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自立活動について - 千葉市教育センター

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自立活動について - 千葉市教育センター
知的障害、自閉症・情緒障害
特別支援学級担任のための
ハンドブック
千葉市養護教育センター
自
立
活
動
「自立活動」とは、障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改
善・克服するために必要な知識、技能、態度及び習慣を養い、もって心
身の調和的発達の基礎を培うものです。小・中学校の特別支援学級では、
特設の時間を設定したり、各教科、道徳、外国語活動、総合的な学習の
時間及び特別活動の中で関連を保ちながら指導したりします。
基本は個別指導ですが、人間関係の形成などの目的で小集団指導を行
い、実際の生活に関連づけていくことも効果的です。
1
指導・実践の流れ(例)
ステップ1
実態把握
個々の児童又は生徒について、障害の状態、発達や経験の程度、興味・関心、
生活や学習環境などの実態を的確に把握します。
ステップ2
指導目標の設定
実態把握に基づき、長期的及び短期的な観点から指導の目標を設定します。
ステップ3
自立活動の内容より項目の選定
指導目標を達成するために必要な項目を 6 区分 26 項目の中から選びます。
ステップ4
項目を関連付け、具体的な指導内容の設定
選定した項目を関連付けながら、指導内容を設定します。
ステップ5
授業計画および指導
授業計画を立て実践します。指導には、週時程の中に授業時間を設定して行う
「自立活動の時間における指導」と「教育活動全体における指導」があります。
ステップ6
評価
指導の成果がどのくらい現れているかを評価します。それにあわせ、指導計画
の妥当性も検討し、次の段階の指導へ生かしていきます。
1
2
指導の実際
ステップ1
実態把握
(1)行動観察、諸検査など個々の実態に応じて実態把握を行います。
保護者からの生育歴や家庭での様子の聞き取り、外部機関等からの情報収集も行うことで、
より詳しい実態把握が可能となります。
<参考>
諸検査:児童又は生徒の障害特性等に応じて必要とされる各種の検査を組み合わせて行うこと
ができると、より効果的です。
(下に示したものは比較的よく使われるものです)
田中ビネー知能検査Ⅴ
K-ABC 心理・教育アセスメント
WISC-Ⅲ(Ⅳ)知能検査
遠城寺式・乳幼児分析的発達検査
新版 S-M 社会生活能力検査
ITPA 言語学習能力診断検査
行動観察:
例)①日常生活の中で対象児童・生徒の気になる行動を把握します。
(離席、むやみな発言、自傷行為、他害など)
そうだっ
たのか!
②気になる行動について、どのくらいの頻度で起こるのかを
観察(チェック)します。
→同じサイクルでの観察をしばらく続けると、どの時間帯、
誰と関わっている時など、気になる行動の起こりやすさが
見えてきます。
<参考>
実態把握表:
「校内支援体制はこうつくろうーLD,ADHD,高機能自閉症等の子どものためにー」
(H16 千葉市養護教育センターHP にも記載)
ステップ2
指導目標の設定
(1)実態把握でみえてきた課題に、優先順位をつけます。
(2)現状で一番取り組まなければならないものを目標として設定します。
◇欲張っていくつも目標を立てたり、高い目標を立てたりしてしまうとその後の指導に影響し
ます。
◇個々の障害の状態等は変化し得るものなので、適宜目標を検討し、適切に変更していくよう
な弾力的な対応が必要です。
ステップ3
自立活動の内容より項目の選定
(1)目標に関連し、自立活動の 6 区分 26 項目(表1)の中から必要な項目を選定します。
◇実態によっては 1 つの区分から複数の項目を選ぶ場合もあります。また全く選ばれない区分
がでることもあります。
2
表1
自立活動の区分と項目
区
分
項
目
(1)生活のリズムや生活習慣の形成に関すること。
健康の保持
(2)病気の状態の理解と生活管理に関すること。
(3)身体各部の状態の理解と養護に関すること。
(4)健康状態の維持・改善に関すること。
(1)情緒の安定に関すること。
心理的な安定
(2)状況の理解と変化への対応に関すること。
(3)障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服する意欲に関すること。
人間関係の形成
(1)他者とのかかわりの基礎に関すること。
