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第6号(2013.9.13)[PDFファイル/387KB]

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第6号(2013.9.13)[PDFファイル/387KB]
第6号
登録
ボランティア通信
2013.9.13
第 6 号 目次
1-2 いのちの⼤切さを
考えるプログラム
いのちの⼤切さを考えるプログラム
One☆Paw
2-4 イギリス便り(2)
詫間千寿
4
収容犬情報の提供
私たち“One☆Paw”は 2009 年から「殺処分を“0”に!」「逗子を人に
4
動物慰霊式
もペットにも優しい街に♪」を目指して、逗子を中心にイベントや
5
⼟屋便り (6)
5
動物フェスティバル
街頭募⾦活動などを通じて啓発活動を⾏なっているグループです。
5
最新統計
先日7月17日(水)逗子市にある聖マリア小学校において子供た
ちにいのちの⼤切さを伝え考えてもらうためのプログラムに参加さ
せて頂きました。プログラムの企画・発案者は同校の保護者で犬の
保護啓発ボランティアでもある佐⽵加代⼦さん。1年前の“One☆
Paw”企画イベントにて“みゅーまる”(動物愛護の普及啓発のための
⾳楽劇やミュージカル、コンサート、朗読などを⾏っておられるグ
ループ)による音楽劇を観て「もっと沢山の子供たちに観てもらい
たい!」と思われたことがきっかけで、ご自分にできる1歩を踏み
出すことを決意され、この企画が動き出しました。
未来ある子供たちにこそ知ってもらいたいこと・・・小さないのちのた
いせつさ、動物を飼うことの責任の重さや、捨てられたりして⾏き
場を失った犬たちのことなど、厳しい現実も含め伝えることで、そ
こから全ての命をかけがえのない存在として⼤切に思える温かな気
持ちを育てていってもらえたら・・・〜そんな想いをこめた1時間
半ほどのプログラムです。
第1部の始まりは“みゅーまる”によるミニコンサート。みんなで一
緒に歌う曲も折りまぜての楽しいコンサートの後、県動物保護セン
ターの仕事について、業務課⻑の⽯原さんから説明をしていただき
ました。スライドを使っての、動物達を思う気持ちにあふれる説明
で、子供たちは沢山の知らなかったことを知り、受け止めてくれた
ようでした。
ページ
2
登録ボランティア
通信
第2部は音楽劇「ぼくの声きこえる?」の上演。家族に捨てられた
犬
ジョンの目線で語られる音楽劇「ぼくの声きこえる?」は
子
供にもわかりやすい内容で、⼤⼈が⾒ても胸に迫る作品です。スト
ーリーと素晴らしい歌声に引き込まれ、悲しみに中にも愛にあふれ
るジョンからの呼びかけに涙ぐむ⼦も・・・。意⾒交換の時間・事
後のアンケートの中にも「ジョンの声がとてもよく聞こえて悲しい
気持ちになった」「いのちは動物もいっしょだから⼤切にしないと
いけない」「今飼っているペットをさいごまでちゃんと飼いたい」
などの感想があがり、捨てられた動物の気持ち・問題をまっすぐに
受け⽌める⼦供たちの⼒の素晴らしさに驚きました。中には「なん
で殺処分をするんですか?」という質問も・・・。そうした疑問に
しっかり答えていくことで、子供たちはきちんと受け止めて自分な
りに考え、心に深く刻んでいくのだろうと思います。先生方にとっ
ても、今回のプログラムはとても意義深いものだったと感じていた
だけたようです。子供たちが今回のプログラムを通して何かを感
じ、⾃分と⾃分以外の命ある全ての存在を⼤切に慈しむ気持ちと、
救いを求めているかもしれない他者の存在に思いを馳せて、必要な
らば手をさしのべることができる気持ちを育くんでいってもらえた
らとても嬉しく思います。また今後もこうしたプログラムを沢山の
⼩中学校で⾏なっていくことで、本当に豊かな気持ちで動物と共に
暮らすことの喜びを知る子供たちが増えていってくれたら・・・き
っと動物を取り巻く厳しい現状を変えていく⼒へと繋がっていくの
ではないかと思います。この企画に関わらせていただけたことに、
そして関わってくださった全ての皆様に、心から感謝申し上げま
す。
イギリス便り(2)
通訳/翻訳家 ノーマンテイラー邦子
皆様楽しい夏休みを過ごされましたか?
