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横浜市福祉サービス第三者評価
評価結果総括表 (保育分野)
事業所名
羽沢保育園
報告書作成日
評価機関
平成27年9月30日
(評価に要した期間7か月)
株式会社 学研データサービス
評価方法
自己評価方法
主任、副主任、学年主任保育士が中心となって作成し、まとめた
(実施期間:平成27年 4月 30日~平成27年 5月 25日)
評価調査員による評価方法
(実施日:平成27年 7月 7日、平成27年 7月 8日)
利用者家族アンケート実施方法
①第1日目
ガイダンス、施設見学、保育観察、事業者(職員)ヒアリング(園長、
副園長、主任保育士、栄養士、看護師)、書類確認
②第2日目
事業者(職員)ヒアリング(園長、副園長、主任保育士、)、保育観察
送付方法・・・園を通して保護者へ配付
回収方法・・・評価機関宛に保護者より直接郵送
(実施期間:平成27年 5月 25日~平成27年 6月 8日)
利用者本人調査方法
第1日目、第2日目の午前遊び、昼食、午睡の状況などを中心に、観察
調査を実施しました。
(実施日:平成27年 7月 7日、平成27年 7月 8日)
評価結果についての講評
施設の特色、施設のよい点・改善すべき点などの総括
*施設の理念を踏まえながら、施設全体としての特徴を総合的に示すとともに、特によいと思われる点、または、より
質の高いサービスの提供のために、工夫すべき点・改善点などについての総括
《施設の概要》
当園は昭和52年4月1日開所で、38年目を迎えます。社会福祉法人徳風会が運営主体で、仏
教を基本とした保育を実践しています。JR横浜駅からバスで15分ほどに位置しています。保育
園の周囲は畑と小学校に囲まれています。保育園の定員は160名ですが平成27年7月現在16
7名(136世帯)が在籍しています。特別保育は、延長保育、障がい児保育、一時保育などを実
施しています。近隣は県営住宅、市営住宅が多く、最近は新駅建設が決定したため、建売住宅が増
えているようです。自然環境としては、農地及び竹林が多く、神社があります。
《特に優れている点》
〇広い園庭で子どもたちがのびのびと遊び、自然に異年齢保育が展開しています
広い園庭があり、園庭内には、大型複合遊具をはじめ滑り台、鉄棒、砂場などが設置され、その
ほか、一輪車、三輪車などの遊具も豊富にあります。そういった環境の中、子どもたちは天気が良
ければほぼ毎日園庭に出て遊んでいます。
園庭では低年齢の子どももいっしょに遊びますので、滑り台の降りる先やコンクリートの廊下に
面している個所など、事故の起きやすい個所はコーンの目印を設置して子どもたちが近づかないよ
うに知らせています。職員は園庭の要所要所に立って、子どもたちが安全に遊べるように目配り、
気配りをしています。なかなか遊びに入れない子どもには優しく声かけをしてほかの子どもたちの
輪に入れるように誘導しています。さらに、職員は子どもたちの中に入って、いっしょに楽しそう
に遊んでいます。職員が楽しんでいる姿を見て、子どもたちも嬉しそうです。
園庭の使用も設定保育の際は同年齢クラスの子どもが自由に使って、伸び伸びと遊べるような配
慮もしています。砂場遊びでは各年齢の子どもたちがいっしょに団子を作ったり、砂山を作ったり
するなど並行遊びも見られますが、3~5歳児は小さい子どもの手伝いをするなど異年齢保育が展
開しています。このように散歩先が少ないかわりに大型の園庭を十分に活用して戸外遊びを保育の
中に取り入れています。
②-1
〇自主的に活動するという形が低年齢からの活動で積みあげられてきています
0歳児の食事風景を観察していますと、食べ終わった子どもたちが自分の食器を配膳台に片付け
ていました。これは、職員の指示がなくても自主的に動いています。もちろん、幼児も当番の子ど
もたちを中心に、自然に食事の準備をし、楽しく喫食した後、自主的に食器を片付けていました。
このように、給食にかぎらず当番活動がスムーズにいくのも、0歳児からの習慣の積み重ねがあ
るからでしょう。また、いろいろな係り活動も、子どもたちが自主的に決めたグループで実践して
います。
毎朝の朝の集まりの会の際に、複数の当番さんに子どもたちが「よろしくお願いします」と感謝
の言葉を言っていました。また、当番さんはみんなのために活動することを、ごく自然な形として
とらえています。
このような人のためにやることが、やってあげるんだというおしきせの形ではなく、人のために
やることはごく自然な行為として定着していることは、やはり、当園が仏教の教えを子どもたちに
日々伝えているからだと推察されます。
〇職員が働きやすい環境を整えています
職員アンケートの自由記述欄を見ますと、職員から「職員の休みがきちんととれている」「夏
季、冬季休暇や有給休暇など休みがきちんととれるように配慮されている。また、全体的に人手を
多くしていただいて、体調不良のときに欠勤できたり、余裕を持った保育ができてきている」な
ど、職員の休暇取得に関する感謝の声が数多く出ています。
経営層は、良質な保育をしていくためには、まずは職員の就労環境を整えることが大事と考えて
います。そのうえ家庭生活を大事に、そして、健康な状態で保育をしてもらうことを願っていま
す。そのためには、夏季の期間を中心とした完全消化の有給休暇を実施しています。現在、ほとん
どの職員は完全に有給休暇を取得しています。
さらに、育児休暇と、それに伴う復帰後の時短についても取りやすくすることを考え、そのため
に非常勤の職員の人数も厚くするなどの工夫をしています。このように、結婚しても長く勤務がで
きて、なおかつ、保育技術も向上していくような環境を整えるように経営陣は工夫をしています。
《今後の取り組みに期待したい点》
〇必要な書類の書式の統一を図ることを望みます
当園には職員会議録や懇談会記録、給食の記録、保育日誌、障がい児の記録、保育経過記録など
さまざまな書類があります。そのほか、肝心の指導計画類やマニュアル類などもあります。これら
は全て個々の職員が作成しているわけです。
保育園には必須の書類はありますので最低限作成しておく必要はありますが、当園のこれらの書
類を見ますと書式があって記入するもの、ノートに罫線を引いて独自に記録するもの、あるいは、
A4版やA5版などサイズの違うものに記録するなど、さまざまに混在しています。
この際、これらの書類を見直して、全て書式を作り、判型も統一したものに記入するようにした
らいかがでしょうか。そうすることで、記入後の点検や確認が楽になり、見落としも少なくなるは
ずです。時間のかかる作業になりますが、書式改革委員会を作って、期間をかけて修正していくこ
とを期待します。
〇小集団保育の導入について職員会議で話し合われることを期待します
長時間過ごす子どもたちにとって、保育室は大切な場です。子どもたちは一日中その広い空間の
中で過ごすのでは落ち着きません。そこで、保育室を何人かずつの小集団で過ごす空間、例えば、
ままごとをするコーナー、絵本や図鑑を見るコ-ナー、折り紙やお絵かきをする製作コーナーなど
を工夫すると、子どもたちが過ごしやすく、くつろげる空間となるでしょう。
従って、保育室を間仕切りや衝立で仕切り、その中にそれぞれの遊びで使う玩具類をセットして
おくとよいでしょう。特に、0~2歳児は目の前に物(玩具や絵本)がないと、主体的に選んで遊
ぶことができません。ですから、このコーナー保育は0~2歳児では特に必要になります。
この小集団で過ごす保育の考え方について、職員会議で積極的に話し合われることを期待しま
す。
②-2
評価機関による評価
3つ:高い水準にある、2つ:一定の水準にある、1つ:改善すべき点がある
評価領域Ⅰ 利用者本人(子ども本人)の尊重
評価分類
評価の理由(コメント)
Ⅰ-1
当園の保育理念は、「乳幼児の実態に即した望ましい環境を作り、豊かな
保育方針の共 通理 解と 生活体験をさせる中で心身ともに調和のとれた人間形成の基礎を養う」とあ
保育計画等の作成
り、保育方針は、「仏教を基本とした情操教育を基本とし、家庭的な雰囲気
の中で、自主性、社会性、創造性を培い、あかるくやさしく、そして、たく
ましい子どもを育成します。そのために、年齢に即応したカリキュラムにも
とづき保育を実施します」とあります。そして、保育目標は、「健康で安全
な暮らしのできる子」をはじめ5項目からなっています。これらの文言は職
員も保護者も常に見ることができるように玄関や門の外の掲示板などに掲示
しています。なお、新人研修の際に、園長から理念以下、園の方針をしっか
り説明をして理解を図るようにしています。
保育課程作成は、数年前に園長、副園長、主任、学年主任などのメンバー
