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N8151-90 内蔵 LTO

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N8151-90 内蔵 LTO
N8151-90
内蔵 LTO
ユーザーズガイド
• 製品をご使用になる前に必ず本書をお読みください。
本書は熟読の上、大切に保管してください。
1
商標について
Microsoft とそのロゴ、および Windows、Windows Server は米国 Microsoft Corporation の米国および
その他の国における登録商標または商標です。
Liner Tape-Open、LTO、Ultrium Tape Drive は Hewlett-Packard Company および Seagate Technology
の米国における商標です。
記載の会社名および商品名は各社の商標または登録商標です。
サンプルアプリケーションで使用している名称は、すべて架空のものです。実在する品名、団体名、
個人名とは一切関係ありません。
ご注意
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
本書の内容の一部または全部を無断転載することは禁止されています。
本書の内容に関しては将来予告なしに変更することがあります。
弊社の許可なく複製・改変などを行うことはできません。
本書は内容について万全を期して作成いたしましたが、万一ご不審な点や誤り、記載もれな
どお気づきのことがありましたら、お買い求めの販売店にご連絡ください。
運用した結果の影響については(4)項にかかわらず責任を負いかねますのでご了承くださ
い。
© NEC Corporation 2008
2
このユーザーズガイドは、必要なときすぐに参照できるよう、お手元に置いておくようにしてくだ
さい。「使用上のご注意」を必ずお読みください。
使用上のご注意∼必ずお読みください∼
本製品を安全に正しくご使用になるために必要な情報が記載されています。
また、本文中の名称についてはユーザーズガイドの「各部の名称と機能」の項をご参照く
ださい。
安全にかかわる表示について
本書にはどこが危険か、指示を守らないとどのような危険に遭うのか、どうすれば危険を
避けられるかなどについて説明されています。また、製品内で危険が想定される箇所また
はその付近には警告ラベルが貼り付けられています。
本書、および警告ラベルでは危険の程度を表す言葉として、
「警告」と「注意」という用語
を使用しています。それぞれの用語は次のような意味を持つものとして定義されます。
人が死亡する、または重傷を負うおそれがあることを示します
火傷やけがなどを負うおそれや物的損害を負うおそれがあることを示します。
危険に対する注意・表示は次の 3 種類の記号を使って表しています。それぞれの記号は次
のような意味を持つものとして定義されています。
注意の喚起
この記号は、危険が発生するおそれがあることを表
します。記号の中の絵表示は危険の内容を図案化し
たものです。
行為の禁止
この記号は行為の禁止を表します。記号の中や近く
の絵表示は、してはならない行為の内容を図案化し
たものです。
行為の強制
この記号は行為の強制を表します。記号の中の絵表
示は、しなければならない行為の内容を図案化した
ものです。危険を避けるためにはこの行為が必要で
す。
(例)
(感電注意)
(例)
(接触禁止)
(例)
(プラグを抜け)
3
(本書での表示例)
注意を促す記号
危険に対する注意の内容
危険の程度を表す用語
電源がONのまま取り付け・取り外しをしない
本体装置への取り付け・取り外しの際や、周辺機器との接続の際は必ず主電源に接
続している電源コードをACコンセントから抜いてください。電源コードがACコン
セントに接続されたまま取り付け・取り外しや接続をすると感電をするおそれがあ
ります。
本書および警告ラベルで使用する記号とその内容
注意の喚起
感電のおそれがあることを示します。
指などがはさまれるおそれがあること
を示します。
高温による障害を負うおそれが
あることを表します。
発煙または発火のおそれがあること
を示します。
特定しない一般的な注意・警告を示し
ます。
行為の禁止
特定しない一般的な禁止を示します。
本製品を分解・修理・改造しないでく
ださい。感電や火災のおそれがありま
す。
行為の強制
本製品の電源プラグをコンセントか
ら抜いてください。火災や感電のおそ
れがあります。
特定しない一般的な使用者の行為を
指示します。説明に従った操作をして
ください。
4
安全上のご注意
本製品を安全にお使いいただくために、ここで説明する注意事項をよく読んでご理解し、
安全にご活用ください。記号の説明については巻頭の『安全にかかわる表示について』の
説明を参照してください。
全般的な注意事項
人命に関わる業務や高度な信頼性を必要とする業務には使用しない
本製品は、医療機器・原子力設備や機器、航空宇宙機器・輸送設備や機器など、人
命に関わる設備や機器および高度な信頼性を必要とする設備や機器などへの組み込
みやこれらの機器の制御を目的とした使用は意図されておりません。これらの設備
や機器、制御システムなどに本製品を使用した結果、人身事故、財産被害などが生
じても当社はいかなる責任も負いかねます。
煙や異臭、異音がしたまま使用しない
万一、煙、異臭、異音などが生じた場合は、ただちに本体装置の電源をOFFにして
電源コードをAC コンセントから抜き、本製品のDCケーブルを抜いてください。そ
の後、お買い求めの販売店にご連絡ください。そのまま使用すると火災の原因とな
ります。
針金や金属片を差し込まない
通気孔やカートリッジ挿入口から金属片や針金などの異物を差し込まないでくださ
い。感電の危険があります。
製品内に水や異物を入れない
製品内に水などの液体、ピンやクリップなどの異物を入れないでください。火災や
感電、故障の原因となります。もし入ってしまったときは、すぐに本体装置の電源
をOFFにして電源コードをACコンセントから抜き、本製品のDCケーブルを抜いて
ください。分解しないで販売店に連絡してください。
5
電源・電源コードに関する注意事項
電源がONのまま取り付け・取り外しをしない
本体装置への取り付け・取り外しの際や、周辺機器との接続の際は必ず主電源に接
続している電源コードをACコンセントから抜いてください。電源コードがACコンセ
ントに接続されたまま取り付け・取り外しや接続をすると感電をするおそれがあり
ます。
中途半端に差し込まない
DCケーブルはしっかりと差し込んでください。中途半端に差し込むと接触不良のた
め発熱し、火災の原因となることがあります。また差し込み部にほこりがたまり、
水滴などが付くと発熱し、火災の原因となるおそれがあります。
指定以外の接続をしない
DCケーブルの接続や配線は本書の説明に従って正しく行ってください。指定以外の
接続や配線は火災や感電の原因となるおそれがあります。
破損したケーブルを使用しない
ケーブルを接続する前にコネクタが破損していたり、コネクタピンが曲がっていた
り、汚れたりしていないことを確認してください。破損や曲がっているコネクタお
よび汚れたコネクタを使用するとショートにより火災を引き起こすおそれがありま
す。
指定以外のケーブルを使用しない
本体装置と接続するケーブルは当社指定のものを使用し、接続先をよく確認してく
ださい。指定以外のケーブルを使用したり、指示とは異なる接続のまま使用したり
すると火災を引き起こすおそれがあります。
6
設置・移動・保管・接続に関する注意事項
通気孔をふさがない
本製品の前面にある通気孔をふさがないでください。内部の温度が上昇し、誤動作
の原因となるばかりでなく、火災や感電の原因となります。
プラグを差し込んだままインタフェースケーブルの取り付けや取り外しをしない
インタフェースケーブルの取り付け/取り外しは本体装置の電源コードをコンセン
トから抜いて行ってください。たとえ電源をOFFにしても電源コードを接続したま
まケーブルやコネクタに触ると感電したり、ショートによる火災を起こしたりする
ことがあります。
指定以外のインタフェースケーブルを使用しない
インタフェースケーブルは、弊社が指定するものを使用し、接続する製品やコネク
タを確認した上で接続してください。指定以外のケーブルを使用したり、接続先を
誤ったりすると、ショートにより火災を起こすことがあります。
腐食性ガスの存在する環境で使用または保管しない
腐食性ガス(二酸化硫黄、硫化水素、二酸化窒素、塩素、アンモニア、オゾンなど)
の存在する環境に設置し、使用しないでください。
また、ほこりや空気中に腐食を促進する成分(塩化ナトリウムや硫黄など)や導電
性の金属などが含まれている環境へも設置しないでください。装置内部のプリント
版が腐食し、故障及び発煙・発火の原因となるおそれがあります。
もしもご使用の環境で上記の疑いがある場合は、販売店または保守サービス会社に
ご相談ください。
高温注意
本体装置の電源をOFFにした直後は、内蔵型のハードディスクドライブなどをはじ
め装置内の部品が高温になっています。十分に冷たいことを確認してから取り付け
/取り外しを行ってください。
7
お手入れに関する注意事項
自分で分解・修理・改造はしない
本製品の分解や、修理・改造は絶対にしないでください。製品が正常に動作しなく
なるばかりでなく、感電や火災の危険があります。
プラグを差し込んだまま取り扱わない
お手入れは、本体装置の電源をOFFにして、電源コードをACコンセントから抜き、
本製品のDCケーブルを抜いてください。たとえ電源をOFFにしても、電源コードを
接続したまま製品内の部品に触ると感電するおそれがあります。
