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KAISEI AREA
KAISEI AREA
Sustainability Report
2012
富士フイルム 開成地区 宮台開発センター/先進研究所 サステナビリティレポート
ごあいさつ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............................ 1
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
開成地区の概要
開成地区の概要/環境負荷 ........................... 2
富士フイルムグループ グリーン・ポリシー . ....... 3
開成地区環境方針 .. . . . . . . . . . . . ........................... 3
環境マネジメントシステム(ISO14001). ............ 4
環境マネジメント組織体制 .. ........................... 4
重点課題に対する成果の概要 . ....................... 5
特集 クォリティ オブ ライフの向上…… … … …
6
メディカルシステム分野:レーザーと画像処理
で、がんの早期発見を目指す
ヘルスケア分野:写真で培った技術を進化させ、
美しさの可能性を広げる
環境保全活動
環境配慮設計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............................ 8
■編集方針
本レポートは富士フイルム(株)の開成地区に所在
する下記研究機関および事業部の 2010、2011 年度
における環境・安全活動と実績をまとめたものです。
編集に当たっては環境省および GRI 発行のガイドラ
インを参考にしました。
■対象組織
R&D 統括本部
先端コア技術研究所
有機合成化学研究所
医薬品・ヘルスケア研究所
メディカルシステム開発センター
アドバンスト マーキング研究所
解析技術センター
ソフトウエア開発センター
画像技術センター
生産技術センター ES
知的財産本部
事務部
技術戦略部
メディカルシステム事業部
人事部
廃棄物発生量の削減と有価物化の推進 ........... 10
化学物質の管理 .. . . . . . . . . . . . . . . ............................ 10
ゼロエミッションの継続・維持 . ...................... 10
環境関連法規の順守状況
測定地点 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........................... 12
水質 .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........................... 13
大気/ VOC . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............................ 15
騒音・振動・臭気 .. . . . . . . . . . ........................... 16
PRTR . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............................ 17
環境年表 .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ............................ 17
労働安全衛生・教育
安全衛生活動 .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........................... 18
教育・訓練 .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ........................... 19
地域とのコミュニケーション ........................... 20
サステナビリティ会計 . . . . . . . . . ............................ 21
私たちは、地球の豊かな自然環境を守り、次世代に残していく責任がありますが、人間の社会活動がもたらす
環境の悪化は依然として大きな脅威であり、人類共通の問題として取り組んでいくことが求められています。特に
日本では、昨年発生した東日本大震災と、それに続く福島第一原子力発電所事故の甚大な被害を経験し、安全な
環境の維持と、日常生活や経済活動を支えるエネルギーの確保を両立していく難しさをあらためて実感しています。
そうした中で、先進の科学技術の応用により、環境負荷の少ない産業構造、生活スタイルを確立していくことの重
要性がますます高まっています。
富士フイルムは、企業理念として「先進・独自の技術をもって、人々のクォリティ オブ ライフのさらなる向上に
寄与する」ことを掲げ、
「富士フイルムグループ グリーン・ポリシー」を制定し、
「製品・サービス・企業活動におけ
る高い " 環境品質 " を実現することで " 持続可能な発展 " に貢献する」ことを目指してグループ全体で環境活動に取
り組んでおります。
富士フイルム開成地区は、水の豊かな足柄平野に1981年に宮台技術開発センターとして開所し、2006 年に開所
した先進研究所とともに富士フイルムグループの研究の中核として、メディカル機器システム、高機能性材料、印
刷機器・材料、ヘルスケア製品の開発を行っております。
グリーン購入・調達 . . . . . . . . . . . ............................ 8
省エネルギー活動とCO2 排出量削減、資源の有効活用.... 9
ごあいさつ
■参考にしたガイドライン
環境省「環境報告ガイドライン
〜持続可能な社会をめざして(2007 年版)」
GRI「サステナビリティ・リポーティング・ガイドライン 2006」
■対象期間
2010、2011 年度(2010 年 4 月〜 2012 年 3 月)
* 一部 2012 年度も含む
1998 年に認証を取得した環境マネジメントシステム ISO14001の仕組みを維持・発展させながら運用し、自然環
境との調和および地域社会との共生を大切にし、周辺環境の維持・向上とともに環境に配慮した製品の開発に取
り組んでおります。
近年の具体的な重点実施内容は、主に以下の4点です。
●製品の環境配慮設計の取り組みとして、欧州の REACH 規則への対応、LCA(ライフサイクルアセスメント)評
価の継続的な実施に加え、2014 年の医療機器の RoHS 指令対応の開始に向け、内視鏡を含めた医療機器の
■お問い合わせ先
R&D 統括本部 事務部 環境・安全グループ
TEL (0465)
:
86-1116
FAX (0465)
:
86-1003
環境配慮設計に取り組んでいます。
●宮台開発センターでは、継続した省エネ型の空調設備への更新、先進研究所では、太陽電池・地下冷却水貯
留システムなど、最新の省エネ設備の稼働、タスクアンビエント照明(個々のデスクで手元の明るさを確保し、
周囲の明るさはやや落とした照明)の採用などを実施し、CO2 排出量削減を達成しました。
●廃棄物量削減のため、機器類に含まれている金属や、紙・プラスチック類の再資源化を進めるとともに、分
別の徹底や従業員教育も行っています。
●環境品質マネジメントシステムについては、外部機関による定期監査を含め、システム運用の改善や研究・開
発テーマに根ざした取り組みを進めています。
今後とも環境に配慮し、地域社会の皆さまと良好なコミュニケーションを図りながら、研究開発活動を遂行し
てまいりたいと考えております。 この「サステナビリティレポート 2012」により、私どもの環境への取り組みをご理
解いただくとともに、皆さまからのご指摘、ご意見、ご指導を賜れれば幸いと存じます。
2012 年 10 月
富士フイルム株式会社
執行役員
R&D 統括本部 先端コア技術研究所長
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
1
開成地区の概要
富士フイルムグループ グリーン・ポリシー
●創立 1981 年 10 月 16 日
開成地区の概要
開成地区の概要/環境負荷
基本方針
“持続可能な発展” は 21 世紀の地球、人類、企業にとって最重要課題である。
メディカルシステム事業部
メディカルシステム開発センター
宮台開発センター
●敷地面積 32,021m2
●建物面積 28,365m2
画像技術センター
ソフトウエア開発センター
開成地区
●従業員数(社員)1,563名
●主要開発品目
●医療用機器およびデバイス
●ライフサイエンス機器
●インクジェット機器
