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牛乳タンパク質による廃用性筋萎縮と萎縮筋の回復に対する効果 - J-milk

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牛乳タンパク質による廃用性筋萎縮と萎縮筋の回復に対する効果 - J-milk
牛乳タンパク質による廃用性筋萎縮と萎縮筋の
回復に対する効果に関する研究
一乳清タンパク質とカゼインの効果の比較一
名古屋工業大学工学研究科
下村
吉治
要約
骨格筋の萎縮は、筋不活動及び老化などによってもたらされるが、その予防策を検討すること
は重要である。タンパク質摂取は、筋タンパク質の維持に重要であり、摂取タンパク質のアミノ
酸組成によりその効果が異なる可能性が考えられる。その例として、乳タンパク質を構成するカ
ゼインと乳清タンパク質があげられる。カゼインと比較し、乳清タンパク質は消化吸収が速いタ
ンパク質であり、そのアミノ酸組成においては、タンパク質合成を促進する分岐鎖アミノ酸をカ
ゼインよりも多く含む。そこで、本実験では、ラット後肢懸垂によって起こる骨格筋の萎縮に対
する食餌中の乳清タンパク質とカゼインの影響を比較した。 5週齢雄ラットを 5日間の予備飼育
後、後肢懸垂中の食餌により、カゼイン群と乳清タンパク質群に分けた。また、後肢懸垂しない
通常飼育のラットを後肢懸垂の対照として、同様にカゼイン群と乳清タンパク質群に分け、合計
4群とした。[実験1]カゼイン食と乳清タンパク質食ともに食餌中タンパク質含量を AIN-93G
と同様の 1
7
.
0
8%とした。カゼイン食として AIN-93Gを用い、乳清タンパク質食として AIN-93G
中のカゼインを乳清タンパク質に置き換えた餌を用いた。[実験 2
]食餌中タンパク質含量を、カ
ゼイン食と乳清タンパク質食ともに 30%とした。両実験とも、 6日間の後肢懸垂後、ベントパノレ
ピタールナトリウム麻酔下で屠殺し、ヒラメ筋を採取した。体重、摂食量、ヒラメ筋重量、筋タ
ンパク質濃度を測定した。両実験ともに、体重、摂食量に差は見られなかった。また、ヒラメ筋
5%に減少したが、食餌群聞では差はなかった。しかし、
重量は、 6日間の後肢懸垂により、約 5
実験 1では、後肢懸垂による総タンパク質濃度の減少は、カゼイン群と比較して、乳清タンパク
質群で抑制される傾向が見られた。実験 2では、筋総タンパク質濃度の減少は、乳清タンパク質
群と比較して、カゼイン群で有意に抑制された。これらの結果より、後肢懸垂による筋タンパク
質の減少に対する食餌タンパク質の乳清タンパク質とカゼインの影響は、食餌タンパク質含量に
よって異なることが示唆された。
キーワード:乳清タンパク質、カゼイン、食餌タンパク質、分岐鎖アミノ酸、廃用性筋萎縮、後
肢懸垂、ラット
-1
7-
1.はじめに
タンパク質を構成するアミノ酸の中で、分岐鎖アミノ酸 (
b
r
a
n
c
h
e
d
c
h
a
i
na
m
i
n
oa
c
i
d
s(
B
C
A
A
)
:
パリン、ロイシン、イソロイシン)の占める割合は 1
5%
'"26%と高く、また、 BCAAは生体の
タンパク質中にも比較的多く含まれているので、ヒトは多くの BCAAを摂取し、また体内に蓄え
ている。近年、 BCAA(特にロイシン)は、遺伝子発現におけるmRN
A翻訳を刺激してタンパク
質合成を促進し、同時にリソゾーム系のタンパク質分解を抑制する作用を持つことが明らかにさ
れた 1)。したがって、 BCAAは体づくり(特に骨格筋の形成)に有効であると考えられる。これ
らの所見より、 BCAAはタンパク質合成の主要成分であると同時に、タンパク質代謝を調節する
因子として作用するアミノ酸であると言える。
牛乳タンパク質は約 22%の BCAAを含んでおり、他の動物性および植物性タンパク質 (
BCAA
含量:1
5'"2
0%)と比べるとその含量は高い。一方、牛乳タンパク質の成分は、約 80%のカゼ、
インと残り約 20%の乳清タンパク質から成っているが、カゼインと乳清タンパク質の BCAA含
量は、それぞれ 20%と 26%であり、かなり乳清タンパク質の BCAA含量は高い 2)。さらに、乳
清タンパク質は、カゼインに比べて消化吸収されやすいので、その摂取後約 1時間の早さで血中
ロイシン濃度がピークに達することも分かつている 3,4)。この事実は、乳清タンパク質とカゼ、イ
ンの筋タンパク質代謝に及ぼす影響が異なることを示唆している。
骨格筋は、長期にわたって不活動になると萎縮(廃用性筋萎縮)することが知られている 5)。こ
れは、怪我等により運動を負荷しないとその部分の筋肉が萎縮すること、さらには、運動トレー
ニングにより肥大させた筋肉もトレーニングを休止すると次第に筋肉が落ちることが広く知られ
ている。
BCAAは、上述のように筋肉づくりを促進するので、廃用性筋萎縮を抑制し、また萎縮筋の回
復を促進する可能性が考えられる。このことから、廃用性筋萎縮や萎縮筋の回復時には、牛乳タ
ンパク質は優れたタンパク質であり、特に乳清タンパク質についてはその効果が期待される。
そこで、本研究では、ラットの廃用性筋萎縮モデノレを用い、廃用性筋萎縮が起こる期聞に乳清
タンパク質もしくはカゼ、インを食餌タンパク質として摂取させた場合の効果を比較検討した。
2
. 方法
2
1
. 実験動物
1
0
gの S
p
r
a
g
u
e
D
a
w
l
e
y系雄ラット(日本 SLC (株)、静岡)を
実験動物として、 5週齢体重約 1
2
土2
C 1
2時間ごとの明暗サイクノレ(明期 :8時一 2
0
用いた。ラットを個別ケージに入れ、室温 2
0
時)において飼育した。ラットの食餌は AIN-93G (日本クレア(株)、東京)を用い、食餌および
水を自由摂取の条件で、 5日間予備飼育した。ラットの入荷した日を 1日目として、 4日目と 5
日目に、全ラットに後肢懸垂を 1時間行い、本実験での後肢懸垂に慣れさせた。体重測定は、毎
朝1
0時半に行った。
1
8-
5日間予備飼育の後ラットを以下の 4群に分け、各群 n=6とした。ラットの群分けでは、各
群の平均体重が同じになるように調整した。
1
. CT-C
出 e
血
(通常飼育、カゼ、イン食)
2. CTWh
e
y (通常飼育、乳清タンパク質食)
3. HS-C
出 e
血
(後肢懸垂、カゼ、イン食)
4
. HS-Whey (後肢懸垂、乳清タンパク質食)
1時にベントパルピタールナトリウム麻
後肢懸垂群のラットは、 6日目(懸垂初日)の午前 1
酔下 (50m
g
!
