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パモジャ2011年6月号(PDF/417KB)

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パモジャ2011年6月号(PDF/417KB)
J
JI
IC
CA
Aタ
タン
ンザ
ザニ
ニア
ア事
事務
務所
所ニ
ニュ
ュー
ース
ス
2
20
01
11
1年
年6
6月
月号
号
INDEX
1)今月の 1 枚: 「粘土あそび」
2)JICA
(2)JICA inTanzania:「研修事業の今」
西村 恵美子 所員
in Tanzania :「研修事業の今」
3) クリコニ?:5月のできごと
4)タンザニアの JICho: 山本哲也所員
「鉄道の車窓から」
JICA の技術協力において、技術移転をめざす研修は重要
な事業です。研修は、タンザニアで実施する現地研修、他
国での第 3 国研修、日本での本邦研修が行われています。
(1) 今月の一枚: 『粘土あそび』
今月号では、今年度予定されている本邦研修の一覧の紹
介と、本年 2 月に「青年研修」として日本を訪問したタンザニ
ア人教諭からの寄稿です。
JICA では技術協力事業の一環として、開発途上国の人た
ち(主として、行政官や技術者など)を「研修員」として日本
に招へいして、日本の持つ経験や技術、知見を学んでも
らい、自国の課題解決に活かしてもらおうという取り組み
を行っています。タンザニアからも毎年約 100 人が「研修
員」として日本を訪れています。
今年度のタンザニア向け研修リストを以下の通り掲載しま
す。今年は東日本大震災の影響で延期や中止となったコ
上の写真は教員養成大学の生徒が、小麦粉粘土で遊んで
ースもありますが、全部で 74 のコースがタンザニア向けに
いる写真です。生徒は将来の幼稚園の先生たち。
割り当てられています。研修が様々な分野・内容にわたっ
日本の幼稚園ではよく遊ばれている小麦粉粘土ですが、タ
ていることが見て取れるかと思います。
ンザニア人にとっては初めての教材。最初はどうしていい
最近の研修事業の特徴としては、タンザニアで行われて
か分からず、恐る恐る触る姿も…。しかし、例としてニンジ
いる他の協力事業との相乗効果をはかり、技術協力プロ
ンを見せると「カロティー(ニンジン)!!」と叫び、続々と作
ジェクトのカウンターパートや関係者を研修に送ることが
り始めました。
基本になってきています。それによって、研修前後のフォ
アルファベットで自分の名前を作る生徒や野菜、果物を作
ローもできますし、研修の効果を高めることにつながると
る生徒、写真のようにアクセサリー、メガネ、タンコブ??を
考えています。
作って「先生見て見てー!」と子どものように喜ぶ生徒もい
また、帰国後もタンザニアと日本との協力関係や JICA と
ました。
のネットワークを維持していくことを目的として、日本での
タンザニアの幼稚園では識字教育が重視されており、遊び
研修に参加してタンザニアに帰ってきた研修生たちにより、
から学ぶという概念はほとんどありません。また、小学校で
1971 年に「JICA 帰国研修員同窓会(JATA)」が設立されて
も図工や美術の授業が無いところが多いのが現状です。
います。現在までにメンバーは約 1600 人を超え、年次総
創造力や工夫する力が足りないと言われるタンザニア人。
会、テーマ別ワークショップ、中学生エッセイコンテストな
きっと幼少期から、自分なりに作り出す経験が少ないので
ど幅広い活動を行っています。
はないでしょうか。学ぶきっかけや環境が整っていくことで、
少しずつではありますが、そのような力が培われていくの
ではないかと感じました。
(22-1 澤田亮 幼児教育隊員 タンガ)
JICA タンザニア事務所ニュース「パモジャ」2011 年6月号
2011 年度 本邦研修一覧 (予定)
分野
コース名
開始
終了
2011年5月
2011年7月
人
JICA セ
数
ンター
2
筑波
農業開発・農村開発
農協の組織と事業の強化
農業開発・農村開発
アジア・アフリカ地域 農家組織によるため池を利用した地域の水管理
2011年6月
2011年8月
1
四国
農業開発・農村開発
アフリカ地域「陸稲品種選定技術」
2011年7月
2011年11月
1
筑波
農業開発・農村開発
アフリカ地域 農民参加型用水管理システム/TICAD Ⅳフォローアップ
2011年7月
2011年9月
1
札幌
農業開発・農村開発
アフリカ地域(英語圏)稲作収穫後処理
2011年8月
2011年9月
1
東北
農業開発・農村開発
農業政策企画
2011年8月
2011年9月
2
筑波
農業開発・農村開発
サブサハラアフリカ地域稲作振興政策立案・実施・モニタリング
2011年8月
2011年10月
1
筑波
農業開発・農村開発
乾燥地における土地・水資源の適正管理と有効利用
2011年9月
2011年12月
