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財団法人 秋田県体育協会

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財団法人 秋田県体育協会
平成22年3月30日 第166号
contents
題字:辻 兵吉 元県体協会長
少年女子ジャイアントスラローム優勝の向川桜子(左)と少年女子5kmクラシカル優勝の高堰美里(右)
〔写真提供:秋田魁新報社〕
◎巻頭言「
『スポーツ立県あきた』の実現に向けて」
秋田県知事 佐 竹 敬 久 ………1
◎「くしろサッポロ氷雪国体」を終えて
秋田県スキー連盟 理事長 宮 越 雅 己 ………2
◎「くしろサッポロ氷雪国体」を終えて
秋田県スケート連盟 会長 武 藤 憲 一 ………3
◎第65回国民体育大会冬季大会競技結果
秋田県選手団上位入賞者一覧……………………4
◎スキー・スケート国体入賞者回想
高堰美里・金子未里・月居克夫・加賀誠幸 ………………5
成田巨樹・大森菜保子・加藤文子・皆川 唯 ………………6
◎快挙!世界ジュニア選手権出場・国体優勝
角館高校スキー部 顧問 藤 木 剛
角館高校スキー部 3年 向 川 桜 子 ………7
◎東北・全国中学校体育大会
(冬季大会)
上位成績一覧……8
◎全国中学校スキー大会入賞者感想…………………………9
◎全国高等学校スキー大会成績………………………………10
◎全国高等学校スキー大会入賞者感想………………………11
◎「オリンピックへの一歩 ∼夢の実現に向かって∼」
秋田新体操クラブ 代表 中 野 明 子 ………12
◎JOC・JVAカップ賞・オリンピック有望選手賞・大阪府知事賞受賞
秋田県選抜中学女子バレーボールチーム 監督 加 賀 谷 卓
秋田県選抜中学女子バレーボールチーム 主将 土 井 さ く ら ………13
◎
「2011熱戦再来 北東北総体」
目指して
高体連ボクシング専門部委員長 佐 々 木 学
高体連なぎなた専門部委員長 赤 坂 可 奈 子 ………14
◎はばたけジュニア 「ホッケー」 齋 藤 明 日 香
「ソフトボール」 渡 辺 知 世 ………15
◎ Sports Lady’
s Eye
「指導する立場として」
大曲高校陸上競技部 顧問 小 野 裕 子 ………16
「チームトレーナーとして」
秋田銀行女子バスケットボール部 トレーナー 佐 々 木 広 湖 ………17
◎平成21年度秋田県スポーツ賞 ………………………………18
◎最高功労者・人見スポーツ賞・畠沢国体賞
・辻ジュニアスポーツ大賞・公認スポーツ指導者等表彰……21
◎スポーツ科学センターだより 「AKITAスーパーわか杉っ子発掘プロジェクト」
秋田県スポーツ科学センター 指導主事 山 影 豊 ………22
◎市町村体協だより「羽後町」
羽後町体育協会 会長 湊 幸 夫 ………24
◎特別寄稿「バンクーバー五輪取材後記『知ろう、
楽しもう』」
秋田魁新報社社会部 秋田支局長 吉 田 新 一 ………25
◎賛助会員・会議録
(抄)
・編集後記 ……………………………26
◎くしろサッポロ氷雪国体アルバム …………………………27
財 団 法 人 秋 田 県 体 育 協 会
± 第65回 国体冬季大会 ±
冬
季
ス
キ
ー
39 競
年 技
振 会
り
の 皇
快 后
挙 杯
! 得
点
1
位
【少年女子ジャイアントスラローム】
初優勝を果たした向川(角館高)の滑り =サッポロテイネ=
【少年女子5kmクラシカル】
前半から積極的に攻め、連覇を果たした
高堰
(米内沢高)=白旗山距離競技場=
〔写真提供:秋田魁新報社〕
表彰式で受け取った皇后杯1位の表彰状を
高く揚げる上野副団長
=札幌コンベンションセンター=
【少年女子5kmクラシカル】
安定した滑りで2位に入った佐藤(花輪高)
=白旗山距離競技場=
【女子リレー】
本県の2走・高堰(米内沢高)=左=がトップで
3走・大森(秋田ゼロックス)にタッチ
=白旗山距離競技場=
女子リレーで昨年に続き3位入賞を果たした本県チーム
左から佐藤、高堰、大森、齊藤
「スポーツ立県あきた」
の実現に向けて
秋田県知事 佐 竹 敬 久
昨年の9月2日、秋田県立体育館において「スポーツ立県あきた」宣言を行ったところでありますが、
「スポーツ立県あきた」として目指すところは、オリンピックでの各選手の活躍や、高校ラグビー・サ
ッカーの全国制覇など、秋田にスポーツ王国という冠が付けられていた時代の輝きを取り戻すことにあ
ります。
また、競技力の向上のみならず、高齢者・障がい者も含めた生涯スポーツの振興を通じたスポーツ人
口の裾野の拡大や、健康で豊かな生活の実現を目指すとともに、秋田初のプロバスケットボールチーム
の誕生を契機として、スポーツビジネスの拡大、秋田の情報発信、賑わいづくりなどにより、元気と活
力のある秋田を目指そうとするものであります。
現在、「スポーツ立県あきた」の実現に向けて、スポーツ振興に関する施策を体系的・計画的に推進
する「秋田県スポーツ振興基本計画 ( 仮称 )」の策定を進めているところでありますが、「生涯スポーツ
の振興」、「競技スポーツの振興」、「子どものスポーツ活動の充実」、「スポーツ環境の充実」、「スポーツ
振興による地域の活性化」といった5つの取り組むべき施策の柱を掲げております。
「スポーツ立県あきた」への取組を強力に進めていくためには、こうした5つの観点からの取組を総
合的・一体的に推進していく必要があります。このため、平成 22 年4月より、知事部局に「スポーツ
振興課」を新たに設置し、現在は教育委員会と知事部局でそれぞれ所管しているスポーツ振興を、県全
体の取組として一体的に進めてまいります。
「スポーツ振興課」では、法律で教育委員会が所管することとされている学校体育以外のスポーツに
関する事務で、スポーツ振興による地域活性化、競技スポーツ、生涯スポーツ(高齢者・障がい者スポ
ーツ等を除く。)、県立スポーツ施設等について所管することにしております。
今後は、これまで秋田県のスポーツ振興を支えてきた財団法人秋田県体育協会をはじめ、各競技団体、
スポーツ関係団体と一層の連携を図るとともに、知事部局と県教育委員会との人事交流や関係事業の共
同実施、十分な情報交換を行うなどにより、学校体育(中学・高校の運動部活動等)との一貫したスポ
ーツ振興体制の強化を図ってまいります。また、商工団体やNPO、スポーツを支えるボランティア団
体などとの連携を図ることにより、スポーツ振興を地域の活性化や県民の元気につなげていきたいと考
えております。
「スポーツ立県あきた」の実現には、県民の皆様をはじめ、市町村、学校、スポーツ関係機関・団体、
企業、メディア等が、それぞれの立場で主体的な取組を進めていくことが不可欠ですので、皆様方と一
緒になってその実現に向かってまいりたいと思います。
−1−
「くしろサッポロ氷雪国体」
を終えて
秋田県スキー連盟
理事長 宮 越 雅 己
第 65 回国民体育大会冬季大会スキー競技が
手(花輪高)、2走高堰美里選手(米内沢高)、
2月 25 日∼ 28 日北の大都市札幌にて開催された。
3走大森菜保子選手(秋田ゼロックス)、アンカ
第4回、第 13 回に次いで3回目、53 年振りの
ー齊藤由美佳選手(花輪高)のオーダーで終始
ことだった。
強豪新潟、北海道とトップ争いを演じたが3位
会場も設備も大きく変革した中での大会の印
の成績だった。内容は高校生3人の活躍で前回
象が強かった。北海道の開催はおよそ2年前に
以上の熱戦を展開してくれた。成年男子4×
決定、少ない準備期間の状況であったと思うが、
10km リレーは辛うじて8位入賞、少年男子4
さすが北海道、全てにわたって簡素化され関係
× 10km リレーは、前回より順位を上げ4位入賞、
各位の総力で臨んだ素晴らしい大会だった。
1走はトップで引き継ぐ等、昨年のメンタル不
秋田県チームがこの度の大会で特筆するとこ
足は払拭された感じがする。
ろは、女子総合優勝(皇后杯)の獲得したこと
ジャンプ、コンバインドではスペシャルジャ
である。昭和 46 年田沢湖国体以来実に 39 年振
ンプ成年B成田巨樹選手(小坂製錬)が4位、
りの快挙であったのは言うまでもない。選手、
本県の得意とするコンバインドは少年が大活躍。
監督、コーチは勿論、関係者の努力の賜であり、
加賀巧哉選手(鷹巣農林高)が前半8位より6
何ものにも代え難い総力で獲得した皇后杯では
人抜きの走りで準優勝、佐々木誉志希選手(花
なかったろうか。
輪高)は追撃したが惜しくも4位となる。成年
大会初日から少年女子5 km クロスカントリ
Bは月居克夫選手(小坂高教)が前半 10 位よ
ーで、2連覇の高堰美里選手(米内沢高)、準優
り追い上げ3位に躍り出たのは立派であった。
勝の佐藤亜紗美選手(花輪高)がワンツーフィ
一方、アルペン陣はジャイアントスラローム
ニッシュを達成、大健闘し関係者一同大いに沸き、
で少年女子・向川桜子選手(角館高)の優勝、
き、他の選手には少なからず影響を与えたこと
成年女子A・金子未里選手(立命館大)の3位、
だろう。成年女子5 km は大森菜保子選手(秋
成年女子B・石成舞選手(秋田大附属特別支援
田ゼロックス)が面目を果たし4位入賞を果たす。
学校教)の3位と、アルペン陣の大活躍はここ
成年男子C5 km は、加賀誠幸選手(米内沢高教)
数年不振が続いていたとは思われない素晴らし
がいぶし銀の走力で4位となり存在感を見せて
い結果であった。
くれた。反面、成年男子A、Bの不振が目立ち
各セクションに強化が浸透し、それが生かさ
今後の奮起が望まれる。
れ当初の目的が達成できたことは、秋田県及び
常に選手団の中で中心的存在であったクロス
県体育協会、競技力向上対策局のご支援、帯同
カントリーの、金丸富男選手の突然の引退表明
いただきましたドクター、トレーナーの先生方、
があり、誰もが耳を疑った。これも世代交代の
アドバイザーコーチの皆様のおかげであり、改
一端なのだろうと思う。この大会に2人の中学
めて敬意と感謝を申し上げ、今後とも変わらぬ
生が参加したのもそれを物語っている。
ご鞭撻を申し上げます。
女子4×5 km リレーは、1走佐藤亜紗美選
−2 −
秋田県スケート連盟
会 長 武 藤 憲 一
第 65 回国体冬季大会スケート・アイスホッ
って余裕も見えたが、この組は予選8組中2番
ケー競技会が1月 27 日から釧路市を会場に行
目に早い記録で展開したため、最後まで粘った
われた。本県からは、スピードスケート競技へ
が3着となり準決勝へは進むことができなかった。
成年6名という、最近では最も少数の参加選手
記録的には皆川選手より良かったので非常に惜
であった。今年から開閉会式が秋季国体に一本
しまれた。1500 m準決勝の佐藤貴之は実力の差
化されたため、皇族のご臨席もない質素な開始
はいかんともしがたく、責任先頭を取れずに記
式であったが、アイヌ英雄叙事詩「ユーカラ」
録無しに終わった。500 m決勝の皆川唯は、こ
等がアトラクションとして披露され、地元の心
れ以上は無いという絶妙のスタートであったが
のこもった歓迎を受けた。
惜しくもフライングを取られた。そのためやり
競技は 28 日から行われ、成年男子 500 m予
直しスタートでは出遅れ、バックストレートで
選には2名の出場。3組の皆川唯(秋田高→筑
は中位まで上がったがインコースへ入れず、最
波大3年)は1位で予選を通過した。7組の小
後のコーナーも大きく膨らんでしまい、実力を
野傑(五城目一中教員)は 450 mまで2位をキ
発揮できないまま8位となった。
ープしていたが、ゴール直前で抜かれ 100 分の
30 日、本県最も苦手の長距離種目、5000 m
1秒差で3位となり惜しくも準決勝へは進めな
には2名出場であったが、佐藤貴之、高橋佑の
かった。午後からの成年 1500 m予選にも2名
両名とも責任先頭取れずに記録無しの失格に終
出場。4組の佐藤貴之(マルエーうちや)は、
わった。2000 mRは4組目に登場、オーダーは
他の選手に責任先頭を取らせない作戦に出た。
1走川田知範(秋田ゼロックス)、2走鎌田哲朗
他の選手は2位争いのためやむを得ずスローペ
(秋田ゼロックス)、3走小野傑、4走皆川唯で
ースとなり、作戦通り予選1位で通過した。5
あった。予想どおり長野が先頭で、秋田と東京
