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Master's Thesis / 修士論文
腕の筋骨格特性を考慮した車のステアリン
グ操舵感評価に関する研究
横井, 大介
三重大学, 2007.
三重大学大学院工学研究科博士前期課程機械工学専攻
http://hdl.handle.net/10076/8999
評価に弼ずる
寧のステアタンダ藻
平成五番琴度
三≡塞東学東学鑑三学研党勢
藤堂蔚顛罷馨戟機工学寄蔑
凝
昇
∴東 食
平成18年度
修士学位論文
腕の筋骨格特性を考慮した
車のステアリング操舵感評価に関する研究
指導教員
池浦良浮
教授
三重大学大学院工学研究科
博士前期課程
機械工学専攻
横井 大介
三重大学大学院
工学研究科
第1章
緒言
第2章
自動車操舵モデルとインピーダンス特性
第3章
第4章
第5章
2.
1
自動車操舵モデル
2.
2
インピーダンス特性
インピーダンス推定方法
3.
1
人間のステアリング動作モデル
3.
2
腕のインピーダンス推定方法
実験装置
4.
1
システムの構成
4.
2
ステアリングホイールの制御
4.
3
実車データに基づく操舵感の実現
4.
4
弾性ばねを用いた実験装置の検証
4.
4.
1
実験方法
4.
4.
2
実験結果
インピーダンスの測定
5.
5.
5.
5.
1
個人ごとのインピーダンスの正規化
5.
1.
1
正規化手法
5.
1.
2
最小,最大力の計測
操舵系の粘性・剛性特性を変化させた実験
2
5.
2.
1
実験方法
5.
2.
2
主観評価
5.
2.
3
実験結果
操舵系の剛性・摩擦特性を変化させた実験
3
4
5.
3.
1
実験方法
5.
3.
2
実験結果
目標角度を変化させる実験
I.車大学人学院
l-.学研究科
5.
第6章
5.
4.
1
実験方法
31
5.
4.
2
実験結果
32
手のひらのインピーダンスの測定
5
5.
5.
1
実験方法
44
5.
5.
2
実験結果
44
筋電の測定
47
6.
1
測定方法
47
6.
2
実験方法
47
6.
6.
6.
2.
1
実験結果
手首を固定した状態での測定
3
6.
3.
1
実験結果
手のひらを固定して測定
4
6.
第7章
44
4.
1
実験結果
48
59
59
66
66
結言
72
参考文献
74
謝辞
75
三重人Il;I:人rl]・7:院 T.学研究科
第1章
緒言
1
第1章
近年,自動車は環境問題や省エネルギー問題、排ガス規制等の観点から性能の進
化が目覚しく進んでいる。また,自然環境への取り組みと同様に、ドライバヘの負担
の少ない、より快適な自動車の開発にも大きな関心が集まっている。そこで、本研究
では人が自動車を操作する際に両者の接点となり,自動車の進行方向を決定する重要
な役割を持つステアリングに着目し、ステアリングの操舵感の評価方法について研究
を進めていく。
近年、自動車の電動パワーステアリングの開発により制御の高度化が進み、構造を
大きく変更することなく,人間に様々な操舵感覚を提供できるようになってきてい
る。また将来,タイヤの操舵系と人間が操舵するハンドルとを機械的に結合せず、そ
れぞれ電動モータで駆動するシステムが導入されると,自由な操舵感覚の提供が期待
できる。その場合、ステアリングの操舵感を人間にとって操作しやすいものに設定す
る必要があり、その操舵感評価が必要になる。
操舵感の評価方法の研究は古くから盛んに行なわれているが,その多くは車両特
性の解析であり、操舵感の評価はドライバーの主観評価がメインである。さらに,覗
行の方法では評価する人は車両の特性と構造を熟知し,相対的な評価基準を持った、
熟練ドライバーでなければならない。そのため操舵感を客観的に数値化した評価方法
が望まれている。客観的な操舵特性を用いた手法としては、人間がハンドルに加える
トルクや角度から評価するものがあるが,ケーススタディにとどまっている。
人間のハンドル操作について考えてみると、無駄な力は使わずにリラックスして
操作できる方が操舵感は良くなり、そのときの筋力は小さくなる。上腕二頭筋と上腕
三頭筋の活動は腕のインピーダンスと深い関係があり,インピーダンスを計測するこ
とで、ステアリングの操舵感評価を客観的な特性から裏付け,官能評価を代行するこ
とも期待できる。
:.電大J、I[:人Jl;I:院
I-.J'芦研究科
第1章
緒言
2
本論文では、まず本研究で取り扱う自動車操舵モデルとインピーダンス特性につい
て説明する。次に、自動車の操舵系と操舵時の腕のモデル化を行い、腕のインピーダ
ンス推定方法について論じる。次に,実車のステアリング部を模擬した実験装置及び
装置の制御方法について説明する。そして、ハンドル操舵中の人間の腕のインピーダ
ンスを計測することにより,操舵における主観評価の結果を反映できるかを示す。ま
た、ハンドル操作中に使用される筋肉に着目し,筋電を使用して実験を行い、イン
ピーダンスと筋肉の関係について調べる。
・-.有人′tI':人学院
l-_学研究科
第2章
3
自動車操舵モデルとインピーダンス特性
第2
F■コ
E∃
自動車操舵モデルとインピ-ダン
ス特性
自動車の操舵系に関してはすでに多くの研究が行なわれており,詳しい解析もなさ
れている。本論文中では簡単化のため、車両機構の考慮をせず、よりシンプルな操舵
系のモデル化を行い,使用する。
また,人間の腕については、人間工学に基づき腕のインピーダンス特性を考慮した
モデル化を行なう。
2.1
自動車操舵モデル
Fig.2.1に人間がステアリングを操作するときのブロック図を示す。人間は,道路な
どの環境や車体の運動状態を検知し、目標となる運動状態に基づいてステアリングを
操作すると考えられる。脳から腕の筋肉に信号が伝わり、その後実際にハンドル操作
が行なわれる。先に述べたように,従来の評価方法では腕から発生するステアリング
:A.
T-.1'デ:研究村
,T7.:人'、j::人J、I,I:院
第2章
4
自動車操舵モデルとインピーダンス特性
トルクやステアリング角度を評価していたが、より脳に近い、筋肉に伝わる信号を観
測するという方法が考えられる。
2.2
インピーダンス特性
先に述べたように、脳から筋肉への信号が観測できるのならば良いが、脳から筋肉
への信号というのは神経に伝わる電気信号であり、それを直接計測することは困難で
ある。
そのため、次のような手法を考える。
Fig.2.2は肘周りの筋肉の配置図である。前腕
は上腕二頭筋と上腕三頭筋によって駆動する。この系の運動方程式は式(2.1)のように表
される。
6= uf-ue-(uf+ue)(KO+CO)
I/d・
ここで、
Iは前腕の慣性モーメント、
頭筋、上腕三頭筋の筋力、
dはレバー・アーム長、
oは肘関節角度、
KとCは定数である.
(2.1)
ufとueはそれぞれ上腕二
(2.1)に示すように二
頭筋と三頭筋の筋力の差(urue)が前腕の駆動トルクとなり,筋力の和(uf+ue)が肘周
りの剛性・粘性を変化させる。このような剛性・粘性をインピーダンスと呼ぶ。従来
β=o
Fig. 2.2
Musculoskeletal
system
of human
:_蛮人l'f:人苧院
am
工学研究科
第2章
5
自動車操舵モデルとインピーダンス特性
の評価方法は駆動トルク(uf-ue)を計測してきたが,関節のインピーダンスを変化させ
る(uf+ue)を計測することにより、生体的な操舵特性から,ドライバーの操舵感を微密
に裏付けることが可能となる。つまり、関節のインピーダンスの大きさを腕の緊張度
と定義すれば,トルクでは表現が困難であった腕のリラックス度なども定義・計測す
ることができると思われる。
次章では,インピーダンスの計測手法について述べる。
:.素人`、;::人J、デ:院
L'、;:研究科
第3章
6
インピーダンス推定方法
第3章
インピーダンス推定方法
3.
