...

クラスタ対応版設定例 (LifeKeeper 版)

by user

on
Category: Documents
242

views

Report

Comments

Transcript

クラスタ対応版設定例 (LifeKeeper 版)
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
株式会社セゾン情報システムズ
HULFT 事業部
テクニカルサポート
タイトル
クラスタ対応版設定例 (LifeKeeper 版)
ドキュメント情報
技術文書番号:
OS:
製品/バージョン:
最終更新日:
1-HUL8-UX003-01
Linux 版全対応 OS (LifeKeeper 版)
HULFT8 for Linux-Enterprise Ver.8
2015/2/13
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
1 / 21
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
本書では、「LifeKeeper for Linux(以下 LifeKeeper)」クラスタ環境での「HULFT8 for UNIX/Linux Enterprise」クラスタ対応機能の使用方法・設定例を説明します。
HULFT の登録・起動・監視・終了方法を、LifeKeeper GUI を使用して説明します。詳細については、
LifeKeeper のマニュアル、およびサイオステクノロジー株式会社ホームページを参照してください。
なお、本書を読む前提として、製品に同梱されている「クラスタ対応 マニュアル」を事前にご確認くだ
さい。
1.
設定の流れとクラスタ環境例
(1)設定の流れ
本節で説明する LifeKeeper の設定手順についての流れを説明します。
LifeKeeer で使用する起動・監視・停止スクリプトは、クラスタ情報の登録前に作成しておく
必要があります。
図 1.1
2 / 21
LifeKeeper 設定の流れ
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
(2)クラスタ環境
本節では、以下のクラスタ環境での設定例を説明します。
図 1.2
LifeKeeper クラスタ環境例
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
3 / 21
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
2.
HULFT のスクリプト作成
(1)起動スクリプト
LifeKeeper へのクラスタ情報登録前に、HULFT 起動時のスクリプトを作成します。
このスクリプトは LifeKeeper でのアプリケーションリソース作成の際、
「Restore script」へ
登録します。作成するパス、およびファイル名は、任意です。
以下に配信デーモンの起動スクリプトの記述例を示します。集信デーモン、要求受付デーモン
についても、同様に作成してください。
<記述例>
配信デーモンの起動スクリプト(/home/hulft/tmp/hul_restore_snd.sh)
【注意】LifeKeeper は、異常の検出をスクリプトの戻り値により判断します。
「1」の場合は異常、
「0」の場合は正常と判断されます。記述するスクリプト内で戻り値を変更してください。
4 / 21
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
(2)監視スクリプト
LifeKeeper へのクラスタ情報登録前に、HULFT の監視スクリプトを作成します。
このスクリプトは LifeKeeper でのアプリケーションリソース作成の際、
「Quickcheck script」
へ登録します。作成するパス、およびファイル名は、任意です。
以下に配信デーモンの監視スクリプトの記述例を示します。集信デーモン、要求受付デーモン
についても、同様に作成してください。
<記述例>
配信デーモンの監視スクリプト(/home/hulft/tmp/hul_check_snd.sh)
【注意】HULFT の起動スクリプトと同様に、記述するスクリプト内で戻り値を変更してください。
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
5 / 21
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
(3)停止スクリプト
LifeKeeper へのクラスタ情報登録前に、HULFT の停止スクリプトを作成します。
このスクリプトは LifeKeeper でのアプリケーションリソース作成の際、「Remove script」へ
登録します。作成するパス、およびファイル名は、任意です。
以下に配信デーモン停止スクリプトの記述を例を示します。集信デーモン、要求受付デーモン
についても、同様に作成してください。
<記述例>
配信デーモンの停止スクリプト(/home/hulft/tmp/hul_remove_snd.sh)
【注意】HULFT の起動スクリプトと同様に、記述するスクリプト内で戻り値を変更してください。
ただし、HULFT の配信デーモンクラスタ終了同期コマンドは、すでにデーモンが停止して
いた場合、exit コード「111(hulsndd is not running.)」で終了します。このときは、
スクリプトの戻り値を「0」で返すようにしてください。スクリプトが「1」で終了する
と、停止スクリプトで異常と判断され、LifeKeeper でフェイルオーバが正常に行われな
い現象が発生します。集信デーモン、要求受付デーモンについては、
「113(Socket connect
