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Microsoft Office 365 の Total Economic Impact

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Microsoft Office 365 の Total Economic Impact
Microsoft 向け Forrester Total Economic Impact™ の調査
Microsoft Office 365 の Total Economic Impact
中規模顧客
プロジェクト管理者: Jonathan Lipsitz
2011 年 6 月
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
目次
概要 ......................................................................................................................................................................................... 2 収益および費用に対する影響要因 .............................................................................................................7 情報開示.........................................................................................................................................................7 TEI の枠組みおよび方法論............................................................................................................................................... 8 分析 ......................................................................................................................................................................................... 9 面談調査.........................................................................................................................................................9 費用...............................................................................................................................................................13 利益...............................................................................................................................................................18 柔軟性...........................................................................................................................................................31 リスク...........................................................................................................................................................32 財務的結果の要約 ............................................................................................................................................................. 35 Microsoft Office 365: 概要 ................................................................................................................................................. 37 付録 A: モデル組織の説明 .............................................................................................................................................. 40 付録 B: Total Economic Impact™ の概要........................................................................................................................ 41 付録 C: 用語集 .................................................................................................................................................................... 42 付録 D: 最近公表された他の TEI 調査との比較におけるコンテキスト内でのこの調査の検討............... 42 付録 E: 文末脚注 ................................................................................................................................................................ 46 © 2011, Forrester Research, Inc. All rights reserved.無許可の複製は固く禁じられています。本書に記載された情報は利用可能な最も信頼
のおけるリソースに基づいたものです。本書に記載された意見は当時の状況を反映したものであり、変更されることがあります。
Forrester®、Technographics®、Forrester Wave、RoleView、TechRadar、および Total Economic Impact は Forrester Research, Inc の商標です。
その他の商標については当該各社が所有権を有します。その他の情報については www.forrester.com でご確認ください。
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ページ 1 Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
概要
IT コストの削減、インフォメーション ワーカーに最新ツールを提供できる柔軟性、従業員の生
産性および共同作業の向上、インフラストラクチャの複雑性の低減、IT セキュリティの向上な
どの理由で、クラウド コンピューティングを検討している中小企業 (SMB) が増えています。小
規模事業も従来の経済的な問題や障害に悩まされることなく、手頃な価格でエンタープライズク
ラスの IT インフラストラクチャと最新バージョンのソフトウェア アプリケーションの利点を享
受できるようになりました。メータリングまたはユーザー数に基づく支払いを優先して多額の先
行資本支出を排除することは、SMB の財務諸表に良い変化をもたらします。社内ハードウェア
やソフトウェアの保守およびアップグレード作業などの日常作業で IT スタッフを拘束する必要
がなくなると、より付加価値の高い作業にその才能を活かすことができ、同時にクラウド コン
ピューティング プロバイダーの IT の知見も活用できるということは、IT 課題を抱える多くのビ
ジネス エグゼクティブにとって魅力的な新しい選択肢です。1 つには、クラウド サービス プロ
バイダーによってビジネス レディの代替案が、より安全に、より効率的に、同等または低い総
所有コストで提供される場合、事業主および IT スタッフはそれらの代替案を調査して、ビジネ
スに不可欠なプロジェクトに IT リソース (スタッフおよび資金) を配置転換する必要があります。
さらに、従業員が遠隔地にいて移動することも多く、複数のデバイスに依存するようになってき
ているため、複雑性を低減するために、いつでも、どこでも、どんなデバイスでも従業員にサー
ビスを提供するのにクラウドのアーキテクチャが適しています。今日のクラウド サービスは、
仕事の場所を選ばない今日の社会に必要な POP、スケール、およびモバイル デバイスへの重点
的な取り組みを伴います。それは、大部分の社内設置型ソリューションにはなかったものです。
この 2 つの理由から、ビジネスの成長に焦点を合わせている SMB 組織は、まず「これをクラウ
ドで実行できるか?」と質問し、次にワークロードが社内になければならない理由を探します。
2010 年 12 月に、Microsoft は Forrester Consulting に、SMB が Office 365 を導入することによって
認識する可能性がある総合的な経済的効果と潜在的な投資利益率 (ROI) の調査を依頼しました。
この場合の Office 365 の構成は、Office Professional Plus (サブスクリプション)、Exchange Online
(Forefront Online Protection for Exchange を含む)、SharePoint Online、および Lync Online です。こ
の調査の目的は、中規模企業の読者に、組織に対する Office 365 の潜在的な財務上の影響を評価
するための枠組みを提供することです。エンタープライズとは、この調査によってユーザー数が
250 以下と定義されている企業です。この調査には、個々の製品に関連する潜在的な利益がすべ
て含まれているとは限りませんが、スイート全体の一般的な利益と、Microsoft のクラウド ソリ
ューションに移行する利益が説明されています。www.microsoft.com/bpio で検索できる Office
2010、SharePoint 2010、Exchange 2010、および Lync 2010 に関する個々の詳細な Total Economic
Impact™ (TEI) 調査を参照してください。「付録 D」には、これらの TEI 調査の要約があります。
Office 365 は、複合# 中規模組織に 2 か月の資本回収期間で 321% の投資利益
率をもたらしました。Office 365 は、同様の社内実装と比較して生産性が向
上し、IT スタッフに安心感を与え、TCO が低下します。
この調査は、コミュニケーションおよび共同作業コンピューティングのすべてまたは一部をクラウ
ドに移行した SMB 7 社の経験に基づいています。この面談から、ナレッジ ワーカーとモバイル ワー
カーの生産性が向上したこと、またこの調査で詳しく説明する、これまで実装に拘束されてき
#
Forrester は、面談した顧客企業 7 社の特徴を反映するモデル組織を作成しました。財務的結果は、中規模モデル組織に
ついてのものです。
ページ 2 Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
た時間と才能の配置転換、ハードウェアおよびハードウェアの保守、アップグレード、交換の必
要性の排除、ソフトウェア ライセンス コストの排除、Web 会議のコスト削減、および企業全体で
のさまざまな役割での生産性の向上による節約という特定のカテゴリでコスト削減が達成できた
ことが明らかになりました。
Forrester は、面談した 7 社の企業に基づくモデル組織が、既存の社内ソフトウェア機能から得る
価値以上の利益を得ることを認識しました。これまで自社のデータ セキュリティや大規模なデー
タ ストレージの懸念を心配していた企業も、このような心配のほとんどを排除できる専門知識と
確実さを併せ持つ Microsoft のようなスペシャリスト プロバイダーのサービスのエンドユーザーに
なることがあるのです。この調査で面談した IT リーダーの 1 人は、面談時に「私にとっては安心
感が最大の利点です。だれかがすべての面倒を見てくれると実感できるのは最高の気分です。」
と最後に話をまとめました。企業のナレッジ ワーカーは、新しいソフトウェア機能やアップグレ
ードがベンダーから提供されるとすぐにその恩恵を受け、数か月または数年待つ必要はありませ
ん。Office 365 への移行コストは予測可能であり、資本的支出 (capex) ではなく事業運営経費 (opex)
として特定期間にわたって分散されるため、財務担当者も歓迎するはずです。
この調査で面談をした企業幹部は、Office 365 に投資することにした動機と早期評価に基づく結果
を語ってくれました。リストの一番上に来たのは、何度も聞いていたとおりコスト削減と財務上
の競争力でした。「クラウドベースのソリューションによって実現するコスト削減だけでも
Office 365 を選ぶのに十分な理由です。企業は出費を控えることができ、IT スタッフはビジネス上
の問題に取り組んで企業に対する付加価値を増やすことができます。」多面的な根拠として、財
務的理由と優れたビジネス感覚の融合が、企業の強化に結び付くことを挙げる企業もあります。
あるオーナー/創立者は次のように述べています。「私は共同所有者であると同時に、サーバーの
全体的管理も担当しています。これは、IT スタッフを持たない私が絶えず懸念していることです。
私はサーバーに縛り付けられ、休暇をとることもままなりません。SharePoint をクラウド上で使
用することで、休暇を取ることが可能になります。多くのスタッフを雇うこともできますが、そ
れは費用がかかる解決策です。すべてをクラウド上で処理できるようにすることでこの問題が根
本的に解決されます。」
Forrester が Office 365 のベータ顧客 7 社と 1 対 1 で面談した後で財務分析を行った結果、面談した
これらの顧客企業に基づくモデル組織は、表 1 に示すリスク調整後 ROI、内部収益率 (IRR)、コス
ト、および利益を経験することが予想されます。モデル組織の説明については、「付録 A」を参
照してください。
表1
モデル組織の 3 年間にわたるリスク調整後 ROIi
ROI
回収期間
内部収益率
(IRR)
利益総額 (PV)
総費用 (PV)
正味現在価
値 (NPV)
ユーザー
単位の
NPV
321%
2 か月間
920%
$1,167,564
($277,084)
$890,480
$5,936
出典: Forrester Research, Inc.
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社内で同等なソリューションが構築されていれば、有効になった日から数えたソリューション配置
までの時間と回収期間は、どちらもかなり短縮されます。

利点。モデル組織は、次のような利益が期待できます。これらの利益は面談対象の企業が
享受した価値を代表するものです。
o
ナレッジ ワーカーの生産性向上。2010 年度のソリューションに含まれる機能によって、
ナレッジ ワーカーの生産性は大幅に向上します。社内設置型ソリューションによっても
たらされるすべての利益は、Office 365 でも実現されます。150 名の全社員間で、657,000
ドルの生産性向上が実現しました。
o
モバイル ワーカーの生産性向上。一般的な生産性向上に加え、モバイル ワーカーには、
出張先から IT リソースおよびコンテンツに簡単にアクセスできることによる生産性向上
額の積み増しがあります。過去 3 年間に 168,750 ドルの生産性向上額を達成した「路上の
戦士」コンサルタントが 50 名います。
o
ハードウェアの削減。クラウド ソリューションとしての Office 365 では、社内ハードウ
ェアの必要性が大部分排除されました。モデル組織では、5 台の物理サーバーと 1.5 テラ
バイトのストレージが排除されました。これを保守費用およびホスティング費用と併せ
た結果、3 年間でほぼ 64,000 ドルの節約が実現しました。
o
サード パーティ製ソフトウェアの削減。Office 365 には、通常組織が追加料金を支払うよ
うなソフトウェア コンポーネントが含まれています。ROI 分析には、サードパーティの
ウイルス対策/スパム対策 (FOPE) ソリューションと電子メール バックアップ ソリューシ
ョンが含まれていました。これは 3 年間で合計約 10,000 ドルの節約を意味します。
o
Web 会議費の節減。Lync Online には、サードパーティのソリューションに取って代わる
Web 会議ソリューションが含まれています。この調査の全期間にわたって達成される節
約総額は 25,000 ドルになりました。
o
Microsoft のライセンスに代わる手段。Office 365 サブスクリプション モデルを使用すれ
ば、Microsoft の社内ライセンスを購入する必要がなくなります。Office Professional Plus
ライセンス、サーバー ライセンス、クライアント アクセス ライセンス (CALS) がこの対
象となります。置き換えられたライセンス費用は既に含まれているので、ROI 分析には
コストの純増加のみが含まれます。Microsoft に対する支払総費用のどのような割引や減
額も意味するものではありません。調査の最初の期間で、合計 125,000 ドル分のライセン
スが置換されます。
o
社内設置型ソリューションの計画と実装のための労務が不要になる。同等の社内設置型ソ
リューションを実装する費用と手間は Office 365 よりも高くなります。初期実装で、35,000
ドルを超える社内労力と専門サービス コストが不要になりました。
o
IT サポート作業の低減。インフラストラクチャの管理を外注に出すことで、これらのソ
リューションの IT 管理労力が大幅に低減されます。さらに、社内に残るサポート スタ
ッフに求められるスキルが引き下げられるため、高収入のリソースを雇用する必要がな
くなりました。これは 3 年間で 206,350 ドルの節約を意味します。
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
o
出張費および対応する CO2 排出量の低減。前述の「路上の戦士」は、クライアントの会社
に赴く回数を大幅に削減することができました。また、その他に 70 名の社員が出張の一部
を控えることができました。この調査の全期間にわたる旅費の節約総額は 260,625 ドルにな
りました。この結果、飛行機による出張で生じる 47,000 kg の CO2 排出を削減できました。
o
向上した機能/最新機能およびアップグレードの容易さ。Office 365 では、最新バージョ
ンの Microsoft ソリューションにアップグレードするための簡単で明確な方法が提供され
ています。面談した数社は、最新バージョンを常に使用することにより、競争上の優位
性がもたらされたと感じていました。
o
ビジネスの成長に必要な顧客サービスと機会の改善。前述の利益の多くは、顧客サービ
スの向上につながります。さらに、ビジネス ユーザーと IT ユーザーの時間が解放される
ため、ビジネスの成長に力を入れ、新製品やサービスの製品化に要する時間を短縮する
ことができます。
o
費用の予測可能性の向上。面談した企業は、次年度の IT 支出を正確に予測できることが非
常に価値があると述べています。これにより、予算編成プロセスも大幅に簡略化されます。
o
capex の削減。面談した企業の約半数は、予測可能性、および CFO から資金調達の承認
を受けられる可能性の両方の点で、支出を capex から opex に移行することが重要だと述
べています。
o
IT セキュリティの向上。Office 365 ソリューションには、常に最新のセキュリティ パッ
チやアップデートが揃っています。FOPE などの国際レベルの IT セキュリティ ソリュー
ションや Microsoft から提供されるセキュリティ性の高いインフラストラクチャを使用す
ることで、IT セキュリティの向上も実現します。
o
アーカイブと法令順守の向上。Office 365 では、SharePoint 共有ドキュメント ストアや
Exchange Online のネイティブの電子メール アーカイブ機能を使用してローカル
Outlook .pst ファイルを排除することで、アーカイブ機能が向上します。これにより、規
制機関の法令順守調査に対応する時間も不要になりました。
o
可用性と障害回復の向上。Microsoft では完全な地理的冗長性を提供しています。これは
面談した企業のいずれも、自社で実現することはほぼ不可能な機能です。これがあれば、
事務所を閉鎖する必要が生じた場合にも、ユーザーはすぐに仕事に戻ることができます。
費用。モデル組織には、次の費用負担が生じていました。
o
初期計画と実装/移行の労務。Office 365 の計画および実装作業は、社内設置型ソリューシ
ョンよりも少なくて済みます。面談した数社は、ほとんどのアクティビティを社内労務
で完了していましたが、社内リソースと専門サービスを組み合わせている企業もありま
した。モデル組織では、専門サービスを利用してソリューションの設計と移行プロセス
の作成を行い、ほとんどの作業を社内リソースで完了しました。初期実装費用はほぼ
17,000 ドルになりました。
o
ハードウェア。SSO (シングル サインオン) とアイデンティティ フェデレーションのため
には、Active Directory Federation Services サーバー (ADFS) が必要です。このサーバーを保
守費用および社内ホスティング費用と併せた結果、3 年間でほぼ 10,000 ドルの節約が実
現しました。
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o
Microsoft のサブスクリプションおよびライセンス。Office 365 E3 ソリューションは、ユ
ーザーごとに 1 か月 24 ドルで提供されています。SharePoint を使用して顧客やその他の
外部ユーザーと共同作業やドキュメントの共有を行う場合、別途サブスクリプションが
必要です。調査を行った 3 年間で Microsoft に支払われた総費用は約 133,000 ドルでした。
これは同様の社内設置型ソリューションよりも 8,000 ドル多い金額でした。
o
トレーニング。Office 365 のエンド ユーザー トレーニングは、同等の社内設置型ソリュ
ーションに必要なトレーニングと同じです。トレーニングには、基本的なマニュアルを
ユーザーに提供するものから対面型トレーニング セッションまで、さまざまなアプロー
チがあります。面談した組織は、通常、Office 365 のサポートを担当する IT リソースの
トレーニングを手配しました。エンドユーザーと IT のトレーニング費用の合計は、最初
の期間で 13,000 ドル少なくて済みました。
o
継続的な管理。Office 365 の管理に必要な作業は、通常同等の社内設置型ソリューション
で必要な作業よりも少なくてすみます。モデル組織では、米国内およびヨーロッパの社
員のサポートに、0.75 人のフルタイムに相当 (正社員) するリソースを必要としました。
この調査の全期間にわたって達成される節約総額は 146,250 ドルになりました。
o
帯域幅の追加。Office 365 では帯域幅の追加が必要になる場合があります。モデル組織では、
本社に T1 回線を追加しました。これは 3 年間で合計約 15,000 ドルの節約を意味します。
図1
モデル組織の 3 年間にわたるリスク調整後累積キャッシュ フロー
$1,000,000
$890,480
$800,000
$590,808
$600,000
$400,000
$267,902
$200,000
$0
($200,000)
($37,870)
初期
1 年目
費用 (PV)
出典: Forrester Research, Inc.
ページ 6
収益 (PV)
2 年目
3 年目
累積キャッシュ フロー (PV)
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収益および費用に対する影響要因
表 1 は、モデル組織の取得が見込まれる、リスク調整後の経済的効果を示します。リスク調整後
の値については、費用および収益の見積もりにおいて存在する不確実性または分散の可能性が考
慮されており、控えめに見積もられています。組織が得る経済的効果に影響を与える可能性のあ
る要因について、以下に説明します。