1
人間のステアリング動作モデル
Fig.3.1は人間がステアリングホイールを操作したときのモデルを表している。操舵
系を、摩擦を含む慣性・粘性・剛性特性を有する-軸の回転系とすると,式(3.1)のよう
に表される。
IpO+
Fig. 3.1
Model
of human
CpO+KpO
am
and
=
Th-Fpsgn(0)
steerlng
Wheel
二幸人Jl;・'-'人Jl;::院 I-.1、i・':研'')ti村
(3.1)
第3章
7
インピーダンス推定方法
ここで、
0はハンドル角,
数、 Fpは摩擦トルク、
cpは粘性係数、
Ipは操舵系の慣性モーメント、
Kpはばね定
sgn(6)8ま角速月紬の符号を表し, Thは人間からハンドルヘ伝え
られるトルクである。回転方向は反時計回りを正、横方向は向かって左を正とする。
なお、従来の研究や練習用の自動車シュミレータは,車両の方向と進行速度の方向
とのずれ角、及び車両旋回速度を計算することにより、前輪にかかるモーメントを計
算し,操舵系の状態を求める場合が多い。
人間の筋骨格系は複雑であるが、ここでは簡単に、慣性・粘性・剛性特性を有する
-軸の回転系とすると、式(3.2)のように表される。
Th
ここで、
Odは目標角度、
=
(3.2)
-IhO-Ch(0-Od)-Kh(0-Od)
Ihは腕の慣性モーメント,
chは粘性係数、
Khはばね定数で
あるo式(3・2)はステアリングを運動させたい目標値odに対して、現在値oに偏差がある
ことにより,トルク㌔が発生することを表しているo操舵系及び腕のモデルをブロッ
ク線図に表すとFig.3.2の様になる.図中の1/sは積分、
sは微分、
表す演算子である。
Fig. 3.2
Block
diagram
of am-steerlng
System
:_車人1';,I-'人'、デ:院 I-.'、;・'二研究科
signは速度の方向を
第3章
8
インピーダンス推定方法
腕のインピーダンス推定方法
3.2
式(3・2)から腕のインピーダンスであるIh,
Ch、
Khを推定する方法を考えるo指令角
度od、指令角速度6dは脳から腕へ伝えられる信号であり,観測することができないた
め,次の方法により観測不可能な変数を除去する。
式(3・2)のトルクThに外乱トルクdTmを加えることを考えるo
とで、
0はo+dO,
Odはod+dOdとなるが、
ThをTh+dThとするこ
odは脳から筋肉に伝える指令であるため、
外乱トルクdTmを脳からの指令に対して十分速く加えることができれば、
dOdを無視す
ることができるoこのように、式(3・2)に十分速い外乱トルクdTmを加えることにより、
Th'dTh
=
-Ih(0'dO)-Ch(0+d6-od)-Kh(0'dO-Od)
(3.3)
となる。式(3.3)から式(3.2)を差し引くと変化分のみの式
dTh
が得られるo
Ch、
d6、
d6,
=
-IhdO-
ChdO-KhdO
(3.4)
dOは計測することができるので,腕のインピーダンスIh、
Khは,式(3・4)から最小二乗法により推定することができる。
しかし、実際問題として指令角度,指令角速度を定数と扱って推定した結果は精度
に不安が残る。そこで,短時間では指令角度,指令角速度は時間に比例して変化する
と仮定し,変数を追加する。一方,その他の変数にも低周波成分が存在し,それらを
定数と扱い、差し引いてから係数を推定するよりも、それらも含めて同時に推定する
方が効率的で,周期的な誤差を排除できることが予想されるo時間の係数をβ1、定数
項をβ2とすると,
Th
=
(3.5)
-IhO-ChO-KhO+Dlt+D2
:.有人一';I:人l羊院
r-.J、;I:
L7')F光村
第3章
となuh,
9
インピーダンス推定方法
Ch、
Kh、
Dl、
D2を最小二乗法により推定するo
なお、本研究ではdTmとして、
Fig・3・3に示すo・1[s]の短形波トルクを与えるo実験で
は、図に示すような、時定数o.o1の一次遅れフィルタを通過させた波形を用いる。
Fig. 3.3
Inputtorque
:_重大'?:大字院
I-.学研究村
第4章
10
実験装置
第4章
実験装置
4.1
システムの構成
Fig.4.1に実験装置の概要を示す。被験者は画面中央のシートに座りハンドルを操作
する。シートの後方にあるプロジェクタを用い,前方にあるスクリーンに目標角度と
車両角度を表示する。また,画面左側にあるコンピュータにより、ステアリングの操
舵特性が制御される。
Fig.4.2はステアリングを制御する装置である。ステアリングホイール軸はACサーボ
モータによりダイレクトに駆動されるようになっており,モータや人間から加えられ
るトルクはトルクセンサにより計測される。ステアリング角度はモータに取り付けら
れたエンコーダで計測する。摩擦トルクはアルミ円盤とベークライト及び板ばねで構
成されるブレーキシステムにより発生させ、板ばねのたわみを変えることにより摩擦
トルクを変化させることができる。
Fig.4.3に信号を処理するシステム図を示す。
ACサーボモータのトルク指令値はコン
ピュータからD/A変換ボード,ドライバユニットを介して出力される。ハンドル角はカ
ウンターボード、ドライバユニットを介しACサーボモータに取り付けられたエンコー
ダより、ステアリングトルクはAノD変換ボードを介しトルクセンサよりコンピュータに
読み込まれる。検出するトルクの値はひずみアンプ内蔵のカットオフ周波数300Hzの
ローバスフィルタにより,フィルタ処理を行なっている。
Fig.4.4に被験者前方のスクリーンに表示される画面を示す。スクリーンには目標角
痩(十字線)と現在車両角度(四角枠)を表示する。車両角度はハンドル角から二輪モデ
ルを用い計算している。また、スクリーン上部に表示した7個の四角枠は、目標角度と
ステアリング操作により運動した車両角度との誤差の大きさを示すもので、次式によ
り計算している。
二幸人一、;I:人J';I:院
7-.1';:研究村
第4卓
1l
実験装嗣
伽-
ここで、
eは目標角度と車両角度の誤差,
(4・l)
-ile2d(
Tは操作時間であるo
これは,被験者に操作
の集中度を維持させるためのものであり,エラーが発生すると図のようにエラーの大
きさに応じて左側からエラーを表示するo
エラーが大きい場合は実験を中止し、再度
行なうものとする。目標は車速100km/hのスラローム走行を想定し、その周波数は
o.o5Hzとする。
装置の制御、データの参照はMatlab/ReaトTime
Workshopを用いるo実験では装置の制
御、データの保存等、全ての計算のサンプリングタイムはo.oo4[s]で行なうo
Fig, 4.I
Overview
orexperimental
setup
12
節4 iiT:実験装.;ピ壬
Fig1 4・2
Steerlng
Wheel
control
device
■■■
■■
丁
lA/CScrvoMotor
llT○rqueJscns。rl
■コ
ll
」」-」
Fig. 4.3
Signalflow
diagraln
Ofexperimentalsystem
実験装置
第4章
Fig. 4.4
4.2
Display
13
fわr the
e汀Or
between
the target angle
and
the real angle
ステアリングホイールの制御
Fig.4.2に示すシステムを、ロボットアームの制御などで多く使われているインピー
ダンス制御を用いて、式(3.1)の特性となるように制御する。
Fig.
4.2のシステムの運動方程式は、
I6'c6
T
で表すことができる。ここで,
なる慣性モーメント、
固体摩擦トルク,
=
=
∫
Tm+Th-Fsgn(0)
(4.2)
Th-IsO-CsO
(4.3)
Jはステアリングホイール及びモータやセンサなどから
cは軸受け部の粘性摩擦,
Fはブレーキシステムにより発生する
Isはトルクセンサからみたハンドル側の慣性モーメント,
クセンサからみたハンドル側の粘性係数であるoまた,
トルク、
csはトル
㌦はモータにより発生される
㌔は人間が加えるトルク、 ㌔はトルクセンサより検出できるトルクであるo
式(4・2)で表されるモデルのトルク㌦を制御し、次式とすることを考える。
IpO+
Fig. 4.2
Steerlng
Wheel
CpO+KpO
=
__i車人'、;I:人′、羊院
control device
Th-Fpsgn(0)
」二子研究科
(4.4)
第4章
実験装置
Ip,
ここで,
14
Cp、
Kp、
Fpはそれぞれ実現させたい慣性、粘性、剛性、摩擦トルクで
ある.式(4.2)を6について解くと,
6
-主(Tm・Th-C61Fsgn(0))
式(4・4)に式(4・5)を代入し、
Tm
-
(4.5)
㌦について解くと,
(Zip
-IipKpO (FIIipFp)sgn(6,(4.6)
1) (c-Iipcp)6
Th
-
I
I
が得られる。式(4.6)によりモータのトルクを制御することにより,式(4.4)の特性を実
現することができる。
式(4.4)を計算するために必要なパラメータの物性値はモータにM系列信号を入力
し,得たデータの入出力関係から最小二乗法を用いて推定した.
Table.4.1にそれぞれの
値をまとめる。
Table.
4. 1 Parameters
in equation
I[N.IT1/(rad/s2)]0.0256
C[N.m/(rad/s)]0.008
F[N.m]0.13
Is[N.m/(rad/s2)]0.0226
Cs[N.m/(rad/s)]0.001
式(4・6)の㌔はモータの指令トルク計算時に,式(4・3)により、ハンドルの慣性等の補
償をすべきだが、システムが不安定になることとノイズが多くなることを防ぐため
に,
㌔
=
㌔と近似的に扱っているoまた、システムの構成上ノイズを含むことは避け
二束人l?I:人J?I:院
1A.J、;・r:研究科
第4章
15
実験装置
られないので、デジタルフィルタを通過させている。使用するデジタルフィルタの特
性をFig.4.5に示す。
なお、
Ip
IかつFp
=
=
Fの場合は摩擦に関する補償を考慮しなくてもよくなってい
る。
4.
3
実車データに基づく操舵感の実現
Fig.4.6は時速100[kmnl]で走行した実車のステアリング角度とトルクを示したグラフ
である。グラフはヒステリシスばねを持った回転系の形をしている。そこで式(4.4)の
㌔及び, ㌔をのように設定したo
KpはFig・4・7の左図のように、ステアリング角度が±o・13[rad]で変化させたo
ハンドルセンタ付近の弾性係数、
ようにステアリング角度が±
付近の粘性係数、
Kp2は外側の弾性係数であるo
CpもFig・4・7の右図の
o・13[rad]で変化させるようにするo
Cplはハンドルセンタ
㌔2は外側の粘性係数であるoしかし,値を急激に変化させると違
感を感じる上に,推定にも支障をきたす可能性があるので,
0.13-0.15[rad]の範囲でス
ムーズに変化させた。これらの値は実車データを参考にした。
Filter of torque
Order:2
sensor
Cutoff:24.46
0
-20
-40
」∃0
-■
Ⅰ〕コ
iヨ
q)
てI
Kplは
l
l
叫
盟-80
-80
q)
コ
+」
盟-loo
-a
」=
≡
a_
a
0
50
Fre
Fig. 4.5
que
50
100
n
Fre
cy[Hz]
Bode
diagram
of torque
que
100
n
sensor's丘ker
二車人J、;・'二人J';・':院[-.J、;I:研究村
cy[Hz]
第4章
16
実験装置
4
3
■
■
∈
2
≡
■■■■■■■■
l
¢
1
:⊃
良i
J
O
0
■-■
t⊃)
⊂
-1
」
a)
q)
-2
読
I-0.4
ーー8.3
10. 1
1-8.2
0
Wheel
Fig・ 4・6
Relationship
between
0. 1
angle【「ad】
steerlng
angle
T叫
Fig・ 4・7
Settingcurve
of Cd
and
0.2
Kd
:_垂人'1;I:人学院
T_学研究科
and
torque
0.3
0.4
第4幸
4.
17
美験装置
4
弾性ばねを用いた実験装置の検証
弾性ばねを実験装置に取り付け,弾性ばねのばね定数を人間の腕のインピーダンス
を測定する時と同じように測定し、正しく推定されているか検証する0
4.4.1
実験方法
公証のばね定数と実際のばね定数は異なっている場合があるため,正確な値を測定
するために、
Fig.4.8のような装置を用いる。弾性ばねの下方に錘をつけ、変位を変位
センサーを用いて測定する。錘の質量と変位から実際のばね定数を求める。使用する
錘は200[g]である。測定は4回行う。
その後以下のように,ばね定数をステアリング装置を用いて推定する。実験装置の
外観をFig.4.9, Fig.4.10に示す。ハンドル軸と台座に取り付けられた板金に弾性ばねを
取り付けてある。弾性ばねにはばね定数を正しく推定するために予めA/Cサーボモータ
より弱いトルクを加え,遊びをなくした状態にしてある。この状態で外乱トルクを加
え、ばね定数を推定するo実験で使用する外乱トルクdTmはFig・3・3で示す短波形トル
クである。
本実験では操舵系が有するパラメータがばね定数の推定に影響がないか確認し、ば
ね定数が正確に求められるか検証する.実験で比較する装置のパラメータをTable.4.2に
示す。慣性モーメントIpはo・256[N・m/(rad/s2)]とするo弾性ばねのばね定数は一定であ
るため、操舵系が有するパラメータを変更しても、推定されるばね定数は変わらない
と考えられる。実験に使用する弾性ばねは、ばね定数の異なる2本である。
二車人`、;:人`、i::院
I-_J、;I:研究村
第4章
18
実験装置
Table.
