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2016/12/16 2017年のアジア株式市場の見通し

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2016/12/16 2017年のアジア株式市場の見通し
2017年のアジア株式市場の見通し
2016年12月16日
アイザワ証券投資リサーチセンター
北野ちぐさ
審査番号:161215-A1
主な内容

主要株価指数及び商品指数等の年間騰落率ランキング

米国の利上げペースに遅れ

原油・商品相場にトレンド転換の動き

アジア市場を駆け巡ったトランプショック

大統領選挙後に見られる金融市場の動き

トランプ氏の経済政策

米国とアジア主要国の貿易関係

アジア新興国のファンダメンタルズは回復傾向

アジア主要通貨の見通し

アジア経済の影響度は年々拡大

豊富な労働力がアジア新興国経済の成長を加速

アジアで厚みを増す中間層

アジア各国の発展段階

2017年 世界の主要政治経済スケジュール

Pickup タイ株式市場

Pickup インドネシア株式市場

Pickup ベトナム株式市場
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させていただきました
1
主要株価指数及び商品指数等の年間騰落率ランキング
2010年
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
インドネシア株
原油
ドイツ株
日本株
中国株
ドイツ株
原油
ジャカルタ総合指数 46%
WTI原油先物 8%
DAX指数 29%
日経平均株価 57%
上海総合指数 53%
DAX指数 10%
WTI原油先物 39%
商品
インドネシア株
インド株
米国株
インド株
中国株
インドネシア株
CRB商品指数 17%
ジャカルタ総合指数 3%
センセックス指数 26%
S&P500種指数 30%
センセックス指数 30%
上海総合指数 9%
ジャカルタ総合指数 16%
インド株
米国株
日本株
ドイツ株
インドネシア株
日本株
英国株
センセックス指数 17%
S&P500種指数 0%
日経平均株価 23%
DAX指数 25%
ジャカルタ総合指数 22%
日経平均株価 9%
FTSE100指数 11%
ドイツ株
英国株
香港株
英国株
米国株
米国株
米国株
DAX指数 16%
FTSE100指数 -6%
ハンセン指数 23%
FTSE100指数 14%
S&P500種指数 11%
S&P500種指数 -1%
S&P500種指数 11%
原油
商品
米国株
インド株
日本株
英国株
商品
WTI原油先物 15%
CRB商品指数 -8%
S&P500種指数 13%
センセックス指数 9%
日経平均株価 7%
FTSE100指数 -5%
CRB商品指数 9%
米国株
ドイツ株
インドネシア株
原油
ドイツ株
インド株
ドイツ株
S&P500種指数 13%
DAX指数 -15%
ジャカルタ総合指数 13%
WTI原油先物 7%
DAX指数 3%
センセックス指数 -5%
DAX指数 4%
英国株
日本株
英国株
香港株
香港株
香港株
香港株
FTSE100指数 9%
日経平均株価 -17%
FTSE100指数 6%
ハンセン指数 3%
ハンセン指数 1%
ハンセン指数 -7%
ハンセン指数 4%
香港株
香港株
中国株
インドネシア株
英国株
インドネシア株
インド株
ハンセン指数 5%
ハンセン指数 -20%
上海総合指数 3%
ジャカルタ総合指数 -1%
FTSE100指数 -3%
ジャカルタ総合指数 -12%
センセックス指数 2%
日本株
中国株
商品
商品
商品
商品
日本株
日経平均株価 -3%
上海総合指数 -22%
CRB商品指数 -3%
CRB商品指数 -5%
CRB商品指数 -18%
CRB商品指数 -23%
日経平均株価 0%
中国株
インド株
原油
中国株
原油
原油
中国株
上海総合指数 -14%
センセックス指数 -25%
WTI原油先物 -7%
上海総合指数 -7%
WTI原油先物 -46%
WTI原油先物 -30%
上海総合指数 -9%
※2016年は年初から12月9日までの騰落率 ※先進国株は青、新興国株は赤、商品は緑で網掛け[出所:ブルームバーグ、アイザワ証券作成]
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させていただきました
2
米国の利上げペースに遅れ
FOMCメンバーによるFF金利予測
(%)
2015年12月FOMC
(利上げ開始当初)
年4回
年4回
年4回
※赤字は年間予想利上げ回数

