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がん患者のリンパ浮腫に対する看護技術の探求 −患肢の挙上について −

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がん患者のリンパ浮腫に対する看護技術の探求 −患肢の挙上について −
青 森 保 健 大 雑 誌 7(2),289-296,2006
〔
研 究 ノ ー ト〕
が ん 患 者 の リンパ 浮腫 に対 す る看 護技 術 の探 求
−患 肢 の 挙 上 につ い て −
木 村 恵 美 子1)
Research
for
Nursing
Practice
of Lymphoedema
— Limbs-up
—
Emiko
Kimura
1)
Abstract
Limbs-up is the most popular care for Lymphoedema patients. The aim of this study is to research the
actual circumstances for limbs-up of patients. I interviewed to five patients. In results, Patient' s age
57.2(mean),Breast cancer;lpatient,Uterus cancer;4patients.The term of Developing Lymphoedema were
1lyears from right after operation. Stages of Lymphoedema were stage one;2patients, stage
two;3patients.Part of swollen limbs were left shin;2patients, left femur and shin;2patients,and left
arm;lpatient. The actual circumstances for limbs-up were 1.Lifting time was a half and 7 hour(mean),
2.Height was 5-13cm, 3.Goods for limbs-up were thin mattress with cotton, pillow with tempur. An idea
was to keep wide on lifted bed, not partial.
All of patients lifted their limbs without multilayer compression. Effect of limbs-up were mild or
irregular ; 2patients. 2patients lifted their one despite none effect. because, custom for sleeping,
relaxation. One patient drew urination disorder by low limbs lifting. Effect of limbs-up between stage of
Lymphoedema was unrelated.
(J. Aomori Univ. Health Welf. 7 (2): 289 —296 , 2006)
キ ー ワ ー ド: リ ン パ 浮 腫 、 患 肢 の挙 上 、 が ん 看 護
Key words
: Lymphoedema,
Limbs-up,
Cancer
Nursing
要旨
リ ンパ 浮 腫 ケ ア の 中 で は患 肢 の挙 上 が 最 も多 く実 践 さ れ て い る 。そ の ケ ア 効 果 検 証 の準 備 段 階 と して 、
患 者 が 行 っ て い る 「患 肢 の挙 上 」 の 実 態 を把 握 す る こ と を 目 的 と して5名
の リ ンパ 浮腫 患 者 に 半 構 成 的
イ ン タ ビュ ー を 行 っ た 。 そ の 結 果 、
1.対
象 者 の平 均 年 齢 は57.2歳 、 原 疾 患 は 乳 が ん1名
、 子 宮 が ん4名
院 直 後 ∼11年 の 幅 が あ っ た 。 リ ンパ 浮腫 の 病 期 は 、I期2名
患 者 で 左 下 腿 の み2名
2.患
肢 挙 上 方 法:挙
、 左 下 肢2名
、Ⅱ 期3名
、 乳 が ん術 後 で 左 上 肢1名
上 時 間 は平 均7時
、 リ ンパ 浮腫 発 症 時 期 は 、 手 術 退
で 、 患 肢 部 位 は 、 子 宮 が ん術 後
であ った。
間 半 で 、 高 さ は5∼13cm、
挙 上 に用 い る物 品 は 、 綿 素 材 の 薄 い
布 団 、 テ ン ピ ュ ー ル 枕 等 で 、 患 肢 を乗 せ る面 を広 くす る工 夫 を して い た 。 患 肢 挙 上 中 に圧 迫 療 法 の併 用
