也、ラビ
ナから二人
あおもりバル街事業実行委員会
実行委員会13人
1630~
資料DVDを見ながらの講義、意見交換会
PMO加藤博
10 /5 (土)
1000~
ハロウィンイベント参加
PMO加藤博
10 /6 (日)
1000~1200
研修感想、意見交換
PMO加藤博
10 /3 (木)
1500~
1800~1830
1830~
0900~0930
1000~
10 /4 (金)
1300~
1500~1600
13
【追加情報~受入先ヒアリング~】
○受入の方針、考え方
・ 「現地」・「現物」という観点に立ち、受講生にはまちづくりに関して実際に現場で
どのような活動がなされているのか、また、その活動が成功裏に進むための準備や
合意形成の場を体験してもらうことを目的として実施している。

実際にまちに出て、まちづくりに携わるあらゆる属性の方々と積極的に膝を突
き合わせて話をする。青森市の行政の方々やまちづくりに携わる女性の方々、
個店、新規事業実施者、さらには外部からの訪問者まであらゆるステークホル
ダーと意見交換を実施(「ウォーターフロントゾーン」の整備や「一店逸品運
動」等)。

コンパクトシティ政策、政策実現に向けたコンセンサス形成、意思決定や連
携・調整の仕方、連携・調整役としての具体的な役割等について、実効性の高
い内容を提供。
・ 加藤タウンマネージャーの議論される内容に加えて、受講生本人にも適宜、感じた
こと、自分のまちに置き換えた場合、どのような活動をするか、すべきかといった
問いかけを行う。それによって、自分で考える時間(内省の時間)を提供し、理解
の促進に努めるとともに、次の展開へとつなげるきっかけを与えている。
・ 一方的に情報を提供するのみならず、会議終了後には必ずフォローアップを実施。
会議の中で不明であった点については、丁寧に回答している。
図表・ 8 会議の後で実際に振り返りを行う受講生(左)
および実際に訪問した高校生カフェ ABC(右)3
○受講生についての情報の過不足
・ 受講生に関する書類については特に問題なし。
・ 函館市と青森市という近接性もあって、お互いに地域の実情を把握している。また、
事前研修に講師として登壇したこともあって、十分な情報を研修前から持ち合わせ
ていた。
3
高校生カフェを運営する「あおもり学生プロジェクト クリエイト」については、学生によるまちづくり
の事例として、街元気サイトにて公開されている。
14
○受け入れてみての気づき
・ 函館のまちづくりはこれからという点もあるが、受講生は真剣に参加してくれてい
る。
・ 昨年度も受入を行っており、4 日程度の研修であっても 1 週間の研修であっても期
間に合わせた研修内容へとカスタマイズすることが可能である。
○受講生へのアドバイス、フォローアップの可能性
・ フォローアップについては、場所が近いこともあって対応可能である。本年度は試
行的でもいいので、フォローアップに取り組んだほうがよい。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 特段の指摘は無かった。
・ 事務処理が遅滞することで迷惑をかけた点についてご指摘をいただいた。また、当
初、受講生を 2 名とする予定であったが、受講生から辞退の申し入れがあったため、
結果的に受講生 1 名の参加となってしまった。
【追加情報~受講生ヒアリング~】
○当初イメージとの適合性
・ 当初抱いていたイメージとの差はない。
・ 事前研修の講師として、また、ワークショップのファシリテーターとして参加して
いただいたことで、新町商店街の取組内容のみならず、取組を実施するに至った背
景についても深く理解することができた。実際に現地を訪問し、事前研修での説明
内容を反芻しながら、活動を実践することができた点は非常に有意義であった。
○受けてみてよかった点、課題
・ 派遣研修に参加できたことそのものに満足している。
・ 加藤タウンマネージャーのもと、朝から晩まで、別行動になるのは就寝の時だけと
いうほど、行動をともにさせていただいた。実際の現場を生で体験させていただく
研修プログラムは有効であり、タウンマネージャーとはどのような生活を送ってい
るのか、どのようなことを考えているのかについて、体感することができた。
・ 事前研修では、講義も然ることながら、資料作成研修は重要なテーマであると感じ
た。ただし、通常の講義と同程度の時間であったことは非常に残念であった。来年
度以降は、資料作成研修やプレゼンテーション研修等についても十分な時間を割い
ていただければと考えている。
・ 現状の派遣研修でも十分有益であるが、例えば、研修プログラムを 2 つに分けて、
前半が講義+派遣研修、後半が受講生の元に受入先のタウンマネージャーが視察す
る等、ステップアップとなるような研修があるとよいのではないか。さらに、派遣
研修に参加した受講生の横の繋がりを強固にするため、受講生同士で受講生の地域
を視察し、感じたことを話し合うようなプログラムがあってもよいと思う。ここで
は、成果を出すというよりも、プロセスを体験するような取組となるのではないか。
・ フォローアップ研修の場合、現在の所属組織にて受け入れるだけの体制が取れない
可能性が高い。所属組織が本研修を通じて変貌を遂げる姿を成果とするならばよい
15
が、個人に焦点を当てた研修では趣旨と異なってしまうかもしれない。
○日誌、報告書等の書き方、確認事項
・ 特段改善点等は指摘されなかった。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 特に問題はない。ただし、地方から東京に出るということもあって地理に明るくな
い。経済産業省に近い宿泊施設の案内等を行っていただきたい。
16
3)金沢
具体的な派遣研修プログラムは以下のとおりである。
図表・ 9 金沢における派遣研修プログラム
月・日・曜日
時 間
内 容
13:00~17:00 金沢まちなか視察
11/9 (土)
金沢TMO
~
アトリオ→プレーゴ→柿木畠(振)→竪町商店街(振)
篠田社長・髙本GM
~
→新竪町商店街→金沢21世紀美術館界隈→
まちづくり飯塚 久保
~
広坂振興会→近江町市場→横安江町商店街(振)→
~
駅前別院通り商店街(振)→金沢駅
9:00~12:00 歴史的文化遺産利用法視察
11/10 (日)
~
尾山神社→足軽資料館→大野庄用水→高田家跡→
~
石川四高記念文化交流館
13:30~17:00 市内商店街近接大型商業施設視察
~
9:00~9:45
金沢TMO・髙本GM
まちづくり飯塚 久保
金沢TMO・髙本GM
109→大和・アトリオ→めいてつエムザ→フォーラス
まちづくり飯塚 久保
朝礼、研修挨拶と自己紹介
金沢TMO篠田・髙本・清水
9:45~10:30 今後の研修内容とスケジュール確認
11/11 (月)
主な出席者・参加者
10:45~12:00 金沢市役所経済局商工振興課へ研修挨拶
近藤・大西・金森
金沢TMO篠田・髙本
まちづくり飯塚 久保
商工振興課江口課長
宮本課長補佐・山岸G長
13:00~14:00 経済産業省・野村総研打ち合わせ
14:30~16:00 北国新聞取材
16:00~17:30 プレーゴイルミネーション設置について・片町視察
9:00~9:10
朝礼
9:20~12:10 金沢商業活性化センター事業概要説明
11/12 (火)
13:20~14:30 経済産業省・野村総研ヒアリング
16:10~17:30 勉強会(髙本Mへの質問)
17:45~19:00 社内ミーティング(金沢市の経済政策について)
9:00~9:15
朝礼
金沢TMO
9:30~12:10 まちづくり飯塚の事業へのアドバイス
11/13 (水)
13:30~17:00 勉強会(髙本Mへの質問)
9:00~9:20
朝礼
11:10~14:30 兼六園から東山美観地区視察
15:00~17:00 次年度事業展開について
17:30~18:30 勉強会(髙本Mへの質問)
19:00~20:30 Ustream放送視察 久保出演
9:00~9:20
11/15 (金)
まちづくり飯塚 久保
金沢TMO
9:30~11:00 大分まちなか倶楽部の事業へのアドバイス
11/14 (木)
篠田社長・髙本GM
朝礼・研修終了の挨拶
9:30~12:00 面談・資料整理とまとめ
17
篠田社長・髙本GM
まちづくり飯塚 久保
【追加情報~受入先ヒアリング~】
○受入の方針、考え方
・ 一定経験のあるまちづくり会社の社員がよい。
・ 研修を受ける人は、大きくは、①事業を知りたい人、②マネジメントを知りたい人
に二分される。昨年度の受講生の場合、現場のことを知りたいというニーズがあっ
た。そのため、研修後半は他のスタッフと動く機会が増えた。今年は、ある程度経
験のある受講生なので受入方を変える必要があり、新鮮である。どういう人が来る
かでプログラムを変える必要がある。
・ 一方的に話をするだけでなく、受講生の抱える問題等も把握しようと考えており、
受講生から話を聞く時間を準備している。課題を把握し、指導していく。
・ 財務、不動産等の基礎的素養はもっているべきだと思う。また、中心市街地をなん
のためにやるか、まちづくりをなんのためにやるか、という基本的な考え方はしっ
かり持ってもらう必要がある。ここがぶれると知識を持つだけに終わる。
・ 受講生は、活性化センターのオフィス内に社員と机を並べて滞在。講義、会議出席
等がある場合には、オフィスから移動。9:00 の朝礼から参加していただき、社員が
どのように動いているかを体感できる環境で研修を実施している。
○受講生についての情報の過不足
・ 事前にエントリーシートと事前集合研修の成果(研修宣言)をもらい、参考になっ
た。受講生に関する情報について特に過不足はない。

受講生の地域の問題を事前にまとめてもらえれば、参考にはなるが、それを必
修にする必要性は感じない。
・ 年齢層については、やりやすさの面で特に問題はない。
○受け入れてみての気づき
・ 今回は、マネジメントに対して問題意識を持っている受講生なので緊張感はある。
ただし、右も左もわからない受講生だと困るので、ある程度、実績、経験を有して
いる人の方がよい。
・ 年齢層については、何歳であってもやりやすさの面で特に問題はない。
○受講生へのアドバイス、フォローアップの可能性
・ タウンマネージャーは、基本的に孤独であり、いろいろ考え直す機会となってもよ
い。集まって情報交換し、いろいろ考えることに意味がある。
・ 個人的には、まちづくり会社を持続可能なシステムとして確立することが重要だと
考えている。入社時点から、きちんと自立しないといけないと考えてきた。
・ 世の中のまちづくり会社は、属人的すぎる面がある、自分がいなくなっても次につ
ながる状態を仕組みとして整えることが重要だと考えており、後継者は何としてで
も育てなければいけない。
・ 研修が研修だけで終わってしまうことは問題だと思う。その意味で、フォローアッ
プを行うことは可能である。その場合、①現地の課題を整理した上で、②戻って活
動し、③どの程度進捗したか、といった点について整理してもらった方がよい。

時期的には、年が開ければ予算要求も済んでおり、落ち着くのではないか。
・ フォローアップのような研修をやりたくても、やらせないような環境があることに
18
も配慮する必要があるのではないか。場合によっては外圧も必要であり、派遣元に
うまく連絡を入れることも考えてよいのではないか。フォローアップの必要性を組
織に感じさせることが必要である。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 基本的にはいいと思う。ただし、受講生とやってみたいことを事前に情報交換する
機会を設けてもよいかもしれない。同報メールのような形式でも構わない。
【追加情報~受講生ヒアリング~】
○当初イメージとの適合性
・ 当初抱いていたイメージとの差はない。
○受けてみてよかった点、課題
・ 事前研修、事後研修もあり、昨年度より、プログラムが手厚く、しっかりしている
と感じている。
・ 事前研修は、受講生同士が知り合い、ネットワークを形成できたという点で大変よ
かった。
・ まちづくり会社にもいろいろなタイプがあることが分かった。自分が抱えている課
題が大きいか、小さいかといったことをいろいろな人との情報交換の中で確認でき
る。自分のかかわりを見直すことも可能である。タウンマネージャーを支える人た
ちの間には、横のつながりがあまりない。つながれることが重要だと思う。
・ オフィスの中に、席があり、社員と一緒の時間を過ごせる。どういう雰囲気の中で
やっているのか分かる。
・ 2 人で参加できたことは大変よかった。昨年参加した現地研修は 10 数人だった。
・ 問題点は、事前集合研修から現地派遣研修までに時間が経ちすぎてしまう点。受入
先のスケジュールもあり、仕方がないとは思うが。また、商業者が参加できるよう
なプログラムがあってもよいのではないか。商業者の場合、1 週間は長すぎて参加
できない。
・ 募集段階で、各地域がどのような人材を求めているか、募集要項からだと読み取り
にくい。
・ 新人研修、フォローアップ研修、パワーアップ研修のように、ホップ・ステップ・
ジャンプで発展的に学ぶことは重要。同じ程度のスキルの人と切磋琢磨し高め合え
るとよい。
○日誌、報告書等の書き方、確認事項
・ 特に、書きにくいということはない。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 特に問題はない。
19
図表・ 10 金沢における派遣研修プログラム4
4
北國新聞 平成 25 年 11 月 12 日朝刊
20
4)飯田
具体的な派遣研修プログラムは以下のとおりである。
図表・ 11 飯田における派遣研修プログラム5
月・日・曜日
時 間
AM
12:00~13:00
10/28(月)
13:30~
三石
三石
三石
~
街中視察
三石
9:30~
郊外視察
13:00~
昼食
いいだウェーブの活動について
桒原飯田ウェーブ代表
りんご並木街づくりネットワークの活動について
桒原並木ネット代表
いいだウェーブの活動支援について
井口(マチカン)
~
まいか・まいかみの活動について
~
商工会議所の活動について
10:30~
飯田市中心市街地活性化計画及び官民協働について
藤田(マチカン)
遠山課長
昼食
13:30~
NPO イデア・五平もち楽会の活動について
伊藤昇理事長
15:00~
三遠南信サミット参加
飯田商工会議所主宰
18:00~
観光コンサルタント 井上氏会食
9:30~
建物管理・管理組合業務説明
北澤(マチカン)
10:30~
りんご並木の歴史他について
遠山課長補佐
11:30~
野村総合研究所ヒアリング
佐々木(野村総研)
12:00~13:00
昼食
14:30~
飯田市の公民館活動について
木下公民館長
16:00~
株主総会見学
三石
17:00~
懇親会参加
三石
南信濃、しらびそ高原、下栗地区視察
三石
15:00~
(有)おひさま進歩エネルギーの取組
原社長
16:00~
「丘の街フェスティバル」準備手伝い
10:00~
観光公社の活動について
高橋社長
11:00~
満蒙開拓平和記念館見学
寺沢専務理事
9:00~15:00
11/2(土)
三石
りんご並木エコハウス視察
12:00~13:00
11/1(金)
昼食・顔合わせ
関係者紹介
~
~
10/31(木)
主な出席者・参加者
当社の活動内容レクチャー
14:00~
10/30(水)
容
~
12:00~13:00
10/29(火)
内
飯田到着
12:00~13:00
13:00~
昼食
最終レクチャー
三石
飯田市内見学
11/3(日)
11/4(月)
5
8:00~
丘の街フェスティバル 手伝い・参加
19:00~
反省会・懇親会
三石
各自帰宅
NPO イデアは、まちなかのソフト事業を実施しており、商店街の活動ではなく、基本的に有志による活
動として始まって、組織ができあがってきた。
21
【追加情報~受入先ヒアリング~】
○受入の方針、考え方
・ 飯田では、まちづくりに関連して、多様な方が多様なことを実施している。それぞ
れの事業について、中心となっている方(その分野の専門の方)がどのように取り
組んできたのかを知り、吸収していただく。
・ 研修では、まちづくりカンパニーは黒子としての役割に徹し、まちづくりへの関わ
り方や手法等を見ていただくことを目的としている。
・ 国土交通省の全まち会議の交流会で指摘されていたが、タウンマネージャーの関心
事(悩み)はまちづくり会社の経営内容である。タウンマネージャーにとっては実
務的なことも重要なので、ある程度は経理のこともわかっている必要がある。
・ 同時並行で、多様なテーマのまちづくりが進められているため、タウンマネージャ
ーは、多くの場合、マルチな対応が求められる。研修期間中に、いろんな人たちに
会うことでその点についても感じ取ってもらう。
・ 基本的には、普通の視察では得られないようなことを知ってもらう、という主旨で
プログラムを組んでいる。株主総会にも出席し、まちづくり会社の財務の内容につ
いても理解してもらう。
○受講生についての情報の過不足
・ 書類については、特に問題はない。
・ 受講生が、事前に自身の地域の課題をまとめて提出したことで、どういう悩みを持
っているか、理解することができた。必ずしも文書にまとめて提出する必要はない
が、研修を受けるにあたって、自分の地域で何が問題になっていて、研修において
何を学びたいかについては整理しておいたほうがよい。

タウンマネージャーは不安定な立場にいるため、自分の将来も見据えて、学ぶ
べきことを整理しておくことも求められる。
・ 事前に問題意識等をまとめて提出してもらうことはありがたいが、それに応じて、
予定していた研修内容を大幅に変更する、ということはない。
○受け入れてみての気づき
・ 受講生は熱心であり、自分達が取り組んでいることで、壁にぶつかっている現状に
ついても話してくれる。アドバイスできることとしては、まちの中で、自分の立ち
位置が重要であること、まち(人間関係等)をよく知って、うまく人に動いてもら
う仕組みをつくることである。
・ 個人的には、タウンマネージャーではなく、まちの経営をしているという意識をも
って取り組んでいる。タウンマネージャーとなると、再開発、商業の活性化等のテ
ーマについて、来てもらうというイメージがあり、まちの人たちの “下僕”になっ
てしまう恐れもある。まちの活性化のために、自分が正しいと思うことを実行して
いくことが大切である。
○受講生へのアドバイス、フォローアップの可能性
・ それぞれのまちで事情も違うと思うので、研修で得たことをもとに、飯田のいいと
こ取りをしていただきたい。例えば、富良野の方々は 3 年前に視察に来てくれた。
先日、富良野を訪問したときに、再開発の計画をお伺いしていると、
「飯田の事例を
22
参考にさせてもらった」とのことであった。
・ 現地を見るかどうかで、アドバイスの仕方も変わってくる。今回、来てくれた受講
生の方から、来て欲しいといわれれば、現地を訪問することも考えたい。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 研修で来てくれる方々に、不安があるかどうかは気になっていた。
・ 事務局から、受講生に対して、心配事があるならあげてみて、等と聞き出すような
ことがあってもよいだろう。
【追加情報~受講生ヒアリング~】
○当初イメージとの適合性
・ 学生時代にインターンを経験していたことから、まちづくり会社の雑務も含めて経
験することになるのかと考えていた。色んな方の話をお伺いする機会を作っていた
だいて、感謝している。まち歩きの機会も作っていただいたので、まちの雰囲気、
まちの人たちに触れることができてよかった。また、株主総会の場等を通して、事
業方針、経営のあり方等を知りたい。現地に来ないとわからないことも多いし、そ
れを知った上で資料を見て理解できる、ということもあると思う。石巻から見ても、
飯田は都市構造、規模が似ている。類似都市におけるまちづくり会社の役割につい
ても参考になる。
・ まちづくり会社の立上げ、収益事業のことを知りたいと思って参加した。今回実際
に見て、担当の方から話を伺うことで、来てみないと分からないことが多い、とい
う点に気づいた。今回、再開発ビルの管理業務について担当の方にヒアリングをし
たが、奥が深くて、表に現れていない(ネット等で公表されていること以外の)重
要な点があることに気づいた。
○受けてみてよかった点、課題
・今回の研修において、いろんな方に会うことで得られたネットワークを地元に戻っ
ても活用していきたい。飯田は、アクションを起こす際にも目標としやすい。
・研修対象地についての基本的なデータ(どのような取組がなされてきて、どういう
点が先進的か)を共有しておくということがあってもよいのではないか。過年度の
街元気の集合研修(飯田)の実施記録を見たが、あまり参考にならなかった。
・まちづくり会社の設立にあたって、市役所と商工会議所の間で方向性が取れていな
い地域も多い。今回、まちづくり会社と市役所、商工会議所との関係が分かってよ
かった。
・50 万人都市を視察したことがあるが、規模が違うとまちづくり会社の役割も異なる。
その点では、人口規模が近い飯田で研修ができてよかったと思っている。
・機会があれば、地域交流をしていきたい。例えば、再開発の施設の管理業務につい
て、青梅の担当者に飯田で研修を受けてもらうということも検討したい。
○日誌、報告書等の書き方、確認事項
・特に問題はなく、改善点は感じていない。
○連絡、事務手続きの改善点
・事前集合研修の際、それぞれの派遣先で何を学ぶか等について話し合う場があって
23
もよいのではないか。例えば、高松に行く人に対して、こういう点を見てきて、教
えて欲しい等とお願いすることができたらいいと思う。
・事前研修の日時・内容について、もう少し早めに教えていただければよかった。今
回、研修の予定を優先させて、地元の中活協議会の会議を欠席した。地元の協議会
に対して、研修を優先させることの理由を説明できればよかった。
24
5)長浜
具体的な派遣研修プログラムは以下のとおりである。
図表・ 12 長浜における派遣研修プログラム
日程
10/20(日) 13:00
研修内容
市内視察(中心市街地、郊外商業ゾーン)
まちづくり 25 年のあゆみと今後の課題
10/21(月) 08:30
受講生とディスカッション
長浜の多様な事業主体者と長浜まちづくり㈱に
ついて
山王商店街・まちづくり会社の課題抽出
13:00
21 市民会議と黒壁の運動体
夜
懇親会
10/22(火) 08:30
10:00 から黒壁のスタッフによるショップ案内、
工房体験
13:00
長浜まちづくり会社の 25 年度の取組について
※長野県白馬村議会への説明に同席
10/23(水) 10:00
イベントの構築と継続性、事業マネジメント
13:00
商店街の進むべき方向と NPO の運営
-人材育成の場として有効な博覧会を中心とし
た長浜のこれまでの取組の説明
-まちづくり役場の役割等の説明
-ディスカッション
15:30
黒壁の経営について(社長交代に伴う事業変革
の考え方、その理由等に関する詳細な説明)
18:00
懇親会
19:30-24:00 湖国会議(若手によるイベント開催に関する討
議)
10/24(木) 09:00
まちづくり会社の財務諸表の見方6
11:00
自由時間
13:30
まちづくりの支援策と取組中の事業
10/25(金) 09:00
景観形成について
13:00
ディスカッション(鶴岡市と長浜)
17:00
商業者との交流会
10/26(土) 午前
イベントの準備
午後
イベント参加
(長浜大好き 20 代の人たちによるイベント)
※ 毎日、安藤家の開館・閉館の手伝いを実施。
6
主な出席者・参加者
吉井(長浜まちづくり㈱
コーディネーター)
吉井・山内(長浜まちづ
くり㈱タウンマネージャ
ー)
伊藤・吉井
栗谷(文泉堂)
竹村・吉井
山内
沢田(NPO まちづくり役
場)
手崎(㈱黒壁)
吉井
竹村
吉井
小谷(長浜市)
吉井
吉井・竹村
吉井・坪井
長浜まちづくり会社の実際の財務諸表に基づく、まちづくり会社の B/S、P/L の見方の解説。まちづく
り会社設立時の出資の考え方、補助金の計上の仕方等。なお、タウンマネージャー研修には、財務諸表
研修が重要という指摘あり。
25
【追加情報~受入先ヒアリング~】
○受入の方針、考え方
・ 研修では、自分の話だけでなく、様々な人の意見を聞いた方が参考になると考え、
カリキュラムを組んでいる。ただし、カリキュラムは事前に作成しているものの、
突然会議が入ることがあるため、柔軟に対応している。
・ 受講生の所属する会社や商店街の現状、課題を聞いて参考になることを提供できれ
ばと考えてやっている。こうした観点から、気づいたことを受講生に伝えている。

人のいうことをきちんと聞くことが重要。例えば、会ってすぐの場で、反論を
することはよくない。人の意見を聞いて、立てるべき人を立てる気遣いが必要。

我々の頃は、「先輩の仕事を奪い取る」という気概でやってきた。そういう気
持ちを持って、先輩の背中を見て仕事をすることが重要。

マネジメント能力を高める必要がある。そのための手段として補助金申請も有
効。申請段階で企画力を、実施にあたってはきちんと書類を準備、提出する必
要がある。手続きを「こんなこと必要あるのか」と思うのではなく、きちんと
守ってやれるようになる必要がある。補助金の要綱をしっかり読むことも重要。

仕事に喜びをもつことが重要。例えば、「長浜にファッションセンスのいい人
が来てくれるようになることが楽しい」等。そうすれば、仕事でストレスを溜
め込まないで発散もできる。

人は褒めて育てないとだめ。第三者に褒められると伸びる。

ものごとは、枝葉から入らず、幹からやらないとダメ。

あたまでっかちになるな。できるだけシンプルに考えたほうがよい。

敵は作るな。複数のブレーンを持て。
等
・ 他の地域から研修に来ていただくことはありがたいことだと認識している。受け入
れたまちづくり会社の人たちと情報交換ができることは意義のあることだと思って
いる。
○受講生についての情報の過不足
・ 書類については特に問題無し。
・ 応募書類を事前に送付してもらったが、他地域を第一希望とする内容だったことで、
少し残念に思った。応募書類をそのまま送ってよいか、改めて検討が必要。
○受け入れてみての気づき
・ 受講生はユニークな人材だが、色々なことを知っており、やっていけるのではない
かと考えている。
○受講生へのアドバイス、フォローアップの可能性
・ こんな内容で満足してもらえるかどうかには、いつも不安を持っている。
・ フォローアップをやることは可能である。初めての地域でもあり、プログラムが提
供され、受入側で明確に課題が設定できるのであれば検討したい。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 昨年度より事務確認の頻度は減った。長浜で研修を行う上での受講生の希望が提供
されるとよかった。
・ 受講生の地域の課題を伝える準備が十分出来ていなかった。次年度は、自分の地域
26
の現状・課題を伝えるための情報(例えば、商店街マップ等)の準備を受講生にお
願いすべき。
【追加情報~受講生ヒアリング~】
○当初イメージとの適合性
・ 当初イメージ以上に充実。正しい知識を身につける機会であり、1 泊 2 日より断然
よい。
○受けてみてよかった点、課題
・ いままでは適切な指示を出してくれる人がいなかったので、研修において、指示を
得られることに大変満足している。もっと居て学びたいと思うし、できれば、長浜
以外の研修にも参加したいと感じている。
・ 色々な人と接する機会を持てたが、やはり吉井氏から一番多くの気づきをもらって
いると感じる。竹村氏は、世代が近く、何でもできる優秀な人材であり、目標とす
る像に近い。
・ 受講生同士で、フェイスブックを利用して連絡を取り合っている。

他の受講生が事前に準備したペーパーを研修先に送っているのを知り、自分も
そうすべきだったと思う等、気づきを得る媒体になっている。
・ 当面の課題は、来年 2 月で緊急雇用が切れることである。県の人が予算を探してく
れており、2 ヶ月ぐらいは何とかなるが、身分が安定していない。ただ、まちの活
性化に向けたストーリーができたところであり、地元でも受け止めてもらっている。
研修を受けて、目標を据えてやる気が高まった。
○日誌、報告書等の書き方、確認事項
・ 毎日、研修内容について詳細なメモを取っている。研修終了後に、メモをもとに日
誌・レポートを作成する予定である。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 連絡はもらったが、自分が忙しくて対応できなかった。
・ カリキュラムが事前にあれば多少よかったかもしれない。日誌・レポートのファイ
ルを送って欲しい。
○その他
・ 折に触れて長浜以外の地域の取組についても紹介、解説を加えていただけた(取組
上の課題も明らかにした)。必要に応じて、自分の地域との対比もしていただけたの
で、大いに参考になった。
・ 長浜では、複数のスタッフの指導を受けることができ、幅のある研修の受講が可能
である。人材の幅のある点が他地域とは異なる。
27
図表・ 13 長浜における派遣研修プログラム
(参考)財務諸表の見方
28
6)米子
具体的な派遣研修プログラムは以下のとおりである。
図表・ 14 米子における派遣研修プログラム
月・日・曜日
時 間
内 容
11 / 12(火) 15:00~17:30 オリエンテーション
18:30~
TM 杉谷氏
親睦交流会
中活事務局次長 若林氏
9:30~12:00 米子方式のまちづくりレクチャー
13:30~15:00 中活協議会の概要
TM 杉谷氏
中活事務局次長 若林氏
11 / 13(水) 15:30~17:30 まちなかサイトツアー
18:00~
主な出席者・参加者
NPOまちなか 片木氏
まちなかフィールドワーク、レポート打合せ
~
9:30~12:00 まち会社の現状分析
TM 杉谷氏
13:30~17:30 まち会社社長へインタビュー
11 / 14(木)
~
18:00~
(株)法勝寺町 石賀社長
①法勝寺町 ②DARAZ ③山陰コンテンツ
DARAZ 久保田社長
商店街視察 親睦交流会
NPO喜八 冨田氏
理事長 長谷川氏
9:30~12:00 米子市のまちなか事業の課題解決 D&P
11 / 15(金) 13:00~15:00 (株)元町 、 米子港 視察
15:00~17:30 AMの続き
18:30~
NRI 名取氏
経産省 宮崎氏
商店街視察~(株)笑い庵視察 交流会
9:30~11:00 よなごマルシェ、職人通り市 視察
11:00~13:00 地元での新規事業スキーム手法ディスカッション
11 / 16(土) 13:30~18:00 大山中海圏域視察
18:30~
TM 杉谷氏
TM 杉谷氏
米子商工会YEG 田中氏
NRI 坂口氏
親睦交流会
NPO東海道吉原宿 メンバー
~
11 / 17(日) 9:30~12:00 研修まとめ
TM 杉谷氏
NPO東海道吉原宿 メンバー
29
【追加情報~受入先ヒアリング~】
○受入の方針、考え方
・ 専門性が求められるタウンマネジメント

行政職員や商工会議所の職員を含めて、今後、専門性が重要になると考えてい
る。米子市から職員を受け入れているが、受け入れると成長してもらえる。こ
うした専門的な知識を事前に持った人を育成することが重要。専門知識を生か
してまちづくり会社の職責を担える人材育成が重要だと認識している。

また、事業を推進するためには、金融、不動産マネジメント等、専門的なノウ
ハウを必要とする場合もあると考えられる。こうした観点で、エリア・イノベ
ーション・アライアンス等と連携し、事業を推進することも有効と考える。
・ 中心市街地活性化には、新しい仕掛けが必要

地方都市が弱まっている中で、既存の行政、商工会議所、3 セクでは、中心市
街地活性化に対応するのは困難である。様々な主体(ステークホルダー)と等
距離で関われる存在としてのタウンマネージャーが必要だと感じている。

自分自身としては、商工会議所の中心市街地活性化協議会に籍を置いてきたが、
朝礼にも出ず、もっぱら個別の事業と向き合ってきた。タウンマネージャーは、
特定期間、特定プロジェクトと向き合って仕事をすべきだと考えている。

今後の課題として、個々のまちづくり会社とは別に、面的な開発やエリアマネ
ジメント機能を有するまちづくり会社を設立することが考えられる。例えば、
個 々 の ま ち づ く り 会 社 が 出 資 し て 会 社 を 設 立 す る 、 BID ( Business
Improvement District)のような仕組みを導入する等。
・ タウンマネージャーのタイプと派遣研修

各地のタウンマネージャーは、中心市街地活性化協議会に所属している場合も
あれば、独立したまちづくり会社に所属している場合もある。それぞれ役割が
異なっている面があり、その意味でタウンマネージャーの役回りを意識して、
受講生の募集、受入を行うのがよい。

まちづくり会社のタウンマネージャーの場合、まちづくり会社としての自立、
持続可能性を意識する場合が多い。中心市街地活性化協議会に所属するタウン
マネージャーとしては、自らの事業費を稼ぐという意味で、戦略補助金等で商
工会議所のトータルコストの 5%を確保できるようにと考えてきた。
・ 対象者はできれば 30 代がよい

受講生は、できれば 30 代がよい。30 代の人は、ある程度経験を積んでいるこ
とに加え、30 年間の時間資産があり、本人が課題を解決する時間を持ってい
ると思う。40~50 代の人は、研修を受けた結果、却って悩みを与えてしまう
懸念があるかもしれない。
○受講生についての情報の過不足
・ 顔を見てから判断するところもあり、特に受講生についての情報に過不足はない。
・ 飲酒可能かどうかを尋ねる等、受講生の個性を踏まえ、プログラムを運用可能。
○受け入れてみての気づき
・ 今回の受講生は一定の経験を持った方であり、昨年度と比較すると、やりやすい。
30

昨年は、大卒すぐの受講生だったが、研修後やめてしまったと聞いている。
○受講生へのアドバイス、フォローアップの可能性
・ 受講生へのフォローアップは考えられる。まちづくり会社やタウンマネージャーへ
のアドバイス等の機会は持てると考えている。
・ 受講生側で、事業ベースで課題を整理してもらえれば、アドバイスすることが考え
られる。

「現在、公有地活用を検討しており、そうした場へのアドバイスをお願いでき
ると助かる」との受講生からの声があった。
○連絡、事務手続きの改善等
・ 基本的にはよいと思っている。タウンマネージャーにも色々なタイプがあることか
ら、それぞれのまちづくり会社がどのような人材の育成に向いているのか、示唆が
あるといいように思った。

募集要項かサイトに、対象まちづくり会社の位置づけ(スキーム図)を示すこ
とも考えられるのではないか。募集要項は文字だけの情報なので、図や写真が
あるとわかりやすい。サイトとうまく連携して情報提供を行うことが必要。
【追加情報~受講生ヒアリング~】
○当初イメージとの適合性
・ 研修内容は当初思い描いていたことと差はない。プログラムを作り、それに即して
丁寧に対応していただいている。

あらかじめ、関連資料を整理したパッケージを配布

突然の予定変更はなく、プログラムに沿って計画的に実施

昼食、夕食とも一緒に食事
・ 講義のなかで、かなり突っ込んだ裏話も解説してくれるので参考になる。

米子は、当初想像していたより、空き店舗も多く、自分たちの地域よりも大変
だと感じた。こういう中でタウンマネージャーに取り組んでいることに感心し
た。

地代を安く抑える等、リノベーションの取組が、大変参考になった。

タウンマネージャーとして大変幅広い知識を持って対応していると感じた。
○受けてみてよかった点、課題
・ 事前集合研修は大変よかった。事前集合研修があったので、受講生同士のネットワ
ークが形成されており、フェイスブック等でやりとりできている。
・ 杉谷氏は “何でもできる”。タウンマネージャーは、どういう条件を備えた人をい
うのか、目標像をどう考えるか、考えさせられる。

例えば、善五郎蔵のリノベーションの場合、地権者がアーケードを取りたいと
いう理由で杉谷氏を訪問。議論の中で、かねてから考えていた蔵の活用を盛り
込み補助金を申請することにした(1 回の議論で結論)。翌週には、一緒に中
国経済産業局に訪問。