2016年12月FOMC
(%)
年1回
年3回
年3回
[出所:チャートはブルームバーグによる]
米国連邦公開市場委員会(FOMC)が想定する利上げ予測は、9年半ぶりに利上げを実施した2015年12月時点で、
2016年に利上げ4回、年末の予測中央値は1.375%であった。しかし、想定よりも弱い米国経済の回復や、米国企業
収益、商品・原油、新興国経済などへの影響懸念から、2016年は12月1回の利上げにとどまった。
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させていただきました
3
原油・商品相場にトレンド転換の動き
WTI原油先物
CRB商品指数
石炭先物

(豪ニューキャッスル港積一般炭)


2014年に100米ドル/バレル以上で取引されていた原油相場
は、米国のシェールオイルに対抗したOPECの増産攻勢や、
米国の利上げ転換に伴うドル高観測などが嫌気され、一時
30米ドル割れまで下落した。
今年に入り、OPECによる8年ぶりの減産合意や、OPEC・非
加盟産油国間での15年ぶりの協調減産合意などが好感され、
原油相場はトレンド転換の動きとなっている。
経済構造の改革に取り組む中国は、石炭・鉄鋼・セメント
などの業界において「供給側改革」を本格化。余剰設備の
整理を受け、商品相場は反発基調を強めている。
[出所:チャートはブルームバーグによる]
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4
アジア市場を駆け巡ったトランプショック
アジア主要通貨の騰落率(対米ドル)
アジア主要株価指数の騰落率
タイSET
日本円
18.5%
ジャカルタ総合
15.6%
ベトナムVN
インドネシアルピア
3.4%
台湾ドル
3.2%
14.5%
台湾加権
12.6%
香港ハンセン
3.9%
韓国総合
タイバーツ
1.0%
韓国ウォン
0.8%
3.2%
香港ドル
-0.1%
-0.3%
FTSEシンガポールST
2.5%
ベトナムドン
インドセンセックス
2.4%
シンガポールドル
フィリピン総合
1.3%
日経平均株価
FTSEマレーシアKLCI
上海総合
-8.7%
インドルピー
年初来
-3.0%
-6.1%
人民元
-6.4%
米大統領選挙以降
[出所:ブルームバーグ、アイザワ証券作成]
※ともに「米大統領選挙以降」は11/8~12/9の騰落率

-1.9%
フィリピンペソ
-15% -10% -5% 0% 5% 10% 15% 20% 25%

-0.9%
マレーシアリンギ
-0.2%
-3.0%
4.1%
- 10%
- 5%
現地通貨安
(米ドル高)
年初来
米大統領選挙以降
0%
-5%
-10%
現地通貨高
(米ドル安)
[出所:ブルームバーグ、アイザワ証券作成]
米国大統領選挙でトランプ氏が勝利したことで、米国の経済政策や金融政策に先行き不透明感が増し、新興国から
の資金流出が目立っている。
特に、台湾、インド、インドネシアの株式市場では、外国人投資家が今年最大の売り越し額を記録した。
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させていただきました
5
大統領選挙後に見られる金融市場の動き

⇒
米国をはじめ世界各国で金利上昇の流れが顕著に
トランプ次期大統領が拡張的財政政策を打ち出していることから、米景気回復への期待と
財政悪化への不安が債券売りにつながっている。

米ドル高基調が鮮明に
⇒ 長期金利の急上昇を背景に、米国は今後利上げペースの加速を余儀なくされるとの思惑
から米ドル高が進展している。

新興国から資金流出気味に(株式、通貨とも下落基調)
⇒ ①世界的な金利上昇によって相対的に新興国の優位性が低下
②米利上げが近づいていることに対する警戒感
③新興国通貨安が輸入インフレを促し景気を下押しするのではないかとの懸念
④今年に入り新興国への資金流入が活発化していた反動
などが資金流出の背景。
トランプ次期政権の政策の方向性が明確になるまで、世界の金融市場は神経質な展開も。目先、1
月20日の米国の大統領就任演説、2月の一般教書演説、2018年度予算教書などの内容が注目される。
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6
トランプ氏の経済政策
トランプ氏が掲げる主な経済政策
経済
法人
税制
GDP成長率を平均3.5%、4%成長も視野
10年間で2500万人の雇用創出
法人税の減税(最高税率を現行35%→15%)
海外留保利益の米国還流時に課税税率を1回限りで10%に減税
所得税の減税(最高税率を現行36.6%→33%)
個人