は なか っ た 。
3.患
肢 挙 上 効 果:手 指 や 手 背 の 浮 腫 軽 減 は 軽 度 に あ る 、 あ る い は不 規 則 な が らあ る とい う 「効 果 あ り」
は2名 。 浮 腫 軽 減 は な い が 習 慣 で挙 げ て い る 、 挙 げ る と気 持 ち が い い の で 行 っ て い る の は2名
、 残 り1
名 は、 挙 上 す る こ と で 合 併 症 を引 き起 こ した 。 患 肢 挙 上 の 目 的 は 浮 腫 軽 減 だ け で は な く、 ま た 、 リ ンパ
浮 腫 の病 期 と効 果 の 有 無 に 関 係 は な か った 。
1)青 森 県立保健 大学 健康 科 学部看 護学科
Department
of Nursing,
Faculty
of Health
Sciences,
Aomori
一289一
University
of Health
and Welfare
I.は
じめ に
7件8-14)、③ 心 臓 部 の 高 さ を 基 準 とす る もの4件15-18)の
が ん患 者 の 手術 後 の リ ンパ 浮 腫 は 、 主 に乳 が ん や 子 宮
3つ に大 き く分 け られ た 。
が ん の場 合 に多 く発 症 し、 患 者 は慢 性 的 な 浮 腫 を抱 え な
① 挙 上 の 高 さ の 具 体 的 な 数 値 の 記 載 は10∼30cmの
が ら 日常 生 活 を送 っ て い る。 リ ンパ 浮 腫 と は 、 リ ンパ 管
が あ っ た 。 詳 細 に は、20∼30cm 2)、15∼20cm3)、10∼
が 何 らか の 影 響 で 閉 塞 し、 リ ンパ 液 の う っ滞 を起 こ した
15cm4)6)、10cm5)7)で
もの で あ る 。 近 年 、 複 合 物 理 疎 泄 療 法;Complex Decon-
が リ ンパ 浮 腫 軽 減 に効 果 的 な の か の根 拠 を記 述 した もの
gestive Physiotherapy(以
は なか った。
下CDPと
す る)が 最 も リ ンパ
幅
あ っ た 。 しか し、 何 故 こ の 高 さ
浮 腫 の軽 減 に効 果 的 で あ る と して 脚 光 を 浴 び る よ う に
② 挙 上 の 高 さが 数 値 で 記 載 され て い な い も の は、“
軽 く
な っ た。CDPの
挙 上 させ る ” “ク ッ シ ョ ン ・枕 の 使 用 ” 等 の 記 載 で あ り、
内 容 に は、 医 療 徒 手 リ ンパ ドレ ナ ー ジ
(Manuel Lymphodrainage;以
下ML;皮
膚 を軽 い 圧 で 健
高 さが あ い ま い な表 現 で あ っ た 。
側 の リ ンパ 節 へ と 動 か し リ ンパ 液 を誘 導 す る手 技)・圧 迫
③ 心 臓 部 の 高 さ を基 準 とす る。 これ は 手 ・肘 ・脚 を心
療 法(Bandage;以
性 包 帯 や 弾 性 ス ト ッキ ン
臓 よ り高 くす る と い う こ とで あ り、 個 人 の 胸 郭 の 大 き さ
グ を着 用 す る こ と)・運 動 療 法 ・皮 膚 の ケ ア の4つ が 含 ま
な ど に よ っ て心 臓 の位 置 は異 な る とい う こ と を根 拠 と し
れ 、複 合 的 に浮腫 軽 減 を 目的 と す る ケ ア 方 法 で あ る 。様 々
た もの で あ っ た 。
な 医 療 系 雑 誌 で の 紹 介 や 各 種 の 講 習 会 等 に よ り普 及 が 進
一 般 的 な 静 脈 系 の 浮腫 は心 臓 よ りむ くん だ 部 位 を 高 く
み 、CDPセ
す る こ とで 末 梢 静 脈 還 流 が 促 進 さ れ る た め 、 浮 腫 軽 減 効
下Bdg;弾
ラ ピス トも徐 々 に増 え、 臨床 で の リ ンパ 浮 腫
ケ ア(以 下 、 ケ ア)へ
MLは
の 関心 が 高 ま っ て き た 。 しか し、
時 間 が か か る こ とやML自
体 の 手 技 の 難 しさ 、 医
果 が 得 られ る 。 しか しリ ンパ 浮 腫 の 場 合 、 理 論 的 に は、
第0期(潜
伏 期)や
第I期(可
逆 期)で
安静 臥床 も しく
療 者 側 の リ ンパ 浮 腫 の 知 識 不 足 等 で 臨 床 に浸 透 しに くい
は高 位 維 持 した 場 合 で も浮 腫 軽 減 効 果 が あ る が 、 そ れ 以
現 状 が あ る 。 ま た 、 タ ー ミナ ル 期 等 で は全 身性 浮 腫 との
降 のⅡ 期 ・Ⅲ期 の段 階 で は 、 臥 床 して い て も浮 腫 が 軽 減
併 発 に よ り、ML/Bdgと
す る こ とは ほ と ん どな い19)と 言 わ れ て い る。