k
g体重)で、尾部に懸垂用の金具を取り付け、覚醒後に後肢懸垂用ケージにて後肢
懸垂を開始し、その状態を 6日間保った。後肢懸垂群の対照としてコントロール(通常飼育)群
を設けた。コントロール群のラットは、通常飼育を 6日間続けた。後肢懸垂開始日を実験 1日目
とし、実験 1日目から、 C
T
C
a
s
e
i
n群と H
S
C
a
s
e
i
n群は AIN-93G (
17
.
0
8%カゼイン含有) 6) を
、
CTWh
e
y群と HSWh
e
y群は AIN-93G中に含まれるカゼインをすべて乳清タンパク質に置き換え
た餌を用い、 6日間自由摂取させた。実験期間中のコントロール群のラットの体重測定および全
ラットの摂食量測定は、毎朝 1
0時半に行った。実験 7日目の朝 8時に食餌を除去し、 1
1時にベ
ントパルピタールナトリウム麻酔下 (
6
0mg!kg体重)で、血液、肝臓、ヒラメ筋、排腹筋+足底
筋を採取し、屠殺した。後肢懸垂群のラットは、後肢懸垂状態で麻酔した。血液は、下大静脈よ
りEDTA2Na (
2
0
0
μ.
M
, p
H
7
.
5
) を抗凝固剤に用いて採取した後、 3000gで 1
0分間遠心処理し、血
柴を調製した。肝臓、ヒラメ筋、排腹筋+足底筋は、採取後直ちに液体窒素で凍結し、筋肉のみ
重量を測定した。すべてのサンプルは分析まで-8
0Cで保存した。
0
2
2
. タンパク質濃度の測定
[試薬および装置]
BuuferA:lOmMT
r
i
s(
p
H6
.
8
), 2
5
0m Ms
u
c
r
o
s
e
,1
0
0m MKCl
, 5m MEDTA
7
5m MKCl
, 2m MEDTA
,0
.
5%T
r
i
t
o
nX-100
BuuferB:lOmMT
r
i
s(
p
H6
.
8
), 1
B
u
u
f
e
r
C:lOmMT
r
i
s(
p
H7
.
0
), 1
5
0m MKCl
4
)
, 1
0
0m MKCl
, 1m MEDTA
BuuferD:lOmMT
r
i
s(
p
H7.
B
i
o
Ra
dP
r
o
t
e
i
nAssay (BIO-RAD、 USA)
ポリトロンホモジナイザー(日音医理科器械製作所、千葉)
7
2
0 (久保田製作所、大阪)
インバーター・マイクロ冷却遠心機 1
分光光度計lN
1
7
0
0 (津島製作所、京都)
[サンプルの抽出]
採取したヒラメ筋を、液体窒素で冷却したステレンス製乳鉢と乳棒を用いて粉末にした。粉末
にしたヒラメ筋約 15mgに 20倍量の B
u
f
f
e
r
A400μLを加え、ポリトロンホモジナイザーを用いて
3
0秒間ホモジナイズした。ホモジナイズした後、 4C、1
,
000gで 1
0分間遠心分離した。遠心分
0
-19-
離した後の上清を可溶性タンパク質とした。得られた沈殿に 20倍量の B
u
f
f
e
r
B 400μL を加え、
v
o
r
t
e
x を用いて懸濁した。懸濁した後、 4C、
1
,000gで 1
0分間遠心分離し、遠心分離した後の上
0
u
f
f
e
r
B 400μLを加え、同様の操作を行った。そして、沈殿に 20
清を除去した。再度 20倍量の B
倍量の Bu
宜e
r
C 400μLを加え、 v
o
r
t
e
xを用いて懸濁した。懸濁した後、 4C、1
,
000gで 1
0分間遠
0
u
f
f
e
r
D600μLを加え、 v
o
r
t
e
xを
心分離し、遠心分離した後の上清を除去した。沈殿に 40倍量の B
用いて懸濁し、筋原線維タンパク質とした。可溶性タンパク質、筋原線維タンパク質に 1倍量の
1
.5MNaOHを加えて希釈しサンプルとした。
[タンパク質濃度の測定]
r
a
d
f
o
r
d法で測定した。サンプル 4μL、Mi
血-Q水 7
96μLに B
i
o
Ra
dP
r
o
t
e
i
n
タンパク質濃度は、 B
Assay試 薬 200μLを加え、 5分間のインキュベート後、分光光度計を用いて 595nmの吸光度を測
定した。標準タンパク質として、 2m
g
/
mlの免疫グロプリン G (
I
g
G
:immunoglobulinG) を用いて
検量線を作成し、タンパク質濃度を測定した。
2
3
. 総 RNA量の測定
o
t
a
lRNAI
s
o
l
a
t
i
o
nSystem (
P
r
o
m
e
g
a
,WI
,USA) を用いて測定し
ヒラメ筋の総 RNA量は、 SVT
た
。
2
4
. 統計処理
2群のみ存在する場合の群間の差の検定には S
t
u
d
e
n
tt
t
e
s
tを用いた。 4群存在する場合の分析
i
s
h
e
rPr
o
t
e
c
t
e
dL
e
a
s
tS
i
g
n
i
f
i
c
a
n
tD
i
f
f
e
r
e
n
c
eの p
o
s
thoct
e
s
tを用いた。
には、二元配置分散分析および F
Pく0
.
