...

会員自治体の動静 - The Association of North East Asia Regional

by user

on
Category: Documents
5

views

Report

Comments

Transcript

会員自治体の動静 - The Association of North East Asia Regional
NEAR
News
一つの北東アジア、一つの共同体 NEAR | One Northeast Asia Region, One Community NEAR
2016. 7-8
Vol.
69
韓国 ・慶尚北道青松郡 周王山
今月の動静
NEARの活動 I 事務局ニュース I 会員自治体の動静 I 会員自治体の行事日程
PioNEARインターンシップ手記
啓明大学校(韓国・大邱広域市)クォン・ジファン
企画取材
北東アジア国家の結婚文化 (2) - モンゴル、ロシア
北東アジア地域自治体連合
The Association of Northeast Asia
Regional Governments
NEAR News
「NEAR News」は、会員自治体が共に作るNEARの公式ニュースレターです。NEARの活動状況や会員自治体の動静、国際動向、寄稿、お知らせなどの
内容を掲載し、隔月で発行しています。
(ホームページでもご覧いただけます。http://www.neargov.or g/jp/)
NEAR Newsではいつでも、北東アジア地域に関心を持つ方からの寄稿をお待ちしています。掲載を希望される場合は、巻末の事務局連絡先までお
問い合わせください。
4
Vol. 69
露・中文化と芸術博覧会
6
15
北東アジア地域自治体連合(NEAR)とは
北東アジア地域自治体連合(NEAR)は、北東アジア地域の共同発
展を目指して1996年に設立された、広域自治体間の協力機構です。
日本、中国、韓国、モンゴル、ロシア、北朝鮮の6か国から79自治
体が参加し、経済・人文、教育文化交流、環境、防災、国境地区協
力、科学技術、観光、海洋漁業、鉱物資源開発・調整、エネルギー・
気候変動、女性・児童、生命・医療産業、農業などの様々な分野
で、幅広い交流協力プログラムを展開しています。
また、欧州最大の地方政府協力機構であるAER(欧州地域会議)
、R-20(気候行動地域)、ICLEI(持続可能性をめざす自治体協議会)
などの国際機構とパートナーシップを締結し、北東アジアを越えた世
界中と繋がる国際協力ネットワークを構築しています。
NEARの門戸は開かれています。
NEARの設立趣旨に賛同する北東アジア地域の広域自治体は
どこでも、総会の承認を経てNEARに加入することができます。
北東アジア地域自治体連合
The Association of Northeast Asia
Regional Governments
今月の動静
NEAR活動
NEAR活動
NEARとICLEIがMOUを締結
6月 16日、全哉垣NEAR事務総長とジノ・ヴァン・ベギンICLEI世界事
務局長が韓国・ソウル市のICLEI東アジア本部で面会し、NEARとICLEIと
のMOU(了解覚書)を締結した。
2016北東アジア青年リーダースフォーラムの開催
(8月7日~13日)
8月7日から13日まで、韓国・慶尚北道慶州市で「2016北東アジア
青年リーダースフォーラム」が開催される。同フォーラムにはNEAR
ICLEI(イクレイ、持続可能性をめざす自治体協議会)は、持続可能な
会員自治体の青年(大学生及び20代の青年)が参加し、「北東アジア
社会の実現を目指す地方自治体で構成される国際ネットワークであ
の未来:私、私達、そして北東アジア」のテーマの下、ディスカッ
り、全世界86か国約1,000自治体が加入している。
ションや特別講演、文化探訪、体験活動等の交流プログラムを通し
MOUでは、両機関相互の情報交換や人的交流、環境・エネルギー分
て北東アジアについての理解を深める。
野における交流協力を行うことで合意。
今後は、地域社会の持続可能性に関する知識・情報を共有するととも
に、相互協力プロジェクトの開発や相互の事業支援を行うことで、会
員自治体間のネットワーク強化や、北東アジア地域の相互理解・協力
の増進に繋がることが期待される。
第11回NEAR総会の開催(9月 26日~29日)
9月26日から29日まで、第11代議長団体であるロシア・イルクーツク
州で第11回NEAR総会が開催される。
総会では会費制導入や憲章改定等の主要案件をはじめ、次期議長団体
の選定、新規会員自治体の加入について審議される。また、今年で
NEAR創立20周年を迎えたことから、記念行事を同時開催する予定。
鉱物資源開発・調整分科委員会の開催
(ロシア・マガダン州)
7月 15日から16日まで、ロシア・マガダン州で鉱物資源開発・調整
分科委員会が開催される。参加対象者は、NEAR会員自治体の公務員
と会員自治体の鉱物資源分野専門家、鉱物企業関係者及び投資家。