も施 行 禁 忌1)と な る 場 合 もあ る。
こ の よ う に複 合 的 な 問 題 を 抱 え る リ ンパ 浮 腫 患 者 の ケ
つ ま り、 文 献 検 討 か ら の① ∼ ③ に お い て リ ンパ 浮 腫 の
ア に、 標 準 的 なMLを
そ の ま ま取 り入 れ る こ と は適 切 で
病 期 毎 の 特 徴 を根 拠 に 高 さ を考 慮 して い る記 述 は な く、
な い 場 合 が 多 い 。 そ の た め 、 簡 便 で 効 果 が あ り、 多 様 な
効 果 の 度 合 い も不 明 で あ る とい う こ とが わ か っ た 。 加 え
病 態 を持 つ 患 者 に 適 用 可 能 な 、 エ ビ デ ンス の あ る リ ンパ
て 、 は じめ に で 述 べ た よ う に患 肢 の 挙 上 は 、 現 在 臨 床 で
浮腫 ケアの開発が 急務 で ある。
最 も リ ンパ 浮 腫 患 者 に行 わ れ て い る方 法 で あ る。 と い う
現 在 臨床 で は 、 患 肢 の 挙 上 、 間 欠 式 空 気 ポ ン プ 、 弾 性
こ と は 臨 床 に お い て も一 般 の 浮 腫 と リ ンパ 浮 腫 が 混 同 さ
包 帯 ・弾 性 ス トッ キ ン グ ・ス リ ー ブ の 着 用 、 マ ッサ ー ジ 、
れ て 、 病 期 に 関 係 な く浮 腫 軽 減 を 目的 と した ケ ア が 行 わ
早期 予 防のため の指導 、足 関節底 背屈筋 群運動 の推 進、
れ て い る 可 能 性 が あ る と推 測 で き る。
ア ロマ セ ラ ピー 、 タ ッチ ン グ 、 体 圧 分 散 マ ッ トの 使 用 等
リ ンパ 浮腫 の 原 因 は 、 慢 性 静 脈 血 栓 症 等 の 静 脈 還 流 不
が ケ ア と して 行 わ れ て い る 。 しか し、 そ れ らの 効 果 を検
全 や リ ンパ 管 形 成 不 全 等 の 先 天 性 、 そ し て が ん患 者 の 手
証 す る介 入 研 究 は 文 献 探 索 の 範 囲 で 見 つ か らな か っ た 。
術 に 伴 う リ ンパ 節 切 除 か ら くる リ ンパ 管 の 途 絶 等 の 続 発
本 研 究 の 目的 は 、 実 践 さ れ て い る ケ アで 最 も多 い 「患
性 が あ る 。 これ らが 元 で 、Ⅱ 期 以 上 に な る と リ ンパ 管 内
肢 の 挙 上 」 の 効 果 を検 証 す る た め の 準 備 段 階 と して 、 実
の 線 維 化 が 進 み 、 う っ滞 す る リ ンパ 液 で 一 方 弁 の 働 き も
際 患 者 に よ って 行 わ れ て い る 「患 肢 の挙 上 」 の 実 施 方 法
効 か な く な り、 自動 収 縮 運 動 も緩 慢 に な り、MLやBdg
と そ の 浮 腫 軽 減 の 効 果 を患 者 へ の 半 構 成 的 イ ン タ ビュ ー
等 で リ ンパ 液 を誘 導 す る 以外 に軽 減 す る方 法 は難 し くな
に よ っ て 明 らか に す る こ と と した 。
る。
こ の よ う な リ ンパ 浮 腫 の 成 因 の 特 徴 を考 え る と、 挙 上
Ⅱ
.文 献 検 討
す る こ と 自体 に 浮腫 軽 減 に 効 果 が あ る の だ ろ うか 。0・
1.文
献 検 索 年:1999∼2004年
2.検
索 対 象:医
。
学 中 央 雑 誌Web版
I期 の場 合 に の み 行 っ た ら よ い の か 、 最 も効 果 的 な根 拠
。 これ に リ ン パ 浮
の あ る 高 さ は 何cmか
等 の課題が 考 え出 され た。
腫 関 連 書 籍 、 各 業 者 発 行 の パ ン フ レ ッ ト、 院 内 広 報 等
“む くん だ 脚 は 挙 げ れ ば よい ”と い う経 験 的 な 考 え で ケ
を加 え た 。 キ ー ワ ー ドは 「リ ンパ 浮腫 」 「患 肢 の 挙 上 」
ア す る の で は な く、 リ ンパ 浮 腫 の 成 り立 ち を踏 ま え た 挙
と し検 索 した。
上 方 法 が 求 め ら れ る。
3.検
索 結 果:関
連 文 献 は17件 で あ っ た 。 そ の 文 献 内 容
以 上 、 文 献 検 討 の 結 果 か ら、 患 肢 挙 上 の ケ ア に対 し て
は 、 ① 挙 上 す る 高 さ の 数 値 で 記 載 さ れ て い る も の6
数 値 で 高 さ を示 す もの 、 数 値 以 外 の 方 法 で 示 す もの 、 心
件2-7)、 ② 挙 上 の 高 さ が 数 値 で 記 載 さ れ て い な い も の
臓 部 の 高 さ を基 準 にす る も の の3種 類 で あ っ た 。しか し、
一290一