1
中国
農業開発・農村開発
農業政策立案のための農業統計企画・設計
2011年10月
2011年12月
1
筑波
農業開発・農村開発
プロジェクトカウンターパート合同研修「灌漑排水のための施設管理・水管理」
2012年1月
2012年2月
1
筑波
農業開発・農村開発
ICTによる農業情報の活用技術
2012年1月
2012年4月
2
帯広
農業開発・農村開発
流域水管理に基づくかんがい排水
2012年2月
2012年8月
1
筑波
農業開発・農村開発
アフリカ地域 小規模水稲・普及
2012年3月
2012年10月
1
筑波
運輸交通
港湾開発・計画
2011 年 6 月
2011 年 8 月
1
横浜
運輸交通
港湾戦略運営
2011 年 10 月
2011 年 11 月
1
横浜
運輸交通
道路行政
2011 年 11 月
2011 年 12 月
1
東京
運輸交通
都市公共交通コロキウム
2012 年 1 月
2012 年 2 月
1
東京
都市開発・地域開発
アフリカ地域産業振興(一村一品)(A)
2011年5月
2011年5月
2
九州
都市開発・地域開発
参加型地域社会開発
2011年8月
2011年9月
2
中部
都市開発・地域開発
社会基盤整備における事業管理
2011年9月
2011年11月
1
横浜
都市開発・地域開発
地域開発計画管理
2011年10月
2011年11月
2
札幌
都市開発・地域開発
総合都市交通計画・プロジェクト
2011年10月
2011年12月
1
東京
都市開発・地域開発
開発途上国において導入、あるいは応用・開発可能な建設技術
2012年1月
2012年2月
1
横浜
資源・エネルギー
ガスタービン・石炭火力発電∼安定電力供給のためのメンテナンス技術向上∼
2011年5月
2011年6月
1
中国
資源・エネルギー
水力開発の促進
2011年6月
2011年7月
1
東京
資源・エネルギー
アフリカ地域 地熱エネルギー開発計画策定能力向上/TICADⅣフォローアップ
2011年6月
2011年7月
2
九州
資源・エネルギー
エネルギー政策(C)
2011年7月
2011年7月
1
東京
資源・エネルギー
東南部アフリカ電力プール機能増強
2011年9月
2011年10月
1
東京
資源・エネルギー
配電網整備
2011年9月
2011年10月
1
沖縄
資源・エネルギー
再生可能エネルギーによる持続的な地方電化の推進
2011年11月
2011年12月
1
東京
資源・エネルギー
太陽光発電導入計画支援(B)
2012年1月
2012年3月
1
大阪
資源・エネルギー
アフリカ地域別研修「リモートセンシング技術を活用した資源探査の基礎」
2012年2月
2012年3月
1
東北
水資源・防災
上水道技術者
2011年8月
2011年10月
1
札幌
水資源・防災
地震津波火山観測システムの運用・管理
2011年9月
2012年2月
1
中部
水資源・防災
上水道無収水量管理対策(漏水防止対策)
2011年10月
2011年12月
1
中部
水資源・防災
アフリカ地域都市上水道技術者養成
2011年11月
2011年12月
2
横浜
水資源・防災
統合的水資源管理
2011年11月
2011年12月
1
東京
水資源・防災
水道管理行政(B)
2012年1月
2012年2月
1
東京
ガバナンス
上級人事管理セミナー
2011年5月
2011年6月
1
東京
ガバナンス
ミレニアム開発目標の達成支援のための官庁統計の作成及び整備
2011年8月
2011年12月
1
東京
ガバナンス
国際税務行政セミナー(一般コース)
2011年8月
2011年10月
1
東京
ガバナンス
犯罪防止(刑事司法)
2011年8月
2011年10月
2
東京
ガバナンス
国際税務行政セミナー(上級コース)
2011年9月
2011年10月
1
東京
ガバナンス
英語圏アフリカ地域 地方行政改革プログラム
2011年10月
2011年12月
4
大阪
ガバナンス
税関行政
2011年11月
2011年12月
1
東京
ガバナンス
住民主体のコミュニティ開発(B)
2011年11月
2011年12月
1
東京
JICA タンザニア事務所ニュース「パモジャ」2011 年6月号
分野
コース名
開始
終了
人
数
JICA
センター
ガバナンス
警察情報通信
2012年1月
2012年2月
1
東京
ガバナンス
人事行政セミナー
2012年1月
2012年2月
1
東京
ガバナンス
交通警察行政研修
調整中
調整中
1
東京
教育
アフリカ地域 算数数学授業評価セミナー
2011年8月
2011年9月
2
東京
教育
サブサハラアフリカ地域 地方教育強化(SMASE-WECSA)
2012年1月
2012年2月
1
札幌
保健医療
HIV感染診断とモニタリングのための実験室検査技術
2011年6月
2011年7月
2
東京
保健医療
アフリカ地域 地域保健担当官のための保健行政
2011年6月