15日には「第3回マガダン国際投資貿易産業博覧会」が同時に開催さ
れ、16日にはロシアの祭りである「ゴールドフェスティバル」を視察
する。
教育・文化交流分科委員会の開催(日本・島根県)
8月 19日から24日まで、日本・島根県で第16回教育・文化交流分科委
員会が開催される。同分科委員会では参加者が「観光施策(インバウン
ド)
」をテーマに意見交換を行うほか、ホームステイ、伝統文化体験、
テーマ関連施設等の見学プログラムが行われる。
4
NEAR NEWS Vol. 69
事務局ニュース
事務局ニュース
2016シルクロード博覧会に出席(5月 12日~15日)
全事務総長は、富山県がコーディネートしているNEAR環境分科委員
会の活発な活動は他の模範として評価されるものであり、今回のフォ
全哉垣NEAR事務総長は5月13日、中国・西安市で開催された 「2016シ
ーラムを通じて北東アジアの環境問題解決に大きく寄与することを期
ルクロード国際博覧会」及び「中国東西部合同投資貿易相談会」に出
待していると述べた。また、9月にロシア・イルクーツク州で開催され
席した。
る総会への積極的な参加を要請した。
全事務総長は開幕式に出席、会場を視察し、「この行事はシルクロー
その後、富山県民を対象に開かれた「北東アジアの環境に関する県民フ
ド周辺国家など多様な国家が互いに交流協力できる良いプラットフォ
ォーラム」に出席し、NEARの概要や事業内容を紹介するとともに、NEAR
ームであり、NEARにおいても、こうした交流協力について具体的な方
環境分科委員会がこれまで実施してきた北東アジア地域における環境保全
法を考えなければならない」と述べた。
事業の成果を発表。今後も北東アジア自治体間の継続的な協力により、積
同博覧会では韓国とカザフスタンが主賓国として選定され、韓国産業
通商資源部長官をはじめとする多くの政財界関係者が参加した。
極的に環境保全事業に取り組んでいく必要があると呼びかけた。
フォーラムには約650人が参加し、熱心に発表に耳を傾けていた。
北東アジア自治体環境フォーラム in とやまに出席
(5月 23日~24日)
全哉垣NEAR事務総長は5月 23日、NEAR会員自治体である富山県で開催
された「2016 北東アジア自治体環境専門家会合 in とやま」に出席した。
同会合には日本、中国、韓国、ロシアの環境分野専門家約50名が参加。
「ロシア・デー」記念行事に出席
全哉垣NEAR事務総長が6月7日、駐釜山ロシア総領事館が主催する
全事務総長は、「今回の会合が自治体レベルの協力体制をさらに強化
「ロシア・デー」記念レセプションに出席した。レセプションには釜山
するきっかけになることを願う。」と祝辞を述べるとともに、
市、大邱市、蔚山市の関係者や外交官、政治家、学界関係者、マスコ
NEAR14分科委員会の一つであり富山県がコーディネーターとして運営
ミ等が参加した。
している「環境分科委員会」において、環境問題対策事業の成果報告
全事務総長はボストゥリコプ駐釜山ロシア総領事と面談し、「ご招待
や今後の推進方向等の検討を行うことを提案。同日採択された「とや
に感謝するとともに、ロシア・デーを祝福する」と述べ、ボストゥリコ
ま宣言」に盛り込まれた。
プ総領事は「今後もNEARの行事に積極的に参加したい。」と答えた。
夕方の歓迎レセプションでは石井隆一富山県知事と懇談し、日頃から
NEARの発展に尽力いただいていることに感謝を伝えるとともに、今年
開催されるNEAR総会や国際フォーラム等の事業にも積極的に参加いた
だくよう要請した。
また、翌24日には富山県庁を訪問し、亀井明紀富山県観光・地域振興
局長と面談した。
亀井局長は、富山県への訪問と、5月23日から24日の2日間で開催され
た環境フォーラムへの出席に感謝を表すとともに、今後もNEARと富山県
が積極的に相互協力し、多くの発展に繋がることを期待すると述べた。
The Association of Northeast Asia Regional Governments
5
事務局ニュース
端午節民俗祭りを観覧
で開催された「第6回沿岸発展フォーラム」に出席した。
韓国海洋水産部、慶尚北道、浦項市が主管する同フォーラムには、韓
国内の沿岸政策専門家約300名が出席。
「環日本海(東海)経済圏跳躍の
ための沿岸の効率的な活用」をテーマに、尹珍淑·前海洋水産部長官の
基調演説をはじめ、沿岸管理政策や沿岸浸食対応技術の開発、効果的
な沿岸整備事業の事例等が発表され、議論が交わされた。
全哉垣NEAR事務総長は、
「北東アジアの関係団体による沿岸の効率的
な開発と保存が、環日本海(東海)経済圏跳躍への新たな転換点になる
ことを願う。」と述べた。
翌日は、フォーラム出席者と共にNEAR事務局職員が浦項運河クルー
ズに乗船した。
慶尚北道・イルクーツク州姉妹提携20周年
記念行事に参加
今年、NEAR会員自治体である韓国・慶尚北道とNEAR議長団体である