コーディネートするためには、権利関係や、具体的な補助金のメニュー等、色々
なことを知っている必要がある。
31
・ かなり突っ込んだ解説をしていただけるが、地区の権利関係等、かなり複雑な内容
の場合、十分に理解が追いつかないこともある。
・ 米子には、本当にいろいろなタイプの人がおり、こうした人達が変化を生み出して
いると感じた。ある意味で“米子は変なまち”
、これを体感できた。
○日誌、報告書の書き方、確認事項
・ 特に問題は無い。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 特に問題は無い。
○その他
・ 米子の場合、①受講生の問題意識の把握、②派遣先地域の取組についての学習、③
受講生による派遣先地域への提案、④受講生が所属する地域の検討
という流れが
明確であり、受講生が迷いにくい。派遣研修カリキュラムのひとつの標準型になる
のではないか。
・ 本研修のこだわりはキャッシュフローの創出とその事業展開への活用。まちづくり
会社の設立にあたっても、キャッシュフロー創出の可能性を追求し、それをミクロ
なステークホルダーの関係の中で事業として成立させるための工夫を行っている。

例:地権者の年齢も考慮した地区将来の読み

例:事業主体の条件に応じた各種補助金活用
等
・ 米子のポテンシャルを踏まえ、単独主体によるデベロップメントではなく、複数主
体が連携する中で、再開発を成功させる仕掛けづくりを推進。中小企業が協力して
ものを創りだすイタリアの仕組みにヒントを得ている。
図表・ 15 課題に対する提案(左)及びスキームの考え方の説明(右)7
7
法勝寺町、DARAZ、アルファワンの今後のあり方を考えることが課題とされていた。提案をとりまとめ、
プレゼンテーションを実施。その後、事業の実現に向けたスキームのあり方について補足説明。
32
7)高松
具体的な派遣研修プログラムは以下のとおりである。
図表・ 16 高松における派遣研修プログラム
月・日・曜日
10/8 (火)
時 間
10/10 (木)
10/11 (金)
商店街振興組合等 事務所案内
振興組合 川野事務局長
14:00~15:00
振興組合 古川理事長
15:00~16:00
古川康造理事長 商店街概要説明、石巻の状況共有
石巻状況プレゼンテーション資料の加筆・修正
16:00~17:30
プレゼンテーション「石巻市中心市街地の復興について」
振興組合7名
10/13 (日)
10/14(月)
10/15 (火)
懇親会・2次会
9:00~11:30
古川理事長の講演傍聴
振興組合 古川理事長
新潟商工会議所連合会
11:45~12:30
美術館北通り診療所への聞き取り
診療所 瀬尾院長
12:30~14:00
防犯カメラおよび通行量調査システムの説明
振興組合 氏部氏
14:00~15:00
商店街振興組合 理事会傍聴
振興組合 理事
15:30~17:00
マスタープラン、中活計画、再開発事業の資金計画説明
17:00~21:00
資料読み込み
9:30~10:30
資料読み込み
10:30~12:30
振興組合での取り組や今後の展望について聞き取り
振興組合 明石副理事長
13:00~14:30
高齢協、振興組合からの駐車場管理委託について
香川県高齢協 中村理事長
振興組合 香川氏
15:00~16:30
高松中央商店街振興組合連合会の事業について
高松商工会議所 桑内部長
振興組合 香川氏
16:30~18:00
研修についてのヒアリング
野村総研 佐々木氏
18:00~19:00
資料整理
9:30~10:30
Docomo社からのデジタルサイネージ提案同席
TCM(株) 熊常務
Docomo
高松市まちなか再生課課長補佐
振興組合 香川氏
10:30~12:30
現場研修(ゆめタウン、イオン、TCM株式会社事務所)
TCM(株) 熊常務
12:30~13:45
昼食(パティスリー ミクニ)
振興組合スタッフ
14:30~17:00
商業の状況、高度化資金貸付、県庁ビル屋上案内
香川県経営支援課
振興組合 香川氏
17:00~18:30
翌朝イベント用機材運搬、駐輪機説明
振興組合 川野事務局長
18:30~
10/12 (土)
主な出席者・参加者
13:00~14:00
18:00~
10/9 (水)
内 容
資料読み込み
9:30~12:30
プレゼンテーション アウトライン作成
13:00~15:30
再開発事業についての説明
15:30~18:30
総会資料、再開発計画書等資料読み込み
振興組合 蟻波氏
9:30~13:00
プレゼンテーション作成
13:00~16:00
周辺商店街の視察
16:00~20:00
プレゼンテーション作成、事務局長聞き取り
11:30~14:30
NTT Docomo 無線AN開通式典取材
14:30~22:30
プレゼンテーション作成、事務局長聞き取り
振興組合 川野事務局長
振興組合 川野事務局長
振興組合 川野事務局長
9:30~10:30
レッツホールのイベント片付け手伝い、壱番街商店視察
10:30~14:00
プレゼンテーション作成
14:00~15:30
プレゼンテーション「丸亀町商店街と私の学んだこと」
組合員8名
15:30~16:00
G街区再開発計画の受領
高松市まちなか再生課課長補佐
16:15
研修終了
33
【追加情報~受入先ヒアリング~】
○受入の方針、考え方
・ 受講生から、研修参加の動機として再開発事業の運営の仕組み(どういう人たちが
意思決定し、どのような役割を果たしているか)を学びたいと事前に聞いている。
・ 今回の研修のテーマは、まちづくりの事業(主に再開発事業)の進め方、仕組みを
理解し、地元の人材(主に地権者)を発掘することの重要性を理解していただく。
また、人口減少社会における中心市街地のあり方についても考えていただく。

高松市の中心市街地は商圏人口が 400 万人と言われ、いかに外貨を獲得するか、
を重視していた。しかし、瀬戸大橋ができてから方向転換した。都市間競争を
していては、最終的には神戸に顧客を吸い上げられてしまうことに気づいた。

生活者の目線を大切にして、いかに地域でカネを循環させるか、を重視するよ
うになった。

まちにとって必要とされている機能かどうか、をテナントミックスの判断基準
としている。これまでにも、居住者のためのライフインフラという観点から、
住宅、医療、介護、市場等の機能を導入してきた。
・ また、事業の実施においては、資金調達が重要である。

従来、付き合いのあった NPO は、財源の前提なく計画を作り、資金は行政が
負担することを期待している例がよく見られた。自分達は、まず財源を気にす
るため、話が合わないことも多かった。

自分達、商店街のスタンスとしては、公費は活用させていただくが、その分を
税金としてお返しする、というものである。事業の成果として、店舗の売上に
つながって、
(土地等不動産の)市場価値が上がって、自治体の税収が増える、
というものが望ましい。

内閣府の中心市街地活性化推進委員会でも申し上げたことがあるが、中活事業
の成果を評価する指標として、通行者数等があがっているものの、それらが適
切であるとはいえない。
・ 事業推進においては地元の地権者が主体となるべきである。

本来、中心となって事業を実施する人の立場としても、リスクを負っている人
(地権者)であることが望ましい。地権者の中でリーダーとなる人を育ててい
くことが重要。

丸亀町では、上物である建物を取り壊すのに 16 年かかった。ただし、合意形
成に苦労したわけではない。事業への参画を検討する条件として、地権者たち
のメリットを示して納得してもらっただけである。
-従前債務をクリア
-土地の権利を共有とすることにより、年 8%の配当を得る
等
・ まちづくりのマネージャーの確保

役所が、地域にはマネージャーとなる人材がいない、と思い込んでいる。本当
に優秀な人は、ボランティアでまちづくりをするのではなく、真剣に自分の商
売に取り組んでいる場合が多い。そういう人たちを専任として、有給で雇用す
ることが必要である。その点、コンサルや NPO は、
(事業の実施において)リ
34
スクを負っているわけではない。

外部のマネージャーには、地域のコミュニティの信頼を得て、地権者の中で学
んで、計画を作っていくことが求められる。また、外からマネージャーを招聘
するときには、受け入れる人たちにもスキルが求められる。
○受講生についての情報の過不足
・ 受講生とは以前から面識があった。過去 2 回講演で石巻に呼んでいただいたとき、
石巻の方々が丸亀町へ視察に来られたときに会っている。
・ 事前に履歴(どういうことをされてきた方か)についての情報はあったほうがよい。
・ 受入にあたっては、自治体職員、NPO の方、地権者等の属性に合わせて学んでいた
だく内容を調整することが可能である。
○受け入れてみての気づき
・ まちづくりの取組の情報発信

受講生は、商店街の情報発信についても関心があるようだ。丸亀町商店街の広
報媒体(機関誌、ちらし等)をみて、レベルが高いことに驚かれていた。

丸亀町商店街では、広報に力を入れており、情報発信に際して、いつの時期に
どういう記事を記者クラブに投げ入れるか等、パブリシティの綿密な計画を立
てている。

機関誌についても、デザイン、記事制作等は、すべて内部の人材で対応。デザ
イナー(イラストレーター)を雇用して確保していることで、(外注の場合、
発注先が変わることで、誌面のテイストがバラバラになりがちであるが)商店
街の広報誌として統一感のあるイメージを保つことができている。

これからの商店街は商業だけで再生を目指すことが難しい。(クリエイターや
アーティスト等)地元の多様な属性の人たちが活躍するステージを用意してい
くことも重要。
・ NPO との協働・連携

事業計画の際の設計思想が異なるため、これまで NPO とは事業を一緒にした
ことがなかった。

自分たち商店街組合の立場では、事業を実施する際に、財源をどうするか、リ
スクを負うのは誰かについて、最も関心がある。それに対して、NPO 自身は
財源をもっているわけではなく、行政がまちづくりのお金を負担することが前
提とされていることが多いように思う。そのため、これまで、計画の当初の段
階で、NPO と意見が合わないことが多く、その結果として、今のところ共同
で事業を実施したことが無い。

この点について、何が問題で、なぜうまくいかなかったのか、研修を通して説
明していきたい。
・ エリアマネジメントの視点から求められる「稼ぐ」ためのノウハウ

研修を通して学んでいただきたいのは、エリアマネジメントの視点からの(ま
ちづくり会社が)稼ぐノウハウについて。

例えば、丸亀町商店街の会員 200 店舗がそれぞれ契約していた火災保険を一括
契約の変更することにより、保険料を低減させる。それぞれの店舗にとっては、
35
保険料の低減、まちづくり会社にとっては、まち全体として節約した経費(4
千万円)の有効活用を図ることができる。このように、エリアのスケールメリ
ットを活かした仕組みが重要である。
○受講生へのアドバイス、フォローアップの可能性
・ 継続的な交流とフォローアップは必要だと考えている。
・ 今後、継続時に連絡を取り合い、求められれば、アドバイス等もしていきたい。
・ 昨年度の研修では、研修終了後の交流がなくなってしまった。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 今後とも、どういう方でも受入に対応する。ただ、その中でも、地権者の方、自治
体の方にぜひ丸亀町商店街の事例を参考にしていただきたい。自分が他地域の方々
に対して講演する機会等に、丸亀町商店街の取組を紹介する際のポイントとして、
以下の2点をあげている。
・ 丸亀町商店街再開発は完成形ではなく、現在進行形であること

事業が完成、動いているのは 7 つのうち 4 つにすぎない。

事業開始当初、A 街区に集中的に投資することにしたとき、B 街区は事業その
ものについて懐疑的だった。開発したところには、地域の有力店を入れていく
等集客力を高める工夫をして、小さくてもいいから、成功例を作って、戦略的
に成功例を連鎖させていく。

将来的に、再開発が進んで、全部が完成したときには、事業効果の検証や他地
域への展開等も検討することができる。
・ 自治体の人に再開発への理解を高めてほしい

事業を効果的に進めていくためには、まちづくりを一緒に行う自治体職員のス
キルを上げていくことが重要。

高松市でも、行政の反応として、当初は定借を活用した再開発等はありえない、
というものだった。
【追加情報~受講生ヒアリング~】
○当初イメージとの適合性
・ 古川理事長とは面識があり、石巻には2回、講演で来ていただいた。
・ 商店街の取組についても、石巻から視察に来たこともあって、ある程度知っていた。
・ そのため、研修のイメージについて違和感はない。
○受けてみてよかった点、課題
・ これまで講演を何度か聴いているが、講演だけでは得られないお話をお伺いするこ
とができている。
・ 丸亀町の再開発の仕組みを学びたかった。まちづくり会社のような役割を果たして
いる機関において、どのようにリーシングをしているのか、お金がどのように動い
ているのかを学びたい。
・ 習得したいのは、スキルというよりも再開発に関する手法・ノウハウ。石巻におけ
る復興公営住宅等の整備に関わる再開発において、事業の実施や施設の運営・管理
にどのような組織で何人くらいの人員が必要かについて検討する際に参考にしたい。
36
まちづくり会社の事務局スタッフが普段行っている仕事の内容等についても知りた
い。
・ 事業の経緯や関係者・機関の役割・関わり方等が複雑で、これを学んで石巻で何が
できるか、何を持って帰ることができるか、不安ではある。
・ 再開発において、地権者が重要である点が強調されている。石巻に戻って、まちづ
くり会社に何を伝えることができるか、考えていきたい。
・ (参考)まちづくりの実験場としての被災地

復興支援の補助金を使って、地方都市は再生できるのか。

ゼロからやり直す、地域再生は可能か。

震災復興の取組を通して、地域とまちづくり会社の間で、これまでには無いよ
うな関わり方が求められるのではないか。
○日誌、報告書等の書き方、確認事項
・ 日誌のまとめとして記入する欄では、1 日でスキルを習得できるわけではないため、
「得られたスキル」というより、
「気づきを得た点」という方が書きやすいのではな
いか。
・ 自分は、石巻において必ずしもタウンマネージャーとしてまちづくりに関わってい
るわけではないため、報告書の「タウンマネージャーとして」という箇所が書きづ
らい。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 派遣先とのスケジュール調整、事前にお伺いしたい点の確認等、メール連絡の際に
は受講生を cc に入れて効果的に伝わるように進めていくのはどうか。
37
8)大分
具体的な派遣研修プログラムは以下のとおりである。
図表・ 17 大分における派遣研修プログラム
月・日・曜日
11/2(土)
11/3(日)
11/4(月)
11/5(火)
11/6(水)
11/7(木)
11/8(金)
時 間
内 容
主な出席者・参加者
13 ~ 16
中小企業庁による大分まちなか倶楽部ヒアリング
16 ~ 17
大分市のハード整備事業及びリノベーション事業の現地視察
9 ~ 11
商店街内の社会実験や駅周辺の開発の現地視察
牧氏・吉田氏・川井
まちなか倶楽部 牧氏・吉田氏
中小企業庁、研修生 川井
11 ~ 17
郊外の大規模商業施設と中央通りの社会実験の視察
牧氏・吉田氏・村上氏・川井
17 ~ 19
神奈川大学のテナントミックス事業のスキーム構築のヒアリング
上記メンバーと
神奈川大学・大分大学
9 ~ 11
湯布院の現地視察
12 ~ 15
豊後高田市の現地視察
15 ~ 16
別府市の現地視察
17 ~ 20
現地視察を行った町の分析方法について講義
9 ~ 11
中央通り社会実験について行政・まちづくり会社の合同会議
牧氏・吉田氏・村上氏・川井
上記メンバーと大分市役所職員
11 ~ 12
今後のまちづくりと街の経営スキームについて講義
13 ~ 18
今後のまちづくりと街の経営スキームについて講義
18 ~ 20
情報交換と研修の報告
10 ~ 12
大分市内のアーティストの活動現場の視察
村上氏・川井
12 ~ 17
大分方式のテナントミックス事業の講義
牧氏・吉田氏・村上氏・川井
17 ~ 18
大分市におけるアート展開のまちづくりの講義
大分市でアート事業を行う裏氏
18 ~ 21
釘宮大分市長とのまちづくり座談会
大分市長、若手まちづくり関係者
牧氏・吉田氏・村上氏・川井
10 ~ 12
大分における歴史的な建造物の視察
まちなか倶楽部スタッフ、川井
13 ~ 15
中心市街地におけるデータマーケティングの講義
牧氏・吉田氏・村上氏・川井
15 ~ 17
中心市街地でのイベント事業の在り方の講義
牧氏・吉田氏・村上氏・川井
19 ~ 21
まち女oitaとのフリートーキング
牧氏・吉田氏・村上氏・川井
まち女oitaメンバー
経産省、街元気 坂口氏
牧氏・吉田氏・村上氏・川井
8 ~ 9
中央通り清掃活動
商店街の方、牧氏・村上氏・川井
9 ~ 11
まちづくり社会の財源確保策の講義
牧氏・吉田氏・村上氏・川井
11 ~ 12
研修の振返り
牧氏・吉田氏・村上氏・川井
38
【追加情報~受入先ヒアリング~】
○受入の方針、考え方
・ まちなか出店サポートセンターを軸に、様々なリサーチを実施しており、そこで蓄
積されたデータをもとにエリアマネジネントを展開している。的確なテナントマネ
ジメントができる理由のひとつに、顧客データ、購買データの収集と、データに基
づいた効果的なマーケティング戦略の立案がある。データの取り方や戦略の立て方
について学ぶ。また、空き店舗対策・テナントリーシングの手法についても学ぶ。

「①街全体の年間総売上高÷街全体の商業売り場面積=㎡あたりの年間売上
高」「②業態毎の平均的な年間売上÷平均的な売り場面積=㎡あたりの年間売
上高」とした場合、①<②であればオーバーストア。簡単な試算であるが、こ
の数値をどのように作っていくかがポイントである。

まちの問題点を解決していくためには、各コンテンツのスキームを作りあげる
ことが必要であり、これが適当であれば、持続的な活性化はありえない。

まちづくりというよりも “まちをいかに経営するか”がポイントである。2
期計画の基本コンセプトも「大きく変化するまち 経営スキームによるまちづ
くり戦略の構築」である。

現在の補助金は治療目的の薬ではなく、“麻薬”のような位置づけとなってい
るものもある。健全な使い方をしなければならない。

IC カードの導入、自動販売機の活用等新たな取組を試行している。

今後は、まちづくり会社の業務内容の定型化も必要ではないか。
・ 実際にまちづくりに関わる人々と実際に議論をしてもらい、協働していることを学
んでほしい。市長との対話の時間も確保している。

大分市周辺には、別府温泉街や由布院等、大分市とは違った形でまちづくりを
行ってきた地域がある。こういった地域も実際に訪問し、ケースとして取り扱
う。
・ 受講生本人にも適宜、感じたことを問いかけている。理解の促進に努めるとともに、
自分たちのまちでの取組方法へと昇華させる。
図表・ 18 会議の様子
39
○受講生についての情報の過不足
・ 受講生に関する書類については特に問題なし。
・ 実際に会ってみないと分からないことも多い。
○受け入れてみての気づき
・ 2 人とも真剣に研修に取り組んでいる。
・ 最初は遠慮があったが、徐々に融解していった。自分達の地域で起こっていること、
それに対してどのように取り組んでいるのか、どのような悩みがあるのかについて
話してくれる。直接的な答えではなくても、考えるヒントも提示している。
・ 研修の期間、研修の内容はいかようにでもカスタマイズすることが可能である。今
回、金沢にて研修を受ける社員がいるが、先に受講生を受け入れたことで色んな学
びもあったのではないだろうか。
○受講生へのアドバイス、フォローアップの可能性
・ フォローアップについては、受講生の地域と受入先の地域による。例えば、お互い
の地域が頻回に会う場合、フォローアップを行う意味はない。
・ 地域によっては就業体系からやり直さなければならないものもある。どこまで手を
入れるかである。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 特段の指摘は無かった。
・ 来年度以降に関する提案として、受け取る謝金を減額して、受講生の旅費を計上し
てはどうか。
【追加情報~受講生ヒアリング~】
○当初イメージとの適合性
・ 当初抱いていたイメージ以上に充実した研修となった。
・ 受講生二人が女性ということもあって、まち女 oita とのフリートーキングを設定し
ていただく等、プログラム構成に配慮いただいたことを随所に感じられた。
○受けてみてよかった点、課題
・ 大分での研修、牧 TM の下での研修という非常に貴重な機会を与えていただいてい
たことに満足している。
・ 数値でまちづくりを語ることの重要性は理解していたが、具体的にどのように数値
を取るのかという点までは、現地にて研修を受けないと取得できなかっただろう。
自分の地域の課題を相談し、とても真摯に回答していただいた。
・ 事前研修では、講義やワークショップ等充実していた。ワークショップを通じ、受
講生の一体感が醸成された。現在、フェイスブックで各地域の情報が共有されてお
り、刺激になっている。また、2 人で参加できたことは大変よかった。
○日誌、報告書等の書き方、確認事項
・ 特に改善点はない。研修内容について詳細なメモを取っており、メモを活用し、日
誌・レポートを作成する。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 特に改善点はない。
40
9)宮崎
具体的な派遣研修プログラムは以下のとおりである。
図表・ 19 宮崎における派遣研修プログラム
月・日・曜日
10/23(水)
10/24日(木)
10/25日(金)
10/26日(土)
10/27日(日)
10/28日(月)
時 間
9:00~9:30
クルーズトレイン「ななつ星」歓迎セレモニー参加
9:30~10:00
研修スケジュール説明
10:00~12:00
宮崎活性化基本計画について事業説明
13:00~17:00
広域振興部事業について
8:45~9:00
朝礼参加
9:00~10:00
資料作成
10:00~12:00
宮崎市のまちづくりについて
13:00~15:30
宮崎中心市街地視察
16:00~17:30
意見交換会
15:00~16:00
郊外型イオンモール宮崎視察
16:00~17:00
南宮崎/宮交シティチャンスセンター視察
8:45~18:30
大街市祭参加(みやBee販売)
18:30~21:00
神武さま視察
8:45~18:30
宮崎神宮大祭従事
13:00〜14:30
街市フラッグ外し
14:30~16:30
意見交換会
16:30~17:30
10/29日(火)
内 容
宮崎市のまちづくりについて
8:45~9:00
朝礼参加
9:00~10:00
宮崎市のまちづくりについて
10:00~12:00
意見交換会
41
【追加情報~受入先ヒアリング~】
○受入の方針、考え方
・ 完璧なまちづくりはないが、できるだけいいものを作っていくために、どう考えて、
どう行動したかを学んでいただきたい。多様な主体が参画するため、フレキシブル
に調整する能力が必要である。また、補助事業も活用するためには、レポーティン
グする力も必要である。総じて事業を推進していく力が不可欠である。

「商工会議所」と聞くと、各事業者はどうしても身構えてしまう。調整しなが
ら、説得して相手を動かすような人材が必要である。さらっと事業の話をする
こともできるが、事業を動かすことを各店舗と一緒に体験し、同感が得られれ
ば、まちづくりは一気に進む(チームで取り組むことが大切である)
。
・ まちづくりに参画するメンバーと議論を行う場を提供することによって、よりリア
ルな追体験をしていただきたい。各主体によって、すれ違いや勘違い等もあって、
皆が同じ方向を向いているとは限らない。そこで事業を推進するというプロセスを
1週間なぞるだけでも意味がある。

「Do まんなかモール」の設立から現状の活動内容(1 店逸品運動、アートセ
ンターとの連携、Do まんなかクエスト)を紹介するとともに、受講生の地域
の取組について、関係者で議論する場も設定。

まちはごった煮のようなものがよいのではないか。コンパクトシティというイ
ンフラの観点も大切だが、多様性ということも大切である。画一的では、まち
に“良い出汁が出ない”
。

また、全体プランを作ることが地域のブランディングには不可欠である。具体
的には、商圏を明確に設定し、そのためのマネジメントとマーケティングが重
要である
○受講生についての情報の過不足
・ 受講生に関する書類については特に問題無し。事前に情報を得ても、それに応じて
研修内容を変更するということはない。
・ 受講生は真剣に参加してくれている。周りのスタッフにも学びがあったはずである。
・ まちづくりに関心があれば、どういったステータスでも構わない。これまでの自身
の体験と重ね合わせて、プログラムを策定するだけである。その点は難しく考える
ことはない。
○受講生へのアドバイス、フォローアップの可能性
・ 機会があれば、一度は、受講生が活動しているまちに行ってみて、フォローアップ
に取り組んでもよい。研修が研修だけで終わってしまうとよくないだろう。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 特段の指摘は無かった。
・ 対応が出来なくて事務局に迷惑をかけたのではないかと危惧している。
◯その他
・ 以前経済産業省が全国 15 箇所でタウンマネージャーのコンピテンシー(成果につ
ながる行動特性)を測定する事業を実施したことがある。
「まちの実効性」=「コン
ピテンシー(成果につながる行動特性)」と捉えられている。改めて、実施していた
42
だきたい。

事業遂行能力は、課題を課題として認識し、その課題にどう対応したのか、過
去の振り返りから検証される。
図表・ 20 会議の様子
【追加情報~受講生ヒアリング~】
○当初イメージとの適合性
・ 当初イメージ以上に充実しており、大変勉強になった。松山氏、スタッフの人柄に
よるところだが、とても温かく受け入れていただいたことで充実した研修となった。
○受けてみてよかった点、課題
・ 研修の機会を与えていただいたことにとても満足している。松山氏とまちあるきを
しながら、過去にどのような取組を実施したか、なぜそのような取組をするに至っ
たのかということを伺えたことも有益であった。さらに、現時点での振り返りがあ
ったこともよかった。
・ 事前研修終了後でも、受講生はフェイスブックという基盤を活用して、つながるこ
とができている。同窓生ネットワークのような取組を行ってもよいのではないだろ
うか。
・ オフィスの中では、他のスタッフと同じ目線で過ごさせていただいた。スムーズに
研修に入ることができた。また、受講生が 2 人であったため、適宜、相談しながら
進められたこともよかった。
・ 宮崎市の人口に比べ、受講生の人口ははるかに少ない。宮崎市は百貨店があるが、
受講生の地元には無い。今後は、規模の違いも配慮に入れたほうがよいのではない
か。全体的に満足しているが、時折、規模の違いによって話が噛み合わないことも
あった。

なお、受講生が印象に残った言葉は「生きている街」、
「イベントの中で見えな
いところを線で結ぶ」等である。
○日誌、報告書等の書き方、確認事項
・ 特に問題なし。特に改善点は感じていない。
○連絡、事務手続きの改善点
・ 特に改善点は無い。
43
1-1-3 事後集合研修
事後集合研修は、受講生にとって、資料作成において、得られた知見・スキルやそれら
を活かした今後の活動方針を整理する機会になるとともに、今後のタウンマネージャーと
しての活動のあり方について、街元気委員や講師のアドバイスを受ける機会を設けること
を目的とし、また、他の受講生の研修成果を聞いて、他地域における研修の状況を知るこ
とにより、タウンマネージャーとして必要となる知見・スキルについて共有することも目
的として実施した。
具体的には、受講生が、派遣研修の成果をとりまとめ、人材育成事業委員会委員、研修
受入先講師等に対して、プレゼンテーションを行った。
日時・場所、プログラム、配布資料は以下のとおりである。
【日時・場所】
・ 日時
:平成 25 年 12 月 18 日(水)13:00-18:00
・ 場所
:経済産業省別館 5 階 513 会議室
・ 参加者:受講生、派遣研修受入先講師、人材育成事業委員会委員、経済産業省
【プログラム】
① 受講生からの報告・講評
時間
内容
13:00-13:05
挨拶、イントロダクション
13:05-14:05
(60 分)
14:05-14:20
14:20-16:10
(110 分)
16:10-16:20
16:20-17:00
報告 12 分(報告 7 分+質疑 5 分)×5 人
○青森(川村氏)
○飯田(國廣氏、苅谷氏)
○大分(村上氏、川井氏)
休憩
報告 12 分(報告 7 分+質疑 5 分)×9 人
○金沢(久保氏、吉田氏)
○札幌(佐藤氏)
○高松(中川氏)
○長浜(橋本氏)
○宮崎(沼野氏、小夜氏)
○米子(兒玉氏、佐野氏)
休憩
全体講評、修了証授与、記念写真
派遣研修の進め方に関する懇談会
時間
内容
17:00-18:00
派遣研修の振り返りと今後の進め方について
担当
夏目中心市街地活
性化室長、NRI
発表(受講生)
発表(受講生)
全員
②
44
担当
参加委員+派遣先
講師+事務局
【派遣研修アンケート】
事後研修の書類作成の時期に併せて、受講生に対して、研修の評価・満足度、今後の派
遣研修(現地個別研修)の改善点についてのアンケートを実施した。
(1)派遣研修(現地個別研修)の実施について評価・満足度
0%
20%
40%
60%
80%
①研修期間はちょうどよかった
7
5
②研修プログラムの構成はよかった
7
5
③活動・講義等の内容はよかった
3
10
⑤提供された資料はわかりやすかった
10
1
0
1
4
8
11
3どちらでもない
0
4あまりそう思わない
(2)今後の派遣研修(現地個別研修)の改善点について
0
2
4
0
0
3
7
⑩派遣研修に参加して満足した
2まあそう思う
0
6
⑦受入体制は整っていた
⑨派遣研修を他の人にも勧めたい
1
0
3
7
⑧別の地域の派遣研修にも参加したい
1
3
9
⑥体験した活動・講義等の種類・量はちょうどよかった
1非常にそう思う
0
9
④講師の説明はわかりやすかった
100%
0
2
1
0
0
5全くそう思わない
図表・ 21 研修プログラムで特によかった点
1.
地方の同世代の受講生との横のつながりができた。
2.
自分以外にも受講生がいたことによって、同じ研修先でも学ぶ視点が違うことがわかり、
とても違う角度から見る大切さを実感した。
3.
地元での自分の新規事業への背中を押してもらえた。
4.
1 週間と比較的長い期間、現地に身を置くことで、まちづくりに対する地元の人達の思い、
これまでの流れを深く理解することができた。
5.
他の都市に勉強に行くことで、自分の仕事をする都市との比較軸が具体的に形成された。
6.
具体的な収益の構造や、まちづくり会社のお金の使い方、助成金の投入度合い等、現実
的な講義内容と課題に直接触れることができた。
7.
まちづくり事業の担い手として、お手本と出来る尊敬できるタウンマネージャーにお会
い出来た。
8.
ノウハウを学ぶことももちろん大切ですが、TM としての資質向上(人材育成)として
の役割が非常に大きいと思いますが、資料等では伺うことのできない現場での姿勢や裏
話的な部分、人との関わり等を学ぶことができ、とてもよかった。
9.
今回の研修を通じて、まちづくりを進める心構えが整理された。1 週間の間に何か課題を
ブレイクスルーする特別なスキルが身についたとは言えないが、石巻で具体的な事業を
45
進めるための決心、自信(他の同様な地域でも既に様々な事業を試みている!)が付い
たことは確か。
10. 今回の研修の成果が表れるのは、これから 1~3 年後かと思う。今回得ることが出来た体
験・経験・ネットワークを拠り所に、成果を出すことができるよう努力したい。
(受講者アンケートよりとりまとめ)
図表・ 22 研修プログラムで特に改善すべき点
【研修内容】
1.
研修の受入人数を複数にした方がいいと思った。
2.
研修先での自由時間を設け、自分でまちの現状を調査する時間があってもよかった。
3.
研修内容は現地のまちづくりの動きを期間中に深く理解してもらうといった、「スキル」
を身につける以前の(というよりそれより大事な)、「心構え」に関する内容だった。当
然、現地のまちづくりの全体像・地元の人の思いを理解しなければ、各種事業の詳細や
戦略については理解できないため、初めて現地を訪れる若者を受け入れる研修内容とし
ては妥当と思う。ただし、参加者のニーズ、受入側で提供できる情報、事務局のねらい、
との間に少し差があるような気がする。
【事前集合研修・フォローアップも含めた研修メニューのあり方】
1.
もっと政策や制度活用に関するレクチャーや、現状の地方都市の中心市街地活性化行政
および制度における課題や問題点、中活法で地方都市がどうなって来て、今後何をすべ
きなのか、という踏み込んだ講義が必要。
2.
新しい制度解決モデルを考えるような、講義とその応用ワークが必要ではないか。
3.
研修先の TM(講師)に来年度に自分の地元に来ていただき、新規事業等のアドバイスを
いただけるとなおよいと思う。
4.
事後研修の交流会で話がありましたが、今回の受講生が継続してつながりが持てるよう
来年度に再会し、いろんな情報共有や新規事業の発表等ができるとよいと思う。
【研修対象者】
1.
ある程度の経験者向けの研修と、未経験の初心者向けの研修の2つの種類を別々で行っ
たほうがよいと思う。
2.
募集時に「この地域の TM で学ぶには○○○で活動している人/もしくは○○○の TM を
目指したい人向け」等の表記があるといいと思う。より目指したい方向、やりたいこと
が事前から明確化されると思うのでよりはっきりした目標を持って研修を受けられる。
3.
緊急雇用制度の見直しを行った方がよいと思う。タウンマネージャー育成であるのに、
半年後にはまちづくりに関われない可能性が多くあるのはとても疑問。
(受講者アンケートよりとりまとめ)
46
4)派遣研修の進め方に関する懇談会における主な論点
受講生からの報告・講評の実施後に、人材育成事業委員会委員、講師、事務局参加のも
とで派遣研修の進め方に関する懇談会を開催し、今年度の派遣研修事業に関する意見交換
を行った。テーマは、主に「今年度の研修を通じて気づいた点」
「来年度に向けての改善点」
の 2 点である。具体的な意見は以下のとおりである。
○研修の日程・スケジュールについて
・ 研修の日程について、9 箇所それぞれ 1 週間も必要なのか。例えば、1 週間を 5 箇
所程度、あとは、3 泊 4 日、4 泊 5 日等でプログラムを組むことも考えられる。
・ 来年度に向けて、今年度研修を受けた方・地域に、来年度は受入先になってもらう、
ということも検討すべき。
・ 受講生の所属先へ訪問して、
「受講生をマネージャーとしてこういった方向に持って
いきたい」といった議論をしたい。派遣研修のプログラムとして、前半は受入先で、
後半は(受講生の派遣元の)現地へ行って話をしていく、という進め方も考えられ
る。
○事務連絡等について
・ 研修の募集について、連絡・告知の時期が遅い。佐世保の短期研修の募集において
も、連絡の時期がもう少し早ければ参加したかったという意見もあった。
・ 今回の事後研修についても、札幌の服部氏、金沢の髙本氏等が欠席となっている。
出欠の状況について、事前に相談して欲しい。必要ならば、参加の呼びかけにも協
力する。
・ 事務手続きの関係で、事務局は、受入機関との連携関係を密にして欲しい。振込に
ついての通知、受講生が来る時刻(集合時刻ではなく、街に来る便の時刻)等。ま
た、事後集合研修の日程調整について、来年度から配慮をお願いしたい。12 月後半
となった今回は日程的に厳しかった。
○研修の対象者とプログラムについて
-マッチングの重要性
・ 効果的に事業を進めるために、
「受け入れる側:こういう人を受け入れるという方針
を明確にする。事前に強く打ち出しができた方がよい」、
「応募する側:ここの地域
に行って、どういうことを学ぶのかを明確にする」ことが重要である。
-今回の受講生について
・ 今回受け入れた受講生 2 人については、1 名は何をどうしていいのか、分からない
状態、もう 1 名はやりたいことが明確にある。受講生のレベル差がある。
・ 現在、商工会議所に籍を置いている受講生であるが、まちづくりにおいては、マル
チ人間を作ることが重要である。また、簿記3級くらいの能力は必要である。
・ 今回の受講生は、考え方がしっかりしていて、行動力も持っている。また、協調性
がある。心配なのは、いろんな知識を持っているせいで、素直に人の話を聞くこと
ができないことである。
47
・ 研修で学んで、今後の起業につながること等があればよい。
-今後の研修対象者について
・ 受講生の印象については、属性がバラバラだった。例えば、都市規模、経験値、ホ
ームグラウンドを持っている人とそうでない人、あるまちに根付いて経験を積んで
いる人等、多様であった。プロジェクトとしての育成対象者としては、どのように
考えるべきか。「特定のまちに住んで、活躍するタウンマネージャー」
「どこのまち
に行っても通用する若い人」の 2 パターンが考えられる。
・ 受入対象者としては、水準の異なる多様な人たちを入れた方がいいと思う。また、
研修のコンテンツとして、詰め込みすぎ、足りない等がみられる。事前研修におい
て、受入先の人たちと事務局との間で、1 週間の研修期間でどのようなアウトプッ
トを期待されていたのか疑問がある。
・ 商工会議所は組織が比較的安定していることもあり、商工会議所の職員に応募して
もらい、勉強して欲しい。商工会議所は金融も扱っているから、BS/PL がわかって
いる人が多く、まちづくり会社の経営にも役立つ。
・ 今後、緊急雇用でまちづくりに関わっている人たちを応援していくことは重要。事
業において、まちを応援すること、人を育てることに関して、レベルの違いを受け
入れていくことが必要。
・ 守山の石上さんは、市内で評価されて、継続雇用のための資金を集めようと地元の
人たちから言ってもらった。市民からの資金で雇用してもらうというのは特殊なケ
ースであろうが、それくらいのポテンシャルをもった人材もいることは確か。
○研修プログラムについて
・ 現在、宮崎県延岡市でタウンマネージャーを作る取組をしている。地域ごとに、タ
ウンマネージャーに求められるものは違うはずである。それを踏まえて、どういう
マネージャーになって欲しいか。ポジション、給与体系を決める必要がある。
・ 研修のあり方として、1 週間というと考えてしまう。受講生の側から「こういった
ことを学びたい」という要望があれば、それに応えてプログラムを用意することは
できる。プログラムを考える際にも、研修対象者として、まちづくりを何年か経験
している人の場合、全くの新人の場合を分けることが必要か。
・ 昨年度、今年度とタウンマネージャーの新人の方を受け入れた。研修では、少し詰
め込み過ぎたかも、という感じはあるが、色んなことを知っていただきたいと思っ
てプログラムを作った。今回の受講生には、地元の若いメンバーとともに、イベン
ト実施を担当していただいた。色んなことを学んでくれたと思うが、ポイントをど
ういう形で抑えてくれたのか、ということについて把握したい。
・ 今回受け入れた 2 名の方は、それぞれベースを持っている方々で、建築を専門とし
て、再開発をしたい、まちづくり会社を立ちあげたいという意識を持っていた。研
修期間が 1 週間ということで、昨年よりは充実させて、株主総会に参加してもらい、
資料も持ち帰っていただく、という機会も取り入れた。地元の関連団体のヒアリン
グについても、通常はそれぞれの機関について、全国から視察があるようなところ
に行ってもらった。受入機関の特性もあるので、それに合わせて研修期間を検討す
48
べきだと思う。当社では、1 週間であっても研修メニューをつくることができる。
・ 今回の研修では、地元で一番古い祭りにスタッフとして従事してもらうため、祭り
の時期に合わせて研修の実施プログラムを検討した。
・ 派遣研修は 3 回のセッションで構成されていて、事前集合研修、現地での 1 週間の
研修、事後集合研修(今回)となる。事前集合研修では、講義とワークショップを
実施し、1 週間の研修で身に付けるべき(身につけたい)スキルについて、行動宣
言という形でまとめて発表してもらった。事前研修の講義については、会計につい
て解説する講義があってもよいと考えられる。
○人材育成の制度化について
・ 中活の人材育成について、制度化を図るべきである。現状では、こういったタウン
マネージャーを育てたい、という指針が無い。本来、
(まちづくりの人材を求めてい
る地域が)正規雇用しなければいけないのに、
(緊急雇用等)身分が不安定な人たち
が、研修を受けなければいけないことも(問題として)考える必要がある。
・ まちづくり会社に収入源を作っていくことが重要。官の役割としても検討が必要。
また、法体系の中で人材の育成を位置づけ、認定制度等をつくっていくことも検討
が必要。例えば、中活法よりも後にできた六次産業化法には、六次産業化マネージ
ャーという資格がある。
・ それぞれの地域がそれぞれの手法で人材を育成することは重要。研修から(自分た
ちの地域に)戻って、不安定な身分を払拭できるような取組につながることを期待
する。街元気で実施するプログラムの方針として、次の核となる人をつくること、
大きい体系を作っていくことが望まれる。
・ 地域では、緊急雇用の制度を使って、人材を受け入れて、一年経って気に入ったら、
継続して雇用する、ということをしてもよい。現在もそのようにしており、期待を
持って入ってもらうと同時に、ハローワークに出すときの条件について、会社にと
ってどういう人が必要かをきちんと整理している。緊急雇用に応募する人にも優秀
な人はいる、地域がもつ姿勢によって効果的な受入は可能である。
・ 当初は短期の雇用であっても「継続雇用を保証します」という視点は大切である。
緊急雇用は人を使い捨てにしてしまう、という面はよくないが、お試し雇用(勤務)
の区切りとしてはよい。頑張ればその先も一緒にやっていくということを伝えられ
たらよい。
・ 緊急雇用の人材をいかに活用するかについては、受け入れる地域の側の問題でもあ
る。
49
1-1-4 フォローアップ研修
フォローアップ研修は、研修受入先の講師が受講生の地元地域を訪ねて、地域の課題に
対してアドバイスを行うプログラムである。フォローアップ研修を実施することにより、
研修効果を高めることができるか、次年度以降の研修メニューとして導入が可能か等につ
いて検証するため、今年度の派遣研修の受講生の地元地域のうち 2 地区について試験的に
実施した。
■フォローアップ研修の目的・趣旨
・ フォローアップ研修の実施可能性について、研修受入先講師に対して意向を確認した
ところ、受講生の地元地域を見てみたいという関心を持たれる方が多かった。
・ また、事後集合研修の懇談会においても、研修効果を高めていくための方策として、
(派遣研修に加えて)受講生の地元地域における指導・アドバイスを行うことがあげ
られていた。
・ そのため、来年度以降の研修メニューとしてフォローアップ研修の導入可能性を検討
することを目的として、研修の実施手順と実施内容、研修実施効果等について検証し
た。
・ 今年度の対象地域は宮城県石巻市、兵庫県伊丹市の 2 カ所とした。以下の視点を踏ま
えて対象地域を選定した。