2011年8月
2
札幌
保健医療
地域保健システム強化 ∼日本の離島・へき地医療から学ぶ∼
2011年9月
2011年10月
2
九州
保健医療
アフリカ新生児 小児保健医療
2011年10月
2011年11月
1
大阪
保健医療
5S-KAIZEN-TQMによる保健医療サービスの質向上(B)
2011年10月
2011年11月
2
東京
保健医療
地域保健システム強化による感染症対策(B)
2012年1月
2012年3月
2
沖縄
保健医療
2012年1月
2012年1月
2
東京
保健医療
保健衛生政策向上
エビデンスに基づく公衆衛生学:保健政策と計画立案のための概念・アプロー
チ・ツール
2012年1月
2012年2月
2
沖縄
保健医療
次の10年に向けてのAIDSの予防及び対策
2012年2月
2012年3月
1
九州
社会保障
アフリカ障害者地域メインストリーミング研修(A)
2011年8月
2011年9月
1
東京
情報通信技術
保健医療分野におけるIEC活動
2012年3月
2012年6月
2
沖縄
情報通信技術
電子政府推進のためのシステム運用管理
アフリカ地域 持続可能な観光開発(自然及び文化観光開発)/TICAD Ⅳフォ
ローアップ(A)
アフリカ地域 持続可能な観光開発(コミュニティベースの観光計画立案)/
TICAD Ⅳフォローアップ
2012年3月
2012年6月
2
沖縄
2011年7月
2011年9月
2
沖縄
2011年8月
2011年10月
2
中国
民間セクター開発
アフリカ環インド洋経済圏貿易投資促進
2011年8月
2011年9月
1
兵庫
民間セクター開発
中小企業振興政策(D)
2011年9月
2011年9月
2
四国
民間セクター開発
アフリカ地域 中小零細企業の経営改善に向けた生産性向上
2011年11月
2011年12月
1
大阪
民間セクター開発
アフリカ産業振興政策
2012年1月
2012年2月
1
東京
経済政策
経済政策
2011年7月
2011年9月
1
東京
環境管理
円借款事業における環境社会配慮実務(A)
2011年6月
2011年7月
1
東京
環境管理
地方自治体における廃棄物処理(A)
2011年8月
2011年10月
2
兵庫
環境管理
ODAにおける環境影響評価(持続可能な開発のための環境アセスメント研修)
2011年11月
2011年12月
1
東京
環境管理
円借款事業における環境社会配慮実務(B)
2012年1月
2012年1月
1
東京
青年研修(教育)
初中等理数科教育コース
調整中
調整中
3
青年研修(教育)
青年研修
(保健医療)
青年研修 (農業開
発・農村開発)
職業訓練教育コース
調整中
調整中
2
母子保健実施管理コース[医療従事者対象]
調整中
調整中
2
農村振興コース
調整中
調整中
2
民間セクター開発
民間セクター開発
・・・「2010 年度 青年研修」参加者より・・・
Mr. Mosha は、キリマンジャロ山が見える場所に立つサンヤ・ジュウ中等学校の数学教師です。この中等学校には青
年海外協力隊の理数科教員も活動しています。
本年 2 月、約 3 週間、日本を訪問し、学校現場や教育機関にて様々な研修を受けました。帰国後は、教育に関わる協力
隊員がタンザニアの中等学校と協力して開催した「教授法向上のためのワークショップ」にも講師として参加をし、日本で
学んだことをタンザニア教員たちと共有しました。
My name is Zakayo Elifaison Mosha; I was born in
Moshi rural District at Kilimanjaro region. I am a
mathematics teacher at Sanya Juu Secondary School
and a graduate student at Iringa University College
2010 October in bachelor of education in mathematics.
I am also the deputy head of Sanya Juu Secondary
School. My expectation in the future years is to
continue with further studies especially in a master
course of education and public administration.
I was among the two Tanzanians who got chance to
JICA タンザニア事務所ニュース「パモジャ」2011 年6月号
other extra curriculum activities for example
mathematics club and chemistry club, etc.
¾
Punctuality of both teachers and students; In
