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「教職センター」の現状と課題

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「教職センター」の現状と課題
帝京大学教育学部紀要 1:135-142
平成 25 年(2013 年)3 月
「教職センター」の現状と課題
― 教員養成と教員採用における「教職センター」の役割 ―
鈴木 賀映子
帝京大学教育学部教育文化学科・教職センター 〒 192-0395 東京都八王子市大塚 359
要 約
教職課程を運営する大学として学生の「質保証」が求められている昨今、中央教育審議会答申では、大
学全体として教職課程を責任を持って運営していくための「教職センター 1」の重要性が示された。教職
課程を専門とした全学的な組織機関の設置が求められる一方、その実態は各大学によって多種多様であ
る。そこで帝京大学教職センターでは、今年度実施された全国私立大学教職課程研究連絡協議会におい
てラウンドテーブルを設置し、
「教職センター」の現状と課題について協議し、将来的な発展性、方向性
について議論を深めた。同ラウンドテーブル開催に際し、全私教協会員校を対象に「教職センター」に関
するアンケートを実施した。
アンケートからは、全国の「教職センター」の現状と求められる役割などが明らかになったが、同時多
くの課題が見えてきた。本稿では、同センターの将来的な展望や方向性について考察を行う。
キーワード: 教職センター、教員養成、教員採用、質保証
はじめに
に「教職センター」等の全学的な体制を整備し、教員養成
昨今、
学校現場における教育的課題はますます多様化、
るとし教職課程専門の施設・機関の重要性が示された 3。
カリキュラムの改善等に取り組むことが極めて有効であ
複雑化している。そのことにともない教員に求められる
「開放性」の原則の下、私立大学が 21 世紀の教員養成を
資質・能力も高度化、多様化している。それは、すなわち
担うためには、より一層の体系的、目的的、系統的な教
大学の教員養成の高度化と「質保証」の責任に直結する
員養成システムの構築が求められていくことは明らかで
問題であり、これに対応できる能力と指導力を備えた教
あり、そのための専門機関の設置は必要不可欠となって
員の養成が強く求められている。
いる。
平成 18 年中央教育審議会(以下、中教審)答申「今後
2
しかしながら、実際の「教職センター」の機能や役割、
の教員養成・免許制度の在り方について」 では、教員養
大学における位置づけや組織体制などは各大学の事情か
成・免許制度の改革の方向性として、①大学の教職課程
ら多種多様であり、また大学間の情報の交流も少ない中、
を「教員として最小限必要な資質能力」を確実に身に着
各担当者が「手さぐり」で業務を進めている実態がある。
けさせる、②教員免許状を、教職生活の全体を通じて、
例えば、センター組織構成員を事務職 1 ~ 2 名を中心と
教員として最小限必要な資質能力を確実に保証する、の
する小規模なものから、複数の専任教員、非常勤教員を
二点を挙げ、各大学における「質保証」の責任が明示さ
擁する規模のものまで多様に存在する一方、ハード面で
れた。さらに「教職指導の企画・立案・実施、教育実習や
は「教職センター」として独立した空間が確立されてい
インターンシップ等における学校や教育委員会との連携
るものから、学生課や教務課などの窓口に併設されてお
協力など、大学全体として教職課程を責任を持って運営
り、事実上事務職員が、教職履修学生の対応をしている
していく」ための教職課程を専門とした組織機関として
ケースもある。
の「教職センター」の重要性が掲げられた。
そこで、帝京大学教職センターでは、平成 24 年 5月19
さらに、平成 24 年度 8 月の中教審答申「教職生活の全
日(土)
・20 日(日)
、九州産業大学で開催された全国私
体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について
立大学教職課程研究連絡協議会(以下、全私教協)第 32
(答申)」において、教員養成の質を全学的に高めるため
回研究大会において、ラウンドテーブルを設置し、全学
- 135 -
鈴木:「教職センター」の現状と課題
横断的な「教職センター」の現状と課題について協議し、
中規模校(44 校)となっている。本学のように 2 万人の
将来的な発展性、方向性について議論を深めた。同ラウ
学生を抱える規模の大学は、全体の 8%(19 校)となって
ンドテーブル開催に際し、本学教職センターでは、全私
いる。
教協会員校368校382キャンパスを対象に
「教職センター」
図 2 は、入学年次に教職課程の履修を開始する学生
に関するアンケートを実施した。本稿は、その調査結果
の人数を示している。100 名~ 199 名のキャンパスが最
の一部をもとに、全国の「教職センター」の現状と課題、
も多く全体の 3 割を超えている(74 校)。次に多いのが、
求められる役割について考察を行う。さらに、そこから
200 名~ 499 名の規模のキャンパスで、全体の 4 分の一を
見えてくる教員養成課程全体の課題を整理することを目
占めており、次いで 49 名以下の小規模校となっている。
的とする。これまで全国の大学に設置された「教職セン
一方、500 名以上が教職課程の履修を開始する大学も 20
ター」を対象とした調査、研究は管見の限り行われてお
校あり、ここでも各大学・キャンパスの教職学生の様態