受講生、講師ともにフォローアップ研修の実施の意向を有しているか

講師の受入にあたって、受講生が地元のまちづくり関係者との意見交換の場を
設定する等、受入体制を構築することができるか

受講生の地元地域の課題が明確か

受講生の地元地域の課題に対して、講師が有する知見・ノウハウ、講師の地域
における取組をもとに適切な対応策を示すことができるか
■フォローアップ研修の実施地域
実施地域(日程)
受講生
講師
地域の課題・研修のポイント
・中心市街地地域で進む再開発事業の方向
宮城県石巻市
苅谷智大
三石秀樹氏
(2 月 26~27 日)
(まちづく
(飯田まち
りまんぼう)
づくりカン
性・進め方
・まちづくりにおけるまちづくり会社の関
わり方、事業のあり方
パニー)
兵庫県伊丹市
村上有紀子
牧昭市氏
・まちづくり会社の運営体制
(3 月 13 日)
(伊丹タウ
(大分まち
・中心市街地活性化のための効果的な事業
ンセンター)
なか倶楽部)
50
の実施
■石巻におけるフォローアップ研修の実施概要
・石巻におけるフォローアップ研修は、受講生より、地域の現状・課題、まちづくりの取
組についての説明を受け、現地視察をした後、研修講師と地域のまちづくり関係者によ
るディスカッションを行う形式で実施した。
○実施スケジュール
日時
2月26日
内 容
移動(東京―石巻)
担当者・場所等
石巻駅
(水)
苅谷アテンド
11:30~
ガイダンス・メンバー紹介
苅谷・尾形副社長
地域の取組概要の説明
苅谷・尾形副社長
昼食
14:00~
視察
苅谷
(中心市街地→沿岸→郊外)
16:00~
ディスカッション
苅谷・尾形・再開発検
再開発計画の概要について
討地権者
18:00~
交流会
2月27日
9:00~
石ノ森萬画館見学
苅谷
(木)
10:00
10:00~
ディスカッション
街づくりまんぼうスタッ
12:00
再開発計画とまちづくり会社の役割について
フ
昼食後解散
移動(石巻―東京―飯田)
○地域の課題・ディスカッションの論点
◇地域、まちづくり会社の課題

地権者を中心に再開発事業が進む中で、既存のまちづくり会社として諸計画にどのよう
に関わればいいかがわからない。

新規事業(特にハード事業)を展開する際に、その事業収支見込みをたてるも、リスクが
大きく事業に踏み込めない。
◇ディスカッションの論点
1. 現在進められている再開発事業におけるまちづくり会社の関わりについて
(ア) まちづくり会社として再開発事業に関わることの意義
(イ) まちづくり会社として再開発事業との関わり方(どのような関わり方が考えられるか)
(ウ) 既存事業(萬画館運営等ソフト関連事業)との切り分け
2. まちづくり会社の新規事業について
(ア) 新規事業を興す際(借り入れをおこす際)のリスクヘッジの方法について
(イ) 公共的事業を興す際の行政機関との調整について(本来的に行政実施が想定され
51
る事業をまちづくり会社が進める際に、行政に求めること)
(ウ) 飲食店等が新規開店する際(テナントとして向かい入れる際)に市場調査等を行って
いるか否か
3. まちづくり会社の人材について
(ア) 人材を採用・育成するにあたり、特に注意して取り組まれていること
【ディスカッションの概要】
1. 現在進められている再開発事業におけるまちづくり会社の関わりについて
・テナントリーシングの支援(特にキーテナントをつれてくること)は求められるので
はないか。飯田では、再開発ビルの床を一旦まちづくりカンパニーで借り上げている。
契約内容は相続等の問題も見越して、売却を考えるときの第一候補をまちづくり会社
にしてもらう条項等を盛り込んでいる。
・テナントは地元の事業者でまとめている。東京等大都市資本の大手にお願いにいくと、
結果として家賃も低くなってしまう。
・店舗を出したい、商売をしたいという人が地域にどれくらいいるのかリサーチし、ま
ちの中で成立する商売を入れていく。
・大学の誘致が検討されているとのことだが、地元で負担になるのではないか。飯田で
は、研究室をまちなかに取り込むことをしている。まちなかでの活動に対して単位認
定を行うことで、飯田で単位をとりたいという学生を呼び込んでいる。
・現在、石巻市では公共的な機能をまちなかに持ってくることが考えられていないよう
だが、若い人が集まる場所、あるいは子育て支援の場所等がまちなかにあると活気が
生まれる。運営について不採算ではあるが、行政として取り組む社会的な意義はある
と思う。
2. まちづくり会社の新規事業について
○まんぼうの直営店
・まちなかに魅力的な店舗をつくりこんでいくことで、周辺に店が増えていくことは期
待できる。
・飯田ではまちづくり会社直営の店舗はない。特に、料理人を雇用して飲食店を経営し
ていくことは難しい。経営も含めて料理人に任せたほうがやりやすい。
・まちづくり会社は黒子に徹して、やりたいという人をサポートすることが重要。
○商業支援
・地元商店の次世代を育成する。事業承継している若手経営者は元気。
○国の機関との連携
・国の機関とのファンドを組成することにより、銀行からの借り入れを少なくする。
○行政との連携
・事業を進める上で、行政との連携が重要。市から中心市街地活性化に関わる職員を出
してもらうこと、再開発の事務局機能を担ってもらうことも検討すればよいのではな
いか。飯田では、行政がまちに入り込むことに積極的で、まちづくりの勉強会を市民・
52
民間が主導した形式で立ちあげて実施してきた。
・被災地でもある石巻では、補助事業もたくさん関わってくることから、民間だけで事
業を進めるのは大変だと思う。
3. まちづくり会社の人材について
・まちづくり人材としては、業務を進める上で大勢の人と関わるので、人柄のいい人が
望ましい。
・飯田まちづくりカンパニーでは、採用にあたっては人の紹介が多いので、仕事の内容
をわかっている方に来てもらっている。
53
■伊丹におけるフォローアップ研修の実施概要
・伊丹におけるフォローアップ研修は、はじめに講師に対して伊丹市の状況を視察、市役
所の綾野氏から説明を行ったうえで、商業関係者等を集めて実施した。受講生が、講師
の参加を機会に、できるだけ多くの人に参加していただくように声掛けを行った。その
結果、通常はなかなか一堂に会することのない多様な属性の関係者を交えての意見交換
が可能となった。
・研修に先立って、講師の牧氏は、受講生が所属する伊丹タウンセンターの活動資金の乏
しさを課題と認識していたが、多様な参加者が集う中で、こうした課題解決に向けた議
論も可能になった。
○実施スケジュール
日時
3月13日
(木)
内 容
移動(大分―伊丹)
13:00~
フォローアップ研修の趣旨確認
会議の進め方の打ち合わせ
14:00~
14:30~
現地視察(サンロード商店街等)
伊丹市における中心市街地活性化の取組につ
いて
講演+質疑
ディスカッション
伊丹のまちづくり体制について
交流会
交流会(2次会)~解散
15:00~
16:30~
18:00~
【説明・ディスカッションの主な論点】
○綾野氏からのレクチャー
・ ハード、基盤、ソフトの側面支援だけでなく、市が企画提案
・ 行政がまちづくりの情報を一番もっており、提供
・ バル、100 円商店街、まちゼミそれぞれ対応
○牧氏講演
・ 縮小の時代の中で収益のあがる事業を組み立てることが重要
・ 仕組みが動いている中で、対応を考えるべき
○質疑、ディスカッション(その1)
・ データの取り方について

飲食店等の売上の把握頻度、把握方法について
→客単価、回転率からの推計
54
担当者・場所等
伊丹空港
村上アテンド
牧 TP
村上理事長
内田事務局長
METI 田澤、NRI 名取
村上理事長
綾野 伊丹市都市活
力部参事
牧 TP
土地開発公社、商業
関係者等
商業関係者等
同上

物販について
→試着はまちなかの専門店、買うのはネットの時代

飲食店は儲かっているか
→それほど儲かっていない
・ イベントについて

バルの効果はどうか
→静岡ではバルの日に売上が落ちている。大分ではもうやらない。まちづくりに
はデータの収集が重要

不振のイベントは1回やめてみませんかと提案することも大事
・ データの提供主体としてまちづくり会社

データを収集、整理するまちづくり主体が運営資金を確保できることが重要。そ
の意味で、情報提供はもうけをうまないと意味がない。

大分の場合、不動産データを一元化してやっていることは何か
→やっているのは家賃の値下げ交渉。資産価値を高める会社という役割のアピー
ル。しかし、伊丹は中心市街地のウェイトが低いから、少し違うかもしれない。
・ その他

大分の場合、個店が個別に廃棄物業者(15 社存在)にだしていたのを集約して効
率化した(伊丹の場合廃棄物業者は2社なので状況は違う)。

ダウンサイジング(減築)するためにサティの3階以上をカットした、減築して
も固定資産税が減るため 10 年でペイするという、大分のリノベーションの取組は
興味深かった。
○ディスカッション(その2)
・ まちづくり会社設立を

伊丹タウンセンターが資金不足。理事長が無給なのはおかしい

土地開発公社の資金利用が可能。うまく生かす仕組みは何か

役所からの出資を受けて、NPO からまちづくり会社へ。50 万円、100 万円でも市
役所が出資することが重要
・ 中心市街地に求心力のある施設を

文化施設やことば蔵(図書館)は集客を考えていない

市役所が移転するとよい
・ 再びバルについて

バルは限界がある

バルは販促ねらいであるが、多くの知己で取り組む中で、ユニークさが無くなっ
ている
55
56
■フォローアップ研修の意義と今後のあり方
以上の 2 か所のフォローアップ研修の試行から、フォローアップ研修は以下の点で大き
な可能性があると考えられる。
・ 受講生のコーディネート力、事業推進力強化

フォローアップ研修の実施にあたっては、講師が訪問することを機会として、受
講生が地域におけるミーティング、講演会等の調整を行う。こうした調整は、受
講生のコーディネート力・事業推進力を強化する機会になると考えられる。

地域の説明等にあたっても、講師からの質問に対して的確に対応する必要がある
等、多面的なスキルアップの機会になると考えられる。
・ 研修を機会にした地域関係者の気づきの場の提供

講師が地域に出向くフォローアップ研修は、受講生を媒介として、講師を多数の
参加者に紹介する機会である。参加者は、受講生が現地で学んだように、講師の
話から講師の話から様々な気づきを得ることが期待される。その意味で、中心市
街地活性化への意識づくりのいい機会として推進することが可能である。
・ 地域が抱える課題解決の促進

まちづくりに関して豊富な知見を有するタウンプロデューサーの訪問は、地域の
課題の明確化や、課題解決の方向性を議論するよい機会である。例えば石巻の場
合、再開発に関連してまちづくり会社の役割、自主事業の取組方法が明確になっ
た。

また、伊丹の場合、NPO 伊丹タウンセンターの活動資金難という課題の解決に向
けて、土地開発公社の余剰資金を運営原資とするまちづくり会社の設立のあり方
を議論できた。

研修が、課題の解決に寄与するという意味で人材育成事業の成功事例の創出につ
ながることが期待される。
○今後のフォローアップ研修のあり方
フォローアップ研修を実り豊かなものにするためには、研修で解決を目指すべき課題が
明確に設定されていることが重要である。研修を通じて解決を目指すゴールが明確であれ
ば、課題解決に資する場を設定することが可能になると考えられる。
こうした点を踏まえると、フォローアップ研修のモデル的なプログラムは、以下のステ
ップを組み合わせることが有効だと考えられる。

研修生による課題設定(必要に応じて事務局が伴走支援)

講師への課題意識の伝達、依頼

研修生による関係者への呼びかけ、会議の設定
57


研修の実施(研修生が基本的に進行、適宜事務局支援)

研修趣旨の確認

講師への情報提供

現地視察、ヒアリング等

講師からの話題提供

ディスカッション
交流会
研修の対象者は、1週間程度一緒に過ごす中で、講師と問題意識が共有できる派遣研修
参加者を基本にすべきであると考えられる。
また、問題意識の醸成は短期では難しいことも想定されることから、受講希望者の課題
設定如何ではあるが、過年度にさかのぼったフォローアップ研修も有効であると考えられ
る。希望者の声を踏まえて柔軟に対応することが望まれる。
58
1-2 短期現地研修
短期現地研修は、タウンプロデューサー等が活躍する現地を見学し、リーダーとのディ
スカッションや受講生同士のコミュニケーションを図ることでまちづくりのポイントをリ
ーダーから直接、考え方や実践のノウハウを学ぶとともに、参加者同士の情報交換・ネッ
トワーク構築を図ることを目的とする研修である。
広くまちづくりに関心を有する方を対象として、先進的な取組を行うまちづくりの現場
を訪ね、地域の取組を牽引するリーダーの方を講師として研修を実施した。
短期現地研修の実施概要は以下のとおりである。参加申込にあたっては、研修申込段階
において、「今回の研修で学びたいこと・身につけたいスキル」「訪問先への質問事項」を
把握し、各地域担当者と事前に共有している。
1-2-1 短期現地研修の実施概要
地域
実施日
参加状況
主な研修テーマ
参加型イベントによるまちづくり
佐世保市
12 月 3 日(水)~
12 月 4 日(木)
・集客イベントの企画と実施に向けた
2人
体制づくり
(講師)
佐世保市商店街連合会会長・竹本慶三氏
まちづくりの組織づくりと情報発信
・地域のブランドづくりと情報発信
柏市
1 月 31 日(金)~
2 月 1 日(土)
・まちづくりの実施体制づくり
11 人
(講師)
柏市まちづくり公社ブランディング
アドバイザー 藤田とし子氏
他
歴史的資産の保存・活用によるまちづくり
・歴史的資産を活かしたまちづくり
台東区
2 月 8 日(土)~
1 日目 7 人
谷中地区
2 月 9 日(日)
2 日目 5 人
・地域の居住環境向上にむけた多様な
まちづくり活動団体との連携
(講師)
特定非営利活動法人たいとう歴史都市
研究会 椎原晶子
59
氏
1)短期現地研修の内容【佐世保市】
佐世保市における短期現地研修のプログラムは下記の通りである。
■研修プログラム(佐世保)
日時
内容
12 月 03 日 14:00
■集合(セントラルホテル佐世保ロビー)
(火)
14:00-14:10 ■ガイダンス・自己紹介
14:10-17:00 ■講義+質疑+ディスカッション
「参加型イベントによるまちづくり」
18:0012 月 04 日
(水)
7:00-8:00
8:00-10:30
10:30-12:00
■交流会(自由参加)
※講師、受講生の意見・情報交換(会費制)
■YOSAKOI 朝会議
遠田公夫氏(佐世保旅館ホテル協同組合
理事長)他
■自由時間
■現地視察+ヒアリング
「佐世保市における中心市街地の魅力向上に
向けた取組」
山口勝史氏(佐世保市都市整備部都市政策課
担当者・場所等
事務局
佐世保市商店街連合
会会長 竹本慶三 氏
場所:商店街事務所
会議事務局
場所:くっけん広場
佐世保市都市政策課
山口氏、宮崎氏
場所:商店街事務所
主査)
12:00-13:00
13:00-14:30
14:30-15:00
15:0018:00-
宮崎大氏(佐世保市都市整備部都市政策課技師)
■昼食
■現地視察+ヒアリング
「集客交流型のまちづくり」
遠田公夫氏(佐世保旅館ホテル協同組合
理事長)
■アンケート記入 他
■解散(きらきらフェスティバルの準備)
■きらきらフェスティバル準備(自由参加)
■きらきらフェスティバル(自由参加)

18:00-仮装大会受付開始(島瀬公園)

19:00~20:00 きらきらチャリティ大パーティ
(アーケード)
 日本一 5,000 人の大乾杯
 5,000 人の大じゃんけん大会
 仮装大会表彰
 チャリティ基金
※ 収益金は東日本大震災へ

20:00~21:30 きらきら YOSAKOI(島瀬公園)
http://yonkacho.com/kirafes/
60
佐世保旅館ホテル
協同組合理事長
遠田氏
場所:現地
事務局
場所:商店街事務所
■受講生
○金子氏(会津若松市)
・第 3 セクターのまちづくり会社に勤務していたが、ひとりでコンサル会社を開いた。
・まちづくりにおいて、イベント補助金等を使ってイベントを実施することが多いが、
取組が継続しないことが問題。
○二見氏(大野市)
・第 3 セクターのまちづくり会社に勤務している。メンバーには意見を言う人は多いも
のの、意思決定する人は少ない。
・市街地内の町家等を活用しながら、小さいところから単発的に仕掛けていきたい。
■研修実施概要(講座別)
○講義 1:「参加型イベントによるまちづくり」
佐世保市商店街連合会会長
竹本慶三
氏
場所:商店街事務所
・佐世保の四ケ町商店街では、夏以降、途切れなくイベントが開催されている。
・それぞれのイベントについて、企画から実施までの経緯をお伺いした。
6 月 30 日~8 月 4 日
アメリカンタウンフェスティバル
10 月 18 日~20 日
佐世保よさこいソーラン
11 月 21 日~12 月 25 日
きらきらフェスティバル
12 月 1 日
GC1フェスティバル
○よさこい朝会議出席
・佐世保よさこいソーランの実行メンバーによる会議が定期的に開催されている。仕事
の前の朝の時間帯に会議を設定して、運営費、他地域の団体・イベントとの連携、よ
さこいの運営のあり方(実施体制、審査の方針等)について議論が行われた。
○講義2:「佐世保市における中心市街地の魅力向上に向けた取組」
山口勝史氏(佐世保市都市整備部都市政策課主査)
61
宮崎大氏(佐世保市都市整備部都市政策課技師)
・佐世保市の都市マスタープラン、中心市街地の魅力向上に向けた市の取組についての
説明を受けた。
○講義3:「集客交流型のまちづくり」
遠田公夫氏(佐世保旅館ホテル協同組合理事長)
 ホテル経営の視点からの顧客に対するサービスの向上、外国人観光客の受入について
の説明を受けた。
 また、ご自身のまちづくりへの関わりから、地域のブランドづくり、まちなかの観光
集客のための取組経緯について説明を受けた。
62
○きらきらフェスティバル準備(自由参加)
 商店街内の道路を利用して開催されるきらきらフェスティバルの運営スタッフとして、
会場の設営、仮装イベントの実施支援等を行った。
■受講生の感想
 少人数だったので、個別の相談まで聞くことができて大変勉強になった。
 参加人数が少なかったのが幸いして、非常に濃密な内容の研修になり、心より感謝し
たい。
63
2)短期現地研修の内容【柏市】
柏市における短期現地研修のプログラムは下記の通りである。
■研修プログラム(柏市)
日時
1 月 31 日
(金)
内容
担当者・場所等
12:30
■集合 柏の葉アーバンデザインセンター
事務局
12:30-13:00
■ガイダンス・自己紹介
13:00-14:00
■講義+質疑・ディスカッション
柏の葉アーバン
「柏の葉アーバンデザインセンターを核とした
デザインセンター
まちづくり http://www.udck.jp/
副センター長
三枚浩也氏
14:00-14:50
柏の葉駅周辺地区視察
14:50-15:00
バス移動(柏の葉→柏駅西口)
15:00-16:30
柏駅周辺地区視察
16:30-18:00
■講義+質疑・ディスカッション
柏市中心市街地
「柏駅周辺のまちづくり
活性化協議会副会長
兼柏二番街商店会理
事長
石戸新一郎氏
18:00-
■交流会(自由参加)
※講師、受講生の意見・情報交換(会費制)
2月1日
(土)
09:00
■集合 かしわインフォメーションセンター
09:00-12:00
■講義+WS+質疑・ディスカッション
柏まちづくり公社
「まちづくりの組織づくりと情報発信
ブランディング
・講義
アドバイザー
・受講生とのフリーディスカッション
藤田とし子氏
■アンケート記入
事務局
12:00-
■解散
■受講生
 受講生は 11 名
 参加者の属性内訳は、まちづくり会社 5 名、商工会議所 2 名、商店街振興組合 1 名、
民間会社(広告、販売)2 名、大学 2 名であった。
64
■研修実施概要(講座別)
○講義「柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)を核としたまちづくり」
 柏の葉アーバンデザインセンター副センター長の三枚氏から、UDCK を中心とするま
ちづくりについて、地域のコミュニティづくりと大学と連携した取組等を解説された。
また、つくばエクスプレス柏の葉駅周辺のまちづくり(EV による社会実験、UDCK
による駅前空間の管理運営等)について現地視察を行った。
○柏駅周辺視察
 柏駅周辺の商業集積地域の視察、裏カシといわれる若者向けの古着店・セレクトショ
ップが集積する地区の視察を行った。
65
○講義:「柏駅周辺のまちづくり」
 柏市中心市街地活性化協議会副会長兼柏
二番街商店会理事長の石戸氏により、柏駅
周辺のまちづくりの取組経緯について解
説を受けた。
 今でこそ、柏は若者のまちとして知られて
いるが、時流にのって、戦略的にまちづく
りに若者文化を取り込んでいった。柏では、
まちづくりにおいて動く人材が多く、彼ら
を意識的に巻き込んでいくことにより、担
い手として育成してきたこと等について
説明された。
○講義+WS+質疑・ディスカッション:「まちづくりの組織づくりと情報発信」
 柏まちづくり公社ブランディングアドバイザーの藤田氏により、まちづくり組織の運
営、マップづくり等によるまちのブランドづくりと情報発信について解説がなされた。
 その後、ワークショップとして、参加者それぞれの地域の取組課題にどのように対応
しているかについてディスカッションを行った。
○修了証の授与
66
■受講生の感想(受講生アンケートより)
 市民の方、街の方、行政の方それぞれが本当に「まち」を愛しているのだと感じ取れ
る講習でした。まちづくりに参画する人については来るもの拒まずの精神、また、お
もしろいと感じた人については積極的にアタック。そういった心意気がまちをよくし
ているのかなと感じました。
 体験しごたえ、聞きごたえのある研修でした。今の当地にかけているものの認識を改
めさせていただきました。
 街元気プロジェクトはとても楽しみにしている研修です。なかなか(まちづくり会社
の)事務局は研修に行くことができないので、1 泊 2 日がいいです。これからも、たく
さんのまちで活動されている方とお会いできる機会ですので、続けて欲しいです。
 今回も思ったとおり、いえ、予想以上に勉強になりワクワク刺激的な 2 日間でした。
講師の先生も素晴らしい方ばかりで知識も増えましたが、明日からまた頑張るパワー
もいただきました。スタッフの方々の雰囲気もとてもよかったです。ありがとうござ
いました。
67
3)短期現地研修の内容【台東区谷中地区】
台東区谷中地区における短期現地研修のプログラムは下記の通りである。
■研修プログラム(台東区谷中地区)
日時
内容
2 月 8 日 13:00
■集合
(土)
JR 日暮里駅南口
13:00-13:20 ■視察(会場へ移動)
13:20-14:00
14:00-17:00
17:00-18:30
視察の概要・担当紹介
参加者自己紹介
■講義
「谷中地区の概要とまちづくりの経緯」椎原氏
「谷中の伝統木造住宅の変遷」小林氏
■視察
・谷中地区のまちなみ
・歴史的建造物活用と若者、子育て世帯の活
動拠点づくり
・個人経営のギャラリー、カフェの集積
■グループディスカッション(視察のふりかえり)
ゲスト
谷中地区町会連合会長 野池幸三氏、
下谷観光連盟事務局 佐藤正昭氏
谷中ベビマム安心ネット代表、ライター矢嶋桃子氏、
HAGISO・HAGIstudio 主宰建築家 宮崎晃吉氏、
東京芸大・NPO たいとう歴史都市研究会 小林氏、
NPO たいとう歴史都市研究会 椎原氏、木下氏等
2月9日
(日)
担当者・場所等
事務局
東京藝術大学非常
勤講師 小林直弘氏
たいとう歴史都市研
究会 椎原晶子氏
東京藝術大学非常
勤講師 小林直弘氏
平櫛田中邸
同上
田中邸〜上野桜木、
谷中界隈 視察
町会連合会会長 野池氏
谷中地区まちづくり協議会
下谷観光連盟 佐藤氏
HAGISO 代表 宮崎氏
谷中ベビマム 矢嶋氏
東京藝術大学 小林氏
NPO たいとう歴都市研究
会 椎原氏、木下氏
18:30-20:00
■交流会(自由参加)
※講師、受講生の意見・情報交換(会費制)
HAGISO(築 55 年の木
造アパートを改装した
最小文化施設)
09:00
■集合
JR 日暮里駅北口
■視察 谷中の寺町、町家等再生事例見学
たいとう歴史都市研
究会 椎原氏
東京藝術大学非常
勤講師 小林氏
たいとう歴史都市研
究会 菅原氏、喜多
氏、小林氏、椎原氏
事務局
09:10-10:00
10:00-12:00
12:00-
■講義・グループディスカッション
歴史的建造物・市田邸の活用と子どもたちとの交
流活動の紹介、参加者とのディスカッション
■アンケート記入
■解散
68
■受講生
 谷中での短期現地研修は、都内全域が大雪となる中、実施された。
 当初の参加申込者は 10 名であったが、群馬県(前橋市)や千葉県(習志野市)等、遠
方からの参加を予定していた申込者は、降雪による交通機関の混乱等のため、不参加
となった。結果的に、1 日目は 7 人、2 日目は 5 人がそれぞれ参加した。
 参加者の属性内訳は、まちづくり関連機関 3 名、商工会議所 2 名、民間会社(販売)1
名、大学 1 名であった。
■研修実施概要(講座別)
○講義「谷中地区の概要とまちづくりの経緯」「谷中の伝統木造住宅の変遷」
 平櫛田中邸において、たいとう歴史都市研究会の椎原氏より、谷中地区のまちづくり
の取組経緯について解説された。
 まちづくりにおける歴史的資産の必要性として、安心(ソフト資産)
、安定(コミュニ
ティ資産)、安全(ハード資産)の3つの観点から、安心できる居場所、安定した仲間・
生業、まちの営みの証・誇り等、まちにおける歴史的資産の役割について解説された。
 また。平櫛田中邸の保存・活用の考え方について、東京藝術大学非常勤講師の小林氏
より解説された。
69
○視察「谷中地区の歴史的資源の保存・活用」
 谷中地区内のまちづくりの拠点、歴史的資源について視察を行った。
○グループディスカッション(視察のふりかえり)
 古い木造家屋を活用してカフェ、アトリエ等として活用している HAGISO にて、谷中
地区におけるコミュニティと地域のまちづくり活動との連携について、実際に活動を
されている地元の方より事例が紹介され、参加者とのディスカッションが行われた。
○視察「谷中の寺町・町家再生事例」
 谷中地区内の寺町、町家再生事例の視察を行った。
 朝の早い時間帯から地域で組織的に雪かきが実施されており、地域コミュニティの意
識の高さを実感することができた。
70
○講義:「歴史的建造物・市田邸の活用と子どもたちとの交流活動の紹介」
 市田邸において、たいとう歴史都市研究会 菅原氏、喜多氏より、市田邸の活用にあた
っての交流イベントの紹介、NPO と大学生ボランティアが企画・運営する地域の子ど
もたちのための交流活動について紹介された。
○グループディスカッション
 参加者より、それぞれの地域の課題について発表していただき、その対応方向、今後
の取組のあり方等について議論した。特に、まちづくり NPO の地域における位置づ
け・役割等について、たいとう歴史都市研究会のこれまでの活動に即して、苦労した
点、気づいた点等の紹介とアドバイスが行われた。
○修了証の授与
71
■受講生の感想(受講生アンケートより)
・具体的で細かな点の話がよく聞けたことと、それが大きなミッションの中でどの部分
になるのか体系立って説明して頂いた点が非常によかった。
・先生はじめ、お話下さった皆さまが谷中を好きで取り組んでいる様子が感動的でした。
「まちは人がつくる」ということを再認識しました。大雪でしたが、とても楽しい 2
日間でした。人数もこのくらいがいいですね。
・現場のキープレイヤーの方が多く参加されていたこと、視察・フィールドワークに重
点がおかれていたことがよかった。
72
1-2-2 短期現地研修の成果と課題
短期現地研修の実施にあたって、事前に有識者、事務局等での検討を行い、そこで出さ
れた論点を踏まえて企画した。実際の「成果」及び、今後の実施にあたって留意すべき「課
題」は以下のとおりである。
■成果
・ 時間が取れない受講生のニーズへの対応

