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Italia Marche

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Italia Marche
2013 年 3 月号
FranceWine list
テラヴェール株式会社
東京都港区赤坂 4-1-31 アカネビル 7F 〒107-0052
TEL:03-3568-2415 FAX:03-3584-2681
商品情報・画像はHPhttp://www.terravert.co.jp/
飲み頃ワインはテラヴェール・ブログhttp://ameblo.jp/terravert/
新商品・試飲会情報はテラヴェール・フェイスブックhttp://www.facebook.com/
『最良の状態でお届けすることが私達の責任です』
フランス国内は勿論、海上輸送、日本国内輸送、“全行程で定温管理輸送”を徹底しています
倉庫は“定温・定湿管理”を徹底、入・出荷時も外気に触れることのないようドッグシェルターを使用
『造り手からのメッセージ、最新の情報をできるだけ早く皆様にお届けしたい』
御希望のレストラン様に新入港の御案内や試飲会の御案内をファックスまたはメールでお届けしております
御希望の方は弊社スタッフまでお声掛け下さい
『テクニカルデータが充実』
各ワインのテクニカルデータや造り手の考え方、畑や醸造設備の画像等を充実させています
御希望の方は弊社スタッフまでお声掛け下さい
嘘のないファインワイン
最高の状態でお届けするためにテラヴェールの約束
『テラヴェールのワインは状態が良い』と言ってくださる方々が沢山いらっしゃることは私達の誇りです。
『劣化していない最高の状態のワインを飲んでいただければ、もっともっとワインの素晴らしさが一般のお客様まで伝わるはず』
| 2 テラヴェールでは海上輸送は勿論、フランス、イタリア国内輸送、日本国内輸送も全てリーファー輸送(定温15度)。日本国内の保管倉庫は横
浜帝蚕倉庫とし、定温管理は勿論、湿度も一定に保って保管。入出庫時も搬入口をドッグシェルターで囲み外気との接触を遮断して作業を行
います。また、契約店制度により契約を交わした配送環境の優れた酒販店様のみとのお取引とし、レストラン・ホテル様まで最高の状態でお届け
できるよう努力いたします。
フランス、イタリア国内全てのワイン輸送に関してリーファートラックを使用して
います。海上の定温輸送は定着しつつありますが現地国内輸送で100%リ
ーファー輸送を行っていることは稀です。テラヴェールではたとえ秋や冬の輸
送であろうと、ボジョレー・ヌーヴォーであろうと、価格競争の激しいボルドーで
あろうとも100%リーファー輸送に拘ります。
日本国内倉庫は横浜帝蚕倉庫。国内最高の保管環境を誇ります。定温保管
は勿論、湿度も一定に管理。ワインにとって最高の状態を約束します。また入庫
時には全てのワインをチェック。異物の混入やボトル不良などをできる限り排除
いたします。
フランス、イタリアから日本までの海上輸送は2ヶ月以上。その間、ワインは波に
揺られながら赤道を2回通過します。温度変化、振動に弱いワインが影響を受
けないはずはありません。赤道で40度以上にまで温められたワインは大きなダ
メージを受けることになります。テラヴェールは100%リーファーを採用。
出庫時はトラックの搬入口をドッグシェルターで囲み、
外気と遮断。一切外気に触れることなく、リーファートラ
ックに積み込まれます。
『ワインの状態を感じて欲しい』
残念ながら、成熟した日本のワイン市場でも劣化したワインは多く存在します。しかし、本当に状態の良いワインを飲んだ時の感動は忘れられま
せん。日本人は元来、旬の味を大切にしてきました。食材が最も美味しくなった状態で、その味を楽しんできたわけです。世界で最も繊細な味覚
を持つと言われる日本人ですからワインの状態も容易に感じることができるはずです。
日本でもっと健全なワインを楽しめる環境が増えれば、ワインを愛する人口はもっともっと増えるのではないでしょうか?ワインの本当の美味しさを、
ワインの本当の楽しさを少しでも多くの皆様にお届けする為、テラヴェールでは細心の注意をはらい、最高の状態でワインを皆様のセラーまでお
届けします。最高の状態管理で造り手の意思と土壌の個性をお届けします。
テラヴェールのフランスワイン造り手一覧
≪造り手名をクリックするとそれぞれの造り手にジャンプします TOPで戻ります≫
|3
ノルマンディー(P10)
ロワール(P11)
シャンパーニュ(P4)
ドメーヌ・デュポン
アンリ・ブルジョワ
クロ・アンリ(ニュージーランド)
シャンパーニュ・ドラピエ
ドノン・エ・ルパージュ
ユレ・フレール
フランク・パスカル
アルザス(P15)
レ・ビネール
ブルゴーニュ(P16)
ジャン・マルク・ブロカール
フレデリック・マニャン
カミュ
フィリップ・パカレ
ドメーヌ・シュヴロ
シャトー・ド・ボールガール
マルセル・ラピエール
ジョルジュ・デコンブ
ボルドー(P36)
シャトー・ル・ピュイ
テラヴェール・ボルドーセレクション
ラングドック・ルーション(P33)
コート・デュ・ローヌ(P30)
プロヴァンス(P35)
シャトー・ド・カズヌーヴ
マス・アミエル
ジャン・リュック・コロンボ
ジャン・ミシェル・ステファン
シャトー・レウーブ
TOP
Champagne
Drappier
Urville
シャンパーニュ・ドラピエ
|4
SO2不添加に挑むメゾン・シャンパーニュ
自然派の造り手に愛されるメゾン・シャンパーニュ
フランスの自然派と呼ばれる造り手達との食事は必ずシャンパーニュ・
ドラピエで始まる。パリで人気のワインショップ、カーヴ・オジェの薦める
シャンパーニュもドラピエ。神に祝福された声を持つと言われ世界三大
テノールの一人ルチアーノ・パヴァロッティは“喉に優しい”とドラピエのシ
ャンパーニュを歌う前に飲んでいたという。ドラピエは自然と芸術を愛す
る人々に愛され続けるシャンパーニュである。シャンパーニュの生産地
としては南端のオーヴ県ウルヴィル村に醸造所を構える。12世紀にシ
ルタシアン派の僧侶達によって築かれた地下セラーは現在も瓶熟庫と
して使われており、当時
からこの地でワイン造りが
行われていた事を示して
いる。1808年よりこの地
でシャンパン造りを始めた
ドラピエファミリーは、現当
主ミッシェルで8代目。他
の大手メゾンとは異なり、
現在まで常に家族経営
を続けている。
ュール(使用は一部キュヴェ
を除く)。樽熟成することで蔗
糖の甘さから全ての要素が
馴染んだ自然で柔らかな甘
味に変化していき、黒葡萄で
あるピノ・ノワールに良く馴染
むのだという。「これも全て有
機栽培によって葡萄の品質
を向上させる事が出来たか
ら」ピノ・ノワール100%でドザ
ージュを一切行わないブリュット・ナチュールもこのメゾンの人気キュヴ
ェのひとつとなっている
“SO2無添加/ノン・ドザージュ/PN100%”キュヴェ
さらにドラピエの特徴として忘れてはならないのが、酸化防止の使用を
極限まで減らしている事。「きっかけは私も父もSO2のアレルギーだっ
た事。そして、なによりSO2は果実本来の香りを台無しにしてしまう」ドラ
ピエでは数十年かけて使用量を10%ずつ減らし、試行錯誤の末、通常
100mg/㍑程度使われるところ35mg/㍑までに抑えている。収穫され
た健全な葡萄は小分けにし、できる限り短時間でタンクに運ぶ。18℃
を基本とした完全な温度管理の下、自然酵母を使ってゆっくりと発酵。
完全無農薬とノン・ドザージュを追及
所有する53ha の畑では1989年から一切の農薬を使用しない有機栽 酸素を遮断するため圧搾機を発酵層の真上に設置したグラヴィティシ
培を実践している。きっかけは長女シャルリーンの誕生だった。「子供 ステムの採用といった拘りによってSO2無しでも果汁はバクテリアに侵
達の将来を考えた葡萄栽培を今こそはじめるべきだ」有機栽培の導入 されること無くワインへと変化していくこととなる。2007年にはSO2完
への道のりは簡単ではなかった。合成肥料から堆肥への切り替え、農 全無添加のブリュット・ナチュール・サン・スフレの生産に成功し、大き
薬の不使用によって病気、害虫被害が増え一時は30%も収量は落ち な話題を呼んだ。15年の月日をかけて誕生したピノ・ノワール100%・
込んだと言う。しかし、この地の可能性を信じてミッシェルは努力を重 ノン・ドザージュ・SO2無添加という一切を削ぎ落とした究極の1本であ
ねた。結果として、一切の農薬を排除しながらもより良質の葡萄を収穫 る。ワインとして完成されるまでにゆるやかに(良い意味で)酸化していく
出来るようになった。「葡萄樹畑の見栄えは依然よりも悪くなった。でも、 ことで抜栓後、時間と共に力強く開いていくようになるのだと言う。現在
それが本来の姿だった」ウルヴィル周辺はおよそ1億4千年前のジュラ 作付面積およそ100ha。より良質の葡萄を手に入れる為、少しずつで
はあるが年々所有畑を増やし
紀からの石灰石土壌が広がり、ブルゴーニュから伝来したピノ・ノワール
ている。また、オーク製の卵型
に最適な土壌。よってドラピエはスタンダードラインから全てのキュヴェ
の樽を導入するなど、常に品
でピノ・ノワールが機軸となっている。またドサージュの少なさもドラピエ
質向上の努力を欠かさない。
の特徴。いわゆる“門出のリキュール”はシャンパーニュの味わいに大
今では世界中で大きな市場を
きな影響を与える各メゾンが最も気を使う工程の一つであるが、ドラピ
持っているシャンパーニュだが、
エはどの銘柄においてもドサージュの量は非常に少ない。たとえばブリ
これだけ実直に葡萄本来の旨
ュットのでは15g/㍑まで許されているが、現在カルト・ドール・ブリュット
味を感じさせてくれるメゾンは
のドサージュは6~7g/㍑。これは葡萄の品質に対する絶対の自信な
のだと言う。しかも使われるのは25年間樽熟成された角が取れたリキ 他に存在しない。
2012年に導入された卵型オーク樽
カルト・ドール・ブリュット
ウルヴィル村と周辺に広がる葡萄畑
商品記号
ワイン
Blanche Brut
69364 Carte
カルト・ブランシュ・ブリュット
AOC
Champagne
ヴィンテージ 色
NV
白
サイズ
参考上代
メモ
在庫
750ml
5,100
○
◎
○
○
△
△
△
△
△
△
ピノ・ノワール75%、ピノ・ムニエ15%、シャルドネ10%。ウルヴィル、モンターニュ・ド・ランス、エペルネ等12の異なる畑の葡萄を使用。
d'Or Brut
69366 Carte
カルト・ドール・ブリュット
Champagne
NV
白
750ml
5,600
Champagne
NV
白
750ml
5,600
d'Or Brut≪375ml≫
69283 Carte
カルト・ドール・ブリュット
Champagne
NV
白
375ml
3,400
d'Or Brut millesime
69K43 Carte
カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ)
Champagne
1976
白
750ml
28,000
d'Or Brut millesime
69B99 Carte
カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ)
Champagne
1990
白
750ml
18,000
d'Or Brut millesime
69312 Carte
カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ)
Champagne
1992
白
750ml
12,000
d'Or Brut millesime
69C01 Carte
カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ)
Champagne
1993
白
750ml
8,200
d'Or Brut millesime
69C02 Carte
カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ)
Champagne
1995
白
750ml
10,000
d'Or Brut millesime
69Q46 Carte
カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ(蔵出しバックヴィンテージ)
Champagne
2002
白
750ml
7,800
d'Or Brut≪化粧箱入≫
| 5 69710 Carte
カルト・ドール・ブリュット
ピノ・ノワール85%、シャルドネ10%、ピノ・ムニエ5%。ウルヴィル村を中心として、モンターニュ・ド・ランス、エペルネからの葡萄を使用。極めてブラン・ド・ノワールに近くピノ・ノワールの造り手であるドラピエを代表するキュ
ヴェ。ピノ・ノワールの豊かな果実味と骨格が特徴。
Nature
69360 Brut
ブリュット・ナチュール
Champagne
NV
白
750ml
5,900
Nature≪化粧箱入≫
69712 Brut
ブリュット・ナチュール
Champagne
NV
白
750ml
5,900
Nature"Sans Soufre"
69469 Brut
ブリュット・ナチュール・サン・スフレ
Champagne
NV
白
750ml
6,300 亜硫酸完全無添加
Brut Nature
69K41 Rose
ロゼ・ブリュット・ナチュール
Champagne
NV
ロゼ
750ml
6,900
○
○
○
○
ピノ・ノワール100%。ノン・ドザージュ。”Sans Soufre"は醸造中及び瓶詰め前に一切の亜硫酸を添加しない独自のキュヴェ。
Brut
69361 Rose
ロゼ・ブリュット
Champagne
NV
ロゼ
750ml
6,500
Brut
69711 Rose
ロゼ・ブリュット
Champagne
NV
ロゼ
750ml
6,500
○
○
Champagne
NV
白
750ml
7,500 ミレジメからNVへ変更
○
9,000 古代品種を使用
○
ピノ・ノワール100%。ウルヴィル村の”Val des Demoiselles"区画の葡萄のみを使用。セニエ方式。
Charles de Gaulle 【NVへ変更】
69Q34 Cuvee
キュヴェ・シャルル・ド・ゴール
ピノ・ノワール80%、シャルドネ20%。ドラピエの愛飲者であったシャルル・ド・ゴール将軍の、兵役50周年祝典を記念して造られた肖像画をプリントしたボトル。
Quattuor" Blanc de Blancs
69309 "Cuvee
キュヴェ・キャトゥール・ブラン・ド・ブラン
Champagne
NV
白
750ml
アルバンヌ 25%, プティ・メリエ 25%、 ブラン・ブレ 25%、 シャルドネ 25%。ウルヴィルとその周辺で栽培される希少な古代品種を使用。キャトゥールはラテン語で数字の4を意味。
Sendree
69Q85 Grande
グラン・サンドレ
Champagne
2005
白
750ml
14,000
○
ピノ・ノワール55%、シャルドネ45%。1838年の大火で焼灰に覆われたウルヴィル村の最良区画の古樹。13世紀のボトルを再現。
Vieux Marc de Champagne
69313 Tres
トレ・ヴュー・マール・ド・シャンパーニュ
Marc de
Champagne
NV
白
700ml
6,800
○
Ratafia de
Champagne
NV
白
700ml
3,900
○
自社畑のピノ・ノワール100%。アルコール度数40%。オーク樽にて10年熟成。
de Champagne
69D84 Ratafia
ラタフィア・ド・シャンパーニュ
自社畑のピノ・ノワール100%。アルコール度数18%。SO2無添加の果汁に2回蒸留のオー・ド・ヴィーを加える。
Carte d'Or Special Bottles
商品記号
ワイン
d'Or Brut Balthazar
69D81 Carte
カルト・ドール・ブリュット バルタザール
|6
AOC
4月入港予定
ヴィンテージ 色
サイズ
参考上代
Champagne
NV
白
12000ml
125,000
d'Or Brut Jeroboam
69C08 Carte
カルト・ドール・ブリュット ジェロボアム
Champagne
NV
白
3000ml
28,000
d'Or Brut Mathusalem
69D80 Carte
カルト・ドール・ブリュット マチュザレム
Champagne
NV
白
6000ml
58,000
Champagne
NV
白
12000ml
125,000
d'Or Brut Nabuchodonosor
69B21 Carte
カルト・ドール・ブリュット ナビュコドノゾール
Champagne
NV
白
15000ml
250,000
d'Or Brut Salomon
69D82 Carte
カルト・ドール・ブリュット サロモン
Champagne
NV
白
18000ml
360,000
d'Or Brut Balthazar
69D81 Carte
カルト・ドール・ブリュット バルタザール
4月入港予定
メモ
在庫
ボトルの移し替えをせず、直接瓶内
で2次発酵・熟成
ボトルの移し替えをせず、直接瓶内
で2次発酵・熟成
ボトルの移し替えをせず、直接瓶内
で2次発酵・熟成
ボトルの移し替えをせず、直接瓶内
で2次発酵・熟成
ボトルの移し替えをせず、直接瓶内
で2次発酵・熟成
ボトルの移し替えをせず、直接瓶内
で2次発酵・熟成
△
△
△
△
△
△
TOP
Champagne
Dosnon&Lepage
Avirey-Lingey
ドノン・エ・ルパージュ
|7
木樽熟成によるコート・デ・バール産シャンパーニュ
コート・デ・バールのテロワールにこだわる
「最高のシャンパーニュを造る為には、何よりも最高のワインを造らなく
てはならない」ドノン・エ・ルパージュの当主ダヴィ・ドノンは語る。メゾン
はシャンパーニュ地方の南端コート・デ・バールに位置する。この地域
の畑の特徴はシャブリに続くキンメリジャン土壌であるという事。標高30
0m程の斜度の強い丘が連なるこの地域では、良質の後期キンメリジ
ャン土壌が露出する丘の中腹に葡萄が植えられている。チョーク層が
主体のモンターニュ・ド・ランスに比べて、コート・ド・バールのシャンパー
ニュにはキンメリジャン土壌に由来する溌剌としたミネラルが特徴的に
顕れる。「このバールという土地の個性を体現したシャンパーニュを造
りたい」本
拠地は携
帯電話の
電波も繋が
らない小さ
なアヴィレランジェ村。
ダヴィ・ドノ
ンは生まれ
育ったこの
土地に約2
ヘクタール
を 所 有。 そ
して同じ理
念を持つ近隣の造り手より5ヘクタール程の葡萄を手に入れ毎年600
00本のみを生産している。
木樽熟成がベースワインに骨格を与える
コート・デ・バールのテロワールを表現したシャンパーニュを造る為にダ
ヴィ・ドノンが最適と判断したのは木樽を使うブルゴーニュ手法である。
彼のキュヴェの多くは228Lのオーク樽で発酵・熟成が行われる。樽は
ピュリニー・モンラッシェで最低でも5年使用されたもののみを購入。こ
れは樽を使用する目的が決して樽香やタンニンを抽出する為ではない
事を明確にしている。「樽を使用する事でワインに繊細さやふくらみをも
商品記号
ワイン
Noire
69M92 Recolte
レコルト・ノワール
たらすと共に、微量な空気との接触がワインに骨格を与えてくれる。ま
たワインそのもの
に骨格があれば、
ドザージュの量を
減らす事が出来、
より的確にこの地
のテロワールを表
現出来る」ヴァン・
ド・レゼルヴも全て
木樽にて保管をし
ている。その年の
葡萄の出来具合
によっては一部ス
テンレスタンクも使用する。小規模メゾンならではの臨機応変さもブル
ゴーニュのワイン造りに近いと言えるだろう。
全てのキュヴェで最低24カ月以上の瓶内熟成
瓶内2次発酵後の熟成にも彼のこだわりがある。全てのキュヴェにおい
て最低でも24カ月熟成の後にデゴルジュマンされる。熟成の期間は一
定では無く試飲を重ねてフレッシュさと熟成の具合が絶妙のバランスに
なったと判断した時に、手作業でデゴルジュマンを行っていく。この土
地のテロワールがもた
らす伸びのある酸と
樽熟成からくるふくら
みのある味わいが彼
のシャンパーニュに
奥深さを与えている。
もう一つ特筆すべき
は非常にモダンで美
しいボトルである。キ
ュヴェ毎にエチケット
からミュズレ、キャッ
プシールまでの色を統一させている。多くの点においてコート・デ・バー
ルのワイン造りに新風を巻き起こす若き造り手である。
AOC
Champagne
ヴィンテージ 色
NV
サイズ
参考上代
メモ
在庫
白
750ml
5,400
◎
白
750ml
5,900
○
ピノ・ノワール100% コート・ド・バール産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約40%アッサンブラージュ。ブラン・ド・ノワール。残糖9g/L
Brut
69M93 Recolte
レコルト・ブリュット
Champagne
NV
ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%。コート・ド・バール産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約40%アッサンブラージュ。エクストラ・ブリュット。残糖4g/L
Blanche
69M94 Recolte
レコルト・ブランシュ
Champagne
NV
白
750ml
5,900
◎
ロゼ
750ml
6,200
○
シャルドネ100%。コート・ド・バール産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約40%アッサンブラージュ。ブラン・ド・ブラン。残糖8g/L
Rose
69M95 Recolte
レコルト・ローズ
Champagne
NV
ピノ・ノワール100% コート・ド・バール産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約40%アッサンブラージュ。アッサンブラージュによって仕上げられるロゼ。残糖7g/L
Cuvee Alliae≪木箱入り≫
69M96 Grande
グラン・キュヴェ・アリエ
Champagne
NV
白
750ml
15,000 プリントボトル
ピノ・ノワール50%、シャルドネ50% コート・ド・バール産の葡萄のみを使用。10%新樽を使用して樽熟成。36カ月の瓶熟成。ゼロ・ドザージュ。限定480本のみ生産
△
TOP
Champagne
Huré Frère
Lude
ユレ・フレール
|8
フランス評価誌注目のリュ―ド村生産者
60年代から続く家族経営のメゾン
モンターニュ・ド・ランスの東に位置するリュ―ド村。プルミエ・クリュに格
付けされピノ・ムニエを中心に栽培している。ユレ・フレールはこの村で
3代続くシャンパーニュ・メゾンだ。現在このメゾンの代表を務めるのが
フランソワ・ユレ。ま
だ34歳だがフランス
国内や海外で多くの
経験を積み、近年レ
ヴュー・ド・ヴァン・ド・
フランス誌や他のメ
ディアからシャンパー
ニュの注目生産者と
して多く取り上げられ
ている。60年代にこ
の地でシャンパーニ
ュ造りを始めたのはフランソワの祖母のジャンヌだ。当時女性がシャン
パーニュ造りに携わる事は非常に珍しかったが、彼女は果敢にもその
世界にゼロから挑戦した。リザーヴワインが揃うまでの最初の数年間は
一部の葡萄を共同組合へ販売したが、その後は当時から自社で醸造。
間もなく彼女の3人の息子が手伝う様になったが、常にリーダーシップ
を取るのはジャンヌだった。1971年からはフランソワの父ラウルが中心
