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インバータアーク溶接機 サーマルアーク

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インバータアーク溶接機 サーマルアーク
溶接機器
インバータアーク溶接機
サーマルアーク
取扱説明書
 注
意
当製品を安全にお使いいただくために必ず本取扱説明書を最後までお読みくだ
さい。
また、必ず製品といっしょに保存してください。
IM0204
安全上の注意
このたびは、インバータアーク溶接機サーマルアークをお買い上げいただきまして、ありがとうございます。
この取扱説明書ではあなたや他の人々への危害を未然に防止するために、いろいろの表示をしていま
す。
その表示とその意味は次のようになっています。内容を理解してから本文をお読みください。
 警 告
 注 意
誤った取扱をすると使用者が死亡または重傷を負う可能性
が想定されることを表しています。
誤った取扱をすると使用者が傷害を負う可能性および物的
損害が想定されることを表しています。

警
告
中毒を防止するために
プラズマアークによる切断や溶接箇所から発生するヒュームおよび
ガスは危険である上、健康に害を及ぼすことがあります。
① ヒュームやガスを吸い込まないように注意してください。また、顔に
溶接ヒュームが直接当たらないようにしてください。
② 換気によりヒュームとガスをすべて取りのぞくことができない場合
は、強制式エア供給マスクを使用してください。
③ プラズマアークにより発生するヒュームおよびガスの種類は、使用
する金属の種類、金属表面の塗装被覆、施工方法の違いにより異
なります。
次にあげる金属を1種類以上含む金属の切断または溶接を行う際
は特に注意が必要です。
アンチモン、クローム、水銀、砒素、コバルト、ニッケル、バリウ
ム、銅、セレン、ベリリウム、鉛、銀、カドミウム、マンガン、バナジ
ウム
④ヒュームおよびガスの補集には、水または下向き通風切断テーブ
ルなどの専用機器を使用してください。
⑤塩化溶剤・洗浄剤の蒸気からは有毒ガスであるホスゲンが発生しま
す。これらの蒸気発生源はすべて取りのぞいてください。
感電を防止するために
感電は傷害を起こしたり、場合によっては生命にかかわることがあり
ます。プラズマアークによる溶接・切断では高圧の電気エネルギー
を使用して高電圧を発生します。この電気エネルギーは作業者や
作業現場にいるほかの作業者に重大な衝撃を与えたり、場合によっ
ては生命にかかわることがあります
① 電気が通電している部品(トーチ先端部、ホルダー通電部など)に
は絶対に手を触れないでください。
② 作業時は必ず乾いた手袋と衣服を着用してください。また、母材や
溶接回路となる部品から身体を絶縁してください。
③ 摩耗や損傷している部品は、すべて修理または交換してください。
1
感電注意

警
告
④本機は3芯線を装備しており、この内アース線は溶接電源の単相
電力入力端子のアース端子に接続してください。
⑤作業場所が湿っている場合は特に注意してください。
⑥保守点検や修理は、必ず電源プラグを抜いて、5分以上経過して
から行ってください。
電源プラグを抜いた直後は、コンデンサに充電されていることがあ
りますので、充電電圧が無いことを確認してから作業を行ってくだ
さい。
火災を防止するために
火災と爆発の原因には高温のスラグ、スパッタ、プラズマアーク等が
あげられます。プラズマアークによる溶接・切断では、高温のスラ
グ、スパッタ、金属が発散するため、可燃物に着火したり、引火性蒸
気を爆発させる原因となります。
① 可燃性・爆発性ガスや材料が置かれているところではプラズマトー
チを使用しないでください。
② 作業現場には可燃性・引火性物質(紙・おがくず・アルコール・石
油等)を置かないでください。
どうしても取り除くことができないものには、防護措置をとってくださ
い。
③ 手元に消化器や水を入れたバケツ等を必ず準備してください。
④ 引火性または爆発性蒸気は作業現場からすべて排気してくださ
い。
⑤ 可燃物を収納してある容器は、切断・溶接しないでください。
⑥ 火災の危険性がある場所で作業を行う際は、防火係を立たせてく
ださい。
⑦ 分解・改造は絶対しないでください。思わぬ事故の原因となります。
目または皮膚を保護するために
プラズマアーク光線は、目に入ると傷害を起こしたり、皮膚に当たる
と火傷を起こす場合があります。プラズマアークによる溶接・切断
は、非常に明るい紫外線と赤外線が発生します。
これらのアーク光線は、適切な保護措置を講じないと目を傷めたり
皮膚に火傷を起こす危険があります。
① 目の保護には必ず溶接用ヘルメットあるいは手持ち溶接面をご使
用ください。また、同時にサイドシールドを備えた安全メガネ、ゴー
グル等の目の保護具を着用してください。
② 溶接用手袋と適切な衣服を着用し、皮膚にはアーク光線およびス
パッタが当たらないようにしてください。
2
目に注意

警
告
③溶接用ヘルメットおよび安全メガネはいつも良好な状態を保持して
ください。フイルターレンズ、クリアガラスが割れていたり、汚れてい
る場合はすぐに交換してください。
④作業場所にいるほかの作業者にアーク光線が直接当たらないよう
にしてください。スクリーンあるいはシールド等を使用してアーク光
線を遮断してください。
耳を保護するために
騒音は恒久的な難聴の原因になります。プラズマアークによる施工
では騒音が安全限界を超えることがあります。恒久的な難聴になら
ないように、騒音に対する耳への保護を行ってください。
① 大きな騒音から耳を保護するには、耳栓および、またはヒアリングプ
ロテクタトを着用します。作業場所の他の作業者に対しても耳栓等
により騒音から耳を保護してください。
② 騒音の大きさを測定して、dB値が安全レベル以下であることを確認
してください。
騒音注意
火傷を防止するために
① 耐熱手袋、耐熱エプロン等を必ず装着してください。
② 使用中、使用直後は溶接、切断機等のトーチ部分は高熱になり
ますので、直接手など触れないでください。