中途半端に取り付けない
DCケーブルやインタフェースケーブルは確実に取り付けてください。中途半端に取
り付けると接触不良を起こし、発煙や発火の原因となるおそれがあります。
8
運用中の注意事項
カートリッジ挿入口に手を入れない
カートリッジ挿入口に手を入れないでください。手を挟まれたり、巻き込まれたり
してけがをするおそれがあります。
雷がなったら触らない
雷が鳴りだしたら、本製品内蔵の本体装置には、触らないでください。感電のおそ
れがあります。
ペットを近づけない
本製品にペットなどの生き物を近づけないでください。排泄物や体毛が製品内部に
入って火災や感電の原因となります。
9
正しく動作させるために
本製品を正しく動作させるために、次の点について注意してください。
データカートリッジの取り扱いに関する注意事項については、「データカートリッジ」の章
を参照してください。
„
本製品前面にある LED が点滅しているときに本体装置の電源を OFF にしないでく
ださい。
→ 故障、およびバックアップデータの破損の原因となります。
„
腐食性ガスの発生する場所、薬品類の近くや薬品類がかかるおそれのある場所に保
管しないでください。
→ 部品が変形したり傷んだりして正常に動作しなくなるおそれがあります。
„
強い振動の発生する場所に保管しないでください。
→ 故障の原因となります。
„
本製品にセットするデータカートリッジには、当社製を使用してください。
→ 当社製以外のデータカートリッジを使用するとリード/ライトエラーを起こ
すことがあります。
„
定期的にクリーニングを実施してください。
→ クリーニングについては、
「クリーニング」(31ページ)を参照してください。
„
本製品のクリーニングには、添付のクリーニングカートリッジまたは当社製の「ク
リーニングカートリッジ(型番: EF-3237Q)
」を使用してください。
→ 当社製以外のクリーニングカートリッジを使用すると故障の原因となること
があります。
„
カートリッジを入れたままでの移動はやめてください。
→ 衝撃が加わったとき、製品やカートリッジを傷める原因となります。
10
はじめに
このたびは、N8151-90 内蔵 LTO をお買い求めいただき、まことにありがとうございます。
N8151-90 内蔵 LTO は、内蔵タイプのテープデバイスです。
本製品の持つ機能を最大限に引き出すためにも、ご使用になる前に本書をよくお読みにな
り、製品の取り扱いを十分にご理解いただけるようお願い申し上げます。
11
本書について
本書は、N8151-90 内蔵 LTO を正しくセットアップし、使用できるようにするための手引
きです。内蔵 LTO のセットアップを行う場合や日常使用する上で、わからないことが起き
たときにご利用ください。
本書は、内蔵 LTO を安全に、正しくお使いになるための事柄(セットアップや日常の取り
扱いおよび保守)と内蔵 LTO で使用できるカートリッジを正しくお使いになるための事柄
(取り扱い方法や保管方法)の 2 つの章から構成されています。
はじめて取り扱うときの読み方
本製品を梱包箱から取り出して、はじめて取り扱うときは次の順序で本書を参照して、セ
ットアップをしてください。
1. 箱の中身を確認する ..................................... 箱の中身について(→14 ページ)
2. 取り扱う上での注意事項を覚える ............... 使用上のご注意(→2~9 ページ)
3. 内蔵 LTO の部品の名前を覚える.................. 各部の名称と機能(→18 ページ)
4. 本体装置に取り付ける ................................. セットアップ(→19~21 ページ)
6. カートリッジをセットする .......................... 取り扱い(→27~28 ページ)
7. LED 表示を確認する .................................... 取り扱い(→30 ページ)
8. 内蔵 LTO をクリーニングする ..................... クリーニング(→31 ページ)
データの保存のしかたやデータの保存形式などの設定については、バックアップソフトに添付
のユーザーズガイドを参照してください。
12
本文中の記号について
本文中では、次の記号を使って運用上の注意やヒントを示しています(安全上の注意事項
に関する記号については巻頭の説明をご覧ください)
。
製品の取り扱いや、ソフトウェアの操作で守らなければならない事柄や特に注意をす
べき点を示します。
知っておくと役に立つ情報や、便利なことなどを示します。
その他
第三者への譲渡について
本製品または本製品に添付されているものを第三者に譲渡(または売却)するときは、次
の注意を守ってください。
„
本製品本体について
本製品を第三者へ譲渡(または売却)する場合は、本書を一緒にお渡しください。
„
その他の付属品について
その他の付属品もセットアップするときなどに必要となりますので、一緒にお渡
しください。
テープ内のデータについて
使用していたテープに保存されている大切なデータ(例えば経営情報や企業の経理情報
など)が第三者へ漏洩することのないように、お客様の責任において確実に処分してお
いてください。
このようなトラブルを回避するために使用しているバックアップソフトでデータを完
全消去し、確実にデータを処分することを強くおすすめします。データの消去について
の詳細はバックアップソフトのユーザーズガイドをご参照ください。
なお、データの処分をしないまま譲渡(または売却)し、大切なデータが漏洩された場
合、その責任は負いかねます。
„
添付ソフトウェアについて
本製品に添付のソフトウェアを第三者に譲渡(売却)する場合には、以下の条件
を満たす必要があります。
添付されているすべてのものを譲渡し、譲渡した側は一切の複製物を保持しない
こと。
各ソフトウェアに添付されている「ソフトウェアのご使用条件」の譲渡、移転に
関する条件を満たすこと。
13
消耗品・製品の廃棄について
本製品、およびカートリッジの廃棄については各自治体の廃棄ルールに従ってください。
詳しくは、各自治体へお問い合わせください。
廃棄するカートリッジ内のデータを第三者によって不正流用および二次使用されない
よう、確実に処分してから廃棄してください。
製品寿命について
本製品の製品寿命は 5 年です。
保証について
本製品には『保証書』が添付されています。『保証書』は販売店で所定事項を記入してお渡
ししますので、記載内容を確認のうえ、大切に保管してください。保証期間中に故障が発
生した場合は、『保証書』の記載内容にもとづき無料修理いたします。詳しくは『保証書』
をご覧ください。
保証期間後の修理についてはお買い求めの販売店、最寄りの NEC または NEC の保守サー
ビス会社に連絡してください。
本製品に対し保守契約を結ばれたお客様へ
本製品の保守停止時期は、製造打ち切り後 5 年になります。
14
箱の中身について
N8151-90 内蔵 LTO の梱包箱の中には、内蔵 LTO 本体以外にいろいろな付属品が入ってい
ます。下図を参照してすべてがそろっていることを確認し、それぞれ点検してください。
万一足りないものや損傷しているものがある場合は、販売店に連絡してください。
□ N8151-90
内蔵 LTO
□ 保証書
□CD
(ユーザーズガイド、
デバイスドライバ)
□ スタートアップガイド
□ クリーニング
カートリッジ
□ ネジ
(4 本)※1
※1 本製品を本体装置に取り
付けるときのみに使用し
ます。
• 梱包箱や箱の中に入っていた固定用部材は、本製品を取り外して輸送する際に必要と
なります。大切に保管しておいてください。
• 接続する環境によっては使用しない部品がありますが、環境が変わったときなどに使
用する可能性がありますので、大切に保管してください。
• 添付の保証書はアフターサービスを受けるときに必要となります。大切に保管してお
いてください。
15
目
次
商標について.................................................................................................................................... 1
使用上のご注意~必ずお読みください~....................................................................2
安全にかかわる表示について........................................................................................................... 2
本書および警告ラベルで使用する記号とその内容 .......................................................................... 3
安全上のご注意 ................................................................................................................................ 4
正しく動作させるために.................................................................................................................. 9