となりメゾンは徐々に拡大。2008年からは正式にフランソワがメゾンを
引き継いでいる。
醸造は小区画毎に最適な方法を選択
ディジョン大学で醸造学を学んだ後にフランソワはシャンパーニュ・フル
ーリー、オスピス・ド・ボーヌ、シャプティエ、ニューワールドと世界各地
でワイン造りを学んだ。フランソワに特に大きな影響を与えたのが、ブル
ゴーニュとニュージーランドでの経験だった。「ブルゴーニュでは区画毎
のテロワールの個性と伝統的醸造法をリスペクトする事の重要さを学ん
だ。反対にニュージーランドでは既存のルールにとらわれず新しい手法
に挑戦する精神を学んだ」フランソワがシャンパーニュに戻ったのは20
03年。その後彼の意見により葡萄畑の作業が大きく変えられた。除草
剤の使用を減らしていき、一部にはビオディナミを取り入れより自然に
近い農法を取る様になった。また醸造面でも多くの改革を行っている。
彼の特徴は統一した手法を使うのではなく、区画毎に最適の手法を選
択している点。「以前は全てのキュヴェに同じ手法を取り入れていた。
商品記号
ワイン
Reserve L'Invitation
69P58 Brut
ブリュット・レゼルヴ・ランヴィタシオン
しかし区画毎のテロワールをより
引き出すにはその区画に最適の
手法を取り入れなくてはならない。
マロラクティック発酵の有無や天
然酵母と人口酵母の使い分けも
区画毎に変えている」現在ではブ
ラン・ド・ブランに含まれるパーセ
ルにはマロラクティック発酵を行
わないようにしている。地球の温
暖化の影響もありマロラクティック
発酵を行うとブラン・ド・ブランの
特徴であるフレッシュさが不足す
ると考えるからだ。このシャンパー
ニュ造りにおける柔軟な発想がユレ・フレールのワインの品質を向上さ
せている。
乾杯で終わらない飲み続けられるシャンパーニュ
現在では約10ヘクタールの畑があるが、祖父が亡くなった後の相続に
よって名義が父と2人の兄弟に分けられた為、叔父たちの畑の葡萄は
書類上フランソワが一度購入してから醸造している事になる。この為に
区分上はネゴシアン・マニピュランとなってしまう。
ヴィルドマンジュ、ブルイエ等複数の村に畑を所有
しているが中心となるのは本拠地であるプルミエ・
クリュのリュ―ド村だ。東にはグラン・クリュのマイィ・
シャンパーニュ村が隣接している。40cm程の表
土には粘土が多く含まれ下層には石灰岩が含ま
れる白亜紀の土壌。この石灰層まで葡萄樹が根
をおろす事で、フレッシュ且つエレガントで長期熟
成可能なシャンパーニュが生まれる。「私が造りた
いのはバランスの良いシャンパーニュ。1982年
からソレラシステムで熟成させているリザーヴワイ
ンが重要。そしてモンターニュ・ド・ランスのテロワ
ールに由来する綺麗な酸とミネラルを残す事も大
切。造りたいのは乾杯の一口で終わってしまうシャ
ンパーニュでは無く、食事の間飲み続ける事の出
来るシャンパーニュ。その為には口中に残るフレッ
シュさをとても大事にしている」
AOC
Champagne
ヴィンテージ 色
N.V
白
サイズ
参考上代
6,000
750ml
メモ
在庫
ソレラシステムで30ヴィンテージを
含むリザーブ・ワインを使用
◎
ピノ・ムニエ50%、ピノ・ノワール35%、シャルドネ15%。リュ―ド村を中心としたモンターニュ・ド・ランス産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約30%アッサンブラージュ。24カ月熟成。ドザージュ9g/L
Selection L'Instantanee
69P60 Brut
ブリュット・セレクション・ランスタンタネ
Champagne
2005
白
750ml
7,500
○
7,500
○
ピノ・ノワール35%、シャルドネ35%、ピノ・ムニエ30%。リュ―ド村を中心としたモンターニュ・ド・ランス産の葡萄のみを使用。60カ月瓶内熟成。ドザージュ9g/L
de Blancs L'Inattendue
69P59 Blanc
ブラン・ド・ブラン・リナタンデュ
Champagne
2005
白
750ml
シャルドネ100%リュ―ド村を中心としたモンターニュ・ド・ランス産の特に長期熟成可能な区画の葡萄のみを使用。60カ月瓶内熟成。ドザージュ6g/L
Terre Natale
69P61 Cuvee
キュヴェ・テール・ナタル
TOP
Champagne
1999
白
750ml
14,000
Champagne
シャルドネ40%ピノ・ノワール30%、、ピノ・ムニエ30%。リュ―ド村の古樹からの葡萄のみを使用。良年のみに造られるキュヴェ。10年間の瓶内熟成。ドザージュ5g/L
○
Franck Pascal
Baslieux-sous-Châtillon
フランク・パスカル
|9
シャンパーニュにおけるビオディナミの継承者
ヴァレ・ド・ラ・マルヌの土壌を追求
フランク・パスカ
ルはヴァレ・ド・
ラ・マルヌ、マル
ヌ河の右岸の小
さな村に拠点を
構えるレコルタ
ン・マニュピュラ
ン。「傾斜の多い
この地でビオディ
ナミに挑戦する
のは大変な事。
1人が作業出来
るの は せ いぜ い
1ヘクタール。最終的に隣人より60%も費用がかかってしまう」しかし
彼にとって理想のシャンパーニュを造る為にはビオディナミ農法は欠か
す事が出来なかった。表土のすぐ下にチョーク層が広がるモンターニ
ュ・ド・ランスとは異なり、ここはシレックス・石灰・粘土の混ざる土壌。葡
萄樹が地下のミネラル分を十分に吸収する為には地中深くまで根を生
やさなくてはならない。しかし通常の葡萄栽培では表土に含まれる粘
土が水分を保持する為に根が浅い所で成長してしまう。故にこの一帯
から造られるのはミネラル感に欠ける重たいシャンパーニュになってし
まうのだ。そこで葡萄樹をより活性化させ地中深く根を伸ばす為にたど
り着いた農法がビオディナミだった。「今でも私の父を含めて周囲の仲
間達からは白い目でみられているよ。従来の手法で葡萄を作っても十
分に買い手がある。そんな環境の中であえてリスクを負いたくないのさ。
でも私はミネラルと酸のバランスのとれた繊細なシャンパーニュだけを
作って行きたい」
辿りついた答えはビオディナミだった
フランク・パスカルはグラン・ゼコール出身の工業工学博士号を持つエ
リート。交通事故で亡くなった兄に代わり1994年から地元に戻りワイン
造りに携わったが、直後に自らが使っている農薬の危険性に気が付い
た。「当時フランスには大学や国の機関、研究者が専用に使っている
インターネット回線があった。そこから世界中の農薬の研究者とコンタク
トをとったよ。最終的に除草剤や殺虫剤には化学兵器のマスタードガス
と極めて近い成分が含まれている事が分かった」そこで1998年からは
除草剤や除虫剤など一切の農薬の使用を中止。ビオロジック農法を
商品記号
ワイン
取り入れた。しかし実際には満
足する結果がでなかった。「自
分が思っていたような畑の変
化が表れなかった」のだ。そこ
で2003年から一部ビオディ
ナミ農法を取り入れる実験を
始めた。幸運にもビオディナミ
の先駆者であるフランソワ・ブ
シェに直接教えを請う事も出
来きた。結果としてビオロジック
とビオディナミを比べると明ら
かにビオディナミの畑の方が満
足のいく出来だった。ワインの
味わいはより純粋で明確になり、
ヨードやミネラルを豊富に感じ
られるように。「目に見えて畑と
仕上がるワインのバランスが良
くなった。何より安心して妻や子供達を畑に連れて行く事が出来るよう
になったしね」
亜硫酸無添加への挑戦
2010年以降は完全にビオディナミへ
の転向が済んだが、次に彼が追求して
いるのは亜硫酸無添加のシャンパー
ニュ造り。「2008年から実験を重ねて
いる。実際に樽熟成をさせる際に亜硫
酸を添加した場合には無添加の場合
に比べて樽香が付きやすかった。理
由は分からない。でも明らなのは亜硫
酸を使わない方がよりピュアではっきり
とした輪郭を持つワインに仕上がる事」
2010年には初めて完全無添加に成
功。現在では生産量の半数以上を亜
硫酸無添加で造っている。「亜硫酸無
添加でも私のシャンパーニュからは酸
化のニュアンスは感じられない。これも
ビオディナミにより土壌と収穫される葡萄のバランスが整っている為。
土壌、葡萄樹、醸造。全てに注意を払わなくては出来ない事だ」
AOC
ヴィンテージ 色
サイズ
参考上代
メモ
在庫
(Extra Brut)
69Q64 Reliance
ルリアンス・エクストラ・ブリュット
Champagne
NV
白
750ml
5,800 ドザージュ5g/L
(Brut Nature)
69Q63 Reliance
ルリアンス・ブリュット・ナチュール
Champagne
NV
白
750ml
5,800
NV
ロゼ
750ml
7,000
○
白
750ml
8,500
○
白
750ml
8,500
○
上記と同アイテム、ノン・ドザージュ
◎
○
ピノ・ムニエ60%、ピノ・ノワール25%、シャルドネ15%、ベースは2007年。ビオディナミ。天然酵母のみで発酵。
Rose
69Q67 Tolerance
トレランス・ロゼ
Champagne
ピノ・ムニエ58%、ピノ・ノワール39%、シャルドネ3%、ベースは2007年。ビオディナミ。天然酵母のみで発酵。ドザージュ4g/L
de Noir
69Q66 Harmonie Blanc
アルモニ・ブラン・ド・ノワール
Champagne
2004
ピノ・ムニエ50%(古木、粘土石灰土壌)ピノ・ノワール50%(泥灰土壌)。ビオディナミ。天然酵母のみで発酵。ドザージ4.8g/L
Essence
69Q65 Quinte
カント・エッサンス
Champagne
ピノ・ノワール60%、ピノ・ムニエ25%、シャルドネ15%。ビオディナミ。天然酵母のみで発酵。ドザージ4.4g/L
2004
TOP
Normandie
Domaine Dupont
Cidres du Pays d’Auge
ドメーヌ・デュポン
| 10
究極のガストロノミー・シードルの造り手
シャンパーニュに肩を並べるシードルを目指す
「ワインやシャンパンに比類するエレガントなシードルを造りたい」ドメー
ヌ・デュポンの3代目オーナー・ジェロームは熱弁する。元来ワインと比
べてシードルはアルコール飲料の中では低く見られがちだ。ワインやシ
ャンパーニュの造り手達とも交流が深いジェロームは『エレガントさに欠
ける』『何もアロマがない』という彼らのシードルに対する低い評価に常に
不満を持っていた。「ワインに複数のセパージュがあるように、リンゴにも
様々な品種がある。我々が栽培しているリンゴは13種類。それぞれの
リンゴの個性を組み合わせ、適切な醸造法を取り入れる事で、シード
ルは驚くほど可能性を持った飲み物になる」ドメーヌ・デュポンはノルマ
ンディー地方ヴィクト・ポンフォル村に約6000本のリンゴ樹を所有し、
収穫したリンゴからシードルとカルヴァドスを醸造している。カルヴァドス
はフランス国内の三つ星レストランには必ずオン・リストされていると言っ
て良い程名
が知られて
いる。その
彼らが造り
出すのは、
今までの一
般的なシー
ドルの“低ア
ルコールで
シンプルな
味わい”と
いうイメージを根本から覆す様な個性的なものばかりだ。
完熟して樹から落ちたリンゴを集める
6000本のリンゴを所有するドメーヌ・デュポンでは徹底したリンゴ樹の
管理を行っている。リュット・レゾネを取り入れ、春先には樹勢をコントロ
ールする為に丁寧な剪定作業を行う。リンゴは機械収穫されるが、樹
についている果実を採るのでは無く、完熟して木から落ちたリンゴのみ
を1本の樹に対し3回に分けて集める。樹から落ちたリンゴを傷付けな
い様に地面には柔らかく短い芝を植えリンゴを受け止めるクッションとし
ている。「手間はかかるが高品質のリンゴを手に入れる為には必要な
事。ブドウ栽培と同じさ」収穫後のリンゴは通常はサイロの中で大量に保
管されるが、ドメーヌ・デュポンではリンゴを傷つけないように小容量の
商品記号
Bouche
69M84 Cidre
シードル・ブシェ
ワイン
AOC
木製の容器が使わ
れる。更に手作業で
選果を行い痛んだ
果実を全て取り除い
た上で、洗浄・カット。
そして特別に調整し
たワイン用の圧搾機
でゆっくりと時間をか
けてプレスを行う。
人口酵母は使わず
天然酵母のみで発酵を行う。
アルコール10度のシードル“キュヴェ・トリプル”
「最近では良質のシードル造りに取り組む造り手が増えてきた。とても嬉
しい。シードルの時代がやってくるはず」以前は多くの造り手達は農業の
片手間にシードル造りを行っていた。シードルは地元でがぶ飲みされる
酒として考えられ、品質の向上には無関心だったという。近年では低ア
ルコール志向も手伝い、幅の広いタイプのシードル造り注目される様に
なってきた。ジェロームの造り出すシードルはアルコール度数も非常に
個性的。スタンダードな“シードル・ブシェ”はアルコール度数5%だが、
“シードル・キュヴェ・レゼルヴ”は7.5%。ベルギー・ビールの手法を取
り入れた“シードル・トリプル”に至って
は何と11%もあるのだ。通常はステ
ンレス又は樹脂加工のタンクで一定
期間アルコール発酵を行った後に
瓶詰をしてすぐに販売されるが、彼
はキュヴェによっては瓶詰前に長い
熟成と複数回に渡るアルコール発
酵を行うからだ。「周りのシードル生
産者から見たら僕は相当の変わりも
のだと思う」自他共に認める“マニア”
なシードル。しかし近年彼のシードル
は各地のコンクールで高い評価を受
けている。彼の努力は確実にシード
ルの地位向上と認知に貢献している。
ヴィンテージ 色
2010
サイズ
参考上代
750ml
2,400
メモ
伝統的製法
在庫
◎
ノルマンディ・オージュ地方の伝統的製法によって醸造。3種の異なるリンゴを使用。搾った果汁はステンレスタンクにて天然酵母のみでアルコール発酵。数回のスーティラージュを行う事でアルコール発酵を調整し、3月か
ら4月にかけて瓶詰めされる。香りは焼きリンゴ革のニュアンス。果実味と適度な酸味のバランスが良い。アルコール度数5%
Cuvee Reserve
69M85 Cidre
シードル・キュヴェ・レゼルヴ
2010
750ml
3,200
カルヴァドスの樽で熟成
○
ステンレスタンクで2カ月アルコール発酵を行った後に、カルヴァドスを熟成させていた400Lの樽で更に6カ月熟成させる。こうする事で、シードルに凝縮感とエレガントさと与える。一般的なシードルよりもワインに近い味わ
い。長期熟成が可能なガストロノミー向きのシードル。4種のリンゴをブレンド。アルコール度数7.5%
CuveeTriple
69M86 Cidre
シードル・キュヴェ・トリプル
NV
750ml
2,800
3回発酵、Alc11%
○
苦みの強い品種のリンゴのみを使用し、黒ビールの製法を取り入れて造られたシードル。”トリプル”は、アルコールの高いベルギービールで”トリプルXXX”と表示される事に由来する。ベルギー・ビールの様な味わいを持つ
個性的な辛口シードル。アルコール度数11%。シャルキュルトリーや軽めの肉料理など食事とも相性が良い。
TOP
Loire
Henri Bourgeois
Sancerre
アンリ・ブルジョワ
| 11
サンセール“4つの土壌”を熟知した造り手
に分けてその特徴を前面にだしたキュヴェ造りに取り組んだ。アンリ・ブ
今日多くの生産者が日本を訪 ルジョワが拠点とするのは“クロタン・ド・シャヴィニョール”という山羊の乳
れるが、ジャン・マリー・ブルジ から造られるフロマージュで有名なシャヴィニョール村。この村の周囲に
ョワ程の有名人はそう多くはな は“マルヌ・キンメリジャン”土壌が広がっている。今から1億5千5百万
いだろう。1980年代から日本 年前から1億5千万年前アンモナイト化石や牡蠣の貝殻を多く含む土
訪問を始めて訪問回数は50 壌である。特に醸造所の正面にあるモン・ダネと呼ばれる急斜面はサン
回を超えた。「アンリ・ブルジョ セールの造り手が一度は手掛けたいと渇望する区画。そこからは、複
ワのワインは、日本食と非常に 雑な熟成香とミネラルに富んだ良質のワインを造りだす。シャヴィニヨー
相性が良い。私が来日の度に ル村の東、ロワール河沿いに南北に広がるのは“シレックス(二酸化ケイ
しっかり確かめているからね」 素粘土)”土壌。9千万年~8千万年前の白亜紀の土壌だ。非常に砂
常に安定した彼のワインはソム 利が多く、大きなシレックス(火打ち石)のかけらが含まれ、これが日中
リエから圧倒的な支持を受け、の熱を集め葡萄の成熟を早める。スパイシーで火打ち石を擦った時に
輸入開始当初よりワイン・リスト 出るフュメ香を含んだ非常に複雑な香りを持つ長期熟成タイプのワイン
に採用し続けているレストラン が生まれる。その他にもメイン・キュヴェのひとつ『サンセール・レ・バロン
は少なくない。アンリ・ブルジョワの創業は1955年の事。当時はわずか ヌ』の“テール・ブランシュ(粘土石灰質)“土壌やフルーティで若い内か
2ヘクタールしか所有しない貧しい造り手だった。「当時はフランス国内 ら楽しめるワインが生まれる”カイヨット(石灰質)“土壌など大きく分けて
でもサンセールワインの認知度は非常に低く、殆どが地元でのみ消費さ 4つのテロワー
れていた。その為、貧しい生活を送る生産者が多かった。多くの若者は ルがある。ブル
貧しさから脱却する為に村を出てしまっていたよ」自分の生まれ育った ジョワが造るワ
土地のワインをもっと広めようと決意したアンリ・ブルジョワは、造ったワイ インは、ほとん
ンを率先してパリへ持って行き、レストランを回って売り歩いたと言う。そ どが同じ醸造
方法で造られ
の結果ワインの品質と個性が高い評判を呼び、パリのソムリエやワイン
ている。しかし、
愛好家が自らこの地域を訪れるようになった。ワインの銘醸地としても
観光地として有名になり村人の生活も次第に豊かになったという。そし これらのワイン
て彼の努力もありサンセールのソーヴィニヨン・ブランは世界を代表する を飲み比べると
ワインとなった。現在ブルジョワ家では、ジャン・マリーの次男が栽培、三 それぞれが驚く
男が営業、甥が醸造を担当とまさに一族総出でドメーヌを切盛りしてい ほど明確な個
性を持っているのだ。
る。(因みに長男は村内でガストロノミーレストランとホテルを経営)
アンリ・ブルジョワの新しい挑戦
“キンメリジャン”“シレックス”土壌毎に造られるキュヴェ
独自の浄水システムで土地を守る
「サンセールは小さなAOCだが、そのテロワールは非常に複雑だ」AO
Cサンセールとし
て認定されている
畑は約2350ヘク
タール、その内8
0パーセントがソ
ーヴィニヨン・ブラ
ンから造られる白
ワインだ。この小さ
なAOCはロワー
ル川の左岸サン
セールの町を中
心に広がる複数の村からなる。車で移動をすれば遠くても20分程で移
動出来るエリアだが、実は驚くほど複雑な異なるテロワールから構成さ
れているのだ。「今では土壌毎にワインを分ける生産者が増えたが、当
時は皆全ての葡萄を一緒にしてただ“サンセール”として仕上げていた」
早くからこの土壌の特異性に着目していたジャン・マリーの父は土壌毎
「私達の一族はこの土地で10世代に渡って生活し
ている。この土地の個性と伝統的ワイン造りに敬意
を払い尊重すること。それは伝統を重んじるというこ
とだけでなく、この土地の表現の為に最適の判断を
するということだ」 この土地を愛する気持ちはワイ
ン造りだけにはとどまらない。醸造過程に出る糖分
を含んだ水(タンクやトラクターの洗浄で出る水な
ど)が河に流れ込むと、それが再発酵する事で河の
生命体を殺してしまう事から、息子達と一緒に独自
の浄水システムを考案。シャヴィニヨール村から出
る排水は全てこのシステムで浄水されてから村の
外に流されている。「世界中を旅するのが好きだけ
れども、自分の村に勝るところは無いね」村の人々
を愛し、この土地のワインを心より愛するブルジョワ
一家。この地のテロワールを熟知しその個性を表現
したワインを世界に届けるワインからは、彼らのこの
土地への深い愛情がひしひしと感じられる。
商品記号
Bourgeois" Sauvignon
69M89 "Petit
プティ・ブルジョワ・ソーヴィニヨン
AOC
Vin de Pays
ヴィンテージ 色
2011
白
サイズ
750ml
参考上代
メモ
在庫
◎
2,000
異なる複数の畑で栽培される。平均樹齢10年の若木から40年の古木まで、様々な葡萄がブレンドされる。品種個性を的確に表現している。現地レストランでも最も定番のワイン。
Bourgeois" Cabernet Francs
69P22 "Petit
プティ・ブルジョワ・カベルネ・フラン
| 12
Vin de Pays
2011
赤
750ml
◎
2,000
サンセールの丘の斜面で栽培される樹齢10年から40年のカベルネ・フラン100%で造られる。100%除梗。14日間ステンレスタンクでのあるこーる発酵。果実味を最大限に引き出し10ヶ月間フレンチ樽(60%)にて熟成、フ
レッシュでフルーティなワインに仕上げている。
Bourgeois Rose Pinot Noir
69L06 Petit
プティ・ブルジョワ・ロゼ・ピノ・ノワール
Vin de Pays
2010
ロゼ
750ml
◎
2,000
ロワール河に面した丘の斜面で栽培される樹齢10年から40年のピノ・ノワール100%で造られる。3日間のマセラシオンの後に圧搾し、その後16℃~17℃にてアルコール発酵を行う。各種料理と相性が良く、アペリティフにも
最適な冷涼感のあるロゼ。
"la Vigne Blanche"
69M48 Sancerre
サンセール・ラ・ヴィーニュ・ブランシュ
Sancerre
2011
白
750ml
○
3,500
土壌:カイヨット中心の白亜質土壌。シャヴィニヨールに位置するカイヨットと呼ばれる石灰岩土壌が2/3を占める畑。樹齢は40年を越す。15~18℃に温度管理されたステンレスタンクで、18日間、自然酵母でアルコール
発酵を行います。(一部培養酵母使用することもある)発酵後6~7月の間、シュール・リーにて熟成され瓶詰め。
"Les Baronnes Blanc"
69N52 Sancerre
サンセール・レ・バロンヌ・ブラン
Sancerre
2011
白
750ml
◎
3,300
土壌:シレックスの混じる粘土石灰質土壌。この畑特有の火打ち石の混じる土壌の畑で、樹齢50年以上の古木から上質の葡萄が収穫される。収量制限を課すことで、葡萄の実は凝縮度の高いものとなり、綺麗な酸味と
ばたんすの取れた深い果実味を産む。
La Bourgeoise Blanc
69Q02 Sancerre
サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ブラン(蔵出しバックヴィンテージ)
Sancerre
2002
白
750ml
6,400
"la Bourgeoise Blanc"
69M90 Sancerre
サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ブラン
Sancerre
2009
白
750ml
4,500
△
○
土壌:シレックスの混じる粘土石灰質土壌。この畑特有の火打ち石の混じる土壌の畑で、樹齢50年以上の古木から上質の葡萄が収穫される。収量制限を課すことで、葡萄の実は凝縮度の高いものとなり、綺麗な
酸味とバランスの取れた深い果実味を産む。
"la Bourgeoise Rouge"
69C15 Sancerre
サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ルージュ
Sancerre
2007
赤
750ml
4,500
La Bourgeoise Rouge≪1500ml≫
69H41 Sancerre
サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ルージュ(蔵出しバックヴィンテージ)