4.2 Set parameters
of the steerlng
Cp[N.m/(rad/s)]
㌔[N●m/r叫
㌔[N●m]
Parameter.1
0
0
0.6
Parameter.2
2
0
0.6
Parameter.3
0
16
0.6
Parameter.4
2
16
0.6
Parameter.5
0
0
0
Parameter.6
2
0
0
Parameter.7
0
16
0
Parameter.8
2
16
0
Fig. 4.8
Displacement
measurrlng
二幸人J、;:人'ゝi::院
device
_L二'7L7')F究手ごL
第4串
実験港田
Fig・ 4・9
Fig・ 4.10
Spring
Spring
constant
constant
device
measurig
rneasurig
device
第4章
20
実験装置
実験結果
4.4.2
Table.
4.3,
Table.
4.4に実験に使用する弾性ばねのばね定数を計測した結果を示す.
計測された4回の値の平均をとると、実測値は1本目の弾性ばねのばね定数が1660[N/
2本目のばね定数が410[N/m]となった。
m],
Fig.4.ll,
Fig.4.12は実験で測定されたば
ね定数をグラフ化したものである。中心で値の平均値,幅で標準偏差を示してある。
横方向の軸に左から順にTable.4.2で示した装置のパラメータ1からパラメータ8を表
し,縦方向の軸に実験で計測されたばね定数の値を取ってある。
実測値と実験で計測した値を比較すると、ばね定数が1660[N/m]の弾性ばねは、装置
のパラメータによって値に上下しているが、どのばね定数も実測値に近いが測定され
ている。ばね定数が410[N/m]の弾性ばねは実測値に比べ,計測した値が全体的に1割程
度低いが、装置のパラメータによって値が上下しているが大きな差は出ていない。
測定値がパラメータの変化に対して差が小さいことから、実験で推定される腕のイ
ンピーダンスが実際の値より低く推定される可能性があるが、装置の特性の違いによ
る比較は十分に可能であるため、実験装置は腕のインピーダンスを推定できていると
考える。
Table・
4・3 Measurement
result(springl)
Displacement[rrm]
1
1.21
1.65
2
1.18
1.69
3
1.21
1.65
4
1.21
1.65
1.20
1.66
Average
Table.
Springcontant[N/mm]
4.4 Measurement
result(spring2)
Displacement[mm]
Springcontant[N/mm]
1
4.90
0.40
2
4.73
0.42
3
4.91
0.40
4
4.79
0.41
4.83
0.41
AVerage
・'.車人ノ、l・r:人`';:院 t-.J'j,I:研究科
第4章
21
実験装置
Spring
No.1
1663LN/m」
:
■■■■■
≡
iiZS
≡
l
1654
l
■J
⊂
β
∽
⊂
○
く)
1652
bD
⊂
1650
i
∽
1648
1
2
3
l
Experiment
5
6
7
8
■
Parameters
Fig. 4.ll
4
of steenng
(Spring 1 )
Spring No.2
propert:Cp-KpIFp
result
:
413[N/m]
I
≡
iZS
l
≡
l
i
β
∽
⊂
O
O
375
370
bD
⊂
i
∽
1
2
3
Parameters
Fig. 4.12
Experiment
4
of steering
result
5
6
propert:Cp-Kp-Fp
(Spring2)
:.雇人芋大1'i・':院
7
I-.J'13f:研究科
8
第5章
22
インピーダンスの測定
第5章
インピーダンスの測定
本章では,ステアリング装置を用い、腕のインピーダンスを実際に測定した実験の
結果を示す。
5.
1
個人ごとのインピーダンスの正規化
インピーダンスの大きさは筋力や体格によって個人差が大きいため、パラメータの
正規化を行なう。
5.1.1
正規化手法
被験者が腕の筋肉を弛緩した状態でハンドルを握ったときと、腕に最も力を入れて
ハンドルを握ったときのインピーダンスを測定する。そのときのインピーダンスパラ
メータをそれぞれpmin、
Pmaxとするoさらに、ステアリング操作時に計測したイン
ピーダンスパラメータを妄とし、次式(5.1)を用い正規化を行なう。
PIPmin
P=
Pmax
-
Pmin
これにより,被験者の筋力による個人差の影響を抑えることができ,被験者間の平均
など統計処理をすることが可能となる。
5.1.2
最小、最大力の計測
Fig.5.1は被験者が腕の筋肉を弛緩した状態でハンドルを握ったときと,腕に最も力
を入れてハンドルを握ってもらったときのインピーダンスパラメータを示したもので
ある.被験者は21
-24才の三重大学学生の男性2人とテストドライバー1人である.
:_車人'、f:人l'if:院
」二字訓究科
(5.1)
第5章
23
インピーダンスの測定
図は、左から順にIh、
Ch、
Khの値を示しており、上から順に被験者1から3までを示
している。
図から,弛緩時と最大時で被験者全員に共通してKhの値に最も大きな差が出ている
ことがわかる。式(5.1)を用いて正規化するので、大きな差が出るパラメータを使うこと
によってダイナミックレンジが増すo従ってここでは、
Khを人間のインピーダンスパ
ラメータの代表パラメータとして用いることとする。
Ih[=・m/(rad・s2)]
て
Fig. 5.1
ch[=・m/(rad・s)]
Kh[=・m/rad]
0.2
Impedance
parameters
in minimum
:_重大苧大Jl-ill:院
and
maximum
1A.学研究村
tension
of the muscle
第5章
5.
24
インピーダンスの測定
2
操舵系の粘性・剛性特性を変化させた実験
実験方法
5.2.1
固体摩擦トルクは,
Fp
=
0・3[N・m]と固定し、粘性・剛性パラメータを変化させ、
操舵感と粘性・剛性パラメータの関係について調べた。
ついては、
Fig.4.7における剛性・粘性に
Cplを3通り、
Table・5・1に示すように、
cp2/Cplを1通り、
Kp2/Kplを1通りとし、計9通りの組み合わせについて実験を行なったo
タにつき、時間が150[s]の実験を3回行なう。
Kplを3通り、
1組のパラメー
1回の実験において,ハンドル角がo[rad]
付近に4回の外乱トルクが入力される。ただし,入力される時間はランダムである。
従って, 1組のパラメータについては合計12回の外乱トルクが入力され、
12回インピー
ダンスを測定することとなる.目標角度は時速100[km/h]で車線変更を行なう場合を想
定し、周波数o.o5[Hz]、ハンドル角度±
10[o ]のSin波を出力する。
外乱入力時のトルクセンサによるトルクデータ及びモータのエンコーダによるステ
アリング回転角度より、第3章で示した方法により人間の剛性を推定する。また,第5
章で示した方法(式(5・1))により,先に求めた剛性Khを正規化し、
被験者は21
Khとするo
-24才の三重大学学生の男性2人である。
Table.
5.1 Set damplng
Ofthe
steerlng
cp1[N.m/(rad/s)]0.1,1,2
㌔2/㌔ll
Kp1[N.m/rad]4,10,16
Kp2/Kp10.7
5.2.2
主観評価
各実験後に被験者にアンケート形式の主観評価をしてもらい,測定したインピーダ
ンスとの対応を調べた。評価項目は、
「位置決めのしやすさ」
「N(ハンドルセンタ、ニュートラル)の手ごたえ」
:_垂人'、i;:人'、;:院
、
工学研究科
,
「負荷・抵抗感」
「全体的な操作感」の4項目であ
、
第5章
25
インピーダンスの測定
「位置
る。被験者には、各項目ごとに7段階(7が最も良い)の評定をつけてもらった。
決めのしやすさ」は思った通りの角度に位置決めできるか,
ドル操作に抵抗感があるか,
「負荷・抵抗感」はハン
「Nの手ごたえ」はハンドルセンタのわかりやすさはどう
「全体的な操作感」は操作のしやすさを総合的に評価する。
か、
実験結果
5.2.3
Fig・5・2に実験結果を示すo横軸にKp,縦軸にCpをとり、そのときの結果を6本の棒
グラフで表示しているo一番左の棒グラフが正規化した腕の剛性Kh、その隣から順に
主観評価の結果を表示している。
荷・抵抗感」
、
「位」が「位置決めのしやすさ」
,
「負」が「負
「N」が「N(ハンドルセンタ、ニュートラル)の手ごたえ」
,
「操」が
「全体的な操作感」である。右端の棒グラフは目標角度とハンドル角度の誤差の大き
さを表しており、外乱トルクが入力された4箇所を除き,ランダムに1周期取り出
し、次式で計算している。
F(t,
ここで,
また,
eは目標角度と車両角度の誤差、
Et
-
(5.2,
Tは1周期分の操作時間を表している.
Khと誤差の棒グラフは棒グラフ下側の灰色に塗りつぶされた部分が平均を表
しており、上側の塗りつぶしていない部分は標準偏差を表している。
図からステアリングの粘性が変わっても,腕の剛性の値や主観評価に変化がないこ
とがわかる。これは今回行なったステアリング操作が比較的ゆっくりとした動きだっ
たため,ステアリング角速度に比例する粘性トルクはあまり影響しなかったと考えら
れる。
ステアリングの剛性の変化に対しては、被験者によって異なった結果が得られた。
被験者1については,
cpが小さい時,
Kpが大きくなると、
Khは大きくなる傾向がみら
れ、それ以外の時にはほとんど変化がみられないo一方、被験者2については,
きくなると,
Khは小さくなることがみてとれるo
二車人J、;・':人'、j,'二院l'.''i;:研究科
㌔が大
第5章
26
インピーダンスの測定
主観評価の結果は,被験者1、被験者2共通して操舵系の弾性力が強くなることで
「位置決めのしやすさ」
、
「Nの手ごたえ」の項目の評価が良くなっている。これは弾
性力が強くなることで、負荷が強くなり、ハンドル操作の微調整がしやすくなったた
めだと考えられる。実際に弾性力が強くなることで「負荷、抵抗感」の項目の値も低
くなっている。粘性力の変化による傾向は見られなかった。
「全体的な操作感」につ
いては、昨年度まではKhの値が弛緩時の値に近い状態のときに操舵性が良いと感じる
傾向が見られたが、本実験の結果では,その傾向はみられなかった。本実験では個人
の結果を比較しているため,被験者5人の値を平均していた昨年度と違う結果が出た
と考えられる。いずれにしても、主観評価の結果を腕の剛性が表現していると言え
る。
操舵感と誤差の関係については、操作性が良いからといって誤差が小さくなるとい
う結果は出ていなかった。これは,誤差をランダムに1周期取り出したということと被
験者の集中力にも影響された可能性があると思われる。
I.求人I?I:人学院
l二子研'光村
第5章
インピーダンスの測定
K=10
P
▼-
60
60
40
40
40
20
20
20
0
0
=
⊂>
I
lユ.