0
5を有意とした。以上の統計解析には S
t
a
tV
i
e
w
5
.
0 (
A
b
a
c
u
sCo
n
c
e
p
t
s, I
n
c
., B
e
r
k
e
l
e
y
, CA
,
USA) を用いた。データは平均土標準誤差で示した。
3
. 結果および考察
[実験 1 (
17
.
0
8%食餌タンパク質 )
J
3
1
. ラット体重および摂食量(衰 1、表 2A,B)
カゼイン食群の後肢懸垂ラットの体重は、コントローノレラットに比べて、有意な低値(約 6%
低下)を示した。一方、乳清タンパク質食群では、後肢懸垂による体重への影響は認められなかっ
た
。
後肢懸垂期間のラット総摂食量では、 4群間で差はなかった。しかし、 100g体重あたりの総摂
食量は、コントロールおよび後肢懸垂ラットの両者とも乳清タンパク質食群で高い傾向を示した。
乳清タンパク質食群では、カゼイン食群に比べて、体重あたりの摂食量が高い傾向にあるが、
それは体重には反映されていない。おそらく、乳清タンパク質は摂取後の消化が早く、それに伴っ
て血中アミノ酸(特に BCAA) 濃度の上昇と下降も早いので 3, 4)、カゼインよりも速やかに代謝
-20-
(分解)される可能性が高い。さらに、血中のロイシン濃度の上昇は、エネルギー代謝を上具する
可能性も指摘されているので7)、摂食後の血中 BCAA濃度を上昇する乳清タンパク質の性質が、
体重あたりの摂食量が高くても体重に反映されない理由のーっと推察される。
表 1.屠殺時の体重(実験1)
(
9
)
群
CT-Casein
2
0
3
:
:
!
:3
CT-Whey
1
8
9
:
:
!
:1*
HS-Casein
190:
!3
*
HS-Whey
187:
!3
*
*P<O.05vS.CT-Casein. Means:
tSE
表 2B
. 100g体重あたりの総摂食量(実験1)
表 2A
. 総摂食量(実験1)
君
手
(
9
)
君
草
(9/1009BW)
CT-Casein
1
1
0
:
:
!
:2
CT-Casein
5
4
.
3
:
:
!
:0
.
3
CT-Whey
1
1
0
:
:
!
:2
CT-Whey
5
7
.
9
:
:
!
:
1
.
1
*
HS-Casein
1
0
5
:
:
!
:3
HS-Casein
5
5
.
3
:
:
!
:1
.
3
HS-Whey
1
1
2
:
:
!
:1
HS-Whey
6
0
.
1:
!0.8
岸
Means土 SE.
*P<O.05vS.CT-Casein. #P<O.05vS.HS-Casein.
Means:
tSE.
3
2
. ラット後脹筋重量(図 1A,B、図 2A,B
)
ヒラメ筋重量は、乳清タンパク質食群およびカゼイン食群のいずれも後肢懸垂により大きく減
少し、コントローノレラットの約 55%になった。しかし、その重量は、コントロールラットと後肢
懸垂ラットのいずれでも食餌による影響を受けなかった。
0%のみ低下した。両ラットの
一方、排腹筋+足底筋重量は、両食事群とも後肢懸垂により約 1
その重量は食餌による影響を受けなかった。
後肢懸垂によりヒラメ筋重量が大きく減少することは、これまでに我々が行った予備実験およ
び他の研究[総説文献 5参照]においても認められている。抗重力筋であるヒラメ筋は、排腹筋
+足底筋に比べて、筋不活動による萎縮(廃用性筋萎縮)の度合いが大きいことも従来の知見と
一致している。
-21-
.C
l-C..剛
.C
l
-W!哨
,
.
,
吋
1
ρ
EZFE
ー
"
E
gU
E
“
"
。
園1
A ヒラメ筋重
.
, 委跡)
図1
8 勝腹筋毛
足鷹筋重量(実蜘 }
(
'P
<
間縄問
(
.P(
D,O
S
.
..C
η
•
Case附
明.
