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Functional siRNA Screening of the Cell Cycle with a Dynamin

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Functional siRNA Screening of the Cell Cycle with a Dynamin
細胞周期GFPセンサーを用いたsiRNAによる機能解析スクリーニング
G2M CCPM(G2M Cell Cycle Phase Marker Assay)はCyclin B1プロモーターにGFP(Green Fluorescence Protein)を融合
させた G 2 /M 期の細胞周期フェーズマーカーです。この G2M CCPM の示すシグナルの変化をセルファンクションイメー
ジャーIN Cell Analyzerを用いて検出することで、細胞の変化、細胞の形態や細胞周期の各ステージの割合など複数の指標を解
析することが可能です。本報では、siRNAによる細胞周期関連遺伝子のノックダウンの効果を、G2M CCPMとIN Cell Analyzer
を用いて詳細に解析し、この実験方法が細胞周期の機能解析に有効な手段であることを明らかにしました。
はじめに
細胞周期は細胞増殖にともなう生命現象の基本的な過程であ
り、さまざまな研究分野において重要なテーマの一つです。細胞
周期に関する知見を深めることは治療ターゲットや有効な新薬
の発見につながります。また、他の治療分野で使用される薬剤
や薬剤候補が細胞周期に与える負の影響についても確認するこ
とができます。
本実験では、生細胞を用いた細胞周期の研究に利用可能な
GFP融合細胞周期フェーズマーカーG2M CCPMの有効性につ
いて、細胞周期に関連した112の遺伝子をsiRNAを用いてノッ
クダウンし、効果を網羅的に解析することにより検証しました。
G2M CCPMは、細胞周期に関連するCyclin B1の機能的に重要
な役割を果たす配列を用いて、細胞周期に影響を与えず内在性
のCyclin B1の局在や、分解をモニターすることが可能なGFP
ベースの生体分子センサーです。G2M CCPMはS期後期に合成
が開始され、この間に細胞質から核へ移行します。細胞周期の
フェーズはGFPの蛍光シグナルと細胞内での位置情報を測定す
ることで確認できます。
使用した製品
IN Cell Analyzer 1000
Cell Cycle Trafficking Analysis Module
G2M Cell Cycle Phase Marker Assay(G2M CCPM)
CodeLink Uniset I Human Bioarray
その他の試薬
siARRAY TM ─ Cell Cycle(Dharmacon)
U2OS(ヒト骨肉腫)
(ATCC、HTB 96)
McCoys 5A培地(Sigma-Aldrich)
2% (v/v)ジェネテシン(Sigma-Aldrich)
10%(v/v)ウシ胎児血清(Sigma-Aldrich)
1% (v/v)L-グルタミン(Invitrogen)
1% (v/v)ペニシリン/ストレプトマイシン(Invitrogen)
DRAQ5(Biostatus)
リポフェクタミン2000(Invitrogen)
4% ホルマリン溶液(Sigma-Aldrich)
ダルベッコリン酸バッファー(Invitrogen)
D-box
CCNB1 promoter
CRS
Cyclin B1 N-terminus
EGFP
171aa
図1. G2M CCPMの配列
GFPはCyclin B1(CCNB1)プロモーターの調節のもと発現されます。G2M
CCPMの細胞内での分布や局在は、Cyclin B1のN末端に組み込まれているDbox(destruction box;分解を促す配列)とCRS(cytoplasmic retention
sequence;細胞質に留まるための配列)により調節されます。
G2
G2
G1
G1
図2. G2M CCPMの発現
(A)蛍光シグナルの強度から細胞周期のステージが特定されます。GFPの蛍
光はS期後期に現れ、G2期からM期に増加し、G1期になると急速に消失しま
す。(B)細胞内の蛍光シグナルの分布により細胞周期のステージを特定する
ことが可能となります。
siARRAY
G2M CCPM
Imaging
Analysis
CodeLink
図3. siRNAスクリーニングの流れ
Dharmacon siARRAY siRNAプールを、96ウェルプレートに3段階の細胞密度
で播種された細胞に対し、4種類のsiRNA濃度で添加して結果を評価しました。
Application Note 71-2376-12
1
実験方法
細胞周期においてsiRNAによるノックダウンの効果を解析す
るため、細胞周期フェーズマーカーG2M CCPMをU2OS細胞
にトランスフェクションし、安定発現細胞を作成しました。細
胞周期に関する遺伝子のノックダウンは、siARRAY ─ Cell
Cycle(Dharmacon)を用いて実施しました。siARRAYは、単
