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IT新時代のモノづくり - 持続可能なモノづくり・人づくり支援協会(略称

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IT新時代のモノづくり - 持続可能なモノづくり・人づくり支援協会(略称
10月2日(金)ESD21「10月 会員例会」資料
IT新時代の
新時代のモノづくり
新時代のモノづくり
~「インダストリー4.0」などIT新時代のビジネス環境
における持続可能な製造業を考える~
黒岩 惠 ([email protected])
一般社団法人 持続可能なモノづくり・人づくり支援協会
NPO法人「ものづくりAPS推進機構(APSOM)」理事長
九州工業大学大学院 客員教授
40年前のなつかしいマイコンとミニコン
年前のなつかしいマイコンとミニコン
IBMなど大型機だけがコンピュータの時にマイコン普及の推進役。IT新時代の今は
40年前と同じ。違いは、IIoTによるビジネス変革の波が、劇的に大きく急速なこと。
引用:機器の写真は全てWikipedia より
1980年、初めての出版本
TPSを支えてきた機械仕掛け
を支えてきた機械仕掛けの生産指示装置例
を支えてきた機械仕掛けの生産指示装置例
80年代初まで、TPSを支えてきた道具は、まさに・・・・遺産??
車両組立工場の IT化
化(生産・物流)
生産・物流)
80年代、欧米のCIM(IT化)に対して、トヨタはHIM(人主体のTPS)
TPS基本の生産物流分野に、先進的IT導入。I社,F社などITベンダーにも実験場オープン
RF-ID(物と情報の一致)を適用、ブロードバンド
にMAPを適用した自律分散型ALCシステム開発
(80年代後半) ALC=Assembly Control System
TOPPS,電子かんばんシステム
従来方式
人手による
かんばん方式
プレス工程
ブロードバンド
ボデー溶接工
程
塗装工程
RFID
現在方式 (90年代以降)
ITを適用したかんばん方式
TOPPS=
Toyota Parts
Procurement System
Kanban reflection system
組立工程
RFID
紙かんばん
APSOMとは
とは
日本的ものづくりを生かす情報技術を開発し世界に発信する
現場の知識やノウハウが活用可能なITインフラを構築する
情報連携により異種ソフトを有機的につなぎ全体最適を実現する
つながる工場
自動車部品
共通EDIの開発
PSLX
現場発の
ボトムアップな
ITカイゼン
標準化技術
情報連携技術
MESX
計画を基軸と
した意思決定
システム
ソフトウェア
連携と標準
インタフェース
「工場まるごと連携」デモ
スポンサー企業
モノづくりが変わる (3Dプリンタとファブラボ)
プリンタとファブラボ)
3Dプリンターとファブラボによる「モノづくりコンペ」
プリンターとファブラボによる「モノづくりコンペ」
・オープンソフトウェアと同様に、オープンハードウェア時代の到来
・ソフトづくりなど「アイデアソン」、「ハッカーソン」がモノづくり分野へ
ソフトづくりが変わる (ソフト開発の TPS/Agile)
)
ソフト開発プロセスのTPS/Agile方式への転換は、歴史的必然
Waterfall プロセス
TPS/Agile プロセス
フォード方式(1900年代)
トヨタ方式(1960年代)
PDCA
・ 短いリードタイム
・ 速いPDCA サイクル
・品質不良早期対応
・ Push& Pull
・人間性尊重(多能工、
達成感、モチベーション
の向上)
システム要件
ソフト要件
プログラム
設計
コーディング
多重階層構造
のソフト開発
ソフト開発のムダは50%
16%
ときどき利用する
13%
よく利用する
よく利用す
る
いつも
いつも
利用する
利用する
7%
19%
ほとんど
ほとんど
利用しない
利用しない
45%
全く利用しない
全く利用しない
Standish Group Study Reported in 2000 Chaos Report.