い ず れ もエ ビ デ ンス の 記 載 の あ る報 告 は な か っ た 。
は 、 口 頭 で 説 明 した後 、 対 象 者 全 員 か ら同 意 が 得 られ な
か っ た 為 、 イ ン タ ビュ ー 者 の 筆 記 の み と し た 。
3)倫
Ⅲ
.研 究 方 法
1.調
査 時 期 …2004年9月
1)対
象 … 外 来 通 院 中 の リ ンパ 浮 腫 患 者5名
2)方
法 … 半 構成 的 イ ン タ ビ ュ ー 調 査
理 的配慮
対 象 者 に は 、 イ ン タ ビ ュ ー へ の協 力 は 自 由 意 志 に よ る
こ と、 途 中 で や め て も よ い こ と、 や め る こ と に よる 不 利
。
益 は 無 い こ と、 本 研 究 の 主 旨 ・目的 ・方 法 、 個 人 名 は 一
の リ ンパ 浮腫 の 患 者 会 が
切 公 表 され な い こ と等 の倫 理 上 の 配 慮 を 口頭 と文 書 で説
開催 さ れ て い る 会 場 で 、 イ ン タ ビ ュ ー 時 間 は 、 予 め 個 別
明 し、 同 意 書 に 署 名 を も ら った 。 ま た 、 本 研 究 は 青 森 県
に 時 間 を確 保 し、1人
立 保 健 大 学 倫 理 委 員 会 の承 認 を受 け て 実 施 した 。
イ ン タ ビ ュ ー の 場 所 は 、A市
平 均60分 間 行 っ た 。 内容 は、 原 疾
患 、 リ ンパ 浮腫 の 部 位 ・程 度 、 発 症 時 期 、 患 肢 の 挙 上 時
問 ・角 度 ・使 用 物 品 、 工 夫 点 、 効 果 の 有 無 、MLも
Ⅳ
.結 果
しく
は圧 迫 療 法)等 で あ る 。 イ ン タ ビ ュ ー 中 の 録 音 につ い て
1 対 象 者 の 背 景(表1)
表1 対 象の 背景
項目
A氏
B氏
C氏
D氏
E氏
年齢
72歳
57歳
45歳
45歳
72歳
性別
女性
女性
女性
女性
女性
原疾患
子宮 体 がん
子 宮頚 が ん
左乳がん
子宮がん
子 宮頚 が ん
手術 日
平 成14年
平成2年
平 成13年
平成元年
6月
リンパ 浮 腫
発 症 時期
1月
平 成2年
平 成14年
平成13年3月
患肢の部位
左 下腿 のみ
左 下腿 のみ
リンパ 浮腫
Ⅱ期:左
Ⅱ期:左
差3㎝
平 成13年1
平 成6年
月 退 院直 後
10月
:病 期 と状 況
平 成3年7月
右
右差
I期:日 に よ り浮 腫 度
が 異 な る 腕 の 上 げ
13㎝
4月,9月
左上肢
は蜂
左 下肢
I期:左
差1㎝
下 げが多 い時 は張 り
左 下肢
右
1期:左
㎝
右 差(足 首2
、 下 腿 中 央3c
、 膝 下3㎝
窩 織 炎 を 起
感強い
腿 中 央4㎝)
こす
左右 差2㎝
腰痛有 り
m 、大
蜂 窩織 炎 時 々 起 こす
浮腫 悪化時 は背 中ま
であ り
蜂 窩織 炎 の
な し
あ り(1回)
あ り(時
々)
なし
なし
有無
注)リ
ン パ 浮 腫 の 病 期 分 類24)
0:潜 伏期 … 組 織 の軽度 な線 維 化 は始 ま っ てい る。リンパ 管 シ ンチ な どでは リンパ 管 の 閉塞 はみ られ るが 、
臨床 的に は浮 腫 を認 め ない。
I:可 逆 期 … 高蛋 白の浮腫 、組 織 の線 維 化 が始 ま る。浮 腫 は軽 度 で 、水 分 が多 く指 で圧 迫 す る と圧 迫痕 が
残 り、安静 臥 床 で 浮腫 の軽減 がみ られ る。
:不 可 逆期 … 浮 腫 の程度 が強 く硬 くな り、線 維 化 や脂
Ⅱ 肪 増 生 で圧 迫 して も圧迫 痕 が残 らず 、高位 維持 や
安 静 では改 善 しな い。
:象 皮 症 … 皮 膚 が硬 さ を増 してⅢ角 化 がみ られ 、放 置す る と潰瘍 を形 成 した り、象 皮病 と呼 ばれ る状 態 と
な る。
一291一
対 象 者5名
の 年 齢 は 平 均5812 (SD±13.5)歳
、全 て
を 巻 い て 高 さ10㎝
幅30㎝
の 丸 太 を作 り、そ の 上 に下 腿
で、
を 乗 せ 、大 腿 後 面 の 隙 間 に ク ッ シ ョ ン を は さ む 」、C氏 は
手 術 後 か ら リ ンパ 浮 腫 発 症 まで の期 間 は 、 退 院 直 後 ∼11
2つ の 方 法 を述 べ て お り、 「良 い方 法:上 腕 は そ の ま ま で
年3ヵ
月 で あ っ た 。 現 在 の リ ンパ 浮腫 の 病 期19)は 、Ⅱ 期
前 腕 の み5cmの
が3名
、I期 が2名
窩 に 当 た る よ う に し て 上 肢 全 体 を 挙 げ る 」 で あ っ た 。D
女 性 で あ っ た 。 原 疾 患 は子 宮 が ん4名
、 乳 が ん1名
で 、 浮腫 の 部 位 は下 肢 全 体2名
腿 部2名
、 上 肢 全 体1名
