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講演資料(2494 KB)
デジタルビジネス時代における
我が国経済の成長に向けて
平成27年7月
経済産業省
商務情報政策局
本日の内容
1. ITによるビジネスの変化
2. 『日本再興戦略』改訂2015
3. 「攻めのIT経営銘柄」について
2
1.ITによるビジネスの変化
3
ITによるビジネスの変化
ITによって、ビジネスの変化が加速している
ITベンチャーの自動車産業への
新規参入と変革
音楽販売のビジネスモデルのシフト
収録媒体の販売
現Paypalの創業者
イーロン・マスク氏が
テスラモータースを設立
ダウンロード販売
ストリーミングサービス
ソフトウェア技術も活用し、
自動車市場に新規参入
自動運転機能を備えた車両を
すでに市場に投入
今夏、ソフトウェアのアップデート
で利用可能となる予定
Googleも完全自動運転機能を
備えた車両を開発中
今夏からカリフォルニア州
マウンテンビューの公道で
テストを開始予定
テクノロジの進展により、ビジネスモデルが大きく
シフト
2014年の米国の音楽市場は69億7000万ドル
売上額の内訳は、
CD販売
18.5億ドル(12.3%減)
デジタルダウンロード
25.8億ドル(8.7%減)
ストリーミングサービス
18.7億ドル(29%増)
日本においても今年から複数のストリーミングサー
ビスが本格展開を開始
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ITによるビジネスの変化
オックスフォード大学による研究の結果では、
「今後20年で、現在のアメリカの雇用の約47%は、
コンピューターに取って変わられる可能性が高い」
と分析
各職業がコンピュータに置換される可能性での分布(全702業種)
(職業数)
180
160
140
120
100
80
60
40
20
0
168
コンピューターに
置換される可能性が
50%以上
171
置換が見込まれる職業(一部抜粋)
93
52
37
32
33
28
171の職業については、
今後、置換される可能性が90%超
56
32
~10% 10-20% 20-30% 30-40% 40-50% 50-60% 60-70% 70-80% 80-90% 90%~
コンピュータに置換される可能性
(下記出展資料より経済産業省作成)
 レジ係
 調達事務担当者
 融資担当者
 税務申告者
 保険販売員
 電話営業
 スポーツ審判員
 データ入力者
 組立ラインスタッフ
 郵便局員
 運転手(タクシー等)
 ホテルの受付係
 苦情処理係
 法務アシスタント
 秘書
 ツアーガイド
 銅版画工と彫刻師
etc・・・
置換される可能性が低い
置換されにくいと見込まれる職業(一部抜粋)
 警察
 ダンサー
 ミュージシャン  心理学者
etc・・・
置換される可能性が高い
出典: THE FUTURE OF EMPLOYMENT : HOW SUSCEPTIBLE ARE JOBS TO COMPUTERISATION?
『雇用の未来—コンピューター化によって仕事は失われるのか』
オックスフォード大学 マイケル・A・オズボーン カール・ベネディクト・フライ
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ITによるビジネスの変化
テクノロジーの進展に伴うビジネスのシフトにいち早く対応し、
新たなビジネスモデルの創出と、市場の獲得に取り組むことが重要
既存の職業がテクノロジーにより代替される例は過去においても多く存在
(テクノロジーの進展で代替された職業の例)
ボウリングのピンを並べる係
電話交換手
目覚まし係
他方で、新たな産業と職業が創出
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2.『日本再興戦略』改訂2015
7
『日本再興戦略』改訂2015 -未来への投資・生産性革命-
改訂された成長戦略においては、
新たなビジネスへの挑戦の重要性が明記
第一 総論(一部抜粋)
日本再興戦略改訂の基本的な考え方
「日本再興戦略」改訂2015
-未来への投資・生産性革命-
(平成27年6月30日決定)
(アベノミクス第二ステージ)
今後とも経済の好循環を維持し、そして持続的な成長路線
を辿っていけるかどうかは、従来の単なる延長ではない、
「生産性革命」を成し遂げられるかどうかにかかっている。
英断をもって過去の成功体験と決別し、未知なる世界に
新たな一歩を踏み出す時である。
8
『日本再興戦略』改訂2015 -未来への投資・生産性革命-
ITを活用し、迫り来る変革にいち早く挑戦することが重要
改訂戦略における鍵となる施策
(一部抜粋)
1.未来投資による生産性革命
(2)新時代への挑戦を加速する(「第四次産業革命」)
ビジネスや社会の在り方そのものを根底から揺るがす
「第四次産業革命」とも呼ぶべき大変革が着実に進みつつ
ある。IoT・ビッグデータ・人工知能時代の到来である。
国際競争を戦ってきた企業や産業が短期間のうちに競争
力を失う事態や、高い付加価値を生んできた熟練人材の知
識・技能があっという間に陳腐化する事態が現実のものと
なるおそれすらある。
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3.「攻めのIT経営銘柄」について
10
「攻めのIT経営銘柄」について
企業のIT投資と生産性の間には相関関係が存在
 米国MITの調査においては、企業のIT投資と生産性の間には相関関係があると結論。
IT投資と生産性の相関
高
IT投資と企業の生産性に
ついて、明らかな相関関係
が確認できる
Erik Brynjolfsson
生産性
(エリック・ブリニョルフソン)