テスト
運用
TPS/Agileソフトの適用
自動車ビジネスの新たな展開
自動車ビジネスの新たな展開
①
②
③
④
環境・資源対応
地域別の市場展開
異業種との連携
ICT対応
・地球温暖化/CO2対応 ・EV,HV,PHV,FCV,デーゼル
・日本 ・US ・EU ・BRICS ・VISTA/Next11
・エレクトロニクス ・ソフト ・放送/通信 ・電力 ・広告
・ITS ・GPS/カーナビ ・モバイル ・EC ・コンテンツ
ITの技術革新が、全ての産業、事業構造、経済主体における、
プロダクト(商品、サービス)と、ビジネスプロセスを激変させた。
IoTなど
などIT化新時代
など 化新時代での、新しいビジネスモデルの創出を期待。
化新時代
コンテンツ
コンテンツ
事業形態の変化
ネットワーク
ネットワーク
領域の広がり
エレクトロニクス
エレクトロニクス
移動形態・
用途の多様化
トップダウン
垂直統合型
エネルギー
領域の広がり
資源
農業
水平分業型
ITの技術革新と構造変化
の技術革新と構造変化
70年
80年代
90年代
大型機、WS、LAN,VAN
μCPU(1971)
2000年代
インターネット
(1995~)
<制御情報システム> <FA/TPSのIT化>
TPSの本質を学ぶ
μCPU8080 TK80
PDP11, ロボット/AGV
<社内教育>
衣浦、田原 PA/LAの マイコン(75~85)
大規模 全社IT(85~92)
豊田中研
技術10号館 システム メカトロ(90~94)
IoT,ビッグデータ、
AIの普及・進展
モバイル
の普及
<国のボランティア>
・FAオープン
・IMS
・業種別CALS
・CALS推進協議会
・ECOM
分散型システム
分散型システム
ネオダマ
ネットワーク
オープン
ダウンサイゼイング
マルチメディア
IBM
現在~
・クライアント/サーバ
・WEBシステム
ウィンテル
IT構造の変化
☜
トヨタでの
業務経験
CPSの時代へ
IoT/IoS/IoE, AI
Big Data
Industry Internet
Industry 4.0
Smart Device
GAAF?
スマホ、タブレット
GAAFは、サイバーフィジカルの4巨人になるか?
は、サイバーフィジカルの4巨人になるか?
Amazonの今と
の今とこれから
の今とこれから
グーグルの自動走行車(Google
Car)
)
グーグルの自動走行車(
ITに
による自動車産業のイノベーション
① プロダクトイノベーション (EV/HV/PHV/ECV,コンセプトカー )
② プロセスイノベーション ③ 新しいビジネスモデル
調達
開発
車本体のIT化
車本体の 化,
環境対応(ハイブリッド/EV)
環境対応(ハイブリッド )
生産
サプライチェーン短縮化
販売
車載IT、モバイル、クラウドの連携
WEBサイト(Gazooなど)による
CRM,顧客接点の向上
影
大容量・双方向
コミュニケーション
が可能
→ 開発コラボ
レーションの進展
響
調達オープン化
調達オープン化
によるコスト低下
によるコスト低下
→価格競争力
価格競争力
→価格競争力
価格競争力
激化
激化
ITによる
による
生産の
QCD向上
アフターマーケット
ディーラ中抜き
進展の恐れ
専業者・異業種
専業者・異業種
による周辺事業
による周辺事業
への侵食
への侵食
管理間接業務の効率化(中間層の排除)
自動車産業のバリューチェーン
(デーラー)37%
30%
25% , 8%
100
付加価値
付加価値〔
付加価値〔万円)/1ユーザ
万円) 1ユーザ
150
バリューチェーン全体を意識したものづくり
お客様の声を意識したモノづくり
付加価値の高い分野へ重点投資
50
0
材料
部品
組立
川上
流通
サービス
川下
開発
調達
(マーケティング、企画)
マーケティング、企画)
生産
販売
アフターマーケット
技術革新による
技術革新による変革のスピードは
による変革のスピードは想像
変革のスピードは想像を超える
想像を超える
世界のインターネット、モバイルの普及
日本は東アジアの一島国になりつつある?
