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グローバル CIO による 2013 年の株式市場の見通し

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グローバル CIO による 2013 年の株式市場の見通し
 お客様用資料
フィデリティ・ワールドワイド・インベストメントによる市場の展望や投資テーマ
2012 年 12 月 グローバル CIO による 2013 年の株式市場の見通し
穏やかな利益成長
2012 年の第 3、第 4 四半期には企業の利益成長が頭打ちとなるケースが散見され、2013
年の利益成長はかなり鈍化する見通しです。しかしながら、世界全体では 4~5%の名目経
済成長率に合わせて企業収益も増加すると予想しており、アジア企業と米国企業の一部で
はより高い利益成長が見込まれます。欧州での企業収益の成長率は、鈍化すると予想して
います。
フィデリティ・ワールドワイド・
インベストメント
グローバル株式最高投資責
任者(CIO)
ドミニク・ロッシ
営業利益率、最終利益率は引き続き高水準ですが、これは法人税減税と資金調達コストの
低下が主な要因となっているため、2009 年~2010 年に起きたような株価の V 字回復の再
現は期待できません。2013 年は緩やかな利益成長を期待すべきでしょう。2011 年年初には
高水準の利益予想が出されていましたが、結局実現されませんでした。利益予想が下方修
正される傾向は 2012 年にも見られ、従って、ある程度の利益成長があったとしても大幅に
概要:
・ 市場が大きく注目するイベ
ントリスクがあります:
1. 米国の財政の崖
株価を押し上げることにはならないでしょう。
株価上昇要因
2013 年に 10%以上のリターンを達成するためには、複数の株価上昇要因が必要となりま
す。4%の利益成長と 3~4%の配当利回りがあれば、7%という健全な投資収益が得られます
2. ユーロ圏の債務及び経
済危機
が、それ以上の収益を得るには、他のプラス材料が必要となります。明るい材料としては、
3. 中東での緊張の高まり
約 13 倍、米国株式は約 14 倍と歴史的にも低水準です。国債や投資適格債券の利回りに
現在株式のバリュエーションが比較的低水準にあることです。株価収益率は、世界株式で
比べて、配当利回りも良好です。
・先進国株式への投資は、配 近年、株式市場からかなり資金が流出しました。実際、米国・英国の機関投資家の株式保
当収入に着目した株式投資
を薦めます。
有額は過去 30 年で最低の水準となっています。しかしながら、相場動向によっては株式の
・ 財政の崖を乗り越えた後、
す。また、ボラティリティの低下もプラスの要因として挙げられます。2007 年以来、株式市場
米国株式は他市場を上回
ると予想されます。政府に
よる景気支援策、住宅市場
の回復、低コストのシェー
ル・エネルギーが市場上昇
を下支えするでしょう。
・新興国市場も注目すべきで
す。経済成長と、高金利通
貨への資金流入が投資テ
ーマとなるでしょう。
組み入れを増加させることも考えられ、今後はこうした状況が改善される可能性がありま
のボラティリティは平均 20%もあったため、投資家は株式投資には消極的でした。2012 年は
数々のイベントリスクがあったにも拘わらず、現在のボラティリティは 15%前後に低下してい
ます。
イベントリスク
2013 年もいくつかのイベントリスクが予想されています。2013 年の主要な 3 つのイベントリ
スクは、1)米国の財政の崖、2)進行中のユーロ圏の債務危機、3)核開発施設を巡るイラン
とイスラエルの緊張の高まりです。
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お客様用資料
住宅市場の改善に牽引されている米国経済は回復途上にあるとはいえ、米議会が財政の
崖の解決に失敗するリスクを過小評価すべきではありません。
これは第 1、第 2 四半期に景気回復の腰折れをもたらしうる問題です。米連邦議会予算事
務局は、財政の崖問題が解決しなかった場合に発生しうる歳出削減と増税の規模を、GDP
の 4%弱と推計しています。米国の経済成長率が最大年 3%程度と見込まれる中、米国経済
がこうしたマイナス成長に耐えるのは困難でしょう。格付け機関による、再度の米国国債の
格下げの可能性同様、企業の利益予想に、米国のマイナス成長はまだ織り込まれていませ
ん。
2013 年には、イランによる核施設開発に対するイスラエルの敵対的姿勢が頂点に達すると
予想しています。ユーロ圏の債務危機も続くでしょう。イタリア、スペイン、ギリシャに対する
市場の警戒は収束しましたが、欧州経済は悪化が続いています。急進化する政治が問題
解決を難しくしているため、この危機が沈静化する兆しはまだ見えません。
結論
株価バリュエーションは魅力的な水準まで下がり、ボラティリティも低下していますが、長期
投資で収益を確保する投資スタイルは、来年も敬遠されるでしょう。一方、先進国株式に投
資する際は、配当収入に着目した投資を薦めます。当社は既に 2 年近く高配当企業への投
資を提唱しています。足元で米国での配当課税引き上げ懸念による株価下落があったにも
拘わらず、高配当株投資はまずまずの結果を出しています。直近の株価下落はむしろ、バ
ランスシートが健全かつ配当利回りが 3%以上で、二桁の利益成長率が予想される優良企
業に投資する好機と見ています。
新興国市場にも注目すべきでしょう。中国株には明らかな反発の兆しがあります。市場は中
国の年 6~8%の持続可能と考えられる経済成長率を織り込んでいます。今後はより緩和的
な政策が採られる見通しで、株価の調整は終わったと考えていいでしょう。新興国通貨の値
上がりも一層注目される投資テーマになると思われます。2012 年とは異なり、2013 年の先
進国の量的緩和は同時に行われる可能性が高いでしょう。量的緩和で中央銀行のバランス
シート拡大が更に加速し、先進国の実質利回りを押し下げるでしょう。このため、投資資金
は相対的に高い新興国市場の実質利回りに向かうことが予想されます。こうした資金流入
は新興国通貨に上昇圧力をもたらし、同地域の債券価格と株価の上昇要因になることが考
えられます。
米国の景気動向をみる上で最も重要な指標である住宅市場と個人消費が共に回復の兆し
を見せはじめています。財政の崖を乗り越えた後、米国株式は他市場を上回るでしょう。ま
た、シェール採掘が進むことで、米国は最大のエネルギー供給国となる可能性があります。
多くの産業が低エネルギー・コストの利益を享受し、米国製造業の再生につながるでしょう。
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お客様用資料
フィデリティ・ワールドワイド・インベストメントは、資産運用業界におけるグローバル・リーダーとして、英国、欧州、中近東及びアジア太平洋地域の個人投
資家や機関投資家に向け、資産運用サービスを提供しています。1969 年に設立、現在は世界 24 カ国でビジネスを展開、従業員は 5,000 名を超え、預か
り及び運用資産は約 22.5 兆円※にのぼります。ファンド等の延べ受益者数は 7 百万を超え、740 本を越える株式、債券、不動産、アセット・アロケーション
型のファンドの運用を行なっています。運用を担当するファンド・マネージャーは、世界 12 カ国で調査を行なう、業界でも最大級の調査チームによる調査
情報へのアクセスがあります。フィデリティ・ワールドワイド・インベストメントは、独立系の運用会社で、非公開企業です。日本においては、フィデリティ投信
株式会社が投資信託及び企業年金や機関投資家向け運用商品やサービスを提供、フィデリティ証券が投資信託を中心とした個人の長期的資産形成を
支援するサービスを提供しています。
(※2012 年 9 月 30 日現在)
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資信託毎に投資対象資産の種類や投資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なりますので、ご投資に当たっては
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