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海外農業研修ガイドブック

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海外農業研修ガイドブック
Agricultural training/Landbouwkundige opleiding
海外農業研修
GUIDE BOOK 2014
Landbrugspraktik/Landwirtschaftliche Praktikum
公益社団法人
国際農業者交流協会
The Japan Agricultural Exchange Council
ごあいさつ
公益社団法人国際農業者交流協会は、英語名を The Japan Agricultural Exchange Council(略称
JAEC)と表記し、海外において先進農業技術や経営管理などを学ぶプログラムを提供する専門機関と
して、昭和 63 年に設立されました。前身の社団法人国際農友会(昭和 27 年設立)と社団法人農業研修生
派米協会(昭和 40 年設立)の実績を加えると 60 年以上の歴史があります。これまでに 14,000 人以上
の若者が海を渡り、言葉の壁や文化や環境の違いを乗越え、先進農業を学んできました。海外で研鑽を
重ねた参加者たちは、海外で培った能力を生かし、我が国における中核農業者として、更には農業関連
諸企業や国際協力分野においても活躍しています。
本会では、上記に加え ASEAN 諸国や欧州諸国からの農業研修生の受入事業、国際化に対応ための課
題について勉強を行なう研究会やセミナー等の実施など多岐に亘った事業を行っています。
また、各種事業は、欧米及びアジア諸国の政府の支援と共に長年に亘って築き上げられた各国受入機
関と信頼関係により実現されており、プログラムの質と研修効果の高さは国内外から高く評価されてい
ます。
近年、我が国の農業を取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。後継者不足、休耕地の増加、輸
入農産物の増加、自給率の低下と共に特に自由貿易の枠組みの拡大など国際化が急速に進んでいます。
農業も例外ではなく、栽培法はもとより、経営や流通、環境規制など様々なグローバルスタンダードを
身につけることが求められています。
このような状況がある中、海外において研修を行なうことの重要性は年々高まっています。
日本を
離れ、海外の第一線の農業者の下で世界の動きを感じながら農業を学ぶこと、さらに海外から客観的に
日本を見ることこそが、今まさに将来を担う若者が取るべき価値有る行動と言えます。
また、海外での生活は、現地の文化や慣習を理解し、語学力を習得できるだけでなく、自ずと故郷や
家族の存在、自分を見詰め直す絶好の機会にもなり、若者を大きく成長させます 。
人生の分岐点となるまたとない機会です。夢に向かい挑戦してください。
公益社団法人 国際農業者交流協会
会 長
石 井 清
ごあいさつ
農業研修生海外派遣事業の沿革
【社団法人 国際農友会】
1952 年(昭和 27 年)
社団法人 国際農友会設立
1952 年(昭和 27 年)
アメリカ派遣事業開始~現在
1953 年(昭和 28 年)
デンマーク派遣事業開始~現在
1953 年(昭和 28 年)
ブラジル派遣事業開始~1964 年度まで派遣
1957 年(昭和 32 年)
スイス派遣事業開始~現在
1957 年(昭和 32 年)
ドイツ派遣事業開始~現在
1957 年(昭和 32 年)
カナダ派遣事業開始~1990 年度まで派遣
1964 年(昭和 39 年)
オランダ派遣事業開始~現在
1964 年(昭和 39 年)
ニュージーランド派遣事業開始~1990 年度まで派遣
1972 年(昭和 47 年)
米国ハワイ州派遣事業開始~現在
1988 年(昭和 63 年)
社団法人 国際農友会解散
【社団法人 農業労務者派米協議会】
1956 年(昭和 31 年)
社団法人 農業労務者派米協議会設立
1956 年(昭和 31 年)
カリフォルニア農業研修生派遣制度(3 年制)開始~1966 年度まで派遣
1965 年(昭和 40 年)
日米貿易・経済合同閣僚会議開催
(カリフォルニア農業研修生派遣制度の廃止と2年制農業研修制度の創設につ
いて協議)
1967 年(昭和 42 年)
社団法人 農業労務者派米協議会解散
【社団法人 農業研修生派米協会】
1965 年(昭和 40 年)
社団法人 農業研修生派米協会設立
(カリフォルニア農業研修制度に代わり、米国本土派遣 2 年制農業研修制度が
創設)
1966 年(昭和 41 年)
米国本土派遣 2 年制農業研修生制度開始~現在
1988 年(昭和 63 年)
社団法人 農業研修生派米協会解散
【社団法人 国際農業者交流協会】
1988 年(昭和 63 年)
社団法人 国際農友会と社団法人 農業研修生派米協会がそれぞれの実施事業を
充実強化するために、解散統合し、新たに社団法人 国際農業者交流協会が設立
され、それまで両団体で行われていた派遣事業を継続実施し現在に至る。
2006 年(平成 18 年)
従来の海外派遣制度を見直し、より充実した研修効果の高い内容に形を変えた
新たな農業研修生海外派遣事業としてスタート
2009 年(平成 21 年)
アプレンティスシップ制度、及びアグトレマイレージ制度 開始
【公益社団法人 国際農業者交流協会】
2012 年(平成 24 年)
内閣府から公益社団法人の認可を受け、名称を公益社団法人
協会と改める
国際農業者交流
CONTENTS
ご挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
農業研修生海外派遣事業の沿革・・・・・・ 3
なぜ海外研修へ?・・・・・・・・・・・・ 5
研修先国では何ができるの? ・・・・・・・ 6
各国受入機関からのメッセージ・・・・・・ 8
海外農業研修について・・・・・・・・・・10
各研修コースについて・・・・・・・・・・11
帰国後について・・・・・・・・・・・・・14
海外研修が教えてくれたこと ・・・・・・・15
応募資格・募集人数・・・・・・・・・・・16
応募について・・・・・・・・・・・・・・17
研修に必要な費用・・・・・・・・・・・・20
アグトレマイレージ制度について・・・・・22
なぜ海外研修へ?
国際化で人・物・情報が容易に行き交うようになり、今この瞬間も急激に変化を続ける世界に私たち
は生きています。
近年海外から農畜産物が多量に輸入され、店頭では外国産の食品を見かけることも頻繁になりました。
海外旅行も敷居の高いイベントではありません。ニュースやインターネットからは最新の現地情報が入
手できるこの時代、外国は決して遠い存在ではありません。
「海外を知りたい」という希望は、インターネットやソーシャルメディアで即座に叶えられるでしょ
う。しかし、どんなに知識を積み上げても、経験が伴わないとなかなか実感できません。 どんなことで
も簡単に知ることができる情報社会にあって、ここ数年、若者の内向性やチャレンジ精神不足が 問題視
されています。この国際化が進む現代においては、海外へと飛び出す元気な若者が求められています。
私たち公益社団法人国際農業者交流協会が提供する海外農業研修では、アメリカ、デンマーク、ドイ
ツ、スイス、そしてオランダといった農業先進国に長期滞在し、農場実習やセミナーを通じて技術と知
識を高めることができます。また、現地の人々とじっくり交流し、農業のみならず文化や地域性、歴史
などを学び理解することができます。さらには外国語を習得し、コミュニケーション能力を身に付ける
素晴らしいチャンスにもなります。
海外農業研修を通じて自分の可能性に気がつき、将来に対する希望と自信を 手にすることになるでし
ょう。
ぜひこのプログラムを通じて自分を成長させてください。
You Can Do It!