で話し合いを重ね、それを副園長が中心となって作成しました。その保育課
程は、毎年、職員会議で見直しを図ってきています。保育課程の内容は、当
園の理念、保育方針をベースに、園として果たすべき社会的責任や人権尊重
あるいは、情報保護などを記載するとともに、各年齢の養護と教育を中心
に、力をいれている取り組みなども記載されています。ただ、保育課程の作
成にあたっては全職員が深くかかわっているとは言い難い状況にあります。
今後は、基本の保育課程がありますので、園の実態と照らし合わせて、全職
員のかかわりを強め、さらによりよいものにしていくと良いでしょう。な
お、門の外の掲示板には保育課程が掲示されていますので、保護者はいつで
も見られるようになっています。
保育課程に基づき各歳の年間、月間、週・日案などの指導計画は作成され
ています。実際の指導にあたっては、絵カードや紙芝居などを活用して視覚
的な工夫も取り入れています。年間指導計画は年度末に振り返りを行って作
成、月案は前月の中旬前後に作成、週・日案は前週末に作成するなどロー
テーションを決めて作成しています。なお、運動会のダンスなどで、子ども
たちが自由な発想で小道具を作ったり、ゲーム遊びでやりたい内容を自発的
に言ってきたりすることに対しては柔軟に指導計画の中に取り入れていま
す。
②-3
Ⅰ-2
子どもの発達や状況に
応じた適切な援助の実
施
入園が決定した家庭には「入園説明会」のお知らせを出します。その際、
0歳児には、離乳食調査表を同封し、事前に記載してもらうようにしていま
す。入園説明会では、園長、副園長、主任、栄養士、学年主任など主だった
職員が出席し、それぞれの立場で保護者に説明をします。その間、いっしょ
に来た子どもたちは、ほかの職員が見守ると同時に状態を観察します。入園
説明会では書類一式を渡し、入園の際に持参してもらうようにしています。
そして、健康面や情操面、あるいは、食物アレルギーなど一人一人の子ども
の状態を把握し、その後の職員会議の際、全員で共通理解を得るようにして
います。
入園後の短縮保育は、基本的には2週間ほど設けています。はじめの1週
間は給食前までの時間帯、後の1週間は午睡前までの時間帯を設定していま
す。ただ、保護者の就労状況によっては必ずしも基本通りにいかないことも
ありますので、その際は保護者と十分話し合って、柔軟に対応するようにし
ています。入園してからもタオルやおしゃぶりなど子どもがどうしても手放
せないものは許容しています。ただ、園に来たら、なるべく早く手放せるよ
うにしています。入園当初は、保護者とのより密接な関係を大事にすること
から、連絡ノートよりはなるべく口頭で直接伝えることを大切にしていま
す。入園前後は進級する在園児もなんとなく周囲の変化を気にして落ち着か
なくなりますので、職員とのかかわりをより密接に持つことで心理的な安定
感を抱くように工夫しています。なお、0歳児の入園にあたっては、複数の
職員が0歳児を全体で見守るように対応しているとのことですが、入園後し
ばらくは、子どもたちの不安定な気持ちを和らげるためにも、また、アタッ
チメントの観点からも固定した主担当の職員が見守るようにしたほうがよい
でしょう。
年間指導計画は年度末に各学年で評価反省をして次年度につなげるように
しています。月案に関しては次月に指導計画を作る際に評価反省を行ってい
ます。なお、行事に関しては、職員間で情報を共有し、子どもの実態に応じ
た計画になっていたかどうかも評価・反省を職員会議で行っています。な
お、保護者の意見や要望などについては、各クラスに保護者の委員がいます
ので、行事などを手伝ってもらった際に要望を聞いたり、保護者懇談会の際
に自由発言の機会を設け話し合ったりしています。
Ⅰ-3
快適な施設環境の確保
当園は昭和52年の開設ですから、築38年の建物(一部数年前に増築)
です。建物自体は古いのですが、それを感じさせないように清掃専門のス
タッフの方が毎日園内外の各所の清掃を3時間強行っています。また、早
番、遅番の非常勤の職員も毎日清掃をしてます。そのせいか園内はトイレの
においもせず、清潔が保たれています。各保育室には温・湿度計、空気清浄
機、加湿器、扇風機、さらには遮光を兼ねたロールカーテンを設置していま
す。なお、子どもたちの手拭きはペーパータオルを使用しています。訪問当
日、園庭で遊んだ子どもたちが室内に入るときに、手を洗い、ペーパータオ
ルを使用している姿を見ました。
0歳児室には沐浴設備があります。そこは、毎日職員が使用するごとに清
掃をしています。ほかにも温水シャワーがあります。子どもがおもらしなど
の粗相をしてしまったときに、そこでシャワーを使用して清潔にします。な
お、「沐浴について」というタイトルで13の項目の注意事項が 書面にてあ
ります。具体的には、耳と目に入らないようにする、排便している子どもは
順番の最後にする、3人で1回の割合でお湯を変える、沐浴後は白湯を飲ま
せるなどです。
食事や午睡は各保育室で行っていますが、幸いどの保育室も広めのスペー
スなので、ゴザなどを活用して食事と午睡の場所を分けるようにしていま
す。また、0歳児の保育室には、「スリーピングルーム」という独立した部
屋があり、午前寝の子どもたちに対応できるようにしています。スリーピン
グルームの中の様子は、モニターテレビの画面を通して常時観察できるよう
になっています。異年齢で過ごす場所としては、広い園庭が常時いっしょに
遊べるようになっていますし、延長保育時も過ごせるようになっています。
なお、子どもたちは長時間の保育の中で、いつもクラス全体の集団で過ごす
というより、ときには数人の小集団で同じような遊びをして過ごすことも必
要でしょう。具体的には、ままごと遊びができる 素材が用意されたままごと
コーナー、大小のブロックがセットされたブロック遊びのできるコーナー、
いろいろな絵本が用意された絵本コーナーなど、ある程度想定されたコー
ナー設定をしておくことも大切です。このような限られた空間、狭い空間を
子どもたちは好みます。今後、このようなコーナー保育の考え方を職員会議
で話し合われることを期待します。
②-4
Ⅰ-4
0~2歳児及び障がいのある子どもの個別指導計画は作成されています。
一人ひとりの 子ど もに また、配慮を必要とする子どもについては月案の中に「個別配慮」の欄を設
け、そこに記載するように工夫されています。個別指導計画については、保
個別に対応する努力
護者にも十分理解してもらうように、家庭での様子を聞いたり、園での子ど
もの様子を話したりする中でお互いに情報を共有するようにしながら立てて
います。なお、トイレットトレーニングや離乳食などの計画については、子
どもの状況によっては計画を変更することもありますので、保護者の同意を
得ながら柔軟に進めるようにしています。
子どもの家庭での状況については「家庭生活状況表」に記載してもらい職
員は把握しています。また、園内での子どもの成長記録については、「保育
経過記録」を作成しています。0~2歳児は月に1回記録し、3~5歳児は
学期ごとに記録するようにしています。なお、進級児については、進級児を
受けもつ新担任に現担任が直接子ども一人一人の情報を的確に伝えるととも
に、現担任が申し送りノート(性格・発達・情緒・家庭環 境など)を作り、
それを年度末に新担任に渡すようにしています。このような配慮をしてス
ムーズな引き継ぎが行われるように工夫しています。
Ⅰ-5
配慮を必要とする子どもたちについては、個々の子どもの配慮点について
保育上、特に 配慮 を要 職員会議で話し合いをしています。なお、こういったテーマの園外研修に
する子どもへ の取 り組 は、本人の希望も考慮に入れますが、主任や学年主任が話し合って現担任に
み
行くように勧めています。なお、実際に研修を受けた職員は研修報告書を作
成するとともに職員会議で情報を伝えるようにしています。
障がいのある子どもに関しては、個別指導計画を立てるとともに、年2回
療育センターの専門指導員の巡回相談を受けています。また、地域療育セン
ターとも連携を密にし、情報交換をしています。障がいのある子どもを持つ
保護者とは、園での様子、家庭での様子を話し合う機会をできるだけ持ち、
保護者の不安や悩みに真摯に向き合うようにしています。
虐待に関しては、虐待の種類や早期発見のチェックポイント、子どもへの
フォロー、家庭への支援、さらには児童相談所への通告や区の保健師への相
談など、全般にわたって職員は理解をしています。ただ、職員は周知してい
るとはいえ、今後新卒の職員も入ってくることを考えれば、虐 待についての
全体的なマニュアルは作成しておかれると良いでしょう。なお、子どもの健
康観察をする中で気になる点がある場合は、園長や主任が状況に応じ、関係
