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都市交通におけるバス輸送の課題

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都市交通におけるバス輸送の課題
基調講演
都市交通におけるバス輸送の課題
横浜国立大学大学院環境情報研究院 助教授 中 村 文 彦 ただいまご紹介にあずかりました横浜国立大学の中村でござ
います。
昨年の1
1月に浜松でオムニバスサミットの際にご招待いただ
きまして基調講演をさせていただきました。そのときにも40
0
人前後の方に来ていただきまして、私はそのときにもバスの話
をしました。もうバスの話をすることはしばらくないだろうと
思っておりましたら、またこういう機会にお呼びいただきまし
て、正直申しましてネタがあまりございません。浜松のときと
似た話が3分の1ほどございます。それはあらかじめ私の思い
ということでご理解いただければと思います。
本日は3
0分ほどのお時間ですが、都市のバス輸送ということに関しまして、少し考えて
いることをまとめて海外の事例も少し入れてご紹介させていただければと思います。
こういう目次構成でございまして、私、基本的に専門は今ご紹介がありましたように都
市交通全般でございます。たまたまバスの仕事がほかの先生より少し多いというところで
ございます。フレームとしては都市の交通はどうあるべきか、その際に前段には都市は一
体どうなっていくのだろう。これはいつも頭の中にございまして、その中で果たしてバス
には何ができるのだろうか。何でもかんでもバスでできるなんていうことは、実は全然
思っていなくて、ただ、ほんとうにバスができるところを上手に使うということがいろい
ろな方々にとってハッピーだろうとこういうふうに考えております。そういう意味で都市
交通というのを私がどう見ているかという前振りをしまして、その上でバス輸送を考える
うえで、きょうはこの30分のお話の中では都市のことだけに限定させていただきます。都
市のバス輸送を考える上でのキーワードというのを整理させていただきます。
最後のこれからの課題につきましては、浜松のときとかなり似たような話が出てきます
が、私が国あるいは地方自治体の皆さん、そしてバス事業者の皆さん、市民の皆さんに対
して思っていることをまとめていきたいと考えております。
お手元にも資料がございますのでそちらでも結構でございます。何が問題かってこれは
立場によって変わるという話の確認です。バス事業者さんからすれば、やっぱり会社です
から経営が悪化すれば問題である。補助金をもらっている場合には、補助金がなくなれば
これは問題となり、お客さんが減っていくとやっぱり問題である。悔しいと思う。それは
もちろん悔しいと思うことが正しいと思います。
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が、市民の側は一体何が問題なのか。これはちょっとバス事業者と違うだろうという確
認でございまして、使っていたバス路線がなくなったり、あるいはサービスが低下したり、
運賃が値上がってしまうことで、自分の移動がより困難になってしまうということが問題
となります。ところが使っていないバス路線が減ろうが消えようが、これはどうでもいい。
ここのところはちょっと仕分けをしなきゃいけない。ただ、今は使っていないけど、将来
バスに乗ろうと思ったときに、そんなバスはもう20年前に消えてしまったよと、こういう
話でもやっぱり問題になる。これが環境の側でみていくと持続可能な開発と実は近い話で、
今だけを考えるのではなくて、2
0年後、50年後の都市のことを考えたときに今のうちに
やっておくことは何なのだろうかと、こういうことを考える話が実はバスにもあるのだろ
うと思っております。
地方自治体の皆さんに対して私が申し上げたいのは、前提ですけど、交通計画に責任が
あるというご認識をしていただいている。これはそういう認識のない自治体さんがたまに
いらっしゃるので、そうじゃなくてあるという前提ですが、バス利用者数が減少し、自動
車の依存が増えていくことで、それがいろいろな問題をもし仮に起こしてしまうとしたら
そこに着目すべきだろう。例えば、私の住んでいるすぐ隣の川崎市は典型ですけど、大気
汚染の問題があります。あるいは、これは具体的な場所というよりも地球レベルですが、
地球温暖化の問題があります。また、都市部で時々あるのが、渋滞が起きて、いろいろな
形で時間の損失が起きる。それが経済効率性にも影響してしまうような場合。そして、高
齢化が大分進んでいますけれども、移動に困難を伴う方々が増えてしまうことがやっぱり
問題だろうと思います。
ただ、大事なのはそれはすべてバスがあれば解決するのじゃなくて、バスはあってその
バスを上手に使えれば解決するかもしれない。もしかしたらバスじゃない方法のほうが、
ある自治体にとってはいいのかもしれない。でも、その見極めをしないといけないという
ところがポイントでございます。
じゃあバスで何とかしようと思っても、何とかしたいのだけどお金もない、ノウハウも
ない。地元のバス事業者ともちょっと仲がよくないという場合を時々聞くのですが、これ