●医療・ヘルスケア・機能性材料の研究
●画像技術・ソフトウエア・解析技術の研究
世界の富士フイルムグループ各社は、環境・経済・社会のすべての面において
確実で一歩先行した取り組みにより先進企業となることを目指す。
我々は、製品・サービス・企業活動における高い “環境品質” を実現することで、
特集
宮台開発センター
開成地区
顧客満足を達成するとともに、“持続可能な発展” に貢献する。
アドバンスト マーキング研究所
環境保全活動
開成地区環境方針
医薬品・ヘルスケア研究所
知的財産本部
事務部
開成地区は、人々のクォリティ オブ ライフのさらなる向上に貢献するため、
人事部
医療用、産業用システムの技術・商品開発並びに、
先 進 研 究 所
有機合成化学研究所
労働安全衛生・教育
異分野異技術を融合した先進・独自の新たな差別化技術・商品の研究開発を進めており、
先進研究所
●敷地面積 29,500m2
●建物面積 59,000m2
先端コア技術研究所
富士フイルムグループ グリーン ・ ポリシーに基づき、自然環境との調和及び地域社会との共生を大切に
し、健全な環境の維持 ・ 向上を図るための環境管理活動を最重要課題の一つとして推進する。
解析技術センター
生産技術センターES
1. 事業活動を通じた環境負荷の削減
技術戦略部
(2012 年 9 月 30 日現在)
・商品開発においては、ライフサイクル全体を見た環境負荷の削減、及び環境有害物質の使用削減を推進する。
地域とのコミュニケーション
・環境負荷が出来るだけ小さい商品(物品及びサービス)の優先的購入・調達(グリーン購入、調達)を推
進する。
・環境負荷の削減を考慮した技術の開発、及び環境配慮設計を盛り込んだ要素技術の研究を推進する。
環境負荷概要(2011 年度)
2.環境目的 ・ 目標を策定の上、その実現を図り、年に一度開成地区「環境方針」と共に
見直すことにより、 環境マネジメントシステムの継続的改善を推進する。
大気排出
3.環境関連の法規制、同意した協定、並びに富士フイルムグループ グリーン・ポリシーを順守する。
4.定常業務はもちろん、非定常業務及び事故等の緊急時においても、
地域社会に迷惑をかけないように、 汚染の予防 ・ 防止を徹底する。
廃棄物
エネルギー・水
●電気
28,812MWh /年
(太陽光発電
77.3MWh /年)
●重油
0kL /年
●プロパンガス
0 トン/年
●都市ガス
2,048 千 Nm3 /年
●井水、町水
15,355 トン/年
0 トン/年
0 トン/年
2.0 トン/年
0 トン/年
442 千 m3
/年
サステナビリティ会計
● CO2
● VOC
● SOx
● NOx
●ばいじん
●リサイクル
●自家処理
5.上記 3 に基づき基本的考え方を認識し、開成地区「環境方針」に沿った行動を行うように
598 トン/年
0 トン/年
従業員の教育を行い、環境改善に対する認識と技能の向上を図る。
6. 環境活動の情報開示による地域社会との良好なコミュニケーションを確保する。
研究・開発・
製造工程
有価物*
343 トン/年
* 廃棄物の一部を有償で販売できるように
分別と処理を見直したもの
なお、開成地区「環境方針」は、組織で働く人、組織のために働く人全てに周知する。
また、社外からの要求・その他必要に応じて、社外に公表する。
制定 1997 年 6 月 11 日
改訂 2009 年 4 月 13 日
2
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
3
開成地区の概要
重点課題に対する成果の概要
項目
に基づく環境マネジメントシステムを用いて、レス
ポンシブル・ケア(RC)を確実に進めています。これ
は右図のように、環境改善目標を立て、その計画を確
実に実施し、結果の確認に基づきさらなる改善を行っ
て、PDCA サイクルを回しながら継続的に改善を進め
るシステムです。
2011 年度は、本来の業務に根ざした環境課題の取り
上げ方や環境目的目標実施計画の具体性について改善
目 標
2010・2011 年度実績
自己評価
関連ページ
●欧州 RoHS 指令の対象となる医療機器について、先行調査
1)海外法規制対応
(欧州 RoHS 指令、REACH 規制)
を開始し、対象部品について問題がないことを確認しまし
た。
★★★
●欧州 REACH 規制の対応が必要な追加物質についての調査を
8 ページ
開始しました。
2)製品環境負荷の低減
を行い、内部監査を実施しました。2012 年 2 月に外部
●製造用途化学物質リスクアセスメントを、商品化計画の節
目で実施しました。
特集
開発商品の
環境パフォーマンスの改善
私たちは、国際規格の ISO14001(1998 年認証取得)
開成地区の概要
環境マネジメントシステム(ISO14001)
★★★
● 2010 年度は、宮台開発センターに L 棟新築稼働、先進研究
審査機関による審査にて認証継続を達成しました。
エネルギー・
環境マネジメント組織体制
全社 FRC 委員会
B 棟の空調機更新に伴う省エネルギータイプ空調機の導入
や、先進研究所の給排気ファンの夜間・休日の風量ダウン
といった省エネルギー施策により、開成地区全体としての
1)CO2 排出量
(電気、熱エネルギー)の削減
CO2 原単位(単位面積あたり)は約 3%改善しました。
● 2011 年度は、先進研究所の新規実験室の設置によりエネ
★★★
9 ページ
★★
10 ページ
★★★
19 ページ
★★★
10 ページ
★
-
★★★
19 ページ
ルギー負荷が増加しました。CO2 排出量としては 2010 年
労働安全衛生・教育
排出量削減、資源の有効活用
CO2
環境保全活動
所は新規研究室の設置により、CO2 排出量は 2009 年度と
比べて 1,036 トン増加。しかし、宮台開発センター D 棟・
度比で 72 トン増加したものの、東日本大震災に伴う電力
総量規制対応で、原動設備温度・風量等の設定変更および
運転時間短縮や居室 ・ 実験室の照明の間引き、エアコンの
省エネルギー設定、OA 機器の省エネルギー設定を強化し
たことにより、CO2 原単位(単位面積あたり)は約 4%削
減できました。
● 2010 年度、2011 年度と、研究規模の拡大とそれに伴う人
地域とのコミュニケーション
員増により廃棄物が増加しています。今後も特に医薬品
2)廃棄物の増加抑制
関連や高機能材料の開発強化が見込まれており、廃棄物
分別のさらなる徹底・見直しによる廃棄物の有価物転用
委員会
RC 委員メンバー:各部門長
委員長
:環境管理責任者
EA 委員メンバー:各部門より 1 名選出
委員長
:EA 委員
委員メンバー
:各研究グループより選出
内部環境監査員
*1 RC:Responsible Care
*2 EA:Environmental Association
EMSの継続的改善
各部門環境推進委員会
(各部門システムの運用・実施)
が必要になっています。
:先端コア技術研究所 所長
●宮台開発センター、先進研究所それぞれで、年2回の排水
1)環境異常のゼロ化と緊急対応力強
化
異常対応訓練に加え、オイル漏洩対策説明会を出入り業者
約 170 名に対して実施。対策実施状況のアンケート活動や
啓蒙ポスターの掲示も行い、出入り業者のオイル漏洩への
サステナビリティ会計
「開成地区」EA*2 委員会
委員長
環境汚染リスクの低減
「開成地区」RC*1
注意喚起を促しました。
2)化学物質管理方法の強化
●全社のリスク評価方法の変更に対応し、より一層、作業者
への暴露を考慮した評価を行いました。
●内部環境監査にて、各部門が環境法順守を確実に実施して
1)法的およびその他組織の定めた
事項の順守強化
いることを確認しました。
●担当者変更による順守事項の抜けもれ防止のため、法的要
求事項の見直しと力量強化を行い、法対応力を強化します。
●新人・異動者への教育内容をより分かりやすいものへと改
2)環境教育の推進
善しました。
●内部監査員教育を実施し、内部監査員を増員しました。
★ ★ ★ …十分成果がありました ★ ★ …成果がありました ★ …もっとがんばります
4
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
5
特集 クォリティ オブ ライフの向上
メディカルシステム分野:レーザーと画像処理で、がんの早期発見を目指す
ムなどの医療用機器の開発を行っています。
富士フイルムは、鼻からの挿入で苦痛の少ない「経
がんの診断では、病変が小さい早期の段階で発見し、
鼻内視鏡」や、小腸の検査・処置を容易にした「ダブ
治療に結び付けることが重要です。内視鏡検査では、粘
ルバルーン内視鏡」など、独自技術を生かした斬新な
難しいとされています。
開発チームのメンバー
左より、大谷 健一さん、蔵本 昌之さん
新世代内視鏡システム
のレーザー光を自在にコントロールする技術と、独自
従来のハロゲンやキセノンに代わ
る光源として、2 種類のレーザー
を搭載。写真分野・医療分野で培っ
たレーザー制御技術を応用するこ
とにより、早期がんに特徴的な粘
膜表層の微細血管などの変化を強
調した画像観察が可能になりまし
た。
要な情報といわれている粘膜表層の微細な変化を強調