らず、本研究は、同センターの教員養成・採用に果たすべ
に大きな差があることが分かる。
き役割、学内でのあるべき位置づけ、そして、発展性、方
向性について示唆を与えるものであると考える。
(校)
80
70
1.調査の概要
74
60
57
50
アンケートによる悉皆調査を実施
50
40
『全学の教職課程と教職課程に関わる全学的な組織(教
35
30
職センター)についての実態調査』
20
*巻末資料参照
10
20
0
50䡚99
䡚49
実施期間 平成 24年3月下旬から平成24年5月18 日
100䡚199
500䡚(名)
200䡚499
図 2 教職課程を履修する学生の初年度の人数
対 象
全私教協会員校(368校382キャンパス)に郵送
回 収
郵送およびファックス
回 答
244 キャンパス
205
取得可能な免許校種については、中学・高校Ⅰ種免許
回収率
63.6%
80
を発行している大学が最も多く、200
校を超えているこ
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73
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214
୰Ꮫᰯ1✀
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80
50
70
74
とが確認できる(図
3)
。次に、幼稚園Ⅰ種、小学校Ⅰ種
ᰤ㣴ᩍㅍ
㣴ㆤᩍㅍ
41
60
が続いている。
また、栄養教諭、養護教諭の免許が取得
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38
2.調査の結果
57
24
可能な女子大学や短期大学も多くみられた。
50
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50
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14
40
図 1 は、各大学の学生人数の回答を示したものである。
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また、グラフからも読み取れるように特別支援教育の
11
アンケートは、キャンパスごとに実施したため、各大学
3
免許が取得できる大学は決して多くなく、学校現場の
の全学部の総数を計ることはできないが、回答校の規模
ニーズが高まる中、特別支援教育の免許取得の現状と現
20
の内訳は、1,000 名から 3,000 名の学生を擁する規模が最
場とに乖離も見られる。
も多く(82 校)全体の3分の1を占める(図1)
。次に、1,000
科目種については、
中学社会が、
䡚49
50䡚99高校地歴・公民、
100䡚199
200䡚499
500䡚最も
名以下の小規模校(58校)
、次いで3,000名から5,000 名の
多く、次いで、中・高国語、保健体育となっている。
35
30 䛭䛾௚
20
0
50
100
150
200
250
10
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214
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80
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73
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41
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38
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14
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11
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3
0
図1 全学の学生数
50
100
150
図 3 取得可能免許校種
- 136 -
200
250
帝京大学教育学部紀要 第 1 号(2013 年 3 月)
次に、各大学の現状(設置の有無、役割、実際の機能な
次に、
「採用指導などの支援が不十分」
「採用を視野に
ど)を問わず、
「教職センター」の必要性を聞いたところ、
入れた教育が困難」など「採用」指導に特化した回答も
全体の 8 割の大学(107 校)が「教職センターは必要であ
多く挙げられており、教員「養成」業務に加え「採用」指
る」と回答している(図4 )
。必要性を「あまり感じない」
導に関する課題が表れている。
「何人合格したか」という
と答えた大学は、2割(27校)にとどまった。
明確な結果につながる教員採用試験対策は、大学共通の
大きな課題となっていることが分かる。
図 6、表 1 は、教職課程に関する業務を専門に扱う組織・
機関の有無と、その主な名称をまとめたものである。先
述のとおり、全学横断的な組織として教員養成システム
を担う「教職センター」の設立が全国的に進んでいる一
方で、その態様や規模、役割は大学によって様々となっ
ている。機能に関する一例をあげるとすれば、教員採用
試験のサポートを主目的とするリソースセンター、養成
にかかわる教育サポートセンター、教員養成そのものを
研究対象とする研究センターなどがある。
図 4 教職課程専門組織・機関の必要性
図 5 は、教員養成にかかる業務と教職課程運営業務で