所得税区分の簡素化。従来の7区分から3区分に変更
相続税の廃止
インフラ
エネルギー
教育
クリントン氏を上回る規模で投資拡大
米国の化石燃料(原油、天然ガス、石炭)の活用
大学の学費削減と学生ローンの負担軽減
貧困地域の児童が自由に学校を選択できるよう200億米ドルの財政支援
医療
オバマケアの廃止、個人向け医療貯蓄口座の促進。規制緩和。
金融
ドット・フランク法の廃止
移民
移民枠の制限、不法移民の追放
メキシコ国境にメキシコの資金で壁をつくる
TPP反対、NAFTAは再交渉
貿易
中国に「為替操作国」であることを宣言させる
中国、メキシコからの輸入品にそれぞれ最大45%、35%の関税を課す
財政赤字


トランプ氏の貿易政策は保護主義的な
側面が強く、悪影響が懸念されるアジ
ア新興国では金融市場の動揺のひとつ
の要因にもなっている。
大統領選挙終了後、医療についてはオ
バマケアの「廃止」から「一部条項維
持も検討」に、移民についても「不法
移民の追放」から「まずは犯罪歴のあ
る移民を送還」に、メキシコ国境の
「壁」についても「一部フェンスも」
に変化するなど、慎重で穏健な発言に
転換している。
トランプ氏の経済政策は、大規模減税
かつ大規模な財政出動を柱とする超緩
和的な政策であり、実現性に不透明感
がある。また、共和党内でも反対意見
が多い。
実際は公約と異なった政策が実施され
る可能性が強く、今後の動向を慎重に
見ていく必要がある。しばらく世界の
金融市場は神経質な展開が続きそうだ。
10年間で財政赤字は5.3兆ドル拡大
[出所:各種資料、アイザワ証券作成]
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7
米国とアジア主要国の貿易関係
アジア主要国の米国向け輸出比率
国名
米国向け比率
米国の国・地域別輸入比率(2014年)
最大の輸出相手国
インド
中国
16.9%
米国
台湾
11.1%
中国(26.2%)
韓国
12.3%
中国(25.4%)
中東
5.6%
中国(12.6%)
4.4%
10.5%
中国(11.0%)
アラブ首長
日本
マレーシア
8.4%
中国(12.1%)
インドネシア
9.4%
日本(13.1%)
5.7%
国連邦3.5%
ASEAN
5.8%
シンガポール
タイ
フィリピン
14.1%
日本(22.5%)
ベトナム
19.1%
米国
インド
13.3%
米国
[出所:ジェトロ、アイザワ証券作成]

中国、インド、ベトナムでは米国向け輸出比率が大
きい。一方で、その他のアジア諸国の輸出は、近年
中国向けが増加しているほか、ASEAN諸国はASEAN
域内向けが全体の2~3割を占めるなど、米国向けよ
りもアジア向けの輸出比率の方が高い。
韓国 1.9%
3.0%
中南米
(除メキシコ)
中南米(除
6.4%
メキシコ)
6.4%