注
意
事故を防止するために
① 作業場所は常に整理・整頓に心がけてください。
② 関係者以外は作業場所に近づけないでください。
特にお子様に
は、十分注意し、絶対に触らせないでください。
③ 不安定な場所や、無理な姿勢での作業はしなしでください。
足場を固め、身体の安定を保ってください。
④ ご使用前に、トーチ等損傷がないか十分点検し、プラズマ切断
機が正常に作動するか確認してください。
また必要に応じて部品を新品と交換してください。
⑤ 疲れている場合や、病気などで体調が優れない場合は、作業を
しないでください。
3
目
次
●安全上の注意………………………………P1
●各部の名称…………………………………P5
●仕様…………………………………………P6
●付属品………………………………………P7
●準 備
1. 設置場所………………………………P8
2. 開梱……………………………………P8
3. 電気配線………………………………P8
4. 延長コード……………………………P9
5. コネクタの取付け……………………P10
6. コネクタの接続………………………P10
7. シールドガスの接続…………………P11
●操作部説明…………………………………P12
●溶接準備
1.TIGトーチ…………………………P14
2.入力電源………………………………P14
3. アースケーブル………………………P14
4. シールドガスの供給…………………P15
5. 電流出カレベル………………………P15
6. ガス吐出量の設定……………………P15
7. 溶接面…………………………………P15
8. タングステン電極……………………P15
●使用方法
1.被覆アーク溶接…‥…………………P16
2.リフトTIG溶接(Sシリーズ)…P16
3.TIG溶接(高周波、リフトスタート) …P17
4.TIG溶接(パルス、スロープ、スポット)…P18
5.溶接速度………………………………P19
●故障診断……………………………………P20
●保守・点検
1. 定期点検………………………………P22
2. 清掃……………………………………P22
3. 部品交換………………………………P23
4. 修理……………………………………P23
5. 8ピンリセプタクル…………………P23
4
各部の名称
●図はGTSシリーズ
⑧ホットスタートコントロール
①電流調整ツマミ
⑫スポットタイマー/ダウンスロープ
調整ツマミ
⑨パルス周波数調整ツマ
③警告表示灯
②溶接切替スイッチ
④AC入力表示灯
⑤8ピンリセプタクル
⑪パルス選択スイッチ
⑩スローパスイッチ
⑥+ターミナ
⑦-ターミナ
⑬ガス取出口
●図はGTSシリーズ
ストラップ
⑭電源スイッチ
⑮入力ケーブル
⑯ガス取入口
5
仕 様
品
コ
ー
ド
入
力
電
入 力 電 源 範
電 源 周 波 数 相
名 型 式
№
源
V
囲
V
数
KVA
T
I
G
KW
定格入力
KVA
手 溶 接
KW
始
動
電
圧
V
最 高 無 負 荷 電 圧
V
T
I
G
A
出力電流
手 溶 接
A
コ ン ト ロ ー ル
ス
イ
ッ
チ
表
示
灯
ホ ッ ト ス タ ー ト
A
定 格 溶 T
I
G
V
接 電 圧 手 溶 接
V
%
定
格 手 溶 接
使 用 率 T
I
G
%
制
御
方
式
冷
却
方
式
高周波発生装置
秒
G ガ ス プ リ フ ロ ー
秒
T ガスアフターフロー
ア
ッ
プ
ス
ロ
ー
プ
秒
S
秒
シ ダ ウ ン ス ロ ー プ
リ 周波数調整範囲
Hz
ー ス ポ ッ ト 時 間
秒
ズ パルス/ベース電流
%
の T I G 使 用 ガ ス
み T I G エ ア ー 圧 力 MPa
トーチ付ケーブル
m
外
形
寸
法
mm
ア ー ス ケ ー ブ ル
m
キャブタイヤコード
m
質
量
Kg
150S/150GTS
PZ3002/PZ3003
190S/190GTS
PZ3004/PZ3005
200
180~242
180~253
50/60Hz 単相
4.5
2.8
5.6
3.5
6.0
3.8
6.3
4.0
54
54
5~150
5~190
5~120
5~130
電流調整、ホットスタート(共通)
ON・OFF、溶接切替、リモート(共通)
入力、警告灯(異常電源、温度)
0~100
16
17
25
26
25
40
25
IGBTによるインバーター方式
強制空冷
火花発振式、直列重畳型
0.15秒固定
1~15秒(溶接電流の連動)
0.5~5
1~15
0.5~25Hz(LO) 10~500Hz(HI)
0.5~5
パルス幅50% ベース電流 パルス電流の20%
アルゴン、アルゴン水素
0.2(2Bar)
4
L300×W130×H240
3
3(3.5mm2 )
8/8.5
6
付属品
● 標準付属品・別販売品
コ ー ド №
品
PZ30021
PZ30041
PZ30031
PZ30051
PZ4006
PZ4023
PZ4024
PZ4025
PZ4026
PZ4027
PZ4028
PZ4029
PZ4030
PZ4031
PZ4032
PZ4033
PZ4034
PZ301131
PZ301132
PZ301133
PZ301431
PZ301432
PZ301433
PZ251064
PZ251065
PZ251066
PZ4035
PZ4039
PZ4040
PZ4060
PZ4046
PZ4047
150S本体
190S本体
150GTS本体
190GTS本体
トーチスイッチ4m
TIGキット S用(アルゴンガス調整器付)
TIGキット GTS用(アルゴンガス調整器付)
スティックキット(PZ4026+PZ4027)
溶接ホルダ3m
アースケーブル3m
TIGトーチ4mGTS用(コレット、ボディ、シールドカップ有)
TIGトーチ4mS用(コレット、ボディ、シールドカップ有)
ガスホース3mGTS用
アルゴンガス調整器
タングステン電極φ1.0mm(電流10~75A)
タングステン電極φ1.6mm(電流60~150A)
タングステン電極φ2.4mm(出力電流170~)
コレット φ1.0mm用
コレット φ1.6mm用
コレット φ2.4mm用
コレットボディ φ1.0mm用
コレットボディ φ1.6mm用
コレットボディ φ2.4mm用
シールドカップφ6.4mm(電極φ0.5~1mm)
シールドカップφ7.9(電極φ1.6~φ2.4mm)
シールドカップφ9.5(電極φ2.4mm用)
TIGキット 8m(アルゴンガス調整器無し)
溶接ホルダ8m
TIGトーチ8mGTS用(コレット、ボディ、シールドカップ有)
TIGトーチ8mS用(コレット、ボディ、シールドカップ有)
ショートキャップ
ロングキャップ
○:標準付属品
名
▲:別販売品
7
Sシリーズ
150
190
GTSシリーズ
150
190
○
○
○
▲
▲
○
▲
○
○
▲
▲
▲
○
○
▲
▲
▲
▲
▲
▲
○
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▲
○
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▲
○
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○
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▲
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○
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▲
○
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○
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▲
○
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▲
▲
▲
▲
○
▲
○
▲
○
▲
▲
○
▲
▲
▲
▲
▲
▲
▲
▲
準
備
1 設置場所
①本機の設置場所には、清潔で乾燥した、換気の良い場所を選んでください。また本体の周りには、
十分な隙間を確保してください。
②下記の場所では設置しないでください。
・ 周囲温度が40℃を超える場所
・ 風雨にさらされる危険のある場所
・ 周囲温度が-10℃をしたまわる場所
・ 水蒸気中または湿気の多い場所
・ 油の蒸気の多い場所
・ 異常な振動または衝撃を受ける場所
・ 塵埃の特に多い場所
・ 有害な腐食性ガスの存在する場所