(2)他者の意図や感情の理解に関すること。
(3)自己の理解と行動の調整に関すること。
(4)集団への参加の基礎に関すること。
(1)保有する感覚の活用に関すること。
環境の把握
(2)感覚や認知の特性への対応に関すること。
(3)感覚の補助及び代行手段の活用に関すること。
(4)感覚を総合的に活用した周囲の状況の把握に関すること。
(5)認知や行動の手掛かりとなる概念の形成に関すること。
(1)姿勢と運動・動作の基本的技能に関すること。
身体の動き
(2)姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用に関すること。
(3)日常生活に必要な基本動作に関すること。
(4)身体の移動能力に関すること。
(5)作業に必要な動作と円滑な遂行に関すること。
コミュニケーション
(1)コミュニケーションの基礎的能力に関すること。
(2)言語の受容と表出に関すること。
(3)言語の形成と活用に関すること。
(4)コミュニケーション手段の選択と活用に関すること。
(5)状況に応じたコミュニケーションに関すること。
ステップ4
項目を関連付け、具体的な指導内容の設定
(1)一つの項目に一つの指導内容ではなく、いくつかの項目を結びつけて指導内容を設定します。
<例>
集団への参加が難しい子ども
=
「人間関係の形成のみ」と考えないようにします。
→心理的な不安がある場合:
「人間関係の形成」+「心理的な安定」+α
→友達への声のかけ方が分からない場合:「人間関係の形成」+「コミュニケーション」+α
など、子どもの実態に合わせていくつかの項目を組み合わせます。
ステップ5
授業計画および指導
(1) 授業時間で行うのか教育活動全体で行うかの位置づけを行い、計画
を立てます。
3
(2)指導と留意点
◇苦手としているところばかりに目を向けないように
課題とされているところを補うための指導が中心となりますが、子どもにとってみれば苦手
なことに毎回取り組むのは嫌なものです。自分の得意としていることを伸ばすことで苦手な部
分を補うという視点を持つことが大切です。
◇指導にこだわりすぎない工夫を
子どもの目指す姿があると、どうしてもそこに近づけたいと思い、教師の側の指導が先行し
てしまいがちです。
「できない」のは子どもの責任ではなく、課題の設定や提示の方法、手立
てがあっていないなどが考えられます。うまくいかない場合は、一人で考えずに、いろいろな
人からアドバイスをもらうことも大切です。
◇スモールステップで課題を設定
子どもの課題にピンポイントに迫る授業もいいのですが、課題設定が高すぎると逆にやる気
を失い、効果が上がらないことがあります。目標に向けて小さな課題をいくつも設定し、その
一つ一つを確実にクリアしていくことで子どもにもやる気が生まれてきます。
◇具体的で分かりやすい内容・方法を設定
授業の内容がわかりやすいということが第一です。また、授業が終わった時に「がんばった!」
と子どもたちが思えるような成就感が味わえるとさらによいでしょう。
ステップ6
評価
(1)指導と並行して無理なくできる評価方法を取り入れます。
(2)評価をした結果、目標が達成されていない場合はその原因を考えましょう。
(手立ての工夫、目標の難易度、指導内容の精選、物的環境の整備など)
◇授業の目標を設定するに当たっては、なるべく測定可能な表現を用いるようにします。
○○を楽しむ
楽しかった内容を1つ以上発表することができる。
見通しを持って生活する
時間割を見て、次の教室へ移動できる。
よく噛んで食べる
一口につき 10 回噛んでからのみこむ。
目標:授業中に席を立ち歩かない。
(どうしてもの場合は先生に報告をする)
6月1日
1 時間目
(生活)
2 時間目
(算数)
3時間目
(国語)
○
報告あり
×
×
◇評価についてはチェックリス
6月2日
6月3日
×
○
6 月4日
トなどを用い、簡単に評価資料を
集められるようにすることも一
つの方法です。
×
○
○
・記録はなるべく簡単に。
○
我慢していた
・特記事項はメモをしておく
と評価に役立ちます。
・
・
・
4
3
留意点
○
自立活動の基本は「個別指導」です。個々の児童生徒の実態を的確に把握し、個別に指導
の目標や具体的な指導内容を定めた“個別の指導計画”を作成します。
自立活動は、個別指導の形態で行われることが多いですが、指導の目標を達成す
る上で効果的である場合は、集団を構成して指導することも考えられます。しかし、
学級全体で自立活動に取り組みたいからといっても、指導計画は個別に作成される