組の高橋佑(秋田中央高→信州大1年)は昨年、
の2位争いとなり、3走までお互い譲らずアン
少年の同種目へ出場したが転倒し悔しい思いを
カー勝負となった。秋田の位置取りが良く、最
した。今年は積極的なレースを試みたが、惜し
後の直線で抜けていける展開であったが、最後
くも3位で予選突破にはならなかった。500 m
に強引に割り込まれ予想外の3位に終わった。
準決勝には皆川唯が出場。スタートが合わず4
他の組では2位に入れる記録であったので本当
回目でやっとレースが成立した。やや出遅れて
に残念であった。
好位置を取れずに苦しんだが、4コーナーの手
本大会へ少年の部、並びに女子選手の参加が
前からスパートし、最後は混戦となりヒヤリと
ゼロであったことは大変残念であった。大会参
したが 100 分の1秒差で4着となり決勝進出を
加に当たり、県教育委員会、県体育協会、県立
果たした。
スケート場、大会帯同ドクター、トレーナーを
29 日も朝から快晴、1000 m予選に2名出場。
はじめ、関係各位のご支援に心から感謝申し上
1組の皆川唯は最初に責任先頭を取り、その後
げますとともに、今後もよろしくご指導賜りま
は待機して最後に追い上げ余裕を持って2着と
すようお願いします。
なった。8組の小野傑は、最初に責任先頭を取
−3 −
【スピードスケート競技】
平成22年1月27日(水)∼1月31日
(日) 北海道釧路市柳町スピードスケート場
順 位 得 点 種 別 種 目 8
1
成年男子
500m
氏 名 所 属
皆 川 唯
筑波大学3年
入賞数 1 合計 1(0)点 ( )は皇后杯得点
【スキー競技】 平成22年2月25日(木)∼28日(日) アルペン競技(サッポロテイネ) スペシャルジャンプ・コンバインドジャンプ競技(宮の森ジャンプ競技場)
コンバインドクロスカントリー・クロスカントリー競技
(白旗山競技場)
順 位 得 点 種 別 種 目 1
2
3
4
8
10
8
8
7
7
6
6
少年女子
少年女子
少年女子
少年男子
成年女子A
成年女子B
5kmクラシカル
ジャイアントスラローム
5kmクラシカル
コンバインド
ジャイアントスラローム
ジャイアントスラローム
6
女 子
リ レ ー
6
5
5
5
5
成年男子B
成年女子A
成年男子C
成年男子B
少年男子
コンバインド
5kmクラシカル
5kmクラシカル
スペシャルジャンプ
コンバインド
5
少年男子
リ レ ー
1
成年女子B
5kmクラシカル
1
成年男子
リ レ ー
2
1
少年男子
少年男子
スペシャルジャンプ
10kmクラシカル
氏 名 所 属
高 堰 美 里
向 川 桜 子
佐 藤 亜紗美
加 賀 巧 哉
金 子 未 里
石 成 舞
佐 藤 亜紗美
高 堰 美 里
大 森 菜保子
齊 藤 由美佳
月 居 克 夫
大 森 菜保子
加 賀 誠 幸
成 田 巨 樹
佐々木 誉志希
佐 藤 駿 一
板 橋 達 基
木 村 貴 大
高 橋 涼
加 藤 文 子
松 橋 幸 也
大 森 亘
近 藤 大 仁
加 賀 誠 幸
田 中 寛 幸
木 村 貴 大
米内沢高校3年
角館高校3年
花輪高校2年
鷹巣農林高校1年
立命館大学3年
秋大附特別支援学校教
花輪高校2年
米内沢高校3年
秋田ゼロックス
花輪高校2年
小坂高校教
秋田ゼロックス
米内沢高校教
小坂製錬
(株)
花輪高校3年
花輪高校3年
花輪高校2年
鷹巣農林高校3年
鷹巣農林高校3年
湯沢北高校教
日本体育大学3年
秋田ゼロックス
早稲田大学1年
米内沢高校教
花輪高校3年
鷹巣農林高校3年
入賞数 17 合計 84
(47)点 ( )は皇后杯得点
天皇杯順位・得点 12位 85.0点(競技得点)+ 30点(参加得点)= 115.0点
皇后杯順位・得点 10位 47.0点(競技得点)+ 10点(参加得点)= 57.0点
■過去の天皇杯、皇后杯順位・得点(参加点を含む)
天 皇 杯
皇 后 杯
第64回
12位(113.5)
13位(46.0)
第63回
9 位(165.0)
10位(75.0)
第62回
3 位(256.0)
4 位(86.0)
第61回
3 位(227.0)
5 位(80.0)
第60回
6 位(162.0)
9 位(57.0)
■上位10位県の天皇杯順位・得点〔参加点を含む ( )は昨年度〕
1位
2位
3位
4位
5位
北海道
長 野
青 森
東 京
埼 玉
−4−
508.5点(496.5点)
414.0点(336.0点)
225.5点(164.0点)
222.0点(238.0点)
165.0点(158.0点)
6位
7位
8位
9位
10位
新 潟
神奈川
山 梨
群 馬
福 岡
144.0点(214.5点)
141.0点(161.0点)
135.0点(174.0点)
127.0点(154.0点)
117.0点( 81.0点)
少年女子5kmクラシカル優勝
成年女子Aジャイアントスラローム3位
米内沢高校3年 高堰 美里
立命館大学3年 金子 未里
国体を終えて
チーム秋田
高校最後の国体で、2連覇を達成で
きたことをとても嬉しく思います。
私は、絶対に勝たなければ!という
思いがありました。しかし、今シーズンは初めの大会か
ら勝たなければいけないという気持ちを自分自身でプレ
ッシャーに変えてしまいました。結果を出せてはいたも
のの、滑りに満足出来ず不安を抱えていました。なので、
勝つことを意識しながらも、相手の事は考えず自分の事
だけに集中することを心掛けました。そして、気持ちを
切り替えて大会に臨みました。
大会当日は、自信を持ってスタートすることができま
した。最後まで何があるのか分からないので、とにかく
無我夢中で滑っていました。ゴールしてから、アナウン
スで自分が優勝したことを知ったとき、ほっとしました。
しかし、タイムからは悔しさも残りました。
翌日に行われたリレー競技にも出場し、2走を滑らせ
てもらいました。トップ争いで前半はけん制し合ってい
ましたが、自分の滑りをしようと積極的に攻めて、2位
との差を広げ、3走にタッチすることができました。今
シーズン1番良い滑りができたと思います。秋田県3位
という成績は来年に大きく繋がる結果となりました。
3年目の国体を無事に終えることができた今、私は感
謝の気持ちで一杯です。サポートや応援をしてくださっ
た方々、本当にありがとうございました。来年は大学生
になるので成長した姿で臨めるよう努力していきたいです。
私にとって3度目となった今回の国
体は、今まで感じたことのないほどの
ワクワク感と緊張とが入り交じった気
持ちで迎えることとなりました。今シーズンはなかなか滑り
が咬み合わず、苦しい我慢の時期が続いていました。そんな
ときに札幌の地で恩師やチームメイトと再会し、安心するこ
とができたと同時に、チーム秋田の強い力をもらったように
感じました。国体は他のレースとは違い、県民の皆さんの期
待と応援を受けて出場させていただいています。私たち選手
が日ごろの感謝の気持ちを表す場がこの国体であると思って
います。一人だけど一人じゃないというプレッシャーから、
スタート前は吐き気がするほどの緊張が私を襲いました。し
かしスタート台に立った時にはその緊張がワクワク感へと変
わっていました。スタートの横で大声で声援を送ってくださ
るチームメイトやコース内・外で見守ってくださるコーチの
方々、そのプレッシャーが心地よくて無我夢中でレースを楽
しむことができました。滑走中のことは覚えていません。で
も必死でした。必死でレースを楽しんだ結果が今回の3位入
賞という結果に繋がり、安心感が強くあります。
私は今までずっと秋田県の強化選手として様々な合宿や遠
征に参加させていただき、たくさんの方々に支えられてここ
までやってくることができました。地元秋田国体では僅差の
差で逃した皇后杯も獲得することができたことはチーム秋田
団結の証しであると思っています。この素晴らしい証しに微
力ながら貢献できたことを嬉しく思います。今後も秋田県の
選手として、たくさんの方々に感動を与えられるよう精一杯
頑張っていきたいと思います。応援、ありがとうございました。
成年男子Bコンバインド3位
成年男子C5kmクラシカル4位
小坂高校 教諭 月居 克夫
米内沢高校 教諭 加賀 誠幸
ルール変更
スポーツ秋田復活に向けて
複合競技はジャンプの瞬発力とクロ
スカントリーの持久力を必要とした競
技である。瞬発力と持久力の相反する
能力をバランス良く身に付けたものが勝者となる特徴からキ
ングオブスキーと呼ばれてきた。最近ではルール変更が毎年
のように行われるためバランス良くトレーニングすることは
もとよりルールに合わせることも必要とされるようになって
きた。
今年もルールに変更があり成年 B の複合競技はジャンプが
2 本から 1 本に変更になり、後半距離は変わらず 5km とい
う内容となった。幸い昨年度よりは後半重視のルール変更だ
ったが、やはり上位をねらうためにはジャンプが大きなカギ
を握っていた。ジャンプに大きな課題を置く私は距離の比重
をぎりぎりまで下げ 5km を滑りきる最低限の持久力を高め
る練習に切り替えた。不安を抱えつつも限られた練習のほと
んどを瞬発力を意識した練習に変更し取り組んだ。
練習の手応えを感じたのは国体の一週間前に行われた事前
合宿中のジャンプだった。本数をこなすごとに飛距離が伸び
ていくことがわかった。明らかに昨年とは違う手応えを感じ
ることができた。
こうして迎えた国体では昨年の順位を 2 つ上げ 3 位入賞を
果たすことができた。これまでの反省点を生かし、新たなこ
とに取り組んで得た順位だったので本当に嬉しかった。それ
と同時に今後の競技生活にも大きく繋げられるため大きな手
応えを感じることができた。
来年の国体は秋田県で開催されることが決まり、また一つ
大きな目標を掲げることができる。来年の国体はこれまでの
経験を活かし表彰台のてっぺんを目指して頑張りたいと思う。
最後に、大会期間中に応援してくださった方々、秋田県のコ
ーチやワックスを担当してくださったクロカンスタッフ、関
係者の皆さんには心から感謝しています。本当にありがとう
ございました。
今国体では、成年男子Cとリレーへ
参加しました。結果は個人5 km クラ
シカル4位、リレーでは松橋・近藤・
大森君らのおかげで8位入賞と両種目ともポイントを獲得し、
微力ながら秋田県チームに貢献できました。
普段は、コーチとして選手たちの指導やサポートに努め
ていますが、国体だけは「年に1度の選手」として参加して
います。コーチ側(裏方)から今回のように選手側(表舞台)
を体感すると裏方の有り難さを強く感じます。少人数のス
タッフが裏方で何役もこなし、懸命に私たち選手を支えて
くれた賜であり、チーム一丸で成し得た結果であると感謝
しています。本当にチームスタッフは充実しており、今後
も選手たちの陰の立て役者として活躍してくれるでしょう。
近年は、スタッフの充実とは反対に主役となるはずの選
手減少に歯止めが掛からず大きな課題となっており、私た
ち関係者らの力量が問われています。スキーは「雪、コース、
用具、ワックス」などが整わないとできないものですし、
経費的負担も少なくありません。更に「お金が掛かって困る」
ともよく言われます。しかし、スキーをする人それぞれの
実態や価値観にそれらを合わすことができれば、お金を掛
けなくとも今まで以上にスキーの魅力、楽しさ、面白さを
体感することができますし、子どもたちの成長にも大きく
貢献できると考えます。今後はそのような考え方をスキー
界全体が共有して実践し「スキー秋田」そして「スポーツ
秋田・競技スポーツ秋田」の振興へと発展させていきたい
ものです。
−5−
成年男子Bスペシャルジャンプ4位
成年女子A5kmクラシカル4位
小坂製錬(株)DOWAスキークラブ 成田 巨樹
秋田ゼロックス(株) 大森菜保子
JUMPを続ける楽しさと
後輩への思い
新たな気持ちで
今回の国体はいつもより開催期間が
遅く会社の決算時期で出場が困難だっ
たのですが、同僚の助けもありスペシ
ャルジャンプ成年Bで秋田県代表として出場する事ができ
ました。
県体から国体まで約1ヵ月間あったのですがその間 1 本
も練習できず、大会2日前に現地入りしました。大会前日
の公式練習では2本飛んで2本目ともタイミングがズレま
したが次でぴったり来るのが今までの流れでしたのでまっ
たく心配なく大会に臨めました。出場メンバーを見ると私