2.患
肢 の挙上 の状 況
、下
であ った。
5名 の挙 上 方 法 は 、A氏
布 団 の 上 に乗 せ る」 「悪 い 方 法:枕 を腋
氏 は 「薄 い布 団 を12∼13㎝
に な る よ う3つ 折 り に し、
そ の 上 に ベ ビ ー 布 団 を か け る 。3つ 折 り布 団 は 啓 部 の 位
は 「上 下 の 高 さが 異 な る テ ン
ピ ュ ー ル素 材 の 枕 に下 腿 を乗 せ る」、B氏 は 「ベ ビ ー 布 団
項目
挙上方法
置 に置 く」、E氏 は 「薄 い 敷 布 団 を3つ 折 りに し て下 腿 を
乗 せ る」 で あ っ た 。(図1)
A氏
B氏
上下 の高 さが異 なるテ ンピュール枕 に両 下腿 を
ベ ビー布団 を高 さ10㎝ 幅30㎝
乗せ る
両下肢 を乗 せる。大腿部 との隙間 にクッシ ョンを
の丸太を作 り、
はさむ.そ の上に シー ツで覆 う
挙上時間
ML実 施 の有無
効果度
そ の 他(コ メ ン ト)
23:00-6:30(6時
間 半)
24:00-7:00(7時
間)
あり
なし
細 くはな らない 習慣 で挙げている
浮腫 は変化な し 脚 は軽 くなる
日中は弾性ス トッキング2枚 を履 く。
挙上す る際でも気持 ちのよい高 さに保っことが大
事である。
項目
挙上方法
C氏(イ
ンタビュー 時)
患肢 上腕 はそ のま まで前腕のみ薄い布 団
C氏(3年
前)
枕を腋 窩に当たるよ うに して上肢全体を挙上す る
(約5cm)の 上に乗せ る
挙上時間
ML実 施の有無
効果度
そ の他(コ メ ン ト)
22:00-6;30(8時
間 半)
22:00-5:00(7時
なし
なし
手指 ・手背の腫れが少 し引 く
なし
寝返 りす る為、長時間継続 して挙上できない。
日中弾性ス リーブ着用。寝返 りするので、常に
間)
3∼4ヵ 月実施す る うちに腋 窩に リンパ液が溜ま
って しまった。
は挙 がっていない。腕が布団か ら離れないよ う
に枕 カバーで布 団を包み、腕 もカバーの中に入
れている。
D氏
項目
挙上方法
E氏(イ ンタビュー 時挙上 していない)
布団を高さ12-13㎝ になるよ う3つ折 りにし、 薄い敷き布 団を3つ 折 りに して両下腿 を乗せる
その上 にベ ビー布団 をか ける
3つ 折 り布団が磐部まで届 くように敷 き、両脚
を乗せ る
挙上時間
ML実 施の有無
効果度
そ の他
22:00-5:00(7時
間)
23:00-7:00(8時
なし
間)
なし
浮腫 は引くが、その時々で波がある
時々Bdg(弾 陛包帯)巻く。寝 るときははずす
(コメ ン ト)
なし
日中弾性ス トッキング着用
挙上は効 果な く、
弾 陸ス トッキングだけで十分で
あ る。
2年 間実行 したが、臀部 と恥骨周囲に リン
パ液が移動 し、外陰部に リンパ小胞 が生 じ、排尿障
害 を併発 し、 自己導尿 を行った。
図1 患肢の挙 上の 状況
一292一
挙 上 時 間 は 平 均7.4(±0.8)時
間 、 患 肢 を挙 上 す る前
にMLを
行 っ て い る の はA氏
Bdg(弾
性 ス ト ッキ ン グ ・ス リー ブ) を着 用 して い る の
は 、A・C氏
で、
A氏
で 、毎 日ML施
は 日中2枚
ス ト ッキ ン グ を着 用 し、
C氏 は 日 中 ス リ ー ブ を着 用 して い た 。D氏
性 包 帯)を
3.挙
行 後 に挙 上 。
は、
Bdg(弾
入 れ ら れ て い る大 き な理 由 で あ ろ う。
そ して 、挙 上 中 に弾 性 ス ト ッキ ン グ やBdg等
の療法 を
併 用 して い る対 象 者 は な か っ た 。 ほ とん どが 日 中 の み ス
リ ー プ等 を着 用 して い た 。A氏
の みML・Bdg施
患 肢 を挙 上 して就 寝 して い た 。 そ のML手
行後 に
技 に よって毛
細 リ ンパ 管 に働 きか け 、 健 常 な リ ンパ 節 へ と う っ滞 して
時 々 下 肢 に巻 い て い た 。
い る リ ンパ 液 を誘 導 した 後 に 挙 上 す る こ と は 、 リ ンパ 浮
上 効果
患 肢 を挙 上 して 就 寝 す る効 果 に つ い て は 、 「効 果 あ り」
腫 の 成 り立 ち の 点 か ら し て も効 果 が あ る21)と 予 測 され
は2名
る 。 しか し、A氏
で あ っ た 。 し か し、C氏
少 し引 く」 と述 べ 、D氏
は 「手 指 や 手 背 の腫 れ が
は、 「浮腫 は 引 くが 波 が あ る 」
か っ た 。A氏
の場合 は浮腫軽 減 におい ては効果 が無
の 手 技 を詳 し く確 認 した わ け で は な い が 、
とい う こ と で 、 必 ず し も効 果 が あ る と い う現 状 で は な
ML手