(⊃
0
0
操差
Kh位負N
Kh位負
N
操差
Kh位負N
操差
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
60
40
20
0
N
Kh位負
操差
-20
Kh位負N
60
60
40
40
40
20
20
20
0
0
N
Ill
0
o
-20
N
Kh位負
操差
-20
操差
Kh位負N
-20
center-0.05[Hz]-anglel O[o ]一被験者1
K=16
P
▼
a
0
ll
n
(⊃
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
centerO.05[Hz]-anglel O[o ]一被験者2
Fig. 5.2
Experimental
result
:_垂人芋人学院
T.学研究科
操差
第5章
5.
操舵系の剛性・摩擦特性を変化させた実験
3
実験方法
5.3.1
Fig・
28
インピーダンスの測定
4・7における剛性比Kp2/Kpl
=0・7、粘JrMpl
とし、剛性と摩擦トルクについては、
=0・1[N・m/(rad/s)],粘性比cp2/Cpl
Fpを3通り
Table・5・2に示すようにKpを3通り、
とし,計9通りの組み合わせについて実験を行なった。被験者は21
=1
-24才の三重大学
学生の男性2人とテストドライバーの男性1人の計3人である。これとステアリングの
2と同じである。
インピーダンスパラメータ以外の実験条件は5.
Table.
5.2 Set stif払ess and
friction parameters
of the steerlng
4,10,16
Kp1[N.m/rad]
0.3,0.6,0.9
㌔[N●m]
実験結果
5.3.2
Fig・5・3に実験結果を示すo横軸に㌔、縦軸に㌔をとり,棒グラフは、左から正規化
した腕の剛性Kh、主観評価の「位置決めのしやすさ」
ドルセンタ、ニュートラル)の手ごたえ」
角度の誤差を表しているoまた、
、
,
「負荷・抵抗感」
「全体的な操作感」
、
「N(ハン
、目標角度とハンドル
Khと誤差の棒グラフの色の付いた部分が平均を表し
ており,色の付いていない部分が標準偏差を表している。棒グラフがマイナス側に伸
びているのは、式(5・1)からわかるように、操作中の腕の剛性Khが弛緩時の値よりも小
さくなったことを示している。
図から剛性Kplが大きくなると,被験者1と3は腕の剛性Khも大きくなっているo被
験者2は変化があまりみられないoまたKplが小さい時、
さくなるが、
Fpが大きくなると、
Khは小
Kplが大きくなるにつれてKhの変化が小さくなっているo
操舵系の弾性力の変更による主観評価の結果は,
性力が強くなることで「位置決めのしやすさ」
5.
、
2の結果と同様に操舵系の弾
「Nの手ごたえ」の項目の評価が良く
なっている。また、操舵系の摩擦力が強くなると「負荷、抵抗感」の項目の値が低く
なり、
「位置決めのしやすさ」
、
「Nの手ごたえ」の項目の評価が良くなっている。こ
:_
ET7_.一大号大JII'-'院IA.学研究科
第5章
29
インピーダンスの測定
れは弾性力と同様,摩擦力が強くなることで、負荷が強くなり、ハンドル操作の微調
整がしやすくなったためだと考えられる。
に、
「全体的な操作感」は5.
2の結果と同様
Khの値が弛緩時に近くない場合でも操舵感が良いと評価されているo
F
F =0.6
P
P
60
40
寸
Ill
20
5<
o
-20
60
東園
園
Kh位負
N
操差
40
20
0
ー20
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
60
40
20
i::
o
-20
くD
0
Kh位負
N
操差
-20
60
60
60
40
40
40
20
20
20
▼-
11
`⊃.
ゝ:
o
-20
0
Kh位負
N
操差
-20
0
Kh位負
N
操差
-20
center-0.05[Hz]-anglel O[o ]一被験者1
:_車人l、;I:人'、i;:院 ⊥学研究科
第5章
30
インピーダンスの測定
N
Kh位負
操差
操差
Kh位負
N
操差
操差
Kh位負
N
操差
操差
Kh位負
N
操差
N
Kh位負
⊂)
▼-
0
1l
l
i:
Kh位負
N
操差
Kh位負
Kh位負
N
操差
Kh位負N
N
く1⊃
▼-
T
(1
さ∠
center-0.05[Hz]-anglel O[o 卜被験者2
F =0.3
F =0.6
P
;書i
I
50
50
00
00
00
50
50
50
0
さ∠:
0
50
L
N
Kh位負
B
Kh位負
N
00
00
50
50
50
0
0
50
-100
N
Kh位負
-1 00
操差
50
Kh位負
N
操差
-1 00
150
50
100
00
50
50
I
0
a.
操差
Kh位負N
100
-50
i:
00
操差
50
0
▼一
00
操差
50
a.
くD
50
150
ll
⊃∠
0
50
-1 00
T-
P
50
n.
⊂⊃
F =0.9
P
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
0
50
-50
-l 00
-100
center-0.05[Hzトanglel O[o ]一被験者3
Fig. 5.3
Experimental
result
:_重大芋大Jti,I:院
T.'II'-'研究科
第5章
5.4
5.
31
インピーダンスの測定
目標角度を変化させる実験
2、
3ともに操舵系のインピーダンスと腕のインピーダンス,操舵感の関
5.
係について調べてきた。いずれの実験も時速100[km/b]のレーンチェンジを想定した場
合の操作であったが,本章では外乱トルク入力位置や目標角度の周波数、最大ハンド
ル角度を変更し,腕のインピーダンスに変化があるかを調べていく。
実験方法
5.4.1
これまでの実験では、外乱トルクの入力はハンドル角度がo[○
周波数はo.o5[Hz]、最大移動振幅は10[○
]付近で、目標角度の
]という条件のもとで行なってきた。本章で
は, Fig.4.7におけるパラメータをTable.5.3に示すように,実験1では操舵系の粘性・
剛性を変え9通りで、
変え9通りで,
Table.5.4に示すように、実験2では操舵系の剛性・摩擦トルクを
Table.5.5に示すように外乱トルク入力位置、目標角度の移動速度、目標
の最大移動振幅を変えて5通りで実験を行なった。つまり、実験1で45通り,実験2で
45通りである。
正規化に用いるKmin,
被験者は21
KmaxはFig・5・1を用いるo
-24才の三重大学学生の男性2人である。
Table.
5.3 Set parameters
Cpl[N.nJ(rad/s)]
of the steering
0.1
( Experiment
1
1
)
2
0.1
㌔2/㌔1
4
Kpl[N.m/rad]
10
㌔2/㌔l
0.7
㌔[N●m]
0.3
・'.
FTi:人′、i::人J、i;:院1-.J'i::研究村
16
第5章
32
インピーダンスの測定
Table.
5.4 Set parameters
of the steering
( Experiment
0.1
CI)1/Cp1
4
Kp1[N.m/rad]
10
16
0.7
Kp2/Kp1
0.3
㌔[N●m]
5.5 Experimental
)
0.1
Cp1[N.m/(rad/s)]
Table.
2
0.6
0.9
condition
Frequency[Hz]
TbrqulnputpOSition
MoVeamplitude[○]
ConditionA
0.05
10
center
ConditionB
0.05
10
outside
ConditionC
0.05
5
center
ConditionD
0.2
5
center
ConditionE
0.2
5
outside
実験結果
5.4.2
Fig. 5.4
Fig.
-
5.8に操舵特性の粘性・剛性を変え、
行なった実験結果を,
conditionA
-
Fig.5.9
-
conditionEの条件で
Fig.5.13に操舵特性の剛性・摩擦トルクを変え、
conditionEの条件で行なった実験結果を示す。
まず、外乱トルク入力位置の違いによる変化をみるために,
5.7とFig.5.8、
-
conditionA
Fig.5.9とFig.5.10、
Fig.5.4とFig.5.5、
Fig.
Fig.5.12とFig.5.13を比較すると,被験者1の場合、
装置の剛性Kpが大きくなるとハンドルを切った状態の時の方が腕の剛性Khが大きくな
ることがあるが,これはばねが戻ろうとする力に釣り合うような力が腕に働いている
ためだと思われる。しかし,被験者2においては、あまり変化がなかった。
次に、目標角度の移動速度の違いによる変化をみるために、
Fig.5.6とFig.5.7、
Fig.
5.11とFig.5.12を比較すると,両被験者に共通して,移動速度が速い場合に腕の剛性
5・
Khが小さくなると言えるoまた,
2の実験結果において、ステアリング操作が比
較的ゆっくりとした動きだったため、ステアリング角速度に比例する粘性トルクはあ
まり影響しなかったと考察したが、今回速い操作をしても装置の粘性㌔の大きさ
響はみれれなかった。
I.
FT7.:人苧人'?I:r;;t
[-_J'l・'二研究科
第5章
33
インピーダンスの測定
最後に、目標角度の移動振幅の違いによる変化をみるために,
Fig.5.4とFig.5.6,
5・9とFig・5・11を比較すると,実験2において移動振幅が小さい場合に、腕の剛性Khが
大きくなることがわかる。実験1ではあまり変化がみられないことから、装置の摩擦ト
ルクの影響があるのではないかと思われる。
この実験を通して改めて被験者によって,インピーダンスの値や傾向に違いがある
ことが確認できたo被験者1は装置の剛性Kpが大きくなると、腕の剛性Khも大きくな
るoしかし、被験者2は装置の剛性Kpが大きくなっても,腕の剛性Khはほとんど変化
しない。この原因は、ハンドル操作の仕方の違いがあり、ハンドル操作時に使う筋肉
に違いがあるのではないかと思われる。実際に、被験者1は主に腕の力のみで動かして
いる感覚で,被験者2は体全体を使って動かしている感覚を持っている。
この操作方法の違いのためにインピーダンスが上手く測定できていないことも考え
られる。被験者1の方が被験者2よりも基本的に実験時のインピーダンスが大きくなっ
ているが、これは腕のインピーダンスの測定が手の握りの強さに関係していることが
考えられるため、次章で手のひらのインピーダンスの測定を試みることにする。
二・T・:人J、;'二人l、;I:院1-.J';I:研究科
Fig.