Sancerre
2003
赤
1500ml
10,800
○
△
土壌:シレックスの混じる粘土石灰質土壌。南西の粘土石灰質土壌の畑。収量制限を課すことで葡萄の実は凝縮度の高いものとなり、綺麗な酸味とバランスの取れた深い果実味を産む。除梗は行わず、18日間、
26~32℃で自然酵母にて発酵。ピジャージュや1日2回のルモンタージュを行い、シュール・リーにて、色素やタンニンを丁寧に抽出。そして10~12カ月の間、トロンセ産樽にて熟成。
Le Monts Dannes
69Q04 Sancerre
サンセール・ル・モンダネ(蔵出しバックヴィンテージ)
Sancerre
2006
白
750ml
6,000
Le Monts Dannes
69Q05 Sancerre
サンセール・ル・モンダネ(蔵出しバックヴィンテージ)
Sancerre
2007
白
750ml
5,800
Le Monts Dannes
69H98 Sancerre
サンセール・ル・モンダネ
Sancerre
2010
白
750ml
4,200
△
△
○
土壌:キンメリジャン泥灰土。シャヴィニヨールの起伏のある丘の斜面のキンメリジャン泥灰土と粘土石灰土壌で栽培される。完熟をゆっくり待ってから収穫され、丁寧に発酵槽へと運ばれる。最良の果汁を取り出す為、
ゆっくりと圧搾し低温にてデブルバージュ。21日間のステンレスタンクでの発酵(15~18℃)。シュール・リーにてゆっくり9ヶ月の間熟成させる。
Jadis
69664 Sancerre
サンセール・ジャディス(蔵出しバックヴィンテージ)
Sancerre
2006
白
750ml
7,000 モン・ダネの丘の最良区画
Jadis
69M91 Sancerre
サンセール・ジャディス
Sancerre
2010
白
750ml
6,200
△
○
土壌:キンメリジャン泥灰土。樹齢30年以上の畑でリュット・レゾネによる栽培。ソーヴィニヨン・グリが数%含まれる。ステンレスタンクとフレンチオーク樽(1:1)で11ヶ月間の熟成。無清澄、無濾過で満月後に滓引き。
d'Antan
69D87 Sancerre
サンセール・ダンタン(蔵出しバックヴィンテージ)
Sancerre
2002
白
750ml
7,000 シレックス土壌の最良区画
d'Antan
69N53 Sancerre
サンセール・ダンタン
Sancerre
2010
白
750ml
6,200
△
○
土壌:シレックスでも特に優れた土壌。火打ち石の混じる石灰質土壌。樹齢40年。リュット・レゾネによる栽培。除梗せず自然酵母のみで発酵。フレンチオーク樽(60%)とステンレスタンクにて、11ヶ月間熟成。無清澄、無
濾過で満月後に滓引き。
Etienne Henri Blanc
69Q03 Sancerre
サンセール・エチエンヌ・アンリ・ブラン
Sancerre
2009
白
750ml
○
7,000
土壌:シレックスでも特に優れた区画の古樹を使用。リュット・レゾネによる栽培。除梗せず自然酵母のみで発酵。100%バリック樽を使用(1/3新樽)し12カ月熟成。サンセールで初めて新樽を醸造に使用した前当主エチ
エンヌ・アンリ・ブルジョワの名を冠したスペシャル・キュヴェ。
"le Chene St Etienne"
69667 Sancerre
サンセール・ル・シェーヌ・エチエンヌ・ルージュ
Sancerre
2000
赤
750ml
9,500
樹齢435年の木の樽を使用した限
定キュヴェ
△
土壌:石灰岩。除梗を100%行い、自然酵母により、19日間のアルコール発酵後(26~32℃)。12ヶ月に渡り、樹齢435年のエチエンヌの樹で造った225lバリックと600lの伝統的な新樽で熟成させる。限定本数のみの希
少なキュヴェ。
商品記号
Fume En Travertin
69S15 Pouilly
プイィ・フュメ・アン・トラベルタン
AOC
新入港
Pouilly Fume
ヴィンテージ 色
2011
赤
サイズ
参考上代
メモ
在庫
750ml
3,200
△
△
○
土壌:粘土石灰土壌。圧搾後にステンレスタンクにて発酵(15~18℃)。その後ステンレスタンク5カ月間シュー・ル・リーにて熟成させる。
Fume la DM de Bourgeois
69D90 Pouilly
プイィ・フュメ・ラ・ドゥモワゼル・ド・ブルジョワ(蔵出しバックヴィンテージ)
| 13 69M49 Pouilly Fume la DM de Bourgeois
プイィ・フュメ・ラ・ドゥモワゼル・ド・ブルジョワ
Pouilly Fume
2002
白
750ml
6,400
Pouilly Fume
2010
白
750ml
4,500
土壌:キンメリジャン泥灰土。自然酵母にて、ステンレスタンクとフレンチオーク樽にて22日の間、発酵。そしてシュール・リーにてゆっくり9ヶ月の間、熟成させる。夏に入ってから、ようやく瓶詰めされます。最も瓶詰が遅い
キュヴェ。
TOP
New Zealand
Clos Henri Vinyard
Marlborough
クロ・アンリ・ヴィンヤード
| 14
断層をまたぐアンリ・ブルジョワの新天地
アンリ・ブルジョワの新しい挑戦
アンリ・ブルジョワと言え
ば誰もが認めるサンセ
ールのトップ生産者だ。
そのブルジョワ・ファミリ
ーが新天地を求め、ソ
ーヴィニヨン・ブランとピ
ノ・ノワールの新たな可
能性を見出したのがニ
ュージーランドの南島
北部マールボロである。
1989年から現地の調
査をはじめ、2000年に98ha の畑を購入するまでに実に11年の歳月
を要したという。一口にマールボロと言ってもクラウディ湾に注ぐワイラウ
川に沿って10キロ以上にも渡る。内陸から湾へと土壌を押し出す様に
流れた氷河からワイラウ川が生まれたが、河口付近とクロ・アンリが位
置する内陸では、萌芽の時期が一週間も異なる程、気候も土壌も異
なる。アンリ・ブルジョワの当主であるジャン・マリーが選んだのはマール
ボロでも最も内陸に位置するワイホパイバレーである。(この辺りはマオリ
語の地名が多く残る。)なぜならマールボロでも最も複雑な土壌を持っ
ているからである。
NZでも土壌毎にワインを造る
まずワイラウ川周
辺に広がる“グレ
イワッケ”と呼ば
れる玄武岩が細
かく砂状になった
堆積土壌が河口
よりも豊かである。
そしてこのワイラ
ウ川に南から合
流するワイホパイ
川が“ウィザー・ク
レイ”という褐色の
粘土土壌を運んで来ている。更にニュージーランドの南島を南北に分
ける断層が畑の中央を南北に縦断している。この断層が“グレイワッ
ケ”と“ブロード・ブリッジ”と呼ばれる黒色粘土土壌をくっきりと分けてい
るのだ。水はけの良い”グレイワッケ“にはかつてはワイラウ川の底にあっ
た30センチ以上の丸い石がゴロゴロと転がっており、ここではソーヴィニ
商品記号
ワイン
Clos Sauvignon
69P64 Petit
プティ・クロ・ソーヴィニヨン
ヨン・ブランが栽培される。”ブロード・ブリッジ“ ”ウィザー・クレイ“では、
ピノ・ノワールが栽培されている。
一度も人の手を加えられていない土地
またこの地でワイン造りを始める上でのもうひとつの優れた点は今まで
一度も手を加えられた事の無い自然のままの土地だったという事であ
る。以前は羊が放牧されていた広大な牧場は今まで開墾されたり、植
物が植えられたことの無い無垢の大地だった。「サンセールを含め、フ
ランス国内のブドウ栽培に適した土地で手付かずの場所を見つける事
はほぼ不可能である。広大な土地と自然を持つニュージーランドだか
らこそ、これ程に可能性がある土地が残されていた」とアンリ・ブルジョ
ワは語る。この土
地を購入した後
も自然環境を急
激に変える事が
無いように、ブドウ
の植樹も数ヘクタ
ール毎にゆっくり
と進めている。ま
た冬場には羊達
を放牧し地面の
余分な雑草を食
べさせ、4年程前
からは化学薬品を使わずに有機栽培を取り入れている。有機栽培にし
てから畑のコンディションが更に向上し土中にはミミズなどの生物が多く
見られるようになった。2年前からは灌漑設備はあるものの一度も使用
せずにブドウを栽培出来ている。畑にクローバーを植える事で葡萄樹を
害虫から守るミツバチを増やし畑の生態系を守る事もしている。「我々
は長年にわたるサンセールでの経験を活かしながら、テロワールを繊
細にあらわしたワインを造っている。時にこの地域のスタンダードからは
大きく外れ、地元の栽培家に失笑を買う事もある。でも、全ては工業製
品では無く、このテロワールから生まれるワインを造る為。気にしてはい
ない。」とディレクター兼醸造責任者のダミアンは誇らしげに語る。クロ・
アンリでの葡萄樹の蜜植率は1ヘクタール辺り 4400~6000 本収量
45hl/ ha。対して周囲の畑の密植率は3000本以下で更に収量100
hl/ha 以上と考えると、その違いは明らかである。ワイナリー創設から10
年を迎えた昨年ボルドーで行われたソーヴィニヨン・コンクールでクロ・
アンリ2010が世界最高ソーヴィニヨンに選ばれた。新天地での彼らの
努力は着実に身を結び始めている。
AOC
ヴィンテージ 色
サイズ
参考上代
メモ
在庫
Marlborough
2011
白
750ml
2,600
◎
Marlborough
2011
赤
750ml
2,300
◎
Marlborough
2008
白
750ml
3,800
○
新しい畑に植えられた若木を主体としたクロ・アンリのセカンドワイン。
Clos Pinot Noir
69S11 Petit
プティ・クロ・ピノ・ノワール
新しい畑に植えられた若木を主体としたクロ・アンリのセカンドワイン。
Henri Sauvignon
69669 Clos
クロ・アンリ・ソーヴィニヨン
ニューワールド特有の青く、野性的なソーヴィニヨン・ブランとは異なり、アロマティックでリッチなワイン。ステンレスタンクでの発酵。熟成ながらほのかに樽香を感じる複雑さがアンリ・ブルジョワらしい。
Henri Pinot Noir
69Q07 Clos
クロ・アンリ・ピノ・ノワール
Marlborough
2009
赤
750ml
4,600
○
豊かな日の光を感じるプラムのような熟した果実味はサンセールのものともブルゴーニュのものとも異なる脈同感を想わせる。しかしながらしっかりとフランスワイン的な奥深さがあり、バランスの良さも感じる。1/3新樽使用
TOP
Alsace
Les Binner
Ammerschwihr
レ・ビネール
| 15
ドメーヌ・ビネールが設立した自然派ワイン・ネゴシアン
親友の葡萄のみ使用“レ・ビネール”
アルザスのヴァ
ン・ナチュールの
造り手と必ず名
前の挙がるドメー
ヌ・ビネール。古
くから無農薬栽
培に取り組むドメ
ーヌで現当主の
クリスチャン・ビネ
ールも妻や家族
と共に出来る限り自然に近いワイン造りを行っている。今年より開始した
“レ・ビネール”は彼らが2010年から新たに始めたネゴシアン部門。ネ
ゴシアンだが使用する葡萄はコルマールの南に畑を持つ親友ステファ
ン・ヴァンワルトの葡萄のみ。2009年のヴィンテージからクリスチャン・
ビネールが一緒にワイン醸造を手掛け、2010年ヴィンテージ以降はよ
り葡萄栽培・醸造に集中したいというステファンの希望によりビネールが
ネゴシアンとして正式に販売している。ドメーヌ・ビネールの理念をもとに
クリスチャンとステファンが二人三脚で造るワイン。
リースリングの理想区画“ビルドストックレ”
ステファン・ヴァンワルトの畑の多くはコルマールの南に位置する。モザ
イクの様に多様な土壌が複雑に組み合わさるアルザスの中で、彼が所
有するのは泥土を多く含む風化した石灰土壌。“黒い森”と呼ばれるド
イツ・バーデン地方からヴォージュー山脈にかけて存在した巨大な山
脈の崩落によって出来た地域だ。ヴォージュー山脈を背後に守られた
畑はアルザスの中でも年間の降水量が極めて少ない。ゲヴェルツトラミ
ネールやピノ・グリに向く肉付きの良いアルザスワインが生まれる。全て
の畑はビオディナミ農法が導入されている。またリースリングに最適の
地として高名な“ビルドストックレ”区画も所有。“ビルドストックレ”は小石
と泥土を含む質の良い石灰土壌。グラン・クリュ“オーバーモルシュヴィ
ア”の下方平地に近い所に位地する。グラン・クリュの格付けはされて
いないもののその土壌・
真南向きの斜面、風通し
の良さから周囲のグラ
ン・クリュを凌ぐ品質のリ
ースリングを産出するとし
て人気の高い区画。平
均齢40年を超える古樹
が植えられているステフ
ァンの区画からはレ・ビネ
ールを代表するリースリ
ングが造られている。
“酵母・亜硫酸・リキュール”何も加えずに造るクレマン
レ・ビネールのワインは全て“ワインは醸造所ではなく畑で造られる”とい
うドメーヌと同様の理念の元で造られている。清潔で状態の良い葡萄
を造り、その後は出来る限りワインに手を加えない。仲間の造り手たち
からも高い評価を受けている“クレマン・ゼロ・ドザージュ”は天然酵母の
みで発酵、SO2無添加、ノン・ドザージュで造られる究極の1本。僅か
2800本の生産。
TOP
Bourgogne
Jean-Marc Brocard
Chablis
ジャン・マルク・ブロカール
| 16
シャブリにおける最初のビオディナミ挑戦者
は原則として小樽は使用しない。彼らが追求しているワインの『純粋さ・
現在約5,000ヘクタ ミネラル・新鮮さ』とバリックは調和しないというのが理由だ。熟成容器
ールあるシャブリの葡 はステンレス、大樽の他に『ウッフ(フランス語で卵の意)』と呼ばれるコ
萄畑の多くは、大手の ンクリート製の醸造容器を使用している。ビオディナミの哲学に沿って
大企業によって所有さ 造られコート・ド・ロー
れている。その中で20 ヌのビオディナミ生産
0ヘクタールという広大 者 シ ャ プ テ ィ エ も 使
な畑を所有しながらも、 用しているというこの
家族経営を続けている コンクリート容器は70
のがドメーヌ・ジャン・マ 0Lから800、L重さ
ルク・ブロカールだ。さ は 約 5 00 k gで 、 内
らに元来気温の低さや湿気の多さからビオ栽培が難しいとされるシャ 側は樹脂加工してい
ブリの地において、大きな手間とリスクを抱えながらも信念を持ってビオ ない為コンクリートの
ディナミに取り組んでいる。現在約80hの畑をビオディナミで栽培し、一 隙間から、樽香を付
部の畑は既にデメテールの認証済み。その他の畑についても現在申 けずに外気との交換が可能だという。また卵型の形状ゆえにバトナージ
請中である。ビオディナミ畑は今後も拡大予定だが、既にひとつのドメ ュをしなくても澱を自然に攪拌する事が出来る。現在はグラン・クリュ・
ーヌのビオディナミ栽培面積としてはブルゴーニュで最大である。ドメー レ・プリューズに実験的に使用し、この中で澱と共に16ヶ月の熟成を行
ヌの始まりは1973年、ジャン・マルク・ブロカールは妻の父から買い取 っている。
ったわずか0.3ヘクタールの畑からワイン造りを始め、地道に畑を拡大 AOCシャブリも全て自社畑
してきた。現在は次男のジュリアンが中心となってドメーヌを運営してい このドメーヌのラインナップは、プティ・シャブリからグラン・クリュまで揃っ
る。1998年に畑をビオディナミへと転換したのもジュリアンである。当 ているが、主力商品となるのが醸造所の隣にある教会の周囲の畑から
初父のジャン・マークは『ビオディナミは狂信的宗教集団』だと反対した 造られる“シャブリ・サン・クレール”である。「ウイリアム・フェーブルやラ
そうだが、ビオディナミはテロワールの知識を深める為に不可欠である ロッシュとの大きな違いは、ブロカールは多くの AOC シャブリを造ってい
と気づき、現在はジュリアンと共にビオディナミ農法を進めている。以前 る事。シャブリは手に入れやすいワインで、手の届かない様な超高級
はビオディナミを行っている事を前面には出していなかったが、近年は 品にしてはいけないと私たちは考えている。」ジュリアンは語る。シャブリ
消費者に彼らの考えやワイン製法について積極的に伝えるようにして 一帯の土地を形成するキメリジャン土壌だが、場所により堆積する石
いる。
灰質の濃度や含まれる成分に大きな違いがある。醸造所や“サン・ク
レール”の畑はシャブリの中心を流れるセラン川の左岸南に位置する。
求めるのは“純粋さ・ミネラル・新鮮さ”
彼らは葡萄を良い状態で仕込む為には、機械収穫が必要だと主張す この辺りは石灰質や化石成分の多い典型的なキメリジャンで、ミネラル
る。「シャブリはシャルドネだけの単一品種なので、殆どの畑が同時に が豊富な力強いワインが造られる。父ジャン・マークが“シャブリ・ヴィエ
熟す。熟成のピークを超えてしまうより、機械で理想的な収穫日に収 イユ・ヴィーニュ“をリリースした直後はパリの人々からは固すぎると人
穫する方が何倍もメリットがある」ジュリアンは言う。最も早く熟すグラン・ 気がなかったが、この個性を好むイギリスやスカンジナビアの国、特に
クリュと平均的なシャブリ・ヴィラージュの差はわずか3.4日。特にビオ ヨードの香りを理解する国では非常に高い評価を受けた。このテロワー
を実践し収穫量が少ないと熟成が急激にすすむ為、収穫日が来たら ルの個性を生かしながら、ドメーヌ・ブロカールはシャブリの本当の価値
人の手配で収穫時期を逃すよりも、機械でも手でも良いので収穫を行 を求めて真摯にワイン造りを続けている。「シャブリ・ヴィラージュは、注
うべきだと考えている。実際に彼らの畑の内、グラン・クリュ、プルミエ・ 意深く造れば、プルミエ・クリュやグラン・クリュと同じくらいの潜在性が
クリュ、ビオの畑は手摘みだが、その他の多くは機械摘みである。醸造 ある」
200ha所有のファミリードメーヌ
自社による500番調剤造り
シャブリ・サント・クレール
ACシャブリとしては非常に珍しい
100%自社畑の葡萄のみ使用
ブロカールを代表するキュヴェ
商品記号
ワイン
AOC
ヴィンテージ 色
サイズ
参考上代
メモ
Sainte Claire
69N55 Chablis
シャブリ・サント・クレール
Chablis
2011
白
750ml
2,400 全て自社畑のACシャブリ
Saint Claire ≪1500ml≫
69L26 Chablis
シャブリ・サント・クレール(蔵出しバックヴィンテージ)
Chablis
1996
白
1500ml
12,500 全て自社畑のACシャブリ
在庫
◎
△
このドメーヌのフラッグ・シップとなるACシャブリ。セラン川の左岸南、醸造所の近くに広がる典型的なキンメリジャン層の畑。樹齢は約20年。80ha所有。
| 17 69S95 Chablis V.V. Saint Claire
シャブリ・ヴィエーユ・ヴィーニュ・サント・クレール
Saint Claire V.V. ≪1500ml≫
69H13 Chablis
シャブリ・サント・クレール・ヴィエーユ・ヴィーニュ (蔵出しバックヴィンテージ)
最新ベタンヌ・ドゥソーブ・ガイド
15/20点獲得
Chablis
2011
白
750ml
3,200
Chablis
2001
白
1500ml
9,000 全て自社畑のACシャブリ
◎
△
シャブリ・サン・クレールと同じ区画。樹齢60年以上の古木が地中深く根を伸ばし地中の要素を吸い上げる事で、凝縮しバランスの良い葡萄が出来る。現在、畑はビオディナミに転換中。
Boissonneuse
69L25 Chablis
シャブリ・ボワッソヌーズ(蔵出しバックヴィンテージ)
Chablis
2006
白
750ml
5,300 98年より完全ビオディナミ
Boissonneuse
69M47 Chablis
シャブリ・ボワッソヌーズ
Chablis
2010
白
750ml
3,700 98年より完全ビオディナミ
△
◎
醸造所のあるプレイ村の斜面に位置するモノポールで11haの畑。非常に質の高いキンメリジャン土壌。ジャン・マルクの息子ジュリアンにより1998年からビオディナミ農法が行われている。
1er cru Montmains
69L24 Chablis
シャブリ・プルミエ・クリュ・モンマン(蔵出しバックヴィンテージ)
Chablis
1er cru
2002
白
750ml
7,200
1er cru Montmains
69T57 Chablis
シャブリ・プルミエ・クリュ・モンマン
Chablis
1er cru
2011
白
750ml
4,400
Chablis
1er cru
1998
白
1500ml
12,500
4月入港予定
1er cru Montmains ≪1500ml≫
69H12 Chablis
シャブリ・プルミエ・クリュ・モンマン(蔵出しバックヴィンテージ)
△
○
△
セラン川の左岸、プレイ村よりもやや北に位置するプルミエ・クリュ。谷から来る風と冷涼な環境がこのワインにミネラルと美しい酸を与えている。セラン川左岸のシャブリの特徴がよく現れている。
Chablis
1er cru
1er cru Vau de Vey
69F01 Chablis
シャブリ・プルミエ・クリュ・ヴォード・ヴェイ
2009
白
750ml
4,400
○
セラン川左岸、モンマンよりも北西に位置する斜度52度の険しい東向きの畑。認知度の低い畑であるが、繊細かつミネラル感豊かな高品質のシャブリが造られる。現在、畑はビオディナミに転換中。
1er cru Vaulorent
69D97 Chablis
シャブリ・プルミエ・クリュ・ヴォロラン
Chablis
2009 白 750ml
5,400
1er cru
グラン・クリュと同じ丘に唯一存在するプルミエ・クリュ。グラン・クリュ・レ・プルーズの北に位置する畑。プルミエ・クリュとして品質は非常に高く、エレガントで繊細なワインを生み出す。
○
Chablis
2009 白 750ml
5,400
1er cru
繊細さ、エレガントさの奥に秘めた強さを持つ。この土地の全ての要素を併せ持つ、シャブリの真髄とも言うべきワイン。プルミエ・クリュとしての品質は非常に高く、エレガントで繊細なワインを生み出す。
○
Chablis
2009 白 750ml
7,500
Grand cru
丘の上部に位置する13.2haのグラン・クリュ。畑は北西から南向きまで様々な角度に広がる。バランスの良いミネラル感としっかりとした骨格を持ち、長期熟成可能なワインが造られる。
○
Chablis
2009 白 750ml
7,500
Grand cru
グラン・クリュ・ブーグロは口中に丸く広がり余韻の長いエレガントなワインを生み出す。また密の様にフローラルで豊かな香り。熟成を経る事で、更にその素晴らしさが増していく。
○
1er cru Butteaux
69F03 Chablis
シャブリ・プルミエ・クリュ・ブトー
Grand cru Valmur
69D98 Chablis
シャブリ・グラン・クリュ・ヴァルミュール
Grand cru Bougros
69F04 Chablis
シャブリ・グラン・クリュ・ブーグロ
4月入港予定
Chablis
2009 白 750ml
10,000 卵型コンクリート容器使用
Grand cru
グラン・クリュの中でも特に長熟のポテンシャルがある。またシャブリらしい力強いミネラル感が支配する一方でエレガントさも兼ね備えている。熟成には「ウッフ」と呼ばれる卵型容器が使用されている。現在、ビオディナミ農
法へと転換中。
Grand cru Les Preuses
69D99 Chablis
シャブリ・グラン・クリュ・レ・プリューズ
サント・クレールの地層
ジュラ紀キンメリジャン
○
醸造所とサント・クレール教会
周囲にはACシャブリの自家畑が広がる
ビオディナミ調剤の散布
環境保護の為燃料には食用油を使用
TOP
Bourgogne
Frederic Magnien
Morey Saint Denis
フレデリック・マニャン
| 18
「岩」「粘土」「鉄」テロワールの探究を続けるネゴシアン
各誌で高評価“マニャンは変わった!”