の課題をまとめたものである。こちらから選択肢を提示
し、複数回答可とした。その結果、教職課程担当に携わ
る人員の不足とそれに伴う多忙さが、課題の上位に挙げ
られた。加えて、教職課程専門の組織・機関が存在しな
いという回答や学内における「教職センター」の位置づ
けが確立されていないことから、
「学部」と教職課程運営
組織との業務分担が曖昧であったり、反対に全学的な業
務と学部業務との連携がとれていないといった現状がみ
られた。つまり、教職課程にかかる「養成」
「採用」とい
う全学を対象とした膨大な業務である一方で、学内での
図 6 教職課程専門組織・機関の有無
組織・機関の有無を尋ねたアンケート結果では(図6)
、
位置づけや業務分担が明確にされていないなど、組織を
全体の半数以上(56%)の大学が、そもそも教職課程を
取り巻く環境の交通整理がされないまま日々の煩雑な業
専門に取り扱う「教職センター」がない、と回答しており、
務に追われる姿が表れているといえよう。
近年進んでいる教職課程専門の機関の設置も一層の設置
推進が求められる。
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155
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71
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67
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65
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63
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62
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30
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28
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7
0
20
40
60
80
100
120
図5 教員養成・教職課程の課題 ( 複数回答可 )
- 137 -
1001ே௨ୖ
ᒚ
25.0%
12.5%
37.5%
25.0%
140
160
180
鈴木:「教職センター」の現状と課題
たっていることが確認できる。
また、設置されていた場合でも、教職課程専門の組織・
機関ではなく、司書教諭や保育士などその他の免許状や
資格に関する資格申請、手続き、さらに学生指導など事
3.考察
務的な機能と指導的な機能が混同して行われている状況
となっている。
以上、
「教職センター」を取り巻く環境整備の状況や教
教職課程専門の「教職センター」の設置は、全体の 3 分
職課程そのものに関する基本的な項目について結果を確
の 1(68 校)にとどまっており、
「教職課程専門の組織・機
認してきた。
関は必要か ?」との問いに全体の 8 割が「必要である」と
教職課程を運営する上での課題を把握するために、
「教
回答したニーズとの間に大きな開きがみられる(図 4)。
職課程を履修する学生の初年度の人数」
(図 2)と教員養
成・教職課程の課題(図 5)とに着目すると、いずれの規
表 1 主な教職課程専門組織・機関の名称
模の大学でも「教職担当者の意見に対する理解不足」と
いう課題が上位を占めている(図 7)。
キャリア支援センター
1 ~ 1,000 名規模の大学では、規模が大きくなるにつれ
キャリア実習室
「学部間の連携」の難しさに関する課題意識が低くなっ
学生サポートセンター教職指導室
ている。一方、
「組織的・計画的教員養成が困難」である
教務部教務課窓口
状況は、より規模の大きい大学ほど課題として挙げられ
資格課程課
ている。しかし、1,000 名以上の大規模校になると学部、
総合支援センター
学科も多くなることから、
「学部間の連携」、
「組織的・計
教育研究センター
画的教員養成が困難」が課題として認識されることが分
教職課程指導室
かる。
教職支援センター
本学(帝京大学八王子キャンパス)の場合、平成 24 年
名称については、
学生の進路全般をサポートする「キャ
度教職課程新規履修者数は 667 名、平成 23 年度は 706名、
リア支援センター」
「キャリア実習室」といった進路指導
というように毎年 700 名程度の新規履修者が加わり、4
全般が含まれるものや、教職課程に特化した「教職課程
᥇⏝ᣦᑟ䛺䛹ᨭ᥼䛜୙༑ศ
学年全体では 2,000
名以上の学生が教職を履修している。
85
ᢸᙜ⪅(ᩍ⫋ဨ)䛜ᑡ䛺䛟ከᛁ
155
現状を鑑みると
6 学部の連携の難しさや教職履修学生の
71
指導室」といった名称など、いくつかに類型できる。
(表
㣴ᡂ䛸᥇⏝䛾ᑓ㛛⤌⧊䛜䛺䛔
1)。
67
人数に対する教職担当者の人員不足、さらに学部横断的
᥇⏝䜢ど㔝䛻ධ䜜䛯ᩍ⫱䛜ᅔ㞴
なかには、学生の支援センターの中に教職指導室を併
65
な教員・事務間の業務分担が整理されていないことによ
設しているケースや教務課や学生課の事務窓口で教職課
る慢性的な繁忙さは調査結果と共通している。年間を通
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63
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程業務を行っているケース(