機関の助言を受けるようにしています。
食物アレルギーのある子どもを持った家庭には個別の献立表を作成し、事
前に渡しチェックしてもらいます。実際に給食の際は、まず、普通食の子ど
もの給食を配膳し、その後、食物アレルギーのある子どもの給食は専用のト
レイと食器を用いて、ラップをかけ名札をつけた食事を担任が表と照らし合
わせてチェックして配膳します。なお、園全体の食物アレルギーのある子ど
もの一覧表を作成し、全職員が把握するようにしています。
外国籍の子どもが在籍している場合には、連絡ノートはできるだけ簡単な
文章で書くように努めていますし、ジェスチャーも取り入れるようにして理
解してもらうように努めています。
Ⅰ-6
苦情解決体制
「苦情受付マニュアル」が作成されています。そこには、受付担当者が主
任保育士、解決責任者が園長、そして、2人の第三者委員が図式化され記載
されています。そして、玄関に掲示してあります。なお、実際にだされた意
見や要望、苦情に関しては、その結果を口頭もしくは文書で報告するように
しています。また、現在はありませんが、このしくみを使っても解決できな
い意見や要望、苦情については、神奈川県社会福祉協議会に設置されている
「運営適正化委員会」に申し立てることもできることを保護者にお知らせを
しています。このほか、日常的には送り迎えのときや懇談会などで保護者か
ら直接意見を聞いたりしています。
懇談会や日常的に顔を合わせたときに出た意見や要望については終礼時に
報告し、対応を図るようにしています。今までに出た意見や要望、苦情など
については、記録簿に記録し、今後の参考にしています。最近の具体的な要
望は運動会の弁当のことです。運動会を隣の小学校で毎年行 っていますが、
競技や時間の都合で、ある年度からお弁当をなくすようにしました。その結
果、保護者から、やはり親子でお弁当を食べたいとの要望がだされ、職員会
議で話し合った結果、競技が終わったら保育園に戻ってきて、保育室で食べ
るようにしたということがありました。
②-5
評価領域Ⅱ サービスの実施内容
評価分類
評価の理由(コメント)
Ⅱ-1
保育内容[遊び]
子どもの年齢や発達に応じておもちゃや教材などを用意し、各保育室の押
し入れに収納しています。2~5歳児室には絵本棚を設置し、3~5歳児室
には個人別の教材を収納する棚を設けています。保育室は安全面を考慮して
広いスペースを確保し、自由遊びの時間には、3~5歳児は自分たちでおも
ちゃを押し入れから取り出して好きな遊びを楽しんでいます。0~2歳児は
保育士がおもちゃや絵本を用意し、遊びの場を設定しています。
3~5歳児では、日課の流れを写真や絵カードでわかりやすく伝えていま
す。一斉活動でも、戸外では子どもたちが自由に遊べるようにしています。
年齢別にさまざまな素材を使って季節に合わせた製作を行い、保育室のボー
ドに展示しています。一人一人の表現を大切にし、訪問調査日には、4歳児
のすいかの絵にそれぞれ子どもの顔写真が添えられ、おいしそうにすいかを
食べる子どもたちの笑顔が並んでいました。子どもの名前は漢字で表記し、
日にちや曜日、天気なども漢字入りで表記しています。また、3~5歳児
は、専門講師による音楽指導を取り入れ、5歳児は鍵盤ハーモニカの指導も
行っています。
プランターでミニトマトやピーマンなどを栽培し、園庭でみかん狩りを楽
しんでいます。園庭は広く、砂場や滑り台、鉄棒、大型複合遊具などを設置
し、積極的に戸外遊びを取り入れ、職員は分担して安全に遊べるよう見守り
ながら異年齢の子どもたちがかかわっていっしょに遊びを楽しめるよう援助
しています。4、5歳児は専門講師による体育指導やプール指導を受けてい
ます。園周辺には園児が遊べる公園が少なく、日常的に散歩に出かけること
はありませんが、秋には神社に散歩に出かけて落ち葉や木の実拾いを楽しん
でいます。また、4、5歳児はバスで園外保育に出かけています。
子ども同士のけんかには、危険のないよう見守りながら、年齢やそのとき
の状況に応じて職員が声をかけ、子どもたちの話をよく聞いたうえで対応し
ています。朝の集まりの会では礼拝を行い、仏教を基本とした情操教育のも
とに、さまざまな体験を通して自主性、社会性、創造性を培っています。園
長、主任は、職員に明るく、温かく、親切 に子どもと保護者に接して信頼関
係を築くことの大切さを指導しています。
Ⅱ-1
保育内容[生活]
楽しい雰囲気の中で食事が取れるよう配慮し、年齢に応じて食生活に必要
な習慣や態度が身に付くよう援助しています。「食育活動計画」を作成し、
「食」「植」「触」のねらいと内容を立案しています。4歳児は当番の子ど
もが配膳の手伝いをし、5歳児は盛り付けのモデルを見ながら自分の食べら
れる量をよそったりしています。4~5歳児では食事の時間を決めています
が、時間を過ぎてもおかわりしたり子どもの食べようとする意欲や行動を大
切にしています。0~2歳児からキャベツをちぎったりピーマンの種取りを
するなど調理に参加する機会を設け、栽培した野菜を収穫して給食の食材と
して利用したり、クッキーやおにぎり、手巻きすし作りなど自分たちで調理
して食べる活動も取り入れています。
季節感のある献立を作成し、食べやすくおいしい給食作りに努めていま
す。当園は生産農業地域にあり、じゃが芋やたまねぎ、大根、キャベツなど
積極的に地場野菜を使用して地産地消に取り組んでいます。0 ~2歳児は完
全給食で、3~5歳児は副食給食ですが希望者には主食を提供しています。
毎月の誕生会には「お楽しみ給食」として全員に主食を提供し、誕生日を迎
える子どもの保護者にも参観をしてもらい、子どもたちといっしょに給食を
食べる機会としています。献立表と給食便りを事前に配付し、毎日、給食と
おやつのサンプルを本園舎玄関に展示しています。
0~3歳児は午睡の前にパジャマに着替え、紙芝居や絵本を読み聞かせて
落ち着いて眠りに入れるよう配慮しています。4、5歳児は夏期を除き午睡
をしていませんが、保護者に確認のうえで個別に対応しています。
0~2歳児では布の貸しおむつを使用し、子どもが快、不快を感じとるこ
とができるよう配慮しています。「排泄表」を作成して一人一人の排泄のリ
ズムを把握し、トイレットトレーニングは、個々の発達に応じて家庭と連携
を取りながら無理のないよう進めています。
②-6
健康管理マニュアルに基づいて、子ども一人一人の健康状態を把握してい
Ⅱ-2
健康管理・衛生管理・ ます。入園時には保護者に「家庭生活調査票」に予防接種歴や既往歴などの
健康状況を記入してもらい、入園後は日々保護者からの連絡を受けて既往症
安全管理[健康管理]
についての情報を把握しています。日々、看護師が2名常駐して「健康
チェックの手順」に基づいてクラスを巡回し、職員と連携して子どもの健康
状態の把握を確認しています。子どもの健康状態に変化があった場合には保
護者に伝え、降園後の対応について話し合っています。歯の生え始めた0歳
児から、食後の歯磨きを行い、0、1歳児では職員が仕上げ磨きを行ってい
ます。3~5歳児室の流し台のうえに歯磨きの手順を示した絵カードを掲示
し、年2回の歯科健診の際には歯磨き指導を行っています。また、食物と体
の関係がわかるような絵本や紙芝居を読み聞かせしています。
内科健診、歯科健診をそれぞれ年2回実施しています。健診の結果は、個
別に記録するとともに、保護者には健康診断表や歯科健診表に記入し、治療
を要する場合には口頭でも伝えています。嘱託医とは、日常保育の中で気に
なることがある場合にはいつでも健康相談ができるよう連携を図っていま
す。毎月、身体測定の結果を保護者に知らせるとともに、子ども一人一人の
「成長グラフ」を作成しています。
健康管理マニュアルの中に、登園停止基準や保育中に感染症等の疑いが生
じた場合の対応を記載しています。保護者には、入園説明会の際に「感染症
における登園の基準をお知らせします」を配付して説明し、登園許可が必要
な主な感染症については、治癒したら「出席ブック」に医師の記入をお願い
しています。保育中に感染症の疑いが生じた場合には速やかに保護者に連絡
し、0、1歳児クラスの睡眠室や1歳児クラスのサンルームで保育を行い、
保護者の迎えを待っています。園内で感染症が発症した場合には、速やかに
掲示をして保護者に注意喚起をしています。
衛生管理マニュアルがあり、最新情報に基づいて対応できるよう内容を確
Ⅱ-2
健康管理・衛生管理・ 認しています。感染症を防ぐため、子どもも職員も手洗いの際にはペーパー
タオルを使用しています。排泄物やおう吐物の処理については手袋を使用
安全管理[衛生管理]
し、各クラスにマニュアルとおう吐物処理セットを置いて、すぐに対応でき
るようにしています。玩具の消毒を定期的に行い、日々、園内の清掃は専門