<日本の貿易収支と経常収支>
90年代初のバブル崩壊まで,
世界一の日本経済も「今は昔」
日本の貿易収支は2011年より赤字。 経常収支は
黒字で、13年は3.9兆円、14年は2.9兆円
1人当たりGDPの世界ランキング
出所:経産省「2014年モノづくり白書」
2000年
2014 年
2位
17位
電気機器の黒字額は
2000年より6.1兆円減
出所:世界の経済・統計 情報サイト
IMD国際競争力順位の変遷
1992年
1位
2014年
21位
出所:World Competitiveness Yearbookほか
WEF国際競争力順位6位(2014年)
貿易収支は、
31年ぶりの赤字
電子・情報産業の貿易収支推移
貿易黒字は半導体製造装置、民生品はデジカメのみ
電算機類(周辺機器含む)の貿易収支
携帯電話の貿易収支
ノートパソコンの貿易収支
太陽電池・LEDの貿易収支
出所:経産省(2014年モノづくり白書、財務省、貿易統計)
製造業の課題と Sustainability
製造業(電子・情報産業ほか)の検討課題
①事業再編とM/A、事業の選択と集中
③過度のアメリカニズムからの脱皮
④東アジアと対等な連携と多様性管理
⑤プラットフォームの共有/共用化
⑥オープン化とクローズド化の戦略
⑦デファクト取りのイニシアティーブ
出所:経産省(2014年モノづくり白書」
輸送用機器の貿易収支
主要国企業部門の研究開発費
設備投資
・ソニー
・パナソニック
・シャープ
モノづくりの価値観の転換
モノづくりの価値観の転換
モノづくり価値観の転換
モノ
づくり
モノ
づくり
サービス
サービス
VS
モノづくりからコトづくりへの転換
ハードからシステムとして付加価値増大
システム
サービス
ハードウェア
ソフトウェア
ハードウェア
新しいIT/ICTの活用、戦略的IT投資によるコトづくり(ビジネスモデル)で、
より高い顧客価値とCS/CDの提供。新しい価値創造産業を創出する。
アップルの
黄金の三角形
生産の付加価値は益々低下
(スマイルカーブ)
MAC, I-tune
I-pod, I-phone
企画、マーケティング
引用:エイドリアン・スライウォッキー
開
発
設
計
生
産
販
売
アフターマーケット
深層の価値創造が競争力の決め手
表層的なHow toや技術知識だけでなく、本質を学ぶ事が重要
差別化(独自性)
顧客価値
表層
表の競争 浅い知識
明示知 モジュール型
表層の価値創造
商品
機能的価値
深層の価値創造
組織能力
摺合せ型
裏の競争 深い知識
暗黙知
意味的価値
深層
出典:藤本、延岡ら多数
人的能力
出典:『日経ビジネス』日経BP社
Agile process
(Scrum,etc
etc)
etc
Six Sigma,TOC
模倣されない期間
モノづくり競争力
技術力
TPS
Toyota Way
ビジネスの競争
とIT”
”によるシナジー
ビジネスの競争優位
競争優位は、
優位は、“
は、“TPSと
ビジネス活動とは
“人間系(TPS)・機械系(IT)による、情報加工/生産のプロセス”
をとおして、お客様が満足(CS)する価値を創る活動
ビジネス活動
人、モノ
金、情報
入力
情報の処理・加工・伝達
設計図/報告書/生産情報
など、価値の流れ
生産
モノの流れ
商品、 サービス
顧客満足、顧客価値
出力
オフィス業務 =人間系+機械系(コンピュータ、CAD/CAE/ERP/SCM)
生産現場業務 =人間系+機械系(ロボット化/自動化)
人間系(TPS)
機械系(IT)
企業競争力にイノベーションの道具であるITは重要。しかし、それ以上にTPS/Lean/Agileを
日本の
日本のIT技術者の割合とIT投資
各国のIT技術者数
ユーザ企業のIT人材不足は、日本のモノづくりの
グローバル競争の大きな課題。攻めのIT化に向けて、
IT人材の育成、ITベンダーとのコラボレーションは必須。
IT予算を増額する企業における増額予算の用途
日本のIT技術者の分布
出所:経済産業省「ものづくり基盤技術の現状と課題」
21世紀はデータ活用が企業競争力
世紀はデータ活用が企業競争力 UPに必須
に必須
IoT/CPS,ビッグデータの認識度、データ活用度は企業の業績を左右する
<参考>
ビッグデータの活用状況に関するアンケート調査結果
日本企業のトップの認識の甘さは問題
ソフトウェア文化の違い
欧州: Software as a Science
日本: Software as a Production