注
意
① 屋外で使用される場合は、本機が雨や粉塵にさらされることがない
様にご注意ください。
② 換気の十分でない場所で本機を運転すると、冷却が正常に行われ
ず、使用率が低下してしまいます。
③ 金属の切断くずなどが本体内部に入るのを防止するため、本体を
寝かせて使用しないでください。
④ 本体の冷却には、後方からの空気の流れを利用しています。
⑤ 吸排気口はふさがないでください。また、装置の上部にも、パネル
コントロールの操作に支障のないよう、少なくとも30cm以上の隙間
をあけて設置してください。
2 開 梱
① 部品を全て取り出して、一緒に入っている緩衝材を取り除きます。
② 7ページの標準付属品表を参照しながら、部品がすべて記載された数量通りに入っているかどうか
確認します。
③ 輸送中に破損等がないかを調べ、破損がある場合は、最寄りの販売店、代理店、あるいは運送業
者にその旨を連絡してください。
3 電気配線
この溶接電源は単相200V 50/60Hz交流電源で作動します。
作業現場の供給電圧、適切な接続方法、必要な検査等については、最寄りの電力会社にお間い合わ
せください。ブレーカ類は、装置の点検や補修で必要な場合に溶接電源のすべての電力を完全に遮
断するための安全で便利な手段です。

警
告
感電は生命に係わることがあります。入力電源を切った後でも、高
い直流電圧が残っている場合があります。
① 通電状態の部品には絶対に手を触れないでください。
感電注意
8

注
意
① 元電源、電源ケーブル、および接続用のコンセントは、すべて所轄
当局の電気規格、推奨回路保護基準、配線要件などに適合したも
のを使用してください。
② 本機は3芯線を装備しており、この内アース線は溶接電源の単相
電力入力端子のアース端子に接続します。
入力線(白または黒)はアース端子に接続しないでください。
アース線(緑)は入力電源端子に接続しないでください。
接続は図1を参照しながら下記の要領で行ってください。
① アース線(緑)は適切に接地してください。接
地工事は設備基準等の電気法規に適合して
いなければなりません。
② ヒューズボックスが「切」であること(非通電状
態)を確認してから、黒色と白色の入力線の端
を接続してください。
③ 表1を参考にして適切な容量のブレーカ、ヒュ
ーズ類を選択してください。
アース線
ヒューズボックス
/ブレーカ
黒線
入力ケーブル
緑(アース)
白線
図1
表1 ヒューズサイズの選択
入力電圧
150シリーズ
190シリーズ
200V
30A
40A
4 延長コード
延長コードは、必ず国の定める基準に合致したものを使用してください。
また延長コードは、ご使用の供給電源と同じ規格に適合したものを使用し、コンセントプラグの端子
も3本のものを使用してください。また延長コードは、10m以内でご使用ください。