の清掃員が行って清潔を保っています。
事故や災害に備えて安全管理マニュアルを作成し、内容を全職員に周知し
Ⅱ-2
健康管理・衛生管理・ ています。「遊具点検記録簿」と「園舎内点検記録簿」に基づき週一回点検
を行い、報告に基づいて修繕内容などを記録しています。地震を想定し、保
安全管理[安全管理]
育室内にある棚やピアノなどは転倒しないよう固定して安全対策を講じてい
ます。また、AED(自動体外式除細動器)を設置しています。入園説明会資
料には「地震警報発令等のとき」を記載し、災害時には園で待機することを
明記し、定期的に備蓄品の確認をしています。毎月、さまざまな想定で避難
訓練を行っています。職員は、年に一度消防署の指導による消火訓練、救急
法の講習を受けています。保護者には災害連絡用掲示板を利用して、避難訓
練に参加してもらっています。
医療機関一覧表を作成して事務室や会議室に常備し、緊急時の通報の仕方
は各保育室に掲示しています。保護者には「緊急時・災害時連絡票」を提出
してもらい、連絡体制を整えています。子どものけがについて は、軽傷で
あっても必ず保護者に発生した状況を説明し、申し送り事項用紙に記入する
とともに終礼で報告し合い、職員間で情報を共有して事例から学んでいま
す。医療機関を受診した場合には、「災害報告書」を作成し、終礼や職員会
議などで原因を検討し、早期対応、改善を図っています。
民間の警備会社による24時間警備システムを導入し、門扉は電子錠で施
錠しています。防犯カメラを設置し、緊急時の通報設備を備えています。ま
た、さすまたや竹刀を用意して不審者の侵入に備えるとともに、警察署との
連携を図り、不審者対応訓練を行っています。不審者に関する情報は区や隣
接する小学校から得ています。近隣で事件が発生した場合には、お知らせを
掲示して保護者に注意喚起をしています。
②-7
Ⅱ-3
人権の尊重
年度当初、園長や主任は子どもに対する接し方について職員に話をしてい
ます。ただ、利用者調査の自由記述の中に、ほんの一部ですが、子どもを呼
び捨てにしたり、少々乱暴な言葉遣いをしたりする職員がいるとありまし
た。保護者からすれば、園で働く職員はどんな立場であれ、園としての姿勢
と捉えています。従って、一人一人の言動が大事になってきます。今後、子
どもたちに対しては、できるだけおだやかに話す、威圧的な物言いは避け
る、名前を呼び捨てにしないといったことなどを非常勤職員を含む全職員が
徹底するよう職員会議で話し合われることをお勧めします。
幼児のトイレには、それぞれカーテンを設置してプライバシーが守れるよ
うに配慮しています。また、職員が子どもと1対1で話し合いたいときは、
相談室を使うこともできます。
「個人情報保護についてのルール」というマニュアルを作成しています。
そこには、個人情報の利用目的、個人情報の第三者への提供、個人情報のパ
ンフレット、ホームページなどへの使用について、個人情報にかかわる公開
の規程といった項目で具体的に書かれています。個人情報の取 り扱いについ
ては、新人研修の際に職員へていねいに説明をし、理解を図っています。保
護者には個人情報の取り扱いについて書面を配付しています。なお、保護者
へは写真の掲示などについて良いかどうかも聞いています。現在のところ、
写真の掲示については全員の同意を得ています。個人情報の守秘義務につい
ては、職員のみならず、実習生やボランティアにもしおりの中に記載して注
意を促しています。なお、特別に配慮が必要な家庭においては、情報や記録
についてはイニシャルを用いるなどの配慮をしています。
クラスのグループ分けは、子どもたちが自主的にグループ名(アナと雪の
女王グループなど)を決め、4グループほど作り、それぞれ好きなグループ
に属します。そこには男女児が混在しています。また、製作遊びでもその子
どもの好みに合わせた色を使うことやお遊戯会のダンスでスカートの嫌いな
女の子にはオーバーオールなどそれなりに工夫するなど、個々の好みを尊重
するようにしています。職員も性差による固 定観念を持たないように日頃か
らお互いに注意しあっています。
Ⅱ-4
保護者との交流・連携
園の基本方針は、パンフレットや入園説明会資料に明記し、保育理念、保
育方針、保育目標を記載した保育課程を、門外の掲示板と玄関に掲示して保
護者の目に触れるようにしています。5月の保護者懇談会では、クラスごと
に担任が園の基本方針や年間の保育内容についてていねいに説明していま
す。
0~2歳児は連絡ノートを使用し、日々、家庭と園とで子どもに関する情
報を交換しています。3~5歳児は個別の様子は送り迎え時に口頭で保護者
に伝え、必要に応じて個別にメモを渡したり、直接保護者に電話連絡をする
ほか、1月に個人面談を行っています。また、保護者の求めに応じて、相談
にはいつでも応じています。面談には会議室を使用し、担任のほか、内容に
よっては主任や、栄養士、看護師が同席しています。
毎月、0~2歳児に「乳児部通信」を、3~5歳児に「幼児部通信」を発
行して、子どもの様子や月の予定、保育内容などの情報を提供しています。
日々の保育は0~2歳児と3~5歳児に分かれて活動すること が多く、持ち
物など年齢に応じて保護者にわかりやすく伝えるために分けて配付していま
す。日々のクラス全体の活動については、クラスごとにホワイトボードに記
載し、ときには、活動の様子を写真に撮って保育室の前に掲示しています。
進級児の保護者には、次年度の年間行事予定を年度末に配付して、予定が
立てやすいよう配慮しています。花まつり、じゃが芋掘り、運動会、おゆう
ぎ会、お別れ会などのほか、誕生会には、誕生日を迎える子どもの保護者に
も参加の案内をしています。クラッシックコンサートやプール遊びなどにも
保護者の参加を呼びかけ、保育参加はいつでも受け入れています。
保護者組織はありませんが、保護者には年度ごとにクラス委員に立候補し
てもらい、園行事の手伝いをしてもらっています。5歳児の保護者は、クラ
ス委員を中心に自主的に卒園アルバムを作成しており、園では打ち合わせの
場所を提供したり保育中の写真撮影などに協力しています。
②-8
評価領域Ⅲ 地域支援機能
評価分類
評価の理由(コメント)
Ⅲ-1
園舎は農地や竹林に囲まれたのどかな環境の中にあります。近隣には公営
地域のニーズ に応 じた 住宅が建ち並び、長年地域に暮らす住民が多く居住しています。その一方で
子育て支援サ ービ スの 鉄道新駅の建設が決定したことにより近年徐々に地域内に戸建て住宅が増え
つつあり、新たな住民も流入してきています。保育園の待機状況は年度によ
提供
り年齢、人数ともにばらつきがありますが、今年度当園では2、3歳児で定
員を超える子どもを受け入れています。運動会開催時、以前は未就学児童向
けのプログラムを特別に用意して地域住民に参加を呼びかけていましたが、
近年参加希望者がなく、プログラムは現在取りやめています。こうしたこと
から地域の中での在宅子育て家庭や未就学児童が減少傾向にあると園では感
じ取っています。
区の子育て支援連絡会メンバーとしてケアプラザやスポーツ会館で開催さ
れる子育てサロンに出前保育で協力しています。出前保育で接する親子の姿
や寄せられる相談内容から、外に行き場を求めている核家族家庭の子育て支
援ニーズについても把握しています。区の子育て支援連絡 会や隣接小学校の
保護者が自主運営する学童保育の運営委員会、小学校を中心としたスクール
ゾーン連絡会など、他の施設や住民組織との定期会合に出席して、日ごろか
ら地域の子育てにかかわる情報の収集、意見交換に努めています。
区の子育て支援連絡会の定期会合に参加した職員は会合での討議内容など
を報告し、区内の子育て支援ニーズなどについて職員間で共有しています。
運動会やクラシックコンサートなどの行事開催時には地域住民に向けて積極
的に参加を呼びかけています。在園児保護者を通じて開催情報を地域や勤務
先に伝えてもらったり、運動会資料の中にクラシックコンサートのちらしを
同封するなどして宣伝に努めています。住民参加の行事については玄関脇に
ある外部向けの掲示板にもちらしを掲示しています。なお、子育てや保育に
関する講習会などは現在開催していませんが、地域の子育てを支援するため
のサービスとして一時保育は実施しています。
Ⅲ-2
園内見学者や区の子育て支援連絡会主催の出前保育で出会った参加者から
保育園の専門 性を 活か 育児相談が寄せられた際には快く応じています。主に入園後の生活や家庭で
した相談機能
の子育ての悩み(離乳、離乳食など)について相談を受けています。園行事
のお知らせは玄関脇にある外部向け掲示板や園舎周りのフェンスに貼りだし
たり小学校にお知らせするなど地域への情報提供に努めています。現在、地