ここ数年でフレデリック・マニャンのワインの評価は驚くほど高くなってい
る。確かに時代の流行もあり2000年代初めのフレデリックのワインは
樽香が全面に出た力強いタイプのワインだった。しかし最近の彼のワイ
ンにはテロワールの個性がストレートに表現されたピュアな果実味があ
る。ボーヌの醸造学校を
卒業した後、フランスのみ
ならず世界各国でワイン
造りを学び、実家に戻った
のが1993年。その後19
95年には自分の理想の
ワインを造るため、自身の
名前を冠したネゴシアンワ
インの生産を始めた。より
高品質のワインを造る為
には、常に探究心を持ち努力し続けなくていけない。彼のワインのスタ
イルが変わってきたのも、テロワールを探究しワイン造りに専心してきた
努力の結果であろう。実際に年々彼のワインの評価は上がり、2012
年版のベタンヌ・ドゥソーブ両氏のワインガイドでは、ネゴシアンとしては
最高評価の BD マーク4つを獲得した。非常に喜ぶべき事だが、等の
本人はいたって冷静で、黙々とワインを造り続けている。
ネゴシアンである事の優位性を活かす
「かつて研修したカレラではピノ・ノワールを造るために粘土石灰質土壌
がある土地を探し回らなければならなかった。しかし私達には探さずと
もそれが足元にある」カリフォルニアでブルギニヨンであることを再認識
させられたのだという。「しかし、ブルゴーニュの特殊性を意識できてい
るブルゴーニュ人が実は非常に少ない」テロワールの価値を十分に理
解している生産者の少なさに危機感を感じているよう。フレデリックが自
分のワインを、しかもネゴシアンワインを造
ろうと決心した大きな理由は、ブルゴーニ
ュという特殊な土地において、生産者の
趣向や時々のトレンドを追うものではなく、
異なるテロワールの個性が自然な形で引
き出されているワインを造りたかったのだと
言う。それは限られた畑のみを所有するド
メーヌでは限界があった。「ネゴシアンであ
るが故に、自分の望むテロワールを表現
したワインを造る事が出来る。」その為に
なによりも大事なのは、畑選びである。
「朝日が一番早く当たる区画(=日照量に恵まれた区画)を厳選する」
新しい畑を探す際はお気に入りの自転車で陽の昇る前から畑に行く。
そして朝日が上り始め、最初に陽が当たる畑を中心に土壌を見極めな
がら区画を選ぶ。クリュの境界線は完璧に頭に入っていて、下層の土
壌についても熟知している。テロワールに拘り始めた頃から自然に葡萄
畑を立体的にイメージできるようになったのだという。その中で最重要
視するのが樹齢。40年以上のヴィエーニュ・ヴィーニュを中心に厳選
する。「テロワールを表現するにはやはり樹齢が高く、根のしっかりと張
った樹を選ばなければならない。仕立てはできる限りコルドン・ド・ロワイ
ヤルを選ぶ。」(グイヨに比べてコルドンは収量が低く品質に差が出るか
らだ。)細かに観察し、決めた畑は所有者に直接交渉を持ちかけ、所
有者がバルクワインとして販売した金額を上回る代金を支払う。こうし
てネゴシアンであることのメリットを最大限に生かし、ワイン造りを行って
いるのだ。
限りなくドメーヌに近いネゴシアン
マニャンは葡萄耕作会社を設立し、契約した一部の畑での葡萄栽培
を、自身を含めた自前のスタッフで行うようになっている。つまり土地の
所有をしていないだけで、剪定から収穫まで全てフレデリックの意思と
タイミングで行う事が出来るのである。また畑の所有者が自ら葡萄栽
培を行う場合でも常にフレデリックが足を運ん
で作業を細かく指示している。こうする事でドメ
ーヌに劣らない高品質の葡萄を手に入れら
れる。全てはテロワールへの大きな拘りがある
からだ。フレデリックのテロワールへのこだわり
は“クール・ド・ロッシュ(岩盤)”“クール・ダル
ジル(粘土)”“クール・ド・フェール(鉄)”という
土壌のタイプを表記したキュヴェを造っている
事からも分かる。「テロワールは AOC 法だけ
で区別出来るものではない。」例えばし彼が本
拠地とするモレ・サン・ドニ村では、combe(コ
ンブ)と呼ばれる小さな谷があるが、その谷が形成された際の氷河の動
きによる堆積物は場所によって大きく異なる。北側は石灰及び鉄分が
多いが、南側は粘土分が非常に多い。マニャンが手掛る AC モレ・サ
ン・ドニの区画は、雨の日に歩くと靴の裏にねっとりと張り付く程に粘土
分の多い土壌で、そこからは骨格のしっかりとした男性的なワインが生
まれる。そのテロワールの特徴を楽しんで貰う為に、キュヴェ名は“モ
レ・サン・ドニ≪クール・ダルジル≫としているのだ。これらのキュヴェを
飲み比べると、土壌がワインにもたらす要素を実感する事ができ非常
に興味深い。ネゴシアンを立ち上げてから既に15年以上経つが、フレ
デリックはまだ40歳を過ぎたばかり、これからのブルゴーニュを担う若
手として、今後も素晴らしい飛躍が期待できる造り手である。
フレデリック・マニャンの拘り “3つの土壌”
CŒUR DE ROCHE
CŒUR D’ARGILES
CŒUR DE FER
クール・ド・ロッシュ(岩盤)
クール・ド・ダルジール(粘土)
クール・ド・フェール(鉄)
商品記号
ワイン
de Bourgogne Blanc de Noir
69B27 Cremant
クレマン・ド・ブルゴーニュ・ブラン・ド・ノワール
| 19
ヴィンテージ 色
サイズ
参考上代
メモ
NV
泡
750ml
3,500
Chardonnay
69Q24 Bourgogne
ブルゴーニュ・シャルドネ
2010
白
750ml
2,800
Pinot Noir
69T13 Bourgogne
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
2011
赤
750ml
2,800
Rose
69P10 Bourgogne
ブルゴーニュ・ロゼ
2011
ロゼ
750ml
2,400
de Nuits Village 《Coeur de Roches》
69P29 Cote
コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ 《クール・ド・ロッシュ》
2010
赤
750ml
3,800 "岩盤"土壌の特徴を表現
《Coeur d'Argiles》
69P30 Marsannay
マルサネ 《クール・ダルジール》
2010
赤
750ml
3,600 "粘土"土壌の特徴を表現
Crais de Chene
69P31 Fixin
フィサン・クレ・ド・シェーヌ
2010
赤
750ml
3,800
Chambertin 《Coeur de Fer》
69Q19 Gevrey
ジュヴレ・シャンベルタン・クール・ド・フェール
2010
赤
750ml
5,700 "鉄"土壌の特徴を表現
Chambertin ”Vieilles Vignes” Age 55
69P32 Gevrey
ジュヴレ・シャンベルタン・ヴィエーユ・ヴィーニュ 平均樹齢55年
2010
赤
750ml
5,800 樹齢55年以上の古樹
Chambertin Jeunes-Rois
69P33 Gevrey
ジュヴレ・シャンベルタン・ジュンヌ・ロワ
2010
赤
750ml
5,900
Chambertin 1er cru "Les Cazetiers"
69P35 Gevrey
ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・レ・カズティエール
2010
赤
750ml
12,000
Chambertin 1er cru "Perrieres"
69Q72 Gevrey
ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・ペリエール(蔵出しバックヴィンテージ)
2003
赤
750ml
13,000
Chambertin Grand Cru
69P36 Charmes
シャルム・シャンベルタン・グラン・クリュ
2010
赤
750ml
21,000
Clos de Beze Grand Cru
69P37 Chambertin
シャンベルタン・クロ・ド・ベズ・グラン・クリュ
2010
赤
750ml
29,000
Grand Cru Bio Certifie
69J23 Chambertin
シャンベルタン・グラン・クリュ・ビオ・セルティフィエ
2009
赤
750ml
29,000
69L22 Morey Saint Denis Blanc Les Larrets
1997
白
750ml
6,800
Saint Denis Blanc Les Larrets
69C82 Morey
モレ・サン・ドニ・ブラン・レ・ラレ(蔵出しバックヴィンテージ)
2003
白
750ml
4,900
Saint Denis Blanc Les Larrets
69P44 Morey
モレ・サン・ドニ・ブラン・レ・ラレ
2010
白
750ml
4,500
Saint Denis 《Coeur d'Argile》
69Q20 Morey
モレ・サン・ドニ 《クール・ダルジール》
2010
赤
750ml
5,200 "粘土"土壌の特徴を表現
Saint Denis 1er cru Clos Sorbe
69J26 Morey
モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・ソルベ
2009
赤
750ml
7,900
Saint Denis 1er cru" Ruchots"
69N68 Morey
モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ・ルショ(蔵出しバックヴィンテージ)
2002
赤
750ml
13,800
Saint Denis 1er cru "Ruchots"
69G17 Morey
モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ・ルショ(蔵出しバックヴィンテージ)
2004
赤
750ml
7,400
Saint Denis 1er cru "Clos Baulet"
69S89 Morey
モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・ボーレ
2004
赤
750ml
8,900
Musigny "Vieilles Vignes age 55"
69Q22 Chambolle
シャンボール・ミュジニー・ヴィエーユ・ヴィーニュ・平均樹齢56
2010
赤
750ml
6,400 樹齢55年以上の古樹
Musigny1er cru 《Coeur de Pierres》
69P39 Chambolle
シャンボール・ミュジニー・プルミエクリュ・クール・ド・ピエール
2010
赤
750ml
8,400
2000
赤
750ml
14,500 樹齢70年以上の古樹
2002
赤
750ml
15,000
2004
赤
750ml
8,600
2010
赤
750ml
10,500
モレ・サン・ドニ・ブラン・レ・ラレ(蔵出しバックヴィンテージ)
69N69
Chambolle Musigny 1er cru Les Charmes "V.V. age 70"
69L21
Chambolle Musigny 1er cru Les Charmes "V.V. age 70"
69A29
Chambolle Musigny 1er cru Les Charmes "V.V. age 70"
69P40
Chambolle Musigny 1er cru Les Charmes "V.V. age 70"
シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・シャルム・V.V.・平均樹齢70(蔵出しバックヴィンテージ)
シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・シャルム・V.V.・平均樹齢70(蔵出しバックヴィンテージ)
シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・シャルム・V.V.・平均樹齢70(蔵出しバックヴィンテージ)
シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・シャルム・V.V.・平均樹齢70
在庫
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
○
△
△
△
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
◎
○
○
○
○
商品記号
| 20
ワイン
ヴィンテージ 色
サイズ
参考上代
Mares Grand cru
69J28 Bonnes
ボンヌ・マール・グラン・クリュ
2009
赤
750ml
26,000
Mares Grand cru
69Q23 Bonnes
ボンヌ・マール・グラン・クリュ
2010
赤
750ml
26,000
Romanee "Vieilles Vignes age 55"
69P41 Vosne
ヴォーヌ・ロマネ・ヴィエーユ・ヴィーニュ・平均樹齢55
2010
赤
750ml
6,200
Grand cru
69P43 Echezeaux
エシェゾー・グラン・クリュ
2010
赤
750ml
21,000
Saint Georges 1er cru "Perriere"
69S90 Nuits
ニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ・レ・ペリエール
2006
赤
750ml
10,500
Charlemagne Grand cru Bio Certifie
69J33 Corton
コルトン・シャルルマーニュ・グラン・クリュ・ビオ・セルティフィエ
2009
白
750ml
24,000
Charlemagne Grand cru
69P45 Corton
コルトン・シャルルマーニュ・グラン・クリュ
2010
白
750ml
21,000
《Coeur de Roches》
69P47 Meursault
ムルソー 《クール・ド・ロッシュ》
2010
白
750ml
1er cru Charmes
69G10 Meursault
ムルソー・プルミエ・クリュ・シャルム(蔵出しバックヴィンテージ)
2007
白
750ml
12,000
1er Cru "Les Perrieres" Blanc
69T05 Meursault
ムルソー・プルミエ・クリュ・レ・ペリエール
2007
白
750ml
14,800
Montrachet 1er Cru "Les Baudines" Blanc
69T04 Chassagne
シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・ボーディーヌ
2006
白
750ml
11,500
Montrachet
69P48 Puligny
ピュリニー・モンラッシェ
2010
白
750ml
6,800
Romain Blanc
69P46 Saint
サン・ロマン ブラン
2010
白
750ml
3,900
Blanc
69G11 Santenay
サントネー・ブラン(蔵出しバックヴィンテージ)
2006
白
750ml
4,200
メモ
5,800 "岩盤"土壌の特徴を表現
在庫
△
△
○
○
○
△
△
◎
○
○
○
◎
◎
○
TOP
Bourgogne
Domaine Camus Pere & Fils
Gevrey Chambertin
ドメーヌ・カミュ・ペール・エ・フィス
| 21
180年の歴史を持つジュヴレ特級畑最大の所有者
ジュヴレ特級最大所有者
シャンベルタンの威厳が生まれると言う。
180年にジョセフ・カミ
ュによって設立された。
現当主ユベールは孫に
当たり、現在所有する1
6.8ヘクタールから成
る畑の約2/3は特級畑
となっている。ジュヴレ
最大の地主の一人で1
981年から2004年の
長期間 INAO の地域代
表を努めた。更に199
3年には IBV( Bureau
Interprofessional de
Vins de Bourgogne )
の局長となるなど、地元
民の人望も厚く、責任
感の強い人物。このドメーヌでは生産量の約70%をドメーヌ元詰めし、
残りはネゴシアンに販売。現在は娘のエディーとの二人三脚でドメーヌ
を運営している。
純粋に土地の魂をワインに宿す
シンプルな事こそ重要
ユベールのワイン造りは至ってシンプル。発酵時の温度調節機の導入
はなされたが、基本的には約50年間なにも変わっていない。40年を
超える葡萄樹から産まれる健全な葡萄は収穫後100%除梗され、1
週間から10日の1次発酵に入る。ルモンタージュとピジャージュを1日
1回行い、ユベールお気に入りの1920年製のプレス機でゆっくりプレス
されたワインは15~18ヶ月、樽熟成。新樽の比率は平均で25%(グ
ラン・クリュに関しては約50%)。できるかぎりシンプルに。人為的介入
を最小限に抑え、1つ1つの作業を丁寧に行うことでブルゴーニュの、
商品記号
ユベールにとっては何も特別なことはないが今のブルゴーニュにおいて
は非常に稀有な存在かもしれない。彼らは自身のワインに対する評価
を真摯に受け止め敬意を表している。数々の賞賛の声があると同時に、
『現代風でない』彼等のワインに対するマイナスの評価も多々存在する。
「私達は年間数十万本を生産しているわけではありません。ずっと続け
ているものはシャンベルタンという特別な土地の魂をワインに宿すこと。
伝統に拘るのもそのためで、それがクラシックな味わいと評価されるの
は当たり前のこと。それでも我々のワインを認めてくれる人たちがいるの
はとてもありがたいし、その人たちのためのワイン造りが今後も続けられ
れば幸せです。」控えめな口調ながらカミュ親子のこの一言には彼らの
信念が垣間見えるよう。濃縮感よりエレガントさを感じさせるワイン。力
強さより優
しく長い余
韻。奥に潜
む、味わい
の存在感
は、ワイン
全体にエ
ネルギーを
与えている
ようにも思
える。それ
を発見した
とき、このドメーヌの本当の評価ができるのではないだろうか。
ワイン
ヴィンテージ 色
サイズ
参考上代
Chambertin
69790 Gevrey
ジュヴレ・シャンベルタン
Gevrey
Chambertin
2000
赤
750ml
6,000
Chambertin
69S34 Gevrey
ジュヴレ・シャンベルタン
Gevrey
Chambertin
2001
赤
750ml
6,200
69L54 Chambertin
シャンベルタン
Chambertin
2003
赤
750ml
18,000
Chambertin
69573 Charmes
シャルム・シャンベルタン
Charmes
Chambertin
1997
赤
750ml
7,000
Chambertin
69Q44 Charmes
シャルム・シャンベルタン
Charmes
Chambertin
1998
赤
750ml
8,000
Chambertin
69J70 Charmes
シャルム・シャンベルタン
Charmes
Chambertin
2000
赤
750ml
7,900
Chambertin
69S33 Charmes
シャルム・シャンベルタン
Charmes
Chambertin
2001
赤
750ml
8,200
Chambertin
69L52 Mazoyeres
マゾワイエール・シャンベルタン
Mazoyeres
Chambertin
2001
赤
750ml
6,900
メモ
在庫
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
◎
TOP
Bourgogne
Philippe Pacalet
Beaune
フィリップ・パカレ
| 22
化学的根拠に基づくワインの造り手
ら醸造まで徹底したこだわりを持っている。土中のミネラル分がテロワ
今やブルゴーニュの生産者とし ールとしてワインに表現されるとして(パカレ曰くワインは、ミネラル分を
豊富に含んだス
て筆頭に名前が挙がる生産者
ポーツ飲料だとの
となったフィリップ・パカレ。ボジ
事)、発酵にはテ
ョレー出身で、代々続く栽培・
ロワールを表現す
醸造家の家系で育った。自然
る為に要となる天
派ワインの父故マルセル・ラピ
然酵母を使用。
エールを叔父にもつ家系であ
発酵中は段階毎
るという事は、あまりにも有名で
に異なる種類の
ある。子供の頃からワインの傍
天然酵母が作用
らで育った彼にとって、「ワイン
する為、不要な
の世界に生きる」という事は当
温度管理は一切
然であったが、今の彼の成功
行わない。アルコール及びマロラクティク発酵は木樽にて行い、その後
には様々な出会いが関係して
いる。ブルゴーニュ・ディジョン はスーティラージュはせずに澱と触れた"還元的な状態“で熟成をさせ
大学で、醸造学を学んでいた る。熟成中には樽を転がして、澱とワインを攪拌し、醸造中のSO2 の添
時に叔父ラピエールの紹介で、 加は酵母の働きを妨げるとして一切行わず、瓶詰め前に必要最低量
ボジョレーの醸造家であり高名 のみ加える。また、瓶詰めはブルゴーニュ・ルージュからグラン・クリュ
な醸造科学者でもあるジュール・ショヴェと知り合う。化学物質を使わ まで、全て手作業で行っている。ワインについて語るパカレは実に真剣
ない自然なワイン造りを行っていたショーヴェ氏のもと大学で「自然栽 で、彼の話はまるで
培と酵母」「土壌と酵母」についての研究を深めていく。大学卒業後は、 学校の講義を聞い
ビオロジック農法団体「ナチュール・プログレ」で2年程務めた後に、ドメ ているかの如く分か
ーヌ・プリューレ・ロックの醸造及び販売責任者となり2001年までの間 り易い。自身の ワイ
10年に渡って働く。この間にロックのワインの評価は世界的に高まり、 ン造りの過程の一つ
それと共にパカレの名声も上がっていった。その後は自身でワイン造り 一つに化学的な根
拠があるという自信
を始め、2001年が初ヴィンテージである。
が満ち溢れている。
「ワイン造りは全て化学で証明出来る」
いわゆる“自然派”ワインの造り手として、時には難しい造り手と思われ 近年のパカレのワイ
がちだが、彼から聞くワイン造りの話は実に理論的で分かり易い。自ら ンが安定しているの
の畑を持たず全て賃貸契約畑でワインを仕上げるが、畑の台木選びか は、化学者としてワインに向き合う確かな姿勢の現れかも知れない。
ジュール・ショヴェに学んだワイン造り
商品記号
ワイン
AOC
ヴィンテージ 色
サイズ
参考上代
1er cru Beauroy
69L08 Chablis
シャブリ・プルミエクリュ・ボーロワ
Chablis 1er
cru
2010
白
750ml
9,000
1er cru Beauroy
69S18 Chablis
シャブリ・プルミエクリュ・ボーロワ
Chablis 1er
cru
2011
白
750ml
9,000
Saint Georges Blanc
69G76 Nuit
ニュイ・サン・ジョルジュ・ブラン
Nuit Saint
Georges
2009
白
750ml
12,500
Saint Georges Blanc
69L18 Nuit
ニュイ・サン・ジョルジュ・ブラン
Nuit Saint
Georges
2010
白
750ml
12,500
Saint Georges Blanc
69S27 Nuit
ニュイ・サン・ジョルジュ・ブラン
Nuit Saint
Georges
2011
白
750ml
12,500
1er cru Les Perrieres
69M64 Beaune
ボーヌ・プルミエ・クリュ・レ・ペリエール
Beaune 1er
cru
2010
赤
750ml
11,500
Charlemagne Grand cru
69S28 Corton
コルトン・シャルルマーニュ・グラン・クリュ
Beaune 1er
cru
2010
赤
750ml
26,000
1er cru Clos Gauthey
69S17 Monthelie
モンテリー・プルミエ・クリュ・クロ・ゴティ
Corton
Charlemagne
2011
白
750ml
8,500
Monthelie
1er cru
2011
白
750ml
12,500
1er cru
69M66 Pommard
ポマール・プルミエクリュ
メモ
在庫
△
△
△
△
△
△
△
△
△
商品記号
| 23
ワイン
AOC
ヴィンテージ 色
サイズ
参考上代
69S19 Meursault
ムルソー
Meursault
2011
白
750ml
10,500
Montrachet
69S23 Puligny
ピュリニー・モンラッシェ
Puligny
Montrachet
2011
白
750ml
11,000
Montrachet
69L13 Chassagne
シャサーニュ・モンラッシェ
Chassagne
Montrachet
2010
白
750ml
11,000
Montrachet
69S22 Chassagne
シャサーニュ・モンラッシェ
Chassagne
Montrachet
2011
白
750ml
11,000
Aubin 1er cru Murgers des Dent de Chien
69S25 St
サントーバン・プルミエ・クリュ・クリュ・ミュルジェ・デ・ダン・ド・シャン
Saint Aubin
1er cru
2011
白
750ml
10,000
1er cru En Remilly
69S26 St.Aubin
サン・トーバン・プルミエ・クリュ・アン・レミリィ
Saint Aubin
1er cru
2011
白
750ml
10,000
メモ
在庫
△
△
△
△
△
△
TOP
Bourgogne
Domaine Chevrot
Marange
ドメーヌ・シュヴロ
| 24
マランジュらしさを追求しマランジュの常識を覆す
コート・ド・ボーヌ最南端AOCマランジュ
コート・ド・ボー
ヌ最南端のA
OCマランジュ。
数多くあるブル
ゴーニュのア
ペラシオンの
中でも指折り
のマイナー産
地。しかし、 A
OCに認定さ
れてからの20
年間マランジ
ュはかつてな
い程のスピードで進化を遂げている。(かつてマランジュはコート・ド・ドー
ルの隣のソーヌ・エ・ロワール県に位置し、コート・ド・ボーヌの地図では
隣村のサントネイまでしか載っていなかった)3つの村の統合により198
9年、コート・ド・ボーヌ最南端のAOCとしてマランジュが誕生した。19
97年、サン・ヴァンサンの祭りがマランジュで開催されたのをきっかけ
に社会的にも認知されるようになった。ドメーヌ・シュヴロは日本人のか
おり・シュヴロさんが当主の奥様であることで日本ではお馴染みだが、も
ともと地場に密着し、堅実にワインを造り続けた実力派ドメーヌで、マラ
ンジュを表舞台に押し上げた功労者の1人。近年では全面ビオディナ
ミの採用に切り替えた。
2億年前の粘土石灰土壌
コート・ドールの南の玄関口であるマランジュ村は2億年以上前のジュ
ラ紀の土壌から成っており、シュヴロの所有する8ha の畑もその時代の
商品記号
ワイン
Aligote
69S97 Bourgogne
ブルゴーニュ・アリゴテ
石灰土、粘土と白亜の混合土が表土を形成し、葡萄栽培には恵まれ
た環境にある。現在最も古いもので80年、平均で35年の畑では3代
に渡って自然環境に敬意を払い、土に息吹を吹き込むように丁寧に耕
作を行ってきた。(現在では完全有機栽培への移行も完了)科学的肥