台湾 アフリカ
1.5%
1.7%
その他
4.6%
中国
19.9%
EU28ヵ国
17.8%
メキシコ カナダ
12.5% 14.8%
[出所:ジェトロ、アイザワ証券作成]
米国の主要な輸入先は中国、EU、カナダ、メキシコ
であり、その他アジア諸国からの輸入比率は比較的
低水準にとどまる。関税率の引き上げなど、好戦的
な貿易政策の相手国は中国とメキシコが中心か。
米国による中国への報復関税等が、中国経済へ大き
な影響をもたらせば、その他アジア諸国にも悪影響
が波及する可能性がある。
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8
アジア新興国のファンダメンタルズは回復傾向
IMFの世界経済見通し(2016年10月)
2015年
2016年(予)
2017年(予)
世界全体
3.2
3.1
3.4
米国
2.6
1.6
2.2
ユーロ圏
2.0
1.7
1.5
日本
0.5
0.5
0.6
中国
6.9
6.6
6.2
台湾
0.6
1.0
1.7
韓国
2.6
2.7
3.0
シンガポール
2.0
1.7
2.2
タイ
2.8
3.2
3.3
マレーシア
5.0
4.3
4.6
インドネシア
4.8
4.9
5.3
フィリピン
5.9
6.4
6.7
ベトナム
6.7
6.1
6.2
インド
7.6
7.6
7.6
※実質GDP成長率、単位:% [出所:IMF、アイザワ証券作成]


(%)
アジア主要株価指数のEPS成長率(前年比)
100
80
60
2015年
2016年(予)
2017年(予)
※2016年以降はブルームバーグ
コンセンサス(12月13日時点)
40
20
0
-20
-40
[出所:ブルームバーグ、アイザワ証券作成]
アジア新興国経済は引き続き底堅く、企業業績は回復基調が予想されている。
先進国でのリスクオン、新興国でのリスクオフの動きは、米国の次期政権に対する期待先行(先進国)と新興国に
対する負の影響(6ページ)が意識された側面が強く、いずれ巻き戻しも想定される。その際、外部環境の影響を
受けにくい東南アジアの内需関連株(インフラ投資関連や消費関連など)を中心に買い戻される可能性も。
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9
アジア主要通貨の見通し
アジア主要通貨の対米ドルレートの見通し
直近
日本円
2017年1Q
2017年2Q
2017年3Q
2017年4Q
2018年
2019年
115.32
112
112
112
112
112
108
中国人民元
6.91
7.00
7.05
7.07
7.10
7.13
7.35
台湾ドル
31.8
32.5
32.8
32.8
33.0
32.0
33.0
1166
1200
1203
1210
1205
1170
1100
シンガポールドル
1.43
1.44
1.45
1.46
1.45
1.43
1.45
タイバーツ
35.7
36.0
36.2
36.3
36.5
36.0
32.8
マレーシアリンギ
4.42
4.50
4.54
4.50
4.49
4.47
3.80
13319
13700
13700
13800
13697
13516
12910
49.8
50.0
50.3
50.6
50.5
48.5
46.0
ベトナムドン
22563
22700
22800
23000
22900
23952
23760
インドルピー
67.42
68.56
69.00
68.75
68.50
69.50
69.12
韓国ウォン
インドネシアルピア
フィリピンペソ
※直近は2016年12月9日、2017年1Q以降は各四半期末・年末のブルームバーグコンセンサス(12月13日時点)
[出所:ブルームバーグ、アイザワ証券作成]


トランプショックは新興国金融市場において、2013年のバーナンキショック時(米国で金融緩和縮小の方針が公表
され、新興国市場から資金が流出した)と比較されることが多い。当時為替市場では特にインドネシアルピアとイ
ンドルピーの下落が目立ったが、現在両国経済は回復基調にあり、物価が安定、経常赤字が縮小するなど当時と状
況は異なる。
アジア新興国通貨は今後緩やかな通貨安が見込まれるものの、底堅く推移する見通し。
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10
アジア経済の影響度は年々拡大
世界の名目GDP構成(2014年)
1600
米国
その他
世界主要国の名目GDP推移(米ドル換算、2000年=100)
22.3%
34.2%
1500
米国
1400
中国
1300
日本
※ASEANは2013年、ブラジル
は2014年、その他は2015年以
降のデータがIMF予想値
インド
中国
1200
2.6%
13.4%
ドイツ
1100
日本
英国
1000
5.9%
フランス
900
イタリア
2.8%
ブラジル
3.1%
ASEAN
3.2%
フランス
英国
3.6%
3.8%
ドイツ
5.0%
[出所:IMF、アイザワ証券作成]
※ASEAN加盟国:シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、フィリピン、
ブルネイ、ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマー


主要国のGDPは2000年から2014年までで、米国
が1.7倍、日本がほぼ横ばいにとなる一方、中国
は8.6倍、インドは4.4倍、ASEANは4.0倍に拡大す
るなど、近年アジア新興国経済の伸びが著しい。
アジア新興国経済の規模が拡大するにつれて、ア
ジア経済が世界に与える影響は年々高まっている。
800
700
600
500
中国
ASEAN
ブラジル
イタリア
インド
インド
ASEAN
400
300
200
日本
100
0
[出所:IMF、アイザワ証券作成]
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11
豊富な労働力がアジア新興国経済の成長を加速
世界の総人口ランキング(2015年)
国名
(億人)
中位年齢(歳)
日本と総人口ランキング上位国の人口ボーナス期
人口ボーナス期とは:
1
中国
13.76
37.0
2
インド
13.11
26.6
3.0
(参考) ASEAN
6.32
―
2.8
働き手(15~64歳)が子ども+高齢者(14歳以下+65歳以上)の2倍以上いる期間
(倍)
2.6
3
米国
3.22
38.0
4
インドネシア
2.58
28.4
2.2
5
ブラジル
2.08
31.3
2.0
6
パキスタン
1.89
22.5
1.8
7
ナイジェリア
1.82
17.9
8
バングラディシュ
1.61
25.6
1.2
9
ロシア
1.43
38.7
1.0
10
メキシコ
1.27
27.4
11
日本
1.27
46.5
[出所:国際連合、アイザワ証券作成]

中国
日本
インド
米国
インドネシア
2.4
1.6
1.4
0.8
※2020年以降は国連予想値を基に算出
[出所:国際連合、アイザワ証券作成]
アジア新興国経済の成長の源泉となっているのは豊富な人口だ。中でも、ASEAN主要国の人口ボーナス期は概ね
2030年から2040年頃まで、インドも2050年頃まで続くと見られている。豊富な労働力は外資製造業の設備投資と
現地生産を促し、アジア新興国は「世界の工場」として地位を高めている。
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12
アジアで厚みを増す中間層
アジア主要国の世帯可処分所得の推移
(億人)
(億人)
3.0
16.0
14.0
12.0
6.0
上位中間層:年間15000米ドル超~35000米ドル以下
下位中間層
下位中間層:年間5000米ドル超~15000米ドル以下
低所得層
1.5
8.0
富裕層:年間350000米ドル超
上位中間層
2.0
10.0
所得層区分(世帯可処分所得)
富裕層
2.5
低所得層:年間5000米ドル以下
1.0
4.0
0.5
2.0
インド
インドネシア
マレーシア
フィリピン
タイ
2020年
2015年
2009年
2020年
2015年
2009年
2020年
2015年
2009年
2020年
2015年
2009年
2020年
2015年
2020年
2015年
2009年
2020年
2015年
2009年
中国
2009年
0.0
0.0
ベトナム
[出所:ジェトロ、アイザワ証券作成]

