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アニュアルレポート2011

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アニュアルレポート2011
アニュアルレポート 2011
2011年3月期
NTT DATA CORPORATION
アニュアルレポート
2011
〒135-6033 東京都江東区豊洲三丁目3番3号 豊洲センタービル
TEL : 03-5546-8202
URL : http://www.nttdata.co.jp/
Mov
o ing Forward
as One
Financial & Others
会社のデータ
(2011年3月31日現在)
Our Strategy
本社
主な海外拠点
NTT DATA INTERNATIONAL L.L.C.
〒135-6033
東京都江東区豊洲三丁目3番3号
45 West 36th Street, 7th Fl., New York, NY 10018, U.S.A.
Telephone: +1-212-588-8340
Tel : 03-5546-8202
Keane International, Inc.
100 City Square, Boston, MA 02129, U.S.A.
Telephone: +1-617-241-9200
設立年月日
Intelligroup, Inc.
5 Independence Way, Suite 220, Princeton, NJ 08540, U.S.A.
Telephone: +1-646-810-7400
1988年5月23日
“Moving Forward as One”
M.I.S.I. Co., Ltd.
>> お客様を取り巻くビジネス環境は急速な変化を続け、国境を越えたグローバル
競争の時代に突入しています。このような中、NTTデータグループは世界のグロー
バル IT 企業の中でトップ 5 入りを目指し、様々な変革に取り組んでいます。これら
142,520百万円
の変革の柱と なるのが、①グローバル化、②サービス化、③環境志向経営、の
事業年度
資本金
3 つです。
45 West 36th Street, 7th Fl., New York, NY 10018, U.S.A.
Telephone: +1-212-355-5585
The Revere Group, Limited
325 North LaSalle Street, Suite 325, Chicago, IL 60654, U.S.A.
Telephone: +1-312-873-3400
NTT DATA Asia Pacific Pte. Ltd.
4月1日から翌年3月31日まで
20 Cecil Street Equity Plaza, Singapore 049705
Telephone: +65-6536-1637
グローバル競争に勝ち残るべく急速に拡大しているNTTデータグループは、世界
全体で“One Team”として3つの柱に取り組むことで、グループシナジーを創出し、グ
北京NTT DATA系統集成有限公司
会計監査法人
ローバルトップ5を目指します。
(中国)
有限公司と合併し、新生
「恩梯梯数据
(中国)
有限公司」
となります。
(注)2011年12月を目処に恩梯梯数据
中国北京市朝陽区曙光西里甲5号鳳凰置地広場A座写字楼8層
有限責任 あずさ監査法人
Telephone: +86-10-8285-6466
NTT DATA (Thailand) Co., Ltd.
従業員数の推移
7th Floor, 946 Dusit Thani Building, Rama 4 Road, Silom, Bangrak,
Bangkok 10500, Thailand
Telephone: +66-2636-2772
(人)
Globalization
グローバル化
50,000
NTT DATA Malaysia Sdn. Bhd.
No. 43000, Persiaran APEC 63000 Cyberjaya, Selangor Darul Ehsan, Malaysia
Telephone: +60-3-8318-7009
40,000
NTT DATA Vietnam Company Limited
Room 401, V-Tower, 649 Kim Ma Str., Ba Dinh Dist., Hanoi, SR. Vietnam
Telephone: +84-4-3766-7973
グローバル化するお客様へのサービス提供能力を強化し、お客様とともにさらなる飛躍を遂げるため、グローバル展開を
Vertex Software Pvt. Ltd.
30,000
加速しています。
AG Technology Park, Server Space, Off. ITI Road, Aundh, Pune - 411007, India
Telephone: +91-20-6604-1500
M&Aの推進により、北米や欧州に加え南米などへのカバレッジ拡大を行うと同時に、Global One Team化などによる事業
連携の推進、オフショアリソースのさらなる活用といったグループシナジーの創出により、グローバル体制を確立・強化しています。
Extend Technologies Group Holdings Pty Ltd
20,000
5 Florence Street, Newstead, QLD 4006, Australia
Telephone: +61-7-3308-9400
拠点のある国
拠
NTT DATA EUROPE GmbH & Co. KG
グローバルマーケット
グ
Immermannstraße 40, 40210, Düsseldorf, Germany
Telephone: +49-211-16470-90
10,000
オフショア開発拠点
オフショア開発
EMEA
itelligence AG
0
China
Americas
連結ベース
連
単体ベース
単
2007
2008
2009
2010
2011
22,608
8,324
23,080
8,550
31,739
9,230
34,543
9,670
49,991
10,139
(注)当
(注)当社からの出向者を含めず、
当社への出向者を含めて記載しています。
Königsbreede 1, 33605 Bielefeld, Germany
Telephone: +49-521-9144-80
Cirquent GmbH
Zamdorfer Straße 120, 81677 München, Germany
Telephone: +49-89-9936-0
APAC
NTTデータはインターネット上のホームページで情報を提供しています。
URLアドレスは
グローバルトップ5を目指す
日本語 http://www.nttdata.co.jp/
英語 http://www.nttdata.com/
このアニュアルレポートに掲載されているサービスおよび商品などは、
(株)NTTデータあるいは、各社の登録商標または商標です。
MOVING FORWARD AS ONE
57
Ser vices
サービス化
情報システムの高度化・複雑化、低価格化の要望、納期短縮の要請などシステムインテグレーション
(SI)
ビジネスを取り巻く環境が
変化する中、お客様の多様なニーズに対応するため、SI中心のビジネスモデルから、サービス、ソフトウェア事業を強化した事業
構造への転換を進める
「3本の矢」
を推進しています。サービス事業については、すでに当初目標であった30%を達成しており、
今後は40%を目標に取り組んでいます。
「3本の矢」
のさらなる推進
2008 年 3月期実績
20%
SI
75%
ソフトウェア
5%
お客様の要望多様化への対応
サービス
2011年 3月期実績
目標
30%
40%
65%
50%
5%
10%
Environment
環境志向経営
環境メッセージとして「地球ソリューション。」を掲げ、
「Green of IT」
と
「Green by IT」の双方により自らの環境負荷低減は
もとより、ITを通してお客様や社会の環境負荷を低減していく環境志向経営を推進しています。アクションプランの実施により、
2013年3月期までに「お客様・社会のCO2排出量を年間150万トン削減」する目標を掲げています。
地 球ソリュー ション。
∼IT で、地球環境の課題を解いていく
ITを通して、お客様・社会全体の
グリーン化に貢献します。
Green of IT
情報システムそのものの
環境負荷低減
自社グループのグリーン化をすすめ、
地球環境に貢献します。
アクションプラン
社員一人ひとりが環境について考え、
積極的に貢献します。
Green by IT
情報システムによる
環境負荷低減
中期目標: 2013年3月期までにお客様・社会のCO2 排出量を年間150万トン削減
MOVING FORWARD AS ONE
1
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
ANNUAL REPORT 2011
CONTENTS
What is NTT DATA?
NTTデータとは
3
連結財務数値の推移
8
President’s Message
社長メッセージ
10
Q&A: 社長インタビュー
12
Special Feature
特集:グローバル化の推進
Moving Forward as One
20
Review of Operation
32
カンパニー別の営業概況
パブリック&フィナンシャルカンパニー
33
グローバルITサービスカンパニー
34
ソリューション&テクノロジーカンパニー
35
36
役員紹介
Financial & Others
財務セクション
38
組織機構改革
54
主要な子会社および関連会社
55
投資家情報
56
会社のデータ
57
本アニュアルレポートより、ウェブサイトによる情報開示を充実しています。
NTTデータグループのコーポレート・ガバナンス、CSR、研究開発、詳細な財務情報については、
以下のサイトに掲載しています。
コーポレート・ガバナンス報告書
http://www.nttdata.co.jp/corporate/ir/library/ga/index.html
NTTデータの技術力
http://www.nttdata.co.jp/tech/index.html
CSR(企業の社会的責任)
有価証券報告書
http://www.nttdata.co.jp/corporate/ir/library/asr/index.html
http://www.nttdata.co.jp/corporate/csr/index.html
(注)このアニュアルレポートに記載のグラフや表における年度表記については、特に記載のない限り、
「2011」
は2011年3月期を示しています。
見通しに関する注意事項
本アニュアルレポートには、NTTデータグループの将来についての計画や戦略、業績に関する予想および見通しの記述が含まれています。これらの記述は過去の事実ではなく、当社
グループが現時点で把握可能な情報から判断した仮定および確信に基づく見込みです。また、経済動向、情報サービス産業における激しい競争、市場需要、税制や諸制度などに係るリスク
や不確実性を際限なく含んでいます。したがって、これらの業績見通しのみに過度に依存されないようお願いいたします。実際の業績は当社グループの見込みと異なるかもしれないことを
ご承知おきください。
2
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
What is NTT DATA?
NTTデータとは
グループビジョン、ブランドメッセージ
「世界的視野とスケールで、ITを使って社会を変革する」
というグループビジョンは、2005年に、
「NTTデータグループが10年後に目指すべき姿」
として、経営陣や社員が議論を重ねて策定したものです。
ブランドメッセージ
「変える力を、ともに生み出す。NTT DATAグループ」
には、お客様とともに変革を実現するパートナーでありたい、
また、グループの総力を結集してお客様の変革のための新しい価値創造を行っていく、という強い決意を込めています。
NTTデータの歩み
1967年、日本電信電話公社の中に当社の前身であるデータ通信本部が発足しました。これを「第一の創業」とすると、NTTデータ
通信
(株)
としてNTTから独立した1988年が
「第二の創業」
でした。また、創立20周年に当たる2008年の
「第三の創業」
を経て、現在は、
お客様とともにITを通じて社会の変革を実現する
「Global IT Innovator」への進化を遂げようとしています。
2011
2010
2
01
2009
200
2008
200
2007
2
00
• 米 Keane International, Inc.を子会社化、NTTデータグループ連結社員数約50,000人に
200
06
• 米 Intelligroup, Inc.を子会社化
2005
2004
20
4
• カンパニー制を導入
2003
2002
• 創立20周年
2001
• 連結売上高1兆円を達成
200
00
1999
• 情報セキュリティ管理の国際規格「BS7799」の認証を国内で初取得
1998
199
• 東京証券取引所市場第一部指定
•「ISO14001」認証取得
199
97
• 東京証券取引所市場第二部上場
1996
• 株式会社NTTデータに社名変更
1995
• 1993年度デミング賞実施賞受賞
•「ISO9001」認証取得
1994
• 伊Value Team S.p.A.を子会社化、南米市場への事業拡大の足掛かりを獲得するとともに、
南欧・地中海領域にカバレッジを拡大
• Global One Team発足
1993
1992
1991
1990
198
89
1988
1985
1981
1967
• 本社所在地を東京都江東区豊洲に移転
• システムインテグレータの登録認定
• NTTデータ通信株式会社として、NTTより分社・独立
• 日本電信電話株式会社(NTT)発足
• データ通信本部からデータ通信事業本部へ改組
• 超大型コンピュータDIPS-11モデル45開発
• 日本電信電話公社にデータ通信本部設置
MOVING FORWARD AS ONE
3
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
事業領域
お客様の個別ニーズに合わせてシステムを構築するシステムインテグレーション
(SI)
、インターネットなどのネットワークを基盤と
した種々の情報提供・情報処理サービスの提供、お客様の経営課題を的確に捉えたコンサルティング、大規模システムでノウハウを
培ったシステムサポートのほか、IT を活用した新しいビジネスモデルの提案など、幅広い領域でグループの総合力を活かしたトータル
サービスを提供しています。
事業内容
当社の特徴
主な類似企業
システム
インテグレーション
戦略立案
• NTTグループの中立性による社会インフラシステム、
• Accenture
• CSC
• IBM
• Unisys
システム企画
システム設計・建設
運用・保全
(決済系)
• 類似なし
決済系ネットワーク
(クラウド)
• Google
• salesforce.com
クラウドサービスなど
• Accenture
• IBM
• PwC
コンサルティング
業界
(標準)
共同利用型システムの構築力
• ナショナルプロジェクトなど超大規模システムの構築実績
• メインコントラクターとして多数のベンダを統率できるプロジェクト管理能力
• ハードウェアによらないマルチベンダでのシステム構築力
• コンサルティングから運用・保全までフルラインでのサービス提供
「CAFIS」など決済系ビジネスでの圧倒的な競争力
•「ANSER」
• ASP、セキュリティ、データセンタ事業などをフルラインでサービス展開
• システム構築能力、IT 戦略立案ノウハウに基づくシステムコンサルティング力
• 大規模システムで培った運用・保全ノウハウ
• 全国220ヵ所以上のサポート拠点
システムサポート
価値提供モデル
「変革の構想と実現」を提供します。
「変革の構想と実現」をどのように実現
NTTデータグループはお客様の変革パートナーとして、
していくかを表現したものが「価値提供モデル」<3D Value Cycle>です。変革を構想するInnovation Designing、ソリューションを
構築するSolution Developing、ソリューションの活用をサポートするPerformance Drivingの3つのDからなっています。
「活用」
「上流」
Performance Driving
Innovation Designing
お客様が 常にソリューションを
最大活用できるようにサポートし、
変革の成果を高めます。
変革パートナーとして、
3D Value Cycle
「つくり」
Solution Developing
4
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
様々なビジネスやサービスの
連携までを視野に、広く、深く、
構想を作り上げます。
高度なシステム構築力、
活用力により、お客様の
構想を具体化するための
ソリューションを構築し、
提供します。
NTTデータグループの強み
NTTデータグループは、社会インフラなどの大規模システム構築に強みを発揮する、日本最大の専業システムインテグレータです。
当社グループは、ITによる変革を通じてお客様に成功をもたらすことで、
「お客様満足度No.1」を追求しています。
中立性
技術力・信頼性
先見性
• 社会インフラシステム、
• ナショナルプロジェクトなどの
業界(標準)共同利用型
システムの構築
• ハードウェアによらない
マルチベンダ技術
超大規模システム構築実績
• 実績に培われた技術力
• 業界内で群を抜く財務基盤
• 業界横断的なビジネス展開から、
ITを活用した新しいビジネスモデルの創出
• 積極的なR&D
社会基盤インフラ
(中央府省向け大規模システム)
全国規模インフラ
(全国銀行データ通信システム)
業界横断型インフラ
(統合ATMネットワークシステム)など
世界最大規模のミッションクリティカルクライアントサーバーシステム
(NT Tドコモ i モードゲートウェイシステム)など
公共料金・税金などの決済ネットワーク
(マルチペイメントネットワーク)
「CAFIS」)など
総合決済ネットワーク
(「ANSER」
お客様からの評価
毎年実施している
「お客様満足度調査」では、2010 年 3 月期に調査開始以来目標としていた満足度評価値 7.0 を達成し、さらに、
2011年3月期は目標値の7.1を上回る7.3を達成するなど、お客様からの評価は継続的に向上しています。今後も、中長期を視野に
入れた全社マーケティング機能の強化などを通じて、お客様満足度のさらなる向上を目指します。
(CS評価値:点)
(評価目安)
非常に満足している
10.0
2011
目標値
7.5
7.1
7
1
7.0
7.3
7.0
6.7
6.5
6.0
6.1
62
6.2
6.8
6.3
5.5
おおむね期待している
水準に達している
5.0
4.5
全く不満である
0.0
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
MOVING FORWARD AS ONE
5
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
世界のITサービス市場規模
世界の IT サービス市場規模は 2010 年で約 7,850 億ドル(約 69 兆円)
です。このうち、最も大きいのが北米市場で全体の約 40 %、
次に、ヨーロッパ市場が約 30%、日本は 3番目で約 14%、残りが新興国市場となっています。
世界合計
1,000
785
800
西欧エリア
中・東欧エリア
単位:十億ドル
( )は世界合計に占める比率
944
北米エリア
600
400
200
232
(29.5%)
322
0
261
2010
(27.7%)
2010
2014
中東・アフリカエリア
11
14
(1.5%)
(1.5%)
2010
2014
アジア・太平洋エリア
(日本を除く)
2014
2010
日本
15
18
112
125
(8.1%)
(9.6%)
(14.3%)
(13.2%)
(1.9%)
2010
2014
2010
2014
2010
2014
91
391
(41.4%)
2014
中南米エリア
(1.9%)
63
(41.1%)
29
45
(3.7%)
(4.7%)
2010
2014
出典: ガートナー「2011年1Q版セグメント別ITサービス市場規模予測」海老名 剛、
2011年5月2日、暦年表示。
(注) ガートナーのデータ
(モデレートケース)
を基に当社にてグラフを作成しています。
世界のITサービスベンダランキング
NTTデータグループは、世界のグローバルIT企業の中でトップ5入りを目指す、という目標を掲げています。2010年のランキングでは、
当社グループは8位に位置しています。今後、グローバル化、サービス化、環境志向経営といった施策を加速させ、さらなる上位を
目指します。
(売上高順)
2010年 世界のITサービスベンダランキング
順位*1
ベンダ
1( 1 )
2( 2 )
3( 3 )
4( 4 )
5( 5 )
6( 6 )
7( 27 )
8( 9 )
9( 8 )
10( 7 )
IBM
Hewlett-Packard
Fujitsu
Accenture
Computer Sciences Corporation (CSC)
Lockheed Martin
Xerox*2
NTT DATA*3
NEC
Capgemini
(百万ドル)
2010
成長率(2009-2010)
56,424
2.6%
35,346
0.3%
24,117
3.5%
22,212
6.1%
16,106
0.6%
13,586
3.7%
12,070
111.4%
12,063
8.6%
11,719
3.1%
11,634
-0.9%
出典:Gartner “Market Share IT Services, 2010” 31 March 2011
*1. 順位の
(内書)
内は、昨年の順位です。
*2. 2010年のXeroxの売上には2010年2月8日に買収手続きを完了したと発表した米Affiliated Computer Servicesの売上を含む。
*3. 2010年のNTT DATAの売上には2010年12月31日に買収が終了したKeaneの売上は含まれない。
ここに述べられたガートナーのレポート
(以下「ガートナーのレポート」)
は、ガートナーのシンジケート購読サービスの一部として顧客向けに発行されたデータ、
リサーチ・
オピニオンもしくは視点を表したものであり、事実を表現したものではありません。ガートナーの各レポートは、レポート発行時点における見解であり、この企業レポート
発行時点のものではありません。また、ガートナーのレポートで述べられた意見は、事前の予告なしに変更されることがあります。
6
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
日本のITサービス市場規模
日本のITサービス市場規模は2010年で9兆8,352億円です。NTTデータグループのシェアはそれぞれ、政府・医療市場では15.9%、
金融市場では21.3%、民間・サービス市場では、4.4%となっています。
ITサービス市場における産業別シェア
ITサービス市場における
NTTデータのシェア
N
その他 *2
6.2%
政府・医療*1市場
における
当社シェア
15.2%
15.9%
22.3%
民間・サービスなど *2
金融市場
における
当社シェア
2010年
ITサービス市場規模
(モデレートケース)
9兆8,352億円 23.4%
政府・医療系 *2
25.2%
2011年3月期
当社連結売上高
(国内分)
21.3%
1兆603億円
61.5%
民間市場
における
当社シェア
金融系 *2
4.4%
46.2%
出典: ガートナー「2011年1Q版産業別日本のITサービス市場規模予測」海老名 剛、
2011年5月20日
(注) ガートナーのデータを基に当社にてグラフを作成しています。
「医療/福祉」
「教育」
、
*1. 政府・医療関連:「政府官公庁/地方自治体」、
*2. 当社の顧客分野・サービス別売上高実績を以下の基準で合算したものの、売上高に占める割合
政府・医療系:
「中央府省関係」
「地方自治体・地域ビジネス」
「ヘルスケア」
など
金融系:
「銀行」
「協同組織金融機関」
「保険・証券・クレジット」
「決済サービス」
など
民間・サービスなど:
「通信・放送・ユーティリティ」
「製造」
「流通・サービス」
など
その他:
上記以外
Topics
東日本大震災への取組み
「復興支援本部」を設置し、
「ボランティア活動や募金を通じた復
NTTデータグループでは、被災地域の復興に向けた支援活動を行う
興支援」
と
「ITを活用した復興支援」を行っています。特に後者については、当社グループだからこそ実現できることに注力しており、
復興支援に向けたソリューションのほか、防災・省エネに資するソリューションを提供しています。
復興支援に向けたソリューション
防災・省エネに資するソリューション
目的
目的
タイプ
防 災
ソリューション名
災害情報共有システム
行 政 「eLsession」
ソリューション名
減災コミュニケーションシステム
防 災
震度情報ネットワークシステム
橋梁モニタリングシステム
「BRIMOS」
広域災害緊急医療情報システム
医 療
復興支援
「BizXaaS」
救急医療システム
「Geoffice」
G I S*
衛星画像防災マップ
連絡網
子ども安全連絡網
「FairCast」
省エネ
「Lindacloud」
「グリーンデータセンタ」
* GIS
(Geographic Information System)
: 地理情報システム
MOVING FORWARD AS ONE
7
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
What is NTT DATA?