した画像観察が可能になりました。
当社の新世代内視鏡システムは、波長の異なる「白色
光観察用レーザー」と「狭帯域光観察用レーザー」の2
種類を搭載しました。
「白色光観察用レーザー」は、蛍
光体に照射することで通常の観察に適した白色光を発光
させ、自然な色の画像をモニター上に再現します。
「狭
帯域光観察用レーザー」は、
波長が短くスペクトル幅(光
白色光観察
BLI 観察
従来の光源より省エネルギーで
長寿命なレーザー光源
従来のキセノンランプの約300Wに比べ、レーザー光
層の微細血管やわずかな粘膜の凹凸などのコントラスト
源は約10Wの消費電力です。また、内視鏡を1年間に約
を強調して画像をシャープに映し出すことができるた
1,000時間使用した場合、キセノンランプでは500時間
め、微小な病変を観察するのに適しています。
ごとの交換が推奨されており、6年間で12個のランプ交
さらに、
「狭帯域光観察用レーザー」の発光強度比を
換が目安となります。レーザー光源では、これらの交換
高めることで、粘膜表層の構造や血管の情報を強調して
の手間が省けます。
労働安全衛生・教育
の波長帯域)が狭いという特徴を持っています。粘膜表
環境保全活動
2012年に発売した新世代内視鏡システムでは、2種類
の画像処理技術を組み合わせることで、がん診断に重
ド」を用意し、目的や対象に応じて使い分けられます。
特集
する機能を搭載してきました。
から近接・拡大まで幅広い観察に適した「BLI-brightモー
照明による観察では、表面の微細な変化を捉えることが
これまでの当社内視鏡システムでは、内視鏡で一般
光画像を抽出して、組織の性状や血管などを見やすく
た。近接・拡大観察に適した「BLIモード」と、中遠景
膜表面の色や構造の変化を観察しますが、従来の白色光
製品を開発し、医療現場で好評を得ています。
的に使われる白色光から、信号処理で任意の波長の分
表示する「BLI機能(Blue LASER Imaging)」を搭載しまし
開成地区の概要
レーザーと画像処理を組み合わせて微細
な病変の視認性を向上
メディカルシステム開発センターでは、内視鏡システ
ヘルスケア分野:写真で培った技術を進化させ、美しさの可能性を広げる
世界最小クラス 70 ナノメートル
「ナノリコピン」を新開発
医薬品・ヘルスケア研究所では、多彩な技術を持つ研
究者が集まって、医薬品とヘルスケア分野の基礎的な研
肌の基礎力をサポートする成分として注目されている
究開発を行っています。
「リコピン」
。しかし、アスタキサンチン以上に不安定な
富士フイルムでは、写真で培ってきたナノテクノロ
ため、化粧品への配合が難しいとされていました。
ジーや抗酸化技術、コラーゲン技術、光コントロール技
今回、独自のナノ乳化技術により、リコピンを世界最
術などを進化させてきました。これらの技術を応用し、
小クラスの70ナノメートルにまでナノ化。浸透力と安
2007年にスキンケアシリーズ「ASTALIFT」を誕生させ
成分「アスタキサンチン」と「コラーゲン」をメインに
開発チームのメンバー
左より、楠田 文さん、岩津 宇洸さん
配合し、多くの女性の支持をいただいています。
そして2012年、同シリーズを刷新し、
「アスタキサン
チン」とともに、その美容力をさらに引き出す独自開発
成分「ナノリコピン」を全ラインアップに配合しました。
また、独自の最新コラーゲン研究から、肌の「メッシュ
コラーゲン」がハリに深く関わっていることを発見。美
容液「エッセンス デスティニー」は、これに着目した
新成分「高浸透型レスベラトロール」を配合しました。
パッケージには、カートリッジタイプのレフィル容器を
美容液
「エッセンス デスティニー」
「ASTALIFT」シリーズ刷新の第一弾
となる美容液。肌のハリに深く関わ
る「 メ ッ シ ュ コ ラ ー ゲ ン 」 に 働 き
掛ける新成分「高浸透型レスベラト
ロール」と、
「ナノアスタキサンチン」
「ナノリコピン」の 3 成分で、ハリ
のある肌へと導きます。
採用するなど、環境への負荷を軽減しました。
従来の
リコピン
FUJIFILM の
ナノリコピン
従来技術でナノ化したリコピンは粒子が
粗いため、光を透過せず濁って見える。
一方、新開発のナノリコピンは、リコピ
ンを極小サイズのまま安定化しているの
で、光を透過し、透明に見える
研究から、
「メッシュコラーゲン」が正常な状態である
と肌の表皮細胞が増殖し、表皮層がふっくらと厚くなる
ことを発見しました。
「メッシュコラーゲン」を正常な
状態に維持することで、加齢による肌の厚みの低下で生
じる、ハリや弾力の減少を抑えることが期待できます。
*2012年5月末現在。当社調べ。
サステナビリティ会計
ました。ナノテクノロジーによって配合に成功した美肌
定性を高めた「ナノリコピン」の開発に成功しました。
造を作ったもの)の開発に成功しました。これを用いた
地域とのコミュニケーション
究から、新製品の開発・効果検証まで、日々独創的な研
(生体皮膚を模して細胞とコラーゲンなどで立体的な構
環境に配慮したレフィル
「詰め替えができるタイプ
が欲しい」というお客さまか
らのご要望にお応えし、カー
「メッシュコラーゲン」の
三次元皮膚モデル開発に成功
トリッジタイプのレフィル容
器を採用しました。本品と比
べてプラスチック量を約70%
富士フイルムは、世界で初めて 肌の基底膜層に存在
低減します。中身に触れずに
する「メッシュコラーゲン」を用いた三次元皮膚モデル
簡単に交換でき、衛生的です。
*
新製品の美容液「エッセンス デスティニー」
(左)とジェリー状美容液「ジェリー
アクアリスタ」
(右)
6
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
7
環境保全活動
環境配慮設計は、原料採取・製造から物流・販売・
使用・リユース・リサイクル・廃棄に至る、製品ライ
フサイクルのあらゆる段階で発生する環境負荷を想定
し、製品設計に生かす活動です。
①商品企画時に環境にかかわる品質目標を設定し、
クル)や有害化学物質の含有防止などの達成度合いと
*1
を評価し、環境に
LCA(ライフサイクルアセスメント)
配慮した製品設計を行います。
この環境配慮設計を新製品開発のたびに繰り返し実
【目標】原単位対前年度比 1%削減(実装床面積換算の環境効率)
環境品質目標
研究・開発
2011 年度実績
●環境品質アセスメント
CO2 排出量は、2010 年度比で 72 トン増加しましたが、実装床面積(実験室・居室など)
化学物質などの社内外の規制、グリーン調達、環境品質
目標、3R 事項などの達成を確認
で規格化した環境効率を採用し、CO2 原単位は約 4%減少(対 2000 年度 CO2 原単位として
は 50%から 48%に減少)しました。その結果、全社 CO2 排出量削減目標である、原単位対
●グリーン調達調査
素材メーカーの環境保全への取り組みと納入素材の化学物質を調査
前年度比 1%削減を達成しました。
● LCA 評価
●宮台開発センターでは、以下の省エネルギー施策で CO2 排出量絶対値が減少し、環境効
製品のライフサイクルの全ての段階で、CO2 や廃棄物量
などの環境負荷を定量的に評価
率も約 9%改善しました。
①東日本大震災に伴う電力総量規制に対応した、全職場での照明の間引き・エアコン設定
●環境品質情報まとめ
お客さまへの説明などに必要な新製品の環境データのまとめ
温度見直し・OA 機器の省エネ設定・停止可能機器の洗い出しなどの省エネルギー活動
製品を生み出していきます。また、開成地区にて化学
物質リスク評価確認会を実施し、含有化学物質の安全
② 2009 年度、2010 年度に実施した、老朽空調設備の省エネルギータイプ設備への更新
製造
●先進研究所では、実装床面積の増加や新規設備稼働により、CO2 排出量絶対値は約 5%増
性を評価しています。
*1 製品の一生における環境負荷を評価する手法(Life Cycle Assessment)
環境保全活動
施していくことで、より高いレベルで環境に配慮した
商品企画(営業)
特集
②研究・開発時に 3R(リデュース、リユース、リサイ
省エネルギー活動と CO2 排出量削減、資源の有効活用
開成地区の概要
環境配慮設計
物流・販売(営業)
加しましたが、以下の施策により環境効率は 1.5%向上しました。
環境安全情報
①東日本大震災に伴う電力総量規制に対応した、全職場での照明の間引き・エアコン設定温
製品
廃棄
労働安全衛生・教育
度見直し・OA 機器の省エネルギー設定・停止可能機器の洗い出しなどの省エネルギー活動
使用・リユース・リサイクル
②共有空調設備の設定風量および温湿度見直しによる電力・都市ガス使用量の削減
情報
2012 年度計画
●宮台開発センターは、A 棟の老朽化した従来タイプ蛍光灯を Hf インバータタイプの省エネ
ことにより、約 1%の CO2 排出量削減を目指します。
●先進研究所は、共有空調設備の温湿度設定値と外気を連動させた自動的な省エネ設定によ
グリーン調達/化学物質含有調査
フェニル〈PBB〉、ポリ臭化ジフェニルエーテル〈PBDE〉
)
管理が非常に厳しくなっています。
が含有されている部品の使用をゼロにしました。現在、