今後アジア新興国では、所得の向上に伴い中間層の増加が見込まれる。アジア新興国の潜在的な消費市場は大きく、
アジア新興国は「世界の工場」であるとともに「世界の消費市場」としても注目を集めている。
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13
アジア各国の発展段階
1人当たりGDP
(米ドル)
日本の1人当たりGDPの推移とアジア諸国・地域の1人当たりGDP
日経平均
(円)
50000
50000
45000
日本の高度経済成長期
(1955年~1973年)
40000
45000
1989年
日経平均株価最高値
40000
35000
韓国
(28180米ドル)
30000
30000
香港
1964年
東海道新幹線開通
東京オリンピック
(39871米ドル)
1970年
大阪万国博覧会
25000
マレーシア
20000
(5445米ドル)
フィリピン
(2851米ドル)
インドネシア
10000
台湾
中国
15000
(22598米ドル)
(7589米ドル)
10000
(3531米ドル)
ベトナム
インド
20000
(11055米ドル)
タイ
15000
5000
(56319米ドル)
(36991米ドル)
35000
25000
シンガポール
イスラエル
日本の1人当たりGDP
(2052米ドル)
5000
日経平均
(1613米ドル)
0
0
1960
1965
1970
1975
1980
1985
1990
1995
2000
※日本の1人当たりGDPは1960~1979年までは国内総支出(GDE)を人口で除した値を使用し(1970年以前の米ドル換算レートは1米ドル=360円、それ以降はIMFデータを使用)
※アジア諸国・地域の1人当たりGDPは2014年のデータ
[出所:内閣府、日本銀行、IMF、ジェトロ、アイザワ証券作成]
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2005
(年)
14
2017年 世界の主要政治経済スケジュール
6月
2016年
12月
18~21日
26~27日
2017年
中国中央経済工作会議
安倍首相ハワイ訪問
1月
3日
17~20日
20日
米国議会開会
世界経済フォーラム(スイス・ダボス)
トランプ米国大統領就任式
26日~2月1日
27日~2月2日
ベトナム・テト休暇
中国春節休暇
下旬
未定
2月
日米首脳会談
英国最高裁、EU離脱の議会承認巡る判断
15日
インドネシア統一地方首長選挙(ジャカルタ特別州知事選含む)
未定
未定
3月
米国一般教書演説、予算教書、大統領経済報告
米国閣僚人事の議会承認
15日
15日まで
26日
米国債務上限問題の期限到来
オランダ総選挙
香港特別行政区行政長官選挙
上旬
未定
4月
中国人民代表大会(全人代)
英国リスボン条約第50条発動(EU離脱プログラム開始)
13~15日
タイ・ソンクラーン休暇
23日
5月
フランス大統領選挙第1回投票
6~7日
7日
27日~6月24日
未定
アジア開発銀行(ADB)年次総会(日本・横浜)
フランス大統領選挙第2回投票
インドネシア・ラマダン(断食月)
G7サミット(イタリア・シチリア)
未定
ASEAN+3財務大臣・中央銀行総裁会議(日本・横浜)
11日
18日
23~28日
未定
7月
フランス国民議会選挙第1回投票
フランス国民議会選挙第2回投票
インドネシア・レバラン休暇(政令指定休日を含む)
韓国大統領選挙?
7~8日
8月
G20サミット(ドイツ・ハンブルク)
8日
9月
ASEAN設立50周年
未定
10月
ドイツ連邦議会選挙
1~8日
13日まで
中国中秋節・国慶節休暇
タイ・プミポン前国王逝去による服喪期間(2016年10月~)
13~15日
未定
11月~12月
世界銀行・IMF年次総会(米国・ワシントンD.C.)
中国共産党大会
未定
タイ総選挙
米国・EUの金融政策決定会合(2017年)
米連邦公開市場委員会(FOMC) 欧州中央銀行(ECB)
1月19日
1月31日~2月1日
3月14~15日★
3月9日
5月2~3日
4月27日
6月13~14日★
6月8日
7月25~26日
7月20日
9月19~20日★
9月7日
10月31日~11月1日
10月26日
12月12~13日★
12月14日
★はFRB議長会見あり
※すべて現地時間、今後日程及び内容が変更される可能性があります
[出所:各種情報、アイザワ証券作成]
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15
Pickup タイ株式市場
1700
主要株価指数及び為替の推移(週足)
(バーツ)
支援材料
31
タイSET指数 左軸
バーツ/米ドル(逆メモリ) 右軸
1600
1500

32
33
1400

34

バーツ高
1300
35

1200
36
バーツ安
1100
37

参考銘柄
STEC
CK
CPALL
CPN
AP
銘柄名
業種
株価
時価総額
来期予想
PER
シノ・タイ・エンジニアリング
建設
27.50
419
30.29
CHカーンチャン
建設
31.75
538
33.32
CPオール
小売
60.00
5390
27.14
セントラル・パタナ
不動産
57.25
2569
25.07
APタイランド
不動産
6.80
214
6.33
※単位:株価はバーツ、時価総額は億バーツ、来期予想PERは倍、12月9日時点
[出所:ブルームバーグ、アイザワ証券作成]
大きな混乱なく王位継承が進められた。
農林漁業部門のGDPが緩やかに改善しており、農村
部での所得向上が消費下支えにつながるか。
輸送インフラ整備プロジェクトに進展。直近、政府
は36件、総事業費8957億バーツに上るプロジェクト
を承認。うち約5割は2017年に入札を実施予定。
また現在、ピンクラインやイエローラインなど首都
圏鉄道の大型事業入札・交渉が進行中。
懸念材料
[出所:ブルームバーグ、アイザワ証券作成]
ティッカー
経常黒字(2015年321億米ドル、東南アジアではシ
ンガポールに次ぐ規模)。