連結財務数値の推移
2001
3月31日に終了した1年間
会計年度:
売上高
営業利益
税金等調整前当期純利益
当期純利益
受注高
設備投資額
減価償却費等
研究開発費
フリー・キャッシュ・フロー
¥
会計年度末:
総資産
自己資本
有利子負債
従業員数
(人)
2002
801,044
58,778
¥
2003
801,966
59,446
¥
832,109
61,544
46,083
24,452
779,418
163,655
152,213
47,162
26,409
845,399
170,577
153,763
50,932
28,562
843,571
171,016
161,427
17,956
17,702
19,073
(1,775)
18,224
67,180
1,086,437
388,537
430,379
1,113,776
412,966
426,818
1,118,400
435,714
370,703
12,843
14,651
15,971
1株当たり情報:
¥
当期純利益
現金配当
8,717
¥
1,000
売上高
受注高
(億円)
¥
1,000
2,000
(億円)
15,000
(%)
9
1,500
11,619
10,000
10,151
営業利益と営業利益率
(億円)
15,000
9,415
6.7
9,884
10,000
6
1,000
783
5,000
0
5,000
2007
2008
2009
2010
2011
0
3
500
2007
2008
2009
2010
2011
0
2007
2008
2009
営業利益(左軸)
営
(注) このページに記載のグラフや表における年度表記については、
「2011」
は2011年3月期を示しています。
8
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
営業利益率
(右軸)
2010
2011
0
百万円
2004
¥
2005
846,705
59,725
¥
854,153
39,288
2007
2008
2009
2010
2011
907,281
46,866
¥ 1,044,918
90,250
¥ 1,074,405
95,911
¥ 1,139,092
98,546
¥ 1,142,940
81,689
¥ 1,161,962
78,306
2006
¥
44,440
26,956
750,795
148,922
169,133
32,144
20,110
658,161
110,820
164,532
42,016
28,190
723,673
112,145
158,361
85,769
50,637
967,901
139,564
152,862
51,492
30,454
1,012,278
176,826
159,263
91,431
48,360
1,035,242
180,068
166,681
71,789
35,662
1,181,549
162,570
161,981
68,471
37,313
988,484
139,069
158,566
15,349
44,044
16,542
60,711
17,306
53,116
11,307
83,304
10,749
39,653
10,090
(6,902)
11,389
83,667
10,742
(56,468)
1,065,549
458,846
317,013
1,038,571
473,981
295,341
1,056,336
495,703
271,928
1,087,346
534,916
246,330
1,193,827
548,133
241,204
1,275,091
566,308
304,735
1,279,256
584,537
272,299
1,468,617
601,601
404,292
17,389
18,720
21,308
22,608
23,080
31,739
34,543
49,991
円
¥
9,578
¥
2,000
7,139
¥
2,000
10,024
¥
18,052
3,000
¥
10,857
5,000
¥
5,000
17,240
6,000
¥
12,713
¥
13,302
6,000
6,000
1株当たり自己資本と
1株当たり当期純利益
自己資本当期純利益率(ROE)
(円)
1株当たり年間配当金と連結配当性向
(円)
20,000
(%)
10
250,000
(円)
(%)
10,000
45.1
214,474
14,474
50
43.2
40
8
8,000
150,000
6
6,000
100,000
4
4,000
20
50,000
2
2,000
10
0
0
200,000
13,302
6.3
6,000 6,000
30
10,000
0
2007
2008
2009
2010
2011
0
2007
2008
2009
2010
2011
2007 2008 2009 2010 2011 2012
0
(予想)
1
1株当たり自己資本
(左軸)
1株当たり年間配当金
1
(左軸)
自己資本当期純利益率
(右軸)
連結配当性向
(右軸)
MOVING FORWARD AS ONE
9
What is NTT DATA?
President’s Message
President’s Message
社長メッセージ
10
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
NTTデータグループ一体となり、
グローバルトップ5に向けて一気に加速していきます。
東日本大震災で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
私たちは、本年3月11日の地震発生直後から、お客様システムの復旧作業やサービスの
維持、あるいは被災地への物資支援などに取り組んできました。今後も被災地の早期復
旧・復興とともに、ITを活用した災害に強い社会の実現に向けて、NTTデータグループ
の総力をあげて取り組んでいきます。
2011年3月期
(以下、当期)
は、連結子会社の拡大などにより全体の売上高は1兆1,619
億円と、前期比で190億円の増収となったものの、国内の景気悪化の影響などを防ぎきる
ことができず、営業利益は783億円と前期比で33億円の減益となりました。
一方、当期は2010年3月期にスタートした中期経営の2年目に当たりますが、特にグローバル体
制の確立と2013年3月期における海外売上高目標3,000億円達成に向けて、
大きく前進しました。
まず昨年7月に、米国を中心にSAPなどERP関連サービスを提供するIntelligroupを、
続いて昨年12月には、大規模かつ安定的な顧客基盤を有する米国のKeaneを子会社
化しました。両社を当社グループに迎え入れることで、米国における包括的なITサービス
の提供が可能になるとともに、両社の持つインドのオフショア拠点を活用した開発体制を敷
くことができるようになりました。
グローバル化の今後の課題は、急速に拡大している当社グループが一つになって、
グループシナジーを発揮していくことです。そのために、国内外のグループ会社が一つの
チームとなり、互いに協力しながらお客様に最善のサービスを提供する仕組み「Global
One Team」を、SAPなどのソリューションや業界を軸に構築しています。すでに本年1月
には「SAP Global One Team」、3月には「BI(Business Intelligence)Global One
Team」を発足させており、当社グループが持つリソースやノウハウを最大限に活用しなが
ら、お客様にワンストップでグローバルベストプラクティスを提供していきます。
また、事業構造の変革については、これまでのSIを中核としたビジネスモデルから、サー
ビス、ソフトウェア事業を含むバランスの取れた構造への転換を着実に進めています。企業
向けトータルクラウドサービス
「BizXaaS」
(ビズエクサース)
を拡充しているほか、スマート
コミュニティ関連ビジネスを推進する組織として、スマートビジネス推進室を設置しました。
サービス化への流れを、大きな成長につなげるべく、さらに変革を加速していく所存です。
2012年3月期については、グローバル化とサービス化に環境志向経営を加えた3つを柱とし、
拡大したグループの力を一つに結集させて、グローバルトップ5に向けて前進してまいります。
2011年7月 代表取締役社長
MOVING FORWARD AS ONE
11
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
President’s Message
Q&A: 社長インタビュー
グループの力を結集し、
One NTT DATAで
世界に挑みます。
Q
A
東日本大震災が発生しましたが、震災の影響についてどのようにお考えですか?
お客様の復旧・復興活動への注力や、電力供給の問題なども影響し、当面は IT投資の抑制傾向が
続くものと見ています。
当社グループにおいては、直接的な影響はそれほど大きくありませんでしたが、それよりも、今後
現れてくるであろう間接的な影響の方が大きいと考えています。
具体的には、2012年3月期の売上高で400億円ほどの減少を見込んでいます。すでに一部のお客様から
サービス開始を延期したいとの声があることに加え、お客様の復旧・復興事業への注力などにより、結果的に
お客様のIT投資が抑制されることを懸念しています。例えば2008年の金融危機の際には、ITサービス市場
には半年ほど遅れて本格的な投資抑制の影響が出ました。さらに今回は電力供給の問題もあることから、
IT投資の回復には時間がかかると考えています。
また、営業利益についても、売上高減少に伴う売上総利益の減少のほか、オフィスを中心にした各種の
節電対策の実施などにより、合計70億円ほどのマイナスの影響があると見ています。
一方で、BCP(事業継続計画)
を目的とするクラウドサービスや分散型データセンタなど、事業継続/リスク
管理対応強化といった分野でのお客様要望は高まってきています。
このようなお客様のご要望にきめ細かくお応えしていくことはもとより、ITを使って新たな価値を創造し、お客様
や社会に貢献するという当社グループの事業を通じ、復旧・復興に力を尽くしていきたいと考えています。
12
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
Q
A
復旧・復興に向けた具体的な取組みを聞かせてください。
ボランティア活動や募金を通じた復興支援とともに、当社グループの社会的責任として、
「 IT を
活用した復興支援」にも力を入れていきます。
当社グループでは、被災地域の復興に向けた支援活動を行う「復興支援本部」を設置し、社員の
自律的な活動をサポートする
「ボランティア活動や募金を通じた復興支援」
と、当社グループだからこそ実現できる
「ITを活用した復興支援」を実施しています。特に後者については、すでに「災害情報共有システム」や「広域
災害緊急医療情報システム」などを提供しているほか、被災地域の自治体の業務をクラウドサービスで支援する
準備も進めています。
また、防災や減災など、災害に強い社会づくりや、被災地域における産業の復興において、ITを活用した漁業
や農業など一次産業の高付加価値化などの支援を検討するだけでなく、例えば、医療特区の設置やスマートシティ
への転換など、被災地域の本格的な復興に向けた都市計画などにもIT企業の立場から様々な提案をしていき
たいと考えています。
復興支援、防災・省エネソリューション
目的
タイプ
ソリューション名
防 災
災害情報共有システム
行 政
「eLsession」
広域災害緊急医療情報システム
復興
支援
医 療
救急医療システム
「Geoffice」
G I S*
衛星画像防災マップ
連絡網
子ども安全連絡網
「FairCast」
概要
県および市町村が、復興に関わる様々な情報を集約・管理し、関係機関
(県・市町村・国・ライフライン事業
者など)
にて情報共有するためのシステム
被災地域および復興業務ノウハウを持つ全国の公共団体職員同士が、復興業務を進める上でのノウハウ
や有用な情報を共有する、公共団体職員専用のSNS(Social Networking Service)
被災した都道府県を越えて、医療機関の稼働状況、災害派遣医療チームの活動状況の共有や、県民向け
の医療情報の提供を行うシステム
県内の救急医療に係わる医療機関の患者受入れに関する各種情報の共有と、救急医療に関して役立つ
情報を県民向けに提供するシステム
各地方公共団体が集約・管理する復興に関わる様々な情報を、地図上で可視化し公開することを可能と
するデスクトップ型GIS*アプリケーション
と共同で、岩手県、宮城県、福島県の沿岸地域
財団法人リモート・センシング技術センター(RESTEC)
の衛星画像地図を整備し公開
固定・携帯電話、電子メールやファクスなどのメディアを駆使して、全ての保護者や教職員に
「正確・迅速・
公平」な一斉連絡を提供する連絡網システム
* GIS
(Geographic Information System)
: 地理情報システム
目的
ソリューション名
概要
減災コミュニケーションシステム 災害発生時における緊急情報伝達/安否確認を支援する、双方向型の無線通信システム
防 災
震度情報ネットワークシステム
橋梁モニタリングシステム
「BRIMOS」
「BizXaaS」
省エネ
「Lindacloud」
地震発生時における迅速かつ的確な初動体制の確立と応急対策のため、各地に設置された震度計から
震度情報を即時に収集するシステム
橋梁に設置した各種センサを用いて、リアルタイムかつ継続的に橋の状態を監視する橋梁モニタリン
グシステム
エンタープライズ向けの総合クラウドサービス。クラウドを利用してサーバ機器の集約や設備設計の最
適化を行うことで、CO2の排出量を削減することが可能。
省電力・低排熱・静音設計を施し環境に配慮した自社製ハードウェアに、用途に応じたOSSなどのソフト
をプリインストールした、NTTデータの垂直統合型アプライアンスサーバ
「仮想化」
「ファシリティ」
「IT機器・装置」の三位一体の取組みによる環境負荷軽減と全体最適により、お
「グリーンデータセンタ」
「共通IT基盤サービス」
「ハウ
客様の経営課題をエコロジーとエコノミーの観点で解決。
「iDCサービス」
ジングサービス」
「設計構築サービス」の4つのサービスで提供。
MOVING FORWARD AS ONE
13
What is NTT DATA?
Q
A
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
2011年3月期の業績をどのように評価していますか?
増収は確保したものの、2期連続の営業減益という結果には満足していません。しかし、海外売上高
では 1,000億円の目標を達成し、さらにグループ会社の利益率が改善するなど、注力分野では着実
な成果をあげることができました。
売上高については、パブリック&フィナンシャルカンパニー
(P&F)
で主に前期に完成したシステムの影響により
減収となったものの、グローバルITサービスカンパニー
(G-IT)
とソリューション&テクノロジーカンパニー
(S&T)
における、主に連結子会社の拡大により、全体では対前期比で1.7%の増収となりました。一方で、営業利益
は単独での不採算案件の影響などにより減益となりました。
受注高については、G-ITとS&Tでは売上高と同様、連結子会社拡大により増加したものの、P&Fでは前期に
金融関連システムの大規模更改受注があったため、大きく減少しました。
引き続き厳しい事業環境の中、増収は確保しつつも2期連続の営業減益という結果には満足していません。
総括すると、国内と海外で明暗が分かれた年といえます。国内売上高は国内市場の低迷もあり、対前期比で
約120億円減少しました。その一方で、海外売上高はM&Aの推進などにより、
予定通り1,000億円を達成しました。
また、グループ会社の利益率については、システムエンジニアの稼働状況の「見える化」の推進によって改善
するなどの効果も現れています。海外事業の拡大やグループ会社の利益率改善など、注力分野で着実な成果
が出てきていることに、今後の成長に向けた手ごたえを感じています。
なお、直近の事業環境については、国内は引き続き厳しい市場環境に加え、東日本大震災の影響もあり、
大変厳しい年になると考えていますが、海外の事業環境は明るく、特にアメリカを中心に堅調な伸びを予想して
います。
2011年3月期決算のポイント
前期比
受注高
9,884億円
売上高
1兆1,619億円
営業利益
783億円
当期純利益
373億円
* 注:予想比は2010年11月に修正した業績予想との比較
14
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
予想比 *
前期比 ▲ 1,930億円(▲ 16.3%)
予想比 ▲
115億円(▲ 1.2%)
前期比 +
190億円(+ 1.7%)
予想比 +
19億円(+ 0.2%)
前期比 ▲
33億円(▲ 4.1%)
予想比 +
33億円(+ 4.4%)
前期比 +
16億円(+ 4.6%)
予想比 +
8億円(+ 2.2%)
Q
A
中期経営は折り返しを過ぎましたが、今後はどのような取組みを進めていきますか?
グローバル体制の確立、サービス事業の拡大、環境志向経営に取り組んでいきます。
グローバル体制の確立については、地域ごとの再編によるグループシナジー拡大を縦軸とすると
ともに、ソリューションや業界ごとのノウハウやリソース統合によるグループシナジーの創出を横軸として、
グローバル化の推進と当社グループの成長を追求します。
サービス事業については、例えば今回の東日本大震災によって、お客様のBCP(事業継続計画)につい
ての重要性が改めて認識されました。このようなお客様のニーズに対して、クラウドを活用したサービス
提供などを推進していきます。
また、電力供給の問題などでさらに注目されつつある環境分野においても、自ら環境に配慮した経営を
行いつつ、消費電力を抑制できる
「グリーンデータセンタ」や省エネ型クラウドサーバなどの、環境に優しい
ITソリューションの拡販に取り組みます。
MOVING FORWARD AS ONE
15
What is NTT DATA?