研修について、研修参加への呼びかけをした商工会議所の方から、業務の中
で、研修期間(1 週間)を確保することが難しいという指摘があったことに対
応して、短期間でテーマを絞った研修プログラムとして実施することとした。

実施したところ、柏、谷中地区についてはそれぞれ 10 名以上という多数の参
加があった。
・ 受講生のコミュニケーションを通じた理解の深化促進

講師との質疑応答に加えて、受講生同士のディスカッション等の時間を確保
して、受講生の問題意識共有を図ることに努めた。今回の研修においては、
振り返りとして、受講生それぞれの立場から気づきや今後の取組方向につい
てコメントしていただいたことにより、まちづくりの取組を多面的にとらえ
て議論を深めることができた。
■課題
・ 早期の告知

佐世保については、諸事情から応募期間が 2 週間前になったため、応募者が 2
名に留まった。できるだけ早期のプログラム確定、公募の開始に努める必要
があることが課題として認識された。

柏、谷中については、早期に募集を開始できたため、多数の参加を得ること
ができた。
・ 受講生のレベル合わせ、研修プログラムの工夫

課題としては、参加対象者の属性を幅広く取っているため、受講生の知識・
スキルのレベルが一定しない点が挙げられる。研修プログラムの紹介にあた
って、レベル感が理解できるようにする等の工夫を行うことが考えられる。

プログラムの内容が一般向けに実施される視察やセミナーに類似しているた
め、人材育成の観点からの工夫が必要となる。例えば、今回の研修成果で取
り上げたように、受講生同士の交流・ディスカッションの機会を設ける等の
取組が必要である。
・ 災害による中止も想定した事前準備の徹底

悪天候の際の研修実施のあり方についてルールを検討する必要がある。当日
の朝(例えば午前 9 時)の時点で警報が出ている場合は中止として、参加申
込者に連絡する等の対応が考えられる。
73
1-3 今後の研修プログラムのあり方に関する論点
派遣研修、短期現地研修の実施を踏まえると、今後の研修プログラムのあり方を整理す
る際の論点として下記の点があげられる。
1)基本的な考え方
今年度の研修事業を通じて、派遣研修、現地短期研修とも参加者の満足度が高く、人材
育成事業は一定の成果があると考えられる。ただし、受講生によって経験、スキル、問題
意識に差があるため、受入地域で研修プログラムを提供する際に調整が必要となる場合も
あった。
そのため、今後の研修にあたっては、受講生のタイプ分けを行うとともに、タイプ別の
受講生のニーズを踏まえて真に受講生の成長に資するプログラムを提供することが重要で
ある。
また、事前集合研修の評価が高かったこと、研修現場でもまちづくり会社の財務会計や、
不動産に関する知識、事業戦略立案等に対する専門的な知識の必要性が生じる場合があっ
たことを考慮し、基礎的な知識を提供する座学の研修機会を充実することが望まれる。
さらに、受入地域で提供するプログラムと応募者のマッチングがとれるようにするため、
募集時に応募してほしい人材を規定する等、プログラムと応募者のマッチングがとれるよ
うな募集方法を確立することが重要である。
・受講生のタイプをさらに考慮
・タイプ別の受講生のニーズを踏まえたプログラムの提供
・プログラムと応募者のマッチングが取れるような募集方法の確立
2)対象者の想定
今後、想定される研修対象者について、関心領域と属性からみると、まず関心領域につ
いては、①ゼネラリストとしてのタウンマネージャー(TM)としてのノウハウを求める
受講生と、②特定領域の専門的ノウハウ(シングル・イシュー)に関心を有する受講生に
大別される。
前者は戦略・事業計画立案、ステークホルダーの調整等、マネジメントスキルの修得を
指向するのに対して、後者は道路空間利用、リノベーション等、特定専門知識・技術の習
得を指向するという違いがある。また、属性については、①ある程度実績を積んでいるT
M、②今後TMになる可能性のある若手(緊急雇用を含む)、③行政職員・商工会議所職員・
地権者等があげられる。
実際に受講生に話を聞くと、こうした属性に応じて求める専門性が異なる場合が多いた
め、受講生の関心に広く対応するためには、それぞれのタイプに応じたプログラムを組む
ことが望まれる。
(関心領域からみたタイプ)
○TM としてのノウハウ
74
・戦略・事業計画立案
・ステークホルダーの調整
・予算確保・組織運営
等
○特定領域の専門的ノウハウ
-シングル・イシュー-
・道路空間利活用・道路占用許可対応(例:札幌)
・身の丈再開発、リノベーション(例:高松、飯田、米子)
・自立したまちづくり会社の運営(例:金沢)
・イベント開催を通じた組織づくり(例:佐世保)
・E コマース(例:大分)
等
○まちづくりについての情報収集
(属性からみたタイプ)
○ある程度実績を積んでいる TM
○今後、TM になる可能性のある若手(緊急雇用等を含む)
○行政職員、商工会議所職員、地権者等
3)現時点で想定されるプログラム(案)
以上の点を踏まえると、関心領域、想定される受講生、対応する研修プログラム例は下
記のように整理できる。
図表・ 23 関心領域と想定される受講生に対応した研修プログラム例
関心領域
想定される受講生
研修プログラム例
TM としてのノウ
今後、TM になる可能性のある若
1 週間派遣研修(現行と同様)
ハウ一般
手(緊急雇用等を含む)
3 日 4 泊派遣研修+派遣元への講
師受入
特定領域の専門的
ある程度実績を積んでいる TM
3 日 4 泊派遣研修+派遣元への講
ノウハウ
行政職員、商工会議所職員、地権
師受入
者等
1泊 2 日程度の短期現地研修
まちづくり関係者一般
1泊 2 日程度の短期現地研修
まちづくり関係者一般
座学研修(まちづくりの考え方、
まちづくりについ
ての情報収集
まちづくりに関す
る基礎知識、専門
財務会計、不動産知識、事業戦略
知識
立案、プレゼン研修、ワークショ
ップ等)
75
以上の点を踏まえると、今後、提供する研修プログラムとして、関心領域、属性に応じ
て、下記のプログラムを提供することが考えられる。
①座学研修(3 泊 4 日程度)
・ 今年度実施した事前研修を充実し、現地における受講生以外にも公開
②派遣研修(長期実地研修)(1 週間程度)
・ TM としての企画力、調整能力等の全般的なノウハウを学ぶためのインターンシップ研修
・ 現地研修 3 泊 4 日程度として、講師が受講生の地域を訪問するケースを含む
・ 事前集合研修、事後集合研修を実施
③短期・中期実地研修(1 泊 2 日~3 泊 4 日程度)
・ 先進地域における特定領域の専門的ノウハウを中心に、まちづくりについての情報収集、
体験をねらう研修
4)その他の留意点
今年度の応募状況、実施状況を踏まえると、来年度以降の研修実施にあたっては、下記
の点について留意する必要がある。
○募集時におけるできるだけ具体的な研修内容、募集対象者の提示
・ 受入地域講師と十分に協議したうえで、研修内容、募集対象者を明確化
・ 今年度及び過年度の研修プログラムをベースにして、企画を依頼し、具体的なプロ
グラム内容を募集要領に記載
・ 受入地域講師が参加を期待する受講生の属性(まちづくり会社社員、商工会議所職
員、行政職員、地権者等)の明記
○受入地と受講生のマッチング
・ 受講生の問題意識を事前に講師に伝えること等による問題意識のすり合わせ等
○早期の企画調整、公募開始
・ 応募者数確保、講師との内容調整のため、早期の企画、公募開始を徹底
○リスク対策の徹底
・ 災害時等中止することを想定した企画、募集要項の作成
・ 研修中の受講生連絡先把握の徹底
76
2.街元気サイトおよび事業 PR について
2-1 平成 25 年度の運営状況
(1)会員登録状況
4 月~2 月までの新規会員は 219 名であり、平成 26 年 2 月末時点の会員数は 5,244 名と
なっている。
(4 月に会員データを整理し、初期にテスト用に登録されたと思しき 161 件の
不要な会員データを削除したため会員数が 4 月に減少している)。
訪問者数は、会員登録数の増加と同様に概ね増加傾向である。
図表・ 24 会員数ならびに会員数前月比の推移
会員数、会員数前月比
5,400
102.0%
5,200
101.0%
5,000
100.0%
会
員 4,800
数
人 4,600
99.0%
( )
98.0%
97.0%
4,200
96.0%
4,000
95.0%
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
4,400
H23
H24
H25
会員数計
会員数前月比
77
H26
会
員
数
前
月
比
図表・ 25 訪問者数・ページビュー数の推移
訪問者数・ページビュー数(アクセスログデータ調べ)
50,000
400,000
45,000
350,000
40,000
300,000
250,000
訪 30,000
問
25,000
者
数 20,000
ー
35,000
ペ
ー
ジ
200,000 ビ
ュ
150,000
数
15,000
100,000
10,000
50,000
5,000
0
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
0
H23
H24
H25
訪問者数(a)
H26
ページ ビュー数(b)
会員の所属先別の内訳は、市区町村職員が最も多く約 17%、次に民間企業(まちづくり
会社、コンサルタント)で約 16%となっている。
図表・ 26 会員の所属先
街元気サイト会員の所属別比率
都道府県職員 3.8
国家公務員 1.3
NPO法人 3.7
市区町村職員 16.6
学生 4.7
商業・サービス業
(商店街) 5.1
その他団体職員
7.1
民間企業(まちづ
くり会社、コンサ
ルタント等) 15.5
商業・サービス業
(その他) 8.0
商工会議所・商工
会 9.8
民間企業(その
他) 14.2
その他 10.1
78
(2)Twitter フォロー状況
平成 26 年 2 月 24 日現在、街元気のツイッターフォロワーは 920 名である。フォロワー
のうち、属性が読み取れるアカウントを集計すると以下のとおりで、民間企業(まちづく
り会社、コンサルタント等)ガ 47 アカウント、商業サービス業(商店街)が 14 アカウント、
学生が 43 アカウントであり、Twitter 利用者全体からみればまちづくり関係者・学生の相
対的な比率が高いと考えられる。街元気サイト会員の比率と比較するとまちづくり関係者
の比率は相対的に低いと考えられる。
図表・ 27 twitter サイト
図表・ 28 属性が読み取れるアカウント(合計 303 名)の内訳
商業・サービス業(商店街)
14 商業・サービス業(その他)
14
商工会議所・商工会
13 その他団体職員
38
民間企業(まちづくり会社、コンサルタント等) 47 民間企業(その他)
国家公務員
5 都道府県職員
市区町村職員
20 NPO 法人
学生
43
79
87
3
19
第 2 回委員会でのアドバイスを受けて、街元気事務局アカウントでのまちづくり関係者
の twitter のフォローを行った。Twitter で「まちづくり」「中心市街地活性化」「商工会議
所」で検索し、検索結果のうち団体として登録されているアカウントをフォローし、168
ユーザーをフォローしている。
80
2-2 検索・ナビゲーション機能の改善
1)改善の基本方針
これまでに大量のコンテンツが生み出されてきたが、コンテンツを類型化することなく、
更新作業が重ねられており、ユーザーにとって分かりにくいサイトになっていることが指
摘されていた。
そこで、既存のコンテンツおよび今後作成する新規コンテンツをサイト利用者に分かり
やすく提供するため、コンテンツの再整理およびナビゲーションの変更を実施した。
2)改善内容
(1)ナビゲーションメニューの整理統合
まず、ナビゲーションメニューの階層構造が複雑で多階層に渡っており、また各メニュ
ーが構造化されていなかったため、項目のダブリも生じていた。そのため、以下のように
階層をすべて統合、整理しなおした。新しい構造でのサイトは、平成 26 年 2 月 28 日にリ
ニューアルを行った。
図表・ 29 ナビゲーションメニュー
特集
研修・セミナー
街元気学習教材
コ ラム・事例紹介
タウンプロデューサー
ま ちづくり知恵袋
経産省から
のお知らせ
リン ク集
( 仮)学生
研修
テ ーマ別
ま ちづくりコラム
タウンプロデューサー
ま ちづくり知恵袋
お知らせ
街元気リンク集
ま ち をつくる仕事
まちづくりオープン会議
レベル別
取組事例
使い方
政策情報
タウン誌事例集
研修レポート
講師一覧
マップ事例集
ま ちづくりQ&A
ただいままちづくり中!
81
ナビゲーションメニューの整理統合を行った結果の画面は次のとおり。
図表・ 30 リニューアル後のホームページ
82
(2)検索機能の改善
検索機能が想定どおりに機能していないことが判明し、検索結果や検索条件に当てはま
らない余分な検索結果が含まれる等の問題が生じていた。そのため、平成 25 年 10 月に機
能を修正し、検索条件に指定したとおりの検索結果が得られるように改善した。
(3)ナビゲーションメニューの整理等に伴うコンテンツの修正
(1)のナビゲーションメニューの整理に伴い、サイトマップに掲載しているカテゴリ
ー名称やカテゴリー分けを修正した。以下に、ナビゲーションメニューの統合整理後の各
画面の構成を掲載した。
<特集>
83
<研修・セミナー>
84
<街元気学習教材>
85
<コラム・事例紹介>
86
<タウンプロデューサー>
87
<まちづくり知恵袋>
88
<経産省からのお知らせ>
89
<リンク集>
90
(4)TOP および全体配色の変更
各社にコーポレートカラーがあるように、ブランドイメージを訴求するには、ベースと
なる色彩を統一する必要がある。そこで、街元気ロゴや平成 25 年度ポスター色で使用され
ている「赤」をプロジェクトカラーとして、全体に統一感を持たせた。
図表・ 31 配色変更後のホームページ
91
(5)バナーの整理
画面右にはバナーが表示されているが、ナビゲーションメニューとの重複があるととも
に、画面の情報過多となっており、分かりにくくなっていた。そのためバナーを再整理し
た。
図表・ 32 バナー改善箇所
削除した
92
(6)スマートフォン対応
ここ数年、i Phone 等のスマートフォンやタブレットの普及が急激に進んでいるが、年度
当初の街元気サイトは、スマートフォン(iOS)への対応がなされていなかった。そのため、
従前より「ユーザー登録ができない」、「動画が閲覧できない」等の指摘を受けており、改
善の必要性が認識されていた。
一方で、街元気サイトを稼働させているサーバの老朽化、プラットフォーム(オペレー
ティングシステム、コンテンツマネジメントシステム)のバージョンが古く、機能改善す
ら困難であった。
そこで、平成 25 年 10 月にプラットフォームのバージョン更新を行うとともに、老朽化
していたサーバを入れ替え、クラウド上で街元気サイトを稼働・運営させるようにした。
また、その際に、iPhone 等の端末でも街元気サイトを使用できるよう、改善を図った。街
元気サイトサーバーの更新により、現在、WEB アクセスのレスポンスが格段に向上してい
る。
なお、12 月のアクセスログでのブラウザ別のアクセス比率は、以下のとおりである。
図表・ 33 ブラウザ別のアクセス比率
ブラウザ
訪問数
比率
Internet Explorer
7,003
52.1%
Safari
2,327
17.3%
Chrome
2,148
16.0%
Android Browser
836
6.2%
Firefox
730
5.4%
Mozilla
146
1.1%
Safari (in-app)
105
0.8%
IE with Chrome Frame
46
0.3%
Opera
43
0.3%
Lunascape
38
0.3%
アンドロイド端末からのアクセス比率は 6.2%、iPhone、iPad 端末からのアクセス比率
は Safari および Safari (in-app) の合計約 18%に含まれている。そのため、街元気サイト
の利用者の 20%程度はスマートフォン・タブレットでの利用と考えられる。
93
2-3 新規機能の導入
2-3-1.まちづくり知恵袋
まちづくりに関する初心者やまちづくりにおける悩みを有する方(次のまちづくりの担
い手、サポーターを想定)を対象に、公開式アドバイスを実施することを目的とし、まち
づくり知恵袋を導入した。例えば、
「まちづくりに取り組もうと考えているが、何をすれば
いいか分からない」、「まちづくりがうまくいかず、悩んでいる」、「今さら基本的なことで
聞きづらい」といった状況であったとしても、可能な限り敷居を下げ、より多くの人々に
質問してもらう場として活用していただくことを想定している。
まずは、既存の Q&A の機能を拡張し、街元気ユーザーであれば誰でも質問を投稿する
ことができ、公開できるようにした。投稿された質問に対しては、専門家の方のみならず、
他の街元気ユーザーも回答できるようにし、街元気ユーザー間のコミュニケーション活性
化も同時に達成しようとしている。
導入後、平成 26 年 1 月の第 2 回委員会時点では投稿は 3 件に留まっていたが、2 月 24
日現在 8 件の投稿数となっている。当初は、まちづくり会社の職員募集等掲示板的な利用
が中心であったが、その後、まちづくり会社の役割や高松市丸亀町における仕組みに関す
る質問等も投稿されるようになってきている。今後はこうした“まちづくりエキスパート
による回答”という機能を付与、運用していき、投稿数を増やしていくことを目指す。
図表・ 34 投稿記事の例(1)
94
図表・ 35 投稿記事の例(2)
95
2-3-2.メールマガジン告知依頼
平成 25 年 11 月、街元気サイト会員の広報活動を支援するため、メールマガジンで情報
提供を行うための内容を受け付けるための仕組みを導入した。
これまで街元気サイトで配信しているメールマガジンは、事務局からのお知らせ等一方
向の情報提供ツールであった。今年度は、メールマガジンに求められる役割そのものを見
直し、街元気サイト会員が発信したい情報(例えば、地域で開催するイベントへの集客を
狙った紹介等)を事務局がメールマガジンにて代わりに配信するという機能を担うことと
した。なお、配信可能な内容かどうかについては、都度、経済産業省と協議しながら選定
している。
具体的な運用のルールは以下のとおりである。
図表・ 36 投稿に際してのルール等
○告知情報の種類
・ 地域で実施されるイベント、セミナー、会議、公募事業、支援制度等
○メール配信の時期
・ 原則、日曜日までに受領した内容について、翌水曜日に配信を予定(但し、祝日
や運用上の都合により、配信日が変更されることがある)。
○告知内容
・ 記載可能な文字数は限定。紹介ページへのリンク先等の情報を中心に告知内容を
記載。
【告知内容(例)】

