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経営ミドルが企業再生のカギを握る

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経営ミドルが企業再生のカギを握る
本号の主な記事
マネジメントのためのIT講座
bブロードバンドがもたらす企業経営
およびマーケティングの変革
2‐3
b国内外の事例に見る
“サーバ統合”
の効果とTCO
4‐5
ユーザ事例
b 碧海信用金庫 金融新時代に向けた「新営業店端末シス
テム」稼働開始
6
bNTTマーケティング アクト 大容量デジタルデータ共有・
管理ASPサービスの提供を開始
7
bイズミ 「商品管理業務基幹系システム」稼働開始
2002 O c t o b e r 24 ・25 ・26
ユニシス研究会 全国フォーラム
THU
FRI
SAT
Japan Unisys Users Association Autumn Forum 2002
経営ミドルが企業再生のカギを握る
特定非営利活動法人
(NPO)インスティテュート・オブ・
ストラテジック・リーダーシップ
(ISL)代表理事 野田
● パラダイムシフトと経営ミドル
企業を取り巻く環境が目まぐるしく
智義 氏
16
10月24日
(木)
∼26日
(土)
静岡で開催
野田 智義(のだ ともよし):東京大学法学部卒。マサチューセッツ工科大学経営科学修士。
ハーバード大学経営学博士。日本興業銀行勤務後、ハーバード大学ビジネススクール
研究員、ロンドン大学ビジネススクール助教授を経て現職。インシアード経営大学院
(フランス及びシンガポール)助教授およびスカンジナビア国際経営大学院(デンマー
ク)
客員教授兼任。専門は、大・中堅企業の変革と戦略的リーダーシップ論。
革と創造の担い手となり得るには何が
ても、必ず成し遂げてみせるといった、
こでやりとげたいのか」
必要だろうか。
自身の決意・信念・情熱がないと、勇気
という問いに答えうる自らの価値観
(Value)だ。何が自分にとって大切な
変化している。グローバル資本市場か
欧米のミドルと比較して、日本のミ
を持って困難を乗り越え、実現するこ
らの圧力、消費者ニーズの多様化、IT
ドルは、戦略あるいは経営プロフェッ
とは覚束ない。いわゆる、感情力
革命による業界の再構築。いきおい、
ショナルとしての自覚、能力に欠けて
(Emotional Capital)と言われるものだ。
自分が本心からやりたいことでなけれ
企業では、戦略の抜本的な見直しや新
いる。自分が得る対価(給料および自
変革と創造にとっての最大のハード
ば、怖い暗闇の一歩は到底踏みだせな
しいビジネス・モデルの構築が避けられ
己実現の機会)に見合うだけの価値を
ルは、結果が見えない不確実性だ。何
い。人に押されて踏み出したとしても、
ない。その実行にあたっては、企業は
創出していると自信をもって語れる経
が正しい解なのか、行動する前にはわ
歩みは長く続けられない。
否応なく、既存の組織体制や経営慣行
営ミドルが、一体どれほどいるだろう。
からない。でもそこに何かがあると信
残念ながら、感情力をささえる価値
の抜本的な見直しを迫られる。
プロとしてまず身に付けるべき能力に、
じて暗闇の中を歩み続けねばならない。
観は、他人から「教わる」ことはできな
中途半端な知識と経験は、暗闇を歩
い。それは、自ら気づき発見するもの
くには邪魔となることがある。経験不
だ。企業活動というものの社会におけ
組織の変革、新しいビジネス・モデル
の創造には、経営者によるトップダウ
創造的知力(Intellectual Capital)と組織
行動力(Social Capital)がある。
価値か。どんな価値を実現したいか。
ンのイニシアチブ、現場の最前線から
創造的知力は、欧米ビジネススクー
足を補おうとして、頭の中で計算すれ
る位置付け、歴史の流れのなかでの今
のボトムアップの突き上げのどちらも
ル流教育の得意分野だ。仮説を立て検
ばするほど、暗闇の深さと奥行きに目
という時代の認識、グローバライゼー
必要だ。しかし、いずれの場合も、30
証を繰り返していく論理的思考、市場
が奪われ怖くなるからだ。誰も結果が
ションの中での日本というものの理解。
歳代・40歳代の経営ミドルが鍵を握る。
や競争相手に加え、自社の強み・弱みを
見えないのに、考えに頼りすぎては、
そして、
なによりも、
自分とは何者か、
生
人と組織に習熟し、かつ、市場・顧客・
客観的に分析して戦略プランを描く戦
最初の一歩が踏み出せない。いわゆる
きるとは何か、という一連の問いかけ
競争を深く理解するミドルこそが、
略的思考、キャッシュフローを分析し
秀才タイプが変革と創造の担い手にな
を、凡庸なまでに繰り返すことでしか、
トップを巻き込み、最前線を動かす原
プランの財務リスクを判断しうる財務・
りにくいのは、これが理由だが、日本
再発見することはできないように思う。
動力にならないと、日本企業の再生は
経理リテラシー、プラン実施にあたっ
の多くの経営ミドルにもあてはまる。
本物にならない。
てのマイルストンの設定やボトルネッ
最初の一歩は、非連続を飛び越える
クの洗い出しなどのプロジェクト管理
ことだ。勇気がいる。それには、ミド
しかし、それらは必要条件であっても
力が含まれる。
ル一人ひとりの内面からほとばしる信
十分条件ではない。変革と創造は一人
一方、変革と創造の一番障害となり
うるのも、残念ながらこれらミドルだ。
欧米ビジネス・スクール流の経営教育
が無意味というわけでは決してない。
企業環境の変化は、従来の戦略と組織
組織行動力は、人にプランを説得す
念と情熱が不可欠だ。なぜその一歩を
称で語るものであり、その出発点は自
伝統のなかで調整弁の役割を果たして
るプレゼンテーション能力、プラン実
踏むのかについての信念。踏みたいと
分自身だ。辛抱強い自分への問いかけ
きたミドルの能力を陳腐化させる。こ
施にあたって必要となる組織内外の人
いう情熱。これらが計算を度外視して
と自分の価値観の再確認が、経営ミド
うした不安は、過去のプライドとあい
のネットワークを構想する力、プロ
不確実性というハードルを乗り越えさ
ルのリーダーへの脱皮、そして日本企
まって、ミドルが心理的な抵抗を抱く
ジェクト・チームを運営する能力、さら
せる。
業の再生の鍵を握る。そんな時代に私
土壌となりうるからだ。
には、現在流行のコーチングなどを含
●自分との対話による価値観の再確認を
達は生きている。
● 今、ミドルに求められるもの
む、人を動かし育てる力などだ。
では、ミドルが葛藤を乗り越え、変
しかし、これらのスキル・能力があっ
こういった感情力を生むのは、「何の
ために組織のために働くのか」「何をそ
http://www.unisys.co.jp
ユニシス・ニュースのバックナンバーは、日本ユニシスのホームページに全文が掲載されています。
ISLホームページ:http://www.isl.gr.jp
UN
マネジメントのためのIT講座
ブロードバンドがもたらす
企業経営およびマーケティングの変革
大阪国際大学
経営情報学部 教授
井上 市郎氏
これまでの情報技術の使われ方は、組織や企業があり、その上で情報をどうよ
入手して発注し、宅急便またはコンビ
れていた。しかし最近は、売ったもの
うに使っていくかという図式であった。しかしインターネットやブロードバンド
ニエンスストアを使って商品を届ける
のサービスを行う、または新しい付加
の普及により、企業の論理だけで情報を有効に使うことはできなくなってきてい
というダイレクト・モデルが中心で、
価値をつける新しい仲介エージェント
る。また、1つの組織の論理で、情報をコントロールができなくなってきている。
流通は中抜きされるのが常識と考えら
が増えてきている。
ブロードバンドの普及が企業経営、マーケティングに変革をもたらす中で、「企
業と企業の関係がどのように変わっていくのか」、「消費者と企業の関係が、マー
ケティングの立場からみて、どのように変わっていくのか」という関係に注目しな
がら、企業は情報化を進めていく必要がある。
サイバービジネス失敗の要因
コミュニケーション変革
◆ コミュニケーション・ツールとして
考えることが重要となる。ブロードバ
のインターネット
ンドでは、動画や付加価値の高いデー
マーケティングを変革するとき、重
タを扱うことができるため、トレード
要なポイントは、「インターネットは、
オフがかなり改善される。伝統的なト
非常に有効なコミュニケーション・
レードオフが打破できるチャンスがあ
1995年頃から、アメリカでは、イン
と顧客(B to C)の世界では、ブラン
ツール」という認識を持つことである。
ると思われる。
ターネットを利用したさまざまなビジ
ド、信用度、ネーミングがキーとなる
「営業マンが企業を訪問する」、「電話
◆ 特定顧客選定と既存顧客との
ネス・モデルが創出されてきた。そし
ため、新規顧客獲得が難しい。
て、多くのモデルは成功、失敗が繰り
返されている。
失敗したケースの主な要因は、
でコンタクトをとる」、「FAXで情報を
コミュニケーション
ワイン販売業者の「バーチャルビン
送る」ほかに、コミュニケーション・
有効なコミュニケーションを行うた
ヤード」という会社は、95年にワイン
ツールの1つとして、インターネット
めには、「お客様が誰か」を常に問いつ
ショップを立ち上げ、急成長を遂げ
の利用が有効である。
づけることが重要である。
インターネットは、テレビ、ラジオ、
①法規制の制約
ネットベンチャーで最初の上場企業と
テレビやラジオでは、同時にたくさ
②既得業者からの反発
目されていた。それが昨年5月に倒産
んの人とコミュニケーションできる
新聞、雑誌、イエローページ、ダイレ
③新規顧客獲得のためのコスト
した。倒産の最大の理由は、酒販売に
が、情報量が少なく、1人ひとりに
クトページの先にあり、お客様を1対1
④部分最適により低コスト化の限界
関する法規制の制約、既得権を持つ業
合った形で“情報カスタマイズ”や
で識別する。その中にカスタマイズ性、
が挙げられる。
者からの反発、そして規制により従来
“双方向でのコミュニケーション”が
インタラクティブ性がある。ブロード
バンドでは、大量の情報を組み込める
できない。
アメリカの「プライスライン」という
の流通業者を通さないと販売できなく
企業は、ビジネス・モデルの特許を取得
なり、部分最適による低コスト化の限
一方、営業マンが訪問する場合や店
して非常に有望な企業といわれていた
界に陥ったことである。ネット・ビジ
員がお客様と1対1で対応する場合、
が、新規顧客獲得のためのコストが非
ネスでは、法規制や既得業者の反発が、 “たくさんの情報をお客様に合った形
常に大きく採算ベースにのらなかった。
優良なネットベンチャーを押しつぶす
にカスタマイズして、双方向でコミュ
既存のお客様に合った情報を双方向で
ほど強力であることが分かる。
ため、広告と同様の強力なコミュニ
ケーション・ツールになってくる。
Eマーケットプレイスの場合では、
ニケーションできる”が、
“同時に1人
コミュニケーションし、関係をさらに
ケットプレイスのように、コミュニ
ネット・ビジネスは、こうした要因
か2人しか情報を提供できない”とい
深いものにしていく上で、インター
ティが明確な調達市場では新規顧客の
を念頭におかないと、思わぬ失敗を招
う問題があった。多くの人に話をしよ
ネットやブロードバンドは非常に有効
獲得が比較的容易である。しかし企業
くのである。
うとするとリッチネスが低下し、リッ
なツールとなる。
企業間取引(B to B)であるEマー
マーケティングの変革
インターネット、ブロードバンドの
図1 マーケティングの構成要素
が必要となる。マーケティングの構成
製品
(Product)
要素(図1)である製品やサービス、
価格、チャネル、プロモーションなど、
技術がどういう影響を与えているかを
顧客との関係を重視して、「顧客か
ら学ぶOne to Oneマーケティング」や
は、「伝統的な情報のトレードオフ」と
「顧客との関係をさらに深いものに変
言われている。
普及で、新たなマーケティングの展開
お客様にアプローチする仕組みに情報
チネスを高めようとすると、リーチ
(伝達の度合い)が少なくなる。これ
価格
(Price)
顧客
プロモーション
(Promotion)
(Communication)
(図2)
しかし、最近はブロードバンドによ
えていくカスタマー・リレーション
シップ・マネジメント(CRM)」など、
り、帯域幅が非常に広くなっているた
新規顧客よりもむしろ既存の顧客との
め、多くの情報を、その人に合った形
関係強化に利用できる。
で、双方向にコミュニケーションがで
きるようになってきている。
図2 コミュニケーション
インターネットやブロー
見てみる。
◆ デジタル財
流通
(Place)
デジタル財は、デジタル情報を紙や
ことで新しい消費者との関
係を築けるようになってきた。
CDなどの媒体に入れて、お客様や関
ブロードバンドにより
飛躍的に改善
ドバンドをうまく利用する
この場合、製品やサービ
大
■制約(デジタル)
リッチネス
連企業に提供するものである。自宅で
ループで行うケースも珍しくはない。
注文でき、在庫も売り切れもない。音
価格がメーカーから流通業者へ、そし
スを紹介したり説明したり
カスタマイズ性
楽は1曲からでも販売できる。デジタ
て消費者へ移り、最終的には顧客が価
するのが、デジタル情報に
インタラクティブ性
ル財は、物理的な流通が不要となるた
格を選別できる時代になる。
制約されるため、いかにう
め、物流機能としての流通が中抜きさ
◆ オークション/リバースオークション
まくデジタル情報で製品や
オークションは、インターネットを
サービスを表現できるかを
れる。
◆ 価格設定、価格交渉
使って価格を吊り上げていく仕組みで
帯域幅
伝統的な
トレードオフ
小
リーチ
少
多
伝達の度合い
経営変革
これまでは価格はメーカーが決めて
あり、リバースオークションは、イン
いたが、インターネットが普及して、
ターネットを使って価格を下げていく
価格設定や交渉力が顧客の方へシフト
仕組みである。多くのサイトがあり、
してきている。また、顧客が自分で商
価格を消費者が決める時代になってき
提は、顧客は誰かを識別し、その顧客
品を設計し、仕様を決め、作ってくれ
ている。
が持っているニーズを明確にした上
るメーカーを探すという、製品企画の
◆ 付加価値商品の仲介型事業モデル
で、それに応えるベネフィットは何か
製品・サービスと収益は1対1で対応し
を考えることである。その上でビジネ
ているが、インターネット上で生まれ
プロセスを顧客が行い、価格交渉をグ
2
2002年10月1日第497号
インターネットでは、顧客が情報を
◆ ビジネス・モデルの視点
ビジネス・モデルを考える上での前
ス・システムを構築し、競争優位を確
立し、収益を生んでいく方法を考える
ことがポイントになる。
(図3)
既存のサービスを売るビジネスは、
ユニシス・ニュース
2002年10月1日第497号
市場
(顧客)
ニーズ
(ベネフィット)
戦略
ビジネス
システム
としてうまく使うことが大切である。
タ化された経理、会計、販売など「特
り、コンビニエンス・ストアが決済を
B to Cの関係では、1人ひとりとコ
定の状況における価値が評価された
代行したりと、いろいろな代替品や新
ミュニケーションが可能となるため、
データ情報」と、②市場情報などの「不
規参入の可能性がある。
既存の顧客とのコミュニケーションを
確実性を軽減するために用いる情報」
深くしてことが重要である。
の2つがある。
る。通信料金の中に決済機能を含めた
図3 ビジネス・モデルの視点
今後、自分の業界の中の競争だけで
競争
(競争優位)
(独自技術)
リッチコンテンツなどの情報をうま
①から企業の競争優位や強みを出し
ていくのかを知ることが重要である。
く組み合わせることで、さらに分かり
ていく時代はすでに終わり、②の顧客
材質や原料の代替は、インターネット
やすい情報を提供できる。営業マン、
や企業との関係をどのように設計して
やブロードバンドは関係ないが、「機
電話、FAXなどを組み合わせて、さら
いくかが重要となっている。どのよう
能の代替(決済など)」は、インター
にインターネットを組み込み、コミュ
なビジネス・チャンスがあるか、将来、
なく、新規参入や代替品がどう変わっ
収益
ネットやブロードバンドが普及するに
ニケーション・ミックスをうまく利用
顧客がどのように変化していくのかと
たビジネスを分析すると、あるニーズ
つれて大きな変革を遂げるだろう。
していく。
いうデジタル情報を企業のノウハウや
に応えるベネフィットと収益とが関係
◆ デコンストラクション
(ビジネス再定義)
しないビジネスが多い。
またインターネットでは、質問やク
知識に変えていく②は、今後の企業の
レームが気軽にできるため、「お客様
本当の強みを約束してくれるものであ
「YAHOO」は、インターネット上で
デコンストラクション(ビジネス再
が気軽に聞ける1つのコミュニケー
る。仕組みをうまく組み合わせて利用
価値のあるビジネス・モデルだが、当
定義)によって、企業の協力関係が変
ション・ツール」として使うと効果が
し、他社が真似できないノウハウや知
初は収益構造が見えなかった。今は広
わっていく。
出る。
識に変えていくことが重要である。
図4は、パソコンメーカー「デル」の
告が収益になっている。
◆ デジタル財とチャネルについて
また、インターネットは、ピア・
ツー・ピアやユビキタスなどの関連で、
インターネット・ビジネスは、ベネ
ダイレクト・モデルの例である。バ
デジタル財やサービスでは、思わぬ
フィットと収益のマッチングが難しい
