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日消外会誌 27(5):1044∼
1048,1994年
急性虫垂炎 における保存的治療 の限界
一その成否 にかかわ る経時的予知―
秋田大学医学部第 2 外 科, Ⅲ平鹿総合病院外科
本山
悟
寺 島 秀 夫お 薄 場
修 中 松 岡 富 男キ
平鹿総合病 院外科で過去 3年 9か 月 に急性虫垂炎 として入院加療 を要 した206例中,保存 的治療 を 1
65例で あ った。 この うち保存的治療 にて治癒 しえた50例を A群 ,保 存 的治療 を試
次選択 とした症471は
みた ものの治癒せず結局手術 とな った15例を B群 として,保 存 的治療 の 限界 とその成 否 にかかわ る経
時的予知 につ いて retrospectiveに
比 較検討 した。そ の結果,虫 垂超音波診 断陽性率 は A群 18.8%(9
86.7%(13例 /15例)で あ り両群 間 に有意差 を認めた。A群 の臨床経過 の特徴 として 白
frl1/48711),B群
血球数 は第 1病 日で入院時 の60%,第 2病 日で50%以 下 に減 少 した.C反 応性蛋 白は初診時,第 1病 日
とも 3(十 )(32∼ 5 9mg/dl)以 下,第 2病 日あ るいは第 3病 日を ピー クに漸減 した 。体温 は第 1病
日で370℃ 以下 とな り以降漸減 した。 これ に対 し B群 では有意差 を もって遷延す る傾 向を示 し,こ れ
らが保存 的治療 の成否 を予知す る有用 な指標 にな りうる と考 え られた。
Key words:
acute appendicitis, limitation of conservative therapy, foreknowledge of coservative
therapy, ultrasonographic diagnosis, reccurence of appendicitis
絡
言
描 出 され ない場合 を陰性 としたり。 1988年7月 ∼1992
急性虫垂炎 の治療 に際 し, そ の手術適応 を いかにす
べ きか, さまざまな方 向 よ り検討 が な され て きた。 そ
年 4月 までに急性虫垂炎 として平鹿総合病 院外科 で入
して現在, カタル性虫垂炎 に対 しては保存的治療 を,
対 し手術 が,一 方65例に対 し保存 的治療 が 1次 選択 さ
蜂筒織炎性 お よび壊痘 性虫垂 炎 に対 しては手術 治療 を
選 択 す る こ とが 一 般 的 とな った 1 ) . 炎症 の程 度 を正確
に診断す るこ とが治療方針 を決定 づ け るため, そ の初
れた。
診時 の診 断法 につ いては各施設 よ り詳細 な報告 が な さ
そ の後 の経過 で保存的治療 に成 功 した50例 と保存的治
れて きた, し か しい った ん保存 的治療 を開始 した後,
療 を試 みた ものの治癒 せ ず結局手術 とな った15例に分
保存的治療 が完結 し うるか否 か, そ の成否 にかかわ る
院治療 を要 した症例 は206例で あ り, この うち141例に
検討 1!保 存 的治療 が 1次 選択 された65例を対象 と
し保存 的治療 の限界 につ いて検討 した。 これ ら65例 は
い。 そ こでわ れわ れは保存 的治療 の 限界, 特 にその経
け られた。前者 を A群 ,後 者 を B群 としこれ ら 2群 に
つ いて超音波診 断 ・白血 球数 ・C反 応 性蛋 自 (以下,
CRP)。 体温 につ いて 入院時 お よび入院 後 の 各病 日間
時的 予知基準 につ いて r e t r o s p e c j v e に
検 討 を行 い新
で retrospectiveに
比較検討 した 。さらに,A群 お け る
た な る知見 を得 た ので報告す る.