料の不使用。トラクターを使用せず、馬による耕作によって土を固めな
いよう配慮。現在ドメーヌは3代目の兄パヴロと弟のヴァンサン、そして
パヴロの妻かおりさんによって運営される。家族経営ドメーヌ。ワインは
硬く、ファーストノーズからミネラルを感じさせる引き締まった味わいで
バランスの良さと伸びのあるフィニッシュが印象的。
樹齢45年の古木から生まれる長熟アリゴテ
マランジュ村のワインは圧倒的に赤が多く、粘土成分の多い土壌も黒
葡萄に向いている。しかし、シュヴロは白ワインでも注目を集めている。
現当主パヴロの
父が自分の畑に
植わる樹齢の 高
いアリゴテに熟成
の可能性を感じ、
酸を基調に伸び
のある余韻を持
つワインに仕上げ
ている。特に樹齢
45年を超えるテ
ィユルは10年以
上の熟成も可能。
また、マランジュ・ブランの畑はクロ・ド・タールが所有していた優良畑。
こちらも高い樹齢で長く有機栽培が実践された最高の環境となってい
る。
AOC
Bourgogne
Aligote
ヴィンテージ 色
2011
白
サイズ
750ml
参考上代
メモ
2,600
在庫
◎
Sous la Croix de Pierre, Les Fontaines, Les Champs Rigets, Les Longues Raiesの4つの東向きの区画で計1.95ha。土壌の質は基本的に粘土石灰質。場所によってマグネシウム砂岩を含み、テロワールの異なる畑の
アッサンブラージュは複雑味を増す。ラベルにはそれを表わす”キュヴェ・キャトル・テロワール”と書かれている。平均樹齢は25年。収量は50ha/haで全て手摘み。
Aligote "Tilleul"
69A85 Bourgogne
ブルゴーニュ・アリゴテ・ティユル
Bourgogne
Aligote
2008
白
750ml
4,000 樹齢45年のアリゴテ
◎
大変珍しく貴重な樹齢45年のアリゴテから造られる。 これはパヴロの父親が残したもので、この貴重な樹を守るために今でも昔と変らぬ馬での耕作を続けている。また木を高くし水分を減らすことでより完熟した葡萄が得ら
れる様に仕立てる。収穫は他の畑より遅く、全て手摘み。
Pinot Noir
69L36 Bourgogne
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
Bourgogne
2010
赤
750ml
2,900
◎
1.4haの小石交じりの粘土石灰質。平均樹齢40年の古木が熟したカシスのような濃密な葡萄を産む。さらに収量はACブルゴーニュとしては非常に少ない37hl/haとし、南ブルゴーニュにしばし見られる空虚で熱を帯びたピ
ノ・ノワールとは全く異なる、上品で存在感のある果実味を引き出す。
Haut Cote
2009 白 750ml
3,200
de Baune
Au Burot, Les Longues Raies, Les Granges Raiesの東向きの3区画で計0.84ha。小石状に細かい石灰岩が表土を被う粘土石灰質で炭酸カルシウムを含む青色泥畑も見られる。この土はより強いミネラル分を葡萄に与
える。淡い色調、ソフトな口当たりながら、しなやかな酸味とグレープフルーツ、桃などのフルーティさがしっかりとアピール。ナッツやヴァニラを想わせる程よい樽香が余韻として残る。上品なミネラル感がシャルドネ特有のキ
レを引き立てる。
Haut Cote
69H95 Bourgogne Hautes Cotes de Beaunes Rouge
2009 赤 750ml
3,000
de Baune
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ・ルージュ
Les Grandes Raies, Au Burot, Les Champs Rigets, Les Longues Raiesの4区画で計3.1ha。小石状に細かい石灰岩が表土被う粘土石灰質。柔らかく繊細でエレガントなワインとなる上で、この小石の多い土壌は大きな
影響を与えている。さらに収量ヘクタール辺り35hlにまで収量制限することで密度、熟度の高い葡萄を得ている。
Hautes Cotes de Beaunes Blanc
69H92 Bourgogne
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ・ブラン
○
○
Blanc
69L35 Marange
マランジュ・ブラン
Marange
2010
白
750ml
4,200
◎
プイィ・フュイッセの土壌ととてもよく似ている。同じジュラ紀の低土に細かな石灰岩を含んだ粘土石灰質はシャルドネにとても適しているの。シュヴロでは水はけの良い区画にはピノ・ノワールを、保水性のある区画にはシャ
ルドネを植えている。しかもこのシャルドネの平均樹齢は40年と古い。長く伸びた根が豊かなミネラル分を吸収する。49hl/haに収量制限し、手摘みで丁寧に収穫。
商品記号
ワイン
Rouge "Sur le Chene"
69K94 Marange
マランジュ・ルージュ・シュール・ル・シェーヌ
AOC
Marange
ヴィンテージ 色
2008
赤
サイズ
750ml
参考上代
メモ
3,500
在庫
○
真南を向いた細かな石灰岩の多い粘土質で、平均樹齢50年の古木が粒の小さいミネラル豊富な完熟した葡萄を産む。Sur le Chene (樫の木の上)の名は昔この畑の隣に樫の木が生殖していたことに由来する。水はけ、
日照量など、ヴィラージュとしては大変優れた条件の畑で、シュヴロの最も重要な畑の一つ。収量を35hl/haに抑え、手摘みで丁寧に収穫される。
| 25
1er cru "Les Clos Roussots"
69M88 Maranges
マランジュ・プルミエ・クリュ・レ・クロ・ルソ
Marange
1er
2009
赤
750ml
4,500
○
マランジュで最も高名な区画の1つで平均樹齢50年以上の古木が植えられている。収量は20hl/haにまで抑え完熟した葡萄のみを収穫する事とで、凝縮感と独特な深みを持ったワインに仕上がる。
cru Fussiere
69L37 Maranges1er
マランジュ・プルミエ・クリュ・フュシエール
Marange
1er
2009
赤
750ml
4,500
灰色泥灰土壌と石灰泥土という2つの土壌の異なる区画の葡萄をアッサンブラージュして造られる。現在ビオロジックに転換中の畑。木樽で16カ月の熟成の後に清澄・濾過は行わずに瓶詰めされる。
○
TOP
Bourgogne
| 26
Joseph Burrier
Chateau de Beauregard
Fuisse
ジョセフ・ブーリエ/シャトー・ド・ボールガール
プイィ・フュイッセの探究者
ピュィイ・フュッセの驚くべき多様性
マコネのワインはシンプルで退屈
なワインだと言う人がいる。確か
に平坦で焦点の定まらないワイン
に出会うことも多い。しかし一度
プイィ・フュイッセの畑を見れば、
この土地の可能性にすぐ気が付
くはずだ。不規則に入り組んで小さな丘状になった畑が連なり、土壌は
アルカリ性が強く粘土の下には石灰岩が豊富に含まれている。この変
化に富んだテロワールを誠実に表現しようとした時、マコン・ヴィラージ
ュとは違う世界が広がる。ブーリエ家は5世代に渡りブルゴーニュ南部
(マコネ・ボジョレ地区)において、ぶどう畑を所有し、ワイン造りを営んで
き た 歴 史 あ る 家 系 。 1 5 世 紀 よ り こ の 地 方 に そ の 名 を 残 し “ Les
Burrier ” ( レ ・
ブーリエ)と呼
ばれるフュイッ
セ村から 7km
の村に位置す
る。 マコネ・ボ
ジョレー地区
において広大
かつ良質の畑
を所有するこ
とで知られ、その中にはマコネ地区最高峰のひとつと名高いプイィ・フュ
イッセ・レ・メネトリエールやラ・マレショード、ボジョレー地区のグラン・クリ
ュとも言える丘の斜面に位置する樹齢80年以上のムーラン・ナヴァ
ン・ラ・サロミンなどの畑も所有する。
樹が健康に深く、強い根を張るように一年の多くの時間を畑仕事のた
めに費やす。現当主フレデリック・マ
ーク・ブーリエは若くから家業である
ワイン造りの道を志し、ディジョン大
学醸造学科を卒業、農業技士免
許を取得。その翌年にはリヨンの高
等商業学校においてマネジメントを
学び、1988年ルイ・ジャドに入社。
のちに輸出部長として、またワイン
造りにも参加しながらメゾンの中心
的存在として活躍。その後1999
年、父ジャック・ブーリエより家業を
受け継ぎ、現在当主として、また
AOC プイィ・フュイッセの代表を務
めるなど、地元生産者からも厚い
信頼を得てる。彼の造るワインは、
ジョルジュ・ブラン、ピエール・ガニエールをはじめとする多くのトップレス
トランにオンリストされるなど、極めて高い評価を得るに至っている。
こだわりのキュヴェ“プイィ・フュイッセ・クラシック”
最後にジョセフ・ブーリエを理解する上で最も大切なワインであろうプイ
ィ・フュイッセ・クラシックについて。このベースとなるクラスでさえ平均
樹齢は30年を越す。畑は有機肥料のみで健全に保たれ、微生物の
バランスがとても良い状態だと言う。葡萄樹は地中深くまで根を張り巡
らせワインにミネラルと骨格を与える。収穫は勿論、全て手作業。特筆
すべきは圧搾。昔ながらの直接的プレス機を使い果汁のみならず、果
皮のエキスを多少ワインに取り込んでいる。今では空気圧を使って果
皮や種子の影響を極力排した果汁が好まれる傾向だが、ボールガー
ルでは果皮由来の苦味、塩味、厚みを大切にしている。ブルゴーニュ
はじめてピュイィ・フュッセの土壌を調査
常にマコネ・ボジョレー地区のリーダー的存在として、そこに生きる「テロ の伝統に則りバリックで発酵を開始。果皮成分(特にタンニン)を取り込
ワールの個性」を引き出すことを目指し、妥協のないぶどう栽培を徹底 み、通常のプイィ・フュイッセよりも熟成に耐えうる酒質になっていなが
してきた。その姿勢は現当主フレデリック・マーク・ブーリエにより更に強 ら、若いうちでも、その果実感を隠すことはない。3~5年程度の熟成
固なものとなり今のブーリエ家を支えている。リュット・レゾネを基本とし、 期間を経ると、樹齢30年樹のパワフルながら老練な洗練されたブルゴ
農薬の使用を最小限にとどめ、土への風通しと水はけを考えた耕作と、 ーニュワインへと変化を遂げる。
≪プイィ・フュイッセ各キュヴェ≫
■Pouilly Fuisse “La Marechaude” ラ・マレショード
《ヴェルジッソン村》
最も北に位置するヴェルジッソン岩山の南/南東向斜面の畑。土壌はジュラ紀の石灰質で小石を多く含むことから、水はけがよく、日中の熱
もしっかり保つ為に葡萄は理想的な熟度を誇る。昼夜の温度差が大きくワインは引き締まった味わいに。
■Pouilly Fuisse “Vers Pouilly” ヴェール・プイィ
《フュイッセ村》
粘土質土壌に石灰が混ざる土壌。プイィ山の東向きの東斜面に位置することから高い熟度、糖度、酸味のバランスを得る。厚みのある果
実感が特徴的だが口中では十分なミネラルを感じさせる。最も力強く完熟した葡萄を感じさせるワイン。小樽発酵・熟成。新樽と数年使用
樽を半分づつ使用。
■Pouilly Fuisse “Les Insarts” レ・ザンサール※メネトリエールから変更 《フュイッセ村》
近年までメネトリエールと思われていたが実はレ・ザンサールだった事が明らかと成った。古くからのファンが非常に多い優良畑。小高い丘の
南/南東向き斜面の中腹に位置する。日中の熱を保持する中程度の白い石が豊富な石灰質土壌だが少し掘れば重い粘土質。香にミネラ
ルを含む華やかさを感じさせる。クラシックで完熟度が高く力強いタイプ。新樽1/3使用。
■Pouilly Fuisse “Vers Cras” ヴェール・クラ
《ソルトレ・プイィ村》
醸造所の正面に位置する完全ビオディナミの畑。その名の通りクラ=白亜・石灰土壌の強く出た特異な畑。若干固めな印象ながらミネラリ
ーで硬質。果実のボリューム感というより、シャープな酸は高品質で伸びのある余韻になっている。
商品記号
ワイン
Blanc Chevalier Frederic
69P25 Bourgogne
ブルゴーニュ・ブラン・シュヴァリエ・フレデリック
AOC
Bourgogne
ヴィンテージ 色
2009
白
サイズ
750ml
参考上代
メモ
在庫
◎
2,400
プイィ・フュイッセ村周辺の6つの村にある計5haの畑。特に石灰質の多い畑にこだわっている。買い葡萄ながら先代からの付き合いで木の仕立てから剪定、収穫に至るまで細かな連携によって上質の葡萄を得る。平均樹
齢35年。除梗はせず、昔ながらのセメントタンクにて3週間、ゆっくりと時間をかけてマセラシオン、発酵。
| 27
Rouge Chevalier Frederic
69P24 Bourgogne
ブルゴーニュ・ルージュ・シュヴァリエ・フレデリック
AC
Bourgogne
2008
赤
750ml
◎
2,400
プイィ・フュイッセ村周辺の6つの村にある計5haの畑。シャルドネが石灰質の多い畑である一方でこちらは粘土がちの粘土石灰質。特にガメイは石灰岩質を含む粘土主体の土壌でそのポテンシャルを発揮する。100%除
梗し、約8日間のマセラシオンはやはりセメントタンクで行う。発酵後、そのままセメントタンクで約4ヶ月熟成し、極薄いフィルターをかけてボトリング。
Vergisson
69P28 Macon
マコン・ヴェルジッソン
Macon Village
2011
白
750ml
◎
2,200
レモン、グレープフルーツを想わせる爽やかな酸味と透き通るクリアなミネラルが引き締まった果実味を産む。ジョゼフ・ブーリエはシャトー・ド・ボールガールとジョルジュ・ボールガールを所有する生産者の名称
Veran "Classic"
69P26 Saint
サン・ヴェラン・クラシック
Saint Veran
2010
白
750ml
2,600
"Veran Classic" 《375ml》
69M52 Saint
サン・ヴェラン・クラシック
Saint Veran
2010
白
375ml
1,700
◎
◎
サン・ヴェランはプイィ・フュイッセの北と南に広がるアペラシオンで北と南で個性が異なる。このサン・ヴェランは南側境界線のシャスラ村の異なる複数の区画で計7.2ha。プイィ・フュイッセのアペラシオンの影響が強い区画
となるがボジョレーにも近く豊かな粘土質が熟度の高い葡萄を生む。
Fuisse "Classic"
69M50 Pouilly
プイィ・フュイッセ・クラシック
Pouilly Fuisse
2010
白
750ml
3,700
Fuisse 《375ml》
69M51 Pouilly
プイィ・フュイッセ
Pouilly Fuisse
2010
白
375ml
2,100
◎
◎
ヴェルジッソン、ソリュトレ・フイィの葡萄を中心にその他フイッセ村の30区画からの計7.2haの畑。石灰岩がちの粘土石灰質の沖積層(主体) 東、南東向き(標高250-300m)。多くの区画の葡萄を合わせることで安定した
品質の昔ながらのプイィ・フュイッセを目指す。
Fuisse "la Marechaude"
69876 Pouilly
プイィ・フュイッセ・ラ・マレショード
Pouilly Fuisse
2007
白
750ml
○
5,100
最も北に位置するヴェルジッソン岩山の南/南東向斜面の畑。土壌はジュラ紀の石灰質で小石を多く含むことから、水はけがよく、日中の熱もしっかり保つ為に葡萄は理想的な熟度を誇る。昼夜の温度差が大きくワインは
引き締まった味わいに。
Fuisse "Les Insarts"
69K14 Pouilly
プイィ・フュイッセ・レ・ザンサール
Pouilly Fuisse
2009
白
750ml
○
5,300
近年までメネトリエールと思われていたが実はレ・ザンサールだった事が明らかと成った。古くからのファンが非常に多い優良畑。小高い丘の南/南東向き斜面の中腹に位置する。日中の熱を保持する中程度の白い石が
豊富な石灰質土壌だが少し掘れば重い粘土質。香にミネラルを含む華やかさを感じさせる。クラシックで完熟度が高く力強いタイプ。
Fuisse "Vers Pouilly"
69294 Pouilly
プイィ・フュイッセ・ヴェール・プイィ
Pouilly Fuisse
2006
白
750ml
○
4,700
粘土質土壌に石灰が混ざる土壌。プイィ山の東向きの東斜面に位置することから高い熟度、糖度、酸味のバランスを得る。厚みのある果実感が特徴的だが口中では十分なミネラルを感じさせる。最も力強く完熟した葡萄
を感じさせるワイン。
Fuisse "Vers Cras"
69D73 Pouilly
プイィ・フュイッセ・ヴェール・クラ
Pouilly Fuisse
2007
白
750ml
○
4,800
醸造所の正面に位置する完全ビオディナミの畑。その名の通りクラ=白亜・石灰土壌の強く出た特異な畑。若干固めな印象ながらミネラリーで硬質。果実のボリューム感というより、シャープな酸は高品質で伸びのある余韻
になっている。
Fuisse "Grand Beauregard"
69Q68 Pouilly
グラン・ボールガール・プイィ・フュイッセ
Pouilly Fuisse
2007
白
750ml
8,000
8区画のそれぞれ最も良い状態の
樽をブレンド
△
ボールガールが有する8つのクリマのブレンド。各クリマの最も状態の良い樽を選別してブレンドしているボールガールのトップキュヴェで長期熟成に向く。プイィ・フュイッセの常識を覆す奥行きのある味わいは圧倒的。熟成に
よって真価を発揮する。1999年よりジョセフ・ブーリエへのオマージュとして造られることとなった。
Colonies de Rochegres
69C43 Fleurie
フルーリー・コロニー・ド・ロッシュグレ
Fleurie
2008
赤
750ml
3,500
○
シャトー・デ・ジャックのオーナー、トラン家が所有していた区画を1952年に現当主フレデリックの祖父が買い取った。AOCムーラン・ナ・ヴァンのクロ・ド・ロッシュグレ畑に隣接している為この名が付いた。
風化した岩や砂、酸化鉄やケイ素が混ざる花崗岩を主体とした土壌。仏評価本にて非常に高い評価を得ている。
TOP
Bourgogne
Marcel Lapierre
Ch.Cambon
| 28
マルセル・ラピエール/シャトー・カンボン
故マルセル・ラピエールの意思は家族が継いでいく
自然派ワインの父“マルセル・ラピエール”
“濃さ”と“スムースな飲み口”が両立
2010 年秋に 60 歳の若さで他界したマルセル・ラピエール。彼の訃報
はボジョレー地区だけでなく、フランス全土、世界各国の醸造家ワイン
愛好家を
悲しませ
た。アン
リ・フレデリ
ック・ロック、
フレデリッ
ク・コサー
ル、マル
ク・アンジ
ェリ、フィリ
ップ・パカ
レ・・・。ボ
ジョレー地
区だけで
なく多くの造り手達がマルセルの考え方に賛同し、その人柄に魅せられ
たと言う。マルセルはジュール・ショヴェ氏の最も近くにいた人物であり、
最も多くを吸収したと言われる。『ワインに対するあらゆる化学を熟知す
ることで、あらゆる化学から守る』と言ったジュール・ショヴェ氏の教えに
従い1981年より畑では科学的薬剤は一切排除され、必要に応じて
極僅かの植物由来の堆肥を撒くだけ。火山由来の花崗岩が堆積して
できているカンボンの土壌は黒く拳大の岩が散らばっている。下草はあ
る程度まで伸ばされ、刈り取られると土に帰される。樹齢も上がり、より
一層葡萄果実はピュアさを増している。区画ごとに収穫された葡萄は
木製の発酵槽に投入される。低い温度を確保されたセラー内ではコー
ルド・マセレーションに近い状態に置かれ果実本来の繊細なアロマが抽
出される。発酵は自然酵母のみでゆっくりと始まる。ここでは発酵による
炭酸ガスを利用したセミ・マセラシオン・カルボニックが採用され、嫌気
的環境下で人為的介入なく健全にワインへと変化していく。
ラピエールのワインは醸造過程での最適な判断によってしっかりとした
“濃さ”と“フレッシュでスムースな飲み口”を両立させていると言える。
これは長年醸造を繰り返してきた彼らの経験によるものなのだろう。ま
たノンフィルターでできる限り少ないSO2添加でボトリングされる。『その
土地で、その土地の自然環境を壊すことなく育てた葡萄を、その土地
に息づく自然酵母によって発酵させ、余計なものを加えたり、余計と判
断したものを引いたりすることなくボトルに詰め込む』そういう酒こそがワ
インなのだろう。
商品記号
69K39 Beaujolais
ボジョレー
ワイン
家族に引き継がれたマルセルの想い
マルセルが亡くなった後は、妻のマリーが中心となり息子マチューら子
供達と共にワイン造りを行っている。『自然派ワインの父』と称されたマ
ルセル・ラピエール。飲めば皆が感じるであろうがそのワインには無理が
ない。作為がない。そして誰にとっても難しくない。単純な美味しさ、華
やかさが鼻腔から口中からストレートに感じられる。果実の詰まったよう
な“濃厚さ”を感
じさせながらも、
どこか“水”のよ
うに溶け込んで
いってしまう“楽
さ”がある。そし
て飲み終えた
後にはこのワイ
ンでしか感じ得
ない満足感で
満たされること
となる。カンボン
に育つ葡萄、ス
トレスのない醸造、そしてこの地に育ったヴィニュロン、全てが揃ってテ
ロワールなのかもしれない。マルセルの思いは残された家族によって確
実に受け継がれている。
AOC
Beaujolais
ヴィンテージ 色
2010
赤
サイズ
750ml
参考上代
メモ
2,800
在庫
◎
畑では、化学肥料や除草剤・殺虫剤を一切に使わずに葡萄を栽培。厳しい選果を行いながら収穫した葡萄は、天然酵母のみで発酵させる。樹脂タンクの発酵槽でセミ・マセラシオン・カルボニックによる発酵。ピジャージュ
は年によるが、2009年は実施していない。タンクでの発酵の後は大樽に移し残糖分の発酵を続ける。大樽による熟成は発酵期間も含めて約8ヶ月。
Rose
69P67 Beaujolais
ボジョレー・ロゼ
Beaujolais
2011
ロゼ
750ml
2,500
◎
セニエ方式によって作られるロゼ。畑では、化学肥料や除草剤・殺虫剤を一切に使わずに葡萄を栽培。厳しい選果を行いながら収穫した葡萄は、天然酵母のみで発酵させる。発酵が始まり2日目頃に美しいロゼ色になっ
た時点で、木樽の発酵槽から果汁の一部を抜き出した後、発酵を続ける。やや深めの色合いのロゼ。イチゴの様なピュアな赤い果実の香り。爽やかなミネラルと共にグリセリンから来る僅かな甘味が感じられる。和食、特に
お寿司などとも相性の良いロゼ。
"Le Cambon"
69H02 Beaujolais
ボジョレー・ル・カンボン
Beaujolais
2009
赤
750ml
3,800 1914年植樹の古樹
○
シャトー・カンボンで良い年のみに造られるキュヴェ。”Grille-Midi”と呼ばれる、特別区画の葡萄を使用。この区画には1914年に植えられた古樹も多く含まれ、凝縮した糖度の高い葡萄が出来る。畑では、化学肥料や除草
剤・殺虫剤を一切に使わずに葡萄を栽培。厳しい選果を行いながら収穫した葡萄は、天然酵母のみで発酵させる。樹脂タンクの発酵槽でセミ・マセラシオン・カルボニックによる発酵。ピジャージュは年によるが、2008・
2009年は実施していない。タンクでの発酵の後は大樽に移し残糖分の発酵を続ける。大樽による熟成は発酵期間も含めて約14ヶ月。
TOP
Bourgogne
Georges Descombes
Beaujolais
| 29
ジョルジュ・デコンブ
自然な造りから新しいガメイの味わいを追求する
「マルセルのワインに衝撃を受けた」
ジョルジュ・デコンブはワイン醸造学校を卒業後、ワインの瓶詰め会社
で働いていた。ボジョレーの大御所マルセル・ラピエールのワインを瓶
詰めした際、「私が造りたいのはこういうワインだ!!」と、そのワインの
質の高さに衝撃を受けた。それからはマルセルの元へ足繁く通い、す
ぐ側でワイン造りを学ぶと共に、自らも家族から譲り受けた畑でワインを
造り始めた。
モルゴンで最も標高の高い畑
師匠マルセルと同じモルゴン村
の中でも最も標高の高い 400
メートルの冷涼な丘にある畑を
所有している。一部には祖父の
代に植えられた葡萄樹は樹齢
100 年以上のものもあり、高台
ならではの昼夜の気温差でゆ
っくりと葡萄が熟していく。また、
砂利や砂が混じる花崗岩の土
壌の痩せた土地で、除草剤を
撒かなくても雑草が生えにくい
のだと言う。手摘みで収穫を行
った後は、二酸化炭素の注入
を行わずに密閉タンクの中に
自然発生した二酸化炭素のみ
を閉じ込めて行うセミ・マセラシ
オン・カルボニック法にて醸造。発酵時は天然酵母のみを使用してい
る。また発酵・熟成時には亜硫酸は一切添加せず、瓶詰め前に僅か
に加えるのみ。「輸送や保存コンディションの影響を考えて僅かに加え
ているが、可能ならば喜んで亜硫酸の添加を忘れてみたいものだ」とジ
ョルジュ。彼は自分では決して“自然派”とは名乗らない。「俺はただ当
たり前の事をしているだけだよ。地球を汚すような行為はしたくないし、
人の体に悪いような造りはしたくないだけさ」しかし、彼がいう“当たり前”
の自然な栽培を行う為には、通常の数倍のリスクと手間がかかってい
商品記号
Cuvee GiGi
69M42 Beaujolais
ボジョレー キュヴェ・ジジ
ワイン
るのだ。例えば天然酵
母の み で発 酵 を行う
為には化学薬品の使
用を 避け、 収 穫時に
は雑菌の繁殖源とな
る腐敗果を徹底的に
取り除かなくてはなら
な い。 様々な 作業に
お いて 、 通 常の 数 倍
の時間を掛けている。
しかし過酷な作業も彼
はそれが当然とばかりに“ヌヌス(熊ちゃん)”と呼ばれる大きな体で
黙々と進めていくのだ。
グルナッシュさえも彷彿させる力強いガメイ
彼の造るワインはしばしば“ボジョレーで最も力強いワイン”と言われる。
確かに口に含むとグルナッシュさえも彷彿させる豊富なタンニンと凝縮
感に驚く。しかしその奥にやや北向きで冷涼な斜面からの葡萄がもたら
す酸がフレッシュさを与え、彼のガメイ種のワインを奥深い味わいへと
高めている。いわゆるボジョレーを典型的な“軽い飲み口”のワインと思
いながら彼のワインを飲むと、誰
もがその力強さに驚く。以前には
彼のボジョレーが、“軽い飲み口”
のボジョレーを造る生産者からの
圧力によって、出荷直前に許可
がおりなかった事がある。その時
も彼は動じず、しかし許可が下り
るまでは決してその場を離れな
かったという。そんな彼のワインに
対する意思の強さと彼自身持つ
温厚さが、現れているワインであ
る。
AOC
Beaujolais
ヴィンテージ 色
2010
赤
サイズ
750ml
参考上代
2,300
メモ
在庫
◎
収穫後は徐梗せずに葡萄を0~5℃に冷却後、セミ・マセラシオン・カルボニックにて発酵。発酵には天然野生酵母のみを使用し自然発酵させる。発酵・熟成はセメント槽及びグラスファイバー槽を使用。醸造の期間中は
亜硫酸の添加は一切行なわず、瓶詰め前にのみ極小量を添加する。キュヴェになっている“GIGI(ジジ)”は、ジョルジュ・デコンブの最愛の妻ジズレーヌの愛称である。
69M41 Morgon
モルゴン
Morgon
2011
赤
750ml
2,800
◎
ヴィリエ・モルゴンの標高の高い(350~400m)小渓谷にある畑の完熟した葡萄を使用。除梗せずに葡萄を0℃~5℃に冷却後、セミマセラシオンカルボニックにて発酵。天然酵母のみ使用。セメント槽及びグラス・ファイ
バー槽で発酵・熟成。S02添加は瓶詰め前に極少量のみ。
V.V.