ロシア・イルクーツク州が姉妹提携20周年を迎え、6月 30日、慶尚北道
全哉垣NEAR事務総長と海外派遣駐在官が6月 8日、「第20回浦項端
午節民俗祭り」に参加した。
庁で姉妹提携20周年記念式典と韓・ロ文化コンサートが開催された。
式典には金寛容慶尚北道知事、レフチェンコ·セルゲイイルクーツク
端午節民俗祭りは、韓国の4大名節の一つである端午(旧暦5月 5日)
州知事、ボストゥリコフ駐釜山ロシア総領事ら約500名が出席し、
を記念して行われており、地域住民による「月月而淸淸(ウォルウォル
NEAR事務局からも全哉垣NEAR事務総長や海外派遣駐在官が参加した。
イチョンチョン)」「ユンノリ」「投壷(トゥホ)
」等の伝統的な遊びを
式典では、両地域の交流の歴史を振り返る映像の上映や記念挨拶、
観覧することができる。
海外駐在官は「韓国の伝統音楽や伝統的な遊びに間近で接することが
でき、興味深かった。」と感想を述べた。
また、全事務総長は「今回の行事は、海外派遣駐在官が直接韓国伝統
文化を知る有意義な時間となった。今後も各国の文化を相互に体験で
きる機会を設けたい」と述べた。
第6回沿岸発展フォーラムに出席
NEAR事務局職員が6月9日、ポスコ国際館(韓国・慶尚北道浦項市)
6
NEAR NEWS Vol. 69
両地域の持続的で未来志向の協力についての共同声名への署名等が行
われた。
また、イルクーツク州の経済人・公演団ら約50名の親善使節団が式典
に合わせて訪問。慶尚北道庁が大邱市から安東市に移転して以来初の海
外関係者の訪問であり、両地域間の友好交流を深める契機となった。
会員自治体の動静
会員自治体の動静
中国 – 山東省
2016 第8回青島国際ヨット週間イベント及び
青島国際海洋フェスティバルの開催
青島市では2009年から青島国際ヨット週間イベントを開催しており、
本で初めて官民一体で誘致し、今回のSAKE部門審査会が開催された。
審査会には、昨年の約1.5倍の1,282銘柄(346蔵)が出展された。普通
酒、本醸造、純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒、吟醸、大吟醸、古
酒、スパークリングの9部門で最優秀銘柄が選出され、その中から7月
にロンドンで行われるアワードで2016年の「チャンピオン・サケ」が認
定される。
現在ではアジア地域最大規模のヨットイベントとなった。2014年から
は青島国際海洋フェスティバルと統合開催しており、イベント期間中
は「市長杯ヨットレース」「青島国際ヨットレース」「青島国際OPヨ
ットキャンプ」の3大ヨット競技等が開催される。
第8回の今年は、8月6日から14日まで「青島オリンピックヨットセ
ンター」で開催される。中国政府の「一帯一路」戦略に応じて、市民
参加度の高い、国際的かつ開放的なイベントを追求している。国際ヨ
ット競技を中心にヨット文化交流、ヨット普及、ヨット産業、海洋科
学技術、観光レジャー等の様々な分野を包括し、「青い青島」の特性を
活かした市民フェスティバルを造成し、藍色経済、ウォータースポー
ツ、海洋文化観光、海洋科学技術、環境保護及び省エネ等が一つとな
った盛大な海洋フェスティバルへと発展させる予定である。
日本 – 島根県
島根県産牡丹を通じたロシア沿海地方との民間交流
日本 – 兵庫県
IWC2016「SAKE部門」審査会を兵庫で開催
世界的に最も権威のあるブラインドテイスティング品評会の一つであ
るIWC(International Wine Challenge)の第10回「SAKE部門」審査会
が、5月 16日~18日の3日間、兵庫県で開催された。
日本酒生産の中心地「灘五郷」を有する兵庫県は、日本酒生産ととも
に酒米の王者「山田錦」の生産量日本一を誇る。兵庫県産の「山田
島根県は、1991年にロシア沿海地方と「友好交流に関する覚書」を締
結以降、相互理解と友好交流の増進を目的として、行政・民間双方にお
いて文化や経済などの多様な分野での交流を進めています。
特に今年は友好交流25周年記念の年であり、島根県及びロシア沿海地
方の両地域での記念式典のほか、島根県の食と工芸を沿海地方で紹介す
るイベントや、沿海地方の演劇グループや合唱団の島根県での招待公演
など、様々な記念行事が計画されています。
錦」は、全国543蔵に提供され、原料として世界的な評価も高まってき
このような中、島根県の特産品である県花「牡丹」をロシアで販売
ている。その背景には、酒米に適した気候、土壌だけでなく、生産者
する輸入商社の経営者を代表とするウラジオストクの民間交流訪問団
と蔵人との間に酒米を安定して確保する約束事「村米制度」がある。
一行
(計13名)が、牡丹が最も美しく咲くゴールデンウィークの連休中
村米制度によって、阪神・淡路大震災で被災した際にも、脈々と酒造りが
に来訪しました。
受け継がれてきた。そのような強い信頼関係が育まれてきた兵庫県で、日
滞在中は、産地で開催された牡丹祭でのロシア民謡や音楽、ダンスな