リューチェーン(価値を作っていく機
代替品が出現する可能性がある。新規
社会の行動がどうなるか、あるいはど
ビジネスである。サイバーモール、
能の連鎖)である「研究開発、製造、
参入を常に頭の片隅に入れたビジネス
ういうビジネスが出てくるかをいつも
ポータルサイト、仲介ビジネス、オー
マーケティング、受注、出荷、代金回
の展開が必要である。
考えていく必要がある。
クション、リバースオークション、購
収、サービス」は、デコンストラク
◆ サイバー空間と現実の世界について
◆ 企業経営の原点
入代行、コミュニティサイトなど、現
ションしてビジネスを再定義し、ほと
時点では広告や会費、手数料しかビジ
んど自社で行っていない。
ネスを継続させるための収益源がない。
現在の企業活動は、リアルとバー
企業経営の観点から見ると、イン
チャルの2つの世界で行われている。
ターネットをいかにうまく使っても、
インターネットや情報技術を使うこ
リアルは「機能や情報はこうあるべき」
それほどの効果はでない。自社のビジ
ネットベンチャーは将来のキャッ
とで、取引コストが非常に下がってき
という企業のルールで動く現実の世
ネスの独自能力を明らかにし、どのよ
シュフローや将来の価値を評価され
ている。すべてを自社で行う必要がな
界。バーチャルは、インターネットに
うな強み、弱みを持ち、顧客にどのよ
て、株価が上がったところが多いが、
くなり、アウトソーシングしている。
代表されるサイバー空間で、企業が
うなベネフィットを提供できるのか、
ビジネスが提供しているベネフィット
デルのモデルで一番大事なのは、マー
ルールを決めることができない。
また、顧客のどのようなニーズに応え
と収益源を考えてみると、将来にわ
ケティングや受注のプロセスに、顧客
たって黒字となる企業は多くない。最
が入っていることである。
ネットワークやインターネットは、
ているのか、さらには市場の機会、環
公共財で、誰でも使えて、参入/退出
境、脅威をどう認識して、それをビジ
初に立ち上げて、ブランドや信用を勝
インターネットの普及では、ビジネ
が自由にできる空間である。この2つ
ネス・システムにどう活かすかなど、
ち取った企業以外は、ベネフィットと
スの中に、いかに顧客を組み入れるの
の違いを明確にして、情報技術をビジ
トライアングルを構築していく上で、
収益源の食い違いから、だんだん店を
かが非常に重要になってくる。
ネス・プロセスや顧客との関係に使う
インターネットやブロードバンドは非
と、さらなる効果が出てくると思う。
常に重要である。
ビジネス・プロセスをほかの企業と
たたんでいるのが現状である。
◆ 新しい競争(潜在的競争)
の関係で再構築すると同時に、お客様
◆ 機能・組織と情報について
ネットベンチャーに見られるよう
数年前までは、機能や組織の論理で
に、インターネットだけで、すべての
動く時代で、機能−組織間を情報のフ
ビジネスを行うのではなく、企業経営
企業も同じコストでビジネスを行え
ローでつなぎ、共有しようとした。最
の原点を再確認し、その上で「イン
るチャンスがあること
近では、1つの情報(コミュニケー
ターネットは自社の独自技術をどのよ
ション)空間ができて、そこにいろい
うに増幅してくれるのか」、「自社の強
ろな企業が参入/退出し、自由な行動
みをどのように増幅してくれるのか」、
ができるようになった。
「弱みをカバーしてくれるのか」という
もう1つ大事な点は、インターネッ
トやブロードバンドは、中小企業も大
をビジネス・プロセスの中にいかに組
み込むかが1つのポイントになる。
図4 デコンストラクション(ビジネス再定義)
である。
・パソコンの製造販売
・ダイレクト・モデル
これまで同じ業界で、
お互いの顔が見え、行動
コンピュータ
サービス
台湾など
がわかり、規制で守られ
将来のビジネス・モデルを考える上
ていたが、今後いろいろ
で、他の企業を競合と見るのではなく、
な企業が新規参入して代
替品が出てくるように
製造
研究
開発
サービス
マーケティング
製造
顧客
なる。
金融では、規制緩和で
インターネットを使った
顧客が
インターネットで
受注
出荷
は、外部連結
代金回収
物流業者
使うと新しいビジネス・チャンスやビ
新しいビジネス・モデルを組み立てて
ジネスが生まれてくる。従来のビジネ
いくことが重要である。
スもサイバー空間の上で新しい展開を
昔は企業との連携は、取引コストが
見られると思う。
非常に高かったが、今は低いコストで
UN
図5 企業経営の原点
ジネスは、いろいろな
変革への対応
普及が、マーケティングや経営をどの
インターネットやブロードバンドを
いろいろな企業と連携を組みながら、
連携できる。新しいビ
新規参入が出てきてい
インターネットやブロードバンドの
ポイントに注目する必要がある。
(図5)
強みを持った企業と企
ら技術や機能を買うのかというデシ
業が連携しながら、1
ジョンが可能となる。
つのグループとして新
ように変えていくかを見てきたが、今
また、ブロードバンドにより、コ
しい強みを作っていく
後どのようにビジネスを行っていけば
ミュニケーション・コストが低下し、
時代である。企業と
よいだろか。
低コストで、最新情報をお客様に提供
企業の関係が変わっ
◆ コミュニケーションについて
できる。教育コストも低下する。対面
てくる。
B to B取引は、ここ数年で90%以上
教育(集合教育)やインターネットで
◆ 企業活動における
が、インターネット中心とした電子商
の自主的な教育(Eラーニング)など
2つの情報について
取引に変わっていく。取引コストが低
をミックスすることで、さらに効果が
企業活動における情
下するため、自社で行うのか、他社か
出る。インターネットを1つのツール
報には、①コンピュー
環 境
機会
脅威
ニーズ
(What)
①顧客(ニーズ、将来動向)
②競合(競争の仕方、参入)
ビジネス
消費者
顧客
(Who)
①人口統計、②政治、③経済
④環境、⑤技術、⑥文化
ベネフィット
ニーズ
独自能力
(How)
強み 弱み
制約(経営資源)
3
マネジメントのためのIT講座
国内外の事例に見る
“サーバ統合”
の効果とTCO
日本ユニシス株式会社
ESビジネス推進部 営業開発室 担当部長
人年(43%減)に
サーバ統合がなぜ必要か
◆ IT部門の課題
現在の企業内におけるIT環境はどう
らに注目すべき
③コスト削減
は、1日当たりの
TCOの最小化を図るとともに、要
処理量が31%増加
員・予算を、利益を生むビジネスに投
し、オンラインの
サーバを使ってそれぞれのシステムを
入できる。
レスポンス(応対
構築・運用することを可能にし、企業
◆ TCOの構成
時間)が35%改善
なっているだろうか。
Windowsの登場は、各部門自らが
図2 サーバ統合の実例と効果例
のぼっている。さ
することができる。
松木 宏子
―サービスレベルの向上などの付随あり―
Unisys Federal Systems Survey
BUSINESS
FROM
TO
SITES
SITES
52
78
194
10
1
7
16
2
UNISYS
AIR FORCE
DISA
IRS
要員換算 削減効果 削減コスト
(%)
434
556
4200
993
43%
43%
61%
43%
$222M
$242M
$500M-Yr
$79 内におけるIT化の促進に大きく貢献し
2000年に発表されたTCOコンソーシ
され、結局、顧客
た。しかし、この結果、アプリケー
アムのデータによると、情報システム
への満足度は38%
ションごとに多数のサーバが導入さ
部門におけるコスト、すなわち、企画
増加した点であ
れ、リソースの利用状況を把握できな
計画・開発・導入・運用管理保守・廃棄ま
る。
(図2)
い、ユーザへのサービス・レベルが低
でのライフ・サイクル全般のコストは
結局、コスト削
下した、スキル・リソースが限界に達
極めて明確化されている。しかし、総
減だけでなく、
するなどの問題点も顕在化した。
合保有コスト(TCO)とは、これ以外
サービス・レベルをどれだけ向上させ
TCO全体のコストを調査分析して、数
の実際に見えないコストを含めて考え
るかが重要な視点となる。
値化し、エンドユーザの運用コストを
なくてはいけない。
◆ TCO調査とサーバ統合
削減・改善させる方策を導き出すこと
また一方では、企業内の情報化が進
み、情報共有への要求が高まってくる
1日当たりの処理量
レスポンス・タイム
顧客満足度
PRE
MIGRATION
22645
4.3Sec
66%
中で、企業全体のインフラ構築がIT部
実際に、見えないコストとは、エン
門としての新たな課題となってきた。
ドユーザの運用に関わるコストで、例
これに伴い、標準化、既存サーバの
えば、研修、同僚によるサポート、ト
統合化、システム構成の簡素化、TCO
ラブル時の試行錯誤、業務以外のPC
サーバ統合によってもたらされる効
の改善、社内ユーザ/顧客へのサービ
使用などに関わるコストであり、これ
果として以下の点が挙げられる。
(図3)
スの向上、要員の再配置などが解決す
らが総合保有コストに占める割合は、
①サーバごとの管理コストの低減
べき必須の課題として指摘されるよう
実に72%を占めている。これまでTCO
②IT基盤環境の統一
になってきた。
の要素として考えられてきた直接コス
◆ サーバ統合への期待
そこで、この隠れたコストを含めた
POST
MIGRATION
29889
2.8Sec
91%
ではなく、企業の戦略としても、また、
(ハード/ソフト/ネットワーク)は
サーバ統合がもたらす効果
③信頼性の強化
④稼働状況監視の一元管理
こうした効果によって、社内、社外
へのサービス向上に資することができ
る点がサーバ統合の
図3 サーバ統合がもたらす効果
として認識されるようになってきた。
(図1)
けに注目しがちである。しかし、TCO
て、次のような効果が期待できるから
削減のポイントは、この見えないコス
である。
トの部分を削減することによって全体
①ビジネスの継続性
を小さくすることにある。
簡潔なシステム構成、大規模サーバ
■ダウンコストの低減
■スキルある要員によるサーバ管理
信頼性の強化
■システム・マネジメント・コストの低減
■将来計画
稼働状況監視の
一元管理
削減効果はどの程度になるのか。これ
については、企業によって異なるが、
継続性を確保できる。
ここでは海外事例(Unisys Federal
②サーバの負荷管理
Systems Survey)を紹介する。
USエアフォース(米空軍)の場合、
ると、既存のサーバ
群のそれぞれ未使用
リソースを統合する
ことによって、その
余裕度が広がるわけ
で、統合規模が大き
いほどその統合効果
では、サーバ統合によって、TCOの
の実施などが可能になり、ビジネスの
サーバ統合とITリ
ソースとの関係を見
■セキュリティの一元管理
■シンプルなネットワーク構成
■データの一元管理
■アプリケーションの一元管理
■システム管理コストの低減
IT基盤環境の統一
◆ サーバ統合の実例と効果例
(サービス・レベル・アグリーメント)
サーバの負荷管理が容易になること
■サーバ管理コストの低減
■サーバ・サポートコストの低減
一般にTCOというと、資産の部分だ
それは、サーバを統合することによっ
の利用、標準化の徹底、さらにSLA
狙いなのである。
サーバごとの管理コスト
の低減
全体の3分の1を占めるにすぎない。
利用部門としても急ぎ解決すべき課題
IMPROVEMENT
31%
35%
38%
が重要な課題となる。
ト、すなわち、管理・技術支援・資産
とくに、サーバ統合は、IT部門だけ
サービス
レベルの
向上
は大きくなる。
サービス向上
サーバの統合方法
◆ 統合化への実現方法
ントラネット ― ERPなどを、EAI
①論理統合:ITの利用に関するガイド
ツールを使ってつなげてアプリケー
によって、需要の変化に対応したIT投
78台のサーバを7台のサーバに統合し
を作成し、部門のサーバ、データ
ションの統合(インテグレーション)
資が可能となり、かつSLAの改善に資
た結果、削減効果は、要員換算で556
ベース、開発サーバを論理的に統合
を図る。
する方法。
図1 TCOの構成
②位置統合:物理的に一カ所に集めて
サーバを管理する。
総合保有コスト(TCO)
企画
計画
③ストレージ統合:アプリケーション
開発
見えないコスト
導入
運用管理保守
エンドユーザ運用
隠れたコスト、
見えないコスト
技術支援:9%
・導入/移行/アップグレード
・エンドユーザー教育
・ヘルプデスク
・構成の再検討
ごとにストレージを割り当てるので
廃棄
◆管理:2%
・資産管理
・追加/移動/変更
・OSの管理
はなく、ストレージ全体で共有化し
て有効活用する。
④データ統合:多数の部門に配布して
いるデータベースを統合する。
資産:17%
・ハードウェア・ソフトウェア
・ネットワーク
エンドユーザの運用:72%
・研修
・同僚によるサポート
・
トラブル時の試行錯誤
・業務以外のPC使用(Futzファクタ)
⑤ホモジーニアス統合:グループウェア
を使っている場合のように、複数サー
バをアプリケーション単位で統合。
⑥ヘテロジーニアス統合:複数のアプ
リケーションを一つのサーバに統合。
2000年 TCOコンソーシアム発表
4
2002年10月1日第497号
⑦アプリケーション統合:CRM ― イ
◆ ディセントラライズド・コンセプト
P.F.ドラッカー氏は、連邦政府型組
織を強い組織に変革するためには、
b中央と分権化された部分の双方が強
力であること
b組織全体の観点から、中央が明確で
意味のある高度な目標を設定し、こ
れを、各部分に対し強力なガイドと
する
bその目標は、個々の組織に高い業績、
そして組織全体にわたって遵守され
るべき高いレベルの標準を要求する
と述べている。
ITが企業活動の中枢を占めるように
なった今日、強い企業を実現するため
ユニシス・ニュース
2002年10月1日第497号
コンセプトをコンピューティング環境
部門としての合意を取り付ける。
に適用し、“連邦政府型コンピュー
④統合方法など具体的な統合化計画を
1
会社名
セコム情報システム(株)様
作成する。
ティング”を推進する必要がある。つ
まり、企業としての統一したガイド
表 国内でのサーバ統合稼働事例
トを明確にして、会社として、事業
には、ドラッカー氏が明言するような
◆ サーバ統合の“お勧め”
2
コープ東北サンネット
事業連合様
3
東陶機器(株)様
(株)佐賀銀行様
(コンセプト)のもとで、それぞれの
今日のようにオープンな世界の中
部門が責任を持ってサーバを保持した
で、何でも統合するというのには無理
り、アプリケーションを開発していく
がある。したがって、ある程度同じよ
中で、企業全体として有効に機能する
うなアプリケーションに分類して統合
4
コンピューティング環境を作っていく
することを勧める。そのときに、「既
5
グンゼ(株)様
ことが重要な課題となる。
存のサーバを統合するので、新たな投
◆ 統合化に向けての計画
資が必要になる」では、「昨日と今日で
6
カブドットコム証券(株)様
統合化に向けたステップは、以下の
同じことをするのにどうして投資しな
ように進める。
ければならないのか」ということにな
①現状調査と現在の問題点を、これか
る。そこで、「新規ビジネスのための
7
8
(株)
ジェーティービー様
横浜ゴム(株)様
内容
人事業務をはじめとするイントラネット・アプリケーションをCOM+コンポーネント
化し、
すべてのイントラネット・サーバをES7000 1台に集約。運用管理面など
TCOの削減、開発環境/IT基盤環境の統一、信頼性の強化を実現。
UNIX6台で構築していた商品発注システムとUNIX5台に相当する新規業務
(自動発注システム)
をES7000 2台に集約。処理性能、安定性、拡張性、
コ
ストなどの課題を克服。
全社インターネット調達システムの統合と人事システムの再構築をES7000
1台に集約。20%以上の調達コスト削減と調達のスピード化を実現。
分散するグループウェア・サーバをES7000 1台に統合。管理コストの削減と、
高性能・高拡張性を備えた情報基盤構築を実現。
18台のDominoサーバ統合とデータウェアハウス・システムの構築をES7000
1台に集約。開発期間/工数短縮など、TCO削減を実現。
合併によるシステム統合に伴い、データベース・サーバとして32CPUの
ES7000 1台に集約。導入前のCPU使用率100%の処理が10%∼15%程
度で実行。
予約系システム(JTB INFO CREW)で、分散された6台のデータベースを
ES7000 1台に集約。1日の平均80万件のアクセスに対し抜群のレスポンス
を発揮。
分散するノーツ・ドミノサーバ22台のうち8台を集約。今後のWeb化検討に
向けての基盤を構築。
らどうしていくかの基準を考え、詰
構築、そのためのインフラの再構築、
める。
ソフトウェアのバージョンアップとの
②年間12サーバの取得コストを削減
ションを1サーバに統合。
組み合わせ」という形でTCO削減効果
③管理者コストは、既存の3分の2を削
◆セコム情報システム−イントラネッ
を示しながら上申することが得策であ
減し、また新規雇用の中止などで
②実際に統合が可能なのかどうか、統
合対象を検討する。
③統合に当たって、統合によるメリッ
ると考える。
80%削減
サーバ統合の事例
2002年2月現在、複数アプリケー
ここで、サーバ統合のいくつかの事
ト統合システム
同社では、イントラネット・アプリ
④TCOを3年間で50%削減
ケーションの増大に伴い、サーバが加
⑤既存サーバを他部門へ展開し、他部
速的に増加し、運用負荷の軽減とリ
門のサーバ取得コストも削減
ソースの有効活用、そして、アプリ