は非常にもったいないと考えております。パートナーシップとよく言いますけれども、そ
ういう意味ではここのところがむしろ先々、今も既にネックの一つじゃないかと思ってお
ります。
オムニバスタウン。先ほど局長様からご紹介がありまして、私はこの制度ができ上がる
ぐらいのタイミングのときにも、この建物でちょっとお手伝いをしていた記憶があります。
当時の運輸省、建設省、警察庁の共同で所管する支援の体制はすごいことだと思いました。
地方自治体に主体的にバス輸送を応援するということはこれはいい。事業者を支援という
ことではなく、まちを応援する。これもすばらしいということですが、じゃあお金を使っ
て何をしてきましたかという話を見てみると、ノンステップバスを買ったとか、バス停を
整理したとか、個別のことは大事だと思います。だけど、トータルとしてそのまちをどう
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いうふうにしていこうと思うのですか。そのまちの交通はどうなっていくのですか。そこ
とバスの関係はどうなのですかということを自治体の方々がどれぐらい考えていらっしゃ
るのかということになってくると、非常に温度差があるような気がしてならないのです。
立ち上がりがよかったと思いますので、このすばらしい制度を第2ステップにどう生かし
ていくかは、これからの自治体、あるいはバス事業者さん、あるいは我々のような研究者
がいかにして育てていくか。卵がかえったところでそれをいかに育てていくかというとこ
ろが、課題なのかと思っております。
ここはさらっと行きますが、言わずがなでございます。例えば環境の問題、あるいは福
祉の問題、あるいは効率性の問題で、そもそもお金がない中で何をするのかという問題、
そして実は、地方都市の中心市街地は最近そうでもないらしいのですが、一般的には空間
が足りない。それから、都市再生という言葉、正直に申しますが私は嫌いなのです。とい
うのは、再生とは一体何かという定義が非常に大ざっぱな気がしていて、何をもって再生
というのか、どうなったときにこれは再生したというのかというところをきちんと言って
おかないと、いい加減なばらまきのような気がしていて非常に嫌なのです。このビルであ
まりそういうことを言っちゃいけないのですけれども、都市再生の問題、そして、もう一
つこちらは道具のほうですが、情報技術、ものすごく進歩しています。これを上手に使う
のか、使わないのかというところです。情報技術に振り回されるようではいけない。ここ
のところもキーワード。こういうキーワードを心に置きながら都市交通ということを考え
ていくという時代が、もうこの四、五年来て、さらにもう四、五年後にも来るのだろうと
思っております。
政策的にはこれもいろいろな雑誌で私は書いておりますが、こういうキーワードが好き
なので一つずつ言いますが、マルチモーダル。これも国の政策用語の英語はちょっと違う
のですが、私の理解ではマルチモーダルは、ネイティブのアメリカとかイギリスの方にも
語源をいろいろと聞いたのです。選択制という言葉が一番いいなと常々思っていまして、
自動車を使わなくても生活できる。自動車は便利で、私自身も車を使って通勤したりしま
すけれども、自動車を使わなくても済むようなまちであるという形にまちの仕組みをどう
やって持っていくのかということです。その結果、市民が車を使わなくても結構生きてい
けるじゃないかと、こういうふうになればいいなという意味です。
これは逆の現象が世の中にありまして、横浜のニュータウンですが、私の住んでいる場
所なんかがその典型です。今朝も家族に聞いたのですが、どうもこのまちでは住み始めて
から車がなきゃやっていけないと思って免許を取り始める。ペーパードライバーが運転を
始める。これはやっぱり何かおかしい。むしろ逆だろうと思います。このまちに住んだら
車がなくても済みそうだ。じゃあ今度の車検のときに車を手離そう、こう思わせるような
まちづくりができないだろうかというようなことを考えております。
インターモーダルという単語はよく使われていますが、英語の語源的にはむしろちょっ
と違っていて、インターチェンジ、インターナショナルのインターですから、いろいろな
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交通手段が連携している。ドア・トゥー・ドアで移動する自家用車にはバスはなかなかか
ないません。だけれども、バス停まで歩きやすい空間があり、そこでバスが待ててそこで
バスに乗れれば、それは徒歩という手段とバスという手段の連携でございます。この連携
をいかに考えていくかということが、マルチモーダルの推進につながる。こういう意味で、
この2つのキーワードは切りわけて私は申し上げております。
次がTDMとTSM、これもTDMはトランスポーテーション・デマンド・マネジメント、
交通需要マネジメントです。実はアメリカの歴史をひもとくと、今を去ること30年前ぐら
いにTSM、これは交通システムマネジメントなんですが、書きましたようにちょっと違う
んですね。お役所的には同義に使っていらっしゃいますけど、私の理解ではまずTSM、既
存のインフラはできる限り有効に使う。せっかくつくったのに使われていない道路なんて
これはやっぱり言語道断で、使っていただくことが基本です。TDMというのはもう少し