ことが基本であり、最初から集団で指導することを前提とするものではないという
ことは、意識しておきましょう。
○
自立活動の「内容」は、個々の児童生徒の障害の状態や発達の程度等に応じて選定される
ものです。6区分26項目をすべて指導しなければならないわけではありません。
すべての項目を指導する必要はありませんが、“肢体不自由
き」”
、“病弱
だから「身体の動
だから「健康の保持」”
、“発達障害 だから「人間関係の形成」”と
いうように指導の区分をはじめから決めつけてしまわないようにします。
個々の児童生徒の実態把握に基づき、「内容」の中から必要な項目を選定し、そ
れらを相互に関連付けることが重要です。
○ 「自立活動の時間における指導」を教育課程に必ず特設しなければならないわけではあり
ません。特別支援学級では、各教科等※ の中で自立活動を合わせて行っている場合、自立
活動の時間を特設しないことがあります。
この場合、「自立活動」の指導をしないのではなく、各教科等の中で行い、各教
科等の指導計画にそって、自立活動の個別の指導計画を作成します。そして、どの
場面でどの観点で自立活動の指導を行っているかを、はっきり説明できるようにし
ておく必要があります。
また、各教科等の時間だけでなく、休み時間や朝の会・帰りの会、給食の時間な
ど教育活動全体で指導を行っていくという視点が大切です。
※各教科等・・・教科、領域、領域・教科を合わせた指導
5
4
実践例
ステップ①
【自立活動指導計画】
◎自分の思い込みによる行動が多い。
① ◎自分を否定されることや思うことと違う展開になることでパニックを起こす。
実 ◎一方的なかかわりが多い。
(相手の都合に関係なく)
態 ◎作業に自分から取り組もうとしない。(自信がなく、始めからやってもらおうとする。)
把 ・集中が続かない。
(聞きとりも含む)
◎は指導目標に反映させた実態
握 ・物怖じしない。
・明るく、ムードメーカー的存在。
ステップ②
②
指 ・周囲の人の都合や状況を見ながら、人とかかわれるようにする。
導 ・自己肯定感を持ち、自分に自信を持つ。
目 ・コミュニケーションのルールを身につける。
標
ステップ③
③ 健康の
心理的な安定
選 保持
定
情緒の安定 状況の理解
さ
に関するこ と変化への
れ
と
対応に関す
た
ること
項
目
環境の 身体の コミュニケー
把握
動き
ション
集団への参
状況に応じ
加の基礎に
たコミュニ
関すること
ケーション
に関するこ
と
人間関係の形成
他者の意図
や感情の理
解に関する
こと
自己の理解
と行動の調
整に関する
こと
④
・一方的ではなく、相手が ・自分に自信が持てるよ ・他の人とのコミュニケー
具体的
今、どのような心理状況
う、自分のできているこ
シ ョン にお けるル ー ル
な指導
に ある のか を考え な が
とを確認していく。
などを個別に学習する。
内容
ら接する。
ステップ④
6
<各教科・教育活動全体での取組>
指導内容
ステップ⑤
場面
清掃
活動・手立て
○清掃分担の相談
・清掃分担を話し合う中で、自分のしたいことを押
し通すのではなく、人の意見も聞いて結論を出す
一方的ではなく、相手が今、
ように促す。
どのような心理状況にある
国語
のかを考えながら接する。
○物語文での心情理解
・登場人物がどのような気持ちかを、自分に置き換
えて考えるようにする。
学活
○発言の内容・タイミング
・司会進行の生徒が困っているときに、文句を言っ
たり、勝手に進行役を代わるような行動をするの
ではなく、待ったり、わからないことを確認した
りするような行動をとれるように促す。また、正
しい行動がとれたときにはほめる。
・自分が同じ立場になったらどのように対応してほ
しいかを考えるようにする。
自分に自信が持てるよう、
学活
自分のできていることを確
給食
認していく。
清掃等
図工・美術
○当番活動の確認
・学活の進行や清掃、給食当番等の活動が確実にで
きたら、ほめる。
○作品の評価
作業
・ほかの人と比べるのではなく、自分が頑張ったと
家庭科等
ころ、よくできたところを見つけ、評価する。
国語
○丁寧な言葉遣いの学習
・相手にあわせた言葉遣いや態度を学習する。
○電話の応対
他の人とのコミュニケーシ
・相手の顔が直接見られない場面で、用件を適切に
ョンにおけるルールなどを
伝える練習をする。
個別に学習する。
・相手が不在の場合に伝言を頼むなど、状況に応じ
てその場で対応を考えることを知る。
英語
(外国語活動)
○わからなかった時の対応
・英語の意味がわからなくなった時、態度ではなく、
言葉で意思を伝えることを学習する。