ケーションの一元管理を目指して、
例を紹介する。
ションをES7000の3つのパーティショ
今回の開発部門での実績を踏まえ
◆ Bank Labouchere(オランダの銀
ンに統合し、4月より株式売買仲介サ
て、他部門にも統合化を展開中である。
行)−サーバ統合で急速なビジネ
イトを立ち上げ、別途3台のサーバと
◆ 英国の銀行−サーバ統合と被災対応
2001年11月から検討を開始し、当面
ス進展に対応
災害対策用の機構を追加予定のほか、
統合化の狙いを災害対策に置き、2
20台のイントラネット・サーバを統合
同行では、既存サーバ環境では、管
理性、信頼性、コスト管理に問題があ
新規にUNIX Oracle DBをES7000に移行
拠点にES7000(32CPU)を設置し、1
する予定である。
拠点サーバを3パーティションに分け
今後は、①増え続けるコモディ
り、また、ビジネス・クリティカルな
サーバ統合を図ることにした。
する計画で、現在まで18台が統合完了。
(詳細は、本紙2001年11月号参照)
て開発・テスト用に使用し、災害時は
同社の統合は、単純なサーバ統合で
業務に被災対応が未整備であるなど、
ティ・サーバの95%を統合化対象にし、
本番機として使用している。1拠点
はなく、前述した統合形態(論理統合、
急速なビジネス展開に対応できないと
200台までのサーバを9台に統合させ
サーバ(32CPU、1パーティション)
ホモジーニアス統合、ヘテロジーニア
いう問題に直面していた。このため、
る、②運用に関わる工数を年間45人か
を本番用ストレージは両拠点間を同期
ス統合)を実現している点が特徴的で、
社員の満足度、顧客満足度、タイム
ら32人に削減する、③データとサーバ
コピーしている。
イントラネット業務の開発基準、環境
リーな市場対応、競合との差別化、投
に関してビジネスの継続性を保持す
検討から1年、統合実施期間は6カ月
資効果を有効なITによって向上させた
る、④成長する株式売買仲介サイトへ
で、統合化した部分から本番稼働を開
いという課題を抱えていた。
の対応を強化する、などを予定してい
始している。すでに9つのアプリケー
そこで、情報システム部門は課題解
決の方法として、2001年4月に192台の
る。
◆ 米ユニシス社開発部門−大規模シ
ステムでのサーバ統合効果を検証
サーバのうち、183台を6台のサーバ
整備を実現している。
そのほか、国内でのサーバ統合事例
は上表のとおりである。
サーバ統合に最適な「Unisys Enterprise Server ES7000」
◆ 新製品「ES7000/200」を発表
一番の特徴は、CMPアーキテク
このケースは、イントラネット・シ
ES7000は、32CPUを搭載し、OSに
チャに基づく拡張性の強化である。ス
直接コスト(ハードウェア/ソフト
ステム統合の構築例で、その要件とし
Windows 2000 Datacenter Server
ケールアップは32個のCPU、スケール
ウェア、オペレーション、管理(サ
て、①ES7000によるサーバ統合、②
(Advanced Server)を搭載している。
アウトは前述のように最大8システム
ポート)に関わるコスト)と間接コス
TCO削減効果の検証、③より大規模な
32CPUを1個のOSとして載せて使うこ
まで分割可能になっている。
ト(エンドユーザ運用、サーバダウン
パーティションへの統合効果の検証な
とも、8個までのOSを載せることもで
◆ サーバ統合からみたES7000の特徴
に伴うコスト)を合わせた統合後の
ど掲げて取り組んだものである。
きる(パーティション機能によるス
①パーティショニング
(ES7000)に統合する提案を行った。
TCO値は、6台に統合するための統合
統合前は、54台のサーバ(127プロ
ケールアウト)
。このように、拡張性
1台のES7000で複数のアプリケー
コストを含めても、35.6%のTCO削減
セッサ)
、ディスク250台で、使用率は、
については、スケールアップ、スケー
ションを処理でき、柔軟な拡張性を確
効果が可能であると提案し、トップの
サーバのCPUは25%以下、ディスクは
ルアウトの両方を実現している。
保している。例えば、業務システムの
(図4)
了解を得た。
60%以下であった。これを1台の
図4 Bank Labouchereのサーバ統合計画
総合対象サーバの決定
プロダクション 132NTサーバ →130NTサーバを4台のES7000に
開発テスト 63NTサーバ → 53NTサーバを2台のES7000に
合計183台を6台のES7000に統合
現在
TCO値
24,149,621fl
ターゲット
15,553,308fl
35.6%のセーブ
内訳 直接コスト
ハードウェア&ソフトウェア
オペレーション
管理(サポート)
7,523,566fl
4,846,148fl
1,931,433fl
5,789,027fl(-23%)
1,535,264fl(-68%)
1,047,246fl(-46%)
5,783,442fl
4,065,032fl
3,418,225fl(-41%)
294,329fl(-93%)
3,469,217fl(+)
間接コスト
エンドユーザ運用
ダウンタイム
統合コスト
本年6月には、オープン・テクノロジ
開発、テスト、本番業務を各パーティ
ES7000(24プロセッサ)
として、CPUにインテルのPentiumⅢ
ションに分割することが可能であり、
に統合し、本年4月か
Xeon(IA32)
、Pentium Xeon MP(IA32)
その中で本番パーティションだけを拡
ら本番稼働を開始して
Itanium(IA64)を採用した「ES7000/
張することも可能である。
いる。
200」を発表した。複数のOSを搭載す
②Windows 2000 Datacenter Serverのプ
統合形態は、異なる
るため、管理性(保守と運用性)を高
ロセス制御
アプリケーションを一
めるために、①サーバ・ナビゲーショ
一つのパーティション内での優先業
つのサーバに入れて
ンツールを標準搭載して、システム管
務のリソースを確保できる。
シェアさせる、ヘトロ
理の簡素化、システム障害の修復や予
③サーバ・アップグレードTCO
ジーニアス統合である。
防の自動化、信頼性、拡張性、性能の
システム拡張に対してCPUのみ
統合による効果とし
向上などを実現し、また、②自動運転
(4CPU単位で)追加することで対応で
て、次の点を挙げて
機能を提供して、コンピュータ室の付
きる。このため、サーバの追加・再構
いる。
帯設備(空調設備など)を含めたシス
築と業務システムの移行の必要がな
①ソフトウェア・コスト
テム全体の統合自動運転を可能にして
く、TCOの抑制も可能になる。
は3年間で60%削減
いる。
UN
5
格化を実現。
新営業店システム
「FBA Navigator」導入事例
◆ 為替集中イメージ・システムの採用
振込依頼書などの伝票イメージを、
為替集中センターに転送。一括処理を
可能とすることにより、営業店での事
務負荷を軽減。また、後方端末の削減
も実現。
◆ 営業店機器の完全二重化による
徹底した安全性の確保
サーバ機をはじめすべての営業店機
新営業店端末システムが導入された営業店
金融新時代に向けた「新営業店端末システム」稼働開始
②テラー端末上での印鑑照合
器の完全二重化により、ホスト/ネッ
③為替集中センターでの印鑑照会
トワーク/営業店機器の徹底した安全
Windows2000とイメージ処理の採用で一線完結処理を実現
④伝票のイメージ読取/認識による自
性の確保を実現。
動入力
⑤営業店/為替集中センターでの単票
碧海信用金庫
碧海信用金庫では、日本版ビッグバンに象徴される急激な環境変化への対
振込などのイメージ処理
が可能となり、営業店事務処理負荷の
さらに運用管理システムの導入によ
軽減による顧客サービスの充実が最大
り、リモートでの自動監視、ソフト
の特徴と語っている。
ウェアのリモート配布など運用面での
応策の一つとして、営業店の業務改革(BPR)を目指し日本ユニシスの新営
業店システム「FBA Navigator」を導入、新営業店端末システムを構築し6月17
効率化を実現した。
新営業店端末システムの主な特徴
同金庫事務センター事務部 事務管
日より稼働開始した。引き続き、導入店の拡大を進めており、来年9月末に
は全74カ店への切り替えを完了する予定である。
◆コンプライアンスとリスク管理を経営
の最重要課題に位置付け、役職員一人
ひとりがあらゆるルールを遵守するこ
とにより、地域の皆様からの信頼をさ
らに強固にするとともに、さまざまな
不測の事態に迅速に対応できるようリ
スク管理を徹底し、健全な経営の実践
さらなる地域との共生を重視した
リテール戦略が必須に
各金融機関は、大幅な不良債権の償
却に取り組みながらも生き残りをかけ
てビッグバン対応を模索している。従
来、地域金融機関の主軸であったリ
理課 担当課長 竹内 正和氏は、「新営
◆ イメージ処理で入力レスを推進
■碧海信用金庫 http://www.shinkin.co.jp/hekishin/
に努めている。
◆所在地=愛知県安城市御幸本町15-1
◆代表者=石川 正義 理事長
◆預金量=1兆2,983億円
◆店舗数=74店
◆従業員数=1,368人
(2002年3月末現在)
④オブジェクト指向技術の採用で、開
発・保守生産性の向上や柔軟性が確
保できる
などを挙げている。
最新イメージ処理技術の採用で
印鑑照会/照合などの自動化を実現
業店端末システムのようなC/Sシステ
テラー端末と連動した非接触型イ
ムでは、ネットワーク上に分散配置さ
メージ・スキャナーの採用により、伝
れている多数のサーバや端末、各種ア
票の自動認識と手書文字認識機能を利
プリケーションが正常に稼働している
用して、端末取引選択と画面への項目
かどうかを、常時監視できるリモート
入力を軽減し、入力レスを実現。また、
監視が重要となってくる。このため、
印鑑照合システムとの連動により、印
ネットワークに繋がっている各営業店
鑑照合も実現。
の機器をマップの形でグラフィカルに
◆ 印鑑照合システムの導入で、店での
画面表示し、何か異常を検知したらア
印鑑簿管理負荷を軽減
ラームを出し、いち早く状況を把握し
事務センターに印鑑簿登録・検索シ
対応可能な仕組みとした。
また、TCP/IP化とともに営業店
子化したことにより、営業店での印鑑
LANを採用し、役席承認システムを構
簿管理負荷を軽減。また、口座振替な
築した」と語っている。
どの印鑑照合処理も為替集中センター
の事務負荷を軽減。
とする都市銀行も現われるなど競合は
から試行本番を開始し、8月末現在7店
激化している。そうした中、地域金融
舗への導入を完了。今後毎月4∼6店の
役席承認システム(実行時、ホスト
機関にとっては、なお一層地域との共
ペースで新システムへの切り替えを進
側のチェックを受けた後の役席承認)
生を重視した活動が重要となり、その
め、最終的には表・図のような構成と
により、要承認事由の確認漏れなどを
ためのシステム対応が必要とされる。
なる。ホストには、Unisys A18とHMP
完全に防止。また、役席承認用端末の
◆ ワークフローによる役席承認
碧海信用金庫では、現行の営業店端
NX4800を使用しており、新営業店端
採用により、承認依頼による離席を最
末の老朽化を機に、さらなる地域との
末システムの導入に伴うホスト側業務
小限にすることが可能。さらに異例
共生強化に向けた営業店BPRの展開
アプリケーションの変更は最小限に留
チェック機能の強化により、事務の厳
や、営業店事務の効率化による省人化、
めた。
同金庫では、新営業店端末システム
ビスの向上などを目指して、FBA
の構築に当たり、FBA Navigatorの
Navigatorを導入、新営業店端末システ
オープンな端末のメリットを最大限に
ムを構築した。
活用するため、最新のイメージ処理技
同金庫理事 事務部長(事務セン
術の採用と、ネットワークのTCP/IP
タ ー 副 所 長 ) 寺 田 豊 氏 は 、 「FBA
化による高速デジタル網を敷設した。
ならびに事務の厳格化が実現できる
②Windows 2000搭載の汎用PC(EX-PC)
で従来の専用端末と同等以上の機
能・性能を実現できる
③オープン・システムであり、イメー
ジ処理技術など最新のITを取り込む
ことができる
6
2002年10月1日第497号
ネットワーク監視画面
新営業店端末システム全体イメージ図
事務処理のスピード化による顧客サー
テムであり、営業店事務の効率化、
UN
での一括処理が可能となり、営業店で
新営業店端末システムは、6月17日
①最新のIT技術に対応した営業店シス
(画面)
ステムを導入し、印鑑照合・照会を電
テール分野への進出をマーケット戦略
Navigator」の導入理由として、
最新の運用管理システムの採用で
遠隔自動監視などを実現
〈事務センター〉 A18-422ホスト
運用管理サーバ
ES2044Rサーバ(ホットスワップ)
ネットワーク監視
プログラム配布用PC
集中為替サーバ
印鑑サーバ
ES2044Rサーバ(ホットスワップ) ES2044Rサーバ(ホットスワップ)
集中為替クライアントPC
印鑑制御PC
ATM監視端末
オンライン監視用PC
同金庫事務センター事務部 副部長
営業店への主な設置機器
EX-PCメインサーバ/サブサーバ×158
EX-PCクライアント×180
役席承認端末ノートPC×161
非接触型イメージ・スキャナー×189
印影ディスプレイ×78
LBP×83
ATMプロトコル・コンバーター×126
〈静岡県労働金庫〉
印鑑登録・検索用PC
CISCOルータ
新ネットワーク環境:TCP/IP
INS回線
稲垣 透氏は、これにより、
①全店からの印鑑照会/照合
〈SSC〉
NX4800-522ホスト
【災害相互バックアップ】
DA64/128K専用回線
〈営業店〉
DSU
CISCOルータ
LBP
EX-PC(メインサーバ)EX-PC(サブサーバ)
印影ディスプレイ
新ネットワーク環境:TCP/IP
渉外支援PC
LBP
TA
〈店外ATM出張所〉
スイッチングHUB
ATMプロトコル・コンバーター
モデム
モデム
役席承認端末ノートPC
ATM(CA4600/CA4400)
EX-PC(クライアント)
非接触型イメージ・スキャナー
ATM(CA4600/CA4400)
ユニシス・ニュース
2002年10月1日第497号
いた大容量の
ストレージ・サービスのシステム概要図
印刷データ
ストレージ・サービス構築事例
コンテンツ保管(ストレージ)システム
ソフトウェア構成
を、ネット
ワーク上でス
ムーズにやり
ブロードワープライン用APL 運用支援ツール
WebWorker バックアップ用ソフト:
外部認証機関
ASPメイン
業務システム
NetVault6.5
認証
Appache1.3+SSL 管理ソフト:
HDE LinuxControler
取りすること
TurboLinux Server7
ができる。
管理サーバ
デスクアレイ
◆ ユニシス
大容量デジタルデータ共有・管理ASPサービス
「ブロードワープライン」の提供を開始
がSIを担
ファイアウォール
当し、
早期
httpsでの配送
ストレー
ジ・サービス
は、日本ユニ
NTTマーケティングアクト
イーサーネット
ブロードバンドetc 高速網
立ち上げ
を実現
ハードウェア構成
DELL PowerEdge6400
・Pentium¡ Xeon900MHz CPU
(2MBキャッシュ)×2
・3.5インチFDD、CD/DVD-ROM
・2GBメモリ、HDD73GB×8本(Raid5)
・10/100-TX LAN×2、
テープ DLT-7000
クライアント
A社クライアント B社クライアント
デザイナ
クリエータ
A'
A''
A'''
B'
B''
Z社クライアント
B'''
Z'
Z''
Z'''
シスがSIに当たったが、ユニシスを開
セスされたくないデータを登録して
発パートナーに選んだ理由について、
も安心
同部門新規ビジネス開発担当マネー
⑤ブロードバンド対応なので、大容量
NTT西日本グループの営業会社として本年5月に発足したNTTマーケティン
ジャー 新保 秀三氏は、次のように語っ
データの送受信ができる。また24時
グ アクトでは、
光ファイバー網やADSLなどブロードバンド対応の大容量デジ
ている。「当初の企画では、データ
間データのやり取りが可能
タルデータ共有・管理ASPサービス「ブロードワープライン」
(ストレージ・サー
ベース・サービスのみを考えていたが、
ビスとデータベース・サービス)
の提供を開始した。
印刷業界などではストレージ・サービ
このうち、ストレージ・サービスについては、日本ユニシスがシステム・イ
ンテグレーション(SI)を行い、短期立ち上げを実現した。
■株式会社エヌ・ティ・ティ マーケティング アクト http://www.nttact.com/
ントの企画・実施、
④Web作成、
コンテ
◆2002年5月に、
NTT西日本グループの
ンツの開発・販売、
⑤NTT西日本の営業
テレマーケティング会社を統合・再編
業務の受託などの事業を展開している。
して新しく発足した営業会社で、
①シ
◆所在地=大阪市中央区内本町2-2-5
ス テ ム ・ イ ン テ グ レ ー シ ョ ン 、IT ソ
◆事業開始日=2002年5月
リューション・サービスの提供、
②テレ
◆代表者=宮ì 元胤代表取締役社長
マーケティング、
データマイニングの
◆従業員数=220人
企画・実施、
③人材派遣、
各種研修・イベ
(グループ 2万2,000人)
ブロードバンド回線の普及で、
大容量データの扱いが可能に
ASPサービス
「ブロードワープライン」とは