The Association of Northeast Asia Regional Governments
7
会員自治体の動静
どのパフォーマンス披露やロシアの子供たちが描いた牡丹の絵の展示、
島根県内の小中学生やロシアとの民間交流団体との交流イベント、日露
戦争で漂着したロシア兵士墓地への慰霊訪問などの多彩なプログラムで
の民間交流のほか、松江城や出雲大社、隠岐の島への観光、寺院での座
禅や和紙手毬作りなどの日本文化体験なども楽しみました。
韓国– 忠清北道
2016 清州世界武芸マスターシップ大会の開催
- 期間:2016年 9月 3日
(土)~ 8日
(木)
、6日間
- 場所:忠清北道清州市一帯
韓国 – 大邱広域市
2016 大邱チメクフェスティバルの開催
7月 27日から31日までの5日間、大邱の頭流公園一帯で「2016 大邱チ
メク
(チキンとビール)フェスティバル」が開催される。
伝統武芸の本場である忠清北道に世界中の武芸実力者達が集ま
り、真剣勝負を行う大決戦が繰り広げられる。武芸のオリンピックと
も言える「第1回清州世界武芸マスターシップ大会」が、9月 3日か
ら8日まで清州で行われる。韓国のテコンドー・テッキョン
(脚戯)を
はじめ、武術、サンボ、騎射、ムエタイ、柔術、クラッシュ
(格闘
技)、キックボクシング等の13の種類別に、30か国約1,600名の選手達に
2013年にオンライン検索ランキング1位を記録し、2015年は単一行
よる国家間の対抗試合が行われる。また、ブラジルのカポエイラ等
事に88万人が参加したことで高く評価されており、今年は100万人以上
30か国間の演武(試演)競技と、ハイキック、受け身、手刀等7種類の
が集まる韓国の代表的なフェスティバルになると予想される。フェス
記録測定競技が行われる。
ティバルでは、チメク産業EXPO、チメク・プレミアムラウンジ、チメ
初の世界武芸マスターシップ大会開催のため、忠清北道を中心に韓国
ク・ライブパブ
(各種コンテスト・トークショー)
、ゴザ映画祭、チメ
の武芸界は十数年の時間をかけて多くの準備を行ってきた。2000年に
ク・サマーウォーターパーク等の多彩なプログラムが実施される。
世界初の忠州世界武術フェスティバルを開催したことで、いわゆる東
また今年は、フェスティバル開催期間中に屋外で生ビールを楽しむこ
洋武術の宗主国として誇りを持つ中国の武林界を驚かせた。40か国が
とができる。これまで生ビールと手作りビールは室内でしか販売できな
参加した世界武術連盟を結成し、ユネスコの正式なNGO団体として認
かったため、缶ビールのみを扱っていた。
(http://chimacfestival.com/)
められた。伝統武芸振興法を制定し、テッキョンを世界無形遺産に登
載した。ユネスコ傘下の国際武芸センター(ICM)を誘致し、来る9月
に忠清北道(忠州)に設立するなど、多くの努力を注いできた。武芸を
現代スポーツ化させ、生活スポーツのみならず、健康・ウェルビーイ
ング、映画・アニメ・ゲーム等の高付加価値コンテンツ産業へと育成
し、新たな成長動力産業としている。
来る9月に忠清北道で開催する「2016 清州世界武芸マスターシップ大
会」に訪れ、各国の武芸マスター達が競う一本勝負を見届けていただ
きたい。
エンブレム
マスコット
モンゴル – ヘンティ県
Altargana 2016ミニ・フェスティバルの開催
モンゴル、ロシア、中国に住むブリヤート人の団結を固め、彼らの伝
統、文化とスポーツを復元し後世に伝えるため、6月 30日から7月3
日まで、ロシア・ブリヤート共和国ウラン・ウデ市で第22回
Altargana2016ビッグフェスティバルが開催された。「Altargana」は、
厳しい環境でも生き延びる不屈の花という意味である。
Altarganaビッグフェスティバルは、チンギス・カンの出身地であるヘ
8
NEAR NEWS Vol. 69
会員自治体の動静
ンティ県ダダル郡からスタートした。1994年に「ブリヤート人の民謡
黒竜江省両政府のイニシアティブ実現プロジェクトである。また、両
フェスティバル」として始まり、徐々に規模が大きくなったことで、
国家間で開催される行事として規模が大きく独特なフェスティバルの
ロシアとモンゴルで巡回開催している。
一つであり、充実した内容で構成された創造的で興味深い出会いの場
今回のフェスティバルを迎え、5月 20日から21日まで、ヘンティ県
である。
バッチレート郡でAltargana2016ミニ・フェスティバルが開催された。
これまでの開催を通じて、ロシアと中国の公演団が合同公演を行い、
ミニ・フェスティバルでは、ヘンティ県のブリヤート人達が、民謡コ
5,000人以上の参加者と15万人以上の観客が両国の文化と伝統を結びつ
ンテスト、工芸品コンテスト、民族衣装ファッションショー、詩人コ
けた。そして国境を越え、アムール州と極東地域を越えたロシア全域
ンテスト、エッセイコンテスト、美人コンテスト、写真コンテスト等
の創作公演団、作家、芸術家、工芸家、武術家、文化芸術事業家達が