の実力は6番目で上位5選手との飛距離差は一目瞭然、し
かし本番当日は降雨があり風も安定しない状況で、シャー
ベット状になったアプローチは、私と上位5選手とのジャ
ンプ台への慣れ不慣れの差を消してくれました。スタート
したら思った以上にスキーが滑り踏み切り動作に入る瞬間
ベストジャンプを確信し、空中では久しぶりに風の上をす
べる感覚を味わう事ができ、今までに無いほど綺麗な着地
もすることができました。電光掲示板を見ると船木さん、
東輝さんを抜いて1番上に自分のゼッケンが表示されました。
精一杯のベストパフォーマンスができ最高の気分でしたが、
2本目が中止になったのは残念でした。成績は予想以上の
4位、ジャンプは何が起こるかわかりません。だからジャ
ンプは最高に楽しい。現役を引退して 10 数年経ってもこ
れだけできる事を後輩達に見せる事もできました。競技人
口は減っていますが、私を見て後輩達も飛び続けてほしい
ものです。
今年一年間は、オリンピック出場を
目指してトレーニングに励んできまし
た。選考レースとなった 11 月の海外
レースをはじめ 12 月の国内レースに出場しましたが、納
得のいく滑りが出来ずオリンピックに出場する事ができま
せんでした。今回の国民体育大会は、時を同じくして行わ
れていたバンクーバーオリンピックへの思いや、応援して
くれていた周囲の方への思いなど特別な気持ちで臨む大会
となりました。
1月中旬、オリンピック出場選手が発表になり、私は選
ばれる事が出来ませんでした。
大きな目標を失ってしまった喪失感と、腰痛でレースを
欠場してしまった後悔、応援してくださった方への申し訳
ない気持ちで、しばらくスキーに対してのモチベーション
が上がらない時期が続きました。しかし、またスキーに対
しての情熱を持てたのは国民体育大会があったからです。
舞台は違っても、今まで応援してくれた方へ、全力で滑っ
ている姿も見てもらいたいと思えたからです。成績は、個
人4位、リレー3位と優勝することができず悔しい結果と
なりました。しかし、私にとって結果以上の価値のあるレ
ースであったと思います。成績はもちろんですが、何より
も挑戦することが大切だと改めて感じる事ができたからです。
来年は2年に一度の世界選手権が開催される年でもあり
ます。今年感じた悔しい気持ちをバネに、もう一度世界へ
向けて挑戦していきたいと思います。
成年女子B5kmクラシカル8位
〔スケート〕
成年男子500m 8位
湯沢北高校 講師 加藤 文子
筑波大学3年 皆川 唯
感 謝
国体を終えて
大学卒業を機に一度はスキーから
離れましたが今回、2年ぶりに復帰
することができました。
スキーのない毎日は目標もなくただただ過ぎていくば
かりで張り合いのない日々でした。そんな私に再び目標
を与えてくれたのがスキーでした。
4月から生徒とともに練習を始め、国体入賞を目標に
練習してきました。以前はできたことができなかったり
と焦ることもありましたが、少しずつ体を戻していこう
と励んできました。結果は8位。ぎりぎりでの入賞とな
りました。5 km を走り切る体力のなさ、筋力のなさ、
自分の力不足を実感しました。来年は成年 B 2年目です。
もっと上を目指して努力していきます。
最後に大会期間中、朝早くから遅くまでサポートして
下さりいつも励まし応援してくださった秋田県コーチ・
スタッフのみなさん、長期不在にも快く送り出してくだ
さった学校の先生方、いつも一緒に練習してきた生徒。
そしてスキーのできる環境にいるということ。選手とし
て再び国体の舞台で走れたことに嬉しさでいっぱいです。
これも多くの方々の支えがあってのことだと心より感謝
しています。
これからも生徒とともに成長していきたいと思ってお
ります。本当にありがとうございました。
北海道釧路市で第 65 回国民体育大会
スケート競技会が開催され、1 月 28 日
から4日間にわたる熱戦が繰り広げられ
ました。昨年の国体で 500m 七位に入賞することができたので、
今年は表彰台を狙う気持ちで春から練習を積み重ねてきました。
しかし、9 月のシーズンインから余り調子が上向いてこず、非
常に不安の状態で、このくしろサッポロ氷雪国体に臨むことと
なりました。
今シーズンは靴や刃の変更、適応不足から納得のいく感覚が
得られず、不甲斐無いレースが続いていました。バンクーバー
選考会にも出場しましたが、参加したというだけで結果は惨敗。
自己ベストも更新できず、苦しい毎日が続きました。9 月にシ
ーズンインするまでの練習は非常に充実していて、ウエイトト
レーニングにより体重も 2 ∼ 3kg 増え、予定通りに夏場のト
レーニングをこなせていました。それだけに今シーズンの不調
は辛いものがあり、なんとか国体までには間に合わせたいとい
う思いが強くなっていました。
予選は昨年同様落ち着いて通過することができましたが、今
年の準決勝は非常に厳しい組み合わせで、正直通過できる可能
性は低いと考えていました。しかし、そのプレッシャーを力に
変えることができ、ギリギリで決勝に進出することができまし
た。決勝は昨年より順位を一つ下げ8位に終わりましたが、今
の状態を考えると力は出し切れたと思っています。
今後の課題は、もっと筋持久力をあげ、最後まで滑り切るス
タミナを向上させたいと考えています。そうすることができれ
ば、昨年、今年と決勝進出を逃している 1000m とリレーの決
勝進出も見えてくると思います。
最後になりましたが、このような結果を残せているのも、日
ごろからサポートしてくださっている監督、コーチ、関係者の
皆さま方のお陰だと思っています。本当にありがとうございま
した。来年は更なる飛躍を目指して頑張りたいと思います。
−6−
感謝していますY
「祝」
アルペン世界ジュニア選手権初出場Z
県立角館高校スキー部 顧問 藤 木 剛
備9割Z』という思いを心に強く刻んできた1年でした。
話は変わって、オフシーズンの陸トレが一番きつくなる時期
に(昨年の9/2)
、秋田県はスポーツ立県を宣言しました。
競技スポーツに関わる者として、とても大きい勇気とエネルギ
ーをもらったことを今でも憶えています。スポーツ立県宣言の
前文には、スポーツは『夢とその実現に向けて突き進む勇気、
困難を乗り越える力を育む』とあります。今回の世界ジュニア
を機会に私自身、もっと意識のレベルを上げ、生徒が夢に向か
う気持ちに負けないようになりたいと思います。そして勇気を
持ち、困難を乗り越えながら生徒と共に成長しなければならな
いZ という、もう一つの仕事があることを強く再
確認しました。
オフシーズン(春∼秋季)は、県体育協会主催
のメンタル講習会をはじめ、いろいろな講習会に
積極的に参加しました。さらに県スポーツ科学セ
ンターに体力診断をお願いし、体力データの管理
もお願いしました。それこそ心身共にチェック&
管理していただきました。いつもソフト面で支え
てくれているスポーツ科学センターの山影先生、
淡路先生、斎藤先生、県体協の杉山先生、渋谷先生、
メンタルアドバイザーの小倉さん、トレーナーの
佐藤智之先生(さとう接骨院)
、そして選手の立場で、
より近くで生徒にアドバイスしてくれた各種目のテクニカルア
ドバイザーの方々のおかげだと感謝しております。またハード
面の環境を整えてくれている秋田県スキー連盟、角館高校、ス
キー部後援会に感謝しております。
世界ジュニアに出場できた時の私の正直な気持ちと、おかげ
さまで世界ジュニア帰国後の国体で優勝できたことに感謝しな
がら、さらなるお願いのような文章になってしまい、たいへん
恐縮ですが、これからも変わらぬサポートとご支援よろしくお
願いしますZありがとうございましたZ秋田県Z
インターハイと国体の優勝が私の今年の目標でした。
『角館
高校の向川桜子さんを世界ジュニア選手権に派遣したいのです
が、保護者と学校に確認とってもらえませんか』
、FIS国際
スキー連盟公認阿寒JALカップ大会表彰式後、ナショナル(ジ
ュニア)チーム女子チーフコーチに声をかけられた。世界ジュ
ニア選手権は15歳から19歳までの大会で、日本でいうと中3
から大学1年までが出場できます。秋田県アルペンにとって初
の快挙です。昨年、全国高校選抜で優勝、インターハイ3位と、
元々地力はあったとはいえ、世界ジュニア選手権日本代表に選
ばれるというのは、選手としてほんの一握りです。女子チーフ
コーチに声をかけられた時はとても嬉しかったの
ですが、正直なところ嬉しさ半分、悔しさ半分で
した。なぜかというと、最大の目標であったイン
ターハイと、よりによって日程がばっちり重なっ
ていたからです。365日のたった数日がなぜ重なる
んだ?という思いでした。出るのは本人なので、
まず本人に聞いてみることにしました。当然のこ
とながら、本人はもちろん『世界を見て来たい!』
と笑顔で即答でした。一方、私自身はどうかとい
うと、完全にブレており『インターハイにいきます!』
と言ってもらいたい、世界ジュニアよりインター
ハイ優勝を目指す道を選んで欲しかったのです。
生徒が世界を向いているのに、指導者である私が高校生の大会
を選んでくれる返事を待っていたのでした。指導者として、私
自身の意識が低いと感じたのと同時に、生徒に対して恥ずかし
い思いを感じました。
前述の通り、昨年のインターハイでは、1本目首位に立ち、
2本目で3/100秒という僅差で逆転負けを喫して3位という
悔しい思いをしました。そのため今年度はインターハイで優勝
するために、春から弱いところを埋めるべく練習を積み重ねて
来ていました。良くても悪くても、結果には必ず原因がある。
『準
「攻め」と「気迫」
県立角館高校3年 スキー部 向 川 桜 子
「世界 Jr の代表に選ばれたよ」と藤木先生から伝えられ
たときは、私の今シーズンの目標に挑戦できるチャンスが
来た瞬間でした。そして、その世界 Jr を戦い終えた今は
世界の厳しさを改めて自分の肌で感じ、
「強くなりたい」
と真剣に思っている自分がいます。
大会が行われたのはフランスのシャモニー。第1回の冬
季オリンピック会場になったところです。初め
て訪れたシャモニーの地は街を囲んでたくさん
のスキー場が点在していました。トレーニング
を順調にこなし大会を迎えることができました。
2月1日の回転はレ・プラナスキー場のナイト
レース。2月5日の大回転はレ・ズーシュスキ
ー場のワールドカップが行われるカンダハーコ
ース。バーンも硬く、斜面変化も多いコースで
日本では体験できないような大会コースでした。
私自身、調子も上々で大会では自分の滑りを出
し切って思いっきり行こうという意気込みでい
っぱいでした。しかし結果は回転で 57 位、大回転 78 位
という不本意なものでした。大会に出て技術面はもちろん
ですが、精神面でも学んだことがあります。それは「攻め」
と「気迫」です。スキーを縦に縦に走らせようとする気持
ちから生まれる攻めの滑り、失敗しても諦めずに何がなん
でもゴールしてやるという強い気持ちが滑りから伝わって
きました。私自身の攻めと世界の攻めの次元が違っていま
した。
この大会での上位者はワールドカップの第一シード(15
位以内)で活躍している選手でした。はっきりと世界との
差を見せつけられ、ねじ伏せられた思いがしました。華や
かな表彰式を見て、自分もあそこで祝福されたい、世界で
戦えるようになりたいと強く思いました。私の心の中には
「悔しい」という思いと、スキーに対する一段
と熱い思いが生まれました。世界Jrは私に新
たな「challenge」を与えてくれました。
そして場所は変わって「くしろサッポロ氷雪
国体」。世界 Jr 以来の大会だったこともあり、
私のやる気も 120%でした。秋田県代表として
今まで以上に自覚を持ち、
「攻める気持ち」だ
けは誰にも負けない。という強い気持ちで臨み
ました。それは世界 Jr で学んだことです。
「気
迫で負けない」と自分に言い聞かせて、優勝を
勝ち取ることができました。 サポート、応援
してくださった方々の声援が私の力になり他県以上に強い
団結力が結果に結びつきました。本当にありがとうござい
ました。
私が世界 Jr・国体と2つの大会で得た教訓は「攻めなき
ゃ勝てない」です。私の滑りを見守ってくれた白く輝くモ
ンブランとテイネの山の美しさは一生忘れられない思い出
になりそうです。
2010 世界ジュニア選手権大会出場者