1歩先を行っていて、個人の交通行動の変更を奨励できる。さっき申し上げましたように、
車を使わなくてもいいやと思わせるような施策です。車を我慢しろというレベルの1歩違
う視点なのですけれども、車を使わなくてもいいやと思わせるような形にいろいろなもの
が動いているということが、非常に大事かなと思っています。その意味でこのTDMとい
うのがTSMとは分けて書いております。これも施策的には大事な単語だと思います。
次にITS、インテリジェント・トランスポート・システムズですね。これはお役所訳は
高度道路交通システムといいますが、要するに交通の分野で情報技術をいかに使おうかと
いう話でございます。大事なのは、情報技術でこんなことができるよ、あんなこともでき
るよ、こんな商品ができましたということにだまされずに、今どんな問題を我々交通屋さ
んは抱えているんだろう。あるいは、この5年後、10年後、どんなふうに問題が深刻にな
るんだろう。それをこの情報技術でその問題の程度を緩和できる、あるいは問題を解消で
きるということがあるのだろうか。ここのところに常に頭を絞っておかないといけない。
携帯を使うとこんなことができますよ。おもしろいけどこれでだれがハッピーになるのか、
おもしろいけど例えばうちの近所のおじいさん、おばあさんが使い易くする問題は解けて
いるのか、そこのところをちゃんと見ておかないといけないんだろうと思います。
それから、都市計画と交通。これが教科書的には関連していると必ず言います。言いま
すが、全然関連していないようなことが世の中多いんです。例えばTODと書きました。T
ODというのはトランジット・オリエンテッド・ディベロプメントというものの略で、公共
交通指向型開発というふうに日本語で訳をつけました。この十四、五年、アメリカが注目
しています。というのは、アメリカが都市計画をしていく中で、やっぱり自動車指向から
脱皮をしなきゃいけないなと思って、彼らが日本の例えば東急の田園都市線の沿線、ある
いは阪急の神戸線、宝塚線の沿線の話であるとか、外国ではスウェーデンとか、いろいろ
な例を勉強しだしているんです。これはやっぱりすごい動きだと思うのです。
繰り返し申し上げますと、きょうのシンポジウムの主眼ではないのですが、都市計画の
ほうがもっと工夫をすると、バスというのは結構変わっていくという思いがございまして、
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必ずこういうところで申し上げています。都市計画と公共交通というのはもっと連携し得
る話だろうと思います。お役所の中でも都市計画の部隊と交通政策の部隊は別だとなって
いる場合が多いかと思いますが、実はそこをつなぐといい。もう少し言いますと、自治体
の方々に対して申し上げますが、都市計画マスタープランというのを多分大半の自治体が
お作りになられていると思います。その中にバスのことがどれだけ書いてあるか。バスを
含めた交通のことがどれだけ書いてあるかという目で見ますと、申しわけないんですけれ
ども、大半の例ではあまり書いていないのじゃないかと私は見ております。
海外でも実は多数派はそうなんです。ただ、シンガポールから始まって、いろいろなと
ころでは都市全体をやるときに、その中で交通はこうである、その中で公共交通はこうで
ある、その中でバスはこうなんだ。そのバスは都市にこういうふうにかかわっているのだ
と、ここのところをちゃんと政策的に言っているんです。都市計画はこうなっています。
あとはバス頑張ってくださいというだけでは、これじゃあやっぱりいけないと私は思って
います。
次は、地方分権、市民参加、PFI。主体は間違いなく地方であり、市民であり、民間の
方々のパワーというのを上手に活用するということだと思います。
それから、社会実験・実証実験という言葉で、これも何か役所の部局によって単語を使
い分けているんですが、大事なのは目的を持った実験がだれのための実験なのか。予算消
化のための実験だったり、来年度の予算取りのための実験というのは少なからずあります。
それはさておき、市民のために地域のためにこういう実験が要るんだということをまずも
う1回確認し、その実験というのは学生の理科実験と同じで、やっぱり実験には目的があ
る。その目的を達成するために実験の中身を決めていくということが大事で、いつも申し
上げるのですが、2日で済む実験もあればイギリスの例のように5年、10年ぐらい実験を
やっている場合もある。その中できちんとデータをつけて、行動の習慣がどう変わるかを
見ている。日本人は、私も含めてせっかちなところがあるので、1カ月ぐらいで十分だろ
うと思ったり、あとは予算が単年度だから単年度でやらなきゃと思う。それは予算のほう
の理由であって、一般の市民は普通の生活で年度というのはそんなに考えません。もちろ
ん子供がいたりしたら別ですけれども、4月1日になったらがらっと生活が変わると、そ
ういう話じゃないと思うのです。ということは、やっぱりこの実験をやるときにも目的は
何なのかということの議論が要るのだと思います。
バスの話に行きます。きょうは結論をゆっくり言いたいので少し最初急ぎます。もっと
たくさんあるのですが、きょうは絞りに絞ってこの6つで行きます。