告知タイトル・発信者・発信日

主催者・連絡先窓口

概要(詳細内容についてのリンク等 400 文字以内)
○申し込み方法
・ 下記の投稿用サイトにアクセスして、必要事項を記入
URL:https://www.machigenki.jp/com_breezingforms627
11 月に導入後、メールマガジンでの告知依頼を受け、1 月 28 日時点では 4 件の配信であ
ったが、2 月 24 日時点では 9 件の配信を行っている。
以下に配信したメールマガジン例を示す。
図表・ 37 メールマガジン配信例
(例 1)
お名前フィールド: NPO 法人 コミュニティビジネスサポートセンター
属性リスト: NPO 法人
都道府県リスト: 東京都
告知タイトルフィールド: 『被災地復興ソーシャルビジネスフォーラム in 日立
ンの力で地域の復興・再生~』開催のお知らせ
96
~デザイ
概要フィールド: 被災地における地域経済の再生・復興に向けた動きが高まる中で、多く
の魅力的な活動やサービス、商品が生み出されています。人々を惹きつけるその魅力は一
体何なのか?地域活性化にもつながるような「商品力」のある活動、サービス、商品には、
機能性や美しさといった『デザインの力』が備わっていたのです。地域を元気にする『デ
ザインの力』とは?ご一緒に考えていきませんか。
池内タオル(株)の池内計司氏による基調講演、茨城県内でご活躍のソーシャルビジネス
事業者(桜川本物づくり委員会 西岡勇一郎氏、一般社団法人カミスガプロジェクト
菊
池一俊氏、ファイトマイタウンひたち 椎名敦史氏)による事例発表とパネルディスカッ
ションがございます。名刺交換会・懇親会もご用意しておりますので、お気軽にご参加く
ださい!
リンク先の URL フィールド: http://socialbusiness-net.com/sbf/hitachi.html
告知の種類リスト: まちづくりに関するイベント
告知の主な対象者(まちづくりに関心のある社会人の方): まちづくりに関心のある社会
人の方, まちづくりに関心のある学生の方
告知の主な対象者(商業・サービス業事業者(商店街を含む)): 商業・サービス業事業者
(商店街を含む)
告知の主な対象者(起業・創業予定者): 起業・創業予定者
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------(例 2)
お名前フィールド: (一社)みなとむすぶ地域活性コミュニティ協会
属性リスト: 民間企業(まちづくり会社、コンサルタント等)
性別選択: 女
都道府県リスト: 東京都
告知タイトルフィールド: 商店街グルメ捜査隊「G メシ 88」in 高円寺駅西商店会
マイ茶
碗マイ箸持参!ご飯片手にグルメ捜査
概要フィールド: 2014 年 2 月、ほかほかご飯にぴったりのグルメ捜査イベントを開催! マ
イ茶碗・マイ箸を持参いただき
白飯+14 店の名店の一口サイズのグルメをつまみ食い捜査!
【参加申込みチケット販売〆切】2014 年 2 月 15 日(土)
【イベント開催日】2014 年 2 月 22 日(土)
【場所】東京都杉並区高円寺駅西商店会
※参加チケットは数量限定なので早めに応募ください。
http://gmeshi88-kouenjinishi2014.peatix.com/
※ イベント当日は、マイ(米)茶碗&マイ(米)箸を必ず持参の事。
リンク先の URL フィールド: http://www.gmeshi88.com/
告知の種類リスト: まちづくりに関するイベント
告知の主な対象者(消費者全般): 消費者全般
告知の主な対象者(まちづくりに関心のある社会人の方): まちづくりに関心のある社会
人の方, まちづくりに関心のある学生の方
97
告知の主な対象者(商業・サービス業事業者(商店街を含む)): 商業・サービス業事業者
(商店街を含む)
告知の主な対象者(起業・創業予定者): 起業・創業予定者
告知の主な対象者(その他): その他
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------(例 3)
属性リスト: 市区町村職員
性別選択: 男
都道府県リスト: 愛知県
告知タイトルフィールド: 「地域の個性を活かしたまちづくり」をテーマとしたフォーラ
ムを開催します!
概要フィールド: 愛知県安城市は、「南吉が青春を過ごしたまち 安城」をキャッチフレー
ズに、新美南吉を活用したまちづくりを推進し、交流人口の増加や地域の活性化を図って
います。
平成 25 年の新美南吉生誕百年を経て、より広範な視点からまちづくりに取り組むことを目
的として、
「まちの資源(チカラ)創造フォーラム」を平成 26 年 2 月 21 日(金曜日)に安
城市文化センターで開催します。
基調講演として、内閣官房「ふるさとづくり有識者会議」委員を務める殿村美樹氏を招聘
し、シンポジウムでは「まちの資源(チカラ)を活かして、全国に発信するには」と題し
て、当市市長、北海道東川町、岩手県花巻市、長野県小諸市、鳥取県境港市の代表者、シ
ティプロモーション自治体等連絡協議会アドバイザーの山下真輝氏がパネリストとして参
加します。
参加費は無料ですが、席数に限りがありますので事前申し込みをお願いしています。
詳しくはリンク先をご覧ください。
リンク先の URL フィールド: http://www.city.anjo.aichi.jp/event/260221forum.html
告知の種類リスト: まちづくりに関するイベント
告知の主な対象者(まちづくりに関心のある社会人の方): まちづくりに関心のある社会
人の方、まちづくりに関心のある学生の方
告知の主な対象者(商業・サービス業事業者(商店街を含む)): 商業・サービス業事業者
(商店街を含む)
告知の主な対象者(その他): その他
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------(例 4)
お名前フィールド:大阪商工会議所
フリガナフィールド:オオサカショウコウカイギショ
属性リスト: 商工会議所・商工会
性別選択: 女
都道府県リスト: 大阪府
告知タイトルフィールド: 2 月 12 日「商店街フォーラム・大阪」参加者募集中!
概要フィールド: 大阪商工会議所では、
「商店街フォーラム・大阪」を開催します。今年の
98
テーマは、
「魅せましょう、商店街の底力を!」。100 円商店街、大阪発の事業「まちセリ」
の解説のほか、大阪での最新商店街活性化事例の紹介、またユニークなポスターが話題を
呼んだ「文の里商店街ポスター展」の報告とポスターの人気投票の結果発表と表彰式も行
います。参加者全員に「文の里商店街ポスター全集」
(B5 版 64 頁)を贈呈! 司会は落語
家の桂三金で楽しく分かりやすいフォーラムです。
日時:2 月 12 日(水)14:00-16:45
場所:大阪商工会議所
参加:無料、申込必要、先着順 400 名〆切。既に 300 名以上の申し込みがありますのでお
早目にお申込みください。
リンク先の URL フィールド: http://www.osaka.cci.or.jp/b/sfosaka26/
告知の種類リスト: まちづくりに関するイベント
告知の主な対象者(まちづくりに関心のある社会人の方): まちづくりに関心のある社会
人の方、まちづくりに関心のある学生の方
告知の主な対象者(商業・サービス業事業者(商店街を含む)): 商業・サービス業事業者
(商店街を含む)
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------(例 5)
属性リスト: 商工会議所・商工会
年齢フィールド: 45
性別選択: 男
都道府県リスト: 千葉県
告知タイトルフィールド: 「第 1 回野田まちゼミ」開催
概要フィールド:
野田市の商店街は、もともと製造販売が中心で「職人のまち」でした。
現在は多種多様な形態になっていますが、
「職人魂」が継承されている商売が特徴となって
います。その特性を活かした専門知識やプロのコツを無料で教える野田市ならではの「ま
ちゼミ」を開催します。
1.名称:得する街のゼミナール「第 1 回野田まちゼミ」
2.開催期間:平成 26 年 2 月 1 日(土)~3 月 1 日(土)
3.場所:野田市中央エリア
4.受講料:無料(内容によって教材費をご負担いただく講座もあります。)
5.参加店:33 店舗(リンク先をご参照ください)
主催:野田まちゼミの会・野田商工会議所
後援:野田市・野田市商店街連合会
※公式フェイスブックページ
https://www.facebook.com/nodamachizemi
リンク先の URL フィールド: http://www.nodacci.or.jp/?p=1602
告知の種類リスト: まちづくりに関するイベント
告知の主な対象者(消費者全般): 消費者全般
99
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------(例 6)
お名前フィールド: 草津まちづくり株式会社
属性リスト: 民間企業(まちづくり会社、コンサルタント等)
性別選択: 女
都道府県リスト: 滋賀県
メールアドレスフィールド: [email protected]
告知タイトルフィールド: まちづくり会社の求人情報
概要フィールド: 滋賀県草津市の『草津まちづくり株式会社』では、設立してまもなく 1
年を迎えるにあたり、企画・運営スタッフを募集しています。
ご応募される方は 2014 年 2 月 17 日必着で必要書類をご送付ください。
詳しくは HP をご覧ください。
リンク先の URL フィールド: http://kusatsu-machizukuri.co.jp/news/
告知の種類リスト: 公募募集
告知の主な対象者(まちづくりに関心のある社会人の方): まちづくりに関心のある社会
人の方
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------(例 7)
属性リスト: 民間企業(まちづくり会社、コンサルタント等)
性別選択: 男
都道府県リスト: 東京都
告知タイトルフィールド: 域学連携フォーラム
概要フィールド:
近年、大学の教員や学生が地域に入り、地域おこし活動に取り組む「域
学連携」の取組が増えてきています。
こうした取組は、大学の知を地域活性化に活かすとともに、地域で不足する若い人材力
を地域活性化につなげるものです。
このような「域学連携」の取組をさらに加速させるため、基調講演やパネルディスカッ
ション、総務省が平成 25 年度に全国 21 箇所の地域で実施している「域学連携」モデル実
証事業の映像をまじえた活動報告を通じてご案内します。
リンク先の URL フィールド: http://www.vmi.co.jp/symposium/business/h25ikigaku.html
告知の種類リスト: セミナー
告知の主な対象者(まちづくりに関心のある社会人の方): まちづくりに関心のある社会
人の方、まちづくりに関心のある学生の方
告知の主な対象者(商業・サービス業事業者(商店街を含む)): 商業・サービス業事業者
(商店街を含む)
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------(例 8)
属性リスト: NPO 法人
100
都道府県リスト: 東京都
告知タイトルフィールド: 【3/2(日)開催】東北の起業家・まちづくりのリーダーの「右腕」
を募集
ETIC. みちのく仕事マッチングフェア 2014
概要フィールド: 震災から 3 年経った今だからこそ、
共に東北の未来を創るチャレンジを!
東北の震災からまもなく 3 年が経とうとしています。
NPO 法人 ETIC.は、2014 年 3 月 2 日(日)、東北の事業を担う起業家・リーダーたちの「右
腕」を募る「みちのく仕事マッチングフェア」を開催します。
いま復興現場にいる人だけでは乗り越えられない困難な状況や新しい知恵が必要なケース
も多く、地域外から参画する人材(特に新しい視点や、ビジネススキル)が強く求められ
ています。
これまでに培ってきた経験やネットワークを、東北のために、地域のために、活かしたい
と思っていた方がいましたら、是非ご参加いただければと思います。
リンク先の URL フィールド: http://www.etic.or.jp/recoveryleaders/matchingevent11th/
告知の種類リスト: 人材募集(ボランティア等)
告知の主な対象者(まちづくりに関心のある社会人の方): まちづくりに関心のある社会
人の方、まちづくりに関心のある学生の方
告知の主な対象者(商業・サービス業事業者(商店街を含む)): 商業・サービス業事業者
(商店街を含む)
告知の主な対象者(起業・創業予定者): 起業・創業予定者
告知の主な対象者(その他): その他
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------(例 9)
お名前フィールド: NPO 法人 ETIC
属性リスト: NPO 法人
都道府県リスト: 東京都
告知タイトルフィールド: 【3/15】横浜ソーシャルビジネスフォーラム 2014~持ち寄りが
生み出す社会の新しい価値~
概要フィールド: 「こんな未来を生み出したい」と社会の課題を解決するために、ビジネ
ス手法でアプローチする事業者が各地でチャレンジを続けています。
『横浜ソーシャルビジネスフォーラム 2014』では、
基調講演に、投資家、ベンチャー支援を経て、自らソーシャルビジネスの当事者となった
影山知明さんが見る「これからの社会」をお話しいただきます。
また、分科会では、社会起業家、地域に貢献する企業
の連携事例に学びながら、つながることの可能性や課題を一緒に考え、新たな一歩として
いければと思います。
101
プログラムの詳細はこちら→http://yokohama.etic.or.jp/forum2014/
■ 概要
日
時:2014 年 3 月 15 日(土)13:00~17:00
場
所:横浜シンポジア(みなとみらい線日本大とおり駅徒歩 5 分)
横浜市中区山下町 2 番地 産業貿易センタービル 9 階
http://yokohama-cci.or.jp/symposia/access/access.html
定
員:120 名
参加費:無料 ※16 時より任意参加での交流会(参加費 1,000 円)
タイムライン:
◆開会
13:00~(開場は 12:30~)
◆第一部 基調講演
13:05~14:15
『これからの社会を”とっても具体的に“考えてみる。』
講師:影山知明氏(クルミドコーヒー店主)
◆第二部 14:25~15:55
【分科会1】 多様な事業者ネットワークの可能性
・上田尚矢氏(NPO 法人ムイットボン代表)
・泉一弘氏(NPO 法人ふらっとステーション・ドリーム理事長)
【分科会2】企業が挑むまちづくりプロジェクト
・男澤誠氏(株式会社スリーハイ 代表取締役社長)
・西田司氏(株式会社オンデザインパートナーズ代表取締役社長)
・村尾周三江氏(明日の株式会社 代表取締役)
【分科会3】 地域を超え相互に解決力を高め合う起業家たち
・石井正宏氏(株式会社シェアするココロ代表取締役)
・大木洵人氏(シュアールグループ 代表)
・小栗ショウコ氏(NPO 法人あっとほーむ代表理事)
◆交流会:16:00~17:00(任意)
※同会場にて開催(参加費 1,000 円)
【 申込み方法 】WEB サイトより、事前のお申込み。
http://yokohama.etic.or.jp/forum2014/
*定員に達し次第、締切となりますのでお早目にお申込みください。
リンク先の URL フィールド: http://yokohama.etic.or.jp/forum2014/
告知の種類リスト: まちづくりに関するイベント
102
告知の主な対象者(まちづくりに関心のある社会人の方): まちづくりに関心のある社会
人の方、まちづくりに関心のある学生の方
告知の主な対象者(商業・サービス業事業者(商店街を含む)): 商業・サービス業事業者
(商店街を含む)
告知の主な対象者(起業・創業予定者): 起業・創業予定者
103
2-4 コラムの配信
昨年度に引き続き、まちづくりコラムを制作し、街元気サイト内に掲載している。平成
25 年度は、第 59 回~第 68 回のコラムを配信した。コラムを配信した際には、メールマガ
ジンおよび、Twitter で街元気サイトの利用者にコラムの配信をお知らせしている。コラム
を配信した後には、街元気サイトへのアクセス数が顕著に増加している。
図表・ 38 コラム配信例
(コラム提供者)
小出 宗昭 氏
富士市産業支援センターf-Biz センター長
佐藤 皓祠 氏
有限会社日智 代表
阿部 眞一 氏
岩村田本町商店街振興組合 理事長
土肥 健夫 氏
株式会社事業開発推進機構 代表取締役
東
有限会社協働研究所 取締役
朋治 氏
さらに、新たな特集記事として、「青森学生プロジェクト「クリエイト」」、「産能大の学
生による自由ケ丘まちづくり」を掲載した。
104
2-5 街元気についての問い合わせ対応
街元気サイトを見て、街元気サイトの掲載内容や事業の内容に関する問い合わせにも対
て
ぐ
応している。その一環として、韓国の大邱市のまちづくり機関からの問い合わせに基づき、
加藤委員と街元気事務局で、福岡にて現地からのインタビューに対応した。
具体的には、街元気における人材育成の取組、日本におけるまちづくりの進め方、韓国
て
ぐ
大邱市において進められている事業に対するアドバイス等を行った。
図表・ 39 韓国の大邱市とのまちづくりに関する意見交換の内容
日時
:平成 25 年 12 月 19 日(木)10:30~13:00
場所
:福岡市博多駅前会議室“howffice net”
参加者:オ事務局長、朴幹事、金研究員、鄭研究員、通訳
テーマ:日本における地元主体のまちづくりの取組
議事概要:
(1)日本におけるまちづくりの目的・進め方
・ 韓国のまちづくりの状況・進め方は日本と似ていると認識している。今回は、日本で実
て
ぐ
際にまちづくりに取り組んで人に意見を聞きたいと考えて、来日した。自分達(大邱
YMCA)には、政府の施策と実際のまちづくり活動の間に入る役割が期待されている。
 まちづくりの目的とは、都市が持続的に発展していくため、住民の生活をよくし
ていくための取組を実践すること。
 重要な政策のひとつとして「コンパクトシティ」がある。
 住民の参加を促していくこと(必要に応じて合意形成を図ること)がまちづくり
の仕事のひとつである。また、多様な住民の参画により、様々な意見が出てくる。
それらをつないでいくことが、まちづくりの仕事である。
 まちづくりを持続的に展開するための仕掛けとして、リーダーシップを発揮でき
る人を中心に取組を進めることが挙げられる。日本ではタウンマネージャーと呼
ばれる人がその役割を担う例が多い。
「街元気」では、タウンマネージャーやまち
づくりのリーダーの育成を目的とした施策を展開している。
 まちづくりを進めるためには情報が大切である。当然ながら、担い手となる人材
も大切である。
・ 韓国では、商店街の中の店舗の後継者が減少している。政府では、これまでの多様な商
業者支援の施策の再構成を行っている。また、再開発を含め、まちづくりの計画を立て
て実施するという都市再生の制度が今年度から始まった。専門家派遣プログラムも実施
される予定である。
 日本の政府もまちづくりに対して精力的に取り組んでいる。例えば、中心市街地
活性化法がある。法律に基づいて、5 年間の計画を立てて取組を進めている。第 1
期の計画期間の 5 年が終われば、第 2 期の 5 年間の計画を策定して進める例が多
い。実際のまちづくりは 5 年や 10 年で完成することはなく、20~30 年といった
長期の取組が必要となる。
105
 街元気プロジェクトでも、専門家(研修地域の講師)が、
(受講生の)地域を訪問
する取組を検討中である。
・ 韓国においては伝統的市場の商業活動を保護するための制度があるが、大型店の新規立
地に対して必ずしも有効に機能していない。日本ではどうか。
 大型店の立地について、日本では大規模小売店舗立地法により、新規立地につい
ての審査を行っている。審査において、周辺の生活環境に対する配慮が重視され
る。既存の商業者の保護を目的とする法律ではないため、地元の小売事業者の意
見は反映されない。
て
ぐ
(2)大邱市南区におけるまちづくりに対するアドバイス
・ 現在、「飲食店街の形成・活性化」と「アートによるまちづくり」の2つの取組を進め
ている。参考となる事例はあるか。
 「飲食店街の形成・活性化」については、青森市中心市街地のパサージュ広場で
の飲食店のチャレンジショップが参考になる。飲食店を持ちたい経営者(候補)
に安価な賃料で店舗を提供することで支援・育成し、その後、まちなかで店舗を
持っていただくことを目標として、事業を実施している。その他、ガード下の空
間を利用して飲食店を集積させた浜松市のべんがら横丁の事例や既存の飲食店の
連携によるバルのイベント等が挙げられる。
 「アートによるまちづくり」について、青森市郊外にあるアーティストの創作活
動を支援する施設「青森公立大学の国際芸術センター」が挙げられる。アーティ
スト・イン・レジデンスのための創作・宿泊の場、展示のためのギャラリー等で
構成されており、建築家の安藤忠雄さんの設計による施設である。その他の事例
としては、横浜市黄金町バザールが挙げられる。
106
2-6 教材(動画)の作成
街元気サイトに掲載する動画教材 2 本の制作を実施した。
(1)目的
まちづくりの人材として若者や女性の参画を促進することを目的として、国内の先進
地区において、まちづくりで若い人や女性の方々が活躍している姿を映像としてとりま
とめる。
また、まちづくりの実施における若者・女性の活躍の機会はいろいろあること、スキ
ルを活かして、多様な関わり方が可能であること等をメッセージとして伝える。
さらに、地域でまちづくりを主体的に実施している方にとっては、参加呼びかけの仕
方・連携のあり方等のヒントを提示する。
(2)取材対象
若者が活躍するまちづくりとして、地元の複数の大学の学生のグループが中心市街地
のイベントとして企画・運営する Do まんなかクエスト(宮崎県宮崎市)の事例、女性が
活躍するまちづくりとして、女性のボランティアスタッフが中心となって、まちあるき
や地域情報誌の発行を行っている大森まちづくりカフェ(東京都大田区)の事例をそれ
ぞれ対象とする。
活動地域
宮崎県
宮崎市
東京都
大田区
名称
Do ま ん な
かクエスト
大森まちづ
くりカフェ
キーパーソ
ン
(属性)
宮崎公立大
学等の大学
生
鵜飼修代表
理事
活動の特徴
関連 URL
中心市街地活性化の組織
である Do まんなかモール
委員会と連携して学生が
中心となってスタンプラ
リーの企画・運営を担う。
https://www.machigenki.jp/co
ntent/view/840/324/
http://www.miyazaki-mu.ac.j
p/university/pdf/mmuship_vo
l02m.pdf
まちあるきやイベント、地
域情報紙の発行、人材育成
を実施。人材育成は「女子
記者カレッジ」で女子記者
を育成し、まちの情報紙
「知っ得 OTAnavi」を発
行(1万 5000 部)。
「大森アートヴィレッジ
プロジェクト」として区内
のアーティスト、クリエイ
ターの活動支援を実施。
街元気「参加と連携の仕組み」
https://www.machigenki.jp/co
ntent/view/830/324/
http://www.oomori-cafe.com/i
ndex.html
街元気「タウン誌事例」
https://www.machigenki.jp/1
45/k-1134
(3)動画制作のプロセス
取材に先立って、対象地域において窓口となる機関・担当者との事前協議により、地
域の取組の特徴を把握し、インタビューの対象者とインタビューのポイントを抽出した。
107
取材当日は、イベントの様子の撮影、インタビューの収録を行った。
・11~12 月:取材先抽出・内容検討(現地の窓口機関ヒアリング、ストーリー作成、構
成案作成)
・1~2 月:制作準備、取材・撮影
・2 月~3 月:編集~試作版確認~最終版作成(動画教材)
・3 月:街元気サイトで公開
①宮崎市:2 月 16 日に取材を実施
属性
取材・インタビューのポイント
商店街の方等
イベントの開催地である
Do マンナカモールの関係
者
◯イベント実施の経緯
・どのようなきっかけで企画が持ち上がったか
・実現に向けて、苦労した点、工夫した点
◯地域としてのイベントに対する考え方・受入の方針
・イベント実施者としての若者との関わり方
・役割分担のあり方
・イベント開催地としての地域の役割(協力内容:場所提供、
商品提供等の協賛、スタッフとして協力等)
・地域がイベント実施に対して期待する効果
◯イベントの実施概要
・イベント開催までの年間スケジュール(企画~実施に向け
た主な流れ)
◯実施体制
・人材の募集の仕方と留意点・あつまった人材の育成方法と
留意点
・組織、役割分担の決め方(中核メンバー―部門別運営スタ
ッフ―当日のボランティア等の関わり方に応じた役割分担
のあり方)
◯運営の仕組み
・会議運営の方法と留意点・定例会議の回数(部門の会議と
全体会議の使い分け等)
・ボランティア等スタッフの連絡方法と留意点
◯運営体制の継続のための工夫、方法と留意点
・次の世代にどのように引き継ぎをするか
・運営ノウハウをどのように蓄積するのか
◯イベントの予算・資金調達の方法と留意点
・費用項目と予算の軽減の仕方
・協賛の集め方(セールスシート)
・協賛の内容・公的な支援の受け方
◯イベントの継続的な実施に向けての課題・改善すべき点
◯公的な立場からのイベントとの関わり方
・イベント実施により期待する効果
学生の中核メンバー等
イベントの実施主体側の
関係者
OB・OG 等イベントの内
容を理解して運営支援を
している方
行政・商工会議所等公的な
立場からイベント実施を
108
属性
支えている方
取材・インタビューのポイント
・今後の展開方向(持続的な運営に向けた支援のあり方等)
◯イベントの予算・資金調達の方法と留意点
・費用項目と予算の軽減の仕方
・協賛の集め方(セールスシート)
・協賛の内容・公的な支援の受け方
②品川区大森:2 月 25 日・3 月 9 日に取材を実施
属性
NPO の代表
NPO 事務局スタッフ
NPO の主要事業の担当者
(情報誌、まち歩き、アー
トイベント)
取材・インタビューのポイント
○NPO 法人大森まちづくりカフェについて(基本方針、運営
方針、理念等)
○まちなかの事業者との関わり
○女性が中心となって活躍する環境がどのようにつくられて
きたか
○実施して行く中での感想と成果
○今後の展開
○大森まちづくりカフェとの出会い、入ったきっかけ
○実施体制について
○継続するポイント、新しい仲間を巻き込んでいく仕組み
○今後の展開
◯大森まちづくりカフェとの出会い、入ったきっかけ
○情報誌、まち歩き、アートイベント等の取組を始めたきっか
け、想い
○取組の内容と経緯、現在の取組
○継続するポイント、新しい仲間を巻き込んでいく仕組み(女
性記者の養成講座等)
○これまで実施してきた感想とこれからの展開方向
(4)成果物
対象地域
宮崎県宮崎市
タイトル
中心市街地がまるごとイベント会場
尺
7 分 32 秒
学生が企画・運営するスタンプラリー
「ドマンナカクエスト」
東京都大田区
女性が活躍するまちづくり
6 分 55 秒
大森まちづくりカフェの取組み
(5)成果物の活用方向
・学習用教材として街元気サイトにて公開
・地域で開催されるまちづくりのセミナー、大学の講座の教材として活用
109
2-7 ポスター・ちらしの作成
街元気サイトを広く周知することを目的とし、昨年度まではパンフレットを制作・配布
したが、本年度は多くの方の目に止まりやすいこと、できるだけ多くの方に情報を提供で
きるよう、ポスター・ちらしを制作、配布した。ポスターについては web サイトへの誘導
を目的として作成した。また、ちらしについては事業の概要説明が主な目的であるが、コ
ラムを掲載し、サイトに誘導する仕掛けを行う等の工夫を取り入れて作成した。
)。
実際に作成したポスター・ちらしは以下のとおりである。お洒落なまちなかで活躍する
若者に焦点をあてて、明るく清新なイメージに仕上げた。
また、送付先は、自治体(987 件)、全国商工会議所(514 件)
、まちづくり会社(328 件)、
さらには都市工学や地域活性化等まちづくりに関連する学問を専攻とする学科(403 件)と
なっている。
110
3.オープン会議・タウンプロデューサー会議について
3-1 オープン会議
■開催概要
オープン会議は、タウンマネジメントの重要性やタウンマネージャーが地元行政や商店
主と一緒に地域を活性化させた事例および成果を学ぶ機会を広く市民、関係者に提供する
ことを目的として開催している。本年度は、北海道富良野市で開催し、富良野という地域
の特性を鑑み、「小規模な都市」を題材としたパネルディスカッションを実施した。なお、
後述する主催者挨拶、基調講演、人材育成事業オープン会議については U stream を活用し、
全国に同時配信を行った。
具体的な日時・場所、プログラム等は以下のとおりである。
【日時・場所】
・ 日時
:平成 25 年 10 月 8 日(火)
(翌 9 日(水)にはタウンプロデューサー会議を
実施するとともに、現地エクスカーションに参加)
大ホール(富良野市弥生町 1 番 2 号)
・ 場所
:富良野文化会館
・ 主催
:富良野市、富良野商工会議所、ふらのまちづくり㈱、経済産業省
・ 後援
:北海道、(独)中小企業基盤整備機構北海道本部、
北海道商店街振興組合連合会
(一社)ふらの観光協会
・ 参加者:中心市街地活性化に取り組む地域関係機関・団体・タウンマネージャー等、
商店街振興組合等、商店街活動に関係する機関・団体等、
【プログラム】
・ 10 月 8 日(火)
(1)主催者挨拶
15:30~15:40(10 分)
富良野商工会議所
経済産業省
(2)第一部
会頭
荒木 毅
氏
中心市街地活性化室長
基調講演
夏目 健夫
氏
15:40~16:20(40 分)
中心市街地活性化の取組における富良野でのタウンマネジメント
ふらのまちづくり(株)
(3)第二部
代表取締役社長
西本 伸顕
氏
経済産業省「人材育成事業オープン会議」16:20~18:00(100 分)
パネルディスカッション
テーマ「まちづくりの仕掛けづくり」
◆コーディネーター
石原 武政 氏 (流通科学大学
特別教授)
◆パネラー
原田 弘子 氏 (マネジメントオフィス HARADA 代表)
松井 洋一郎 氏(岡崎まちゼミの会 代表)
三石 秀樹 氏 (株式会社飯田まちづくりカンパニー 取締役 事業部長)
山下 雅司 氏 ((独)中小企業基盤整備機構北海道本部 サポートマネージャー)
(4)街元気事務局からのお知らせ
111
当日参加いただいたタウンプロデューサーのみなさまに登壇いただき、参加者
に対してタウンプロデューサーを紹介した。
(5)第三部
交流会
19:00
ニュー富良野ホテル
・ 10 月 9 日(水)
(1)タウンプロデューサー会議
08:30~13:00
(2)エクスカーション(市内見学)10:00~13:00
フラノ・マルシェ・東4条街区民間再開発(ネーブルタウン)工事現場
観光施設見学・昼食
等
112
■オープン会議の内容
以下、オープン会議の議題ならびに主な発言内容について紹介する。
図表・ 40 オープン会議の議事概要
(1)まちづくりの仕掛けづくりとして、具体的にどのようなことをしているか
・ 「何」をするかではなく、「誰」がするかにフォーカスを当てるべき。「やりたい
人」を見つけて、その人の「やりたいこと」を一緒にやること。アドバイスでは
なく、一緒に取り組むことを重視している。
「やりたい人」は市民が集まっている
ところに参加することで会うことはできる。大義だけではなく小義を束ねること
で、事業を作っていくことができる。(原田氏)
・ 熱意を持って取り組むには、何らかのきっかけが必要と考えている。まちゼミに
限らず、様々なまちづくり活動に関わるきっかけを作っていくことが重要。周囲
と一緒に活動し、少しずつそれぞれの活動や成果が見られることで動き出す。全
国の人たちの取組を各地域で共有することで、少しずつリーダーが生まれてくる。
(松井氏)
・ 持ち込まれる案件を精査して、支援する仕組みを作っている。例えば、商業支援
に特化した NPO 法人を立ち上げる、地域ぐるみの一般社団法人を立ち上げる、
事務局支援、資金的支援等がある。また、成功体験を持ってもらうことで、次の
活動につなげたり、新しい人に参画してもらえたりするようになる。
(三石氏)
・ 中小機構では、協議会・まちづくり会社の存続についてのシグナルを送っている。
仕掛けづくりについては、富良野は「いいとこ取り作戦」で、他地域の取組を取
り入れてきた。また、
「自分も出す」率先垂範型のリーダーがいて、巻き込み力が
強かったことが成功のポイントであったと考えている。(山下氏)
(2)
「商業抜き」あるいは「商業だけ」という誤解を生まないようにどのような工夫を
行っているか
・ 「中心市街地活性化」等ではなく、「まちづくり」「○○を元気にしよう」といっ
た表現を使うよう、心がけている。
(原田氏)
・ 商売人が自ら行動し、応援したいという人が来るようなまちづくりが理想的であ
る。応援しようとする市民も関われるようなきっかけづくりが大切だと思ってい
る。(松井氏)
(3)地権者が転出するという変化とそれに対応するケアとして、どのような取組を実
施しているか
・ 転出することそのものについては致し方ない部分もある。むしろ、その事実は受
け止めて、新しい商業者、若手のやる気がある人を入れて行くしかないと考えて
いる。新たな人材として、以前は優良な商業者の一本釣りをしていたが、現在は
一から育てる状態にある。(三石氏)
113
(4)協議会の運営に関するアドバイスとは
・ 帯広では、トップがしっかりしていたこと、マネジメントする事務局がしっかり
していたこと、会議所がまちなか支所を設置したこと、さらには協議会のメンバ
ーを半分以下として、活発な議論ができるようになったこと等によって、いい方
向へと進むようになった。また、岩見沢では中活協議会への参加を呼びかけ、計
画そのものをプレゼンし、点数をつけ、差し戻しもあるといった強い力を有して
いる。富良野で優れているのは商店街の人が協力するというチームワークである。
(山下氏)
・ 中活協議会が中心と言われてきたが、協議会はファンドを持たないので、中心と
いうよりもお墨付きを与える、応援するという役割。実際に動く人たちを盛り立
てている。(原田氏)
(5)観光客(非日常)と市民の日常の買い物は相容れない部分があるのではないか
・ 商店街の個店は、潜在的なニーズを顕在化する力はある。今ある問題や課題を解
決するサービスや商品を並べるのではなく、商店街は個店とお客さんのコミュニ
ティが商売につながるので、潜在的な欲求をサービスにつなげられる。ここを諦
めてはいけない。(松井氏)
・ 飯田では街の観光に関する財産を洗い出した。地元の人は気がついていないが、
訴求できる物も多い。観光客目線で見ていただくとよいのではないか。マップに
しても分かりやすいようで分からないこともある。(三石氏)
・ 飲食店以外では、食料品店(あるいはタバコ)での観光客の消費はある。こうい
ったお店は観光によって消費が増える。また、直接観光客がお金を落とさなくて
も、波及効果を考えることが必要ではないか。
(山下氏)
・ 街の資源を見て、どういう資源が競争力を生み出しているのか見極めることが必
要である。また、それを担っていけるかという視点で見て、観光を押し出してい
くかどうかを考える。(原田氏)
(6)空き店舗対策について
・ 「ここで商売してみませんか」ということでエリアを提供すると、意外と人が集
まる。勉強会を重ね、残った人たちに向けて、そのままを活かして店舗にすると
いう方法で取り組んでいる。こうやって商業者を増やし、空き店舗を埋めている。
また、
「土地の利用と所有の分離」については間にまちづくり会社が入って担保す
るという方法もある。(三石氏)
・ 継続店舗を維持するだけでも大変なのに、空き店舗の創業についてその気にさせ
るのは危険な部分もある。ただし、対策はしなければならない。補足業種という
より必要業種という形で対応していくことはありうると考えている。
(松井氏)
114
■参加者数・アンケート結果等
当日、会場での参加者は事前申込者・当日参加者併せて 210 名、U stream での視聴者数
は 271 名であった。U stream 上では、現在録画されたオープン会議の様子を閲覧すること
が可能となっている。
また、当日参加者にアンケートを配布し、満足度等について調査している。アンケート
の回収数は 96 枚で回収率は約 35%であった。
図表・ 41 オープン会議に関する満足度
0
2
18
25
1:大変満足している
2:満足している
3:普通
4:余り満足していない
5:満足していない
51
図表・ 42 オープン会議の時間の適性度
19
1:ちょうどいい
7
2:短い
3:長い
69
115
図表・ 43 参加者の属性(年齢)
9
3
10
1:20歳代
2:30歳代
22
3:40歳代
4:50歳代
26
5:60歳代
6:70歳代以上
25
図表・ 44 参加者の属性(所属)
10
12
39
1:まちづくり会社
2:商工会議所
3:市役所等行政機関
4:学生
5:その他
31
2
116
図表・ 45 自由回答(感想)
・ 全国各地で数多くやっていただきたい。
・ 難しい問題:今後の取組、空き店舗対策について、話をしてほしい。
・ より多様な取組を紹介して欲しい。
・ 富良野のまちづくりを始め、各地域のまちづくりを聞けたことが満足でした。
・ 定期的な開催を望みます。
・ 初めて参加しました。予習していませんでした。先進事例について、可能な限り
の紹介、説明をしていただきたかったです。
・ まちづくりの仕掛けづくりに関する事例紹介をもっと聞きたかった。
・ 色々な視点で考える。有益でした。
・ 会議の時間帯がもう少し早いと参加しやすいです。プロジェクターの輝度はもっ
と高い方が見やすいです。
・ 事例と共に各種ヒントをいただけるバランスのいい企画です。
・ ソフト目線だけではなく、ハード面からのまちづくりも取り入れてほしい。経産
省だからしょうがないのかな・・・
・ 例えば、マルシェで来年コレをやります!というプランを 5 つほど、役員にプレ
ゼンさせて、来場者の投票で 1 位を決めて、実際に来年やる「マルシェ総選挙」
等、来場者参加型にした方が盛り上がるのでは?あと、プロジェクターが見難い。
ピントが甘い。
・ 地元の関係者もパネラーに入れてほしい。<北海道内市町村のまちづくり実践者
の方>
・ ある程度理解の進んでいる方が対象のサミットであることから、話の内容に予備
知識が無く、十分に理解することができませんでした。呼びかけの段階で、今少
し説明があればと思います。
・ パネリストの方は全員、現場の方がいいと思います。
・ 今回のような会議が末長く続き、よりよいものとなっていくことを期待します。
・ 実務者だけのパネルディスカッションの方がよいのでは?
・ とても多くの貴重な話が聴けました。ありがとうございます。
(アンケート結果よりとりまとめ)
117
3-2 第1回タウンプロデューサー会議
オープン会議の中で、当日参加いただいたタウンプロデューサーの方に登壇いただき、
参加者に対してタウンプロデューサーを紹介させていただいた。この機会を活用し、オー
プン会議開催の翌日、タウンプロデューサー会議を実施した。
なお、現行のタウンプロデューサーを規定する内容は以下となる。
図表・ 46 タウンプロデューサーについて
1.設立の趣旨
中心市街地商業等活性化支援業務(人材育成事業)の一層の推進を図るため、長年にわ
たり地域のまちづくりに携わってきた方、各地域のまちづくり事例に精通している方に就
任いただき、事業全体の牽引役をお願いする。
具体的には、当事業のコンテンツの1つである「派遣研修」におけるタウンマネジメン
トに必要な専門知識やノウハウについての講義や先進的なまちづくりの事例紹介、まちづ
くり会社等から「街元気サイト」に寄せられる相談に対するアドバイス等、必要に応じて
当事業の推進に向けた協力・助言をいただく。
2.推薦の基準
原則として当事業において期待される役割があり、次のいずれかの事項に該当する者と
する。ただし、教授職、行政局を現職とする者を除く。
(1)中心市街地内でのまちづくりに関する事業について実務経験があり、その実績が特
に顕著であると中心市街地活性化室(以下、当室)および人材育成事業において組
織される委員会(以下、当委員会)が認める者
(2)複数の地域において、中心市街地内でのまちづくりに関する事業に対しアドバイス
を行う業務経験があり、その実績が特に顕著であると当室及び当委員会が認める者
(3)その他、特に当室及び当委員会が認める者
3.任期
原則、当委員会にて当室の案を提出し、承認が得られた者に「タウンプロデューサー」
を委嘱する。年度毎の更新制とし、年度途中での追加についても当委員会の承認が得られ
れば可とする。
上記のタウンプロデューサーを規定する内容を踏まえ、
「タウンプロデューサーの活動範
囲」、「タウンプロデューサーを束ねる事務局」、「タウンプロデューサーの選定方法」、「タ
ウンプロデューサーの活動費用」、
「タウンプロデューサーの活動内容」の 5 点について議
論していただいた。概要は以下のとおりである。
118
図表・ 47 タウンプロデューサー会議の内容
・ 個人的な意見としては、大きな組織でなくともいいと考えている。また、会費を徴収する
ことも無い方がよい。タウンマネージャーは「職業」
、タウンプロデューサーは「人材育
成事業としての役割」だと整理している。タウンプロデューサーは、事務局から要望があ
れば事業に積極的に協力して応援するという考え方である。タウンプロデューサーに入り
たいという方が仮にいれば、その人が優秀であるという前提ではあるが、無報酬であるの
で認めてもよいのではないか。当然ながら、人材育成事業委員会の石原委員長の承認は必
要と思う。また、人材育成事業は、今年で足掛け 10 年になる。かつては街元気リーダー、
街元気サポーターという名称もあった。恒久的に本事業が継続するとは言えず、将来的に
自然消滅してしまうかもしれないので、都度検討していければよい。
・ 街によって状況は様々である。行政が強い街もあれば、商工会議所が主役となる街もあり、
成功している街にはタウンマネージャーが存在している。これは仕事であり、人材育成事
業に関わる人がタウンプロデューサーという考え方で整理できる。物事を詳細に決めてし
まうことで、動きは鈍くなってしまうので、本事業での特別な組織体は必要ないだろう。
むしろ、職業としてのタウンマネージャーが成立するかどうかは重要な論点であって、そ
の点を協議する必要があれば、組織体を作ればよいのではないか。定期会合の実施につい
ては、現状そのような機会が無いので、前向きに検討した方がよいだろう。
・ 人間関係やコミュニケーション、資金の必要性はいつの時代も変わらないが、それ以外に
必要な物はそれぞれの時代で明らかになってくる。時代の要請で考えるべきであって、随
時、取り込んでいけばよいのではないか。定期会合については、何らかの意見の交換がで
きるため、そのような場を作った方がよい。
・ 国交省はタウンプロデューサーに該当する役目について、会費を徴収して実施しており、
民都機構が運営等のカバーをしている。お金を徴収するのであれば、きちんとした組織体
が必要になり、監査も必要となる。業務としては高度な水準が要求されるだろう。
・ 基本的には、これまでの意見と同じである。まずは現状のままでスタートし、必要に応じ
て、タウンプロデューサーの機能や役割が整理されていくとよいのではないか。また、各
市に街元気サイトの情報を適切に届けていければよいのではないか。
・ まちづくりを始めたばかりの地域において、街元気サイトは非常に参考になると考えてい
る。ストックされている情報は相当のボリュームがあり、身近に頼る人がいない場合、街
元気サイトがその助けになると考えている。タウンプロデューサーが情報提供を行い、さ
らには、地域をつなぐハブ機能を持つようになればと考えている。地域の人からみれば、
政府の人達は雲の上の人たちであり、地域の課題や想いを国に届けることは難しい。国の
施策に反映できるようにタウンプロデューサーがつなぎ役となるようなイメージが最終
的なゴールではないか。
・ 基本的にはこれまでの意見に賛同する。人材育成事業の発展を考える場は今後も継続して
組成されるべきであって、こういった場があること自体、素晴らしい取組であると考えて
いる。
・ 個人的には、タウンプロデューサーに任命され、人材育成事業に対して、どこまで力にな
ることができるだろうか、というのが率直な意見である。会社に雇用されている人間とし
ては、会社と個人 2 つの役目を担うことに難しさもある。ノウハウは会社に帰属しており、
119
そのノウハウを活用しながら、どのように協力しうるのか、悩ましいところである。通常
業務以外に携わることに対して、会社内のコンセンサスを取ることは必ずしも容易ではな
い。タウンプロデューサーという肩書ではなく、他のタウンプロデューサーと情報交換で
きる職務ができればよい。
・ タウンマネージャーがハブとなって、間を取り持つようなことができればよい。昨日のよ
うに大人数だと、つなぐことも難しい。人材育成のためか、中活認定を取るためか、まち
づくり全体のためか、その目的や役割を今後さらに明確にし、必ずしもまちづくりのスー
パーマンだけではなく、色んな人たちの役割を広く認知してもらえるきっかけになればと
考えている。何で私がタウンプロデューサーになったのかという気持ちがある一方で、タ
ウンプロデューサーに認定されることがモチベーションになる。全国に埋もれている方が
まだまだ存在するので、人数の増員も含めて検討すべきだろう。
・ 昨日のオープン会議で公表されたことにより、タウンプロデューサーはタウンマネージャ
ーの社会的な地位を高めた方々という位置づけとなった。経済産業省としてもその位置づ
けを高めていきたい。ハイプロファイルにしていくのがよいのではないか。実体ありきで
あって、制度的なものにはしないということだったが、いずれ制度的な話が再度出てくる
だろう。個人的には、制度的なものにしていった方がよいと考えている。本来、表に出る
人々ではないかもしれないが、世間の理解を得るためにも、そういう形を持つことも大切
だと感じている。また、タウンプロデューサーの委嘱や街元気サイトの話を新聞等のメデ
ィアに取り上げていただき、本事業の知名度を上げていくことも今後必要だろう。そのた
めの協力は行う。
・ このような会議は来年もぜひ継続して実施したほうがよいだろう。年度初めに、更新を行
うことは忘れないようにしなければならない。
<その他>
・ ベストタウンマネージャーのように、頭を撫でるような仕掛けができないか。単純に褒め
ることが必要だろう。international downtown association でも同様の取組を行っている。
オープン会議でそういった取組があれば、会議の格が上がるのではないか。
・ その場合、対象は個人ではなく「街」がよいだろう。
120
(参考)タウンプロデューサー一覧(50 音順、敬称略)
№
氏名
所属
肩書き
略歴・実績
大学卒業後、鉄鋼会社勤務を経て阪神大震災後の新長田まちづくり(株)に入社し、阪神大震災被災商業地の復興に従
1
アズマ
トモハル
東
朋治
有限会社協働研究
所
事。主にテナントリーシングや地域活性化等を担当。(株)神戸ながた TMO 総括マネージャー、神戸・新長田中心市
取締役
街地活性化協議会事務局長を兼務後、平成 22 年、現会社に転籍。現在、商店街(タウン)マネージャーの養成や創
業支援をはじめ全国の中心市街地活性化サポートに従事。また、(株)全国商店街支援センター「東日本大震災商業復
興支援統括マネージャー」として岩手県宮古市の中心市街地商店街復興に尽力。
平成 14 年、同組合理事長就任後、地産地消・手作りをポリシーとする総菜販売施設「おかず市場」や、チャレン
2
ア ベ
シンイチ
阿部
眞一
岩村田本町商店街
振興組合
ジショップ「本町手仕事村」、商店街直営塾「岩村田寺子屋塾」等を商店街独自で開設。当初、商店街には 42 店舗
理事長
中 15 店舗の空き店舗があったが、事業推進の結果、すべての空き店舗の解消に成功。補助金や行政に頼らないまち
づくりのモデルとして全国から注目を浴び、平成 22 年度「にっけい子育て支援大賞(日経新聞社)」、平成 23 年
度「あしたの町、くらしづくり活動賞・内閣総理大臣賞(あしたの日本を創る協会他)」受賞。
民間会社での営業経験を経た後、平成 21 年、公募によって(株)みらいもりやま 21 に企画員として入社。平成 22
3
イシガミ
リョウ
石上
僚
株式会社
みらいもりやま 21
年、マネージャー就任。他市のさまざまな成功事業モデルを若者の観点でアレンジし、それを積極的に実行し成果
マネージャー
をあげている。現在は、まちづくり会社のプロパーとして、平成 24 年 7 月にオープンした守山市中心市街地活性化
交流プラザテナントミックスやその後の施設運営管理をおこなう傍ら、SNS・マスコミ等を活用した情報発信と広
報活動を積極的に行っている。
大学卒業後、百貨店、大手流通業勤務を経て、昭和 61 年、青森市新町商店街に婦人服専門店を開店。昭和 63 年よ
り青森市中心街地の「まちづくり」運動を開始。平成 12 年、有限会社 PMO を設立し、パサージュ広場内に出店し
4
カトウ
ヒロシ
加藤
博
青森市新町商店街
振興組合
副理事長
た商業ベンチャーに対し、管理・運営の指導を始める。商店街各店舗のその年の一押し商品を広く PR 展開する「一
店逸品運動」事業を仕掛け、商店街の活性化に貢献。また、「まちづくりは天命」を信念に、全国各地において講
演を精力的に行っている。青森市新町商店街振興組合副理事長、青森商工会議所常議員、青森市中心市街地活性化
協議会副会長他、役職多数。
平成 13 年、高校生 3 年の時に(株)商店街ネットワークを共同設立し社長に就任。大学院在学中は経済産業研究所、
一般社団法人
5
キノシタ
ヒトシ
木下
斉
エリア・イノベー
ション・アライア
ンス
東京財団等を兼務し政策研究に取り組む。大学卒業後、複数の民間企業に籍を置く一方、熊本城東マネジメント(株)
代表理事
を設立し、経営によるまちづくりを推進。平成 22 年、(一社)エリア・イノベーション・アライアンス設立。経営を
軸に置いた中心市街地活性化、社会起業を専門とし、札幌市、熊本市、北九州市等の 10 を超える都市において、地
元関係者の協力のもと、協働不動産管理によるコスト圧縮から自主財源を創出させる手法、リノベーションまちづ
くり、公民連携事業手法等を駆使し、事業成果の向上をサポートしている。
121
№
6
氏名
所属
コイデ
ムネアキ
富士市産業支援
小出
宗昭
センター f-Biz
肩書き
センター長
株式会社まちづく
7
サイゴウ
マ リ コ
西郷
真理子
りカンパニー・
シープネットワー
代表取締役
ク
8
9
10
サトウ
ヒロシ
佐藤
皓祠
スギタニ
ダイ シ ロウ
杉谷
第士郎
セキ
サチコ
関
幸子
有限会社日智
オフィス・コモン
ズ
株式会社ローカル
ファースト研究所
代表取締役
代表
代表取締役
略歴・実績
金融業界に 26 年間在籍。在籍中の出向を通じて「企業支援」の可能性に目覚めたビジネスコンサルタント。法政大
学経営学部卒業後、(株)静岡銀行に入行。M&A 担当等を経て、平成 13 年 2 月、静岡県静岡市に開設した創業支
援施設「SOHO しずおか」へ出向、インキュベーションマネージャーに就任。起業家の創出と地域産業活性化に向
けた支援活動が高い評価を受け、平成 17 年 2 月、「Japan Venture Award 2005」(中小企業庁主催)において経
済産業大臣表彰を受賞。平成 20 年 7 月(株)静岡銀行を退職し独立、(株)イドムを創業。平成 20 年 8 月より「富
士市産業支援センターf-Biz」の運営を受託しセンター長に就任。支援家として活動をはじめて以来 1,000 件以上の
新規ビジネスの立ち上げを支援している。
住民主体のまちづくりを支援する専門家。高松丸亀町商店街再開発事業(ABC 街区)、長浜まちづくり、川越蔵造
りの町並み、復興まちづくりとして石巻市等の支援をしている。平成 20 年、日本都市計画学会賞石川賞受賞。平成
22 年、ウーマン・オブ・ザ・イヤー大賞受賞。平成 23 年、カンヌ国際都市開発未来プロジェクト最優秀賞受賞(MIPIM
Awards)、東日本大震災復興構想会議専門委員会委員(平成 24 年 2 月まで)、NHK 教育テレビ「仕事学のすすめ」
10 月出演(テキスト刊)。平成 24 年、「世界で活躍し日本を発信する日本人」内閣府国家戦略室選出、NHK「東
北発未来塾」等に出演
大学卒業後(株)そごう百貨店に入社、顧客管理や系列化施策、マーケティングや外販営業企画,商品開発に取り
組む。㈱そごう退社後、流通小売系を中心に営業コンサルティング会社有限会社 日智(ニッチ)を設立し、その
後国の外郭機関や行政、商工会議所の中小企業、地域活性化事業支援等経済、地域活性化に取り組む。平成 19 年 9
月、北九州商工会議所「食のブランド認定事業」の専門委員会に参加。以後、北九州市市内の地域ブランド開発や、
県内外県連、商工会の地域開発関連事業に多数専門家として参加、支援を実施。平成 25 年 4 月、内閣府内閣官房よ
り地域活性化伝道師を委嘱。
大手流通企業にて商品開発、経営企画、新規業態開発に従事後、イタリアのミラノにて大型複合専門店の開発・経
営を行い、以降、多数の事業提携プロジェクトに携わる。平成 16 年に U ターンし、(財)とっとりコンベンションビ
ューローにて地域資源を活かしたオリジナルコンベンション企画に従事した後、米子コンベンションセンター館長
を務める。平成 19 年よりまちづくり NPO の設立に参画し、同年、米子市中心市街地活性化協議会・タウンマネー
ジャーに就任し、協議会活動と中心市街地活性化基本計画の策定に関わる。また、その核事業である「にぎわいト
ライアングル」において、民間事業の掘り起こしと事業化のコーディネートを行った。
大学卒業後、三鷹市役所に入庁。企画、産業振興のほか、(株)まちづくり三鷹で事業部企画事業グループマネー
ジャーとして活躍。「SOHO CITY みたか構想」を推進し、日本で最初の公設公営インキュベーション施設「三鷹
産業プラザ」の開設に携わる。平成 19 年退職後、(財)まちみらい千代田の専門調査員、内閣府企業再生支援機構担
当室政策企画調査官(非常勤)を務めた後、平成 22 年、現会社設立。平成 15 年、当時の小泉首相から「地域産業
おこしに燃える人」に認定される等、人口減少し過疎化する全国の地域の活性化と地域産業の振興に取り組む。経
済産業省、総務省、内閣府が主宰する委員会の委員を多数歴任。
122
№
氏名
所属
肩書き
略歴・実績
平成 12 年、現会社入社。全国初の TMO によるテナントミックス事業「プレーゴ」の開発、まちなかショッピング
11
タカモト
タイスケ
髙本
泰輔
株式会社金沢商業
ゼネラル
活性化センター
マネージャー
の回遊性を向上させるための金沢ショッピングライナー「まちバス」等、行政や地元商業者等と連携した事業を推
進。特に「まちバス」は、今年 6 月に運行から当初の予想を上回る 5 年弱で目標としていた総乗客数 100 万人を突
破した。共通駐車サービス券、ワンコインバスの運営等、自主事業において収益を確保しながら、地域と一体とな
った中心市街地の活性化を推進している。
大学卒業後、6 年間の修行を経て家業(ハンドバッグ・カバン小売)を継ぐべく(有)タケモトに入社。平成 7 年、同
会社代表取締役に就任。平成 15 年、させぼ四ヶ町商店街協同組合理事長に就任。併せて、佐世保市商店街連合会会
12
タケモト
ケイゾウ
竹本
慶三
長、長崎県商店街振興組合連合会副会長等を務める。郊外大型商業施設に対抗すべく、アーケードでつながる百貨
させぼ四ヶ町商店
理事長
街協同組合
店と二つの商店街を「さるくシティ 403」と名づけ、一体的な活動を推進。また、大規模な市民参加型イベントを
主催し、特に 100 万個の電球でライトアップする「きらきらフェスティバル」や約 27 万人を集客する[よさこいさ
せぼ祭り」は全国的なイベントに成長。結果、佐世保市の中心商店街は人口 20 万人規模の都市では「日本一元気な
商店街」と言われるまでになった。他方、全国でまちづくりに関する講演会を精力的に行っている。
早大卒業後、松下政経塾に入塾。松下幸之助氏の指導の下、地域活性化・都市経営・商業振興等に関する研究に従
事。セゾン・グループの流通・開発関連のアソシエイト・プランナーを兼務。平成 3 年、現会社設立。平成 8 年、
中小企業診断士として登録。行政、流通関連業からの委託に基づく計画策定や、地域活性化、商業・観光関連施設
13
ド ヒ
タケオ
土肥
健夫
株式会社
代表取締役
事業開発推進機構
の事業プロデュースを専門とする。ご当地検定黎明期、中心市街地活性化の一環としての明石市における「タコ検
定」のプロデュース、須崎市の「鍋焼きラーメン」を基軸にした活性化、別府市の「オンパク」に関連した常設事
業者育成プログラム等、限られた市場規模でも低コストで自立・継続的な運営可能なソフト事業の確立や、地域ブ
ランドの構築に従事。地域活性化伝道師、中小企業基盤整備機構中心市街地サポートマネージャー、同中心市街地
協議会アドバイザー。
高度化事業部経
営診断統括室参
事
14
ナガサカ
ヤスユキ
長坂
泰之
兼主任研究
中小企業診断士(経済産業省)、地域活性化伝道師(内閣府)。全国各地の中心市街地・商店街、ショッピングセ
独立行政法人中小
指導員(高度化診
ンターの活性化・再生、阪神淡路大震災・新潟県中越地震・東日本大震災において、市場、商店街、中心市街地の
企業基盤整備機構
断、まちづくり担
復興に携わるほか、全国各地で中心市街地活性化、地域再生等に関する講演を行っている。また、英国のタウンマ
当)兼震災復興支
ネジメントに関する調査を経て、関西版 ATCM である近畿中心市街地活性化ネットワーク研究会の組成にも携わる。
援部参事(商業復
興担当)
123
№
氏名
所属
肩書き
略歴・実績
世田谷区瀬田で育ち、大学から北海道に。北海道東海大学芸術工学部建築学科(旭川校舎)出身で、平成 7 年より
CIS 計画研究所にて景観計画、屋外広告物条例の策定等に携わる。その後平成 11 年から C.S.P.T 地域計画機構主任
研究員として、札幌市はじめ各市町村の中心市街地活性化やまちづくりに従事。平成 19 年 5 月に退社し、大通地区
まちづくり協議会専任マネージャーとして、大通地区のまちづくり活動に専従する。現在は、札幌大通まちづくり
15
ハットリ
ショウジ
服部
彰治
札幌大通まちづく
り株式会社
取締役統括部長
(株)取締役統括部長として、大通地区の再生に向けた取組を展開。歩行者天国の運営管理、遊休不動産活用(さ
っぽろ大通コワーキングスペースドリノキを平成 24 年 6 月に開設)、警察、市、ポロクル等と連携した自転車対策
アクションプラン等、まち、ひと、乗り物のいい関係づくりを実践中。さらに日本全国初の都市再生整備推進法人
として、特措法を活用し、道路空間活用及び道路環境維持向上を実践中。経済産業省タウンプロデューサー、地域
活性化伝道師、一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス理事、NPO 法人北海道冒険芸術出版理事、NPO
法人札幌オオドオリ大学理事、green bird 札幌チームリーダー(平成 25 年 6 月現在)
大阪生まれ。中小企業診断士。商社退職後、平成 17 年、中心市街地タウンマネージャーとして広島県呉市に移住。
マネジメント
16
ハラダ
ヒロコ
原田
弘子
オフィス
代表
HARADA
2 年の任期終了後、各地の中心市街地活性化や商店街活性化を支援。現在は、広島県の府中市中心市街地活性化協議
会タウンマネージャー。まちのイメージを改善し、新しい組織や事業の発掘を通じて自立的なまちづくりに繋げる。
地方都市は豊かな自然や歴史、文化を伝える日本の財産。できるだけよい形で次の世代に伝えたい。
大学卒業後、(株)西友入社。市場調査会社、地域情報紙記者を経て、平成 13 年、柏市インフォメーション協会に入
局し、事務局長就任。同年にオープンした「かしわインフォメーションセンター」を拠点に、来街者に向けた情報
17
フジタ
ト シ コ
藤田 とし子
まちとひと感動の
デザイン研究所
代表
提供サービスや、地元の魅力を全国へ発信するための様々な事業を展開。平成 18 年からは「JOBAN アートライン
プロジェクトかしわ」の立ち上げにも係り、市域を超えた新しい文化圏の創造と地域の活性化に力を注いだ。平成
19 年、地方功労団体として総務大臣表彰受賞。平成 22 年に(株)全国商店街支援センター事業統括役に就任。活
性化事業推進に力を注いだ。平成 23 年より現職。商店街及び地域活性化に向けた講演を全国各地で行っている。
大学卒業後、高松青年会議所理事長等を経て、少子高齢化社会に対応した新しい形の地方自治組織の創設に向け、
中心市街地の再生に精力的に取り組む。特に、地権者との土地問題の解決策に早くから着手し、土地の所有と利用
18
フルカワ
コウゾウ
古川
康造
高松丸亀町商店街
振興組合
の分離、定期借地権等のスキームを確立、それを活かした大規模再開発とソフト事業による中心市街地の活性化を
理事長
推進。平成 19 年、都市計画に独創的な業績を挙げた個人、団体に贈られる日本都市計画学会最高位の学会賞である
石川賞を受賞。高松丸亀町不動産(株)代表取締役専務、内閣府「中心市街地活性化推進委員会」委員等、公職多
数。
124
№
19
氏名
マキ
ショウイチ
牧
昭 市
所属
肩書き
株式会社
事業統括部長兼
大分まちなか倶楽
タウンマネージ
部
20
マツイ
ヨウイチロウ
松井
洋一郎
ャー
略歴・実績
大分商工会議所にて、地域の商業支援ツールとして、ポータルサイト『アイぶんぶんひろば』を開設、併せて中小
企業への ICT 活用による経営効率化のサポート業務を行なう。平成 19 年 5 月から現職に就き、エリアマネジメン
トやテナントミックス事業等の活性化策を手掛け、商店街区において 5 年間に約 150 店舗の新規出店サポートを行
なう。内閣官房地域活性化伝道師、中小企業基盤整備機構中心市街地商業活性化アドバイザー。
岡崎まちゼミの会
代表
株式会社まちづく
代表取締役
り岡崎
専門学校卒業後、OA 機器販売会社に 5 年間勤務。その後、家業である化粧品専門店㈱みどりやに入社。商店主が講
師となって専門知識やプロならではのコツを無料提供する「まちゼミ」という独自のにぎわい事業を創出し、まち
おこしのモデルとして確立。平成 25 年度現在まちゼミからの中心市街地活性化、商店街活性化のノウハウ提供を全
国 120 箇所以上で行っている。内閣府地域活性化伝道師。
平成元年、宮崎商工会議所に入所。経営指導員、日本商工会議所情報化推進研究会委員、同ネットワーク化研究会
委員、専門経営指導員を経て、平成 11 年から宮崎 TMO 事業構想の策定に従事。 宮崎市中心市街地の 6 商店街・5
21
マツヤマ
シゲル
松山
茂
宮崎商工会議所
中小企業相談所
所長
大型店から構成されたエリアを 1 つのショッピングモールと見立て、統一した管理運営体制の構築に尽力。イベン
ト開催や駐車場運営等において、中活エリア内の大型百貨店と連携した取組も活発に行われている。商工会議所が
コーディネートする中心市街地活性化事業は、多様な主体の身の丈の活動の連動によるもので、様々な事業主体と
役割分担を明確に行い連携することで、環境変化によるリスクを分散し持続可能なまちづくりを推進している。
平成 11 年、同会社に入社し、平成 13 年、取締役事業部長に就任。ディベロッパーを介さず、まちづくり会社が行
22
ミツイシ
ヒデキ
三石
秀樹
株式会社飯田まち
づくりカンパニー
政や企業と密に連携しながら中心市街地活性化事業を推進している。特に、中心市街地の再開発ビル内の店舗や住
取締役事業部長
宅を買い取って、希望者に賃貸、分譲する事業や、市街地のシンボルである「りんご並木」沿いにある空き店舗を
解消するため、借り手のニーズに合わせて店舗床を改装した後、提供し若手の開業を促進する事業を推進。平成 24
年、「まちづくり法人国土交通大臣表彰 まちの活性化・魅力創出部門」受賞。
昭和 48 年、商工会議所入社後、中心市街地商店街の仕事に関わる。昭和 60 年以降、プラン策定、事業の具現化に
23
ヨシイ
シゲヒト
吉井
茂人
長浜まちづくり
コーディネータ
株式会社
ー
ハード・ソフトで携わる。平成 10 年度より TMO 中心市街地活性化基本計画、事業計画および事業の具現化を図り、
平成 20 年、長浜まちづくり㈱設立後、コーディネーターとして同社に出向。衰退したまちを既存資源のコンバージ
ョンと土地の所有と利用の分離を使い、80 件余りの空き家・空き店舗の解消に成功。小規模な範囲を少しずつ変え
ていく「身の丈」に合ったまちづくりを推進。
125
3-3 第 2 回タウンプロデューサー会議
平成 25 年度の第2回タウンプロデューサー会議は、中心市街地活性化法の改正が上程さ
れている中で、今後の取組のあり方の意見をお伺いすることを目的に開催した。
会議における主な論点は下記のとおりである。
■日時:平成 26 年 3 月 19 日(水)10:00~12:00
■場所:経済産業省本館1階共用会議室
■テーマ
(1)中活法の改正について
(2)平成 26 年度の人材育成事業について
(3)その他
■主な発言
○中心市街地活性化の枠組みと運用について