「教務部教務課窓口」
)もあ
Ꮫ㒊䛸䝉䞁䝍䞊䛸䛾ᴗົศᢸ䛜䛒䛔䜎䛔
り、学内での教職課程の位置付けが表れた結果となって
ண⟬䛜ᑡ䛺䛟䚸άື䛜ᅔ㞴
62
30
28
して行われる学生に向けた各説明会やガイダンスに加
え、学習会の開催や個別指導など、教職課程担当の教職
䛭䛾௚
7
いる。もちろん、名称のみでは、業務の実態の把握は難
員が取り扱う業務は多様であり、また膨大である。教職
0
20
しいが、それでも各大学によって教職課程の運営の状況
40課程担当教職員の業務負担の偏りの是正も不可欠であ
60
80
100
120
140
160
180
や学内における「教職センター」の位置付けが多岐にわ
る。そのためにも、教員と事務職員との連携、または教
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26.1%
45.2%
19.4%
45.1%
20.7%
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25.0%
39.1%
301䛛䜙500ே
1䛛䜙100ே
37.5%
21.1%
45.5%
40%
50%
60%
13.8%
70%
ᩍ⫋ᢸᙜ⪅䛾ពぢ䛻ᑐ䛩䜛⌮ゎ୙㊊
80%
90%
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図7 「初年度教職学生人数」と「運営上の課題」
- 138 -
100%
帝京大学教育学部紀要 第 1 号(2013 年 3 月)
員養成学部(教育学部)だけではなく、全学部学科を通
将来を見据えた議論を継続していくことが我々の使命で
した共通認識と協同体制の構築に早急に取り組まなけれ
あると考える。
ばならない。
今回実施した他の調査項目結果については、誌面の制
さらに、採用業務についても、調査回答同様に「採用
限から次回の発表の場に譲ることとする。
を視野に入れた指導の難しさ」とその責務の大きさは常
に痛感しており、教職課程を運営する大学の最重要課題
謝 辞
となっている。
「採用」に向けた取り組みを一層充実させ
るために、長期的、体系的な教員養成を計画実施してい
本稿作成にあたり、アンケートにご協力いただきまし
くことは必至となっている。そのためにも、実務家教員
た全私教協会員校の大学関係者の皆さまに深謝いたしま
と事務職員との連携を図りながら、全学部・学科を取り
すとともに、アンケートデータの提供および論文投稿を
込んだ教職課程の運営が重要である。
快諾してくださった帝京大学教職センターの浦野東洋一
元教職センター長、和田孝センター長、福島健介センター
主任、関本惠一先生、釼持勉先生、梅澤秋久先生、教職員
4.まとめにかえて ― 提言 ―
の皆さまに厚く御礼申し上げます。
今日、学校現場において、教育臨床的諸問題はますま
す多様化し、学校教育に要請される課題もまた複雑化、
注・引用文献
高度化している。そうした問題意識のもと、近年、全学
横断的な組織として教員養成システムを担う「教職セン
1
ター」の設立が全国的に進んでいるが、その態様や規模、
教員養成にかかわる役割は大学によって多種多様である
ター」と総称する。
2
ことが確認できた。
社会のニーズに応じて設置された「教
職センター」も手探りの中で、組織としての在り方を模
大学によって名称は様々だが、ここでは「教職セン
中央教育審議会「今後の教員養成・免許制度の在り
方について」、文部科学省、平成 18 年 7 月。
3
中央教育審議会「教職生活の全体を通じた教員の資
索している状態となっている。教職課程を専門とした組
質能力の総合的な向上方策について」、文部科学省、
織・機関の必要性は、8 割の大学で共有しているものの
平成 24 年 8 月、14 頁。
大学内の位置づけやよりよい運営の方法などについては
まだまだ議論の余地があるといえるだろう。特に、各学
部・事務・
「教職センター」の業務の交通整理や連携、ま
たは分担に関しては、組織が大きくなるほど運営の難し
さが挙げられており、大学が「教職センター」に何を求
めているのか、大学との関係によってもその要求は異な
る。
「採用」に向けた取り組みが難しく、また現状では充分
とは言えないと回答する大学が多くみられるように、教
員養成業務や試験対策事業に果たすべき
「教職センター」
の役割について整理し直すと同時に、組織の構成要因に
ついても再考すべきである。教員のみ、または教務課の
一部の人員が担っているなどのように、片方のみの構成
では、教職課程と採用対策業務の充実は図ることができ
ないことは明らかであり、体系的、かつ計画的な教員養
成・採用事業の充実のためには、事務職員+教員の構成
であることで、効果が期待できると考えられる。
教員の「質」の向上と採用率で表される「量」の両立が
養成側(大学)に求められている現在、今後の「教職セン
ター」の重要性と機能充実の必要性は一層高まる一方で
ある。教職課程担当教職員の限られたマンパワーに頼る
のではなく、
持続可能な運営方法とその方向性について、
- 139 -
鈴木:「教職センター」の現状と課題
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帝京大学教育学部紀要 第 1 号(2013 年 3 月)
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鈴木:「教職センター」の現状と課題
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