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開催結果(392KB)
平成28年
「安全・安心なまちづくり」
道民の集い
報
告
書
と き:平成28年5月11日(水) 午後1時00分開会
ところ:北海道立道民活動センターかでる2・7 かでるホール
主 催:北海道犯罪のない安全で安心な地域づくり推進会議
平 成 28年 「 安 全 ・ 安 心 な ま ち づ く り 」 道 民 の 集 い
1.開
会
……………… 1
2.主催者・来賓紹介
……………… 1
3.主催者代表・来賓挨拶
……………… 1
・北海道知事
・北海道警察本部長
・北海道公安員会委員
4.コーラス
男声合唱団
……………… 3
札幌メールクヮイア
5.基調講演
………………………… 3
演 題 :「 防 犯 ま ち づ く り 」 ~ 人 を つ な ぎ ・ 世 代 を つ な ぐ
講師:NPO法人さかいヒルフロントフォーラム
理事長
池
﨑
守
氏
6.特殊詐欺被害防止演劇
………………………… 10
演 題 :「 架 空 請 求 詐 欺 」「 還 付 金 等 詐 欺 」「 金 融 商 品 取 引 詐 欺 」
出演:赤谷翔次郎、山田マサルほか
7.閉会
……………… 11
- Ⅰ -
◎開
会
○司会 ただいまから、平成28年「安全・安心
なまちづくり」道民の集いを開催いたします。
本日の集いは、5月11日から20日までの10
日間実施される春の地域安全運動の一環として、
北海道犯罪のない安全で安心な地域づくり推進会
議が主催し、開催するものでございます。
◎主催者・来賓紹介
○司会 それでは、主催者、ご来賓の皆様を紹介
いたします。
初めに、主催者から紹介します。
北海道犯罪のない安全で安心な地域づくり推進
会議会長の高橋はるみ北海道知事でございます。
副会長の北村博文北海道警察本部長でございま
す。
同じく、柴田達夫北海道教育委員会教育長でご
ざいます。
同じく、札幌市長代理の板垣昭彦札幌市副市長
でございます。
同じく、公益財団法人北海道防犯協会連合会の
中山菊雄理事長でございます。
同じく、北海道PTA連合会会長代理の渡部敏
雄事務局長でございます。
続きまして、ご来賓をご紹介いたします。
北海道公安委員会委員の祖母井里重子様でござ
います。
1.挨
拶
○司会 それでは、主催者の高橋知事から挨拶を
申し上げます。
高橋知事、お願いします。
○高橋北海道知事 平成28年「安全・安心なま
ちづくり」道民の集いの開催に当たりまして、一
言ご挨拶を申し上げます。
本日は、お忙しい中、また、雨で足元が大変悪
い中、こうして多くの皆様方にご参加をいただき、
心から感謝を申し上げますとともに、日ごろから、
犯罪のない安全で安心な地域づくりにご尽力をい
ただいておりますことに、深く敬意と感謝を申し
上げる次第であります。
安全で安心して暮らせることは、道民全ての願
いであり、日々の生活を充実させ、社会経済活動
を活発化させていく上で欠かせないものでありま
す。
近年、道内において、犯罪件数は減少傾向には
あるものの、振り込め詐欺を始めとする特殊詐欺
や、子供や女性を狙った犯罪が増加するなど、道
民の皆様方の不安を助長する事件は後を絶たず、
さらなる対策の強化が必要となっていると認識を
するものであります。
このため、道では、北海道犯罪のない安全で安
心な地域づくり条例の制定や、安全・安心どさん
こ運動の展開など、犯罪の被害防止はもとより、
犯罪が発生しにくい社会づくりに努めてまいった
ところであります。
犯罪を未然に防ぐためには、道民の一人一人が
安全への意識を高め、地域が一体となって防犯活
動に取り組み、犯罪が発生しにくい生活環境づく
りを進めていくことが最も重要であります。
本日から、今年の春の地域安全運動が始まった
ところであります。
私といたしましては、自らの安全は自ら守ると