インド: Software as a Service
USA : Software as a Business
引用:M.Cusumano
将来戦略の策定や日常業務におけるデータ解析の活用率
ビッグデータ活用先進企業と競合他社の
利益率比較(電子部品業)
データ活用率の高い企業の業績が良い
出所:経済産業省
先進テクノロジーのハイプサイクル(2014年)
先進テクノロジーのハイプサイクル(
年)
米調査会社のガートナーは2015年8月18日、ハイプ・サイクル2015を公表。
過度な期待のピーク期には、IoTに加えて、自動走行車(Autonomous Vehicles)
が入り、機械学習(Machine Leaning)や、ウェアラブルも入っている。
IoT
出所:ガートナー Hype Cycle
for Emerging Technologies, 2014
Big Data
M2M
クラウド
3Dプリンター
(注)Hype cycle(ハイプ曲線)は、
特定技術の成熟度、採用度、
社会への適用度を示す図で、
1995年、ガートナー社が考案
Trillion Sensors Universeと
と MEMS
米国で“Trillion Sensors Universe”という考え方が、急速に広がってきた。
毎年、1兆個のセンサーを使う社会( “Trillion Sensors Universe”)の到来
により、IoTがエレクトロニクス業界の歴史では最大のビジネスとなる。
そのセンサー技術、システムがMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)
MEMSとは機械要素部品、センサー、アクチュエータ、電子回路を一つの
シリコン基板、有機材料などの上に集積化したデバイス。プリンターヘッド、
自動車のエアバッグ、携帯電話やゲーム機で使われる加速度センサーや、
プロジェクターで光を制御するミラーデバイス。圧力センサー、ジャイロなど。
ウェアラブルコンピュータのはしり、
ウェアラブルコンピュータのはしり、「
コンピュータのはしり、「活量計」
活量計」
フィットビットの様な活量計は、“モノ”が製品ではなく、「体の計測による健康
管理サービス」が製品であり、全体の価値提供はソフトウェアの発想で設計
http://www.fitbit.com/jp
スマートウォッチ
スマートウォッチ
米クラウドファンド(Kickstarter)で資金集め 。Eインク(カラー電子ペーパー)ディスプレイを
備えた多機能腕時計。加速度センサーや防水機構を備え、iPhoneやAndroid端末と
Bluetooth経由で通信。iOSにも対応し、開発環境オープン、個人でも自由にアプリを創れ
る。スマホのようにアプリを導入することで、自分好みにカスタマイズ可。アプリは専用の
『Pebbleストア』にある6,500以上を利用可能。アップルはスマホと同様、二番手スタート。
スマートグラス、その1
スマートグラス、その2
http://pantograph.co.jp/blog/wearable/google-glass-function.html
個人向け IoT製品と取組み例
製品と取組み例
そのほかのI oT機器、ビジネス
T機器、ビジネス
コマツの KOMTRAXは
はIT活用の代表例
IT活用の代表例
システムの機能よりビジネスモデルに価値がある。
http://www.komatsu.co.jp/CompanyInfo/profile/product_supports/
建設機械に取り付けた機器から、車両の位置や稼働時間、稼働状
況などの情報を提供するシステム。お客さまの保有車両の稼働率向
上や維持費の低減等、機械のライフサイクルでのサポート。
IoTデバイスの増加と
Tデバイスの増加とセンサー単価の
Tデバイスの増加とセンサー単価の低下
センサー単価の低下
自動車のIOTの年平均成長率は30%、成長率で産業、次に医療
日本で世界の1/4のセンサーを使用(2010年の販売数量,国内45億/世界170億)
インターネットにつながるモノ
(IOTデバイス)の数
センサー単価の推移
分野別、用途別のIOTデバイス
の数と成長性
ネットワーク接続機器の分野別予測
欧州とドイツのイノベーション施策
80年代からのEU圏の共同研究活動(1テーマ、2か国、3組織以上)の理解要
1.
.EU圏の共同研究プログラム
圏の共同研究プログラム
EURO
bil.