域住民に向けて定期的に育児相談日を設けることはしていませんが、園とし
ては悩みを抱える住民からの問いかけがあれば快く応じる構えです。今後は
地域住民に対しても育児相談が可能であることを外部向けにポスター掲示す
るなどされるとなお良いでしょう。
子どもが受診する可能性のある全ての診療科を網羅して医療機関一覧表を
作成し、事務室や会議室に常備しています。また日ごろから連携している児
童相談所や区の児童虐待防止連絡会などの関係機関リストを作成し、保護者
が利用する玄関扉にも掲示しています。こうした関係機関や 市の地域療育セ
ンターとの連携はすべて主任が窓口となり責任を持つ体制です。地域療育セ
ンターからは年2回巡回相談に来園してもらい、園からの質問に対する回答
や保育へのアドバイスをもらい、アドバイス内容を記録して担当職員間で知
識と情報を共有しています。また、必要に応じて児童相談所、区担当課、区
の保健師とも連絡を取り合い、ケースごとに定期的にカンファレンスを開く
など、関係機関と連携しながら子どもの安全を見守る体制が確立されていま
す。
②-9
評価領域Ⅳ 開かれた運営
評価分類
評価の理由(コメント)
Ⅳ-1
運動会や子どものためのクラシックコンサート開催時には高齢者施設や地
保育園の地域 開放 ・地 域の老人サークルの方々を招待しています。またちらしを玄関脇にある外部
域コミュニテ ィへ の働 向け掲示板に貼りだして地域の親子にも参加を呼びかけています。高校から
の依頼を受けて吹奏楽部の生徒たちに発表の場を提供する目的で始められた
きかけ
演奏会と劇は、園の子どもたちも心待ちにする行事として年2回開催されて
います。中学3年生の職業体験学習では毎年12名程度の生徒たちを積極的
に受け入れています。小学校とは幼保小連携の取り組みなどを通じて交流し
ています。自治会や近隣の神社、学童保育にはイベントやバザーなどの際に
は園の駐車場を快く貸しています。民家が近接していないため行事の際の騒
音などで周辺住民から苦情が寄せられることはありませんが、園外保育で子
どもたちが掘ったじゃが芋を近隣の方や学童保育におすそ分けしたり、園長
があいさつに行ったりと友好関係が築けるように努めています。
子どもたちは近くの神社や公営団地内の公園に年数回散歩に出かけていま
す。散歩の際には出会った地域の方とあいさつをしたり、 公園でいっしょに
遊んだり交流を図っています。毎年園外保育として実施している「じゃが芋
堀り」は近隣の農家に栽培をお願いしています。子どもたちはじゃが芋苗の
生育状況を見に収穫前にも畑を訪問したり、お花見でも訪れるなど年間を通
じて農家の方と交流しています。運動会は例年隣接小学校の校庭を借りて開
催しています。校庭が使用されていない時には予行演習でも使わせてもらっ
ています。幼保小連携の交流事業では、5歳児クラスの子どもたちが小学校
を訪問して小学1、2年生と「おもちゃ作り」などで交流しています。定期
的に発行される区地域子育て拠点の通信を玄関に置いて、保護者が自由に持
ち帰れるようにしています。園のパンフレットには子育て関連イベントなど
の情報が掲載され、保護者が地域で行われる子育てイベントや活動を知る機
会となっています。
Ⅳ-2
三つ折りのリーフレットと小さなノートタイプのしおりが用意されてお
サービス内容 等に 関す り、それぞれに園の理念や保育方針、保育の目標、給食、保育時間、保育料
る情報提供
以外の納付金、保育園の概要など将来の利用者が知りたい情報が掲載されて
います。園独自のホームページにはこれらの情報に加えて「重要事項説明
書」なども掲載され、より詳しく園や運営法人の情報を常時閲覧することが
できます。リーフレットやしおりは見学者に配付するほか、出前保育にでか
けるときや区役所で開催される保育園合同説明会の際に持参して提供してい
ます。園の情報は市や区、民間の子育て関連情報のホームページに掲載され
ているほか、自治会の名簿など外部の媒体にも掲載されています。
入園希望者からの問い合わせは主任もしくは副主任が対応しています。そ
の場で答えられない質問については確認してから回答するなど、責任ある対
応に努めています。園内見学ができることは口頭で伝えており、園のホーム
ページにもその旨記載しています。行事などの場合を除いて可能 な限り見学
希望者の都合に合わせて見学予約をしてもらい、来園時にはリーフレットと
しおりを配付して、それに沿ってていねいな説明を心がけています。
②-10
Ⅳ-3
職員向けマニュアル「ボランティア受け入れ」に、ボランティア受け入れ
実習・ボラン ティ アの の意義や受け入れ手順、配慮することなどを記載して注意すべき点などを職
員に周知しています。これまで中学3年生の職業体験学習や高校生の夏休み
受け入れ
ボランティア、小学校教諭の初任研修やボランティア研修などを受け入れて
います。園としては受け入れ要請があれば積極的に対応する姿勢です。保護
者にはボランティア来園前に各クラスのホワイトボードなどに記載してお知
らせしています。ボランティアの受け入れは主任が担当し、活動を始める前
にボランティア向けマニュアル「実習・ボランティア実習のしおり」をもと
に守秘義務などの注意点を必ず説明しています。ボランティアが子どもと接
する際に見せる生き生きとした表情や体を動かして子どもと一心に遊ぶ姿を
見て、職員側も学ぶところが多いと園では感じています。また、活動後にボ
ランティアから寄せられる手紙から子どもを見る眼や素直な心を改めて思い
返す機会にもしています。中学・高校生時代の園でのボラ ンティア体験から
保育士を目指す生徒も出てきているため、次世代育成の視点からもボラン
ティア受け入れを大切にしています。
職員向けマニュアル「実習生受け入れについて」の中に「全職員が理解し
ておくこと」として、実習生受け入れの意義や基本的考え方、受け入れ方法
などについて明記し、職員に周知しています。保護者には実習生が来園する
ことを各クラスのホワイトボードなどに記載してお知らせしています。実習
生の受け入れ窓口は主任が担当し、実習生向けマニュアル「実習・ボラン
ティア実習のしおり」をもとに守秘義務などの注意点を最初に全て説明して
います。例年専門学校、短大、大学などの保育士養成校から実習生を10名
前後受け入れており、実習生の記録はファイルにまとめられています。実習
生本人の目的や希望に応じて主任が実習に入るクラスを調整し、実際の指導
はクラスのリーダー保育士が担当しています。毎日実習生の質問に答える時
間を作り、部分実習や責任実習が行われた日 には反省会を開いて効果的な実
習となるよう心がけています。実習終了日には終礼の際に職員の前で実習生
が感想を発表する機会を設けています。
評価領域Ⅴ 人材育成・援助技術の向上
評価分類
Ⅴ-1
職員の人材育成
評価の理由(コメント)
職員の人材構成は、毎年各クラスの意見や状況を学年主任が集約したうえ
で、園長、副園長、主任、副主任、学年主任が集まって会議を開いて次年度
に向けて確認しています。法人の方針として産前産後休暇および育児休業は
職員本人の希望に沿って取得してもらう体制となっており、安定的な人材確
保を目指して毎年新卒者を2名採用する方針です。園の保育理念や方針をふ
まえた保育を実践していくために新人研修に特に力を入れています。「新人
研修マニュアル」には、園が目指す仏教を基本とした情操教育の解説をはじ
め、詳細な業務マニュアルがまとめられており、実践の中で直属の先輩や主
任が新人職員を日々指導、育成しています。また、全ての職員が一定水準の
仕事ができるように職員間の信頼関係や支え合い、心のつながりを大切に
し、職場の中では職員を平等に待遇するという園長の方針です。従って、職
員一人一人の資質向上に向けた目標設定とその達成度評価およ び人事考課
は、現在行われていません。
外部研修は開催案内をもとに経験年数や職務での必要度、本人希望、参加
スケジュールなどを考慮して、学年主任がとりまとめたうえで主任が振り分
けを行っています。職員が限られた時間の中で受講する研修は、配慮を必要
とする子どもとのかかわり方や家庭支援論、自閉症講座など業務に直結した
研修内容が選択されています。
研修受講者は研修報告書をまとめて終礼で発表し、研修で配付された資料
も他の職員が閲覧できるところに保管して情報を共有しています。研修受講
者が写真や絵カードを保育に活用すると、他のクラスの保育士もそれに習っ
て教えてもらいながら実践しはじめるなど、研修の成果は職場内で積極的に
生かされています。正職員と非常勤職員の組み合わせは主任が経験年数やク
ラスの子どもの様子、相性などを見ながらバランスを考えて決定していま
す。正職員と非常勤職員の職務、責任は明確に区分されており、非常勤職員