いう自主防犯意識を高め、各地域での地域安全活
動をより一層活性化し、誰もが安全で安心して暮
らせる地域社会の実現を目指してまいる考えであ
ります。
お集まりの皆様方におかれましては、それぞれ
の地域において積極的な取り組みを進められるよ
う、お願い申し上げますとともに、皆様方のます
ますのご健勝とご活躍をご祈念申し上げ、私から
のご挨拶とさせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
○司会 ありがとうございました。
続きまして、北村警察本部長から挨拶を申し上
げます。
北村警察本部長、お願いします。
○北村北海道警察本部長 ただいまご紹介いただ
きました北海道警察本部長の北村でございます。
本日ご出席の皆様方には、日ごろから、地域の
安全のための活動を始め、警察行政の各般にわた
りまして、格別のご理解、ご支援を賜っておりま
す。心から感謝申し上げ、敬意を表したいと思い
ます。
また、本日は、公私とも大変お忙しい中、ご来
賓として、北海道公安委員会委員の祖母井様を始
め、多くの皆様にご参加をいただき、この集いが
- 1 -
盛会に開会できますことに、御礼申し上げる次第
でございます。
道内の治安情勢につきましては、先ほど知事か
らもご紹介がございましたけれども、治安のバロ
メーターであります窃盗、傷害などといった犯罪
の発生件数は、平成15年以降、13年連続して
減少し、本年に入りましても、減少傾向を維持し
ているところでございます。
そうは申しましても、先ほど知事のお話にあり
ましたような振り込め詐欺とか、子供や女性を対
象とする重大な事件が後を絶たない状況でござい
まして、非常に厳しい状況と言わざるを得ません。
このような中、本日から始まる春の地域安全運
動におきましては、運動重点といたしまして、特
殊詐欺の被害防止、子供や女性の犯罪被害防止の
2点を掲げております。
道警察といたしましては、この運動期間中、制
服警察官によるパトロール活動を一層強化いたし
ますほか、道民の皆様方に防犯意識を高めていた
だくための啓発活動を実施してまいりたいと考え
ております。
皆様方におかれましても、引き続き、地域の安
全確保に向けまして、それぞれの地域、お立場で
地域安全活動にご尽力を賜りますよう、心からお
願い申し上げます。
本運動を契機といたしまして、道民一人一人が
自主防犯の大切さについて考え、行動していただ
くことができますよう、皆様方と連携・協働し、
春の地域安全運動を推進してまいりたいと考えて
おりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
終わりに、犯罪や事故のない安心して暮らせる
北海道の実現を願って、私からの挨拶とさせてい
ただきます。
ありがとうございました。(拍手)
○司会 ありがとうございました。
次に、ご来賓であります北海道公安委員会委員
の祖母井里重子様からご挨拶を賜ります。
祖母井様、よろしくお願いいたします。
- 2
○祖母井北海道公安委員会委員 ただいまご紹介
いただきました北海道公安委員会委員の祖母井で
ございます。
平成28年「安全・安心なまちづくり」道民の
集いが開催されるに当たり、北海道公安委員会を
代表して、一言ご挨拶を申し上げます。
本日お集まりの皆様方におかれましては、平素
から、安全で安心な地域づくりのためにご尽力を
いただいておりますことに、心から敬意を表しま
すとともに、厚く御礼を申し上げます。
先ほど知事や警察本部長のお話にもございまし
たように、近年、刑法犯の認知件数自体は減少傾
向にございますし、また、交通事故による死者数
も減少しているなど、一定の成果が見られている
ところであると感じております。
しかしながら、本年も、昨年と同様、殺人、強
盗などの凶悪犯罪や、振り込め詐欺を始めとする
特殊詐欺、女性や子供が被害者となる犯罪の発生