日米経済への対抗
80
①1984年:Framework Program 開始
②1985年:ESPRIT (IT関連の戦略的研究)
60
EUREKA(仏ミッテラン提案の参加国&企業)
③FP1~FP6は4年のプログラム、FP7は07~13年。 40
④2010年:EUの成長戦略「Europe2020」策定。 20
3.3億
1984年からのFPは、「Horizon2020」に継続。
「卓越した科学」、「産業リーダーシップ」、
「社会的課題」の3本柱。 テーマはICT基盤技術
出所:日欧産業協力センター
770億
533億
191億
150億
<フレームワークプログラムの予算>
2.ドイツのハイテク戦略
①「ハイテク戦略」(06~09)
②ICT利活用の基本戦略「ドイツデジタル 2015」 目標はデジタル化を通じ、
成長・雇用確保。そのために、エネルギー、電気自動車、テレマティクス、
クラウドコンピューティングなど
③「ハイテク戦略2020」 <5つの課題> Industrie 4.0の検討開始。
IT戦略の行動計画「デジタルアジェンダ2014-2017」閣議決定
ドイツの Industrie 4.0
ICT(クラウド、モバイル、Big data, IoT)によるサイバー空間と
物理的な生産の世界が結びつく、第四次産業革命の時代へ
(18世紀後半)
第一次産業革命
機械
(20世紀初頭)
第二次産業革命
電気
(1970代~)
第三次産業革命
IT
(現在~)
第四次産業革命
CPS/IOT
蒸気機関
電力
コンピュータの利用
ビッグデータ,AIの利用
・2011年に提唱された独製造業の競争力強化の産官学連携プログラム
・教育研究省・経済エネルギー省所管、参加企業:SAP, Siemens, Bosh, BMW,
ドイツテレコム、ダイムラーなど
<狙い>
製造業の競争力強化の産官学連携
生産拠点としてドイツの未来を担う
製品と製造技術の二つの輸出戦略
革新的な生産技術とプロセス開発
モノとサービスのインターネットを
生産プロセスに活用(IoT)
CPSによるスマートファクトリー実現
労働の高度化、省エネルギー、
高効率化、個別生産
スマートXX、コネクティッド・プロダクツ、Value Chainの垂直・水平連携
インダストリー 4.0とスマートファクトリー
4.0とスマートファクトリー
出展:Final report of the Industrie 4.0 Working Group(April 2013)
Industrie 4.0の
の狙う生産システム
狙う生産システム
(1)背景:モノづくりドイツの強い危機感。リーマンショック後、20014年もゼロ成長。
成長戦略をけん引すべき市場である、中国、東南アジア、インド。しかし、
日米が強力な競争相手。
(2)生産方式: 日本のトヨタ生産方式(TPS) 、USのリーン方式に対抗。
ドイツの『スマートファクトリー』の狙いはダイナミックセル生産方式。
(3)スマートァクトリーの4つのキー:
①工程管理、②製造装置、③エンジニアリング、④ソフトウェア
(4)生産方式の4っのフェーズ
① IDタグによる自律生産システム
② 生産システムの自律的再編成
③ PLMサイクル全体のデジタル化 ④ 生産プロセスを工場、企業を
超えたサプライチェーン最適化 :
出展:Final report of the Industrie 4.0 Working Group(April 2013)
GEのインダストリアル
のインダストリアル・
のインダストリアル・インターネットのHP
インターネットの
18世紀から20世紀まで、世界の社会・経済・文化に大きな影響を与えた
「産業革命」を「第1の波」と、20世紀後半に世界を変革した「インターネット
革命」を「第2の波」とするならば、「インダストリアル・インターネット」は「第3
の波」ともいうべきもので、世界を再び変革しようとしています。
http://www.ge.com/jp/company/industrial_internet/
「インダストリアル・
インターネット」
とは産業機器とビッ
グデータと人々を
結びつけるオープン
でグローバルなネッ
トワーク。
データ収集
データ収集
Intelligent機器
・IoT
・M2M
・各種センサー
データ蓄積
データ分析
分析ソフト
ビッグデータ
・データレイク, GE社ソフト基盤
・産業用DB
(Predix)
アクション
見える化
KPI表示
・データレイク:
非構造化データ
の格納基盤
・Predix:Industrial
Internetの共通
プラットフォーム
GEのインダストリアル・インターネット
のインダストリアル・インターネット
<インダストリアル・インタネットにおけるデータルーフ>゚
顧客企業 〇航空機エンジン