69M81 Morgon
モルゴン・ヴィエーニュ・ヴィーニュ
Morgon
2010
赤
750ml
3,900
○
ジョルジュの祖父が植樹した、ドメーヌで最も古い区画の葡萄を使用。除梗せずに葡萄を0℃~5℃に冷却後、セミマセラシオンカルボニックにて発酵。天然酵母のみ使用。セメント槽及びグラス・ファイバー槽で発酵後木
樽で8ヶ月の熟成。S02添加は瓶詰め前に極少量のみ。
69M82 Brouilly
ブルイィ
Morgon
2011
赤
750ml
2,800
◎
コート・ド・ブルイィの丘の麓の位地する畑の完熟した葡萄を使用。徐梗せずに葡萄を0~5℃に冷却後、セミ・マセラシオン・カルボニックにて発酵。天然野生酵母のみを使用し自然発酵させる。発酵・熟成はセメント槽及
びグラスファイバー槽を使用。醸造の期間中は亜硫酸の添加は一切行なわず、瓶詰め前にのみ極小量を添加する。
V.V.
69M83 Brouilly
ブルイィ・ヴィエーユ・ヴィーニュ
Morgon
2010
赤
750ml
3,900
○
コート・ド・ブルイィの丘を正面に臨む急斜面の区画。日照時間にも恵まれ、完熟した葡萄が育つ。徐梗せずに葡萄を0~5℃に冷却後、セミ・マセラシオン・カルボニックにて発酵。発酵には天然野生酵母のみを使用し自
然発酵させる。セメント槽及びグラスファイバー槽で発酵の後、木樽で約8ヶ月熟成。清澄・フィルター作業は行わない。醸造の期間中は亜硫酸の添加は一切行なわず、瓶詰め前にのみ極小量を添加する。
TOP
Côte du Rhône
Jean-Luc COLOMBO
Cornas
| 30
ジャン・リュック・コロンボ
現代の食に合うエレガントなコルナスの造り手
区画”Les Ruchets レ・リュッシュ“を購入。その後もAOCを代表する
コート・デュ・ロー 造り手として、良質のコルナスを造り続けている。娘のロールは長年の
ヌ の ネ ゴ シ ア ン 間に忘れられてしまった優良区画を地元の年配者の話を元に探し出
及 び ド メ ー ヌ 経 し、畑を復活させるプロジェクトに取り組んでいる。「両親も私もこのコル
営 者 と し て ジ ャ ナスに深い愛
ン・リュック・コロ 着がある。この
ンボは異色の経 地 は 内 陸 性
歴を持っている。 気候と地中海
元 々 南 仏 出 身 性気候がぶつ
で醸造を学んだ か る場所。 楢
ジャン・リュック・ やブナの木が
コロンボは同じく 生える一方で、
醸造家の妻アン ローズ・マリー
ヌと出会い結婚。 や タ イ ム 等 の
彼女の出身地であるコルナスの地に移り住むと共に1982年に二人で ハーブも自生
醸造コンサルタントのラボを開設し、コート・デュ・ローヌの造り手を中心 している。この
に醸造コンサルタントとして活躍する。その後は現在に至るまで延べ50 環境が複雑で
件以上のドメーヌの醸造コンサルタントとして働いているが、その中には 奥行きのあるワインを生みだす。この土地ならではの味わいを再興して
ドメーヌ・ジャナスなど有名ドメーヌも含まれている。1995年から本格 行きたい」畑ではリュット・レゾネを導入。コルナスの畑に囲まれた丘の
的にネゴシアンとドメーヌの活動を始める。ドメーヌとしては北ローヌと南 上で犬や猫ニワトリやロバといった多くの動物達と暮らす彼らにとっては
仏に畑を所有。ネゴシアンとしては自らが醸造コンサルタントとして働い 至極当然の事だと言う。またごく浅い表土の下の花崗岩は非常に脆く
ている繋がりから、関係生産者の優良畑のブドウを入手する事が出来 崩れやすい。土壌の流失を防ぐ為に細かい木片を畑に敷くなど、独自
ている。現在はジャン・リュックの出身である南仏でも葡萄栽培を行っ の手法も積極的に取り入れている。
ているが、生産本数が増えてもコロンボ夫婦を中心にファミリー経営を 食事と共に楽しめるワイン造りが重要
続けている。2010年からはボルドーとモンペリエ大学で醸造学を修業 彼らのワイン造りに対する理念のひとつに“食事と相性の良いワインを
した一人娘のロールもメゾンに参加。両親と共にコルナスの自社畑の 造る”という事がある。時にコート・デュ・ローヌのワインはアルコールの
開拓などに積極的に取り組んでいる。
高さとタンニンの強さで合わせる料理が難しいとも思われがちである。し
かしジャン・リュッ
AOCコルナスの再興を目指す
ク・コロンボのワイ
現在自社で所 有す
ンは常にエレガ
る畑は北ローヌに20
ントで焼けるよう
ha、ジャン・リュックの
なアルコールの
出身である南仏に4
高さは感じにくい。
0ha程。特に力を注
「我々にとって
いでいるのが本拠地
“食”はワイン造り
コルナスの畑である。
と同じ位大事な
コート・デュ・ローヌで
事。食事と一緒
最小のアペラシオン
に楽しめるワイン
で作付面積はわず
を造りたい。その
か120ha程。近隣
の ア ペラシ オン とは 為にはミネラル・アルコール・タンニンのバランス、そして糖分を残さな
異なり唯一シラーの い事が重要」近年の温暖化の影響、食の嗜好の変化等ワインを取り巻
みの使用が許されている。シラー種が生まれた土地とも言われ、この く環境は大きく変わっている。ワインと食を愛する彼らだからこそ、時代
品種の特徴である力強さの中にも洗練された酸とキメの細かいタンニ に合ったワインを造る事を重視している。「美味しい食事とワインを切り
ンを持つワインが生まれる。しかし花崗岩土壌の急斜面が複雑に入り 離す事できない。その土地を表現したワインであると共に今の時代の
組むこの地でのワイン造りは非常に困難で一時は作付面積が90ha以 食に合うワインを造っていきたい」
醸造コンサルタントからメゾン経営へ
下にまで減少した事もあった。ジャン・リュックは1982年に丘の中腹の
商品記号
ワイン
du Rhone Les Abeilles de Colombo Blanc
69N62 Cotes
コート・デュ・ローヌ・レ・ザベイユ・ド・コロンボ ブラン
AOC
Cotes du
Rhone
ヴィンテージ 色
2011
白
サイズ
750ml
参考上代
メモ
1,800
在庫
◎
クレレット80%、ルーサンヌ20%。粘土砂質。南ローヌのラストー、ヴァケラス、ケランヌ地区の畑が主体。クレレットはステンレスタンクにて10~12カ月熟成。ルーサンヌは木樽(2~5年)でシュール・リーにて6カ月の熟
成。
| 31
du Rhone Les Abeilles de Colombo Rouge
69N56 Cotes
コート・デュ・ローヌ・レ・ザベイユ・ド・コロンボ ルージュ
Cotes du
Rhone
2010
赤
750ml
1,800
◎
グルナッシュ60%、シラー30%、ムールヴェードル10%。粘土砂質。南ローヌのラストー、ヴァケラス、ケランヌ地区の畑が主体。除梗後発酵。ステンレスタンクにて12カ月熟成。
Collines de Laure Syrah
69N57 Les
レ・コリーヌ・ド・ロール シラー
Cotes du Rhone
2010
赤
750ml
2,000 コルナスの若木
◎
2011
白
750ml
6,000
○
シラー100%。北ローヌの若木の葡萄主体。手摘み収穫。適切な温度管理の元で発酵。7カ月熟成後に瓶詰め。
de Dieu
69N64 Condrieu Amour
コンドリュー アムール・ド・デュー
Condrieu
ヴィオニエ100%。花崗岩土壌の南向き斜面の楢の木に囲まれた区画。手摘み収穫。その後バトナージュを行いながら木樽(新樽15%含む2~4年の樽)にて10~12カ月熟成。
Hermitage Les Fees Brunes
69Q82 Crozes
クローズ・エルミタージュ・レ・フェ・ブリューヌ
Crozes
Hermitage
2010
赤
750ml
3,200
◎
シラーの古木100%。花崗岩土壌の斜面及び、ローヌ河の沖積土からなる段丘。除梗した後、適切な温度管理の下ステンレスタンクにて発酵。木樽(新樽15%含む1~4年の樽)にて18カ月熟成。
Les Terres Brulees
69S82 Cornas
コルナス・レ・テール・ブリュレ
Cornas
2010
赤
750ml
7,600
○
シラーの古木100%。花崗岩土壌の斜面。典型的なAOCコルナスの異なる20区画の葡萄をアッサンブラ^ジュ。手摘み収穫。除梗後適切な温度管理の元で3週間発酵。木樽(新樽15%含む1~4年の樽)にて18カ月
熟成。
Les Ruchets
69N59 Cornas
コルナス・レ・ルシェ
Cornas
2008
赤
750ml
7,800 樹齢90年の古樹
△
シラー100%。樹齢90年を含む古木。南東向きの単一区画。花崗岩土壌。表土の流出を防ぐ為及び自然農法の一貫として、細かく砕いた木片で地面を覆っている。手摘み収穫。除梗後適切な温度管理の元で1カ月
発酵。木樽(新樽を3分の1含む1~3年の樽)にて20~24カ月熟成。
Peray La Belle de Mai
69N63 Saint
サン・ペレ・ラ・ベル・ド・メ
Saint Peray
2010
白
750ml
3,600
○
ルーサンヌ60%、マルサンヌ40%。黄色泥土に覆われた土壌。木樽にてゆっくりと発酵。その後木樽(新樽15%含む2~4年の樽)にて12~16カ月熟成。初めの1カ月はバトナージュを行う。
La Violette
69N65 Viognier
ヴィオニエ・ラ・ヴィオレット
IGP d'OC
2011
白
750ml
2,000
◎
赤
750ml
2,000
◎
ヴィオニエ100%。ラングドックの粘土石灰質土壌。適切な温度管理の元で発酵を行った後8~10カ月熟成(5%は木樽)
La Viollette
69N61 Syrah
シラー ラ・ヴィオレット
IGP d'OC
2010
シラー100%。ラングドックの粘土石灰質土壌。適切な温度管理の元で発酵を行ったコンクリートタンクにて10~12カ月熟成。
TOP
Côte du Rhône
Jean-Michel Stéphan
Côte-Rôtie
ジャン・ミッシェル・ステファン
| 32
コート・ロティの元来の味わいを表現する
パカレと共にジュール・ショヴェの影響を受ける
コート・デュ・ローヌ最北の産
地コート・ロティはリヨンから
車で20分程。ローヌ河の西
側沿って見上げると首が痛く
なる様な40℃の急斜面に
葡萄畑が続く場所である。コ
ート・ロティには著名な2つの
丘”コート・ブロンド“と”コート・
ブリュンヌ“があるが、ジャ
ン・ミッシェル・ステファンは
両方に畑を所有する。その
控えめな人柄と同様に彼の
醸造所は非常に目立たない。
知らない人は見落としてしま
いそうな小さな看板が掲げ
られた醸造所は、元は果樹
栽培を行っていた父親が収
穫した果物の保管庫として使っていた場所だ。ボジョレーの醸造学校
を卒業したジャン・ミッシェルが家に戻ったのは1991年。生物学と農
学を元にこの地でワイン造りに挑戦している。ラピエール一家やフィリッ
プ・パカレとも親交が深く、皆共にジュール・ショヴェの影響を強く受けて
いる。急斜面での作業は一部馬による作業を行う他は、殆どを手作業
で行う。化学薬品は一切使わず、必要な場合はボルドー液と硫黄のみ
使用。醸造は228L の木樽を使用するが、SO2は添加していない。
コート・ロティのシラーの元祖“Serine(スリーヌ)種”
コート・ロティではシラー種に20%までヴィオニエを混ぜる事が許され
ている。ジャン・ミッシェルが拘るのはこの地域で”Serine(スリーヌ)“と
呼ばれるシラー品種だ。80年以前はコート・ロティにはわずか70ha程
しか葡萄畑が無かった。その後この土地のワイン品質の高さが脚光を
浴びた途端に、瞬く間に葡萄畑は200haにまで拡大。その際に多くの
クローン・シラーが植えられたが、殆どが南ローヌのシラー種に由来す
るクローンであった。対して本来この土地に元々植えられていたシラー
種は”スリーヌ“と呼ばれ、クローン・シラーに比べて収量は落ちるもの
の、より繊細で香り豊かな葡萄に仕上がる。ジャン・ミッシェルはこのス
リーヌに拘りを持ち、キュヴェ”コート・デュ・テュパン“はスリーヌ100%
商品記号
ワイン
Rotie
69N01 Cote
コート・ロティ
で仕上げている。現在は畑をメタイヤージュしているが、新しく植樹する
際はボジョレーの
苗木屋から購入
するマサルセレ
クションによるス
リーヌ種のみを
植えている。「ス
リーヌはこの土地
のテロワールを
表現するには不
可欠。 この品種
を絶やしてはい
けない」
出荷は冬と春しか行わない
「私のワインは非常に繊細だ。品質を保つ為に5月から11月までの出
荷は、全て断っているよ」過去に依頼があり夏場に低温カーでの出荷
を受け入れた所、ワインを引き取りに来たトラックからはその前の積荷
の魚の匂いがしたそう。怒ったジャン・ミッシェルは、ワインは渡さずにト
ラックを突き返した事があったという。醸造の過程においてSO2を使わ
ない彼のワイ
ンは時折還元
的な状態が
表れる事があ
る。「状態によ
っては私のワ
インはカラフェ
して貰いたい」
確かにコート・
ロティの中に
おいて彼のワ
インは特殊と
言われる事も多い。しかし80年代以降コート・ロティの味わいが画一化
して行く中で、エレガントで果実味豊かな彼のワインこそコート・ロティの
本来のシラーを表している。
AOC
Cote Rotie
ヴィンテージ 色
2010
赤
サイズ
参考上代
メモ
在庫
750ml
7,800
◎
11,000
○
コート・ロティの異なる6区画の葡萄を使用。228Lのアリエール産の木樽にて12カ月の熟成。シラー(クローン)90%、ヴィオニエ(マサル・セレクション)10%
Rotie Coteau de Bassenon
69M98 Cote
コート・ロティ コトー・ド・バスノン
Cote Rotie
2007
赤
750ml
コンドリューに近い1.3haのコトー・ド・バスノン区画。黒雲母を含む片岩と花崗岩を多く含む土壌。スリーヌ60%、シラー40%に少量のヴィオニエをアッサンブラージュしている。16か月木樽にて熟成。濾過及びSO2の添加
は行わない。
Rotie Coteau de Tupin
69M99 Cote
コート・ロティ コトー・ド・テュパン
Cote Rotie
2008
赤
750ml
11,000
土着シラー種100%
○
醸造所の裏手の急斜面に広がる2haのコトー・ド・テュパン区画。片麻岩を多く含む。収量は15-20hl/haと非常に低い。スリーヌ100%。36カ月木樽にて熟成。濾過及びSO2の添加は行わない。師匠であるジュール・ショ
ヴェの考えに基づいて造ったキュヴェ。
TOP
Languedoc
Chateau de Cazeneuve
Pic Saint Loup
シャトー・ド・カズヌーヴ
| 33
南仏品種で造られる長熟エレガントワイン
ラングドックで最も北に位置する産地
「AOCラングドックの中
でも、ここは独自のテロ
ワールがある。異なる
土壌がモザイクの様に
広がりワインに複雑な
アロマを与える。そして
何より異なるのは気候
的特徴だ」地中海に沿
って広がるワイン産地
ラングドックの中で、ピ
ク・サン・ルーはもっとも
北に位地する。ラングドックのドメーヌのあるロレ村を含む13のコミュー
ンから成り、ここで造られたワインはAOCコトー・デュ・ラングドックの表
示に加えて“ピック・サン・ルー”というコミューン名を表示する事が出来
る。ピック・サン・ルーの年間平均気温はラングドック全体から比べ非常
に低く、年間降水量は約1200ml。これは30キロ程南のモンペリエに
比べて約2倍となり、乾燥したこのエリアの中では非常に珍しく、昼夜の
気温差も含めて葡萄栽培に適した土地だ。当主のアンドレ・レナルトが
このドメーヌを手に入れたのは1987年。当時このドメーヌは所有者達
による畑の分割によって、ほぼ見捨てられた状態であった。そこから15
年以上の月日をかけて葡萄樹の植え替えや醸造所の整備を進めた。
シャトー・ド・カズヌーヴのワインを飲んで驚くのは、何よりもそのエレガン
トさである。一般的なラングドックワインで想像されるアルコールの高さ
が全面に出たワインでは無く、キメの細かいタンニンとワインに芯を与え
る酸が特徴的だ。「ラングドックで最も恵まれたこのテロワールを表現し
たワインを造る」
らかい石灰岩に泥灰が混ざる土壌。冷涼な気候と土壌性質から葡萄
はゆっくりと熟す。比べて上部は小石の多く混ざる固い粘土石灰岩土
壌でブドウは先に熟して収穫を迎える。この2つの異なる土壌と南仏系
品種の組み合わせか
ら、シャトー・ド・カズヌ
ーヴのワインは造られ
る。(赤系品種シラー、
ムールヴェードル、グ
ルナッシュ・ブラン、
サンソー、カリニャン
白系品種ルーサンヌ、
マルサンヌ、グルナッ
シュ・ブラン、ヴィオニ
エ、ロール、ミュスカ)。
「葡萄畑で必要な作業は時間と手間を掛けても徹底的に行う。そして
醸造中は出来る限り手を加えない様にしている」
長期熟成可能なラングドックワイン
「我々フランス人も含めて、ラングドックワインは早飲みのテーブルワイ
ンと思っている人ばかりだ。きちんと造られたピック・サン・ルーのワイン
は安心して8~10 年の長期熟成が可能」シャトー・ド・カズヌーヴの熟
成したキュヴェからは角のとれた滑らかなタンニンと驚くほどの余韻を
感じる事が出来る。今
までのラングドックワイ
ンの印象を覆す、まさ
にエレガントなワイン。
ロレ村の村長も務める
アンドレは、今後近隣
の生産者とグループ
南仏系品種を2つの異なる土壌で仕上げる
を造り、北ラングドック
シャトー・ド・カズヌーヴは現在30haを所有。更に近年隣のコミューンに
ワインの品質向上と周
息子のクァンタンが10haを取得。現在は親子で一緒にワイン造りを行
知を目指していく。
っている。南及び南東向きの畑は標高100m~400mの斜面に点在。
周辺の畑では管理し易いゴブレ仕立てを導入する造り手がいる中でも、
全ての畑でパリサージュを行っている。斜面の下部と醸造所周辺は柔
商品記号
ワイン
AOC
ヴィンテージ 色
サイズ
Coteaux du
2010 白 750ml
Languedoc
粘土石灰質土壌。ルーサンヌ40%グルナッシュ・ブラン30%ヴィオニエ14%ロール8%ミュスカ8%。バトナージュをしながら木樽による熟成。
Blanc
69M76 Cazeneuve
カズヌーヴ・ブラン
Carline Rouge
69M77 カルリーヌ・ルージュ
Pic-SaintLoup
2010
赤
750ml
参考上代
メモ
在庫
3,200
◎
2,400
◎
シラー40%サンソー40%グルナッシュ・ブラン15%。ステンレスタンクによる熟成。
Pic-Saint2009 赤 750ml
3,000
Loup
シラー45%グルナッシュ25%サンソー20%カリニャン10%。 粘土石灰土壌及び粘土泥灰土壌。長めのマセラシオンの後、ステンレスタンク及び大樽にて熟成を行う。
◎
Pic-Saint2005 赤 750ml
Loup
シラー80%(樹齢25年以上)グルナッシュ20%。粘土石灰質土壌。30日間のマセラシオンの後18カ月バリック樽にて熟成。新樽比率20%。
3,900
○
5,800
○
Calcaires
69M78 Cazeneuve
カズヌーヴ・カルケール
Roc Des Mates
69M79 Cazeneuve
カズヌーヴ・ロック・デ・マット
Le Sang Du Calvaire
69M80 Cazeneuve
カズヌーヴ・ル・サン・ドゥ・カルヴェール
95%ムールヴェードル。5%シラー。30日間のマセラシオンの後24カ月バリック樽にて熟成。
Pic-SaintLoup
2008
赤
750ml
TOP
Roussillon
Mas Amiel
Maury
マス・アミエル
| 34
ヴァン・ドゥー・ナチュレルの代表生産者
ボンボンヌで造られる天然甘口ワイン
になった。この地の気候、地形、
土壌など全ての要素が揃う事で
出来る独自のワインを世界にも広
めたい」オリヴィエはモーリィ造りに
情熱を傾ける。モーリィのキュヴェ
“10アン・ダージュ”“15アン・ダ
ージュ”は、屋外に設置されたボ
ンボンヌと呼ばれるガラス製の丸
いボトルで造られる。ボンボンヌで
1年の熟成を行った後に、350ヘ
クト・リットル(35,000リットル)の
大樽で9年及び14年の熟成。こう
する事で果実に由来するアロマがモーリィ特有のドライフルーツやナッ
ツ香へゆっくりと変化していくと言う。マス・アミエル独自のキュヴェだ。
この造り手の代名詞である
モーリィはミュタージュとい
う技法によって造られる天
然甘口ワイン。グルナッシ
ュ・ノワールを75%使用す
る事が義務付けられている。
潜在糖度が15%以上の
葡萄を使い発酵途中で葡
萄を原料としたアルコール
を加え発酵を強制的に停止させる。これによって葡萄本来の糖分が
残る甘口ワインに仕上がる。「1936年にこの地で甘口ワインのAOCが
定められてからモーリィはフランスを代表するヴァン・ドゥー・ナチュレル
モーリィでは恒久的な問題として畑での水不足が挙げられる。オリヴィ
エは葡萄畑の改良に積極的に取り組みこの問題に取り組んでいる。
「生きた土壌を造る事で畑が水分を保持する力を引き出したい。その
為にコンポストを畑に撒いたり、畑の間に休耕地をつくり土地のバランス
を整えている。馬での耕作も積極的に進めているよ」また近年ではグル
ナッシュ・ノワールを主体とした辛口スティル・ワインにも力を入れてい
る。「現在は辛口ワインにはAOCモーリィとつける事が出来ずAOCコー
ト・ド・ルーションになってしまう。我々の辛口ワインはこのテロワールの
個性をしっかりと反映している。今後はAOCモーリィと付ける事が出来
るよう働きかけているよ」歴史の長い造り手だが、甘口・辛口ワイン共に
今後の更なる品質の向上が期待出来る。
グルナッシュ・ノワールの最適地AOCモーリィ
ヴァン・ドゥー・ナチュレルの代表産地としてしられるAOCモーリィ。地
中海とピレネー山脈に挟まれたアペラシオンだ。マス・アミエルはフィロ
キセラの前の1816年からこの地でワイン造りを行っている。1999年
からボルドーにもシャトーを所有するオリヴィエ・デュセルが所有してい
る。地中海気候のこの地は“トラモンターヌ”と呼ばれる強風が一年を
通して吹き冬は温暖で夏は非常に暑く年間260日以上の晴天に恵ま
れる乾いた土地である。吹きさらす風と年間降水量の少なさから非常
に痩せた畑は2つの土壌が露出している。白亜紀セノマニアンの黒色
片岩を含む土壌と白亜紀のアルビアンの黒色泥土を含む土壌だ。こ
の地の主要品種はグルナッシュ・ノワール。地中海沿岸の痩せたガリ
ーグ(石灰質の荒れ地)の地に適合する品種だと言う。特に黒色片岩
を多く含む丘の中腹及び下部に植えられている。
商品記号
Blanc
69Q12 Plaisir
プレジール・ブラン
ワイン
辛口ワインのAOC認定を目指す
AOC
Cotes du
Roussillon
ヴィンテージ 色
2011
白
サイズ
750ml
参考上代
メモ
2,800
在庫
◎
グルナッシュ・ブラン、マカブー、ルーサンヌ、マルサンヌ。片岩の南西向き斜面。除梗せずにプレス。ステンレスタンク及び228Lの木樽にて発酵の後、シュー・ル・リーで熟成。