一の遺伝子に対してのみ効果を示す4種類のsiRNAの混合物
(siRNAプール)のセットで、単一のsiRNAと比較し安定した
ノックダウン効果を得ることができます。今回は、112種類の
siRNAプールを用いて実験を行いました。G2M CCPMを発現
しているU2OS細胞を96ウェルプレートに播種し、siRNAプー
ルをリポフェクタミン2000を用いて1、5、50、200 nMの濃度
でトランスフェクションしました。トランスフェクション4時間
後に培地交換し、さらに48時間培養を行いました。細胞を4%
ホルムアルデヒドで固定し、DRAQ5により核染色を行いまし
た。セルファンクションイメージャーIN Cell Analyzer 1000に
より20倍の対物レンズ、励起および蛍光フィルターはGFPには
475-20 / 535-50、DRAQ5には620-60 / 700-75を用いました。
CodeLink Uniset Human 10K スライドを用いて細胞内での遺
伝子発現状態を測定し、siRNAのノックダウン効果を確認しま
した。
トランスフェクション溶液の調製(96ウェル、1枚分)
1)リポフェクタミン2000 120 µl に培地(抗生物質は除く)
6 mlを加えて希釈し、50 µlを96ウェルプレートの各ウェル
に加えます。
2)希釈した各siRNA溶液50 µlを上記ウェルに加えます。
3)上記の混合溶液を調製後、室温で20分反応させアッセイ用
細胞プレートに加えます。
結果および考察
細胞周期に関連したsiRNAプールをG2M CCPMを発現して
いる細胞にトランスフェクションすることにより、細胞数、細胞
周期の各ステージの割合、細胞の形状などにさまざまな影響が
現れました。Cyclinを直接ノックダウンするsiRNAプールをト
ランスフェクションしたウェル(図4)は、非特異的なsiRNAプ
ールをトランスフェクションしたコントロール細胞と比較して、
細胞数と細胞周期の各ステージの割合に著しい変化が認められ
ました(GFP発現のシグナルが変化していることで示されます)
。
Cyclin B1にノックダウン効果を示すsiRNAプール(siRNA
V1)は、G2M CCPMに含まれるCyclin B1と相同の配列を持
ちます。siRNA V1はG2M CCPMもノックダウンし、GFPシ
グナルを減少させていることが確認されました(図4. B1)
。
G2M CCPMがノックダウンされた結果、内在性のCyclin B1
アッセイ用細胞プレートの調製とsiRNAのトランスフェクション
ノックダウンによる細胞周期への影響は解析できませんでした
1)0.3×105細胞/mlに調製したU2OS細胞を96ウェルプレー (図5. siRNA V1)
。一方、siRNA V1と配列が異なるsiRNA
トに100 µl/ウェルで播種し、37℃、5%CO2で培養しま
プール(図5. siRNA V3)では、内在性のCyclin B1が効果的に
した(抗生物質は除く)
。
ノックダウンされています。この場合G2M CCPMが発現して
2)細胞を播種してから20∼24時間後に、50 µlの培地を除き、 いるため、細胞周期におけるCyclin B1のノックダウンの効果を
50 µlのトランスフェクション溶液を加えました(トランス
解析することが可能です。Cyclin B1はG2期からM期への移行に
フェクション溶液の組成は次項を参照)
。
重要な因子ですが、非特異的なsiRNAプールで処理されたコン
3)トランスフェクション4時間後に培地を除去し、100 µlの培
トロール(図5. control)と比較してM期前期(Prophase)や
地(抗生物質は除く)を加え、測定まで37℃、5%CO2で
M期(Mitosis)の細胞数が著しく増加しており、ノックダウン
培養しました。
の効果として予想通りの結果が得られています。
図4. 細胞数と細胞周期における各ステージの割合によるサイクリン s i R N A プールの効果
Cyclin A1、A2、B1、B2、B3、C、D1、D2、D3、E1、E2、F、G1、G2、H、I、T1、T2a、T2bを直接ノックダウン
させるsiRNAプールと非特異的なコントロールsiRNAプールをトランスフェクションした細胞イメージを示します。解
析アルゴリズムCell Cycle Trafficking Analysis Moduleを用いて細胞周期のステージの割合と形態の指標で解析されまし
た。GFP;緑色、DRAQ5-DNA;赤色
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Application Note 71-2376-12
マイクロアレイ解析にてCyclin B1のノックダウン効果を確認
しました(図6)
。この結果、Cyclin B1 siRNAプールで処理さ
れたG2M CCPMを発現している細胞とU2OSの親細胞でCyclin
B1の70%がノックダウンされていることが確認されました。マ
イクロアレイにより解析した10,000遺伝子のうちCyclin B1の発
現量が有意に(p=0.000034)変化していました。
siRNA処理による細胞増殖の解析から、細胞周期を調節して