注
意
① ヒューズサイズは溶接電源の定格入力電流の200%、またはそれ
以下での使用条件に基づくものです。
9
5 コネクタの取付け
図2を参照しながら付属のオスコネクタを溶接
溶接ケーブル
スリーブ
ケーブルに取付けてください。
溶接ケーブルは表2の溶接ケーブル選定基準
を参照してください。
①絶縁キャップ(ゴム)に溶接ケーブルを入れ
る。
②溶接ケーブル先端約10mm程度被覆を剥
絶縁キャップ
がす。
③ケーブル先端にスリーブを入れ、かしめる。
④かしめたスリーブをコネクタボディに入れて止めネジで締めてください。
止 め ネ
コネクタ
図2
表2 溶接ケーブル選定基準
定格電流A
ケーブルmm2
100
22
200
38
6 コネクタの接続-電源本体への接続
被覆アーク溶接 電極マイナス/正極性
① 溶接棒ホルダーケーブルの電源本体側接続コネクタを電源の
マイナス(-)ターミナルにしっかり固定します.(キー溝方向を
合わせ、プラグを挿入し、時計方向に回してプラグを確実に固
定します。)
② アースケーブルコネクターを電源本体のプラス(+)側ターミナ
ルに上と同様に確実に締め付けます。
③ 溶接棒プラス/逆極性の場合は、これらのコネクタを逆に接続
してください。
+ターミナル
-ターミナル
図3
TIG溶接、電極マイナス/正極性
①トーチケーブルの電源本体側接続コネクタを出力ターミナルのマイナス(-)側に接続します。(キ
ー溝方向をあわせ、プラグを挿入し、時計方向に回してプラグをしっかりと締付けてください。)
②アースケーブルコネクタは電源の出力ターミナルのプラス(+)側に接続します。締付け要領は上
記を参照してください。

注
意
① 活電箇所には手を触れないでください。
② 装置の電源スイッチを切ってから接統を行ってください。
③ 溶接中はコネクタの位置変更(プラス→マイナス、マイナス→プラ
ス)を行わないでください。
④ コネクタがターミナルに確実に入っていることを確認してから溶接
作業を開始してください。
10
7 シールドガスの接続
Sシリーズ(別販売品)
TIGトーチにはトーチバルブ付のものをご使用ください。
Sシリーズの電源本体にはガスの流れを制御するソレノイドバル
ブが内蔵しておりません。
ガス流量はアルゴンガス調整器及びフローメータにより、一定量
に調整してください。
①付属ガスホース(ホースバンド以外なにも付いていない端)をア
ルゴン調整器ガス出口に取付けます。
②ガスホースのもう一端はホースユニオン(ソケット型連結金具)
でトーチのガスホースに接続されています。
トーチバルブ
バルブ付TIGトーチ
図4
③ 接続されていない場合は、付属のホースユニオンを使用しトーチケーブルのガスホースと付属のガ
スホースとを連結してください。
④ トーチバルブが締めてあることを確認してください。
GTSシリーズ
ガス取入口(電源本体裏面)およびガス取出口(電源本体前面)は
ともにサイズはユニファイ(UNF)5/8-18山です。
ガスの接続は下記の手順にしたがってください。
ガス取出口
図5
① シールドガス供給(アルゴンガス調整器)から電源本体裏面パネル下部にガス取入口ネジの間を
付属のガスホース(3m)でつなぎます。
② TIGトーチケーブル・ガスホースを電源本体前面パネル下部のガス取入口ネジに接続してくださ
い。
③ ガス流量はアルゴンガス調整器及びフローメータにより、正確に調整してください。
(15ページ 6 ガス吐出量設定 参照)
11
操作部説明
本装置の各部品の説明をします。
本取扱説明書5ページの各部の名称を参照してください。
●コントロール部(正面パネル) S、GTS共通。
溶接電流の出力電流範囲内で所要の電流値を調整するボリューム
①電流調節ツマミ
② 溶接切替スイッチ
③ 警告表示灯
④ AC入力表示灯
⑤ 8ピンリセプタクル
⑥ +ターミナル
⑦ -ターミナル
⑧ ホットスタートコントロール
●GTSのみ
⑨ パルス周波数調整ツマミ
⑩ スローパスイッチ
⑪パルス選択スイッチ
です。時計方向に回せば出力電流が大きくなります。目盛は実際の
電流の概略値を示します。
被覆アーク溶接、リフトTIG、またはHF(高周波)TIG(GTSのみ)の
いずれかを選択します。
正常運転時は点灯しません。
・入力電圧が低すぎる。
・入力電圧が高すぎる。
・溶接電源のオーバーロード
上記のいずれかの場合警告表示灯が点灯します。
電源スイッチを「ON」位置に入れると、フロントパネルの表示灯が点灯
して装置に通電された事が分かります。
リモートコントロールによるコンタクタと電流調整に使用します。
25mmDIN形式のメスコネクタです。
25mmDIN形式のメスコネクタです。通常はTIGトーチケーブルコネ
クタあるいは溶接棒ホルダケーブルコネクタを接続します。
ホットスタート時間は被覆アーク溶接で約0.06秒、高周波TIG溶接
で約0.01秒です。本コントロールによる電流値は、電流調整ツマミに
より設定した溶接電流値より0~100A高くなります。時計方向に回す
とホットスタート電流値が大きくなります。
パルス切替スイッチが「H(HIGH)」あるいは「L(LOW)」にセットされて
いる場合、本ツマミによりパルス周波数を調整します。
内側 0.5~25Hz L(LOW)時の周波数
外側 10~500Hz H(HIGH)時の周波数
本スイッチが「OFF」の位置にある時、スローパは機能しません。
「ON」で機能します。
また、「SPOT」を選択すればスポット溶接タィマーが機能します。スロ
ーパーシーケンスとスポット溶接モードは8ピンリセプタクルに接続さ
れるリモートスイッチ(ON/OFF)により始動します。スロープシーケ
ンスの項を参照してください。
本スイッチが「OFF」の位置にある時、パルサーは機能しません。「H
(HIGH)」あるいは「L(LOW)」を選択するとパルサー機能が作動し
ます。
パルス周波数はパルス周波数調整ツマミにより設定してください。パ
ルス幅は50%に、またベース電流はピーク電流の20%にそれぞれ
固定されています。
12
⑫ スポットタイマー/ダウンス 本ツマミによりスポット時間、アップスロープ・ダウンスロープ時間を設
定します。ツマミを時計方向に回すと設定時間が長くなります。
ロープ調整ツマミ
ツマミ周囲の目盛は実際の設定時間の概略値を示します。
スポット時間およびアップスロープ時間は0.5秒から5秒の範囲内で
調整できます。
ダウンスロープ時間はアップスロープ時間の2倍の1秒から10秒の間
で設定ができます。
TIGトーチケーブルのガスホースネジをここに接続します。
⑬ ガス取出口
●コントロール部(裏面パネル) S、GTS共通。
⑭ 電源スイッチ
⑮ 入力ケーブル
⑯ ガス取入口(GTSのみ)
裏面パネルの電源スイッチ(回路遮断器)をONの位置にセットすると
溶接電源本体が起動します。
長さ3m、3.5mm2×3芯(1本はアース用)ケーブル
裏面パネルの中央下部にあり、シールドガス調整器からのガスホース
を接続します。
●その他の機能 GTS本体内のみ。
ガスソレノイド
スローパーシーケンス
A.リモートスイッチを「ON」
(スイッチを押す)
プリフローは0.15秒で固定。
アフタフローは溶接電流の設定値により1秒から15秒の範囲で自動
設定されます。
①プリフローが開始する。HF(高周
波)TIGモードでは、HFと初期電流が
プリフロー後起動します。(リフトテイグ
モードではHFのみが発生します)。②
初期電流の強さは、溶接電流の20%
となります。
B.リモートスイッチを
「OFF」(スイッチを離す)
電流は③アップ・ダウンスロープ調整ツ
マミの設定時間に応じて上昇し、④溶
接電流に到達します。溶接電流は電
流調整ツマミにより設定します。
C.リモートスイッチを「ON」
電流は⑤ダウンスロープに入り最終電
流まで下降します。ダウンスロープ時
間はアップスロープ設定時間の2倍と
なります。
D.リモートスイッチを
「OFF」
アークが切れて⑦アフタフローを開始
します。
13
スローパーシーケンス動作
溶接準備
溶接するに当たって以下の作業を実行してください。
1 TIGトーチ(TIG溶接のみ)
①図6を参孝にトーチが正常に組立ててあるか、十分チェックし
てください。
②使用目的に適合したトーチ部品を選択してください。
(15ページ 6~8参照)
キャップ
トーチ本体
コレット
コレットボディ
シールドカップ
タングステン電極