〇鉄道
〇医療機器
〇エネルギー機器
情報収集
GE社
情報蓄積
データ解析
無線LAN
センサー
スマート機器
IoT
BigBig
Data
Data
解析ソフト
解析ソフト
人工知能(AI)
人工知能(AI)
http://www.ge.com/jp/company/industrial_internet/
顧客への提案
〇コスト削減
〇効率化
〇最適化
アイリタリア航空で年1,500万ドルの燃費低減。
インダストリアル・インターネット コンソーシアム(IIC)を日米独
で設立。トヨタや日立、東芝、三菱電機、富士通、
NEC、富士フイルム、富士電機、なども参加
IoTによるモノからコトへ、新しいビジネスモデルへ
によるモノからコトへ、新しいビジネスモデルへ
IoT装備(センサー)による「コト」の価値
・故障、整備によるフライト遅延など軽減
(2~3000億円/年)
・燃料効率を最適化のタービン設定を自動調整
(燃料1%低減は15年間で6兆円)
機器単体
モノの価値
提供
価値
・性能
・耐久性
・出力
IoT装備
コトの価値
・故障・障害の予知
・オペレーション、
在庫低減
・リスク軽減
引用:Industrial Internet: Pushing the Boundaries
of Minds and Machines November 26, 2012、
コトの
経済効果
付加価値
円/年
航空 1%の燃料節減 2,500億円
産業
電力 1%の燃料節減 5,500億
付加価値
製品
サービ
ス
エンジン
機械
タービン
エンジン
機械
タービン
医療 1%のシステム
効率UP
鉄道 同上
5,250億
石油 1%の資本
(ガス) 支出の削減
7,500億
2,250億
GE社
社 IIoTのソフトウェア・プラットフォーム、
のソフトウェア・プラットフォーム、Predix
のソフトウェア・プラットフォーム、
●ビッグ・データと機器と人をつなぐ 共通ソフトウェア・プラットフォーム
「Predix」と、その上で動作する一連の「Predictivity」ソリューション。
●エアアジア(AirAsia)では「Flight Efficiency Services(FES)」の活用を通じた
燃料コスト削減計画を進めており、2014年に1,000万ドル削減する計画
●日本の半導体競争力低下の原因、90年代初の米SEMATICのMESを思い出す
<Predixの構造>
https://www.youtube.com/watch?v=GQa---UWy2Y
シスコの IoT/IoE
シスコのIoEアーキテクチャ
M2M
モノを繋ぐ事にフォーカス
したビジネス
IoT
モノ・人・プロセス・データ、全てを繋ぐ
IoE
バリューチェーンにおけるデジタル化
新しい価値と市場の創出
シスコの分析によれば、今後10年間、IoEに
よって企業にもたらされる「価値の可能性」は、
下記の21項目の積算で14.4兆ドルとなる
出典:総務省、CISCO
経済産業省の産業高度化プログラム
バブル崩壊後の90年初より,METI主導のモノづくり強化プログラム。狙いは
① グローバル化 ②ゼロサム時代の到来 ③産業構造のソフト化
赤字は黒岩の関係した団体、プロジェクト
商務情報政策局
(財)日本情報処理開発協会(JIPDEC,1967)
中小企業のEDI普及
1995年スタート
(財)日本情報経済社会推進協会に(2011年)
・電子商取引実証事業(1995年)
10業界
業界CALSプロジェクト
プロジェクト(150億円)
業界
プロジェクト
共通XML/EDIj実用化
推進協議会(COXEC)
2005年設立
・電子
電子商取引推進協議会(
2010年 まで)
電子商取引推進協議会(ECOM:
商取引推進協議会(
EC/EDIの標準化、普及促進
自動車部品業界
共通EDIの開発・普及
小島プレス(株)
2010年終了
製造産業局
(財)国際ロボット・FA技術センタ (1985設立)
(財)製造科学技術センタ (MSTC,1997より)
・FAIS (Factory Automation Interconnection
System)、ミニMAP
・製造業のオープン化 (FAオープン
オープン)
オープン)
・国際共同研究プログラム(IMS)10年 終了
NPO法人APSOM)
2006年法人化
PSLX情報連携デモ
日本参加のIMSプロジェクト
は、HUMACS など28テーマ
Humacs=Human-Machine
Coexisting System
Industry 4.0, IICに対応する日本の団体設立
に対応する日本の団体設立
年央に、製造産業局所轄のIOT関連団体設立。年度内に商務情報政策局所轄
CPS推進協議会or IoT推進・・・などの団体が、商務情報政策局所轄で設立か?