研修先国では何ができるの?
世界の農業をリードするアメリカは、生産量と輸出額において世界一を誇り、国際競争力も高く、圧倒的な
存在感を放っています。その理由の一つに大規模生産が挙げられますが、広大な土地と環境に恵まれていた
からだけではありません。農地の有効利用や効率化によって、効果的に利益を上げるため大規模化という道
を辿ってきたに過ぎません。農業者の優れた経営判断と生産技術の向上が一体となってコストパフォーマン
スの高い農業を実現し成功を収めているのです。単に日本との規模だけを比較して、アメリカ農業から学ぶ
べきものは無いと決め付けてはいけません。国際化の時代だからこそ、アメリカ農業から学ぶべきことが多
いのです。
また、近年では農産物の安全性に対する意識が高まっていることから、有機農業への関心が高く、ファー
マーズマーケットや CSA(Community Supported Agriculture)の取り組みが注目を浴びています。
アメリカでの農業研修を通じて、世界屈指の農業大国の底力を直接感じることがで きるでしょう。
研修可能な業種
【アメリカ・コンビネーションコース】
酪農(牛、山羊:チーズ加工を含む)肉牛、養豚、養鶏、馬(乗馬馬管理) *
野菜(種苗、有機栽培を含む)、落葉果樹
鉢物(花壇苗、緑化木を含む)、切花(切葉、枝物を含む)、造園
*専門知識及び実務経験が必要
【アメリカ・プラクティカルコース】
酪農、肉牛、養豚、山羊、馬(乗馬馬管理) *
畑作、野菜、落葉果樹、鉢物、切花、造園
*専門知識及び実務経験が必要
日本の農業の歴史にも影響を与えてきたヨーロッパの農業は、今なおその先駆的な農業政策や農業技術によ
って日本の農業の方向性に示唆を与えてくれています。そして、個性豊な地域での伝統的な農家の暮らし、
そこに暮らす人々との交流の中に日本では体験することのできない沢山の魅力的な発見があります。
実力ある農業者しか生き残れない厳しい国際競争を勝ち抜く技術や経営力は、まさに若い担い手たちが体
感し体得してほしい能力です。骨太な農業政策に基づく経営方針や農業に対するプライド、哲学もぜひ学ん
でほしいと思います。
ヨーロッパでは環境を意識した農業が広く行われています。「農業は環境(水)を汚す」言われるのは、
飲用水を地下水に頼るヨーロッパならではの環境意識です。中小いくつもの国々が網の目のように国境線を
分けあう独特な風土にあって、隣国との協力によって持続可能な農業(サスティーナブルアグリカルチャー)
を営んでいることを知ることができるでしょう。
研修可能な業種
【デンマーク・プラクティカルコース】
酪農、養豚
【スイス・プラクティカルコース】
複合(畜産を中心とした耕畜連携経営)、野菜
※ 女性は農場で家政の実習も行います。
【ドイツ・プラクティカルコース】
【オランダ・プラクティカルコース】
酪農、養豚、鉢物、落葉果樹、ワイン*
酪農(チーズ加工を含む)、養豚、養鶏
野菜(慣行・有機)、造園
馬(乗馬馬管理)*、複合(畜産を中心とした
*醸造学を学んでいること
耕畜連携経営)、野菜(慣行・有機)、切花、
鉢物(花壇苗、緑化木を含む)、苗木、球根
*専門知識及び実務経験 が必要
各国受入機関からのメッセージ
Big Bend Community College Foundation
( ビッグ・ ベンド ・コミ ュニ ティ・カ レッジ 財団)
BBCC 財団と BBCC は、(社)国際農業者交流協会との
40 年以上の絆と経験を持って、相互に連携しながら
日 本 か ら の 農 業 研修 生 の お世 話 を し て い ます 。 BBCC
財 団 は 、 こ の事 業 専 門 のスタ ッ フ を 置 いて 、 研 修 生
が ア メ リ カ に入 国 す る ための 査 証 の 申 請、 新 規 農 場
開拓や関係大学等との交渉などを担当しています。
また、BBCC は、研修生がアメリカに到 着した直後の
基 礎 学 習 を 行っ て い ま す。新 し く 整 っ た大 学 の 各 施
設 を 存 分 に 利用 し て い ただけ る だ け で なく 、 英 語 ・
英 会 話 教 育 に経 験 を 持 った専 門 講 師 に よる 少 人 数 制
の授業により、みなさんの語学力アップと健康維持、
そ し て 、 農 場生 活 へ の 準備を 整 え て い ただ く よ う お
手伝いいたします。
農 業 研 修 生 はモ ー ゼ ス レイク 市 民 に も 快く 受 け 入 れ
られていて、研修生が BBCC に滞在中は、多くの一般
家 庭 が ホ ー ム・ ビ ジ ッ トで自 宅 に 招 い てく れ て い ま
す。BBCC だけでなく、モーゼスレイクは日本人農業
研 修 生 に と って 英 会 話 やアメ リ カ の 文 化を 学 ぶ 上 で
も 、 そ し て 、モ ー ゼ ス レイク 近 辺 を 始 めと す る ワ シ
ントン州の農業を学ぶ上でも最も適した所です。
日 本 の 皆 さ ん が 日 本 人 研 修 生 事 業 に 参 加 さ れ BBCC
に来られることを楽しみにお待ちしています。
Travel to Farm( デンマ ーク 農民連盟 )
デンマーク農民連盟は、日本の若いみなさんに、是非デ
ンマーク派遣農業研修へ参加されることをお勧めいたし
ます。
デンマーク農民連盟は、青 年農業クラブ、農業大学、農
業者の組合等のデンマ-クにおける農業関係機関と密接
に連携して いる非 営利の交 流事業を行 う団体 で、 1912 年
に設立されました。私たちは、1年に約 60 人のデンマー
クの青年農業者を海外に派遣し、また、約 120 人の農業研
修生を他の諸外国からデンマークに受け入れています。
デンマークでの農業研修は、酪農と養豚をメイン業種 と
した 1 年間のプログラムとして設定しています。デンマー
クに滞在する間、みなさんは農家の一員としてそれぞれの
農場で研修生活を送ることになり、その間、近代的なデン
マ-クの農業経営を体験するとともに、農業組合や営農指
導システム、そして、農業教育についても勉強する機会を
持つことになります。もし、農業に強い関心を持っていて、
1 年間の滞在にはっきりとした目的を持っているのでし
たら、是非デンマーク派遣農業研修への参加を考えてくだ
さい。また、英語、もしく は、デンマーク語がある程度話
せることができれば、研修効果はより大きなものになりま
すので、事前準備にも力を入れてください。デンマークに
来ていただけるなら、私たちは農業分野における最高レベ
ルの研修とサービスを提供することをお約束いたします。
Deutscher Bauernverband e.V.