中心市街地活性化という枠組みの中だけで課題を受け止めなくてもいいので
はないか。すそ野を広げることも重要だが、必ずしも中活(の課題)ではな
いことも入ってしまいがちになっている。そこは厳しくしてもいいのではな
いか。

運用レベルの話をすると、市長の明確なコミットであるとか、タウンマネー
ジャーの専門人材も必要だが、副市長が横断的なチームが作られている等の
行政の理解と関わりを評価することも考えられる。

運用レベルの 2 つ目はファイナンスについて。中小機構側の責任だけではな
いだろう。当時は地域への波及効果を見る視点があった。得てして収益性だ
けの話になったが、収益性が難しいところに作っているので、収益性の評価
が甘めになってしまった面はある。地域とか公益性とか、そういった点は斟
酌してもいいと思う。ただしキャッシュフローの確保は絶対必要。公益性の
評価も含めてどこまでゆるめていいかを見極め必要がある。収益性のみで判
断するならば、全面的に大手に任せればいいという話になってしまう。

事業者サイドの話になるが、まちなかの業態をどう作りこむかということに
関心を持っている事業者はある。事業者サイドの動きの取り込み、コミット
に関する材料の情報提供をしていけば民間サイドの知恵が入ってくる。そう
いったところの拾い上げをしていってほしい。

観光系の施策が出ている。観光型の地域活性化はいいと思うが、起業や都市
型新産業創出等産業政策としてもっと考えてもいいのではないか。
○中活法の意義について

総務省の委員会で話し合った時には中活法の普及が必要という話だった。中
心市街地活性化がなぜ必要なのかについて整理しておく必要がある。また、
商店街救済の措置ではないことを再認識しなければならない。
126

支援組織や末端に行くほど指標は通行量になり、そこを達成するための議論
になっている。結果として通行量を達成するところを支援するようになって
しまう。そのため、困っているところではなく、成果が出そうなところを支
援するようになっている。協議会も同様。協議会を強くしようという話にな
っているが、当初はまちづくり会社を強くするという話だったはず。運用が
ちぐはぐになっている。
○認定期間について

認定期間 5 年間は短いというが、それで十分、2 期 3 期とつなげていけばいい。
フォローアップに地元の人の熱意が入ってくる。


省内でも検討をしている。次回までにまた報告していきたい。
まちづくりは 20 年 30 年というのは当たり前ながら、5 年位のレンジの中で見
ながら長期を模索することが必要かと思う。

基本計画の 5 年というのはいいと思う。次のステップに向かう緊張感が違う。
その点で期間は限定したほうがよい。行政の方はイニシャルの形ができたら
それで終わり、民間ではそれを運営していかなければならない。それを行政
と議論できるような場があるとありがたい。再開発の事業でもそうだが、数
字に強くて経営感覚のある人を入れて行かなければならない。

5 年というのは妥当だろう。街を経営していかないといけないだろうという意
識で検証をするためには 5 年というのは必要。スキームさえできあがってし
まえばまちづくり会社は回っていく。
○会社法との関連/まちづくり会社のガイドラインについて

まちづくり会社は意味がわからず独り歩きしているように思う。旧法(TMO)
のときは定義があってわかりやすかった。新法になってからわかりにくく、
説明もしにくくなった。周りがまちづくり会社のイメージをもちにくい。

会社法が変わってから資本金 200 万程度の会社も増え、キャッシュフローを
含めて回らなくなっている。法律ではないかもしれないが、地元の出資が必
要とか、資本金は 1000 万以上とかそういった条件があってもよいのでないか。
三セクでは難しいのであれば、地元信金が出資する等、ガイドラインがあれ
ばいいと思う。

例えば、アーケードを撤去したくてもできない振興組合が多い。自己負担の 3
分の 1 が負担できない。振興組合等の利益や内部留保を認めていただいて、
利益をプールして使える仕組みがあれば老朽化した基盤整備を変えることが
できるのではないか。

まちづくり会社は何か、と考えていた。何かというガイドラインがいるだろ
う。札幌は大都市であり、中活法は受け入れてないので、都市再生特別措置
法を利用した。その辺りをどう考えていくのか。街の活性化は大都市でも課
題がある。いつまで商店街の窓口としてやっていくのか。商店街の話ばかり
ではないというのはそのとおりだと思う。
127
○自治体の責任について

制度はできあがっていると感じる。むしろ、自治体が阻害してきた面がある。
例えば連帯保証の制度は財産相続を受けると連帯保証に認定されてしまう。
金融庁は民間金融機関向けに代表者以外は取るなという通達を出しているが、
自治体はそうではない。そのような状況でまちづくりのためにリスクを負っ
て保証を受けようという人はいない。国がもっと強力に指導してほしい。中
活は国が引っ張って民間がやっているのに、自治体がストップをかけている。

自治体、特に議会が中心市街地活性化に対する理解が充分でない。
○協議会の形骸化について

活性化協議会が形骸化しており、これを元に戻したい。H18 の見直しをしたと
きよりも今は指標が悪い。通行量も売上も空き店舗率も H18 の頃のほうがい
い。あれだけ昔から言っていた選択と集中をもっと徹底しないといけない。
がんばれるところに対して徹底的にやるようにしてほしい。イベントをちゃ
んと毎週のようにやってもつぶれる商店街ばかりではない(例えば、佐世保
はつぶれない)。青森もアウガがだめだと言うが、集客はできている。経営が
だめなだけで、それはもう経営を変えればいい。

長浜でも活性化協議会は H22 から支援を受けているが、すべてがうまくいっ
ているわけではない。最初は緊張感があったから協議会は活発だった。時間
の流れとともに真剣にならなくなっていく。入れ替えも必要。中小機構のア
ドバイザー派遣、まちづくり会社に対するアドバイザー派遣のような制度が
できると私どもとしてはありがたい。

25 年間まちづくり運動してきた。チャレンジショップも管理運営するところ
がないから失敗したが、空き店舗を確実に埋めていっている。空き店舗の率
が 9%まで落ちたので、どこまで継続していくか。家賃補助よりも初期投資に
補助してもらいたいということで青森市は対応してくれるようになっている。

中活協議会の形骸化の話だが、タウンマネジメント会議だけは継続してやっ
てきた。青森市は市独自の戦略補助金を作ってくれた。商店街は法人であっ
ても法人でなくても、事務局がちゃんとあるところは申請書を出せる。事務
局を条件にしてもらいたい。
○コミュニティ再生の担い手について

地域商業自立促進事業がある。商業事業を担うということがコミュニティと
いうのはそのとおり。かつての商店街のように、コミュニティを担えない商
店街が増えている。ただし高齢化していて、閉店はしていないけどシャッタ
ーを開けないというのが増えている中で、組合が形骸化しており、売上を数
値として押さえていくことが大変になっている。それぞれの実情に応じて選
択を可能にしてもらえれば、実現の手がかりになる。

資料 2 の p5、人材を自由に活用できるために人材育成は重要ということだが、
128
タウンマネージャーの配置といったことも関連してくる。地方の町が小さけ
れば小さいほど、キャパシティが大きくないほど、タウンマネージャーは配
置しにくい。しかし、行政ができない、商工会議所ができない、商店街に力
がないという現状が重要。民間企業で地域資源を活かしてがんばりたいとい
う企業がある。NPO もメンバーは何かの仕事を持ち、その上で NPO をやってい
る。株式会社に業務委託、複数の NPO によるタウンマネージャーの複数配置
といった可能性も検討いただきたい。
○人材育成・アドバイザー派遣について

人材育成については、経産省の事業が継続的になされて人が育つ研修になっ
てきている。ここは継続的に続けていただきたい。また、まちづくり会社に
対して 5 年くらいは専門人材を確保できるような予算をつけていただきたい。
5 年たってできないのは人材のミスマッチであり、それ以上支援する必要性は
感じない。会社に支援をするというよりは、いい人を 5 年確保して基盤を確
保するという支援をしてほしい。

人材育成はずっと続けているし、制度については国がやっていかなければな
らない。青森では、経産局の説明会に参加させた。興味のある人は聞きに行
っているし、本省に聞きに来ている。説明に歩くということではなく、ほん
とにやる気があれば現場の人間はどこにでも聞きに行く。

現在、3 県 3 市 10 商店街の補助金の申請手続き業務を弊社が代理で行ってい
る。タウンマネージャーも重要だが、必要な人材が不足しており、会社を起
こすにも起こせない。

機構のサポート制度があるが、持続的にやっていく場合、タウンマネージャ
ーの NPO 組織を立ち上げる等は考えられないか。まちづくり会社の支援策を
いただいているが、経営ができるかどうかは努力次第。大分の資本金は 1000
万、事業展開をする上ではさらに資金調達が必要。簡単なのは資本増強だが、
市の出資額 200 万(筆頭)を超えられないので、国に出資してもらえるのが
いちばんありがたい。

JC(日本青年会議所)とか YEG(日本商工会議所青年部)とかそういうところ
で人脈づくりやノウハウの習得等の勉強をさせてもらっている。行政として
入ることができるのであれば、そこは協力してもらいたい。

佐世保では新たにできた商業集積、JR、商工会議所等で勉強会をしてきた。
役所も港湾も商工も都市政策も入ってきて、まちづくりの勉強会として機能
した。来年は民間主導型で柏のようにポリシーづくりをしようと思っている。
タウンプロデューサー会議でもっとそういう話をしたいと思う。

アドバイザー派遣はアドバイスしかできない。一緒にやってくれる人を現場
は求めている。地元が求める制度に見直したほうがよいのではないか。
○補助金の使いやすさについて

資料 1 の p4、中小機構の支援、都道府県から市町村に変わるということか。
129


中小機構が 80%、市町村が 20%を支援するスキーム。
今回の中活法改正、現場は非常に助かるだろう。産業施策に加えて国交省の
都市政策、都市交通。この 3 つは外せない。計画づくりを支援していて思う
が、問題なのは法律ではなく、自治体の中にノウハウをためきれていないこ
と。産業部と交通部と都市政策部がバラバラに動いていて、自治体も縦割り
になっている。富山市長のようなリーダーシップがあればよいが、そういう
ところばかりではない。法律があっても決めきれていない。その点では自治
体内部の人材育成が必要。勉強会のようなものや、通達だけでなく、キャラ
バン等で伝えるくらいのことをしてほしい。また、認定された地区は呼びだ
して説明することがあってもいい。モデル地区は公募が 4 月いっぱいのよう
だが、ほとんどの自治体は間に合わない。内部でやろうと言う人がいないと
上がってこない。自治体にもう少し時間の猶予を与えてほしい。

補正やまちづくり補助金がついているが、半分しか使われていない。使いづ
らいからである。立て替えでないと(補助金が)つかないし、補助金が払わ
れるのは後で、すべて領収書等も整理して出さなければならない。補助金を
活用できているのは、商店街の中でもせいぜい 1 割程度。もっと使い勝手の
いい補助金であればがんばれるところがあるだろうし、計画で補助金を出し
てほしい。立て替えるお金がない、自己資金のないところにも手立てを教え
てあげるような運用にしてほしい。
○金融機関のかかわり・資金調達について

地方都市のいくつかで、高度化資金を利用したものの、返済できない状況に
陥っている。金融機関が貸さないのは事業計画がちゃんとしていないから。
補助金額や支援に問題があるのではなく、事業モデルが破綻しているところ
に支援をしていることが問題。金融機関に事業計画を審査させたほうがいい。

失敗して最終的にやっぱりやめろということになるのが困る。事業計画上収
支の見込みが立つものであること、契約書等を出させることといった金融機
関が融資するときにする普通のことが大切ではないか。プロセスを規定して
いかないと、都合よく利用する人が出てくる。

国が補助金を出すときにそこまでやらないといけないということは、地域の
自治体が責任を取ってないということ。高松のように地域で責任を取る仕組
みを作ったり、応援したりしないといけないだろう。金融機関はキャッシュ
フローを見ることが中心になってしまう。

補助金を入れてキャッシュフローが回らないことは正当化できない。誰も責
任を取らない状態になっている。支援はついているわけだから、支援策とし
て金利補給をするのは妥当性があるだろう。現状だとやるだけやって後の人
に投げるという状態になっている。

もう少し自治体に責任を取らせる仕組みが必要だと言いたい。そういった制
度設計は金融機関+自治体に数字がわかる、事業がわかる人材を作らないと
ムダになってしまう。民のコーディネーターから事業計画のわかる人材を入
130
れないといけない。

飯田では、無利子融資について、第 1 期の再開発は利用したが、第 2 期は県
が協力できないということで利用しなかった。
「県が入れ、市が入れ」という
のがこれまで多かったが、無利子融資については自治体を外してもらい、民
側の責任だけにしたほうが楽である。

40 数年の耐用年数のものを持ってしまうから、減価償却が大変になる。民間
金融機関の融資の最長機関は 15 年くらい。事業シミュレーションで成り立た
なくなる。借り換えができるから成り立っている。割増償却の制度の創設や
金融機関はまちづくり会社にもっと長期で貸すというような指導があればい
い。

自治体の建設部は非協力的。新しい中活の場では、支援に加えて指導、しっ
かりやれということをぜひ言ってもらいたい。

民間の事業者は自己資金の調達では担保力の問題を言われる。貸してもらえ
ない事例もあった。そこを政策公庫が見てくれるようなことが必要だろう。
○開発制度との関わり・既存建築物について

資料 2 の p2、土地を持っている方々は高齢化であまり投資をする気がない。
所有者に対するインセンティブおよびディスインセンティブを強化すること
が必要ではないか。高松のような事例は稀で、土地所有者の問題が動かせな
い理由になっている。

BID について。株式会社に対する補助金、支援はそもそもいらないはず。自立
できるような、補助金ではない、地域がまちづくり会社に対してお金を渡す
ような制度設計が必要。足元の基盤整備は BID を含めた資金調達をできるよ
うにすること。

再開発については、規模を大きくしないと現在は認められない。減築でもい
いから再開発できるような制度設計が必要なのではないか。3 大都市圏以外は
もう回らない。国交省とぜひ調整をしてほしい。

既存建築物活用(リノベーション)はスタンダードになってきている。北九
州では新規開業が 2 年半で 300 を突破する。通行量も 10%伸びた。商店街の売
上は伸びなかった。

2 の特例措置、不動産取得税の優遇はいいと思う。公民合築で施設整備をする
場合の公共部分について、公共が整備するとかからないが、民間が整備する
と登録税がかかる。民間で整備して長期で自治体に貸す分は登録税が減免す
るのを認めてもらえるとありがたい。

エネルギー有効利用補助金については、中心市街地は共同受電ができない。
電事法を盾にだめだと言われるが、再開発施設に特別高圧を引いて EMS(環境
マネジメントシステム)をいれれば、中心市街地は電気代が安いということ
になる。これはぜひやってもらいたい。

空き店舗の常態化について、空き店舗所有者の中には、面倒だから、もめる
から貸さないという人がいる。郊外に住宅をもって、街なかの店舗を倉庫に
131
してしまっている人がいる。固定資産税割増はあり。

相続で放置してしまい、所有者がわからなくなっている物件がある。2 代 3 代
相続しなければ放棄と見做すということにしてもらえないだろうか。

耐震補強と古民家再生は非常に難しい。ぜひ知恵をいただきたい。
○大型店について

大型店の耐震の問題は大きい。耐震問題で大型店はたいがい引っかかる。こ
のサポートはどこかで出てこないのか。

土地の問題。ディスインセンティブという話が出たが、大型店の撤退も課題。
広島で大型店の撤退があったが、これは老朽化が課題となったため、建築基
準法とかに合わせていくために莫大なお金がかかることが要因。使い続けて
いくことにお金がかかりすぎることが課題であると考えている。
○道路占用について

道路占用については簡単な話ではない。警察等との調整を突破しなければな
らないし、道交法を変えるかどうかは難しいだろう。経産省として何をサポ
ートするのかがはっきりしない。
○成果指標について

通行量、売上の推移が補助金で求められる。高齢化・単身化が進む中で歩い
て買い物する人は減っている。イベントをやり尽くして、通行した人に何を
していくのかが重要なのに、人が通ることだけを考えてしまうと失敗してし
まう。

一方で、通行量のない地域はだめなのかというとそうではない。人通りが少
ないのにセレクトショップ等のお店が成立できている。それらの店はネット
で売上を伸ばしている。その努力をしながら地域で幸せに暮らすという達成
の仕方もあると思っている。賑わいがないと活性化はないのか。賑わいを必
要としない、活性化もあるのではないか。

別の成果指標(例えばリピーター率)を議論して、新たな物差しを作ること
も考えられる。

指標だけで総括されるとよくない、達成できてないという話になりがち。柏
について言えば 10 年くらいかけて、中活が始まってからは一同に会して議論
したり、話が噛み合わないための勉強会をしたりしてきた。柏は横串を刺す
ためにまちづくり勉強会もやった。その中で街の中の人とも話し合いを持っ
たりした。様々な勉強会をやりながらどうあるべきかという会話が日常的に
できるようになった。数字として報告できるわけではないが、中活があった
からできること。関わりは広がっている。

タウンプロデューサーが集まって意見交換するのはすばらしい。まちづくり
は第 2 ステップに入ってくる。まちづくりは総合力。住むこと、生産地と連
携することをやっていってもらいたい。
132

本日は会議に参加させていただいて大変有意義であった。地方公共団体支援
のプラットフォームで、モデルとなる地方公共団体への申請について、地元
に持ち帰って市長にも伝えたい。
○今後の取組に向けて

人口減少が進む中で、持続可能な都市づくりをどうしていくのか。まち全体
の活性化を通じて中心市街地の活性化を図ること。今回紹介した 2 階建ての
支援について、みんながみんな来るのは待っていられない。やる気のある市
町村を支援したい。