の 計 14 部 門 で 実 力 を 競 い 、 優勝者は ヘ ン テ ィ 県 を 代 表 し て
参加している。
Altargana2016ビッグフェスティバルに参加する。
ロシア – アムール州
第7回国際フェスティバル
「露・中文化と芸術博覧会」の開催
8月 8日から16日まで、ロシア・アムール州で第7回国際フェスティ
バル「露・中文化と芸術博覧会」が開催される。主要プログラムは、
①遊牧フェスティバル「魅力的な世界、ロシア民族」、②ロシアと中国
の作家、出版関係者が参加する「文化の対話」、③作家フォーラム「プ
ーシキン読書会と逆境」、その他、ロシアと中国の芸術家による展示
会、博物館の展示、工芸作品の展示・販売、ロシア・中国シルバー芸術
家によるイベント等が行われる。
毎年開催しているロシア・アムール州と中国・黒竜江省の国際フェス
ティバル「露・中文化と芸術博覧会」は、今年で6回目を迎える。ロシ
ア・中国の両文化部の後援で開催されるこのイベントは、アムール州・
The Association of Northeast Asia Regional Governments
9
会員自治体の行事日程
July
会員自治体の行事日程
Sunday
Monday
Tuesday
2016. 7
3
• 自治体 : ロシア トムスク州
• 行 事 : 国際環境測定、モデリング、
情報システムカンファレンス
Environmis- 2016
• 期 間 : 7/4 ~ 7/9
• 場 所 : トムスク市
• 連絡先 : 気候・環境システムモニタリング
研究所
10
• 自治体 : モンゴル ウランバートル市
• 行 事 : ナダム
(Naadam)フェスティバル
• 期 間 : 7/10
• 場 所 : ウランバートル市
• 連絡先 : ウランバートル市 観光局 フェスティバル実行委員会
TEL:+976-11-325599
+976-11-329659
17
18
19
24
25
26
1
2
• 自治体 : ロシア ハカス共和国
• 行 事 : 青年民俗・観光フォーラム
(Etnova)
• 期 間 : 8/1
• 場 所 : ハカス共和国
• 連絡先 : ハカス共和国 経済部
2016. 8
7
8
14
15
16
22
23
21
28
NEAR NEWS Vol. 69
5
12
August
• 自治体 : 韓国 仁川広域市
• 行 事 : 世界不動産リーダー博覧会
• 期 間 : 8/31 ~ 9/3
• 場 所 : 松島コンベンシア
• 連絡先 : 投資誘致団 投資誘致担当官
TEL:+82-32-440-3283
• 自治体 : モンゴル フブスゴル県
• 行 事 : 馴鹿民フェスティバル
(Tssatan festival)
• 期 間 : 7/5 ~ 7/8
• 場 所 : ハトゥガル村
• 連絡先 : フブスゴル県 行政局 社会開発課
TEL:+976-70388184
Email:[email protected][email protected]
11
• 自治体 : モンゴル ウランバートル市
• 行 事 : モンゴル伝統衣装フェスティバル
(Deeltei Mongol)
• 期 間 : 7/10
• 場 所 : ウランバートル市
• 連絡先 : ウランバートル市 観光局
TEL:+976‒70128687
10
4
• 自治体 : 日本 島根県
• 行 事 : NEAR教育・文化交流分科委員会
• 期 間 : 8/19 ~ 8/24
• 場 所 : 島根県
• 連絡先 : 島根県 文化国際課
TEL:+81-852-22-6493
9
• 自治体 : NEAR事務局
• 行 事 : 2016北東アジア青年リーダースフォーラム
• 期 間 : 8/7 ~ 8/13 • 場 所 : 慶尚北道慶州市
• 連絡先 : NEAR事務局
TEL:+82-54-223-2320(中国語)
+82-54-223-2317(日本語)
+82-54-223-2324(韓国語)
+82-54-223-2384 (モンゴル語)
+82-54-223-2319(ロシア語)
+82-54-223-2318(英語)
FAX:+82-54-223-2307
30
会員自治体の行事日程
Wednesday
Thursday
Friday
Saturday
1
2
8
9
15
16
6
7
13
14
• 自治体 : ロシア マガダン州
• 行 事 : NEAR鉱物資源開発・調整分科委員会
• 期 間 : 7/15 ~ 7/16
• 場 所 : マガダン市
• 連絡先 : マガダン州 天然資源・環境部
TEL:
(4132)64-32-59
Mail:[email protected]
21
• 自治体 : モンゴル ウブルハンガイ県
• 行 事 : フェルト工芸フェスティバル
• 期 間 : 7/22
• 場 所 : ホジルトゥ郡
• 連絡先 : ウブルハンガイ県 自然観光局
TEL:+976‒99058710
+976-94007001