制
を
剛刷
。
・
戸0
,
炉Q
さ
m
。
図2A ヒ
ラメ筋軍量の比..,寮織り
'
CT
を1
∞とした嗣州 s
u.樹齢
国2B"腹筋+忠信筋重畳の比率(実感1)
'
C
τを1
∞とした嗣川町瑚創
付 "叩明~.耐
ト3 ヒラメ衝のタンパタ賓含量
3
l
. (可務性)タンパタ質量、 myof!岡崎縮推)タシノザ賀、およびそれらの
ヒラメ筋の副llb
合計の総タシパク費量を分析し、それらを g飽融当たりのタンパク質量{寝度ヨ(固 3 M
二回4A
C)、およびヒラメ筋金組踊中のタシパク質量を国語体重当たりで補正して示したタンパク置量
(園5A-C.固且.-C) で示した.
[ヒラメ筋のタシパク賀漉度1(図3A-C. 園4A-C)
&北u
bl.タシパク賀濃度比後肢懸垂もしくは食餌によるどちらの有意な最曙も畳けなかった.
コントロールラヲトの
m
" 乱タンパク質漫度は、食揮による影響を受けなかった.しかし、
泊h
そのタシパク賀署員度に対する後波噂丑の影響を食餌群聞で比較すると、カぜイン食蝉では後畳犠
重により有意に低下したが乳糟タンパク費群では低下しなかった.その結果 後肢懸垂ラット
では カぜイン食蝉よりも現糟タンパク費食群で高値を示す傾向にあった.
22
1
2
0.
0
{022EBEV
8
0.
0
言ω。
oo
m∞
1
4
0.
0
8
0
.
'
6
0
.
'
。
4
0.
'
2
0
2
0.
0
o
o
図 3A ヒラメ臨 oluble$
l/1り置理度(実離 1
)
図38 ヒラメ蹄nyofibri申ン I{
ク
.賞理度(実験 1)
('Pく0.
05v
s
.CT.1P=0
.
0
9曲 )
2
5
0
.
0
ω
2
o
O
E
)
(
@
コ
2∞ρ
ρ
.
"
'
・
・
.CT-C
a
s
e
i
n
∞s
CTWhey
.HS
-C
a
s
e
i
n
HS
-Whey
1
".0
。
図 3C ヒラメ筋斡タン 1.
(
ク買現度(実験 1
)
げ P<O田 v
s.
CT. #P=0
.
0
5
4
5
)
。
∞
1
200
1
1
00
.
0
問的
w
2
0.
0
。
図 4A ヒラメ臨。
。
。
poちポ)
剛剛削削
poち。か)
8
0.
0
。
u刷 eタン パク貨漢度の比率
図 48ヒラメ鍛Tn
y
o
f
i
b
r
i
l
タンパク質謙虚の比率
〈実動 )(
CTを1
0
0とした時OlHSの割合)
(実 蜘 )(
CTを100とした時のHSa:朝食)
市
(Pく0β5vs.Casein)
1
2
0.
0
∞ρ
1
戸
υもお)
.
w
8
0.
0
•
60.
0
CaseIn
陥y
4
0.
0
2
0.
0
o
図 4C ヒラメ筋総,y:,.ハク貨濃度の比三掌(襲醐, )
(
CTを1
0
0とした時のHSの
者向治)
(
' Pく0.
05vs.Casei門
)
-23-
ヒラメ筋の総タンパク質濃度は、 m
y
o
f
i
b
r
i
lタンパク質濃度と問機の傾向にあり、カゼイン食群
では筋タンパク質濃度は後肢懸垂により減少したが、乳清タンパク質食群ではその減少は抑制さ
れた。
これらの結果は、 1
7私タンパク質食摂取の条件では、カゼ、インでは後肢懸垂による筋タンパク
質誠少を誘発するが、乳請タンパク賞ではそれを抑制することが添唆された。
コントロールラットに対する比率で議技懇垂ラットのヒラメ筋タンパク質濃農を示した場合で
も、需様な結果であった〔宣g
4A
C
)
0
〔ヒラメ震のタンパク嚢量J(
密 5A
“C
、臨 6A-C)
コントローノレ食群のヒラメ第最誌、 8
0
1
1
1
説。タンパク
m
y
o
f
i
b
r
i
lタンパク質量、および畿タ
ンパク質量のいずれにおいても、金額による影響者受けなかった。これらのタンパク賞量は、い
ずれも後披露垂によち約 1/2に抵下した。後肢懸議ラットの低下したとラメ務の各タンパク費
量は、食餌関で有意な差はなかったが、カぜイン食群よりも乳清タンパク質群で高い鎮需にあった。
後技懸垂ラットのヒラメ筋タンパク繋畿者コントロ…ノレラットのそれの比率で表すと〈詔 6A-
C
)、8
0
1
u
b
l
eタンパク賞最では 2つの食鰐群開で控はなかったが、 m
y
o
f
i
b
r
i
lタンパク嚢量と総タン
パク質量ではカぜイン食群よりも乳清タンパク質群で有意な高値を示した。
これらの結果は、コントロールラットおよび後肢懸垂ラットのヒラメ筋の重量は食餌タンパク
質による影響を受けなかったが、後肢懸ま設によるヒラメ筋のタンパク質含量の低下は、乳情タン
パク質摂取により、抑制されることが示瞬された。この結果は、後肢懸垂による筋タンパク質濃
度の減少が乳清タンパク質摂取により抑制されたことの反映と考えられる。
成長期ラットの標準的な食餌としてAl1'ふ93G[
6
Jが設定され、この食餌にはカぜインが約 17%
タンパク質として含まれる。よ翻の研究結果は、 A悶 93Gの食餌タンパク賀を、乳情タンパク
に置き換えると、後肢懸識による筋タンパク震の減少を抑制したが、このことは食餌タンパク
の種類(または性質)によって擁用性第萎縮記おけるタンパク賓代童話への影響が異なること
しているむ
-2
4
-
8
.