(業界平均=1.0)
MITスローンスクール教授
MITセンター・フォー・eビジネス最高責任者
クリントン政権“IT政策特別チーム”中心メンバー
数々の著名学術誌の編集委員やタイム誌の
エコノミストとしても活躍
低
(業界平均=1.0)
(従業員1人当たり)
IT投資
“Beyond the Productivity Paradox:
Computers are the Catalyst for Bigger Changes”
Erik Brynjolfsson and Lorin M. Hitt
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「攻めのIT経営銘柄」について
他方、日本ではITの活用がコスト削減にとどまっている
 米国では「製品やサービス開発強化」「ビジネスモデル変革」等の攻めのIT投資に注力。
一方、日本では、「ITによる業務効率化/コスト削減」に主眼が置かれている状況。
 米国と比較し、日本の経営者のITの重要性に対する認識は、低い水準にとどまる。
IT予算を増額する企業における、増額予算の用途
出典:一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)、IDC Japan
「ITを活用した経営に対する日米企業の相違分析」調査結果(2013年10月)
経営者のIT/情報システム投資の
重要性に対する認識
出典:一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)、IDC Japan
「ITを活用した経営に対する日米企業の相違分析」調査結果(2013年10月)
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「攻めのIT経営銘柄」について
「攻めのIT経営銘柄」の公表
○「攻めのIT経営」とは、ITの活用による企業の製品・サービス強化やビジネスモデル変革を通じて
新たな価値の創出やそれを通じた競争力の強化に戦略的に取り組む経営のこと。
○「攻めのIT経営」に積極的に取り組む企業を株式市場で評価する環境を構築するため、東京証券
取引所と共同で、「攻めのIT経営銘柄」を創設。業種区分(33業種)毎に1社を選定。
○18社を攻めのIT経営銘柄として選定、本年5月に公表。
 3本の矢印は、ビジネスにおける3種類のIT活用を表現
① 「維持」のためのIT活用
② 「改善」のためのIT活用
③ 「革新」のためのIT活用
 維持、成長、革新へとIT活用の目的が進展することが、
Competitive IT Strategy Company
企業の成長に繋がっていくというメッセージを矢印の大きさで表現。
 「攻めのIT経営銘柄」の取組を通じ、我が国における「攻めのIT経営」
が一層推進されることを期待。
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「攻めのIT経営銘柄」について
「攻めのIT経営銘柄」選定企業(18銘柄、業種順)
銘柄コード
企業名
業種
1928
積水ハウス株式会社
建設業
2502
アサヒグループホールディングス株式会社
食料品
3402
東レ株式会社
繊維製品
7947
株式会社エフピコ
化学
5108
株式会社ブリヂストン
ゴム製品
5411
JFEホールディングス株式会社
鉄鋼
6301
株式会社小松製作所
機械
6501
株式会社日立製作所
電気機器
7201
日産自動車株式会社
輸送用機器
7731
株式会社ニコン
精密機器
7862
トッパン・フォームズ株式会社
その他製品
9532
大阪ガス株式会社
電気・ガス業
9020
東日本旅客鉄道株式会社
陸運業
9467
株式会社アルファポリス
情報・通信業
8031
三井物産株式会社
卸売業
8316
株式会社三井住友フィナンシャルグループ
銀行業
8766
東京海上ホールディングス株式会社
保険業
8439
東京センチュリーリース株式会社
その他金融業
平成27年5月26日公表
「攻めのIT経営銘柄」について
投資市場においても、各企業によるITの活用に注目
平成27年5月27日(水)
日本経済新聞
平成27年6月29日(月)
日本経済新聞
平成27年7月2日(木)
日本経済新聞
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「攻めのIT経営銘柄」について
「攻めのIT経営銘柄」選定企業に通じる特徴
1.経営トップ
 ITについて高い関心を有している。
 情報システムの刷新に自ら取り組んでいる。
 情報セキュリティリスクを認識し、対応している。
2.人材
 事業部門にIT人材を配置している。
 社内においてIT人材を育成している。
3.取組
 「事業革新のためのIT活用」を他社に先駆けて開始。
 積極的に株主等に向けてITに関する取組を説明している。
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経済産業省の今後の対応
1.「攻めのIT経営」の推進
 「攻めのIT経営銘柄」における企業の評価方法を改訂・公表。
 「攻めのIT経営」の成功のためのポイントを示す。
2. 情報発信の促進
 各企業におけるITに関する取組について、投資家等に向けて
情報発信を行う際のガイドラインを策定する。
3. 新たなビジネスへのチャレンジの推進
 ベンチャー創出を促進するとともに、大企業とベンチャーの連携
による新たなビジネスへのチャレンジを促進する。
17
御静聴ありがとうございました
(お問い合わせ先)
経済産業省
商務情報政策局
情報処理振興課
TEL: 03-3501-2646
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