Q
A
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
「グローバル体制の確立」について、進捗状況と課題を教えてください。
順調に進捗しています。
「グローバルトップ5」
という目標に向けて、2つの課題に取り組んでいきます。
2011年3月期には海外売上高1,000億円を達成するなど順調に進捗していますが、世界のITサービス
企業における売上高上位5社に仲間入りする
「グローバルトップ5」の目標実現に向けて、現在、取り
組むべき課題が2つあると考えています。
1つ目の課題は、海外グループ企業を地域ごとに再編することです。現在は、例えばアメリカやイギリスなど
で各社の拠点の重複が生じている一方で、各社のブランドがバラバラのため、当社グループの力を十分に
発揮できていません。このため、海外のグループ企業を、米州、EMEA(欧州・中東・アフリカ)
、APAC(アジア
太平洋)
、中国の4つの地域ごとに再編統合し、経営の効率化を図るとともに、各地域におけるグループシナジー
の創出を目指します。
2つ目の課題は、グローバルなレベルでソリューションの提供体制を統合することによって、これまで以上
のグループシナジーを生み出すことです。私たちはこの取組みを
「Global One Team」
と呼び、国内外のグループ
企業とともに積極的に推進しています。今年の1月に発足したSAPや、3月に発足したBI(ビジネス・インテリ
ジェンス)
のGlobal One Teamがすでに始動しています。今後はテレコム業界や保険・金融業界など、お客様・
業界ごとのノウハウを再編するGlobal One Teamなどにも、本格的に取り組みたいと考えています。
なお、M&Aについても、カバレッジの一層の拡大、高度なノウハウやソリューションの獲得を目的に、引き
続き積極的に取り組んでいきます。当社グループと理念、ナレッジ、人財の3つを共有できる企業をグループ
に迎え入れ、その力を結集し、
「One NTT DATA」
として世界に挑みたいと考えています。
グローバルガバナンスの強化
地域・ソリューションの重複を解消し、
一体的かつ効率的な運営体制の構築を目指す。
海外グループ会社: 133社(2011年3月31日時点)
34社
Japan
Americas
EMEA
APAC
(Global Headquarters)
5社
統合再編
NTT DATA NTT DATA
Americas
50社
NTT DATA
EMEA
NTT DATA
APAC
NTT DATA
China
縦
(地域)
軸を強化し、
横軸を最大限活用する
an NTT DATA Company
5社
Solution
連携
Offshore / Global SSC
5つの地域・ソリューションを軸に統合・再編
16
China
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
Q
A
サービス事業の拡大を目指す、
「3本の矢」の取組みについて、
現在の進捗状況を教えてください。
サービス事業については、当初の予定よりも早く目
標を達成しており、今後も一層の向上に取り組んで
いきます。
「3本の矢」は、お客様の様々なニーズに的確に対応するため、
請負型のSI(システムインテグレーション)中心のビジネスモデ
ルから、サービス、ソフトウェア事業を強化し、事業構造の転
換を進める取組みです。
このうちサービス事業については、当初の予定よりも早い
スピードで成長しており、すでに当初目標の売上高構成比30%を
達成しました。お客様は、必ずしも自前のシステムでなくても良い
ものについては、共通のサービスを安く使いたいと考える傾向
が最近特に強まっています。サービス事業の成長は、こうした
お客様ニーズの変化を捉えることができた結果と考えており、
今後はさらにサービス事業の比率を高め、売上高構成比40%を
目標に取り組んでいきます。
また、東日本大震災で自治体や医療機関のシステムが被災
したことをきっかけに、災害に強いクラウドサービスなどへの
ニーズがさらに高まっています。当社グループは、このようなお
客様のニーズを的確に捉えるべく、グループを挙げて取り組ん
でいきます。
「3本の矢」のさらなる推進
2008 年 3月期実績
20%
SI
75%
ソフトウェア
5%
お客様の要望多様化への対応
サービス
2011 年 3月期実績
目標
30%
40%
65%
50%
5%
10%
サービス事業を拡大し、
お客様の様々なニーズに
的確に対応
MOVING FORWARD AS ONE
17
What is NTT DATA?
Q
A
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
環境志向経営について、進捗状況と課題を教えてください。
社内の取組みはまだ緒についたばかりです。引き
続き積極的に取り組んでいきます。
環境志向経営には、ITによるグリーン化
(Green by
IT)
とITのグリーン化
(Green of IT)
の2つがあります。ITによる
グリーン化とは、ITを活用した省エネルギー化で、例えば運送業
をIT化したら無駄な運搬の回数が減ってガソリンの使用量が
減ったとか、スマートシティのように、住宅や施設をITでコントロール
することによってCO2の排出量を減らす、といったものです。少し
ずつ増加してきているものの、我々が期待したほどの成長とは
なっていません。むしろ、今後は節電対策として、例えば在宅勤
務を増やすとか、分散ネットワークを作るなどの需要が出てくるの
ではないかと期待しています。
もう一つのIT自身の省エネルギー化については、例えば消費電
力を抑制できる
「グリーンデータセンタ」や省エネ型クラウドサーバ
など、具体的な製品や技術開発はかなり進んできました。ただ、
本格的な導入・展開はこれからという状況であり、今後の拡大に
期待しています。
省エネに向けた取組み
省エネ技術を結集した製品群を積極的にお客様へ展開していく。
高効率排熱設計
仮想化技術
高効率ラック設計
直流電源装置
高効率空調設計
AC DC
G
太陽光発電
18
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
バッテリ
高電圧直流給電
IT 機器
DC CPU
Q
A
中期経営目標の見直しについてお聞かせください。
大震災の影響などもあり、2013年3月期までに1兆5,000億円の売上を達成するのは非常に困難な
状況だと考えていますが、
「グローバルトップ5」という目標そのものを変えるつもりはありません。
売上高1兆5,000億円の目標について、国内、海外に分けて考えると、海外売上高については順調に
成長を続けていますが、一方、国内については、日本のITサービス市場がマイナス成長に陥るなど、IT投資環境
は厳しさを増しています。それに加え、東日本大震災による事業への影響を踏まえると、目標の達成時期は
見直さざるを得ないと考えています。
ただし、グローバルトップ5という目標自体は降ろすつもりはありません。国内市場での成長には限界があり、
グローバルな企業でないと成長は望めません。グローバルプレーヤーになるために必要な売上高規模である
1兆5,000億円という目標はどうしても達成しなければならないと考えており、かつ海外の売上高比率を当初の目標
の20%以上にしていく必要があると考えています。
中期経営目標について
(億円)
目標公表時
連結売上高
15,000
11,390
609
海外
3,000
+2,400
+1,200
10,781
国内
2009年
3月期
11,390
11,429
11,619
609
700
1,015
12,000
15,000
3,000
2,000
12,000
10,781
10,729
10,603
10,000
12,000
2013 年
3 月期
2009年
3月期
2010年
3月期
2011年
3月期
2012年
3月期
2013年
3月期
(計画)
(当初目標)
(目標)
Q
A
(億円)
現状と見通し
(2009年5月)
最後に株主・投資家の皆様へのメッセージをお願いします。
今年は反転の年として、増収増益で皆様のご期待に応えていきます。また、当社グループの事業
を通じた社会貢献にも取り組みます。
東日本大震災の影響などにより、当社グループを取り巻く事業環境は大変厳しい状態が続いてい
ますが、2012年3月期は反転の年とすべく、グローバル体制の確立などの施策を推進し、増収増益を目指しま
す。具体的には、売上高1兆2,000億円、営業利益800億円を見込んでいます。このうち海外売上高は、前年の
1,000億円から2,000億円に倍増させます。国内売上高については、震災の影響を考慮し、前年比で600億円
程度減収の1兆円になる見込みです。厳しい事業環境の中ではあるものの、増収増益は最低限達成したいと
考えています。
また、配当についても、連結配当性向30%程度を目安に安定的に実施してまいります。
現在は、企業の社会的な役割が大変重要な時代になるとともに、ITが社会に貢献できる機会も増えてきて
います。当社グループの事業を通じた社会貢献にも、一層力を入れて取り組みたいと考えています。
MOVING FORWARD AS ONE
19
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Special Feature
特集: グロ−バル化の推進
Moving
Forward
as One
20
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
Financial & Others
>> NTTデータグループは、中期経営の目標としてグローバルトップ5を掲げ、
2013年3月期の海外売上高3,000億円の達成を目指しています。近年の
激変する経営環境の中、当社グループは今後の成長戦略の中心となる
施策として世界に向けて舵を切りました。これまでにM&Aによる事業基盤
構築やグループ一体となったシナジー創出に向けた取組みなどを進めた
結果、2011 年 3 月期の海外売上高が 1,000 億円を超えるなど、目標に
向けた進捗は順調です。
本特集では、当社グループのグローバル戦略や今後の飛躍に向けた
具体的な施策をご紹介します。
海外売上高の推移
(2013年3月期目標)
3,000 億円
3,000
(億円)
3,000
2,000
2,000
1,015
1,000
609
55
95
156
183
2005
2006
2007
2008
700
0
2009
2010
2011
2012
2013
(計画) (目標)
0.6%
海外売上高比率
8.7% 1
16.7%
MOVING FORWARD AS ONE
21
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
Moving Forw
一丸となって、グローバルトップ5へ ∼NTT データのグローバル戦略∼
NTTデータグループは、グローバルトップ5を目標に、主にM&Aを通じて、海外拠点やリソースの
拡充などを進めてきました。ここでは、当社グループがグローバル展開に取り組んだ背景や
今後の戦略、そして、具体的な取組みなどをご紹介します。
グローバルIT市場への挑戦
事業拡大を目指すための新たな課題となりました。そこで、海外
日本企業の海外進出は近年加速していますが、それに伴い、
現地企業をパートナーに迎え、体制整備を加速する必要がある
国内外シームレスなITサポートに対するお客様のニーズがますます
と考え、積極的なM&Aによるグローバル展開に舵を切りました。
高まっています。また、日本経済が成熟期を迎え、国内ITサービス
2005年の米国Revereの子会社化を皮切りに、世界のITサービス
市場の伸びが期待できない中、当社グループが飛躍的な成長
市場の大部分を占める米国と欧州を中心に、数多くのM&Aを
を成し遂げるには、確固たる経営基盤を誇る日本国内に安住す
実施しています。
るのではなく、世界のITサービス市場の大部分を占め、当社に
現在では、M&Aの推進によるカバレッジの拡大に加え、子会
とって広大な未開地といえる海外市場への挑戦が必要不可欠で
社化した企業群のグループシナジー創出に向けた施策に取り
す。このような環境認識の下、当社グループのグローバル市場へ
組んでいます。具体的には、各社の有する得意技やリソースを
の挑戦がスタートしました。
結集するGlobal One Team化、インドや中国などのリソースを
活用したオフショア開発の促進やグローバルシェアードサービス
NTTデータのグローバル戦略
センタによる効率化、そして地域・ソリューションを軸とした統合・
当社グループは、グローバル環境下でお客様に最高のサービス
再編による一体的かつ効率的な運営体制の構築などに取り組
を提供することのできる規模への成長として、グローバルトップ5
んでいます。
を目標としています。過去において、当社は中央府省や金融
機関向けに売上高の多くを依存していましたが、製造業や流通業
拡充を続ける海外拠点
などといった幅広いお客様向けビジネスの拡充に取り組んだ
これまでのM&Aにより、当社の海外ネットワークは急速に拡大
結果、近年においてはバランスの取れた顧客構造を実現して
しており、現在では世界34ヵ国、145都市、約24,000人体制を
います。しかし、製造業を中心としたお客様のグローバル展開が
確立しています。
今後もグローバル体制の拡充に全力で取り組み、
勢いを増す中、海外におけるITサポート体制の構築が一層の
お客様のグローバルなビジネスパートナーを目指してまいります。
これまでの
主なM&Aおよび
資本提携戦略の実績
11月:The Revere Group, Limited
アメリカ
2005
2006
12月:Vertex Software
凡例:社名
所在地
22
インド
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
1月:itelligence AG
ドイツ
2007
10月:Cirquent GmbH
ドイツ
2008
ward as One
海外グループ会社社員数の推移
海外グループ会社数の推移
(社)
(人)
150
25,000
133
20,983
20,000
100
15,000
10,000
50
5,000
0
0
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2002
2011
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
海外拠点の状況
• 国内・国外におけるシームレスなサポート
• 世界中のリソースを適材適所で活用
• ベストプ ラクティス・新しい知見の獲得
34 ヵ国 145 都 市 約 24,000 人 体 制 を 確 立
(2011年3月31日時点の当社グループの拠点・社員数に、Value Teamを加えた数値)
EMEA
APAC
Americas
拠点数:56都市
拠点数:34都市
拠点数:55都市
社員数:約6,000名
社員数:約10,400名
社員数:約7,500名
9月:Extend Technologies Group
(注)1. EMEA:
2. APAC: 日本を除くアジア太平洋の総称です。 3. Americas:北米南米を含めたアメリカの総称です。 7月:Intelligroup, Inc.
オーストラリア
Europe(欧州)、Middle East(中東)、
Africa(アフリカ)の総称です。
6月:Value Team S.p.A.
アメリカ
イタリア
an NTT DATA Company
2009
9
4月:Business Formula
マレーシア
2010
1
2011
0
2012
12月:Keane International, Inc.
アメリカ
MOVING FORWARD AS ONE
23
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
Moving Forw
Special Interview
執行役員 グローバルビジネス統括本部長
西畑 一宏
Global One Team化を推進し、
「グローバルトップ5」
を目指す。
グローバルビジネス
統括本部長が語る、
戦略の現在と未来——
性を秘めた序章ともいえ、
さらなる成長に向けて幾つかの課題があ
ります。まず、日本国内では一定のプレゼンスを持つ
「NTTデータ」
のブランドは、海外市場ではほとんどネームバリューがありません。次
に、近年のM&Aによりグループの一員となった、現地では一定の存
在感がある各海外グループ会社も、ブランドが統一されておらず、
お客様からは一つの「NTT DATA」だと認識されていません。
さらに、世界的に事業を展開するお客様へのグローバル規模での
システム構築実績がまだまだ不足しています。今後の課題は、
いかにして世界のマーケットで戦っていくか
グループが一体となった
「One NTT DATA」の旗の下、世界規模
でビジネスを展開するお客様の案件を勝ち取り、当社グループの
Q. NTTデータグループのグローバル化の現状と課題につい
英知を結集して最適なシステムを提供することに尽きます。
て、どのようにお考えですか?
当社グループにとってのグローバル化元年は、米国Revereと資本
Q. 中期経営の目標である2013年3月期における海外売上高
3,000億円をどのように達成されるのでしょうか?
A. オーガニックな成長、シナジーの創出、M&Aの推進が鍵。
提携した2005年です。当時、海外売上高は100億円に満たない額
基本となるのは、現状のビジネスを各社が着実に成長させていく
でしたが、2011年3月期には約1,000億円と、この6年で大きく成長
オーガニックな成長ですが、これをベースに各海外グループ会社
しました。しかし、当社グループのグローバル化は、まだ大きな可能
が持つ得意分野を組み合わせ、お互いが協力、連携していくこと
「One NTT DATA」
A. この6年間で大きく成長しましたが、
としてのビジネス展開が課題です。
24
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
ward as One
で、ビジネスの幅を広げてシナジーを創出していきます。M&Aに
遂げることを目指します。私たち日本人から見ると、APAC地域
も引き続き注力しますが、ここでも
「One NTT DATA」
としてお
はまさにお膝元でもあり、各グループ会社との連携を密にしなが
客様に選ばれ、お客様の心をつかんでいくといったグループ全体
ら、市場を攻略することが重要だと考えています。
としての想いが共有でき、既存グループ会社との高いシナジーが
期待できる企業を仲間に迎えていきます。これらの施策で海外売
上高目標3,000億円の達成を目指します。
グローバルトッププレーヤーになるために必要な
“Global One Team化”
Q. 競合他社もグローバル戦略に取り組む中で、当社グルー
プのグローバル戦略と他社との違いはどのような点で
しょうか?
A. 自分たちのやり方を押しつけるのではなく、お互いの良い
ところを取り入れていくところです。
競争相手である欧米系やインド系のIT企業は、M&Aを実施後、
親会社の人間が社長になります。つまり、
「自分たちのやり方に相
手を染める」のが、彼らのグローバル戦略の基本姿勢です。一方、
Q. 各グループ会社との事業連携の考え方である Global
One Team化の狙いとはどのようなものなのでしょうか?