か っ た 。 「効 果 な し」 は3名 で 、A・B・E氏
う と逆 効 果 に な る 。 ス タ ン ダー ドな手 順 で も片 足60分 は
だ った。
A・
技 は 習 得 が 困 難 で あ り、圧 の か け 方 や 方 向 を 間 違
B両 氏 は 、 浮 腫 軽 減 は な い が 習 慣 で 挙 げ て い る 、挙 げ る
必 要 で あ る こ と な ど も合 わ せ て 考 え る と、72歳 のA氏
と気 持 ち が い い とい う理 由 で 挙 げ て い た 。E氏
が 、毎 日MLを
は下肢 を
適 切 に行 う こ とは 非 常 に努 力 が 要 る もの
挙 げ る こ と で 、 浮 腫 が 陰 部 に移 動 し、 尿 閉 を起 こ した た
と考 え る 。 こ の場 合 は 、 浮 腫 軽 減 の 効 果 で は な く、 この
め患 肢 を挙 げ る こ と に 強 く反 対 で あ っ た 。C氏
方 法 で 現 状 維 持 が で きて お り、 悪 化 予 防 が な され て い る
や 手 背 の 腫 れ が 少 し引 く」 と述 べ た が 、3年
は 、「手 指
前 に腋窩 に
浮腫 が 移 動 した とい う経 験 が あ っ た 。
とい う点 で 評 価 で き る 。
慢 性 的 な経 過 を辿 る リ ンパ 浮 腫 に は 、自助 努 力 と して 、
自分 で で き る こ と を続 け る こ とが 最 も大 事 で あ る。 今 回
Ⅴ
.考 察
1.リ
の結 果 か ら、 患 肢 の 挙 上 方 法 につ い て 、 特 別 な 手 技 は な
く容 易 に や り続 け る こ とが で きる と い う特 徴 を持 っ て い
ンパ浮腫 部位 の挙上方 法
挙 上 時 間 は 、平 均7.5時 間 で あ っ た 。 両 脚 を挙 げ る こ と
る と考 え る。
で 、 睡 眠 時 間 が 確 保 で き な い とい う こ とは な く、 挙 上 し
2.挙
て い る患 者 に と っ て は 、 日常 生 活 の 一 部 と な っ て い る こ
上 肢 挙 上 時 は 、 患 肢 部 分 だ け で な く全 体 を挙 上 す る こ
とが わ か る 。 さ ら に 睡 眠 中 は 寝 返 り動 作 が あ る の で 、 特
と、下 肢 は心 臓 よ り少 し高 くす る と よ い22)と述 べ られ て
に 上 肢 にお い て は 、長 時 間 挙 上 しに くい こ と もわ か っ た 。
い る 。 しか し、C氏(3年
高 さ に つ い て は 、 対 象 者5人
範囲
全 体 を挙 げ た こ とで 、 腋 窩 や臀 部 ・陰 部 に リ ンパ 浮腫 が
範 囲で あ った こ と
貯 留 して し ま い尿 閉 な ど の合 併 症 を引 き起 こ して い る 。
の 高 さ は5∼13cmの
で あ っ た 。 文 献 検 討 で は10∼30cmの
上効 果
前)・E氏
の 方 法 を み る と患 肢
と比 較 す る と、そ れ よ り も低 い 高 さで あ る。 一 概 に何cm
C氏 は リ ンパ 浮 腫 の 病 期 で い う と、I期(安
とい う決 ま っ た もの で は な く、 個 人 の 浮 腫 の 度 合 い 、 腰
腫 の 軽 減 が み られ る;表2)で
部へ の影響 、寝具 の 条件等 に よって患者 それ ぞれの睡 眠
で あ る リ ンパ 液 が 移 動 しや す い こ とが 、 臥 位 で 上 肢 全 体
の邪魔 にな らない “
挙 げ心 地 ” とい っ た もの が あ る と考
を挙 げ た 際 に腋 窩 に貯 留 させ て し ま う原 因 に な っ た と考
え られ る。
え る 。 一 方 、E氏
使 用 物 品 の 患 肢 に 当 た る面 積 に つ い て は 、 当 た る部 分
あ り、リ ンパ 液 は 移 動 しな い とい う分 類 に 入 っ て い た が 、
を広 くす る 工 夫 が さ れ て い た 。 こ れ は鳥 居 の 「固 い 当 て
実 際 に下 肢 全 体 を挙 上 す る こ とで 、臀 部 ・陰 部 に リ ンパ
物 使 用 し患 部 の 一 部 を 強 く圧 迫 し な い よ う に 注 意 す
液 が 移 動 して し ま っ た 。 こ の こ と は 、 一 概 に 病 期 に よ っ
る」20)と い う こ とが す で に 実 践 さ れ て い る とい う点 で 、
て リ ンパ 液 の 移 動 の 有 無 を決 め られ る もの で は な く、 リ
良 い 現 状 に あ る と考 え る。
ンパ 管 の発 達 状 態 や バ イ パ ス 路 の 発 達 の 程 度 、 そ して 睡
使 用 物 品 の 素 材 は 、 ほ とん ど木 綿 で 、 薄 い ベ ビー 布 団
