...

FPニュース - FPソリューション

by user

on
Category: Documents
32

views

Report

Comments

Transcript

FPニュース - FPソリューション
FPニュース
発行元(株)FPソリューション
∼FP倶楽部通信∼
2007 年4月号
第 33
回 リスクマネジメント その⑦
新年明けましておめでとうございます。
FP
加藤惠子
損害保険の起源がヨーロッパの商業都市で行なわれ
この「標準生命表」には、
「死亡保険用」
、
「年金開始
ていた「海上冒険貸借」である一方、生命保険の起源
後用」、
「第三分野用」の 3 種類があり、更にそれぞれ
は、中世ヨーロッパの都市で行なわれていた「ギルド」
に男性用、女性用があります。生命保険会社はこの生
(特権的同業者組合)であると言われています。同じ
命表の数字を保険料計算に使用しているのですが、実
仕事をしている仲間同士で、仕事がうまくいかなくな
際の死亡率が多少ブレても保険会社の経営が危なくな
った時の資金援助や、病気になった時、死亡した時の
らないように、実は安全を見込んで修正した数字を使
生活保障のために皆でお金を出し合い、いざという時
用しています。つまり、
「死亡保険用」は死亡率を若干
に助けあう、そのために考えられた仕組みでした。
割り増ししていますし、
「年金開始後用」と「第三分野
今日のような、死亡率に基づく合理的な保険料の計
用」は若干割引いています。あくまで「予定死亡率」
算による生命保険が誕生したのは、18 世紀のイギリス
として使用しているので、実際の数字で預かった保険
においてです。
「生命保険の加入者にとって負担する保
料が結果的に余れば、剰余金として契約者配当金の原
険料は一律に決められるのではなく、個々人のリスク
資となります。同じ「標準生命表」を使いながら、保
の大きさに比例したものであるべきである」という理
険会社によって保険料が違うのは、このあたりの各社
論に基づくシステムがこの頃に出来上がったのでしょ
の裁量によるからなのです。
う。リスクに会う確率が高ければ保険料を相応に高く
する、これを「給付反対給付均等の原則」と言います
が、保険システムにおける「公平性」は、制度を維持
していくためにはとても大切です。
このように、公平な保険料を決める基礎率の一つに
「予定死亡率」があります。死亡率のもとになる「生
命表」には、5 年ごとの国勢調査に基づいて作成される
「国民生命表」、簡便な方法で国が毎年作成している
「簡易生命表」
、そして、国内の生命保険会社の加入者
の死亡データを基に作成される「生保標準生命表」が
あります。生命保険料の死亡率を計算するために使用
されるのはこの「生保標準生命表」ですが、この数字
又、保険会社が基にしている死亡率はこれだけでは
が今年 11 年ぶりに改訂され、
「生保標準生命表 1996」
ありません。最近は、保険に加入しようとしている人
から「生保標準生命表 2007」になりました。平均寿命
の健康状態による死亡率もかなり重要視しています。
の延びを考えれば、見直しは当然のことと言えるでし
例えば、タバコの喫煙の有無や、血圧・BMI の数値な
ょう。
どで、これによって保険料はかなり差が出ます。
保険料を決める基礎率には、この「予定死亡率」の
他に、預かった保険料の運用利率である「予定利率」、
このように保険料は、保険会社の経営力や体力と、個々
会社の経費をどの位に見積もるかの「予定事業比率」
の契約者が持っている条件によってかなり違うのの経
があります。
「予定利率」は、貯蓄性のある保険の保険
営スタンスによってかなり違ってきます。
料に影響しますが、これは保険会社の運用力によると
で、これからは「商品の選び方」や「加入の仕方」
ころが大きいでしょう。
「予定事業費率」は、保険会社
に留意し、既に加入しているものであっても、必要で
の経営スタンスよって、かなり違ってきます。
あれば「見直し」も考えた方がいいかもしれません。
生活情報コーナー
ほど数多くの保険がありますが、
奥様の毎日の暮らしをサポートする耳より情報コーナー
介護保険を上手に使って住宅リフォーム
FP
後藤田純子
例4・床段差をなくす(バリアフリー)
居室、廊下、トイレ、浴室、玄関などで敷居を
下げたり、浴室の床のかさ上げをしたりして、
「同居のおばあちゃんの足腰が弱ってきて、そろそろ
床段差をとりのぞく。
手すりが必要・・・
トイレもまだ和式だから、洋式にしたいわ・・・」
また、自治体独自の支援制度もあります。たとえば、
そんな悩みを抱えたご家族が住宅をリフォームする
東京都内の自治体の場合、住宅改修予防給付があり、
際、介護保険など公的な補助制度が利用できるのを、
介護保険では要支援や要介護に該当しない場合でも、
ご存知でしょうか?
65 歳以上で改修が必要と認められた人は利用できます。
介護保険が 2000 年 4 月に始まって以来、全国で多数
給付内容は介護保険と同じです。
の方がこの制度を利用しています。内容は、要支援
∼要介護の認定者が対象で、住宅リフォームの工事
こういった、介護保険以外の支援制度もあるので、一
費の 9 割が戻ってくるというものです。
(給付限度額
度、お住まいの市区町村の役場に問い合わせてみまし
は 20 万円・1 割は自己負担)
ょう。
□具体例□□□
例1・手すりの取り付け
廊下、トイレ、浴室、玄関などに転倒予防のた
めに取り付ける場合
例2・床材の変更
浴室では、転倒防止のために滑りにくい床材に。
居室では、板製(フローリング)やビニール系
床材などへ変更し、車椅子などの移動が円滑に
できるように
例3・便器の取り換え
和式便器を洋式便器にする。この際、洗浄機能
付き(ウォシュレット付き)便座に交換するこ
とも可能
(株)FP ソリューション
担当:
東郷和昭
(有)TIC
辻畑憲男
(本社)東京都中央区八丁堀 1−1−3協栄八重洲ビル5階
TEL:03-3523-2855
FAX:03-3523-2857
(浦安オフィス)千葉県浦安市北栄 1-2-27
TEL:047-352-7581
E メール:
URL :
FAX:047-352-7589
[email protected]
http://www.fp-s.jp
http://urayasu-senmon.com
Fly UP