コミュニティバスに関しては、オムニバスサミットでもかなり好きなことを言わせても
らったので、きょうはその要約でございます。すごく失礼な日本語ですが、コミュニティ
バス以外の政策は思いつかないでやっているのか、いろいろなことを考えた上でうちはコ
ミュニティバスしかないと思ってやっているのかわからない例が多々ある。これ以上は申
しませんが、あるんですね。それから、コミュニティバスはやる、普通のバスは知らない。
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コミュニティバスのバス停は仕方なくやるけれども、あとは知らない。これは変だろうと
思います。やっぱり交通全体の中を考えて、だからコミュニティバスをやるんですよとい
う理由づけ、説明責任はアカウンタビリティと最近言いますが、そういう言葉で言っても
いいんですけれども、何でコミュニティバスなの、これ唐突じゃないんですかと言われた
ときに、堂々と答えられるだけの論理構成が要る。それだけ深く自治体の方々が自分たち
の交通の現状、将来の課題、そしてやるべき施策の範囲、それをちゃんと見ることが大事
だと思います。
これもそういう例があまりあると思っていません。私は実はすごく幸せで、私がかか
わっている仕事ではまずないんですけれども、いろいろな方々にお話を聞くと出てくるの
が、計画プロセスが非常にいい加減であること。何で自治体がやるんですかという理由一
つ答えられない。既存事業者との調整でまたわけがわからなくなっている。何で循環路線
をするんですか。先行している事例がやっているから、隣の市でやっているから、そんな
の理由にならないですよね。バス路線の形が何で循環がいいか、何で循環だとここはまず
いかというのはちゃんと理由があって、ちょっと計算すればいろいろなことが出てくる。
そこの吟味がない。あるいは、公共施設を全部回るなんていう案が出てくるんですけれど
も、公共施設をはしごしてもあまり喜ぶ人はいないんです。こんなことを考えていくと、
路線一つだってちゃんと考えたんですかと聞くと、いや、バス会社さんに任せたから大丈
夫ですと言う。バス会社さんにもプロのバス会社さんと、あまりそういうのが上手でない
バス会社さんがいますから、バス会社さんに任せればいいという話でもない。
後から出てきますけれども、市民の意見を反映しました。でも、市民の意見を全部反映
して、みんなが3割方満足する案をつくるのがほんとうにいいのか。冒頭に申しましたよ
うに、バスにできることに徹して、そのできることをきちんとやるほうがトータルとして
はいいんじゃないのか、そういう議論もしていなかったのです。
それから100円均一運賃も先行例が多いのでいいんですけど、何で100円運賃なのか、何
で均一化というところの意味づけが必要です。しかも、いろいろな自治体の政策があり、
交通のいろいろなサービスがある中で利用者は、このバスは税金でやっているから、この
バスは税金でやっていないからなんていうことを選ぶわけじゃないんです。とすると、利
用者から見て使いやすいものは何なのかというトータルデザインがあって、その中で自治
体がこういうふうにかかわってくるんだ、だからここの運賃はこうなんだという形のス
トーリーがやっぱりなければいけない。
細かいことですが、運行間隔、路線長、台数、これに関してもいろいろなご紹介が後で
あると思います。一つ一つ考えていくと面倒くさい話なんですけど、考えないのはもっと
悪い。よくあるのが、いや予算上1台しかバスが買えない。その1台のバスで何をするか
というところから、先生検討を始めてくださいと、こう来るときがあるんだそうです。私
に直接ではなかったのですが、順序が違うでしょう。最初にやるのはやっぱりニーズだろ
うと思うんです。あるべき論です。ニーズがあって、そのニーズを満たして施策を打った
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ときに、どんなインパクトがあるのか。そのインパクトがあるということで認められたと
きに、それがほんとうに実現可能なのかどうなのか。つまり、ニーズを調べインパクトを
分析して、そして、実現可能性を見てその段階で予算が足りないから3台あるべきだって
言うんだけれども、じゃあ2台にと、こう考えていくんだったらまだわかるんです。最初
から1台しか買えません。その1台でしましょう。しかも、いろいろな地区を回りましょ
うなんて言っているとわけのわからないものが出てくる。これは多分、いろいろな自治体
の方にもご反論言い分があるのは私、十分承知していますが、ただ、こういうことに対し
てきちんと説明ができるということがすごく大事だと思っております。
クセニッツのバスが最近増えてきて、私、別に輸入元総代理店ではございませんが、金
沢にこのバスを入れるきっかけのところでものすごく苦労したのを今でもよく覚えていま
す。このバスが世界で一番いいかどうかということに関してはコメントは差し控えますが、
こういうバスがきっかけになって、日本のいろいろな話が動いていったのは間違いない事
実です。その意味ではいい仕事をお手伝いさせていただいたなと思っておりまして、この
写真をいつも使うんです。このバスでなきゃいけないとか、ここでアーケードを通ってい