ユーザー数。Office 365 のサブスクリプション費用は、ユーザー数に基づいて計算されます。
また、ユーザー数が多いと多くのデータを移行する必要があり、実装のための期間が長く
なり費用が増えることになります。一方、ユーザー数が多い場合、実現する収益も大きく
なります。生産性に関連する利益については、大きい組織ほど収益も大きくなり ROI と
NPV も増大します。

使用される Office 365 ソリューション コンポーネント。組織では、すべての Office 365 ソリ
ューション コンポーネント – Office Professional Plus、Exchange Online、SharePoint Online、
および Lync Online を実装しない場合があります。その場合、月額サブスクリプション費用
は減少しますが、この調査で説明した利益カテゴリの一部が実現されない可能性がありま
す。読者はこの場合、スイート全体を実装しないと実現されない収益について考慮する必
要があります。
情報開示
読者は、以下の事項に留意してください。

調査は Microsoft の委託により、Forrester Consulting グループが実施しました。

Forrester は他の組織が得る可能性のある投資利益に関する仮定は行っていません。Forrester
は、読者が Microsoft Office 365 への投資の妥当性を判断する際、報告書で提供される枠組み
の中で各自が見積もりを行うことを強くお勧めします。

Microsoft は調査の結果を確認し、Forrester にフィードバックを提供しましたが、この調査
およびその結果に関する編集責任は Forrester が留保するものとします。

面談調査の対象の顧客は Microsoft が紹介しました。
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TEI の枠組みおよび方法論
概要
面談で提供された情報から、Forrester は、Microsoft Office 365 の実装を検討する組織のために
Total Economic Impact™ (TEI) の枠組みを構築しました。この枠組みの目的は、投資決定に影響を
与える、費用、収益、柔軟性、およびリスクの各要素を特定することです。
アプローチおよび方法論
Microsoft Office 365 が組織に与える影響を評価するために、Forrester は、複数のステップ
から成るアプローチを使用しました (図 2 を参照)。具体的には、次のとおりです。

Microsoft のマーケティング担当者、営業担当者、および Forrester アナリストを面談し、
Office 365 および、クラウド ベースの共同作業および生産性ソリューションのマーケットプ
レースに関連するデータを収集しました。

費用、利益、およびリスクに関するデータを得るために、現在 Microsoft Office 365 のベータ
版を使用している中規模組織 7 社を面談しました。

面談対象の組織の特性に基づいてモデル組織を作成しました (付録 A を参照)。

TEI 方法論を使用し、面談調査で収集された結果を示す財務モデルを作成しました。面談調
査から得られた費用および収益のデータを、モデル組織に適用するとおりに財務モデルに
入力しました。
図2
TEI アプローチ
適性評価の実行
顧客面談の
実施
モデル組織の
設計
TEI の枠組みを使
用した財務モデル
の作成
ケース スタ
ディの作成
出典: Forrester Research, Inc.
Forrester は、Microsoft Office 365 のモデル作成に 4 つの基本的な TEI の要素を採用しました。
1. 費用。
2. 組織全体の収益。
3. 柔軟性。
4. リスク。
IT 投資に関連する ROI 分析に関して企業の高度化が進んでいることを考慮すると、Forrester の
TEI 方法論は購買決定の総合経済効果の全体像を示すうえで有効です。TEI 方法論に関する補足
情報については、「付録 B」を参照してください。
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Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
分析
面談調査
この調査では、次の企業 (米国およびヨーロッパを拠点とする Microsoft の顧客) の代表者を
含め、合計 7 件の面談を行いました。
1. 65 名の従業員を抱える急成長中のグラフィック デザイン店。従業員の大半は在宅勤務
です。共同創立者の 1 人は IT 部門の責任者も兼任しています。同社は Exchange Online
を Microsoft の Business Productivity Online Services (BPOS) 契約の一部として使用してお
り、社内設置型ソリューションの SharePoint 2010 と LiveMeeting を移行しています。
2. 200 名の従業員を抱える住宅ローン提供会社。同社は Office 365 の採用を決めたとき、
BPOS への移行の最中でした。以前は、Office Professional の 2007 年版 (社内設置)、
Exchange Online およびサード パーティ ベンダーがホストする限定的配置の SharePoint
を使用していました。
3. 100 名の従業員を抱え、世界中で 700 件を超えるコンサルティング プロジェクトを同時
展開している欧州の安全工学コンサルティング会社。この企業は、社内設置バージョ
ンの Exchange 2010、Office Professional 2010、SharePoint 2010、および Office
Communications Server 2007 R2 (OCS 2007 R2) を Office 365 に移行しています。
4. 6 名の医師と 38 名の従業員を抱える神経科医療機関。この医療機関には 5 つのサテライ
ト オフィスがあり、中東からの患者も受け入れています。Office 365 に移行する主なき
っかけは、Lync Online を遠隔医療ソリューションに使用することでした。同医院は、
社内の Exchange および Office Professional 2003 を Office 365 に移行することも検討して
います。
5. 4 つの欧州諸国に 50 名の従業員が点在している小規模の製造会社。この企業では
Exchange Online を BPOS の一部に使用し、Office Professional 2010 をローカル マシンに
配置しています。Lync や SharePoint は使用していませんが、将来的に追加することを
検討しています。
6. 大規模企業に配信テキストとボイス メッセージング サービスを提供するサービスとし
てのソフトウェア (SaaS) 会社。3 つの事務所と 2 つのデータ センターがあります。この
会社は BPOS の一部として Exchange Online を使用していましたが、Office 365 for
Exchange に移行する予定です。なお、社内設置型バージョンの Office Enterprise、
SharePoint、および Lync 2010 も使用しますが、将来的に Office 365 に移行する可能性も
あります。
7. 25 名から成る英国拠点のホスティングおよびデジタル デザイン エージェンシー。同社
は Microsoft 製ではない電子メール ソリューションを Office 365 に切り替え、OCS の
BPOS から Lync Online に移行しています。Office 365 バージョンの SharePoint も追加す
る予定です。
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7 件の面談により、次の要点が明らかになりました。


生産性向上ツールと共同作業ツールの総所有コスト (TCO) を削減することが、面談を行
った会社が Office 365 を実装することに決めた主な理由でした。
o
「クラウドベースのソリューションによって実現するコスト削減だけでも Office
365 を選ぶのに十分な理由です。企業は出費を控えることができ、IT スタッフは
ビジネス上の問題に取り組んで企業に対する付加価値を増やすことができま
す。」
o
「さまざまなオプションを検討した結果、Microsoft のオンライン ソリューション
を使用すればコストが削減できることがわかりました。」
o
「基本的な機能を備えたサーバーを実行することを検討したときに、最初に頭に
浮かんだのは、移行することが方向性として正しいだろうということでした。す
べてのハードウェア費用とライセンス費用、および複雑性を考慮したときに、す
べてを自分で管理するのは嫌だったので、Office 365 が適切なソリューションだと
思いました。」
Office 365 で IT 管理を簡略化できることは、中小企業のマネージャーにとって大きな魅
力であり、会社独自の社内設置型ソリューションと比べて、継続性とセキュリティの面
で確実性が向上します。
ページ 10
o
「私にとっては安心感が最大の利点です。だれかがすべての面倒を見てくれると
実感できるのは最高の気分です。」
o
「複雑性を軽減させて、商品サービスをクラウドに移行したかったのです。イン
ターネット テクノロジの 100% が Microsoft ベースなので、Office 365 を検討する
ことは自然の成り行きでした。」
o
「当社にはインフラストラクチャを適切にサポートするのに十分な技術的専門知
識が社内にありません。」
o
「当社では長期間 Exchange 2003 サーバーを配置していましたが、保守がうまく行
われていませんでした。最新ソリューションに移行しながら、同時に限られた数
のスタッフで管理できることが必要でした。」
o
「私は共同所有者であると同時に、サーバーの全体的管理も担当しています。こ
れは、IT スタッフを持たない私が絶えず懸念していることです。私はサーバーに
縛り付けられ、休暇をとることもままなりません。SharePoint をクラウド上で使
用することで、休暇を取ることが可能になります。多くのスタッフを雇うことも
できますが、それは費用がかかる解決策です。すべてをクラウド上で処理できる
ようにすることでこの問題が根本的に解決されます。」
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



将来対策の一環としてクラウドを取り入れることに決めた企業は、Office 365 がソリュー
ション全体の重要な一部であることを認識しました。
o
「Microsoft の長期的展望は、社内設置型ソリューションとクラウド ソリューショ
ンの等価を 100% にすることです。これが達成された暁には、社内設置型ソリュ
ーションを使い続けたいと思う会社などないはずです。」
o
「ほとんどの中小企業は今後 10 年間にクラウドに移行し、その際は主要ソフトウ
ェア ベンダーの製品を使用すると思われます。適切なテクノロジ パスを選択する
だけでなく、クラウドで実現する機会を探すことも重要です。現在その活用方法
を模索しているところです。」
Microsoft の各種ソリューション間、およびその他のシステム間の運用性がクラウドで向
上したことも非常に重要でした。
o
「Office 365 はすべてのサービスが完璧に調和した、願いを叶えてくれる製品です。
このインフラストラクチャにより、Lync、Office、Exchange および SharePoint の完
璧な連携が実現しました。」
o
「クラウド サービスに決めた主な理由は、すべてを連携できる機能にあります。
Office 365 はホスト対象の ERP ソリューションともうまく連携します。」
Microsoft のソリューションを既に知っていたことから、Office 365 は魅力的な選択肢と
なりました。
o
「いろいろなオプションを探しましたが、半日調査をした後で、Exchange に対し
て知識があることから、Office 365 は適切な選択肢だろうと気付きました。」
o
「Microsoft のソリューションなら当社のユーザーも IT スタッフも使い方を知って
いますから、Office 365 の導入も非常に簡単でしょう。」
Office 365 を使用すれば、遠隔地の顧客や従業員へのサービス提供が簡単になります。
ページ 11
o
「地方の患者さん、特に慢性疾患を抱えた方々も、経過観察のために日常的に長
距離を運転して来る必要がなくなりました。」
o
「Lync を使用すると、複数の拠点で勤務する従業員の間に一種の連帯感が生まれ
ます。」
o
「当社には、全員が集まる主な拠点がありません。ほとんどが在宅勤務か顧客先
で勤務します。だからこそクラウド ソリューションは非常に魅力的です。全員と
連絡を取ることができるので、障壁が取り除かれます。」
o
「OCS で遠隔医療を実装しようとしましたが、うまく行かないことがわかりまし
た。Lync なら、サウジアラビアやペルーなどの遠隔地の医師や患者と共同作業を
行うのに必要な高解像度が実現します。」
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Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客