輸出依存度が比較的高い(2015年の輸出額は対GDP
比54%、ただし輸出額に占める米国向けは約1割)。
2017年10月13日まで服喪期間。しばらく自粛ムード
が続く見通しで、消費・観光が下振れする可能性も。
2017年11~12月に総選挙実施予定。年後半以降、政
治的な不透明感が相場の重石となる可能性も。さら
に総選挙が延期された場合、直接投資の手控えにつ
ながり、経済減速の懸念も。
株式市場は年前半は底堅い展開か。インフラ投資関連や
ディフェンシブ株に注目。
本資料のご利用にあたり、お客様にご確認いただきたい事項を、本資料の最終ページに記載させていただきました
16
Pickup インドネシア株式市場
5800
5600
5400
5200
5000
4800
4600
4400
4200
4000
3800
主要株価指数及び為替の推移(週足) (ルピア)
10500
ジャカルタ総合指数 左軸
ルピア/米ドル(逆メモリ) 右軸
11000
11500
12000
支援材料


12500
13000

13500
ルピア高
14000

14500
ルピア安
15000

参考銘柄
銘柄名

業種
株価
時価総額
来期予想
インドフード・サクセス・マクムール
食品
8050
70.68
15.95
TLKM
テレコムニカシ・インドネシア
通信
3960
399.17
16.98
LPPF
マタハリ・デパートメント・ストア
小売
15400
44.94
18.28
MIKA
ミトラ・クルアガ・カヤセハット
病院
2540
36.96
46.65
BSDE
ブミ・スルポン・ダマイ
不動産
1815
34.93
13.83
WSKT
ワスキタ・カリヤ
建設
2570
34.88
17.36
[出所:ブルームバーグ、アイザワ証券作成]

PER
INDF
※単位:株価はルピア、時価総額は兆ルピア、来期予想PERは倍、12月9日時点
インフレ圧力の後退。11月の消費者物価は+3.58%
と政府目標の+3~5%の下限近くにとどまる。
ジョコ大統領の政権基盤が安定。議会における与党
の議席率は大統領選直後の37%から69%まで上昇。
経済改革を加速。2015年9月以降、矢継ぎ早に景気
対策を実施、現在第13弾まで公表。また、大規模イ
ンフラ整備計画も本格化。
タックス・アムネスティ(租税特赦)の資産申告額
は目標額4000兆ルピアにほぼ到達。
懸念材料
[出所:ブルームバーグ、アイザワ証券作成]
ティッカー
商品市況の回復。輸出の半分を天然資源が占める。

経常赤字。2015年は176億米ドルの赤字。
タックス・アムネスティによる資金還流額は目標額
1000兆ルピアに対して足元144兆ルピアにとどまる。
2017年2月15日にジャカルタ特別州知事選挙実施。
直近、再選を目指すバスキ知事の発言を巡り、イス
ラム教徒による大規模デモが頻発。また、同氏は
ジョコ大統領の州知事時代に右腕であったことから、
同知事選は2019年の大統領の前哨戦との見方も。
株式市場は目先ボラタイルな展開が予想されが、長期的
な上昇期待は持続。インフラ投資関連や消費関連に注目。
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17
Pickup ベトナム株式市場
750
主要株価指数及び為替の推移(週足)
ドン高
700
(ドン)
支援材料
20500