などが後を絶たないほか、依然として、交通事故
により、尊い命が数多く失われるなど、重点的に
取り組んでいかなければならない諸課題も多くあ
ります。
このような中、本日から10日間にわたる春の
地域安全運動が始まるわけですが、犯罪や事故の
ない安心して暮らせる北海道の実現は、全ての道
民の切なる願いでございます。そのためには、規
範意識や倫理観、そして、自らの安全は自らが守
っていくという自主防犯意識を醸成するととも
に、人と地域社会の絆を強めていくことが不可欠
であります。
現在、北海道で展開されております安全・安心
どさんこ運動が広く道民に周知され、これが根づ
き、犯罪や事故のない安心して暮らせる北海道が
実現されることを強く願うものであります。
結びに、春の地域安全運動が実り多いものにな
りますよう、期待いたしますとともに、本日お集
まりの皆様方のますますのご健勝とご活躍をご祈
念申し上げて、挨拶とさせていただきます。
平成28年5月11日、北海道公安委員会委員
-
祖母井里重子。(拍手)
○司会 ありがとうございました。
2.コーラス
○司会 続きまして、コーラスに移らせていただ
きますが、準備がございますので、ご来賓、主催
者の皆様はご降壇をお願いします。
それでは、この時間を利用しまして、本日、コ
ーラスを披露していただきます男声合唱団・札幌
メールクヮイア様をご紹介させていただきます。
男声合唱団・札幌メールクヮイア様は、歌が好
きな方、人間が好きな方が集まり、昭和50年に
誕生以来、40年にわたって歌い続け、歴史をつ
むいでおられます。
団員は、本年、54名を数え、平均年齢は73
歳と伺っておりますが、皆様、青年の歌声と少年
の心を持ち続けて合唱を続けておられるとのこと
です。
活動では、常任指揮者に岡村俊二様、ピアニス
トには秋元恵理子様、森谷直美様を迎え、定期演
奏会のほか、老人ホームでの慰問ボランティアも
行われております。
また、合唱においては、多くの皆様が耳なじみ
のある曲を披露して、一緒に楽しんでいただくこ
とにより、社会とのつながりを感じ、絆を強めて
いただくことを願いながら歌っておられます。
本日は、皆様お忙しい中、35名の方にご参加
いただき、指揮・岡村俊二様、ピアノ・森谷直美
様により、中島みゆきの「時代」、さだまさしの
「案山子」、河島英五の「野風増」の3曲を披露
していただきます。
なお、お時間の関係により、アンコールはお受
けできませんので、あらかじめご承知おきくださ
い。
舞台の準備も整ったようです。
それでは、男声合唱団・札幌メールクヮイアの
皆様、よろしくお願いいたします。(拍手)
でした。
もう一度、大きな拍手をお願いいたします。
(拍
手)
3.基調講演
演題:「防犯まちづくり」~人をつなぎ・
世代をつなぐ
講師:NPO法人さかいヒルフロントフォ
ーラム理事長 池 﨑 守 氏
○司会 引き続き、基調講演に移らせていただき
ます。
本日の基調講演の講師の先生をご紹介いたしま
す。
本日ご講演いただくのは、NPO法人さかいヒ
ルフロントフォーラム理事長の池﨑守様です。
(拍
手)
池﨑様は、大阪大学工学部を卒業され、ご実家
の池﨑米穀店を継がれ、家業に専念される傍ら、
早くから地域の安全活動に携わり、平成8年には、
まちづくり委員会を設立し、平成14年には、街
頭犯罪が多発していた地区において、合同パトロ
ールの実施やセンサーライトの設置により、犯罪
を激減させ、その後、平成17年には、NPO法
人さかいヒルフロントフォーラムを設立し、世代
間の交流に尽力される一方、平成22年に、コミ
ュニティーFM局を開局し、地域の中高生による
番組や防犯情報番組を提供されております。
そのほかにも、福岡県、香川県等の全国地域安
全運動に伴う集会での基調講演や、関東管区警察
学校防犯実務専科で講義を行われております。
本日は、お忙しい中、特にお願いしてご来道い
ただき、防犯活動のリーダーのお立場から、「『防