遠 隔期 の再燃 につ いて電話 に よる追跡調査 を行 った。
検 討 を行 い さ らにそ の 予知 基 準 に言 及 した 報 告 は な
対 象 お よび方法
検討 2:手 術 が 1次 選 択 された141例と B群 15例の
急性虫垂炎 の診 断 は理 学所 見, 血 液生化学検査, 超
合計156例を対象 に,虫垂最大横径 が炎症 の程度 を反映
音波検査 を中心 に総合的 に行われた. 超 音波検査 にお
いては虫垂最大横径 1 0 m m 以 上 あ るいは糞石, 腹 水,
す るこ とを前 提 としてい る超音波診 断基準 を検 証す る
腸管麻痺 な どの随伴所見 を認 め る ものを超音波診 断陽
性 とし, 1 0 m m 未
満 の虫垂 が描 出 された場合 あ るいは
<1994年 1月 12日受理>別 刷請求先 :本 山 悟
〒010 秋 田市本道 1-1-1 秋
田大学 医学部第 2
外科
ために,摘 出標本 の虫垂最大横径 と病理学的 な炎症 の
程度 につ いて比較検 討 した。
源J定値 は 平均 ±標 準偏 差 で表 し,有 意差検 定 に は t
検定 な らびに χ2検定 を用 いた.な お有意水準 は 5%と
した。
1994年 5月
47(1045)
結
検討 1:A群
果
の 内訳 は男性 28例 ,女 性22例 で,平 均
年齢 は24.8± 16.3歳 ,一 方 B群 は男性 10例 ,女 性 5例
Table 1 The rate of positive cases in ultrasonographic diagnosis and detection of the appendix
by ultrasonography in groups A and B
UltrasonographicDiagnosis
で,平 均年齢 は28.6± 22.0歳 であ り両群 間 の背景 因子
に有意差 を認 め なか った.A群
の入 院期 間 は5.0± 1.6
39/48(812%)
2/15(133%)
日,一 方 B群 の入 院期 間 は15.1± 4.9日 で あ り B群 に
おいて有意 に長 か った 。 B群 の手術 までの経過観察時
間 は3.7± 1.8日 で あ り8例 (53%)が
第 3病 日までに
Detection of Appendix
手術 を受 けて いた。
29/48(604%)
2/15(133%)
A群 の 抗生物質 使用期 間 は平 均3.9± 1.6日 で あ り,
42例 (84%)が 第 2世 代 セ フェム系 で あ る Cefmetazol
sodiumを 使用 しつ お り,次 いで Cefazolin sodium,
Piperacillin sodiumが 投与 され ていた3).B群 で も12
例 (80%)の
症例 で Cefmetazol sodiumが
入院 時 よ り
投与 され てお り,抗 生物質 の使用状況 に関 して両群間
に有意差 は認め られ なか った 。
来 院 時 A群 で 横 径 10mm以
上 の 虫垂 が 描 出 され た
Ⅲ
p<001
Fig. 1 Comparison of WBC between patients who
underwent a conservative therapy and patients
who underwent a surgery after conservative
treatment.
(xlWn
3
のは 9例 で あ り,横 径 10Hlm未 満 の虫垂 が描 出 された
O Conservative therapy
● Operative the「apy
XT― test P<005
のは10例 で, こ れ らに随伴所見 は認 め られ なか った.
0ロ ヨ
2例 では初診時超音波検査 がな されてお らず第 1病 日
よ り経時的 に超音波検査 が行われ ていた。 この 2例 を
除 く4 8 例で は 虫 垂 エ コ ー描 出 率 は4 8 例中 1 9 例
(39.6%),超
音波診 断陽性率 は48例 中 9例 (18.8%)
で あ った。横径 10mm以
上 で あ り超音波診 断陽性 とし
た 9例 は臨床所見 に乏 し く保存的治療 にて経過観察 と
0
1
2
3
4
5
8
7
防 ys after Admission
な った が,f0110w‐up超 音波検 査 で 8例 は虫垂 最 大 横
径 は10mm未
満 に縮小 し, 1例 は10mmの まま変化 し
なか った。 一 方,B群 では15例 中 13711(86.7%)で 虫
垂 エ コーが描 出 され ,全 例 で横径 10mm以 上であ り,
虫垂 エ コー描 出率,超 音波診断陽性率 は ともに86.7%
l 病 日, 第 2 病 日では両群間に有意差を認めた ( F i g .
1).