はじめに......................................................................................................................................... 10
本書について.................................................................................................................................. 11
はじめて取り扱うときの読み方................................................................................................. 11
本文中の記号について ............................................................................................................... 12
その他 ............................................................................................................................................ 12
第三者への譲渡について ........................................................................................................... 12
消耗品・製品の廃棄について .................................................................................................... 13
製品寿命について ...................................................................................................................... 13
保証について ............................................................................................................................. 13
箱の中身について .......................................................................................................................... 14
目 次 ............................................................................................................................................ 15
内蔵 LTO について................................................................................................................17
使用できるカートリッジ................................................................................................................ 17
WORM(Write-Once Read-Many)データカートリッジ ........................................................................ 17
暗号化機能 ~encryption - capabLE~......................................................................................... 18
各部の名称と機能 .......................................................................................................................... 18
製品前面 .................................................................................................................................... 18
製品背面 .................................................................................................................................... 18
セットアップ.................................................................................................................................. 19
本体装置への取り付け ............................................................................................................... 20
バックアップソフト使用のご注意 ............................................................................................. 21
テープデバイスドライバのインストール .................................................................................. 22
ASR 機能を使用する場合 .......................................................................................................... 26
取り扱い......................................................................................................................................... 27
データカートリッジのセット .................................................................................................... 27
データカートリッジの取り出し................................................................................................. 29
ステータス LED 表示................................................................................................................. 30
データのリード/ライト ........................................................................................................... 30
クリーニング.................................................................................................................................. 31
リード/ライトヘッドのクリーニング ...................................................................................... 31
本体のクリーニング .................................................................................................................. 31
データカートリッジについて...............................................................................................32
データカートリッジの各部の名称 ................................................................................................. 32