スの利用ニーズも高いことがわかり、
高精細度の画像ファイルに対応した
データベース・サービスを提供
急遽ストレージ・サービスも併行して
データベース・サービスは、高精細
提供することにした。ストレージ・
画像をはじめ、CAD画面、PDFなどの
サービスは、データの入れ物を用意し
各種データをサーバで一元管理するこ
ただけではお客様の満足の行く利用は
とにより、インターネットを介して登
できない。誰もが簡単に操作できるア
録、検索、閲覧、出力など自由に加工
プリケーションや機密漏洩の防止機能
し、有効活用することができる。
などを開発する必要がある。しかし、
その特徴は、次のとおり。
ゼロから開発したのでは半年以上もか
◇印刷業界で実績のある高機能なデー
かってしまう。いかに早くサービスす
タベース・アプリケーションを採用
るかが成否のポイントになるので、短
し、高精細な画像ファイルへの対応
期開発の視点からパートナーの選定に
が可能
入った。
日本ユニシスは、
シンプルな構
◇カラーマネジメント管理機能により
ブロードワープラインとは、光ファ
造で、
誰でもが使いこなせるWebアプリ
顧客の出力環境に合ったカラーイ
ング アクトは、
イバー網やADSLなどの高速ブロード
ケーション・ツール
“WebWorker”
を開
メージを出力できる
NTT西日本グルー
バンド回線を利用して、高精細な商品
発、社内業務の効率化に活用している。
プが長年培ってき
画像データなどをサーバ側で一元管理
このWebWorkerを弊社のASPサービス
た情報通信の技術
(マルチメディア・データベース化)し、
向けにカスタマイズすれば、早急に具
NTTマーケティ
提供するASPサービスである。
やノウハウを受け
継いだが、特に注
白濱 孝啓氏
力しているのが新規ビジネスとしての
情報系サービス事業。
現化できると考え、SIを依頼した」。
◇カタログ検索、ブックマーク検索な
ど検索機能が充実
◇静止画像フォーマットやCADなど、
さまざまなファイル形式に対応
サービス・メニューとしては、
各種ビジネス分野で活用可能に
①大容量のDTPファイルや動画ファイ
ルなどを、同社が提供するインター
その理由について、同社ITビジネス
ネット上の共有フォルダを使って受
このブロードワープラインは、各種
部 ビジネス開発事業部門新規ビジネ
け渡し(転送)を行う「ストレージ・
のビジネス分野で幅広く活用できる。
ス開発担当課長 白濱 孝啓氏は、「回線
サービス」
のブロードバンド化は、日本が世界最
②高精細商品画像データやCADデータ
先端のIT国家となることを目指す“e-
など異なったフォーマットの画像を、
Japan”戦略の中でも最重要課題と
サーバ側で各データを関連付けて管
なっており、ブロードバンド回線が爆
理する「データベース・サービス」
発的に普及している。それに伴い、従
来では考えられなかったような大容量
のデータをコンテンツとして扱うこと
が可能になった。例えば、大容量のコ
の2つが用意されている。
デジタルデータの一時保管庫として
ストレージ・サービスを提供
「例えば、施行業者やクライアントに
新保 秀三氏
酒谷 慎介氏
◆ ストレージ・サービスの特徴
図面を簡単に送りたい。それに大容量
の3DイラストやCADデータの高速通
「WebWorker」をベースに構築され
信も実現したい、という企業ではスト
たストレージ・サービスは、図のよう
レージ・サービスにデータを登録する
なソフト/ハード/ネットワーク構成
だけで社外とのデータ共有が簡単に実
となっており、その特徴は次のとおり。
現できる。また、データベース・サー
①ASPサービスのため、インターネッ
ビスを利用すれば、カタログの改版を
ト環境さえあればWebブラウザです
効率的に行ったり、チラシ、提案資料、
ぐに利用できる
ホームページ作成のための素材として
ンテンツを豊富に扱う代表的なビジネ
ストレージ・サービスは、インター
スとして印刷関連業界が挙げられる
ネットを利用したデジタルデータの貸
②コンテンツの登録は簡単で、登録し
が、最近の印刷業界はDTP(デスク
倉庫。インターネット上に貸し出し共
たコンテンツ名をクリックするだけ
トップ・パブリッシング)
、CD-ROM、
有フォルダを設けることで、大容量の
で、内容参照やダウンロードできる
Web制作などITを活用したビジネスが
デジタルデータを、高速に登録・蓄積・
③登録するファイルの形式は問わず、
展開され始めている。これらのシー
取り出すことができ、しかも24時間利
ズ/ニーズに幅広く応える情報系サー
用可能なASPサービス。これを利用す
④クライアント自身がフォルダごとに
1GB)
、データベース・サービスが20万
ビス事業としてブロードワープライン
ることにより、例えば、従来のMOと
異なるID、パスワードを設定するこ
円(クライアント1セット、利用容量
の提供を開始した」と語る。
バイク便の取り合わせで受け渡しして
とができるため、関係者以外にアク
10GB)
。
どのファイルも登録できる
マルチユースの利用が実現できる。
(同部ビジネス開発事業部門 営業担当
サブマネージャー 酒谷 慎介氏)
。
同サービスの月額使用料は、スト
レージ・サービスが5,000円(利用容量
UN
7
新製品/新サービス
次世代インターネット戦略
Ñ
Microsoft .NETによるシステム・インテグレーション・サービス専任組織
「.NETビジネスディベロプメント」設立
日本ユニシス株式会社
.NETビジネスディベロプメント プログラムマネジャ
日本ユニシスは、米国マイクロソフト社の次世代インターネット戦略
白井 久美子
.NETプラットフォーム
「Microsoft .NET(ドットネット)」[注1]におけるビジネス展開に向け、市場競合力
強化のための専任組織「.NETビジネスディベロプメント」を設立、9月1日付で本格
的に活動を開始した。2000年以来のマイクロソフト株式会社との包括提携の実績
をもとに、次世代インターネット構想の実現に向け強力なパートナーシップを発
揮することにより、日本ユニシスは.NET技術をベースとしたNo.1システム・イン
テグレータを目指す。
.NETを採用したシステムは、コストパフォーマンスに優れ、ユーザがITに求め
る「早く」、「安く」、「簡単に」を実現する。特に、.NETプラットフォーム上で利用
できるXML Webサービス[注2]は、ビジネス・プロセスの連携基盤に有効な技術・手段
Visual Studio.NET
VB、C#、C++、JScript…
Web
Web
サービス Form
ASP.NET
Windows
Form
ADO.NET DataとXML
基本クラスライブラリ
Common Language
Runtime
オーケストレーション
フア
レプ
.NET
ビルディング
ーリ
.NET
ムケ Framwork Enterprise ブロック
Server
サービス
ワー
ーシ
クョ
Windows
CE/ME/2000/.NET
ン
.NET Platform
であり、新しいビジネス・モデル創出という観点で大きな期待が寄せられている。
SI
(システム・インテグレーション)
サービス専任組織がスタート
「.NETビジネスディベロプメント」
複数言語に対応した、
ビジュアル開発ツール
複数アプリケーション間、組織間にまたがる
ワークフロー、
トランザクション管理
異なる言語で共通の
bクラスライブラリ
b実行環境(メモリ管理・セキュリティ・
バージョン管理などを提供)
500億円の売上を目指す。
.NET My Services
ユーザ認証、
アラート、
パーソナライゼーション、
カレンダー
など再利用可能な部品群
Windows DNA Serverの
後継として、.NET Frameworkと
協調しながらWebサービスに対応
SQL Server 2000 データベース
BizTalk Server 2000 ビジネス・プロセス統合化のための基盤
Commerce Server 2000 B to B、B to Cに対するEコマース基盤
Application Center Server 2000 複数サーバの統合管理などを支援
Host Integration Server 2000 MFをインターネットを介して連携(COMTI)
Exchange Server 2000 メッセージングとコラボレーションを実現
Internet Security & Acceleration Server 2000 Proxy Server 2.0の後継
Mobile Information 2001 Server
は、.NETビジネスの拡充を図るべく、
.NETの適用実績としては、同組織
IT化戦略のコンサルティングにはじま
メンバーによる、
郵船航空サービス
(株)
り、システム構築サービスおよびサ
のXML Webサービス適用システム構
サービスを実施する。EIPソリュー
略的な活用を実現するイントラネッ
ポート、商品企画およびマーケティン
築、
(株)
電算のコンサルティング・
ションの企画・構築、旧環境から新EIP
ト・ポータル・ソリューションを構築す
グを実施する自己完結型組織である。
サービスに加え、
新組織発足以後、
EAI
環境へのマイグレーションを行う。
ることは、価値ある情報の共有・利用
7月1日準備組織を発足し、9月1日より
(Enterprise Application Integration:
.NETサーバ製品であるSharePoint
環境の実現につながり、ナレッジワー
70名の要員で本格的に稼働を始めた。
企業内アプリケーション統合)やEIP
Portal Serverで、企業内情報資産の戦
カーの生産性を飛躍的に向上させる。
本組織は、今後も随時増強を図り、
(Enterprise Information Portal:企業
年内には日本ユニシスの中核を担う
情報ポータル)といった分野でのSI
100名体制の組織とする予定である。
(システム・インテグレーション)サー
また、日本ユニシス全体で.NETビジ
ビスの受注が相次いでいる。
ネスとして技術者500名を擁し、年商
.NETで期待できる効果
LUCINA for .NETによる差別化
.NETによるSIサービスを実践する上
プロセスを明示し、実務的な手順・技
で、他社との大きな差別化ポイントと
法・文書様式を提供する。また、実現
なるのがLUCINA[注3]for .NETである。
すべきアーキテクチャ(システム構造、
LUCINA for .NETは、.NET環境におけ
アプリケーション構造、実行環境)を
るWebアプリケーション開発技法とし
示し、その実装に必要な開発環境も提
日本ユニシスは、.NETプラット
使用性の向上と保守コストの低減、③
て日本ユニシスが独自に開発した方法
供する。LUCINA for .NETの適用は、
フォーム上で提供される製品を使用し
ビジネス・パフォーマンスやスケーラ
論で、コンポーネントの利用による開
理想的なコンポーネント指向の開発と
たSIサービスを介し、お客様の顧客価
ビリティの向上、④システム相互運用
発を規定している。
それによる高品質/高開発生産性を実
値向上とビジネス効率の向上を実現す
性とセキュリティの強化、⑤新しいビ
る。.NETビジネスで期待できる効果
ジネス・モデルの創出がある。
は、①開発コストの低減、②システム
EAI
(企業内アプリケーション統合)
技術分野への.NETの適用
EAI(企業内アプリケーション統合)
ど多様な効果が期待できる。
LUCINA for .NETは、Webアプリ
現する。
ケーション開発のエンジニアリング・
.NETに関するSIをワンストップで
.NETビジネスにおける日本ユニシ
モデルを創造・提案する。
スの使命は、.NETを適用した最適情
当組織は、.NETシステム・インテグ
技術とは、異なる種類のアプリケー
.NETビジネスディベロプメント
報システムの構築とサービスを通して
レータとして情報システムの企画から
ション間でのデータ連携を実現する基
は、.NETサーバ製品BizTalk Serverを
お客様の利益拡大に貢献することであ
構築、運用にいたるまでワンストップ
盤ソフトおよび基盤技術である。EAI
はじめとするEAI実現基盤(ハード
る。.NETビジネスディベロプメント
で対応できる体制を整えている。その
により、社内情報資産の有効活用、自
ウェア、ソフトウェア・ソリューショ
は、三井住友銀行
(株)
のBANCSシス
ため、ソリューション実践部隊として
動化による業務のスピード化、迅速か
ン)の提供やXML Webサービスの豊
テム、
(株)
イズミの商品管理システム
お客様のニーズへの即応、新たな価値
つ適切な意思決定と経営の効率化、転
富な適用経験を通し、企業活動の活性
などWindows上で培った大規模システ
創造への取り組み、先駆的システムの
記ミスなどの低減による業務精度の向
化・スピード化・効率化にむけたコンサ
ム構築の成功経験に基づき、XML
短期構築など、機敏な実践力を発揮で
上、短期間でのシステム統合実現、将
ルティング・サービス、ソリューショ
Webサービスをはじめとする先進的な
きるものと確信している。
来的なシステム拡張への柔軟な対応な
ン・コンポーネントの提供を行う。
要素技術を活かした新しいビジネス・
EIP
(企業内情報ポータル構築)
技術分野での.NETの適用
EIP(企業内情報ポータル構築)と
は、企業内に存在するデータベースを
横断的に検索し、従業員や取引先ごと
する。現在、その市場は急速に拡大し
つつある。
.NETビジネスディベロプメントは、
に最適な情報を選択して提供するWeb
ナレッジワーカーのワークスタイルに
システムのことである。EIPは、
着目し、彼らの仕事の生産性をいかに
Yahoo!や検索エンジンなどポータルサ
イトの発想を業務システムに取り入れ
*注1:Microsoft .NET
マイクロソフトが2000年6月に発表した
UN
を利用した、アプリケーションおよびシ
ステム間連携技術の呼称で、今後のEビジ
次世代インターネット戦略。「Microsoft
ネス実現の基盤技術となるもの。
.NET」では、すべての情報機器がインター
http://www.unisys.co.jp/EACTION2/webservices/
ネットに接続されることを前提として、
*注3:LUCINA
従来のような単体としてのコンピュータ
LUCINAは、ローマ神話に登場する出産、
ではなく、インターネット全体に分散配
多産の女神であり胎児に光をもたらす。
向上できるかという点でEIP分野での
置されたアプリケーションやデータを、
お産婆さんの意も含む。
“システム開発の
SIを創造する。ナレッジ・マネジメン
必要に応じて利用可能にする。
手助けをして成功に導く”の意味を込め
たもので、企業内に散在するデータ資
トの必要性を説き、ナレッジ活用環境
*注2:XML Webサービス
ている。
源を一本化し効率的な情報活用を実現
の実現に向け、コンサルティング・
8
2002年10月1日第497号
XMLやHTTPなどのインターネット標準
http://www.unisys.co.jp/LUCINA/
ユニシス・ニュース
2002年10月1日第497号
新製品/新サービス
BS7799準拠 情報セキュリティ管理システム構築・運用を
短期間、
低負荷で実現する
PowerRentalÑ 「ハイセキュリティ・アウトソーシング・サービス」
KPMG ビジネスアシュアランスとアライアンスにより提供
情報システムのセキュリティ対策は
企業にとって重要な経営課題
ハイセキュリティサービス
ハイセキュリティサービスは、
昨今のインターネットの爆発的な普
羅的に、タイムリーに行うことが必要
ISMSを構築・運用するサービスで、
及に相応してウィルスやワームの急激
であり、情報セキュリティ管理システ
BS7799、あるいはISMS適合性評価制
な増加、また日常的な種々のサイバー
ム(ISMS)[注1]を構築し、PDCA(Plan-
度の認証取得レベルでのサービス提供
攻撃等々、これらに対応するセキュリ
Do-Check-Actionの管理サイクル)を回
を目指す。
ティ対策は企業にとって経営課題であ
すことが最も有効な手段である。
このサービスでは、まずセキュリ
るといっても過言ではない。情報シス
しかしこのISMSの構築と、構築し
ティ・ポリシーの策定から始める。こ
テムのセキュリティ確保には、「脅威
たISMSを定着させて維持管理し、
れは、ISMSの構築において最も根幹
の発生を未然に防ぐ、あるいは最小限
PDCAを回すまでには、多くの時間と
をなすもので、顧客にできるだけ
に抑える」、または「実際にシステム障
労力がかかる。一般的にISMSの構築
フィットさせるために顧客と共同で策
害などの問題が生じた際に迅速な対応
だけで1年、場合よっては2年以上かか
定する。続いて策定したセキュリ
及びシステム復旧を行う」という2点が
るため、ISMSが実現できず、情報シ
ティ・ポリシーを普及させ、改善し、
重要である。
ステムのセキュリティ確保が不十分に
定着化させるための管理体制を策定す
なっている場合が見うけられる。
る。この管理は顧客と弊社の共同体制
このためにはセキュリティ対策を網
セキュリティ対策を短期で実現する
『ハイセキュリティ・アウトソーシング・サービス』
となる。
次のステップはリスク評価である。
図2 ハイセキュリティ・サービス
ポリシーの策定
ポリシー策定※
管理体制の策定
SMS運用範囲の定義
リスク評価※
脅威/脆弱性の分析
セキュリティ対策の策定
ISMS構築※
システム設計/導入/移行
運用の実施
運用
ISMSの維持管理
※ KPMGビジネスアシュアランスとのアライアンスにより提供
スクを評価する。