Email:[email protected]
• 自治体 : 韓国 大邱広域市
• 行 事 : 2016 大邱チメクフェスティバル
• 期 間 : 7/27 ~ 7/31
• 場 所 : 大邱広域市 頭流公園一帯
• 連絡先 : チメクフェスティバル組織委員会
TEL:+82-53-631-0052
22
• 自治体 : モンゴル ウブルハンガイ県
• 行 事 : ヤーク・フェスティバル
• 期 間 : 7/23
• 場 所 : バトゥウルジ郡
• 連絡先 : ウブルハンガイ県 自然観光局
TEL:+976‒99058710
+976-94007001
Email:[email protected]
23
• 自治体 : 日本 富山県
• 行 事 : とやま世界こども舞台芸術祭2016
• 期 間 : 7/30 ~ 8/4
• 場 所 : 富山県富山市など
• 連絡先 : 富山県 生活環境文化部 文化振興課
TEL: +81-76-444-3455
FAX: +81-76-444-4438
27
28
3
4
5
10
11
12
13
17
18
19
20
26
27
• 自治体 : ロシア カムチャッカ地方
• 行 事 : 世界原住民の日
• 期 間 : 8/9
• 場 所 : ペトロパブロフスク・カムチャツキー
市
• 連絡先 : カムチャッカ地方 文化部
TEL : +7-4152-41-02-30
Email:[email protected]
24
• 自治体 : 日本 兵庫県
• 行 事 : 第11回世界閉鎖性海域環境保全会議
• 期 間 : 8/22 ~ 8/27
• 場 所 : ロシア・サンクトペテルブルク
• 連絡先 : ロシア現地会議事務局(ロシア国立水
文気象大学内)
Dr.AlexandraErshova(会議事務局担当者)
Email:[email protected]
Dr.GeorgeGogoberidze(会議組織委員長)
Email:[email protected]
• 自治体 : 韓国 大邱広域市
• 行 事 : 第7回国際 LED&Display展示会
• 期 間 : 8/24 ~ 8/26
• 場 所 : 大邱 EXCO
• 連絡先 : LED+事務局
TEL:+82-53-601-5398
• 自治体 : モンゴル ドンドゴビ県
• 行 事 : 馬乳酒フェスティバル
• 期 間 : 8/10 ~ 8/15
• 場 所 : バガガズリンチュール
• 連絡先 : ドンドゴビ県 文化スポーツ観光局
Email:[email protected]
31
The Association of Northeast Asia Regional Governments
11
PioNEARインターンシップ手記
PioNEAR
インターンシップ
手記
PioNEARインターンシップ手記
9月 19日、イルクーツク州を経由しトゥヴァに到着すると、荷物を整理する暇もなく、第1回トゥヴ
ァ国際青少年フォーラムに参加した。
「どのようにトゥヴァをブランド化、観光地化するか」というテ
ーマについて、多くの青年や企業家が話し合った。最初はどうしてよいか分からず慌てていたが、時間
が経つにつれて、トゥヴァの現状や、韓国人の立場からトゥヴァの助けになる方法がないかを考える
時間となった。
トゥヴァはモンゴルと隣接した位置にあり、朝鮮半島の2倍の面積を持つ国である。31万人の小さな
共和国であるけれど、彼らの文化と民族性は高いレベルだと思う。現在、トゥヴァは考古学的に価値
の高い土地であると評価されており、また、薬草が有名な場所として知られている。
手付かずの自然と固有の民族性が維
フォーラムを通じて分かったいくつかの事実がある。まず、モンゴルの文化だと思っていた喉歌の発
持されているシャーマンの地。私がト
祥の地が、トゥヴァだったということ。芸術家から地元の大学生に至るまで、全ての人達がこれらトゥ
ゥヴァ共和国に到着した時に感じた最
ヴァ固有の文化を守るために努力している姿が印象深かった。次に、韓国と類似したスポーツと国楽器
初の印象だった。他人にとってはただ
があること。韓国の伝統スポーツにシルム(相撲に似た競技)があるように、トゥヴァにもフレシュ
の開発されていない平地に見えるかも
(Хуреш)というスポーツが存在する。毎年夏になると、フレシュ専用競技場でイベントが行われ
しれないが、私にとっては広い平野で
るという。インターン中に直接試合を見ることができず、残念だった。また、韓国の国楽器であるカヤ
胸がすっきりする場所だった。
グム(伽耶琴)
、ヘグム
(奚琴)に似た国楽器がトゥヴァに存在する。フォーラム開催期間中に、トゥヴ
ァの伝統楽器を演奏する様子を見ることができた。多くの韓国人にシム・スボン
(沈守峰、歌手)の曲
として知られているロシア民謡「百万本のバラ」をトゥヴァ語で聴いたとき、新しい感じがした。
啓明大学校 人文国際大学
ロシア語文学専攻 クォン・ジファン>
2泊3日の間に行われたフォーラムで、自分が知り得なかったトゥヴァという国家の文化と歴史、そし