やれるものはやっていきたい。運用面について注文があれば言ってほしい。
反映できるものは反映していく。
以
133
上
4.アンケート調査結果
4-1 街元気会員向けアンケート
調査票タイトル
街元気に関するアンケート
実施方法
インターネットリサーチ
調査期間
平成 26 年 2 月 18 日(火)~2 月 28 日(金)
回収サンプル数
464(想定回収率 15%程度)
※調査票の設計段階で選択肢形式の設問を増やし、また回収段階で督促
を行ったため、回収率が格段に向上したと考えられる。
回答者属性
◯性別・年齢
会員属性同様、男性の割合が 9 割近くを占める。特に男性 30-50 代の回答が中心となっ
ている。今後は、現在会員数が相対的に少ない 10-20 代ならびに女性に訴求しやすいコン
テンツづくりを行うことが期待される。
0%
20%
40%
60%
80%
100%
0.0
0.0
1.9
2.6
2.2
4.1
1.3
0.4
12.5
25.6
30.2
15.9
3.2
性年代別
1.男性10代
2.男性20代
3.男性30代
4.男性40代
5.男性50代
6.男性60代
7.男性70代以上
8.女性10代
9.女性20代
10.女性30代
11.女性40代
12.女性50代
13.女性60代
14.女性70代以上
回答数
%
性年代別
回答数
0.0
%
1.男性 10 代
0
0.0 8.女性 10 代
0
0.0
2.男性 20 代
10
2.2 9.女性 20 代
9
1.9
3.男性 30 代
58
12.5 10.女性 30 代
12
2.6
4.男性 40 代
119
25.6 11.女性 40 代
19
4.1
5.男性 50 代
140
30.2 12.女性 50 代
6
1.3
6.男性 60 代
74
15.9 13.女性 60 代
2
0.4
7.男性 70 代以上
15
0
0.0
464
100.0
3.2 14.女性 70 代以上
合計値(N 値)
134
◯職業・所属
職業・所属は、回答者によってばらつきはあるものの、相対的に市区町村職員ならびに
民間企業の社員からの回答が多い。
0%
20%
40%
60%
12.1
0.6
100%
0.2
3.9
10.3
80%
7.1
16.4
4.3
25.6
0.2
15.7
3.4
1.商業・サービス業などの個店主 2.商工会議所・商工会の職員
3.商店街振興組合の団体職員
4.上記以外の団体の職員
5.まちづくり会社の社員
6.民間企業の社員
7.NPO法人の社員
8.国家公務員
9.都道府県職員
10.市区町村職員
11.学生
12.その他
※その他としては、中小企業診断士、教員、コンサルタント、シンクタンク、研究者、
議員、無職等である。
◯普段のまちづくりの関わり方
まちづくりの関わり方としては、
「まちづくり関係者の 1 人」という回答がもっとも多く、
全体の 3 割を占める。まちづくりのリーダー、コーディネーター、またはこれらの人々を
サポートする役割の人等特定の地域で主体的に活動している方は 25%程度に留まる。
0%
20%
9.3
6.9
40%
10.8
60%
32.5
80%
9.5
20.3
100%
10.8
1.まちづくり全体におけるリーダー・コーディネーター
2.まちづくりの特定分野におけるリーダー・コーディネーター
3.まちづくりの特定分野におけるリーダー・コーディネーターのサポート
4.まちづくりの関係者の一人
5.これからまちづくりへ参加しようとするところ
6.さまざまな地域に対して、支援・アドバイスを実施している
7.その他
※その他としては、「自治体職員として、配属部署の立場から関与している」、「まちづ
くり研究」、
「まちづくりには全く関係していない」等である。
135
なお、以下は、年齢別に見たときのまちづくりとの関わり方であるが、まちづくり全体
の「リーダー、コーディネーター」である人材の割合は、年齢とともに増加、一方、「サポ
ートを役割」とする人材の割合は、年齢とともに減少している。20-30 代ではまちづくり
のサポート役や特定分野に限ったリーダーという役割であり、50-60 代になってまちづく
り全般のリーダーという役割を担う形態であると推察される。
なお、「まちづくりの関係者の一人」という人材の割合は、年齢とともに徐々に減少、一
方、「様々な地域に対して、支援・アドバイスを実施している」人材の割合は年齢とともに
増加している。
0%
20%
40%
60%
80%
100%
1.10代(N=0)0.0
3.30代(N=70)
5.7
4.40代(N=138)
6.5
5.50代(N=146)
6.60代(N=76)
7.70代以上(N=15)
11.0
7.9
15.8
13.3
0.0
7.9
25.0
23.7
10.5
13.3
26.7
21.9
8.9
34.9
8.9
6.2
40.0
1.まちづくり全体におけるリーダー・コーディネーター
2.まちづくりの特定分野におけるリーダー・コーディネーター
3.まちづくりの特定分野におけるリーダー・コーディネーターのサポート
4.まちづくりの関係者の一人
5.これからまちづくりへ参加しようとするところ
6.さまざまな地域に対して、支援・アドバイスを実施している
7.その他
136
12.9
18.1
10.9
31.9
10.9
8.7
5.7
37.1
18.6
7.1
15.8
21.1
10.5
36.8
15.8
2.20代(N=19)0.0
12.9
13.0
8.2
9.2
6.7
◯街元気サイトの閲覧頻度
回答者の半数近くは、街元気サイトを月に数回程度閲覧している。週に 3 回以上閲覧す
るという“ヘビーユーザー”も 2%程度存在している。
0%
20%
2.4
40%
15.7
60%
80%
45.0
1.週に3回以上
2.週に1~2回程度
0%
20%
100%
17.5
3.月に数回程度
4.年に数回程度
40%
19.4
5.あまり見ていない
60%
80%
100%
1.10代(N=0)0.0
2.20代(N=19)
5.3
3.30代(N=70) 1.4
5.3
17.1
4.40代(N=138) 2.2
13.8
5.50代(N=146) 3.4
11.0
6.60代(N=76) 1.3
36.8
21.1
40.0
31.6
17.1
44.2
17.4
50.7
46.1
33.3
1.週に3回以上
2.週に1~2回程度
22.5
18.5
26.3
7.70代以上(N=15)0.0
24.3
26.7
3.月に数回程度
137
16.4
14.5
20.0
4.年に数回程度
5.あまり見ていない
11.8
20.0
◯街元気サイトを閲覧する機会
回答者は、以下のような機会に街元気サイトを閲覧している。基本的には、まちづくり
に関する事業を実施する際、先進事例やまちづくり専門家の考え方を参考にすることがほ
とんどである。また、経済産業省からの補助制度に関する案内を確認するためにも利用さ
れている。以下、「何をどのようなタイミングで見ているか」という観点から回答を抜粋し
ている。
 まちづくり活動等の動向を調べるのに最適で、かつ、経産省等からの補助制度等の案内も
あることから利用している。
 法改正発表
 他の地域の先進事例や街づくり専門家の考え方等を参考にするとき
 手すきのあるとき。自分が知っている町、人、団体が出ているか等確認する。
 商店街活性化の先駆的事例の閲覧
 研修についてのメールが届いたとき等。
 全国の中心市街地活性化基本計画の動きや研修会等の案内
 先進地視察等のメニューがないか。コラムにおけるパイオニアたちの着眼点や発想を知り
たいと思った時等。
 経済産業省の新しい施策に関する情報収集。街づくりに関する各種取組の事例収集。
 施策や商店街がどんな事をされているか見て、考えたりする。また、商業の時代の流れを
感じるのに見ている。
 まちづくりの具体的な事例や方法、先進地事例を調査研究したいときに利用しております。
 事務局から案内のメールが来ると思い出して見る。
 先進事例の照会、研修・勉強会等の受講検討
 街づくり企画時の他所事例の参考に。又ほかの方がどのような活動をされているか、進み
方がうまくいっていない時、参考にする
 視察に行く際に、視察先を調べる。
 セミナーやイベントの情報源としてメールマガジンのみを見ている。
 平成 26 年 2 月 1 日~3 月 1 日に「第1回野田まちゼミ」を開催していますが、その情報源
として活用させていただきました。
 メルマガを受けとった際、内容に関心があればアクセスする
 今後、中小企業診断士の実務従事で、街づくりに取り組むケースに備えての自己研鑽とし
て。興味深く面白い、特集記事・コーナーがあるので、”読み物”としてもシンプルに楽し
んでおります。
 街元気の研修内容確認。
「頑張る商店街」等の閲覧。紹介されている街元気リーダー(でし
たか)の方々の閲覧及びリーダーの方々の活動内容閲覧等。
 以前、タウンマネージャーの募集、実施する企画のご案内等に利用させていただいており、
非常に有効でした。全国の方が見ているので、発信性、効果は素晴らしいと感じます。
 まちづくりの取組事例を参考として行政施策への反映を行っている。
 ほとんど毎日、パソコンを開き、「街元気」からの情報をいただいております。又、情報誌
も郵送いただいております。
(会員向けアンケートよりとりまとめ)
138
◯街元気サイト閲覧時の使用端末
現在、回答者の 7 割以上が職場のパソコンから街元気サイトを閲覧している(業務時間
または業務時間の前後で閲覧されていると推察される)。なお、20 代では、スマートフォン
から閲覧している割合も相対的に高い。
0%
20%
40%
60%
80%
70.7
1.職場のパソコン
0%
20%
100%
27.2
2.自宅のパソコン
3.スマートフォン
40%
1.7
0.4
4.その他
60%
80%
100%
1.10代(N=0)0.0
2.20代(N=19)
78.9
3.30代(N=70)
81.4
4.40代(N=138)
77.5
5.50代(N=146)
78.1
6.60代(N=76)
7.70代以上(N=15)
0.0
17.1
20.3
21.2
43.4
55.3
13.3
86.7
1.職場のパソコン
2.自宅のパソコン
※その他としては、「iPad」等である。
139
15.8
3.スマートフォン
5.3
1.4
0.0
2.2
0.0
0.0
0.7
1.3
0.0
0.0
4.その他
◯欲しい情報の見つけやすさ
回答者の 7 割近くが街元気サイトで得たい情報を効率的に見つけているといえる。ただ
し、3 割は得たい情報が見つけにくいと回答しており、サイトにおける情報へのアクセシビ
リティの改善を図ることが期待される。
0%
20%
7.8
40%
60%
80%
62.1
1.見つけやすい
24.1
2.まあ見つけやすい
3.少し見つけにくい
100%
6.0
4.見つけにくい
◯街元気サイトの情報・教材が取組に活かされた、きっかけとなった経験の有無
回答者の 4 割近くが街元気サイトで得た情報・教材が実際の取組に活かされたと回答し
ており、残り 6 割以上は「特にきっかけとなったことはない」と回答している。今後は、
活動の推進に資する、より実態に近いコンテンツの提供が必要と考えられる。
0%
20%
40%
60%
37.9
80%
62.1
1.取り組みに活かされたことや、取り組みのきっかけとなったことがある
140
2.特にない
100%
なお、以下は具体的な内容である。
 ネット活用と活動の拠点ができた
 商店街等へ専門家を派遣する際の事前情報の入手に役に立った。
 先進地を参考に事業の組み立て等考えた
 自分の地域でのまちづくり事業のヒントとなった。
 街元気リーダーの中からまちづくり市民フォーラムの講師を捜し、依頼した。
 組合員への啓蒙に有用
 先進地視察先の選定、空き店舗対策の取組
 市民へまちづくりの必要性を説明するときの参考とした。(コンパクトシティ等)
 マップを作る際の全国の様々な事例や、方針を出すための参考とした。
 新しい事業を立ち上げる際に運営会議の進行調整に動画サイトが役立ちました。新しい事
業は二つの商店会合同のフリーマーケットです。
 山崎亮氏のワークショップは具体的に役立った
 コミュニティカフェ設立時に参考にさせていただいた
 現地研修会に参加し、それをきっかけに人脈も広がった
 商店街等に投げかける材料となった。
 自分の地域に置き換えて事業提案、政策提案する際に有益
 若手職員有志の会でサイトの情報提供・教材で勉強会を開催した。
 まちゼミの自主勉強会の教材として使用しました。
 国の補助事業導入や先進地での活動状況を参考に地元活動に生かしている
 街づくりに参画したり、店舗の活性化のアドバイスをさせていただく上で社会の動向や業
界の動向を観る、街と店舗を客観的に地の利を活かせる知恵を提案できることに活かして
おります。
 まちづくり仲間たちの士気を高めるための話の材料とした
(会員向けアンケートよりとりまとめ)
141
◯研修事業の認知度および参加経験の有無
研修事業としての実績が長い「短期現地研修」が、相対的に認知度が高く、また、研修
に参加したことがある回答者も 20%に達する。オープン会議等回数が限定されるものにつ
いては、相対的に認知度が低いという結果が得られている。
0%
1.派遣研修(N=464)
20%
3.オープン会議(N=464)
60%
80%
6.9
プログラムを知っており、参加したことがある
19.4
60.1
20.5
58.6
プログラムを知っているが、参加したことはない
142
100%
26.1
68.3
5.6
2.短期現地研修(N=464)
40%
34.5
プログラムを知らない
◯研修事業に参加できなかった理由
次に、研修事業に参加したことがない回答者を対象に、研修事業に参加できなかった理
由を確認した。「開催期間が長く、業務との都合が付かなかった」、「研修に参加するための
費用を負担できなかったため」の 2 点を理由として挙げた回答者が 40%に達する。
0%
20%
40%
1.開催日と他の予定が重なったため
80%
100%
32.2
2.開催期間が長く、業務との都合が付かなかったため
42.0
3.研修に参加するための費用を負担できなかったため
40.1
4.内容に関心が無かったため
5.その他
60%
24.0
12.0
※その他
 興味がある地域には研修とは別に自ら訪れ、コンタクトをとるため
 多分期待できないと感じた。
 沖縄なので気軽に参加できない
 高年齢のため
 門外漢(素人)であり、知人もいないため、遠慮しているのが実態です
 派遣費用を予算化していないため
 レベルがもの凄く高そうな印象を受け、参加しにくい
 程度が低すぎる。役立たない。きれいごとを並べてもまちづくりは出来ない。
 日常業務を有しており、時間的に余裕が無いため
 会社の承諾が得られなかったため
(会員向けアンケートよりとりまとめ)
143
◯研修で特に学びたいテーマや内容、地域
今後研修事業で学びたいテーマとしては合意形成や資金調達の手法等の他、「失敗事例」
を研修テーマに扱って欲しいという要望が複数見られた。今後、どのように失敗事例を扱
えるかについては検討を要する。
なお、今後の研修地域としては以下が挙げられた。具体的なテーマまで挙げられている
回答については( )内に記載している。
 札幌市、美瑛町、東川町
 青森市、八戸市、紫波町(オガールプラザの公民連携プロジェクト)、鶴岡市、福島市(浜
通り復興支援)
 佐渡市、金沢市、富山市(交通システムによるまちづくり)
 常陸太田市(鯨が丘商店会(商店会役員の取組)、千葉市(稲毛区浅間神社周辺商店街の夜
灯し(千葉大学生と地域連携)
)、柏市(柏駅周辺、柏の葉スマートシティ)、品川区(戸越
銀座)
、三鷹市(SOHOCITY 三鷹)
、横浜市(横浜元町ショッピングストリート)
 佐久市(岩村田本町)、飯田市、木曽町、富士市、伊東市、岡崎市(まちゼミ)
、
 長浜市、大阪市(日本版 BID)、伊丹市、枚方市、吉野町
 尾道市、米子市、海士町
 高松市(丸亀町商店街)、神山町
 北九州市(小倉のリノベーションプロジェクト)、大分市(大分街なか倶楽部データを活用
したマーケティング分析)
、熊本市、宮崎市
(会員向けアンケートよりとりまとめ)
144
◯望ましい研修期間
研修事業に参加できなかった理由としては、「開催期間が長く、業務との都合が付かなか
った」がもっとも多かったが、望ましい研修期間は「日帰り」や「1 泊 2 日」がもっとも多
く、全体の 75%程度を占めている。ただし、1 週間以上を希望する回答者も 6%近く存在し
ていることから、研修期間に幅を持たせることが必要と考えられる。
0%
20%
40%
60%
80%
100%
1.2
26.8
1.日帰り
46.4
2.1泊2日
3.3泊4日程度
4.1週間程度
145
20.7
5.2週間程度
6.1ヶ月程度
4.4
0.6
◯街元気サイトの有益度
街元気サイトの総合的な有用度は高く、「街元気サイトは有益か」の問に対し、「とても
そう思う(13.8%)、「まあそう思う(62.7%)」を合わせると全体の 80%程度に達する。
0%
20%
13.8
40%
60%
62.7
80%
14.0
1.とてもそう思う
2.まあそう思う
4.まったくそう思わない
5.あまり見ていないので、わからない
146
3.あまりそう思わない
100%
0.9 8.6
また、コンテンツごとに見ていくと、有益であると回答しているのは、「経済産業省から
のお知らせ・政策情報」
、「まちづくりの手引」、
「まちづくり知恵袋」等となっている。ま
たあまり有益でないとされているコンテンツは、
「動画配信コンテンツ」、
「動画教材」等“動
画”に関連するコンテンツである。動画はある程度のまとまった時間が必要であるため、
会員が見る機会も少ないことが想定される。ただし、動画は視覚に訴えかける分かりやす
いコンテンツであるため、まちづくり初心者等特定の層にとっては有効であると考えられ
る。
0%
20%
1.テキスト形式のコラム・記事(N=464)
2.研修レポート(研修参加者による一言や写真集)(N=464)
3.動画配信コンテンツ(オープン会議)(N=464)
4.動画教材(N=464)
5.テキスト教材(N=464)
6.まちづくり知恵袋(N=464)
14.7
26.7
まあまあ有益である
30.2
41.8
40.1
44.0
24.1
22.0
どちらとも言えない
147
42.2
42.0
あまり有益ではない
19.0
5.0
0.2
21.1
40.9
16.4
2.2
13.1
0.9
19.4
19.4
15.9
19.4
25.9
有益ではない
0.2
1.55.8
5.2 8.6
0.4
5.4
0.6
26.9
26.1
8.まちづくりの手引き(N=464)
有益である
20.7
34.5
20.9
100%
18.8
41.4
30.2
17.0
80%
48.1
23.7
27.8
10.メールマガジン(N=464)
60%
25.6
7.経済産業省からのお知らせ・政策情報(N=464)
9.調査報告書(N=464)
40%
見たことがない
2.8 10.3
0.4
4.3 7.8
0.6
2.8 9.9
0.6
2.2 11.6
0.4
3.9 4.5
1.7
また、各コンテンツが「あまり有益ではない」
、「有益ではない」と回答した方にその理
由を確認したところ、「関心のあるテーマではない」、「内容が理解しづらい」、「掲載されて
いる情報が古い」等様々であるが、まずはユーザーが関心を持ちやすいテーマ設定、分か
りやすいコンテンツへの作り込みが必要であると考えられる。また、過去の資料がホーム
ページ上に残っていることから、「掲載されている情報が古い」等の回答も多いと推察され
る。今後は、一定期間を過ぎたコンテンツは適宜アーカイブ化する等の取組が必要である
と考えられる。
0%
20%
1.テキスト形式のコラム・記事(N=9)
5.テキスト教材(N=14)
8.まちづくりの手引き(N=16)
9.調査報告書(N=12)
10.メールマガジン(N=26)
関心のあるテーマではない
33.3
43.8
0.0
0.0
58.3
16.7
30.8
内容が理解しづらい
148
21.7
26.1
43.8
12.5
28.6
33.3
43.5
8.7
29.2
14.3
28.6
26.7
6.7
35.7
16.7
33.3
28.6
12.5
23.1
7.1
32.1
20.8
100%
7.7
30.8
25.0
4.動画教材(N=24)
80%
25.0
38.5
3.動画配信コンテンツ(オープン会議)(N=28)
7.経済産業省からのお知らせ・政策情報(N=23)
60%
37.5
25.0
2.研修レポート(研修参加者による一言や写真集)(N=26)
6.まちづくり知恵袋(N=15)
40%
30.8
掲載されている情報が古い
11.5
その他
25.0
26.9
◯街元気についての改善要望、情報ニーズについて
 従来はヒトにトピックスを充てていましたが、まちづくり会社として照会ページを創って
はどうでしょうか?
 全国のまちづくり会社の社長紹介ページがあっても良いかと思います。
 利用できる施策、支援策をワンストップで見られるようにして欲しい
 特に問題はないが、新鮮な情報提供を
 失敗事例も取り上げて。どうして壁にぶちあたったのか、その負の要因は 等々匿名でも。
 情報の更新の頻度を多くしてもらいたい。テーマ特集等で最近の事例を追加してもらいた
い。
 何を持って「街は元気」と言えるのか色々な切り口があると思うが、地域によってその定
義は千差万別だと思うので、
「●●(という状態)だからうちの地域は元気です」というも
のをどんどん紹介いただきたい。また、活性化は「状態が継続していること」だとも思う
ので、点でなく、時系列を追って「線」でも各地の状況をお知らせいただきたい。
 今ある研修等以外で、若者やまちづくりに興味がある、という程度の人でももっと気軽に
まちづくりに参加できる場があれば良いと思うので、そういう情報も手に入れられるサイ
トになるともっと良いと思います。
 補助金等支援制度の活用事例、申請時のポイント等が分かると参考になります。あと、一
つの事業でいろんな補助金を組み合わせて使っているもの等は、どれがどの事業で等とい
った裏ワザ的なもの等教えていただけると非常に助かります。
 中心市街地の活性化は、経済産業省だけでなく、内閣府、国土交通省、総務省等多くの関
係省庁で取り組まれていますが、街元気は経済産業省に偏ることなく、総務省、国土交通
省の情報等幅広く情報発信していただければと思います。
 今の内容で良いと思うが、情報として途中で中止になった事例の原因分析等ができれば。
 登場している街づくり人材が固定化しているように思うため、幅広い人材等の抽出を希望
する
 まだまだ活用されていないと思うので、商工会議所青年部、商工会青年部、そしてまちづ
くりの新たな担い手として商店街・商店会と手を携えて活躍し始めている NPO 等へ働き掛
け、「街元気事業」への参加、活用につなげてほしいと思います。
 サイト運営側が、もっと現場に来られると良いと思います。まちづくりの現場は 1 人を雇
えるかどうかも苦しい所が多いと思いまが、付加価値を産んでいるのは現場です。それを
紹介する事務局の方々と、苦しい現場との切迫感の差異を感じました。
 各種プログラムの案内時期を前倒ししていただければ、ありがたく存じます。遠隔地から
の参加を検討する場合、飛行機の予約等の関係から3ヶ月前には情報発信いただければ助
かります。また可能であれば、前年度中に概要・期間に関する情報発信をいただければ、
次年度の予算措置がしやすくなります。
 個人商店とチェーン店との融合をどのように図り、チェーン店を商店街活動に参加し融合
作がうまくできている商店街の事例紹介
 国のいろんな施策について、ご相談できるコーナーがあるといいなと思います。
149
 このサイトの使いやすさを高めてほしい。また質問に対する返答等双方向性を始めてほし
い
 7~8年前から閲覧していますが、まちづくりの関係者があまり変わっていないように感
じます。もっと他にも頑張っている人がいると思うので、そういう人達にスポットライト
があたるような特集を臨みます。
 少し、マンネリ化もあると思うが、数回に区切りネットにて講座を開いてもらい、スキル
の確認ができるマスター(街元気プロデューサー、マイスター制度)があってもいいと思
う。ご検討を
 街元気 HP は、行政等の定期異動による新任担当者向けのサイトのような感じがします。
予算等の制約があるかもしれませんが、とおりいっぺんの定番的な研修会の開催でなく、
まちづくりについての課題を PICK
UP し、事務局がどんどんまちに出て、各地域でセッ
ションを開催することも TRY されればよいと思います。
 各商店街や会議所に「街元気」の情報をもっと流して若いメンバーに参加してもらえるよ
うにしていったほうが良いと思います。
 認知を高める活動をもうすこしされてはいかがでしょうか。私の近くでまちづくりに関わ
っている方は、ほとんどご存じないようでした。恐縮です。
 欧米における事例を紹介してください。特に、高齢者を街中に寄せる取組に関する成功例
や失敗例について、紹介してください。
 ビジネス講座のような催し
 是非、短期現地研修を増やしてください。開催期間を 8 月~2 月まで分散させて欲しい。短
い期間に集中しすぎており、仕事の都合上参加できないことがある。
 情報を提供しているだけ、きれいごと過ぎる、という感じである。野村総研自体が地域に
入って行き、泥臭い情報を収集提供するべき。
 コミュニティビジネス事例の収支について詳しい情報がほしい
 まちづくり関係法令の解釈と実践活動。
(特区。道路法、河川法、公園法、食品衛生法等の
規制にたいする解釈・緩和による実践事例紹介)
 利用する側は、経産省だけでなく、総務省や国交省、農水省等分野横断的な情報が欲しい。
特に助成金情報が必要。
 少人数を対象にした現地研修の意義も理解できるが、大勢を対象にしたシンポジウム等も
企画してほしい。
 まちづくり事例の定性的評価方法等メルクマールとなるアセスメントシート等の提案
 たまたま、発見したサイトですが、もっと対外的アピールをされてはいかがかと思います。
 まちづくりは長期に及ぶ根気がいる。その過程でリーダーは時として孤独になる。
「街元気」
がそんな時に手助けになったり、他地域のリーダーとの橋渡し役になってくれれば良い。
 メルマガの充実
 サイトのインターフェイスが複雑でわかりづらいので改善を望みます。
(会員向けアンケートよりとりまとめ)
150
4-2 街元気非会員向けアンケート
調査票タイトル
まちづくりに関するアンケート
実施方法
インターネットリサーチ
調査期間
平成 26 年 2 月 28 日(金)~3 月 3 日(月)
回収サンプル数
1,000
性年代別
回答数
%
性年代別
回答数
%
2.男性 20 代
100
10.0 9.女性 20 代
100
10.0
3.男性 30 代
100
10.0 10.女性 30 代
100
10.0
4.男性 40 代
100
10.0 11.女性 40 代
100
10.0
5.男性 50 代
100
10.0 12.女性 50 代
100
10.0
6.男性 60 代
100
10.0 13.女性 60 代
100
10.0
合計値(N 値)
1,000
100.0
◯まちづくりへの関心度合い
まちづくりに関心のある市民は全体の 60%近くに達するが、実際にまちづくりに関する
活動に参画している市民は 5%に留まる。
0%
20%
40%
60%
80%
1.1
4.0
57.5
37.4
1.関心があり、まちづくりに関する活動を自ら企画・運営している
2.関心があり、地域で催されるまちづくりに関する活動に参加している
3.関心はあるが、まちづくりに関する活動は行なっていない
4.関心はない
151
100%
男性・女性問わず、年齢の増加に伴い、まちづくりに関心のある市民の割合も増加する
傾向にある。ただし、男性の場合、まちづくりに関する活動を自ら企画・運営している割
合がもっとも高いのは「男性 20 代」である。
0%
1.男性20代(N=100) 3.02.0
20%
40%
60.0
3.0
4.男性50代(N=100)0.0
64.0
35.0
33.0
18.0
73.0
5.男性60代(N=100) 1.0 8.0
46.0
48.0
49.0
49.0
35.0
59.0
8.女性40代(N=100) 2.0 4.0
9.女性50代(N=100) 1.03.0
100%
44.0
49.0
3.男性40代(N=100) 1.04.0
2.0
7.女性30代(N=100)0.0
80%
49.0
46.0
2.男性30代(N=100) 1.0 6.0
6.女性20代(N=100) 1.0 5.0
60%
37.0
59.0
10.女性60代(N=100) 1.03.0
28.0
68.0
1.関心があり、まちづくりに関する活動を自ら企画・運営している
2.関心があり、地域で催されるまちづくりに関する活動に参加している
3.関心はあるが、まちづくりに関する活動は行なっていない
4.関心はない
152
◯街元気サイトの閲覧状況
街元気サイトの認知度は 3%程度に留まる。また閲覧したことがある市民は 1%程度に留
まる。なお、男性 20 代・30 代は相対的に閲覧した割合が高い。
0%
20%
40%
60%
80%
100%
1.5
0.3
96.9
1.3
1.「街元気」サイトの会員であり、「街元気」サイトを閲覧したことがある
2.「街元気」サイトの会員ではないが、「街元気」サイトを閲覧したことがある
3.「街元気」サイトを閲覧したことはないが、存在は知っている
4.「街元気」サイトを知らなかった
0%
20%
40%
60%
93.0
1.男性20代(N=100) 3.0 3.01.0
91.0
2.男性30代(N=100)0.04.0 5.0
2.0
1.0
3.男性40代(N=100)0.0
97.0
4.男性50代(N=100)0.04.0
96.0
100.0
5.男性60代(N=100)0.0
96.0
2.02.0
6.女性20代(N=100)0.0
0.0
1.0
7.女性30代(N=100)0.0
99.0
8.女性40代(N=100)0.0
100.0
1.0
1.0
9.女性50代(N=100)0.0
98.0
0.0
1.0
10.女性60代(N=100)0.0
99.0
153
80%
100%
◯街元気サイトの今後の閲覧意向
(街元気サイトを実際に見ていただいた後、)「今後も見てみたい」という市民は全体の
60%程度に達するが、
「会員になりたい」という意向を持つ市民は全体の 3%程度に留まる。
会員になることのインセンティブがあまり無いことによると推察される。なお、性別・年
齢別に見ても、閲覧意向に大差はない。
0%
20%
2.7
40%
60%
80%
59.5
100%
37.8
1.会員になって、メールマガジンなどの情報も含めて見てみたい
2.会員にならないまでも、たまには見てみたい
3.特に見たいとは思わない
0%
20%
40%
3.男性40代(N=100)
4.0
5.0
6.女性20代(N=100)
6.0
7.女性30代(N=100) 3.0
8.女性40代(N=100) 2.0
9.女性50代(N=100) 1.0
10.女性60代(N=100) 1.0
100%
37.1
39.0
60.0
45.0
51.0
31.0
67.0
4.男性50代(N=100) 2.0
5.男性60代(N=100)
80%
60.8
1.男性20代(N=97) 2.1
2.男性30代(N=100) 1.0
60%
32.0
63.0
30.0
64.0
46.0
51.0
42.0
56.0
39.0
60.0
37.0
62.0
154
◯街元気サイトの改善すべき事項
 興味を持たせるならサイトから作った建物とかを撮ってホームで 1 番目立つようにすると
いいかも
 好みの問題になるが色が地味なのでもう少し明るい色でもいいのではないか。最初のペー
ジで表示欄されているコンテンツがつめつめなのでもう少し余裕を持った段組み(スペー
スを入れる)を行った方が見やすいのではないか。
 素人目線の意見(主婦や子供等)を週ペースで特集すれば、意見がもっと集まるきがする
 どんなサイトなのかを簡潔に説明されているページがあれば、もっと分かりやすかった。
 サイト全体をもっとすっきりさせたデザインにして、画像を多く使用した方がよい。
 面白そうな内容はいくつかあったが、サイト全体の印象が薄い。
 初めて見た人がどんなサイトか、どのような情報があるか、どのように使うのか(見れば
いいのか)かがよくわからない。
 いい試みだと思うが、敷居が高そう
 このようなサイトがあるとは思わなかった。周知してほしいとおもう
 見にくいしインパクトがない。街元気といわれても元気を感じない。写真が小さくて分か
りづらい
 目的の地域情報はいちいち検索欄に地名入力しないと出てこないのかな?天気予報サイト
のように、県名や地名クリックで情報表示して欲しい。
 一般人向けというより、商店街等の組合向けのように思えるが。一般人が見ることのメリ
ットがわからない。
 一つくらいおチャラけたコンテンツも必要では
 このようなサイトがある事を知らなかったのでこれからは見たいと思います。
 トップページに興味を引きそうな連載記事を載せたら、魅力的なページになると思う。
 書いている事が難しい感じがするので、もう少しアニメーションとか漫画チックに表現で
きる所が有れば見ていて楽しく感じるように思う
 街全体を考えると、どうしても大きい規模の街づくりになりやすい。地方の小さい街づく
りも取り上げたらどうか…
 子供からお年寄りまで幅広い参加型サイトになればいいのかなと思いました。失敗事例(あ
ったのか判りませんが)等も記載すると更に深いサイトになっていくのかとも思いました。
 文字のブルーが薄いことと、全体に文字が小さい。
 スマホでインターネットをする方が多いので、スマホに対応したサイトだといいと思いま
す。
 一ページに一度にいろんな情報が載っていて、どこから手を付けていいか分からず見にく
い。字も細かすぎる。興味や欲しいテーマがもっとわかりやすくなったらいいと思う。
 とても興味ある内容で、内容的には充実しているが、対象者が見えてこない。また、サイ
ト全体がもう少しイラストや写真等ビジュアル系情報がほしい。
 とっつきにくいもっと、女性目線で!!
 サイトをさっと見て、詳しく見てみたいというタイトルが眼に飛び込んでくるようなキャ
ッチフレーズがあれば興味を引くと思う。
 チョッと硬い感じがして 観てみたい気にさせない。おじさんの写真がバンと目に入って
きて引ける。もっと楽しい感じのサイトにしてほしい。
(非会員向けアンケートよりとりまとめ)
155
5.今後の取組のあり方
5-1 今後の研修事業のあり方
今年度は、長期研修を充実させるという方針のもと、派遣研修 9 地域、短期現地研修 3
地域における開催を実施し、受講生から高い満足度を得た。その上で研修の今後の課題と
して、受講生のタイプ分け・レベル合わせ、受講生の問題意識に即したプログラムの提供、
受講生と受入地のマッチング等があげられる。
また、これらの従来型の研修に加えて、今年度はフォローアップ研修を試行的に実施し
た。これは、研修受講生が地域に戻って成果をあげるようにするための発展的な研修機会
の提供である。成果のあがる研修の推進という意味では、出口に近いフォローアップ研修
の機会をできるだけ創出することが重要であると考えられる。そのためには、まちづくり
において漠然と考えられている人材から、まちづくりを仕事としたい人材、さらには専門
性を極めるタウンマネージャー・タウンプロデューサーの候補に高めるための研修の道筋
を明確にすることが有効だと考えられる。
そのひとつの方法として、成果に結びつく研修の実施に向けて、座学研修⇒中期・短期
実地研修⇒長期実地研修⇒フォローアップ研修という流れを意識した研修カリキュラムを
組むことが有効だと考えられる。
研修を通じた人材のステップアップのイメージ
156
個々の研修についての取組の視点は、本年度の研修を踏まえると、以下のようにとりま
とめることができる。
今後の研修事業の取組の視点
項目
研
修
事
業
全体構成
取組の考え方


今年度の当初
方針に基づき長
期の派遣研修
中心に実施
ヒアリング調査
等を踏まえ、 短
期現地研修を追
加実施
今年度の成果


派遣研修、短期現
地研修とも受講生
は満足
フ ォ ロ ーア ッ プの
検討を試行的に
実施
今年度の課題



アンケート調査、
ヒアリングから、
長期の研修は出
席しにくい状況の
あることが判明
現在の公募要領
からは、研修内容
が事前にわかりに
くい面がある。
まだ十分に知られ
ていない。
今後の取組の視点




派遣研修


事前、事後の集
合研修にも注力
事前に受入地を
訪問し、内容、
募集者を検討



9地域で研修実施
事前、現地、事後
を通じて受講生か
ら高い評価を得た
フ ォ ロ ーア ッ プへ
の道筋をつけるこ
とができた




募集人員の明確
化、受入地と受講
生のマッチングは
改善の余地あり
受講生のタイプ分
け・レベル合わせ
1週間は長い可能
性があり、講師の
現地訪問との組
合せ、現地の期間
短縮を行う等の工
夫
受入地域等に対
する事務連絡の
改善




157
派遣研修で実施し
た事前研修を座学
研 修 と し て充 実 強
化(ワークシ ョ ップ
の他、財務会計、
不動産知識、事業
戦略立案等、まち
づくりの基礎知識を
学ぶ講座等の強化
を想定)
座学研修、中期(3
泊 4 日)等も含め研
修構成、受講スタイ
ルを検討
内容を調整しシラ
バスを事前に提示
告知手段をさらに
工夫
事前研修を充実強
化(ワークシ ョ ップ
の他、財務会計、
不動産知識、事業
戦略立案等、まち
づくりの基礎講座
等を想定。座学研
修との一体化も考
えられる)
受入地域講師と十
分協議した上での
研修内容、募集対
象を明確化し、そ
れに即して公 募を
実施
3 泊 4 日+講師訪
問にするなど、期
間、実施方法の見
直し
受入地と受講生と
のマッチング手法
の改善(事前の問
題意識のすり合わ
せ等)
項目
フォロー
アップ
短期現地
研修
取組の考え方


今年度の成果
派遣研修実施
後に具体的な取
組を生み出すた
めの支援方法を
検討

広くまちづくりに
対する関心を喚
起



本年度2地域でフ
ォローア ップを実
施
佐世保、柏、谷中
の3地域で研修実
施
受講生からの高
い評価
シングル・イシュ
ーを深める場とし
ての可能性の確
認
今年度の課題




今後の取組の視点
フ ォ ロ ーア ッ プ実
施地域の拡大を
通じたまちづくり
関連事業の具体
化促進、対象地域
の活性化促進

ニーズ調査から、
中短期の研修を
望む声が多いこと
が判明
諸事情から佐世
保の公募が遅れ
受講生が2名に留
まったこと
大雪時の開催可
否等、開催中止も
含めたルールの
未整備