第5章
インピーダンスの測定
K=10
K=16
P
I--
守
P
60
60
60
40
40
40
20
20
20
0
0
CL
(⊃
-2 0
操差
Kh位負N
-20
0
Kh位負
N
操差
-20
60
60
40
40
20
20
0
N
Kh位負
操差
操差
Kh位負N
-20
操差
0
Kh位負
N
操差
-20
60
40
40
20
20
0
0
Kh位負
N
centerO.05[Hz]-anglel
操差
操差
Kh位負N
60
-20
N
Kh位負
-20
N
Kh位負
操差
O[○ ]-被験者1
K=4
K=16
P
P
50
T-
d
0
ll
l
()
N
Kh位負
Kh位負N
操差
Kh位負
操差
Kh位負N
操差
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
操差
Kh位負N
操差
Kh位負
N
50
Sさ
lln
o
()
-50
N
Kh位負
centerO.05[Hz]-anglel
Fig. 5.4
Experimental
O[o ]一被験者2
result 1-A
:.竜人苧人学院
N
T.学研究科
操差
第5章
インピーダンスの測定
K=10
K=16
P
N
Kh位負
操差
P
60
60
40
40
20
20
0
0
-20
操差
Kh位負N
-20
60
60
40
40
20
20
0
-20
操差
Kh位負N
Kh位負
N
操差
-20
60
60
40
40
20
20
-20
操差
N
操差
Kh位負
N
操差
0
0
Kh位負N
Kh位負
0
Kh位負N
操差
-20
Kh位負N
操差
outside-0.05[Hz]-anglel O[o ト被験者1
K=16
P
▼-
c;
ll
n
(⊃
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負
N
outside-0.05[Hz]-anglel O[o ]-被験者2
Fig. 5.5
Experimental
resultトB
二項人芋大学院
JA.Jl;I:研究科
第5章
36
インピーダンスの測定
K=10
P
T-
o1l
60
60
60
40
40
40
20
20
20
0
0
l
0
(⊃
20
N
Kh位負
操差
-20
Kh位負
N
操差
-20
60
60
40
40
40
20
20
20
0
0
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
▼-
1ln
0
o
-20
N
Kh位負
操差
-20
Kh位負
N
操差
-20
60
40
20
0
N
Kh位負
操差
Kh位負
N
操差
center-0.05[Hz]-angle5[o
-20
]一被験者1
K=16
P
T-
c;
ll
(ユ.
(⊃
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
50
Sさ
Ill
0
(⊃
-50
center-0.05[Hzトangle5[o
Fig. 5.6
Experimental
result 1-C
7_車人Jl-;・'-'人Jl;I-'院T-.J'if:研究科
]一被験者2
第5章
インピーダンスの測定
K=10
P
▼-
d
ll
60
60
60
40
40
40
20
20
20
n
0
く⊃
N
Kh位負
N
Kh位負
操差
操差
ー20
0
Kh位負
N
操差
60
60
40
40
20
20
0
0
-20
Kh位負
N
操差
-20
60
60
40
40
40
20
20
20
0
0
N
111
-20
0
o
ー20
N
Kh位負
操差
操差
Kh位負N
-20
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
center-0.2[Hz]-angle5[○ ]一被験者1
K=16
P
5
▼-
oL
I
CL
(⊃
ー50
N
Kh位負
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負N
操差
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負N
操差
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
50
0
N
Kh位負
50
N
Ill
0
(⊃
-50
Kh位負N
center-0.2[Hzトangle5[o 卜被験者2
Fig. 5.7
Experimental
resultトD
:_重大芋大学院
1-_l芋研究科
第5章
38
インピーダンスの測定
K=10
P
・I-・
守
60
60
60
40
40
40
20
20
20
【1
(⊃
0
ー20
0
N
Kh位負
-20
操差
0
Kh位負
N
操差
-20
60
60
40
40
20
20
0
N
Kh位負
-20
操差
Kh位負
N
操差
-20
60
60
40
40
20
20
-20
操差
N
操差
Kh位負
N
操差
0
0
Kh位負N
Kh位負
0
Kh位負
N
操差
-20
操差
Kh位負N
outside-0.2[Hz]-angle5[o ト被験者1
K=16
P
50
T-
d
0
I
0
l
()
Kh位負N
N
Kh位負
Kh位負N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
操差
Kh位負N
操差
Kh位負
N
操差
操差
outside-0.2[Hzトangle5[o ]一被験者2
Fig. 5.8
Experimental
result 1-E
A-_
ET・__一大l芋人学院
I-_'、;・':研''jE村
第5章
39
インピーダンスの測定
F
P
寸
1Jn
60
60
40
40
40
20
20
20
0
0
ヒ
o
-20
⊂)
=0.6
60
N
Kh位負
-20
操差
操差
Kh位負N
-20
60
60
40
40
40
20
20
20
o
0
0
操差
N
Kh位負
▼-
11
a
i:
-20
N
i:
Kh位負
-20
操差
60
60
40
40
20
20
0
0
o
-20
Kh位負N
-20
操差
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
-20
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
center-0.05[Hz]-anglel O[o ト被験者1
F =0.9
P
Kh位負N
⊂〉
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
操差
Kh位負
N
操差
操差
Kh位負N
50
▼■■
0
ll
0
a
i:
Kh位負N
操差
Kh位負
Kh位負N
操差
Kh位負N
N
く1⊃
T一
0
I
l
i:
-50
center-0.05[Hzトanglel O[o ]一被験者2
Fig. 5.9
Experimental
result 2-A
二幸人J、j三-'人J、l::院 T'.J、;;:研究科
操差
第5章
40
インピーダンスの測定
F =0.6
P
60
60
40
40
20
20
0
⊂〉
-20
操差
Kh位負N
0
Kh位負
N
操差
-20
操差
Kh位負N
60
60
40
40
40
20
20
20
▼■llll■
l1
1
さ∠
o
-20
くD
0
N
Kh位負
-20
操差
0
操差
Kh位負N
-20
60
60
60
40
40
40
20
20
20
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
▼-
J1
【1
i:
o
0
20
-20
操差
Kh位負N
0
操差
Kh位負N
-20
outside-0.05[Hzトanglel O[o ]-被験者1
F =0.9
P
Kh位負
N
操差
Kh位負
操差
Kh位負N
Kh位負
N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負
N
操差
操差
Kh位負N
操差
Kh位負
N
操差
N
操差
⊂⊃
T-
1l
正
さ∠
50
く」D
i ■■l■■i
0
H
【1
さ∠
ー50
Kh位負N
outside-0.05[Hz]-anglel O[o 卜被験者2
Fig. 5.10
Experimental
result 2-B
:_
7'.J'if:研究杓
ET7.:人'、l;:人Jl;,I:院
第5章
41
インピーダンスの測定
F =0.6
P
⊂〉
60
40
40
20
20
0
0
-20
操差
Kh位負N
60
操差
Kh位負N
-20
Kh位負
60
60
60
40
40
40
20
20
20
o
0
0
操差
N
▼-
1】
【1
i:
-20
くD
N
Kh位負
-20
操差
操差
Kh位負N
-20
60
60
60
40
40
40
20
20
20
o
0
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
▼-
11
a
:∠
-20
-20
操差
Kh位負N
0
操差
Kh位負N
centerO.05[Hz]-angle5[o
-20
]一被験者1
F =0.9
P
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負
N
操差
N
Kh位負
50
⊂)
▼-
0
1l
l
さ∠
くj⊃
50
T-
0
1l
l
さ∠
-50
centerO.05[Hz]-angle5[o
Fig. 5.ll
Experimental
]一被験者2
result 2-C
A-_垂人芋大学院
l二l、;I:Li)F寛刑
第5章
42
インピーダンスの測定
F =0.6
P
岩i
ll
n
60
60
60
40
40
40
20
20
20
0
0
0
:ど
-20
⊂)
Kh位負
N
操差
-20
操差
Kh位負N
-20
60
60
60
40
40
40
20
20
20
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
▼-
11
n
さ∠
o
-20
くD
0
Kh位負
N
-20
操差
0
Kh位負
N
操差
-20
60
60
60
40
40
40
20
20
20
■」lllllllll一
11
1
さ∠
o
-20
0
-20
操差
Kh位負N
0
Kh位負N
操差
centerO.2[Hz]-angle5[○
-20
ト被験者1
F =0.9
P
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
操差
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
⊂〉
▼-
1l
V)
i:
50
くロ
▼llllll
0
ll
n
i:
ー50
center-0.2[Hz]-angle5[o
Fig. 5.12
Experimental
result 2-D
:_重大芋大11)ll:院
IA.苧研究科
]-被験者2
第5章
43
インピーダンスの測定
F =0.6
P
60
60
40
40
20
20
0
N
Kh位負
⊂〉
-20
操差
0
操差
Kh位負N
-20
60
60
40
40
40
20
20
20
操差
N
Kh位負
T-
11
n
i:
o
-20
くD
0
N
Kh位負
-20
操差
0
操差
Kh位負N
操差
Kh位負N
60
60
40
40
40
20
20
20
T-
J1
7il
i:
o
-20
0
N
Kh位負
-20
操差
0
Kh位負
N
操差
-20
操差
N
Kh位負
outside-0.2[Hz]-angle5[○ ]-被験者1
F =0.9
P
操差
Kh位負N
⊂〉
Kh位負
N
操差
Kh位負
N
操差
5
▼-
憶悪
0
T
【1
さ∠
-50
N
Kh位負
操差
Kh位負
操差
Kh位負N
N
操差
Kh位負
操差
Kh位負N
N
操差
50
く凸
▼一
0
I
【1
i:
-50
Kh位負N
outside-0.2[Hz]-angle5[o ]一被験者2
Fig. 5.13
Experimental
result 2-E
:_重大学大学P;i
r.号L;)F究科
操差
第5章
5.5
5.5.1
44
インピーダンスの測定
手のひらのインピーダンスの測定
実験方法
ハンドルに被験者の手を固定した状態と固定しない状態で,インピーダンスの測定
を行なう。手の固定にはベルトを使用し、ハンドルと手の間に隙間ができないように
注意し,がっちりと固定することで意図的に強くハンドルを握る状態を作る。このよ
うに固定し,ハンドルは握っているが腕はリラックスしている弛緩状態と腕にできる
限り力を入れた緊張状態でそれぞれ10回ずつ測定する。同様に、手を固定していない
状態でも、それぞれ10回ずつ測定する。測定方法は被験者にハンドルを動かすことな
く固定してもらい,その状態で外乱トルクを入力し、そのときの腕の反応から測定す
る。
実験で使用する車両特性をTable.