具体的な取組みと目標についても教えてください。
A. グループ各社が有するソリューションをはじめとした得意
技やリソースごとにOne Teamを作ることで、グループ全
体の力を結集します。
グローバルトップ5となるためには、先ほど申し上げた「One
私たちのグローバル戦略は、
「ともに歩み、成長できるパート
NTT DATA」
としてのグローバルなビジネス展開という課題をク
ナー」と一緒にグローバル体制を確立していき、
「One NTT
リアしていかなければなりません。そのためには、各グループ会
DATA」になるという考え方です。デューデリジェンスでも、対象
社が1つのチームとして戦っていく必要があります。現在推進して
会社の幹部が一緒に当社グループの国際事業を伸ばせる人間
いるGlobal One Team化とは、グループ全体で共通するお客
かどうかを最も重視します。言わば、日本の良いところも、パート
様・業界やソリューションといったテーマごとに、会社や国境を跨
ナーの良いところも取り入れて、新しい「NTT DATA WAY」を
ぐチームを作り、
「One NTT DATA」
として活動するものです。
作っていくのが当社グループのグローバル戦略です。
はじめに個別のお客様や業界に向けてのGlobal One Team
を紹介します。ドイツのCirquentは、以前、システム子会社として
Q. 地域別(北米、欧州、APACなど)の状況、取組みについて
教えてください。
A. 北米と欧州では得意技を作り、APACではオーガニックと
シナジーで伸ばしていきます。
BMWにシステムを納入していましたが、
リソースの関係からドイツ
国内のみの取引関係にとどまっていました。しかし、当社グループ
の一員となったことで、グループのリソースを最大限活用し、
BMWの日本やアメリカの拠点に対してもシステムの提供が可能に
現在の当社グループにおける海外売上高は約1,000億円です。
なりました。つまり、BMWというお客様のためのGlobal One
この売上高は、北米市場においてはおよそ40∼50位にランク
Teamを組めた訳で、これをBMW Global One Teamと呼んで
される規模感です。ヨーロッパでも同様です。つまり、私たちの
います。
競争相手である欧米のグローバルITサービス企業のお膝元で
2番目は、世界規模で展開が可能なパッケージ・ソリューションごとに
は、まだ互角に戦えないのです。したがって、欧米においては、
Global One Teamを作ることです。代表的な事例が、ERP分野に
お客様から
「これはNTTデータグループに頼みたい」
と評価される
おいて世界的なシェアのあるSAPへの取組みで、SAP Global One
得意技の領域をグループ各社が協力して作っていき、その領域
Teamを2011年1月に立ち上げました。SAPの技術者数ランキング
で戦っていくのが成長のための戦略です。
によると、当社グループ各社は、世界でそれぞれ20位∼30位に位置
一方、今後大きな成長が見込まれる南米、中国、APACにつ
していますが、SAP Global One Teamを組んだ当社グループ全
いては、既存拠点のオーガニックな成長と海外グループ会社との
体として集計すると、
トップ10に入る順位になります。これはライバル
シナジーで 成 長して いくという戦 略 を描 いて います。特 に、
であるグローバルITサービス企業と並べても見劣りしない体制で、
APACについては、当社のお客様である日系企業の進出が加
営業の場面でもお客様への説得力が増すというメリッ
トがあります。
速していることから、そのITサポートを着実に行い、高い成長を
3番目は、キラーソリューションをGlobal One Teamとして全世
MOVING FORWARD AS ONE
25
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
Moving Forw
グローバル体制の確立に向けて
M&Aの推進
北米や欧州に加え、南米などへのカバレッジ拡大
Global One Team化などによる事業連携の推進
グループシナジーの創出
オフショアリソースのさらなる活用
拠点のある国
拠
グローバルマーケット
グ
オフショア開発拠点
オフショア開発
EMEA
China
Americas
APAC
グローバルTOP5を目指す
界に展開する活動です。当社グループ各社は、テレコムや決済を
社がインドの開発リソースを有効活用できるようにしていきたい。
はじめとした実績のある強力なキラーアプリケーションを展開して
時差や文化の違いもあり、一筋縄ではいかない部分もありますが、
いますが、これを持ち寄り、他の会社でも拡販したいと考えて
全てはお客様のご満足のためにどのような開発リソースが有効かと
います。文化や制度の異なる地域での販売実績を積み上げる
いう観点から、新しい開発手法を開拓していきます。
中で切磋琢磨し、当社グループとしてのグローバルなキラーア
プリケーションに育成したいと考えています。
このように、お客様・業界、パッケージ・ソリューション、そして当
社独自のキラーソリューション、この3つの軸からGlobal One
Teamを推進していきます。
Q. 海外グループ会社へのガバナンスの考え方、および統括
機能の強化をはじめとした現在の取組みについて教えて
ください。
A. 各社のCEOとの信頼関係を大切にしながら、グループと
しての経営の一体感を追求しています。
Q. システム開発手法についても、連携に取り組まれていく
のでしょうか。
A. 中国とインドのオフショア開発リソースを使い分けなが
ら、開発手法の標準化を進めていきます。
26
基礎となる統治機能として、各社のCEOが集まるGlobal CEO
Summitを年1回
(今年から年2回)
開催しているほか、これを補完
するための定例電話会議などを毎月開催しています。また、売上
高50億円以上の全ての海外グループ会社の取締役に私が就任
これまでの当社のシステム開発は、基本的に日本国内で行っており、
しており、売上高200億円以上の海外グループ会社については、
一部の開発に中国のオフショア開発拠点を使っていました。一方、
当社の社長と副社長が入ったSteering Committeeを年2回開
2011年3月期にグループに加わった米国のKeaneとIntelligroup
催しています。現在のガバナンスの基本姿勢は、こちらの考え方
は主な開発拠点がインドにあります。つまり、日本のシステム開発は中
に染めるというよりも、お互いの経営の方向性を確認し合うもの
国のオフショア開発拠点へ、アメリカのシステム開発はインドの拠点へ
です。また、各社の年度計画はNTTデータが承認しているほか、
という流れがあるのですが、グループ各社が中国とインドの開発リ
各社のCEOの報酬については、報酬委員会で客観的に決定し
ソースを内容にあわせて使い分けるグローバルデリバリーの標準化
ています。彼らの給料は固定給よりも変動給が大きく、それがイ
を行おうと考えています。例えば、これからはヨーロッパのグループ会
ンセンティブとなる仕組みにもなっています。
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
ward as One
グループ各社の良いところを取り入れながら、
Global One Teamを作っていきます。
私の統括する本部にドイツ人がSAP担当部長として着任しました
が、これに合わせて部内での資料は全部英語にすることにしま
した。当たり前のことではありますが、このような取組みによって、
英語という共通言語を通した相互理解と協業が進んで、組織の
グローバル化が加速することを期待しています。
Q. NTTグループ内でのグローバルパートナーシップ、特に、
新たにNTTグループに入ったDimension Dataとの連携
をどのように進めていかれますか?
A. 世界各地において様々な連携を進めていきます。
ネットワーク構築を主な事業領域とするDimension Dataと当社
グループとは事業領域に補完関係があることから積極的に連携
していきます。現在、お互いにお客様を紹介するところから始め
真のグローバル化に必要となる施策を
これからも着実に実行していきます
ており、すでに具体的な成果が上がっていますが、今後はさらに
連携を深め、共同で新規のご提案をしていくといった拡大戦略
を話し合っています。また人事面でも、Keaneの取締役会に
Q. グローバル人財育成については、どのように取り組まれ
ていきますか。
A. OJTを中心に据えながら、幹部候補層や課長層などを対
象とした階層別研修プログラムを実施していきます。
Dimension DataのCEOにも加わってもらい、グローバル戦略に
ついての活発な議論を期待しています。
今後もNTTドコモ、NTTコミュニケーションズを含めたNTT
グループ全体として協力し、成長することを目指しています。
幹部候補の階層については、GLP(グローバルリーダーシッププ
ログラム)
という、将来の経営を担う人財を集めた合宿を行って
います。また、課長層でも同様のプログラムを始める予定です。
OJTとしては、日本から海外に派遣する方法と、海外のリー
ダー層に日本に来てもらうという2つの方法で進めていきます。
Q. 中期経営の目標達成後のグローバル戦略の将来像として、
どのような姿をイメージしているのでしょうか。
A. 5年後、10年後に、得意技の領域におけるGlobal No.1を
目指します。
グローバル経営人財の育成は、10年程度の長いスパンで考
単純に会社としての売上高でNo.1を目指すのではなく、当社グルー
える必要があり、その間に3回は海外経験を積むべきであると言
プならではの強みのある領域を開拓することが重要です。例えば
われます。
APAC地域ではNo.1というような地域の軸や、個別ソリューションと
最初は若い時に外国人の上司の下で働く。その次は課長ク
いう切り口でNo.1という得意技の領域をできれば10個作りたい。こ
ラスで派遣され、上司も部下も同僚も外国人という環境の中で
れを実現すれば、自ずと世界における
「NTT DATA」
のブランド力
働く。3度目に、
トップとして着任してようやく、良いマネジメントが
も向上し、お客様もこの領域はNTTデータグループに頼もうというこ
できるようになると言われており、当社グループの若手社員にも
とになります。組織としてもNo.1を目指すことでチームが団結します。
積極的にこのような経験を積ませるつもりです。
このように、当社グループ全体が同じ
「One NTT DATA」
のユニ
もう1つの方法は、海外のリーダークラスを日本に呼び寄せ、周
りを感化しながら組織のグローバル化を進める方法です。先日、
フォームを纏い、
それぞれのGlobal No.1を目指すことで、グローバル
トッププレーヤーとして世界に羽ばたいていきたいと考えています。
MOVING FORWARD AS ONE
27
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
Moving Forw
グローバル体制の確立に向けて
M&Aの推進によるグローバルカバレッジの拡充
米国ITサービス企業Keaneの子会社化
Keaneの概要
NTTデータグループは、2010年12月、米国にてアプリケーション
開発・保守サービスを中心に様々なITサービスを総合的かつグ
ローバルに提供しているKeaneを子会社化しました。このM&A
は、世界のITサービス市場の約4割を占める北米地域における
当社グループの事業拡大方針の一環として行ったものです。
Keaneを通じて、北米での大規模かつ安定的な顧客基盤と高
度な営業ノウハウ・熟練した営業要員を獲得すると同時に、米国
社名:
における大規模な開発・保守事業を支えるグローバルオペレー
設立:
Keane International, Inc.
1965年
所在地:
米国マサチューセッツ州ボストン
売上高:
853百万ドル (2010年12月期)
(2010年12月現在)
ションノウハウをグループに取り込むことができました。同社の持
つ約7,000名に及ぶインドのオフショア開発要員など、当社グルー
従業員数: 約12,000人
プのグローバル体制を一変させる豊富な経営資源を活用し、グ
ローバル市場における競争力強化につなげていきます。
Keane CEOメッセージ: John McCain
「グループで一致団結し、世界の巨大ITサービス企業に挑む」
Keaneは、設立から46年の米国マサチューセッツ州のボストンに
ようなソリューションなどの連携に
本社をおくITサービス企業です。当社は北米市場において一定
加え、お互いの顧客層を紹介
規模のビジネスを手がけていますが、現在の延長線上で巨大な
しあうことで生まれるシナジーは
トップクラスのITサービス企業に追いつくことは非常に難しいと考え
無限の可能性を秘めています。
ていました。このような状況の中で、当社が世界中のお客様に対
このほか、潤沢なオフショア
するサービス提供能力を飛躍的に向上させるには、NTTデータグ
リソースがNTTデータグループ
ループとの連携が大きな推進力になると考えたのです。
のグローバルな競争力強化に寄与すると考えています。当社は
当社とNTTデータグループの顧客別売上高構成には類似する
28
インドの4都市に7,000名、そしてカナダに400名以上のエンジニア
部分があり、両社の戦略も親和性があるため、NTTデータグ
を擁しており、グループ各社はこれまでにない規模でニアショア、
ループの一員となることは最適な選択だったと考えています。一方、
オフショアリソースを活用できるようになります。世界の巨大IT
積極的にグローバル展開を図っているNTTデータにとっても、当
サービス企業と互角に戦えるようになるという意味でも、この連携
社との連携はその目的達成に向けた原動力となるでしょう。具体
は双方にとって非常に大きなメリットがあると言えます。
的には、当社の売上高の90%はアメリカ、オーストラリア、イギリス
このようにNTTデータグループとKeaneの連携は素晴らしい
向けですが、これらの市場はNTTデータが特に重視している地
パートナーシップの誕生を意味しており、当社幹部や担当チーム
域です。私どもは業務システム市場や、通信インフラ管理サービ
をはじめ、世界中にいる社員たちがNTTデータグループの一員
ス、NOC
(Network Operation Center)
サポートを得意分野とし
になったことに喜びを感じています。当社はNTTデータグループ
ていますが、NTTデータのグローバルリソースとの連携や補完に
の一員となることで、さらなる成長に向けた新たな一歩を踏み出
より、お客様により高次元のサービス提供が可能となります。この
したのです。
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
ward as One
イタリアValue Team S.p.A.の子会社化
Value Team S.p.A.の概要
NTTデータグループは、2011年6月、イタリアのValue Teamを
子会社化しました。Value Teamはイタリアでテレコム分野、製造
分野、金融分野(バンキング、保険)
を中心としたITコンサルティ
ング、システム開発などに強みを持ち、イタリア市場では第5位の
マーケットシェアを誇るほか、成長著しいブラジル、
トルコでの事業
も積極的に展開しています。
当社グループは本提携を通じ、イタリア、
トルコなどの南欧・地
社名:
中海地域のカバレッジやリソースを獲得し、欧州地域でのお客
設立:
Value Team S.p.A.
2004年
所在地:
イタリア ミラノ
売上高:
308百万ユーロ (2010年12月期)
(2011年4月末現在)
様サポート体制の一層の強化を図るとともに、ブラジルを中心
とした南米市場への橋頭堡とすることでさらなるカバレッジの拡
従業員数: 2,923人
大を実現していきます。
グループシナジーの創出
itelligenceとIntelligroupの連携事例
独子会社のitelligenceは、2010年7月にグループの一員となった米子会
連携の概要
社のIntelligroupと連携し、安全機器や工業用消費財を販売している
連携を打診
米Northern SafetyのSAP案件を受注しました。同社は、在庫管理お
よびeコマースシステムと連動させるためのシステム活用に多大な労力を
必要としていました。これに対しitelligenceは、卸売業界向けのソリュー
協力
itelligence
an NTT DATA Company
Intelligroup
ションをベースに、お客様のニーズに即した提案を行いました。さらに、
SAPの専門ノウハウとインド拠点を活用したオフショア開発の豊富な経
験を有するIntelligroupが協業することで、費用対効果の高いSAPの
ソリューション
提案
発注
グローバルデリバリーモデルの提供
導入およびウェブアプリケーションの開発を実現しました。
上記のようなIntelligroupのグローバルデリバリーモデルの提供を含
Northern Safety
め、2010年度はグループ間連携の受注件数が飛躍的に増加しました。
Intelligroup CEOメッセージ: Vikram Gulati
「価格競争力のあるサービスを武器にグローバル戦略の一翼を担う」
当社は、インドに2ヵ所の大規模オフショア拠点を有しています。このオフショアリソースを使って品質と
価格競争力を兼ね備えたシステム構築、導入サービスを提供できるのが当社の強みです。今回の事
例は、itelligenceとの初めての連携案件となりましたが、当社の誇るノウハウをフルに活用し、お客
様満足度の高いシステム導入を実現できたと自負しています。これからもNTTデータグループの幅広
いお客様に高い競争力を持つサービスを提供していきます。
MOVING FORWARD AS ONE
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What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
Moving Forw
Global One Team、始動
NTTデータグループは、2005年以降、主にM&Aにより海外にグ
Global One Team化の推進
ループ会社を増やしてきました。さらなる成長を実現するためには、
ベストプラクティスの共有・展開により
グローバルでのワンストップサービスを実現
この急速に拡大した海外グループ会社のネットワークを有効活用
し、そのシナジーをいかに創出するかが課題となっています。
Global One Team化とは、このシナジー創出に向けた施策の一
EMEA
China
Japan
APAC
Americas
つで、各社が有する得意技やリソースを結集し国境や会社をまた
いだ連携の推進により、グループ一体としての事業展開やグロー
バルブランド力の強化を図る取組みです。その際、NTTデータの
カルチャーやナレッジに合わせるのでなく、グループ企業同士の特
徴や強みを活かす形でOne Team化し、連携を進めています。
具体的には、グループ全体で共通するソリューションや顧客ご
SAP Global One Team
2011年1月始動
BI*1 Global One Team
2011年3月始動
Oracle Global One Team
2011年5月始動
Telecom Global One Team
準備中
とに、Global One Teamを発足させています。まずソリューショ
ンについては、2011年1月にSAP Global One Team、3月に
BI
(Business Intelligence)Global One Team、5月にはOracle
パッケージ・ソリューション軸、
キラーソリューション軸、
お客様・業界軸で重点領域を追加選定
Global One Teamが始動しました。今後はソリューションだけで
なく、共通のお客様、テレコムなど業界ごとのGlobal One Team
や決済といった当社グループが保有するキラーソリューションに関
するGlobal One Teamの設立も検討しています。
HR*2 Global One Team*3
2011年5月始動
*1. B I: Business Intelligence
*2. HR: Human Resources
*3. 当社グループにおけるグローバル人財育成、人財交流など。
n
um
ol
C
独子会社itelligenceの誇るSAPテンプレートの世界展開
オーストラリアのある大手工業部品メーカーは、各国に広がる拠
itelligenceのSAPテンプレートは様々な業界で高く評価されてき
点へのSAPの導入を検討していました。NTTデータグループの
ましたが、今後は国内外の当社グループ各社による拡販を通じ
豪Extendは、SAPのシステム構築で多数の実績を持つitelli-
て、グローバル展開をさらに進めていきたいと考えています。
genceのテンプレートを活用した提案で、この案件の新規受注
に成功しました。Extendの提案では、お客様の初期導入コス
SAPテンプレートの世界展開
ト低減や導入実績、信頼性の高さが競合他社をリードし、受注
SAP
の決め手となりました。このお客様はSAP社としてもグローバル
初の新規顧客であり、当社グループとSAP社との信頼関係の強
化にもつながりました。
また、コンサルティング子会社であるQUNIEにおいても、複数
の日系企業に対するSAPシステムの海外への運用展開にあたり、
テンプレート
の展開
itelligence
SAP
テンプレート
の展開
itelligenceのテンプレートを利用した低コストかつ迅速なグローバ
いずれの事例も、Extend、QUNIEの営業力とitelligenceの
30
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
顧客への営業
テンプレートの展開を
今後さらに拡大、連携促進
国内外の
グループ各社
ルロールアウトのソリューションを提示し、受注に成功しています。
技術およびグローバル対応能力の連携が功を奏したものです。
QUNIE
Extend
顧客への営業
拡販
ward as One
SAPビジネスのグローバルな連携体制を確立
SAP Global One Team
このような状況の中で、グローバル規模でのSAPビジネスを推進
SAPビジネスの現状
するため、国内外のグループ会社の持つSAP事業のリソースを
NTTデータグループでは、グローバル規模でのSAPサポート
最大限に活用し、お客様にワンストップでグローバルベストプラク
提供能力向上のため、SAP事業のカバレッジ拡大、
リソース強化
ティスを提供するためSAP Global One Teamを始動しました。
を図ってきました。この結果、量的な面では、M&Aなどを通じた
この取組みは、世界中どこにおいても最善のサービスを競争力
日本やアメリカ、ヨーロッパなど主要国におけるSAPサポート拠点
ある価格で提供するためグループ会社同士が1つのチームとな
の整備が進んでいます。また、質的な面でもSAP Pinnacle