RoHS 指令*2 に対しては、2014 年の医療機器への適
内視鏡についても対応を開始しています。
用に向けて、宮台開発センターでは、X 線画像診断シ
さ ら に、2008 年 以 降 に 追 加 さ れ た PFOS 規 制 と
ステムなどの機器で、RoHS 指令で禁止されている物
REACH 規制にも対応しており、調達部門と連携して、
質(鉛、カドミウム、水銀、六価クロム、ポリ臭化ビ
サプライヤーへの周知や情報収集に努めています。
り、約 1%の CO2 排出量削減を目指します。
●開成地区内の各エリアごとの電力量を見える化して、各職場の省エネルギー活動を推進し
ます。
上記施策を合わせて、CO2 原単位(実装面積換算)は対前年度比 1%改善の見込みです。
CO2 排出量と削減率
削減率(原単位)(%)
180
15,647 15,291
12,000
10,000
81
5,751
15,560
(目標)
160
140
120
100
8,000
14,187
15,223 15,295
5,113
80
5,567
93
6,661
94
98
7,438
7,904
83
100
70
57
80
52
50
48
47
(目標)
60
4,000
40
2,000
20
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
対2000年度 原単位
CO2
0
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
14,736
14,000
6,000
*2 電子・電気機器に有害な化学物質の使用を禁止する指令
排出量
(トン)
18,000
排出量
RoHS 指令への対応例
●樹脂・塗料への着色やラベル用インクでのカドミウム系・鉛系・六価クロム系顔料フリー化
●鉛フリーはんだへの切り替えなど、電子部品の鉛フリー化
●金属部品の六価クロメート処理フリー、クロメート処理ネジの不使用
サステナビリティ会計
ヨーロッパでは、機器などに含有される化学物質の
16,000
8
地域とのコミュニケーション
ルギー機器に更新し、G 棟の老朽化した変電設備のトランスを超高効率タイプに更新する
グリーン購入・調達
CO2
0
2012
(年度)
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
9
環境保全活動
化学物質の管理
開成地区では、廃棄物の有価物化を進めることで、廃棄物発生量の削
開成地区では、研究開発などで使う
減を進めてきましたが、近年の研究規模の拡大により、廃棄物量は増加
多くの化学物質について、危険・有害
ルム独自の基準に基づいてランク分け
一般廃棄物増加、②医薬品、機能性材料を中心とした研究開発強化に
しています。さらに、労働安全・環境
伴う廃棄物増加などを見込んでいます。しかし、廃棄物の分別徹底・
安全・製品安全・廃棄物管理などの総
見直しによる廃棄物の有価物化をさらに進めることで、2011 年度の廃棄
合的な観点で、化学物質の購入・受け
物量を維持することを目指しています。
入れ〜研究・開発〜廃棄に至る全工程
情報収集
●法規制情報
ランク分け
基準を決定した上で製品を作っていく
11 ペ ー ジ の フ ロ ー に 基 づ き 2010・
産業廃棄物(廃プラスチック)
2011 の 2 年間で累計 78 種類の化学物
451
411
365 378
353
352
300
検証を終了しました。また富士フイル
有価物
ム独自の新基準で、製品に含まれるこ
2009
2010
-
-
-
-
中止・使用削減・排出削減の
計画立案と実施
-
○
-
-
-
密閉化または限定管理*1 の実施
-
○
○
-
-
リスク評価に基づく管理
-
○
○
○
-
-
○
○
○
○
S 分類化学物質*2
L(含有制限化学物質)
法規制等で製品に含有することが原則禁止される化学物質
製品に含有された場合、法規制、安全性等で含有量等を伝
達すべき化学物質
*1 使用職場・量・目的の限定
●代替・削減策の検討
●リスク低減策の作成(例:設備改善、保護具の導入)
●管理基準の作成
●取り扱いのためのマニュアル作成
2011(年度)
一般管理
(含有量把握管理化学物質)
I
リスク評価確認会の実施
る化学物質の管理強化を図っています。
2008
○
労働安全衛生・教育
0
使用禁止
とする研究開始、保護具などの防護措置
●法律や基準値(当社、外部機関などの基準)への違反
が起こり得るか?
●環境、生体などへの悪影響はないか?
して L / I 分類を導入し、製品に含まれ
100
C4
代替化、使用・排出・暴露量低減などを目標
(C1~C3 物質、S 物質に対し)
とを公表する、または禁止する物質と
200
C3
(法対応および社内用 MSDS に基づく管理)
全工程のリスク評価
質のリスク評価確認会を実施し、審査・
特別管理産業廃棄物
➡
➡
334
産業廃棄物(汚泥・廃液・付着物)
C2
環境保全活動
一般廃棄物
産業廃棄物(木屑・金属屑・ガラス屑)
500
400
システムを構築し、実施しています。
595
600
化学物質分類 ● C0 ● C1 ● C2 ● C3 ● C4 ● S
➡
(トン)
700
C1
●危険・有害性情報(例:生体毒性、爆発性)など
のリスクを評価し、リスク低減、管理
廃棄物、有価物の年度別発生量
C0
特集
2012 年度は、①宮台開発センターを中心に約 200 名の人員増による
化学物質分類
管理内容
使用化学物質
➡
性情報・法規制情報などから富士フイ
ランク分け化学物質分類の詳細
➡
傾向にあります。
リスク評価の流れ
開成地区の概要
廃棄物発生量の削減と有価物化の推進
*2 法
規制や有害性などが確立していないが、リスクが懸念され、今後何らかの規制が加えられ
る可能性のある化学物質。内分泌攪乱化学物質(いわゆる環境ホルモン)などがこれに該当
ゼロエミッションの継続・維持
地域とのコミュニケーション
開成地区から発生する廃棄物の再資源化を進めています。主な再資源化の状況は以下のとおりです。
廃棄物の内容
感染性廃棄物
廃薬品類
薬品付着物
有機溶剤
ポリマー
廃酸・廃アルカリ・
現像液・インク廃液
定着液
OA機器
解体・
分別
解体・
分別
金属類
プラス
チック
基板・
コード
プラスチックB
(熱硬化性樹脂)
プラスチックA
(熱可塑性樹脂)
ガラスくず
(試薬瓶・飲料瓶)
可燃性生活ごみ
ペットボトル
一般紙くず
段ボール
シュレッダーくず
丸秘紙くず
食用油
食堂残飯
サステナビリティ会計
基板・
コード
ブラウン
管
再資源化の内容
再生紙原料
サーマルリサイクル
(発電)
10
試作機器
金属・コード・基板類
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
製鉄高炉燃料
セメント燃料
路盤材
銀回収・貴金属回収
金属
固形燃料(RPF)
再生プラスチック原料
路盤材・ガラス原料
固形燃料(RPF)
厚紙・段ボール
トイレットペーパー
段ボール芯紙
代替燃料(BDF)
養鶏飼料
サーマルリサイクル
(冷暖房・給湯)
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
11
環境保全活動
開成地区の概要
水質(地下水系)
環境関連法規の順守状況
地下水の水質分析を実施し、神奈川県条例の基準値を下回っていることを確認しました。
宮台開発センター
測定地点
水質(地下水系、公共河川放流系、下水道系)、大気、騒音、振動、臭気の測定を、下図のポイントにおいて行っ
ています。法令の順守および自主的管理を含め、
定期的な測定・監視を進めています(測定結果は 13 〜 16 ページ参照)
。
宮台開発センター
項 目
カドミウム
(測定地点は 12 ページ参照)
県条例値*
単位
0.01
mg/ℓ
2009 年 11 月
2011 年 11 月
地下水測定点 No.1
地下水測定点 No.2
地下水測定点 No.1
地下水測定点 No.2
不検出(< 0.001)
不検出(< 0.001)
不検出(< 0.003)
不検出(< 0.0003)
シアン化合物
検出されないこと
mg/ℓ
不検出
不検出
不検出
不検出
有機リン化合物
検出されないこと
mg/ℓ
不検出(< 0.01)
不検出(< 0.01)
不検出(< 0.01)
不検出(< 0.01)
鉛
0.01
mg/ℓ
不検出(< 0.001)
不検出(< 0.001)
不検出(< 0.001)
不検出(< 0.001)
六価クロム
0.05
mg/ℓ
不検出(< 0.02)
不検出(< 0.02)
不検出(< 0.02)
不検出(< 0.02)
不検出
ひ素
mg/ℓ
不検出
不検出
不検出
mg/ℓ
不検出(< 0.0005)
不検出(< 0.0005)
不検出(< 0.0005)
不検出(< 0.0005)
アルキル水銀
検出されないこと
mg/ℓ
不検出
不検出
不検出
不検出
PCB
検出されないこと
mg/ℓ
不検出
不検出
不検出
不検出
トリクロロエチレン
0.03
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
テトラクロロエチレン