なお、被験者は21
-24才の三重大学学生の男性2人である。
Table・
5.5.2
5.6に示す。
5・6 Set parameters
of the steerlng
Cp1[N.m/(rad/s)]
0
㌔2/㌔1
0
Kp1[N.m/rad]
0
Kp2/Kp1
0
㌔[N●m]
0
実験結果
Fig.5.14に実験結果を示す。上のグラフが被験者1,下のグラフが被験者2である。
グラフの左から順にIh,
Ch、
Khを表し,色の付いた棒グラフが緊張状態,色の付い
ていない棒グラフが弛緩状態である。上の段が固定した場合で、下の段が固定してい
ない場合である。
I.車人'?:人J?-'院
]-.'、i::研'')t杓
第5章
45
インピーダンスの測定
これまでの結果から、緊張状態と弛緩状態で最も変化が表れるKhに特に注目してみ
てみる。手のひらを固定することによって,固定しない場合に比べて、緊張状態と弛
緩状態の腕のインピーダンスの変化が少なくなっていることがわかる。特に被験者1に
ついては、弛緩状態においても,緊張状態と変わらない大きさのインピーダンスが測
定されている。この結果から、現在の装置では、腕のインピーダンスの大きさは腕全
体の緊張度はそれはど関係なく,ハンドルと手のひらの握りの部分によるものが大き
いと言うことができる。よって,腕の力でハンドル操作する人であれば、この装置で
も問題はないが,体全体で操作する人のインピーダンスの大きさを正確に測定するこ
とは困難である。
二長大苧大Jlf:院
1A.JII'・'研究科
第5章
46
インピーダンスの測定
Ih[=・m/(rad・s2)]
ch[N・m/(rad・s)]
Kh[=・m/rad]
Fixation
No
Ih[=.m/(rad・s2)]
Fixation
ch[N・m/(rad・s)]
Fixation
No
Fig. 5.14
Experimental
Fixation
result
:.車人'、;I:人Jl;::院
rA.J、;'二研究科
Kh[=・m/rad]
第6章
筋電の測定
47
第6章
筋電の測定
第5章より、被験者によってハンドル操作時に力を入れる筋肉に違いがあることが考
えられるため,筋電を用いてハンドル操作時の筋肉の力の使い方を調べる。
6.1
測定方法
筋電の測定は、ディジタル生体アンプシステムとデータ収録ソフトウェアを使用
し、測定する。ディジタル生体アンプシステムは生体電気信号(筋電)をパーソナルコ
ンピュータとデータ収録ソフトウェアを使用して、計測及び収録するソフトである.
詳しい方法としては、筋電測定用の電極を筋肉に貼り付け、その信号をディジタル生
体アンプシステムのヘッドボックス内で増幅し,
250[Hz]のアンチエリアシングフィル
タを通した後A/D変換処理を行い、電気的に絶縁された状態でプロセッサボックスへ転
送する。
また、このシステムは柔軟なフィルタ設定が可能であり,高域通過,低域通過、ハ
ム除去フィルタを組み合わせて設定できる。今回の実験では、体動などによるノイズ
の除去の為に10[Hz]の高域通過フィルタ、商用電源の周波数成分の除去の為に60[Hz]
のハム除去フィルタを使用した.
6.2
実験方法
ステアリング装置を使い、目標角度にハンドル角を合わせる操作を行なう。ステア
リング操作中の筋肉に筋電測定用の電極を貼り付け,ハンドル操作時の筋電について
調べる.目標角度は時速100[kmnl]のレーンチェンジを想定し、周波数をo.o5[Hz]、移
動振幅を10[o
]と設定する。装置の特性は被験者の最も操作しやすい設定と最も操作し
にくい設定を用いた。それぞれの設定値をTable.6.1に示す。
:_電人芋大学院
1A.′芋研究科
第6章
48
筋電の測定
筋電の測定箇所は前腕、上腕二頭筋、上腕三頭筋、三角筋、大胸筋、僧帽筋,広背
筋の7箇所にし,いずれにおいても体の右側のみで計測した。また,電極を接続するコ
ネクタのアース(グラウンド)は,心電や筋電の影響の少ない耳たぶを使用した。
被験者は21
-24才の三重大学学生の男性2人とテストドライバーの男性1人の計3
人である。
Table.
6. 1 Set parameters
of the steerlng
subject1
Ip[N.m/(rad/s2)]
6.2.1
Fig.6.1
subject2and3
good
bad
0.256
0.256
goodbad
0.2560.256
Cp1[N.m/(rad/s)]
1
1
【一■■t■■】
㌔2/㌔1
1
1
【一■■■■■】
Kpl[N.m/rad]
10
4
44
Kp2/Kp1
0.7
0.7
0.70.7
㌔[N●m]
0.6
0.3
0.90.3
実験結果
-Fig.6.6に実験結果を示す。一番上の図がハンドル角度でその下にそのとき
のそれぞれの部分の筋電の絶対値を表示してある。グラフから,全ての被験者におい
て大胸筋・僧帽筋・広背筋は筋電とともに心電を拾ってしまっており、上手く測定で
きていないと思われる。
Fig.6.7-Fig.6.16に筋電の絶対値に一次遅れ系を通し、平滑化
処理をしたグラフを示す。ノイズがひどいため、大胸筋・僧帽筋・広背筋はグラフか
ら除いてある。このグラフの方がわかりやすく思われるので、今後表示にはこのグラ
フを用いる。グラフから、実験時に最も変化が大きく出るのは三角筋であることがみ
てとれる。一定の周期で筋電の値が変化しているのは、ハンドルを左にきって右肩が
上がる際に筋電が大きくなり、ハンドルを右にきって右肩が下がる際に筋電が小さく
なるためである。また、三角筋は操作しやすい特性の時の方が操作しにくい特性の時
よりも力の強弱の差がはっきりしているように思われる。
二幸人''if:人J、;:院
_1-.一、if:研究科
第6章
49
筋電の測定
被験者によって使う筋肉にもっとはっきりとした違いが出ることを期待していた
が、特に大きな違いはみられなかった.
ただし、被験者2の上腕二頭筋と三頭筋は一定の変化がみられるが、被験者1はその
ような変化はみられなかったので、今後さらに詳しく調べてみる必要があるように思
われる.テストドライバー(subject3)は,操作のしやすさにはとんど関係なく、筋電の
変化がとても小さかった。
:.車人/?I:人'?:院
IL.J、;[二研究科
第6帝
50
筋ILt(の測定
ハンドル角
`■l⊃
止
V
-bD
⊂:
iゝ
名3J
1Dll
己I・一山■一山h■■■■■-■l■■-■■-▲-▲-■
.a2
jo
上腕二頭航
名
■
⊃
i!
o.a
l⊃.
5o
上腕三頭筋
・
・S_:
:⊃
;≡石
lコ.
<E8
名2
:⊃
=Ttt
El
1
点o
ハンドル角
/′
2日
、、
\
′ー、、
\.
・、ノ\二ゝ∠」}t:_/
P.O
t;m8(s)
大胸筋
広背筋
Fig. 6.1
Experimental
result(subject
1
-good)
r、\レ/T
第6Ll?I:筋乍琵の測定
ハンドル角
1
/
\\..
/
r
/-
\\
_、ノ
\\-I
二i/ 二二_J√\-\
名3
B2
壱.I
jD _一山-I上腕二頭筋
…・
名l
:⊃
圭!
o.6
長o 山一
(ユ.
名4
貞2
【1
長o
三角筋
名2
表.
1⊃.
<F・
ハンドル角
/--ヽ
…ご、・
r
:・J:PIL
・ノ\■
_i/,_,i
140
q)
■■l⊃
=⊃
;≡己
El
∈
<
i
4)
僧帽筋
】D▲
室M+t.wqw叩叩耶ナ+.T
qWWm叩∵【lMM
「コ
コ
i=Tt=
T事I
∈
く
広背筋
d〉
1⊃
⊃
L=Ttf 1
l⊃.
∈
<
Fig・ 6・2
Experimental
resu一t ( s叫ectトbad
)
第6串
52
筋I-電の測定
ハンドル角
「⊃
hx
r
L
r/ノ‥\\
4)
-hO
\、.\
・l.ー_/'
⊂
t勺
r\、、、-J、、
//ハL二
/r
\、_-ノ
.
_/
■\
4)
ち4
・●一
こ豆2
長o
省一・5
1
.a己D.5
長o
上腕三頭筋
,oJ
¢
一t⊃
:⊃
;≡
≡
<
山
・
-ユ--
・
・・
[±⊇
・
・
.・
三角筋
4)
1⊃
つ
宴
「lnl
≡
E1
ハンドル角
召o-1
盲
ど-ol
o
q
/
FI『
しハ ′\、、1ゝ
、7o、L\pへ・、_ノ
/「ヾ
\
\.
\
H
60
1
リ田・-
■・
t;m8 (ら)
大胸筋
4)
「⊃
⊃
Ttf
E1
≡
く
僧帽筋
,g2
i=a
㍗
「JI
≡
<
ロ
広背筋
・t)q) 2
巨
¢.1
∈
<
Fig・ 6・3
Experimental
resu一t (Isubject2
-
good
)
第6帝
53
筋稽の測定
ハンドル角
1コ
q
ハしJf'11T7T「
d)
hD
(=
(ワ
r「\、、
■
/
\\-/
\L-/
l
1
60
80
time(s)
前腕
lol一
x
V
≡
4トー
く1
∈
く
上腕二頭筋
名l1.5
⊃
1
室
P
0.5
rd
∈
0
<
上腕三頭筋
I)l
4)
■■t⊃
コ
⊆∋
EL
≡
<
三角筋
=。-4
V
「⊃
⊃
ナビ
:
・
・
・・
.・
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己
..‥.
E
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ハンドル角
L\.、†、、、J,r'、
「⊃
lq
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bD
⊂
J,r\'\レハ\し//′
q
100
8O
t;mβ(s)
大胸筋
4)
i:
巨-
<
名1.
コ
基
r
El
F:
<
広背筋
名2
=S
El
I
≡
くく
Fig. 6.4
Experirnental
result
( subject2
-
bad
)
1 20
第6車
54
齢屯の劉'jE
ハンドル角
「コ
瓦
1
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′:\、\、、
\\
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\_、ノ′
〕
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120
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J
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.
