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ロマンチック保存装置 #30
ロマンチック保存装置 #30 さかのぼること100年前、 紙をつくるために鉄道を敷き、水力発電所まで建設した、 規格外とも言える先人たちの本気。 その想いを継承する、私たちもまた本気です。 紙が持つ偉大な力を信じ、 だからこそ変化を恐れることなく、 未知なる領域へ、 力強く、踏みだしていきます。 2014 年 8 月 4日〜 2014 年 12 月 11 日 開催 “ 手書き” のやさしさを伝える 多彩なアイテムをそろえました。 加賀百万石の城下町・金沢から、創作和紙工房 まるともの新作をお届けします。 デザインを手がけたのは横山真紀さん。 五感に響くコンセプチュアルなアイテムたちが誕生しました。 どれも紙ならではの魅力を備えています。 ファンシーペーパーの彩りに目を向けていただくとともに、 情感ゆたかな肌合いや、やわらかな書き味をお楽しみください。 柔らかな紙に活版印刷を施した ビジネスシーンにおもてなしの心とうるおいを ハトメのメモブロック ステーショナリー 傾斜する 2 方向からの断面が新しい 一筆カードにもなる 地層ブロック帳 タグ Papiergraph 花にさまざまな色や種類、香りがあるように、紙にもいろいろな色や種類、手触りがあります。 このカレンダーでは、花と紙を組み合わせたグラフィカルな写真を撮影し、 それらを高級印刷紙である OK ミューズガリバーシリーズに印刷しました。 テーマは “Papiergraph (パピエグラフ) ”。 花の立体感を極力抑えることで、日本画のような平面性を与え、 それによって、花と紙を一体化させると同時に、 それぞれのディテールが引き立つよう、高精細な印刷を施しています。 株式会社山田写真製版所の協力を得て、”Papiergraph” の 印刷加工を行ないました。橋詰冬樹さんの “ 表現 ” を、高度な 印刷技術を駆使して “ 再現 ” したのは、同社プリンティングディ レクターの熊倉桂三さんと黒田典孝さんのお二人。 表紙はスミ+締めスミ+特色グレー +調子版ニスの計 4 色で表現。 今日も 紙 をつくっています。 富士工場 (静岡県) 春日井工場 (愛知県) 千歳水力発電書 (北海道) 富士工場 (静岡県) 歌登社有林 (北海道) 富士工場 (静岡県) 苫小牧工場 (北海道) グレーダン、製品化へと動き出す ダンボール研究所 vol.4 これまでの固定観念を取り払い、段ボールを未知の素材として見つめ直してみたい。 そんな思いを胸に発足したプロジェクトが 〈ダンボール研究所〉です。 地券紙を用いたグレー色の段ボール、通称 “ グレーダン ” が誕生して以来、 パッケージや展示台、そしてステーショナリーなど、製品化の可能性を具体的に探って来ました。 そして今回ついに、地券紙を造る名寄工場にて、 グレーダンを世に送り出すための作戦会議を開くに至ったのです。 いよいよグレーダンの製品化は現実味を帯びてきました。まもなく発売です。 な よ ろ 名 寄工場にしかできないものを造って、 名寄ファンを増やしたい。 瀧 本 王子マテリア名寄工場 工場長 ドリルデザイン アートディレクター 王子パッケージイノベーションセンター マネージャー 瀧本明彦 安西葉子 今井良行 私たちは普段、地券紙を造っていますが、 瀧 本 地券紙は、本当に余分なものを入れず、 古紙だけから造る。 そこが良い紙なのです。 まさかこんなことになってるとは(笑)。 でも、それゆえに印刷を想定していない紙 安 西 私たちの周辺では今、地券紙はかなり注 であり、段ボールとしての強度までは計算 目されています。クラフト紙の人気は一段 してない紙でもあります。 落して、今はこの色と風合いが新鮮に感じ ます。グレーに黄色や白を刷ると、とても 安 西 確かに印刷適性は高くないんですが、そ 良い感じになることも今回わかりました。グ こを逆手にとって味わいが出るようなデザ レーの段ボールって、なかったですからね。 インをしてあげれば良いと思ってます。機 能のことだけを考えた地券紙が、1 枚の紙 今 井 製紙会社の歴史は、グレーの紙をいかに として見られた時の、狙ってない優しい風 白くするか、いかに印刷適性を良くするか、 合いと、自然なグレーの色味。他には替 いかに強度を出すか、を追求してきた歴 えがたい魅力を感じてます。CG とか液晶 史です。しかし無理し過ぎはイカンと感じ 画面を見慣れてる時代ですが、キレイな ています。 印刷だけじゃつまらないんですよね。こうい うアナログ感も、表現のひとつとしてキチン 瀧 本 名寄にしかできないものを造っていきたい と常々思っていたので、地券紙の新しい と存在する価値があると思います。 価値を膨らませ、その上でのご指名をいた 瀧 本 安心しました(笑)。 今 井 グレーダン製品化に向けては、強度試験 だき、非常に嬉しいです。 安 西 いよいよ、製品化が本格的に見えてきまし たね! などをきちんと実施して重い物の輸送や、 輸送時の揺れにどこまで対応できるか確認 していく必要があります。だからと言って、 瀧 本 安 西 そこ、重要です。現場からすれば、白ラ イナーぐらいの価格帯に留まってくれると、 このグレーダンで、名寄ファンを増やした いです。 価格設定は欲張らず (笑)。 今 井 実はすでに、特注でのご依頼が届いてる んです。これを追い風として、何としてで 候補には挙がりやすいですね。でないと、 も一般向けの製品化にまで漕ぎつけるつも なかなか…。 りです。脱紙と言われる時代ですが、最 ですよねぇ…頑張ります (笑)。グレーダ るような提案を今後も幅広く続けて行くつも ンを製品化する上では、在庫の確保など りです。 初は規模が小さくても、工場が誇りを持て 今 井 名寄工場の協力が不可欠です。 荒々しい魅力を放つ紙の宝庫。 王子マテリア株式会社 名寄工場 王子グループの中でも最北に位置する名寄工場。段ボールとな るライナーや中芯、それにユニークな役割を担う石膏ボード原紙、 名寄 防錆紙などの生産拠点として活躍中です。中でも防錆紙には、 広葉樹の皮つきチップを使った、強度豊かな CGP (ケミカル・ 北海道 グランド・パルプ)を使用しています ※。これは王子では名寄 だけの希少なものです。名寄で造る紙は全て産業用ですが、先 入観を捨て、1 枚の紙として見つめ直してみた時に、非常に興 味深い風合いや色味を持つことに気づかされます。 ※ CGP (ケミカル・グランド・パルプ) とは、北海道産の広葉樹チップを薬品で柔らかくしてからすり潰したもの。 これにより強度の高い紙づくりが実現しています。また、通常のパルプでは使用しない木の皮も、原料として使用できる特長があります。 〒104-0061 東京都中央区銀座4-7-5(王子ホールディングス本館1階) http://www.ojiholdings.co.jp/opl この用紙は、 「OKアドニスラフ80 四六判 T目 73kg」を使用しています。