ラベル ............................................................................................................................................ 32
16
ライトプロテクト...........................................................................................................................33
取り扱い上の注意事項....................................................................................................................35
使用上のご注意 ..........................................................................................................................35
一般的注意事項 ..........................................................................................................................35
使用禁止基準..................................................................................................................................36
寿命 ................................................................................................................................................36
重要なデータの保存について.........................................................................................................37
データの 3 世代管理について.........................................................................................................37
データカートリッジの保管について ..............................................................................................37
バックアップと惨事復旧手順の制定 ..............................................................................................37
仕
様 .................................................................................................................................. 38
運用状況お客様記入シート.................................................................................................. 40
トラブルシューティングチェックリスト............................................................................ 41
17
内蔵 LTO について
本製品のセットアップから取り付け、日常の取り扱い方法について説明します。
使用できるカートリッジ
本製品には、当社製データカートリッジ(N 型番、EF 型番)をご使用ください。当社製以
外のデータカートリッジを使用するとリード/ライトエラーの原因となる場合があります。
本製品では、LTO1 のカートリッジは使用できません。
使用可能カートリッジ一覧
ドライブ
カートリッジ
型番
ネイティブ容量*1
N8152-12
LTO4
800GByte
EF-2438
LTO4
N8152-13
800GByte
WORM*2
EF-2439
N8152-06
LTO3
400Gbyte
EF-2432
LTO3
N8152-07
400Gbyte
WORM*2
EF-2433
LTO2
EF-2427
200Gbyte
使用可能クリーニングカートリッジ
○:Write/Read 可能
△:Read のみ可能
タイプ
N8151-77
N8151-90
<本製品>
(LTO4)
N8151-58
N8151-76
(LTO3)
N8151-59
(LTO2)
○
-
-
○
-
-
○
○
-
○
○
-
△
○
EF-3237Q
○
-:使用不可
*1:圧縮しにくいデータ、暗号化されたデータなどデータの種類によっては、圧縮機能に
よりネイティブ容量を下回る場合があります。
*2:WORM については、次項を参照ください。
WORM(WRITE-ONCE READ-MANY)データカートリッジ
テープへの追加書き込みはできますが、書き込んだデータの変更・消去はできません。電
子文書など重要なデータを変更されないよう保存するのに適しています。
なお、本カートリッジを使用するためには、バックアップソフトの制限があります。事前
にご使用のバックアップソフトが WORM メディアに対応していることを確認してくださ
い。
18
暗号化機能
∼ENCRYPTION - CAPABLE∼
本製品は独自の暗号化機能(Encryption-Capable)を有しています。 本機能を使用するため
には、バックアップソフトが本機能に対応している必要があります。事前にご使用のバッ
クアップソフトが暗号化機能に対応していることを確認してください。
各部の名称と機能
本製品の各部の名称と機能について説明します。
製品前面
① カートリッジ挿入口
カートリッジをセットするスロット。
② 通風孔
内部を冷却するために空気を通す孔。
③ イジェクトボタン
カートリッジを本製品から取り出すときに押す。
(→29 ページ)。
④ Ready LED(緑色)
ドライブの状態を示す LED。(→30 ページ)。
⑤ Drive LED(オレンジ色)(→30 ページ)。
ドライブのハードウェアで問題が起きたことを示
す LED。(→30 ページ)。
⑥ Tape LED(オレンジ色)
現在ドライブにセットされているテープに欠陥が
あることを示す LED。(→30 ページ)。
⑦ Clean LED(オレンジ色)
クリーニングに関する通知をする LED。
(→30 ページ)。
製品背面
①
②
① SAS コネクタ
SAS ケーブルを接続する(→21 ページ)。
② DC コネクタ(5V/12V)
本製品に電源を供給するコネクタ。
本体装置の電源ユニットから出ている DC ケーブル
を差し込みます。(→21 ページ)。
19
セットアップ
本製品を Express5800 シリーズ製品などの「本体装置」に取り付けるまでの手順例を説明
します。
下図のように、ラッチングレールを取り付ける。
ラッチングレールは上側のネジ穴でネジ止めしてください。
• ラッチングレールは取り付ける装置に添付されているものを使ってください。
• ラッチングレールは本製品に添付されているネジを使って固定してください。
ただし、本体側で指示がある場合は、本体側の指示に従ってください。本製
品に添付のネジは、ミリネジ(長さ 4.0mm、ワッシャより下の長さ 3.5mm)
です。添付のネジより長いものを使用するとネジが空回りし、レールをきち
んと固定できないことがあります。接続する環境によっては使用しない部品
がありますが、環境が変わったときなどに使用する可能性がありますので、
大切に保管してください。
ラッチングレール
20
本体装置への取り付け
・取り付けには、別途指定の SAS ケーブルを使用します。
電源がONのまま取り付け・取り外しをしない
本製品の取り付け・取り外しの際や、ケーブルの接続の際は必ず主電源に接続して
いる電源コードをACコンセントから抜いてください。電源コードがACコンセントに
接続されたまま取り付け・取り外しや接続をすると感電をするおそれがあります。
本体装置機器等への設置方法例を以下に示します。
デバイス搭載ユニットに搭載する場合は、デバイス搭載ユニット側のユーザーズガイドも
参照してください。
本体装置によってはレールを使用するものもあります。設置方法については、本体
装置のユーザーズガイドも参照してください。
1. 本体装置のカバーを取り外してください。
2. 下の図の位置に N8151-90 内蔵 LTO を取り付けます。
21
3.
下の図のように装置に SAS ケーブルと DC ケーブルを接続してください。
•
DC ケーブルは本製品の DC コネクタに接続してください。SAS
ケーブルの DC コネクタからは電源供給されませんので、接続
しても本製品に電源が入りません。
DC ケーブルは
このコネクタ部
と接続。
SAS ケーブル
この DC コネクタ
は使用しません。
4.
SAS ケーブル接続後、ケーブルはファンや他の機器に干渉しないよう束ねてください。
5.
本体装置にカバーを取り付けて、電源コードをコンセントに接続してください。
6.