1.4
で あ った。 これ らの症例 では臨床所見 に乏 し く保存 的
CRPは (0+)iO.0∼ 0.7mg/dl,(1+)i08∼
mg/dl,(2+)11.5∼
3.lmg/dl,(3+)i3.2∼
治療 が 1次 選択 され た ものの,follow、up超 音波 検 査
mg/dl,(4+)16.0∼
で11例 は虫垂最大横径 が増大 もし くは10mm以
mg/dl,(6+)i ll.9∼ 16.5mg/dl,(7+):16.6mg/
上のま
7.5mg/dl,(5+):7.6∼
5.9
11.8
ま変化 な く推移 し, 2例 は若子 の縮小 を認めた ものの
dl≦と簡略化 した。その推移 は A群 では入院時,第 1
10mm未
病 日,第 2病 日をそれぞれ平均17(十 ),2.9(十 ),
2.7(十 )と ,第 1病 日を ピークに低下す る傾向を示 し
た。 これに対 し,B群 では4.2(十),4.8(十),5.0(十)
満 とはな らなか った。腹部所見や血 液 生化学
検査上 も改善傾 向 な く結局保存的治療 を断念 し手術 と
な った。虫垂 エ コー描 出率,超 音波診断陽性率 ともに
両群 間 で有意差 を認 めた (Table l)。
自血 球数 の推移 は A群 では入 院時,第 1病 日,第 2
病 日それぞれ平均 13,500/″1,8,700/″1,6,500/″1と 各
病 日間 で 有意 に漸減 した。 一 方 B群 で は13,900//1,
と上昇 し,そ の後 も3.0(十)以上 の高値を とり続けた。
入院時,第 1病 日,第 2病 日のいずれにおいて も B群
は A群 に比べて有意 に高値 であ った (Fig.2).
体温 の推移 は A群 では入院時,第 1病 日,第 2病 日
病 日間で有意 な低下 は認 め られ なか った。 また入院 時
それぞれ37.4℃,37.0℃ ,36.8℃ と入院時か ら第 1病
日にかけて有意に漸減 した.こ れに対 して,B群 では
で は A群 ,B群
37.4℃,37.5℃ ,37.4℃ と横 ばい状態を呈 し,有 意な
11,800//1,11,000//1と
ほぼ横 ばい状態 で推移 し,各
間 において有意差 は存在 しないが,第
急性虫垂炎 における保存的治療 の限界
48(1046)
OCongeryative
theEpy
lOperative therapy
ま T test P<005
S
5
住
4
Fig. 3 Relation between maximum size of the
appendix and pathological findings.
1
Catar「 h81
0
1
2
3
4
5号
基 OcOaa< 中0 ●担 切 E コE I ●E
Fig. 2 Comparison of CRP between patients who
underwent a conservative therapy and patients
who underwent a surgery after conservative
treatment.
日消外会誌 27巻
5
Phiegmonous
Gengrenous
Patholo8'Cel Findings
Days after Adm sslon
か ら,手 術適応 か保存 的治療 か そ の適応 に関 して改 め
汚い)。
て さまざまな方 向 か ら検討 が進 め られ て きた 1レ
そ
低 下 は認 め られ なか った 。
B群 の摘 出 した虫垂 の病理診 断 は カタル性 1例 ,蜂
寓織炎性 11例,壊 痘性 2例 ,慢 性 2例 で あ った。壊痘
性虫垂炎 と診断 された 2例 は ともに第 2病 日で手術 し
ていた。
して カタル性虫垂炎や初期 の蜂寓織炎性虫垂 炎 は保存
的 に治癒 し うる ことが 明 らかにな ったが,臨 床上何 を
もって手術適応 であ る蜂寓織炎性虫垂炎,壊 痘 性虫垂
まだに問題 とな り関心 の あ る と ころで
炎 とす るか,ヽ ヽ
保存 的治療 のみで 治癒 した A群 の遠 隔成績 として,
この50例につ いて 4年 ∼ 3か 月 の追跡調査 を行 った 。
あ る。
43例 (86%)は 虫垂炎 の再燃 な く経過 していた ものの,
この うち 1例 は 時 に右 下腹 部 痛 を訴 えて いた. 1例
位 を 占め るよ うにな った。そ もそ も正常 な虫垂 が超音
(2%)は 後 日 2回 目の保存的治療 を受 けて いた。6例
れわれが以前行 った検 討 では腹部疾患以外 で外来通院
現在,超 音波検査 が そ の診 断 に際 し非常 に重要 な地
波検査 に よって描 出 され る こ とは まれであ り,実 際わ
(12%ル ま後 日再燃 し手術 を受 けて いた 。 この 6例 の 中
してい る42例中超音波検査 で 虫垂 が描 出 された のは 5
には退院後 1週 間で他施設 を受診 し手術 を受 けて いた
例 (11.9%)で あ り,そ の最大横径 は5mmが
症例 が 1例 あ った 。 この 1例 をのぞ くと再燃 の 時期 は