り、互いに協力しながら事業展開を進めるというGlobal One
Awardsに代表される世界トップクラスのSAP関連表彰を複数の
Teamの先駆となるものです。
グループ企業が受賞するなどの評価を受けています。その一方
具体的には、SAP Global One Teamを構成するグループ各
で、さらなる拠点の拡充に加え、グループとしての事業連携やナ
社の強みを存分に発揮するためグローバルレベルのタスクフォー
レッジの共有が課題となっていました。
スを立ち上げており、ソリューションや業務ノウハウの展開、関連
要員の連携やプロジェクトマネジメント方法の標準化などの連携
を進めています。これらの取組みによりマーケティング・アプローチ
およびデリバリーモデルなどを統一することを目標とするほか、
プロダクト/ソリューションチームとしてもOne Teamとなることで
お客様に新たな付加価値を提供していきます。
SAP Global One Team の体制
世界中のグループ各社が持つコアコンピタンスを
NTTデータグループ統一の高品質なサービスとして提供できる体制を確立
SAP
A Global One Team
an NTT DATA Company
SAP サービスに従事する社員数
拠
拠点のある国
欧州
アジア太平洋
日本
アメリカ
2,000
1,500
800
700
プ
プロジェクト経験のある国
(2011年2月現在、
社員数は概数)
MOVING FORWARD AS ONE
31
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
Review of Operation
カンパニー別の営業概況
ビジネス領域
Public & Financial IT Services Company
パブリック&
フィナンシャル
カンパニー
カンパニーの概要
国内外の公共機関や金融機関向けビジネスを主な事
行 政
業ドメインとするカンパニーです。中央府省や海外公
共機関、地方自治体などの行政部門をはじめ、病院
医 療
などのヘルスケア分野、銀行、保険、証券、クレジッ
トなど、金融業界のあらゆる業態に対し、社会的な
基盤を担う高付加価値な ITサービスを幅広く提供し
ミッション
金 融
テムの提供に加え、業界横断型の大規模決済ネット
• 新しい社会システムの創出
ワークシステムや金融機関向けの共同利用型システ
• 開発シナジーの発揮
• 地域ビジネスの活性化
決 済
製造業、流通・サービス業、通信・放送・ユーティリティ
製 造
当カンパニーでは国内外グループ会社の連携により
グローバルデリバリーモデルを確立し、短納期・高品
質・低コストを実現する各種ソリューションを提供
しています。また、世界中の拠点を活かし、海外事業
ミッション
展開を加速するお客様に対する IT サポート能力を
• グローバルシステムの構築
• 飛躍的な成長
などの幅広い業種のお客様に対し、事業活動を支える
高付加価値なITサービスを提供するカンパニーです。
流通・サービス
• 営業シナジーの発揮
ムなども提供するNTTデータグループの屋台骨とも
言えるカンパニーです。
Global IT Services Company
グローバル
ITサービス
カンパニー
ています。また、個別のお客様向けに開発したシス
高めていきます。今後、飛躍的な成長を遂げ、グループ
通信・放送・
ユーティリティ
全体の成長を牽引することを目指す当社の成長エン
ジンです。
Solutions & Technologies Company
ソリューション&
テクノロジー
カンパニー
プラットフォーム
観点から、先進的なITサービスを支える基盤・ソリュー
ションを提供するカンパニーです。直接お客様にサー
ビスを提供しているほか、パブリック&フィナンシャル
ソリューション
ミッション
カンパニーとグローバルITサービスカンパニーを経由
して、多くのお客様にソリューションやサービスを提
供しています。当カンパニーは、サービスとソフトウェ
アビジネスの拡大を目指す
「3本の矢」のエンジンとし
• 3本の矢のエンジンとしての役割
• 世界に通用するテクノロジーの確立
プラットフォーム、ソリューション、サービスという3つの
サービス
て位置付けており、近年は特に、クラウドコンピュー
ティング関連サービスに注力しています。
各カンパニーの業績見通しのグラフに関する注意事項:
受注高は外部顧客向けの値です。売上高、
セグメント利益は内部取引を含みます。セグメント利益は税金等調整前当期純利益に相当します。金融費用と一部の全社費用はカンパニー値に反映していません。
32
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
パブリック&フィナンシャルカンパニー
Public & Financial IT Services Company
2011年3月期のレビュー
事業環境と今後の見通し
主な取組みとしては、地方銀行・第二地方銀行向けに共同利用
政府などで東日本大震災の復旧・復興を目的とした対応が優先され、
型で提供している
「地銀共同センター」において、
(株)秋田銀行
IT投資は抑制される見込みです。金融機関においても、震災
および
(株)
四国銀行へのサービスを開始したほか、
(株)
大分銀行の
被害への対応や、今後の景気悪化の懸念により、IT投資が
参加が決定しました。これにより利用銀行数は11行、参加銀行
減少する可能性があります。ヘルスケアに関しても後期高齢者
数は15行に拡大しました。
「STELLA CUBE」においても、
医療制度に代わる新制度の法案提出が遅れており、IT投資時期
(株)仙台銀行の参加が決定し、利用予定行は7行に拡大しまし
た。また、伊藤忠商事
(株)
と共同で、インドネシア測量地図庁か
ら国土空間データ共有システム構築事業を受託しました。
も遅れることが想定されます。
2012年3月期の業績については、協同組織金融機関など向け
統合ITソリューションなどの減少および国内ビジネスにおける
業績については、当期に完成した大型案件の影響などはあ
震災影響などがあるものの、連結子会社の拡大などによる保険・
るものの、景気悪化や競争激化、および不採算案件の影響など
証券・クレジットおよび海外公共機関向けのビジネスの増加など
により売上高およびセグメント利益ともに減少しました。
により、売上高7,770億円と前期比290億円の増収を予想して
この結果、売上高は7,479億円
(前期比2.8%減)、セグメント
利益は667億円
(同2.7%減)
となりました。
います。一方、セグメント利益については、不採算案件の減少
および連結子会社の拡大などによる利益増はあるものの、統合IT
ソリューションの減少に伴う原価率の悪化および震災影響など
により、590億円と前期比で77億円の減益を予想しています。
パブリック&フィナンシャル
カンパニーの業績見通し
Case Study:「医療情報連携プラットフォーム」の稼動開始
当社は病院、診療所、薬局などの間で医療情報を連携する基盤「医療情報連携プラット
フォーム」を構築、検証しました。 2012 年 3 月期に当社が手がける地域医療連携ネット
■ 受注高
(単位:十億円)
0
200
2011年
3月期
ワークにこれを活用しています。
400
800 1,000
600
診療情報
( XML 、HL7 、その他)
586.6
(実績)
[+1.4%]
2012年
3月期
画像情報
( DICOM 、その他)
595.0
(予想)
診療所
■ 売上高
「医療情報連携プラットフォーム」
アクセス管理
マッピング
200
ID統合
医療ポータル
医療機関向け統合化エンジン
(単位:十億円)
0
原本性保証
フォーマット変換
医療機関
メッセージ管理
標準化(HL7など)
400
800 1,000
600
中核医療機関
2011年
3月期
(実績)
医療機関
データベース
747.9
データリポジトリ
ログ管理
[+3.9%]
2012年
3月期
777.0
(予想)
地域医療連携ネットワークシステム
■ セグメント利益
オンデマンド VPN
(単位:十億円)
0
2011年
3月期
20
40
60
(予想)
100
66.7
(実績)
2012年
3月期
80
[-11.7%]
59.0
訪問看護ステーション
訪問介護事業所
家族/患者
MOVING FORWARD AS ONE
33
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
グローバルITサービスカンパニー
Global IT Services Company
2011年3月期のレビュー
事業環境と今後の見通し
主な取組みとしては、国際標準の取引機能と世界水準の注文
国内では、東日本大震災により製造、流通・サービス、テレコム
処理性能を備えた
(株)大阪証券取引所の新デリバティブ売買
など幅広い業種において、企業活動の停滞や復旧事業への
システム
「J-GATE」を開発、稼動開始しました。また、省電力・
注力、優先事業の見直し・自粛の動きが見られ、IT投資への
低排熱の独自ハードウェアに用途に応じたソフトウェアを組み合
マイナスの影響が懸念されます。特に製造業では、案件の新規・
わせた垂直統合型アプライアンスサーバ「Lindacloud」
(リンダ
既存問わずITコスト削減への強い要請は継続しています。
一方、
クラウド)や、柔軟・高品質かつ低コストで運用・保守サービスを
グローバル市場では、米国の堅調な景気動向や、新興国の
提供するAMOサービス
「TISAFYS」
(ティサフィス)
など、短納期・
インフラ投資などにより、IT投資は増加の見込みです。
高品質・低コストを実現する各種ソリューションの提供を開始
しました。
2012年3月期の業績については、国内ビジネスにおける震災
影響などがあるものの、グローバル戦略の推進などによる連結
業績については、単独におけるテレコム・ユーティリティ関連
子会社の拡大などにより、売上高3,810億円と前期比82億円の
などの規模拡大および連結子会社の拡大影響などにより売上高
増収を予想しています。セグメント利益については、前期に発生
が増加したものの、不採算案件の影響や、関連会社再編に伴う関
した一過性費用の減少に加え、不採算案件の減少などによる
係会社整理損の発生などによりセグメント利益は減少しました。
原価率改善および連結子会社の拡大などにより、120億円と前期
この結果、売上高は3,727億円
(前期比10.1%増)
、セグメント
比140億円の増益を予想しています。
損失は20億円となりました。
グローバルITサービス
カンパニーの業績見通し
Case Study: AMOサービス「TISAFYS」の取組み
カスタムアプリケーションの運用・保守を手がけるアウトソーシング
( AMO* )サービス。
既存資産の見える化、運用プロセスの最適化、グローバルリソースの活用により、コスト
■ 受注高
(単位:十億円)
0
削減とサービスレベル向上を実現します。
200
100
400
300
500
「TISAFYS」のサービスメニュー
2011年
3月期
364.9
(実績)
[+0.8%]
2012年
3月期
移行フェーズ
提供フェーズ
トランジション
サービス
368.0
(予想)
マネジメント
サービス
アプリケーション
運用サービス
アプリケーション
保守・開発サービス
オフショア運用・保守拠点を活用したサービス提供スキーム
■ 売上高
(単位:十億円)
0
100
200
300
2011年
3月期
400
500
372.7
(実績)
[+2.2%]
2012年
3月期
お客様拠点
381.0
(予想)
NTTデータグループ
■ セグメント利益
オフショア拠点
(単位:十億円)
-5
2011年
3月期
(実績)
2012年
3月期
0
5
10
NTTデータ
オンサイトチーム
サービス提供
お客様
15
「TISAFYS」が提供するメリット
-2.0
[ —%]
12.0
(予想)
34
オフショア連携
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
運用・保守コスト削減
ビジネスニーズへの
対応スピード向上
IT要員不足の解消
* Application Management Outsourcingの略。アプリケーションの運用・保守業務のアウトソーシングサービス。
ソリューション&テクノロジーカンパニー
Solutions & Technologies Company
2011年3月期のレビュー
事業環境と今後の見通し
主な取組みとして、インフラからアプリケーションまで、クラウド
金融機関向けのネットワーク需要が堅調でしたが、東日本大震災
ソリューションを総合的に提供するクラウドサービス
「BizXaaS」
による影響で今後のIT投資は抑制傾向となることが見込まれて
(ビズエクサース)
において、
「BizXaaSプラットフォームサービス」
います。一方、甚大な震災被害によって防災や省エネ対策の
と
「BizXaaS構築・運用サービス」からなる全サービスメニュー
重要性が再認識される中、情報やシステムのリスク分散の観点
を提供開始し、順次ラインアップを追加しました。また、
(株)
日経
から、クラウドやデータセンタに関するニーズが増加傾向にあり
BP主催の「第1回クラウドランキング」
(日経コンピュータ平成22年
ます。特に、BCP(事業継続計画)
の観点から、免震・耐震構造
9月29日号掲載)、
「第2回クラウドランキング」
(日経コンピュータ
で自家発電設備や障害復旧環境を有するデータセンタへの問い
平成23年3月3日号掲載)
において、“ ベストブランド賞 ” を受賞
合わせが増加しています。
しました。
こうした中で、2012年3月期の業績については、データセンタなど
業績については、連結子会社の拡大影響や、単独および
のニーズ拡大などを見込み、売上高1,660億円と前期比29億円の
既存子会社における原価率の改善などにより売上高およびセグ
増収を予想しています。一方、セグメント利益については、売上
メント利益ともに増加しました。
増に伴う利益増はあるものの、前期に計上した一過性収益の
この結果、売上高は1,630億円
(前期比6.0%増)、セグメント
減少などにより90億円と前期比8億円の減益を予想しています。
利益は98億円
(同58.6%増)
となりました。
ソリューション&テクノロジー
カンパニーの業績見通し
Case Study:レガシーマイグレーションをクラウドで実現するサービスを開始
「 BizXaaS 」マイグレーションサービスに「 COBOL クラウド」メニューを追加しました。
これは、COBOLの実行環境をクラウド環境で提供し、初期コストを抑え、より短期間で
■ 受注高
(単位:十億円)
0
10
お客様IT資産のダウンサイジングを実現するサービスです。
20
40
30
2011年
3月期
50
35.6
(実績)
[+1.0%]
2012年
3月期
36.0
お客様IT資産
(既存流用)
(予想)
お客様IT資産
(単位:十億円)
50
100
2011年
3月期
150
(実績)
200
[+1.8%]
2012年
3月期
(予想)
個別
システム開発
レガシー製品
COBOLクラウド
オープン製品
166.0
従来方式の課題
■ セグメント利益
(単位:十億円)
0
10
9.8
(実績)
2012年
3月期
お客様IT資産
(既存流用)
変換・移行
マイグレーション
サービス
お客様IT資産
お
(新規開発)
163.0
2011年
3月期
を用いたダウンサイジング
肥大化
■ 売上高
0
BizXaaS COBOLクラウド
移行前システム
(レガシーシステム)
従来のダウンサイジング
[-8.8%]
9.0
20
システムア キテクチャの
システムアーキテクチャの変更に伴い、
レガシー製品機能の代替機能開発、
業務プログラムの大幅な修正が必要。
その結果、
開発コストと移行期間が増大
し、
最終的にお客様IT資産も肥大化。
当社COBOLクラウドのポイント
① レガシー製品機能相当をクラウ
レガシ 製品機能相当をクラウドサ
ドサービスとして提供するため、
開発コストの低減、開発期間の短縮が可能。
② 業務プログラムの修正を局所化することで
移植リスク、試験コストを抑制。
③ COBOLクラウド環境へのお客様IT資産の移植を
トータルでサポートし、
ダウンサイジングを実現。
(予想)
MOVING FORWARD AS ONE
35
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
Review of Operation
役 員 紹 介
榎本 隆
山下 徹
岩本 敏男
取締役および監査役 (2011年7月1日現在)
代表取締役社長
取締役常務執行役員
取締役
山下 徹
栗島 聡
中山 俊樹
ソリューション&テクノロジーカンパニー長/
ビジネスソリューション事業本部長
代表取締役副社長執行役員
榎本 隆
コーポレート部門担当/財務統括担当
(CFO)
/
/コーポレート・ガバナンス担当/
リスク管理統括担当
(CRO)
CSR担当/国際事業統括担当
山田 英司
パブリック&フィナンシャルカンパニー長/
第一金融事業本部長
萩野 善教
常勤監査役
門
康裕
宮
元胤
グローバルITサービスカンパニー長
新保 智
取締役執行役員
監査役
椎名 雅典
小島 武雄
代表取締役副社長執行役員
岩本 敏男
営業統括担当/技術統括担当
(CTO)
/
/セキュリティ戦略担当
(CISO)
/
情報戦略担当
(CIO)
システム品質保証担当/知的財産戦略担当
グループ経営企画本部長
寒河江 弘信
財務部長/人事部長
(注) 1. 中山俊樹は、会社法第2条第15号に定める社外取締役です。
2. 門 康裕、宮 元胤、新保智の3名は、会社法第2条第16号に定める社外監査役です。
36
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
執行役員 (2011年7月1日現在)
代表取締役社長
執行役員
山下 徹
十河 政史
総務部長
代表取締役副社長執行役員
川島 祐治
リージョナルビジネス事業本部長
榎本 隆
コーポレート部門担当/財務統括担当
(CFO)
/
/コーポレート・ガバナンス担当/
リスク管理統括担当
(CRO)
CSR担当/国際事業統括担当
岩本 敏男
営業統括担当/技術統括担当
(CTO)
/
/セキュリティ戦略担当
(CISO)
/
情報戦略担当
(CIO)
システム品質保証担当/知的財産戦略担当
中村 充孝
NTTデータヨーロッパ 代表取締役社長
西畑 一宏
グローバルビジネス統括本部長
本間 洋
流通・サービス事業本部長
荒井 功
取締役常務執行役員
製造ビジネス事業本部長
栗島 聡
遠藤 宏
ソリューション&テクノロジーカンパニー長/
ビジネスソリューション事業本部長
基盤システム事業本部長
山田 英司
パブリック&フィナンシャルカンパニー長/
第一金融事業本部長
植木 英次
第二金融事業本部長
大西 重之
ライフサポート事業本部長
萩野 善教
グローバルITサービスカンパニー長
風間 雄一
取締役執行役員
第一法人システム事業本部長/
第一法人システム事業本部
第一モバイルビジネス事業部長
椎名 雅典
岩井 利夫
グループ経営企画本部長
公共システム事業本部長
寒河江 弘信
石川 勝雅
財務部長/人事部長
第四金融事業本部長
都築 秀範
常務執行役員
第二法人システム事業本部長/
第二法人システム事業本部
第一ソリューション事業部長
須田 和博
柴崎 正人
内部監査担当
第三金融事業本部長
MOVING FORWARD AS ONE
37
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
Financial
& Others
FINANCIAL & OTHERS
CONTENTS
Financial Section
連結財務6年間のサマリー
39
経営陣による業績の評価および分析
40
連結貸借対照表
48
連結損益及び包括利益計算書
50
連結株主資本等変動計算書
51
連結キャッシュ・フロー計算書
53
Other Information
組織機構改革
54
主要な子会社および関連会社
55
投資家情報
56
会社のデータ
57
本アニュアルレポートより、ウェブサイトによる情報開示を充実しています。
これまで掲載していた財務情報のうち、一部の情報についてはホームページ掲載としています。
詳細は以下よりご確認ください。
連結財務諸表注記
①
独立監査人の監査報告書
①
個別財務6年間のサマリー
②
貸借対照表
①
損益計算書
①
株主資本等変動計算書
①
① 有価証券報告書
http://www.nttdata.co.jp/corporate/ir/library/asr/index.html
② 財務データ集(経年推移)
http://www.nttdata.co.jp/corporate/ir/library/fb/index.html
(注)本アニュアルレポートには、NTTデータグループの将来についての計画や戦略、業績に関する予想および見通しの記述が含まれています。これらの記述は過去の事実ではなく、当社
グループが現時点で把握可能な情報から判断した仮定および確信に基づく見込みです。
また、経済動向、情報サービス産業における激しい競争、市場需要、税制や諸制度などに係るリスクや不確実性を際限なく含んでいます。したがって、これらの業績見通しのみに過度に依
存されないようお願いいたします。実際の業績は当社グループの見込みと異なるかもしれないことをご承知おきください。また、このアニュアルレポートに記載のグラフや表における年度表記に
ついては、特に記載のない限り、
「2011」
は2011年3月期を示しています。
38
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
Financial & Others
連結財務6年間のサマリー
株式会社エヌ・ティ
・ティ
・データおよび連結子会社
3月31日に終了した1年間
百万円
2007
2008
2009
2010
2011
907,281
—
—
—
—
720,078
62,157
210,797
(85,752)
682,224
225,056
178,189
46,866
42,016
28,190
723,673
112,145
158,361
17,306
53,116
200,170
¥ 1,044,918
—
—
—
—
830,776
69,083
236,563
(91,505)
786,327
258,590
168,340
90,250
85,769
50,637
967,901
139,564
152,862
11,307
83,304
234,517
¥ 1,074,405
—
—
—
—
834,972
75,503
269,400
(105,470)
813,343
261,061
165,149
95,911
51,492
30,454
1,012,278
176,826
159,263
10,749
39,653
246,286
¥ 1,139,092
—
—
—
—
889,087
78,274
266,219