眠 中 の 四肢 の 活 動 の 程 度 等 に よ っ て 個 人 差 が 関 係 して い
を使 用 して い た 。 木 綿 は吸 湿性 ・保 温 性 に優 れ 、 安 価 で
る と推 察 され る。 こ れ ら か ら、 リ ンパ 液 の 移 動 で きるI
も あ る 。 しか し1名 は 低 反 発 素 材 で あ る テ ン ピュ ー ル枕
期 で は患 肢 の 挙 上 に よっ て 、 浮 腫 が 健 側 の リ ンパ 節 へ と
を使 用 して い た 。 こ れ は 、 素 材 の 特 徴 か ら足 や腕 の 重 み
リ ンパ 液 の 移 動 で き た た め に 浮 腫 軽 減 の 効 果 が あ る、 も
はⅡ 期(高
静臥床 で浮
あ っ た 。 こ のI期 の 特 徴
位 保 持 で は 改 善 しな い)で
で 枕 が 沈 み 込 み 、睡 眠 中 にギ プ ス シ ャ ー レ の よ う に な り、
し くは リ ンパ 液 が何 か し らの 原 因 で 移 動 した 場 所 で 新 た
足 を水 平 移 動 し よ う と して も動 か ず 、 少 し挙 げ て か らで
に貯 留 す る 逆 効 果 が あ る と い う こ とが 分 か る 。 そ して 、
ない と動 か しに くい と推 察 され る 。 こ の よ う に 、 物 品 の
理 論 的 に リ ンパ 液 は移 動 し な いⅡ 期 で あ っ て も、E氏 の
入 手 が 安 価 で 睡 眠 の妨 げ に な ら な い よ う に個 人 で 工 夫 さ
よ う に臀 部 ・陰部 に溜 ま る か も し くは 軽 減 効 果 が 無 い と
れ て い る とい う こ とが わ か った 。 これ が 日常 生 活 で 取 り
い う こ とが 明 ら か に な っ た。
一293一
Ⅵ
Ⅷ
つ ま り、 病 期 と患 肢 挙 上 に よ る浮 腫 軽 減 効 果 と の 関 連
は低 い と推 測 で き る。
Ⅶ
.謝 辞
今 回 の 調 査 にあ た り、 イ ン タ ビ ュ ー を快 くお 引 き受 け
効 果 に関 す る 主 観 的 意 見 と して 、A、B氏
は 《効 果 が
な い が 習慣 や 気 持 ち の よ さ》 を述 べ て お り、E氏
は 《挙
上 に よ って リ ンパ 液 が 陰 部 に移 動 した た め 、尿 閉 を 併 発
くだ さい ま した 、 皆 様 方 に深 謝 致 し ます 。 この 研 究 は平
成16年 度 青 森 県 立 保 健 大 学 健 康 科 学 部 特 別研 究(広
04-1)よ
領域
り助 成 を 受 け て行 わ れ ま した 。
して し まい 、 挙 上 は 効 果 が な い 》 と訴 えて い た 。 一 方 、
C氏 は 《腋 窩 に 溜 ま っ た 後 で も前 腕 だ け を挙 上 す る よ う
工 夫 し手 指 や 手 背 の む くみ が 取 れ る 》 と効 果 を述 べ て お
り、D氏 は 《効 果 は あ る が 一 定 で な い 》 とい う 。 つ ま り、
.引
1)佐
用文献
藤 佳 代 子 編:リ
学 書 院,200与.
患 肢 を挙 上 す る ・しな い の 理 由 は 、 ① 効 果 が あ る の で 挙
2)阿
上 して い る 人 、 ② 効 果 は な い と分 か っ て い る が 、 気 持 ち
の
が い い とい う点 で 挙 上 を して い る 人 、③ 一 定 の 同 じ効 果
21, 2003.
部 吉 伸,片
治
3)阿
浮 腫 が 悪 化 す る た め 挙 上 反 対 の 人 、 と多 様 で あ る こ とが
の
わ か っ た 。 こ れ らの こ とか ら、 全 国 の 施 設 で リ ンパ 浮 腫
185, 2003.
あ っ た が 、 今 回 の 結 果 よ り、 か な らず し も浮腫 軽 減 が 目
4)廣
Medical 部 吉 伸,片
治
説 静 脈 疾 患 と リ ンパ 浮 腫
Postgraduates,41(4),
山 美 豊 恵:図
療(12),Medical 田 彰 男:「
説 静 脈 疾 患 と リ ンパ 浮 腫
Postgraduates,41(3),
リ ン パ 浮 腫 」 知 っ て!,75,芳
賀書
肢 リ ンパ 浮 腫 の 治 療 法 の 概 説,臨
床看
店,2002.
5)廣
的 とな る もの で は な い とい う こ とが 明 らか に な っ た 。
山 美 豊 恵:図
療(12), は得 られ な くて も挙 上 を続 け て い る 人 、 ④ 挙 上 に よ っ て
軽 減 目的 で 最 も行 わ れ て い る ケ ア が この 患 肢 の 挙 上23)で
ンパ 浮 腫 の 治 療 と ケ ア, 34, 医
田 彰 男:下
護,30(9),1335,2004.