るからこういうふうにしなきゃいけないとか、そんなことは全然なくて、あるいはその前
のページにあったような循環の路線にしなきゃいけないとかいうことは全然なくて、自分
たちの地域にとってバスは何なのかという議論をするという、そこが大事だということに
しておきましょう。
ディマンドバス、これもあまり悪口言うとまた叱られるんですが、海外ではこれは Demand Responsive Transport、DRTと呼ばれています。いろいろなディマンドバスがある
んです。この多様なメニューというのはどういうわけだか知られていない。これはだれが
悪いかというと、きっと私が悪くていろいろなメニューがあるということをちゃんとお知
らせしていない。ちゃんとご紹介しなきゃいけないのに、私が手を抜いているのが多分悪
いんだろうとわかっていますが、いろいろなものがあります。
例えば、停留所も路線もダイヤも決まっていて、運行するかしないかだけを予約で決め
るというサービスだってあるわけです。それから、ダイヤと停留所はあるけれども、路線
がない例だってあります。いろいろなものがあるんです。これもケース・バイ・ケースで、
ちょうどオーダーメードのスーツのような発想で私はいいと思っているのです。ところが、
日本を見ているとITがはやっている。ITがはやるとITだったら予算をやるよという補助
制度がある。で、ディマンドバスがはやる。非常に安直な話であって、順序は逆で、下に
書きましたが、こういうニーズを満たすにはディマンドバスのほうが普通のバスよりもい
いんだよ。いいという意味は効率性の面でプラスである、ランニングコストが安く済む、
あるいは喜ぶ人の数が増えるという。費用対効果の部分でいいんだということを言って、
だからディマンドバスでやる。そのときに、どこかに予算がないかなと思って探したらIT
の予算が使えると、こういう順序で来ればいいんですけど、何か全然逆で来る例があるん
です。
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いろいろ書きましたが、オールタナティブ、代替案、ディマンドバスじゃない場合と比
べて何がよくて、何が悪いんだという分析をちゃんとすること。効率的である、効果的で
あるということがちゃんと言えることが大事だと思います。我々は今、反省を込めて研究
室でいろいろ計算をしていますが、都市部で成立する場合というのは、限定的という日本
語はちょっとよくないのですけれども、かなり幾つかの条件がそろった場合だと思います。
もちろん、成立する場所は幾つかございますが、どこでもディマンドバスだったらいいん
だという話ではないのです。ディマンドバスでやるぐらいだったら通常の小さいバスで普
通に走ったほうがよっぽどいいよとか、いろいろございますので分析をもっとしなきゃい
けないというのが私の見解です。
皆さんの資料にこれはないのかもしれませんが、スウェーデンのイエテボリにフレック
スルートがあります。これは自動車工業界のお金で勉強させていただいたときに訪問しま
した。これは福祉の方々の間では結構有名な例なんですが、ちょっと前をごらんください。
一番下にショッピングセンター、ここに病院があって、1時間に1回、南北にバスが動
きます。動くときにどこら辺を通るかが、ここから出るバスの出発の15分前までの電話リ
クエストで決まる。仮に全部の方がリクエストしたら大変なことになりますけど、そんな
ことはないので、幾つかリクエストがあって、それを通って回るというやり方で、これは
このすべての地域を回るバスを1時間間隔でやることに比べれば断然安く済む。そこがポ
イントです。
車両はマルチライダーのほうでございますけれども、こんな車をやってカートは乗せて
はいけないんですけれども、荷物を積む。バス停と言わずにミーティングポイントという
あたりもちょっと憎い演出ですね。これが運転手さん向けに、あんたのバスはここまでと
いう指示の紙でございまして、タクシーの領収証発行と同じような仕掛けです。ショッピ
ングセンターで予約するときには、ご高齢の方々の自分の身分証明書のIDカードを通すだ
けで予約ができます。というのは、IDカードに自分の名前と家が全部入っていますから、
帰りたいときにはこれを通すだけでいい。操作がいかに楽かということです。応対は人が
入りますけれども、それでも効率的に機能しています。
次がバス・ラピッド・トランジット、BRTでございまして、多分、きょうご出席の皆さ
んとは縁のない話かと思いますけれども、バスにはこんなものもあるんだというお話とし
て聞いてください。これもアメリカがこういうことを言い出したんですけれども、PRB、
トランスポーテーション・リサーチ・ボードという交通を専門にやる学会です。実務者、
研究者が集う大きな学会です。その中にバス・ラピッド・トランジットのプロジェクトが
起きました。バスというのは頑張ればもっとすごくなるのじゃないのかということで、大
きくなるほうの話です。海外では、例えば近くでいくと台北でバス専用道路のネットワー
クが結構できてきます。ソウルでは市長さんがバス専用道路の計画を今つくっておりまし
て、おもしろいことがホームページにあるようです。フランスでは、これは意見が分かれ
ますけれども、路面電車のようなバスが走っています。ガイドウエイバスというと名古屋