(ドイツ農民連盟)
日本人農業研修生のドイツ派遣プログラムは、ドイツ農
民連盟と(社)国際農業者 交流協会の間の独日農業研修生
交換プログラムの一貫として行っているもので、それぞれ
の国の農業・園芸を学ぼうとする研修生に、両国の異なる
生産技術や経営方法を体験学習する最良の機会を提供す
るとともに、お互いの文化に対する理解を深めてもらおう
ということを目的としています。
配属農家家族との生活や仕事に直接関わりながら長期
滞在する中で、未知の文化や言葉の習 得に取り組むことが
でき、また、各自が目指す 専門知識と経験をも得ることが
可能です。こういった知識や経験は、その人の仕事に、あ
るいは、将来に大きな影響を与えることでしょう。
自分が生まれ育った故郷以外のところで生活や仕事を
するということは、その地域の未知の習慣や文化などを受
け入れるということですが、これは簡単なことではありま
せん。しかし、それを自分 の中に取り入れるという柔軟な
姿勢を持つことができれば、自分の考え方の幅を広げるこ
とができ、また、思考パタ ーンについて考え直してみる良
い機会となるでしょう。
ドイツ農民連盟国際研修部は、日本からドイツ派遣農業
研修に参加されるみなさんに、
「 皿の縁の先を見ること(未
知 の 世界 を知 るこ と )」 に一 歩 踏み 出す 機会 をご 提 供で き
ることを大変嬉しく思います。
参加されるすべての方に心から「ようこそ!」
Agroimpuls ( スイス 農民連 盟)
スイスへようこそ!
スイス農業研修に興味を持っ
て頂き大変嬉しく思います。
スイスの農業は酪農を主体と
していて、これに付随した飼料、
その他の作物栽培が盛んに行わ
れています。スイスのチーズと
チョコレートはとても有名です
よね。スイスの総面積の 60%以
上が山岳地帯ですので、その殆
どは牛の放牧地としてしか利用
できません。残りの平坦な地域
では穀物と野菜や果樹が生産さ
れています。スイスの中部では
養豚も盛んです。スイスの農家
にとってグリーンツーリズムや
直売などは重要な収入源となっ
ていますが、美しい景観や都市
からのアクセスへの良さを考え
ると、この分野は今後益々発展
すると思われます。
貴方が、スイス 65,000 農 家の
内の一軒で研修されることを楽
しみにしています。スイスの農
家はあなたを大歓迎します。
ヨーロッパで最も美しい国、ス
イスでの生活を満喫してくださ
い。
Stichting Uitwisseling en Studiereizen voor het Platteland
( オランダ 農業交 流協会 )
オランダ農業交流協会は 1963 年以来、多くの日本人農業研修生をオ
ランダに受け入れてまいりましたが、これまでの私たちの経験は大変
すばらしい実り多いものでした。また、受入農家の方 々は、日本から
の研修生の方々と一緒に生活し仕事をしていくことに大変満足して
います。といいますのも、ほとんどの日本人研修生たちは、研修目的
をしっかり持ち、真剣に取り組む方たちばかりだからです。
このガ イド ブッ クで、 オラ ンダが いか に小さ く平 らな 国であ り、そ
こでどのような農業が行われているかがお分かりになると思います。
それと同時に、オランダ派遣農業研修プログラムについても、しっか
り理解していただけると思います。私たちは、みなさんのオランダで
の滞在が、新しい友人を作 ったり、未知の文化を経験 したり、新しい
農業技術を学んだり、そして、みなさんが出会うであろう多くの人た
ちとの間でお互いの考え方を交換することなど、たくさんの有意義な
経験で満たされることを望んでいます。みなさんにオランダでお会い
できることを心からお待ちしております。
海外研修について
海 外 農 業 研 修 は、優 秀 な
経 営 者 の指 導 の下 、技 術 と
知 識 を 身 に つ ける 、 い わ ゆ る
「On the Job Training 」です。
双 方 が責 任 を持 って研 修 に
臨 ん で い る から こ そ 、 将 来 の 糧
となる本 物 の技 術 や知 識 の習
得 、そして人 間 関 係 を築 くこと
ができるのです。
海外農業研修生
「農業技術を身に付けたい!」
「経営のノウハウが欲しい!」
「異文化を学びたい」
受入農場
「若者を育てたい!」
「農場の手伝いが欲し
い!」
「異文化を知りたい」
受入農場には、日本人研修生を継続的に受け入れているところが多くあります。それは、日本人
の学ぶ意欲や仕事ぶりを高く評価し、一緒に生活をすることに喜びを感じているからであり、信頼
の積み重ねがなければ難しいものです。
本会は研修生と受入農場の有意義な繋がりがさらに増えることを期待し、研修生のフォローと受
入農場とのコンタクトを大切に考え、より良い相互理解に結びつくよう努めています。
受 入 農 家 からのメッセージ
Henrik Christensen ヘンリック・クリステンセン(デンマーク受入農家、酪農)
私の家族は 30 年以上もの間、日本からの農業研修生を引き受けてきました。
私たちの農場は、100 頭の搾乳牛と 79 ヘクタールの農地を持つ酪農家です。
デンマークの酪農場は新しい牛舎と搾乳場を備えた非 常に効率的なところが多く、
その設備を持ったこの農場でも研修生は多くの実地経験を積むことができます。
これまでの経験から、私たちは、日本の青年は誠実で礼儀正しい人であることを
理解していますし、その国民性は、私たちが正に熱愛しているものです。
言葉によるコミュニケーションは、お互いを理解する上で、また、物事を学ぶ上で
非常に重要ですから、これから研修に参加しようとする方には、「一生の中の大切な
経験」のために、デンマークを訪れる前に、英語、もしくはデンマーク語の勉強を
十分に行った上で出発されることをお勧めします。
家族の待つ母国を遠く離れてデンマークで暮らす研修生の生活がどのようなものか、
私は良く知っているつもりです。なぜなら、私の父も私自身も農業研修生として
外国の農場で働いた経験を持っているからです。そして、その経験がどれほど貴重なものであったかもよく理解しています。
みなさんとデンマ-クでお会いできることを心より楽しみにしています。
コンビネーションコースについて
アメリカ・コンビネーションコース
~約 19 ヶ月 間 の学 習 ・実 地 研 修 統 合 型 プログラム~
日米政府間合意の下に作られたユニークな研修コースです。合 計 約 4 ヶ 月
の大 学 における学 習 と約 14 ヶ月 間 の農 場 実 習 を組 み合 わせてお
り、理 論 と実 践 の両 方 を併 せ持 ったプログラムです。
英 会 話 力 の 向 上 にも力 を入 れていますので、帰 国 後 にワ ールドワイドな活