リスク評価の結果より、リスク低減
ここではISMSの対象となる資産を決
などの管理策を策定し、この管理策を
める。対象資産には施設、設備、機器、
実行するためのサービスを仕様書に記
PowerRental
ソフトウェア、ネットワークは無論の
載し、顧客と合意する。その後ISMS
ハイセキュリティ・アウトソーシング・サービス
こと要員や実施手順も含まれ、これら
を設計/導入し、既存のセキュリティ
シーの策定やビジネス継続プラン
を洗い出しそれぞれのセキュリティ上
管理の仕組みがあれば移行する。その
(Business Continuity Plan:BCP)の策
の価値を決める。その後資産ごとに想
後サービス仕様書に基づきISMSを運
定される脅威と、対する脆弱性よりリ
用し、定着化を図り、維持管理する。
日本ユニシスが今回提供を開始した
『ハイセキュリティ・アウトソーシン
グ・サービス』は、セキュリティ・ポリ
● ハイセキュリティサービス
定から、その定着化と維持管理までの
● ビジネス継続サービス
一貫したサービスを、アウトソーシン
グで提供するもので、
『ハイセキュリ
ビジネス継続サービス
ティサービス』と『ビジネス継続サー
よりユーザにフィットしたISMSを構
ビス』がある。
築する。
害発生時の代替策や復旧に必要な対
③ ISMSをアウトソーシング・サービス
応をまとめBCPを策定する。その後
これにより顧客はISMSの詳細な知
次に、ビジネス継続サービスは、災
としてシームレスに提供
バックアップ・システムを構築し、運
∼50%という短期間、低負荷で国際的
セキュリティ・ポリシーの策定や
用する。
な標準であるBS7799[注2]に基づくISMS
BCPの策定から、その定着化と維持管
このサービスでは、まず災害などの
の提供を受けることができる。
理までの一貫したサービスを、アウト
ビジネス継続の対象となる適用範囲と
識を必要とすることなく、従来の40%
ソーシングで提供する。ユーザは
業務の優先順位を策定し、脅威や脆弱
次の3点が挙げられる。
ISMSに関する専門的な知識を必要と
性によるリスク評価を行う。その後こ
① BS7799、ISMS適合性評価制度の
この2種類のサービスの特徴として、
することなく、国際標準に準拠した
れらの状況を踏まえ、復旧戦略、災害
認証取得で得たノウハウを活用
ISMSの提供を受け、同時に、業務ノ
発生時の体制や対応手順を決めBCPを
日本ユニシス「アウトソーシング事
ウハウに精通した日本ユニシスのSE
策定する。これらは顧客の協力により
業部」は、昨年10月1日、ITフルアウト
力に支えられたアウトソーシング・
進める。
ソーシング事業を展開する企業として
サービスを受けることができる。
図3 ビジネス継続サービス
戦略策定
ビジネス継続プラン
(BCP)策定※
リスク評価
BCP策定
バックアップ・システム
設計導入/移行
構築・運用
システム運用
テスト/維持管理
有事対応
(DisasterRecovery)
バックアップ・システム
への切り替え
有事運用
BCPおよび関連する資料より、バッ
※ KPMGビジネスアシュアランスとのアライアンスにより提供
世界で初めて「BS7799」認証を取得、ま
さらに顧客にとって困難が予想され
クアップ・システムの設計を行い、導
た本年5月28日「ISMS適合性評価制
る定着化と維持管理をアウトソーシン
入する。また、有事対応を含めたサー
日本ユニシスは、今回紹介した
度」
の認証を取得し、日本で初めて
グ・サービスで行い、労力を掛けるこ
ビスを仕様書に記載し、顧客と合意
「PowerRental」の新サービス「ハイセ
国際標準と国内標準の両方に準拠した
とISMSのPDCAを回すことができる。
する。
キュリティ・アウトソーシング・サービ
[注3]
高いセキュリティ管理に基づくアウト
ソーシング・サービスを提供してきた。
これらで得たノウハウと実績を活用
し、新サービスを提供する。
② KPMGビジネスアシュアランスとの
提携により情報リスク管理のコン
また、専門的技術が集中的に必要
通常状況において、有事に備えた訓
ス」により、お客様のセキュリティ強
となる『ビジネス継続サービス』の有
練/テストを定期的に行い、バック
化に貢献する。またアウトソーシング
事におけるITシステムの回復処理
アップ・システムを常に最新の状態に
事業部では、今後もお客様が最も必要
(Disaster Recovery :DR)も、アウト
維持する。有事の際はバックアップシ
とするサービスをタイムリーに提供し
ステムの切り替えと運用により回復処
ていくため他ベンダーとの協業を積極
理を行う。
的に検討していく予定である。
*注1 I S M S : I n f o r m a t i o n S e c u r i t y
Management System
*注2 BS7799:情報セキュリティにおけ
るベスト・プラクティス(最適慣行)
をまとめ、基本的な管理項目を規定
するために英国BSI(British
Standard Institute)で作成された管
理基準。
*注3 ISMS適合性評価制度:経済産業省
が公表した情報セキュリティ管理に
関する国際標準の導入に基づき、財
団法人日本情報処理開発協会
(JIPDEC)が2002年4月から本格運
用を始めた、情報セキュリティ管理
に関する適合性評価制度。
ソーシングで行う。
ここでは、日本ユニシスの長年培っ
サルティング力を強化
たシステム・エンジニア力を生かし、
セキュリティ・ポリシーの策定や、
リ
単にデータのバックアップや回復処理
スク評価および災害時などにおけるBCP
だけではなく、業務アプリケーション
の策定に関するノウハウと実績を持つ
を考慮した迅速な対応を可能とする。
KPMGビジネスアシュアランス株式会
社と提携することにより、情報リスク
管理のコンサルティング力を強化し、
次にそれぞれのサービスの概要を説
明する。
UN
9
新製品/新サービス
日本ユニシス・ソフトウェア
中小規模マルチチャンネル・コンタクトセンター構築ソリューション
「HarmonyWorks」発表
日本ユニシス・ソフトウェアは、これまで中小規模(数十席)から大規模(千席
ことができるオニック
以上)まで、数多くのコンタクトセンターを構築してきた。今回、これまで培っ
ス・ソフトウェアの
た経験とノウハウを基に、今後急速な拡大が予想される50席以下の中小規模コン
「Onyx Enterprise CRM」
タクトセンター市場にターゲットを絞り、同市場向けのソリューション
となっている。(表2)
「HarmonyWorks」を商品化した。
HarmonyWorks
電話系
チャネル
音声自動応答
INDeX
従来の電話系アクセ
スだけでなく、FAX、
Eメール、Webといっ
コンタクトセンター市場の動向
CTI
インターネット
チャネル
たマルチチャネルから
Active I/F
Onyx
Enterprise
CRM
電話系制御
FAX制御
Eメール制御
チャネル
AP
統合制御 インタフェース
Webポータル制御
ミック経済研究所のレポートによる
ち、インターネットを介して時間や方
のアクセスを一元管理
統計、ロギング制御
と、2001年度のコンタクトセンター関
法にとらわれない大容量かつ高速な通
できる。また、中核と
Multi Channel Contact Solution
連市場は、前年度比123.8%の3,347億8
信ができる環境となり、コンタクトセ
なるCTIミドルウェア
千万円。2005年度には7,900億円に拡大
ンターへのアクセス手段では、従来の
をActiveXコントロール対応とし、さ
データベースやメール・システムと
すると予測されており、CRM市場全
家庭内電話に加えてさまざまな機器の
まざまな業務に対応したインテグレー
連携し、お客様のシステムに合わせ
体は順調に伸びている。
インターネット環境への統合が進み、
ションを可能にしている。
たコンタクトサービス・システムの
管理者i/f
また、コンタクトセンターの形態は
モバイルが可能な携帯電話やPDA、無
チャネル制御は機能部品化している
構築ができる。Webポータルからの
マルチチャネル対応へシフトしつつあ
線LAN、IP電話が使用できるように
ため、必要な機能を選択できコンタク
情報を連携し、顧客サービスの自動
り、3年後には5割を超える見通しであ
なってきている。
トセンターのサービス環境に合わせる
る。一方、規模別にみると50席以下の
今後のコンタクトセンターは、これ
化も可能。
③バックヤード・システム連携は一般
ることができる。
コンタクトセンターが全体の4割以上
らの変化に応え、顧客満足を得るべく、 【HarmonyWorksの機能】
を占め、今後急激な成長が見込まれる。
多種・多様な通信手段でのアクセスに
的なプログラミング・インタフェー
HarmonyWorksは次の機能を提供
スを提供しており、ユーザ固有なア
プリケーションとの連携も可能。
コンタクトセンターを取り巻く、こ
対応する必要がある。また、コンタク
する。
こ2∼3年の顧客やパートナーの通信環
ト情報を一元的に管理し、コミュニ
①通常の電話系コンタクトセンターで
④効率的なコンタクトセンター運用の
境は、インターネットへのアクセスが
ケーション環境を効率的に運用し、コ
よく使われる電話/回線制御、ルー
ために、自動音声応答やFAX受信を
普及し、高速データ授受が可能なブ
ミュニケータのスキルを含めた人的資
ティング制御、スクリーンポップ
提供できる。この機能を使用する場
ロードバンド化が進み、オフィスや家
源を最適に配置、管理し、コスト削減
アップ、エスカレーション機能など
合、負荷分散のためIVR機能:
庭に限らないアクセス(ユビキタス・
を図ることが必要である。
のCTI機能を実現する。
Interactive Voice ResponseはMCCS
リーチ)が可能になってきた。すなわ
今求められる中小規模コンタクトセンター
②インターネット経由の通信ではE
サーバとは別サーバとすることをお
メール連携機能、Webコールバック
勧めするが、HarmonyWorks関連機
機能を提供し、拡張可能なルーティ
能やアプリケーションとの情報交換
を実現できる。
日本ユニシス・ソフトウェアは、市
る今、一番問題になるのはコストであ
ング機能によりコミュニケータへの
場ニーズの高い50席以下のコンタクト
る。最小限のコストで最大の技術が望
作業の均等割付を行う。ASP/
⑤コンタクトセンターの運用管理に必
センターの課題に応えていく。
まれている。
MAPIなどWindowsの標準インタ
要な運用監視機能、統計情報分析機
フェースに対応しているので、各種
能も用意している。
中小規模コンタクトセンターの課題
は、表1のように考えている。
中小規模のコンタクトセンターでも
マルチチャネル対応が急務となってい
資源面
業務面
運用面
経済面
今後のコンタクトセンター構築で顧
客が使用できるIT技術にいち早く追従
とが大きな課題となっている。
表1 中小規模コンタクトセンターの課題
* 限られた数のコミュニケータで運用し、業務やチャネルごとに専任コミュニケータを置くことが難しい。
また、専任のスーパーバイザがいないか、少ない。
* 電話に加えてモバイル、FAX、Eメール、Webなどのサービスを行い、
ビジネス機会を広げ、顧客満足を
向上させる必要がある。
従来の業務との円滑な連携が必要であり、
コンタクトセンターとオフィスワークの連携を実現したい。
* 専任でないことも多く、対応するコミュニケータの負荷を軽減させたい。
コミュニケータは多様なコンタクト対応の機会があり、作業に精通しているが、深い知識を持っている
人が少ない。
環境の変化により応対体制の拡張や、
コミュニケータ席の変更が多いが、容易な運用を実現したい。
少人数での運用管理、保守性も確保したい。
* 初期投資、運用・管理コストを小さくしたい
「HarmonyWorks」がお応えします
「HarmonyWorks」は、コンパクトで
表2 HarmonyWorksの基本構成
し、顧客満足度を維持・向上させるこ
トセンターとしての運用が可能なプ
ラットフォームである。
岩崎通信機
「INDeX」
5エージェントから400エージェントまで対応可能な本格的な電話交換システム。ネット
ワークや、
ISDNによるVPNの利用など分散コンタクトセンターが実現でき、
250までの
マルチテナントに対応する。運用管理のために60種におよぶ豊富な統計情報テン
プレートを提供している。また、
欧州のコンタクトセンター市場における出荷セット数は
No.1であり、
1000システム以上の導入実績がある。岩崎通信機の国内販売実績は
約50システム
(2002/5月現在)
である。
オニックス・ソフトウェア
「Onyx Enterprise CRM」
最新技術のインターネット・プラットフォームを採用した統合型CRMパッケージ。顧客
中心型データ/オブジェクトモデルのCRMパッケージで、
セールス、
マーケティング、
サー
ビス、
サポート機能を装備している。また、
完全にWeb対応された非常に使いやすいユー
ザインタフェースで、
短期開発、
素早い導入、
短期投資回収を実現する。
日本ユニシス・ソフトウェア
「MCCS(Multi Channel
Contact Solution)」
柔軟なアプリケーション・インタフェースや外部からのコンタクトを扱うCTIミ
ドルウェア
を実現し、
INDeXやOnyx Enterprise CRMと密接な連携を実現する。電話系だけで
なく、
インターネットや電子メールへのアクセスも統合的に扱うことができる。Multi
Channel Contact Solutionは、
“MCCSサーバ”、音声自動応答やボイスメール、
FAX受信で使用する“ MCCS-IVR ”で構成している。MCCSサーバとPBXは
INDeXのCTIリンクで接続し、MCCS-IVRは通常PBXの内線として接続する。
MCCSサーバとクライアントPCは、
イーサネットLANで結び、
コミュニケータや管理者
はWebインタフェースで使用することができる。
日本ユニシス・ソフトウェアの体制と今後の対応
商品販売とともにカスタマイズ、既
売および他インテグレータを通じて販
を実現するもので、大規模なマルチメ
基本構成は、CTIミドルウェアとし
存システムとの連携、ソフトウェア保
売する予定であり、3年間で3億円の売
ディア対応コンタクトセンターと変わ
て日本ユニシス・ソフトウェアがネッ
全など、日本ユニシス・ソフトウェア
上を目指している。
らぬスケーラビリティ、フレキシビリ
トワークおよびCTI連携開発を通じて
は大規模コンタクトセンター向けの数
今後、日本ユニシス・ソフトウェア
ティーに優れた、信頼性の高いコンタ
培ったノウハウを結集した「MCCS
多くの実績・技術により、最新のコン
は、CRMビジネスを当社のコアビジ
クトセンターを中小規模にも手軽に活
(Multi Channel Contact Solution)」、交
タクトセンター構築のサポート体制を
ネスの一つと位置付け、岩崎通信機、
提供する。
オニックス・ソフトウェアとの協業を
かつ効率的なコンタクトセンター構築
用できる。
HarmonyWorksは、コンタクトサー
換機として日本国内において、すでに
数十センターで稼働実績があり安定性
中小規模マルチチャネル・コンタク
さらに推進し、CRMビジネスの積極
ビスにおいて実績のあるコンポーネン
が高い岩崎通信機提供の「INDeX」、
トセンター構築ソリューション
的な拡大を図っていく。
トを統合・連携し、さまざまな顧客か
CRMアプリケーションとして完全
「HarmonyWorks」の価格は1,500万円か
http://www.usk.co.jp/
らのアクセス手段に対応し、コンタク
Web対応で、容易にカスタマイズする
ら。また、同ソリューションは直接販
10
2002年10月1日第497号
UN
ユニシス・ニュース
2002年10月1日第497号
システム化技術の動向とITサービス
(2)
ポータルシステム構築を支える技術基盤
日本ユニシス株式会社
Eテクノロジ&サービス部
ミドルウェアサービス課 システムマネジャ
ポータルの現状と課題・ニーズ
Eビジネスでは、企業システムのIT
①情報の統合的な管理:必要な情報を
一元的に見たい
化推進や商用サイト構築で多数のポー
②ユーザ別にサービスを実現:ユーザ
タルサイトが立ち上がっている。
イズを行う。ユーザごとに適したコン
温泉旅行の案内を表示したり、過去の
テンツ(情報)を表示することができ、
購買履歴から関連する商品を推奨する
ユーザ中心のさまざまなビジネス・モ
など、個人の属性(情報)に合わせた
デルを展開する上で重要なコンポーネ
サービスができる。
本エンジンにより、リピーターとな
ントとなる。
またWebサービス、ブロードバンド
ごとに異なった情報を表示させたい
例えば、旅行会社のホームページに
などインターネット環境の変化とエン
③情報セキュリティの確保:コンテン
ログインすると、「○○さん、こんに
ツごとにアクセス制御が必要
ドユーザ向けの豊富なサービスが提供
され、継続してポータルの拡張が行わ
④システムの利便性の向上:他Webシ
れている。
なぜこれほどポータルが普及するこ
酒井 徳太
るユーザを創造でき、迅速なビジネス
の立ち上げに貢献できる。
ちは」と表示したり、30代の女性には
ステムを含めたシングル・サインオ
Webアプリケーションを統合するシングル・サインオン
ンがしたい
シングル・サインオン(SSO)は、
ント−Webサービスの間にSSOサーバ
とになったのか。それは、これまでの
⑤システム運用性の向上:ユーザ管理
サインオンに必要なID/パスワード、
を立てるだけで、簡単にSSO環境が構