0.01
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
ジクロロメタン
0.02
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
四塩化炭素
0.002
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
0.004
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
0.02
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
シス -1.2- ジクロロエチレン
0.04
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
1
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
0.006
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
1.1.1-トリクロロエタン
1.1.2- トリクロロエタン
0.002
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
0.006
mg/ℓ
不検出(< 0.0006)
不検出(< 0.0006)
不検出(< 0.0006)
不検出(< 0.0006)
シマジン
0.003
mg/ℓ
不検出(< 0.0003)
不検出(< 0.0003)
不検出(< 0.0003)
不検出(< 0.0003)
チオベンカルブ
0.02
mg/ℓ
不検出(< 0.0005)
不検出(< 0.0005)
不検出(< 0.0005)
不検出(< 0.0005)
ベンゼン
0.01
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
セレン
0.01
mg/ℓ
不検出(< 0.002)
不検出(< 0.002)
不検出(< 0.002)
不検出(< 0.002)
ほう素
1
mg/ℓ
0.008
0.02
ふっ素化合物
0.8
mg/ℓ
0.11
0.25
不検出(< 0.05)
0.16
硝酸性窒素 + 亜硝酸性窒素
10
mg/ℓ
0.68
不検出(< 0.04)
0.68
不検出(< 0.05)
0.007
0.019
先進研究所
項 目
カドミウム
(測定地点は 12 ページ参照)
県条例値*
単位
0.01
mg/ℓ
2009 年 11 月
2011 年 11 月
地下水測定点 No.1
地下水測定点 No.2
地下水測定点 No.1
地下水測定点 No.2
不検出(< 0.001)
不検出(< 0.001)
不検出(< 0.0003)
不検出(< 0.0003)
検出されないこと
mg/ℓ
不検出
不検出
不検出
不検出
検出されないこと
mg/ℓ
不検出(< 0.01)
不検出(< 0.01)
不検出(< 0.01)
不検出(< 0.01)
鉛
0.01
mg/ℓ
不検出(< 0.001)
不検出(< 0.001)
不検出(< 0.001)
不検出(< 0.001)
六価クロム
0.05
mg/ℓ
不検出(< 0.02)
不検出(< 0.02)
不検出(< 0.02)
不検出(< 0.02)
不検出
0.01
mg/ℓ
不検出
不検出
不検出
0.0005
mg/ℓ
不検出(< 0.0005)
不検出(< 0.0005)
不検出(< 0.0005)
不検出(< 0.0005)
アルキル水銀
検出されないこと
mg/ℓ
不検出
不検出
不検出
不検出
PCB
総水銀
mg/ℓ
不検出
不検出
不検出
不検出
0.03
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
テトラクロロエチレン
0.01
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
ジクロロメタン
0.02
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
四塩化炭素
0.002
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
1.2- ジクロロエタン
0.004
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
1.1- ジクロロエチレン
0.02
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
シス -1.2- ジクロロエチレン
0.04
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
1
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
0.006
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
1.1.1-トリクロロエタン
1.1.2- トリクロロエタン
1.3- ジクロロへプロペン
0.002
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
チウラム
0.006
mg/ℓ
不検出(< 0.0006)
不検出(< 0.0006)
不検出(< 0.0006)
不検出(< 0.0006)
シマジン
0.003
mg/ℓ
不検出(< 0.0003)
不検出(< 0.0003)
不検出(< 0.0003)
不検出(< 0.0003)
チオベンカルブ
0.02
mg/ℓ
不検出(< 0.0005)
不検出(< 0.0005)
不検出(< 0.0005)
不検出(< 0.0005)
ベンゼン
0.01
mg/ℓ
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
セレン
0.01
mg/ℓ
不検出(< 0.002)
不検出(< 0.002)
不検出(< 0.002)
不検出(< 0.002)
ほう素
1
mg/ℓ
0.034
0.036
0.035
0.037
ふっ素化合物
0.8
mg/ℓ
0.14
0.12
0.10
0.11
硝酸性窒素 + 亜硝酸性窒素
10
mg/ℓ
2.52
3.22
2.12
2.82
サステナビリティ会計
検出されないこと
トリクロロエチレン
地域とのコミュニケーション
シアン化合物
有機リン化合物
ひ素
労働安全衛生・教育
1.3- ジクロロへプロペン
チウラム
環境保全活動
1.2- ジクロロエタン
1.1- ジクロロエチレン
特集
0.01
0.0005
総水銀
* 神奈川県生活環境の保全などに関する条例施行規則による
12
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
13
環境保全活動
大気
生活環境の保全に関する環境項目については毎月、人の健康に関わる項目については年 2 回から 4 回、下表の項
ボイラーの排気ガスについて毎年度 2 回の定期的な測定を実施しています。都市ガス化への対応により、窒素酸
目について排水の水質を測定し、県の基準値を下回っていることを確認しました。
化物、硫黄酸化物、ばいじんとも法令基準値を下回り、順守していることを確認しました。
宮台開発センター
項 目
水素イオン濃度(pH)
生物化学的酸素要求量(BOD)
化学的酸素要求量(COD)
(測定地点は 12 ページ参照)
2010 年度
2011 年度
年間平均値
年間平均値
7.7
7.9
法令基準値
県条例値
調査頻度
回数
5.8 以上 8.6 以下
5.8 以上 8.6 以下
4回/年
160
15
12 回 / 年
mg/ℓ
1.0
0.1
NOx(窒素酸化物) ppm
ー
15
12 回 / 年
mg/ℓ
0.6
0.4
SOx(硫黄酸化物)
ばいじん
単位
200
35
12 回 / 年
mg/ℓ
1.0
0.9
30
3
12 回 / 年
mg/ℓ
1 未満
1 未満
フェノール類含有量
5
0.005
2回/年
mg/ℓ
0.003 未満
0.004
銅含有量
3
1
2回/年
mg/ℓ
0.05 未満
0.05 未満
亜鉛含有量
5
1
2回/年
mg/ℓ
0.05
0.04
溶解性マンガン含有量
10
0.3
2回/年
mg/ℓ
0.02 未満
0.02 未満
六価クロム
2
0.05
2回/年
mg/ℓ
0.005 未満
0.005 未満
窒素含有量
ー
ー
2回/年
mg/ℓ
1.6
1.7
リン含有量
ー
ー
2回/年
mg/ℓ
0.06
0.10
法令基準値
県条例値
調査頻度
回数
5.8 以上 8.6 以下
5.8 以上 8.6 以下
4回/年
160
15
12 回 / 年
水素イオン濃度(pH)
生物化学的酸素要求量(BOD)
化学的酸素要求量(COD)
2011 年度
年間平均値
年間平均値
mg/ℓ
7.9
1.0
0.2
2011 年 1 月
2011 年 7 月
60
30
40
33
40
Nm3/ h
ー
不検出(< 0.1)