0
1
0
.
0
~ 70
6
.
0
白E 9 0
E
80
7
.
0
g 6.0
。
z
凶
50
o 4
.
0
r
n
ε3.0
5
E
L50
4
.
0
3
.
0
2
.
0
1
.
0
20
1
.0
o
0
国 5A ヒラメ臨o
l
u
b
l
eタンパク質量(実験1)
。
y
o
f
i
b
r
i
l
タン 1
¥
ク質量(実験1)
園 田 ヒ ラ メ 肪n
(
*P
<
0
.
0
5v
s
.CT)
P(O.05v
s
.Cη
160
1
4
.
0
国2120
2
; 1
0
.
0
コ
C
C
3
.CT-Caseirt
・
・
圃 CTW
!
1ey
且D
マ
』
ー
H
S
C
a
s
e
I
r
t
HS-Whey
E6.0
4
.
0
2
.
0
。
図 5C ヒラメ筋総タンパク 質量(実験1)
作
Pぐ0
.
0
5VS. c
n
8
0
.
0
6
0
.
0
5
0
.
0
5
0
.
0
。
4
0
.
酒
量
c' 4
0
.
0
u
o30.0
ト
。30.0
U
ー
、
。
、
ミ
二
_2
0
.
0
ポ 200
)
1
0
.
0
0
1
0
.
0
。
図 68 ヒラメ肪n
y
o
f
i
b
r
i
lタン I{ク質畳の比率
(実験1
)(CT
を 100とした時の HSの書J
I
合)
園 6A ヒラメ臨 o
l
u
b
l
eタンパク質量の比率
(実験1)(CTを100とした時切HSの書│措)
(
* pく0.05v
s
.C
a
s
e
I
r
t
)
6
0
.
0
5
0
.
0
4
0
.
0
ト
U
•
3
0
.
0
、
。
CaseIn
• Whey
ポ 2
0
.
0
1
0
.
0
。
図 6C ヒラメ筋斡タンパク質量の比率(実験1)
(CT
を100とした時の HSの寄冶7
(
'
* pく0.05v
s
.C
a
s
e
i
r
t
)
-25-
3
4
. ヒラメ筋の総 RNA含量(図 7A-C、図 8A-C)
組織中の総 RNA含量は、タンパク質合成の状態を反映することが知られている 8)。すなわち、
総 RNA含量が高いとタンパク質合成が冗進していることを意味する。本研究では、ヒラメ筋の
RNAを定量し、それを g組織当たりの総 RNA量(濃度)、ヒラメ筋全組織(ラット 1匹)中の総
RNA量、およびヒラメ筋全組織中の総 RNA量を 100g体重当たりで補正した総 RNA量(図 5
A
C、図 6A-C) を算出した。
コントローノレラットのヒラメ筋総 RNA濃度は、有意ではないがわずかにカゼイン食群よりも乳
清タンパク質食群で低い傾向を示した。この総 RNA濃度は、後肢懸垂により両食餌群とも有意に
低下した。すなわち、後肢懸垂により筋タンパク質合成は抑制されていることが示唆される。一
方、後肢懸垂ラットの総 RNA濃度は、有意ではないがカゼイン食群よりも乳清タンパク質食群で、
高い傾向を示した。
ヒラメ筋全組織中の総 RNA量およびそれを 100g体重当たりで補正した総 RNA量も総 RNA濃
度とほぼ同様の傾向を示した。
後肢懸垂ラットの総 RNA濃度および RNA量をコントローノレラットのそれの比率で表すと、い
ずれもカゼイン食群よりも乳清タンパク質食群で有意な高値を示した。
-2
6
-
0
,
2
5
l
.
6
0
,
2
0
ω
E
E
O
B
0)
010
0
.
0
5
。
図 7A 倫 NA濃度(覇釦)
図 7B 僻 NA量(ラソト 1
匹あたり )(実験1)
(
合 P
(0.05VS. CTRL)
(
合 P
<
0
.
0
5VS.CTRL)
1
2
0
ρ
1
0
0,0
(﹀﹀図。。。て宝)
80,0
・
.CT-Casein
6
0
,
0
CT-Whey
'
lH
S-Casein
=
HS-Whey
合
4
0,0
2
0,0
o
国 7C 後iflNA
量(体重l
O
O
gあたり) (実駒)
c
(
*
P
(
0
.
0
5VS. T
)
7
0,0
6
0,0
ω
(
ト
5
0
.
0
400
O
J寸)
﹄
3
0,0
2
0,0
1
0
.
0
。
図 8A 鯨 NAj
富度Clgt
i
s
s
u
e
)の比率
(実験OCCTを 100とした時の HSの割合)
合
( Pく0,05v
s
.Casein)
図 88 制 刊 A量Clr
at}の比率
(謂蜘)(CTを 100とした時のHSの割合)
合
( P(O.OSVS. Casein)
4
0
.
0
*
3
5
.
0
3
0
.
0
i
=
'2
5
.
0
g
200
己
主 1
5
.
0
)
1
0
.
0
5
.