躍、新しい視点でのビジネス、国際協力活動等に生かすことができます。
アメリカ・コンビネーションコースのスケジュール
2013 年 11 月
事前講習
11 月 下 旬 ( 15 日 間 )
海外農業研修に参加するにあたっての語学や体力づくりを行います。
2014 年 3 月
4月
出発時講習・渡航
3 月下旬(3 日間)
東京に集合し、出発時講習を行い、グループ全員で渡米します。
5月
6月
7月
基礎学習
3 月下旬~5 月下旬(約 2 ヵ月間)
ワ シ ン ト ン 州 に あ る ビ ッ グ ベ ン ド コ ミ ュ ニ テ ィ 大 学 に お い て 、英 会 話 、生 活 習 慣 、
農業概要、農業機械操作、そして農場生活等について学びます。
8月
9月
10 月
11 月
農場実習
5 月 下 旬 ~ 翌 年 7 月 下 旬 ( 約 14 ヵ 月 間 )
配 属 農 場 で 農 業 実 習 を 行 い ま す 。実 習 中 は 農 場 よ り 宿 舎 を 提 供 し て も ら い 、そ こ
で 寝 食 し ま す 。農 場 か ら 実 習 手 当 が 支 給 さ れ る の で 、そ こ か ら 生 活 費 を 含 め た 現
地研修に必要な費用を賄います。
12 月
2015 月 1 月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
専門学習
7 月下旬~9 月下旬(約 2 ヵ月間)
農学部を有する州立大学(前年度はカリフォルニア大学デービス・キャンパス)
で の 約 2 ヶ月間の学習を予 定 し て い ま す 。 大 学 近 辺 の 一 般 市 民 家 庭 に ホ ー ム ス テ イ
し な が ら 、 農 業 経 営 、 専 門 業 種 、 農 業 と 市 場 、 最新 生産 ・ 流通 技術 情 報等 充 実し た 授
業を受けることができます。
最 終研修旅 行 9 月 下旬~10 月上 旬(約 2 週間 )
帰国前研修旅行です。2 週間程度の旅程を各自研修生が計画します。
9月
10 月
帰 国・帰国 時研修 10 月中旬 (2 日間)
旅行を終えシアトルに集合した後、全員で帰国します。その後、東京で帰国時研修を行います 。
プラクティカルコースについて
アメリカ・プラクティカルコース
~アメリカの実 地 研 修 特 化 型 プログラム~
研 修 開 始 時 期 を自 分 で決 めたり、研 修 期 間 を 6 ヶ月 ~18 ヶ月 の間
で変 更 したりすることが可 能 です。なお、農 業 経 験 、英 会 話 力 が十
分 であることが前 提 のコースになります。その為 、他 のコースと違 い、
語 学 講 習 がないのも特 徴 です。
ヨーロッパ・プラクティカルコース
~約 13 ヶ月 間 の実 地 研 修 特 化 型 プログラム~
農 場 での実 習 を中 心 に行 うコースで、デンマーク、ドイツ、スイス、
オランダを選 ぶことができます。実 習 中 に何 度 かセミナーが開 催 さ
れるのが特 徴 になっています(セミナーの開 催 時 期 や回 数 は国 ごと異
なります)。
ヨーロッパ・プラクティカルコースのスケジュール
2013 年 10 月
2014 年 2 月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
2015 月 1 月
2月
事前講習
10 月 中 旬 ( 15 日 間 )
海外農業研修に参加するにあたっての語学や体力づくりを行います。
出発時講習・渡航
2 月下旬~3 月初旬(7 日間)
東京に集合し、出発時講習を行い、グループ全員で渡欧します。
語学研修
3 月 初 旬 ~ 3 月 下 旬 ( 2〜 3 週 間 )
現地到着後行う語学研修です。国ごとに現地で必要になる言語を学びます。この期間はホーム
ステイや寮生活をし、現地生活に慣れます。
農場実習
3 月 下 旬 ~ 翌 年 3 月 初 旬 ( 約 12 ヵ 月 間 )
配属農場における実習期間です。農場主や同僚と農作業を行い、異文化の中で生活をしていき
ます。農 場 か ら 実 習 手 当 が 支 給 さ れ る の で 、 現 地 で 必 要 な 費 用 を 賄 い ま す 。
コミュニケーションは原則現地の言葉で行われます
セ ミナー( 適宜開 催)
農 場 実 習 期間 中 に セミ ナ ーが 数 回 開 催さ れ 、 プロ グ ラム の ス タ ッフ と の ミー テ ィン グ や 農
場 視 察 、 他国 か ら の研 修 生と の 交 流 会等 が 行 われ ま す。 ス イ ス では 家 政 研修 を 行い 、 伝 統
的 な 料 理 や手 工 芸 を学 ぶ 他、 畜 産 加 工 実 習 等を 行 いま す 。 男 性も こ の プロ グ ラム の 一 部
に参加します。
最 終研修旅 行 9 月 下旬~10 月上 旬(約 2 週間 )
帰国前研修旅行です。2 週間程度の旅程を各自研修生が計画します。
3月
帰 国・帰国 時研修 10 月中旬 (2 日間)
旅行を終えシアトルに集合した後、全員で帰国します。その後、東京で帰国時研修を行いま す。
アプレンティスシップについて
アプレ ンテ ィスシッ プ
~次 年 度 渡 航 の国 内 準 備 型 プログラム~
まず国 内 農 家 で実 習 を積 み、それから海 外 農 業 研 修 を行 うプログラムです。農 業 を目 指 して間 もない初 心
者 の方 は、いきなり海 外 で農 業 実 習 を行 うよりも、ある程 度 基 礎 的 な農 作 業 力 を身 に付 けて参 加 する方 が
効 果 的 ですので、こちらのトレーニングをお勧 めします。
国 内 実 習 先 は、参 加 者 自 身 で手 配 して頂 くか、本 会 が手 配 する農 場 で行 って頂 くことになります。
次 年 度 (平 成 26 年 度 )に渡 航 する準 備 生 として国
内 農 家 実 習 を行 い、次 年 度 研 修 生 のプログラムに
合 流 します。渡 航 は平 成 27 年 3 月 (予 定 )です。
※ なお、2 年 越 しのプログラムとなるため、海 外 農
業 研 修 の内 容 に変 更 が生 じる場 合 があります。
アプレンティスシップのスケジュール
2014 年 2 月
オリエンテーション
2 月下旬(3 日間)
都内においてプログラムの詳細説明及び諸手続きを行ないます。
2015 年 4 月
農家実習
5月
6月
7月
4 月 1 日 ~ 翌 年 2 月 中 旬 ( 10 ヵ 月 間 )
専攻する業種の農家で渡航までの間、住込みの農業習を行います。