本体装置の電源を ON にします。
バックアップソフト使用のご注意
NEC の Web 情報ページである 8 番街(http://www.express.nec.co.jp)の「サポート情報」
-「テクニカル情報(テクニカルガイド)」-「Express5800/100 シリーズテクニカルガイ
ド」にありますバックアップ装置の<バックアップ装置対応ソフトウェア>を確認してく
ださい。
22
テープデバイスドライバのインストール
Windows XP、Windows 2000 および Windows Server 2003 の Windows バックアップ(シ
ステムツール)を使用する方のみインストールしてください。
本体装置にテープデバイスドライバをインストールします。ドライバのインストールには、
添付の CD を使用します。あらかじめ用意しておいてください。
以下にでは、例として Windows Server 2003(32bit)でのインストール手順を記載します。
他 OS でも基本的なインストール手順は変わりません。ドライバ(.inf)を CD から読み込む
際は、お客様でご使用する OS のフォルダを選択、または自動検索で「.inf」ファイルを読
み込んでください。
23
● Windows Server 2003(32bit) で本製品をご使用のお客様
1.
「スタート」ボタンをクリックし、「コントロールパネル」をポイントして、「シ
ステム」をクリックする。
「システムのプロパティ」ダイアログボックスが表示されます。
2.
「ハードウェア」タブをクリックし、「デバイスマネージャ」ボタンをクリックす
る。「デバイスマネージャ」ダイアログボックスが表示されます。
3.
「その他のデバイス」に「HP Ultrium 4-SCSI SCSI Sequential Device」と表示さ
れていることを確認し、「HP Ultrium 4-SCSI SCSI Sequential Device」をダブルク
リックする。
「HP Ultrium 4-SCSI SCSI Sequential Device」ダイアログボックスが
表示されます。
4.
「ドライバ」タブをクリックし、
「ドライバの更新」ボタンをクリックする。「ハ
ードウェアの更新ウィザードの開始」が表示されます。
24
5.
「いいえ、今回は接続しません」を選択し、「次へ」ボタンをクリックする。
6.
「ソフトウェアを自動的にインストールする(推奨)」を選択し、CD を挿入して、
「次へ」ボタンをクリックする。
「下の一覧からハードウェアに最適なソフトウェアを選んで下さい。」画面が表示
されます。
7.
一覧から「q:¥ DeviceDriver ¥ Win2003¥ x32¥hplto.inf」を選択し、「次へ」ボタン
をクリックする。「ハードウェアの更新ウィザードの完了」画面が表示されます。
25
8.
「完了」ボタンをクリックする。
9.
「デバイスマネージャ」ダイアログボックスの「テープドライブ」に「Hewlett
Packard LTO Ultrium-4 drive」と表示されていることを確認する。
以上でテープデバイスドライバのインストールが完了しました。
26
ASR 機能を使用する場合
Windows の ASR(Automated System Recovery*)機能を使用する場合は、フロッピーデ
ィスクからファイルを読み込んでデバイスドライバをインストールする必要があります。
空のフロッピーディスクをご用意いただき、添付の CD 内の「TapeDriver」フォルダの配
下にあるファイルをフロッピーディスクにコピーしてください。
フロッピーディスクを作成する際は、ファイルパスが重要になります。
「TapeDriver」フォルダの下を下記の画面イメージになるようにコピーしてください。
(「TapeDriver」フォルダ自身は含みません)。
3.5 インチ FD(A:)
Win2003
32
x64
hplto.cat
hplto.inf
hplto.sys
hplto.cat
hplto.inf
hplto.sys
hpltodsk.txt
TXTSETUP.OEM
*ASR(Automated System Recovery)
Windows Server 2003 でサポートされている機能で、OS やシステム状態、ハードウェア構成、ア
プリケーションを保存し、災害から回復する過程において 1 ステップで復元することが可能です。
詳しい使用方法等については、OS、バックアップソフトのマニュアルを参照ください。
27
取り扱い
本製品の取り扱い方法を説明します。
データカートリッジのセット
• 本製品にセットするデータカートリッジには、当社製の「データカートリッジ」を使
用してください。当社製以外のデータカートリッジを使用するとリード/ライトエラ
ーを起こすことがあります。
• データカートリッジをセットしている間は、本体装置の電源を OFF にしないでくだ
さい。誤動作やデータの破壊の原因となります。
1.
本製品の LED が点滅していないことを確認する。
2.
データカートリッジのライトプロテクトプラグが正しくセットされていることを
確認する。
3.
ライトプロテクトプラグが手前に向くように、データカートリッジを持つ。
4.
カートリッジドアを上に開きます。
28
5.
カートリッジ挿入口にデータカートリッジをゆっくりとスライドさせてください。途中
まで挿入すると自動的にカートリッジを引き込みます。
データカートリッジを挿入した状態でライトプロテクトプラグの設定を変更しないで
ください。データカートリッジを挿入したまま、設定を変更するとエラーの原因となる
おそれがあります。
データカートリッジがすでに排出位置にあり、そのデータカートリッジを再度挿入
したい場合は、データカートリッジをいったん取り外してからもう一度挿入します。
29
データカートリッジの取り出し
1.
本製品の電源が ON になっていることを確認する。
2.
EJECT ボタンを押すと、テープの巻き戻しが始まります
(巻き戻しに数分かかる場合があります)。
本製品はバックアップソフトからのカートリッジ排出操作に対しては、カートリッジの
排出準備(テープの巻き取り)を行うだけで、カートリッジを排出しない仕様になって
います。バックアップソフトから排出操作を行った場合は、排出準備完了(Ready LED
の 2 回点滅繰り返し)を確認後、本製品のイジェクトボタンを押してカートリッジを排
出させてください。
3.