Office 365 では業務の運営とプロセスが強化されます。
o
「Office 365 は、短期間でビジネスを立ち上げる際に非常に強力な方法であること
がわかりました。大企業が持っているのと同じエンタープライズレベルのサービ
スを持つことができます。競争もしやすくなります。」
o
「テクノロジは当社の差別化要因の 1 つです。当社では設備よりもテクノロジに
多く投資しています。当社のエンジニアは顧客の建設現場でミーティングを行う
ので、Office 365 は日常の業務プロセスをサポートしてくれます。」
モデル組織
Microsoft によって提供された既存の中規模顧客 7 社との面談に基づき、Forrester は、TEI の枠組
みおよび複合企業を構築し、関連する ROI 分析により財務的な影響を示しました。Forrester がこ
れらの結果から構成したモデル組織は、小規模ながらもヨーロッパで急成長中の米国拠点の IT コ
ンサルティング組織の典型的な例を示しています。従業員数は合計 150 名で、全員が Office 365 を
使用するナレッジ ワーカーです。50 名が本社で勤務し、70 名が 4 つの他の米国支社または在宅で
勤務し、30 名がヨーロッパを拠点としています。このコンサルタントのうち、50 名が「路上の戦
士」と分類され、ほとんどの勤務時間を顧客先に出向くことに費やしています。
Office 365 を実装する前は、組織は Exchange 2003 と Office Professional 2003 を使用していました。
SharePoint または Lync/OCS は使用していませんでした。これまでのソリューションの実装は、2004
年に行われました。モデル組織の詳細については、付録 A を参照してください。
枠組みの仮定
表 2 は、Forrester が分析で使用したモデル仮定を示します。
表2
モデル仮定
参照
A1
メトリック
IT 正社員リソースごとの年間完全負担費用 *
A2 モバイル ワーカーごとの年間完全負担費用 *
A3
(組織内のすべての役割にわたる) ナレッジ ワーカーごとの年間完全負担費用 *
A4
Office 365 のユーザー数
値
$65,000
$93,750
$60,000
150
* 年間完全負担費用には、保険、有給休暇、および組織が負担するその他の費用が含まれます。
出典: Forrester Research, Inc.
ページ 12
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Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
PV および NPV の計算で使用する割引率は 12%、財務モデルで使用する計画対象期間は 3 年です。
通常、組織では現在の環境に基づき 8% ~ 16% の割引率を使用します。読者は各企業の財務部門
と検討し、各自の組織において使用する最も妥当な割引率を判断してください。
面談調査対象の顧客は主通貨としてユーロを使用していますが、この調査ではすべてドル建てで
計算しました。この調査で示したドル建ての値の一部は、セントまたはドル単位に丸められてい
ます。このため、後続の表に示した計算結果は、読者が計算式または提示された値に沿って計算
した結果と正確に一致しない場合があります。
費用
Office 365 は、SaaS コスト モデルに従っており、サービス サブスクリプションが多くの費用カテ
ゴリに取って代わっています。一部の費用カテゴリには、対応する収益が存在します。これらは、
個別の費用領域で参照されており、「利益」セクションで完全に説明されます。費用の多くは、
読者の組織の規模に応じて大きく異なります。このため、組織の TEI を判断するためのベースと
してこのモデルを使用することを強くお勧めします。
初期計画と実装/移行の労務
顧客は全員、面談実施時点で Office 365 のベータ版パイロットに参加していました。この経験を
基に、顧客は Office 365 を計画、パイロット試験、実装する際の労力レベルを見積もることがで
きました。標準的な計画およびパイロット実験に必要な労務として、週 4 ~ 8 時間、2 ~ 6 週間
の期間が必要でした。
必要な Office 365 構成が完了すると、数日、数週間規模でブロック単位の移行が行われました。
移行の期間は、移行の対象のユーザー数やデータ量 (メールボックスおよび SharePoint ファイル)
によって異なります。
数社の企業は専門サービスを使用しましたが、その他の企業は社内リソースのみで作業を完了
しました。決定的要素となったのは、スタッフが移行に費やせる時間の量でした。中規模企業
の場合、一般的にソリューションと移行プロセスを定義するのに専門サービスが用いられまし
た。その後社内リソースが移行を管理しました。Microsoft のパートナーの多くが、提供されて
いる BPOS 移行サービスに似た固定価格の移行サービスを開発しています。
モデル組織では、作業は複数のリソース間に分散されました。この結果、1 人の正社員リソース
の 2 か月分の作業になりました。さらに設計と構成、および移行プロセスの定義には専門サー
ビスが用いられました。1 人の正社員 x 2 か月雇用 x 5,417 ドル/月額は、10,833 ドル相当の社内
作業となります。これに 6,000 ドルの専門サービスを加えると、計画および実装に合計 16,833 ド
ルの人件費がかかることになります。
ページ 13
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Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
社内設置型の同等ソリューションを実装して増分作業を回避することによる、対応する利益も
存在します。この件ついては、本調査の「利益」セクションで説明します。
表3
初期計画と実装/移行の労務
参照
メトリック
計算式
初期 B1
内部 IT 正社員数
1
B2
月数
2
B3
月間完全負担費用
B4
専門的サービス
Bt
初期計画と実装/移行の労務
A1/12 か月間
$5,417
$6,000
(B1*B2*B3)+B4
$16,833
出典: Forrester Research, Inc.
ハードウェア
Office 365 では、ハードウェアを排除することはできますが、企業がアイデンティティ フェデレ
ーション標準と SSO を実装する場合は、ADFS サーバーは依然として必要です。小規模組織の場
合、通常 1 台のサーバーが必要です。技術上、高度な要件はないため、中程度のサーバー構成で
十分です。
サーバーは、社内でも、併置型の施設でもホストできます。面談対象の企業のほとんどは、社内
でホストしています。モデル組織では、サーバーを社内でホストし、電力、スペース、冷却など
に経費を割り当てています。これらのサーバーは、組織の定期的な更新サイクルに従って、3 ~ 4
年ごとに交換されます。
Exchange、Lync、および SharePoint サーバーのインストールを回避ことに対応する利益について
は、本調査の「利益」セクションで説明します。
ページ 14
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Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
表4
ハードウェア
参照
メトリック
計算式
初期
C1
ADFS サーバー数
1
C2
サーバーごとの費用
$7,000
C3
メンテナンス
(C1 * C2) [最初の期間]*10%
$700
$700
$700
C4
社内ホスティング費用
C1 [最初の期間]*$200
$200
$200
$200
Ct
ハードウェア
(C1*C2)+C3+C4
$900
$900
$900
$7,000
1 年目 2 年目 3 年目
合計
$9,700
出典: Forrester Research, Inc.
Microsoft のサブスクリプションおよびライセンス
中規模企業の顧客向けの Office 365 では、非常に単純な価格モデルが採用されています。Office
Professional Plus、Exchange Online、SharePoint Online、および Lync Online など、含まれている
サービスに応じて、ユーザーごとの月間サブスクリプション費用が生じます。モデル組織では、
すべてのコンポーネントが含まれている Office 365 E3 サービスが選択されました。対応する月
額費用はユーザーあたり 24 ドルになりました。
顧客のエクストラネットなどの外部ユーザーにも SharePoint を提供する場合、小額の費用が発
生します。外部ユーザーは最初の 50 名までは無料ですが、その後 50 名のユーザー ブロック単
位で追加料金が加算されます。モデル組織では、共同作業機能を高め、必要となる出張を削減
するために、早期に顧客エクストラネットを作成しています。
表5
Microsoft のサブスクリプションおよびライセンス
参照
メトリック
計算式
初期
1 年目
2 年目
3 年目
D1
Office 365 のサブスクリ 24 ドル * 150 ユーザー
プション費用
[A4]* 12 か月
$43,200
$43,200
$43,200
D2
SharePoint 外部ユーザ
ー サブスクリプション
$1,200
$1,200
$1,200
Dt
Microsoft サブスクリプ
ションとライセンス
$44,400
$44,400
$44,400
出典: Forrester Research, Inc.
ページ 15
D1+D2
合計
$133,200
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Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
トレーニング
Office 365 のユーザートレーニングの要件は、社内設置型ソリューションのユーザーと同じで、必
要なレベルは、ユーザーがどのバージョン (Office Professional 2003 など) から移行するかによって
異なります。しかし、完全な TCO を把握できるように、ユーザー トレーニング費用も含まれて
います。企業がトレーニングを提供するために採用したアプローチは、大きく異なっていました。
外部トレーナーによるライブ セッションを行った企業や社内トレーナーを使用した企業もあり、
その他の企業はオンライン チュートリアルですべてのトレーニングを提供しました。モデル組織
は、ユーザーの生産性向上の利点が早期から実現するよう、積極的にトレーニングを提供しまし
た。このトレーニングは対面型のトレーニング セッションが主流ですが、オンライン トレーニン
グ ツールも提供されました。
IT 組織によって必要とされる Office 365 の管理に関する特殊なトレーニングもあります。このトレ
ーニングの恩恵を受けることができる個人の数は、企業のサイズに基づき異なりますが、モデル
組織のサイズの企業で共通の数は IT リソース 1 人で、このリソースが後で同僚にトレーニングを
行いました。
表6
トレーニング
参照
メトリック
計算式
初期
1 年目
2 年目
3 年目
E1*
IT トレーニング
$5,000
$0
$0
$0
E2*
エンド ユーザー
トレーニング
$7,500
$0
$0
$0
Et*
トレーニング
$12,500
$0
$0
$0
E1+E2
合計
$12,500
* これらの参照番号は行を示すものです。Office 365 ソリューション セットと混同しないでください。
出典: Forrester Research, Inc.
継続的な管理
Office 365 の継続的な管理、同等の社内設置型ソリューションでの管理作業よりも少なくてすみま
す。作業量はユーザーの数および使用されるソリューションによって異なります。面談対象の企
業にとって、期待される作業量のレベルは 0.5 ~ 1 人分の正社員です。モデル組織では、0.75 の正
社員が含まれており、作業の大半は米国の IT スタッフが行い、ヨーロッパのスタッフはほとんど
行いません。労力の大部分は、ユーザー アカウント管理、Office 365 の構成、および ADFS サーバ
ーの維持に費やされます。
管理労力の節減については、本調査の「利益」セクションで説明します。
ページ 16
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Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
表7
継続的な管理
参照
メトリック
F1
IT 正社員数
F2
年間 IT 総費用
Ft
継続的な管理
初期
計算式
1 年目
2 年目
3 年目
0.75
0.75
0.75
A1
$65,000
$65,000
$65,000
F1*F2
$48,750
$48,750
$48,750
合計
$146,250
出典: Forrester Research, Inc.
帯域幅の追加
面談対象の企業は、まだ追加の帯域幅が必要かどうかを判断していません。Microsoft は、帯域
幅のニーズを計算するために多数のツールやホワイトペーパーを提供しています。必要となる
追加の帯域幅は、既に配置されているパイプのサイズと予想される将来の使用量によって決ま
ります。Microsoft のコンサルティング会社でもある面談対象の企業の 1 つは、次のように述べ
ています。「BPOS [Office 365 の先行サービス] 用に帯域幅を増やす必要があったクライアント
はまだいません。アップグレードが必要になるのは、通常は T1 を装備しており、T1 をさらに 1
台追加する必要がある企業です (1 か月あたり約 500 ~ 700 ドル)。大きい企業である場合は、数
台の T1 からファイバー接続 (100 MB) に移行する必要があります。当社の所在地では、100 MB
の接続には 1 か月あたり 700 ~ 1,000 ドルかかります。」
モデル組織では、本社の場合、控え目に想定しても T1 回線の追加が必要だと判断しました。
T1 回線費用として、年間 5,000 ドルのプレースホルダー値が組み込まれました。読者は、オフ
ィスごとに追加の帯域幅要件を考慮する必要があります。
表8
帯域幅の追加
メトリ
ック
参照
G1
帯域幅の追加
Gt
帯域幅の追加
出典: Forrester Research, Inc.
ページ 17
計算式
G1
初期
1 年目
2 年目
3 年目
$0
$5,000
$5,000
$5,000
$0
$5,000
$5,000
$5,000
合計
$15,000
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Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
総費用
以下の表 9 に、モデル組織で Office 365 ソリューションの実装と管理にかかる総費用を示しま
す。
表9
総費用 (リスク未調整)
参照
費用
初期 1 年目
2 年目
3 年目
合計
Bt
初期計画と実装/移行の労務
Ct
ハードウェア
Dt
Microsoft サブスクリプションとライセ
ンス
Et
トレーニング
Ft
継続的な管理
($48,750)
($48,750)
($48,750)
($146,250)
Gt
帯域幅の追加
($5,000)
($5,000)
($5,000)
($15,000)
($99,050)
($99,050)
($99,050)
($333,483)
合計
($16,833)
($7,000)
($16,833)
($900)
($900)
($900)
($9,700)
($44,400)
($44,400)
($44,400)
($133,200)
($12,500)
($36,333)
($12,500)
出典: Forrester Research, Inc.
利益
「利益」セクションの前半では、ROI 分析に含まれているモデル組織の量的利益について詳しく
説明します。後半では、面談を行った顧客が経験したが財務モデルでは完全には説明できない質
的利益について説明します。質的利益には量的利益と同等の価値がある場合があるため、Office
365 の実装によって実現される総 ROI を分析するときに考慮する必要があります。
ナレッジ ワーカーの生産性向上
社内設置型ソリューションと同様に Office 365 には、SharePoint、Lync、および Office Professional
での生産性の向上のために多くのツールが用意されています。生産性の向上に寄与する機能と
して、面談対象の企業が挙げた Lync Online の機能には、プレゼンス、IM、統合コミュニケーシ
ョンなどがあります。SharePoint Online については、面談対象者は共同作業と文書検索/取得が
簡単になったことについて述べました。Office Professional での生産性向上に関しては Outlook が
特に重要でした。
メールボックスのサイズが 25 GB に拡張されたことにより、ユーザーはディスク領域を開放す
るために定期的に削除を行う時間を節約できるようになります。この作業は時間がかかるだけ
でなく、ユーザーにとって煩わしいものでもあります。さらに、スケジュール アシスタント
や会話の表示機能などによる生産性向上も確認できます。
ページ 18
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
以下に、面談対象の顧客が生産性を向上させることの重要性とその方法について語った内容の
引用を挙げます。
 「ユーザーの視点から見て、SharePoint に Lync を統合させることによる生産性と共同作業機能
の向上は計り知れません。値段なんて付けられません。それほど値打ちがあると思います。」
 「ユーザーは全員、生産性が向上したことを実感するでしょう。SharePoint によってもたらさ
れる生産性の向上は、驚くべきものです。」
 「全員が協調環境で作業できることが重要です。よりスマートに仕事をして、作業時間を短縮
させることができます。」
 「当社は知識が売り物の会社です。より生産的に、よりスマートになるために IT を使いこな
す必要があります。」
 「Lync がなければ、電話や大声以外に全社規模でコミュニケーションするメカニズムがあり
ません。Lync は時間の節約という点でも大きな改善となるでしょう。」
 「Lync は Live Meeting に代わるすばらしい後続ソリューションとなるでしょう。プロジェクト
マネージャーは現在、1 日 3 ~ 4 時間 Live Meeting を使用していますが、Lync ではこの時間が
さらに増えるでしょう。電子メールを送信しなくても対応可能な相手が確認できるのは本当に
貴重です。」
ユーザーが Office 365 ソリューションに慣れていく段階の調査 1 年目は、得られる利益はわずかで
す。
表 10
ナレッジ ワーカーの生産性向上
参照
メトリ
ック
計算式
1 年目
2 年目
3 年目
合計
5
5
5
20
70
70
SharePoint Online (文書検索と共同
作業) - 週あたりの削減時間 (単位:
分)
15
40
40
H4
Office Professional Plus (共同編
集、OneNote、および拡張機能)
週あたりの削減時間 (単位: 分)
15
40
40
H5
0.92
2.58
2.58
週あたりの削減時間 (単位: 時間)
H6
年間勤務週数
48
48
48
H7
ユーザー数
150
150
150
H1
Exchange (受信トレイ管理、ス
レッド ビューなど) - 週あたり
の削減時間 (単位: 分)
H2
Lync Online (IM、プレゼンス、統合
コミュニケーション) - 週あたりの
削減時間 (単位: 分)
H3
ページ 19
(H1+H2+H3+H4)/60
分
A4
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
参照
メトリ
ック
H8
時間あたりのナレッジ ワーカー
1 人あたりの平均総費用
H9
潜在的な生産性向上総額
H10
捕捉割合
Ht
ナレッジ ワーカーの生産性向上
計算式
1 年目
2 年目
3 年目
A3/2,000 時間
$30.00
$30.00
$30.00
H5*H6*H7*H8
$198,000
$558,000
$558,000
50%
50%
50%
$99,000
$279,000
$279,000
H9*H10
合計
$657,000
出典: Forrester Research, Inc.
捕捉割合に関する注: Forrester では、ナレッジ ワーカーについては、生産性向上によって得られ
た時間の一部 (50% ~ 75%) しか組織で実際に認識されない、つまり、節減された時間のすべて
が生産性の高い結果につながるわけではないと仮定しています。この割合は、タスク関連およ
びプロセス関連の作業に従事する社員では高く、知識集約型の社員では低くなっています。
モバイル ワーカーの 生産性向上
面談対象の企業の多くは、出張中の社員の生産性を Office 365 によって向上させる方法について
議論していました。これは主に、SharePoint と連携し、Lync Online を利用することで、企業 IT
リソースへのアクセスを簡単にすることで実現できます。これにより、前述の一般的な生産性
向上額がさらに増加します。面談のコメントには以下のようなものがありました。
 「Office 365 には、出張中のエンジニアの作業がはかどり、生産性を向上させるためのツール
があります。顧客との連携も改善されるため、作業を迅速に片付けることができます。」
 「モバイル ワーカーにとって、インターネットが使えれば、電子メールやその他の機能もす
ぐに利用できます。これは VPN を使うよりもずっと効率的です。」
モデル組織では、50 名の「路上の戦士」こと上級コンサルタントが絶えず顧客先を訪問していま
す。控えめに想定して、他のユーザーにとって 1 週間に 1 時間の時間短縮が達成されますが、ユ
ーザーが Office 365 ソリューションに慣れるまでの 1 年目はこの半分の時間短縮が達成されます。
Office 365 で解消できる難題を抱えているモバイル ユーザーが何人いるか、そしてどのような生
産性向上を期待できるかを考えてください。
表 11
モバイル ワーカーの 生産性向上
メトリ
ック
参照
計算式
1 年目
2 年目
3 年目
I1
「路上の戦士」コンサルタントの数
50
50
50
I2
追加の生産性向上 - 週あたりの時
間短縮 (単位: 分)
30
60
60
I3
年間勤務週数
48
48
48
ページ 20
合計
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
メトリ
ック
参照
計算式
1 年目
2 年目
3 年目
I4
時間あたりの平均総費用
(モバイル ワーカー)
A2/2,000
$46.88
$46.88
$46.88
I5
潜在的な生産性向上総額
(H1+H2+H3+H
4)/60 分
$56,250
$140,625
$140,625
I6
実現の割合
50%
50%
50%
It
モバイル ワーカーの 生産
性向上