不検出(< 0.1)
不検出(< 0.1)
不検出(< 0.1)
g /Nm3
0.1
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
法令基準値*
2010 年 5 月
2011 年 1 月
2011 年 8 月
2012 年 1 月
60
23
29
23
43
2012 年 1 月
(測定地点は 12 ページ参照)
主な項目
2010 年度
7.9
2010 年 7 月
先進研究所
NOx(窒素酸化物) ppm
(測定地点は 12 ページ参照)
単位
(測定地点は 12 ページ参照)
法令基準値*
主な項目
SOx(硫黄酸化物)
Nm3/ h
ー
不検出(< 0.1)
不検出(< 0.1)
不検出(< 0.1)
不検出(< 0.1)
ばいじん
g /Nm3
0.1
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
不検出(< 0.0001)
* 大気汚染防止法施行規則による
環境保全活動
先進研究所
宮台開発センター
特集
浮遊物質量(SS)
ノルマルヘキサン抽出物質含有量(動植物油脂類含有量)
項 目
開成地区の概要
水質(公共河川放流系)
15
12 回 / 年
mg/ℓ
0.8
0.8
200
35
12 回 / 年
mg/ℓ
1.6
0.6
ノルマルヘキサン抽出物質含有量(動植物油脂類含有量)
30
3
12 回 / 年
mg/ℓ
1 未満
1 未満
VOC
フェノール類含有量
5
0.005
2回/年
mg/ℓ
0.004
0.004
銅含有量
3
1
2回/年
mg/ℓ
0.05 未満
0.05 未満
揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)
労働安全衛生・教育
ー
浮遊物質量(SS)
のメチルエチルケトンとトルエンに対して、周辺への
亜鉛含有量
5
1
2回/年
mg/ℓ
0.06
0.05
溶解性マンガン含有量
10
0.3
2回/年
mg/ℓ
0.02 未満
0.02 未満
六価クロム
2
0.05
2回/年
mg/ℓ
0.005 未満
0.005 未満
影響を調査したところ(2009 年 5 月、2010 年 5 月、
窒素含有量
ー
ー
2回/年
mg/ℓ
2.9
3.6
2011 年 5 月、2012 年 5 月実施)
、周辺地区では神奈
リン含有量
ー
ー
2回/年
mg/ℓ
0.14
0.13
川県内一般環境に比べて特に異常は見られませんでし
水質(下水道系)
た。
排水の水質測定を年 4 回実施し、開成町の基準を下回っていることを確認しました。
宮台開発センター
開成町条例値
調査頻度
回数
水素イオン濃度(pH)
ー
5 を超え 9 未満
4回/年
生物化学的酸素要求量(BOD)
ー
600
4回/年
浮遊物質量(SS)
ー
600
単位
2010 年度
2011 年度
平均値
最大値
平均値
最大値
7.7
8.0
7.6
7.8
mg/ℓ
41.5
60
38.75
43
4回/年
mg/ℓ
55
100
70.25
100
ノルマルヘキサン抽出物質含有量(動植物油脂類含有量)
ー
30
4回/年
mg/ℓ
5.78
11
3.275
6.4
フェノール類含有量
0.5
0.5
4回/年
mg/ℓ
0.02
0.024
0.009
0.015
0.05 未満
1
1
4回/年
mg/ℓ
0.05 未満
0.05 未満
0.05 未満
1
1
4回/年
mg/ℓ
0.11
0.13
0.09
0.1
溶解性マンガン含有量
1
1
4回/年
mg/ℓ
0.02 未満
0.02 未満
0.02 未満
0.02 未満
六価クロム
0.5
0.5
4回/年
mg/ℓ
0.05 未満
0.05 未満
0.005 未満
0.005 未満
窒素含有量
ー
ー
4回/年
mg/ℓ
15.3
22
15
20
リン含有量
ー
ー
4回/年
mg/ℓ
1.14
1.4
1.33
1.7
先進研究所
(測定地点は 12 ページ参照)
開成町条例値
調査頻度
回数
単位
2010 年度
2011 年度
(単位:μg/m3)
メチルエチルケトン
測定地点
トルエン
2009 年 5 月
2010 年 5 月
2011 年 5 月
2012 年 5 月
2009 年 5 月
2010 年 5 月
2011 年 5 月
2012 年 5 月
宮台開発センター内
A地点
5.5
0.9
7.9
2.2
11.2
2.5
10.9
4.7
平均値
最大値
平均値
最大値
先進研究所内
B地点
1.9
不検出
0.4
0.1
18.5
3.0
15.0
8.2
開成地区東側
C地点
2.4
不検出
0.4
0.3
9.5
1.9
25.0
17.0
開成地区南側
D 地点
2.0
不検出
0.5
0.1
9.3
2.1
13.0
14.0
4.9
水素イオン濃度(pH)
ー
5 を超え 9 未満
4回/年
8.3
8.5
8.2
8.5
生物化学的酸素要求量(BOD)
ー
600
4回/年
mg/ℓ
29.5
43
46
78
浮遊物質量(SS)
ー
600
4回/年
mg/ℓ
30
52
81
180
ノルマルヘキサン抽出物質含有量(動植物油脂類含有量)
ー
30
4回/年
mg/ℓ
4.9
8.7
3.6
7.4
開成地区西側
E 地点
1.7
不検出
0.2
不検出
10.0
2.9
7.2
フェノール類含有量
0.5
0.5
4回/年
mg/ℓ
0.02
0.03
0.0098
0.014
開成地区北側
F 地点
1.8
不検出
0.6
0.5
9.7
2.0
16.0
7.1
1
1
4回/年
mg/ℓ
0.1
0.11
0.0775
0.17
影響圏外
G 地点
1.1
不検出
0.3
0.2
6.5
2.4
7.4
4.3
銅含有量
14
法令基準値
亜鉛含有量
1
1
4回/年
mg/ℓ
0.21
0.39
0.31
0.47
溶解性マンガン含有量
1
1
4回/年
mg/ℓ
0.02 未満
0.02 未満
0.02 未満
0.02 未満
六価クロム
0.5
0.5
4回/年
mg/ℓ
0.05 未満
0.05 未満
0.005 未満
0.005 未満
窒素含有量
ー
ー
4回/年
mg/ℓ
13
17
15.75
24
リン含有量
ー
ー
4回/年
mg/ℓ
1.50
2.3
2.15
3.4
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
サステナビリティ会計
銅含有量
亜鉛含有量
項 目
地域とのコミュニケーション
(測定地点は 12 ページ参照)
法令基準値
項 目
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
15
環境保全活動
騒音・振動・臭気測定を行いました(2012 年 4 月)。騒音・振動・臭気とも測定点は敷地境界各 4 点です。
2008 年に「特定化学物質の環境への排出量の把握および管理の改善の促進に関する法律 (PRTR 法)
」が改正され、
調査の結果、騒音に関しては、測定を行った時間帯・地点において、開成地区敷地内を発生源とする騒音と開成
対象物質が変更されたことに伴い、人の健康・生態系に影響を及ぼす恐れがあるとして、行政に環境中への排出量(1
地区敷地外の自然騒音の合計値で県条例規制基準を下回り、順守していることを確認しました。
振動に関しては、測定を行った全時間帯・地点において、神奈川県生活環境の保全等に関する条例に定める規制
トン以上)を報告することが義務付けられる化学物質も変わりました。開成地区では、PRTR の届出対象になってい
る物質だけではなく、自主的に管理する物質を加え、排出・移動量の管理を進めています。
(単位:トン/年)
基準を順守していることが確認できました。
臭気に関しては、臭気指数が神奈川県の規制基準(臭気指数< 15)を満たしていることを確認しました。
対象有機化学物質
測定地点
No.1
No.3
騒音レベル
(dB)
2012.4.19
15:50
75
51
2012.4.19
21:20
75
49
2012.4.20
0:02
65
2012.4.19
15:33
2012.4.19
(測定地点は 12 ページ参照)
測定地点
測定日
No.A
2012.4.19
測定開始 県条例規制基準値
時刻
(dB)
騒音レベル
(dB)
17:12
62.5
43
20:53
60
40
49
23:43
52.5
37
75
58
16:54
62.5
54
22:07
75
54
20:38
60
50
50
No.B
2012.4.19
2012.4.20
0:41
65
53
23:31
52.5
2012.4.19
15:14
65
55
16:36
65
46
2012.4.19
21:52
62.5
51
20:21
62.5
45
No.C
2012.4.19
2012.4.20
0:28
55
49
23:19
55
44
2012.4.19
16:07
65
47
17:30
65
49
2012.4.19
21:35
62.5
45
20:05
62.5
49
2012.4.20
0:14
55
45
23:06
55
47
No.D
2012.4.19
1
4
13