(94,489)
861,942
277,150
178,603
98,546
91,431
48,360
1,035,242
180,068
166,681
10,090
(6,902)
256,526
¥ 1,142,940
769,482
338,702
153,870
(119,114)
879,175
83,165
276,333
(95,733)
870,589
272,351
190,662
81,689
71,789
35,662
1,181,549
162,570
161,981
11,389
83,667
234,888
¥ 1,161,962
747,903
372,791
163,064
(121,796)
—
—
—
—
882,329
279,632
201,326
78,306
68,471
37,313
988,484
139,069
158,566
10,742
(56,468)
229,352
820,609
(513,193)
199,228
550,726
495,703
1,056,336
21,308
886,663
(547,048)
184,368
540,745
534,916
1,087,346
22,608
966,740
(589,930)
141,571
630,847
548,133
1,193,827
23,080
983,539
(598,702)
280,267
683,087
566,308
1,275,091
31,739
977,548
(599,918)
227,288
664,089
584,537
1,279,256
34,543
953,899
(604,874)
379,479
838,299
601,601
1,468,617
49,991
2006
会計年度:
売上高
¥
パブリック&フィナンシャル
グローバルITサービス
ソリューション&テクノロジー
その他
(調整)
システムインテグレーション事業
ネットワークシステムサービス事業
その他の事業
消去又は全社
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
税金等調整前当期純利益
当期純利益
受注高
設備投資額
減価償却費等
研究開発費
フリー・キャッシュ・フロー
EBITDA
会計年度末:
有形固定資産:取得価額
(控除:減価償却累計額)
長期債務
負債合計
自己資本
総資産
従業員数
(人)
円
1株当たり情報:
当期純利益
潜在株式調整後当期純利益
純資産
¥
10,024
—
176,695
¥
18,052
—
190,701
¥
10,857
—
195,413
¥
17,240
17,227
201,892
¥
12,713
—
208,391
¥
13,302
—
214,474
その他の情報:
売上高営業利益率(%)
売上高当期純利益率(%)
自己資本当期純利益率(%)
総資産当期純利益率(%)
(%)
EBITDAマージン
自己資本比率(%)
5.2
3.1
5.8
2.7
22.1
46.9
8.6
4.8
9.8
4.7
22.4
49.2
8.9
2.8
5.6
2.7
22.9
45.9
8.7
4.2
8.7
3.9
22.5
44.4
7.1
3.1
6.2
2.8
20.6
45.7
6.7
3.2
6.3
2.7
19.7
41.0
(注) 1. EBITDA=営業利益+減価償却費+固定資産除却損
2. EBITDAマージン=EBITDA÷売上高
3. 2011年3月期より、
セグメント情報の開示内容をマネジメントアプローチに基づく開示に変更しています。また、これに準拠して作成した前年度のセグメント情報をあわせて掲載しています。
MOVING FORWARD AS ONE
39
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
Financial & Others
経営陣による業績の評価および分析
2011年3月期の経営環境
・ 大規模かつ安定的な顧客基盤と高度な営業ノウハウおよび
2011年3月期
(当期)
における我が国の経済は、企業収益の改
大規模な開発・保守事業を支えるグローバルオペレーション
善、設備投資の持ち直しなどを背景に緩やかに回復しつつあ
ノウハ ウなど を 有 する 米 国 I T サ ービ ス 企 業 K e a n e
りましたが、年度後半以降は、輸出の伸び悩み・生産の減少な
International, Inc.の経営権を取得しました。
ど改善の動きに一服感がみられました。また、景気の先行きに
・SAPおよびOracleの専門的ノウハウやグローバルオペレーションの
ついても、緩やかに回復していくものとみられていましたが、東
ノウハウを持つIntelligroup, Inc.の経営権を取得しました。
日本大震災によって、当面、生産活動の低下が懸念されます。
・ グローバル規模でのSAPビジネスを推進するため、当社グ
情報サービス産業においては、アウトソーシングやクラウド
ループ会社の持つSAP事業のリソースを最大限に活用し、ワ
サービスへの需要など、一部に回復の兆しが見られるものの、
ンストップでグローバルベストプラクティスを提供するための
新規システム構築の抑制や保守・運用コストの削減など、全般
グループ内の連携体制「SAP Global One Team」を発足し
的にはIT投資の抑制傾向が続いています。また、東日本大震
ました。
災、およびそれに起因する電力供給の問題などが、今後日本経
済全体に大きな影響を及ぼし、IT投資がさらに抑制されるこ
• 環境志向経営の推進
とが懸念されます。
・ 当社グループにおけるスマートコミュニティや次世代社会イン
フラに関するビジネスの戦略策定、企画推進を行う組織とし
経営施策の取組み状況
て、
「スマートビジネス推進室」を設置しました。
このような状況のもと、NTTデータグループは、
「質を伴う量の
・ 集合住宅の共用設備として電気自動車
(EV)充電設備を導
拡大」を図り、持続的な事業の発展および企業価値の拡大を実
入する際に不可欠である利用者認証、利用量集計、課金な
現するべく、中期経営の主な取組みとして「サービス提供能力の
どの管理機能を含めた充電インフラの仕組みを、クラウド型
強化」、
「グループ事業の拡大・強化」、
「環境志向経営の推進」
サービスにて提供開始しました。
に取り組み、
「変革の先進企業」
として「お客様満足度No.1」を
追求しました。
連結の範囲
NTTデータは、子会社215社全てを連結しています。なお、新たな
• サービス提供能力の強化
出資および設立に伴い、当期より新規に69社を連結子会社に
・ 当社におけるプロジェクトマネジメント手法の高度化・グロー
含めています。主要な新規連結子会社は、次のとおりです。
バル化を実現するため、当社グループの強みであるシステム
・ Keane International, Inc.
開発のプロジェクトマネジメント力を一層強化するとともに、よ
・ Intelligroup, Inc.
り先進的な手法を研究開発・普及展開する専門組織として
また、子会社の合併、譲渡および清算により、15社を連結子会社
「プロジェクトマネジメント・イノベーションセンタ」を設置しました。
・ システム開発における生産性向上と工数削減を目指し、設
計書やソフトウェアの先進的な検証・テストサービスなどの提
から除外しています。
なお、これまでの主なM&Aおよび資本提携戦略の実績に
ついては、47ページをご覧ください。
供とそれを実現するための研究開発に取り組む専門組織と
して「プロアクティブ・テスティングCOE」を設置しました。
• グループ事業の拡大・強化
・ お客様の競争環境のグローバル化への対応能力を強化し、
当社グループにおける海外戦略をさらに推進するため、以
下のとおり海外拠点を拡大しました。
40
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
連結子会社の業績貢献
連結受注高
連単差額
連結売上高
連単差額
(十億円)
2007
2008
2009
2010
2011
967.9
190.4
1,044.9
1,012.3
224.8
1,074.4
1,035.2
285.2
1,139.0
1,181.5
303.7
1,142.9
988.4
345.6
1,161.9
188.6
214.6
286.5
321.2
341.8
2011年3月期の業績などの概況
9,820百万円と前期比158百万円、1.6%の減少となりました。以
• 受注高、受注残高の状況
上の結果、経常利益は75,779百万円と前期比57百万円、0.1%
当期の受注高は、前期に金融関連システムの大規模更改受注
の増加となりました。
があったことにより、988,484百万円と前期比193,065百万円、
16.3%の減少となりました。当期末の受注残高は、前期比0.8%、
• 当期純利益の状況
9,554百万円減少して1,156,580百万円となりました。
特別損失は、投資有価証券評価損、関係会社整理損およびの
れんの減損などの計上により、7,308百万円となりました。法人
• 売上高の状況
税、住民税及び事業税、および法人税等調整額の合計は、
当期の売上高は、連結子会社の拡大などにより、1,161,962百
29,940百万円と前期比5,571百万円、15.7%の減少となりました。
万円と前期比19,021百万円、1.7%の増加となりました。
以上の結果、当期純利益は37,313百万円と前期比1,651百万円、
4.6%の増加となりました。
• 営業利益の状況
売上原価は、連結子会社の拡大や不採算案件の増加などに
なお、セグメント別売上高および利益の状況については、カン
より、882,329百万円と前期比11,740百万円、1.3%の増加となり
パニー別の営業概況
(32ページ)
をご覧ください。
ました。なお、売上高原価率は、上記影響はあるものの、既存
子会社の改善などもあり、76.2%から75.9%と0.3ポイントの改善
また、各セグメントでは、当社グループが設備資産
(ソフトウェア含む)
となりました。
を保有して顧客に役務提供などのサービスを行う
「統合ITソリュー
販売費及び一般管理費は、既存子会社などにおける削減効
ション」、顧客からの受注により開発するシステム・ソフトウェアの販売、
果はあるものの、連結子会社の拡大などにより、201,326百万
情報機器などの販売を行う
「システム・ソフトウェア開発」、システム・ソ
円と前期比10,663百万円、5.6%の増加となりました。
フトウェア開発以外の請負契約や役務提供サービスを行う
「コンサ
以上の結果、営業利益は78,306百万円と前期比3,382百万円、
ルティング・サポート」、およびその他のサービスを提供しています。
4.1%の減少となりました。
製品およびサービスに関する情報
• 経常利益の状況(50ページをご覧ください)
システム・
統合IT
ソフトウェア
ソリューション
開発
区分
営業外収益は、負ののれん償却額の計上などにより、7,293百
万円と前期比3,281百万円、81.8%の増加となりました。営業外
費用は、前期に固定資産売却損を計上したことなどにより、
受注高と受注残高
受
受注高
受
受注残高
営
営業利益
(十億円)
800
その他
338,179
合計
53,305 1,161,962
当期純利益と
売上高当期純利益率
当
当期純利益
営
営業利益率
(%)
(十億円)
1,200
1,200
328,713
営業利益と営業利益率
売上高
(十億円)
売
売上高当期純利益率
(%)
(十億円)
100
10
50
5
80
8
40
4
60
6
30
3
40
4
20
2
20
2
10
1
0
0
800
400
400
0
外部顧客
441,763
への売上高
(百万円)
コンサル
ティング・
サポート
2007
2008
2009
2010
2011
967.9 1,012.2 1,035.2 1,181.5 988.4
1,050.6 1,066.4 1,049.4 1,166.1 1,156.5
0
2007
2008
2009
2010
2011
1,044.9 1,074.4 1,139.0 1,142.9 1,161.9
0
2007 2008 2009 2010 2011
90.2
8.6
95.9
8.9
98.5
8.7
81.6
7.1
78.3
6.7
2007 2008 2009 2010 2011
50.6
4.8
30.4
2.8
48.3
4.2
35.6
3.1
0
37.3
3.2
MOVING FORWARD AS ONE
41
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
• 利益還元方針および配当
Review of Operation
Financial & Others
当社は、低利かつ安定的な資金調達に資するため、国内の
当社は、新規事業などへの投資および効率的な事業運営など
2つの格付機関から長期債とコマーシャル・ペーパー
(CP)
の格付
による持続的な成長を通じて、企業価値の中長期的な増大を図
けを取得しています。CPの発行枠は150,000百万円保有してお
るとともに、適正な利益配分を行うことを基本方針としています。
り、現金及び現金同等物の代替となる資金流動性を十分確保
配当につきましては、連結ベースにおける業績動向、財務状
しています。
況などを総合的に勘案することを基本に、連結配当性向30%
• 総資産
程度を目安に安定的に実施していきたいと考えています。
当期の内部留保資金については、今後の継続的かつ安定的
総資産は、連結子会社の拡大に伴うのれんの増加などにより、
な成長の維持のため、新規事業への投資、技術開発および設
1,468,617百万円と前期比189,360百万円、14.8%の増加となり
備投資などに充当していきます。
ました。
当期の利益配分については、中間配当金として、1株当たり
3,000円を実施しましたが、期末における配当金は1株当たり
• 負債
3,000円とし、年間配当金を1株当たり6,000円としました。
負 債 は、社 債 の 発 行および 長 期 借 入 金 の 増 加などにより、
838,299百万円と前期比174,210百万円、
26.2%の増加となりました。
流動性と資金の源泉
• 財政に関する方針
• 純資産
NTTデータの財政に関する方針は、システムインテグレーション
純資産は、当期純利益の計上による利益剰余金の増加などに
事業における継続的な投資や、国内外におけるM&A戦略の
より、630,317百万円と前期比15,150百万円、2.5%の増加となり
推進のために行われる積極的な投資活動のための資金を
ました。
円滑に供給することにあります。事業モデルとして資金需要が
旺盛な当社にとって、健全な財務体質の維持は非常に重要で
• キャッシュ・フロー
す。一定の負債比率を意識しつつ、営業キャッシュ・フローを安定
当 社 グループ では、資 金 効 率を一 層 高めるため、グループ
的に創出し、調達余力を保持することにより、投資機会に対する
キャッシュマネジメントシステムを導入しており、当期末時点で、
機動的かつ柔軟な資金調達を可能にしています。
その対象は国内の子会社64社となっています。
1株当たり当期純利益と
連結配当性向
1株当たり純資産
1 株当たり当期純利益
総資産と流動資産
連
連結配当性向
(%)
(円)
25,000
50
20,000
40
15,000
30
10,000
20
総
総資産
フリー・キャッシュ・フローと
現金及び現金同等物の期末残高
流
流動資産
フリー・キャッシュ・フロー
フリ
(円)
(十億円)
250,000
1,500
200
200,000
100
1,000
150,000
100,000
0
500
5,000
0
18,052 10,857 17,240 12,713 13,302
27.7 46.1 34.8 47.2 45.1
42
50,000
10
2007 2008 2009 2010 2011
0
現金
現金及び現金同等物の期末残高
(十億円)
0
2007
2008
2009
2010
2011
1,087.3 1,193.8 1,275.0 1,279.2 1,468.6
367.2 418.1 448.4 455.6 540.3
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
0
2007
2008
2009
2010
2011
190,701 195,413 201,892 208,391 214,474
-100
2007 2008 2009 2010 2011
83.3 39.6 (6.9) 83.6 (56.4)
112.7 112.9 131.8 152.1 198.6
当社が貸し付けることで、資金効率の向上と支払利息の低減を
各種経営指標
• EBITDA、EBITDAマージン
図っています。
EBITDAは、営業利益および減価償却費の減少などにより、
グループ資金を当社に集中するとともに、各社の必要資金は
当期末における現金及び現金同等物は、前期末に比べ46,486
百万円増加し、198,606百万円となりました。
前期比2.4%、5,536百万円減少して229,352百万円となりました。
EBITDAマージンは、前期比0.9ポイント減少の19.7%となりま
当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因
した。
は、次のとおりです。
• 負債比率
営業活動によるキャッシュ・フローは、229,077百万円で、前期比
有利子負債は、前期比48.5%、131,992百万円増加して404,292
28,683百万円減少しました。これは主に、たな卸資産の減少な
百万円となりました。その結果、負債比率は、前期比8.4ポイン
ど、運転資本が改善したことによる収入が前期は大きかったた
ト増加の40.2%となりました。
めです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、285,545百万円で、前期
• ROE、ROA
比111,452百万円増加しました。これは主に、連結子会社の取
自己資本当期純利益率
(ROE)
は、前期比0.1ポイント上昇して
得による支出が増加したことなどによるものです。
6.3%となりました。総資産当期純利益率
(ROA)
は、前期比0.1
以上の結果、当期のフリー・キャッシュ・フローは56,468百万円
ポイント低下して2.7%となりました。
の支出となり、前連結会計年度に比べ140,135百万円減少しま
した。
財務活動によるキャッシュ・フローは、104,885百万円の収入
となり、前期比168,641百万円増加しました。これは主に、社債
の発行による収入および長期借入れによる収入が大きかった
ことなどによるものです。
EBITDAとEBITDAマージン
E
EBITDA
(十億円)
EBITDAマージン
E
有
有利子負債
(%)
300
30
200
自
自己資本
負
負債比率
(%)
400
40
300
30
20
100
0
(十億円)
200
20
100
10
10
2007 2008 2009 2010 2011
234.5 246.2 256.5 234.8 229.3
22.4 22.9 22.5 20.6 19.7
0
0
総資産とROA
自己資本とROE
有利子負債と負債比率
2007 2008 2009 2010 2011
246.3 241.2 304.7 272.2 404.2
31.5 30.6 35.0 31.8 40.2
0
(十億円)
R
ROE
総
総資産
(%)
600
12
500
10
400
8
300
6
200
4
100
2
0
2007 2008 2009 2010 2011
534.9 548.1 566.3 584.5 601.6
6.2
6.3
9.8
5.6
8.7
0
(十億円)
R
ROA
(%)
1,500
6
1,000
4
500
2
0
2007 2008 2009 2010 2011
0
1,087.3 1,193.8 1,257.0 1,279.2 1,468.6
2.8
2.7
4.7
2.7
3.9
MOVING FORWARD AS ONE
43
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
設備投資額
Review of Operation
Financial & Others
報酬
設備投資額は、139,069百万円であり、そのうちパブリック&
• 役員報酬
フィナンシャルに関する投資額は112,618百万円、グローバルIT
取締役の報酬などに関する事項については、取締役会にて決
サービスに関する投資額は9,141百万円、ソリューション&テクノ
定しています。取締役の報酬については、月額報酬と賞与から
ロジーに関する投資額は16,067百万円となりました。また、当社
構成しています。月額報酬は役位ごとの役割の大きさや責任範
における総務部門などの管理部門などに係る投資額1,242百万
囲に基づき、支給することとしています。賞与は、当期の会社業
円は、各セグメントに配賦不能であるため、その他に区分して
績などを勘案し支給することとしています。
います。
また、中長期の業績を反映させる観点から、月額報酬の一
定額以上を拠出し、役員持株会を通じて自社株式を購入するこ
研究開発費
ととし、購入した株式は在任期間中、その全てを保有すること
当期におけるNTTデータグループの研究開発については、中期
経営の基本方針である
「お客様満足度No.1の追求」を目指し、
「ソフトウェア工学」
・
「ビジネスインテリジェンス」
・
「インテグレー
ションアーキテクチャ」それぞれの分野での取組みを進めました。
としています。
監査役の報酬については、監査役の協議にて決定しており、
高い独立性の確保の観点から、業績との連動は行わず、月額
報酬のみを支給することとしています。
さらに、日本電信電話
(株)
(NTT)
との研究開発連携により、
基盤的研究開発テーマについてはその成果を活用し、当社の
取締役および監査役の報酬などの総額
役員区分
リソースを応用的研究開発テーマに重点配分しています。
以上の結果、当期の研究開発費は10,742百万円となりました。
なお、研究開発の成果は、パブリック&フィナンシャル、グロー
バルITサービスおよびソリューション&テクノロジーに共通して
適用可能であるため、セグメント別に分計はしていません。
支給人数
取締役
(社外取締役を除く)
6名
監査役
(社外監査役を除く)
1名
合計
7名
月額報酬
役員賞与
総額
216百万円 51百万円 267百万円
30百万円
—
30百万円
246百万円 51百万円 297百万円
(注)1. 取締役および監査役の報酬額については、2006年6月22日開催の第18回定時株主総会に
おいて、取締役の報酬額を年額5億8,000万円以内、監査役の報酬額を年額1億5,000万円以内
と決議いただいています。
2. 上記のほか、使用人兼務取締役1名に対する使用人分賞与3百万円があります。
社外役員の報酬などの総額
社外役員の報酬などの総額