◆ア ル ペ ン 競 技 向 川 桜 子(角館高校3年) ◆クロスカントリー競技 高 堰 美 里(米内沢高校3年)
◆コンバインド競技 田 中 寛 幸(花輪高校3年)
−7 −
競 技 名
駅 伝
10/30∼10/31
青森県上北郡東北町
東北町北総合運動公園
性別
男
女
フィギュア 12/12∼13
青森県三沢市三沢アイスアリーナ
スピード 12/21∼23
青森県八戸市
八戸市長根運動公園スケートリンク
ス キ ー
1/15∼1/16
岩手県八幡平市
矢神飛躍台
田山クロス
カントリーコース
女
男
男
男
1/27∼1/29
福島県猪苗代町
昭和の森クロス
カントリーコース
猪苗代スキー場ミネロ
女
男
女
男
女
男
女
男
女
男
氏 名・学 年・学 校 名
八幡平 小板橋天斗③ 阿部 貴大③ 阿部 大空③ 小田嶋雄大③
小板橋海渡③ 根本 大地③ 阿部 啓明② 阿部 一也①
高田 俊太①
八幡平 石坂 姫子③ 阿部 杏和③ 齊藤 瑞希③ 阿部史生奈②
阿部 千紘② 阿部有紀子② 佐藤 香織② 大畑 晶子①
千 畑 齊藤 美保③ 齊藤 千尋③ 永代 瑠依③ 照井 佳也②
田村 優美② 橋明日香② 橋比奈子① 高橋 美礼①
浅利 美穂②(秋 田 南)
宮田 涼②(秋大附属)
齋藤 翔太③(八 幡 平)
馬淵 点③(鹿十和田)
湯瀬 航大③(鹿十和田)
齊藤千亜基③(尾去沢)
湯瀬 航大③(鹿十和田)
馬淵 点③(鹿十和田)
齋藤 翔太③(八 幡 平)
齊藤千亜基③(尾 去 沢)
田中 巴③(花 輪 一)
中嶋 愛莉②(鷹 巣 南)
折戸 仁美③(鹿十和田)
佐藤 太一③(阿 仁)
倍賞 和己③(花 輪 二)
木村 春太③(森 吉)
中嶋 愛莉②(鷹 巣 南)
石井 洸平③(花 輪 一)
佐藤 太一③(阿 仁)
田中友輝羅③(花 輪 一)
仙 南 照井あすか③ 千葉 美緑③ 小林 莉奈③ 田中 純奈③
照井 麻耶③
鹿十和田 折戸 仁美③ 柳沢 佳奈③ 村木 茉悠② 成田沙弥佳①
花輪一 石井 洸平③ 田中友輝羅③ 佐々木尚人③ 田中 聖土②
工藤 来輝② 石井 健哉② 金井 貴俊②
花輪二 児玉 宗史③ 奈良 健太③ 倍賞 和己② 板橋健太郎②
小舘 功欣② 小舘 拓② 望月 翔太①
橋 風香③(東 成 瀬)
沼森 春奈②(花 輪 一)
村田 輝昭③(上小阿仁)
加藤 清志③(生 保 内)
橋 岳③(大 雄)
沼森 春奈②(花 輪 一)
高橋 亜湖③(湯 沢 南)
佐々木 厳③(大 曲)
加藤 清志③(生 保 内)
種 目
成 績
第4位
59分49秒
フィギュア中学女子C
男 子 1 5 0 0 m
男 子 3 0 0 0 m
スペシャルジャンプ
コ ン バ イ ン ド
女 子 3 km フ リ ー
男 子 5 km フ リ ー
女子3kmクラシカル
男子5kmクラシカル
リ レ ー
女子ジャイアントスラローム
男子ジャイアントスラローム
女子スラローム
男子スラローム
第4位
46分48秒
第5位
46分52秒
第1位
第5位
第5位
第3位
第4位
第7位
第8位
第2位
第3位
第4位
第7位
第8位
第2位
第4位
第1位
第4位
第7位
第3位
第3位
第5位
第7位
第6位
35分31秒1
第8位
35分53秒3
第1位
1時間2分30秒8
第2位
1時間2分49秒4
第1位
第5位
第2位
第5位
第7位
第2位
第5位
第2位
第3位
駅伝6位・スキー8位・スケート(スピード6位フィギュア8位)
競 技 名
性別
スキー
男
2/4∼2/7
岩手県八幡平市
安比高原スキー場
男
田山クロスカントリーコース
矢神飛躍台
女
男
女
男
女
男
女
氏 名・学 年・学 校 名
齋藤 翔太③(八 幡 平)
馬淵 点③(鹿十和田)
湯瀬 航大③(鹿十和田)
馬淵 点③(鹿十和田)
齋藤 翔太③(八 幡 平)
湯瀬 航大③(鹿十和田)
折戸 仁美③(鹿十和田)
佐藤 太一③(阿 仁)
中嶋 愛莉②(鷹 巣 南)
石井 洸平③(花 輪 一)
木村 大志③(合 川)
佐藤 太一③(阿 仁)
秋田県選抜 折戸 仁美③(鹿十和田) 照井あすか③(仙 南)
千葉 美緑③(仙 南) 大川 夕華③(鷹 巣)
佐藤 円美②(鷹 巣) 田山智英美③(大 館 東)
中嶋 愛莉②(鷹 巣 南)
秋田県選抜 石井 洸平③(花 輪 一) 木村 大志③(合 川)
木村 壮志①(合 川) 佐藤 太一③(阿 仁)
木村 春太③(森 吉) 倍賞 和己③(花 輪 二)
児玉 宗史③(花 輪 二)
沼森 春奈②(花 輪 一)
−8−
種 目
スペシャルジャンプ
コ ン バ イ ン ド
女 子 3 km フ リ ー
男 子 5 km フ リ ー
女子3kmクラシカル
男子5kmクラシカル
成 績
第2位
第4位
第7位
第3位
第7位
第8位
第5位
第1位
第4位
第2位
第7位
第10位
リレー秋田県選抜
第5位
35分49秒7
リレー秋田県選抜
第3位
1時間3分12秒2
女子スラローム
第2位
男子5kmフリー優勝 感謝の走り
全国大会では、優勝という最高の形で終えられた喜びと共に、改めて自分を支えてくれた人たちへの感謝
の思いがわいてきました。なぜなら、この結果は、僕一人の力では決して成し遂げることができなかったも
のだからです。
シーズンを通して、技術的な指導のみならず、輸送・ワクシンング等、多方面にわたって支えてくださっ
たコーチ、先生方には本当に感謝しています。また、今まで切磋琢磨して頑張ってきたライバルにも感謝し
ています。練習に身が入らず、肩を落としているときでも、仲間の声に励まされ、頑張ることができました。
全国大会初日のクラシカルでは 10 位という結果でした。頂点を狙っていた僕にとってこの結果は、すごく悔
しく、全国の壁の高さを痛感しました。しかし、この結果を受けてから、
「明日にすべてをかける」と考えたことがターニングポ
イントとなりました。
二日目のフリー競技では前日の悔しさをパワーに変えて、全力で走り切りました。結果が分かった瞬間、コーチ陣が次々と駆け
寄り、握手をしてくれました。自分のことのように喜んでいる様子を見ながら、改めて多くの方々に支えられていることを実感し、
うれし涙が流れてきました。
ぼくにとって全国大会出場は二度目でした。しかし、二度目であっても、学ぶことはたくさんありました。これからも、スキー
は学びの場です。大会は感謝を滑りで表す場です。どのような状況下でも、感謝の気持ちを絶対に忘れないことを固く誓い、競技
を続けていきたいと思います。
全国中学校
スキー大会を終えて
女子スラローム2位 2月4日∼6日の3日間、岩手県安比高原スキー場で全国中学校スキー大会が行われた。全国各地から強
豪選手が集まり、中学生では一番レベルが高い大会だ。
私は、今年の4月に右膝の手術をしてから毎日、ここで自分が滑っていることをイメージしながら頑張っ
てきた。コーチや先生、両親、力になってくれたみんなが半年での復帰を喜んでくれたのと同時に無理をす
るなと気にかけてくれた。でも、ケガがあったおかげでスキーに対する思いがさらに強くなった。
4日のSL。1本目のインスペクションをしてみて、振り幅はなくスピードが出るポールセットだと思った。
スタート前は、今まで通りコースを水のように流れていってゴールし、ガッツポーズをしている姿をイメー
ジし集中力を高めた。この日のコーチからの指示は「コースは全然問題ない。攻めていかないとタイムは出
ないぞ」というものだった。
「ここまできたんだ、自分の滑りをするだけ」という思いでスタートを切った。1本目ゴールして電
光掲示板を見ると、
「47 秒 25」だった。何位だろう…と熱くなった。滑りは悪くなかった、攻めきれたと思っていたら4位と知
らされた。まさか!と驚いた。だが、2∼6位までのタイム差は1秒なかった。レースは2本制。2本目に何が起こるかわからな
い。気を抜くのではなく、前の選手を抜いてやる!と攻めなければいけない。2本目のセットは1本目よりもまっすぐなセットに
なっていた。コーチには「1本目と同じように攻めていけ」と言われた。2本目は1本目以上に「表彰台に上がる」という目標が
あったため1本目以上に攻めきれた。ゴールして電光掲示板を見ると「45 秒 35」
。私は、2人を抜いて、2位に上がっていた。
言葉にできないくらい嬉しかった。来年は、回転も大回転も両方表彰台の1番高いところに上がれるように頑張りたい。
スペシャルジャンプ2位 感謝の準優勝
今年の全国大会は岩手県の田山スキー場の矢神飛躍台で行われました。田山のジャンプ台は小学校の
頃にも飛んだことがあり、とても飛びやすく飛距離も伸ばすことができました。大会の結果は、スペシ
ャルジャンプが準優勝、ノルディックコンバインドが7位でした。
スペシャルジャンプの前日、秋田県コーチの畠山陽介さんから「かかとで立ちながら、つま先を内側
に向けるイメージで飛んでみなさい」とアドバイスされ、イメージをつかむためにシミュレーションを
たくさんしました。そして、大会ではシミュレーション通りに飛ぶことができ、本番は1本目で9位、
2本目は天候に恵まれたこともあり、2位になることができました。ジャンプ台の下からの応援団の大
声援にも励まされました。
コンバインドでは、前半のジャンプで 57 mを飛び、1位で後半のクロカンにつなぐことになりました。僕はクロカンで
1番でスタートしたことがなく、どんなペースで滑ればいいのか不安でした。それでも、順位を落とさないように必死で
滑りました。結果は6人に抜かれてしまい、7位でしたが、自分としてはベストな滑りができたと思います。
今回の大会では、畠山コーチや鹿角ジャンプスポ少の指導者を始めとするたくさんの方々の激励やご指導のおかげでこ
のような成績を収めることができました。大会期間中の温かいご声援、本当にありがとうございました。
コンバインド3位 I Love Ski
今回の全国中学校スキー大会は、隣の岩手県での開催で、東北大会と同じ会場でした。東北大会でジ
ャンプの調子を崩してしまい、かなり不安が残ったまま全中を迎えました。
大会期間に入り、畠山陽輔コーチも合流してくれました。僕たち選手にとってはとても心強いサポー
ターでした。ジャンプでは、選手一人一人に分かりやすく明確なアドバイスをしてくれました。クロカ
ンでは自ら僕たちの先頭に立ち一緒に走ってくれたり、試合が行われるコースの特徴を教えてくれたり
してくれました。
スペシャルジャンプの前夜、陽輔さんが選手全員にマッサージをしてくれました。そのおかげで、そ
の日はぐっすりと眠ることができました。次の日のスペシャルジャンプからは、僕たちが所属する鹿角ジャンプスポ少の
団長である渋谷久夫先生が応援に来てくれました。僕がスタートする前に渋谷先生の応援する声が聞こえ、すごく後押し
されたような気がしました。
大会2日目にはコンバインド競技が行われ、前半のジャンプでいいポジションにつくことができました。後半のクロカ
ンでも、順位を守ることができて良かったと思います。このような成績を収めることができたのも、夏からの練習や冬シ
ーズン始めに行われた北海道遠征でお世話になった県スキー連盟のコーチの方々のおかげだと思います。陽輔さんを始め、
たくさんの方々に支えられた全国大会でした。これからもがんばっていきたいと思います。
−9−
順位
1 位
2 位
種 目
選 手 ・ 学 校
女子5kmクラシカル
佐 藤 亜紗美(花 輪②)
コンバインド
田 中 寛 幸(花 輪③)
女子リレー
花 輪 新斗米 美 咲③ 佐 藤 亜紗美②
齊 藤 由美佳②
コンバインド
加 賀 巧 哉(鷹巣農林①)
男子学校対抗
花 輪 佐々木 誉志希③ 田 中 寛 幸③
佐 藤 駿 一③ 板 橋 達 基② 石 川 晃 大② 海 沼 将 人②
黒 沢 開② 松 岡 健② 木 村 大 志① 山 崎 雄 平① 佐 藤 雄 太① 安 保 翔 斗①
3 位
女子学校対抗
花 輪 新斗米 美 咲③ 三 浦 理 恵③
齊 藤 由美佳② 佐 藤 亜紗美②
照 内 かえで② 佐 藤 亜緒依②
大 澤 麻衣子① 佐 藤 優① 狩 野 悠 希① 八 幡 優 花①
5 位
男子1 0 kmクラシカル
佐 藤 駿 一(花 輪③)
女子1 0 kmフリー
佐 藤 亜紗美(花 輪②)
コンバインド
佐々木 誉志希(花 輪③)
男子リレー
鷹巣農林 齊 藤 潤 也③ 木 村 貴 大③ 高 橋 涼③ 松 橋 健 斗②
6 位
女子リレー
米 内 沢 高 堰 美 里③ 石 上 早 苗③ 梅 田 香寿美①