いる遺伝子のノックダウンによる効果は、コントロール細胞と比
較して細胞数が有意に増加あるいは減少し、細胞周期が停止や
遅延あるいは促進されていることが示されました。例えば、
DNA複製ライセンス因子であるMCM2-MCM7(図7. 7行のA
∼F列)のsiRNAプールのトランスフェクションでは、細胞数が
減少しており、非常に急激な細胞周期の停止が起きていると考
えられます。
同様に全てのsiRNA プールによる解析では、遺伝子のノック
ダウンによりさまざまな細胞周期ステージの割合を示していま
す。Cyclin A2 siRNA(CCNA2)はCyclin B1(CCNB1)で
見られたものと同じように M 期前期(Prophase )や M 期
(Mitosis)の細胞数が著しく増加しています。この結果は、G1/S
期やG2/M期の移行にCyclin Aが必要とされることと一致してい
ます。Cyclin AをノックダウンするsiRNAの特異性を確認した
ところ、Cyclin A2と配列の相同性を示し生殖細胞で活性を持つ
Cyclin A1(CCNA1)は、分化したU2OS細胞では発現してお
らず細胞周期の変動も観察されていません。情報の多い細胞イ
メージを使用する利点の一つは、高解像度の細胞イメージから
複数の指標について解析できることにあります。この場合、
Cyclin A2 siRNA(Cyclin A2をノックダウン)で処理された
細胞のイメージに形態学的な解析を加えることにより、より有効
な指標を見つけることができます。Cyclin A1 siRNAで処理し
た細胞の核領域の大きさは、コントロールの229.8±98.5 µm2と
図6. Cyclin B1ノックダウンのマイクロアレイによる解析
Cyclin B1 siRNAプールと非特異的なsiRNAプールをトランスフェクションし
た細胞から調製された RNA サンプルを、 CodeLink UniSet Human 10K
Bioarray マイクロアレイを用いて解析しました。矢印で示したCyclin B1は
siRNA処理により70%まで遺伝子の発現が低下していました。破線は±2倍の
発現領域を示しています。
A
P
2%
G2
27%
B
C
D
E
F
G
H
I
J
K
L
M
7%
M
31%
G1/S
64%
Control
P
22%
G1/S
33%
G2
14%
si RNA V3
図5. Cyclin B1の遺伝子ノックダウン
細胞には2種類のsiRNAプールがトランスフェクションされました。プールV1
はCyclin B1のN末端の配列に直接効果を示すもので、内在性のCyclin B1と
Cyclin B1-GFP融合発現タンパクの両方をノックダウンしています。プール
V3はCyclin B1のC末端の配列に直接効果を示すもので、内在性のCyclin B1の
みノックダウンされており、Cyclin B1ノックダウンによる細胞周期での各
フェーズの割合を解析することができます。
図7. 細胞増殖によるsiRNAの効果
細胞周期に関連した遺伝子を直接ノックダウンするsiRNAプールのライブラ
リーと非特異的なsiRNAプールをトランスフェクションしたウェルの細胞数
を表しています。各ウェルの相対的な細胞数は円の大きさで示されています。
なお、scrambled siRNAsは、ヒトのmRNAに対してノックダウン効果を持た
ない非特異的な配列のsiRNAプールです。
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3
比べ395.3±173.7 µm2と明らかに増加していました(データ未
掲載)
。
siRNAによるPolo様キナーゼ(PLK;Polo-like kinase)のノッ
クダウンは、細胞増殖を顕著に阻害しM期での停止やアポトーシ
スを誘導しています。PLKに直接効果を示すsiRNAプールで処
理した細胞の細胞周期解析では(図8)
、M期の細胞が劇的に増
加していました。DNA断片化のイメージ解析から、多くのアポ
トーシス細胞の存在が認められました(データ未掲載)
。siRNA
ライブラリーを用いたスクリーニングの全てのイメージを再解析
したところ、PLK siRNAでターゲット遺伝子の中でアポトーシ
スを著しく誘導していました。
まとめ
生細胞を用いた細胞周期の研究に利用可能なG2/M期の細胞周
期フェーズマーカー、G2M CCPMは、細胞周期に関連した遺
伝子のノックダウンによるsiRNAの効果を詳細に解析すること
が可能で、細胞周期の機能解析に有効なツールであることが示
されました。さらにセルファンクションイメージャーIN Cell
Analyzerを用いることにより、複雑で情報量の多い細胞イメー
ジから、細胞数の変化、細胞の形態や細胞周期の各ステージの
割合など複数の指標を解析することができ、遺伝子ノックダウ
ンによる効果を効率よく詳細に研究することが可能となります。
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Limited Amersham Place Little Chalfont Buckinghamshire England U.K. HP7 9NA.
