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小学校入学準備ガイド

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小学校入学準備ガイド
知っておくと安 心!
小 学校 入 学 準 備 ガイ ド
﹁ うちの子は小 学 校で
ool Th ings
ちゃんとやっていけるの ? ﹂
Sch
﹁ 学 習に関してはどれくらい
P12
やっておけば安 心 ? ﹂
小学生になると、持ち物の管理をは
じめ、自分のことは自分でやらなけれ
ばならない場面が増えます。先生の
話をしっかり「聞く」姿勢を身につけ
るとともに、早寝早起きの生活リズ
ムも整えていきましょう。
入 学を約 半 年 後に控えた
生活習慣の準備
この時 期 、そんな悩みを
P14
Li fe Style
抱えているおうちの方も
一般的には「ひらがなで自分の名前
が読める」ことが入学前の目標とさ
れていますが、文字・数の学習を進め
ておきたいと考えるご家庭も多いよ
うです。お子さまが「学ぶのは楽し
い!」と思えるサポートを心がけて。
多いのではないでしょうか ?
学習の準備
でも 、小 学 校 入 学のために
Lea rning
どんな準 備が必 要なのかを
具 体 的に知り 、今から準 備を
進めていけば心 配いりません。
親 子そろってニコニコ笑 顔で
入 学の日を迎えられるように 、
できることから少しずつ
準備しておきたいこと
取り組んでいきましょう 。
小学校入学までに
学用品の準備
ランドセルや学習机から鉛筆・消しゴ
ムに至るまで、入学にあたって必要
となるものはたくさんあります。そ
れぞれのご家庭の状況に合わせた 買
いどき を見極め、用意できるものは
今のうちから えていきましょう。
P15
Af te
r School
放課後の過ごし方
習い事や学童クラブに通ったり、子
ども同士で遊ぶ約束をしてきたり、小
学生になると行動範囲が広がります。
事故や犯罪から身を守る術を教えた
うえで、できることは少しずつ本人に
任せ、自立心を養うことが大切です。
P16
11
取材・文/安永美穂 イラスト/ seesaw.
10
生活リズムを整えよう
ようになると、夜も自然と早
寝ができるようになります。
の方と一 緒に〝 準 備タイム 〟
小学1年生男子
読み聞かせも役 立ちます。
日 頃 の 会 話 のほかに 絵 本 の
う。 聞 く 力 を 育 て る に は、
が話し終わるのを待ちましょ
などと口を挟まず 、お子さま
﹁それはこういうことでしょ ﹂
な 経 験 です 。 おうちの 方 は
ることも、お子さまには大 切
聞く力、伝える力を
育む体験を
入 学 後に最も必 要になる
のは、人の話を聞く力と、自
分の気持ちを伝える力です。
まずは 、お子さまの話をおう
げ ま しょう 。 う ま く 伝 わ ら
ち の 方 が しっか り 聞 い て あ
なかったときに 、どういう言
い 方 をすればよいかを 考 え
うな声かけをしてくださいね。
正しい生活リズムは、一朝
一夕に身につくものではあり
心 の 状 態 に も 影 響 し ま す。
朝ごはんは一日をスタート
させるエネルギー 源であり、
ません。
﹁早寝・早起き・朝ご
て、入学前から時間をかけて
はん﹂の3 つをポイントにし
朝ごはんをしっかり食べてか
家を出るまでにどれくらいの
ら登校できるよう、起床から
時 間 が 必 要 かをイメージし
ります。まずは早起きができ
るようになると、一 日のリズ
て、ゆとりをもったタイムス
リズムを整えていく必要があ
学 校 が 始 まる 時 間 に 合 わせ
ケジュールを組んでおくとよ
ムが整いやすくなります。小
いでしょう。
を 設 け て 、徐 々に 慣 ら し て
洗濯物を干す、たたむ、片づける
お友だちもできるね」と、入学が待ち遠しくなるよ
●
て 起 きる 習 慣 を 身 につけま