mmが
6∼ 19か月後 で,平 均約 10か月後 で あ った。切 除 した
た とえ描 出 された として もその最大横径 は10mm未 満
虫垂 の病理診断 は蜂寓織 炎性 2例 ,壊 痘性 2例 ,不 明
1例 で あ った。 これ ら再燃手術症例 に共 通す る特 徴 は
で あ った。急性虫垂 炎 において虫垂 が描 出 されて くる
認 め られ なか ったが,初 診時糞石 を認 めていた症例 が
142jあった 。
検 討 2:手 術施 行例 156例の病理診 断 は カ タル 性 5
3例 ,6
2例 で あ り,88.1%の 症pllで
は
虫垂 描 出 されず ,
原 因 として,虫 垂壁 の肥厚,内 隆 へ の浸 出液 あ るいは
膿 汁 の貯 留,ま たそれ に よる虫垂 の腫大,エ コー像 の
)。そ こでわ れわれ は虫垂
変化 な どが考 え られ てい る2ン
最大横径 が10mm以 上 ,随 伴所 見 として糞石,腹 水,
例 (3.2%),蜂 寓 炎 性111例 (71.2%),壊 痘 性33例
腸管麻痺 を認 め るものを超音波診 断陽性 として きた。
(21.2%),慢 性 4例 (2.6%),不 明 3例 (19%)で あ っ
た。 これ らの摘 出標本 の虫垂最大横径 と病理 学的炎症
実際 156例の摘 出標 本 の 虫垂 最大横 径 と病理 学 的 炎症
の程度 の関係 につ いて検討 した結果, カ タル性虫垂炎
5例 の最大横径 は8.4±1,lHIIn,蜂寓織炎性虫垂炎111
の程度 の関係 につ いて検討 した結果, カ タル 性虫垂炎
で は8.4±1.lmm,蜂 寓 織 炎 性 虫 垂 炎 で は14.8±4.2
例 で は14.8±4.2HIIn,壊痘 性 虫垂 炎33例で は17.1土
疸性虫垂炎 では17.1±4.5mmで あ り,炎 症 の
程度 が進 むにつ れ虫垂 の最大横径 が有意 に増加 し, カ
4.5111mであ り,炎症 の程度 が進 む につ れ虫垂 の最大横
タル性 と蜂宙織 炎性 の境 界 として10mmを 設定す べ き
径 が有意 に増加 した (酎ど.3).
とす る検証 が得 られた 。 さらに超音波画像精度 が著 し
考
察
mm,壊
外科医 に とって な じみの深 い疾患 で あ る急性虫垂 炎
く向上 した現在 では,質 的診 断 が可能 で あ り,層 構造
を明確 に示 す いわ ゆ る target signから内部不均 一 な
に対 し,保 存的治療 が積極 的 に行われ るよ うにな って
cystic pattemに変化 した ときが 蜂 富織 炎性 虫垂 炎 と
1994年5月
49(1047)
型 の ご く基本的,
しての手術適応 で あ り, さ らに超 音波 上 粘膜筋板 の 断
よ り超音波検査,自 血 球 数,CRP,熱
裂,虫 垂壁 の破壊 が認 め られた ときは壊痘性虫垂炎 で
あ る とす る報 告 もみ られ る。ゆ.今 回 の検討 で B群 の13
日常的 な所見 を追跡 した この基準 が保存的治療 の成否
につ いての予知診 断 の基準 にな りうる と思われた。保
例 で は超音波診断 が陽性 で あ りなが ら腹部所見や検査
存 的治療 を選択 した場合 そ の経過 が この基準 を満 た し
所見 を加味 した総合的半」
断 に よ り保存的治療 が 1次 選
てい るか注意深 く観察す る とともに第 2病 日での基準
択 されたが,結 局 そ の後 に手術 が施行 され多 くの症例
が蜂寓織 炎性,壊 痘性虫垂炎 で あ った こ とは特記す べ
を満 た さぬ時 は保存的治療 を断念す べ きと考 えた。保
存 的治療 で一 度 は治癒 した ものの,再 燃 した症例 は50
例 中 6例 で あ り12%を 占め,諸 家 の報告 とはぼ一 致 し
ていた"の,他 施設 で手術 を受 けた 1例 を除 き, 5例 は
き こ とであ り,手 術適応 を決定す る うえでの超音波診
断 の有用性 が 改 めて 明 らかにな った 。
さて,以 上 の超音波診断,理 学所見,血 液生化学校
6か 月以上経過 してか らの再燃 で あ り,保 存的治療 と
査 な どに よって保存的治療 の適応 と判 断 された場合 ,
の 因果関係 はない と考 え られた.保 存 的治療 を行 うに
ほ とん どとして も,時 に保存 的
順調 に経 過す る症711が
あた って,治 癒 せ しめた場合 で も虫垂 炎 の再燃 が少 な
治療 では治癒 せ ず手術 とな る症例 が あ る。初診時 にお
か らず存在す る こ とを念頭 にお く必要 が あ り,再 燃 の
け る保存 的治療 の適応基準 が最 も重要 で あ る ことは論
予防 が 今後 の課題 と思われた,
を待 た な いが,い った ん保存的治療 を開始 した際,そ
の保存的治療 の限界 をいず れ に見 いだ し,そ の成否 を
いかに早期 に予知す るかが 日常 の 臨床 において重要 と
な る。今 回の検討 で保 存 的治療法 を完結 しえた A群 は
最 終 的 に手術 とな った B群 に比 較 して 次 の よ うな特