データカートリッジの一部が排出されたら、データカートリッジを引き出して取り出す。
• Ready LED が点滅している間は、本体装置の電源を OFF にしないでください。誤動
作やデータの破壊の原因となります。
• 本製品にデータカートリッジを挿入したまま移動しないでください。本製品の故障の
原因となります。
• バックアップ完了後は、カートリッジを取り出してください。
30
ステータス LED 表示
4 つのステータス LED は、本製品の状態に関する情報を示します。
ステータス LED の色
Ready(緑)
Drive(オレンジ)
Tape(オレンジ)
Clean(オレンジ)
状態
点灯
消灯
点滅(等間隔)
点滅(2 回点滅
の繰り返し)
消灯
点滅
消灯
点滅
点灯
消灯
点滅
意味
ドライブは使用可能です。
ドライブの電源は OFF です。
ドライブが使用中です。
カートリッジの排出準備完了状態です。EJECT ボタ
ンを押してテープを取り出してください。
障害が検出されておりません。
ドライブのハードウェアで問題が生じました。
障害が検出されておりません。
ドライブに挿入されているテープに問題がある可能
性があります。テープを交換してください。
クリーニングカートリッジが使用中です。
クリーニングの必要はありません。
クリーニングが必要です。31 ページを参照し、クリ
ーニングを行ってください。
データのリード/ライト
データカートリッジからのデータの読み込み(リード)、または書き込み(ライト)の方法
については、バックアップソフトに添付のユーザーズガイドを参照してください。
31
クリーニング
製品および内部のヘッドをクリーニングする方法について説明します。
リード/ライトヘッドのクリーニング
クリーニング要求(Clean LED 点滅)を表示しているときは、本製品内部のリード/ライト
ヘッドを清掃してください。
添付のクリーニングカートリッジまたは当社製のクリーニングカートリッジ(EF-3237Q)
を 27 ページの「取り扱い」の「データカートリッジのセット」で説明している手順で本製
品にセットします。
クリーニングカートリッジをセットすると自動的にヘッドのクリーニングが開始されます。
クリーニングが終了すると、自動的にクリーニングカートリッジが出てきます。
• 本製品のクリーニングには、当社製のクリーニングカートリッジ(型番: EF-3237Q)
を使用してください。当社製以外のクリーニングカートリッジを使用すると故障の原
因となることがあります。EF-3237P のクリーニングカートリッジは本装置には使用
できません。
• クリーニングカートリッジは約 50 回使用することができます。
• クリーニングはクリーニング要求を表示した時にのみ行ってください。
本体のクリーニング
本製品の外観が汚れたときは、やわらかい布に水または洗剤を含ませて軽く拭いてくださ
い。
ベンジン、シンナーなど(揮発性のもの)の薬品で拭くと、変形や変色の原因となるこ
とがあります。また、殺虫剤をかけた場合も変形や変色の原因となることがあります。
薬品が付着したら、早めに水を含ませた柔らかい布で拭き取ってください。
32
データカートリッジについて
N8151-90 内蔵 LTO で使用するデータカートリッジの取り扱い方法や注意事項について
説明します。 使用可能なカートリッジについては、17 ページの「使用できるカートリッ
ジについて」を参照ください。
データカートリッジの各部の名称
ラベル
データカートリッジの中にどのファイルがバックアップされているか、また、いつバック
アップをとったものかなどが一目でわかるよう、添付のラベルに必要事項を記載して下図
のようにデータカートリッジを貼り付けておくことをお勧めします。
貼り付けるラベルについては次の注意事項を守ってください。
□ データカートリッジの内容を表示するために用いるラベルは簡単にはがせるので、は
がした後に粘着物を残さないようなものを使用してください。
□ 内容の表示を変更するときは、消しゴムで消さず、必ずラベルを貼り替えてください
(INDEX ラベルは、データカートリッジに添付されています)。
□ ラベルを貼るときは、指定の位置に確実に貼り、さらに取り替える場合は、古いラベ
ルを取り除いてから新しいラベルを貼ってください。
□ 指定の INDEX ラベル以外のものを使用する場合は、大きさの合ったものを使用してく
ださい。
33
ライトプロテクト
ライトプロテクトプラグにより、テープの内容を保護したり、上書きしたりすることがで
きます。一度書き込んだデータを消去したくないときには、書き込みできないよう設定し
てください。ライトプロテクトプラグの位置は同じですが、プラグに刻印されている表示
が異なる場合があります。詳しくはカートリッジ添付のユーザーズガイドを参照してくだ
さい。
34
使用・保管・運搬条件(カートリッジ)
„
„
使用条件
温度
10~45℃
湿度
10~80%(ただし、湿球の最高温度は 26℃とします。
)
放置時間
使用および保管環境条件以外の環境にデータカートリッジがさらさ
れていた場合には、使用および保管環境条件以外の環境にさらされ
ていた時間より長く(最大 8 時間)使用環境になじませてから使用
してください。温度勾配は 10℃/時間とします。
保管条件
温度
16~32℃
湿度
20~80%(ただし、湿球の最高温度は 26℃とします。
)
保管状態
データカートリッジは、保護ケースに入れて、フタをして保管して
ください。置き方は水平、垂直どちらでもかまいません。
35
取り扱い上の注意事項
使用上のご注意
使用する前
„
使用するデータカートリッジが、外的損害を受けていたり、または変形したり、曲
がっているときは、使用しないでください。
„
装置の使用温湿度条件以外で保管されていたデータカートリッジを使用する場合は、
使用温湿度条件以外にあった時間より長く(最大 8 時間)、使用環境に持ち込んでか
ら使用してください。保管場所と使用場所の温度差が大きい場合は、一度に持ち込む
のではなく、温度変化が 1 時間に 10℃以下になるようにして、データカートリッジを