$28,125
$70,313
$70,313
I5*I6
合計
$168,750
出典: Forrester Research, Inc.
ハードウェアの削減
Office 365 では Exchange、SharePoint、および Lync サーバーは必要ありません。また、SAN やダイ
レクト アタッチなどの大規模なストレージ実装も必要ありません。社内のインフラストラクチャ
資産のサイズは、ユーザー数、場所、メールボックス サイズなどによって異なります。さらに、
Microsoft では 25 GB のメールボックスを提供します。企業がこれに匹敵する資産を配置するのは
困難です。Microsoft が提供する機能と同様の完全な地理的冗長性を備えたインフラストラクチャ
の構築にも、多額の費用がかかります。
実装の必要がないハードウェアの量は、面談対象者間で差がありました。サーバーに関しては、
2 台~ 8 台のサーバーの幅があり、前者では Exchange サーバーのみ、後者では Exchange、OCS
2007 R2、SharePoint サーバーが設置されていました。面談対象者の 1 人は、「当社のサーバーは
限界に達しています。Lync や SharePoint をサポートするためにインフラストラクチャを拡張しな
ければならない場合、データ センターを丸ごと建設しなければならないでしょう。この場合、
非常に多額の投資になります。」
モデル組織では、Lync と SharePoint に、それぞれ 1 台のサーバーで構成される 1 層ソリューショ
ンを配置します。サーバー間の多層インストールと冗長性を作成するために、仮想化が使用され
る場合もあります。これはモデル組織では行われませんでした。米国とヨーロッパの電子メール
をサポートするには、3 台の Exchange サーバーが必要になります。企業が障害回復機能が必要だ
と判断した場合、追加のサーバーが必要になります。モデル組織の障害回復施設には追加のサー
バーはありません。
モデル組織では、Office 365 を導入する前、1 ギガバイトのメールボックスを提供していました。
25 ギガバイトのメールボックスを提供するには、追加ストレージに多額の投資を行う必要が生
じます。面談したすべての企業は、そんな大容量のメールボックスを提供することはできないが、
そのようなサイズのメールボックスを持つことは、従業員にとっても組織にとっても大きな利益
になると回答しました。
追加ストレージは、SharePoint 用の SAN と、Exchange 用のダイレクト アタッチの組み合わせに
なるでしょう。単純化するために、テラバイトあたりの単一の価格を一律に使用しています。
ページ 21
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
表 12
ハードウェアの削減
メトリ
ック
参照
計算式
1 年目
2 年目
J1
Exchange サーバー数
3
J2
SharePoint サーバー
数
1
J3
Lync サーバー数
1
J4
サーバーごとの費用
J5
J6
ハードウェア総費用
J8
不必要になった保
守費用
J9
社内ホスティン
グ費用
Jt
ハードウェアの削減
合計
$7,000
追加されていない
ストレージ (TB) —
Exchange および
SharePoint
テラバイトあたりの
費用
J7
3 年目
([J1+J2+J3)*J4)+(J5*J6])
合計 J7 [本年まで]*10%
(J1+J2+J3)*200 ドル
J7+J8+J9
1.5
0
1.0
$5,000
$5,000
$5,000
$42,500
$0
$5,000
$4,250
$4,250
$4,750
$1,000
$1,000
$1,000
$47,750
$5,250
$10,750
$63,750
出典: Forrester Research, Inc.
サード パーティ製ソフトウェアの削減
Office 365 には、一般的にサード パーティ ベンダーから個別に購入していた一部の機能が含ま
れています。面談対象の顧客からの例には、ウイルス対策/スパム対策ソリューション、企業
メールボックス検索、電子メール バックアップ、およびアーカイブが含まれていました。モデ
ル組織には、ウイルス対策/スパム対策ソリューション (FOPE) と電子メール バックアップ ソ
リューションしかなかったため、本調査にはこれらのコストが含まれています。
サードパーティ ソフトウェアおよびソリューションの費用を削減するためのもう 1 つの分野は、
ボイスメール システムです。Exchange Online には、社内電話システム用のフル ホステッド ボイス
メール ソリューションが含まれています。社内電話システムを Exchange Online と統合すると、社
内ボイスメール システムは必要なくなり、関連する保守およびバックアップ費用が削減されます。
面談対象にはこのオプションを実装した顧客はありませんでしたが、2、3 の顧客が検討中でした。
費用の節約以外に、ソリューションの機能も考慮してください。一例を挙げると、面談した企業
の 1 社では、すぐにアクセス可能な形式でバックアップされている電子メールの量が 1 日分だけ
でした。1 日を過ぎたメールはテープ ドライブに転送されるため、回復に時間がかかっていまし
た。契約を締結しなければならないベンダー数が減ると、購買調達や買掛金勘定のプロセスも簡
素化されます。
ページ 22
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
表 13
サード パーティ製ソフトウェアの削減
メトリ
ック
参照
K1
ウイルス対策/スパム対策
K2
電子メール バックアップ エー
ジェント
Kt
サード パーティ製ソフトウェ
アの削減
計算式
1 年目
150 ユーザー [A4]* 1 か月あ
$1,800
たり 1 ドル * 12
(1,000 ドル*J1)[1 年目の
$3,600
み]+20%
K1+K2
$5,400
2 年目
3 年目
$1,800
$1,800
$600
$600
$2,400
$2,400
合計
$10,200
出典: Forrester Research, Inc.
Web 会議費の節減
Lync Online は、サードパーティの Web 会議ソリューションの使用を削減し、統合化および簡易
化されたマルチモーダル コミュニケーションを優先できる全機能搭載の Web 会議ソリューショ
ンです。ユーザーが Lync Online に慣れ、現在の Web 会議ソリューションから移行する 1 年目は、
利益が少なくなります。この移行には、従業員が自分で使用するためにクレジット カードで
Web 会議ソリューションを購入する事例も含まれています。
表 14
Web 会議費の節減
参照
メトリ
ック
L1
Web 会議ソリューション料金
Lt
Web 会議費の節減
計算式
L1
1 年目
2 年目
3 年目
$5,000
$10,000
$10,000
$5,000
$10,000
$10,000
合計
$25,000
出典: Forrester Research, Inc.
Microsoft のライセンスに代わる手段
社内設置型ソリューションの場合、2010 ソリューション セットにさまざまな Microsoft のライセン
スが必要になります。SharePoint、Exchange、Lync のサーバー ライセンスも含まれます。Office
Professional Plus、および SharePoint、Exchange、Lync の CAL には、資産単位のライセンスが必要
になります。ここでは、ユーザー 1 名につき 1 つの資産を想定しました。さらに顧客向けエクス
トラネットを作成するには、SharePoint for Internet Sites Standard 2010 ライセンスが必要になります。
置き換えられたこれらの費用は、本調査の「利益」セクションに含まれているので、ROI
分析は Microsoft に支払われたソリューションの増分費用 (Office 365 のサブスクリプション
費用と社内ライセンスの予想費用の差額) に基づいています。これによって、古い Microsoft
ソリューションを維持することに比べ、Office 365 への投資によって実現される利益に関連
する財務上の影響を把握できます。これは、この調査の費用のセクションで概説した
Microsoft への支払総額を減少するものではありません。
ページ 23
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
ほとんどの中小規模の組織では、エンタープライズ契約の締結やソフトウェア アシュアランスの購
入は行われていません。モデル組織では、このいずれも除外しました。
表 15
Microsoft のライセンスに代わる手段
参照
メトリック
計算式
1 年目
M1
Office Professional Plus 2010
ライセンス
M2
Exchange Standard 2010 サー
バー ライセンス
J1*708 ドル
$2,124
M3
SharePoint Standard 2010 サー
バー ライセンス
J2*4,926 ドル
$4,926
M4
Lync Standard 2010
サーバー ライセンス
J3*708 ドル
M5
SharePoint for Internet Sites
Standard2010
M6
クライアント アクセス ライセンス
Mt
Microsoft のライセンスに代わる手段 M1+M2+M3+M4+M5+M6
150 台のデバイス*508 ドル
2 年目
3 年目
合計
$76,200
$708
$11,793
150 台のデバイス*195 ドル
$29,250
$125,001
$125,001
出典: Forrester Research, Inc.
社内設置型ソリューションの計画と実装のための労務が不要になる
この利点は、Office 365 の配置以外に、同等のソリューションを社内に構築するために必要な増分
作業を表します。社内に 2010 ソリューションを配置するには、ハードウェアとソフトウェアの両
方を完全に指定、設置/インストール、構成する必要があります。新しいソリューションに慣れる
ための移行作業も依然として必要です。
面談した企業の大半にとって、IT リソースに制約があったことも、Office 365 に大きな魅力を感
じた主な理由でした。通常の日常業務に加えてこのプロジェクトを行う時間を見つけることは、
非常に困難でした。ほとんどの場合、このリソースの時間と知識のギャップを埋めるには、さら
に専門サービスが必要でした。
また、企業の通常の更新ライフ サイクルの一部としてハードウェアまたはソフトウェア ソリ
ューションが更新されるときには必ず、このような労働コストの一部が再度発生することを考
慮する必要があります。
ページ 24
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
表 16
社内設置型ソリューションの計画と実装のための労務が不要になる
メトリ
ック
参照
計算式
1 年目
N1
IT 正社員数
1.5
N2
月数
2.5
N3
月間完全負担費用
N4
専門的サービス
Nt
社内設置型ソリューションの計画と
実装のための労務が不要になる
A1/12 か月間
2 年目
3 年目
合計
$5,417
$15,000
(N1*N2*N3)+N4
$35,313
$35,313
出典: Forrester Research, Inc.
IT サポート作業の低減
他の SaaS ソリューションと同様に、Office 365 の主な利点は IT 管理作業を大幅に減らせることで
す。これには、サーバー管理に関するすべての作業をなくし、ユーザー アカウント管理作業を減
らすことが含まれています。作業の低減を実現する方法は、組織ごとに異なります。追加のリソ
ースの雇用を避ける組織も、余剰能力を再配置してより戦略的なプロジェクトに割り当てること
ができる組織もあります。
追加のインフラストラクチャ管理に必要な作業量は、0.5 ~ 2 人分の正社員でした。さらに
Microsoft では Tier 3 ヘルプ デスク サポートが提供されているため、ヘルプ デスク リソースが削
減されました。この節約量は 0.5 ~ 1 人分の正社員となりました。
リソースの数に加え、スキルが低いリソースを低賃金で雇用できることも利点です。モデル組織
では、この利点は 3 年目にこれまでの IT 管理者が退社し、低賃金のリソースに置き換えられたと
きに実現しました。
管理とヘルプ デスク サポートを提供するのに、一部の企業は専門サービス組織を用いています。
社内でサービスを提供する場合と外注に出す場合のコスト削減は比較が可能です。
面談対象者は、IT サポート作業が減少することについて、関連コストだけでなく多くの利益があ
ると力説しました。時間の節約について述べたコメントの一部、およびその他の追加の利点には、
以下のようなものがあります。
 「Office 365 があれば、IT サポート スタッフを低賃金で雇うことができます。ネットワーク管
理よりもユーザー エラーに対処できるタイプの人材が求められるからです。」
 「IT 専門サービス費用は大幅に低下するでしょう。現在、Office 365 の製品ごとにパートナー
がいます。」
 「クラウドに移行した理由は、スキルの高い IT リソースの人員を増やさずに済むからで
す。」
ページ 25
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
 「すべての保守を行う人員のことを考えなければクラウド ソリューションと社内設置型ソリ
ューションの費用は同じように見えますが、この費用は大きな要因です。また、ソリューショ
ンの最適環境が保たれるという安心感はとても貴重です。同額の費用でずっと優れたソリュー
ションを手にすることができるのです。」
 「現在、1.5 人の IT スタッフがいますが、特にリモート オフィスではもっと多くの IT スタッ
フが必要になるでしょう。クラウドを使用しなければ、さらに 120,000 ドルの追加雇用費が必
要になるでしょう。」
 「物事は複雑化を増す一方です。Office 365 がなければ、事情をすべて理解するための人材が
もっと必要になるでしょう。」
表 17
IT サポート作業の低減
参照
メトリック
計算式
1 年目
2 年目
3 年目
1
1
1
O1
追加 IT 管理者数不要になった正社員
O2
年間 IT 総費用
A1
$65,000
$65,000
$65,000
O3
残りのサポート正社員数
F1
0.75
0.75
0.75
O4
残りの正社員の減給額 (スキル低下)
$0
$0
$15,000
Ot
IT サポート作業の低減
$65,000
$65,000
$76,250
(O1*O2)+(O3*O4)
合計
$206,250
出典: Forrester Research, Inc.
交通費と CO2 排出量の低減
Office 365 に含まれるその他の共同作業およびコミュニケーション ツールにより、顧客訪問と社
内会議の両方の出張回数が低減されます。コスト削減に加えて、モバイル ワーカーの生活の質の
向上もあります。面談対象者は、「Office 365 によって客先への出張が減り、提供サービスのレベ
ルも向上する」と述べています。社内では、「IT 担当者の出張およびその他の社内会議の回数が
減る」ことになります。
「路上の戦士」50 名は、1 年間に平均 25 回出張し、その他の従業員の 70 名は 1 年間に平均 2 回
出張します。調査の 1 年目には、ユーザーが直接面談をオンライン コミュニケーションおよび共
同作業に切り替えることに慣れてくるのに伴い、総出張回数が 2.5% 減少しました。2 年目までに
は、この率が全出張 (70 回の出張) の 5% に上昇しました。
ページ 26
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
表 18
交通費の低減
メトリ
ック
参照
P1
モバイル ワーカーの数
P2
計算式
1 年目
I1
2 年目
3 年目
合計
50
50
50
モバイル ワーカーの年間
平均出張回数
25
25
25
P3
出張のあるオフィス勤務従業
員数
70
70
70
P4
オフィス勤務社員の年間
平均出張回数
2
2
2
P5
出張 1 回あたりの平均費用
$1,500
$1,500
$1,500
P6
オンライン グループ作業やビ
デオ会議などによって不必要に
なった出張の割合
2.5%
5.0%
5.0%
Pt
交通費の低減
$52,125
$104,250
$104,250
((P1*P2)+(P3*P4))*P5*P6
$260,625
出典: Forrester Research, Inc.
表 19 は、モデル組織でのカーボン フットプリント改善のメトリック計算を示しています。カ
ーボン フットプリントは、持続可能性と企業の社会的責任の報告における重要な情報です。ii
表 19
CO2 排出量の低減
メトリ
ック
参照
Q1
不必要になった飛
行機による出張数
Q2
平均距離 (単位: キロメ
ートル)
Q3
不必要になった旅客
キロ数
Q4
CO2 排出量の
低減
Qt
カーボン フットプリ
ントの改善: kg CO2
出典: Forrester Research, Inc.
ページ 27
計算式
((P1*P2)+(P3*P4))*P6
1 年目
2 年目
3 年目
35
70
70
1,500
1,500
1,500
52,125
104,250
104,250
旅客キロ (飛行機) あたりの
CO2 量 (単位: kg)
0.18
0.18
0.18
Q3*Q4
9,383
18,765
18,765
Q1*Q2
合計
46,913
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
定量化利益総額
以下の表 20 は、モデル組織が Microsoft Office 365 を実装することによって認識される、定量化利益
総額についてまとめたものです。
表 20
定量化利益総額 (リスク未調整)
参照
利益
1 年目
2 年目
3 年目
合計
Ht
ナレッジ ワーカーの生産性向上
$99,000
$279,000
$279,000
$657,000
It
モバイル ワーカーの 生産性向上
$28,125
$70,313
$70,313
$168,750
Jt
ハードウェアの削減
$47,750
$5,250
$10,750
$63,750
Kt
サード パーティ製ソフトウェアの削減
$5,400
$2,400
$2,400
$10,200
Lt
Web 会議費の節減
$5,000
$10,000
$10,000
$25,000
Mt
Microsoft のライセンスに代わる手段
Nt
$125,001
$125,001
社内設置型ソリューションの計画と実装のための労務が
不要になる
$35,313
$35,313
Ot
IT サポート作業の低減
$65,000
$65,000
$76,250
$206,250
Pt
交通費の低減
$52,125
$104,250
$104,250
$260,625
$462,714
$536,213
$552,963
合計
$1,551,889
出典: Forrester Research, Inc.
Office 365 のその他の利点
この調査で面談した企業は、Office 365 におけるさまざまなカテゴリの利点を挙げました。複合
企業の経済的利益の原因を探るため、Forrester では a) 複合企業のような専門サービス会社に当
てはまり、b) 面談した Microsoft の顧客が最もよく明確化、定量化でき、最も確実に実現できる
カテゴリのみを採用しました。関連調査や Microsoft およびその顧客との共同作業を進める中、
Forrester は多くの Office 365 見込み顧客が認識し、実現できそうなその他の利点を突き止めまし
た。これらの利点カテゴリは以下のとおりです。
ページ 28
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
向上した機能/最新機能およびアップグレードの容易さ
Office 365 は、ユーザーが非常に少ない労力で最新の機能を活用できるようにする、簡単な手段
です。すべての更新プログラムと新機能がサブスクリプション費用に含まれています。自動プロ
ビジョニングによって、それらを一部またはすべてのユーザーにロールアウトできます。面談対
象の顧客は、新しい機能を利用する方法、およびこのプロセスを簡易化する方法について具体的
な例を挙げました。
 「当社はライバル社よりも迅速で優秀です。だからこそ Microsoft の最新機能が必要です。最
新機能を入手すると、当社のビジネスも自動的に改善されます。」
 「エンド ユーザーにロール アウトするためにすべての最新テクノロジの知識を持っている必要
はなくなりました。これで移行が大幅にスピード アップします。たとえば Exchange 2010 はパフ
ォーマンスが向上して安定性が増しましたが、その利点を今すぐに活用することができます。」
ビジネスの成長に必要な顧客サービスと機会の改善
Office 365 を使用する企業は、従業員や顧客により良いサービスを提供することができます。この
結果、顧客との関係が改善され、ブランド力が増し、増収の機会が生まれます。これは特に大規
模な顧客を抱える中規模企業には非常に大切です。さらに、生産性の向上によってできた空き時
間を新しいアイデアの考案に費やすことができます。
 「提供できるサービスのレベルが向上しました。このことは、関係の改善と顧客の増加につ
ながります。」
 「Office 365 を採用すると、従業員が顧客サポートに多くの時間を費やせるようになります。
ビジネスを成長させるために大切な事柄に力を注ぐことができます。」
 「当社の IT スタッフには、新しいアイデアについて考える時間がありませんでした。ほとん
どの時間がインフラストラクチャの管理に費やされていたからです。クラウドに移行すること
で、ビジネス プロセスの革新に力を注ぐことができるようになりました。」
 「これまではサーバーの管理、パッチ適用、一般的なトラブルシューティングが主な仕事でした。
今後は、会社に多くの価値をもたらすその他のプロジェクトに取り組むことができます。」
費用の予測可能性の向上
中小規模の企業にとって、キャッシュ フローを予測管理することは、常に最優先課題です。Office
365 サブスクリプション モデルなら、IT 費用を予測する際の当て推量が不要になります。高くつく
可能性がある不測の支出も防ぐことができます。面談したすべての企業が、このことを非常に重要
だと回答しました。
 「現在、多くの異なるライセンス費用を負担していますが、これらを追跡管理するのは大変
です。Office 365 を使用すれば、非常にわかりやすいコスト モデルになります。」
 「これからは、毎月の支出額が正確に把握できます。非常に助かります。」
 「サブスクリプション金額はわかっています。12 か月が経過したら、定価のサービスを増や
すか、減らせば良いのです。すべての費用が事前に把握できます。」
 「予算編成が非常に簡単になりました。これは非常に重要なことです。」
ページ 29
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
Capex の削減
