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trendnews14 消費税対策について学ぶ

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trendnews14 消費税対策について学ぶ
中小企業診断士がおすすめする書籍のご紹介
■いま何をしたらいい?!
作って実践する消費税増税対策
消費税増税の影響を受けている経営者・
現場担当者の方へ!中小企業支援経験の
豊富な6人の専門家による消費税対策決
定版。
■値上げの技術
■価格の心理学
これまでになかった中小企業のための実践的
「値上げ」本。値段の仕組みを知り、条件
を整え、勇気をもって踏み切れば、粗利を確
保、会社も従業員も幸せになれると提言。
「購買心理学」
と
「行動経済学」
の観点から
アプローチする、新しい価格戦略の教科
書。顧客心理を読み解き、
「買い」
へと誘導
する価格設定の技法。
出 版 社
税務経理協会
出 版 社
阪急コミュニケーションズ
出 版 社
日本実業出版社
著者/編集
秋島 一雄 他
著者/編集
辻井 啓作
著者/編集
リー・コールドウェル
価 格
¥2,268
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¥1,728
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※価格はすべて税込です。
中小企業診断士がおすすめするwebサイトのご紹介
中小企業庁
【消費税転嫁対策特別措置法】
ダミー
「消費税転嫁対策特別措置法」
を理解して、円滑に消費税を転嫁しましょう
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http://www.zei-tenka.jp/index.html
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2014年5月現在
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Ver.1.0 20140521 14
中小企業診断士がアドバイス!
経営トレンドニュース
MANAGEMENT TREND NEWS VOL.14
消費税対策について学ぶ
MANAGEMENT TREND NEWS VOL.14
消費税対策
「消費税対策は成長へのチャンスと捉えるべきです。
」
2014年4月、消費税が8%になったインパクトは、中小企業にとっても小さくありません。
増税分を価格に転嫁できなければ利益が圧迫されますし、
転嫁できたとしても以前と同じようにビジネスができるのかという不安もあります。
「仕方ない」
で済ませたら経営は苦しくなるばかりです。
「消費税の転嫁拒否を取り締まる法律があります」
増税を冷静に捉えて商品やサービスに工夫を凝らすなどの努力
をしても、取引先の圧力によって消費税を転嫁したくてもでき
ない状況に追い込まれることもあります。中小企業は、商品の
「消費の冷え込み」
です。
しかし、
さらに怖いのは、
さまざまな情報によってあおられる
「消費の冷え込み」
です。
販売や仕事を委託する大企業によって支えられているという
消費者を過度に刺激しないよう、大げさに騒がず、
弱みがあるため、取引先から
「転嫁せずに堪えて欲しい」
と言
■消費税転嫁対策特別措置法
1
2
減額または買いたたき
3
本体価格
(税抜価格)
での
交渉拒否
商品購入の要請、役務(サービス)
利用の要請、利益提供の要請
4
報復行為
われると、なかなか嫌とは言えません。仮に受け入れてしまっ
この法律では、違反行為を防止または是正するために、公正取
たら、
もともと薄利なものは、
より厳しい状況に陥ってしまいます。
引委員会、
主務大臣、
中小企業庁長官が必要な指導および助言
このようなことを取り締まり、かつ円滑な消費税転嫁を促す
を行っており、違反行為が認められた場合には公正取引委員
ために
「消費税転嫁対策特別措置法」が制定されています。
会が勧告をして、その旨を公表することになっています。
この
自社の商売や商品を見直すきっかけにするということも大切です。
法律によって売り手が買い手に対して禁止している転嫁拒否
法律に則って活動している転嫁対策調査官(Gメン)がおり、
消費税転嫁のために便乗値上げをするというのではありません。
などの行為には、右の4つがあります。
冷静に対処していくマインドづくりから始めていきましょう。