71
80
127
150
186
213
232
234
242
300
342
343
374
391
392
411
415
420
‐
‐
‐
0.01
0.02
0.87
0.40
0.05
1.53
0.02
0.49
0.44
0.04
0.01
0.03
2.55
0.02
0.01
0.05
0.03
7.38
0.12
0.01
0.02
0.01
26.66
8.80
移動量*
大気
水域
土壌
(その他敷地外へ)
消費量
除去処理量
リサイクル
(場外)
0.00
0.00
0.01
0.00
0.00
0.02
0.00
0.01
0.01
0.00
0.00
0.00
0.03
0.00
0.00
0.00
0.00
0.07
0.00
0.00
0.00
0.00
5.87
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
1.76
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
7.04
0.00
0.00
0.01
0.00
0.00
0.02
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.03
0.00
0.00
0.00
0.00
0.07
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.02
0.86
0.40
0.05
1.50
0.02
0.47
0.43
0.04
0.01
0.03
2.50
0.01
0.01
0.05
0.03
7.23
0.12
0.01
0.02
0.01
20.79
0.00
労働安全衛生・教育
No.4
測定開始 県条例規制基準値
時刻
(dB)
先進研究所
使用量
環境保全活動
No.2
測定日
(測定地点は 12 ページ参照)
政令
番号
排出量
特集
硫酸亜鉛
アクリル酸
アセトニトリル
塩化第二鉄
キシレン
クロロホルム
1,4-ジオキサン
ジクロロメタン(別名塩化メチレン)
N,N -ジメチルアセトアミド
N,N-ジメチルホルムアミド
PRTR 法第一種指定
臭素
化学物質
セレン
トルエン
ピリジン
ピロカテコール(別名カテコール)
フッ化水素およびその水溶性塩
ヘキサメチレン=ジイソシアネート
n- ヘキサン
ホルムアルデヒド
メタクリル酸
メタクリル酸メチル
エチレングリコール
自主管理物質
メチルエチルケトン
バリウムおよびその水溶性化合物
■ 騒音レベル
宮台開発センター
開成地区の概要
PRTR
騒音・振動・臭気
●移動量…廃棄物として処理業者に委託した量。 ●消費量…製品に使用、あるいは製造工程・研究工程で消費した量。
●除去処理量…排水処理設備で生物処理した量。メチルエチルケトンのみ場内で焼却処理をしています。
■ 振動レベル
測定地点
測定日
No.1
2012.4.19
No.2
2012.4.19
2012.4.19
No.4
2012.4.19
測定開始 県条例規制基準値
時刻
(dB)
音圧レベル
(dB)
15:50
70
30 未満
21:20
65
30 未満
15:33
70
30 未満
22:07
65
30 未満
15:14
65
30 未満
21:52
60
30 未満
16:07
65
30 未満
21:35
60
30 未満
先進研究所
(測定地点は 12 ページ参照)
測定地点
測定日
No.A
2012.4.19
No.B
2012.4.19
No.C
2012.4.19
No.D
2012.4.19
測定開始 県条例規制基準値
時刻
(dB)
* 廃棄物として処理業者に委託した量
部分は、第一種 PRTR 指定化学物質です。
PRTR 法においては、行政官庁への届出は使用量が 1 事業所当たり 1 トン / 年ですが、この表では使用量が 0.01 トン / 年以上の物質を掲載しました。
音圧レベル
(dB)
17:12
65
30 未満
20:53
60
30 未満
16:54
65
30 未満
20:38
60
30 未満
16:36
65
30 未満
20:21
60
30 未満
17:30
65
30 未満
20:05
60
30
■ 臭気指数(3 点比較式臭袋法)
宮台開発センター
●リサイクル(場外)…産業廃棄物として排出していますが、処分委託先でセメント燃料にリサイクルしています。
分は、開成地区の自主管理対象物質です。
部
日本化学工業協会の VOC 大気排出の管理対象物質については、届出の義務はありませんが、使用量と環境への排出量を管理しています。
環境年表
1981 年度 ・宮台技術開発センター設立
・全社環境保全活動の基本方針の策定
1990 年度 ・廃棄物削減、資源化への取り組み開始
・環境負荷削減マニュアル策定
・環境マネジメントシステム(ISO14001)の
第 2 回更新認証取得
2004 年度
・「社会・環境レポート」2004 年版発刊
・A 重油を都市ガスに転換(CO2 削減対策)
1997 年度 ・宮台技術開発センター「環境方針」の策定
2005 年度
・環境マネジメントシステム(ISO14001)の
2004 年版対応完了
2006 年度
・環境マネジメントシステム(ISO14001)
(2004 年版にて)第 3 回更新認証取得
・「社会・環境レポート」2006 年版発刊
2007 年度
・環境マネジメントシステム(ISO14001)登録名を
「開成事業場」と改め、適用範囲に先進研究所を含め
継続認証取得
1998 年度 ・環境マネジメントシステム(ISO14001)認証取得
(測定地点は 12 ページ参照)
測定地点
採取日
採取
時刻
県条例規制基準値
(臭気指数)
臭気
指数
臭気
濃度
No.1
2012.4.19
14:29
15
10 未満 10 未満
No.2
2012.4.19
14:23
15
No.3
2012.4.19
14:10
15
No.4
2012.4.19
14:33
15
先進研究所
(測定地点は 12 ページ参照)
臭気
指数
臭気
濃度
2000 年度 ・排出ガス燃焼処理設備設置(VOC 削減)
・環境マネジメントシステム(ISO14001)の
第 1 回更新認証取得
測定地点
採取日
採取
時刻
県条例規制基準値
(臭気指数)
No.A
2012.4.19
13:42
15
10 未満 10 未満
10 未満 10 未満
No.B
2012.4.19
13:37
15
10 未満 10 未満
・ゼロエミッション達成(全ての廃棄物の 100%資源化)
2002 年度
・「社会・環境レポート」創刊(2002 年版)
10 未満 10 未満
No.C
2012.4.19
13:32
15
10 未満 10 未満
2003 年度
10 未満 10 未満
No.D
2012.4.19
13:49
15
10 未満 10 未満
2001 年度
・環境配慮設計の本格導入
・廃液配管の架空化 100%完了
サステナビリティ会計
No.3
(測定地点は 12 ページ参照)
地域とのコミュニケーション
宮台開発センター
2008 年度 ・「サステナビリティレポート」2008 年版発刊
2009 年度
・環境マネジメントシステム(ISO14001)の
第 4 回更新認証取得
2010 年度 ・「サステナビリティレポート」2010 年版発刊
16
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
17
労働安全衛生・教育
開成地区では、製品または材料の研究・開発を通した環境への配慮とともに、社会の一員としての従業員に対する
教育・訓練や地域とのコミュニケーションを図ることが重要であると考えています。
教育・訓練
危険予知(KY)教育の推進
開成地区の概要
安全衛生活動
総合防災訓練
従業員の労働災害を防止するため、2012 年 8 月に新入社員に
(地震・火災訓練:2011 年 10 月、
火災訓練:2012 年 5 月)
対する危険予知(KY)教育を行いました。自分の作業の内容や設
宮台開発センターと先進研究所にお
ることで、事故の発生を防ぎます。教育は Off-JT で行うだけでな
いて、それぞれ年に2回、総合防災訓
く、OJT でも「安全ミーティング」の形で継続しています。
練を行っています。従業員への避難経
特集
備に対して、事前にどこが危険なポイントなのかを知り、確認す
路の周知徹底や、確実な人員確認を重
危険予知(KY)教育
点項目として実施しています。また、
火災を想定しての放水訓練なども実施
しています。
定期健康診断
2012 年 5 月の訓練での放水の様子
オイル漏洩対策説明会(2012年4月)
管理を行っています。また、有害業務に携わる従業員については、
STOP!
オイル漏洩に関する国の基準は非常
特殊健康診断を年 2 回行っています。定期健康診断・特殊健康診
に厳しく、わずかな量でも基準値を超
断それぞれにおいて、有所見者に対して再検査・精密検査を行い、
雨対策は
す。そのため、オイル漏洩対策説明会
見直しなどを行っています。
か?
万全です
えるため、徹底して防ぐ必要がありま
産業医の個別指導や、その後の経過観察などのフォロー、業務の
!
オイル漏れ
?