で 管 理 するように 習 慣 づけ
るようにしていきましょう 。
お 子 さま 自 身 に 取 り 組 ませ
いきましょう 。
「学校ではどんな楽しいことがあるかな」
「新しい
雨戸の開け閉め
おうちの方への
応援メッセージ
●
しょう。朝、早く起きられる
小 学 校 では 、教 科 書 など
の 準 備 はすべて 自 分 でしな
少 ないと 思 います 。 おうち
て も 、最 初 か ら で き る 子 は
特 に 、こ れ ま で 子 ど も の 荷
幼児教室
「ドラキッズ」京
王百貨店上大岡教室講
師。現場感を大切にしな
がら、講師育成のための
研修や、教材の制作など
でも担当している。
料理の手伝い
山岡直美先生
●
学校へ行ったら困るよ」といった言葉がけは禁物。
新聞を取りに行く
自分で身の回りのことが
できるように練習して
ければなりません 。 今 のう
物 をおうちの 方 が 持 ってあ
などで 和 式 トイレの 使 い 方
また 、小 学 校 は 和 式 トイ
レが多いので 、駅やデパート
ることが大 切です 。とはいっ
ちから 、園のバッグの準 備は
のは 自 分 で 持 とうね ﹂と 声
げていた場 合は 、
﹁ 自 分のも
を教えておくと安 心です 。
ドラキッズ講師
●
さまも一緒です。だからこそ、
「○○ができないと
お風呂洗い
12
13
いっぱい。それはおうちの方だけではなく、お子
●
生活習慣
をかけ 、自 分 のものは 自 分
先輩ママに聞きました!
お話をお聞きしたのは
食卓の準備と後片づけ
小学4年男子
入学に向けて夢や希望にあふれる一方で、不安も
●
土屋順子さん
中学1年女子
お手伝いは、身の回りのことを自分でする姿勢を育み、
「人の役に立てた!」
と自信をもつきっかけにもなります。
沼尾夕美子さん
「早起きをしたら好きなテレビ
を見てもいい」
というルールを
つくり、
「明日テレビを見たい
なら早く寝ようね」
と声をかけ
ています。ごほうびがあると、や
る気が出るようです。
上のお姉ちゃんは最初から自分でできていたので、弟
の入学時にのんびり構えていたらお姉ちゃんのときと
は大違い! 忘れ物は多いし、連絡ノートやプリントを
学校に忘れたり、朝起きてこなかったり……3年生くら
いまではつきっきりだったかも。ママ友から
「男の子は
そんなものだよ」
という声をよく聞きました。
小澤かえでさん
小 学 校に入 学したてのころ
は、学校生活や学童クラブな
どで疲れてしまっていたのか、
夕食を食べながらコックリコッ
クリと居眠りしてしまったことも
(笑)。それでも徐々に体力が
ついて、生活リズムも整いまし
た。夕食の居眠りも今ではい
い笑い話になっています。
小学 1 年生が
家庭でしているお手伝い
先輩ママ
体験談
先輩ママ
体験談
Life Style
教えようと思わずに
楽しく ほめるがカギ!
学 習 に 十 分 な 備 えをしてお
ことが 大 切 です 。 小 学 校 の
楽 しめるように 働 きかける
入 学 前 の 学 習 では 、教 え
込むのではなく 、お子さまが
できていることを見つけ 、ほ
些 細 なことでもお 子 さまが
向 け る の で は な く 、ど ん な
で き な かった と こ ろ に 目 を
組んでみるとよいでしょう 。
のたし算・ひき算などに取り
きたいというご家 庭では 、ひ
めるよう心がけてください 。
音 の 読 みや
まで
らがな
たいと 考 えている 祖 父 母 も
ランドセルは早めに
リサーチするのがおすすめ
ランドセルの 色 や 柄 は 多
様 化 していて 、人 気 がある
しておきましょう 。
てどうするかを 早 めに 検 討
多 いので 、購 入 時 期 も 含 め
まうこともあるため 、年 長の
ものは 早 々に 売 り 切 れてし
家 庭 が 購 入 しているといわ
9 月までには半 数 以 上のご
れています 。 お 子 さまが 好