突然ですが、⽇本の年間の祝⽇は17⽇もあるんです。翻ってイギリ
スの祝日はなんと8日しかありません。日本の半分にも満たないので
す。こんなことが許されていいのでしょうかとジェラシーの炎を燃や
していたのですが、今回夏休みを過ごした東南アジアでお会いした日
本の方々は、みなさん3日くらいのとんぼ返りだそうでびっくりしま
した。祝日の日数と休暇日数というのは関係ないのですね。
神奈川県動物保護センター
ページ
3
さて今回は動物シェルターの譲渡条件が厳しすぎるという批判を受けたウッドグリーン・アニマル・シェ
ルターの⽝の訓練部⻑であるスー・ケトランド⽒のお話しをご紹介いたします。
「こんなに多くのホームレスの犬猫が家を必要としているそばから、どうして純血種をどん
どん作り、次から次へと買っていくのか。これはシェルターで働くすべての者たちが心の中
で繰り返し問うことである。
レスキューセンターの給料は低い。長時間労働、休日も週末もない。動物であふれかえるセ
ンターの中で、スタッフは良い家庭を見つけるべく常に奔走している。仕事環境は両極端に
感情を揺さぶられるところである。一方では動物に対する想像もつかない虐待に心を痛め、
もう一方では私たちを支えてくれる人たちの心が金のように輝いているのを見ることができ
る。その間を行ったり来たりする毎日である。どんな一日になるかわからない。ハートが壊
れるか、喜びであふれる日になるか。どんなふうに転ぼうとも、私たちは誇りを持って仕事
を遂行する。
里親の譲渡条件が非常に難しいと最近マスコミに寄せられていた記事を読んだ。シェルター
の規則はそれぞれに違い、少しでも条件にはずれると引き渡しをしないところもある。犬一
匹一匹にひきとる家庭の子供の適正年令をつけてあるところもあり、昼間仕事に行く人には
犬を譲渡しないシェルターもある。しかしこういった規則やプロセスはすべて善意の意図か
ら発したものであることをご理解願いたい。畢竟飼い主が動物を大切にしていれば、動物シ
ェルターがこんなに満員になっているはずはないのだ。
理想と現実という葛藤がある。広大な土地を持ち、住み込みのドッグ・トレーナーがいて、
飼い主は四六時中在宅で、小さい子供もいない。問題のあるホームレスの犬をぜひ引き取り
たいという愛情あふれる飼い主。そんな家は現実にはあり得ないことはとうにわかってい
る。そんな家を探そうとすると「ものごと」は進まない。
私たちのシェルターが目指すのは「中間」であり、「適度」さである。これは動物福祉の現
場で働く者たちは覚えておかなければならないことである。もし完璧な家庭が現れるのを待
つのであれば、犬や猫は長い間待たなければならない。けれど、水と食べ物と寝る場所と医
療と運動と愛を与えてくれる家、他の言葉で言えば「適度な家」を見つければ、犬猫はすぐ
ソファの上で暮らすことができるのだ。
ウッドグリーン・アニマル・チャリティでは犬の基本
的要求を満たす家、それにちょっとプラスアルファを
つけるように指導する。経済的にも精神的にも基本を
満たすことのできない家に動物を手渡そうなどとは夢
にも思いはしない。
新しい犬、仔犬を探している人たちにはいろいろなオ
プションがある。ブリーダー、新聞、店頭の広告、そ
して今やペットをオンラインで購入させようとするサ
イトも増え続けている。あなたは何故そこで買いたい
のか。
名のあるチャリティ団体は動物だけでなく飼い主への手助けもする。健康診断、予防注射、
ページ
4
登録ボランティア
通信
虫下し、のみとり、そして不妊去勢手術、マイクロチップを施し、飼い主に一ヶ月の無料動
物保険をつけて渡す。そして社会に送り出すすべての動物たちの幸福のためにサポートとア
ドバイスを生涯に渡り与え続ける。他のどんなところがこの高いレベルのケアと愛情を提供
するだろうか。しかもブリーダーに払うお金よりずっと安いのである。
私たちは里親候補の方々に少々厳しい注文をつけるかもしれない。しかしその背後には、胸
をはって言えるきちんとした理由があるのだ。