.結 論
6)浅
リ ンパ 浮 腫 ケ ア の 中 で最 も実 践 さ れ て い た 「患 肢 の 挙
上 」 に つ い て 、 そ の 現 状 を明 らか に す る こ と を 目的 と し
て5名
の リ ンパ 浮 腫 患 者 に イ ン タ ビ ュ ー を行 っ た 。 そ の
結 果 、 以 下 の こ とが 明 らか に な っ た 。
1.対
象 者5名
年 の 幅 が あ っ た 。 リ ンパ 浮 腫 病 期 は 、 I期2名
3名 で 、患 肢 部 位 は 、左 下 腿 の み が2名
左 上 肢1名
2.挙
、Ⅱ 期
、左 下 肢2名
、
であ った。
上 方 法:挙
上 時 間 は 平 均7時
7)平
床 看 護,30(9),1384,2004.
川 恵 子:初 め て の リ ン パ 浮 腫 予 防 ケ ア の 計 画 実 践,
臨 床 看 護30(9),1407,2004.
立 金 沢 病 院 心 臓 血 管 外 科 編:日
2003非
、 リ ンパ 浮 腫 発 症 時 期 は 、 直 後 ∼11
人 科 が ん の 下 肢 リ ンパ 浮 腫 の 予 防 と軽
減 の た め の ケ ア,臨
8)国
の 平 均 年 齢57.2歳 、 原 疾 患 は左 乳 が ん1
名 、 子 宮 が ん4名
見 禮 子:婦
9)松
売 品.
尾 善 美:リ
ンパ 浮 腫 の 日 常 管 理
理 学 療 法,14(10),
812, 1997.
10)佐
藤 佳 代 子:が ん 患 者 に 合 併 す る リ ン パ 浮 腫 の ケ ア,
診 療 と新 薬39(3),208,2002.
間 半 で 、 高 さ は5∼
11) 山 崎 善 弥 、 馬 場 紀 明 ら:リ
13cm、 挙 上 に用 い る 物 品 は 、綿 素 材 の 薄 い 布 団 、テ ン
診 断 と治 療 、90(5)、755、2002.
ピ ュ ー ル 等 で 、 物 品 を折 りた た ん で 患 肢 の乗 せ る 面 を
12)鳥
広 く工 夫 して い た 。 挙 上 中Bdgの
ナ ル ケ ア,7月
3,効
常 生 活 の 注 意 点,
併用 はなか った。
果
13)志
居 芽:リ
事 例 検 討,ホ
か っ た 。 対 象 者 は 、 患 肢 挙 上 の 目的 を浮 腫 軽 減 よ り も
14)佐
安 楽 目的 、 ま た は 習 慣 と して行 っ て い た 。
日 常 ケ ア,看
15)廣
Ⅶ
.本 研 究 の 限 界 と 課 題
ン パ 浮 腫 ケ ア の マ ネ ー ジ メ ン ト,タ
ー ミ
号 増 刊,224,1997.
真 泰 夫,丸
患 肢 挙 上効 果 の有 無 と リンパ 浮腫 の病 期 との関 係 は な
ンパ 浮 腫 の 診 断 と治 療 、
ロ ミサ エ:浮
腫
・リ ン パ 浮 腫 −講 義 と
ス ピ ス ケ ア,11(1),46,2000.
藤 佳 代 子:フ
ェ ル デ ィ 法 の 実 際[4]運
動療 法 と
護 学 雑 誌,68(7),652,2004.
田 彰 男:リ
ン パ 浮 腫 の 治 療,㈱
ア ズ ウ ェ ル,
4,2003.
対象 数が少 ないた め、 一般 的な挙上 の現状 とは言い難
16)廣
い 。 今 回 の イ ン タ ビ ュ ー か ら、挙 上 す る 目的 は浮 腫 軽 減
後 の む く み の 予 防 と 治 療,月
だ け で な く安 楽 さや 慣 習 が あ り、 効 果 も個 人 差 が あ り、
2001年6月
そ して 効 果 と病 期 との 関係 は 薄 い こ とが 推 測 さ れ た 。 今
17)瀬
後 、 浮 腫 軽 減 に 効 果 の あ っ た患 者 を 対 象 に 、 そ の 効 果 の
1364, 2004.
得 られ る要 因 を分 析 し な が ら、 効 果 の 程 度 を検 証 して い
18)Robert く方 向 に進 み た い 。
田 彰 男:リ
号 と2002年3月
戸 治:日
一294一
刊 が ん も っ と い い 日,
号 よ り抜 粋 版,2003.
常 生 活 上 の 注 意 点,臨
G, Twycross, 田 文 和 訳:リ
19)前
ンパ 浮 腫 乳 が ん や 子 宮 が ん な どの 術
掲 1)13
ン パ 浮 腫, Sylvia 177, 床 看 護,30(9),
A, Lack著 医 学 書 院,2000.
武
20)前
掲 12)224
21)前
掲 13)46
22)前
掲 17)1364
23)木
村 恵 美 子,河
内 香 久 子:が
ん 患 者 の リ ンパ 浮 腫 に
対 す る 複 合 物 理 疎 泄 療 法(CDP)の
が ん看 護 学 会 誌,Vol.20 24)前
実 践 状 況,日
本
No.1,2006.
掲1)13
一295一
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