男子1 5 kmフリー
高 橋 涼(鷹巣農林③)
コンバインド
木 村 大 志(花 輪①)
男子リレー
花 輪 佐 藤 駿 一③ 黒 沢 開② 板 橋 達 基② 石 川 晃 大②
男子学校対抗
7 位
鷹巣農林 高 橋 涼③ 畠 山 集③ 三 浦 将 喜③ 斎 藤 佑 馬③ 山 本 広 治③ 木 村 貴 大③
齋 藤 潤 也③ 山 形 翔 太② 山 大 史② 大 川 翔 平② 松 橋 健 斗② 加 賀 巧 哉①
櫻 庭 寿 文①
8 位
女子1 0 kmフリー
齊 藤 由美佳(花 輪②)
9 位
コンバインド
畠 山 集(鷹巣農林③)
スペシャルジャンプ
田 中 寛 幸(花 輪③)
コンバインド
三 浦 将 喜(鷹巣農林③)
10 位
−10−
インターハイ優勝
女子5kmクラシカル優勝 今年の自分は違うんだ。そういう気持ちで迎えた今シーズンでした。去年は思うように結果が出ず、もう
いいやと大会を終えるごとにそう思っていました。そんな情けない自分が嫌で、5月くらいから自主トレを
続けてやることにしました。この自主トレが今シーズンの私の自信につながって心の支えになったと思います。
当日、緊張と不安は1つもありませんでした。やることはやってきた。いつも通りの自分の滑りをしようと、
あくまでも平常心で臨むように意識しました。ゴールするまで焦ることなくただ無我夢中に滑りました。ゴ
ールして電光掲示板に自分の名前が一番上に載ると、チームメイトのみんなと抱き合って喜びました。応援
してくれた花輪高校をはじめ県内の保護者の方々、秋田県のコーチや先生方にあいさつをしに行くと、みんなおめでとうと言って
くれて、すごいことをしたという実感が湧いたと同時に本当に嬉しかったです。
後日行われたフリー競技では思った以上の結果が出て、スケーティングにも自信がつきました。リレー競技では2位でしたが優
勝をねらっていただけに悔しかったです。今年のインターハイは嬉しいことから悔しいことまで経験でき、大きく成長できた大会
だったと思います。
このような結果が出せたのもサポートしてくださったスタッフ並びに先生方、たくさんの声援をくださったみなさんのおかげで
す。本当にありがとうございました。これからもまた努力し、活躍できるように頑張りますので応援よろしくお願いします。
優勝まで「0.7秒の差」
コンバインド2位 今年のインターハイは北海道内で3種目すべて離れた場所での会場となり、ジャンプ・コンバインドは名
寄市での開催でした。
私はインターハイ直前まで海外の試合に出場しており、国内に戻り最初の試合でした。私はインターハイ
を高校生の一番を決める大会と考えており、重要な大会であると考えていました。そのため、緊張もしてい
ましたし不安もありました。大会当日は風が強かったもののスムーズに競技が行われました。前半のジャン
プでトップと2分以上のタイム差がついてしまい厳しい試合になりました。それでも後半のクロスカントリ
ーは先頭だけを意識して走ろうと思いました。2.5 kmを4周走るコースで、トップの選手と1周走る度に 30 秒ずつ追いついて
いき、8km付近で先頭が見えたときに追いつけると思いました。ゴール直前に私は「勝利」を確信してしまいました。その勝負
を自分で決めてしまった心の隙が敗北に直結したのだと思います。最終的に 0.7 秒の差でしたが、0.7 秒の中にとても大きな差が
あると痛感しました。1秒にも満たない時間の中で私の足りない部分を発見することができ、その反省点を次に生かしたいと思っ
ています。
最後に私が今シーズンも競技に打ち込めたのは毎年のようにサポートや応援をしてくださる方々のお陰だと強く感じています。
来シーズンもさらに上を目指して活動しますので引き続き応援をよろしくお願いします。
最後のインターハイ
男子10kmクラシカル5位 今年はインターハイ上位入賞を目標に、春からの練習に取り組んできました。1・2年の時は長く感じた
オフシーズンですが、今年はあっという間に冬のシーズンを迎えたように感じました。シーズン始めのレー
スでは思うような滑りができずに焦りがありましたが、今年のインターハイ会場となる白旗山競技場でのレ
ースでは入賞し、自信につなげることができました。
インターハイに出場するためには県の予選で学校枠3人に入らなければなりません。予選の結果は「ぎり
ぎり3人目で何とか出場権を獲得」という満足な結果ではありませんでした。このままでは上位入賞は厳し
いと、自分の走りを見直した結果、原因は前半にペースを抑えて入ることにありました。クロスカントリーは前半のタイム差が開
いてしまうと後半で巻き返すのは難しくなります。それを頭に入れて前半からとばした国体予選では優勝し、いい形でインターハ
イを迎えることができました。インターハイではたくさんの人に支えられ、万全の状態でレースに臨むことができました。前半か
らとばした後半は酸欠で頭痛がするほど苦しくなりましたが先輩に言われ続けていた「最後まであきらめない」という言葉を思い
出し最後まで滑りきりました。
ゴールして5位という結果を見たときには本当に嬉しく、目標を達成して最後のインターハイを終えることができました。サポ
ート、応援していただいた監督、コーチ、家族、関係者の皆さんに感謝しています。本当にありがとうございました。
3年目のインターハイ
男子15kmフリー7位 今年のインターハイは、北海道札幌市白旗山で開催されました。
昨年のインターハイでは 15 kmフリーで6位入賞したこともあり、表彰台を狙ってワクワクしなが
らレースに臨みました。ところが初日のクラシカルでは 23 位という思わぬ結果に終わってしまいまし
た。連日、氷点下 10 度を下回る環境に慣れぬ私は、ここ一番の大事な大会にアップをおろそかにして
しまった結果でした。決して体調が悪かったわけでもなければ、ワックスが悪かったわけでもありませ
んでした。成績だけを意識しすぎ、これまでの経験をいかせなかったことや体を冷やしてしまったこと
など負の連鎖が重なり、自分の力を出し切れずに終わってしまいました。
クラシカルの反省をいかし、同じ失敗を繰り返さないように本命であるフリーでは、成績にこだわらずレースまでの過
程とレース内容を最優先に考え臨みました。
スタートしてからは、とにかく体を動かして前に前にスキーを滑らせていきました。少し空回りした部分もありました
が、これまでの努力を信じ最後まで諦めずに走りきることができました。結果は7位入賞でした。昨年よりは1つ順位を
落としてしまいましたが、まだまだ発展途上の私には今後につながる良いレースとなりました。
私は、この3年間、たくさんの方々に出会い、温かい応援やサポートをしていただきました。本当に感謝しております。
これからも感謝の心を忘れず日々精進していきたいと思いますので宜しくお願いいたします。
−11−
オリンピックへの一歩
秋田新体操クラブ
代 表 中 野 明 子
私が秋田で新体操の指導をして 42 年になり
ます。その間に多くの子供たちと出会い、共に
歩んできました。たくさんの栄光もいただきま
したし、大学へ進学した選手の中からは、世界
選手権大会、四大陸選手権大会などで、日本を
代表し活躍する選手までに成長してくれた選手
もいました。しかし、秋田からもオリンピック
選手を絶対に出したいという気持ちで指導して
きましたが、候補選手となってもオリンピック
出場までには至らず、残念な思いがありました。
日本体操協会は昨年 12 月、ロンドンオリンピ
ックでの新体操メダル獲得に向けて、新体操団
体選抜選手「フェアリージャパン」のオーディ
ションを実施
しました。60
人の候補者の
中から6人が
合格しました
が、その中に
秋田新体操ク
ラブから進藤
進藤みのり(左)深瀬菜月(右)
みのり(和洋
女子高校1年)と深瀬菜月(秋田東中学校3年)
の2人が選ばれるという嬉しい結果となりました。
2人の小さい頃からの「オリンピック選手にな
りたい」という夢が、実現に向かい大きく近づ
深瀬菜月のジャンプ
きました。学年は1学年違いますが、生年月日
は 1ヵ月しか差がない2人は、幼稚園の年長か
ら新体操を始め、小学校からは常に良きライバ
ルでした。2人が日本体操協会のジュニア強化
選手に選ばれ、ブルガリア海外合宿に行ったの
も一緒でした。保護者の理解と協力のもと、多
くの大会や講習会に参加し、経験を積み重ねた
結果、進藤は巧みな手具操作と表現力、深瀬は
日本の選手の中では稀な股関節の柔軟性、そし
てシャープな動き方ができる選手となりました。
今、彼女たちはロシア人のコーチの元で 9 月
のモスクワ世界選手権大会まで、サンクトペテ
ルブルグでの長期間合宿生活に入っています。
現在のフェアリージャパンのメンバーは、今回
選ばれた6名と、北京オリンピックに出場した
選手2人の計8名おり、大会での新体操団体の
エントリーは6名です。全員がすばらしい身体
能力を持ち長い間かけて鍛えられた選手たちば
かりなので、実際に選ばれるかどうかは、運も
ありますが本人たちの努力次第です。貪欲に練
習をし、自分をアピールして選手の座を自分の
ものにして欲し
いと思います。
ロンドンオリン
ピック出場、
そし
て日本の目標であ
るメダル獲得は、
2 人の夢でもあ
り、そして私の夢
でもあります。2
人の頑張 り に 期
待して、「秋田か
ら新体操のオリ
ンピック選手出
場」の夢が実現
されることを願
っております。
進藤みのりのバランス
−12−
JOC・JVAカップの重み
昨年末の 12 月 25 日
(金)から 28 日(月)に
かけて大阪府立体育会館他で行われた「第 23
回JOCジュニアオリンピックカップ全国都道
府県対抗中学バレーボール大会」において、本
県選手の土井さくら(将軍野中3年)が個人特
別表彰としては最高の賞である「JOC・JV
Aカップ」をはじめ、
「オリンピック有望選手賞」
「大阪府知事賞」の3賞を受賞しました。これは
大変な栄誉であり、喜びや驚きと同時に、秋田
県のバレーボールに関わる者の1人として、今
後にとても大きな責任を感じています。
今大会中、会場で全日本中学選抜の監督を務
められた半沢一郎先生とお話しする機会があり
ました。先生は、全日本選抜の合宿や日韓交流
戦におけるさくらの頑張りや真面目な人柄を大
変高く評価してくださっていました。チームが
予選で敗退したにもかかわらず、これほどの賞
をいただくことができたのは、選考委員の方々
がさくらのプレーに大きな将来性を見出してく
ださったことの他に、こうした彼女の努力と人
柄が認められたのではないかと考えています。
この賞の過去の受賞者には、木村沙織選手や
狩野舞子選手をはじめ、現在全日本やVプレミ
アリーグで活躍している選手が名を連ねています。
さくらはこれから日本中の期待と注目を受けな
がらバレーボールに打ち込むと思います。決し
て焦らず、自分の人生と自分の体を大切にしな
がら一歩一歩階段を上がり、いつの日か日本バ
レー界の中心選手となって活躍してほしいと願
っています。
自 信 を 持 つ
私は、今大会での最優
秀選手賞である「JOC・
JVAカップ」「オリンピック有望選手賞」「大
阪府知事賞」をいただきました。
閉会式の表彰式では、とても驚きました。な
ぜ私が?他にも上手な人がたくさんいるのに…。
と信じられませんでしたが、この賞をいただい
たおかげで自信がつきました。全日本の監督の
先生は、「大会の活躍だけでなく、今までの合宿
などでのプレーや行動が評価された」とおっし
ゃっていました。そのように評価してもらえた
ということはとてもうれしいので、これからも
自信を持ってプレーしたいです。
また、この大会で一緒にプレーしてくれた秋
田選抜のチームメイト、先生方にも感謝してい
−13−
ます。このチームで活動した4ヵ月間でたくさ
んのことを学び、自分自身成長することができ
ました。本当にありがとうございました。
今年の春からは高校生になります。中学校で
得た経験を生かして、高校でもたくさんのこと
を学びたいと思います。私は、日韓交流戦を通
して、自分の未熟な点や得意なプレーがはっき
りとわかりました。また、他の選手の中学生離
れしたプレーに刺激を受け、レベルの高さを感
じました。
私は、全国大会に出て、その舞台で勝つこと
が目標です。そのためには自分の技術をもっと
伸ばして、精神的にも強くなりたいと思います。
そして、最高の賞に恥じないプレーで頑張りま
す!