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にございますが、イギリスなどでは非常に変わったものがございます。ブラジル、南米は
やっぱりバスで頑張っているところなので、ある意味で非常に先進的な例がございます。
こんなに大きなバスがあるという例でございまして、長さが25メートルのバスなんてい
うのもあって、これは車体が3連接になっていまして、節が2つあるのでバイ・アーティ
キレートバスといいます。タイヤが4つあって、よく聞かれるのですけれども、これで普
通の道路はちゃんと曲がります。そういう270人乗るバスがございます。
これはバス停が特殊で、バリアフリーという意味でバスの床を下げるというのもあるん
ですけれども、バス停の床を上げるという例もありまして、バス停の床を上げてもバリア
フリーになります。ここのところに別途、小さなリフトがあるんですけれども、これで済
むというような発想でございます。
バスとバス停の間は、こういう渡り板があります。開くと電車でもギャップがあります。
板がバス停にバタンと当たりますから、ノーギャップでもって非常に乗りおりが楽です。
乗りおりが楽だということは、ご高齢の方車いすの方にもプラスですが、普通の方々に
とっても非常に便利で、かつ、停車時間が短いですから輸送力が非常に増えます。電車の
話を勉強するとわかるのですが、停車時間をいかに短くするかということがとっても大事
なんです。それができるとそのシステムの処理能力がぐんと上がります。このバスも2
7
0
人おりますが、5枚のドアを使うとバス停側でしますので運賃の収集をしないということ
もあるのですが、20秒で全員が降りられます。全員が降りて乗るという行為をしても1分
間隔でバスが十分走れるんです。これはすごいことだと思います。
これはカナダのオタワでございまして、トランジットウエーも有名な専用道のネット
ワークで、これはオタワ市が都市計画としてうちのまちは、路面電車もLRTも地下鉄もモ
ノレールも入れない。そのかわりバスの専用道路をどんどんつくる。こういうことを言っ
て、9
1年ぐらいには結構できてきているんですけれども、時間をかけてつくる。これは何
がいいかというと、ほかの新交通と違って部分的にできてもそこだけ専用道路が走って、
工事がおくれているところは、一般道を走るということができる。これを路面電車にする
と、部分的にできたらそこだけ路面電車でバスに乗りかえなきゃならないです。全部がバ
スなものですから、こういう使い方がある。路面電車かバスかということで非常によく私
は質問されます。個人的にどっちが好きかと究極に聞かれると路面電車なんですけれども、
どっちのほうが使い勝手がいいかというのは、これはケース・バイ・ケースです。バスの
強いところは、段階的な整備ができるところだと思います。段階的な整備ができるという
意味でバス専用道路、トランジットウエーと言っています。もっといろいろな活用がある
だろうということは、これは国交省にもいつも申し上げているのです。もっと選択肢を考
えましょうということを言っています。
オタワはここの土手の上が幹線道路で、こっちの土手の上が住宅地で、その間の川を埋
めてそのかわり別なきれいな川、運河をつくったのですけれども、ここにバスの専用道路
をつくっています。これはとまっているバスを追い抜いた例です。
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これは写真映りがあまりよくないですけれども、幹線バス・支線バス乗り継ぎターミナ
ルです。
これは平面図ですけれども、島になっていてバスが一遍に集ってそれで乗りかえていく
という例でございます。場合によってはショッピングセンターの地下にバスターミナルが
あったりします。ここから車両ですけれども、前のドアにリフトが出ているバスです。
これはさっきの堀割のところです。
自転車をバスに積むという写真もよくありますが、こうやって積むんです。私は前から
しか写真を撮ったことがないので、横から撮ったのは初めてなんですけれども、2台、こ
うやって積んで、ここでがちんと止めます。こんなのもごく自然にやります。これを日本
でやろうとすると、これが落ちたらだれが責任をとるかということになるんでしょうけれ
ども、見ている限りはお客さんが勝手に止めて、何かあってもお客さんの責任になってい
るので、日本じゃちょっと厳しいかなと思うけど、こんな例もあります。
これがオタワで最近入れた車両でございまして、車両自体は別にどうでもいいような気
がしますが、実は私これに乗ってびっくりしました。車内はノンステップバスになってい
るのです。
この写真がきょう一番言いたかったんです。この写真だとちょっとわかりにくいかもし
れませんけれども、前から車いすが乗れるんです。何で前から乗れるのかということで
ちょっと気にしたんですけれども、運転席がここにあって、ここにいすがあって、オート
マチックのギアがここら辺にあって、運賃箱が非常に小さいんです。日本のバスを振り返
ると、運転手さんの横はかなりゆったりしていて、運賃箱もかなり大きくて、最近のIC
カード対応はもっと大きくて、おかしいなと思います。物を前提に考えるか、お客さんを
どうするかを前提に車両の設計を一から出直すかという選択肢があって、後者の発想がも