error.)」の場合に「0」で終了させるようにしてください。
6 / 21
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
3.
クラスタ情報の登録
Web ブラウザより、LifeKeeper GUI を起動します。
ログイン後、LifeKeeper GUI のメニューから[Edit]-[Server]-[Create Resource Hierarchy]を
選択してウィザードを起動し、リソースの作成・登録を行います。
【備考】v4.6、v5.1 の場合は、[Edit]-[Resource]-[Create Resource Hierarchy]でリソースの作
成・登録を行います。
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
7 / 21
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
(1)DISK リソースの登録
共有ディスクを DISK リソースとして登録します。ファイルシステムやディスクマウントのオ
プションなどの設定を行います。設定値は構築するクラスタ環境に合わせた値を登録してくだ
さい。
①「Recovery Kit」の選択
リソースのタイプで[File System]を選択します。
8 / 21
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
②「Mount Point」の選択
「Mount Point(マウントポイント)」で[/mnt/shareddisk]を選択します。
以降、ダイアログボックスのガイダンスに従い、DISK リソースの登録を行ってください。
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
9 / 21
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
(2)IP リソースの登録
仮想 IP アドレスを IP リソースとして登録します。IP アドレスやサブネットマスク、割当を
行うネットワークインタフェース名などの設定を行います。設定値は構築するクラスタ環境に
合わせた値を登録してください。
①「Recovery Kit」の選択
リソースのタイプで[IP]を選択します。
②「IP Resource」の登録
「IP Resource(IP リソース)」の仮想 IP アドレスを登録します。
例)172.16.10.10
以降、ダイアログボックスのガイダンスに従い、IP リソースの登録を行ってください。
10 / 21
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
(3)アプリケーションリソースの登録
HULFT の常駐プロセス(配信デーモン、集信デーモン、要求受付デーモン)をアプリケーションリ
ソースとして登録します。前節で作成したスクリプトを登録します。
以下では配信デーモンを例に登録の手順を説明します。
①~⑤の手順を繰り返して、集信デーモン、要求受付デーモンも登録してください。
HULFT が使用する LifeKeeper のスクリプトは以下のとおりです。
・Restore script(起動スクリプト)
・Remove script(停止スクリプト)
・Quickcheck script(監視スクリプト)
①「Recovery Kit」の選択
リソースのタイプで[Generic Application]を選択します。以降、スイッチバックの設定後、
運用系サーバ名(例「server1」)を選択します。
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
11 / 21
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
②「Restore Script」の指定
事前に作成した起動スクリプトを指定します。
例) /home/hulft/tmp/hul_restore_snd.sh
③「Remove Script」の指定
事前に作成した停止スクリプトを指定します。
例) /home/hulft/tmp/hul_remove_snd.sh
12 / 21
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
④「Quick Check Script」の指定
事前に作成した監視スクリプトを指定します。
例) /home/hulft/tmp/hul_check_snd.sh
⑤「Local Recovery Script」の指定
「Local Recovery Script」は省略(ブランク)にし、次へ進みます。
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
13 / 21
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
以降、ダイアログボックスのガイダンスに従い次の内容を入力し、アプリケーションリソースを
登録してください。
・「Application Info」
今回は使用していませんので、省略(ブランク)で次へ進んでください。
・「Bring Resource In Service」
リソースサービスの起動を選択します。「Yes」を選択してください。
・「Resource Tag」
リソースタグを選択します。ここで指定した名前が、Life Keeper に登録されるスクリプトの
実ファイル名になります。
例) 配信デーモン
:app_hulft_snd
・「Target Server」
待機系サーバを選択します。
例) server2
【備考】アプリケーションリソースで登録した各スクリプトは、以下のディレクトリ下に「Resouce