寝食を共にしながら、技術と知識、研修の心構えを習得します。
事前講習
10 月 中 旬 、 或 い は 11 月 上 ・ 中 旬 ( 15 日 間 )
8月
平 成 26 年 度 の コ ン ビ ネ ー シ ョ ン コ ー ス 、 或 い は 、 プ ラ ク テ ィ カ ル コ ー ス の
9月
研修生と共に語学集中講座や渡航準備等を行います。
10 月
海外農業研修に参加するにあたっての語学や体力づくりを行います。
11 月
12 月
2016 年 1 月
2月
出 発時講習 ・渡航 2 月下旬 或いは 3 月下 旬
東京に集合し、出発時講習を行い、グループ全員で渡航します。
3月
アプ レンテ ィスシップ は 、アグ トレ・ マイ レー ジ制 度 (P 2 2 .及 びホ ー ムペー ジ参 照 )を 利 用 す
ること で 、研 修 参 加 費 の 負 担 を 軽 減 する こと ができ ます 。
帰国後について
海 外 農 業 研 修 事 業 に 参 加 し た 皆 さ ん は 、さ ま ざ ま な 舞 台 で 活 躍 し て い ま す 。異 国 で の 経 験 が 、
その後の人生にどのように生かされるか、海外での新しい出会いが、どのような発展を見せ
るかは人それぞれです。しかし、参加者が異口同音に「参加してよかった!」と言うのは、
海 外 農 業 研 修 で は 努 力 す れ ば 道 が 開 か れ 、頑 張 れ ば 結 果 が 出 る と い う 充 実 感 が あ る た め で す 。
ここでは、海外農業研修に参加した方の帰国後の進路や、協力活動を紹介します。
◆帰国後の進路
【無料職業紹介所】
帰 国 す る 研 修 生 の 就 職 支 援 た め に 、 無 料 職 業 紹 介 所 を 設 置 し て お り ま す 。 こ こ で は 、 JAEC
に求人情報を登録した会社(主に農業)を研修生に紹介、就職の仲介をしています。
≪海外研修を経験した方は以下のような分野で活躍しています≫
研修生の帰国後の進路
農業関連
農業(後継・新規就農)、農業法人、農業団体、農業教育機関、公務員、農協、
企業(貿易関係、環境調査関係、生物化学、種苗、乳製品加工、農業福祉など)など
農業外
国 際 協 力 機関 、 公 務員 ( 県職 員 等 )、福 祉 、 保育 、 食品 加 工 業 、食 品 販 売業 、 飲食 店 、 営 業、 機 械
業、卸売業、出版、写真など
その他
青年海外協力隊、留学、海外研修、代議士など
≪近年の研修生が就職した企業・組織・農場です≫
企業名(順不同)
株式会社野菜くらぶ、有限会社グリーンサムシード、株式会社山田農園、株式会社みやぎ農園、
有限会社らんの里沖縄、おおむら夢ファーム・シュシュ、
有限会社エイチアンドエルプランテーション、全農長野八ヶ岳牧場、有限会社レチェール・ユゲ、
株式会社チーズ工房白糠酪恵舎、シックス・プロデュース有限会社、曾我の屋農興株式会社、
有限会社安曇野ファミリー農産、紀州観音山フルーツガーデン
トキタ種苗株式会社、雪印種苗株式会社、Syngenta、インコテックジャパン株式会社、
株式会社誠和、井関農機株式会社、株式会社コーンズ・エージー、
国分株式会社、三井物産アグロビジネス株式会社、株式会社ハクサン、ケンミン食品株式会社、
万田酵素株式会社、ワタミ株式会社、株式会社ミツハシ
JA 全農、日本政策金融公庫農林水産事業部、全国酪農業協同組合連合会、
全農畜産サービス株式会社、独立行政法人農畜産業振興機構、株式会社船井総合研究所、
日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会、名城大学
フレネット HIBIYA、横浜丸中青果株式会社、渡辺パイプ株式会社、
株式会社アシストシステム研究所、株式会社あこべる他
◆ OB/OG の 繋 が り 【 国 際 農 友 会 】
海 外 農 業 研 修 を 経 験 し た 方 は 、世 界 各 地 で 活 躍 を し て い ま す 。そ ん な O B / O G を つ な ぐ 役 割
をしているのが、研修同窓会組織「国際農友会」です。
国 際 農 友 会 は 、海 外 農 業 研 修 で 生 ま れ た 研 修 生 同 士 の 交 流 の 横 糸 を 、世 代 を 超 え る 縦 糸 に
織 り 込 ん で い く こ と で 、こ れ ま で に な か っ た O B / O G を 繋 ぐ 活 動 を 幅 広 く 展 開 し て い く こ と を
目 的 と し 立 ち 上 が り ま し た 。さ ら に は 、海 外 研 修 を 目 指 す 若 者 の 夢 を バ ッ ク ア ッ プ す る た め
に、サポート資金運営や啓発活動を行っています。
海 外 研 修 の O B / O G は ユ ニ ー ク で 、バ イ タ リ テ ィ ー に あ ふ れ て い ま す 。そ し て 、海 外 で の 苦
楽を理解できる同士として、長く付き合って行くことができる大切な仲間になります。
海外農業研修が教えてくれたこと
アメリカとヨーロッパ、それぞれの農業研修を経験した OB の声をご紹介します。
アメリカ
大内盛勢さん(平成 19 年度 アメリカ・コンビネーションコース)
◆海外農業研修に参加したきっかけは?
幼少時代からどうしても海外で生活していろんな文化を学び
たいという強い思いがあり、語学と働くスキル両 方が学べると
ころに魅了され海外研修を決意しました。
◆海外農業研修の経験について教えてください
花(鉢物)専攻でアメリカ・ロサンゼルス近郊の
San Gabriel Nursery で研修しました。研修先はカリフォルニア
でも大きな園芸店で花や植木さまざまな植物を生産販売して
います。主に研修中は果物・花の苗木の担当で農場での植物の
管理お店での接客までさまざまな作業をしました。日本では環境
や文化は違うにしても何事にも熱心に取り組むことが大事。
やはり人とのつながりはどこの国でも重要です。
『熱い思い』夢 や希望を持って何事にもチャレンジするというこ
とを学びました。そして多くの出会いがあり今でも交流があります。
さまざまな経験からこれからの未来へ夢・希望そして『熱い思い』を持って仕事に取り組むことが出来ています。
◆研修に行こうと思っている人へメッセージをお願いします
新たな扉を開くのは自分の手。日本という枠の外へ飛び出してみよう!そこには素晴らしい新しい世界が待っ
ています。さまざまな出会い交流・豊かな文化・生きた語学に触れるそんな素晴らしい研修を一人でも多く方に
体験してほしいです。
ヨーロッパ
上原和博さん(平成 20 年度 デンマーク・プラクティカルコース)
◆海外農業研修に参加したきっかけは?