.
l
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く
上腕二頭筋
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≡
<
上腕三頭筋
・、
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1⊃.
点D
三角筋
名1p5
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I.
〔
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長o
ハンドル角
\\
二]。
毒三:i2E
ノ′\\し′ー\
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6b
J/
/
J10
time (s)
大胸筋
1.5
C)
「⊃
巨∵
旨o5
<
O
4)
て〉
表
tl
∈
く
1.ら
4)
1⊃
=$1
旨A5
<
Fig1 615
Experilnental
result
( subject3
-
good
)
筋佃の測定
第6市
ハンドル角
ヾ
'ー-、、∴
//■
喜一:三巨∠二まニノ
//
'こ
ノ//
/
・、_
\__
\
//
省3
「己1
.B2
58
上腕二頭筋
q)
て】
コ
室
a
≡
く【
上腕三頭筋
q〉
「コ
:⊃
三星
El
∈
■く
名L5
・
己o.5
.f・
長o
ハンドル角
■
′∴\,、、、
/
、、
∴、/
1
BO
6o
tin1le(s)
大f胸筋
IB
d)
「ロ
l
コ
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きo5
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A)
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I
a
El
os
<
0
広背筋
15
也)
「⊃
コ
I
E≡
旨o5
・く
0
Fig. 6.6
ExperimentaJ
result
( subject3
-
bad )
_/
ト、J/
56
節t) TT[ 筋電の測定
⊆-
召
上0・S
-o・2
19i
ハンドル角
20
60
80
⊂
q
100
120
140
120
140
time(s)
18
:】
二頭筋:右
5
Itj
rd
0
≡
<
,S
コ
x
lO
5
三頭筋:右
x
lO
5
三角筋:右
5
ご・ヒ
己0
≡
<
監
コ
■」
5
己0
≡
<
Fig. 6.7
Experimental
result
( subjectI
-
)
good
Eu
「⊃
(口
ハンドル角
上0名
-o12
IS
20
40
60
80
⊂
(ロ
100
time(s)
,a
コ
x
lO
5
二頭筋:右
x
lO
5
三頭筋:右
x
lO
5
三角筋:右
5
・∼
己0
≡
<
,S
⊃
Ie
5
己0
≡
<
Tod)
:⊃
Itj
5
己0
≡
<
Fig. 6.8
Experimental
result
( subject 1
-
bad
:_車人ノ?:人′?:I;l[t lA.学研究村
)
第6章
57
筋電の測定
15i■iコl
「⊃
q
J
ハンドル角
0.2
0
0.2
pE;i
_4)
bD
60
80
⊂
(ロ
100
120
140
time(s)
名
⊃
x
lO
5
二頭筋:右
x
lO
5
三頭筋:右
x
10-5
5
.t!
一己 0
≡
くく
,S
コ
5
,t!五
0
F:
<
,S
⊃
Itj
三角筋:右
5
己0
≡
くく
Fig. 6.10
Experimental
( subject2
result
I
good
)
!=i■i:I
「⊃
q
P■
ハンドル角
0.2
0
0.2
i己■≡;i
E5
bD
40
60
80
⊂
q
time(s)
名
つ
100
二頭筋:右
x
lO
5
x
10-5
三頭筋:右
x
10-5
三角筋:右
5
ご・ヒ
rd
0
≡
<
,S
コ
5
ご・ヒ
己0
≡
<
,S
⊃
ご・ヒ5
己0
R:
<
Fig. 6.12
Experimental
result
( subject2
I.車人J?I:人J?I:院
-
bad
r'.学研光村
)
120
140
第6章
58
筋電の測定
'TC)I
ハンドル角
和
上0・岩
怠-o・2
20
60
80
⊂
(匂
100
120
140
time(s)
名
コ
二頭筋:右
5
ご・ヒ
己0
≡
<
名
x
つ
lO
三頭筋:右
5
5
ご・ヒ
己0
≡
<
名
三角筋:右
xlO-5
:⊃
ご・ピ5
ー己0
≡
<
Fig・ 6・14
Experimental
result
( subject3
I
)
good
E=i
■て⊃
q
「l■
iコl■E;i
0.2
0
_4)
0.2
bD
ハンドル角
40
60
time(s)
名
⊃
+J
100
80
⊂
(ロ
二頭筋:右
x
lO
5
x
10-5
三頭筋:右
x
10-5
三角筋:右
5
己0
≡
<
名
:⊃
5
ご・ヒ
己0
≡
<
,S
⊃
+J
5
己0
F:
<
Fig. 6.16
Experimental
result
二蚕入学大学院
( subject3
-
bad
)
IA.'II'-'研究科
120
140
第6章
6.
59
筋電の測定
3
手首を固定した状態での測定
ベルトを用いて手首をハンドルに固定した状態で、同様の実験を行なった。ただ
し,前腕・大胸筋・僧帽筋・広背筋はうまく求められないため計測を行わず、被験者1
と被験者2の違いが考えられる上腕二頭筋と上腕三頭筋、そして変化の大きい三角筋を
左右両側計6箇所を測定した。アースには前回同様耳たぶを使用した。被験者は21
24才の三重大学学生の男性2人である.測定の際に設定した装置の特性をTable.6.2に
示す。
Table.
6.2 Set parameters
of the steerlng
subject1
Ip[N.m/(rad/s2)]
0.256
0.256
goodbad
0.2560.256
1
1
【一■■■■■】
㌔2/㌔1
1
1
【ー■■■】
10
4
44
0.7
0.7
Kp2/Kp1
Fig.6.18
good
Cp1[N.m/(rad/s)]
Kp1[N.m/rad]
6.3.1
subject2
bad
0.70.7
実験結果
-Fig.6.21に実験結果を示す。前回は測定した筋電の絶対値を結果として表
示したが、結果を見やすくするために絶対値に一次遅れ系を通し,平滑化処理を施し
たものを表示する。前回の実験結果と比較したいが、筋電は大きさで判断することは
できない上に、電極の貼る位置のわずかな違いによっても変わってしまうので,比較
できない。実験結果から上腕二頭筋・上腕三頭筋・三角筋全てが同じタイミングで値
が変化している。現在のステアリング装置では上手く測定できないが,本来インピー
ダンスは二頭筋と三頭筋の和であるから,装置の特性が変化すれば値も変わってくる
ことが考えられるが,今回装置の特性が操作しやすい設定と操作しにくい設定で実験
したが上腕二頭筋・上腕三頭筋ともにそれほど変化はなかった。
:.
Ff.:人'、;I:人′、;I:院]-.1、デ:研究村
-
第6章
60
筋電の測定
被験者1と被験者2で比較すると、被験者2の方が上腕三頭筋の変化がはっきりして
いたように思うが,これはやはりハンドル操作の仕方の違いによるものだと思われ
る。
6.
2の実験で操作しやすいときの方が三角筋の強弱がはっきりしていると書い
たが、それを確認するために図を示すこととする。
Fig.6.22はハンドル1周期ごとに筋
電の最大値・最小値を求め、それぞれの平均・標準偏差を示したものである。平均はⅠ
型をしたグラフの縦線の中心点で、縦棒の長さで標準偏差を表している。図から,義
大値は操作性が良い方が小さくなるとわかる。
・-_
rT7.:人l'j::人`';::院l'.J'i:二研究科
第6章
61
筋電の測定
(
ハンドル角
■■l⊃
q
P■
己■巳;i
_4)
bD
60
⊂
(匂
80
100
time(s)
,a;
⊃
二頭筋:右
x
lO
5
x
10-5
二頭筋:左
x
lO
5
三頭筋:右
x
lO
5
三頭筋:左
x
lO
5
三角筋:右
x
lO
5
三角筋:左
5
Ie
己0
≡
くく
名
つ
5
ご・ヒ
己0
≡
<
名
⊃
5
=ヒ
己0
≡
<
,a;
:⊃
5
Itj
己0
≡
くく
名
⊃
Itj
5
己0
≡
<
,S
:⊃
5
Itj
己0
F:
くく
Fig. 6.18
Experimental
result
( subject1
:_車人苧人苧院
-
good
T_学研究村
)
120
140
第6章
筋電の測定
62
(
'S
ハンドル角
0.2
J
iコ■巴;i
0
0.2
_4)
hO
60
⊂
80
(匂
100
time(s)
i,q
⊃
5
二頭筋:右
x
lO
5
x
10-5
二頭筋:左
x
lO
5
三頭筋:右
×
10
5
三頭筋:左
x
10-5
三角筋:右
x
10-4
三角筋:左
Ie
己0
∈
<
名
つ
5
ご・ヒ
己0
∈
くく
IT,q
コ
5
ご・ヒ
己0
∈
<
名
⊃
5
=tj
己0
∈
<
,a
⊃
ご・ヒ5
己0
∈
く(
,a
コ
1
±o
5
1
≡
くく
0
Fig・ 6.19
Experimental
result
( subject1
-
bad
l'.
・T7_:大Jt7:人′芋院 1A_I?:研究科
)
120
140
第6章
筋電の測定
(
ハンドル角
「⊃
巴
o 2
巳一lq
0
4)
-hO
-0 2
20
⊂
和
60
80
100
120
time(s)
名
つ
×
10-5
二頭筋:右
x
lO
5
二頭筋:左
x
lO
5
三頭筋:右
x
lO
5
三頭筋:左
x
10-5
三角筋:右
×
10
三角筋:左
5
ご・ヒ
己0
∈
くく
名
コ
5
・l」
己0
∈
<
名
つ
5
ご・ヒ
己0
∈
<
名
:⊃
5
ご・ヒ
己0
∈
<
-S
⊃
Itj
5
己0
∈
くく
名
⊃
±o
1
∈
4
1
5
0
<
Fig. 6.20
Experimental
result
( subject2
i.屯人'-;I:人J、;'二院
-
good
1-.J'i::研究科
)
140
第6章
64
筋電の測定
(
召
ハンドル角
0.2
」
己一l巴;i
0
_4)
bβ
0.2
20
⊂
(勺
60
80
100
time(s)
名
⊃
x
lO「5
二頭筋:右
x
lO
二頭筋:左
x
10-5
三頭筋:右
x
lO
5
三頭筋:左
x
lO
5
三角筋:右
x
lO
4
三角筋:左
5
=e
己0
∈
<
名
⊃
5
5
=tj
己0
∈
<
,a
⊃
5
.tZ
己0
F:
<
名
コ
5
.t!