注
図6
意
①トーチの各部品およびトーチとリードアッセンブリを組み立て、また
は分解する前には、電源スイッチを切り、電源プラグを抜いてから
行ってください。
2 入力電源
入力電圧は装置ラべル(銘板)に記載されている電圧
(単相200V 50/60Hz)に合わせてください。
①電源スイッチを入れると約2秒で制御回路が入力電圧を検知し
ます。
②投入後5秒経過すれば溶接電源は使用可能となります。
電源スイッチ
図7
3 アースケーブル
アースケーブルを、溶接材料にしっかり固定してください。
溶接材料に塗装、メッキなどが施されている場合は、塗装、メッキ
を剥がしてアースしてください。
アースケーブル
図8
14
4 シールドガスの供給(TIG溶接のみ)
各接続を確認してから、シールドガスを供給してください。
5 電流出力レベル
装置本体側で、ご希望の作業に合わせて電流出力レベルの設定を行ってください。
被 覆 ア ー ク 溶 接
A T
I
5~120
5~130
150シリーズ
190シリーズ
G
溶
接
A
5~150
5~190
6 ガス吐出量の設定
トーチのスイッチを一旦押してから放します。ガスが流れている間に、シールドガス調整器のガス吐出
量を設定します。
溶接電流(A)
ノズル径φmm
ガス流量リットル/分
10~100
100~150
150~190
4~9.5
4~9.5
6~13
4~5
4~7
6~8
7 溶接面
溶接時には、必ず適切なフィルターレンズを備えた溶接面を着用します。
溶接、切断の光量に応じてシェード(遮光度)を設定してください。
遮
光
番
号
被覆アーク溶接
T I G 溶 接
9
10
11
75~200A
100A以下
12
100~300A
13
200~400A
300~500A
8 タングステン電極
タングステン電極の先端の形状は、アークの集中性、溶け込み、ビード外観に大きく影響します。
常に先端形状に注意してください。(先端角30~50°)
表3 タングステン電極サイズの選択
電極径
φmm
0.5
1.0
1.6
2.4
溶接電流範囲(A)
直流棒マイナス
直流棒プラス
酸化物入り(2%トリア)タングステン
15~40
25~85
50~160
135~235
-
-
10~20
15~30
15
使用方法
本機を使用する作業者が、溶接機に適切な作業用手袋、作業着、安全メガネ、防音器貝などを装着し
ていることを確認してください。
特にトーチの使用中は、作業員の体の一部が工作物に触れることがないよう、十分に注意してくださ
い。