Japan punctuality was highly observed in both
teachers and students, which makes all planned
activities be accomplished at the right time in
school schedule.
¾
Team teaching; this technique of teaching which I
observed in Japanese schools can also be used in
my school especially in teaching science and
mathematics subjects. When it is used effectively
With children of the primary school in Japan
it helps students to understand the subjects well,
hence improve performance at the school as well
participate in the training for young leaders for African
as national level.
countries in mathematics and science in Japan from
February 20th 2011 to March 10th 2011. In this training
In the workshop in Mtwara of JOCV, I learned much on
we studied many things in Japan especially in the field
computer skills especially for the preparation of
of education. What we concentrated much was an
students' reports of exams. Since I had a little
observation of science classes in elementary and junior
knowledge about preparation of student reports, this
high schools in Japan. Also we observed how team
workshop helped me to push up my computer skills on
teaching is performed in the classroom. Furthermore in
the preparation of them.
this training we learned much on how clubs are
organized in Japanese schools from elementary to
senior high schools.
The training in Japan was very organized and the
schedule was followed by trainees and trainers at the
maximum level of successful. In this training, I was
very impressed by the Japanese people with their
respect and honesty which they showed us all the time
when we were in Japan. Also I was very impressed with
the attractive environment of Japan, especially their
tendency of maintaining cleanliness of the environment
in schools and other places all the time.
In my training in Japan, there were many things in
which my school can be benefited, such as;
¾
How to establish and manage subject clubs and
At teaching skills workshop for secondary school teachers
All in all the training in Japan and workshop in Mtwara
gave me enough chance to widen my knowledge and
skills especially in the education.