会員アン
ケート

会員アンケート
を通じて研修事
業の認知度、参
加経験を把握


研修認知度は 6~
7 割、時間・費用
がネックになっ て
いることが判明
学びたいテーマ・
内容、地域等に関
するニーズを把握
158

アンケート結果を
踏まえた課題の
明確化

効果の具体化に向
けて来年度以降も
継続的に実施
平成 26 年度受講
生だけでなく、平成
25 年度研修受講生
のフォローアップに
ついても含めて検
討する。
短期だけでなく、中
期もあわせた研修
先、研修メニューの
充実
地域特性を踏まえ
た研修テーマの十
分な検討(シング
ル・イシューを深め
る場としての研修
機会の充実が考え
られる)
研修受講生を増や
すため、できるだけ
早めの公募開始
募集要項の改善
(災害時は中 止す
ることもあること等
を明記)
アンケート結果を踏
まえた研修期間、
研修内容、対象地
域等の具体化、募
集方法の改善
5-2 街元気サイトについて
長期の運用の中で、従来のサイトについては全体構成、コンテンツ等の混乱が生じてい
たため、全体構成の見直しを行うとともに、まちづくり知恵袋、メールマガジン告知依頼、
コラムの配信等、新規機能の導入に努めた。
従来のパンフレットではなく、チラシ・ポスター等を活用して告知に努めたが、アンケ
ート調査を通じて、まちづくりに関心がある人たちの間でも街元気サイトの認知度はまだ
高くないことが明らかになった。様々なメディアの活用等を通じた認知度の向上に引き続
き取り組む必要がある。
街元気サイトは、人材育成事業の中では、様々な活動をつなぐ情報のプラットフォーム
としての位置づけを有している。したがって、街元気サイトの魅力を高め、アクセスを高
めることによって、まちづくりに関心を持つ人材、さらにまちづくりを仕事にしたい人材
の底上げを行える可能性がある。
この点で、今年度実施した非会員アンケートによれば、街元気サイトは「固い」「地味」
等のイメージが先行しており、裾野の拡大に寄与しにくい面があると考えられる。専門家
向けのサイトとしての特性を踏まえ、節度と必要機能を備える必要があるが、サイトのデ
ザイン等、イメージの一新に取り組むことが重要である。
こうした点を踏まえ、今年度の事業から明らかになった街元気サイトに係る取組の視点
は下記のようにまとめることができる。
今後の街元気サイトの取組の視点
街 元 気 サイト
項目
会員登録
取組の考え方
登録会員の見
直し
 新規会員を増
やす




検索・ナビ
ゲーション
機能
新規機能
の導入


わかりやすくコ
ンテンツ再整
理、ナビゲーシ
ョン機能充実
よりまちづくりに
貢献する機能を
提供









今年度の成果
実態のない登録ア
ド レ ス を 整 理 ( 161
件)
新 規 会 員 204 名
(4~1 月時点)
Twitter フォロアー
620 名(2 月時点)
ナビゲーションメニ
ューの整理統合の
実施
検索機能改善
ナビゲーションの整
理等に伴うコンテン
ツ修正
TOP 及び配色変更
バナー整理
スマートフォン対応
まちづくり知恵袋の
導入
メールマガジン告
知依頼の導入
コラムの配信(TP5
名+3 件)






159
今年度の課題
さらなる登録会員
数増加
まちづくりに関心
がある人でもサイ
トの認知度はまだ
低い

2月末時点のユ
ーザー評価へ の
対応。例えば、ア
ンケート調査でサ
イトのイメージが
地味で固く、魅力
的でないとのコメ
ントへの対応

当初、知恵袋が
掲示板的にしか
利用されなかっ
た。
Twitter の フ ォ ロ
ーなど SNS の活
用を検討すべき
まちづくり関連統
計情報の提供な
ども行うべき



今後の取組の視点
サイトPRの充
実、登録インセン
ティブの強化
コンテンツの継続
的整理
サイトのデザイン
一新
SNS 機能の充実
の検討
統計等の情報提
供の検討
項目
街元気へ
の問い合
わせ対応

取組の考え方
海外等からの
問い合わせにも
的確に対応


教材作成

サイトのP
R(ポスタ
ー・ちらし
の 作 成
等)


わかりやすい新
規コンテンツの
提供
サイトの認知度
を高めるために
ちらしに加えポ
スターを活用
大学にも配布



会員・非
会員アン
ケート

会員、非会員の
利用状況、評価
を把握



今年度の成果
韓国テグ市とのま
ちづくりに関する意
見交換を実施
まちづくりをテーマ
とする海外地域と
の交流のよい機会
となった。
宮崎市、太田区を
対象として動画コン
テンツを作成
まちづくり機関、大
学等でポスターの
貼りだし、ちらし配
布を実施(大学生
等の会員増に寄
与)
研修における交流
会等を活用したPR
時に活用
アンケート調査を実
施し、実態データを
整理(十分なサンプ
ル数を確保)
会員は約 8 割がサ
イトを「有益」と評
価。コンテンツ別の
評価、改善要望、
情報ニーズについ
て多数把握
非会員は、サイト認
知 度 がま だ低い こ
と、とらえられ方等
を把握
160

今年度の課題
国内外への情報
発信強化

今後の取組の視点
今後も機会があ
れば積極的に対
応

公表時期が年度
末となったこと

継続的なコンテン
ツ充実

サイトの認知度不
足、会員数の伸
び悩み


配布先の充実
サイトの告知方法
の充実

アンケート結果を
踏まえたサイ ト、
運営の改善

ユーザー属性を
踏まえたコンテン
ツの充実
会員が少ない女
性、若年層への
PR、登録促進
サイトデザインの
一新等によるイメ
ージアップ


5-3 まちづくりオープン会議について
今年度のオープン会議は、北海道富良野市において開催し、タウンマネジメントの重要
性、タウンマネージャーによる活性化事例を学ぶ機会を広く関係者に提供した。
先述のとおり会員外のアンケート調査によれば、まちづくりに関心のある人は国民の6
割近くに達する可能性がある。その一方で実際に活動に参画している人はまだまだ少ない
のが現状である。
まちづくりオープン会議は、こうした中で、そもそもまちづくりに対する関心を呼び覚
ます場として、また、まちづくりを仕事にしたいと思わせる場として機能させることが望
まれる。そのためには、できるだけ多くの人、とりわけ若者や女性等の参画を促す場とす
ることが重要だと考えられる。
その意味で、近年、まちゼミ、バル等は新聞でとりあげられることも多い。こうした一
般市民が関心を持てるまちづくりの話題をテーマとすることも検討すべきだと考えられる。
今後のまちづくりオープン会議の取組の視点
項目
オ ー プ ン会
富良野会
議
取組の考え方

議
タウンマネジメ
ントの重要性、
タウンマネージ
ャーによる活性
化事例を学ぶ
機会を広く関係
者に提供
今年度の成果



会議への参加者
210 名
満足度は高い。
Ustream に よ る 配
信を実施
今年度の課題

全国各地への展
開、定期的開催
への要望への対
応
今後の取組の視点


161
まちづくりに関心
のある人を増や
し、まちづくりを仕
事にしたいと思う
人を生み出す場
としてのコンテン
ツづくり
できるだけ多くの
人がみられるよう
にするためのコン
テンツづくり、映
像配信の継続的
開催
5-4 タウンプロデューサーについて
本年のタウンプロデューサー会議は、10 月富良野、3 月東京において開催した。
富良野において、昨年度任命されたタウンプロデューサーについて全員に活動機会を提
供するとともに、その役割、新規タウンプロデューサーへの委任のあり方、交流の場の持
ち方等についてタウンプロデューサー会議において検討した。タウンプロデューサーは昨
年度任命されたものの、まだその役割、資格は明確になっていない面がある。個々の地域
や業界で個人個人が独自に活躍してきた面もあることから、相互交流も十分に行われてお
らず、その存在が社会的にはまだまだ十分に認知されていない面があると考えられる。
こうした状況を改善することは、まちづくり人材のステータスを向上し、まちづくりを
担ってみたいと考える人材を増やしていくうえで極めて重要である。実際にまちづくり分
野で大きな成果をあげていても、まだまだタウンプロデューサーとして委任されていない
人材も多い。したがって新規のタウンプロデューサーの発掘・委任を進めるとともに、タ
ウンプロデューサーの役割、組織化に向けた取組を引き続き推進することが重要だと考え
られる。
3月のタウンプロデューサー会議では、現場を知悉する各地のタウンプロデューサーが
一堂に会し、閣議決定のうえ、国会に上程され、審議が予定されている改正中心市街地活
性化法及び活性化に向けた補助制度等に対しての意見交換を実施した。タウンプロデュー
サーは、現場を知悉しているだけに、実際に機能する制度・政策形成に寄与する面は極め
て大きいと考えられる。制度改正に留まらず、各年度の予算要求テーマの検討時等に、適
宜開催し、意見交換を行うこともたいへん有意義であると考えられる。
今後のタウンプロデューサー会議の取組の視点
項目
タ ウ ン プ ロ デ ュー サ ー
委任
タウンプ
ロデュー
サー会議
取組の考え方



今年度の成果
23 名のタウンプ
ロデューサーに
相談、なんらか
の貢献機会を
提供

タウンプロデュ
ーサー間の交
流の場の充実
中活法改正、中
心市街地活性
化支援方策等
に関する意見聴
取


今年度の課題
研修講師、コラム
執筆、まちづくり知
恵袋対応等、全員
になんらかの貢献
機会を提供

タウンプロデューサ
ー会議を開催し、タ
ウンプロデューサ
ーの役割、交流の
あり方等を検討
中活法改正に関連
した意見交換を実
施し、活発な議論
が行われた

162
今後の取組の視点
タウンプロデュー
サーによって、参
加度合いにかな
り差がある

交流機会が年2
回と限定的




新規タウンプロデ
ューサーの委任
引き続き参加機
会の提供を工夫
交流機会の充実
交流促進に向 け
た仕組みづくり
時宜を捉えた政
策に関する意見
交換の場としての
活用
参考資料
163
【参考資料1】委員への中間報告での指摘事項
第1回委員会の開催後に実施した委員への報告における指摘事項をまとめた。
■派遣研修について
○事前集合研修

ワークショップを含め、受講生の評価が総じて高くてよかった。フェイスブック等で
受講生のネットワーク形成ができたこともよい。

補助金を垂れ流さないためにも、英国のタウンマネージャーのように、地域でまちづ
くりをプロとして担う人材を育てることが重要である。長浜のようにまちづくり会社
の財務に即した講座を、事前集合研修時にしてもらうことは有意義だと考えられる。
まちづくり会社は、会計の知識のない場合も多く、減価償却分について積み立てずに
使ってしまっている場合も多い。和歌山のぶらくり丁で雨漏りがあっても手付かずだ
ったのは修繕費がなかったから。会計的な知識がないことが、商店街がリニューアル
できない理由のひとつになっている可能性がある。その意味で、基礎的な素養を高め
るための講座があることは意義がある。

長浜のようにまちづくり会社の財務に即した講座を、事前集合研修時にしてもらうこ
とは有意義だと考えられる。
○現地個別研修

研修の進め方はある程度、地域の講師に任せる必要があると思う。長浜の場合、確か
に講師が充実している。他の地域の場合、吉井さんのように時間をとって指導するこ
とは難しいかもしれない。まちづくり会社の財務状況等、活きた講義が受けられるの
は魅力。高本さん(金沢)、牧さん(大分)、古川さん(高松)と、相対で教え込む時
間はなかなか取れないのではないか。こういう場合は、自分でノウハウを学び取る姿
勢が重要だろう。
○事後集合研修

昨年は 10 分/人程度の時間をとって実施。各人に PPT2~3 枚の資料を作成して報告し
てもらった。今年度は人数が多いので進め方を検討しておく必要がある。昨年度は派
遣元も出席してもらったが、今年度は受入先でもよい。
○フォローアップ研修等

押し着せでやるのはまずいが、自発的に行っていくのはよいと思う。

フォローアップは、課題が明確になっている状況であればよい。実施に継続性が必要

昨年は、初めてということもあってうまくいかないところもあったようだが、こうし
た取組は 2~3 年目はうまくいく可能性が高い。ただし、その後、長く続くと、なぁな
ぁになってしまうことも多い。マンネリ化しないようにすることが重要。財務等の基
礎的素養を高めることも重要。
164
■短期現地研修について

裾野を広げるという意味で 1 泊 2 日型の短期研修は開催したほうがよい。基本的に提案
のプログラムでよい。今後のまちづくりでは、(谷中で実践されているような)ストッ
ク活用、リノベーションが重要となると考えられる。

派遣研修と短期現地研修について、対象者を整理して実施する必要がある。例えば、①
入口として広く募集、②ある程度経験をしているがもう少し経験を積みたい人を募集
という 2 つの考え方がありそう。

基本的に提案のプログラムでよい。柏の藤田さんは、話題が豊かで、よく話してくれる
ので、こうした取組に向いている。

できれば、見るだけでなくワークショップ的な要素があるとよい。柏市(藤田さん)の
時にやるとよいのではないか。学習意欲の高い研修受講生に絞り込むためには、レポー
トの提出を義務付ける等の課題を与えてはどうか。

研修の効果としては期待できない上、通常の視察と内容がかぶる。事務局で企画・実施
するよりも、まちづくり会社等に任せていくことも考えられる。まちづくり会社が有償
で企画・実施する場合についても、事務局としては、その紹介をした場合は、研修受講
生を実績としてカウントする、という進め方も検討してよいのでは。
■今後の研修のあり方について
○研修が目指すべき人材像

誤解している人も多いが、タウンマネージャーは、コーディネーターではいけないと
思っている。自ら事業を実施する必要があると自覚して、ノウハウを身につけるよう
にすべきである。その意味で、財務諸表が分かること、経理が分かることだけでなく、
事業が分かるようになることが重要。

(長浜まちづくりで、吉井さんが財務のレクチャーをされたことを受けて)事業をど
のように整えるか。いくら稼いで、何人雇用するのか等について数字を動かすことが
大切。まちづくり会社としては、最初の3年間で財務的にどこまで体力をつけるかが
重要。長浜まちづくり会社の場合も、設立の際にその視点で資本金の設定等を行って
いると考えられる。

ゼネラリストとしてタウンマネージャーを育成する、ということと、専門性に特化し
た人材を育成する、ということは方向が異なる。ただし、現在、タウンマネージャー
として活躍されている方々も、それぞれ何らかの専門性を踏まえて、業務に取り組ん
でおられる例が多いと思う。
○研修の対象者

地域で、雇用創出制度を活用して臨時で若い人を雇っている例が多いが継続が難しい。
昨年度の派遣研修に参加された方々の中にも退職された方がいらっしゃるとのこと。む
しろ、(地域のまちづくりにおいては)民間の企業等で実績を残している人が転職して
(マネージャーとして)やってくるというケースの方が成功している。

事業を仕掛けていく際に中核となるのは 20~30 代、ギリギリ 40 代前半。プロジェク
トに応じて、外部の人材を使って実施することができる人。40 代後半~50 代は、重鎮
165
に対する堤防となってもらうことが期待される。彼らは既にいくつかの役割を受けてし
まっていることも多く、複数の会議にも出席しなければいけないため、(新規事業をし
かけるには)時間的に厳しい。求められるのはテクニック、スキルというより、
「まち」
がもうけることのできる事業計画をつくること。

まちづくり会社の経営陣にやる気のない人がいる場合があることも確かに問題。例えば、
商工会議所の専務は県庁の 50~60 歳の人材が来ることが多い。年配の人だと、リスク
を避けたいという思いが強く、新しいことについては、できない理由を挙げる場合が多
い。ただし、40 歳代の人が配属された徳島のケース等では、在職中に何かやりたいと
いう場合もある。
○プログラム
 ゼネラリスト養成という観点から、幅広く学ぶプログラムが用意されているが、それ
がかえって利用しづらいのではないか。単一テーマを取り上げた方がよい。AIA で関
わっている合宿研修等においても、募集にあたっては、テーマを決めて一本釣りで連
絡している。特定の事業を立ち上げる等、即効性の高いテーマを設定している。例え
ば、北九州リノベーションスクールの例では、ショーケースとして北九州の事例をみ
ることに加えて、プログラムとして、空いている建物に、実際に店舗をもってくる実
習を用意している。主に建築家を対象として、リノベーションの職能を習得してもら
うことを目的としており、空いている建物に対して、(単に内装の設計等を請け負うの
ではなく)、事業計画を立てる、出店者等を集めて家賃等を交渉する、事業を実行する、
というプロセスを経験してもらう。
 プログラム作成の際に、それぞれの地域で、ローカルで実施している取組をもとにし
て、どういう研修ができるのかを確認し、シングル・イシューの研修テーマを設定す
る。各地の固有の研修テーマに応じて、(関心のありそうな)対象者に声掛けして、呼
ぶ。例えば、札幌において道路空間利用のあり方に研修テーマを絞って、新道路利活
用促進プログラムに関わっている方々の参加を募集する等。大分の取組でいうと、サ
イトやテナントミックス事業、まちづくり会社で商店街の事務局業務を受ける等。
 最近は、商工会議所、まちづくり会社ではない、他分野の人たちが主催する取組の方
が面白い。AIA としては、新領域開拓として、
(新しい取組を始める方々を)積極的に
組み入れている。熊本の城東マネジメントや上乃裏通り等は、シングル・イシュー型
の研修プログラムに対応することが可能である。今後は、リノベーションまちづくり
をパターン別に見せていくことも必要となる。
 米子で杉谷さんが言われている「キャッシュフロー」とは、(事業主体として)売上を
確保できるかということ。すなわち、(リノベーション等の事業に先立って)入居者を
集める力があるか、という点が重要である。この点をきちんと理解しないと、一般に
行われている空き店舗の補助事業(箱モノを整備してからテナントを募集)との違い
がわからなくなってしまう。
166
○持続性の確保、研修の質の維持・向上

研修に対する満足度調査について、講師に伝えるとよい。それぞれの講師に取組状況や
評価をお伝えすることによって、内容を高度化することが可能だと考えられる。大学で
も授業評価をしている。

金沢で提案があったまちづくり会社の上司に研修結果を報告するということも面白い。
階層別に悩みも違っている場合もある。普段言えない悩みを共有することも大切かもし
れない。まちづくりサミットのような会議として開催することが考えられる。

続けていくためには、今後も受講生を始めとして関係者が一堂に会することをやるとよ
い。

まちづくりを進めるためには、自治体の理解を取り付けることが重要。そのためには行
政関係者へのアピールが重要である。また、研修を役所の人たちを巻き込むためのツー
ルとすることも検討すべき(事務局補足:高松の古川氏は、行政の人にも来て欲しいと
言っていた)。有効な研修とするためには、受講生の所属先と、研修先の都市のスケー
ルを合わせることも考慮することが考えられる。

派遣研修の受講生が、受講後、地域で活躍して、その地域が将来的に先進地となって、
派遣研修の受入地域となるという流れは理想的ではあるが、難しい。
■街元気事業のプロモーションについて

「街元気」サイトは大変充実しているが、意外と知られていない。ポスター、ちらし
を大学にも送付したということであるが、大学の先生が知らないかもしれない。

研修の案内等のメールは(添付ファイルのみではなく、メール本文にも内容を記載す
る形式として)、そのまま他人に転送できるようにして欲しい。委員の方々も、それぞ
れネットワークをお持ちなので、メールを転送することで周知に協力してもらえるは
ず。自治体や、まちづくり会社、商工会議所に対して周知されていたが、図書館のネ
ットワークを活用することも有効かもしれない。こういう広報は国よりも NPO 等のネ
ットワークを活用したほうが有効。いずれにせよ、これだけの長期間にわたって事業
を実施してきているわりには、街元気の認知度は高くない。周知徹底が充分ではない。
■サイト改修・テキスト作成等

サイトの整理が進められていることは了解。テキスト検討も進めて欲しい。当初のテ
キストは硬すぎる面があったが、最近、徐々に改善されていると思う。あまり時間が
長くかかるようだと受講してくれるのか疑問。

人材育成には受入地のノウハウを共有化することが重要と考えている。タウンマネー
ジャーとして業務を遂行していく上で必要となる要素を抽出して、共通項をまとめる
ことはできないか(例:長浜の財務、札幌の名刺管理
等)。街元気にもいろいろ教材
が載っているが、情報が多すぎる。タウンマネージャー心得 10 箇条のようなものをま
とめられたらよい。今後、派遣研修に行く前に、学ぶべき要素(ノウハウ)として参
照することができる。また、将来的には(タウンマネージャー養成のための)カリキ
ュラムをつくることにもつながるのではないか。
167
■注目すべき動き(先行事例、制度改正等)

先進事例として、ぶらくり丁で、大学生が企画し、商店街で3組の結婚式を行った。
このうちのひと組は 70 代と 60 代のカップルだった。10 月から企画を開始して、時間
がない中で実施したが、やってみてたいへんよかった。商店街で実施することによっ
て、商店街のセンチメンタル価値を高めることにつながると考えている。

まちづくりにあたっては、地域間の連携を推進する必要がある。社会教育の場合、社
会教育主事が主体になって地域の教育のあり方を検討し、地域連携センターで情報交
流を行っている。ただし、連携を実現するためには、踏み込んで取り組む人が必要と
なる。まちづくりにあたっては、小さなツーリズムをコーディネートすることも有効。
糸魚川におけるジオパークの認定等、教育活動をまちおこしに活かす例もある。こう
した取組を発見し、生かしていくとよい。若い人が主体となって活動している例とし
ては、さいたま市のライトダウンプロジェクト等があげられる。

まちづくりのケースとして産学官連携をとりあげられないか。かつては大学の役割と
して COE(Center Of Excellence)ということがいわれたが、最近は大学に COC
(Center OF Community)という役割が期待されるようになった。グローバル人材は、
重要であるが、全員がグローバルを目指すことは難しい面もあり、逆に地域を重視す
るという軸も重視されている。COC はこの流れ。最近は、社会に出ても 3 年で 30%ぐ
らいの学生が辞めてしまう。まちを教材として学ぶことによって、社会に対する意識
啓発を行い、こういう状態が改善できるとよい。こうした流れに応えるように、大学
と商店街のコラボレーションの事例を紹介できないか。先進事例が増えるとアクセス
数増加も期待できる。マスコミもこうした取組には期待している。

最近は、まちで起業する若者も増えている。街元気がそういう場になれば大変有意義
である。街元気サイトにおける情報提供に関連して、あんまり集まりすぎても困るが、
大学でも商店街において SWOT 分析等を行っている(今週日曜日に 2 回目の WS を開
催する)。街元気サイトで情報発信することも考えられる。

中活法の見直しについての議論がされている。人材育成も重要なテーマのひとつなの
で、街元気の事務局からも傍聴してもよいのではないか。(多様な主体で構成される)
協議会をつくって、方針を決めていくという現在の中活法の仕組みそのものは評価し
ている。今後、国の自治体に対するアプローチを見直すべき。自治体に対する交付税
を見直して、地域で財源を確保してもらう等、自立をうながすような方向が望ましい。
例えば、自治会長 200 人が 10 万円ずつ出せば、2,000 万円の資金ができ、2人常勤と
しても運営できる。補助金を活用すれば、4,000 万円の事業ができる。こうした資金確
保のもとでの事業運営が重要である。

中心市街地活性化の取組の効果を示すような適切な指標を設定することも必要(例え
ば自治体の税収確保、土地所有者の担保価値維持の観点から地価の水準をみる等)。

緊急雇用の対象者が多いことは、金と人が犠牲になっているまちづくり会社が多いこ
とを反映している。関係者の社会的地位を高めることが重要。
168
■タウンプロデューサーの認定について

タウンマネージャーは、枠がなくて楽しい仕事だけれども大変である。ステップアッ
プしていくこともできる、という認識を共有していき、将来的には 1 級、2 級、3 級等、
資格としていくことも検討すべき。講習資格のようなものでよいと思う。例えば、6 次
産業化アドバイザー、インキュベーションマネージャー等の資格ができており、タウ
ンマネージャーを対象とした資格(研修プログラムの講師資格等も含めて)をつくる
ことも可能ではないか。

経済産業省等、役所がタウンプロデューサーを認定することには反対。基本的に民間
で動かすようにすべき。もともと、タウンプロデューサーの認定は、前室長が予算獲
得のために認定者が必要ということで了承した。事業の一貫でやるという整理であれ
ば理解できる。加藤さんは先日、うまくまとめてくれた。タウンプロデューサーにつ
いては、①タウンプロデューサー同士の交流推進②タウンプロデューサーの認定③タ
ウンプロデューサーの地位確立に向けたロビイングという考え方がある。それぞれの
得失を考える必要がある。
■事務手続き、状況報告等

間が空いてしまうと、どうなったかと気にする場合もあるので、適宜、情報を流して
おくとよい。

研修に参加したいと思っているので、開催情報を流して欲しい。適宜、状況について
情報を入れてもらえるとよい。
以上
169
【参考資料2】第2回委員会の主な論点
1.派遣研修等、研修事業について
■次年度研修の考え方について

受講生と受入地域のマッチング

自ら課題を抱えて「あそこならできるだろう」と思って行っている人、もやもや
したまま行っている人の両方いる。受講生によっては受入地の張り合いがないと
いうことがあるかもしれない。派遣するほうが知っていれば「あそこに行け」と
言ってくれるが、すべてがそうではない。

不動産と土地の利用・権利なら高松、小さなまちづくり会社をたくさん作るなら
米子、データをもとに見るなら大分等々。受入先の特徴を明確にして分けたほう
がマッチングしやすい。

研修内容の具体化

どこに行けば何がわかるのかがよくわからない。自分で検索して応募するような
能動的な人は限られている。Web で募集するのであれば、
「去年はこういう研修で
あった」という説明を出し、その上でシラバスを事前に提示すべき。事務局がフ
ォーマットを準備し、ヒアリング等をして作っていくのが現実的だろう。

研修地域ごとの特徴を明確にするために、カリキュラムとまでは言わないが、テ
ーマだけではなく、もう少し研修の中身を書き込めるのではないか。

今年やっていただいた 9 地域は簡単にできるのではないか。書いてみて、どこを
変えるかを聞けばいい話。新しいところは手間がかかるため早めの準備が必要。

募集段階で地域別のポイントを示したが、「行ってみて初めて気づいた」とい
った人もいた。もう少し明確に書くことが可能。

シングル・イシューの研修について

シングル・イシューという考え方がでてきたが、研修内容と関心領域がずれてい
るという課題が多く見られたのか、またその理由は何か。

人によっては特定の課題を抱えた方がおり、そういったプログラムを出したほう
が応募に対する希望が増すのではないかということで資料に入れている。従来は
ゼネラリスト志向のプログラムだった。

シングル・イシューと言っても、ゼネラルなことをやった上でのシングル・イシ
ューだから、決め付けないほうがいい。特徴の一つという表記の考え方でいいの
かと思う。

派遣研修は、応募人数があまりにも少なく、マッチング以前の問題がある。公費
を使っていて、また講師陣は日本のトップクラス。伝えていくことをやらないと
費用対効果は低い。目的別に分けるかどうかだが、受講生に経験が 3 年未満の方
が多く、その段階にないことにも注意する必要がある。
170

研修期間

1 週間はちょっと長いと思っている。3 泊 4 日くらいを複数回やったほうが参加し
やすいのではないか。受講生からも指摘があった、財務については全体研修でや
っておくほうがよい。長期研修に行かなくても、座学はオープンであってもよい。

今回 9 地域で 1 週間にこだわったのは即戦力、効果を見たいということか。本当
にやる気だったら 4 泊も 3 泊も同じだろうと思う。期間も選べるようにできない
か。

地域ではまとめなければならない。青森では○日、長浜では○日となってしまっ
ては難しいかもしれない。

派遣先が決まった段階で、すり合わせができる。事前にコミュニケーションを取
った上で行くのであれば 3 泊 4 日で十分なのではないか。

フォローアップ

受講生のフォローアップが大切で、その人達が地域に帰って研修を生かす、部下
を育成するようになったかというフォローアップが重要。1 週間研修を受けた人は、
5 年後くらいに彼らが研修を受けるようにしていかないと成長がない。
■研修の告知・参加促進方法について

早期の告知

事前に情報が出ていたから、柏の研修には 10 名集まった。同じような形で早く日
程を決めて、告知することが必要。

サイト会員の参加促進

参加されている方がサイト会員であるということを踏まえると、今の 5,000 人の
登録者の中で応募を増やすのが手っ取り早い。躊躇したのは何かを聞くことで問
題が出せるのではないか。

応募する人をどう増やすかという話なので、サイトの会員を増やすということは
重要。また、期間が問題なようなので検討すべき。受入側も 1 週間は大変という
声もあった。

1 泊 2 日で近郊なら参加しやすいだろうが、ネットを見ていないと研修の有無もわ
からないし、申し込みのしようがない。サイトを見やすくしていくといった課題
もある。

告知手段の工夫

来年は今年以上に情報の出し方を工夫してほしい。現在は対象をセグメントする
という段階ではない。どこでもいいから出したほうがよい。IT ツールを上手く使
ってほしい。

放送大学タイアップをする等、うまくやれることがあるのではないか。また、高
校生を巻き込むことが大切だ。高校生の段階からまちづくりの大切さを教育する
等を含めていくことはできないか。
171

地元の金融機関・信用金庫はまちづくりに熱心だが、ノウハウがない。特に信金
は自分たちの生き残りもあり、地域活性化に熱心である。最近のテーマをタイム
リーに捉えてサイトで展開する等、複数のアンテナを張るのがいい。

行政(教育委員会)には社会教育主事がいて、大学には社会連携センターがある。
それぞれがまとまって動いている事例はない。例えばジオパークに関しては教育
委員会が盛り上げて地元が乗って行った事例として糸魚川があるが、突出してい
る。社会教育主事は地域を何とかしたいと思っていて、大学には大学のリソース
がある。地域には博物館や科学館がある。コーディネートする人が必要になって
いる。子どもたちを町へ引き出し、リソースを引き出し、活性化することができ
るのではないかと思う。国立教育政策研究所の社会教育センターが実施している
研修にもごくわずかしか参加していない。そういうところと連携してみるのもい
いかもしれない。
■受講生の立場について

受講生の身分が非常に不安定であることが課題。人材育成の前に正社員化が必要であ
り、自分で稼げるようにならないといけない。その意味ではまちづくり会社へのコン
サルティングは絶対に必要で、制度的にお金をつけてほしい。

長浜の吉井さんは緊急雇用が切れたあと正規に雇用することが前提であっている。受
入側にも覚悟を持ってほしい。その見通しがないとつらい。

人材育成と雇用制度がマッチングしていないのがこの仕組みの困難な点である。制度
にはできなくとも、目配りは必要。
2. 街元気サイトについて
■登録者数・アクセス数へのスタンス

スマートフォンへの対応等、新しいツールや高校生への対応を考えたときに、切り分
けをしながら見直しをしてもよい。そもそも、全国にどれだけタウンマネージャーが
いればいいのかということもある。今登録者が 5,000 人いて、この登録者の中から育
ってもらうのだとすれば、5,000 がどういう属性かを見ることが大切。TM についてサ
イトの登録等からサーティフィケーションを出してもよいのではないか。

多くの人に見てもらいたいと言いながら、多ければいいというわけでもない。高校生
には見てもらえばいいと思うが、何%かが残り、関心が残っているおとなになってく
れればいいという程度。はじく必要はないが、それぞれの位置づけをはっきりするこ
とが大切。
■SNS の活用について

5,000 の登録者をいかにアクティブユーザにするかが重要。参加できることが大切で、
告知依頼ができるのはよい。Twitter だが、Twitter として機能していない。フォロー
もしていない。一方的な掲示板で、流れて終わってしまう。発信した情報を拡散して
172
いくことを考えた方がいい。変に動くと難しいが、リツイートする等があってもいい
のではないか。

現在 SNS の運用負荷は大きくないのか。また、ジャンルからして変わった人は来ない
のではないか。ナビゲーションは整理できているのか。ページごとの滞留時間は取っ
ているか。

コンテンツの更新がメインなので、実作業はあまり大きくない。今は固めている
段階。ナビゲーションについては表現を変えるような修正はしている。ページご
との滞留時間についてもログは取っている。

アクセスが上がるタイミングは。

コラムの配信後に大きく増える。
■今後、提供すべきコンテンツについて

街元気サイトに学生が使うようなコンテンツを増やすのはどうか。統計データを載せ
たら自分の街の状況がわかるとか、そういう情報がアクセスを増やすのではないか。
さらに自分で診断できるようになると、TM を目指す方が自分でレポートを書けるよう
になる。

文字どおりの基礎でやったらよい。長浜の吉井さんはいつも P/L の重要性を言ってい
る。観光に関する統計データは少ない。街元気風にアレンジした統計データを持って
おくことは大事かなと思う。

商店街の売上調査・ニーズ調査を青森で取り組んでいる。最初は 58%の加盟店から回
答があった。3 回目で 60%くらいになってきた。出してもらえないと補助金ももらえ
ないが、そういった情報は「悪用しない」信用を得ることで出してくれるようになる。
■サイトの管理運営・編集について

こういうサイトは雑誌と同じで編集長が必要。更新されているとはいえ、そのときの
トピックが特集みたいな形でわかるように。編集する人の能力がいる。

編集者を置くことについては同感。合わせて、被災地のまちづくりについて取り上げ
続けてほしい。福島や宮城ではまちづくりは重要なテーマであり続ける。固定的に置
いておくことが必要なのではないか。また、リノベーションが流行っている。北九州
も和歌山も(事例が)ある。登録者から情報を集めながら、編集会議を開き、委員も
メールで情報を提供し、タイムリーな情報を集めるのではどうか。

タイムリーなトピックがあればいいというのはそのとおり。さっきの流れで言えば打
ち上げて、会員の人から情報をもらうのがいいのではないか。参加意識を高めていく
とアクティブになるだろう。

委員会は 2 時間しかない。研修のこともサイトのこともやらなければならない。やっ
ぱりサイトに詳しい先生については事前に研究会、編集会議をやって提示してくれれ
ばありがたい。
173
3.オープン会議およびタウンプロデューサーについて
■オープン会議について

富良野の魅力もあるが、オープン会議はよかったので、またやろうということに当然
なる。オープン会議は続けてほしいとしか言いようがない。

オープン会議はぜひ地方でやってほしい。関心を呼び起こすきっかけにもなる。

オープン会議の取組として海外の事例を紹介してはどうか。参加させながら議論でき
るのがネットの強み。海外の担当者にスカイプで出ていただくのも面白いのではない
か。通訳を付ける必要があるが、人材育成に直結する。

派遣研修に参加してくれた人達に集まってもらって会議をするのもいい。派遣されて
担ってくれている人をどうやってこっちに引っ張り出してくるか。オープン会議の開
催地は多治見がどうかということが話題になっていたようだが、岡崎かもしれないし、
九州かもしれない。

どうやったらタウンマネージャーやタウンプロデューサーになれるかということも重
要ではないか。また、どうやって食べていくのか。それが研修に来る人には必要だろ
う。
■タウンプロデューサーについて

タウンプロデューサーについてはこの事業について手伝いをいただくという位置づけ
で理解しているが、今 23 人いて、期限が 3 月。どうするかという話を次回にはしたい。
これも何人いればいいのかという問題ではない。

タウンプロデューサーについては認められているということがすごく重要。毎年何人
かは増やしていってもいいのではないか。適正規模はあまり考えなくてもよい。動き
があること自体が次の関心を呼ぶ。

23 名に入っていなくても活躍している人はいる。そういう人たちにはぜひなってもら
えばよい。

タウンプロデューサーは、街元気のプロジェクトに何らかの形で協力する応援団だと
理解している。プラスしてもいいと思う。

タウンプロデューサーは数人追加、23 名は継続してお願いしたい。リストアップをす
ることになるので、委員のみなさんにはご推薦をお願いしたい。
以
174
上
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