注
意
①本体、トーチおよびトーチリードなどを分解する前に、必ず主電源
を切ってください。
②本機による切断作業中に発生するスパッタは、コーティング面、塗
装面およびガラスやプラスチック、金属などの表面に損傷を与える
ことがあります。
③トーチリードの取り扱いには細心の注意を払い、損傷を避けてくだ
さい。
④溶接作業に当たっては、事前にこの取扱説明書の2~3ページの
安全に関する注意事項をすべて読んだ上で、これを順守してくだ
さい。
1 被覆アーク溶接(S、GTS共通)
① 適切な被覆棒を選択します。
② 12ページの操作部説明の項を参照して次のようにコントロー
ル(スイッチ、ツマミ等)類を正しく設定します。
③ 溶接切替スイッチを「STICK」の位置にセットしてください。
④ 電流調整ツマミを所要の出力電流値に合わせます。
⑤ アースケーブルを材料の清浄な露出面に接続してください。
⑥ 溶接棒を溶接棒ホルダーにはさみます。
⑦ 適切なフイルターレンズを備えたハンドシールドあるいはヘル
メットを着用します。
電流調整ツマミ
溶接切替スイッチ
⑧溶接電源裏面パネルの電源スイッチを「ON」にします。
⑨溶接を開始します。
2 リフトTIG(Sシリーズのみ)
① 適切なタングステン電極を選択します。(15ページ 8タングステン電極の項を参照)
②タングステン電極を準備しトーチに挿入します。
③リモートコントロール装置を8ピンリセプタクルに接統します。
④アースケーブルを材料の清浄な露出面に接続してください。
16
図9
⑤ 12ページの操作部説明の項を参照してコントロール類を設定
電流調整ツマミ
します。
⑥ 溶接切替スイッチを「TIG LIFT START」の位置にセットし
ます。
⑦ 電流調整ツマミを所要の電流値に合わせでください。
⑧ ボンベバルブを開き、シールドガスを供給します。
⑨ 適切なフイルターレンズを備えたハンドシールドあるいはヘル
メットを着用します。
⑩ 溶接電源裏面パネルの電源スイッチを「ON」にセットします。
溶接切替スイッチ
⑪ トーチバルブを開き、シールドガスを2~3秒流します。
図10
⑫トーチスイッチを押して(ON)、リモートコントロール装置を起動します。
⑬タングステン電極を母材にいったん接触させてから、持ち上げて(1.5~2mm程度)アークを発生さ
せます。
⑭極端に高く引き上げすぎると、アークが切れたり、溶接開始点がシールドガス不十分のため、黒ずみ
ますので引き上げる距離は出来るだけ短くしてください。
⑮溶接を開始します。
⑯溶接が終了したら、そのままで5~10秒程度ガスを流し続けます。
⑰その後トーチバルブを閉めてください。

注
意
①高濃度のシールドガスは健康に有害です。場合によっては生命に
関わる事があります。使用しない時はガスの供給を停止しておいて
ください。
3 TIG溶接(高周波、リフトスタート GTSシリーズのみ)
① 適切なタングステン電極を選択します。(15ページ 8タングステン電極の項を参照)
② タングステン電極を準備しトーチに挿入します。
③ リモート(ON/OFF)コントロールを8ピンリセプタクルに接続します。
④ アースケーブルを材料の清浄な露出面に接続してください。
⑤ 12ページの操作部説明の項を参照して次のようにコントロー
電流調整ツマミ
ル類をセットします。
⑥ 溶接切替スイッチを「TIG LIFT START」あるいは「HF S
TART」の位置にセットします。
⑦ 電流調整ツマミを所要の電流値に合わせてください。
⑧ ボンベバルブを開き、シールドガスを供給します。
⑨ 適切なフイルターレンズを備えたハンドシールドあるいはヘル
メットを着用します。
⑩ 溶接電源裏面パネルの電源スイッチを「ON」にセットします。
⑪ トーチスイッチを押して(ON)ください。プリフローが開始されま
溶接切替スイッチ
す。
図11
17
⑫ 「TIG LIFT START」モードでは、タングステン電極を母材にいったん接触させてから、持ち上げ
て(1.5~2mm程度)アークを発生させます。
⑬「HF START」モードでは、タングステン電極の先端を母材から1~2mm離してトーチスイッチを押
すと高周波がまず発生します。これを母材に近づければ溶接アーク(メインアーク)に移行します。
⑭ 溶接を開始します。
4 TIG溶接(パルス、スロープ、スポット GTSシリーズのみ)
共通
① 適切なタングステン電極を選択します。(15ページ 8タングステン電極の項を参照)
② タングステン電極を準備しトーチに挿入します。
③ リモート(ON/OFF)コントロールを8ピンリセプタクルに接続します。
④ アースケーブルを材料の清浄な露出面に接続してください。
⑤ 12ページの操作部説明の項を参照して次のようにコントロール類をセットします。
⑥ 溶接切替スイッチを「TIG LIFT START」あるいは「HF START」の位置にセットします。
⑦ 電流調整ツマミを所要の電流値に合わせてください。
パルスTIG溶接の場合
⑧ パルス選択(PULSER)スイッチにより所要の周波数パルス、
「H(HIGH)」あるいは「L(LOW)」を選択してください。
⑨ 電流調整ツマミを回して所要の出力電流値に合わせます。
⑩ パルス周波数(PULSE FREQ)調整ツマミを回して所要の周
波数に合わせてください。
パルス周波数調整ツマミ
パルス選択スイッチ
図12
スロープTIG溶接の場合
⑧ スローパ(SLOPER)調節ツマミを「ON」の位置にセットしてくだ
さい。
⑨ 電流調整ツマミを所要の出力電流値に合わせます。
⑩ スポットタイマー/ダウンスロープ(SPOT TIME、UP/DO
WN SLOPE)調整ツマミを所要のアップ・ダウンスロープ時
間に合わせてください。
スポットタイマー/ダウンスロープ
調整ツマミ
スローパ調整ツマミ
図13
18