ウッドグリーンに動物を探しにくるすべての人たちを一人一人の個人としてお迎えする。も
ちろんシェルターのガイドラインはある。しかしそれはあくまでもガイドラインに過ぎな
い。途中で曲げたり、折ったりすることもできる。私たちのゴールは動物を愛してくれる家
庭を見つけることである。動物を飼うことがどういうことかわかっている地に足のついた人
たちに渡すことである。」
で、休暇の日数の話で締めくくりますが、ヒースロー空港についた
らパスポート・コントロール官から「12日間?ずいぶん短いね」
と言われましたが、日本人の休暇のとり方を聴いたらひっくりかえ
るでしょうね。
(写真はヒースロー空港/Wikipedia より)
収容犬情報提供開始のお知らせ
以前より皆様から要望のありました収容犬情報の提供を、9 月より
開始します。動物保護センターからボランティア様あてに、週1
回程度、⽝の収容⽇、収容理由、種類、性別、疾病などの情報の
一覧をメールでお送りします。これをみていただくことにより、
皆様の来所、譲渡及び新しい飼い主探しなどの活動が少しでも計
画的、効率的になれば幸いです。今回は、事前に希望者・団体を
募りましたので、その方たちを対象とさせていただきます。
ただし、いつでも変更が可能ですので、新たにこの情報提供が必要になった方、あるいは必要なくなった
方は、担当あてご連絡ください。なお、データは、PDFファイルで、パスワードをつけさせていただき
ます。個⼈情報は⼊っていませんが、⼀般県⺠には公表しておりませんので、取扱いには注意してくださ
い。パスワードは、別途連絡させていただきます。今後も円滑な譲渡へのご協⼒をお願いします。
動物慰霊式開催のお知らせ
9月 26 日(木)16 時より、動物保護センターのやすらぎの丘、慰
霊碑前で平成 25 年度の動物慰霊式を⾏います。
登録ボランティアの皆様及び関係者の皆様、お忙しい毎日だとは思
いますが、ご都合のつく方は、ぜひご参加ください。
神奈川県動物保護センター
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⼟屋便り (6)
このコーナーでは、センターのある平塚市土屋の地元情
報をお届けします。今回は「土屋城」です。第1号で紹
介した⼟屋の館跡と⼟屋⼀族の墓のすぐ⻄側、丘の上に
⼟屋城跡があります。神奈川県と環境省が⽴てた解説板
がありましたので、転記してみましょう。
土屋城址
鎌倉幕府のご家人で重臣であった、土屋三郎宗遠の城跡。土屋
の丘陵にあって段丘を利用し、南に座禅川をひかえた鎌倉時代
初期の形式に属するものである。この地は高陣山と呼ばれ、こ
のほかに高見台などがあり、一族縁者が居を構える二宮の館、
岡崎の館、中村の館などに連絡が出来る場所でもある。また、
当時は交通の要衝の地でもあった。
城というと、⼤坂城や⼩⽥原城のように⾼い⽯垣のある⽴派な天守閣を想像
してしまいますが、そのような城が登場するのは戦国時代末期からで、鎌倉
時代の城は、実際は山の上の砦のようなものだったそうです。
さて、同じ⼟屋に建つ神奈川県の動物たちのお城も築 40 年以上が経ち、⽼
朽化が激しいのですが、まだまだ続くこれからの戦に何とか耐えてもらわな
ければなりません。
動物フェスティバル開催のお知らせ
「動物フェスティバル神奈川 2013in あつぎ」が、10 月 14 日
(月・体育の日)10 時から、厚⽊市⽂化会館で開催されます。⻑
寿動物の表彰、講演会、映画上映会、動物たちの実演など盛りだ
くさんの内容になる予定です。
最新統計
平成 25 年 8 月 1 ⽇〜8 月 31 日の相模原市、藤沢市分を含む速報値(犬)
迷子犬の保護 51 頭
飼い主へ返還 28 頭(返還率 55%)
県⺠へ譲渡 6 頭
ボランティアへ譲渡 16 頭
致死処分 0 頭
返還・譲渡率 82%でした。
飼い主から引取り 10 頭
運搬・収容中の死亡 7 頭
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