Amersham Biosciences AB SE-751 84 Uppsala Sweeden. Amersham Biosciences Corp
800 Centennial Avenue PO Box 1327 Piscataway NJ 08855 USA. Amersham
Biosciences Europe GmbH Munzinger Strasse 9, D-79111 Freiburg. GE and GE
Monogram are trademarks of General Electric Company. Amersham Biosciences UK
Limited, a General Electric company, going to market as GE Healthcare. The G2M Cell
Cycle Phase Marker Assay is the subject of patent GB 2374868 and patent applications
PCT/GB01/04363, US09/967301 and PCT/GB02/04354 in the name of Amersham
Biosciences. BioImage A/S. The G2M Cell Cycle Phase Marker Assay is sold under
license from BioImage A/S under patents US 6 172 188, EP 851874, US 5 958 713 and
EP 0815257, and under international patent application PCT/EP01/06848 and other
pending and foreign patent applications. Invitrogen IP Holdings Inc. This product is sold
under license from Invitrogen IP Holdings Inc (formerly Aurora Biosciences
Corporation) under patents US 5 625 048, US 5 777 079, US 5 804 387, US 5 968 738,
US 5 994 077, US 6 054 321, US 6 066 476, US 6 077 707, US 6 090 919, US 6 124
128, US 6 319 969, US 6 403,374, EP 0804457, EP 1104769, JP 3283523 and other
pending and foreign patent applications. Columbia University. The G2M Cell Cycle
Phase Marker Assay is sold under license from Columbia University under US patent
Nos. 5 491 084 and 6 146 826. Rights to use this product, as configured, are limited to
internal use for screening, development and discovery of therapeutic products; NOT
FOR DIAGNOSTIC USE OR THERAPEUTIC USE IN HUMANS OR ANIMALS. No other
rights are conveyed. The G2M Cell Cycle Phase Marker Assay is sold under license from
University of Florida under US patents 5 968 750, 5 874 304, 5 795 737, 6 020 192
and other pending and foreign patent applications. The G2M Cell Cycle Phase Marker
Assay is the subject of patent application PCT/ GB02/04258 in the name of Amersham
Biosciences. Cancer Research Campaign Technology Limited. The G2M Cell Cycle Phase
Marker Assay is sold under license from Cancer Research Campaign Technology Limited
under patent publication number WO 03/031612 and other pending and foreign
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6416959, 6727071, 6716588, 6620591, 6759206; Canadian patent Nos.2328194,
2362117, 2,282,658; Australian patent No.730100; European patent 1155304 and
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to terms and conditions of sale of the company within the Amersham group which
supplies them. A copy of these terms and conditions are available on request General
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make changes in specifications and features shown herein, or discontinue the product
described at any time without notice or obligation. Contact your GE Representative for
the most current information.
図8. 細胞周期の各ステージの割合によるsiRNAの効果
細胞周期に関連した112種類のsiRNAプールをトランスフェクションした細胞
について、イメージ解析ソフトウェアにより各ステージの割合を解析しまし
、G2期(G2)M期前期(Prophase)+
た。解析された結果はG1/S期(G1/S)
M期(Mitosis)の割合で示されています。
製品のご注文は下記の代理店まで
Home Page http://www.jp.amershambiosciences.com
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05.03.10(NS)
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