0
。
図 8C 創 刊 A量(J100gB
W)の比率
(実験1) (CTを 100とした時のHSの蓄1
陥)
(*P(0,05v
s
.C
a
s
e
i
n
)
-27-
•
Casein
•
Whey
[実験 2 (
3
0%食餌タンパク質 )
J
3
5
. ラット体重および摂食量(表 3、表 4A
.B
)
カゼイン食群の後肢懸垂ラットの体重は、コントロールラットに比べて、有意な低値(約 6%
低下)を示した。一方、乳清タンパク質食群では、後肢懸垂による体重への有意な影響は認めら
1
7%タンパク質食)と同様の傾向で、あった。
れなかった。これらの結果は、実験 1 (
0
0
g体重あたりの総摂食
後肢懸垂期間のラット総摂食量では、 4群問で差はなかった。一方、 1
量は、コントローノレラットでカゼイン食群が有意な高値を示したが、後肢懸垂ラットでは両食餌
1
7%タンパク質食)の場合には、後肢懸垂ラットで
群で有意な差は認められなかった。実験 1 (
乳清タンパク質食群の摂食量がカゼイン食群よりも高値であった結果とは異なっていた。
表 3. 屠殺時の体重(実験 2)
(
g
)
君
宇
CT-Casein
196:
t3
CT-Whey
t3
184:
HS-Casein
182土 2
HS-Whey
t4
177:
安
安
女
*P<0.05vS.CT-Casein. Means:
tSE.
表 4B
. 体重
表 4A.総摂食量(実験 2)
群
(
g
)
1
0
0
gあたりの総摂食量(実験 2
)
群
(g/100gBW)
CT-Casein
91.6士 1
.
8
CT-Casein
46.8:
t0
.
6
CT-Whey
.
9
93.0士 1
CT-Whey
50.
4:
t0.
4
犬
HS-Casein
94.7:
t2
.
8
HS-Casein
5
2
.
1:
t1
.
2
*
HS-Whey
9
3
.
1:
t2
.
6
HS-Whey
52.5:
t0
.
9犬
Mean:
tSE.
*P<O05vS.CT-Casein. Means士 SE
目
3
6
. ラット後肢筋重量(函 9A,B、園 10A
,B
)
ヒラメ筋重量は、乳清タンパク質食群およびカゼ、イン食群のいずれも後肢懸垂により大きく減
少し、コントロールラットの約 55%になった。しかし、その重量は、コントロールラットと後肢
懸垂ラットのいずれでも食餌による影響を受けなかった。
一方、排腹筋+足底筋重量は、両食事群とも後肢懸垂により 16%のみ低下した。両ラットのそ
の重量は食餌による影響を受けなかった。
これらの結果は、実験 1とほぼ同様であった。
-28-
町
.
.
同一
・
" 下白 山
cm
IHS
Whey
。
"
"
"
-"
E
開。
言図。 gFBS}
••
••
••"
.
闘。
刻。
図
80.'
E
き
調。
.
.
民.
。
a
図98 勝腹筋唱Iit筋軍量(実 睦)
作P
<
O
.0
5~・'"
図9A ヒラメ筋重量
〈 寮 腔〉
(
*P
(
O,0
5
.
..
C
T)
• C
;
ts
e
;
n
••
. I
'
Ih
.y
明 β
明。
︹
L
F
o
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戸U右 足
。
"
︾
,
制。
V
却.
回。
••
初
g
。
。
国1
0A ヒラメ筋重畳回比,"1実験21
函1
0
8 脈血筋φ足'"筋重量の比率(実駿21
(
CT
を1
0
0とした時α
刑S
の割合)
I
C
τを1
0
0とした時句 HSの'.陰)
-29-
9
<
l
ρ
ω
{
."
ω=-90E)
コ凶
"β
6
0
.
0
5
0
.
'
4
0,0
52
'
0
0
200
1
0
.
0
。
2M
o
図 11A ヒラメ臨 o
l
u
b
l
e$
1ンパク買君臨実験,)
本
(P<O.05v
s.
C τ #P<
O,05)
図1
1
8 ヒラメ躍如刊行b同タム
-<ク置理度(実酷,)
(
事P
<
O
.
0
5v
S.CT
)
2
5
0.
0
2∞
0
3150.0
・
・
ICT-Casei
n
CT-Whe
y
IHS-Case川
HS-Whe
y
笠
]
'
,
剛
開。
。
図1
1C ヒラメ軍出タンパク質調度(実験2
)
(*P<O
.
05v
s.C
T
. #P=
O,0
5
7
0
. SP
<
O
.
0
5
)
。
"
ω。
1
1
0.
0
0
下
.
.
.
。
認
"
。
ぬ
C' 60.
日制
。
Mmω
(
トO O
)
﹄ポ
。
。
。
岬
~
~。
~,
加。
。
。
1
0
0
図1
2Aヒラメ臨 o
l
u
b
l
eタJ パク貿漢度の比率
(実録的 (
CT
をl
凹とした時のHSめ都合)
本
( P<O
.
05v
s.Case
i
n
)
図1
2
8 ヒラメ紛明y
o
f
i
b同V
タンパク貨漫療の比皐
(実睦 )
(CT
をl
凹とした時制 sa
溶 暗)
(
験P<O.
05V$.Case
同〉
1
閃 0
8
0,0
•
﹄
PQ oee)
.
"
4
0
.
0
2
0
.