私が海外研修をしたのは、大学で得られた知識だけでは満足
できず、実際に五感を使って、酪農業の生産現場を見たいという
気持ちと、酪農先進国デンマークがどんな経営をしているかと
いう強い好奇心があったからです。
◆海外農業研修の経験について教えてください
それぞれの農家が自分の仕事に対して高い意識、誇りを持って
いることが非常に印象的でした。研修を通して哺乳、
搾乳、給餌、トラクターでの圃場作業など様々な経験をす ること
ができたと同時に、多くの失敗と後悔がありました。
そこで学び得たものはかけがえのない財産になっています。
研修後、再渡航し、有機農法が行われている別の農場で研修することで、異なる視点で経営を見ることもできま
した。残念だったことは日本での酪農業がこういうものだという判断基準であるものさしが自分の中にできてお
らず、良し悪しを相対的に比較できなかったことです。これから農業に関わっていく上で確固としたものさしを
作っていけたらよいと思っています。
◆研修に行こうと思っている人へメッセージをお願いします
みなさんは‘夢’をもっていますか?農業をしてみたい、海外の文化に触れてみたい、動機は何であれ興味がわ
いたら実際に行動に移し、チャレンジしてみること。それが夢をかなえる第一歩だと思います。
応募資格と募集人数
各研修コースの応募資格は以下の通りです。
(1) 日本国籍を持つ独身男女で、明確な研修目的を持つとともに、基礎的農業知識や農業経験、英語
の初歩的素養を有し、心身共に健全である者。
また、現在治療中の怪我や病気(精神的疾患を含む)がある者は渡航までに完治が見込めること。
その場合、医師の診断書を提出すること。
※なお、過去に椎間板ヘルニアと診断されたことがある者は、海外農業研修が可能である旨の医師の診断書を提出す
ること。
(2) 普通自動車運転免許を所有する者。
但し、事前講習までに取得可能な者はその限りで無い。
※畜産、野菜、畑作、落葉 果樹においては、農業機械を使用する事があるため、大型特殊運転免許 (農耕車限定含む)
を取得していると有利です。
※AT 限定の場合、渡航までに限定を解除する事。
※アプレンティスシップの場合は、実習開始までに普通自動車運転免許(MT)を所有する事。
(3)
次の表の各コースの資格条件に該当する者
研修コース
アメリカ・
コンビネーション
渡航時年齢
学歴等
募集人数
高 等 学 校卒 業 、ま た は同 等 以上 の 学 力を 有 する 者
70 名
(2014 年 3 月)
満 19 歳~29 歳
2 年 以 上 の 農業 教 育 及 び農 業経 験 を 有 す る者 、 或
アメリカ・
プラクティカル
21 歳~35 歳
い は 5 年 以上 の 農業 経 験を 有す る 者 で、 日 常会 話
に 支 障 な い 英 語力 ( TOEFL iBT *80 点 以 上 )を 有
若干名
す る 者 ( * TOEIC750 点 相 当 の ス コ ア と な り ま す )
高 等 学 校 卒 業後 、 2 年 以上 の農 業 教 育 ( 畜産 学 に
デンマーク・
プラクティカル
関 す る 課 程 )を 受 け て いて 十分 な 農 業 経 験を 有 す
満 19 歳~29 歳
る 者 。 ま た 、農 業 教 育 機関 を卒 業 し て い る者 は 畜
3名
産 業 に 就 業 して い る こ と。 尚、 農 業 教 育 卒業 後 3
年 を 経 過し た 者は 不 可。
ドイツ・
プラクティカル
満 19 歳~30 歳
高 等 学 校 卒 業後 、 2 年 以上 の農 業 教 育 を 受け て い
て 、 か つ十 分 な農 業 経験 を 有す る 者
10 名
高 等 学 校 卒 業後 、 2 年 以上 の農 業 教 育 を 受け て い
スイス・
プラクティカル
満 19 歳~30 歳
て 十 分 な農 業 経験 を 有す る 者
な お 、 農 業 教育 機 関 卒 業後 、 1 年 以 上 農 業外 の 産
7
業 に 従 事し た 者は 不 可
オランダ・
プラクティカル
満 19 歳~26 歳
各コース資格年
ア プ レ ンテ ィ スシ ッ プ
齢より 1 年後の
範囲
高 等 学 校 卒 業後 、 2 年 以上 の農 業 教 育 を 受け て い
て 、 か つ十 分 な農 業 経験 を 有す る 者
各 コ ー スに
準ずる
12
15 程度
※表中の「農業教育」とは 農業大学校、農業専科大学、四大農学部 (あるいはそれに準ずる学部)、専門学校等の教
育機関における履修を指す。
≪応募について≫
海外研修への応募には二つの方法があります。
1 .【 推 薦 応 募 】
出 身 (ま た は 就 農 予 定 )の 都 府 県 知 事 、ま た は 、 JAEC が 認 め る 団 体 長 注
る応募
1)
の推薦によ
* 注 1) JAEC が 認 め る 団 体
酪農学園大学、帯広畜産大学、拓殖大学北海道短期大学、北里大学獣医学部、東京農業大学、
公益財団法人北海道農業公社、東京国際農業者協会、
2 .【 一 般 応 募 】
参 加 者 自 身 が 直 接 JAEC に 申 し 込 む 応 募
☆推薦応募と一般応募の違いについて
推 薦 応 募 の 場 合 、推 薦 を 得 る た め の 手 続 が 必 要 と な り ま す 。ま た 、J A E C の 選 考 に お
いては、筆記試験が免除されます。
推 薦 応 募 か 一 般 応 募 か に よ っ て 待 遇 や 研 修 内 容 が 異 な る 事 は あ り ま せ ん が 、既 に 具
体 的 な 就 農 計 画 を お 持 ち の 方 や 、研 修 参 加 後 に 出 身 地 で の 活 動 を 考 え て い る 方 々 に は
推薦応募をお勧めします。
応募から出発までの流れ
(※○ページに図解も載っているので参照して下さい)
1.手続
①ホームページか
らプレエントリー
(基本情報の登
録)
②申込書類を
メールで受け取り、
必要事項を記入
推薦応
一般応
③各県(団体)窓口へ
④JAEC へ
申
込
完
了
(1)プレエントリー(申込書入手)
ホ ー ム ペ ー ジ( h t t p : / / w w w . j a e c . o r g / )よ り 事 前 登 録【 プ レ エ ン ト リ ー 】を 行 っ て く
だ さ い ( 図 ① )。 登 録 さ れ た 方 に は 申 込 書 及 び 健 康 診 断 書 を E メ ー ル に て お 届 け し ま す
( 図 ② )。 E メ ー ル を お 持 ち で は な い 方 に は 郵 送 を い た し ま す 。
原 則 と し て 、メ ー ル の 場 合 は 平 日 3 ~ 4 日 以 内 に 、郵 送 の 場 合 は 1 ~ 2 週 間 以 内 に 申 込
書送付となりますので、日数に余裕をもってご登録下さい。
なお、プレエントリー自体は研修参加の「応募」ではありませんのでご注意下さい。
(2)応募