opex と capex の優先傾向は、企業間、および時期によって異なります。この調査の執筆時点では、
ほぼすべての面談対象企業が圧倒的に opex を支持していました。Office 365 サブスクリプション
モデルを使用すると、capex 資金が使用できるようになる将来まで待たずに、貴重な IT プロジェ
クトを完了できるからです。
 「当社にとって、すべてをクラウドに移行して capex を回避できることは非常に重要です。」
 「2 年前に金融危機が始まって以来、capex プロジェクトの承認を得ることが非常に難しくな
りました。Office 365 について知るまでは、どうやってインフラストラクチャ改善資金を得よ
うかと心配していました。」
 「opex モデルの予測可能性を好ましく受け止めています。ただ、実装を管理するコンサルタ
ント料金などの capex 費用も一部存在します。」
IT セキュリティの向上
中小企業にとって、国際レベルの IT セキュリティ インフラストラクチャを提供することは非常
に困難であり、法外な費用がかかります。Office 365 を使用すれば、責任の一部を Microsoft に任
せることができるため、この作業が簡単になります。さらにセキュリティ上の問題が発生すると、
企業の評判が取り返しのつかないダメージを受けることもあり、大規模企業との競争が一層難し
くなります。FOPE を使用すると、送信用スパムや評判を落としかねないその他のセキュリティ
イベントから企業を守ることができます。面談対象の企業が指摘した IT セキュリティ向上の理
由の一部は次のとおりです。
 「当社の責任の対象外になってから、セキュリティは向上しました。最適な設定や最新のパ
ッチが適用されていなかった可能性があるからです。今の方が絶対に良くなっています。」
 「感染したコンピューターが誤って大規模顧客にスパムをばら撒く事態だけは避けなければ
なりません。実際の規模よりも大きい企業のイメージを演出しているため、この裏付けとなる
セキュリティ体制が必要です。」
 「以前、従業員の 1 人のコンピューターからスパムが発信されたことがありました。そのよう
な危険はなくなりました。」
アーカイブと法令順守の向上
Office 365 は、大きなメールボックス、共有データ ストア、複数のメールボックス検索などの分
野で大きな利点をもたらします。法令順守と証拠開示の調査義務を果たすために必要な時間が短
縮されます。データ保持ポリシーが徹底されれば、監査部門や法務部門の頭痛の種も軽減されま
す。
 「法令順守は当初当社が考慮していなかった付加利益でした。法的情報開示や監査の効率が
大幅にアップします。」
 「25 ギガバイトのメールボックスは、アーカイブの際に重宝します。PST ファイルやその他
のローカル アーカイブも排除しています。」
 「Office 365 では、自動ワークフローとサインオフの HIPAA との法令順守が強化されます。」
 「現在は Office 365 のアーカイブ機能と法令順守機能を使用していませんが、将来的にこれら
の機能を簡単に追加できるとわかっていることは非常に心強いです。」
ページ 30
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
可用性と障害回復の向上
Microsoft の Office 365 用のインフラストラクチャは、ほとんどの中規模企業が社内で無理なく増築
できるインフラストラクチャに比べて、信頼性と可用性の面で優れています。完全な地理的冗長
性は再現するのが特に難しい分野の 1 つです。面談対象の大半の企業にとって、これは主要なセ
ールス ポイントです。Office 365 の高可用性と障害回復機能の価値についての一部のコメントを以
下に紹介します。
 「Office 365 にしてから、一度もダウンタイムを経験していません。社内で Exchange を実行し
ていたときと比べると大きな違いです。」
 「Microsoft のサービスレベル アグリーメントは当社にとって非常に重要です。今では共同作
業とコミュニケーションのすべてが、Office 365 の稼動および実行状態にかかっています。」
 「障害回復機能は、当社が自分たちで提供していたものよりもはるかに優れています。」
 「大規模な顧客に対応するときは、こちらの印象が悪くなるような脆弱なシステムや機能停
止は避けたいものです。」
 「当社では水道管が破裂して、本社が 3 週間閉鎖しました。電子メールの復旧に 1 週間かかり
ましたが、その間ほとんど仕事ができませんでした。Office 365 にしていたら、事故直後から
任意の場所で仕事を続けることができ、全員が二次オフィスで数日中にすべてのファイルを入
手して、生産性を完全に取り戻すことができたでしょう。」
柔軟性
TEI による定義では、柔軟性は将来の追加投資においてビジネス上の利益に変わる可能性のある、
追加能力または機能への投資を表します。これにより、組織は将来のイニシアチブを握る "権利"
つまり能力を持つことになりますが、その義務はありません。顧客が Office 365 の実装を選択し、
後になってその他の使用法やビジネス チャンスを認識する、さまざまなシナリオがあります。ま
た、柔軟性は特定のプロジェクトの一部として評価されるときに定量化されます (詳細については、
「付録 B」で説明)。
中規模企業の場合、Office 365 を使用することで、従業員の作業形態や顧客とのやり取りに非常に
柔軟に対応できる組織が生まれます。IT ユーザーとビジネス ユーザーはいずれも空いた時間を付
加価値アクティビティやビジネスの改善に充てることができます。多くの中間市場企業は急速に
拡大しているため、スケーラビリティも重要な要因です。Office 365 があれば、非常に短時間で新
しい場所、従業員、パートナー/顧客を迎え入れることができます。
面談対象者は、Office 365 によって敏捷性が向上することを確信しています。
 「Office 365 を使用すると、パートタイム社員や季節労働者に簡単に IT サービスを提供できま
す。サービスのオンとオフをすばやく切り替えることができます。」
 「合併や買収の場合も、新しい組織を一晩で当社プラットフォームに加えることができま
す。」
 「これまで引き受けたいプロジェクトがたくさんありましたが、十分な IT リソースがないた
めに開始できませんでした。これからはもっと価値があるプロジェクトに集中してビジネス上
の問題を修正できます。」
ページ 31
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
 「ポルトガルにオフィスを 1 つ増やそうと考えています。Office 365 を使えばこの作業がずっ
と簡単になることが、事業拡張を決めた要因です。」
 「スロバキアにオフィスを開設しましたが、PC を購入して Office 365 のサブスクリプション
数を増やすだけですべての作業が完了しました。ずっと少額の費用で済み、ずっと短時間で全
員が生産活動に入ることができました。」
ROI 分析には柔軟性による利益は含まれていません。
リスク
Forrester では、この分析に関して実装リスクと影響リスクの 2 種類のリスクを定義しています。"
実装リスク" とは、Office 365 に関して提案されている投資が元の要件または予測された要件に合
わなくなり、予想よりも高い費用が必要になるリスクです。"影響リスク" とは、組織のビジネス
ニーズまたはテクノロジ ニーズが Office 365 への投資に合わなくなり、全体の総利益が低下する
リスクを指します。不確定要素が多いほど、費用および利益の見積もりの範囲が広くなります。
財務的な見積もりを直接調整して投資および影響リスクを定量的に捕捉すると、さらに有意義で
正確な見積もりを得ることができ、精度の高い ROI が予測されます。一般的に、リスクは元の見
積もりを引き上げることによって費用に影響を与え、元の見積もりを引き下げることによって利
益に影響を与えます。リスク調整済みの数値はリスクを考慮した予想値を表すため、"現実的な"
予測として考える必要があります。
費用に影響を与える次の実装リスクは、この分析の一部として認識されます。
 大規模組織や複数のオフィスを持つ組織では、初期実装費用が高くなりがちです。専門サー
ビスの使用が増えると、さらにこれらの費用がかさみます。
 Office 365 の費用はユーザー数に基づいているため、大企業の場合、1 か月単位の支払料金が
高くなります。しかし、実現される対応する利点も増えます。
 トレーニングの費用は、追加される新しいソリューション領域の数 (SharePoint など) および移
行元の既存のソリューションのバージョン (Office Professional 2003 など) によって異なります。
利益に影響を与える次の影響リスクは、分析の一部として認識されます。
 実装、ハードウェア、ライセンスなどのすべてのコストの節減は、実装されている Microsoft
のソリューション、およびユーザー数と直接関係があります。調査の中で使用しないソリュー
ション (既存の Web 会議コストに取って代わる Lync Online など) に関連した利点が述べられて
いる箇所は、考慮しないことをお勧めします。
 生産性向上による合計節約額は、影響がある従業員数と直接関係があります。この結果、モ
デル組織よりも規模が小さい企業の場合、全体の利益が少なくなることがありますが、これは
同時に大企業では ROI が大幅に高くなることも意味します。
ページ 32
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Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
ROI 分析に関連付けられない、Office 365 ソリューションに固有のリスクが 4 つあります。
1.
第 1 のリスクは、機密データを組織外に配置できるようにすることです。これについて
は 2 人の面談対象者が、社内設置型のセキュリティよりも Microsoft のインフラストラ
クチャの方が安全性が低いと感じた人は 1 人もいなかったと語っています。
2.
第 2 のリスクは、Microsoft の解決方法の構成およびロールアウト スケジュールについ
て、ある程度の制御を断念することに関するものです。a顧客は Office 365 の自己構成
ツールが BPOS のツールよりも優れており、Office 365 を実装する際の制限要因にはな
らないと述べています。
3.
第 3 のリスクは、Microsoft のサービスが低下することです。Microsoft はそのソリュー
ションを設計し、稼働率 99.9% の SLA を提供しますが、Microsoft でもデータ センター
の停止やその他のパフォーマンスの低下が発生するリスクは常にあります。ほとんど
の場合、サービス停止のリスクは Office 365 インフラストラクチャの方が自己管理ソリ
ューションよりも低いはずです。
4.
最後に、インターネットへの企業の接続が途切れるリスクもあります。米国や西欧諸
国の場合これはめったに起こりませんが、インターネット サービスの信頼性が低い諸
国のオフィスでは、このことをよく検討する必要があります。SharePoint Workspace (以
前の Groove) を使用することで、ユーザーがオフライン モードで作業し、インターネ
ット接続が回復したらドキュメントの変更内容を同期することにより、このリスクを
軽減することができます。
表 21 に、費用および利益の見積もりにおけるリスクと不確定要素の調整に使用する値を示しま
す。TEI モデルでは三角分布法を使用してリスク調整された値を計算します。この分布を作成す
るには、まず現在の環境で発生する可能性のある低値、期待値、および高値を見積もる必要があ
ります。リスク調整後の値がこれらの平均値です。費用および利益の見積もりにおける独自の信
頼度に基づいて、独自のリスク範囲を適用してください。
ページ 33
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Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
表 21
費用および利益のリスク調整
費用
低値
期待値
高値
平均値
初期計画と実装/移行の労務 (中リスク)
100%
100%
115%
105%
ハードウェア (低リスク)
98%
100%
105%
101%
Microsoft サブスクリプションとライセンス (リスクなし)
100%
100%
100%
100%
トレーニング費用 (中リスク)
100%
100%
115%
105%
継続的な管理 (低リスク)
98%
100%
105%
101%
帯域幅の追加 (低リスク)
98%
100%
105%
101%
ナレッジ ワーカーの生産性向上 (中リスク)
80%
100%
103%
94%
モバイル社員による生産性の向上 (中リスク)
80%
100%
103%
94%
ハードウェアの削減 (低リスク)
90%
100%
105%
98%
サード パーティ製ソフトウェアの削減 (中リスク)
80%
100%
103%
94%
Web 会議費の節減 (低リスク)
90%
100%
105%
98%
Microsoft のライセンスに代わる手段 (低リスク)
90%
100%
105%
98%
社内設置型ソリューションの計画と実装のための労務が不要にな
る (中リスク)
80%
100%
103%
94%
削減された IT サポートの取り組み (中リスク)
80%
100%
103%
94%
削減された出張費 (中リスク)
80%
100%
103%
94%
出典: Forrester Research, Inc.
ページ 34
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
財務的結果の要約
「費用」および「利益」セクションで計算された財務的結果は、Microsoft Office 365 に対する組織
の投資の ROI、IRR、NPV、および回収期間を判断するのに使用できます。次の表 22 にこれらの計
算結果をまとめます。
表 22
キャッシュ フロー — リスク調整なし
キャッシュ フロー — 初期見積もり
費用
初期 1 年目
2 年目
3 年目
合計
PV
($36,333)
($99,050)
($99,050)
($99,050)
($333,483)
($274,235)
$462,714
$536,213
$552,963
$1,551,889
$1,234,190
$363,664
$437,163
$453,913
$1,218,405
$959,955
利益
純利益
($36,333)
ROI
350%
IRR
1,018%
回収期間
2 か月未満
出典: Forrester Research, Inc.
次の表 23 に、リスク調整された ROI、IRR、NPV、および回収期間の値を示します。これらの
値は、「リスク」セクションの表 21 のリスク調整値を表 9 と 20 の費用と利益の数値に適用す
ることで決定されます。
表 23
キャッシュ フロー — リスク調整後の値
キャッシュ フロー — リスク調整後の見積もり
費用
初期 1 年目
2 年目
3 年目
合計
PV
($37,870)
($99,597)
($99,597)
($99,597)
($336,660)
($277,084)
$442,061
$504,650
$520,615
$1,467,325
$1,167,564
$342,464
$405,053
$421,018
$1,130,666
$890,480
利益
純利益
($37,870)
ROI
321%
IRR
920%
回収期間
ページ 35
2 か月間
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Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
出典: Forrester Research, Inc.
図3
モデル組織の 3 年間にわたるリスク調整後累積キャッシュ フロー
$1,000,000
$890,480
$800,000
$590,808
$600,000
$400,000
$267,902
$200,000
$0
($200,000)
($37,870)
初期
1 年目
費用 (PV)
出典: Forrester Research, Inc.
ページ 36
収益 (PV)
2 年目
3 年目
累積キャッシュ フロー (PV)
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Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
Microsoft Office 365: 概要
Microsoft では、Office 365 について以下のように説明しています。
Office 365 の高レベルの説明
Office 365 は Office 2010 にドキュメント、IM、Web 会議を共有するサイト、および 25GB のメール
ボックスとウイルス対策/スパム対策保護レイヤーが組み込まれた業界トップのビジネスクラスの
電子メール、Exchange Online の機能が加わった、クラウドベースのサービスのセットです。
Office 365 は全員のための共同作業です。Office 365 は、共同作業機能の中心に Office があり、使い
やすさ、親しみやすさ、生産性が認められています。Office 365 は、Microsoft が提供および支援す
るクラウド サービスで、世界で最も優れたパートナーの 1 つです。
Office 365 For Enterprises (プラン E1 ~ E4) — 内部 IT 担当者またはパートナー IT 担当者を持つ
組織向け
Microsoft Office 365 は、業界で最も認知度の高い生産性向上および共同作業ツールを備え、そ
のツールをサブスクリプション サービスとして提供します。Microsoft のクラウド サービスを
使用すると、全体的なコストを削減し、適切なユーザーに適切なツールのセットを提供できる
だけでなく、すべてにセキュリティと法令順守のための適切な予防措置を取ることができます。
Microsoft は信頼されたプロバイダーであり、Microsoft Business Productivity Online Services スイ
ートは今や数百万ものユーザーにご利用いただいています。また、Office 365 の返金に対応す
るサービス レベル契約によって、最適なクラウド ソリューションを選択したと自信を持って
いただけます。
Office Professional Plus
Microsoft Office Professional Plus は Microsoft Office 365 サービスの一部のプランで使用可能で、
Microsoft Office を柔軟な従量課金制サービスとして提供します。あらゆる規模の組織にとって完
全なエンタープライズクラスの Office エクスペリエンスです。Microsoft Office Professional Plus で
は、最新バージョンの Office デスクトップ アプリケーションおよび Office Web Apps が提供され
ているため、クラウド サービスにシームレスに接続および配信し、ほぼすべてのデバイスから
ドキュメント、電子メール、および予定表にアクセスできます。
機能:
 Microsoft Outlook のスレッド ビューとその他の高度な管理ツールを使用して、受信トレイと
予定表を管理できます。
 Outlook Social Connector を使用して、Outlook 内でビジネス ネットワークやソーシャル ネッ
トワークの機能をさらに活用できます。
 リアルタイムの共同編集機能を使用して、十分な管理と信頼の下でグループ作業を行うこと
ができます。
 Microsoft PowerPoint ブロードキャスト スライドショーを使用して、街中や世界中でスライド
ショーを簡単に共有できます。
 PowerPoint のビデオや写真を編集する新しいツールを使用して、すばらしいプレゼンテーシ
ョンを作成できます。
 Office Web Apps を使用して、ほぼすべての場所からほぼすべてのデバイス上で作業できます。
ページ 37
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
Exchange Online
Microsoft Exchange Online は、Microsoft がホストするサービスとして提供されている、完全な機
能を搭載した電子メール、予定表、および連絡先のソリューションです。Microsoft Exchange
Server と同じテクノロジが内蔵されているため、Exchange Online では、エンド ユーザーが PC、
Web、およびモバイル デバイスで使い慣れた操作を行うことができると同時に、IT 管理者は
Web ベースのツールを使用してオンライン配置を管理できます。
Exchange Online で提供している Exchange Server の主要な機能には次のようなものがあります。
 大容量のメールボックス: 各ユーザーは、標準で 25 GB のメールボックスを使用でき、最大
35 MB の電子メールを送信できます。
 ウイルス対策/スパム対策: Forefront Online Protection for Exchange が搭載されているため、複
数のフィルターとウイルス スキャン エンジンによって、スパム、ウイルス、およびフィッシ
ング詐欺から組織を保護できます。
 Web ベースのアクセス: Outlook Web App を使用した Web クライアント アクセスでは、完全
な Outlook クライアントの外観と同じブラウザーベースのプレミアム エクスペリエンスが得
られます。
 モビリティ: モバイル アクセスは、Windows Phone、iPhone、Android、Palm、Nokia、
Blackberry デバイスなど、電子メールを受信できるあらゆる携帯電話から使用できます。
 共有の予定表および連絡先: ユーザーは Exchange Online で予定表を並べて表示して会議をス
ケジュールできます。また、共有の予定表、グループ、グローバル アドレス一覧、外部連絡
先、タスク、会議室、委任などの共同作業機能へのアクセス権を所有できます。
SharePoint Online
Microsoft SharePoint Online では、ご存知の Microsoft SharePoint Server テクノロジを、オンライン
サービスとして提供します。SharePoint Online でサイトを作成して、同僚、パートナー、および
顧客とドキュメントや情報を共有できます。
機能
 個人用サイトを使用して、個人的なドキュメントや情報の管理や同僚との共有を行うことが
できます。
 チーム サイトを使用して、共有のドキュメント ライブラリ、タスク リスト、および予定表
をチームで同期して管理できます。
 イントラネット サイトを使用して、会社ニュース、イベント、およびビジネスに関する情報
を最新の情報に保つことができます。
 作成した Microsoft Office ドキュメントを SharePoint Online に直接保存できます。