0
o
Casein
.W
hey
図1
2
C ヒラメ筋総タンパク貧濃度の比事
〈実発食2
)(CTを 100とした時の HSの割合う
(暗<0国 V
S
.Ca悶 0
'
-30-
3
7
. ヒラメ筋のタンパク質含量
o
l
u
b
l
e (可溶性)タンパク質量、 m
y
o
f
i
b
r
i
l (筋繊維)タンパク質、およびそれらの
ヒラメ筋の s
図l
lA-C
、図 1
2
A
C
)、および
合計の総タンパク質量を、 g組織当たりのタンパク質量(濃度) (
ヒラメ筋全組織中のタンパク質量を 1
0
0
g体重当たりで補正して示したタンパク質量(図 13A-C
、
C
) で示した。
図 14A
[ヒラメ筋のタンパク質濃度] (
図l
lA-C
、図 1
2
A
C
)
コントローノレラットの s
o
l
u
b
l
eタンパク質濃度は、食餌による影響を受けなかった。一方、後肢
懸垂によるタンパク質濃度の減少は、カゼイン食群では認められなかったが、乳清タンパク質食
群では有意であった。結果的に、後肢懸垂ラットの s
o
l
u
b
l
eタンパク質濃度は、乳清タンパク質食
群がカゼ、イン食群よりも有意な低値を示した。
コントローノレラットの m
y
o
f
i
b
r
i
lタンパク質濃度は、食餌による影響を受けなかった。そのタン
パク質濃度に対する後肢懸垂の影響を食餌群聞で比較すると、後肢懸垂によりカゼイン食群より
も乳清タンパク質食群で低下する度合いが大きい傾向にあった。しかし、後肢懸垂ラットの m
y
o
f
i
b
r
i
l
タンパク質濃度では食餌聞で有意な差はなかった。
ヒラメ筋の総タンパク質濃度は、 s
o
l
u
b
l
eタンパク質濃度と m
y
o
f
i
b
r
i
lタンパク質濃度と同様の傾
向にあり、後肢懸垂により乳清タンパク質食群では有意に減少したが、カゼイン食群では減少傾
向のみであった。したがって、後肢懸垂ラットの総タンパク質濃度では、乳清タンパク質食群が
カゼイン食群よりも有意な低値を示した。
コントロールラットに対する比率で後肢懸垂ラットのヒラメ筋タンパク質濃度を示した場合で
o
l
u
b
l
e
、m
y
o
f
i
b
r
i
l
、および総タンパク質濃度のいずれも、乳清タンパク質食群がカゼイン食群
は
、 s
よりも有意な低値を示した。
これらの結果は、 30%タンパク質食摂取の条件では、後肢懸垂により誘発される筋タンパク質
減少は、乳清タンパク質では抑制されず、カゼインにより抑制されることが示された。
この 3
0%タンパク質食を用いた実験結果は、実験 1 (
17%タンパク質食)とは対照的な傾向
であり、むしろカゼインにより後肢懸垂によるヒラメ筋タンパク質濃度の減少は抑制されるよう
である。
3A-C
、図 1
4
A
C
)
[ヒラメ筋のタンパク質量] (
図1
コントローノレ食群のヒラメ筋量は、 s
o
l
u
b
l
eタンパク質量、 m
y
o
f
i
b
r
i
lタンパク質量、および総タ
ンパク質量のいずれにおいても、食餌による影響を受けなかった。これらのタンパク質量は、い
2もしくはそれ以下に低下した。後肢懸垂ラットの低下したヒラメ筋
ずれも後肢懸垂により約1/
の各タンパク質量は、食餌聞で有意な差はなかったが、乳清タンパク質食群よりもカゼイン食群
で高い傾向にあった。
後肢懸垂ラットのヒラメ筋タンパク質量をコントロールラットのそれの比率で表すと(図 1
4A
C
)、
s
o
l
u
b
l
eタンパク質量、 m
y
o
f
i
b
r
i
lタンパク質量、および総タンパク質量のいずれでも、乳清タンパ
ー
3
1
-
1
2
.
0
7,0
(
﹀
﹀
∞
。
。
。
亡
。 E)
6,0
1
0
.
0
~
50
,
0
ω 8
40
0>
コ 60
C
3,0
o
2,0
E
40
01
2
,
0
1
0
図1
3
A ヒラメ縁。 l
u
b
l
eタンパク質量(実験)
(
女 P<O,05v
s
.C
T
)
。
図1
3
8 ヒラメ傍n
y
o
f
i
b
r
i
lタン 1
'
¥
ク質量 (実験2
)
(
*P<O.05v
s
.C
T
)
1
8,0
1
6,0
r
、1
4,0
E120
Q) 1
00
・
・
・
.
C
T
C
a
s
e
i
r
t
CT-Whey
H
S
C
a
s
e
i
n
HS-Whey
8840
g
6
.
0
~
4
.
0
2
.
0
0
国 13C
ヒラメ筋総タン I~ク質量(実験)
(
* P<O,05v
s
.C
T
)
6
0
.
0
5
0
.
0
5
0
.
0
,
ー
、
4
0
.
0
4
0
.
0
ト
U
←
U 3
00
3
0
.
0
o
ポ 2
0
.
0
。
』
』
。
、
。 20.0
1
1
0
.
0
1
0
.
0
。
。
国1
4A ヒラメ臨 o
u
l
b
l
eタン J¥
ク質量の比率
(実駿!2)
(CTを1
0
0とした時制-lSの割合)
(
*P=0.0977v
s
.C
a
s
e
i
r
、
)
回1
48 ヒラメ街n
y
o
f
i
b
r
i
lタン dク質量の比率
(実践2
)(
CT
を100とした時の HSの割合)
(
合 P<0.05v
宮
C
a
s
e
i
r
t
)
6
0
.