プ レ エ ン ト リ ー で 受 け 取 っ た 申 込 書 類( メ ー ル 添 付 書 類 )を プ リ ン ト ア ウ ト し 、必 要
事 項 を 記 入 の 上 、以 下 の ど ち ら か の 窓 口 へ 提 出 し て 下 さ い 。そ れ を 以 て 申 込 の 完 了 と な
ります。
●推薦応募の場合 → 各県(団体)窓口へ提出(図中③)
● 一 般 応 募 の 場 合 → JAEC へ 提 出 ( 図 中 ④ )
2.応募〆切
●推薦応募の締め切り
例 年 7 月 中 旬 ~ 8 月 上 旬 に 設 定 さ れ て い ま す が 、都 府 県 及 び 推 薦 団 体 に よ り 異 な り
ますので、詳細については、県庁担当課及び団体窓口(本会ホームページ参照)に
お問い合わせください。
●一般応募の締め切り(必着)
平成 25 年 8 月 30 日(金)…全コース
3.選考試験
( 1 ) 選 考 試 験 前 に J A E C か ら 受 験 案 内 を 送 付 し ま す ( 9 月 2 日 以 降 の 発 送 と な り ま す )。
(2)選考時期及び会場
平成 25 年 9 月 16 日(月)、または、9 月 17 日(火)会 場 : 東 京 都 内
○推薦応募
・都道府県により、推薦を受けるための試験(筆記あるいは面接)を行う場合
が あ り ま す 。 推 薦 の 合 格 を 得 た 上 で 、 JAEC の 選 考 を 受 け る 手 順 に な り ま す 。
・選考内容は書類審査および面接です。
○一般応募
・ 選 考 内 容 は 書 類 審 査 、 筆 記 試 験 ( 英 語 、 農 業 、 作 文 )、 面 接 で す 。
※ 日 本 農 業 技 術 検 定 3 級 以 上 を 取 得 し て い る 方 は 、筆 記 試 験 ( 農 業 ) を 免 除 し ま す
ので、証明書類のコピーを申込み時に提出して下さい。
(3)選考費
・推薦応募の場合
8,000 円
・一般応募の場合
13,000 円
費用は選考当日に納めていただきます。
4.合否通知
平 成 2 5 年 9 月 2 7 日 ( 金 ) に 合否通知を発送します。
5.事前講習
合格に際して、個別に事前講習の案内を送付いたします。
事 前 講 習 で は 、海 外 農 業 研 修 プ ロ グ ラ ム の 説 明 、渡 航 書 類 作 成 、海 外 農 業 研 修 に 関 す る
各 種 ワ ー ク シ ョ ッ プ 、外 国 語 の 集 中 学 習 、そ し て 、渡 航 に 当 た っ て の 心 構 え の レ ク チ ャ
ーや体力トレーニング等を行います。
○アメリカ・コンビネーションコース
講 習 時 期 : 平 成 25 年 11 月 上 旬 ~ 11 月 中 旬 ( 15 日 間 )
講習会場:日本農業実践学園(茨城県)と大分県内の施設を予定
○ヨーロッパ・プラクティカルコース
講 習 時 期 : 平 成 25 年 10 月 中 旬 ~ 下 旬 ( 15 日 間 )
講習会場:日本農業実践学園(茨城県)を予定
○アメリカ・プラクティカル・コース
講習期間:任意の2日間(合格者に後日お知らせします)
講 習 会 場 : オ リ ン ピ ッ ク セ ン タ ー (東 京 都 )を 予 定
参加費
アメリカ・コンビネーションコース、ヨーロッパ・プラクティカルコース 98,000 円
アメリカ・プラクティカルコース
10,000 円
この参加費は、講習中の滞在費、食費、団体保険料、事務管理費、その他(通信費や講習関連費用 )
に充てられます。合格通知と共にお送りする納付案内に従い、講習開始 4 日前までに指定銀行口座に振
込納付していただきます。
6.待機期間
事 前 講 習 後 か ら 出 発 時 講 習 ま で の 期 間 を 待 機 期 間 と 称 し 、研 修 参 加 者 は 各 自 で 渡 航 の 準
備(語学学習や農場実習など)を行います。
これ際して、本会からは以下のサポートを行います。
語 学 学 習 : 各 国 語 学 講 師 に よ る 定 期 的 な 指 導 。( ヨ ー ロ ッ パ ・ プ ラ ク テ ィ カ ル コ ー ス の
み)
農 家 実 習 : 実 習 経 験 に 不 安 の あ る 方 に は OB・ OG 農 家 を 中 心 に 実 習 先 を 紹 介 。
7.出発時講習~渡航
出発日に合わせて数日間の出発時講習を行い、最終手続きを終えて渡航します。
○ヨーロッパ・プラクティカルコース
○アメリカ・コンビネーションコース
平 成 26 年 2 月 下 旬 の 7 日 間 ( 語 学 学 習 含 む )
平 成 26 年 3 月 下 旬 の 3 日 間
参加費:アメリカ・コンビネーションコース
ヨーロッパ・プラクティカルコース
15,000 円
55,000 円
この参加費は、講習中の滞在費、食費、団体保険料、事務管理費、その他(通信費や講習関連費用 )
に充てられます。合格通知と共にお送りする納付案内に従い、講習開始 4 日前までに指定銀行口座
に振込納付していただきます。
8.その他
○ ア メ リ カ・コ ン ビ ネ ー シ ョ ン コ ー ス に つ い て は 、米 国 入 国 査 証 取 得 の 際 に 米 国 大 使 館
に お け る 面 接 が 義 務 付 け ら れ て い る た め 、 出 発 時 講 習 よ り 3~ 4 週 間 ほ ど 前 ( 3 月 上
旬)に一度東京に集まり、面接を受けていただく必要があります。
○アプレンティスシップについては、以下のとおりオリエンテーョンを行ないます。
ま た 、渡 航 が 再 来 年 の 3 月 に な り ま す の で 、
「 5 . 事 前 講 習 」に つ い て は 翌 年 、次 年 度 参
加の研修生と合流して行います。
「 6 . 待 機 期 間 」に つ い て も 同 プ ロ グ ラ ム の 研 修 生 は 長
期になりますので、期間を活かした農場実習や語学学習により準備を進めます。
オリエンテーション
参加費
平 成 26 年 2 月 下 旬 の 3 日 間
13,000 円
説明会への参加について
海外研修について、さらに詳しく知りたい、直接話が聞きたいという方は、
本会スタッフの行う事業説明会にご参加下さい。説明会の場所や日時は、随
時本会ホームページ(http://www.jaec.org)にてお知らせいたしますので、ご
確認ください。右下 QR コードもご利用ください。
研修に必要な経費
(1) 研修参加費について
研修参加費
研修コース
(派遣期間)
金額
ア メ リ カ・
96 万円
コ ン ビ ネー シ ョン
( 約 1 9ヶ 月 間)
現地実習手当で賄
含 ま れ ない も
含 ま れ るも の
うもの
の
査証申請に要する費用、移
生 活 費、基 礎学 習 費 、
動バス代、往路航空賃、帰
移 動 費、専 門学 習 費 、
国時研修に要する諸経費、
研修旅行費、復路航