 サービスの提供、監視、およびレポート機能を、単一のコンソールから利用できるため、管
理を簡素化できます。
 ドキュメントレベルのアクセス許可を使用して、機密情報のコンテンツを保護できます。
 SharePoint Workspace を使用して、重要なドキュメントにオフラインでアクセスできます。
 SharePoint Online からリアルタイムで同僚とコミュニケーションすることができます。
ページ 38
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
Lync Online
Microsoft Lync Online は、ほぼすべての場所から、新しい方法でユーザーをつなぐ、次世代のク
ラウド コミュニケーション サービスです。Lync Online では、プレゼンス、インスタント メッセ
ージング、音声/ビデオ通話に加え、PC による音声、ビデオ、および Web 会議を使ったリッチ
なオンライン ミーティング エクスぺリエンスなど、直感的なコミュニケーション機能を提供し
ます。
Lync Online を使用すると、IT 管理者は IT インフラストラクチャのコストを削減することができ、
エンドユーザーのアクセス許可とポリシーを適切に管理することができます。
機能
 インスタント メッセージング (IM)、ビデオ通話、Lync の連絡先の写真、アクティビティ更新
フィード、Microsoft Office のインタラクティブな連絡先カードを使用して、他のユーザーと
つながることができます。
 音声、ビデオ、画面共有、および仮想ホワイトボードを含むオンライン プレゼンテーション
を顧客や同僚に対して実施できます。
 外部の連絡先に招待状を送り、ネイティブ クライアントまたは Web ベースのクライアント
を使用して、オンライン ミーティングに簡単に参加してもらうことができます。
 Lync のフェデレーションにより、Lync を実行している外部の組織と IM、音声、ビデオなど
を使用してコミュニケーションを図ることができます。
 Lync から直接 IM、音声通話、およびビデオ通話を使用して、Windows Live Messenger の連絡
先に接続できます。
 Microsoft Outlook、SharePoint、および他の Office アプリケーション内から、プレゼンス状態
の表示や「クリックで簡単コミュニケーション」機能の使用を行うことができます。
完全なエンタープライズ VoIP 対応の社内 Microsoft Lync Server (TEI 調査には含まれません)
Microsoft Unified Communications の利点を最大限に活用したい組織は、Microsoft Office 365 の一部
として Microsoft Lync Server 2010 を購入し、社内に配置できます。社内の Lync Server 2010 は、完
全なエンタープライズ VoIP および社内ベースのダイヤルイン電話会議を提供しているため、顧
客は従来の PBX システムを交換または強化することでコストの削減や生産性の向上を実現できま
す。この配置オプションでは、すべての Lync ワークロード (インスタント メッセージング、ミー
ティング、および音声) を社内に配置する必要があります。社内 Lync Server 2010 は、Exchange
Online および SharePoint Online と相互運用できるので、顧客はクラウドへの移行の方法を選択で
きます。
ページ 39
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
付録 A: モデル組織の説明
現在 Office 365 のベータ版を使用している中規模企業顧客 7 社との面談に基づき、Forrester は、
面談を通して聞かれた特性を含むモデル組織を構築しました。Forrester は、その複合企業につい
て TEI の財務的枠組みと関連する ROI 分析を作成しました。顧客の面談からの調査結果を集計し、
さまざまな Microsoft ソリューションの 2003 バージョンの社内配置を Microsoft Office 365 に置き
換えることによる利益を得るモデル組織を示すことで、この Forrester 調査は典型的な中規模顧客
が Microsoft Office 365 を使用することによる財務上の影響を解説しています。
Forrester はこのモデル組織を Third Way Consulting と名付けました。Third Way は、ビジネス目
標を支援して顧客の IT ソリューションの配置および管理を助ける IT コンサルティング会社です。
本社はシカゴにあり、従業員と顧客の大半は米国在住です。従業員数は合計 150 名で、全員が
Office 365 を使用するナレッジ ワーカーです。50 名が本社で勤務し、70 名が 4 つの他の米国支社
または在宅で勤務しています。30 名の従業員はヨーロッパの 2 つのオフィスに勤務しています。
50 名のコンサルタントは、勤務時間のほとんどを顧客のオフィスで過ごし、常に移動中である
ことから、経営陣から「路上の戦士」と呼ばれています。これらのコンサルタントが会社のオ
フィスに顔を出すことはほとんどありません。これらの社員がフル稼働で生産活動を行えるよ
うにすることは、Third Way が財政上の成功を収めるために非常に重要です。
150 名すべてのユーザーは、Exchange、Lync Online、SharePoint、および Office Professional Plus で
構成される Office 365 E3 ソリューション セットに移行されます。これまですべてのユーザーは
Exchange 2003 と Office Professional 2003 を使用していました。SharePoint または Lync/OCS は使用
していませんでした。前回のソリューションは 2004 年に実施されました。
Third Way は、新機能を利用するために Exchange および Office Professional の 2003 バージョンを
アップグレードするときがきたこと、および同社は Lync および SharePoint の追加は同社にとっ
て有益であることを判断しました。また、SharePoint でクライアントが使用するエクストラネッ
トも作成したいと思いました。
主な懸念は、2010 ソリューション セットをすべて社内で管理した場合、費用と労力がどれだけ
かかるかということでした。Office 365 を配置するか社内設置型ソリューションを配置するかで
慎重な分析を重ねた結果、Third Way は Office 365 への完全移行を決意しました。すべてのメー
ルボックス、ドキュメント、管理ツールをユーザーのコンピューターにインストールされてい
るアプリケーション (Word、Outlook、SharePoint など) と一緒にクラウドに移行する計画を立て
ました。この調査は、Third Way が Office 365 を配置することを決断した理由およびこの決定に
関する経済的影響を考察します。
ページ 40
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
付録 B: Total Economic Impact™ の概要
Total Economic Impact は、会社の技術的な意志決定プロセスを強化し、ベンダーが自社の製品
およびサービスの価値提案を顧客に伝えることを支援する Forrester Research によって開発され
た方法論です。TEI 方法論により、会社は IT イニシアチブの有形資産価値を上級管理職とその
他の業務上の主要な利害関係者の両方に対して立証、正当化、および実現することができます。
TEI 方法論は、投資価値を評価する 4 つの構成要素 (利益、費用、リスク、および柔軟性) から
成ります。
利益
利益とは、提案された製品またはプロジェクトにより、ユーザー組織 (IT 部門およびビジネス部
門) にもたらされる価値を意味します。多くの場合、製品またはプロジェクトの正当化は IT 費
用および費用削減のみを対象として行われ、組織全体への技術の影響を分析する余地がほとん
どありません。TEI 方法論と結果として生じる財務モデルでは、利益の測定および費用の測定も
同様に重視するので、組織全体に反映される技術の影響が完全に評価されます。利益見積もり
は、生成される特定の値を理解するためにユーザー組織との率直な問答を経て計算されます。
さらに、Forrester ではプロジェクトの完了後に利益見積もりの測定と正当化を明確に区別して
説明責任を確立させることも条件としています。これにより、利益の見積もりが最終的な利益
と直接一致します。
費用
費用は提案されたプロジェクトの価値、つまり利益を得るのに必要な投資を意味します。IT 単
位または部署は、非常に重荷になる労働、下請け業者、または資材という形で費用を負担する
ことがあります。費用では、提案値を実現するために必要な投資と支出をすべて考慮に入れま
す。さらに、TEI 内の費用カテゴリには、ソリューションに関連付けられた継続的な費用につ
いて既存の環境で増分の費用があれば、それも含まれます。費用はすべて、生み出される利益
に関連付けられる必要があります。
リスク
リスクでは、投資に含まれる利益とコストの推定値の不確実性を測定します。不確実性を測定
する方法は、次の 2 つです。1) 利益とコストの推定値が元の予測に一致する確率、および 2)
ある期間、それらの推定値が測定され追跡される確率。TEI では、"三角分布" とよばれる確率
密度関数を入力値に適用します。各コストと利益に関する潜在的範囲を推定するため、少なく
とも 3 つの値が計算されます。
柔軟性
TEI 方法論内では、直接的利益は投資価値の一部です。直接的利益が、あるプロジェクトを正
当化するための主要な方法になるのが一般的ですが、組織はある投資の戦略的価値を測定でき
る必要がある、と Forrester は考えます。柔軟性こそ、実行済みの初期投資の上に築き上げられ
る将来の追加投資のために取得できる価値です。たとえば、オフィス生産性向上スイートの企
業全体のアップグレードへの投資は、標準化を進め (効率の向上) ライセンス費用を削減するこ
とにつながる可能性があります。ただし、組み込まれた共同作業機能を有効にすると、より高
い労働者生産性につながる可能性があります。共同作業機能を使用できるのは、将来のいつか、
トレーニング中の追加投資に関してのみです。ただし、その利益を享受できる能力を持つこと
は、推定可能な現在価値があることになります。その価値をとらえるのが TEI の柔軟性コンポ
ーネントです。
ページ 41
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
付録 C: 用語集
値引率:お金の時価を考慮に入れるため、キャッシュ フロー分析で使用される利率。連邦準備銀
行は任意の値引率を設定しますが、企業は一般に、自社の事業と投資環境に基づいて値引を設
定します。Forrester では、この分析に 10% の年値引を想定します。通常、組織では現在の環境
に基づき 8% ~ 16% の割引率を使用します。読者は、自分が所属する組織に相談して、自分の
環境で使用する最適な値引率を判断することを強くお勧めします。
正味現在価値 (NPV):利率 (値引率) が与えられたときの、(値引きされた) 将来の正味キャッシュ
フローの現在価値。予測 NPV が正である場合、これは通常は投資する必要があることを示しま
す。ただし、その他の予測値の NPV がさらに高い場合を除きます。
現在価値 (PV):利率 (値引率) が与えられたときの、(値引きされた) コストと利益の推定値の現在価
値。コストと利益の PV は、キャッシュ フローの総正味現在価値に組み入れられます。
回収期間:投資の損益が均衡する点。正味利益 (利益からコストを引いた値) が初期投資またはコ
ストに等しくなる時点。
投資収益率 (ROI):あるプロジェクトの予測リターンの測定値をパーセントで表したもの。ROI を
計算するには、正味利益 (利益からコストを引いた値) をコストで割ります。
キャッシュ フロー表に関する注釈
この調査で使用するキャッシュ フロー表に関する注釈を次に示します (下のサンプル表を参
照)。初期投資列には、"時 0" つまり "1 年目" の開始時に負担したコストが記載されます。こ
れらのコストは値引きされません。1 年目~ 3 年目のその他のキャッシュ フローはすべて、
年末における値引率 (「枠組みの仮定」を参照) を使用して値引きされます。総コストと総利
益の各推定値について、現在価値 (PV) 計算値が計算されます。正味現在価値 (NPV) 計算値
は、要約表までは計算されず、初期投資と各年における値引き後のキャッシュ フローの合計
値です。
表 (サンプル)
サンプル表
参照
カテゴリ
出典: Forrester Research, Inc.
ページ 42
計算式
初期コスト
1 年目
2 年目
3 年目
合計
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
付録 D: 最近公表された他の TEI 調査との比較における調査の検討
Microsoft はこれまで Forrester Research に、Total Economic Impact™ ケース スタディを実行して、
企業のデスクトップ製品とサーバー製品、およびオンライン サービスの多くについて、潜在的投
資収益率 (ROI) を計算することを依頼してきました。各調査には、Microsoft 製品を 1 つ以上使用
し続けてきた実績のある複数の Microsoft 顧客との面談に基づく詳細な定量分析が含まれます。
Forrester はそれらの顧客の経験と、コスト、利益、および柔軟性の各オプションとリスクが財務
上の影響に関与するときにそれらの顧客が使用する表現を重視します。
これらの調査を読む際は、Forrester が計算する ROI メトリックのみに基づいて比較価値に関する
結論を慎重に導き出す必要があります。ROI は、製品の使用例だけでなく、組織の規模と種類に
応じても値が変わるメトリックです。したがって、ROI の土台となるすべての仮定条件を考慮せ
ずに調査間で予測 ROI を比較しても、公平な比較にはなりません。複数の Forrester TEI ケース ス
タディをレビューするときは、次のことを考慮に入れることをお勧めします。
 各調査の知見は、さまざまな顧客組織、規模、および業界の組み合わせに基づきます。
 Forrester が各調査のために実行した面談に基づいて構成する"複合" 組織は、規模、業界、お
よび使用事例の点でさまざまであり、ユーザー数は 150 ~ 5,000 超です。
 顧客が Microsoft 製品を展開する規模はさまざまです。この調査の時点では、多くの顧客が全
面的な展開の前のテスト段階でした。
 製品の特徴、機能、および使用事例に相違 (Lync Server 2010 と、Office 365 の一部としての
Lync Online など) があるため、コスト、利益、および ROI の各計算値も異なります。
***
Microsoft Exchange 2010 Online がもたらす Total Economic Impact
2011 年 7 月、Amit Diddee が Microsoft Corporation 向けに作成
TM
「Forrester は、Microsoft Exchange Online の複数名の顧客に細部にまで及ぶ面談を実施し
ましたが、その結果、重要な知見をいくつか得ることができました。Forrester は、
Microsoft Exchange Online の現行顧客との面談で収集された情報に基づいて、組織がスト
レージのコスト抑制、IT 労働節約、Microsoft Exchange と Windows サーバーのコスト抑制、
強化されたメッセージ フィルタリング、BlackBerry ユーザーにモバイル アクセスを提供
することのコスト抑制、バックアップのシステムとスタッフの節約、および費用対効果
に優れるスケーラビリティという形で利益を実現できることを見出しました。
Microsoft Exchange Online の実装を検討している企業は、これらの知見に基づいて、コ
スト削減と生産性向上の利益を理解することができます。多くの企業は、TEI の枠組
みを使用することで、魅力的なビジネス ケースの潜在的可能性を見出し、そのような
投資を行う可能性があります。」
ページ 42
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
Microsoft Forefront Endpoint Protection (FEP) 2010 がもたらす Total Economic Impact™
2011 年 5 月、Michael Speyer が Microsoft Corporation 向けに作成
「面談した企業は、次のような財務的に数量化できる利益を享受していました。
o マルウェア感染修復の労力の低減
o
マルウェア アラート調査の労力の低減
o
デスクトップ管理の労力の低減
o
使用しなくなったサード パーティ製マルウェア対策ソフトウェアに関連するライ
センス料金のコスト抑制
マルウェア感染の調査と修復の労力の低減は、マルウェア感染件数が減少し、修復に必要な労
力が低減することの結果です。われわれは、機密データの露見の低減、ビジネス プロセスやデ
ータの窃盗の防止など、数量化していないさらに別の利益もあることに注目します。これらの
累積的な結果としてエンタープライズ リスクが低減します。」
Microsoft Lync Server 2010 がもたらす Total Economic Impact
TM
2010 年 11 月、Jeffrey North が Microsoft Corporation 向けに作成
「Forrester は、Microsoft Lync Server 2010 の複数名の顧客に細部にまで及ぶ面談を実施しましたが、
その結果、Lync 201 投資のビジネス価値に関して重要な知見をいくつか得ることができました。
Forrester は組織が次の形で利益を実現できることを見出しました。
o
PBX 電話システムの Lync Server 2010 ソフトウェアとの入れ替え
o
Web 会議および遠隔会議の料金のコスト削減
o
IT およびヘルプ デスクの労力コスト削減
o
個人および作業グループの生産性の向上
o
出張費の節約
さらに、このケース スタディでは数量化されていませんが、Forrester では Lync Server 2010 を
実装する見込みがある場合は、次のようなカテゴリについても将来的な選択肢として検討する
ことをお勧めします。
ページ 43
o
強化したコミュニケーション機能を基幹業務アプリケーションに組み込むことで、
エンタープライズにおけるこれらのツールの役割が変わります。
o
統一されているコミュニケーションの範囲をフェデレーション機能を通じて、エ
ンタープライズを超えてパートナー、顧客、およびサプライヤーにまで拡張しま
す。
o
リッチ プレゼンス、電話会議、および複数のコミュニケーション機能へのアク
セスをモバイル ワーカーにまで拡張します。
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
Forrester は、Lync Server 2010 が従業員、顧客、およびサプライヤー/パートナーの関
係を強化する点で、これらの共同作業テクノロジを採用する企業に競争力の非常に
強い利点を確実にもたらすと考えます。
Microsoft Office SharePoint 2010 がもたらす Total Economic Impact
TM
2010 年 3 月、Jeffrey North が Microsoft Corporation 向けに作成
「Microsoft の顧客を面談した結果、Microsoft の顧客は共同作業、ドキュメント管理、内
部および外部のポータル ソフトウェア、および検索を SharePoint Server 2010 に集約する
ことによって、大きな経済的な利益を得ることがわかりました。SharePoint 2010 の新し
い機能によって、会計および財務、ビジネス インテリジェンス、その他の一部の顧客企
業に対する複雑なワークロードなどの一連のビジネス アプリケーションが拡大し、企業
は、ベンダー数を減少させ、ソフトウェア ライセンス数と維持費を削減できます。また、
SharePoint 2003 および 2007 環境を SharePoint Server 2010 にアップグレードすることで、
IT 管理およびアプリケーション開発も容易になり、さらなる利益が見込まれます。
また、顧客企業が SharePoint Server 2010 の新機能を利用することで、共同作業およびイ
ンフォメーション ワーカーの生産性が向上し、将来にわたって共同作業が強化されるこ
とも明らかになりました。」
Microsoft Office 2010 がもたらす Total Economic Impact
TM
2010 年 5 月、Bob Cormier が Microsoft Corporation 向けに作成
「Microsoft の顧客を面談した結果、モデル組織の場合、次の領域において大きなリス
ク調整後利点があります (詳細については「利点」セクションを参照)。
o
共同作業による生産性の利点 (販売およびビジネス開発グループ)。
o
OneNote による生産性の利点 (40 の個別のプロジェクト チーム)。
o
サード パーティのフォト/ビデオ編集ツールの排除。
o
次の Office 2010 の機能の集約的な使用に関連する生産性の利点について、
Office 2010 の必須機能に関連する利点。Microsoft Office Backstage ビュー、
Office 2010 アプリケーション全体における拡張リボン、Microsoft の保護さ
れたビュー機能、貼り付け/プレビュー、会話の表示、クイック操作機能、
予定表プレビュー、およびスパークラインとスライサー (Excel 2010)。」
Microsoft のプロダクティビティ プラットフォームの実装がもたらす Total Economic Impact TM
2010 年 5 月、Michelle Bishop が Microsoft Corporation 向けに作成
「ここでは、Windows Server 2008 R2 ベース インフラストラクチャを同時に使用することも考
えられる、Microsoft の最新 Office の生産性に関連するサービスに基づいたマルチプロダクト
ソリューションを実装した企業を調査した結果について説明します。このような企業では、エ
ンド ユーザーを対象にした製品と IT 管理者を対象にした製品を統合することによって、さら
に “組み合わせて、もっと便利に” という利点も得られました。特に、集団で面談を実施した
企業の場合、モデル組織について、次のような結果が得られました。
ページ 44
Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
生産性と共同作業の向上