はサポート役を担っています。非常勤職員はベテ ランが多い傾向にあり、
日々の保育の中での指導は主に主任が行っています。主任は障がいのある子
どもの対応についての注意事項などを伝えながら非常勤職員とのコミュニ
ケーションを図っています。非常勤職員も勤務時間帯であれば朝礼や終礼な
どに参加して、打ち合わせや申し送りなども受けて情報を共有しています。
②-11
Ⅴ-2
職員の技術の向上
職員は日々の保育や月間カリキュラム、年間指導計画についてそれぞれ実
施後に振り返りを行っています。当園としては副園長が中心となって園長、
主任の意見を聞きながら「保育園における自己評価」を平成25年度に取り
まとめました。東日本大震災後、市の情報を参考にしたり、他園の情報を収
集するなどして防災担当職員が中心となって食品備蓄を増やすなど対策を講
じています。消防署から地震のビデオを見せてもらって発生時には実際にど
ういうことが起こるのかを想定して職員間で対策を検討するなど積極的に取
り組んでいます。地域療育センターから年2回巡回指導を受ける際には、配
慮を必要とする子どもの保育の様子を見てもらい、専門的な立場からの助言
や指導を受けています。
年間指導計画や月間カリキュラム、保育日誌の書式には自己評価欄が設け
られ定型化されています。学年主任は保育日誌や月間カリキュラムの振り返
りに目を通し、計画で意図したねらいと関連付けて行われているかを確認し
て自己評価の視点についても指導しています。自己評価を もとに翌日のねら
いを立てたり、月間カリキュラムの反省・評価を翌月のカリキュラム立案に
反映させるなど、振り返りが次の立案に生かされています。
学年ごとや幼児クラス、乳児クラスごとに集まって必要に応じて開催され
る職員会議において、互いに自らの保育を振り返りながらクラス内の様子や
さまざまな出来事を職員は報告し合っています。毎月の給食会議においても
栄養士と保育士が意見を交換し、より良い給食提供に向けて話し合っていま
す。平成25年度に作成された「保育所としての自己評価」では、保育目標
の職員間での共有や教材等の構成、職員の仕事量、施設外への研修参加、地
域に開かれた活動などの項目で課題意識が明確化され園のホームページに公
表されています。
Ⅴ-3
園運営を支える保育以外の各種業務について詳細な職務分担表が作成さ
職員のモチベ ーシ ョン れ、職員は防災や金銭出納、タイムカード管理などさまざまな役割を担って
の維持
います。
園長・主任不在時の緊急事態に備えての行動方法はあらかじめ定められて
おり、副主任2名や学年主任、クラスリーダーなどその日の責任者も職員間
で明確になっています。子どものけがなどの緊急時には保育士や看護師の判
断で病院を受診するなど、現場に権限を委譲すると同時に最終責任は園長に
あることも明確になっています。職員の仕事量や残業の多さなど業務改善が
必要な課題については、職員に投げかけて改善提案を募ることもしていま
す。また、職務分担の各係からは物品の購入方法や備蓄食品の保管方法につ
いての改善提案が活発に寄せられて園運営に生かされています。年度末に園
長・主任は職員と面接を行い、次年度の担当を伝えながら今後に期待してい
ることなどを伝えていますが、面接の場では要望や不満など本音 が出てこな
いこともあると考え、日ごろの様子を見て職員の満足度などを把握するよう
に努めています。現在、経験や能力、習熟度に応じた役割が期待水準として
明文化されていませんので、今後の取り組みに期待します。
②-12
評価領域Ⅵ 経営管理
評価分類
評価の理由(コメント)
Ⅵ-1
法人の運営マニュアルに「社会福祉法人の倫理目標」が明記され、「就業
経営における 社会 的責 規則」の服務心得には守秘義務をはじめ職員が不適切な行為を行わないよう
任
に規範が明文化されています。新人研修では個人情報保護についてのルール
などを詳しく学んでいます。法人としての決算報告書(貸借対照表および資
金収支計算書)は園のホームページに公開されており、いつでも閲覧可能で
す。他の保育所でのプール遊びや熱中症による死亡事故、その他のトラブル
については必要に応じて職員会議で事案をあげて話し合う機会を設け、情報
の共有と啓発に努めています。
印刷ほご紙をメモ用紙として活用したり、トイレットペーパーの芯や
ティッシュの箱、牛乳パックなどを製作に活用しています。日中使わない場
所の電気はこまめに消して省エネルギーに努めています。エアコンの設定温
度は暖房18~20℃、冷房は28℃としています。こうした環境配慮の取
り組みは電気スイッチの横など、たえず目に入るところに注意喚起の貼紙を
して職員間で意識を共有しながら実践しています。
Ⅵ-2
保育理念や保育方針は法人の「運営マニュアル」や「保育職員のしおり」
施設長のリー ダー シッ 「新人研修マニュアル」に明記して職員に配付し、いつでも見て確認できる
プ・主任の役割等
場所に掲示もしています。新年度の職員会議では園長から保育理念や保育方
針について話をしています。保育理念や仏教を基本とした保育方針について
は新人研修の中で園長から話をしていますが、職員が理解できているか定期
的に確認することはしていません。今後の取り組みに期待します。
近接小学校の校庭を借りて毎年開催している運動会の時間を終日から午前
中いっぱいに短縮する際には、子どもの準備負担や乳児の健康上の問題な
ど、縮小する理由を説明するお知らせを保護者に配付して変更への理解を得
られるように努めました。年1回の懇談会では保護者の意見を聞き、コミュ
ニケーションを大切にしています。栄養士と保育士は月1回の給食会議で意
見交換をして連携しています。感染症流行時には看護師が中心となって消毒
方法を保育士に指導したり、栄養士は使用後廃棄できる紙コッ プに食器を変
更するなど、互いに連携しながら組織をあげて対策に取り組む体制がありま
す。
主任の下には副主任、第二副主任、学年主任と階層的に役職が設けられて
おり、それぞれに権限と責任を与えつつ主任の仕事を見せながら主任クラス
の職員を順次育成する体制となっています。現在、主任は午前中は1歳児ク
ラスに入って保育を担当していますが、午後は全体業務を行っています。各
クラスの情報は学年主任から報告、連絡、相談が主任にあがるしくみとなっ
ており、主任は職員全体の状況を把握しています。仕事が溜まってしまって
いる職員は学年主任と相談して仕事を他の職員に振り分けるなど過度な負担
がかからないように配慮し、能力や経験に応じて助言やサポートをしていま
す。主任は有給休暇が取得しやすい環境作りに積極的に取り組み、職員が精
神的、肉体的に良好な状態で業務を遂行することができるように配慮してい
ます。休暇は本人希望に応じて主任がシフト を組み消化率を上げています。
産前産後休暇を取得する職員も多いため、体調によっては早めに産休に入っ
てもらったり、体調が悪いときは遅番早番にはならないようにシフトを配慮
したり、顔色が悪いときには早く帰宅させるなどさまざまな配慮をしていま
す。そのほか園長・主任は必要に応じて個人面談をして職員一人一人の現状
を把握して助言や指導を行っています。
Ⅵ-3
園長は市の説明会に参加し、子ども・子育て支援制度や少子化状況などの
情報収集を積極的に行っています。副園長は全国私立保育園連盟などからも
効率的な運営
情報を積極的に収集し、早めに必要な対策を検討するよう努めています。重
要な情報については幹部職員に伝えて対応策を相談しながら、実施につなげ
ています。平成27年度4月から開始された保育時間の二区分化により始
まった保育短時間への対応も職員に周知して取り組みました。
次代の組織運営に向けて、副園長は情報収集とその対応策検討に積極的に
取り組んでいます。保育現場の全責任は主任が統括しており、その下に副主
任、第二副主任、学年主任と指揮系統が確立され、主任クラス職員の後継者
育成も並行して行われています。職員の給与計算や社会保険関連事務につい
ては、全て社会保険労務士に委託しており、労務管理や就業規則についても
助言を受けて園運営に役立てています。保育にかかわる制度の改正動向が現
段階では確定していないため、翌年の制度改正に対応することに注力してお
り、中長期的な事業計画の立案が難しいのが現状です。今後 は現在園長が思
い描いている将来ビジョン(受け入れ定員の調整やホール空間の確保など)
を文書化し、より具体的な実現に向けて中長期計画として園全体で共有され
るとなお良いでしょう。
②-13
利用者家族アンケート
結果の特徴
配付日 平成27年 5月 25日
配付方法 園を通して保護者
へ手渡し配付
送付数 136
回収数 87
保護者アンケートの回収率は64.%でした。
「保育園を総合的に評価するとどの程度満足していますか」という質問では、「満足」が39.