Tag」で指定した名前のファイル名で作成されます。
/opt/LifeKeeper/subsys/gen/resources/app/actions/
!restore (Restore script)
!remove (Remove script)
!quickCheck (Quick check script)
登録後にスクリプトを変更する場合は、上記ファイルを編集するか、またはアプリケー
ションリソースを再登録してください。
14 / 21
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
(4)ダミーのアプリケーションリソースの登録
別途「exit 0」のみを記述したスクリプトを作成します。これは、HULFT の監視対象のデーモ
ン(配信、集信、要求受付デーモン)を 1 つのサービスとして扱うために、ダミーのスクリプト
として使用します。
<記述例>
ダミーのスクリプト(/home/hulft/tmp/hulft.sh)
(3)と同様の手順で、上記のスクリプトをのアプリケーションリソースとして作成します。
「Restore script」,「Remove script」,「Quickcheck script」に上記スクリプトを登録しま
す。
・「Application Info」
今回は使用していませんので、省略(ブランク)で次へ進んでください。
・「Resource Tag」
例) HULFT
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
15 / 21
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
DISK、IP アドレス、配信・集信・要求受付デーモン、HULFT(ダミーリソース)の各リソースが正
常に登録されると、LifeKeeper GUI は以下のようになります。
16 / 21
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
(5)依存関係の定義
作成した各リソースの起動、停止の同期を取るために、リソース間の依存関係を定義する必要
があります。
各リソース間の依存関係を以下の図のように作成します。
ダミーのアプリケーションリソース「HULFT」を親として依存関係を定義することで、配信、
集信、要求受付の各アプリケーションリソースを 1 つの HULFT サービスとして扱うことができ
ます。
図 3.1
リソースの依存関係
依存関係の定義は、下記の順序で行います。
設定順
1
2
3
4
5
6
7
親
IP リソース
app_hulft_snd
app_hulft_rcv
app_hulft_obs
HULFT
HULFT
HULFT
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
子
DISK リソース
IP リソース
IP リソース
IP リソース
app_hulft_snd
app_hulft_rcv
app_hulft_obs
17 / 21
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
LifeKeeper GUI で親とするリソースをフォーカスし、右クリック-[Create Dependency]を選
択します。その後、ダイアログボックスのガイダンスに従い、子となるリソースを選択し、依
存関係を設定します。
依存関係の定義に成功すると、下図のように DISK リソースが IP リソースの子として定義され
ます。
18 / 21
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
同様の手順で他の依存関係も定義します。すべての依存関係を定義すると、以下のような状態
になります。
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
19 / 21
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
4.
HULFT の動作確認方法
HULFT の起動設定や停止設定が、登録したとおりに実行されることを確認するため、手動での
フェイルオーバを実行します。
(1)起動・停止の方法
待機ノード(server2)の HULFT リソースをフォーカスし、右クリックで[In Service]を選択し
ます。確認画面で[In Service]を押下します。
20 / 21
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
技術文書番号:1-HUL8-UX003-01
順に、運用系ノード(server1)のリソースが停止します。その後、待機系ノード(server2)のリ
ソースが開始し始めます。
フェイルオーバが正常に行われ、待機系ノード(server2)に切り替わると、以下のように待機
系ノード(server2)が「Active」になります。
(2)起動・停止の確認
HULFT が起動したノード(待機系ノード)で、HULFT の起動が正常に行われているか確認します。
HULFT が起動したノードで、ps コマンド、df コマンドなどを使用して起動・監視の確認をし
てください。
また、HULFT が停止したノード(運用系ノード)で、停止スクリプトで設定した HULFT の停止が
正常に行われているか確認します。HULFT を停止したノードで、ps コマンド、df コマンド、
ifconfig コマンドなどを使用して停止の確認をしてください。
以上
Copyright(c) SAISON INFORMATION SYSTEMS CO.,LTD. All Rights Reserved.
21 / 21
Fly UP