Rouge
69Q13 Plaisir
プレジール・ルージュ
Cotes du
Roussillon
2011
赤
750ml
2,800
◎
グルナッシュ・ノワール80%、シラー20%。片岩の南向き及び北向き斜面。畑にはコンポストを撒いている。手摘み収穫。84hlのコンクリートタンクにて発酵、8~12日間のマセラシオン。マロラクティック発酵。
Rose
69Q14 Plaisir
プレジール・ロゼ
Cotes du
Roussillon
2011
ロゼ
750ml
2,600
◎
グルナッシュ・ノワール50%、シラー25%、カリニャン20%、ムールヴェードル5%。片岩の南向き及び北向き斜面。手摘み収穫後2回の選果を行う。セニエ方式。
69Q15 Muscat
ミュスカ
Muscat de
Rivesaltes
2010
甘
750ml
3,400
○
ミュスカ・プティ・グラン80%、ミュスカ・ダレキサンドリー20%。PHが高く石の多く混ざる片岩の南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。ステンレスタンクにてアルコール発酵中にミュタージュを行う。
69Q16 VINTAGE
ヴィンテージ
Maury
2010
甘
750ml
3,800
○
グルナッシュ・ノワール100%。PHが高く石の多く混ざる片岩の南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。ステンレスタンクにてアルコール発酵中にミュタージュを行う。捕酒せずに10カ月熟成。
ans d'Age
69Q17 10
10アン・ダージュ
Maury
NV
甘
750ml
4,800 ボンボンヌ熟成
○
グルナッシュ・ノワール90%。マカブー5%。カリニャン5%。片岩・黒色泥土の混ざる南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。アルコール発酵中にミュタージュを行う。捕酒せずに10カ月熟成。屋外のガラス製容器にて12
カ月の熟成、350HLの大樽にて9年熟成。
d'Age
69Q18 15ans
15アン・ダージュ
Maury
NV
甘
750ml
6,000 ボンボンヌ熟成
○
グルナッシュ・ノワール90%。マカブー5%。カリニャン5%。片岩・黒色泥土の混ざる南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。アルコール発酵中にミュタージュを行う。捕酒せずに10カ月熟成。屋外のガラス製容器にて12
カ月の熟成、350HLの大樽にて14年熟成。
69S96 MAURY Millesime
モーリィ・ミレジム
Maury
NV
甘
750ml
15,800 ボンボンヌ熟成
○
グルナッシュ・ノワール90%。マカブー5%。カリニャン5%。片岩・黒色泥土の混ざる南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。アルコール発酵中にミュタージュを行う。捕酒せずに10カ月熟成。屋外のガラス製容器にて12
カ月の熟成、350HLの大樽にて熟成。
TOP
Provence
Château Léoube
Borme-Les-Mimosas, France
シャトー・レウーブ
| 35
南仏の自然の恩恵をワインに表現する
ドメーヌ・オットの元所有者が造るプロヴァンス・ワイン
年間を通して欧州
人を魅了する南
仏プロヴァンス。シ
ャトー・レウーブの
英人所有者バン
フォード家も当初
はバカンス用の別
荘を建てる目的で
古いシャトーと20
ヘクタール程の葡
萄畑のついたこの
土地を購入した。
その後に自身もイギリスで25年前からオーガニック農園とショップを経
営する経験からこの地での葡萄栽培のポテンシャルの高さに気付き、
敷地内で自然な農法によるワイン造りを決意。荒れ放題だった葡萄畑
の植え替えと整備を初めた。ワイン造りに関しては素人であった彼が初
めに相談をしたのがすぐ隣のル・クロ・ミレイユを所有するドメーヌ・オット
のジャン・ジャック・オットだった。その後ジャン・ジャック・オットは2000
年に所有するドメーヌ・オットを売却。同時に息子のロマンと共にシャト
ー・レウーブの醸造を担当するようになった。現在でもこの2人が醸造
責任者を担当し、シャトー・レウーブのワインは飛躍的に品質を向上さ
せている。
海抜1mの地中海に面した葡萄畑
シャトー・レウーブは地中
海に面した560haの敷地
を所有している。葡萄畑
は65ha程のみでそれ以
外は若干のオリーブ畑が
ある他は手つかずの自然
が広がっている。夏は非
常に暑く乾燥した土地だ
が、夜の湿った海風が葡
萄樹を冷やし、背後にそ
びえる丘陵がミストラルか
ら畑を守る。南仏での葡萄栽培には理想的な環境だ。この地では既に
商品記号
de Chateau Leoube
69Q08 Blanc
ブラン・ド・シャトー・レウーブ
ワイン
紀元前2世紀からローマ人がワイン造りを行っていたという。海岸線ま
で数10メートルという海抜1m程の平地から丘の中腹の斜面まで葡萄
畑は敷地内に点在している。敷地内には砂・粘土・結晶片岩など異な
る地層が露出している。この土壌の複雑さがシャトー・レウーブのワイン
に他のプロヴァンス・ワインと異なる複雑さを与えている。葡萄を植樹す
る際には地質調査を徹底的に最も適した品種を選択している。丘側に
は結晶片岩と粘土を含む土壌、海岸線近くは砂と粘土を多く含む土
壌がある。特に丘側に多い結晶片岩土壌は日差しに反射するとキラキ
ラと輝いて見える程の雲母と大理石を含みミネラルが豊富な土壌だ。
ここには主にグルナッシュが多く植えられているが葡萄樹は地中のミネ
ラルを吸収しワインに力強さと繊細さを与える。また畑の周囲にはラベ
ンダーやタイムなど野生のハーブ類が自生しており、仕上がるワインの
アロマに特有の個性を与えている。
目指すのは風土と自然の法則を尊重したワイン
ジャン・ジャック・オットと息子のロマンが目指すのは“この地の風土と自
然の法則を尊重したワイン造り”。イギリスで長年自然農法の経験を積
んだオーナーと共にワイン造りを始めた事で自らがドメーヌ・オットを所
有していた時以上に自然に近い栽培・醸
造を行うようになった。畑ではビオロジック
農法を導入し、収穫は全て手摘み。天然
酵母のみで発酵を行う。異なる土壌が露
出しているシャトー・レウーブでは区画毎に
グルナッシュ、シラー、サンソー、ムールヴ
ェードル、ロール、セミヨン等最も適した品
種を植えているが、人為的な操作を避け
安定したワインを造る為にワインのタイプ毎
に全ての品種をアッサンブラージュした状
態でプレスを行う。代表キュヴェであるロゼ
は全房のままゆっくりと時間をかけてプレス
する事で、このテロワールに由来する複雑
なアロマと色調を引き出していく。「広大な
自然に囲まれたシャトー・レウーブはヨーロ
ッパ中で最も美しく恵まれていた場所。与
えられた自然の恵みを最大限表現したワ
インを造る」
AOC
Cotes de
Provance
ヴィンテージ 色
2011
白
サイズ
750ml
参考上代
メモ
3,200
在庫
○
ロール50%、セミヨン50%。手摘み収穫。プレス、低温浸漬を行った後ステンレスタンクにてアルコール発酵及びマロラクティック発酵を行う。天然酵母のみ使用。
de Chateau Leoube
69Q10 Rose
ロゼ・ド・シャトー・レウーブ
Cotes de
Provance
2011
ロゼ
750ml
2,800
◎
グルナッシュ40%、サンソー40%、シラー10%、ムールヴェードル10%。手摘み収穫。ゆっくりとプレスを行った後にステンレスタンクにてアルコール発酵及びマロラクティック発酵を行う。天然酵母のみ使用。
Secret de Leoube
69Q11 Rose
ロゼ・スクレ・ド・レウーブ
Cotes de
Provance
2011
ロゼ
750ml
3,800
○
グルナッシュ40%、サンソー40%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%。手摘み収穫。ゆっくりとプレスを行った後にステンレスタンクにてアルコール発酵及びマロラクティック発酵を行う。天然酵母のみ使用。
de Chateau Leoube
69Q09 Rouge
ルージュ・ド・シャトー・レウーブ
Cotes de
Provance
2010
赤
750ml
3,200
シラー60%、グルナッシュ20%、サンソー20%。手摘み収穫。ステンレスタンクにて発酵。その後コンクリートタンクにて最低でも9カ月の熟成。天然酵母のみ使用。
○
TOP
Bordeaux
Château le Puy
Cote de Francs
シャトー・ル・ピュイ
| 36
400年以上の間一度も農薬が使われていない畑
完璧な生態系が葡萄樹を守る
観光客で賑
わうサンテ
ミリオンの町
から、シャト
ー・ル・ピュ
イまでは車
で20分程。
しかし、そこ
はまるで嘘
のように、
静謐な空
気に包まれ
ている。メドック地区の豪華絢爛なシャトーとは異なるシンプルな 2 階
立ての醸造所の周囲には葡萄畑と森が続き、周囲の道の車通りはほ
とんど無い。「我々の敷地の中では、出来る限り生態系を整えるように
している。有機栽培を続ける為には、それが一番大切だ」現在シャト
ー・ル・ピュイの敷地は60ha あるが、葡萄を植えているのは38ha のみ。
残る敷地には森や沼が広がり、のんびりと馬や牛が草を食んでいる。
「葡萄畑の周囲の生態系を保つ事で、そこに住む動植物が自然と葡
萄を守ってくれる」例えば葡萄樹が蜘蛛に襲われそうになると、周囲の
環境より蜘蛛の天敵となる昆虫がやってきて、自然と退治してくれる。
だから、化学薬品を使用しなくても毎年良い葡萄を得る事が出来ると
いう。ある葡萄畑の隣には、わずかに畝の形が残る草の生えた場所が
ある。「数年前までは“エミリアン”用の葡萄樹を植えていた場所だ。で
も、あそこに
葡萄を植えた
事で敷地全
体の生態系
のバランスが
崩れてきた事
に気付き、去
年葡萄樹を
引き抜いたの
です。」フラッ
グ・シップとな
っているキュ
ヴェの葡萄畑を惜しげも無く引き抜いてしまう程、生態系を重視してい
る。「森も畑も動物も微生物も全てが生態系の一部で、我々のワインを
造るには欠かす事が出来ない」
微生物の唾液がテロワールの味を生む
「シャトー・ル・ピュイがテロワールの味わいを表す事が出来るのは、この
土中にいる微生物の唾液のお陰だ」葡萄樹の傍らの驚くほど柔らかい
土壌に立ちながらアモロー氏は語る。シャトー・ル・ピュイの畑には1立
方メートル当たり2億5千万匹の微生物が住み付いている。目には見え
ないが、まとめると150グラム程。微生物は葡萄の根に寄生して、樹
液の中の糖分を吸い上げる。その後彼らが吐き出す酸性の唾液が土
中のカルシウムを溶かす事で、土中にミネラルが豊かに含まれる様に
なる。このミネラルこそが、その土地ならではのテロワールを表す要素と
なるという。つまり土中のミネラルを葡萄樹が吸い上げる事は、テロワー
ルを葡萄に蓄える事になるのだ。その為には土中の微生物がかかせ
ない。一度で
も除草剤や化
学薬品を使っ
てしまうと、土
中の微生物は
激減してしまう。
必然的にテロ
ワールを表し
たワインは造
れなくなるとい
う事だ。「最近
では除草剤や
化学薬品を大量に使っている造り手達でも、皆が自分のワインはテロワ
ールを表現していると主張するが、それは我々の理論では不可能だ。
我々が400年以上も有機栽培にこだわっているのはテロワールの味わ
いを表現し続ける為なのだ」
19 世紀より亜硫酸の使用を疑問視していた
『私たちのワイン造りは家族の歴史だ。』と13代目の現当主ジャン・ピエ
ール・アモロー氏。9代目当主は1868年の時点で既に酸化防止剤の
使用に疑問を持ち始める。その後10代目当主はより滑らかでアロマテ
ィックな果汁を得る為に100%除梗を実施、11代目は発酵中に果帽
を十分に浸漬する為に独自の方法を考案した。またワインに余計な樽
の要素を残さない為、全て
の樽3年から15年の古樽
を使用。醸造過程において、
補糖、人口酵母の添加、
濾過・清澄は一切行わない
という徹底した姿勢を貫い
ている。ジャン・ピエール氏
曰く、全ては『純粋にテロワ
ールを表現する為』に一家
のこだわりが代々受け継が
れているのだ。1994年ヴィ
ンテージからはジャン・ピエ
ール氏が息子のパスカル
氏と共にSO2無添加のキ
ュヴェ”バルテルミ”と”マリ
ー・セシル“を造っている。”
バルテルミ“は、最初に酸
化防止剤の使用を自問した9代目の名にちなんでいる赤ワインだ。”マ
リー・セシル“はセミヨン100%で、収穫後は古樽で発酵及び熟成を行
い、”バルテルミ“と同じくSO2を一切使わずに仕上げている。また、”エ
ミリアン“に使われる酸化防止剤の量も極めて僅かである。発酵及び
瓶詰め時にはSO2を一切添加せず、樽熟成の際のみボンド・アセプテ
ィック(Bonde Asceptique、液体硫黄を入れ樽口に取り付ける栓)を使
用し気化させた硫黄を樽内でごく微量ワインの表面に触れさせる方法
をとっている。また、どのキュヴェも瓶詰は月の動きに注意し、満月から
徐々に欠けていく間に行われ瓶詰め時には最上級のコルクを使用し、
手作業でロウ付けされる。現在、ジャン・ピエールとパスカルは、このシ
ャトー・ル・ピュイの地を独立したAOCとしての認可を受けるべく動き始
めている。もし、認可された場合には、ボルドー唯一のモノポールとなる。
商品記号
ワイン
Le Puy Duc des Nauves
69K49 Ch
シャトー・ル・ピュイ・デュック・デ・ノーヴ
AOC
Côtes de
Bordeaux
ヴィンテージ 色
2010
赤
サイズ
750ml
参考上代
メモ
3,000 ル・ピュイのセカンド・ワイン
在庫
◎
メルロー70%、カベルネ・フラン20%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%。シャトー・ル・ピュイの樹齢の若い葡萄を使用。ビオディミ。区画毎に分けて小容量のコンクリートタンクにて発酵・熟成。必要に応じてピジャージュ・及び
ルモンタージュを行う。清澄・濾過は行わない。SO2は熟成時に極微量のみ使用。手頃な価格でシャトー・ル・ピュイの品質の高さを感じられるキュヴェ。
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Le Puy Emilien
69F06 Ch
シャトー・ル・ピュイ・エミリアン
Côtes de
Francs
1994
赤
750ml
16,000
Le Puy Emilien
69F08 Ch
シャトー・ル・ピュイ・エミリアン
Côtes de
Francs
1996
赤
750ml
18,000
Le Puy Emilien
69F09 Ch
シャトー・ル・ピュイ・エミリアン
Côtes de
Francs
1998
赤
750ml
16,000
Le Puy Emilien
69S31 Ch
シャトー・ル・ピュイ・エミリアン
Côtes de
Francs
2004
赤
750ml
6,800
Le Puy Emilien
69F11 Ch
シャトー・ル・ピュイ・エミリアン
Côtes de
Francs
2006
赤
750ml
5,800 再入港・価格改定
Le Puy Emilien
69F12 Ch
シャトー・ル・ピュイ・エミリアン
Côtes de
Francs
2007
赤
750ml
5,400 再入港・価格改定
Le Puy Emilien
69M14 Ch
シャトー・ル・ピュイ・エミリアン
Côtes de
Francs
2008
赤
750ml
5,200
△
△
△
◎
◎
◎
◎
メルロー85%、カベルネ・ソーヴィニヨン14%、カルムネール1%。ビオディナミ。100%除梗。コンクリート槽で2~4週間程天然酵母による発酵の後、澱引きせずに大樽で12カ月の熟成をした後250Lの木樽で更に12カ
月の熟成を行う。清澄・濾過は行わずSO2は大樽での熟成時にのみ極少量を加える。
Le Puy Barthelemy
69F13 Ch
シャトー・ル・ピュイ・バルテルミ
Côtes de
Francs
2005
赤
750ml
17,000
Le Puy Barthelemy
69F14 Ch
シャトー・ル・ピュイ・バルテルミ
Côtes de
Francs
2006
赤
750ml
14,000 亜硫酸完全無添加
○
○
メルロー85%、カベルネ・ソーヴィニヨン14%、カルムネール1%。ビオディナミ。所有区画の中でも”レ・ロック”と呼ばれる特別区画の葡萄を使用。コンクリート槽で2~4週間程天然酵母による発酵の後、澱引きせずに20
0~250Lの木樽で24カ月の熟成を行う。その間は月の動きに合わせて週に2回のバトナージュを行う。SO2は瓶詰め前も含めて一切添加しない。
Le Puy Marie-Cecile
69H33 Ch
シャトー・ル・ピュイ・マリーセシル
Côtes de
Francs
2009
白
750ml
6,500 亜硫酸完全無添加
○
セミヨン100%。ビオディナミ。100%除梗。圧搾後は木樽で天然酵母のみで発酵。発酵後はそのまま澱引きせずに6カ月熟成。清澄・濾過は行わず月の動きに合わせて瓶詰めする。SO2は一切添加しない。
Le Puy Rose Marie
69P62 Ch
シャトー・ル・ピュイ・ローズマリー
Vin de Pays
2011
ロゼ
750ml
7,800 初リリースのロゼ
初ヴィンテージ。メルロー100%(年毎に最適のセパージュを選ぶ)ビオディナミ。セニエ方式によって造られるロゼ。発酵は木樽の中で6~10カ月かけて行われる。SO2は瓶詰め前も含めて一切添加しない。
○
TOP
Bordeaux
Terra Vert Bordeaux Selection
テラヴェール・ボルドー・セレクション
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テロワールの個性、生産者の情熱、熟成の醍醐味を味わう
シャトー・ラトゥールやシャトー・ラフィット・ロートシルトは確かに魅力的なワインである。しかしそれは様々な情報、評価によって、言わば頭で理解し
ている限りの魅力ではないだろうか。実際ラトゥールやラフィットは素晴らしいワインであることは揺ぎ無い事実であろう。しかし最近の価格ははたし
て適正と言えるのか。ワインの質が価格に比例することはある程度認めなければならないだろうが、現在のトップシャトーの価格がはたしてそのま
ま品質に見合うものかどうかの判断は難しい。ラトゥールやラフィットは少々極端な例だがテラヴェールボルドーセレクションではそういった高額銘
柄とは全く異なる分野の、品質を追求した明確なコンセプトに基づいた銘柄を取り揃えたラインナップとなっている。
① テロワールの個性を引き出したワイン
ボルドーワインは他の産地のものとは異なり緻密な理論の積み重ねの末に出来上がる、言わば完成されたものである。それゆえにテロワールや生
産者の感性を表現することが難しい。しかし完成されたものをわざわざ壊して個性的と表現するのは更に邪道ではある。ここにリストアップされる
銘柄はあくまでもテロワールの個性に忠実に自然なワイン造りを目指したもの。葡萄は無農薬、または減農薬で栽培され、自然酵母での発酵を
基本としたワイン造りによりその土地本来の個性を生かすという信念に基づいている。
② 健全に熟したワイン
今やカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローは世界中どこでも作られる品種となった。しかしボルドーワインがその頂点に君臨し続ける理由は一部のト
ップシャトーがボルドーブランドを牽引している事実もあるがやはり他の産地では難しい熟成の醍醐味を味わえるからではないだろうか。ボルドーの
土壌が育むカベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどのポテンシャルは健全に熟成してこそボルドーワインの奥深さ、迫力を発揮できる。ここにリスト
アップされたバックヴィンテージは生産者の元でゆっくりと熟成を重ね今まさに飲み頃を向かえた銘柄である。
③ 適正な価格
ワインをより美味しく造るという観点において設備投資や規模の違いこそあれ、ワイン造りの本質に大きな違いはなく、むしろ無駄な費用を全て削
ぎ落としたこれらの生産者こそ真の優良生産者と言える。彼らの造るワインはワイン消費の土台を支え、しばし飲み手に発掘する喜びを与えてい
る。今は人気プティ・シャトーとなった銘柄も数年前までは殆ど知られていなかった。そんな例が最も多いのもボルドーという特別な産地だから。こ
こにリストアップされた銘柄はそんな可能性も秘めている。
Lamouroux(ラムルー)
シャトー・ローザン・セグラのもう一つのセカンドワイン
現在ボルドーの殆どの格付けシャトーはセカンドワインを生産し、グランヴァンと同様の経路で市場に流通している中、シャト
ー・ローザン・セグラのセカンドワインは独自の戦略のもとに展開している。一般的にシャトー・ローザン・セグラのセカンドワイ
ンはセグラとして知られ、これは日本市場で一社のみが独占販売し、他国でも一つの市場に対して一社がセグラの販売権
を所有する。ところがこのセカンドワインには実はもう一つの”顔”が存在する。テラヴェールがやはり独占的に輸入販売する”
ラムルー”である。サードワインやジェネリックワインならともかく、これほど有名なシャトーのセカンドワインがこのような方法取
り扱われるのは極めて珍しく、今後のセカンドワインの流通に影響を与えることがあるかもしれない。しかも二つは同じワイン
でありながら価格差があり、ラムルーは後発ゆえに価格においてアドバンテージを与えている。この戦略により市場はある程
度特定されるものの、その市場でのブランディングが可能となり長い目で見た場合、メリットも大きいと考えている。
グランヴァンを意識したワイン造り
醸造、栽培において明確な規定のないセカンドワインのアプローチはシャトーごとに異なる。例えばシャトー・ラトゥールのようにグランヴァンとは異
なる(セカンドワイン専用)畑を使う。シャトー・レオヴィル・ラス・カーズは区画自体がグランヴァンから離れており、醸造の始めの段階からグランヴ
ァンとは異なる工程で造られるセカンドワインもある。一方シャトー・ローザン・セグラは「グランヴァンをイメージできるように」と、一部の若木の区画
(樹齢を重ねればグランヴァンとなる)以外はグランヴァンと同区画の葡萄を使い、マセライオンの期間や、熟成期間などグランヴァンと同様の工
程を経て造られる。但し新樽の比率、最終的な葡萄品種比率はそれぞれ異なるが、これは区画ごとにある程度新樽の使用率を決めていること
と、ボトリング前のアッサンブラージュ時に最良の比率を優先するためだが、基本品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローの品種構成には