ロボット革命イニシアティブ協議会
会長:岡村 正 (日機連会長、東芝相談役)
<3つのキーワード>
「自律化」「情報端末化」「ネットワーク化」
ロボットの徹底活用でIoT時代も日本の優位性維持
<WG活動>
・IOTによる製造ビジネス変革WG
・ロボット利活用WG(仮)
・イノベーションWG
会員:企業:166、学会、研究機関:99、個人:35
<設立> 2015年5月
インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ
理事長:西岡靖之(法政大学教授)
<委員会>
<WG活動>
・ビジネス連携委員会 業務シナリオの設定、推進
・標準化推進委員会
・認証評価委員会
<設立> 2015年6月
CPSにより変革される社会の到来
により変革される社会の到来
・IoT, AIとビッグデータの活用によるCPSが経済社会の新たな価値を生み出す
・新しい協議会の新設(CPS関係は約140億円)など、2000年の「e-JAPAN戦略」
スタート時と同じ。縦割りから脱皮したAll Japanで「モノづくり日本」の再生を。
出所:経済産業省
ビッグデータの活用
ビッグデータ活用に向け、USのビッグデータ研究開発イニシアティブ(2億ドル強)
などの活動は活発。日本の統計・データサイエンスの人材育成は喫緊の課題。
製造業
小売り、流通
・販売データ共有によるSCM
・製品の遠隔監視による保守の合理化
・遠隔監視データによる新規サービス展開
・POSデータを用いた商品調達
・ID付きPOSデータによる販促
・SNS、位置情報を使った販促
農業
・栽培条件データを用いた作物品質管理
・衛星写真を用いた作物生育状況管理
・植物工場
インフラ(道路、交通)
・プローブ情報サービス
・自動走行実績による道路改良地点発見
・トンネル、橋梁など補修点検
<現在活用、検討中> 〈有望領域>
ビッグデータの活用
アンケート結果による将来の有望領域
(野村総研アンケート結果)
①マーケティング
②商品企画・開発
③経営管理
④戦略策定 ⑤販売促進
⑥営業
⑦サービス
出所:総務省調査資料(平成25年)、野村総研アンケート調査
つながる車、コネクテッドカー
以下の参考スライドはトヨタの車と、ITによるビジネスプロセス(TPS関連)の変革例
・車載IT, Fordと2015年6月に連携
・「つながる車」スマホを活用
・Googleは「アンドロイド・オート」、
Appleは「カープレー」を開発し、
車載アプリケーションに注力
(日経新聞、6月4日)
トヨタの車載ITによる「T-Connect」サービス
「T-Connect」サービスは2002年から展開した
G-BOOKに代わるテレマティクスサービス
T-Connect の機能、①エージェント
エージェントは、G-BOOKによる有人オペレータサービスを
自動化したロボットオペレータサービス
<エージェントシステムの概要>
エージェント
音声対話サービス
有人オペレータ
への引継ぎ
先読み情報
サービス
提供:トヨタ自動車
中国の広汽 トヨタの ITシステム導入例
システム導入例
トヨタのIT統轄専務はIT(FAシステム部)とTPS (生産調査部)を経験
(1) SLIM: Sales Logistics Integrated Management system (2008)
- Sales plan, progress of car production, logistics and cars in stock at a dealer
- Flow and logistics control of supply chain (parts and finished cars)
from upstream to down stream (JIT from customers to suppliers)
- Large liquid crystal display with tracking data every 45minutes.
