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で、 眠れない排泄ケア生活から解放します
特集1 超高齢社会をやさしさでささえる。 介護ロボット「ヒューマニー」で、 眠れない排泄ケア生活から解放します ヒューマニーは、NPO法人・介護業者・福祉系大学などの介護の最前線で活躍されるプロの方々にもご協力いただ き、開発・実証試験などを行っています。今回は、その開発・実証試験に携わった看護師でNPO福祉用具ネット事務 局長の大山さんと訪問介護事業所 麻生介護サービス (株)の中尾さんにお話を伺いました。 勤めで、自社のお客様に新たな排泄 最初は懐疑的だった ケアの提案をしてきた中尾さんとは、 「最初は大反対だったんです。手抜き介護だと思って。寝 二人三脚で歩んできたともいえます。 たきりにするのか!って怒っていたんです」 と語るのは、ヒ 介護の中でも負担の大きい排泄ケ ューマニーの開発から関わっている大山さん。 ところが、実 ア。 「自動的に尿を吸い取ってくれる機 際に介護をしている高齢者の方に使 械があったらいいねと、介護員たちと話 ってみると、みるみる床ずれが良くな していたものが、ヒューマニーという形 っていくことに驚いたといいます。お で目の前に現れたのです」 と中尾さん。 尻が濡れたままになることで、床ず れが起こりやすくなりますが、ヒュー マニーは、専用パッドに内蔵された センサーが排尿を瞬時に検知し、タ 介護する側とされる側の双方が 眠れるように ンクに尿を送るため、お肌を濡らし ヒューマニーの場合、一日に1回でもキレイにお尻を ません。そのため、床ずれが良くなっ 洗ってあげれば、極端な話、一日1回のパッド交換で済 ていく高齢者の方が多いのです。 みます。夜中に2度3度と起こされてきた介護者にとって は、朝まで眠り続けられることがどれほどありがたいこ 「あったらいいね」が、目の前に現れた 朝までぐっすり眠れるのは介護する方ばかりではありま 大山さんがヒューマニーに関わったのは、2007年頃。訪 せん。介護される方にとっても、夜中に家族を起こしてトイ 問ヘルパーをはじめとした介護職の皆様へヒューマニー レに連れて行ってもらうという煩わしさから解放され、 「朝ま の使い方を指導してきた大山さんと、訪問介護事業所にお で安心して眠れるようになった」 という方がほとんどです。 ヒューマニーの特徴 しくみ 尿吸引ロボ ヒューマニーは、専用の尿吸引パッドに内蔵され 尿吸引パッドに内蔵されたセンサーが排尿を検知し、尿を瞬 たセンサーが排尿を瞬時に検知し、 タンクに尿を移送するため、 時に自動吸引します。 タンクにたまった尿は、簡単にトイレに捨て お肌を濡らしません。結果、長時間おむつ交換をすることなくお ることができます。 過ごしいただけますので、夜間のおむつ交換や頻尿によるトイレ への移動などで、夜グッスリと眠ることができていない皆様に、安 眠をご提供することができます。 ■ パッド表面の尿残り量グラフ (単位:cc) 70 60 50 40 30 20 10 0 14 とか分かりません。 70cc ■ヒューマニー ■従来の尿とりパッド 30cc 0.5cc 0.5cc 1回目 unicharm CSR report 2012 0.5cc 2回目 0.5cc 3回目 人生を左右する排泄ケア 訪問ヘルパーや家族がヒューマニーを使いこなせ るように大山さんは、一人ひとりの生活に寄り添って 指導してきたといいます。そこまで熱心であることにつ いて、 「その人がこれから快適に生きられるかどうか、 その人の人生を左右しますからこちらも真剣です」 と 大山さん。 このように介護現場で真剣に取り組む方々 がいてこそ、ヒューマニーを無事に世の中に送り出す ことができたということが分かります。 NPO福祉用具ネット 事務局長 大山 美智江様(右) 麻生介護サービス(株)営業部 中尾 三枝子様(左) 眠れない排泄ケアからの解放を目指して ~ユニ・チャーム ヒューマンケアの普及・啓発活動~ 21世紀の理想の排泄ケアを目指します ユニ・チャームは、 「尿とりパッド」 「リハビリパンツ」の創造を通じ、 日本の高齢者排 泄ケアをリードしてきました。今回、私どもがチャレンジするテーマは、 「21世紀の新 たな排泄ケアの常識づくり」です。 「人とロボットの共生による介護革新」を理念に、 尿吸引ロボ ヒューマニーを開発しました。 介護でもっとも負担が重いとされる排泄ケア。 しかし、介護の現場には、たくさん の「我慢」や「諦め」があります。その典型が「眠れない介護生活への諦め」。介護し ているのだから「夜のおむつ交換は仕方ない」。 「 眠れなくても仕方ない」 という諦 めです。 基本的に人間は、眠らなければ健やかな毎日を送れません。長期にわたる 「眠れな い介護生活」は、 ご本人・介護者双方の身体的・精神的健康を蝕んでいきます。 排泄ケアで高齢社会と向き合ってきたユニ・チャームにとって、 これは看過できな ユニ・チャーム ヒューマンケア株式会社 い問題です。尿吸引ロボ ヒューマニーは、 「眠れない排泄ケア」 という深刻な課題を 代表取締役社長 白井 解決するために生まれた商品。21世紀の理想の排泄ケアを目指しています。 光比呂 2012年4月より、介護保険レンタルがスタート 自動排泄処理装置は、これまで介護保険上「特殊尿器」とい う名称で呼ばれており、年間10万円を上限にご本人負担1割で ご購入いただける特定福祉用具として扱われていました。 しか ■ 2011年11月現在のご利用者 (単位:%) 30 を希望する声が多く寄せられ、今回自動排泄処理装置へと名 20 称変更するタイミングと合わせレンタル対象品へと移行するこ ヒューマニーご利用実態アンケート調査結果 ヒューマニーを継続的に利用されている皆様を対象に「ご利 用実態アンケート調査」を実施し、全国187名(女性100名、男性 87名)のご利用者様から回答をいただきました。 要介護4以上 76% 45% 40 し、ご利用者様から、より気軽に使用できるレンタルへの移行 ととなりました。 要介護3以下 24% 60 50 31% 10 0 3% 2% 要支援2 要介護1 7% 要介護2 12% 要介護3 要介護4 要介護5 ■ ご使用による成果 夜間のおむつ 交換回数 導入前 導入後 1.8 回 0回 夜間のトイレ 使用率 夜間訪問介護 サービス利用者 89 %削減 46 %削減 ※ データは全てユニ・チャーム ヒューマンケア調べ unicharm CSR report 2012 15