「2011 熱戦再来 北東北総体」目指して
大会スローガン:
「北の空 君に無限の可能性 」
ボクシング競技
青森は 16 校、岩手は 13 校、北東北インターハイとして秋田市立体育館を会場にボクシング競技が開
催される本県では、金足農業、秋田工業、秋田中央、明桜、西目の5校が取り組んでいる。青森、岩手
の両県に比べて、競技人口の少なさは一目瞭然であるが、「強化は青森、岩手でやりますから、運営は
秋田でよろしく!」なんて言われると、「はい、そうですか」などとあやうくうなずきそうになる。な
にしろ、地元インターハイ時に主力となるべき現1年生は、全体で7名しかいない。しかも皆、似たよ
うなウエィト。自動的に出場できる9階級に、フルエントリーさえできないのだ。自信を持って、「優
勝を目指す!」なんてとても言えない。
しかし、この現実は今に始まったことではないと思い当たる。秋田わか杉国体でさえ、タレント不足
から強化の道筋が見えなくなり迷走した。にもかかわらず、天皇杯得点に予想以上の貢献をしたではな
いか。選手との信頼関係さえあれば、なんとかなる。たった一人でいい。最終日まで残ってやろう。そ
して、チームとしてまた大きな喜び、感動を共有しよう。専門部では、そう考えている。
そういえばこの 10 年、インターハイ、国体では青森、岩手に負けない4度の全国優勝したのを思い
出した。
なぎなた競技
なぎなたの少年女子演技競技がわか杉国体で県勢初の優勝種目としてマスメディアに取り上げられ脚
光を浴び、秋田県民に「なぎなた」を認知していただいてから、早いもので3年が過ぎようとしている。
マイナー種目のため脚光を浴びる機会の少なかった「なぎなた」であるが、県内の高等学校の部活動
「なぎなた部」に受け継がれ、現在は大曲・大曲農業・和洋女子の三校で選手育成に励んでいる。入部
希望者の人数減は、毎年頭を悩ませる問題である。日本古来の「武道」ということもあり、毎日の厳し
い稽古に汗と涙を流しながら懸命にひたむきに努力をするということは、誘惑の多い現代社会にあって
容易なことではない。日常の動作とは全く違う動作に体がついていけず悲鳴を上げることもままある。
高校入学時からの初心者をインターハイ・国体選手へと短期間で育て上げていかねばならず、さまざ
まな指導や選手強化、科学的な検証や理論の実践、稽古相手を求めての県外遠征など、マイナーが故の
悩みを抱えながら工夫を凝らして一定の成果を上げてきたことは言うまでもない。それぞれの学校で先
輩から後輩へと強さとコツと技が継承されていくが、即席では成し得ない競技の奥深さを痛感する。そ
ういった意味でも地元大仙で開催されることを喜び、インターハイで花を咲かせられるよう目標を設定
し、日々の指導を行うだけである。現高校1年生が主力選手として決勝へと勝ち進む姿を胸に抱いて。
−14−
はばたけ
ジュニア
◆ホッケー◆
羽後町立高瀬中学校3年 齋 藤 明日香
私が初めてホッケー
のスティックを握った
のは小学校3年生のころ、
兄の影響を受け、町の
スポーツ少年団の練習
に参加するようになったのがきっかけです。ス
ティックでボールを打ったり操作する楽しさ、
複雑さにひかれ、
「勝ちたい」
、
「上手になりたい」
という一心でがむしゃらにホッケーに取り組ん
できました。そんな私のホッケーに対する思い
に変化があったのは、昨年U− 16 ホッケージ
ュニアユース代表としてオーストラリア遠征に
参加したことにあります。パースで行われたF
HEカップで、オーストラリアのU− 15 州代
表チームやU− 15 シンガポール代表チームと
試合をしました。海外の選手は身長が高く、リ
ーチが広いため、国内とは全く違うプレースタ
イルが要求されます。U− 16 監督からのチー
ムに対する指示は個々のプレーの大きさで対抗
するのではなく、パスワークとスピードで試合
を制するというものでした。私に対しては「体
格では海外の選手と対等、体を張って自陣を死
守せよ、期待している」という激励があり、期
待に応えよう、チームに貢献しようと必死にプ
レーしました。その結果、準優勝という成績を
収め、指導してくださったスタッフの先生方や
チームメートと喜びを分かち合うことができま
した。チーム解散式の際、監督が私たちに「次
はU− 18、このメンバーでまた戦おう」と言っ
てくださいました。高い目標と技量をもったチ
ームに身を置き、仲間と切磋琢磨する中で、自
分の成長を実感できることは選手としてこの上
ない喜びです。その時から「再び、このような
場でプレーしたい。さらに上を目指したい」と
いう強い思いを持つようになりました。高い意
識を持つこと、小さな積み重ねを大切にすること、
考えること、これらを大切にしてこれからも頑
張っていきたいと考えています。
◆ソフトボール◆
秋田市立御野場中学校3年 渡辺 知世
11 月 20 日∼ 23 日に静岡県伊豆市で行われ
た研修会には、北海道、東北など全国9ブロッ
クから各 10 名、計 90 名の選手が参加しました。
1日目は、腹筋や腕立て伏せの他、30 m走や
遠投などの基本的な体力測定を行いました。2
日目には、各ポジションに分かれ、ボールの握
り方やスローイング、ゴロの捕り方などの守備
の基本動作や、バットの握り方、スイングの仕
方などの打撃の基本技術などを学びました。
3・4日目は、6チームに分かれて実践形式
で研修を行いました。参加者の中には、昨年8
月にチェコで行われたUー 16 世界選手権で優
勝したチームのメンバーもいました。県内の大
会では、対戦したことのないような球速 100 ㎞
以上の球を投げたり、様々な球種を使い分ける
ことのできる投手もいて、体格が大きいのはも
ちろんのこと、パワーとスピードを兼ね備えた
−15−
選手がたくさんいて、
全国のレベルの高さを
肌で感じることができ
ました。
この研修会で、自分
の足りない部分を自覚することができ、これか
らの課題が見つかりました。具体的には、体全
体の筋力アップと打撃の強化です。守備面では、
研修会でも自分の持ち味を出すことができたので、
自信を深めることができました。
4日間の研修で、全国から集まってきた選手
たちの交流も深まり、最後には「インターハイ
でまた会おう」と誓い合いました。私も高校進
学後、ソフトボールを続け、研修で学んだこと
を生かし、全国で活躍できるような選手になり
たいと思います。
指導する立場として
県立大曲高等学校陸上競技部
顧問 小 野 裕 子
私は3年前から、大曲高校の陸上競技部(長距離ブロック)の指導に当たっている。中でも駅伝は国
民的にも関心の高いスポーツであることを改めて実感するとともに、意欲に満ちた選手たちと活動でき
ることに感謝しながら日々取り組んでいる。私が赴任する前の年に、県南で初めて全国高校駅伝競走大
会に出場した本校は、たくさんの方々の関心や期待を背に受けたことを今でも鮮明に覚えている。指導
者としての経験も浅く、どんなチームを目指すべきか模索していた頃でもあった。
このような駆け出しのスタートである私の原点は、高校時代にある。駅伝部創部間もない仙台育英学
園が全国高校駅伝競走大会での2年連続優勝、個人種目ではインターハイ優勝、そして多数の日本代表
選手など指導面において数々の功績を収め故人となった二階堂邦博監督の存在は大きい。当時のチーム
は個人個人の気迫が伝わり、目標や目的が明確であるとともに意識の高さというものを肌で感じた。何
よりこの自主性を重んじた指導に練習が楽しくて仕方なかった。
実績を上げるためにはそれだけの苦労があるはずである。緻密な計画と思われるが、練習中は一切口
を出さず生徒たちを見守るだけの監督の姿。一番最初に練習場に現れ内容を指示し、後はただ見守るだ
けであるが存在感は偉大であった。そして、最後の選手を見届けて練習場を後にする。指導する立場と
なった今、何でもすぐに口を出し指導したくなる私であるが、当時の監督は選手が気づくまでじっと見
守って(我慢して?)いた。長距離という特性、向上心の高い集団、またその選手たちへの信頼がある
からこそできる「気づかせ、実行に移させる」指導法なのかもしれない。「選手も我慢が必要だが、指
導者にも我慢、忍耐が必要なんだ」今となってその言葉が少しずつ理解できるようになってきた。日常
生活におけるたくさんの場面で選手と同様、指導者にも様々な我慢が必要であることに気づかされる。
駅伝やマラソン人気が高まる今日、世界や日本では競技面の強化に拍車がかかり高速化の時代である。
全国高校駅伝では、各県代表校も常連となりそのチーム内の競争も激化している。このような状況下、
本校駅伝部は4年連続4回目の全国駅伝競走大会出場を果たしたが、秋田県女子高校駅伝チームは低迷
が続き、競技面だけではない「全国との差」、そして「大きな壁」を感じてやまない。その反面、個人
種目では有望な選手がたくさんいることから、今後希望や期待も大きい。チーム全体の底上げを図るこ
とはもちろん、選手の発達段階に合わせた適切な指導や講習会、そして情報交換など一層の工夫も不可
欠ではないか。
そして、今後本県の陸上界が更なる発展することを祈願すると共に、近い将来全国で戦えるチーム作
りを目指したい。そのために、我々指導する立場の知識や意識の高さが問われることを思えば身の引き
締まる思いである。
−16−
「チームトレーナーとして」
秋田銀行女子バスケットボール部 トレーナー 佐々木 広 湖
国際武道大学を卒業後、秋田銀行の女子バスケットボール部でトレーナーとして活動し、8 年が経過
した。私がチームに関わったのは、平成 19 年の「秋田わか杉国体」に向け、バスケットボール成年女
子の母体チームとしてチームを立ち上げ、ちょうど2年が経った頃だった。
トレーナーとして、スポーツ現場で活動することにこだわっていた私は、大学で学んだ知識を十分に
生かせると思い望んだが、実際の現状と自分の思い描いていたトレーナー像とのギャップに戸惑いを感