(2) e-CRB(Evolutional Customer Relationship Building) enhancement of CRM
TPSの
のIT化から新規事業へ
化から新規事業へ
TPS(トヨタ生産方式)
のIT化(高度情報化)
の長年の実践経験
TPSの基本「モノと情報の一致」
TPSの基本「モノと情報の一致」
・ITS(ETC,ERPなど) 事業
・GAZOO事業
・物流システム事業
・中部国際空港事業
・HV/EV(電気自動車)事業
持続可能性な日本のモノづくりに向けて
皆さんの部下、仲間で、IoTがもたらすメリット、デメリット議論下さい。
自分の体、自分のメガネ、時計、かばん、靴、財布などなどから
そして、それがもたらすであろう2次効果(Second Effect)も考察下さい。
イノベーション、オープン・コラボレーション、コンピタンス(自律化)
製造業は自動車産業(JAMA/JAPIA)ダケに頼っては危うい
他産業のイノベーションを支える電子・情報産業(JEITA) がんばれ
グローバル展開のための人材育成要 (マーケットは世界)
・海外ビジネスのための多様性マネジメント
・国内外での対等なコラボ環境づくり
Industrie4.0 (IoT/CPS)時代に対応できる人材育成と処遇UP
・
・
・
・
・
優秀なソフト人材を育て育成する産業界への転換を期待
ビッグデータ、AI対応のIT人材、データ・サイエンシストの育成
ユーザのIT人材の処遇UP、ITベンダーとのコラボの仕組み
高等教育の指導者、企業トップへのIT教育の強化
Industrie4.0 時代の情報基盤開発とプラットフォームを公共財へ
80年代、
年代、USがトヨタ
年代、 がトヨタから
がトヨタからTPSを学んだ
から を学んだ NUMMI
・TPSの本質 “人間性尊重による人的能力UPのしくみ”が
USの得意とするハイテク戦略を凌駕した(米Fortune誌)
全米一ローテク工場の「NUMMI」が生産性では全米トップ
技術力より、改善力、現場力、人間力を重視する日本的経営の遵守。
• 1982
– GMがカリフォルニア州フリーモント工場を閉鎖
– 最低の生産性、欠勤率
• 1984
– NUMMI (Toyota & GM) として再開
– GM閉鎖でレイオフされた労働者(多能工化して)で再開
– スタッフの役割は、指示ではなく支援
– 訓練された小グループで自律的運営(設計、現場作業)
– 作業者の判断によるラインストップ、問題点の顕在化と改善
• 1985
– 生産性と品質は2倍に.GM全工場を抜く.
現在、NUMMIはGMとの提携解消。NUMMIの一部でテスラと合弁でEV生産
おわりに
次世代のモノづくりは
と IT/CPS
次世代のモノづくりは 、TPS/Leanと
Industrie4.0(IoT)時代でも、IT/ロボットなど機械系だけではダメ。
人間系として競争優位のTPS/Lean方式による人間力UPが 前提。
さらに、ITの高度利用によるIT/CPS(サイバーフィジカルシステム)
のメリットを享受する「持続可能な日本のモノづくり」を期待。
TPSの理念と二本の柱
の理念と二本の柱
お客様第一
・ジャストインタイム (JIT = Just-In-Time )
TPSのゴール
のゴール
・自働化 (Autonomy,自律化、自工程完結)
あるべき姿を目指し「改善し続ける」人間集団を創り上げること
あるべき姿とは
お客様の引き(Pull)に応じた、モノ(工程)の流れの構築
売れるスピードでモノを造り、運ぶ
売れるスピードでモノを造り、運ぶ
お客様第一(CS/CD)に向けた情報の流れ、仕事の流れの構築は
企業活動、ビジネスプロセス(企画、設計、生産、販売)の共通課題
有難うございました
・拘らない心、捉われない心、偏らない心,
・拘らない心、捉われない心、偏らない心
広く、広くもっと広く、これ般若心教、空の心なり
・障子を開けてみよ、外は広いぞ (豊田佐吉)
黒岩惠 ( [email protected])
ご質問など問合せありましたら、メールアドレスでコンタクト下さい。
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