JICA タンザニア事務所ニュース「パモジャ」2011 年6月号
(3) クリコニ?:5 月のできごと
【青年海外協力隊】 5 月 2-6 日:5S スキルアップ広域研修 @ウガンダ
5S 実践のためのスキルアップを目的とした広域研修がウガンダで開催され、
ウガンダ・ケニア・タンザニア・マラウイの計4カ国から5S に取り組む隊員とそ
のカウンターパートが参加、私も同僚の医師と共に研修を受けました。
今回の研修が初めての海外渡航となったカウンターパート。「組織作りの大
切さ」「具体的な計画の必要性」など多くの事を学んだと嬉しそうでした。
研修では、今後の活動に生かすためのアクティビティプランを作成し、他国
の取り組みをそのままあてはめるのではなく、自分たちに合った方法を共
に考え、計画立案できたことが一番の成果です。
今回の研修で得た成果を生かしもっと働きやすい職場、よりよい病院サービスを目指し、活動に取り組んでいきた
いと思います。 (写真は右がカウンターパート)
(21-4 山中隊員 看護師 ネワラ)
【青年海外協力隊】 5 月 9 日∼11 日:エイズ部会見学会@ムベヤ
タンザニアの NGO が実際に行なっている在宅ケア活動等を見学し、隊員の HIV/AIDS 対策活動の知識や技術
向上を図るため、清水真理隊員(Mbeya)の配属先である NGO、 KIHUMBE (Kikundi cha Huduma Majumbani
Mbeya)にて活動見学会を行ないました。
一日目は HBC(Home Based-Care)の活動見学、二日目は OVC(Orphans and Vulnerable Children)の活動見
学と HIV 陽性者の話しを聞く会、三日目は現地のバーで行なわれた予防啓発ボランティア(ピアエデュケータ
―)による予防啓発プログラムに参加、コンドームデモンストレーション(男性用、女性用)、母子感染について
の啓発活動を視察し、最後に VCT を見学しました。
一番印象に残っているのは陽性者と孤児や貧困者の家庭訪
問。一軒一軒家庭訪問をし、親身になって相手の話を聞くこと
によって見えてくる本人の問題や家庭内の複雑な問題、訪問
することで初めて分かる子供達が置かれている過酷な家庭環
境等、タンザニアの負の部分を垣間見たと同時に、やはり、教
育や支援の行き届かないところに 様々な
危険 が身近に
あると実感。そのような場所に地に足をつかせ精力的に活動
を行なう KIHUMBE のスタッフと、協力隊員との連携にも大い
に刺激を受けた見学会でした。
見学会で得た活動のヒントをそれぞれの任地へ持ち帰り、自身の活動に役立てれたらと思います。
(写真:スタッフと一軒一軒訪問し、話を伺う清水隊員)
(21-3 三浦隊員 エイズ対策 マサシ)
JICA タンザニア事務所ニュース「パモジャ」2011 年6月号
【保健人材開発強化プロジェクト】
5 月 16̶20 日:5S 指導者向けカイゼン研修@国立ムベヤリファラル病院
タンザニア国内の病院で最も「5S-カイゼン活動」が推進されている国立ムベヤリファ
ラル病院において、東アフリカで初?となる指導者向けカイゼン研修が行われました。
今回の研修は、5S 活動が定着しつつある国内の8つの病院に加え、ケニア、ウガン
ダ、マラウイの病院・保健省からも参加を募り、参加人数 45 名という大きな研修と
なりました。参加者たちは、講義と実習を通じ、意欲的にカイゼン(サービスの質と生産性の向上を目的とした問題
解決プロセス)手法を学びました。今後、彼らが各病院でカイゼン活動導入のための指導を行うことで、5S-カイゼン
活動が継続的に実施されることが期待されます。プロジェクトでは巡回指導等を通じて引き続き技術支援をおこなっ
ていきます。
(高橋志津専門家)
【第8次貧困削減支援借款】
5 月 19 日:交換公文(E/N)、貸付契約(L/A)署名式
タンザ二ア財務省キジャ次官と中川大使、勝田所長の間で、総額15億円を限度と
する円借款に関する交換公文(E/N)、貸付契約(L/A)がそれぞれ署名されまし
た。本件はタンザ二ア政府による「成長・貧困削減戦略」の実施を支援するために、
「一般財政支援(GBS)」(=政府全体予算への資金の直接供与)として世銀との協
調融資という形式で、タンザ二ア予算年度2010/11年度分として供与されるもの
です。借款によるわが国のGBS供与は今回で5回目となります。
なお、同時に今後5年間のGBS供与の枠組みに関するタンザ二ア政府と12のGBSドナーの間の「覚書」につ
いても署名がなされました。
(4)
(黒田企画調査員)
タンザニアの JICho:「鉄道の車窓から」
山本 哲也 所員
タンザニア(国内)での旅行 というと、皆さんはどんな交
通手段を思い浮かべるでしょうか?