―家庭との連携―
○がんばりカードの記入、確認
・その日に学校でがんばったことをノートに記入し、担任と評価をします。その後、家庭でも学
校でのがんばりをもとに話しあってもらうとよいです。
・家庭でも手伝いなどのがんばったことがあれば記入し、家庭と学校の双方でがんばりを認め、
支えていくようにしましょう。
7
<自立活動の時間における指導>
自分に自信が持てるようにする(情緒の安定をはかる)授業
1
本時の題材
2
本時の内容に関連した自立活動の区分及び項目
例
*個別指導
「すてきな高校生(先輩)になるために」
・心理的な安定
(1)情緒の安定に関すること
目標はなるべく具体的に。
・人間関係の形成
(2)自己の理解と行動の調整に関すること
評価しやすい内容で。
(4)集団への参加の基礎に関すること
3
本時の目標
①自分の理想の高校生(先輩)像をイメージし、具体的な姿を3つ以上挙げることができる。
②今後気をつけていくべきことを自分で考え、ルールブックとしてまとめることができる。
4
学習過程
本時の指導
時配
教師の支援
評価の観点
・号令により挨拶をする。
つ
か
学習内容と活動
5分
む
実態(集中力等)に応じて時間設定は
・本時の活動内容を確認する。
柔軟に(この事例は30分展開)。
・自分がイメージするすてきな高 ・どんな高校生(先輩)になりたいかという ①
校生(先輩)の姿を考え、発表
理想をそのまま引き出せるようにする。
する。
・高校のパンフレットなど視覚からもイメー
ジしやすい資料を提示する。
内容は本人の興味・関心のあることがよい。
・すてきの捉え方が、外見のみやずれている
将来のイメージから現状の課題に結びつける
場合は適宜修正する。
のも効果的。
活
動
23 分
す
る
・自分で決めた気をつけるべき項 ・自分で確認した項目を「ルールブック」と ②
目をルールブックの用紙に書
してまとめ、不適切な行動が出た時にそれ
く。
を使って確認をする。
・本時の授業内容を確認する。
ま
と
め
・すてきな高校生(先輩)に自分 ・発表したイメージをもとに、教師側でいく
がなるために、どんなことに気
つか項目(場面)を分類していく。
をつけたらよいか考え、発表す ・行動目標(~できる人)のような形で示し
る。
ていく。
・今の自分の生活を振り返り、具 ・提示した行動目標を受けて、具体的に現在
体的に気をつけていくことを
の生活の中で気をつけていくべきことを
考える。
例示していく。
・場面を具体的に示し、なるべく自分で対処
方法を考えられるようにする。
授業後は、作成したものを机の脇
2分
・終わりの挨拶をする。
に下げ、日常の中での意識づける。
る
5
本時の評価
①自分の理想の高校生(先輩)像をイメージし、具体的な姿を3つ以上挙げることができたか。
②今後気をつけていくべきことを自分で考えルールブックとしてまとめることができたか。
8
相手の気持ちを考えることを促す授業
1
2
*全体指導
本時の題材 「どうやって友達を誘う?」
本時の内容に関連した自立活動の区分及び項目
・人間関係の形成
3
例
(2)他者の意図や感情の理解に関すること
・コミュニケーション(5)状況に応じたコミュニケーションに関すること
本時の目標(この中から一人に1~2の目標を設定する。)
①ロールプレイを演じる中で感じた自分の気持ちを発表することができる。
②ロールプレイを見た感想を発表することができる。
③友達の気持ちを考慮した声のかけ方を考えることができる。
④表情を見て相手の気持ちを予想し、発表することができる。
4
学習過程
つ
か
む
全体、グループ、
個別指導を効果的
に。
本事例は、グルー
プ指導でロールプ
レイを一度実施。
それを全体の場で
発表という計画。
⑤グループで相談して、適切な声のかけ方のロールプレイを演じることができる。
本時の指導
時配
学習内容と活動
・号令により挨拶をする。
・本時の活動内容を確認する。
教師の支援
・全員が前を注目し、挨拶をする姿勢になっ
ているか確認する。(T1)
評価の観点
表情あてゲーム
①顔だけ示された写真を見て、ど ・思ったことをどんどん発表できるようにテ ④
んな感情なのか発表する。
ンポよく進める。(T1)
10 分 ②何をしてそのような表情にな ・顔の表情だけでなく、全体を見て初めてわ
っているのか予想する。
かる感情があることを伝える。
(T1)
③写真の全体を見せ、何をしてい
るところかを答える。
P11 資料1参照
◇うれしくて泣いている人
◇うれしくて喜んでいる人
◇真剣に集中している人
友達への声のかけ方について考えよう!