注
意
①スロープ・シーケンスを作動させるためには、リモート(ON/OFF)
スイッチが必要です。詳細は「各部の名称と機能」の項を参照して
ください。
スポットTIG溶接
⑧ スローパ(SLOPER)スイッチをスポット(SPOT)に合わせてください。
⑨ 電流調整ツマミ(AMPERAGE)を回して所要のスポット電流値に合わせます。
⑩ スポットタイマー/ダウンスロープ(SPOT TIME、UP/DOWN SLOPE)調整ツマミを所要の
スポット溶接時間に合わせてください。
共通
⑨ボンベバルブを開き、シールドガスを供給します。
⑩適切なフイルターレンズを備えたハンドシールドあるいはヘルメットを着用します。
⑪ 溶接電源裏面パネルの電源スイッチを「ON」にセットします。
⑫ トーチスイッチを押して(ON)ください。プリフローが開始されます
⑬「TIG LIFT START」モードでは、タングステン電極を母材にいったん接触させてから、持ち上げ
て(1.5~2mm程度)アークを発生させます。
⑭「HF START」モードでは、タングステン電極の先端を母材から1~2mm離してトーチスイッチを押
すと高周波がまず発生します。これを母材に近づければ溶接アーク(メインアーク)に移行します。
⑮ 溶接を開始します。
作業を終了する場合は、
⑯溶接を終了する。
⑰電源スイッチを「OFF」の位置にします。
⑱シールドガスを止めてください。
5 溶接速度
溶接速度は、溶接材の材質、厚さなどによって異なります。
また作業者の熟練度によっても変化します。溶接能力の影響を及ぼすものとしては下記の諸要素が
あります。
●トーチ部品の消耗
●作業者の熟練度
●トーチのスタンドオフ高さ
●アースケーブルの接続方法
●鋼板に含まれる特殊金属の割合
19
故障診断
修理・サービスを依頼される前に下記の故障診断にしたがって点検してください。
それでも解決されない場合は、弊社またはお買い求めの販売店にご相談ください。
現
象
溶接電流が出ない。
本体が動かない。
(共通)
原
因
①電源スイッチが「OFF」。
②元電源のヒューズが切れている。
対
策
参照
P5
① 電源スイッチを「ON」にする。
② 元電源の配線チェック及び新 P9
しいヒューズを入れる。
③不適切な電気配線をしている。
P9
③ 適切な電気配線に交換。
④同時に他の機械を使用している。 ④ 他の機械のスイッチを切る。
①IPMの不良。
電源スイッチがトリップ (過電流によるサーマルの動作。)
する。(共通)
①元電源のヒューズが切れている。
冷却ファンが回転しな
②入力ケーブルの接続不良。
い。
(AC入力表示灯OFF)
冷却ファンが回転しな ①制御回路の不良。
い。
②冷却線の不良。
(AC入力表示灯ON)
①入力電源電圧の低下。
②本体の連続使用による異常加熱
(オーバーロード)。
警告表示灯が点灯。
または警告表示灯の消灯後、す
(共通)
ぐの再溶接。
安定しない溶接出力。
(共通)
出 力 電流が調整でき
ない。(共通)
出 力 電流が調整でき
ない。(共通)
溶接棒を母材に接触
しても電流が流れな
い。
(被覆アーク溶接)
アークが不安定
(被覆アーク溶接)
P5
①修理。
電源スイッチがトリップした場
合はそのままスイッチを再投入
しない事。
①元電源の配線チェック及び新 P9
しいヒューズを入れる。
②配線の接続を点検し締付を確 P10
実にする。
①修理。
②修理。
P9
①電源設備容量を増加する。
②本体が冷却するまで(6分程 P12
度)使用を止める。
また定格使用率の範囲で使用
する。
①溶接ケーブルの接続が緩んでい
る。
② 溶接ケーブルが細い。
③ 不適切な電気配線をしている。
④ トーチ部品が消耗している。
①接続部分の増し締めを行う。
P10
②適切なケーブルに変更する。
③適切な電気配線に交換する。
④部品を交換する。
P10
P9
P15
①制御回路の不良。
①修理。
①制御回路の不良。
①修理
①溶接ケーブルの接触不良。
①ケーブルの締付を確実にし、 P10
断線の時は修理か交換する。
②修理。
②制御回路の不良。
①溶接棒径に対して溶接電流が低 ①適正電流で使用する。
すぎる。
20
P12
P12
現
象
原
因
「LIFT TIG」がスター ①タングステン電極の不良。
トしない。
(TIG溶接時)
①出力に応じたタングステン電極を
使用していない。
②電極が酸化、または汚損してい
る。
③不適切なタングステン電極の先
アークが安定しない。
端。
(TIG溶接時)
④ シールドガスの量が適量でない。
⑤ 風がふいている。
⑥ ガスホースが緩んでいる。
⑦ トーチの中に水が入っている。
高周波が出ない。
(TIG溶接時)
対
策
②電極の先端を研磨する。
参照
P15
①適切な電極の使用。
P15
②電極の先端を研磨する。
P15
③電極の先端を研磨する。
P15
④適切な量を流す。
⑤風を遮断する。
⑥ねじをしっかり締める。
⑦トーチ部品の乾燥。
P15
①溶接切替スイッチが「HF」になっ
ていない。
②風がふいている。
③シールドガスの量が適量でない。
④トーチの中に水が入っている。
⑤ タングステン電極先端の形状不
良。
⑥ トーチ部品が消耗している。
⑦ トーチケーブル、アースケーブル
の接触不良。
①「HF」に切替える。
P12
①トーチスイッチの故障。
①テスターで点検し、スイッチの
取り替え。
②ケーブルの修理。
③ガスホースの接続を点検する。
④ガスホースの接続を点検する。
トーチスイッチを押して
②トーチスイッチケーブルの断線。
もガスが出ない。
③ガスホースの破損。
(TIG溶接時)
④ガスホースの接続ゆるみ。
アークが出ても高周波 ①制御回路の不良。
が止まらない。
(TIG溶接時)
①電 極 径 に 対 す る 電 流 が 高 す ぎ
る。
②シールドガスが流れていないか流
量が不足している。
タングステン電極の消
③溶接中またはスタート時電極が母
耗が激しい。
材に接触している。
(TIG溶接時)
④トーチが+側に接続されている。
21
②風を防ぐ。
③適切な量を流す。
④トーチ部品の乾燥。
⑤電極の先端を研磨する。
P15
P15
P15
⑥部品を交換する。
⑦ ケーブルの締付を確実にし、 P10
断線の時は修理か交換する。
①修理
①適正の電流にする。
P15
②ガスを適正量流す。
P15
③正しい使い方をする。
P16
④トーチを-、母材を+に接続 P10
する。
保守・点検
1 定期点検
サーマルアークをいつまでも効率よくご使用いただくために、定期的な保守点検を心がけるようにして
ください。
毎日の点検
①異常な振動、うなり、臭いはありませんか。
②電源のファンは電源スイッチを入れた時、円滑に回転していますか
③スイッチに動作不良は有りませんか
④ケーブルの接続部に異常な発熱はありませんか。
⑤ケーブルの接続及び絶縁の処理に手落ちはありませんか。
⑥ケーブルに断線しかけているところはありませんか。
上記6点を使用前に毎日点検してください。
半年ごとの点検
①電気的接続部の点検
サーマルアーク内の入力側、出力側のケーブル接続部の締め付けネジがゆるんだり、錆などで接
触が悪くなっていないか点検してください。
②接地線
サーマルアークのケースが完全に接地されているか確かめてください。
2 清掃
サーマルアーク使用後は本体についた汚れを落としてください。
①掃除機(集塵機)を使用してほこりを吸い取ります。
②装置本体をきれいに拭き取ります。
③汚れがひどい場合は、電子機器清掃用の溶剤を使用してください。
半年ごとの清掃
①本体内のほこりの除去
IPM(半導体モジュール)の冷却板にほこりが集積すると、放熱が悪くなりIPMに悪影響を与えま
す。
また変圧器などの巻線間にほこりが集積すると絶縁劣化の原因にもなりますので、3~6ヶ月に一
度は溶接機の側面を外して掃除機(集塵機)を使用してほこりを吸い取ってください。