て生活様式を感じることができた。何よりも、直接目で見て、手で触れて、足を使って体験したフォーラ
ムであっただけに、格別に記憶に残っている。フォーラムが終わった後に若干の空白期間があったが、そ
の間、一番の目的である韓国語教育の準備を行った。授業当日になっても担当教授達の心配は尽きなかっ
た。今年の韓国語受講生が去年に比べて少ないというのがその理由だった。しかし、授業を進めながら自
分も学生達から学ぶことができ、また誰かに教えるというやりがいを感じたインターン生活だった。
韓国語の授業がない日は、トゥヴァ国立大学校(ТГУ)で授業を参観した。韓国人であるためか、見
12
NEAR NEWS Vol. 69
PioNEARインターンシップ手記
1
2
4
3
5
1. 第1回トゥヴァ国際青少年フォーラム
知らぬ環境にも関わらず多くの学生から手を差し出してもらったため、外国生活に適応することは難
2. トルクメニスタン、モンゴル出身の友人達と一緒に
しくなかった。何より、トゥヴァにも吹いてきていた韓流の熱風のおかげで、多くの学生達が「アン
3.トゥヴァの秋の街並み
ニョンハセヨ、サランヘヨ」といった簡単な文章をきちんと使っていたことに驚いた。
4. 第1回トゥヴァ国際青少年フォーラム
5. 韓国語授業の時間
トゥヴァ国立大学の学生達は子供のように純粋で明るかった。授業参観の期間中、韓国について知り
6.トゥヴァ国立博物館創立20周年行事
たいことをたくさん質問してくれたため、ありがたかった。「韓国人はみんな童顔ですか?」という質
問が最も記憶に残っている。インターン期間中、フォーラム以外にもトゥヴァで開催された多くの行
事に参加した。去年10月16日と11月3日は、トゥヴァ国立大学校開校20周年行事とトゥヴァ国立博物
館創立行事に、外国人学生として参加した。
トゥヴァでは中国、モンゴル、日本、トルクメニスタンなどの多くの学生達が交流している。多彩な
行事を経験しながら、トゥヴァと韓国の若者達が互いに交流できる機会が増えればいいなと感じた。
韓流を通じて韓国ドラマや映画、アイドルなどに接した彼らには、韓国はまだ行けていない新しい国
だからだ。また一部の学生は、韓国語を学ぶために韓国の大学に入学することを望んでいる。韓国人
の立場から手助けできず、残念さと申し訳なさが残った。
インターンを終えて、韓国とトゥヴァの両国が相互交流できる機会が増えればいいなと感じた。「ト
ゥヴァは韓国を知っていますが、韓国はトゥヴァを知りません。トゥヴァが韓国で知られるにはどうし
たらよいでしょうか。」フォーラム中、私が知事に行った質問だ。韓国語教育だけでなく、互いの文化
をを交流し、トゥヴァと韓国が互いに協力し発展する日が来ることを期待する。
最後に、多くの助けをいただいたサイルリック・ミハイルロブナー(Сайлык Михайловна)
先生に感謝の言葉を贈ります。
6
トゥヴァ市内の様子
The Association of Northeast Asia Regional Governments
13
企画取材
北東アジア国家の結婚文化
北東アジア
国家の結婚文化(2)
- モンゴル、ロシア -
全世界を通じて最も壮大で幸せな行事の一つが結婚式であ
る。結婚式は、家族、親戚、友人が新郎と新婦の新しい人生を
祝福するため集うという点ではいつの時代も変わらないと言え
る。一方で、その形式は変化してきており、国ごとにそれぞれ
特色のある文化を持っている。今回は、NEAR会員国であるモン
ゴル、ロシアの結婚文化について紹介する。
Mongoliaモンゴル
広大な領土で複数の民族が調和して暮らすモンゴルでは、地域ごとに
結婚の文化が若干異なる。さらに、都市部か草原地帯かによって、結婚
式を結婚式場で行うか、伝統家屋である「ゲル」で行うかといった違い
がある。今号では、都市部で行われる現代式のハルフ民族の結婚文化を
紹介する。
1. 結婚式が行われる時期
結婚式は、主に乳製品等の食べ物が豊富で、冬への備えに余裕のある
記念撮影
秋に行う。広い領土に散らばって生活している人々が集まりやすいと
モンゴル・スフバートル広場、ザ
イサン(Zaisan)展望台、ガンダン
(Gandan) 寺院等の場所で行う。
いう点でも秋は挙式に適した季節であり、こうした理由からモンゴル
披露宴
では、秋は結婚式の月とも呼ばれている。
新郎新婦の入場、司会者による進行、
招待歌手の公演、ライブ音楽の演奏、
クラブ音楽等。老若男女問わず、皆が
踊って楽しむことができる比較的自由
な雰囲気で行われる。
市内
ホテル
2. 結婚式の進め方
区分
内容
場所
プロポーズ
(婚約)
挙式の数か月前に新郎新婦の両親が新
婦の家を訪ね、プロポーズする。
新婦の家
花嫁を迎えに 結婚式当日の朝、新郎は新婦を家まで
新婦の家→結婚式場
行く
迎えに行き、結婚式場まで連れてくる。
婚姻の誓約、婚姻証明書の授与、結
結婚式当日 婚指輪の交換、暖炉に火をつける儀式