していませんか
ました。また、4 月と 6 月には出入り
富士フイルム R&D統括本部 事務部
業者への対策実施状況のアンケート配
布や啓蒙ポスターの構内掲示を行い、
オイル漏洩対策説明会
オイル漏洩対策啓蒙ポスター
出入り業者への注意喚起に努めました。
富士フイルムは、厚生労働省の「がん検診受診率向上プロジェ
クト」に参加しており、開成地区でも、35 歳と 40 歳以上の社員
地域とのコミュニケーション
排水異常対応訓練
に対して、定期健康診断時に胃がん・大腸がんの検診を実施。胃
(2011 年 11 月、2012 年 6 月)
がんについては健康管理センターでの経鼻内視鏡検査を従業員に
宮台開発センターと先進研究所におい
勧めています。
て、環境安全グループや従業員が参加し、
2011 年 10 月には、活動の一環として、小田原市立病院 産婦
人科の廣岡 潤子医師による婦人科がんセミナーを実施し、医療現
労働安全衛生・教育
を出入り業者約 170 名に対して実施し
がん検診
環境保全活動
従業員全員に対する定期健康診断を毎年実施し、従業員の健康
2012 年 5 月の訓練での人員状況報告の様子
排水トラブルを想定した緊急時対応訓練
婦人科がんセミナー
をそれぞれ毎年 2 回ずつ行っています。
2012 年度は車両からのオイル漏洩
た。男女問わず、多くの従業員が参加しました。
を想定し、対応手順書に基づいて、敷
地外への汚染排水流出が迅速に防止で
メンタルヘルスケア講習会
サステナビリティ会計
場からの生の言葉でがん検診の重要性を直接伝えていただきまし
車両からオイルが漏洩したと想定し、マットで吸い オイルが外部へ流れるのを防ぐために必要な排水溝
取る訓練を実施
バルブの締め方を確認
きるよう訓練しました。
開成地区では、毎年メンタルヘルスケア講習会を実施していま
す。2012 年は、全役職者に対して「職場でのケアの重要性を理
環境教育
解する」
「部下の不調に気付く」をテーマに臨床心理士の坂下 未
「新入社員への環境教育」や毎月の「異動者への配属
また、開成地区全体で、毎年 6 月を「環境向上月間」
央カウンセラーによる講習会を開始しました。この講習会は開成
時教育」
「各職場ごとの環境教育」などを実施していま
地区の職場単位で行い、ロールプレイングなど実践に生かしやす
と定め、ISO14001 に基づいた一般環境教育を始めて
す。毎年の ISO14001 内部監査の前には、外部機関に
いるほか、職場ごとに巡視を兼ねた環境影響自主点検
よる講習会「内部環境監査員養成セミナー」の受講や、
や緊急時対応訓練などを実施することで、社員の環境
社内における「内部監査実践教育」など、内部監査の
保全についての意識強化を図り、汚染の予防に努めて
レベルアップを心掛けた教育も実施しています。
います。
い内容で、1年間をかけて実施する予定です。
メンタルヘルスケア講習会
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KAISEI AREA Sustainability Report 2012
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
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サステナビリティ会計
地域とのコミュニケーション
先進研究所の見学
環境会計
2012 年 6 月に先進研究所にて、富士ゼロックス・
先進研究所は、「融知・創新による新たな価値の創生」
2009 年度の環境保全コストは約 48 億円でしたが、
に変更したり、高効率のトランサーを導入したりする
富士フイルムテクノプロダクツ・富士フイルム開成地
というコンセプトの下に、2007 年 4 月に竣工して以来、
2011 年度は約 7 億円減少して、約 41 億円となりまし
など、CO2 削減・省エネルギーに関わる投資を増加し
区の3社合同による近隣自治会との意見交換会を実施
共同研究先や各事業部の重要顧客の方々などをはじ
しました。近隣住民の方 29 名にご参加いただき、先
め、さまざまなお客さまの訪問を受けています。
た。
ます。また、既存の設備の利用により、環境保全活動
進研究所の見学会、意見交換・環境報告会を実施しま
また、敷地内および建物内には、環境に配慮した各
2012 年度は、老朽化した空調設備を省エネタイプ
費用を削減しています。
した。
種設備(太陽光発電・人感センサー・冷水貯留蓄熱シ
開成地区では、この地域で企業活動をさせていただ
ステムなど)があることから、多くの官公庁関係や環
くことに感謝し、地域貢献に今後も努めていくことを
境団体の方々にもご来
住民の皆さんにお伝
訪いただいています。
えしました。
これまでに多くのお
近隣住民の方々と
客さまをお迎えし、高
共存させていただく
い評価をいただいて
ために、今後もこの
います。
開成地区の概要
近隣自治会との意見交換会
環境保全活動
環境関連法順守汚染予防
7.7%
0.5%
特集
環境保全コスト
省エネ/CO2 削減
環境に配慮した
製品の研究開発
省資源
環境に配慮した
製品の研究開発
2.3%
省資源
91.5%
85.6%
3.4%
環境保全活動
0.2%
3.5%
5.2%
省エネ/CO2 削減
0.1%
環境保全活動
環境関連法順守汚染予防
説明会は継続して実
施していきます。
開成地区周辺の構外美化清掃
2011年度
(41.1億円)
2009年度
開成町環境フェアに出展
(47.7億円)
開 成 地 区 は 2011 年
労働安全衛生・教育
11 月、2012 年 7 月
に、
「開成町環境フェ
ン活動を通じ、地域への貢献や周辺住民の方々との
ア 」 に 出 展 し ま し た。
コミュニケーションを図る目的で、2006 年 7 月より、
開成地区の概要や環境
事業場周辺(開成町)の公道の清掃を行っています。
活動への取り組みをポ
実 施 は 毎 月 1 回 で、
スターで伝え、多くの町民の方にご覧いただきました。
多くの従業員が参加し
今後も環境フェアへの出展を続けていきます。
ています。過去に不法
投棄が発生した場所を
新たな清掃個所に加え
開成町「あじさい祭り」への協賛
るなど、清掃個所を見
開成地区は、毎年開催されている開成町の「あじさ
ます。
い祭り」に協賛しています。2012 年は 6 月 9 〜 17 日
開成町の町民サービ
までの 9 日間にわたっ
ス部 環境防災課から
て行われ、色鮮やかに
は、感謝の言葉を頂い
咲き誇ったあじさいを
ています。清掃活動に
多くの観光客が堪能し
参加した従業員からも
ました。
開成地区で労働環境の整備や社会貢献に要した費用
2011 年度は合計約 1.3 億円となり、2009 年度に比
は、
「労働環境・社会会計」として集計しています。
べて減少しました。
労働環境・社会会計
見学対応・近隣協調費
従業員教育
2.2%
おり、今後も継続して
実施します。
ボランティア
0.5%
1.8%
0.4%
10.1%
労働安全および
労働衛生・心身の健康
47.4%
2009年度
(1.85億円)
環境クレーム
環境クレームは、2010 年・2011 年ともにありませ
見学対応・近隣協調費
従業員教育
労働福利厚生
労働安全および
労働衛生・心身の健康
「気持ちよい汗をかい
た」などと好評を得て
0.4%
サステナビリティ会計
直しながら実施してい
労働環境・社会会計
地域とのコミュニケーション
宮台開発センターおよび先進研究所の周辺のクリー
87.7%
2011年度
(1.3億円)
労働福利厚生
49.5%
んでした。
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KAISEI AREA Sustainability Report 2012
KAISEI AREA Sustainability Report 2012
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KAISEI AREA
Sustainability Report
2012
富士フイルム 開成地区 宮台開発センター/先進研究所 サステナビリティレポート
[表紙について]
活発なコミュニケーションを図る開成地区の若手研究員たちの様子と、先進
研究所、宮台開発センターの全景、開成町の花「あじさい」のイメージを組
み合わせました。
2012開成地区表紙CS3.indd 1
12.10.18 2:01:23 PM
本冊子は、富士フイルムグループが提供する環境に配慮
した印刷システム「無処理CTP」方式で印刷しています。
無処理CTPは、現像処理を不要とした廃液ゼロのシステ
ムで、省エネ効果も高く、従来のCTPシステムと比較し、
CO2の排出量を削減することができます。
開成地区
本冊子は、GPN-GL14「オフセット印刷サービス」
発注ガイドラインに基づき、印刷製本しています。
用紙:FSC認証紙を使用
(環境配慮バージンパルプ)
インキ:アロマフリー、植物油20%以上/石油溶剤15%以下
製本:中綴じ、接着剤は不使用
1003
「富士フイルムホールディングス サステナビリティレポート2012」も
http://www.fujifilmholdings.com/ja/sustainability/report/index.html
2012年10月
2013年 8月
不要となった際は、古紙回収・リサイクルに出してください
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