移動時間をできるだけ短くするために飛行機を使った旅で
しょうか?それとも、現地の生活に馴染んだバスでしょう
か?はたまた贅沢な、運転手付きレンタカー?
では、寝台で 2 泊 3 日、鉄道の旅というのはいかがでしょ
う?
タンザニアとザンビアを結ぶタザラ鉄道(通称:タンザン鉄
道)は、タンザニアのダルエスサラームからザンビアのニ
ューカピリムポシまで 1,859km(北海道から鹿児島くらい
鉄道の旅での一番の楽しみは、何といっても駅弁。ここで
の距離)を 3 日かけて走ります。この鉄道は、ザンビアで
は駅弁ならぬ各駅で寄ってくる物売りからその都度買い、
採れる銅鉱石をタンザニアへ運び輸出するために中国の
援助で建設され、1975 年に完成しました。
列車内で景色を見ながら食するのが醍醐味。各駅に停車
JICA タンザニア事務所ニュース「パモジャ」2011 年6月号
する度に、飲み物や食べ物が入ったバケツを頭にのせた
しかし 23 両ほど
ママや少年少女たちが列車の横を駆け回り、窓にどっと
ある列車の中で
寄ってきて我先にと売り込みます。売っているものはと言
食堂車はたった 1
うと、バナナやすもも、カシューナッツからチキンにトマト、
両、ほんの 40 人
魚の丸焼き、キャベツ、ジャガイモ、米などさまざまで、そ
程度だけの席しか
れぞれの土地の産物や文化圏によって売っているものも
ないため、食堂車
変わってきます。次の駅では何を買って食べようか?なん
で食事をする人は
ていう楽しみも。
限られており、やはり乗客にとって各駅の物売りは重要で
食事はそれだけ?と心配になったあなた。いえいえ、タン
す。
ザン鉄道内には食堂車もあります。
お隣のコンパートメントの乗客などと通路で顔を合わす度
乗り込んだ当日の夕食では、チプシ(フライドポテト)、ワリ
に、笑みを交わしたり、挨拶したり。翌日には、駅で買った
(ご飯)、ウガリ、クク(鶏肉)、ニャマ(牛肉)など選択肢も
果物を交換し合ったり。長時間を同じ空間で過ごすうちに、
たくさんあったのですが、2 日目にはもう積んできた食料も
知らないおばちゃんまでもが一緒に旅をしている仲間のよ
底をついてしまったようです。
うに感じていたのは私だけでしょうか?