設備投資と減価償却費等
設
設備投資
研究開発費
減
減価償却費等
(十億円)
(十億円)
15
200
150
10
100
5
50
0
2007
2008
2009
2010
2011
139.5 176.8 180.0 162.5 139.0
152.8 159.2 166.6 161.9 158.5
44
0
2007
2008
2009
2010
2011
11.3
10.7
10.0
11.3
10.7
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
支給人数
月額報酬
3名
90百万円
想定されるリスクとその対応
• 監査報酬
当社および子会社が、有限責任 あずさ監査法人およびその関連
NTTデータグループの経営成績および財務状況など(株価
法人と締結した契約に基づく報酬は次のとおりです。
などを含む)
に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下の
ものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当期末現
監査公認会計士などに対する報酬の内容
在における判断によるものです。
区分
監査証明業務に
基づく報酬
非監査業務に
基づく報酬
当社
375百万円
86百万円
連結子会社
185百万円
—
561百万円
86百万円
合計
• 価格低下圧力に関するリスク
景況感や企業収益の悪化などによるお客様のIT投資抑制傾向
は、コストへの要求やIT投資効果への評価の厳格化となって、
当社グループの扱うシステムやサービスの販売価格低下につな
当社の在外連結子会社の一部については、有限責任 あずさ監
がり、当社グループの経営成績および財務状況などに影響を及
査法人が提携するKPMGのメンバーファームの財務諸表監査を
ぼす可能性があります。
受けており、監査報酬額は100百万円です。なお、当社が有限
責任 あずさ監査法人に対して報酬を支払っている非監査業務の
• 競争激化に関するリスク
内容は、国際財務報告基準に関する指導・助言教務、監査基
当社グループの主要な事業領域は、情報サービス産業の中で
準委員会報告書第18号
(委託業務に係る内部統制の有効性の
有力な成長分野であると目されており、ハードウェアベンダなど
評価)
に基づく内部統制の整備および運用状況の検証業務など
がビジネスの主軸に移してきています。また、急成長するインド
です。
や中国といった新興国の情報サービス企業が、グローバル競
争をもたらしつつあります。これからのマーケットの成長には先
2012年3月期の見通し
• 経済環境と業績見通し
行き不透明な部分があり、競合会社の積極参入による競争激
企業のIT投資は全体的に抑制傾向にあり、東日本大震災の影響
ぼす可能性があります。
化が当社グループの経営成績および財務状況などに影響を及
などにより今後IT投資がさらに抑制されることが懸念されています
が、NTTデータグループの2012年3月期の業績は、震災影響など
• 海外事業に関するリスク
により国内売上高が減少するものの、グローバル戦略の推進によ
当社グループは事業戦略の一環として海外市場での事業拡大
る海外売上高の増を中心とした連結子会社の拡大などにより、売
を進めており、海外事業の当社グループにおける存在感は拡
上高は1,200,000百万円と当期に対して増収を予想しています。
大しつつあります。当社グループの海外事業は、グローバル経
営業利益は、震災影響などがあるものの、連結子会社の拡
済や為替などの経済動向、投資や競争などに関する法的規制、
大などによる利益増に加え、原価率改善施策への取組みおよび
商習慣の相違、労使関係、国際政治といった政治的・社会的変
販管費の効率的使用を推進することなどにより、80,000百万円
動など、様々な要因の影響下にあり、これらのリスクが顕在化
と当期に対して増益を予想しています。
した場合、当社グループの経営成績および財務状況などに影
響を及ぼす可能性があります。
• 設備投資の見通し
2012年3月期は、金融系大規模システムなどの減少により、135,000
• システム障害リスク
百万円と当期に対して4,000百万円の減少を予想しています。
当社グループが提供するシステムやサービスには、社会的なイ
ンフラとなっているものもあります。これらにおいて障害が発生
• 配当の見通し
した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低
2012年3月期は、連結ベースにおける業績動向、財務状況、配
下、発生した損害に対する賠償金の支払いなどにより、当社グ
当性向などを総合的に勘案し、1株当たり年間配当金は、当期
ループの経営成績および財務状況などに影響を及ぼす可能性
と同額の6,000円を予定したいと考えています。
があります。
MOVING FORWARD AS ONE
45
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
• システム構築リスク
• 技術革新に関するリスク
当社グループの主力事業であるシステムインテグレーション事業
当社グループが属する情報サービス産業では、不連続な技術
では、一般に請負契約の形態で受注を受けてから納期までに
環境の変化が生じることがあります。当社グループでは、先端
システムを完成し、お客様に提供するという完成責任を負って
技術や基盤技術などの多様な技術動向の調査・研究開発に努
います。当初想定していた見積りからの乖離や、開発段階にお
めていますが、予想を超える革新的な技術の進展への対応が
けるプロジェクト管理などの問題が発生した場合、想定を超え
遅れた場合、当社グループの経営成績および財務状況などに
る原価の発生や納期遅延に伴う損害の発生などにより、当社
影響を及ぼす可能性があります。
グループの経営成績および財務状況などに影響を及ぼす可能
性があります。
• 知的財産権に関するリスク
当社グループが事業を遂行する上で必要となる知的財産権な
• 情報セキュリティに関するリスク
どの権利につき、当該権利の保有者よりライセンスなどを受けら
当社グループは業務遂行の一環として、個人情報や機密情報を
れず、その結果、特定の技術、商品、またはサービスを提供で
取り扱うことがあります。これらの情報について紛失、漏洩など
きなくなる可能性があります。また、当社グループの事業が他者
が発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージ
の知的財産権を侵害したとして、損害賠償請求を受ける可能性
の低下、発生した損害に対する賠償金の支払いなどにより、当
があります。いずれの場合も当社グループの経営成績および財
社グループの経営成績および財務状況などに影響を及ぼす可
務状況などに影響を及ぼす可能性があります。
能性があります。
• 親会社の影響力
• コンプライアンスに関するリスク
当社の親会社であるNTTは、当期末現在、当社の議決権の
当社グループは企業倫理の確立による健全な事業活動を基本
54.2%を保有している大株主です。当社はNTTおよびその他の
方針とする
「NTTデータグループ倫理綱領」を制定し、コンプラ
子会社から独立して業務を営んでいますが、重要な問題につい
イアンス推進体制を構築するとともに、役員・社員への教育啓発
ては、NTTとの協議、もしくはNTTに対する報告を行っていま
活動を随時実施し、企業倫理の向上および法令遵守の強化に
す。このような影響力を背景に、NTTは、自らの利益にとって
努めています。しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完
最善であるが、その他の株主の利益とはならないかもしれない
全に回避できない可能性があり、法令などに抵触する事態が
行動をとる可能性があります。
発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの
低下、発生した損害に対する賠償金の支払いなどにより、当社
• 大規模災害などに関するリスク
グループの経営成績および財務状況などに影響を及ぼす可能
当社グループが提供するシステムやサービスには、社会的なイ
性があります。
ンフラとなっているものもあることから、行政のガイドラインに準
拠した事業継続のための体制整備や防災訓練を実施していま
• 人材確保に関するリスク
す。しかしながら、大規模な災害や重大な伝染病が発生した
当社グループの成長と利益は、専門性に基づいて顧客に価値
場合には、事業所およびそれらのシステム並びに従業員の多く
を提供する優秀な人材の確保・育成に大きく影響されます。こう
が被害を受ける可能性があり、その結果として、当社グループの
した優秀な人材の確保・育成が想定どおりに進まない場合、当
社会的信用やブランドイメージが低下するおそれがあるほか、収入
社グループの経営成績および財務状況などに影響を及ぼす可
の減少や多額の修繕費用の支出を余儀なくされるなど、当社グ
能性があります。
ループの経営成績および財務状況などに影響を及ぼす可能性
があります。
46
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
主なM&Aおよび資本提携戦略の実績
(十億円)
子会社の売上高
対象分野
提携先(パートナー)
子会社名
出資比率(%)
譲受・設立年月
2011
2012
(計画)
情報子会社
食品・バイオ
日本たばこ産業
(株)NTTデータウェーブ
80.1
2002年 8月
12.4
13.6
素材
日本板硝子
(株)NTTデータビジネスブレインズ
70.0
2003年 9月
4.5
4.5
住宅・樹脂加工・LSP
積水化学工業
(株)NTTデータセキスイシステムズ
60.0
2005年 1月
7.3
7.5
旅行
近畿日本ツーリスト
(株)NTTデータテラノス
51.0
2006年 10月
2.9
4.9
石油・金属
JXホールディングス
(株)NTTデータCCS
60.0
2008年 4月
12.3
12.7
(株)NTTデータMSE
60.0
2008年 10月
16.5
14.1
(株)NTTデータソルフィス
72.5
2009年 7月
5.8
6.2
100.0
2006年 3月
10.2
9.5
70.0
2007年 5月
16.0
16.0
(株)JSOL
50.0
2009年 1月
29.6
31.0
51.0
2009年 3月
3.3
3.4
100.0
2009年 7月
1.8
2.2
アイテックス
(株)
83.0
2009年 8月
1.2
1.5
(株)
エヌジェーケー
50.8
2010年 2月
10.5
11.6
組込みソフトウェア
組立加工・
自動車業界向け生産管理
パナソニックモバイル
コミュニケーションズ
セイコーインスツル/
パイオニア
ITサービス会社
自動車・エレクトロニクス・
CAD/CAM・PDM・ERP
—
金融
(外為決済)
Getronics
SAPなど
日本総合研究所
金融
(資金証券)
—
(株)
エックスネット
オフショアなど
—
(株)
ビー・エヌ・アイ・システムズ
(単体)
人事パッケージソリューション・
—
ERPなど
(株)NTTデータエンジニアリングシステムズ
NTTデータジェトロニクス
(株)
テレコムなど
—
金融
(リテール営業支援)
—
(株)NTTデータエービック
100.0
2010年 2月
1.2
1.3
地方自治体など
—
(株)NTTデータエム・シー・エス
58.3
2010年 4月
2.0
2.6
金融
(保険分野)
—
(株)エマーズ
85.9
2011年 4月
—
2.8
コンサルティング会社
流通・外食
—
(株)NTTデータスミス
100.0
2005年 7月
2.4
2.7
コンサルティング
—
(株)
クニエ
100.0
2009年 7月
4.8
5.0
89.2
2005年 11月
6.1
6.3
51.0
2007年 7月
0.1
0.2
グローバル
ERPなど
—
The Revere Group, Ltd.
日系現地法人対応など
—
深
オフショア
—
Vertex Software Pvt. Ltd.
67.6
2007年 12月
1.3
1.8
SAPなど
NTTコミュニケーションズ
itelligence AG
77.7
2008年 1月
31.6
33.8
欧州現地大企業など
BMW
Cirquent GmbH
72.9
2008年 10月
23.7
24.7
SAPなど
—
Extend Technologies Group Holdings Pty Ltd
51.0
2009年 9月
2.8
3.3
SAPなど
—
Business Formula (M) Sdn Bhd
60.0
2010年 4月
0.3
0.4
金融
(クレジットカード業務)
—
上海NTTデータシナジーソフトウェア
66.6
2010年 4月
0.2
0.4
金融
(保険分野)
—
Apex Systems Pte. Ltd.
79.6
2010年 6月
—
Intelligroup, Inc.
100.0
2010年 7月
0.2
8.7
0.5
SAPなど
米州現地大企業など
—
Keane International, Inc.
100.0
2010年 12月
NTTデータイーストネット
(9ヵ月分)
19.8
(3ヵ月分)
13.7
82.9
(注) 1. 子会社の業績
(売上高)
は、各社の個別財務諸表の計上額
(各社の子会社も含む)
です。
2. 海外子会社売上高
(計画)
における為替レートは、期初計画策定時のレートを適用しています。
3.(株)
NTTデータソルフィスは、2009年7月に
(株)NTTデータアイテックおよび
(株)NTTデータサイエンスを統合して設立した会社です。
4.(株)
クニエは、2009年7月に
(株)NTTデータビジネスコンサルティングおよびザカティーコンサルティング
(株)
を統合して設立した会社です。
MOVING FORWARD AS ONE
47
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
Financial & Others
連結貸借対照表
株式会社エヌ・ティ
・ティ
・データおよび連結子会社
2010年および2011年3月31日現在
百万円
2011
2010
資産の部
流動資産
現金及び預金
受取手形及び売掛金
有価証券
たな卸資産
繰延税金資産
その他
貸倒引当金
流動資産合計
固定資産
有形固定資産
データ通信設備
減価償却累計額
データ通信設備
(純額)
建物及び構築物
減価償却累計額
建物及び構築物
(純額)
機械装置及び運搬具
減価償却累計額
機械装置及び運搬具
(純額)
工具、器具及び備品
減価償却累計額
工具、器具及び備品
(純額)
土地
リース資産
減価償却累計額
リース資産
(純額)
建設仮勘定
有形固定資産合計
無形固定資産
ソフトウエア
ソフトウエア仮勘定
のれん
リース資産
その他
無形固定資産合計
投資その他の資産
投資有価証券
繰延税金資産
その他
貸倒引当金
投資その他の資産合計
固定資産合計
資産合計
48
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
¥
118,708
223,084
¥
168,558
240,870
30,961
26,140
15,096
42,592
(950)
32,000
28,643
15,247
56,010
(961)
455,632
540,368
447,334
(300,859)
146,474
272,166
(169,325)
447,372
(319,813)
127,559
277,153
(175,001)
102,840
58,421
(42,269)
16,151
102,152
60,241
(43,851)
16,389
48,222
(33,025)
15,197
50,708
49,320
(34,583)
14,736
50,807
62,215
(54,438)
7,777
38,480
36,470
(31,624)
4,845
32,533
377,629
349,024
237,764
55,041
29,945
218,510
74,062
117,907
1,123
7,860
331,735
576
49,861
460,918
27,271
50,591
36,909
(514)
29,222
54,392
35,298
(608)
114,258
823,623
¥ 1,279,256
118,305
928,248
¥ 1,468,617
百万円
2011
2010
負債の部
流動負債
買掛金
¥
92,491
¥
81,107
短期借入金
17,599
9,107
1年内返済予定の長期借入金
18,243
23,844
1年内償還予定の社債
30,164
30,264
8,597
4,758
未払金
16,951
17,847
未払法人税等
18,261
21,233
前受金
94,881
120,284
5,675
3,912
—
320
リース債務
受注損失引当金
資産除去債務
その他
流動負債合計
43,071
49,994
345,937
362,676
固定負債
179,959
250,104
長期借入金
26,332
90,970
リース債務
8,274
5,420
—
16,270
89,850
95,147
社債
繰延税金負債
退職給付引当金
役員退職慰労引当金
資産除去債務
1,013
997
—
1,437
12,721
15,275
318,152
475,623
664,089
838,299
資本金
142,520
142,520
資本剰余金
139,300
139,300
利益剰余金
317,594
338,550
株主資本合計
599,414
620,370
その他
固定負債合計
負債合計
純資産の部
株主資本
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
繰延ヘッジ損益
為替換算調整勘定
その他
その他の包括利益累計額合計
少数株主持分
純資産合計
負債純資産合計
(80)
(67)
—
234
(8,285)
(13,144)
(6,511)
(5,790)
(14,877)
(18,768)
30,629
28,716
615,167
630,317
¥ 1,279,256
¥ 1,468,617
MOVING FORWARD AS ONE
49
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
Financial & Others
連結損益及び包括利益計算書
株式会社エヌ・ティ
・ティ
・データおよび連結子会社
2010年および2011年3月31日に終了した連結会計年度
百万円
売上高
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
営業外収益
受取利息
受取配当金
負ののれん償却額
持分法による投資利益
損害賠償金
その他
営業外収益合計
営業外費用
支払利息
固定資産除却損
その他
営業外費用合計
経常利益
特別利益
負債評価差益
特別利益合計
特別損失
投資有価証券評価損
関係会社整理損
のれん減損損失
資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額
災害による損失
特別退職金
特別損失合計
税金等調整前当期純利益
法人税、住民税及び事業税
法人税等調整額
法人税等合計
少数株主損益調整前当期純利益
少数株主利益又は少数株主損失
当期純利益
少数株主利益又は少数株主損失
少数株主損益調整前当期純利益
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金
繰延ヘッジ損益
為替換算調整勘定
持分法適用会社に対する持分相当額
その他
その他の包括利益合計
包括利益
(内訳)
親会社株主に係る包括利益
少数株主に係る包括利益
50
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
2010
2011
¥ 1,142,940
870,589
272,351
190,662
81,689
¥ 1,161,962
882,329
279,632
201,326
78,306
482
526
—
81
426
2,494
4,011
655
906
2,302
215
—
3,213
7,293
4,649
1,290
4,039
9,978
75,722
5,465
1,421
2,932
9,820
75,779
1,354
1,354
—
—
—
—
3,276
—
—
2,010
5,287
71,789
28,541
6,969
35,511
—
615
35,662
—
—
2,050
1,998
1,825
985
449
—
7,308
68,471
32,032
(2,092)
29,940
38,531
1,217
37,313
1,217
38,531
—
—
—
—
—
—
—
17
234
(5,599)
(16)
720
(4,642)
33,888
—
—
33,421
466
Financial & Others
連結株主資本等変動計算書
株式会社エヌ・ティ
・ティ
・データおよび連結子会社
2010年および2011年3月31日に終了した連結会計年度
百万円
株主資本
資本金
前期末残高
当期変動額
当期変動額合計
当期末残高
資本剰余金
前期末残高
当期変動額
当期変動額合計
当期末残高
利益剰余金
前期末残高
当期変動額
剰余金の配当
当期純利益
連結範囲の変動
持分法の適用範囲の変動
当期変動額合計
当期末残高
株主資本合計
前期末残高
当期変動額
剰余金の配当
当期純利益
連結範囲の変動
持分法の適用範囲の変動
当期変動額合計
当期末残高
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
前期末残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額
(純額)
当期変動額合計
当期末残高
繰延ヘッジ損益
前期末残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額
(純額)
当期変動額合計
当期末残高
為替換算調整勘定
前期末残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額
(純額)
当期変動額合計
当期末残高
その他
前期末残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額
(純額)
当期変動額合計
当期末残高
その他の包括利益累計額合計
前期末残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額
(純額)
当期変動額合計
当期末残高
2010
2011
¥ 142,520
¥ 142,520
—
142,520
—
142,520
139,300
139,300
—
139,300
—
139,300
298,752
317,594