21000
650
ドン安
21500

600
22000
550
500

22500
ベトナムVN指数 左軸
ドン/米ドル(逆メモリ) 右軸
450
23000
[出所:ブルームバーグ、アイザワ証券作成]
参考銘柄
株価
ホーチミン市インフラ投資
建設
29400
7.09
7.85
CTD
コテコンズ建設
建設
177500
13.66
9.03
HSG
ホアセン・グループ
鉄鋼
46250
9.09
5.49
VIC
ビングループ
不動産
42000
110.78
16.27
VNM
ベトナム乳業(ビナミルク)
食品
135800
197.11
20.01
※単位:株価はドン、時価総額は兆ドン、来期予想PERは倍、12月9日時点
[出所:ブルームバーグ、アイザワ証券作成]
時価総額
来期予想
業種
CII
銘柄名
国内の交通渋滞が深刻化しているなか、道路、鉄道
などの建設ラッシュが続いている。
中国の景気低迷や人件費の高騰などを受けて、成長
余力が大きく、政治的に安定しているベトナムがポ
スト中国として選択肢のひとつになっている。
懸念材料

ティッカー
国内の規制緩和。まだ規制は多いものの、株式市場
の外国人枠規制など、2016年以降緩和姿勢が本格化
している。
PER

物価の上昇。2016年秋頃までは物価が歴史的低水準
で安定していたが、原油市況の反発などをきっかけ
に消費者物価が上昇気味。⇒歴史的には消費者物価
が+8%以上になると利上げ懸念が出る可能性がある
ため、要警戒か(11月は4.52%)。
トランプ氏の大統領当選以降、これまでベトナムに
おいて景気押し上げ効果が最も期待されてきたTPP
協議が頓挫しており、暗雲がたちこめている。
⇒TPP関連銘柄に関しては、期待先行で買われてい
た部分が剥げた後、ファンダメンタルズを評価か?
株式市場は目先上値が抑えられる可能性があるが、長期
的な成長余力や豊富なインフラ需要に期待。
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18
お客様にご負担いただく手数料等について
株式投資のリスクおよび
外国株投資の主なリスクと留意点
■ 株価・為替の変動リスク :
株式は株価の変動等により、損失
が生じるおそれがあります。外国
株式は、為替の変動等により、損
失が生じるおそれがあります。詳
しくは契約締結前交付書面をご覧
ください。
■ 時価総額リスク :
時価総額による企業の社会的信用
度、規模の把握をお勧めします。
小型株は、流動性の低さ/企業の
情報開示/コーポレートガバナン
ス等に問題がある場合があります。
また、客観的投資情報が不足して
いるため、投資対象として安全な
のは、情報量が豊富で、時価総額
の大きな代表企業と思われます。
■ 政策リスク :
突発的な政情変化や政策変更など、
また、各国の慣習や文化などの違
いにご注意ください。
■ 会計基準変更リスク :
国や企業により会計基準が違いま
すので、ご注意ください。
国内株式
取引口座に応じて以下の委託手数料(税込)をいただきます。
対面口座:約定代金に対し、最大1.2420%(最大147,150円、2,700円に満たない場合は2,700円)
インターネット口座「ブルートレード」:インターネット発注 最大1,620円
コールセンター発注 約定代金に対し、最大0.621%(最大73,575円、約定代金が260,869円以下の場合は1,620円)
コンサルティングネット口座「アイザワプラス」:インターネット発注 最大4,860円
コールセンター発注 約定代金に対し、最大0.9936%(最大117,720円、約定代金が489,130円以下の場合は4,860円)
外国株式
① 委託取引の場合
外国証券の外国取引にあたっては、取引口座に応じて以下の委託手数料(税込)をいただきます。
対面口座:売買代金に対し、最大0.8640%(2,700円に満たない場合は2,700円(買付けの場合のみ))
インターネット口座「ブルートレード」:インターネット発注 2,160円/コールセンター発注 4,320円
コンサルティングネット口座「アイザワプラス」:インターネット発注 6,480円/コールセンター発注 12,960円
② 国内店頭取引の場合
外国証券の国内店頭取引の場合は、所定の手数料相当額を含んだお客様の買付け及び売却の単価を当社が提示いたし
ます。
※ 外国証券の外国取引にあたっては、外国金融商品市場等における売買手数料及び公租公課その他の賦課金が発生
します。外国取引に係る現地諸費用の額は、その時々の市場状況、現地情勢等に応じて決定されますので、本書
面上その金額をあらかじめ記載することができません。
※ 外国証券の売買、償還等にあたり、円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決定し
た為替レートによるものとします。
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