じ、現場での活動は葛藤の日々だった。
「現場は最高の教科書」とよく言われたが、私の目の前で起こる出来事は、本当に教科書には載って
いない、細かく複雑なことばかり…。この先トレーナーとして選手をサポートしていくことができるの
だろうかと不安でいっぱいだった。
そんな中、たくさんの選手と出会い、たくさんの怪我と向き合い、秋田国体を経験し、本当の意味で
貴重な経験を積むことができた。トレーナーとしてはもちろん、チームという組織の中の一員としてど
う動くべきか、コーチや会社への対応の仕方、またチームに関わってくださる外部スタッフとの関係、
そして、チームと医療機関とのコーディネーターとしてどう対応するべきかなど、チームトレーナーと
して技術以上に大切なことを学んだ。
私がトレーナーとして選手と接する時にいつも心掛けていることは、ケガをしない身体づくりの第1
歩として、「自己管理のできる選手」にすることだ。トレーナーが居なければ何一つ自分でできず、満
足にコートに立つこともできない選手ではいけない、社会人として、アスリートとして、自分の身体を
自分自身で管理し、コンディショニングすることの重要性と、自主性をもってほしいと思い、その第1
歩として対応してきた。自己管理が出来るようになった上で、本当に選手が困ったときにアドバイスし、
サポートできるトレーナーでありたいと思っていた。自己管理ができる選手にするために、一緒に向き
合い、対応してきた。選手へただ「やりなさい」と言うのではなく、ストレッチであれば、見本を見せ、
一緒に行い、評価し、慣れて習慣になったところでいろんな対応の仕方を教えた。テーピングひとつを
とっても選手の意見を聞き、相談し、一方的な対応にならないよう、一緒に取り組んだ。それでもケガ
をしてしまった選手にはメンタル面や、受傷部位以外のウィークポイントの強化を始め、できるサポー
トをやってきた。
この 8 年を振り返ると、私は本当にたくさんの方々に助けられ、恵まれた環境の中でトレーナーとし
てチームをサポートすることができたと感じる。トレーナーとして現場で活動するにあたり、医療機関
の方々との関係なくして、ここまでチームをサポートすることはできなかった。チームの事情を理解し、
こちらのわがままな要求にも対応してくださり、練習や試合会場にも足を運んでくださったドクターや
理学療法士の方々には本当に感謝している。また、ドクターや理学療法士の方々を始め、治療院の先生、
トレーナー仲間、大学の先生、先輩、後輩…すべての人々がいなければ私はここまでサポートすること
はできなかった。
トレーナーを目指していた頃は、漠然と「信頼されるトレーナー」になりたいと思っていた。8 年の
チームトレーナーを経て、今思うことは、信頼されることはもちろん、「いろんな角度から物事を見て
柔軟に対応できる、引き出しの多いトレーナー」でありたいということだ。私がチームをサポートする
にあたり、私を支えてくださったすべての人々に感謝し、今後も感謝の心を忘れることなく、アスリー
トを支えられる存在でありたいと思っている。
−17−
平成21年度秋田県スポーツ賞受賞者
◆ 功 労 賞 ◆
佐 藤 幸 子
佐 藤 義 樹
鎌 田 定 明
伊 藤 護 朗
秋田県体操協会副会長
秋田県ウエイトリフティング協会副会長
秋田市ウエイトリフティング協会副会長
秋田県ハンドボール協会副会長
秋田県アマチュア野球連盟会長
秋田県大学野球連盟会長
秋田県野球協会副会長
秋田県体育協会評議員
秋田市体育協会副会長
渡 辺 正 典
秋田県体育協会相談役
前秋田県体育協会専務理事
秋田県相撲連盟会長
東北相撲連盟会長 潟上市体育協会会長
秋田県体育協会理事
◆ 栄 誉 賞 ◆
鈴 木 善 孝
佐 藤 兼 雄
関 口 ヨ シ
小 玉 吉 雄
齊 藤 祐 一
秋田市体育協会理事
秋田市川添地区体育協会顧問
潟上市柔道連盟会長
潟上市体育協会理事
潟上市スポーツ振興審議会委員
天王柔道スポーツ少年団コーチ
天王中学校柔道部コーチ
秋田県ソフトボール協会理事
女子ソフトボールチーム
(部長)
北秋田市ソフトボール協会審判部事務局
北秋田市ソフトボール協会事務局
五城目町体育協会理事
五城目町相撲連盟会長
潟上市南秋田郡相撲連盟顧問
秋田県相撲連盟参与
秋田県新相撲連盟顧問
羽後町体育協会顧問 羽後町スキークラブ顧問
平成21年度受賞者数一覧
国 際 奨 励 賞 下 坂 義 昭 ウエイトリフティング 成 田 絢 子 フェンシング 工 藤 浩 輔 ソフトテニス −18−
賞
個 人
功 労 賞
6名
栄 誉 賞
5名
国 際 奨 励 賞 3名
優秀指導者賞
8名
有 功 賞
6名
栄 光 賞
30名
奨 励 賞
23名
合 計
81名
団 体
13団体 86名
8団体 54名
21団体 140名
有 功 賞 【個人の部】
奥
日
阿
中
櫻
庄
屋
景
部
村
庭
司
良
良
光
収
記
康
與
優秀指導者賞 森
平
中
原
大
藤
古
加
丞 横 手 市
信 大 館 市
男 鹿 角 市
一 由利本荘市
士 潟 上 市
宏 北 秋 田 市
山
野
田
森
木
矢
賀
義
明
利
敬
勝
誠
直 な ぎ な た
隆 陸 上 競 技
子 体 操(新体操)
雄 バ ド ミ ン ト ン
一 ス キ ー
剛 ス キ ー
久 ス キ ー
幸 ス キ ー
栄 光 賞 【個人の部】
安
菅
相
石
小
秋
小
栗
加
大
門
加
吉
齋
石
佐
石
斎
松
佐
小
佐
佐
佐
田
高
月
向
金
石
賀
々
々
々
保
原
馬
田
山
元
林
森
谷
坂
間
藤
田
藤
川
木
井
藤
岡
賀
野
木
木
藤
中
堰
居
川
子
成
建
敬
絵
あ
拓
延
明
幸
庸
順
陽
大
雄
吉
優
大
祐
健
亜
寛
美
克
桜
未
里
か
日
次
一
紗
吾 陸 上 競 技 花輪高校
弥 陸 上 競 技 秋田西高校
子 陸 上 競 技 秋田和洋女子高校
ね 陸 上 競 技 横手清陵学院高校
良 陸 上 競 技 大曲高校
大 陸 上 競 技 順天堂大学
香 水 泳 秋田商業高校
郎 レ ス リ ン グ 秋田商業高校
朗 レ ス リ ン グ 秋田商業高校
昂 レ ス リ ン グ 秋田商業高校
輝 レ ス リ ン グ 秋田県体育協会
輔 レ ス リ ン グ 秋田県体育協会
剛 レ ス リ ン グ 明桜高校
輔 セ ー リ ン グ 白滝旅館
太 自 転 車 順天堂大学
徳 自 転 車 秋田県自転車競技連盟
花 柔 道 秋田北高校
采 フ ェ ン シ ン グ 合川高校
慧 フ ェ ン シ ン グ 合川高校
輔 フ ェ ン シ ン グ 専修大学
佳 カ ヌ ー 筑波大学
翼 カ ヌ ー 秋田県体育協会
彦 カ ヌ ー 鹿屋体育大学
美 ス キ ー 花輪高校
幸 ス キ ー 花輪高校
里 ス キ ー 米内沢高校
夫 ス キ ー 小坂高校教員
子 ス キ ー 角館高校
里 ス キ ー 立命館大学
舞 ス キ ー 秋大附特別支援学校教員
栄 光 賞 【団体の部】
¡第64回国民体育大会自転車競技チームスプリント
¡第64回国民体育大会フェンシング競技フルーレ
¡第64回国民体育大会バドミントン競技
¡第64回国民体育大会ラグビーフットボール競技
¡平成21年度全国高等学校総合体育大会フェンシング競技
−19−
秋田県選抜チーム
少年男子チーム
成年女子チーム
全秋田成年男子ラグビーチーム
聖霊女子短期大学付属高校
¡平成21年度全国高等学校総合体育大会レスリング競技
¡2009全日本綱引選手権大会 男子の部
¡2009全日本綱引選手権大会 女子の部
¡第59回全国高等学校スキー大会 女子リレー
¡第59回全国高等学校スキー大会 男子学校対抗
¡第59回全国高等学校スキー大会 女子学校対抗
¡第65回国民体育大会 スキー競技 女子リレー
¡第65回国民体育大会 スキー競技 女子総合
(皇后杯)
秋田商業高校
田代ふるさと
三輪女子綱引クラブ
花輪高校
花輪高校
花輪高校
秋田県選抜チーム
秋田県スキー連盟
奨 励 賞 【個人の部】
長
甲
萩
高
田
深
七
塚
鈴
佐
鈴
鈴
佐
阿
伊
志
掛
佐
沼
石
齋
馬
高
谷
々
々
川
谷
原
橋
中
瀬
尾
田
木
木
木
木
木
部
藤
田
田
藤
森
井
藤
淵
橋
裕
紗
叶
福
菜
真
花
な
源
涼
有
菜
千
彩
太
春
洸
翔
登
太
つ
貴 陸 上 競 技 城南中学校
美 陸 上 競 技 秋田明徳館高校
和 陸 上 競 技 横手清陵学院中学校
樹 陸 上 競 技 尾去沢中学校
郎 水 泳 能代第二中学校
月 体 操
(新体操) 秋田東中学校
結 体 操
(新体操) 秋田東中学校
京 レ ス リ ン グ 明徳小学校
奈 レ ス リ ン グ 桜小学校
み レ ス リ ン グ 五城目第一中学校
汰 相 撲 仙南中学校
汰 相 撲 仙南中学校
香 女 子 相 撲 三輪小学校
那 柔 道 本荘北中学校
心 フ ェ ン シ ン グ 中央大学
陽 バ ド ミ ン ト ン 八郎潟小学校
華 剣 道 秋田明徳館高校
一 ス キ ー 阿仁中学校
奈 ス キ ー 花輪第一中学校
平 ス キ ー 花輪第一中学校
太 ス キ ー 八幡平中学校
点 ス キ ー 十和田中学校
涼 ス キ ー 鷹巣農林高校
奨 励 賞 【団体の部】
¡2009年少林寺拳法全国大会イン青い森 団体演武 小学生の部
(財)少林寺拳法連盟秋田泉スポーツ少年団
¡2009年少林寺拳法全国大会イン青い森 団体演武 中学生の部
(財)少林寺拳法連盟秋田泉スポーツ少年団
¡2009年少林寺拳法全国大会イン青い森 発表の部 小学生の部
秋田男鹿スポーツ少年団
¡2009年少林寺拳法全国大会イン青い森 発表の部 中学生の部
秋田男鹿スポーツ少年団
¡第10回全国少年フェンシング団体選手権大会 中学男子エペ
秋田県フェンシング協会
¡第10回全国少年フェンシング団体選手権大会 中学女子サーブル 秋田市ジュニアフェンサーズ
¡全日本女子ユース(U−15)
フットサル大会
秋田 L.F.