従業員の生産性が向上し、モデル組織で 1 日あたりの 1 従業員あたり平均で年間 82.33 時
間 (3.96% 時間) 労働時間が減少しました。生産性が向上した理由は次のとおりです。
1.
異なる製品間の共同作業機能の統合がさらに進み、組み合わせることでさらに便利に
使用できるようになったため、アプリケーション間の切り替え頻度が減少しました。
2.
支援に加わることができる人員との連絡を円滑にするプレゼンスを利用することで、
チーム メンバーの現在の状況を直接的かつ効率的に把握できるようになりました。
3.
SharePoint MySites、Active Directory、および優れた検索機能によって、トピックおよび
スキルベースの専門知識や情報を容易に検索し、利用できるようになりました。
4.
検索機能と電子メール管理機能が向上したため、ドキュメントと電子メールを検索お
よび管理するための時間が短縮されました。
5.
すべてのアプリケーションでリボン ユーザー インターフェイス (UI) のインターフェ
イスが統一されたため、すばやく容易にアプリケーションとその機能を使用できるよ
うになりました。
6.
レポート機能が向上しました - データの取り込み、解析、および共有 - ビジネス イン
テリジェンス (BI) ユーザーが対象。
販売、修復チーム、専門的サービスなどの分散チームを対象としたドキュメントの共同編
集機能などが改善され、共同作業プロセスが向上しました。
コスト削減