事 務 管 理費
空 賃 、 現地 管 理費 等
査証申請に要する費用、移
ア メ リ カ・
プ ラ ク ティ カ ル
( 6 ヶ 月~ 1 8ヶ 月 )
要問合せ
動バス代、往路航空賃、帰
( 渡 航 期間 に よる )
国時研修に要する諸経費、
事 務 管 理費
デ ン マ ーク ・
現地到着時小
遣*1
113 万円
プ ラ ク ティ カ ル
海外旅行傷害
( 約 1 3ヶ 月 間)
保 険 料 *2
生 活 費 、移 動 費、
ドイツ・
114 万円
プ ラ ク ティ カ ル
( 約 1 3ヶ 月 間)
査証申請に要する費用、移
セ ミ ナ ー参 加 費
動バス代、往復航空賃、各
研 修 旅 行費 等
種セミナー参加費一部、帰
スイス・
国時研修に要する諸経費、
93 万円
プ ラ ク ティ カ ル
事 務 管 理費
( 約 1 3ヶ 月 間)
オ ラ ン ダ・
128 万円
プ ラ ク ティ カ ル
( 約 1 3ヶ 月 間)
各 コ ー ス・
5 万円
ア プ レ ンテ ィ ス
事務管理費
シップ
※ アプレンティスシップは渡航が再来年の為、次年度の研修参加費が適用となります。対象者には別途通知を致します。
(研
修参加費の納入時期についても次年度要領に準じます。)
なお、翌年は研修参加費からこの 5 万円が差し引かれます。
(2) 研修参加費の納入方法
事前講習中に専用振込用紙を配布して案内しますが、以下の期日までに振込納入していただきます。
期
日:
納付先:
平成 25 年 12 月 25 日(水)
公益社団法人 国際農業者交流協会
みずほ銀行蒲田支店 普通預金 3151510
(3) 辞退した場合のキャンセル料について
渡航前に個人的な理由により研修を辞退または延期した場合は、それまでに要した費用(実費)を請求し
ます。
(4) 現地到着時小遣い (*1)
基本的に現地研修中の小遣いや生活費は、農場実習中に支給される実習手当によって賄われますが、到
着時のオリエンテーションや語学学習中、また、農場配属後最初の実習手当が支給されるまでの間の分に
ついては、渡航時に用意していただく必要があります。その額は、派遣先国によって異なりますが、 3 万
円~5 万円程度です。
(5) 現地滞在中の保険について(*2)
●アメリカコースの場合
米国には国民皆保険が無く、現地で医療保険に加入ができないため、現地滞在に合わせて本会の
定める海外旅行傷害保険に加入して頂きます。保険料は月額1万円程度となる予定です。料金は確
定次第お知らせします。
●ヨーロッパコースの場合
現地の保険に加入をするため、海外旅行傷害保険への渡航前の加入は任意となりますが、死亡、
後遺障害、その他の広範囲の補償を必要とされる方には、別途紹介をしています。
保険に関する詳細な説明と案内は事前講習中に行います。
(6) 奨学金、助成金制度の利用について
JAEC の制度によって海外農業研修に参加することが確定した方で、一度に支出する金銭的負担の軽減を
望まれる方は、一定の資格条件を満たしていれば、以下の JAEC の奨学金制度や公的助成金を利用すること
ができます。
《農林中央金庫スカラーシップ》
農業経営への意欲・能力が高く、所定の書類を提出した者で同奨学金の選考委員会により選ばれた
者は、奨学金の給付を受けることができる。
給付額:20 万円/人
給付人数:各年 10 名を目安
《国際農業交流事業推進基金 研修生サポート資金》
国や地方自治体等の公的資金( 青年就農給付金や 就農支援資金等)の借受ができない方を支援する目的
で JAEC が研修生サポート資金(無利子の奨学金制度)を設けています。条件が整えば研修費用の一部( 1
人当たり最大 50 万円)に充てることができます。希望される方には事前講習中に詳細説明及び、申請手続
きを行ないます。
《公的資金の助成》
国並びに都道府県、市町村が実施している助成金等の制度〔就農支援資金、青年就農給付金(準
備型)、市町村が支援する海外研修助成金制度〕等を活用できる場合があります。
詳細については、推薦の都道府県或いは出身の都道府県、市町村にお問い合わせ下さい。
《各種教育ローン》
各金融機関で取り扱っている教育ローンを利用できる場合があります。詳しくは最寄りの金融機関にお
問合せ下さい。
アグトレマイレージについて
農業経験が足りない方に対し、海外農業研修にむけて実習経験を積んでいく制度です。1 日の農場実習を
1アグトレマイレージポイント【1amp】とし、国内の登録農家で実習を行った期間のポイントが加算され、
合計ポイントに応じた奨学金やその他特典が受けられます。また同時に、農家から実習期間に応じた手当(こ
づかい)の支給と、さらに海外研修費用に充てる為の積立金を受けることが出来ます。
当制度は研修希望者を応援する農家と国際農友会(研修生 OB 会)のバックアップにより成り立つ特別な研
修支援制度です。研修生として既に合格している、いないに関わらず、真剣に海 外農業研修にチャレンジし
ようという方で、渡航までの間に 3 ヶ月以上のまとまった期間、農家実習が可能な方であればどなたでも制
度利用は可能です。
制度利用のメリット
●海外研修に必要な農作業経験をじっくり積める
●海外研修に必要な資金が実習をしながら蓄えられる
・研修奨学金…25amp (1.class)ごとに 2 万円加算
・特別奨学金…ホップ、ステップ、ジャンプの各ステージ修了ごとに
プレミアム特典として付与

ホップステージ 75amp 以上=15,000 円

ステップステージ 150amp 以上=30,000 円

ジャンピングステージ 250amp 以上=50,000 円
(奨学金は、実習終了後、国際農友会から研修生が指定した口座に振り込まれます )
・研修積立金…2 万円/月 (配属農家の積立により実習終了時にまとめて支給)
・研修小遣い…2 万円/月(毎月配属農家より支給)
●研修参加を後押しする優遇がある
・その他の特典…研修生サポート資金の優先貸与、選考時の筆記試験や費用の免除 ※ 1
( ※ 1: 選考 前 希望 者 のみ 。 推薦 ・ 一 般応 募 によ り 選考 時 優遇 の 種 類は 異 なり ま す 。)
制度の活用について
≪A さんの場合≫
長野県と山口県の 2 軒の農家で、合計約 6 ヶ月の実習。
獲得アグトレマイレージポイント:150amp
 研修奨学金 12 万円
 特別奨学金 3 万円
合計 15 万円が付与されました。
さらに、月々の積立が 12 万円、小遣いが 12 万円貯まったことから、総額 39
万 円 を得ることができました。また、研修事 業を良く理 解したアグトレマイレー
ジ登録 農家 での実 習は、海 外 研修を目 的とした方 の意 欲を刺激する効 果もあ
りました。
アグトレ・マイレージ制 度 の利 用 に当 たっては、事 前 に登 録 をして頂 く必 要 が
あります。詳しくはお問い合わせください。
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