情報システムがさまざまな課題やニー
はサイトごとではなく、一元的にし
Webサービスに関するサイト情報や認
築できる。
たい
証情報を管理し、シングル・サインオ
サービスごとの煩雑な認証情報の入
⑥さまざまなデバイスからのアクセス:
ンを可能にするための仕組み(エンジ
力が解消できるため、さまざまなWeb
ここでその課題やニーズについて整理
PC以外に携帯電話やPDAからでも
ン)を提供する。また該エンジンは
アプリケーションをフロントエンドで
する。
情報を見たい
HTTPベース以外の各種Webサービス
統合でき、効率的な業務遂行、スムー
にも再利用可能である。
ズな情報共有によって意思決定のス
ズに対応されておらず、ユーザが円滑
に活動できていなかったためである。
課題・ニーズの解決
リファレンス・システムとしては、
こうした課題とニーズについて、ど
ピードアップが図れる。
を利用し、あるべき姿を目指してシ
クライアントおよびサーバAPに改造
またドメイン単位のアクセス制御機
ステムを構築する。
を必要としないリバース・プロキシ型
能も備えており、セキュリティの強化
①②⑤については、ユーザの多様な
②最低限の機能で、ユーザのニーズに
として実装する。これにより、既存の
が狙える。
嗜好やさまざまなニーズに対応する
合わせ、短期サイクルでカスタマイ
環境に手を入れることなく、クライア
パーソナライゼーション(One to One)
ズ構築を行う(プロトタイピング、
機能があれば解決する。
スクラッチ&ビルド)
。
のような機能があれば解決できるのか。
シングルソースでのコンテンツ配信が可能なマルチデバイス
FIRM社のχ-Servlet製品が適用できる。
③④⑤についてはWebシステムへの
①に関しては、日本ユニシスが提供
マルチデバイスは、PC/iモード向
単一ログインやアクセス制御、アクセ
している豊富な機能を備えた製品を適
けに作成されたソースを各デバイス向
これらを活用することにより、シング
スログを採取可能にするシングル・サ
用し、システム構築を行うことができ
けに変換する仕組みや、画面サイズに
ルソースでマルチキャリア向けへの配
インオン機能があれば十分である。
る。例えばOne to One製品については
合わせてコンテンツを返すなどの仕組
信を実現でき、開発/保守コストの削
⑥についてはバックエンド・システ
BroadVision、シングル・サインオン製
みを提供する。
減が図れる。
ムで作成したコンテンツ(Webペー
iモード向けに作成したソースを変
このほかに、携帯電話上にJavaアプ
ジ:ソース)を、各種クライアント・
品についてはSelectAccess、マルチデ
バイス製品ではχ-Servletが適用でき
換するには、各通信会社が用意してい
リケーションを搭載し、各種Webサー
デバイス向けに変換して返すマルチデ
る。またこれらの簡易機能を備え、
るゲートウェイの機能で十分足りる。
ビスと連携するための仕組みについて
バイス機能があればよい。
ウィザード形式でWebアプリケーショ
またコンテンツに含まれる絵文字の変
も実証検証している。これにより、携
ンを構築するBizactionも適用できる。
換や携帯電話の画面サイズに応じて
帯JavaアプリとWebサービスとの透過
タル基盤を提供することで、円滑にビ
②に関しては、適当なコンポーネン
ページを分割するなどの機能を要する
的なコネクティビティを提供し、連携
ジネスを遂行するためのポータルシス
ト(部品)が存在しないため、一から
場合は、パートナー商品であるFLEX-
サービスの迅速な開発を支援する。
テムを構築することができる。(図1)
開発するとシステム構築コストが高く
ポータル基盤を使ってシステム構築
ついてしまう。このため、これら3つ
つまり、これらの機能を持ったポー
するには、2つのアプローチがある。
の機能についてはコンポーネントを用
①機能、情報を豊富に取り込んだ製品
意し、システム構築コストを削減する。
図1 Eビジネスのシステム・インテグレーション
APサーバ/
レガシーシステム
インターネット/
イントラネット
携帯電話
HTTP
HTML
PDA
ユーザ・アプリケー
ション
(Servlet/JSP)
W パーソナライゼー
e
b ション(One to One)
サ
ー シングル・サイン
バ
オン(SSO)
プラットフォームOS
PC
活かし、ポータル基盤としての機能豊
ス・システムを構
富な製品・部品を利用して、ユーザの
築し、確実にシ
きることを検証
している。
次に、コン
LDAP
マルチデバイス (ディレクトリ
管理)
ポータル基盤
日本ユニシスでは、これまで培って
きた豊富なシステム構築のノウハウを
またリファレン
ステムが構築で
DB
ポータルシステム構築サービスの提供
ポーネント開発
に取り組む各機
能の概要とその
効果について説
ニーズに合ったポータルシステムの構
築サービスを提供していく。
(図2)
UN
図2 ポータル基盤コンポーネントを適用したシステム
コミュニティ支援
伝言/掲示板
スケジュール管理
情報検索サービス
FAQ
電子メール
Eラーニング
教材配信
学習管理
教材管理
スキル管理
検索エンジン
企業内ポータル
人事管理
商品管理
給与管理
業務管理
情報共有サービス
文書管理
明する。
ユーザのニーズに対応するOne to Oneエンジン
One to Oneエンジンは、ユーザの情
クションの提示(推薦など)
、コンテ
報の管理、ユーザの利用状況の保持お
ンツ管理などを行うための仕組みを提
よび分析、ユーザに対する何らかのア
供し、ルールベースによるパーソナラ
ポ
ー
タ
ル
基
盤
シングル・サインオン
ユーザ管理
認証
アクセス・コントロール
アクセス・ログ
One to One
ルール機能、ユーザ管理
履歴管理、検索機能
コンテンツ管理
データマイニング
マルチデバイス
コンテンツ変換
絵文字/画像変換
ページ分割サービス
コンテンツ抽出サービス
11
③インター
新規分野PSA
(Professional Service Automation)
サービスを開始
システム開発時の外注管理サービスを
サプライチェーン・マネジメント化し、
コスト削減を支援
「Pal-Viewシステム」全体図
DNS制御サーバ
ネットを通
じ映像を受
Pal360
け取った
サーバは、
Pal360
MPA
ADSL
iモード
インターネット
日本ユニシスのASP事業を担う
「PSAサービス」に着目。今回提供開始す
複数の視聴
asaban.com事業部は、新規分野「PSA
る「PSAサービス」は、従来の外注および
者に映像を
(Professional Service Automation)
外注管理の方法を抜本的に見直し、情報
送れるよう
サービス」を10月より開始する。「PSA
技術システム開発におけるプロジェクト
な処理を行
サービス」とは、企業が、システム開発な
発足から開発運用保守までの一連のプロ
うととも
どのプロフェッショナルを必要とする業
セスを「サービスのSCM」という概念で
に、ストレージ上にアーカイブ・ファイ
務を外部委託することを、「サービスの調
行う。
Pal360
画像処理サーバ
MPA
MPA
au
J-フォン
PC
ルを作成。
カメラシステム:小型高性能CCDを
ベースにした360度パノラマ映像撮影カ
達」ととらえ、その「サービスの調達」に対
asaban.com事業部は、「PSAサービ
④視聴者は360度のパノラマ映像全体は
メラでNTSC[注]とUSBインターフェー
してサプライチェーン・マネジメント(以
ス」提供の第一弾として、企業の小口開発
もちろん、そのパノラマ映像から自分
スがある。カメラは3.5センチ径と小型
下SCM)技術を適用する、というもの。
案 件 に 対 し て 、 C O V E N D I S
が見たい部分だけを切り出した映像を
であり、かつレンズ面のみ露出していれ
日本ユニシスは、本サービス事業の展
TECHNOLOGIESの「サービスe-
見ることが可能。また、パノラマ映像
ば撮影可能なので、設置場所を選ばない。
開のため、PSA/B to Bソリューション
procurementソリューション」をベース
は複数の視聴者が同時にアクセスでき、
◇株式会社フォラックス(社長=平山 勝
に実績がある米国COVENDIS
に、バイヤー、サプライヤ間のやり取り
各々が見たい部分の画像を切り出すこ
TECHNOLOGIES(コベンディス・テク
を成立させる「サービス調達市場」を10月
とが可能。フォーカス、ズームなど映
ノロジーズ社)と、同社の「サービスe-
から立ち上げる。「サービス調達市場」は、
像の切り出しは、ブラウザ上から指示。
た映像を圧縮してインターネットを通じ
procurementソリューション」の国内独
発注企業の開発プロジェクトに対し、外
「Pal-Viewシステム」は、次の企業との
てサーバに映像情報を送る。MPAは
占販売権をベースとした提携契約を8月
部に委託する開発要員調達の業務プロセ
アライアンスに基づき、当社が素材を調
P2P(Pier to Pier)もサポートしてお
1日に締結した。
スを最適に結び付ける。また、開発要員
達し、仕様を定めインテグレーションし
り、イントラネットや小規模でサーバ不
の知識と経験は、「サービス調達市場」を
たもの。
利用することにより自動的にデータベー
◇本田通信工業株式会社(社長=本宮 莞
ロフェッショナル・サービスの調達に焦点
ス化される。
「サービス調達市場」は、コーディネー
例が急増している。国内でもIT投資分野
ト・サービスであるという点が大きな特
でのプロフェッショナル・サービス市場
徴。例えば、開発依頼者(バイヤー)側
は、2002年に5兆円、2005年には、7
にIT(情報技術)部門が存在しない場合
兆円市場に拡大する(ガートナーグルー
は、「サービス調達市場」でまず“IT部門
プ)と予測されている。
機能”というサービスを調達することが
MPAシステム:カメラから送られてき
要の場合にも対応できる。
「PSAサービス」は、これまで企業にお
いて高コスト領域として存在していたプ
を当てたものであり、米国では近年導入
彦氏 岩手県盛岡市)
[注]NTSC:テレビ放送用の映像信号方式
爾氏 東京都大田区)
日本ユニシスとSAPジャパン、
サービスパートナー契約を締結
プラットフォーム提供からアプリケーション構築まで
トータル・ソリューションを提供
日本ユニシスはSAPジャパン株式会社
供に注力してきた。今回、両社でのサー
各企業は、これまでも調達コスト削減
でき、そして開発要件が固まった段階で
(社長:藤井 清孝氏 東京都千代田区)と、
ビス・パートナー契約締結により、SAP
のためにeマーケットプレイスなどの
SI(システム・インテグレーター)ベン
このたびサービスパートナー契約の締結
のアプリケーション構築サービスとSAP
SCMサービスを導入、運用してきたが、
ダー、ソフトウェアハウス(サプライヤ)
を行い、独SAP社製品のアプリケーショ
ソリューション導入に必須の他システム
そのサービスの対象は、主に物品が中心
といったサービスを引き続き調達するこ
ン構築ビジネスの推進において協業して
との連携サービスを開始する。このサー
だった。また各企業では、システム開発
とができる。つまり、本サービスの導入
いくことで合意した。今回の合意により、
ビス開始により、プラットフォーム選定
分野における投資が増加する中、開発コ
により、情報技術部門を持たない中小企
従来からのSAPサーバ・プラットフォー
から導入・アプリケーション構築に至るま
スト削減のために開発要員を外部委託す
業が、またあるいは社内の情報技術部門
ム・ビジネスと合わせて、SAP製品導入
で、一貫したトータル・サポートが可能と
る傾向が高まってきている。
を通さない大企業のライン部門が、直接
に関わるトータル・ソリューションを提供
なり、SAPソリューション導入の「質と
そ こ で 今 回 、 日 本 ユ ニ シ ス
Webサービスやeビジネスの開発運用を
する体制が整った。また、今後はこの体
スピード」の向上を実現し、SAPサービ
asaban.com事業部は、ユーザ企業のシ
計画することができ、ブロードバンド時
制を活かし、SAPソリューションの中で
ス・ビジネスの拡大を図る。
ステム開発分野における、さらなるコス
代に合わせたビジネスに短期間で参入で
も電子調達業務におけるサプライヤとの
ト削減と効率化を目指し、「プロフェッ
きる。
コラボレーションを円滑に行う「mySAP
2001年3月に日本最大の購買額を誇るe
ショナルな人材のSCM」ともいうべき
http://bizpark.asaban.com/
SRM」ソリューションのビジネスに特に
マーケットプレイス「ジャパン・イーマー
注力し、同分野でのトップシェア獲得を
ケット」の立ち上げをサポートした。その
目指す。
他にも数多くの電子調達分野でのシステ
日本ユニシス情報システム
パノラマ画像によるライブ配信サービスを開始
360度カメラで撮影した画像をライブ配信する「Pal-Viewシステム」
日本ユニシスとSAPジャパンは、
日本ユニシスとSAPジャパンは、
ム構築において、実績を挙げている。日
1998年の米国ユニシスとSAPとのグ
本ユニシスはこの構築ノウハウを活かし、
ローバル・テクノロジー・パートナーの契
SAPソリューション群の中でも調達業務
インターネットサービス「U-
インターネットを有機的に組み合わせ、
約締結を受け、99年にテクノロジー・
におけるサプライヤとのコラボレーショ
netSURF」を展開している日本ユニシス
以下の機能により監視、観光ガイドなど、
パートナーとして契約を締結した。また、
ンを円滑に行うためのソリューション
情報システムは、360度カメラで撮影し
さまざまな用途に活用できるサービスを
日本ユニシスは、2000年から
「mySAP SRM」を中心にビジネスを推進
たパノラマ画像をライブで配信できるシ
提供する。
Windows 2000 Datacenter Serverを
し、今後、SAPソリューション群のフロ
①360度のパノラマ映像を小型高性能カ
搭載した世界で唯一の32CPU搭載可能
ントオフィス系コンポーネントへと拡大
ステム「Pal-Viewシステム」の機器と画像
配信サービスの販売を開始した。
「Pal-Viewシステム」は、CCDカメラ、
MPA(カメラ側の制御装置)
、サーバ、
12
2002年10月1日第497号
な高信頼/高可用性IAサーバ「ES7000」
を図る。また、日本ユニシス・ソフトウェ
②撮影したパノラマ映像は、MPAを介し
を販売、SAP製品の機能を最大限に引き
アでは、すでにSAPのサービス・パート
て画像圧縮しインターネットに送出。
出すSAPサーバ・プラットフォームの提
ナーとしてSAP製品による自社システム
メラで撮影。
ユニシス・ニュース
2002年10月1日第497号
構築をはじめとした数多くのSAPアプリ
新設した。同センターはコンサルテー
「BizCase」は、日本ユニシスが提供す
入れた新たなテーマを検証していく予定。
ケーション構築実績を有している。今後
ションを行うコンサルタント、パート
るiDC(internet Data Center)基盤上
また、検証を通じて得られる各種情報は、
も日本ユニシス・グループとしてユーザの
ナーとのアライアンスを担当するセール
で、参加パートナー企業各社が提供する
ナレッジシステムを利用し、参加パート
幅広いニーズに積極的に対応していく
ス、およびマーケティング担当者で構成
ソフトウェアやコンテンツを融合し、そ
ナー企業間で知識・ノウハウの共有を図る
方針。
される専任組織で、顧客企業全体のSAP
の上でビジネス・モデルの仮説検証・実現
予定。
なお、日本ユニシスは、今回の合意に
アプリケーション構築のサポートやサー
可能性の検証、また新たなビジネスの可
日本ユニシスは、ビジネスアグリゲー
先立って、SAPプラットフォームとして
ビスを提供していく。また、今後は同セ
能性の追求を行っていく。日本ユニシス
ション事業に本格的に取り組み、異業種
のES7000の販売を中心とする組織に加
ンターを中核として、SAPアプリケー
では、今回の「BizCase」試行を第一段階
企業との連携による事業の提案、事業立
え、SAPサービスビジネス推進の専任組
ションの運用や保守を行うサービスの提
として、B to Eポータルでのアグリゲー
上げ支援、情報システムの構築・運営に携
織「SAPビジネスセンター」を本年4月に
供を順次行っていく予定。
ション・ビジネスの検証を行い、次の段階
わり、
顧客企業の変革=Re-Enterprising
として参加パートナー企業の要望を取り
を支援・推進することを目指す。
ビジネス・アグリゲーションの実験ショーケースサイト
「BizCase」を開設
日立と日本ユニシス
製造業・流通業向けソリューション分野で包括提携
パッケージの相互供給や新規ビジネスの共同検討を開始
参加パートナー企業5社と7月末から試行開始
日本ユニシスは、ビジネス・パートナー
グリゲート(集合)された、より価値の
との協業スキームの構築、ビジネス・モデ
高いサービスが、利便性低下を解決する
ルの仮説検証、ビジネスの実現可能性の
手段として求められている。
株式会社日立製作所 情報・通信グルー
ケージの相互供給によりソリューション
プ(本社:東京都千代田区、グループ
の強化を図る。さらに製造分野では自動
検証を行うビジネス・プロデュース活動を
日本ユニシスは、利用者メリットを追
長&CEO:小野 功氏)と、日本ユニシス
車、流通分野では小売・卸売、および物流
ビジネス・アグリゲーション・サービスの
求した情報ポータルを構築・検証し、実際