0
5
0,0
400
•
•
ト
E
3
0,0
。
U
』
ヌ 20,0
1
0,0
。
図 14C ヒラメ筋給タン I~? 貫量の比率
(実験2
)(
CTを100とした時の HSの書l
措)
大
( Pく0.05v
s
.C
a
s
e
i
r
t
)
-3
2
-
C
a
s
e
i
n
Whey
ク費食群よ与もカゼ、イン食群で宥意な高殖を示した。
これらの結果は、いずれも実験 1 (
17私タンパク質金)の結巣と対無的な傾向であった。した
がって、タンパク質が豊富に摂取できる場合には、乳清タンパク質よりもカぜインが後技懸藷に
よるとラメ第のタンパク賞減少を持制するようである。 D組語n等 4) は、ヒト記 3
0
gの担合遊離ア
ミノ畿、カゼイン、乳潜タンパク賞を摂取させ、その後の体内でのロイシンの挙畿を追草草した結
果、遊離アミノ酸と乳漕タンパク賓のように{鴇色〉接戦の車いタンパク震からのアミノ酸は酸
千七分解率が高く、計蜜率が抵い結巣を示している。本研究結薬でのお私タンパク鷲食〈実験 2)
の結果誌、 Dangin等の所見によち説明される可能性が高いと考えられる。しかし、本研究での 1
7
%タンパク嚢食{実験 1)の結果は、実験 2とはi
設の模肉に為号、 D船頭n等の斉見では説境でき
会い。
3
8
. とラメ筋の盤 RNA含量〈関 15A
心、関 1
6
んC
)
ヒラメ筋の総 RNA合最を、 g組織当たちの総班長A盤(濃度〉、ヒラメ詰全組議当たりの総定ぜA
量、およびヒラメ筋金組織当たりの総 RNA
1
0
0
g体重当た哲で補正した総 RNA量で示した。
コントローノレラットのヒラメ筋総 RNA濃度は、食餌による影響を受けなかった。総胆ぜA譲度
は、後肢懸垂により間食餌鮮ともに有殺に減少したが、減少の度合いは乳清タンパク費食群より
もカゼイン食群で低い傾向にあった。ヒラメ筋金組織当たりの総 RNA量、およびその総回可A
を1
0
0
g体重当たりで補正した総 RNA最も同様の傾向を示した。
後肢懸垂ラットの総 RNA濃度および総 RNA最をコントローノレラットのそれの比率で表すと、
いずれの乳清タンパク質食群よりもカぜイン食群で有意な高値を示した。
これらの総即~A 合議の結果は、タンパク質含量の傾向と一致していた。よって、 30 <}もタンパ
) では乳糟タンパク貿よりもカゼ、インで後肢懸垂による筋タンパク質の減少が抑
ク質食{実験 2
制された原顕として、筋タンパク質合成が高く保たれた可能性が挙げられる。
-3
3
-
1
4
0
.
2
0
t
.
2
。
1
5
。
1
0
Q)
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(
忘
区
、m
:
51
.0
u)
:
.
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:0
.
8
c>
o
>06
ε
~OA
。
。
0
.
0
5
.
2
。
図 158 鰍 NA量(ラyト1
匹耐こり) (実能)
図 15A 総RNA濃度(実験e)
(
*P(0.05¥lS.CT)
(* P(0.05¥lS.CT)
0
.
1
0
009
言
。 06
・
・
.CT-Casein
c>
CT-Whey
HS-Casein
HS-Whey
o
o 0
.
0
4
、
‘
.
・
F
c>
E
~
0
.
0
2
国 15C 申告1R NA量(体重100g 封~))(実験2)
(
合 P
(
0
.
0
5¥lS
.C
T}
4
0
.
0
8
0
.
0
3
0
.
0
6
0
.
0
(
ト
ト
O
u
ち4
0
.
0
O 2
0
.
0
《
、
Q
)
モ
】
)
2
0
.
0
1
0
.
0
。
b
図 16A 総RNA濃度(/gt
i
s
s
u
e
)の比率
(妄艇) (CTを100とした時の HSの書l
陰)
(
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. まとめ
牛乳タンパク質は、カゼインと乳清タンパク質から成り立つ。カゼインと比較して、乳清タン
パク質は、消化吸収が速く、タンパク質合成を促進するアミノ酸である BCAAを多く含む。その
ため、骨格筋の不活動による萎縮およびタンパク質の損失を抑制する可能性が考えられる。そこ
で本研究では、ラットの後肢懸垂による廃用性筋萎縮とそれに伴うタンパク質の損失に対する効
果を比較検討した。 17%タンパク質食(実験1)では、カゼインに比べ乳清タンパク質が廃用'性
筋萎縮に伴うタンパク質の損失を抑制する効果が認められた。これは、乳清タンパク質は消化吸
収が速いため、摂食後すみやかにタンパク質合成を刺激した可能性が考えられる。 30%タンパク
質食(実験 2) では、逆にカゼインのほうがタンパク質の損失を抑制する効果がみられた。カゼ
インは乳清タンパク質と比較して消化吸収が遅いが、高濃度にそれを含む食餌の摂取によって体
内へのアミノ酸供給が十分であったためと考えられる。よって本実験から、食餌中のタンパク質
濃度やそのアミノ酸組成の違いにより、廃用性筋萎縮に伴うタンパク質の損失を抑制する効果が
異なる可能性が示唆された。
牛乳は、消化吸収の速いタンパク質(乳清タンパク質)と持続的にアミノ酸を供給するタンパ
ク質(カゼイン)が含まれ、バランスの良い食品であると推定されるが、それらのタンパク質の
比率が筋タンパク質の維持・増加に最も効果的であるとは限らない。その比率の影響については
今後検討する必要がある。
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