大きな違いはなく、シャトー・ローザン・セグラの凝縮感、エレガントで繊細な飲み口はラムルーとの共通の個性と言える。
2006▽C.S.52% Me42% P.V.4.5% C.F.1.5% 収量:55hl/ha
2007▽C.S.50% Me48% C.F.2% 収量:55hl/ha
Ch.Real
(シャトー・レアル)
2人の偉大な醸造家によって蘇ったマイクロシャトー
サンテステフのすぐ北、サン・スーランド・ド・カドゥルヌに位置するシャトー。1824年の創業よりレメニャン家が所有。
同家が所有するシャトー・セリランが近年ジャン・リュック・テュヌヴァンの発掘によって注目を集めるようなるとシャトー
| 39 の運営を託されているマルセリス・ディディエールにシャトー・レアルの運営も任せるようになった。規模こそ 6ha と小さ
なシャトーであったが豊富な資金力を使い大刷新を行った。そして醸
造家には 2001 年までシャトー・ムートン・ロートシルト、クレール・ミロン、
オーパス・ワンなどの醸造長を務めたフィリップ・レスピーと、今
や名実ともにトップ醸造家として圧倒的な影響力をもつオ
リヴィエ・ドゥーガを起用し 2006 全く新しいシャトー・レアル
が誕生した。もともとサンテステフに近い優れた立地と厳
格なリュットレゾネによって低収量を維持していた畑であっ
たため葡萄の質は極めて高く、ポテンシャルを引き出こと
は彼らの手によれば決して難しい事ではなかった。シャト
ー・レアルは完全に生まれ変わった。もともと短期の契約
だったためフィリップ・レスピーとオリヴィエ・ドゥーガに代わり
現醸造ディレクター、ディディエル・マル
今ではシャトー・ポンテ・カネを大成功に導いたベルナー
ル・フランとシャトー・アンジェリスのユベール・ド・ブアール
セリス
が受け継ぎさらなる飛躍を続けている注目のシャトー。酒
質は凝縮感に富んでいてドライ。まさにサンテステフの北隣であるためにその特徴に良く似ているが、
これはテロワールもさることながら 42hal/ha というボルドーの、しかもオー・メドックとしては低い収量
とすべて手摘みで収穫し、選果するという仕事が大きく関係している。土地の高いボルドーでは効
率が優先されがちだが、「少しでも質の高いもを」という志の高いオーナーの考えのもとに集まったワ
イン職人たちの意気込みがこのワイには感じられる。
【その他のテクニカル情報】
▽C.S.55% 35%Me C.F.10% 発酵・マセラシオン:ステンレスタンク 樽熟成:6~8 ヶ月(毎年 60%の新樽を使用)
Ch Bournac(シャトー・ブルナック)
ボルドー北部:レスパールメドック近くのCivrac村の実力派ワイナリー。ジロンド川
から南南東約 6kmに位置し、土壌は粘土石灰質土壌。1 ヘクタール当り 30hlと収量
を抑える事により、高密度な味わいを実現している。長いマセラシオンによる綺麗
なタンニンが特徴的なワイン。ステンレスタンクでの醗酵後、一年間フランス産バリ
ックにて樽熟成(新樽率:67%)がエレガントさもたらし、メルローが果実味を構成、
そしてカベルネソーヴィニヨンが味わいの軸を構成する。柔らかなスパイシーさ(ナツメ
グやグローブなど)と赤い実の果実味が特徴的。Guide Hachette誌等にて高
評価。AOC:Medoc ▽Me45% C.S.55% 醸造コンサルタントは Sociando Mallet, La Tour Carnet で成功
を収めたオリヴィエ・ドウゥガ。右岸のステファン・ドノンクールに対して左岸のオリヴィエ・ドウゥガと称される人
気コンサルタント。
今注目すべき醸造コンサルタント『オリヴィエ・ドゥウガ』
シャトー・ソシアンド・マレ、シャトー・ラ・トゥール・カルネ、更にはクリュ・モンプレジールなどを成功を収めたオリヴィエ・ドウゥガ。
右岸のステファン・ドノンクールに対して左岸のオリヴィエ・ドウゥガと称される今最も注目されているコンサルタント。ミッシェル
・ローラン等画一的で濃厚なワインからボルドーにおいても“テロワールに敬意を払った土地の味がするワイン”を目指し、その
土地本来の味わいの追求を最重要事項としたワイン造りが特徴です。ワインはどれもアタック中心の単調な味わいではなく、
余韻に満足感を残す伸びのあるワインに仕上げられる。
Ch.Teyssier
(シャトー・テシエ)
ル・ドームを産んだ濃厚かつ緻密な奥深さ
シンデレラワインの筆頭ともいわれるル・ドーム。いまやシュヴァル・ブラン匹敵する価格で取引され、もはや簡
単には手の届かない存在となった。ル・ドームはシャトー・テシエの最高級キュヴェであり、シャトー・テシエのオ
| 40 ーナー、ジョナサン・マルタスの挑戦であった。醸造コンサルタントにはシュヴァル・ブラン、グラシアのジル・パウ
ケ。ヴィンヤードマスターにはプティ・ヴィラージュのローベール・フォーティンを起用するなど最高のチームを結
成し、瞬く間にサクセスストーリーを築いた。ジョナサンがシャト
ーを購入して僅か数年の事である。シャトー・テシエ自体の設
立は 1714 年にまで遡る。サンテミリオンの南西部にあり、鉄分
を多く含んだ粘土石灰質を砂質土壌が被う畑で、シュヴァル・
ブランや、アンジェリスの畑に似ている。所有する畑のうちシャトー・テシエを産するのは約 30ha で、
その大部分は平均樹齢 75 年のヴィエーユ・ヴィーニュだ。ジョナサンは「いいワインを造るにはい
ろいろな要素が必要だが、人が選択できる範囲に限って言えばヴィエーユ・ヴィーニュはとても重
要」と語る。古木の働きの重要性を今更説く必要はないが、それを生かす作業や条件もまた重
要であり、全ての工程において最も厳しい作業を自ら強いている。収穫はもちろん手摘みだが収
穫時は 50 人態勢で臨む。収量は 45hl/ha を上回る事はなく、厳しい選果を施す。酵母の添加
は一切行わず自然の働きのみに委ねる等、ストイックなまでに品質にこだわる姿勢は「Decanter」
オーナーのジョナサン・マルタス
誌や「Wine Advocate」誌などからも注目され、高い評価を与えている。多くのガレージワインに共
通する濃厚な味わいながら、それだけに支配されておらずメルロー本来の滑らかな質感とカベル
ネ・フランのスパイシーさ、爽やかな酸がバランスよくまとまっているために十分な奥行きも感じる。
圧倒的な差こそないものの同レンジの他のワインとは明らかに異なる完成度の高さである。エアラ
インを始め、ウィンブルドンのオフィシャルワインであったり、ローリング・ストーンズ欧州ツアーに配
備されていたりと、品質を裏付ける材料には事欠かない注目のシャトー。
●パーカー-92
【その他のテクニカル情報】
▽Me70% C.F.30% 収穫:100%手摘み 収量 45hl/ha 除梗:100% 発酵・マセラシオン:ステ
ンレスタンク(一部樽発酵) 樽熟成:18 ヶ月(毎年 20%の新樽を使用)
Ch.Pavillon Figeac
(シャトー・パヴィヨン・フィジャック)
シュヴァル・ブランの隣家に佇む未知の伏兵
ここ数年で極めて高額になりすぎたシャトー・シュヴァル・ブラン。今や簡単には購入できないワインとってしまった。メドック、
ポムロールでも同様のシャトーが増えたため、人々の求めるものもここ数年で大きく様変わりしている。高額帯から中高額
帯へ、中高額帯から低中額帯へと一段階下げてボルドーワインを楽しんでいる人も多い。一見悲観的にも思える状況だ
が今の成熟しつつある日本市場の消費者にはフランスを凌ぐ知識が備わり自ら発掘する事を学び楽しむようになった。恵
まれた立地、実力のある著名な醸造家、コンサルタントの手によって高い品質のワインが次から次へと産まれている。だ
が知名度の低さゆえに正当に評価される機会になかなかめぐり合わないでいる。特にサンテミリオンは規模の小さなシャト
ーがひしめき合い、その機会をさらに小さくしている。シャトー・パヴィヨン・フィジャックはまさにそんな状況にあるシャトーの
一つであり、本来の質の高さを正当に評価されるべきシャトーである。
このシャトーの最も注目すべき点は畑のロケーション。先述のシャトー・
シュヴァル・ブランの目と鼻の先、通りを一本隔てた立地に約 7ha の畑
を持つ。さらに周りを見渡せばシャトー・フィジャック、シャトー・ラトゥー
ル・パン・フィジャック、さらにはポムロールのシャトー・ボールガールや
シャトー・ラ・コンセイアントなど錚々たる名門シャトーが集中している地
区である。この地区は粘土勝ちのサンテミリオンでは珍しく砂利や砂質
が多く堆積している土壌でその土壌の特性を引き出すため平均樹齢
は45年を下回ることはなく、収量を40hl/ha に制限している。そしてシ
ュヴァル・ブラン同様にカベルネ・フランの比率が高く、深遠で濃縮度
の高いワインを造る。収穫はもちろん手摘みで選果台使い選果を行う。
近年有機栽培に完全転換し、更なるテロワールの表現に力を入れて
いる。
【その他のテクニカル情報】
▽Me65% C.F.35% 発酵・マセラシオン:セメントタンク 樽熟成:10
~15 ヶ月(毎年 50%の新樽を使用) 卵白を使ってのコラージュ(ノンフィルター)
Ch.d’Arcole
(シャトー・ダルコル)
300年以上続く有機栽培から得たピュアな果実味
1796 年にバルト家が所有して以来、代々受け継がれているシャトー。畑はシャトーの周囲に広がる 5.5ha の単一区画
のみ。この畑は 300 年以上も科学肥料、農薬、そして除草剤すら使用していない正真正銘の無農薬。土中のバクテリ
| 41 アが供給するミネラル分を深い根元から樹が充分に吸い取れるようにバクテリアを殺す化学薬品の使用は徹底的に排
除している。「※ナポレオンから与えられた由緒ある畑だ、我々人間の手で汚すわけにはいかないよ。」とユーモラスに語
る現当主のヴェロニク・バルトは有機栽培の真の意味を理解する生産者。栽培規模の大きなボルドー地方でリスクの高
い有機栽培を続ける事はとても難しく、ボルドーの大部分の生産者は安定した生産を選んでいる。しかし「ボルドーワイン
を比較して、個性のなさに気付かされる事がしばしばある。」とヴェ
ロニクが指摘するのは、栽培方法、醸造方法が画一的でテロワー
ルの個性を封印してしまっているがゆえ。「テロワールを反映させて質の高い葡萄を育てな
ければいいワインはできないよ。」当たり前のような言葉だが実際に 300 年以上もの間続け
ている有機栽培の本来の目的を語るヴェロニクの言葉には十分な重みがある。テロワール
そして環境を何よりも大切にするシャトーの姿勢は葡萄栽培だけに止まらない。単一の区画
をシャトーの周囲に持つことで収穫から即醸造工程に移れる環境はとても大きな意味を持
つ。またグラヴィティシステムを採用することでワインに余計なストレスを与えることなく醸造
を進める事が出来る。さらにはボトルの軽量化やラベルを含むパッケージ素材は 100%リサイ
クル可能なのだと言う。最近の健康志向に迎合し、有機栽培を到達点としているにわか生
産者とは異なり、有機をあくまでも手段とし、テロワールと葡萄本来の個性を引き出す真の
意味での有機を実践している貴重な生産者だ。
※このシャトーの名前(アルコル)とラベルに描かれたナポレオンにはこのシャトー設立に密
接に関わる。アルコルの戦いはフランス革命戦争の戦いの一つで 1796 年、当時オーストリ
アの支配下にあった北イタリアが舞台となった。現在の所有者であるヴェロニク・バルトの祖
先であるジャン・バルトはナポレオンの護衛としてこの戦いに参加し、勝利を収めた功労者の
一人として勲章を授かっている。褒美として与えられた葡萄園の名にアルコルと名付けバル
ト家に代々受け継がれ今に至っている。
【その他のテクニカル情報】
▽Me70% C.S.30% 発酵・マセラシオン:ステンレス 樽熟成:12 ヶ月月(毎年 30%の新樽を使用) ノンフィルター
Ch.Moya
(シャトー・モヤ)
ファーストヴィンテージで 90 ポイント(WS)獲得の実力
フロンサックのシャトー・デュ・ガビィがカスティヨンの畑を購入し新しいシャトー
として運営を始めた。1970 年から有機栽培を続けている起伏に富んだ 8ha
の畑で、30~35 年の古いメルローが主体。収穫は 100%手摘みで収量は約
40hl/ha。そのうえ 2 度選果する徹底ぶりはカスティヨンでは稀。「カスティヨン
はメドックに負けないポテンシャルを秘めた畑があるんだよ。有機栽培も、古
い樹齢も、低収量もすべてこのテロワールのため」と語るオーナーのデヴィッ
ド・カールはすっかりこの畑に魅了された。ファーストヴィンテージが 2009 であ
った幸運もあったのだろうが厳しい評価で知られるワイン・スペクテーターでい
きなり 90 ポイント獲得は、それなりの努力と高い技術がなければ成しえない。
カスティヨンではいつくかのシャトーが非常に高い評価を得ている。シャトー・プピーユ、シ
ャトー・デギーユなどは日本でもおなじみ。シャトー・モヤはデビューしたてで、それらの著
名なシャトーと同等かそれ以上の評価を少なくとも同誌から得た事になる。人の評価が全てではないが、同誌が
評している黒果実の凝縮感、アニスを想わせる香ばしさ、クリアなストラクチャーなどの表現はこのワインの特徴を
的確に表している。有機栽培や自然酵母、その他の高い技術は今や珍しい事ではないが優れたテロワールが大
前提であることが何よりも重要であり、シャトー・モヤは全てを兼ねそろえたサラブレッドとして今後がとても楽しみな
シャトーである事は明らかだろう。
●ワイン・スペクテーター-90
【その他のテクニカル情報】
▽Me93% C.S.7% 除梗:100% 自然酵母による発酵 マセラシオン:大樽 樽熟成:12 ヶ月(新樽:50% 1,2 年
樽 50%)
デヴィッド・カール(オーナー)
Ch. Fleur Haut Gaussens(シャトー・フルール・オー・ゴーサン)
リュイリエ家が 3 代に渡って所有するシャトー。フロンサック近郊、ヴェラック村に
位置し、リュットレゾネの採用、低収量、セメント発酵槽、排水の循環設備などボ
ルドー・スペリュールとしては極めて志の高い生産者。30ha の広大な畑を所有し
ながら栽培者との協力で減農薬農法を早くから取り入れ、収量 45hl/ha に抑え
| 42
られたぶどうは 100%除梗、選果された上質のぶどうに限定される。このシャトー
では 2001 頃からそれまで使用していたステンレスタンクから伝統的なセメントの
発酵槽に徐々に移行し、より深みのある味わいを目指している。新樽比率 3 割で
12 ヶ月間熟成されたワインは、強い果実味が前面に出たモダンな味わいでありながら複雑味があり長い余
韻はボルドー・スペリュールの域を超越した品質といえる。このシャトーではセラーで使用された排水を自前
の循環濾過機によって洗浄するなど、ワインの品質だけでなく環境への配慮にも気を配っている。「自然の
恩恵に与る者の責任として当然のこと」と語るエルベ・リュイリエ氏のワインはワイン・スペクテータ、ギド・アシェット、クラスマンなどでも高く評価。☆
WS-85~88 AOC:Bordeaux Superieur ▽Me90% C.S.5%, C.F.5% 醸造コンサルタントは Sociando Mallet, La Tour Carnet で成功を収めたオリ
ヴィエ・ドウゥガ。右岸のステファン・ドノンクールに対して左岸のオリヴィエ・ドウゥガと称される人気コンサルタント。
Jean-Luc Thinevin / Bad Boy
(ジャン・リュック・テュヌヴァン/バッド・ボーイ)
銀行員からボルドーネゴシャンへと転身した特異な経歴の持ち主。ワイン商を経て、後に念願のワ
イン造りをスタート。サンテミリオンの選び抜いた畑の区画を購入し、シャトー・ヴァランドローを生産。
わずか二年でトップシャトーと方を並べるほどの評価を得るなど、ボルドー最高のサクセスストーリー
はワイン愛好家の伝説となる。彼の持ち味である、ずっしりと存在感のあるワインは地道な畑仕事の
たまもの。一房一房丁寧に気の遠くなるような厳しい仕事が行き届いているからこそ、その後のワイ
ン造りが生きる。彼に続く若い醸造家の手本にもなっている。今やテュヌヴァンは生産者としてだけ
でなく、醸造コンサルタント、そして同時に自身のワイン会社を持ち、幅広くワイン界に貢献している。
バッド・ボーイもジャン・リュック・テュヌヴァンの遊び心、そして彼のワイン造りへの姿
勢がふんだんに盛り込まれたワインとして 2006 ファーストヴィンテージがリリース。高品質低価
格であるならたとえ産地をボルドーとしなくても、という型破りのワインとして注目を集める。従
来の原産地呼称制度に対する彼の挑戦でもあり、そんな気概の表れが“Bad Boy”である。もちろん
ワイン自体の出来は極めて上質。樹齢 40 年のメルローが主体となっていますがダークチェリーやブ
ラックベリーのような黒果実の香りにコーヒーを思わせる香ばしさのある、重厚で凝縮感を大いに感じるワインです。生産量は偶
然とは思えぬ 6666 ケース(6 入り)。このワインの由来となったのは、ジャン・リュックを“やんちゃ者”と評価したロバート・
パーカーJr.の言葉。
Ch.Fort de Roquetaillade Blanc
(シャトー・フォール・ド・ロックタイヤード・ブラン)
ボルドー白ワインの概念を覆す瑞々しさと好バランス
14 世紀初め当時のローマ法王クレマン5世の甥によって建てられた歴史
あるシャトー。当時は戦略拠点としての役割を担っていたが今は美しいぶ
どう畑に囲まれ、観光名所として当時のままの外観を保ち、醸造設備はこ
の城内を改装したセラーに配備されている。2000 年ヴィンテージでデビュ
ーしたワインだが、もともとこのシャトーが持つ畑は平坦なグラーヴ地区にあ
って比較的高低差のある畑は水はけに優れ、ミネラル分を豊富に含んだ
細かな貝殻や石灰岩が層となっており、ソーヴィニヨン、セミヨンなどの白
葡萄品種には絶好の条件が整っていた事に加え醸造家ステファン・ドゥル
ノンクールの手腕により極めて短期間で成功を収める。専門家による高評価を得た事も大きく
影響しているが、一時のブームで終わらない人気がこのワインの本質を表している。100%手摘
みで低収量(40hl/ha)。除梗後に選果台で厳しく選果したのちは可能な限りシンプルに醸造を
まとめ、コストパフォーマンスの優れたワインながら良質の葡萄のポテンシャル最大限に引き出す手法が取られている。その結果ミネラル、酸味、
果実感が高いレベルで融合し、爽やかでありしっかりとした葡萄の要素も感じさせる。工業的に大量生産される最近のボルドーワインとは明らかに
異なる”温か味”を思い出させてくれるワインである。
【その他のテクニカル情報】
▽Se50% S.B.50% 収穫:100%手摘み 収量:45hl/ha 除梗:100% 発酵・マセラシオン:ステンレスタンク 熟成:約 8 カ月(ステンレスタンク)
L (Generique) Sauternes
(エル/(ジェネリック)ソーテルヌ)
世界最高の貴腐ワインが産んだジェネリック
残念ながらシャトーの名称を明確にすることは出来ないが”世界最高の貴腐ワインを造る”といえば誰もがその名前
を浮かべることができる。シャトー・ラフィット、シュヴァル・ブラン、オーゾンヌと同じように今や簡単には手の届かない
| 43 存在となってしまったシャトーにもセカンドワインという逃げ道が存在する。しかしセカンドワインを生産しないこのシャト
ーは文字通り高嶺の花となり、通常の流通網からさえ姿を消しつつある。しかしそうなってしまったのにも、それなりの
理由があり常にトップでい続ける努力を怠らない狂信的とも言える品質の追求に余念がないからである。一部ではあ
るが以下に挙げたいくつかの具体例によってこのシャトーの姿が見えてくる。
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固有の微気候を伴う完璧な立地条件がある。
8hl/ha の超低収量。
97Kmにも及ぶパイプを用いた精巧な排水システムを設置した。
セカンドワインを生産しない
経済的な損失やトラブルを斟酌せずに、最も良質なワインだけを生産しようという狂信的とも言える執念が存在する。
最高の品質が維持できないと判断されるとその年は一本も生産されない。
ストイックなまでの姿勢は畑仕事にとどまらずセラーにおいても厳しい基準が設けられ、もともと少ない生産
量は毎年数樽がボトリングされずそれらの樽はこのシャトーの名を冠することなく他者へ販売される。しかし
他のシャトーと異なりセカンドワイン、サードワインを生産しないため樽で選別される工程の最後の部分まで
はグランヴァンとして扱われ、実質的なワインの品質はグランヴァンと変わらない極めて高いものとなる。こ
のワインはその数樽を独占的に定期購入するネゴシャンが瓶詰め後に引き取りジェネリックワインとして販
売されたもの。
▽Se80% SB20%
商品記号
造り手
ワイン
69M55 Ch. Rauzan Segla
Lamouroux
69T06 Ch. Rauzan Segla
Lamouroux
AOC
ヴィンテージ 色
サイズ
参考上代
在庫
×
Margaux
2007
赤
750ml
5,200
Margaux
2008
赤
750ml
5,700
Haut Medoc
2010
赤
750ml
2,800
◎
69963 Ch. Bournac
Medoc
2002
赤
750ml
2,700
×
69R58 Ch. Teyssier
St Emilion
GC
2010
赤
750ml
3,900
◎
69P51 Ch. Pavillon Figeac
St Emilion
GC
2003
赤
750ml
4,300
○
St Emilion
GC
2008
赤
750ml
4,800
◎
Castillon C.D.
Bord.
2009
赤
750ml
3,200
◎
Bordeaux
Superieur
2009
赤
750ml
2,500
△
AC Bordeaux
2008
赤
750ml
3,800
◎
Grave Blanc
2010
白
750ml
2,300
○
Sauternes
2009
白
750ml
7,000
△
シャトー・ローザン・セグラ
シャトー・ローザン・セグラ
ラムルー
ラムルー
4月入港予定
69R63 Ch. Real
シャトー・レアル
シャトー・ブルナック
シャトー・テシエ
シャトー・パヴィヨン・フィジャック
69S81 Ch. d'Arcole
新入港
シャトー・ダルコル
69R59 Ch. Moya
シャトー・モヤ
69N93 Ch. Fleur Haut Gaussens
シャトー・フルール・オー・ゴーサン
69D85 Jean Luc Thunevin
Bad Boy
69S04 Ch. Fort de Roquetaillade
Roquetaillade Blanc
ジャン・リュック・テュヌヴァン
シャトー・フォール・ド・ロックタイヤード
69P99 L
エル
バッド・ボーイ
ロック・タイヤード・ブラン
(Generique) Sauternes
(ジェネリック・ソーテルヌ)
新入港
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