C.ユース
¡第47回全国中学校スキー大会 男子クロスカントリーリレー
秋田県選抜チーム
−20−
平成 21 年度
秋田県スポーツ賞 最高功労者
蒔 苗 昭 三郎
前 秋田県体育協会 会 長 現 秋田県体育協会 名誉会長
平成21年度
人見スポーツ賞受賞者
本県スポーツ界でその成績と合わせ、県民に深い感動を与え、強く心を引きつけた個人・団体
○個 人 の 部
高 堰 美 里(米内沢高校) スキー
・第65回国民体育大会 スキー競技 少年女子5kmクラシカル
優 勝
○団 体 の 部
秋田県スキー連盟
・第65回国民体育大会 スキー競技 女子総合成績
1 位
畠沢国体賞受賞者
国体の天皇杯(男女)総合得点に著しく貢献した個人・団体
○個 人 の 部
佐々木 吉 徳(秋田県自転車競技連盟) 自転車競技
・第64回国民体育大会 自転車競技 成年男子スプリント
優 勝
辻ジュニアスポーツ大賞(新設)
スポーツに強い熱意を持ち、スポーツマンとして他の模範となるもの
○個 人 の 部
深 瀬 菜 月(秋田市立秋田東中学校) 新体操競技
・第40回全国中学校新体操選手権大会 ボール
2 位
・第27回全日本ジュニア新体操選手権大会
総 合
クラブ
3 位
2 位
平成21年度 財団法人日本体育協会
公認スポーツ指導者等表彰
◎ 加 賀 忠 雄 サッカー ◎ 杉 敏 男 バレーボール
−21−
国際舞台で活躍するアスリート輩出のための
タレント発掘モデル事業
「AKITAスーパーわか杉っ子 発掘プロジェクト」
秋田県スポーツ科学センター
指導主事 山 影 豊
オリンピックなどの国際舞台で活躍するトッ
を育てる「育成」の3つを柱として事業を進め
プアスリートの育成を目標としたタレント発掘
ています。
事業は、冬季競技を中心とした北海道美深町や
今年度は、発掘プログラムとして、県内小学
長野県の他、福岡県をはじめ和歌山県、山口県、
校3・4年生を対象とし、スポーツ塾をイメー
岩手県、山形県などが県の事業として取り組み、
ジした「ジュニアチャレンジスクール」を開校
全国的な広がりを見せています。秋田県では文
部科学省の委託を受け、平成 19 年 11 月からこ
の事業がスタートしています。
本県の事業は種目特化型であることが特徴で、
競技人口は少ないものの、これまで国際舞台で
活躍している選手や指導者を数多く輩出すると
ともに、小学生から成人までの一貫指導に取り
組み成果をあげているフェンシング競技をモデ
ルとして、才能のある選手を見つける「発掘」、
将来性のある選手を選ぶ「識別」、識別した選手
〔写真1〕
〔表1〕
ジュニアチャレンジスクール実施プログラム
実 施 プ ロ グ ラ ム
内 容
スポーツ教育プログラム
基 本 の 運 動
フ ェ ン シ ン グ 体 験
−22−
によるスポーツ教育プログラムなどを計8回受
講しています。(※表1、写真1・2)
また、識別プログラムであるオーディション
を2月 27 日に実施し、ここで選考された子ど
も達は、来年度以降の育成プログラムに進むこ
とになります。選考にあたっては、中央競技団
体と連携して選考基準を設定するなど、ナショ
ナルチーム入りに向けた中央との一貫体制の構
築を目指しています。(※図1)
秋田県からオリンピックメダリストを育成す
〔写真2〕
るという高い目標を達成するためには、JIS
しました。全県から 28 名の応募があり、県フ
SやJOC、中央競技団体等と連携しながら、
ェンシング協会指導によるフェンシング体験や
より質の高いプログラムを提供していくことが
センター所属トレーニングアドバイザーによる
重要な課題であると考えています。
基本の運動、研究委託している仙台大学の指導
〔図1〕
発掘から育成の流れ
《 発掘・識別 》
応 募
スジ
クュ
ーニ
ルア
チ
ャ
レ
ン
ジ
オ
ー
デ
ィ
シ
ョ
ン
〔選考会議〕
《 育 成 》
育
成
プ
ロ
グ
ラ
ム
小学4年生 ∼ 高校生
小学
3・4年生
各ジュニアチーム
(二ツ井・合川・秋田・美郷地区)
−23−
パスウェイ 《 トップアスリート 》
競日
技本
者フ
育ェ
成ン
プシ
ロン
ググ
ラ協
ム会
ナ
シ
ョ
ナ
ル
チ
ー
ム
オリンピック
メダリスト
日本代表
選手
わが町の
スポーツ活動
市町村
体協
だより
羽後町体育協会
会 長 湊 幸 夫
ブへの指導者の要請を担うために体育協会公認
のスポーツマスター ( 指導者バンク ) を設立いた
しました。
昭和 30 年に7ヵ町村が合併して羽後町とな
50 年を振り返って見ますと、道具も施設も乏
り昭和 34 年に9団体をもって羽後町体育協会
しい時代に大変な思いで協会を支えてきた先輩
が創立いたしました。50 年を経過し現在は 16
方の工夫や知恵、そしてスポーツを楽しむ文化
団体にまで発展することができましたのは、永
など、過去のことを研究し、そこから改めて新
年にわたる行政のご支援とご指導のおかげであり、
しい知識や意義を見い出しながら現在に生かし
り、先人、諸先輩、加盟団体の皆様の情熱と奉仕、
ていきたいと思っております。
スポーツを愛する心の結実であります。
町民が心身ともに健康で生き活きと暮らすた
昭和 45 年にはスポーツ少年団の設立、そし
めにも「誰でも、いつでも、どこでも」楽しめ
て 49 年には、町民待望の総合体育館が建設され、
る生涯スポーツの一場面に体育協会が一翼を担
各単協の主催するスポーツ大会が開催され、ま
うことができるように望みたいと思います。
たスポーツ教室が始まり、さらにスポーツ熱が
高まってまいりました。
創立 30 周年には、記念事業として大相撲羽
後町場所、バスケットボールの日本リーグや県
南社会人バレーボールのリーグ戦大会を開催し、
記念誌「飛翔」の発刊、スポーツ講演会 ( プロ
野球の球団監督・近藤貞雄氏 ) も開催されました。
平成 19 年には秋田国体が開催され、本町では、
グラウンドホッケー競技大会が行われ、トップ
アスリートの素晴らしいプレーを目の前で見る
機会を得ることができました。
時代の流れと共にスポーツの多様化が訪れ、
体育協会では子供から高齢者まで生涯楽しめる
スポーツ、また、ジュニアの育成、アスリート、
指導者の発掘と育成、総合型地域スポーツクラ
−24−
特 別 寄 稿
バンクーバー五輪取材後記
「知ろう、楽しもう」
秋田魁新報社社会部
秋田支局長 吉 田 新 一
2月 12 日(日
本時間 13 日)か
ら 17 日間の日程
で開かれたバンク
ーバー冬季五輪を
取材した。本県出身選手ではノルディックスキ
ー複合に3人、バイアスロン女子に1人の計4
人が出場。過去最多だった前回トリノ大会に並
ぶ数で、大会中は寝食を忘れるほど多忙を極め
たが、同時に県紙の記者にとっては、「取材でき
る」という正にその一点において、うれしい悲
鳴を上げ続けられた日々でもあった。
五輪取材の難しさは、行く前から先輩や同僚
にさんざん聞かされていた。その代表的なもの
が次の内容。「選手への取材は試合後のごく短時
間。一言、二言聞ければ御の字ということもある」
と。
幸い、本県出身選手はそろって取材に協力的
だったこともあり、「一言、二言」という事態に
は遭わずに済んだが、試合を終えた選手たちに
メディアが唯一接触できる「ミックスゾーン」
での取材(どう頑張っても数分程度)の成否が、
記事の内容や出来そのものを左右することに変
わりはなかった。限られた時間で選手に何を聞き、
何を引き出せるかは、勝負の肝を外さない高い“観
戦能力”と、事前に蓄積した情報の質と量により、
ほぼ決まってしまうということをあらためて実
感した。
私自身、今回の五輪取材の最大のテーマを「楽
しむ」ことに置いていた。決して楽ではない取
材を記者が楽しいと思える条件は、対象となる
選手への強い思い入れだと思っている。思い入
れの強弱は、その選手をどこまで知っているか
で決定づけられる。全くの主観だが、スポーツ
を楽しめるセンスとはつまり、選手や競技を知
っていること―と言い換えていいのではないか。
昨年9月以降、札幌、白馬、東京、名寄と駆
け回り選手の背景取材を重ねたのも、いわゆる
ネタの仕込みだけが目的ではなく、誰より自分
−25−
が五輪を楽しみたいという動機からだったと思う。
「楽しむ」ことは、もちろん記者だけの特権で
はない。選手に関心を持つことは「知る」こと
への第一歩であり、「知る」ための情報は新聞、
テレビ、雑誌、ネットなどを通じて手に入る。「知
る」イコール「楽しむ」だとすれば、関心さえ
あれば誰でも「楽しむ」ことはできるのだ。
さて、俺は五輪を存分に楽しめたのか?そう
自問して「もちろん」と即答できずにいる。実
際の取材現場では、自分が楽しむ以前に読者に
どう楽しんでもらうか、何をどう書けば関心を
持ってもらえるのかを考えることを最優先に考
えざるを得なかったからだ。
ただ、こんな幸せな時間は持てた。その日の
原稿を書き終え、試合を振り返る。選手の表情
や息づかい、コメントが生々しくよみがえり、
そこに事前取材で知り得た背景情報を肉付けし
ていく。やがてそれは、勝ち負けを越えた自分
なりのドラマとして頭に再現される―。
脚色された想像上のドラマは、多分に誤解も
あっただろうし、そのディテールに思い込みに
すぎないという部分もあっただろう。新聞には
もちろん書いていなし、書けない話だが、そう
した誤解や思い込みこそが、もしかしたら「楽
しむ」ことの本質だったのでは、といまになっ
て考えたりもしている。
ノルディックスキー複合の高橋大斗選手。
試合や練習後の取材は、場所も時間も制約を受ける
∼ ご協力ありがとうございます ∼
県体育協会の賛助会員としてご入会を賜り、事業推進にご協力を頂いております皆様のご芳名を掲載
し、謹んで謝意を表しますとともに、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。
[平成21年度掲載分]
[法人会員]
三種町体育協会
[個人会員]
池 田 正
会 議 録(抄)
11月17日 定例理事会
・第64回国民体育大会競技結果につ
いて
・平成21年度東北六県体育協会合同
会議について
・事務局組織の再編等について
・秋田県スポーツ賞表彰規程の一部改
正について
・辻ジュニアスポーツ大賞(仮称)基
金の創設について
12月4日 第1回総務委員会
・事務局組織の再編について
・スポーツ少年団の事業会計の改革に
ついて
・有限会社秋田スポーツカンパニーの
解散等について
・公益法人制度改革について
12月9日 第1回強化委員会
・事務局組織の再編について
・秋田県スポーツ振興計画(仮称)策
定に伴う県体育協会からの主な要望
事項等について
12月21日 定例理事会
・平成21年度第1回総務委員会につ
いて
・平成21年度第1回強化委員会につ
いて
・スポーツ秋田第165号発刊について
・第65回国民体育大会冬季大会スケ
ート競技会秋田県選手団本部役員
(案)について
・平成22年度財団法人秋田県体育協
会事務局組織再編方針
(案)について
・有限会社秋田スポーツカンパ二ーと
の事業譲渡契約の締結
(案)について
1月6日 第1回審査委員会
・平成21年度秋田県スポーツ賞第1次
推薦候補者の審査について
1月8日 平成21年度秋田県スポーツ賞
選考委員会
1月8日 定例理事会
・第65回国民体育大会冬季大会スキー
競技会秋田県選手団本部役員
(案) に
ついて
2月18日 第2回審査委員会
・平成21年度秋田県スポーツ賞第2次
推薦候補者の審査について
・平成21年度人見スポーツ賞・畠沢国
体賞・辻ジュニアスポーツ大賞の候
補者推薦について
2月23日 第2回総務委員会
・平成21年度補正予算
(案)について
・平成22年度事業計測
(案)について
・平成22年度予算
(案)について
・平成22年度行事予定
(案)について
・財団法人秋田県体育協会事務局組織
規程(案)について
・平成22年度スポーツ行事予定の広告
協賛について
・秋田県スポーツ少年団に関する改革
の取組状況について
・公益法人制度改革に伴う本会の方針
(案)
について
3月5日 定例理事会
・第66回国民体育大会冬季大会スキー
競技会の開催要請について
・平成21年度補正予算
(案)について
・平成22年度行事予定について
・財団法人秋田県体育協会事務局組織
規程(案)について
・平成22年度スポーツ行事予定の広告
協賛について
・秋田県スポーツ少年団に関する改革
の状況について
・公益法人制度改革に伴う本会の方針
(案)について
3月5日 平成21年度人見スポーツ賞・
畠沢国体賞・辻ジュニアスポ
ーツ大賞選考委員会
3月5日 平成21年度秋田県スポーツ賞
表彰式
3月17日 平成21年度秋田県スポーツ賞
最高功労者表彰式
平成21年度人見スポーツ賞・
畠沢国体賞・辻ジュニアスポ
ーツ大賞表彰式
3月17日 臨時理事会
・平成22年度事業計画
(案)について
・平成22年度予算
(案)について
3月17日 平成21年度第2回評議員会
・平成21年度補正予算
(案)について
・平成22年度事業計画
(案)について
・平成22年度予算
(案)について
・平成22年度行事予算
(案)について
・財団法人秋田県体育協会事務局組織
規程(案)について
・公益法人制度改革に伴う本会の方針
について
・秋田県スポーツ少年団に関する改革
の取組状況について
今年度最後のスポーツ秋田とな
りましたが、今回は特別寄稿とし
て秋田魁新報社社会部秋田支局長
の吉田新一様からのバンクーバー
オリンピックのレポートをいただ
くなど、充実した内容となってお
ります。多くの方々に御購読いただき、生涯にわたっ
てスポーツに親しむことの大切さを感じていただきた
いと思います。お忙しい中、原稿を執筆いただきまし
た皆様、写真提供をしていただいた秋田魁新報社様、
御協力ありがとうございました。
編集者 渋谷真理奈 木浪 恒二 門間 義範
田口 康 山影 豊 淡路 直明
田村 清隆 斎藤 淳一
−26−
± 第65回 国体冬季大会 ±
〔写真提供:秋田魁新報社〕
選手団紹介で、旗手の高橋(スケート競技1500m・5000mに出場)
を先頭に力強く行進する県選手団
【成年Bスペシャルジャンプ】
4位に入賞した成田(小坂製錬)
=宮の森ジャンプ競技場=
【少年男子リレー】
本県の3走・木村
(右)が5位でアンカー・高橋につなぐ
=白旗山距離競技場=
8位入賞した成年男子リレーの本県チーム
左から松橋、大森、近藤、加賀
昨年を上回る4位入賞を果たした少年男子リレーの本県チーム
左から佐藤、板橋、木村、高橋
【スピード・成年男子500m決勝】
スタートで出遅れ、必死に追い上げる皆川(左)
Fly UP