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イギリス障害者福祉を学ぶ

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イギリス障害者福祉を学ぶ
disability report 2015
イギリス障害者福祉を学ぶ
Intro
■ 歴史について
・クオータシステム
1995年まで障害者雇用の規定
・1995年以降
差別しない法律(障害者差別禁止法)
・2010年
平等法(障害者だけではなく、年齢・性別・人種も含め全てにおいて)
■ イギリスにおける障害者の状況について
はじめに
50年前から始まった政策により、多くの障害者が就労できるようになった。
イギリスの障害福祉概要
高齢者の多くは健康上の障害を持っている。
18∼65歳(定年) 障害者の50%が就労している(570万人)
学習障害の人数は増えてきている。
効果・メリット
労働:社会への統合
障害者(客として 雇用者として)
経済活動のサイクルへ
政府のメリット
・給付金の負担の減少
・障害者からの納税
政府の積極的な働きかけ
2006∼2008年 国のキャンペーン(全国的に広報)があり、世間の目がダウン症に向くようになった。
弊 害
※現在5人に1人が障害を持っている状況
なぜこんなに多いのか?
勤務していて労働者本人の自覚があれば、雇用主は申請を受け入れなければならない
障害者の定義(身体的・精神的)→ 少しでも生活に支障があれば国から認定される
認定されたら、雇用者は障害に見合った対応をしなければならない
現在イギリスでは議論の的になっている
■ 支援制度
①未就労
就労不能手当
障害者生活手当
(Incapacity Benefit)
(Disability Allowance)
Incapacity Benefit
労働年齢にある成人(16 歳∼ 65 歳)で職に就
いていない人に支給され、職に就くまで最低の
生活費を保障されている。
Disability Allowance
Benefit に加えて支給される手当のことで、障害
支援制度
障害者への支給 ①②
の程度などにより種類と金額が異なる。
障害者
②就労後
働く上での実用的な支援
(Access to Work )
就労支援機関への支給 ③
仕事をする上でのサポートに
対するコストの補助
・面接でのコミュニケーションサポート
・障害に合わせた機器によるサポート
・施設及び設備への対応
・交通費等のサポート
職に就くことができた障害者
政 府
③就労支援
政策助言
政策実施のパートナー
少額補助金
就労支援を行う機関は、政府からの補助金や団体
からの寄付、ソーシャルエンタープライズなどは
事業による利益で運営している。
Social Enterprise
就労支援を行う機関
(Social Enterprise, Foundation)
雇用創出、地域サービスの提供や、そのための訓練、
福祉目的達成のために利潤が再投資される等の福
祉目的を持っている。
寄付や売上など
1
Support
■就労支援
特徴的なシステム
社会的企業(Social Enterprise) やボランティアによる就労のためのトレーニングとサポート
障害者雇用サービス
雇用主をサポート
仕事の紹介
障害者
企業等雇用主側の相談先
ジョブセンター
福祉から
経済活動のサイクルへ
就労先
(公共の機関)
企業
アクセス
Eurotech factory
MINDFUL EMPLOYER
(精神障害のアイコン)
トレーニング&仕事の紹介
仕事がしたい
Job Training
and
Employment support
Social Enterprise ,Foundation, Volunteer
PLUSS
大学
Project SEARCH
South Devon
College
連携
TWO TICKS
(精神障害以外のアイコン)
病院
連携
Torbey hospital
St Loy s Foudation
退役軍人に特化
教育から職へと繋ぐルート(プロセス)
を明確にする。
ボランティア
WESC foundation
St Sidwells Centre
視覚障害者に特化
ネットワーク
workfit
ダウン症に特化
対応に困った場合
他のグループにアクセス
得意な分野を紹介
workways
精神的障害者に特化
Authentis Vocational
Service LLP
戦争負傷者 等
Glennochy Work Club
大手の Social Enterprise は加盟している
(PLUSS は TWO TICKS に加盟)
■ 障害者自身の考え方を改善する
St Loy s Foudation での事例
気持ちの向上・技術の向上をサポート
Job Training Sample
まずビジョンを持ち、常に障害者と会話し、
今何のためにこれをやっているのかを理解させ、
ステップを踏んでいく。
自立:ビジョンを持つ
※Job Coach や Mentor(目指すべき人・目標にする人)の役割・
労働は幸福や人間的成長の土台であり、
スキルが重要。
自立を可能にする活動である。
※他のグループ(Social Enterprise や Volunteer)も長い時
間をかけてトレーニングを行っている。(6 ヶ月∼ 1 年)
働くことに対する意識づけ
Job Role:役割を果たす
障害者自身が人生における目標を持ち、
働くことの喜びや自信・プライドを
⑤仕事が決まったら
持てるよう導く。
どうやったら長く続けられるか
④目標に合わせた仕事を探す
③目標に合わせたトレーニング
①個人をよく知る
障害者との対話
次は何かを考える
②前向きな考え
目標をクリアにする
日々の生活を含めて
サポート
2
特徴的なシステム
Support
■ 障害によって引き起こされる実際的な問題を克服するために利用可能な支援制度
働きやすい環境つくる
case
Access to Work
01
面接でのコミュニケーションサポート
case
障害に合わせた機器によるサポート
02
障害に起因する特定の作業ニーズに合わせた特別な機器等を支給
アクセス トゥ ワーク
取材からの実例
・手に障害を補助するための器具の支給(写真参照)
Practical help at work
働く上での実用的な支援
case
障害者が就労することで
手に障害を補助するための器具
・視覚障害のための拡大器の支給
03
支給される補助金
施設及び設備への対応(仕事をする上でのサポートに対するコストの補助)
働きやすい環境づくりの支援(企業が行うべき調整の助けになる)
取材からの実例
・階段からスロープへ改修
case
04
交通費等のサポート
取材からの実例
・視覚障害者が通勤のためにドライバーを雇用する
・通勤のタクシー代
3
特徴的なシステム
Support
■ チャリティショップにより、もたらされること
障害者の雇用創出
WESC foundation で視覚障害者としてトレーニングを受け、現在マネー
ジャーとして働く傍ら、チャリティショップを経営しショップでは2名の
視覚障害者を雇用している。
チャリティショップで販売しているもの
Social Enterprise
いらなくなった洋服や日用品をチャリティーショップに寄付することは、
ソーシャル エンタープライズ
身近なリサイクルとしてイギリスでは定着している。
雇用創出、地域サービスの提供や、
利益を目的としている
そのための訓練、福祉目的達成のた
日本のチャリティとは少し意味合いが違い利益を目的としている。
めに利潤が再投資される等の福祉目
的を持っている。
資源(人・金)の循環
チャリティショップでの利益
事業を広げていく
障害者の雇用
就労支援・雇用創出
1. PLUSS
2. WESC foundation
3. workfit
4. workways
5. Project SEARCH
Torbey hospital
6. Authentis Vocationa
Service LLP
7. WESC Charity shop
8. Glennochy Work Club
9. Eurotech factory
10. St Loy s Foudation
11. St Sidwells Centre
視察訪問先
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