(16,830)
35,662
—
9
18,841
317,594
(16,830)
37,313
474
(2)
20,955
338,550
580,572
599,414
(16,830)
35,662
—
9
18,841
599,414
(16,830)
37,313
474
(2)
20,955
620,370
(208)
(80)
128
128
(80)
12
12
(67)
6
—
(6)
(6)
—
234
234
234
(9,216)
(8,285)
930
930
(8,285)
(4,859)
(4,859)
(13,144)
(4,845)
(6,511)
(1,665)
(1,665)
(6,511)
720
720
(5,790)
(14,264)
(14,877)
(613)
(613)
(14,877)
(3,891)
(3,891)
(18,768)
MOVING FORWARD AS ONE
51
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
百万円
少数株主持分
前期末残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
純資産合計
前期末残高
当期変動額
剰余金の配当
当期純利益
連結範囲の変動
持分法の適用範囲の変動
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
52
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
2010
2011
25,695
30,629
4,934
4,934
30,629
(1,913)
(1,913)
28,716
592,004
615,167
(16,830)
35,662
—
9
4,321
23,162
615,167
(16,830)
37,313
474
(2)
(5,804)
15,150
630,317
Financial & Others
連結キャッシュ・フロー計算書
株式会社エヌ・ティ
・ティ
・データおよび連結子会社
2010年および2011年3月31日に終了した連結会計年度
百万円
2011
2010
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益
減価償却費
固定資産除却損
退職給付引当金の増減額
投資有価証券売却損益
投資有価証券評価損益
支払利息
関係会社整理損
特別退職金
売上債権の増減額
たな卸資産の増減額
仕入債務の増減額
未払消費税等の増減額
その他
小計
利息及び配当金の受取額
利息の支払額
法人税等の支払額又は還付額
営業活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出
無形固定資産の取得による支出
固定資産の売却による収入
投資有価証券の取得による支出
投資有価証券の売却による収入
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出
定期預金の純増減額
事業譲受による支出
子会社株式の取得による支出
その他
投資活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー
社債の発行による収入
社債の償還による支出
長期借入れによる収入
長期借入金の返済による支出
コマーシャル・ペーパーの純増減額
短期借入金の純増減額
リース債務の返済による支出
配当金の支払額
少数株主への配当金の支払額
少数株主からの払込みによる収入
その他
財務活動によるキャッシュ・フロー
現金及び現金同等物に係る換算差額
現金及び現金同等物の増減額
現金及び現金同等物の期首残高
現金及び現金同等物の期末残高
¥ 71,789
154,500
7,481
7,239
(32)
241
4,649
—
2,010
1,159
21,333
(7,870)
1,961
44,047
308,509
1,008
(4,656)
(47,100)
257,760
¥
68,471
152,257
6,309
4,754
(385)
2,050
5,465
1,998
—
(1,562)
2,774
(7,580)
(613)
28,086
262,026
1,558
(5,326)
(29,180)
229,077
(78,902)
(84,401)
851
(4,984)
500
(3,457)
3,514
—
(1,839)
—
(2,842)
(2,530)
(174,093)
(65,958)
(79,443)
462
(3,318)
937
(132,253)
114
(598)
(3,920)
(819)
(1,759)
1,012
(285,545)
—
(3,012)
2,375
(8,642)
(25,000)
187
(12,127)
(16,823)
(747)
—
34
(63,756)
386
20,297
131,822
152,120
99,684
(30,300)
88,514
(18,477)
—
(8,604)
(8,076)
(16,832)
(1,373)
421
(70)
104,885
(1,930)
46,486
152,120
198,606
MOVING FORWARD AS ONE
53
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
Financial & Others
組織機構改革
1. グローバル統括組織の設置
「第一法人システム事業本部」は、主にテレコム、ユーティリ
ティなどの主力領域に対して一層の高付加価値を提供することを
目的とし、
「第二法人システム事業本部」は、テレコム領域のノウ
ハウを集約するとともに、今後の成長が見込める新規領域にお
いてグローバルソリューションを提供することを目的とします。
拡大する海外事業の一体的かつ効率的な運営体制を構築する
ため、グローバルITサービスカンパニー内の国際事業本部を、
カンパニーを横断する全社組織として再編し、
「グローバルビジ
ネス統括本部」
としました。
「グローバルビジネス統括本部」は、
カンパニーを超えた視点で以下の役割を担います。
• グローバル戦略策定、海外グループ会社のガバナンス強化
• 米州・EMEA*・APAC・中国の4つの地域を軸とした地域
統括機能の強化と、再編を含めた拠点やソリューションなど
の機能配置の最適化の促進
• 営業、開発、ソリューション、テクノロジーについてカンパニー
と海外グループ会社との連携を促進し、“One NTTDATA”
実現に向けたグループ全体でのシナジーを創出
3. パブリック&フィナンシャルカンパニーの組織改革
保険・医療分野のさらなる事業拡大に向けた体制強化を図る
ために、パブリック&フィナンシャルカンパニーの組織機構の
一部を再編し、保険・医療ビジネス事業本部と第二公共システム
事業本部から構成される「ライフサポート事業本部」を新たに
設置しました。
「ライフサポート事業本部」は、民間分野から
公共分野にまたがる保険・医療ビジネス領域のノウハウを集約し、
今後さらに成長が見込まれるマーケットに対してより一層の高付加
価値を提供することを目指します。
また、これまで第二公共システム事業本部が所掌していた、
防衛関連ビジネス分野、および環境関連ビジネス分野について
は、新たに第一公共システム事業本部の所掌とし、あわせて
事業本部の名称を
「公共システム事業本部」に変更しました。
* EMEA…Europe
(欧州)
、Middle East
(中東)
、Africa
(アフリカ)
2. グローバルITサービスカンパニーの組織改革
堅実なプロジェクト推進と競争優位性のあるビジネス展開をよ
り発展・促進するため、グローバルITサービスカンパニー内の
法人システム事業本部を2つの本部に分割・再編し、
「第一法人
システム事業本部」、
「第二法人システム事業本部」
としました。
組織機構図
(2011年7月1日現在)
お客様
ビジネスユニット・グループ会社
ソリューション & テクノロジー
カンパニー
購買部
知的財産室
技術開発本部
環境経営推進室
I R・ファイ ナンス室
財務部
人事部
総務部
品質保証部
I Tマ ネ ジ メ ン ト 室
広報部
グループ経営企画本部
監査部
経営会議
監査役室
社
社長
取締役会
54
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
監査役
監査役会
グローバルビジネス統括本部
グローバル I T サービス
カンパニー
基 盤 システム 事 業 本 部
ビ ジ ネ ス ソリューション
事業本部
法 人 コンサルティング&
マ ー ケ ティング本 部
第 ニ 法 人 システム
事業本部
第 一 法 人 システム
事業本部
流 通・サ ー ビ ス 事 業 本 部
製 造 ビ ジネス 事 業 本 部
リージョナルビジネス
事業本部
ライフサポート事業本部
第四金融事業本部
第三金融事業本部
第ニ金融事業本部
第一金融事業本部
公共システム事業本部
パブリック&フィナンシャル
カンパニー
Financial & Others
主要な子会社および関連会社
2011年3月31日現在において、NTTデータは子会社215社および関連会社20社を有しています。
下記の表では、主要な連結子会社および関連会社に関する情報を記載しています。
会社名
資本金(百万円)
議決権所有割合(%)
主な事業内容
連結子会社
エヌ・ティ・ティ・データ・システム技術株式会社
200
97.1
システム設計・開発
株式会社NTTデータ・アイ
100
100.0
システム設計・開発
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ関西
400
100.0
システム設計・開発・販売
株式会社NTTデータSMS
100
100.0
システム運用
2,000
100.0
システム運用・保守
100
100.0
システム設計・開発
エヌ・ティ・ティ・データ・カスタマサービス株式会社
エヌ・ティ・ティ・データ先端技術株式会社*1
2
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート*
NTT DATA INTERNATIONAL L.L.C.*1*3
516
276,867 千米ドル
52.1
パッケージソフト販売
100.0
北米事業子会社の統括
システム設計・開発
株式会社NTTデータ・フィナンシャルコア
100
100.0
エヌ・ティ・ティ・データ・フォース株式会社
285
100.0
システム設計・開発
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・ウェーブ
100
80.1
システム設計・開発
2,675
71.5
クレジットカード業務に係る各種サービス
280
56.9
システム設計・開発
日本カードプロセシング株式会社
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・フロンティア
エヌ・ティ・ティ・データ・ソフィア株式会社
80
95.0
株式会社NTTデータ・ビジネス・システムズ*5
100
100.0
エヌ・ティ・ティ・データ・ジェトロニクス株式会社
831
NTT DATA EUROPE GmbH & Co. KG*
itelligence AG
株式会社エヌ・ティ・ティ・データCCS
Cirquent GmbH
3
286,261 千ユーロ
46,048 千ユーロ
77.7
(77.7)
330
98,877 千ユーロ
株式会社NTTデータMSE
70.0
100.0
(5.0)
システム設計・開発
システム設計・開発・販売
システム設計・開発
欧州事業子会社の統括
コンサルティング
システム設計・開発
60.0
システム設計・開発
74.4
(74.4)
コンサルティング
システム設計・開発
200
60.0
システム設計・開発
5,000
50.0
システム設計・開発
株式会社エックスネット*2
783
51.0
システム販売
株式会社エヌジェーケー*2
4,222
50.8
システム設計・開発
199,203 千米ドル
100.0
(100.0)
コンサルティング
システム設計・開発
Keane International, Inc.*1*3*4
1,170,700 千米ドル
100.0
コンサルティング
システム設計・開発
Keane, Inc.*1*3*4
1,620,650 千米ドル
100.0
(100.0)
コンサルティング
システム設計・開発
株式会社JSOL
1 3 4
Intelligroup, Inc.* * *
その他189社*5
持分法適用関連会社
全20社
(注) 1.
2.
3.
4.
5.
*1の会社は、当期から重要な子会社となった会社です。
*2の会社は、有価証券報告書を提出しています。
*3の会社は、当社の特定子会社です。
*4の会社は、当期に当社又は当社の子会社が株式を取得した会社です。
*5 株式会社NTTデータ・ビジネス・システムズは、株式会社エヌ・ティ
・ティ
・データ・クイックが、2011年4月1日に株式会社エヌ・ティ
・ティ
・データ・システムズを吸収合併するとともに、
同日付で商号変更した会社です。上記のその他189社には、株式会社エヌ・ティ
・ティ
・データ・システムズと株式会社エヌ・ティ
・ティ
・データ・クイックを含め、株式会社NTTデータ・ビジネス・
システムズを含めていません。
6. 議決権所有割合の
(内数)
は、間接所有です。
MOVING FORWARD AS ONE
55
What is NTT DATA?
President’s Message
Special Feature
Review of Operation
Financial & Others
Financial & Others
投資家情報
(2011年3月31日現在)
大株主
株式の所有者別分布状況
株主名
(上位10名)
所有株式数
(株)
発行済株式総数
に対する所有株
式数の割合(%)
1,520,010
54.18
日本マスタートラスト信託銀行株式会社
(信託口)
120,703
4.30
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社
(信託口)
109,897
3.92
39,539
1.41
34,460
1.23
25,881
0.92
25,395
0.91
24,053
0.86
14,824
0.53
14,677
0.52
日本電信電話株式会社
個人・その他
金融機関
11.64%
14.58%
証券会社
JPモルガン証券株式会社
THE BANK OF NEW YORK, TREATY JASDEC ACCOUNT
(常任代理人 株式会社三菱東京UFJ銀行)
資産管理サービス信託銀行株式会社
(証券投資信託口)
SSBT OD05 OMNIBUS ACCOUNT - TREATY CLIENTS
(常任代理人 香港上海銀行東京支店)
NTTデータ社員持株会
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505225
(常任代理人 株式会社みずほコーポレート銀行決済営業部)
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103
(常任代理人 株式会社みずほコーポレート銀行決済営業部)
2.59%
所有株式数の割合
発行済株式数等および株主数
(1)会社が発行する株式の総数
11,220,000株
(2)発行済株式の総数
2,805,000株
(3)株主数
115,304名
株価チャート
(千円)
1,000
NT Tデータ株価終値
800
600
400
200
(円)
25,000
0
日経平均株価終値
20,000
15,000
10,000
5,000
2007/4
2008/4
2009/4
2010/4
(注)日経平均株価は、東京証券取引所市場第一部上場 225 社の単純平均株価です。
56
NTT DATA CORPORATION ANNUAL REPORT 2011
2011/3
0
外国法人など
その他の法人
16.40%
54.79%
Financial & Others
会社のデータ
(2011年3月31日現在)
Our Strategy
本社
主な海外拠点
NTT DATA INTERNATIONAL L.L.C.
〒135-6033
東京都江東区豊洲三丁目3番3号
45 West 36th Street, 7th Fl., New York, NY 10018, U.S.A.
Telephone: +1-212-588-8340
Tel : 03-5546-8202
Keane International, Inc.
100 City Square, Boston, MA 02129, U.S.A.
Telephone: +1-617-241-9200
設立年月日
Intelligroup, Inc.
5 Independence Way, Suite 220, Princeton, NJ 08540, U.S.A.
Telephone: +1-646-810-7400
1988年5月23日
“Moving Forward as One”
M.I.S.I. Co., Ltd.
>> お客様を取り巻くビジネス環境は急速な変化を続け、国境を越えたグローバル
競争の時代に突入しています。このような中、NTTデータグループは世界のグロー
バル IT 企業の中でトップ 5 入りを目指し、様々な変革に取り組んでいます。これら
142,520百万円
の変革の柱と なるのが、①グローバル化、②サービス化、③環境志向経営、の
事業年度
資本金
3 つです。
45 West 36th Street, 7th Fl., New York, NY 10018, U.S.A.
Telephone: +1-212-355-5585
The Revere Group, Limited
325 North LaSalle Street, Suite 325, Chicago, IL 60654, U.S.A.
Telephone: +1-312-873-3400
NTT DATA Asia Pacific Pte. Ltd.
4月1日から翌年3月31日まで
20 Cecil Street Equity Plaza, Singapore 049705
Telephone: +65-6536-1637
グローバル競争に勝ち残るべく急速に拡大しているNTTデータグループは、世界
全体で“One Team”として3つの柱に取り組むことで、グループシナジーを創出し、グ
北京NTT DATA系統集成有限公司
会計監査法人
ローバルトップ5を目指します。
(中国)
有限公司と合併し、新生
「恩梯梯数据
(中国)
有限公司」
となります。
(注)2011年12月を目処に恩梯梯数据
中国北京市朝陽区曙光西里甲5号鳳凰置地広場A座写字楼8層
有限責任 あずさ監査法人
Telephone: +86-10-8285-6466
NTT DATA (Thailand) Co., Ltd.
従業員数の推移
7th Floor, 946 Dusit Thani Building, Rama 4 Road, Silom, Bangrak,
Bangkok 10500, Thailand
Telephone: +66-2636-2772
(人)
Globalization
グローバル化
50,000
NTT DATA Malaysia Sdn. Bhd.
No. 43000, Persiaran APEC 63000 Cyberjaya, Selangor Darul Ehsan, Malaysia
Telephone: +60-3-8318-7009
40,000
NTT DATA Vietnam Company Limited
Room 401, V-Tower, 649 Kim Ma Str., Ba Dinh Dist., Hanoi, SR. Vietnam
Telephone: +84-4-3766-7973
グローバル化するお客様へのサービス提供能力を強化し、お客様とともにさらなる飛躍を遂げるため、グローバル展開を
Vertex Software Pvt. Ltd.
30,000
加速しています。
AG Technology Park, Server Space, Off. ITI Road, Aundh, Pune - 411007, India
Telephone: +91-20-6604-1500
M&Aの推進により、北米や欧州に加え南米などへのカバレッジ拡大を行うと同時に、Global One Team化などによる事業
連携の推進、オフショアリソースのさらなる活用といったグループシナジーの創出により、グローバル体制を確立・強化しています。
Extend Technologies Group Holdings Pty Ltd
20,000
5 Florence Street, Newstead, QLD 4006, Australia
Telephone: +61-7-3308-9400
拠点のある国
拠
NTT DATA EUROPE GmbH & Co. KG
グローバルマーケット
グ
Immermannstraße 40, 40210, Düsseldorf, Germany
Telephone: +49-211-16470-90
10,000
オフショア開発拠点
オフショア開発
EMEA
itelligence AG
0
China
Americas
連結ベース
連
単体ベース
単
2007
2008
2009
2010
2011
22,608
8,324
23,080
8,550
31,739
9,230
34,543
9,670
49,991
10,139
(注)当
(注)当社からの出向者を含めず、
当社への出向者を含めて記載しています。
Königsbreede 1, 33605 Bielefeld, Germany
Telephone: +49-521-9144-80
Cirquent GmbH
Zamdorfer Straße 120, 81677 München, Germany
Telephone: +49-89-9936-0
APAC
NTTデータはインターネット上のホームページで情報を提供しています。
URLアドレスは
グローバルトップ5を目指す
日本語 http://www.nttdata.co.jp/
英語 http://www.nttdata.com/
このアニュアルレポートに掲載されているサービスおよび商品などは、
(株)NTTデータあるいは、各社の登録商標または商標です。
MOVING FORWARD AS ONE
57
アニュアルレポート 2011
2011年3月期
NTT DATA CORPORATION
アニュアルレポート
2011
〒135-6033 東京都江東区豊洲三丁目3番3号 豊洲センタービル
TEL : 03-5546-8202
URL : http://www.nttdata.co.jp/
Mov
o ing Forward
as One
Fly UP