(礼式) (家庭誕生の象徴)、牛乳を飲む儀式、
記念撮影
1
14
NEAR NEWS Vol. 69
3. 結婚指輪
モンゴルの結婚指輪は、「Khaan buguivch(王
のブレスレット)」と「Khatan suikh(女王のイヤ
リング)」というモンゴルの伝統的な柄を形象化
している。男性の指輪はモンゴル伝統家屋ゲルの
モンゴル国営の
結婚式場
天井を、女性の指輪はその天井を支える柱を表し
ている。
結婚指輪 (上が女性用、下が男性用)
北東アジア国家の結婚文化
Russia ロシア
ロシア人は、ゆっくりと祭りを楽しむこと、美味し
い食べ物を親しい人と楽しく食べることを好む。その
ため、ロシア人は結婚式に出席することを楽しみにし
ている。結婚式には喜びと悲しみ、笑いと涙、幸福を
願う気持ちと心配する気持ちが集まる。
1. プロポーズ
ロシアでは、男性と女性が両親の同意無しに結婚することはない。男
性はまず、女性の両親に結婚の承諾をもらうために挨拶しにいく。女性
の両親の反対がなければ、男性は女性にプロポーズすることができる。
女性の家に行く際、男性は花束を2つ用意する。一つは将来の義母に、
もう一つは将来の妻に渡す花束である。
2. 結婚式の前
結婚式当日の早朝、男性は礼装し、友人たちと共に何台ものウェディ
4. 披露宴
ングカーで新婦の家に向かう。ウェディングカーは遠くからも見えるよ
結婚式の最後のイベントは披露宴である。会場の入り口では、新郎新
うにピカピカに磨き上げ、豪華な装飾を施し、大きな音楽とクラクショ
婦の末永く幸せな結婚生活を願う意味をもつ丸いパンとイコン
(聖像画)
ンで、新郎となる男性が乗っていることを周囲の人々に知らせる。
を持った新郎の両親が出迎える。披露宴の最後には、新婦がブーケトス
新婦の家に到着すると、新郎とその友人達は新婦の友人からいくつか
を行う。参列者は新郎新婦にプレゼントを渡し、新郎新婦は自分達が持
のテストを課され、それに合格しなければ結婚できない。この風習には、 ってきた物を売ることで結婚生活の資金の一部にする。パーティーの盛
新郎が新婦と結婚するためにどれだけの対価を払えるかを試すという意
り上がりがピークに達すると、夜空に花火や風船、灯火をを打ち上げる。
味合いが込められており、新郎が全てのテストに見事合格すると、友人
たちと共に「ザクス
(婚姻申告機関)
」に婚姻届を出しに行く。
3. 結婚式
ロシアの結婚式は必ずザクスで行う。結婚式はザクス内の特別ホール
で行われ、神聖な音楽と優雅な雰囲気の中で結婚式を行う
新郎新婦は参列者と証人の前で結婚指輪を交換し、婚姻誓約書にサイ
ンをする。晴れて夫婦となり誓いのキスをすると、式の終了となる。
新郎新婦がザクスを出るとそこでは友人達が待っており、祝いの言葉
と米、小さなコイン、花びらのシャワーで祝福される。
トゥヴァ共和国の結婚式
ロシアは多民族国家であり、民族ごとに固有の結婚式が存在する。こ
こでは、ロシア・トゥヴァ共和国の現代の結婚式の様子を紹介する。
古くから、結婚式の日取りは祈祷師によって決定されるものであり、
その習慣は今も残っている。結婚式の前に、両家の父母・親戚は新郎新
婦へのプレゼントとご祝儀を予め用意しておく。
結納は、相互の尊重が重要であり、かつては3回も行われた。最初は
山の峠で、2回目は川沿いで、最後は新郎の両親の家の近くで行われ
また新郎新婦は、相手に対する愛と献身の象徴として、空に向けてつ
た。このとき、新郎の母親がカタ
(khata)と呼ばれるスカーフを両手の上
がいの白い鳩を放つ。その後、新郎新婦と参列者達は、市内を回りなが
に置き、その上に牛乳の入った小さな器を置いて新婦と新婦の両親に渡
ら写真撮影を行う。
す。この結納が終わると、トゥヴァの結婚式が始まる。
結婚式の主人公は新婦である。式では新郎新婦の両親と親戚、友人が
長い列を作り、祝いの言葉とプレゼントを贈る。また、トゥヴァの伝統
に基づき、人生経験豊富な年長者達が順番に新郎新婦に助言を行う。こ
れにより、若い二人が正しい道を進んで
いけると信じられている。こうして結婚
式が終わると、新婚夫婦は幸せいっぱい
の新たな人生をスタートする。
資料出典: http://rusvesta.ru/ ,
http://www.lib.rtyva.ru/news/94/6376/
The Association of Northeast Asia Regional Governments
15
The Association of
Northeast Asia Regional
Governments
北東アジア地域自治体連合
The Association of Northeast Asia Regional Governments
(37668)慶尚北道浦項市南区芝谷路394 浦項 テクノパーク本部棟3階
T. +82-54-223-2317 F. +82-54-223-2309 E-mail [email protected] Homepage www.neargov.org
Fly UP