今回の増税は次の10%に備えるための段階的な準備期間と捉えることが大切です。
また、増税によって受ける影響をそのまま受け入れるのではなく、
「Gメン外勤パトロール」
と呼ばれる出張説明や相談も行って
います。
販売戦略や商品戦略など、
もっとビジネスを根本から見直しできる機会と捉えるということです。
「消費税対策」
は、
ただ耐えるのではなく、成長の機会としてとらえる姿勢が大切です。
■
■禁止される行為の具体例
うちも取引先に転嫁で
きないから、おたくも、
消費税引き上げ分の値
引きに協力して。
「増税後も利益を確保するためには」
減額、買いたたき
自社のビジネスの価値や強みを見直すことで、
「増税による実質値下げ」
を回避することを考えてみてはいかがでしょうか。
見直しするポイントは2つに大別できます。
もともとある
「商品の価値」
と、
価格に反映させていなかった
「サービスの価値」
です。
ポイント
1
商品の価値
もともとある商品の価値を再度見直してみましょう。
はじめにやるべき事は、価格設定の検討です。
増税分を価格に転嫁してしまったら売れなくなりそうな商品であ
れば、価格を据え置いた方がよいでしょう。一方で増税分を価格
に転嫁したり、
それ以上の値付けをしても良いものがあるはずで
す。商品価値を見直して、利益が下がっても仕方がないものと、
積極的に利益を獲得するものを決めて、
トータルで利益を確保す
る意識が必要なのです。
ポイント
2
サービスの価値
商品に付加されるサービスは、
「タダで当たり前」
の風潮があり、
お金をもらえない場合が多いものです。
しかし、
その価値を顕在
化させて、顧客がお金を払ってでも欲しいサービスと認めてもらう
ことにより、実質値下げに陥らないようにすることができます。
ただくことは難しいかもしれません。
しかし、
従来より納期対応を柔軟
にしたり早めたりする。商品のお届けを、受付までではなく倉庫の
中にまで届ける。
サービスを工夫し、価値を認めてもらえれば価格
転嫁もしやすくなります。新しいサービスとして印象づけることが
できれば商品全体としての価値を高め、取り引き額アップの手が
など。今あるものを修正・工
かりとすることができるでしょう。
引先の理解を深め、実質的
な値下げを回避していきま
しょう。
購入強制、役務の利用強制、
不当な利益提供強制
税抜き単価で見積書を
作ったので見てください。
公 取に告 げ 口したな、
もう、おたくとは取引し
ないからね。
うちは以前から税込み。
単価で交渉してるんだ、
税込み単価に直さない
と交渉に応じないよ。
税抜き価格での
交渉の拒否
■特定事業者(買い手)
■
と特定供給事業者(売り手)
との適用関係
Ⅰ
Ⅱ
特定供給事業者(売り手)
大規模小売事業者(※)
大規模小売事業者に継続して
商品又は役務(サービス)
を
供給する事業者
右の①から③の事業者から
継続して商品又は役務
(サービス)の供給を受ける
法人である事業者
(大規模小売事業者を除く。)
左の特定事業者に継続して
商品又は役務(サービス)
を
供給する①から③の事業者
①個人事業者
②人格のない社団等
③資本金等の額が3億円以下で
ある事業者
(※)
大規模小売事業者とは、
一般消費者が日常使用する商品の小売業者であって前事業年度に
おける売上高が100億円以上である事業者や一定の面積の店舗を有する事業者をいいます。
報復行為
出典:
「東京商工会議所 消費税の転嫁対策特別措置法 5つのポイント」
特定事業者(買い手)
出典:
「東京商工会議所 消費税の転嫁対策特別措置法 5つのポイント」
もちろん、今まで無料で提供しているサービスであれば、
お金をい
そのほかにも、機能性や品質、容量、
ブランド、
デザイン、品揃え
夫することで価値を高め、取
消費税の引き上げに応
じる代わりに、
うちの商
品を買ってよね。
サービス価値を高める方法
【消費税対策】
を成功させるポイント。
中小企業診断士 東條裕一
「 消費税増税は、経営環境の変化です。
経営環境の変化は、
ピンチでもありますがチャンスであるとも言えます。
にはアフターサービス、アド
こういう時こそ、会社を変化させるきっかけととらえて、今までの経営を見直しましょう。
バイス力、
カスタマイズ、
ワン
経営方針や商品・価格戦略を改革したり、
サービスを開発したり、顧客対応を強化したりなど、
ストップ対応などが考えられ
ます。
前向きにとらえることが、成長の秘訣です。」
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