使用場所の温度になじませてください。
装置への装着
「データカートリッジのセット」での説明に従ってデータカートリッジをセットしてくだ
さい。データカートリッジを取り出した後の保護ケースは、しっかりと閉じ、チリやホコ
リの少ない場所で保管してください。
使用した後
使用済みのデータカートリッジは、必ず保護ケースに入れてチリやホコリの少ない場所で
保管してください。置き方は水平、垂直どちらでもかまいません。
一般的注意事項
„
テープに手を触れないでください。また、テープカバーを開閉しないでください。
„
磁気を発生するものを近づけないでください。
„
直射日光や暖房器具の近くには置かないでください。
„
強い衝撃を与えないでください。
„
„
飲食や喫煙をしながらの取り扱いは避けてください。また、シンナーやアルコール
などを付着させないように注意してください。
装置への挿入は、ていねいに行ってください。
36
使用禁止基準
以下の項目に該当する場合は、新しいデータカートリッジに取り替える必要があります。
„
„
落下させるなど強い衝撃を与え、データカートリッジが損傷を受けた場合。
清涼飲料、コーヒー、紅茶など液体、溶剤や金属粉、たばこの灰などで記録面が汚
れている場合。
この状態でデータカートリッジを装置に挿入するとヘッドや装置を損傷したり、汚した
りすることになり、装置の故障の原因となります。また、ヘッドの汚れやキズに気づか
ず、新しいデータカートリッジを装置に挿入すると、データカートリッジを汚したり、
傷つけたりして被害を広げることになります。
寿命
データカートリッジは書き込み/読み込み等を行う度に消耗しています。消耗したカートリ
ッジを使用し続けることはエラーの原因となるだけでなく、書き込んだデータの破損にい
たる場合がありますので、長い間使用しているテープは交換してください。
寿命の目安
使用回収
使用寿命
保管寿命
„
260 回
2 年 (一般事務所にて使用
5 年(環境管理されたマシン室にて使用)
5 年
使用環境(温度・湿度・塵埃等)によって、目安より短くなることがあります。
データカートリッジの寿命管理として下記の手順を実施していただくことをお勧めします。
„
新しいデータカートリッジに管理番号を割り当て、その番号をデータカートリッジ
のラベルに記入しておきます。
„
データカートリッジ管理台帳を作り、使用日を記録し、データカートリッジの使用
年数と使用回数を見積もります。
„
定期的にデータカートリッジの管理台帳と標識ラベルを調べ、長く使用されていた
り、書き込み、読み取りエラーが発生するなど信頼性が低いデータカートリッジを廃
棄します。
また、テープ磁性層は、化学物質で構成されており、時間経過と共に劣化します。
この劣化によるテープ寿命は、テープ保管の環境(温度・湿度)により大きく異なります
が、カートリッジを使用していない場合でもテープを購入してから約 5 年を目安に交換し
てください。
37
重要なデータの保存について
重要なデータまたはプログラムなどを保存する場合には、万一の場合に備えて、正副 2 巻
に保存することをお勧めします。
また、保存する際にはバックアップソフトのベリファイ機能を利用し、保存したデータの
確認も行うことをお勧めします。ベリファイ機能の利用方法については、各バックアップ
ソフトのユーザーズガイドを参照してください。
こうしておけば、一方のテープがチリやホコリによるリードエラーを起こしても、もう一
方のテープから復旧でき、大切なデータやプログラムの消失を防げます。
データの 3 世代管理について
ディスク上のデータを保存する場合は、保存したデータの 3 世代管理をお勧めします。
3 世代管理は、テープ 3 巻(A、B、C)を使用して、ディスク上のデータを 1 日目はテー
プ A に保存し、2 日目はテープ B に、3 日目はテープ C に保存していくものです。
これにより、例えば一巻のテープ C がリードエラーを起こした場合には、データ B を使用
してデータを復旧でき、また、テープ B がリードエラーを起こした場合でもテープ A のデ
ータを使用して大切なデータを復旧することができます。
データカートリッジの保管について
決められた保管条件を守り、保管場所を常に清潔に保ってください。
書き込みを禁止にしておくことをお勧めします。
長期間にわたって保管する場合は、常にバックアップデータが復旧可能であることを確認
するため、定期的にデータの読み出しを行ってください。
万一の場合を想定してシステムから遠く離れた場所に保管しておくことをお勧めします。
正副 2 巻のデータカートリッジがある場合には、正、副それぞれを異なる場所に保管して
おくとさらに効果的です。
バックアップと惨事復旧手順の制定
バックアップ方法を定めるときは、常に惨事復旧を想定したスケジュールを組んでくださ
い。バックアップ・リストアの正しい手順を制定することが、バックアップシステム運用
の第一歩です。
惨事復旧の手順を確立し、正しく運用されることを定期的に確認してください。
38
仕
様
本装置の仕様について記載します。
„
性
能
記憶容量
800 Gbyte(非圧縮時、LTO4 媒体使用時)
詳細は 17 ページ「使用可能カートリッジ一覧」
を参照ください。
データ転送速度(TAPE)
(非圧縮時)
80 Mbyte/s(非圧縮時、LTO4 媒体使用時)
上記は、本製品の性能仕様であり、サーバでの
運用した時のデータ転送速度とは異なります。
データ転送速度は接続しているサーバのシステ
ム環境により変化し、上記の転送速度よりも遅
くなる場合があります。実際にかかるバックア
ップ時間はシステム環境などにより変わります
ので、ご使用のシステムで運用開始前にバック
アップ時間を計測することをお勧めします。
インタフェース
„
„
SAS (3Gbps)
環境条件
使用時
温度: 10℃~35℃
湿度: 20%~80%(結露なきこと)
最大湿球温度: 26℃
保管時
温度: -40℃~60℃
湿度: 10%~90%(結露なきこと)
電源仕様
電圧
電流
(待機時 typ.)
電流
(書き込み時 Max.)
電流
(カートリッジ排出時 Max.)