きなもの・使いやすいものを
級 生 になっても 愛 着 がもて
選 ぶことが 重 要 ですが 、上
る色・柄を選べるようにアド
ランドセルをプレゼントし
の 目 の 届 くところで 取 り 組
この 時 期 の 学 習 は 、リビ
ン グ の 机 な ど 、お う ち の 方
になります 。 また 学 校 や 先
習 ﹂のイメージを持てるよう
を見せると 、お子さまは﹁ 学
学習の環境を整えよう
むことがおすすめです 。 必
容 もさまざまです 。 学 習 習
生 に よって 、宿 題 の 量 、内
花 ま る を つ け て あ げ ま しょ
事 を 始 めるご 家 庭 もあるよ
通 信 教 育 や 、学 習 系 の 習 い
慣 を 身 に つ け さ せる た め に
どをおうちの 方 が 調 べる 姿
自 信 が 持 てるように 大 きな
要 に 応 じてヒントを 出 し、
図 鑑 なども 用 意 して 、テレ
う。 国 語 辞 典や日 本 地 図、
うです 。
ものを 指 定 されることもあ
うことで、この時期の学習を「学ぶ楽しさ」を味わ
ビに 出 てきた 言 葉 や 地 名 な
具 を 使 うことで 学 習 へのモ
学習机は
家庭環境に合わせて
1月
学 習 机は 、入 学 前の
∼3 月 に 購 入 するご 家 庭 が
チベーションが上がることも
庭 学 習 では 好 きなキャラク
あるので 、学 校では無 地 、家
い分けてもいいですね 。
ターの 文 具 というように 使
なってから ﹂など 、各 家 庭の
環 境 ・ 方 針に合わせての購
ひとりで 学 習 できるように
り ま す が 、お 気 に 入 り の 文
屋を与えてから ﹂
﹁ 子どもが
多いようですが 、
﹁ 子ども部
ドラゼミ添削主任
入でよいでしょう 。
学 校で使う文 具は無 地の
く書けたね」と、できたことを親子で一緒に喜び合
石山絵麻先生
お話をお聞きしたのは
くても、おうちの方は「時間が解決してくれるから
大丈夫」と大らかに構えましょう。
「この線は力強
幼児向け通信教育
「ぷち
ドラゼミ」
および、小学生
向け通信添削
「ドラゼミ」
添削講師の指導を担当。
える体験にしてくださいね。
小学3年生男子
中学3年生男子
14
15
お子さまが興味をもつこと・興味をもつ時期は、一
子どもとたくさんコ
ミュニケーション
をとりましょう。
PTAの役員など
は早めにやって
おくと、頼 れる
仲間も早くでき
ますよ。
おうちの方への
応援メッセージ
過ぎてしまえば6年間
はあっという間。
木元智恵さん
橋本とし江さん
とにかく悩みは
ひとりで抱え込
まないで。
自分たちの子ども
時代と違って当た
り前。でも変わら
ないこともたくさん
ありますよ。
遠くの 親 戚より、
ご近所さん!
大変だからこそ幸
せ。それは子ども
が大きくなっても
変わらないこと。
&
10
〈学習習慣〉
〈数〉
〈文字〉
平山直子さん
人ひとり違います。今はまだ文字や数に興味がな
なるべく行 事に参
加すると、世界が広
がりますよ。
好きな絵本を繰り
玉を5個ずつ分
アナログ時計を用
返し読むと、
「この
ける、
列で
「○番目」 意し、
「何時までに
文字はこう読む」 を 確 認 するなど、 何 をしようね」と
という理解が深ま
生活の中で数を意
時間の感覚を養い
ります。
識してみましょう。 ましょう。
中学2年生女子
文字に興味をもったきっ
かけは、パパや祖父母に
手紙を書かせたことや、
好きなアニメの歌詞を書
きたがったことから。宿
題に関しては、
「やったら
遊ぶ」
より
「遊んでからや
りたい」
という本人の意
思を尊重しています。
私が仕事をしている
ので、入学後は毎回
宿題などを見てあげ
ることはできず、その
状態が今でも続いて
います
(笑)。でも気づ
くと自分でしっかりや
っているので、成長を
感じます。
できないことが
多 くて 当 たり
前!と大らかに
構えよう!