う少しあってもいいかなと思います。コミュニティバスの事例を幾つかお手伝いしても、
委員会が終わって事業者に投げた後に、結果的に事業者ベースでどんどん車両の仕様が決
まっていって、ほんとうにそんな車両しかつくれなかったのと言いたくなる例が多々ござ
います。運賃箱だってちょっとこれはわかりにくいけど、コンパクトな運賃箱なんです。
前のここの幅がちゃんととれる。ここら辺を見ていると、もう少し何とかとか思いますけ
れども、車いすが通れるということがやっぱり進んでいると思います。
このバスは運べば1時間1車線当たり3万人運べます、計算上は。ただ、たくさん運転
手さんを雇わなきゃいけないので、まあ無理です。無理だけど、バスは3,000人しか運べ
ないとか、いろいろな教科書その他に書いてある数字をあまりうのみにしないというのが
言いたいところでございます。
バスが順番にやって来て、ここのところに信号があって、この信号がつくとそのバスが
行き、次の信号がつくとそのバスが行く。A方面、B方面、C方面のバスが必ずこの順序で
流れる。これは例えていいますと、東京じゃない方にはわかりにくいかもしれませんが、
玉川通りとか目黒通りはいろいろな方面から来るバスが束になって都心に向かう。反対向
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きは都心から束になってバスが行き、そこから分かれていく。そのときにどういう処理を
するかで、実は信号の処理を多少工夫すると利用者にとっても使いやすいバスができると
いう話でございます。詳細は略しますけれども、私がポルトアレグレで思ったのが信号の
話というとすぐ警察となります。せいぜいバス優先だけなんですけれども、実は信号とい
うのを上手に工夫すると、バスの運用にもいろいろな形ができるのではないかということ
を勉強し始めております。これはまた別の機会にお話しできるかと思います。
ガイドウエイバス。交差点で車が渋滞しているところにバスが来て、追い抜いていく。
こんな事例がイギリスにございまして、ガイドウエイバスというと新交通の変わりものみ
たいに見えますけど、バスレーンの変わりものという見方もある。もっといろいろあるか
もしれないというふうにみると、このガイドウエイという技術はまだまだ発展があると思
います。日本みたいにモードインターチェンジなんてガードマンまでいるようなすごいの
をつくらなくても、もっと発想が自由になるのではないかと思っております。
次は、情報化です。情報技術を活用する理由づけですけれども、この効果をきちんと考
えたいということでございまして、利便性が向上しますと皆さん言うのですが、利便性っ
て一体何なのか。ほんとうに利用者は増えるんですか。増えるとしたらその利用者は一体
どこから来たんですかということを飛ばして、アクセスが何件だったからよかったとか、
そういうレベルじゃちょっとよくないと思っております。茨城の筑波の高速道路で私が
やっているのは、道路管理者、あるいは交通管理者と協調する中で情報化というのはもっ
といろいろできるのではないかということを考えております。
それから、きょうもう一つ言わなきゃいけないのは標準化で、標準化の話というのでIT
Sの世界では国際的な競争力を考えなければいけないとか、いろいろなことを言っていま
す。こういう興味のある方々もいますけど、我々が最初にやるのはここです。地域の中で
標準化しなければいけない。標準というのは何かというと、市民の方々が、地域の住民の
方々が使いやすいと思わせるところに、仮にA、B、Cという3つのバス会社で全然違う位
置にバス停がある、運賃の払い方も違うということがいけない。そこの部分でいかに努力
をするかということをもっと考えなければいけないということです。
お手元にパンフレットがありますけれども、国のほうでは標準化ということでプロジェ
クトをやっております。データベースが標準になればいろいろなことができるよと言って
います。だけど、これ、自分で委員長をやっていて、自分で自分の首を締めますけど、こ
れによってだれがどう喜ぶかというところがあればぜひ使っていただきたい。そこを自治
体の方々にぜひ考えていただきたいと思っております。
協働、これはもう言わずもがなでして、皆さんで協働でやってほしいということであり
ます。
ここです。ここはゆっくり言います。地域の交通を全体的に考えて、バスの役割を位置
づけていくのは自治体の仕事、あるいは自治体の連合の仕事です。財源は限られている一
方で要請は強い、市民の関心が高いということで、バス会社さんがやっているんだからど
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うぞ頑張ってというのはもう許されないと思っております。
その上で、国は事業者の監督と保護に偏っていないことを信じていますが、これがこの
ビルの中だけじゃなくて、日本中の出先の方々も是非そうであっていただきたい。補助金
が何のためのものなのなのか、補助金を使って地域に、事業者にどうなってもらいたいの
かというビジョンが、そういう地域、事業者に伝わっているのかどうかを常にお気をつけ
ていただければと思っております。
自治体です。バス利用者はバス会社さんの顧客と見るか、市民の移動の一場面と見るか。