注
意
①本体、トーチおよびトーチリードなどを分解・取外しを行う時は、必
ず電源スイッチを切り、電源プラグを抜いてから行ってください。
②エアーブローによる清掃はしないでください。
金属粉が電子部品に付着し、装置に損傷を与えることがあります。
22
3 部品交換
高圧電解コンデンサの取替
電解コンデンサはバッテリと同様電解液が封入されており、電解液の抜けを完全に押さえる事が出き
ないため、寿命があります。
そのため、サーマルアークの機能をいつも十分発揮させていただくために、高圧電解コンデンサC4
(PCB1)を約5年毎に取替えられる事をおすすめします。
コンデンサを取替える事により、更に安定した状態で本機の性能を十分に引き出し、末永くお使いい
ただく事ができます。
4 修理
本機は厳密な精度で製造されています。正常に作動しなくなった場合は自分で修理なさらないでお
買い上げの販売店か弊社までご用命ください。
5 8ピンリセプタクル
TIG溶接時に、リモートスイッチを付けることにより下記の操作
を行うことが出来ます。
TIG溶接の「ON・OFF」
8ピンリセプタクルのピン№②と③の間で
リモートスイッチを「ON」(スイッチを押す)することで溶接が開
始し、スイッチを「OFF」(スイッチを離す)することで溶接が停
止します。
(13ページ スローパーシーケンス 参照)
図13
コード№PZ4052
R.P.T. 010701HS
23
24
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