5%、「どちらかというと満足」が46.5%で、合わせると86%でした。
項目別にみますと、「あなたのお子さんが保育園生活を楽しんでいるか」では、「満足」、「ど
ちらかというと満足」合わせると95.3%、「基本的生活習慣(衣服の着脱、手洗いなど)の自
立に向けての取り組み」では、「満足」、「どちらかというと満足」合わせると94.2%、「子
どもが戸外遊びを十分しているか」では、「満足」、「どちらかというと満足」合わせると90.
7%といずれも高い満足度を表しています。
それに比べて、「自然に触れたり、地域にかかわるなどの園外活動」では、「満足」、「どちら
かというと満足」合わせると60.5%、「年間の保育や行事に保護者の要望が活かされている
か」では、「満足」、「どちらかというと満足」合わせると62.8%とほかの質問項目に比べて、
やや低い満足度になっています。
調査結果
■園の基本理念や基本方針について
施設の基本理念や基本方針の認知 よく知ってい
る
5.7%
まあ知ってい どちらともい
る
えない
47.1%
28.7%
あまり知らな まったく知らな
い
い
14.9%
3.4%
無回答
0.0%
問1で「よく知っている」、「まあ知っている」と回答した方のうち
付問1
理念や方針への賛同
賛同できる
37.0%
まあ賛同でき どちらともい
る
えない
52.2%
②-14
4.3%
あまり賛同で
賛同できない
きない
6.5%
0.0%
無回答
0.0%
■施設のサービス内容について
問2 入園した時の状況
満足
43.7%
どちらかと
いえば満足
どちらかと
いえば不満
32.2%
不満
1.1%
その他
無回答
2.3%
19.5%
1.1%
見学の受け入れについては
その他: 見学していないからわからない など
44.8%
29.9%
14.9%
1.1%
8.0%
1.1%
29.9%
42.5%
14.9%
3.4%
6.9%
2.3%
入園前の見学や説明など、園からの情
報提供については
その他: 見学していない など
園の目標や方針についての説明には
その他: よく覚えていません など
28.7%
47.1%
10.3%
3.4%
8.0%
2.3%
35.6%
43.7%
11.5%
5.7%
1.1%
2.3%
2.3%
2.3%
2.3%
入園時の面接などで、お子さんの様子
や生育歴などを聞く対応については
その他: 面接はしていません など
保育園での1日の過ごし方についての
説明には
費用やきまりに関する説明については
(入園後に食い違いがなかったかを含
めて)
その他: 最初の頃はよくわからなかった
36.8%
43.7%
12.6%
その他: 特に聞いた覚えがない など
問3 保育園に関する年間の計画について
満足
年間の保育や行事についての説明に
は
32.2%
どちらかと
いえば満足
50.6%
どちらかと
いえば不満
不満
12.6%
その他
無回答
3.4%
1.1%
0.0%
8.0%
12.6%
1.1%
その他: 一般的なイベントがないのが残念
13.8%
48.3%
年間の保育や行事に、保護者の要望が
活かされているかについては
その他: まだわからない など
16.1%
問4 日常の保育内容について
遊びについて
クラスの活動や遊びについては
(お子さんが満足しているかなど)
子どもが戸外遊びを十分しているかに
ついては
満足
48.3%
どちらかと
いえば満足
36.8%
どちらかと
いえば不満
不満
10.3%
その他
無回答
2.3%
1.1%
1.1%
3.4%
1.1%
0.0%
3.4%
4.6%
1.1%
その他: どんな感じで遊んでいるのか見学したい
60.9%
29.9%
4.6%
その他: どんな感じで遊んでいるのか見学したい
41.4%
40.2%
9.2%
園のおもちゃや教材については
(お子さんが自由に使えるように置いて
その他: あまり見たことがなく、わからない など
あるか、年齢にふさわしいかなど)
②-15
28.7%
自然に触れたり地域に関わるなどの、
園外活動については
32.2%
21.8%
10.3%
6.9%
0.0%
その他: 園外活動をしているか知りません など
37.9%
49.4%
5.7%
3.4%
2.3%
1.1%
31.0%
51.7%
11.5%
2.3%
3.4%
0.0%
遊びを通じて友だちや保育者との関わ
りが十分もてているかについては
その他: 保育者による など
遊びを通じたお子さんの健康づくりへの
取り組みについては
その他: わからない など
生活について
満足
どちらかと
いえば満足
40.2%
どちらかと
いえば不満
36.8%
不満
12.6%
その他
無回答
5.7%
3.4%
1.1%
給食の献立内容については
その他: 新しいメニューを取り入れてほしい など
44.8%
6.9%
1.1%
1.1%
0.0%
55.2%
39.1%
基本的生活習慣(衣服の着脱、手洗い
など)の自立に向けての取り組みについ
その他: わからない
ては
3.4%
1.1%
1.1%
0.0%
11.5%
1.1%
6.9%
0.0%
12.6%
1.1%
2.3%
1.1%
0.0%
5.7%
2.3%
1.1%
お子さんが給食を楽しんでいるかにつ
いては
46.0%
その他: 見たことない
40.2%
昼寝や休憩がお子さんの状況に応じて
対応されているかなどについては
その他: 不明 など
40.2%
46.0%
35.6%
4.6%
0.0%
おむつはずしは、家庭と協力し、お子さ
んの成長に合わせて柔軟に進めている
その他: おむつの時期はいなかったのでわかりません など
かについては
46.0%
41.4%
9.2%
お子さんの体調への気配りについては
その他: 看護師がいるが、すぐ電話が来る
44.8%
37.9%
保育中にあったケガに関する保護者へ
の説明やその後の対応には
その他: けがをしたことがない など
8.0%
問5 保育園の快適さや安全対策について
満足
34.5%
どちらかと
いえば満足
どちらかと
いえば不満
49.4%
不満
9.2%
3.4%
その他
2.3%
無回答
1.1%
施設設備については
その他: 教室までの通路が雨でぬれていると、やや送迎に不便 など
お子さんが落ち着いて過ごせる雰囲気
になっているかについては
その他:
33.3%
54.0%
11.5%
1.1%
0.0%
0.0%
33.3%
42.5%
12.6%
6.9%
4.6%
0.0%
31.0%
47.1%
10.3%
6.9%
4.6%
0.0%
外部からの不審者侵入を防ぐ対策につ
いては
その他: 何とも言えないから など
感染症の発生状況や注意事項などの
情報提供については
その他: 情報提供はあるが感染することもある など
②-16
問6 園と保護者との連携・交流について
満足
どちらかと
いえば満足
どちらかと
いえば不満
不満
園の行事の開催日や時間帯への配慮
については
その他:
送り迎えの際、お子さんの様子に関す
る情報交換については
無回答
27.6%
57.5%
8.0%
2.3%
4.6%
0.0%
47.1%
44.8%
6.9%
1.1%
0.0%
0.0%
43.7%
47.1%
6.9%
2.3%
0.0%
0.0%
31.0%
48.3%
13.8%
6.9%
0.0%
0.0%
34.5%
52.9%
6.9%
4.6%
1.1%
0.0%
35.6%
48.3%
11.5%
2.3%
2.3%
0.0%
9.2%
8.0%
1.1%
保護者懇談会や個別面談などによる話
し合いの機会については
その他: 必要があればいつでも話せるので特に問題なし など
園だよりや掲示などによる、園の様子や
行事に関する情報提供については
その他:
その他
その他:
お子さんに関する重要な情報の連絡体
制については
その他: わからない
保護者からの相談事への対応には
その他: わからない など
26.4%
43.7%
11.5%
開所時間内であれば柔軟に対応してく
れるなど、残業などで迎えが遅くなる場
その他: 遅くなったことがないのでわからない など
合の対応については
問7 職員の対応について
満足
あなたのお子さんが大切にされている
かについては
どちらかと
いえば満足
どちらかと
いえば不満
不満
その他
42.5%
50.6%
6.9%
0.0%
