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景観情報誌

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景観情報誌
平成 26年(2014 年)3 月
第8号
景観情報誌
木曽地域景観協議会発行
木曽地域には、美しく豊かな自然景観、ふるさとをかもし出す農村景観が数多くあり、こ
れらの景観を守り、育成する方々が各地で活動しています。
景観育成の活動がますます広がることを願い、景観育成のために地域で頑張っている方々
を紹介します。
景観育成の活動をしている皆さんや、これから景観育成に取組もうと考えておられる皆さ
んの参考にしていただければ幸いです。
上松町商工会工業部会(上松町)
上松町商工会に所属する会員のうち、工業者で形成されます。以前、見帰地区において
行ったサクラ等の樹木の植栽を機に、毎年、草刈りを中心にサクラ等の樹木の生育の妨げ
となる下草刈りを行っており、景観保全に寄与しています。
平成 25 年度は、従前の作業に加えて特定外来植物である「オオキンケイギクソウ」の
除去も行いました。前述のとおり商工会による当該地域の景観整備作業は、例年行われて
おり、草刈機を用いた作業がメインとなっていましたが、その方法では「オオキンケイギ
クソウ」を根絶できないため、人手を増やし、
「オオキンケイギクソウ」の除去に注力でき
る態勢をとったものです。
「オオキンケイギクソウ」は、上松町内においては、町内各所で
散見され、特に国道 19 号線沿線(見帰地区)に群生しており、かなり人目につくように
なっていました。当該地域は、周辺に観光地「寝覚の床」があり、また、
「赤沢自然休養林」
へのアクセスルート沿線でもあるため、町内観光の玄関口とも言える立地となっており、
「おもてなし」の精神のもと景観整備に取り組みました。
実施にあたりましては、上松町役場職員会との連携のもと、除去作業に取り組みました。
オオキンケイギクソウの除去風景
1
須原宿景観形成住民協定運営委員会(大桑村)
須原地区では昭和 50 年から「水舟の里」として須原宿の景観形成に取り組み、平成 17
年 12 月に須原宿景観形成住民協定を締結しました。老朽化した水舟の取り換えや水路の
管理、明かりで宿場を照らす灯籠、プランターの木枠を街道沿いに設置するなどの活動を
行っています。
平成 25 年度は長野県の「地域発 元気づくり支援金」を活用し、水舟の導水管敷設を
行いました。渇水期に水量が不足し水舟らしさがなくなるため、いつも水を満々とたたえ
た水舟とするよう新しく導水管を引いたものです。
「水舟の里」須原宿へぜひお越しくださ
い。
「木曽路氷柱の灯祭り」でも水舟を中心に
アイスキャンドルが飾られました
住民による導水管敷設の様子
南木曽伝統工芸の森育成協議会(南木曽町)
「南木曽伝統工芸の森育成協議会」は、木の文化を支える森を将来にわたって守り育成
し、町内の伝統工芸技術(ろくろ細工、桧笠など)の保存と伝承を目的として、町内の森
林関係者を中心に平成18年に設立されました。
吾妻地区の山林約3ha を「伝統工芸の森」として、森林管理署との協定のもとに工芸品
の材料となるケヤキやトチなどを植樹して、毎年、下草刈りや保護柵の設置などの整備作
業を行っています。伝統工芸の森は国道256号に面しており、整備作業は景観保全の目
的も持って実施しています。
森林関係者はもとより、木曽川下流域のボランティアの協力もいただきながら森の木と
山林景観の保全に努めています。
整備作業の様子
2
王滝観光総合事務所(王滝村)
王滝村内における商工観光事業者等 75 事業者で構成され、平成 19 年 11 月にスキー
場並びにグリーンシーズンの魅力向上と観光客増加や地域活性化を目指して設立した「王
滝村観光再生協議会」の事業終了に伴い、平成 21 年 4 月に長野県木曽建設事務所、王滝
村の三者よるアダプトシステムの協約を締結し事業を継続しています。
村内の県道沿いの草刈りや除間伐、花木の苗の植栽を行い、村の観光業者を中心に、お
客様に『また来ていただきたい』との願いを込めて活動しています。
作業中
(牧尾ダム県道沿い)
作業後
木曽駒高原活性化推進協議会(木曽町)
平成 25 年 3 月、木曽駒高原の持つ豊かな自然環境と高原リゾート地としての魅力を高
め、観光と産業の振興につなげようと木曽町などの行政と木曽駒高原開発㈱や木曽森林組
合、日義自治協議会などの地元企業や団体が連携して木曽駒高原活性化推進協議会を立ち
上げました。かつて賑わった木曽駒高原の素晴らしさを再認識し、その魅力を高めようと
企業の呼びかけに住民が呼応し、景観整備に対するムードが一気に盛り上がったものです。
平成25年度は、町道ゴルフ場 1 号線沿いに「憩いの広場」の整備や景観支障木の伐採、
町道歩道や遊歩道の整備、観光看板の整備を行いました。来年度以降も除間伐や「森の遊
歩道」整備、森林公園の整備のほか、ホタルの育成にも取り組む予定です。
連絡先 木曽町産業観光課
0264-22-4285
木曽駒高原観光開発㈱
あずまやの建築
憩いの広場
3
NPO法人 木曽川・水の始発駅(木祖村)
味噌川ダムを活かした水源地域の活性化方針である「木曽川源流の里ビジョン」が平成
14年3月に策定され、このビジョンの推進の為、平成15年4月「木曽川・水の始発駅
フォーラム」が設立されました。以後、村民を中心に行政・地域活動団体が一体となって
活動を実践してきましたが、より住民主体での活動を行っていくため、平成22年に「N
PO法人 木曽川・水の始発駅」が設立されました。
木曽川・水の始発駅では、主に環境・景観の保全を検討する「四季の彩プロジェクト」、
自然環境を活かした体験プログラムを検討する「遊木民プロジェクト」、特産品開発や販売
促進を検討する「食の塩梅プロジェクト」の3つを主な柱とし活動しています。
「四季の彩プロジェクト」では、月1回の木曽川環境整備を実施し、源流の里に相応し
い景観づくりを進めています。ボランティア作業には、地元住民やNPO会員など毎回約
30人の方にご協力いただき、活動は10年以上続いています。また、作業をするだけで
なく木曽川に親しみをもてるようにと、夏には木曽川のほとりで音楽イベントを開催する
など、木曽川の素晴らしい自然を活かした活動も行っています。
木曽川源流の里・木祖村には、水木沢天然林や奥木曽湖、中山道鳥居峠など素晴らしい
地域資源がたくさんあります。木曽川・水の始発駅では、地域の宝を最大限に活用し1人
でも多くの方に水資源の重要性や地域にある貴重な資源に気づいてもらい、いつまでも源
流の里が元気で笑顔あふれる場所であるよう、これからも活動を続けていきます。
ボランティアによる草刈り作業(夏)
空き缶などのゴミ拾い
枯草の焼却作業(春)
木曽川・水の始発駅の標柱
木曽地域景観協議会は、町、村、広域連合、県、景観整備機構(建築士会)、景観リーダーで構成さ
れ、調和のとれた景観の育成を推進するため、平成 18年 9 月に設置されました。
景観情報誌に対するご意見、ご要望、または、景観育成に関するご提案がありましたら、下記の事
務局までお寄せください。
木曽地域景観協議会(事務局 木曽地方事務所商工観光建築課建築係)
電話 0264-25-2229
E-mail
FAX0264-23-3256
[email protected]
しあわせ信州創造プラン(長野県総合 5 か年計画)推進中
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