市民の移動の一場面と見てください。それから、バス事業者を勝手に商売している企業と
見るか、市の交通体系の一翼を担う組織と見るか、これは選別してください。たちの悪い
バス会社とは縁を切っていいと私は思っていますが、市の交通体系の一翼を担う組織とし
てつき合っていただけるようなバス会社さんと上手につき合っていただきたい。それから、
すべての移動に資するインフラやシステムの計画、監視、調整、これはお金をどうもつか
は別として、市が関与する仕事だと私は思っております。
社会実験の話で、これはオムニバスのときにお話ししましたので省略しますけれども、
実験という仕掛けは予算のあるときにいろいろな形で使っていただきたいということをこ
のスライドはいっています。
次のスライドも同じ意味でございまして、市民参加というのをきちんとこの仕掛けを上
手に活用していただいて、バスのことを考えるシンパとしての市民をぜひ増やしていただ
きたいと思います。
結論のところまで行きました。ポイントだけ申し上げます。国に関して言いますけれど
も、とにかくバスシステムをきちんと見ていただきたい。それから、ベストプラクティス
を示す牽引役をぜひやっていただきたい。集中砲火的に予算を投資してでも、このまちは
すごいよってみんなが見学に行くようなまちを、とにかく1つでも2つでもつくる。ある
いは、外国から見ても日本はいい交通システムの都市がありますねというものが欲しい。
私、いつも海外に行って悔しい思いをしていますので、ぜひ欲しい。その意味で標準化と
いう話も含めての先例というのは、いい例題じゃないかと個人的に思っています。それか
ら、細かいことはあまり言わない。自治体の能力を引き出すような工夫をしてほしい。そ
れから、財源がないのはよくない。財源のあるところをうまくお手伝い、ご協力いただき
たい。やっぱり世の中お金ですから、財源をやっぱり持ってきていただきたい。これは、
私、学生にも言われます。先生、もっと研究費取ってきてくれとよく言われますが、同じ
ような立場と思います。やはり財源を確保してここにつなげていただきたいと思います。
自治体の皆さん、ぜひ頑張っていただきたいのですけど、まず交通をきちんと考えてい
ただいて、その中でバス、タクシーをきちんと位置づけしてください。それから、霞が関
が何を言っているかにあまり縛られずに、自分たちのまちはこうしたいということだった
ら、霞が関の人達をこうやって使ってやろうぐらいの気持ちでいろいろやっていただきた
い。あまり補助金に頼る仕掛けじゃなくて、補助金は立ち上げのときに使って、あとは自
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力で行けるような形のほうがいい部分もあるし、そうじゃない部分もあるんですが、そこ
はちょっと考えてください。
バス会社さん、私は大好きなバス会社さんも幾つかあるんですけど、公に貢献している
という部分とプライベートな部分をうまく使い分けていただきたい。これが大事です。誇
りを持っていただきたいということでございます。自分たちが地域にちゃんと貢献してい
るんだという誇りを持って日々やっていただきたいと思います。車両や雇用の面では世界
に誇るプロであっていただきたい。マーケティングに関しても、できればプロの意識を
持っていただきたい。経験の豊かさで自治体を応援できる。互いに足を引っ張るのはやめ
て、例えば年間50
0万円くれたら、うちだったらこんなバスをやりますけど使いませんかと、
自治体に売り込みに行けばいいんじゃないかなと思います。
次、最後です。市民の皆さんはきょうはあまりいらっしゃいませんが、一つは、自分た
ちのまちのことは自分たちで考えるし、市役所は税金で動いているということをよく知っ
て頑張ってほしい。都市交通のことはぜひ勉強していただきたい。その自分たちのパワー
を市の交通政策にも還元していただきたいと、こういうことを考えております。私もその
意味でご協力をできればと思っております。
これはオムニバスのときと同じでございますけれども、今申し上げた国、自治体、市民
の方々がバス事業者を助け合っていいバスをつくるということは、十分に可能だと思って
おります。
結論は、その意味でそういうことを頑張ってほしいということと、予測は完璧じゃあり
ません。バスのいいところは、失敗したらやめればいいところです。だから、失敗しても
いいのでまじめに考えて、5つやって1個ぐらい当たればいいぐらいのつもりで、いろい
ろな形のことをやって、ほんとうにそのまちにいいバスシステムを探していただきたいと
いうことを私からのメッセージにさせていただきます。
最後駆け足になりましたが、是非いいバスシステムをつくるべく、皆さんが協働して
やっていただければということをメッセージとさせていただきまして、私の話を終わりま
す。ご清聴どうもありがとうございました。
(拍手)
プロフィール
昭和6
2年:東京大学大学院工学研究科都市工学専攻修士課程修了
平成1
3年より現職
専門分野:都市交通計画、交通施設計画、都市計画、地域計画
著 書:「都市交通計画」
(新谷洋二編、共著)
「東京の交通問題」
(共著)、他多数
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