5 V±5%
12 V±10%
1.3A
0.2A
3.2A
1.1 A
1.5A
2.5A
39
„
寸法・重量
幅
高さ
奥行き
重量
146mm
41.6mm
206mm
224m
1.4kg
(コネクタ、フロントベゼル含まず)
(コネクタ、フロントベゼル含む)
40
運用状況お客様記入シート
本製品を保守・管理する際に必要な情報を記録しておくメモ欄です。
項目
本体装置モデル名
オペレーティングシステム(OS)
(名称、バージョン、サービスパッ
ク/パッチの適用状況)
バックアップソフト
(名称、バージョン、サービスパッ
ク/パッチの適用状況)
製品設置環境
(温度、湿度、ホコリの状況など)
カートリッジ種類
(メーカ名、N 型番/EF 型番)
クリーニングカートリッジ種類
(メーカ名、EF 型番)
クリーニングカートリッジ使用状況
(クリーニング周期、使用回数や使
用開始月の管理方法など)
カートリッジ使用状況
(使用回数や使用開始月の管理方法
など)
カートリッジの管理状況
記入欄
41
トラブルシューティングチェックリスト
本製品が思うように動作しない場合は、修理に出す前に以下のチェックリストの内容に従
って、本製品をチェックしてください。リストにある症状に当てはまる項目があるときは、
処置に従ってください。
項番
1
症状
‰ ドライブの電源が入
処置
‰ ドライブに DC ケーブルが正しく接続されていることを確認
らない。
‰ LED が点灯しない。
‰
2
システム起動時にドライブ
が正しく認識されない。
‰
‰
‰
3
OS 起動後にドライブが正し ‰
く認識されない。
(システム
起動時は正しく認識されて
いた。)
してください。
DC ケーブルは本製品の DC コネクタに接続する必要があり
ます。SAS ケーブルの DC コネクタに接続しても本製品に
電源は入りません。
DC ケーブルの接触不良が無いか、挿抜して確認してくださ
い。
本体装置または本製品に SAS ケーブルが正しく接続されて
いることを確認してください。
SAS ケーブルが正しく I/F(ボードのコネクタ)に接続され
ていることを確認してください。
システム構成上、正しい位置に接続されているか確認してく
ださい。
SAS コントローラのドライバが正しく起動されているか確
認してください。
42
項番
症状
処置
4
正しくバックアップができな ‰ データテープを新品と交換してください。
い。(バックアップソフトは ‰ 正しいデータテープを使用しているか確認してください。
ドライブを正しく認識してい
• LTO4 ドライブに LTO1 のテープを使用していないか、な
る。)
どのドライブとテープの組み合わせは正しいか確認して
ください。
• 動作保証のされたテープ(N 型番/EF 型番テープなど)を
使用しているか確認してください。
• 寿命に達したテープを使用していないか確認してくださ
い。
• エラーの発生していたテープを使用していないか確認し
てください。
‰ ケーブル、コネクタ、終端抵抗等の接続に問題がある可能
性があります。
→ もう1度接続を確認してください。
‰ 温度・湿度の異なる環境から持ち込んだドライブは、使用
環境に十分馴染んでいない場合があります。環境の馴染ま
せを行ってから使用してください。
‰ 空調管理の行われていない環境でシステム起動直後にバッ
クアップを行うと、ドライブが環境に十分馴染んでいない
場合があります。環境に十分馴染んでからバックアップす
るように運用の変更を行ってください(夜間のシステム起
動・バックアップ開始などで発生しやすい)。
‰ バックアップソフトの設定が正しくされていない場合があ
ります。もう1度設定を確認してください。
5
正しくバックアップができな ‰ バックアップソフトが正しくインストールされているか確
い。(バックアップソフトが
認してください。
ドライブを正しく認識してい ‰ ソフトウェア同士の競合が発生していないか確認してくだ
ない。)
さい。
→ 同時に使用できないデバイスドライバが組み込まれてい
る場合に片方のドライバを外す必要のある場合がありま
す。詳しくはソフトウェア側のユーザーズガイドを参照
してください。
‰ ケーブル、コネクタ、終端抵抗等の接続に問題がある可能
性があります。
→ もう1度接続を確認してください。
正しくバックアップができな ‰ ユーザーズガイドに LED・LCD の表示に関する説明がある
い。(LED が点滅している、
場合は、それを参照してください。
LCD にエラーを表示してい
• クリーニング要求の出ている場合は、クリーニング実施後
る。)
にバックアップを行い、再発するようであればデータテー
プの交換を行ってください。
6
43
項番
7
症状
テープが取り出せない。
(データテープの場合)
処置
‰ ドライブの EJECT キーを押下してもテープが排出されな
い場合は、バックアップソフトによるソフトウェア的なロ
ックのはたらいていることが考えられます。
• ソフトウェアを終了させてください。
• システムを再起動してください。
• 電源の OFF/ON を行ってください。
‰ ドライブが何らかの不具合を検出して排出させないように
していることが考えられます。
• システムを再起動してください。
• 電源の OFF/ON を行ってください。
‰ ソフトウェアからイジェクトさせた場合、本製品はイジェ
8
テープが取り出せない。
(クリーニングテープの場
合)
9
テープが排出される。
(データテープの場合)
クト待機状態となり、テープ排出まで実施しません。ソフ
トウェアイジェクト実行後、イジェクトボタンを押してテ
ープを取り出してください。
‰ 使い切ったクリーニングテープを挿入した場合、あるいは
クリーニング中に使い切ったため正常にクリーニングが終
了しなかった場合に、それを知らせるためにクリーニング
テープが排出されないドライブがあります。
→ EJECT キーを押下してクリーニングテープを取り出し、
新しいクリーニングテープでクリーニングを再度行って
ください。
‰ テープがドライブ内部で絡まっていること(テープジャム)
が考えられます。(EJECT ボタンを一定時間以上押しても
排出されない場合)
→ テープジャムを起こしたドライブは、内部のヘッド・ド
ラム・各ガイドピンなどを傷めていることが考えられる
ため、ドライブ交換を行ってください。
‰ テープの読み取りに時間がかかっている可能性がありま
す。テープの読み取りが終わるまでお待ちください。読み
取りエラーが発生した場合はテープを交換してください。
• 正しいデータテープを使用しているか確認してください。
• LTO4 ドライブに LTO1 テープを使用していないか、ドラ
イブとテープの組み合わせは正しいか確認してください。
• 動作保証のされたテープ(N 型版/EF 型番テープなど)を
使用しているか確認してください。
• 寿命に達したテープを使用していないか確認してくださ
い。
• エラーの発生していたテープを使用していないか確認し
てください。
• ヘッドが汚れていた場合、書き込み/読み取り時に失敗し
テープを排出する場合があります。
クリーニングを行ってください。
N8151-90
内蔵 LTO ユーザーズガイド
2008 年 10 月初版
日本電気株式会社
東京都港区芝五丁目 7 番 1 号
TEL(03)3454-1111(大代表)
© NEC Corporation 2008
日本電気株式会社の許可なく複製・改変などを行うこと
はできません。
本書の内容は予告なく変更することがあります。
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