0.0%
0.0%
50.6%
44.8%
3.4%
1.1%
0.0%
0.0%
41.4%
35.6%
3.4%
1.1%
14.9%
3.4%
42.5%
42.5%
10.3%
2.3%
2.3%
0.0%
35.6%
42.5%
13.8%
4.6%
2.3%
1.1%
その他:
あなたのお子さんが保育園生活を楽し
んでいるかについては
その他:
アレルギーのあるお子さんや障害のあ
るお子さんへの配慮については
その他: どんな配慮をしているかわかりません など
話しやすい雰囲気、態度であるかどうか
については
その他: 先生によって違う など
意見や要望への対応については
その他: わからない など
問8 保育園の総合的評価
満足
総合満足度は
無回答
39.1%
どちらかと
いえば満足
47.1%
②-17
どちらかと
いえば不満
11.5%
不満
2.3%
無回答
0.0%
利用者本人調査
結果の特徴
【0歳児】【1歳児】
0歳児の定員が9人、1歳児の定員が23人で、0歳児と1歳児の低月齢児の0、1歳児クラスと1歳
児の高月齢児の1歳児クラスの2クラスを編成しています。
0、1歳児室は2階にあり、保育室に続いて眠くなった子どもがいつでも眠れるように睡眠室を設けて
います。また、日光浴や外気浴、水遊びができる専用のベランダがあります。訪問一日目の施設見学時に
は、ほとんどの子どもが戸外遊びをしていましたが、「スリーピングルーム」で午前の睡眠を取っている
子どもがいて、保育士が保育室に設置されたモニターで子どものようすを見守っていました。訪問二日目、
0、1歳児クラスは戸外遊びの後、2階の保育室に戻ります。歩いて階段を上る子ども、はいはいで上が
る子ども、保育士が抱っこする子どももいて、職員は分担して一人一人の様子に応じて見守り、必要に応
じて援助しています。一人ずつ保育士が膝に座らせて手洗いをし、机を囲んでベビーラックやテーブル付
きの椅子、椅子にそれぞれが座り、キーボードの演奏で給食の歌をうたいあいさつをして食事をします。
保育士はそれぞれの子どものペースに合わせて、介助をしています。食べ終えると、歩ける子どもは保育
士に促され自分のエプロンとコップを配膳机のかごに片付けます。保育士の「お皿もあるよ」の声に、自
分の食器も運んで片付けています。日々の園生活の中で、0、1歳児から自分でできることは自分でする
習慣が身に付くよう援助している様子を見てとることができました。
1歳児室は1階にあります。訪問一日目の施設見学時には、出入り口に集まって座り、戸外遊びの準備
をしていました。靴下をはいたり帽子をかぶったり、落ち着いて保育士の話を聞いています。訪問二日目、
午睡時には子どもたちが布団に入り、寝ついている子どももいますが、保育士はまだ眠りに入らない子ど
ものそばでトントンしながら寝かしつけています。子どもたちの様子に応じて保育士は声をかけあい、子
どもを寝かしつけたり連絡帳の記入など事務の分担をしています。
【2歳児】
午前中は園庭に出て1歳児と3歳児に混ざって一斉に外遊びです。追いかけっこをしたり、三輪車に
乗ったり、滑り台をすべったり、鉄棒の逆上がりに挑戦するなど、それぞれが好きな遊びで思いきり体を
動かしています。鉄棒や遊具などの近くには保育士がそれぞれ付き添い、安全を見守りながら遊びを援助
しています。時間になり保育士が「お片付けだよ~」と園庭全体に呼びかけると、子どもたちは自主的に
遊具を片付けはじめ、園庭の洗い場で順番に手を洗ってから保育室に戻っていきます。
昼食後の午睡から目覚め、おやつを食べ終わると保育士が一人ずつ名前を呼んで歯ブラシを配り始めま
した。「はい、ではまず下の歯から1、2、3、4・・」という保育士の掛け声に合わせて、静かに落ち着
いて椅子に座り歯磨きする姿が見られます。ひと通り自分での歯磨きが終わると保育士が一人ずつ呼んで、
膝に寝かせてていねいに仕上げ磨きをしています。
【3歳児】
午前中の園庭遊びが終わるとクラスごとに縦一列に並び、保育士が人数確認をしてから部屋に戻り、給
食の準備が始まります。各6名ずつ3つのテーブルに分かれて食事を取っています。保育士のピアノに合
わせて「いただきます」をした後、全員お箸を使って食事を始めます。「スープ食べたい!」「おいしい
~(おそうめん)ツルツルだね」とおしゃべりしながら、ゆったり食事を楽しんでいます。保育士は急か
すことなく、それぞれのペースを大切にしながら、一人一人の発達に応じて食事の援助をしています。食
べにくい時には途中で「スプーンで食べてもいい?」と保育士にたずねて子どもが食具の選択もしていま
す。ゆっくり食べて、おかわりも積極的にしています。
食事が終わった子どもから、自分で食器と椅子を片付けて歯磨きをし、午睡用のパジャマに着替えた後、
フロアシートの上に出されたかごの中から、好きなおもちゃを手にとって自由に遊んでいます。子どもの
自主的な動きに合わせて、保育士たちは連携して子どもの安全を見守りながら支援している様子が見られ
ました。
②-18
【4歳児】
訪問二日目です。登園後、朝の集まりの前まで広い園庭でほかの子どもたちといっしょに遊んでいます。
一輪車に乗る子ども、鉄棒にぶら下がる子ども、数人集まって何やら会話をしているグループ、低年齢の子
どもといっしょに砂場遊びをしている子どもといった具合に、さまざまな遊びをしていました。ここでは自
然に異年齢の触れ合いがあります。
その後、手洗いをして保育室に入り朝の集まりをします。朝の集まりでは、保育士が今日の日にちと曜日、
天候をホワイトボードに書き、子どもといっしょに確認をします。その後、御仏の言葉を暗唱したり、当番
があいさつしたりといった一連の動きがあります。今日のメインの活動は梅雨の谷間で曇でしたので、園庭
遊びをしていました。ここでもみんな一律に行動するのではなく、鉄棒をする子ども、大型複合遊具で遊ぶ
子ども、園庭を走り回る子どもといったように思い思いに自由に動いていました。保育士は園庭の要所要所
に立ち、安全に配慮しつつ、子どもたちと触れ合っていました。
【5歳児】
訪問初日は給食をいっしょにいただきました。ちょうど7月7日の七夕の日でしたので厨房でオクラを星
形にくりぬいてヌードルスープに入れて七夕の雰囲気を出していました。すると、男の子が「あっ、七夕の
だよ」といち早く発見し、ほかの子どもも探し始め食事がもりあがりました。
訪問二日目は朝の集まりを観察しました。いつもはクラスごとにするのですが今日は2クラス合同の朝の
集まりです。子どもたちは二重の輪になって歌を歌ったり、御仏の言葉を暗唱したり、当番のあいさつをし
たりと一連の行動をしています。
午前のメインの活動は2クラスともダンボールを使った遊びです。ガムテープやはさみやホッチキスで
切ったり、つなげたりして段ボールの乗り物や家などを作って遊んでいます。いくつもつなげた集合住宅も
あります。電車もあります。それぞれ工夫をこらした段ボール遊びを展開していました。その後給食ですが、
給食を早めに終えた子どもは午前中の段ボールで遊びを再開していました。このダンボールでの製作や発展
した遊びは子どもたちが熱心に遊んでいました。充実した保育活動です。
②-19
事業者からの意見
当園は昭和52年に開園し、今年で39周年を迎えます。長い歴史の中で、地域の実情や地域性を
考慮し、保護者の方の声を聞きながら少しずつ歩んできました。
社会の変化の中で、求められる保育所の姿は大きく変化し、現在も日々変化しています。また、
求められる保育の内容の多様性は、過去のどんな時代よりも複雑になっています。
第三者評価を受審した事によって、当園の良い点・改善が必要な点・今後の方向性など、様々な
事を考える機会となりました。今年度から「子ども子育て支援制度」が始まり、保育所をめぐる環
境もあらためて一変しています。そのような時代の変わり目を前にして、自分たちの姿を顧みるこ
とが出来た事は、大きな成果だったと思います。
保護者の皆様には、お忙しい中にも関わらず、保護者アンケートにご協力いただきましてありが
とうございました。これからも、保護者の皆様が安心して通える保育所を目指していきたいと思い
ます。
また、評価関係機関のスタッフの皆様には、丁寧に観察、評価頂きましてありがとうございまし
た。
②-20
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