は、製造業・流通業向けソリューション分
倉庫に特化したソリューションの共同
一つと位置づけ、この実験の場として情
のビジネスに繋げていく場の提供を目的
野におけるパッケージの相互供給や新規
マーケティングにより企業の業務改革を
報ポータルサイト「BizCase」を7月末か
として、情報ポータルサイト「BizCase」
ビジネスの共同検討などを含む広範な提
強力に支援する。
ら試行開始した。
を開設、7月末から参加パートナー企業
携関係を結ぶことで合意した。第一段階
製造・流通業界では、グローバリゼー
への公開を始めた。
として、両社は、日立の製造業向けサプ
ションの波を受けて業種・業態におけるビ
昨今、デジタル情報の急激な増加とシ
ステムの混在・複雑化により、コンテンツ
現時点での参加パートナー企業は5社
ライ・チェーン・プランニング・パッケージ
ジネス構造の変革が求められ、新たなビ
利用者のサービス利便性が低下する傾向
で、今後も、さまざまなベンダー、コン
「SCPLAN」や日本ユニシスの製薬業向け
ジネス・モデルを創出し、変革を実行に移
にある。こうした状況の下、いくつかの
テンツ・プロバイダーから、参加パート
統合セールス&マーケティング・ソリュー
せる企業のみが勝ち残れる。一方、ベン
ベンダーやコンテンツ・プロバイダーがア
ナー企業を増やしていく予定。
ション「Open Prism」などの主力パッ
ダーにはスピード、コスト、品質をキー
最新のネットワーク技術を
体感・実証できる次世代オフィス
ユニアデックス 「テクノロジーセンター」
7月19日に開設されて間
また400㎡の広さのラボエリアには、
◇ 住所:東京都中央区日本橋茅場町
もないユニアデックス「テク
バックボーン・ネットワーク機器や各種
ノロジーセンター」は、連日
サーバ、VoIP機器などのオフィス・ネッ
◇ TEL:03‐5652‐9000
(大代表)
見学者で賑わい、好評を博し
トワーク機器などあらゆる機器が設置さ
◇ FAX:03‐3664‐1932
ている。
れており、お客様に提案するシステムや、
◇ 面積:705.4坪
3‐9‐10 茅場町ブロードスクエア
(4フロア・4、5、6、7階)
同センターは、研究・検証
パートナー企業との協業サービス、次々
ラボと執務環境を一体化した
に登場する新しい技術などのあらゆる検
◇ 機器設置面積:120坪
施設であるところに特徴があ
証を行うことが可能である。
◇ 特徴:
b全フロアがフリーアドレス/フ
り、新技術の実証実験・検証
常にお客様にオープンな企業でありた
をお客様、パートナー企業と
いと考えるユニアデックスでは、同セン
共同で行える「ITモデルオ
ターを公開し見学いただけるプログラム
b全電話機がIP電話
(1人1台)
対応
フィス」を目指している。
も提供しており、新しい技術の導入をお
b無線LANによる、LAN環境の自由
リースペース対応
性確保
オフィスエリアは、IP電話
考えのお客様がテクノロジーセンターで
やボイスメール、高セキュリ
一緒に実証実験を行い、本当に使える技
bセキュリティが確保されたイン
術であることが確認できた上で導入いた
ターネットVPNによりユビキタス
だきたいと考えている。
性を実現
ティのインターネットVPN
受付け看板
や無線LANなど、最新の
ネットワーク技術を総合的に実装した
能になっており、約300名のエンジニア
フリーアドレス・フリースペースのオ
が、新しいテクノロジーやビジネスに向
フィス空間により柔軟な組織運営が可
けて業務を行っている。
オフィスエリア
http://www.unisys.co.jp
ワークエリア
b最新テクノロジーの共同検証・実
【概要】
◇ 名称:ユニアデックス テクノロジー
センター
証実験が可能
http://www.uniadex.co.jp
ラボ1
日本ユニシス・グループのニュースリリースは、日本ユニシスのホームページ新着情報に掲載されています。
ラボ2
13
とした変革に呼応してビジネス・モデルの
ションを短期間でユーザに提供する。
創出をリードできるソリューションの提
◇SCM・CPCソリューション分野
供が求められている。
映画「ピーター・パン2/ネバーランドの秘密」試写会ご招待
日立社内のノウハウを取り込んで製品
日立は、部品・材料供給者から、製造会
化した製造業向けサプライ・チェーン・プ
社、販売会社、物流会社、そして顧客ま
ランニングパッケージ「SCPLAN」と日本
日本ユニシスは、「東京ディズニー
でを繋ぐサプライ・チェーン全体の最適化
ユニシスのCAD/CAM/PDMソリュー
シー/フォートレス・エクスプロレー
に取り組んでいる。例えば、製造業向け
ションの連携によるSCM・CPCソリュー
ション」と「東京ディズニーランド・エレ
ソ リ ュ ー シ ョ ン 「Solutionmax for
ションの強化・拡大を図り、ユーザの広範
クトリカルパレード・ドリームライツ」
Manufacturing」で、販売、研究・開発・
囲な業務連携や効率化を図る。
のオフィシャルスポンサーとして、い
設計から生産、調達、物流までの製造業
◇ロジスティクス・ソリューション分野
つまでも心に生き続ける感動を皆様に
お届けするお手伝いをしております。
全般の経営課題を解決するソリューショ
日立のWMSソリューションである庫
ンを提供している。また、日立自身が製
内物流情報パッケージ「HITLUSTER」や
このたび、この冬ディズニーが贈る
造業ユーザとしてサプライ・チェーンやエ
3PLに関するコンサルテーション・サー
21世紀最高のファンタジー巨編「ピー
ンジニアリング・チェーンなどの業務連携
ビスを日本ユニシスに供給し、ロジス
ター・パン2/ネバーランドの秘密」12
や組織・企業間連携を実現するCPC[注]を
ティクス・ソリューションの拡大・強化を
月21日(土)全国劇場公開に先立ち、
展開しており、幅広い運用・業務ノウハウ
図る。
試写会を開催。抽選で250組 500名
を有している。
◇その他
様を当試写会にご招待いたします。
日本ユニシスは、製造業・流通業向けソ
ERPソリューションにおける日本ユニ
リューション分野の顧客の課題を解決す
シスのERPテンプレート「FaSet」や製薬
るため、最適なソフトウェア、サービス
業向け統合セールス&マーケティング・ソ
◇会場:東京・新橋ヤクルトホール
そしてハードウェアを組み合せたソ
リューション「Open Prism」を日立に供
◇応募締切:11月1日(金)
リューション「Unisys Solutions」体系を
給する。
◇応募先:日本ユニシスホームページ
提供し、物流・小売業および医薬業を中心
としたCRMに豊富な販売チャネルとノウ
◇試写会日時:11月18日(月)
18:00開場 18:30開演
(2)
特定の業種・業態における共同マー
●本件のお問い合わせは、下記へメー
ルでお願いいたします。
http://www.unisys.co.jp/
[email protected]
ケティング
ハウを持っている。特に金型設計を中心
上記の両社主力パッケージの相互供給
パッケージ「SCPLAN- Automotive」を、
め、戦略的なマーケティング・セールス・
とした自動車向けCAD/CAMの設計ソ
に加え、日立と日本ユニシスは、今まで
共同マーケティングにより開発・提供す
チームを両社で編成し、両社によるパッ
リューションでは国内トップ・クラスの実
に蓄積した業種・業態や業務対応のノウハ
る。これにより、ユーザは一貫性のある
ケージの新規開発のみならず互いのチャ
績を持っている。
ウやシステム構築経験をもとに、特定の
システム構築が短納期、低コストで実現
ネルやアライアンス戦略の共有化も視野
今回の提携により、両社は、製造・流通
業種・業態に対し、共同マーケティング・
できる。
に入れ、マーケット・ニーズに即応できる
分野における開発・設計業務から生産・調
開発を行い、ユーザ・ニーズを先取りした
◇トータル・ロジスティクス・ソリューション
ソリューションを提供していく。
達・物流までのコラボレーションにより一
ソリューションを短期間で提供する。ま
小売・卸売業と製造業のそれぞれの物流
日立と日本ユニシスは、すでに金融分
貫したSCM・CPCソリューションを実現
ず、部品メーカを含めた自動車業界向け
センタを繋ぐ情報連携基盤と業務受託
野および自治体分野のソリューション事
し、効率的でシームレスな業務システム
のSCM・CPCソリューション、および小
サービスとにより、双方のロジスティク
業で提携している。今回の製造業・流通業
をワン・ストップでユーザへ提供していく。
売・卸売業、物流倉庫向けのトータルなロ
ス業務サービス率(納品率)
、資産効率
向けソリューション分野の提携により、
【今回の合意内容】
ジスティクスの共同マーケティングと
(在庫回転率)
、コスト削減を狙いとする
多様な業種に向けたソリューション事業
(1)
両社パッケージの相互供給による
パッケージの開発を行う。
トータル・ロジスティクス・ソリューショ
での協業体制が確立し、今後、多様化す
◇自動車業界向けSCM・CPCソリュー
ンを開発・提供する。さらに物流事業者に
る顧客ニーズにより幅広く、スピーディ
ション
対しても本情報連携基盤を提供すること
に対応していく。
携により、幅広い業種・業態や業務をカ
両社の主力業務パッケージとこれまで
により、ユーザはより効果的な3PLの導
バーするソリューションをワン・ストップ
培ってきた業務サポート・ノウハウの相互
で提供する。さらに、蓄積した業務やシ
利用を考えていく。例えば、自動車部品
2003年頃から予定している第二段階
ステム構築ノウハウを両社で共有するこ
業界向けに生産計画、工程管理、部品調
では、両社に共通な特定業種・業態に対す
とにより、
高品質・高信頼の製品・ソリュー
達機能を汎用化し連動させたSCM・CPC
るソリューションを開発・開拓していくた
ソリューションの強化
両社の主力パッケージの相互供給や連
ユニシス研究会
入が可能となる。
全国フォーラム開催迫る
10月24日
(木)
、25日
(金)
、26日
(土)
10月24日(木)会
[注]CPC:
(Collaborative Product Commerce)
サプライ・チェーン、エンジニアリング・
チェーンをはじめとした生産・設計のトータ
ルなコラボレーション(連携)や情報共有に
より、業務プロセスの改革、市場への迅速な
対応を可能とする経営システムのコンセプト。
場 ホテルセンチュリー静岡
静岡市南町18-1 Tel. 054-284-0111(代表)
共通プログラム
13:30 ●開 会:会長挨拶
平成14年度全国フォーラムは、
10月
見学や親睦ゴルフなど多彩なプロ
24日(木)
、25日(金)
、26日(土)
に
グラムを用意している。多くの
静岡市のホテルセンチュリー静岡を主
会場に開催される。
初日は、立教大学 社会学部 教授 齋
方々の参加をお待ちしています。
【申込方法】
◇インターネットでのお申し込み
藤 精一郎氏による記念講演、静岡大学
ユニシス研究会ホームページ
教授 小和田 哲男氏、日本サッカー協
http://www.yuni-ken.gr.jp
会 会長 川淵 三郎氏などによる特別講
◇申込締切:10月11日(金)
演をはじめ、全国からの会員の情報交
◇お問い合わせ先
歓会を予定している。
また、2日目以降には、「東海道五十
[email protected]
TEL:03-5546-7366
策」「文学と歴史の舞台 伊豆を訪ねて」
FAX:0120-548317
14
2002年10月1日第497号
日本ユニシス(株)代表取締役社長 島田 精一
14:45
14:55 ●記念講演 「齋藤精一郎の経済・景気診断 日本経済の先行きを診断する!」
立教大学社会学部教授 齋藤 精一郎 氏
16:15
16:30 次のいずれか一つを選択
●特別講演 -1
●特別講演 -2
「歴史の舞台となった静岡」
ユニシス研究会事務局
三次を訪ねて」「箱根の景勝地・旧街道散
「富士山麓と信玄史跡巡り」などの地域
13:45 ●技術講演 「ITサービスが生む顧客価値」
静岡大学教育学部教授 文学博士
小和田 哲男 氏
17:30
17:40 ●情報交歓会
19:00 ●終 了
「ワ ールドカップと
その遺したもの」
(財)日本サッカー協会会長
川淵 三郎 氏
●テクニカル・セッション
「ビジネスアグリゲーションの
現状と展望
―異業種の連携で新事業を創造―」
日本ユニシス(株)
ビジネスアグリゲーション事業部長
保科 剛
静岡地方の海の幸などを楽しみながら、全国の会員の方々との懇親を深めていただきます。
ユニシス・ニュース
2002年10月1日第497号
ユニシス・ニュースに関する
ご意見・ご感想をお寄せください。
また、送付先の変更などのご連絡
お問い合わせにもご利用ください。
Eメール [email protected]
ユニシス・セミナーのご案内
■ 言語/開発ツール研修
<Java関連コース>
コースにより講習会会場が異なります。
ご受講の際は受講票をご確認ください。
● 『Javaプログラミング入門forビギナーズ』
[開催日]10月21日
(月)
∼22日
(火)東京
11月25日
(月)
∼26日
(火)東京
[料金]80,000円
● 『JavaプログラミングⅠ』
[開催日]10月23日
(水)
∼25日
(金)東京
11月27日
(水)
∼29日
(金)東京
[料金]128,000円
● 『JavaプログラミングⅡ』
[開催日]10月15日
(火)
∼16日
(水)大阪
10月28日
(月)
∼29日
(火)東京
[料金]88,000円
● 『Javaプログラミング−GUI』
[開催日]10月17日
(木)
∼18日
(金)大阪
[料金]90,000円
● 『Advanced Javaプログラミング』
[開催日]10月23日
(水)
∼25日
(金)東京
11月25日
(月)
∼27日
(水)東京
[料金]150,000円
● 『分散環境プログラミングWith Javaテク
ノロジ』
[開催日]10月28日
(月)
∼30日
(水)東京
11月 5日
(火)
∼ 7日
(木)東京
11月25日
(月)
∼27日
(水)東京
[料金]165,000円
● 『Javaによるデータベース・アプリケー
ション開発』
[開催日]11月18日
(月)
∼20日
(水)東京
11月20日
(水)
∼22日
(金)大阪
[料金]165,000円
● 『Enterprise JavaBeansプログラミング』
[開催日]11月11日
(月)
∼13日
(水)東京
[料金]150,000円
● 『Java上でのXML処理』
[開催日]10月21日
(月)
∼22日
(火)東京
[料金]120,000円
●『サーブレット/JSPを使用したWeb
Component開発』
[開催日]
10月16日
(水)
∼18日
(金)東京
10月30日
(水)
∼11月1日
(金)東京
11月12日
(火)
∼14日
(木)大阪
11月13日
(水)
∼15日
(金)東京
[料金]150,000円
● 『オブジェクト指向概要for Javaテクノロジ』
[開催日]11月 5日
(火)東京
11月18日
(月)東京
[料金]50,000円
● 『UMLを使用したオブジェクト指向分析・
設計for Javaテクノロジ』
[開催日]10月15日
(火)
∼17日
(木)東京
11月 6日
(水)
∼ 8日
(金)東京
11月19日
(火)
∼21日
(木)東京
[料金]135,000円
■システム開発/管理技術研修
● 『プロジェクトの計画立案』
[開催日]10月21日
(月)
∼23日
(水)東京
[料金]84,000円
● 『プロジェクトの進捗管理』
[開催日]11月27日
(水)
∼29日
(金)東京
[料金]84,000円
● 『ファンクション・ポイント法によるソフ
トウェア規模の見積もり』
[開催日]11月12日
(火)
∼13日
(水)東京
[料金]57,000円
● 『SEのための提案とコミュニケーションの
技術』
[開催日]11月 7日
(木)
∼ 8日
(金)大阪
[料金]57,000円
■ ネットワーク技術研修
<CISCO関連コース>
● 『ICND−ネットワーク機器のコンフィグ
レーション』
[開催日]
10月28日
(月)
∼11月1日
(金)東京
11月18日
(月)
∼22日
(金)東京/大阪
[料金]240,000円
● 『BSCI−ルータの大規模ネットワークへの
適用』
[開催日]11月25日
(月)
∼29日
(金)東京
[料金]250,000円
● 『BCMSN−スイッチング・ネットワークの
構築』
[開催日]11月11日
(月)
∼15日
(金)東京
[料金]250,000円
■インターネット技術研修
<インターネット関連コース>
● 『VBScriptプログラミング基礎』
[開催日]10月16日
(水)東京
[料金]30,000円
● 『Active Server Pagesによるサーバープロ
グラムの開発』
[開催日]10月17日
(木)
∼18日
(金)東京
[料金]57,000円
● 『インターネットサーバの構築』
[開催日]11月19日
(火)
∼21日
(木)東京
[料金]84,000円
● 『XML基礎』
[開催日]10月29日
(火)東京
[料金]30,000円
● 『XMLを使用したWebアプリケーション開
発−ASP編』
[開催日]10月30日
(水)
∼31日
(木)東京
[料金]57,000円
● 『PKIによる電子商取引入門−日本ベリサ
イン社公認トレーニング』
[開催日]11月 6日
(水)東京
[料金]50,000円
<CIW関連コース>
● 『サイト・デザイナー デザイン方法論と技術』
資料発刊のご案内
■マニュアル
● ClearPath MCP