徴 を認 めた。
① 虫垂の超音波診断陽性率,描 出率が有意に低 く,
虫垂横径が経時的に縮小する。
② 自血 球数 は第 1病 日で入院時の60%,第 2病 日で
50%に 減少す る.あ るいは第 1,第 2病 日で正 常範 囲
とな る。
③ CRPは 初診時,第 1病 日とも 3(十 )以下,第 1
病 日あるいは第 2病 日を ピークに以降漸減す る。
④ 体温 は第 1病 日で37℃以下 とな り,第 2病 日以降
漸減す る。
A群 の36例 (72%)が この基準をすべ て満 し,B群
では 1例 もこの基準を満たす ことな く推移 した。こ れ
文 献
1)佐 々木政一,日伏洋治,玉置陽司ほか t急性虫垂炎
の保存的療法 に関す る多変量解析.腹 部救急診療
の進歩 13:193-197,1993
2)松 岡富男,足 立原稔 :急性虫垂炎 における超音波
診断 の評価 の検 討.腹 部 救急診療 の進 歩 9:
395--399, 1989
3)松 岡富男,豊 鳴俊光 i急性虫垂炎 の起因菌 と抗生
剤.腹 部救急診療 の進歩 4:201-207,1985
4)小 宅泰郎 :急 性虫垂炎 の超音波診断.岩 手医誌
431401--412, 1991
5)佐 々木政一,鳴 治介 :急性虫垂炎保存的療法例 の
その後。 日臨外医会誌 4912079-2085,1988
6)Worrell J,Drolshagen L,Kelly T et al: Grad‐
ed compression ultrasound in the diagnosis of
appendicitis.J Uitrasound Med 9:145-150,
1990
7)Bagi P, Duehollm S: Nonoperative manage・
ment of the ultrasonically evaluated appen‐
diceal masa.Surgery 101 : 602--605, 1987
The Limitation of C.onservative Therapy in Acute Appendicitis
-The Criteria How to Foreknow lt's ResultSatoruMotoyama,HideoTerashima*,OsamuUsuba*andTomioMatsuoka*
SecondDepartmentof Surgery,Akita University Schoolof Medicine
*Departmentof Surgery,Hiraka GeneralHospital
Of 206 patientswith acuteappendicitiswho visited our hospitalduring the last 3 yearsand 9 months,65
patients did not undergo immediate surgery: 50 were successfullytreated conservativelyGfoup A), and 15
underwentsurgeryafter conservativetreatment(groupB).WecomparedgroupA with groupB as to clinical course
andexaminedthe criteria how to foreknowthe result of conservative
therapy.On ultrasonographic
examination,
the caseswhoseultrasonographic
diagnosiswas positivewere 18.8%in groupA, ffi.7%in groupB. On clinical
coursein groupA, WBChaddecreased
to 60%on day 1, 50%on day2 incomparison
with the WBCat admmition.
急性虫垂炎における保存的治療 の限界
日消外会議 27巻
5号
reactittproteinwasless than3plusG2∼5。
C‐
9 mg/dめat admission andon day l,and had decreased afterday 2 or
lperature wasiess than C37.0°
day 3.Body,e■
on day l and had decreased afterday2.Therewas notthis tendency
in group B.These resuits were usefullin how tO foreknow the result ofconservative therapy in acute appendicit
Repint requests:Satoru Motoyama Seoond Depattment of Surgery,Akita Udvettity School of M胡 胡ne
l‐
1‐
l Hondo,Altita,010JAPAN
Fly UP