己0
∈
<
,S
⊃
ご・ヒ5
己0
∈
<
,S
1
±o
5
⊃
a
0
≡
<
Fig・ 6・21
Experimental
result
( subject2
:_車人J'i::人苧院
-
bad
1学研究科
)
120
140
第6章
65
筋電の測定
x
右肩
10-4
1.4
1.2
1
0.8
0.6
0.4
0.2
0
good-max
x
lO
good-m
in
bad-max
bad-min
bad-max
bad-min
bad-max
bad-m
in
bad-max
bad-m
in
左肩
4
good-max
good-min
subject1
x
右肩
10-4
2.5
2
1.5
1
0.5
0
good-max
x
lO
good-m
in
左肩
4
2.5
2
1.5
1
0.5
0
good-max
good-m
in
subject2
Fig. 6.22
Experimental
result
:.車人J';I:人`li::院
l-.1、;'二研究科
第6章
6.4
6.
66
筋電の測定
手のひらを固定して測定
3と同様にべルトを用いて手のひらをハンドルに固定した状態で、同様の実験
を行なった。ただし、前腕・大胸筋・僧帽筋・広背筋はうまく求められないため計測
を行わず、被験者1と被験者2の違いが考えられる上腕二頭筋と上腕三頭筋、そして変
化の大きい三角筋を左右両側計6箇所を測定した.アースには前回同様耳たぶを使用し
た。被験者は21
-24才の三重大学学生の男性2人である。測定の際に使用した装置の
特性をTable. 6.3に示す.
Table.
6.3 Set parameters
of the steering
subject1
Ip[N.m/(rad/s2)]
good
0.256
0.256
goodbad
0.2560.256
Cpl[N.m/(rad/s)]
1
1
【一■■■■■】
㌔2/㌔l
1
1
l一■■■■■】
Kp1[N.m/rad]
10
4
44
0.7
0.7
Kp2/Kp1
6.4.1
subject2
bad
0.70.7
実験結果
下に実験結果を示す。
Fig. 6.23
いて平滑化処理をしたもので,
-
Fig.
Fig.
6.26は測定した筋電の絶対値を一次遅れ系を用
6.27は三角筋の最大値と最小値の平均・標準偏差グ
ラフである。手のひらをベルトで固定して操作したが,筋電の値は手首を固定した時
とほとんど変わらなかった。操作しやすい時と操作しにくい時の違いもほとんどみる
ことができない。三角筋はこれまで同様変化が出るが、電極の貼る位置の違いで筋電
の値が変わってきてしまうので,正確に筋肉に貼り付けなければ上手く測定できない
ことを実感した。三角筋の最大値と最小値のグラフをみると,操作しやすい時のほう
が、最大値が小さくなるという結果が出た。これは手首を固定した実験と同じ傾向だ
が、大きさにそれほど変化がないため、確かな違いがあるとは言い切れないと思われ
る。
三毛人J芋人`、;,'二院
IA.J、i::研究科
第6章
67
筋電の測定
(
ハンドル角
lて)
q
P■
iコ■5i
_4)
bβ
60
⊂
(ロ
80
100
120
time(s)
名
⊃
x
10-5
二頭筋:右
x
lO
二頭筋:左
x
10-5
三頭筋:右
x
lO
5
三頭筋:左
x
lO
5
三角筋:右
x
lO
5
三角筋:左
5
.t!
己0
≡
<
名
:⊃
5
5
Itj
l司
≡
<
0
名
つ
5
ご・ヒ
己0
≡
<
名
つ
5
ご・ヒ
己0
F:
<
,a;
⊃
・l」
5
己0
≡
<
,a;
:⊃
=tZ
5
己0
F:
<
Fig・ 6・23
Experimental
( subject1
result
二重大JII'-'大学院
-
good
[-.`'i::研究科
)
140
第6章
68
筋電の測定
6iiヨ
「⊃
(匂
」
0.2
_4)
bD
0.2
)
ハンドル角
0
80
60
⊂
吋
100
time(s)
C)
「⊃
⊃
x
lO
5
二頭筋:右
x
lO
5
二頭筋:左
x
lO
5
三頭筋:右
x
lO
5
三頭筋:左
x
lO
x
10-5
5
ご・ヒ
己0
≡
くく
名
つ
5
ご・ヒ
己0
≡
くく
名
⊃
5
Ie
ld
≡
<
,S
:⊃
0
5
Ie
rd
≡
・く
0
名
三角筋:右
5
つ
ご・ヒ5
己0
≡
<
名
三角筋:左
:⊃
=tj
5
己0
≡
<
Fig. 6.24
Experimental
result
( subject1
-
bad
:_重大Jlii'・'大''Ir:院 1-.苧研究科
)
120
140
69
筋電の測定
第6章
巴=iiヨ
ハンドル角
「コ
巴
o 2
iZq
0
q)
-bD
2
10
20
⊂
(勺
60
100
80
120
time(s)
,S
コ
x
lO
5
二頭筋:右
x
lO
5
二頭筋:左
x
lO
5
三頭筋:右
x
lO
5
三頭筋:左
x
lO
5
三角筋:右
x
lOー4
三角筋:左
5
ご・ヒ
己0
F:
くく
名
:⊃
5
Itj
己0
∈
<
名
⊃
5
=ヒ
己0
∈
<
-S
コ
5
=tj
己0
∈
<
4)
「⊃
⊃
ご・ヒ5
己0
∈
<
-S
コ
1
±o
5
1
∈
<
0
Fig. 6.25
Experimental
result
( subject2
二前人Jli::人`';I:院
I
good
1-.'、;':研究村
)
140
第6章
70
筋電の測定
(
ハンドル角
l■t⊃
(ロ
」
i!■Ei
_4)
hO
60
⊂
80
q
100
time(s)
名
つ
×
10
5
二頭筋:右
x
lO
5
二頭筋:左
x
lO
5
三頭筋:右
x
lO
5
三頭筋:左
5
ご・ヒ
己0
≡
くく
名
⊃
Ie
5
己0
≡
くく
,a
:⊃
5
Itj
己0
≡
<
名
:⊃
5
Itj
己0
≡
<
x
10-5
三角筋:右
x
lO
三角筋:左
・T,q
:⊃
ご・ヒ5
己0
≡
<
-S
:⊃
5
5
Ie
rd
≡
0
<
Fig. 6.26
Experimental
result
( subject2
二華人J?:人苧院
-
bad
1-・'、羊研究科
)
120
140
第6章
71
筋電の測定
x
右肩
10-4
1
0.8
壬
壬
0.6
0.4
0.2
0
good-max
x
lO
bad-max
bad-m
bad-max
bad-min
good-min
in
左肩
4
good-max
good-min
subject1
x
lO
右肩
4
壬
壬
good-max
x
lO
ba(卜max
good-min
bad-m
左肩
4
・
二
good-max
good-min
bad-max
2
subject
Fig. 6.27
Experimental
result
:.覇人学大学院
I-_学研究科
bad-min
in
第7章
72
結言
第7章
ステアリング装置を用いて、装置の粘性・剛性・摩擦トルク特性を変え、操舵中の
腕のインピーダンスを測定した結果、これまでとは異なる結果が得られた。これまで
の研究ではステアリング装置の操舵特性㌔が大きくなると,人間の腕のインピーダン
スKhが大きくなり、装置の摩擦トルクFpが大きくなると,人間の腕のインピーダンス
Khが小さくなるという結果が出ていたoしかし,今回の研究より,主に腕の力によっ
てハンドルを操作する人は同じような傾向が出るが,体全体を使ってハンドル操作を
する人については,そのような傾向はみられず,腕の力で操作する人より,インピー
ダンスKhの変化が小さいと言えるoその理由として,装置の構成上、腕のインピーダ
ンスの大きさが手の握りの強さに大きく影響されるということが,手をハンドルに固
定しインピーダンスを測定した実験より明らかにすることができた。手の握りの強さ
が弱い分、体全体や特に上腕二頭筋や上腕三頭筋の力を使うことで補っているのだと
考えている。よって、現在の手の握りの大きさでインピーダンスが決まってしまう問
題を解決し、手の握りや上腕二頭筋や上腕三頭筋といった筋肉を考慮した装置に改良
することで,また違った結果を得ることができると思われる。目標角度の移動振幅や
移動速度を変更した実験も行なったが,粘性の影響は全く確認できなかった。官能評
価については、被験者の操舵感の良悪を大きく決定しているのが,摩擦トルクの大き
さであるとわかった。テストドライバーと学生の被験者による感覚の違いはそれほど
なく、摩擦が小さいときに操作しにくいといえた。
先ほど述べた、手の握りの問題の改良の方向性を模索するためやインピーダンス以
外の手法として何か指標になるようなものがないか考えた上で,前腕・上腕二頭筋・
上腕三頭筋・三角筋を中心に筋電の測定を行なったが、筋電に大きな変化はみられな
かった。その原因は,ノイズやノイズ除去のためのフィルタの設定の難しさや皮膚の
:_電大学大学院
I-.学研究科
第7章
73
結言
表面に電極を貼り付ける計測方法によるものの影響があったと考えられる。また,心
電などの影響も大きいために腕以外の筋肉を測定することができなかった。
これからの課題としては、手の握りのみに影響されるのではなく,腕全体として捉
えられる装置の改良が必要になると思われる。また,ステアリングの操舵感に大きな
影響を与える摩擦トルク発生装置も手動調整ではなく、モーターのトルクによる制御
を用いて効率的かつ正確にする必要があると感じる。それを実現すれば、インピーダ
ンスを用いて操舵感を評価することは可能であると考えている.
--_垂人草人学院
上学研究科
第7章
74
結言
参考文献
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三重
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:_車人′、;I-'大'芋院 上学研究科
"腕のイ
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75
結言
研究を進めるにあたり,制御方法や人間工学理論及び実験方法について熱心にご指
導いただいた指導教官の池浦良浮助教授に心より深く感謝いたします0
研究発表の際の的確な質問や助言,また振動についてご指導いただいた水谷-樹教
授に深く感謝いたします。
実験装置の設計から製作及び研究内容にわたり面倒を見ていただいた沢井秀樹技官
に感謝の意を表します。
本研究に関連のある振動についてご指導いただいた加藤光虞助手に感謝の意を表し
ます。
研究を進めるにあたり,いやな顔一つせずに実験に協力してくれた小野真平君に感
謝し、これからのよりいっそうのご活躍と成功をお祈りいたします。
また、実験に快く付き合ってくださった被験者の方々に深く感謝いたします。
最後に研究室の皆様には、楽しく過ごさせてもらうと共に、研究にご協力頂き、深
く感謝いたします。皆様のこれからのご活躍をお祈りいたします。
・'_重大'、芦大'?I:院
T-_'、芦研究科
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