*ClearPath MCP TeamQuest SMFⅡデータ
解説書
[431322725-0] 6,300円 250頁
*ClearPath Plus Server CS7201システム 運用・
操作ガイド
[431322744-0] 3,000円 120頁
● オープン系ソフトウェア *EnConneコマンド解説書 構成管理編
[432802722-0] 1,600円 64頁
*2200TPS連携
(EVONS)
使用解説書 レベル1
[433602705-0] 1,600円 62頁
*EnConne2.0導入ガイド
[432802741-0] 2,500円 100頁
● USファミリ
*USファミリ モデルN20の取り扱い方
[431602728-0] 5,000円 200頁
*USファミリ モデルU880の取り扱い方
[431602727-0] 6,800円 272頁
● 汎用周辺機器、通信機器など
*JPP1200・JPP2550・JPP5200型印書装置サー
バ操解 op環境版
[433902745-0] 4,900円 198頁
● オープン系データベース
*Oracle9i Database マニュアル・セット R2 9.2.0
(J06654)
[331600803-0]290,000円
● その他
*JPP0313-S51型 通帳伝票プリンタの取り
[開催日]11月25日
(月)
∼29日
(金)東京
[料金]250,000円
● 『ウェブ言語 JavaScript基礎』
[開催日]10月21日
(月)
∼22日
(火)東京
[料金]100,000円
● 『ウェブ言語 Perl基礎』
[開催日]10月23日
(水)
∼25日
(金)東京
[料金]150,000円
● 『アプリケーション・デベロッパPerlを用い
たCGIの基礎』
[開催日]11月11日
(月)
∼12日
(火)東京
[料金]100,000円
● 『アプリケーション・デベロッパ ダイナ
ミックサーバーページ』
[開催日]11月13日
(水)
∼15日
(金)東京
[料金]150,000円
■システム利用技術研修
<Windows2000(MSU)関連コース>
● 『Microsoft Windows2000 ネットワーク
エッセンシャル』
[開催日]10月15日
(火)
∼17日
(木)東京
[料金]126,000円
● 『Microsoft Windows2000 インプリメン
テーション』
[開催日]
10月28日
(月)
∼11月1日
(金)東京
[料金]210,000円
● 『Microsoft Windows2000 ネットワークイ
ンプリメンテーション』
[開催日]11月18日
(月)
∼22日
(金)東京
[料金]210,000円
● 『 Transact-SQLに よ る Microsoft SQL
Server2000のクエリ』
[開催日]11月14日
(木)
∼15日
(金)東京
[料金]90,000円
● 『Microsoft SQL Server2000データベース
プログラミング』
[開催日]10月21日
(月)
∼25日
(金)大阪
[料金]225,000円
● 『Microsoft SQL Server2000システム管理』
[開催日]11月11日
(月)
∼15日
(金)大阪
11月18日
(月)
∼22日
(金)東京
[料金]225,000円
<Oracle関連コース>
SQL編』
[開催日]
11月5日
(火)
∼6日
(水)東京/大阪
[料金]96,000円
● 『Oracle9i入門 データベース編』
[開催日]
11月7日
(木)
∼8日
(金)東京/大阪
[料金]96,000円
● 『Oracle9i PL/SQL基礎』
[開催日]11月11日
(月)
∼12日
(火)東京
[料金]96,000円
● 『Oracle9iデータベース管理Ⅰ 前編』
[開催日]10月21日
(月)
∼22日
(火)東京
[料金]120,000円
● 『Oracle9iデータベース管理Ⅰ 後編』
[開催日]10月23日
(水)
∼25日
(金)東京
[料金]180,000円
● 『Oracle9iデータベース管理Ⅱ ネットワー
ク編』
[開催日]11月28日
(木)東京
[料金]60,000円
● 『Oracle9i入門
扱い方
[433802740-0] 1,200円 46頁
■新規商品カタログ
*JPU0033-Ⅱ型印書装置
[081651194-1]2頁
*JPK5073型カートリッジテープ装置
[081821121-0] 2頁
*エピファニースマートCRMマーケティングE.6
[081651204-0] 6頁
*エピファニースマートCRMインサイトE.6
[081651205-0] 6頁
*エピファニースマートCRMサービスE.6
[081651206-0] 6頁
*UAL 地域情報化サービス・パッケージ
[010901301-0] 4頁
*UAL ITセキュリティ・サービス
[010901303-0] 4頁
*UAL セキュリティ検査・診断サービス
[010901304-0] 2頁
*UAL Small Office Starter Package(for
<UNIX関連コース>
コースにより講習会会場が異なります。
ご受講の際は受講票をご確認ください。
● 『UNIX(Solaris8)入門』
[開催日]10月21日
(月)
∼23日
(水)東京
10月28日
(月)
∼30日
(水)東京
11月 6日
(水)
∼ 8日
(金)東京
11月25日
(月)
∼27日
(水)東京
[料金]90,000円
● 『Solaris8システム管理Ⅰ』
[開催日]
10月24日
(木)
∼25日
(金)東京
10月31日
(木)
∼11月1日
(金)東京
11月11日
(月)
∼12日
(火)東京
11月28日
(木)
∼29日
(金)東京
[料金]80,000円
● 『Solaris8システム管理Ⅱ』
[開催日]10月28日
(月)
∼29日
(火)東京
11月11日
(月)
∼12日
(火)東京
11月13日
(水)
∼14日
(木)東京
[料金]80,000円
● 『Solaris8システム管理』
[開催日]
10月15日
(火)
∼17日
(木)東京
10月30日
(水)
∼11月1日
(金)東京
11月13日
(水)
∼15日
(金)東京
11月18日
(月)
∼20日
(水)東京
[料金]150,000円
● 『NIS for Solaris』
[開催日]10月18日
(金)東京
11月 5日
(火)東京
11月21日
(木)東京
[料金]50,000円
● 『NIS+ for Solaris』
[開催日]10月24日
(木)
∼25日
(金)東京
[料金]120,000円
● 『Solaris8ネットワーク管理Ⅰ』
[開催日]
10月30日
(水)
∼11月1日
(金)東京
11月18日
(月)
∼20日
(水)東京
[料金]150,000円
● 『Solaris8ネットワーク管理Ⅱ』
[開催日]10月15日
(火)
∼16日
(水)東京
11月 5日
(火)
∼ 6日
(水)東京
11月21日
(木)
∼22日
(金)東京
[料金]100,000円
※上記の料金には消費税は含まれていません。
教育サービスについては次のホームページ
でもご覧いただけますのでご利用ください。
http://learning.unisys.co.jp/
◇ 教育サービスについてのお問い合わせ先 ◇
日本ユニシス・ラーニング(株)
本社(東京) TEL(03)5546-4230
大阪事業所 TEL(06)6232-7100
日本ユニシス(株)
名古屋教育センター TEL(052)586-8261
九州教育センター TEL(092)473-3079
北海道教育センター TEL(011)898-9008
東北教育センター TEL(022)261-7231
新潟教育センター TEL(025)247-7321
北陸教育センター TEL(076)233-9800
中国教育センター TEL(082)242-5109
Linux & for Windows)
[010901229-0] 6頁
*UAL マネージドITサービス
[010901307-0] 6頁
*UAL 一般企業様向け事例
(マネージドITサービス事例)
[010901308-0] 1頁
*UAL キャリア事業者様向け事例
(マネージドITサービス事例)
[010901309-0] 1頁
*UAL アライアンス・パートナ様向け事例
(マネージドITサービス事例)
[010901310-0] 1頁
*UAL 新規事業開発としての事例
(マネージドITサービス事例)
[010901311-0] 1頁
*UAL ADMi-21
[010901156-4] 4頁
*UAL Central Service Center
[010901302-0] 6頁
15
をコンポーネント化するとともに、
「ES7000」導入事例
プログラム構造をプログラムとデー
タの混在型からデータ中心に変更し
たことで、開発期間を従来に比べ
2分の1に短縮したばかりでなく、
柔
軟性を持ったシステムを構築。これ
により、将来の業務変更や業務追加
「商品管理業務基幹系システム」稼働開始
「ES7000」と「Windows 2000 Datacenter Server」の採用で、
に伴うシステム修正・拡張に関して
も、短時間かつ低コストでの対応が
ゆめタウン大牟田
可能。
流通業界で最大規模のオープン・システムを実現
日本ユニシスがシステム・インテグレー
ションし、1年3カ月の短期間で完成
2001年3月から日本ユニシスによっ
①発注処理がリアルタイム化されたこ
イズミ
て新システムの開発とデータ移行が開
とで、当日でも特売計画を決めるこ
また、新システムの活用により、次
のような効果を生み出している。
始され、要件定義からわずか1年3カ月
とが可能となった(従来は1週間以
大手総合小売りチェーン イズミでは、「Unisys Enterprise Server ES7000
という短期間で開発を完了、本年6月
上前)
。
(以下:ES7000)」を中核サーバとして採用した「商品管理業務基幹系システ
に本番稼働を迎えた。新システムの構
ム」を本番稼働させた。
②これまでは新規店対応のシステム修
成は、図のとおり。
正などに1カ月以上必要としたが、
新システムは「ES7000」と「Windows 2000 Datacenter Server」の組み合わせ
ES7000 1号機では発注系システムを
により再構築されたもので、流通業界で稼働する基幹系オープン・システム
2つのパーティションでクラスタリン
③従来、紙で伝達していた情報が画面
としては最大規模といわれている。
グすることで可用性を確保。ES7000
上で即座に確認でき、業務効率の向
2号機は開発保守サーバなど5つのパー
上や意思決定のスピード化が図れ、
ティションに分割し、MetaFrame*用
さらに年間約2,000万枚(A4用紙)
のファイル・サーバがクラスタリング
使用していた紙も半減され、期待し
されている。また、グループ会社(株)
ていたペーパーレス化が実現できた。
■株式会社イズミ http://www.izumi.co.jp/
◆広島を基盤に中国、四国、九州、関西
地区に大型ショッピングセンターや食
品スーパーを展開している大手総合小
売りチェーン。関連会社には、世界の
高級ブランドをお値頃な価格で提供す
る(株)エクセル、国際カード“Youme
Card”を発行する(株)ゆめカードなど
スピード経営対応のため基幹系シス
テムをオープン・システムに刷新
イズミでは、これまで情報システム
全般を外部にアウトソーシング委託
し、商品管理業務基幹系システムには
大型メインフレームを使用していた。
を有す。
◆所在地=広島市南区京橋町2-22
◆代表者=山西 泰明 代表取締役社長
◆売上高=3,103億円(2002年2月期)
◆従業員数=約10,000人
◆店舗数=73店舗
3∼4日で対応可能となった。
ゆめカードの新カードシステム(本紙
今後はEDIや顧客情報管理システム
の構築を目指す
2002年6月号参照)に使用のES7000も
設置、LAN接続している。この他にシ
ステム管理ツール「JP1」による運用管
「導入当初の1カ月は、要件漏れや
ニーズに合わせたユーザ主導型システ
理サーバ、
ターミナル・サーバ、
データ
データ漏れ、プログラミング・ミス、
ムの実現、③リアルタイム・データ
バックアップ・サーバなども配置。
操作ミスなどによるトラブルが発生し
ベースを利用し常に最新情報を即利用
データベースにはWindowsとの親和性
たが、日本ユニシスに24時間対応して
可能にすること、などに置かれた。
を考慮してSQL Server2000を採用した。
もらい、致命的な障害で業務が停止す
ES7000とWindows 2000 Datacenter
Serverを導入し全処理オープン化
メインフレーム並みの可用性と
信頼性を実現
るようなことはなかった。以後は安定
稼働しており、新システムに満足して
いる」(高崎氏)
。今後は、仕入先との
しかし、同社情報管理部 部長 高崎 美
同社では99年以降、人事・給与、損
新システムの特徴は、次のとおり。
EDIによる伝票レス化の推進、顧客情
晴氏は、「昨今の流通業界の急速な環
益・予算、POSなど、部分的にはシス
①マスタ管理、発注残管理、EOB(電
報管理システムの構築を進めるととも
境変化に迅速か
テムのオープン化を進めてきたが、
子オーダーブック)
、実績入力など
に、日配品関係の発注業務への
つ柔軟に対処
1日300万件以上に上るデータ処理を必
の発注系システムと、シンクライア
MetaFrame活用による通信コストの削
し、顧客サービ
要とする商品管理や発注処理などに
ント系システムをディスクの記憶領
減と発注処理の簡素化などを計画して
スを向上させる
対応できるサーバ機は当時存在せず、
域を論理的に区分して使用するクラ
いる。
ためには、頻繁
基幹業務のオープン化は見送られて
スタ構成で構築、メインフレーム並
なシステムの変
いた。
みの可用性と信頼性を実現。
*MetaFrame:アプリケーション・サービス
の配信と管理のソリューションで、少な
い管理コストで、サーバベース・コン
ピューティング環境を実現できる。
更や機能追加が
2000年6月、日本ユニシスより
高崎 美晴氏
不可欠となる。しかし、旧システムは
ES7000が販売されたという情報を高西
必要に応じて機能追加を重ねてきた継
宏昌同社現副社長が入手し、実際に発
ぎはぎだらけのシステムだったため、
注データを投入してのベンチマーク・
手直しに時間とコストがかかり過ぎる
テストを実施する。また、ES7000と
などの問題が顕在化してきた。これら
Windows 2000 Datacenter Serverを導入
の問題に対処するため、1998年にコン
して基幹業務に適用を始めていたコー
サルテーション会社からの提言も受
プ東北サンネット事業連合を関係者が
け、メインフレームからオープン・シ
視察した。
ステムへ全面刷新する方針を決めた」
②ソフトウェア開発において、各機能
商品管理業務基幹系システム構成図
ディスクSANARENA1200(テスト保守用)
高速
DLT
装置
ディスクSANARENA2800(本稼動用)
データバック
アップ
サーバ
ES2000
印書I/Fサー
バES2000
イズミ用ES7000 2号機
4CPU
イズミ開発
保守サーバ
4CPU
ゆめカード開
発保守サーバ
メタフレームFILE
サーバ4CPU
その結果、「ES7000はメインフレー
8CPU
DWH系
DBサーバ
イズミ用ES7000 1号機
12CPU
発注系
マスタ
発注残管理
EOB
実績入力
他サーバI/F
ACTIVEPASSIVE
ゆめカード用ES7000
APサーバ
8CPU
DBサーバ
8CPU
Active
タキシード
Active
Oracle8i
Active-Passive
ム並みの可用性、信頼性を備え、かつ
と語る。
システム刷新の狙いは、①オープ
処理スピードではそれを上回る最新シ
ン・システムへの移行によるコスト削
ステムであり、Windows 2000 Datacenter
減と、使い勝手の良い統合システムの
Serverを組み合せたプラットフォーム
実現、②アウトソーシング委託から自
の採用を決定、すべての処理に適用す
社運用に切り替えることで、ユーザ・
ることにした」(高崎氏)
。
運用管理サーバ ES2000
オープンリー
ル用サーバ
2台 LC2000
GCR
テープ
装置
JPIバッチ・ジョブコンソール/
障害監視/プログラム配布
構成管理サーバ
HP LC2000
ターミナルサーバ本部用
ES2000 4CPU×2台
IIS Webサーバ
HP LP1000×2台 2CPU
ゆめカード運管サーバ
HP LP1000×2台 1CPU
メタフレームサーバ店舗用
ES2000 4CPU×5台
ドメインコントローラ
HP LP1000×2台 1CPU
給与AP、DBサーバ
HP LP1000×2台 2CPU
メタフレーム保守用
HP UP1000×2台 2CPU
発行 日本ユニシス株式会社 コーポレートコミュニケーション部 〒135-8560 東京都江東区豊洲1-1-1 (03)5546-4111 発行人 龍岡 慎一 編集人 岡本 哲夫 制作 ピー・アールセブン 発行日 2002年10月1日 16
2002年10月1日 第497号
*社外からの寄稿や発言内容は、必ずしも弊社の見解を表明しているわけではありません。*本紙記載の社名、製品名、およびシステム名は各社の登録商標または商標です。 *掲載記事の無断転載を禁じます。
ISSN 0915-051X
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