・グループ活動の児童生徒がロー ・ロールプレイがうまくいかない場合は、適
ルプレイを行う。
(3 パターン)
宜サポートをする。(T1)
◇「友だちを遊びに誘いたいが、 ・見ている児童生徒に注目するポイントを伝
友だちは真面目な表情で本を
えながら進める。(T1)
読んでいる。」という場面での
ロールプレイ
P11 資料2参照
活
動
す
①②
・見ていて思ったことや感じたこ
30 分
とを発表する。
・声をかけられた側はどのような
気持ちだったか発表する。
る
ま
と
め
る
・意見が出にくい時は、パターンごとに分け ①
て確認していく。
・実際に演じた児童生徒に聞く。
③⑤
・どのような声のかけ方が好まし ・見ていた児童生徒に、予想するように伝え
いか、グループで考える。
る。
・それぞれのグループにサポートに入る。
・グループごとにロールプレイを (T1、T2、T3)
発表する。
・ロールプレイを行っていない児童生徒に演
技をするように促す。
(T1、T2、T3)
・人に声をかける時のポイントを ・グループごとのロールプレイを評価し、そ
全体で確認する。
の中からポイントを抜き出す。
(T1)
10 分
・振り返りシートに記入する。
・終わりの挨拶をする。
9
5
本時の評価
①ロールプレイを演じる中で感じた自分の気持ちを発表することができたか。
②ロールプレイを見た感想を発表することができたか。
③友達の気持ちを考慮した声のかけ方を考えることができたか。
④表情を見て相手の気持ちを予想し、発表することができたか。
⑤グループで相談して、適切な声のかけ方のロールプレイを演じることができたか。
~児童・生徒の自己評価(例)~
振り返りシート
年
あなたのレベルはいくつ?
ぬりましょう。
組 氏名
あてはまるレベルまで色を
・簡単に記入できるものを準備。
○ 授業には楽しく参加できましたか?
・「よくできた」「できなかった」の評
価より、レベルいくつ?
0
50
100
などの方
が子どもは考えやすい。
○ よりよい友達の誘い方を考えることができましたか?
0
50
100
○ 友達に声をかけるときには、どんなことに気をつけた
いですか?
・複数担任で授業を行う場合、事前に授業の
視点を担任全員で確認しておく。
・担当生徒を決め、チェックリストを用いる
と評価しやすい。
・担当を決めてチェックをした場合でも、授
業後、担任全員で意見交換をするとよい。
いろいろな角度・視点からの評価が可能と
なる。
~教員の評価(例)~
名
前
感想の発表
○○
○○
○
△△
△△
○
□□
□□
話し合い
○
意見言った
△
うなずきあり
…
10
備
考
ゲームやる気十分。
資料1
表情あてゲーム(一例)
○写真を順次見せていきながら、どのような気持ちか質問する。
「この人は今どんなきもちかな?」
→ 「怒っている?」「不機嫌なのかな?」
「本を読んでいるだけなんだ。
」
「集中していると怒ったようにも見えるね。」
資料2
ロールプレイ
No.1
<断られたら逆ギレ>
No.2
<相手の気にしていることを言い、気を引く>
A:
「あー、休み時間だ。B くんと遊ぼっと。
(B に近づく)
B くん、遊ぼうよ。」
(A は B の体にしつこくさわる)
B:
「やだ。やめてよ。」
A:
「いいじゃん。ちょっとだけ。」
(A はしつこく体をゆさぶる)
B:
「今、本読んでるの。しつこいんだよ。
」
A:
「あーもう怒った。このこのこのー。」
(A は B の髪の毛をくしゃくしゃにする)
B:「
」
C:
「あー、休み時間だ。D くんと遊ぼっと。
(D に近づく)
D くん、チーズケーキ食べるー?」
D:
「いらないです。
」
C:「D くん、○○校長先生。
」
D:
「○○校長先生です。もー、うるさいです。
」
C:「D くん、△△先生がきたー。
」
D:
「わー。
」
ロールプレイのセリフを
考えさせるのも活動の一つ
No.3
<一方的にしゃべる>
E:
「あー、休み時間だ。F くんと遊ぼっと。
(F に近づく)
F くん、総武線の駅の名前知ってる?」
F:
「うーん?」
E:
「じゃあ、千葉から言うね。千葉、西千葉、稲毛、新検見川・・・」
F:
「それで?」
E:
「ごめんごめん、おもしろくなかった? じゃー、パンの作り
方教えてあげるね。まずは小麦粉をボールに入れて・・・」
F:
「もー。
」
11
となる。
Fly UP