2 泊 3 日の長丁場を鉄道の中でどうやって過ごすのだろ
う?と当初は心配していた私も、窓から見える、まさに「世
界の車窓から」の景色や、空一面に広がるたくさんの星、
今まで食べた中で一番美味しかった食堂車のククの味、
なんだか懐かしいような「ガタンゴトン」と揺れる音に、10
時間も遅れて最終駅に到着したことも旅の一部として楽し
んでいました。
時間に追われる毎日を忘れ、時間を贅沢に使った旅もた
まには良いものです。
(5)カ リ ブ ・ ク ワ ヘ リ
∼ようこそタンザニアへ! お元気で、さよなら!∼
『アルーシャ工科大学』へ個別専門家 2 名が派遣さ
れ、タンザニアの灌漑技術者の育成にあたります。
∼ よ う こ そ ! タン ザ ニ ア へ ! ∼
タンザニアは、キリモ・クワンザ(農業第一)により緑の革
【勝見専門家より】
命を進めようとしていますが、国内で灌漑されている面積
私は農林水産省か らの派遣で、アフリカ長期勤務は3回
は約31万ヘクタール(灌漑適地全体の約1%)にすぎず、
目です。タンザニアは20年前に大使館に勤務し、経済協
土木及び灌漑技術者の育成が成功への鍵になっていま
力を担当しました。
す。このような状況に対して、技術者を育成するためアル
今回は JICA 個別派遣専門家として、アルーシャ工科大学
ーシャ工科大学に新たに灌漑コースを設立したところであ
の先生達に灌漑技術を教えることになり、若干、荷が重い
り、この灌漑コース充実のため、JICA は同大学に2名の
感もありますが、より多くのタンザニアの人々との出会い
灌漑専門家を派遣します。
を楽しみにしつつ、この国の自立と持続的発展には欠か
せない重要な支援であるという事を踏まえ、責任感とやり
JICA タンザニア事務所ニュース「パモジャ」2011 年6月号
がいを持ってやっていきたいと思いますので、よろしくお願
い致します。
【水見専門家より】
私も農林水産省からの派遣ですが、アフリカの大地を踏
むのは、今回が初めてです。
人口の増大、食料生産の確保、栄養バランスのとれた米
の生産、水田農業の拡大、そのための灌漑施設の整備と
技術の向上、そしてこれを担う同国技術者の養成。
これら一連のプロセスの一端に貢献できることを光栄に思
い ます。灌漑技術者の使命感と心意気と誇りも伝えてい
リレーエッセイ
∼Rafiki yangu 私の友だち in Tanzania∼
(21-4次隊 井上 雄一さん)
大家の孫娘のモディーは、
最近になってお話ができるようになりました。
いつも「ユーイチ」と呼んでくれます。
語学レベルが同じくらいなので、
意外と意思疎通ができたりしています。
しかし、確実にモディーの語学力は
アップしていっています。
いつか彼女の会話についていけなくなるのだろうか・・・。
きたいと思っています。
事務所の総務班に岩間所員が着任しました。
皆様、こんにちは。この度タンザニア事務所に赴任するこ
ととなりました岩間 創(いわまはじめ)です。10 年程前の
ウガンダ勤務以来、2 度目のアフリカ赴任です。タンザニ
アは私が JICA に入って初めて海外出張した地ですし、実
は人生最初のアフリカ体験をした国でした。今回のタンザ
ニア赴任ではスワヒリ語の習得を頑張りたいと思っていま
す。事務所では総務担当をさせていただくので、いろいろ
次回は、「ぼっけーかっこいいお兄さん」
バガモヨ 佐藤くんです!
な方々とお付き合いさせていただく機会があると思います。
今後ともよろしくお願いします。
∼ さよ う な ら! お 元 気 で ! ∼
タンザニア事務所にて総務を担当していました今
村所員が 6 月 24 日でタンザニアを離任します。
今後も、タンザニアの動きを興味をもって見続けていきた
い と考えます。関係者の方々には大変お世話になりまし
た。ありがとうございました。
2008 年 7 月より事務所の総務におりました今村誠と申し
ます。早いもので、このパモジャでカリブの原稿を考えて
いたころから、約 3 年が経過し、このたび帰国となりました。
入団時から希望していたタンザニアで、家族ともども、日
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パモジャ(Pamoja)編集部: 皆様からのご意見や、
きたことは良い思い出になります。この期間、期待された
Good な情報の提供をお願いします!
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[email protected]
役割を果たすことができたかは甚だ疑問ですが、事務所
☆★☆タンザ
★☆★ニア事務所:
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JICA
P.O.BOX
9450
Dar ★
es☆★
Salaam
の関係者、JICA 関係者に大きな事故が発生しなかったこ
Tel: :255-22-2113727-30、 Fax::255-22-2112976
本と違う不便さや、日本にはない良さを感じながら生活で
とは幸いでした。
http://www.jica.go.jp/tanzania/
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