小学1年生男子
先輩ママ
体験談
先輩ママからの応援メッセージ
先輩ママ
体験談
学校で持ち物につい
ての説明会が行われ
たのは、2月ごろでし
た。短期間で準備を
せねばならず慌ただ
しかったです。すべ
てのものに名前を書
かないといけないの
で、お名前シールが
あると重宝しますよ。
越智加奈子さん
学習
50
学用品
バイスを 。 入 学 のお 祝 いに
先輩ママ
体験談
親子で楽しく挑戦!
学習机について、夫は「椅子に座
って床に足がつくようになるまで
不要」、私は「整理整頓の習慣を
つけさせるために必要」と考えて
いました。結果的に、座ったとき
に足が床につく椅子と、高さを
何段階かに変えられる机を購入。
娘も使いやすそうでよかったです。
Lea rning
ool Th ings
Sch
学校生活をイメージして
秋ごろから準備しよう
何かあったら駆け込むところ
先、防犯ブザーの使い方など
、連絡
︵子ども110番など︶
も 話 し 合 っておくと 安 心 で
おうちの 方 の 送 り 迎 えが
必要な園生活とは異なり、小
す。 行 事 や 説 明 会 などで 小
学生になると登下校のときに
通 学 路の風 景は朝と夕 方で
ひとりになることもあります。
の様子などをチェックしてお
学校が公開されるときは足を
くと入学後の生活をイメージ
運び、低学年の教室やトイレ
緒に歩き、道を確認しておき
しやすくなります。
ろな 時 間 帯 にお 子 さまと 一
ましょう。また、人通りの少
は見え方が違うので、いろい
ない所や暗い所は通らない、
と、家庭とは違ったお子さま
のしっかりした 一 面 が 見 え
てくることも。 おうちの 方
に とって 便 利 か ど う か だ け
ではなく、お子さまの自 立に
つながるかを考えてサポート
していくことが大切です 。
小学生の親として子どもの
自立の助けになるサポートを
放 課 後の過ごし方を考え
るにあたっては 、
﹁ お 子 さま
人のサポートが必 要なこと ﹂
がひとりでできること﹂と﹁大
ましょう 。 学 童 クラブや 習
を 、その都 度、見 極めていき
い 事 での 様 子 を 聞 いてみる
おうちの方への
応援メッセージ
Af t
放課後
先輩ママ
体験談
学童の利用状況
1∼3年生が全体の約87%を占める。
4年生以降は学童を利用せず、留守番をしたり、
塾などに通ったりすることが増える。
5年生
4年生
6.8万人
6年生
3.1万人
1.7万人
1年生
3年生
20.8万人
32.8万人
2年生
28.3万人
出典:
「平成26年 放課後児童健全育成事業
(放課後児童クラブ)
の
実施状況」
(厚生労働省)
er School
学童には行かず友だ
ちの家や公園で遊ん
でいたり、学童の後に
友だちの家に行ってい
たりしたこともありまし
石井さくらさん
た。 今は家に置き菓
子を用意して友だちの
小学4年生女子
家に行くときは持たせ、
お礼のメールをするようにしています。ご
近所にも共働きなので何かあったときのこ
とをお願いして回り、いろいろな面で助け
ていただいています。
放 課 後に娘がずっと
家にいることが続くと、
「学校で何かあったの
かな?」
「お友だちがい
ないのかな?」
と心配し
渡辺恭子さん
たこともありました。け
れど入学したばかりの
小学5年生女子
ころは学校に行くだけ
で疲れていたらしく、よその子もそうだった
と聞いて安心しました。相談できるママ友
や先輩ママがいると何かと心強いですよ。
小学校に入ると、学童クラブや習い事など放課後
お話をお聞きしたのは
の過ごし方も多彩になり、お子さまはいろいろな
放課GO→あおやま施設長
大谷 嘉先生
人と関わりながら生活していくことになります。
ですが、お子さまにとって最大のごほうびは、お
うちの方に自分を認めてもらうこと。家に帰って
きたら、お子さまがその日楽しかったことについ
て話す時間をつくってあげてくださいね。
東京都港区の
「放 課GO→ ク
ラブあおやま」施設長。同ク
ラブは放課後などの子どもた
ちの居場所として学童クラブ
の機能もあわせ持ち、6年生
まで利用可能。
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