SharePoint 2010 および Excel 2010 で使用可能な機能によって、従来のビジネス インテリジ
ェンス (BI) ソリューションが置き換えられ、高価な開発者リソースの需要が減少したた
め、コストが削減されました。

さらに統合化が進み、シームレスな電話会議共同作業およびコミュニケーションにより移
動が減少し、Microsoft Office 2010 および SharePoint 2010 が導入されていれば異なるマシン
でも表示および編集が可能になったため、コストが削減されました。

ボイス オーバー IP (VoIP)、Web/ビデオ会議、ダイヤルイン音声会議などの機能を利用す
ることで、電話会議および長距離テレコムの費用が抑制されました。

SharePoint 2010、Exchange 2010、および Office Communications Server で共通の管理ツール
を採用し、標準化された環境が実装されたことで、IT 管理のためのコストが削減されま
した。

電子メールのストレージ費用が削減されました。

特にアプリケーション全体で統一されたユーザー インターフェイスを採用したことによ
って、教育費用が削減されました。
また、顧客企業がエンタープライズ ボイスの新しい機能や SharePoint のホスト型または社内設
置型ソリューションの柔軟な実装を活用することが予想され、今後も需要が見込まれる領域で
あると思われます。」
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Forrester Consulting
Total Economic Impact of Microsoft Office 365 – 中規模顧客
付録 E: 文末脚注
Forrester では、要約財務評価指数をリスク調整することで、考えられる費用および収益の推定
の不確実性を考慮しています。
i
飛行機による出張の CO2 排出量は、飛行の時間により 1 旅客マイルあたり 0.24 KG CO2 (短
時間飛行) から 0.18 KG CO2 (長時間飛行) までさまざまです。出典:The World Resource Institute
により英国で収集された 2006 データに基づく排出計数。
ii
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