犯まちづくり』~人をつなぎ・世代をつなぐ」と
題して、ご講演をいただきます。
それでは、準備が整いましたので、池﨑様、よ
ろしくお願いいたします。(拍手)
○池﨑講師 皆さん、こんにちは。
北海道に呼んでいただき、本当にありがとうご
〔 合唱:中島みゆき「時代」 さだまさし「案
ざいます。
山子」 河島英五「野風増」 〕
危険なまち・大阪から平和な札幌へ寄せていた
だき、本当は、私が皆さんからいろいろお教えい
ただくべき立場だと思います。今日は、頼りない
話しかできないかもわかりませんが、どうぞよろ
しくお願い致します。
私は、昭和26年10月1日が誕生日。現在64
歳です。4年前に、地域安全運動で日ごろお世話
になっている皆さんの前で還暦を迎え、そのとき、
あと50年しか頑張れないと思ったのですが、あ
っという間に4年が過ぎました。あと46年しか
○司会 男声合唱団・札幌メールクヮイアの皆様
防犯活動を頑張れない私ではありますが、今日は
- 3 -
一生懸命話したいと思います。
先日、フランスの国立科学研究センターで防犯
まちづくりの国際比較をされている方が私のとこ
ろに来ましたが、その方は、「日本は最高に治安
がいい」と言っていました。フランスでは、過日
大きなテロが起こりましたが、地域の人のつなが
りも希薄しているため、今、フランスでも防犯ま
ちづくり活動に一生懸命取り組んでいるというこ
とです。その方は5日間滞在し、私たちと行動を
共にしましたが、「日本のまちほど、安全面にお
いてすばらしいところはない」と言っておられま
した。
報保護ということで、プライバシーが守られるよ
うになるにつれ、個人が孤立するという問題を抱
えています。個人情報保護はどこまでやればいい
のか、わかりませんが、仮に、ご近所にひとり暮
らしの方がいたら、
「ひとりで暮らしているの?」
とか「このごろ元気にしている?」という声かけ
は、個人情報保護の問題よりも大いに必要ではな
いかと思っています。
国勢調査も方法も変えたらどうなのか。ふだん
近所を回るとき、ひとり暮らしのおじいちゃんや
おばあちゃんに、「どう、元気にしている?」と
声をかけていますが、個人情報保護ばかりではな
くて、お互いのつながりが、いろいろな機会にふ
えたら防犯に役立つと思っています。
一方で、情報通信技術など科学技術の活用も必
要だと思います。
今回の資料は、私がパソコンで一生懸命つくっ
てきたのですが、この年になると、作るのに時間
がかかり、苦労しました。たくさんいる若いメン
バーの助けを借りず、自分で作ってみました。サ
イバー空間と実空間を一体化していくためには、
メールだけではなく、お互いの言葉のやりとりが
どこかで必要ではないかといつも言っています。
日本は、科学立国とならなければいけないとい
う宿命を背負っていますので、ICTを活用した
科学技術についても、嫌がらずに、前向きに捉え
て大いに活用することが必要です。自分ができな
いところは、できる人間を仲間に入れて、若い世
代も一緒にやっていけたらと考えています。
人のつながりが希薄化している今、あらゆるこ
とをつなぎ、家庭や住民、行政、学校、NPO等、
多くの方の密接で横断的な協力による活動を地域
で行って、適切な介入・支援ができるような地域
社会を創りたいと考えています。
それでは、私たちの活動を映像で紹介します。
私は、28歳から今の年まで40年近く活動し
ています。それら全てをこの時間で紹介するのは
難しいことです。皆さんがここに10日間おられ
たら全て話せると思いますが、本日は、わずかな
時間ですので、ごく一部を紹介いたします。
最初の映像です。
平成19年から、高校生と、駅で朝の挨拶運動
を始めました。30名から50名の高校生と一緒
に数カ所に分かれて挨拶運動をしています。
「おはようございます」と言うだけですので、
何が防犯につながるのかと思われるでしょうが、
まちが元気になり、そのうちに通りがかりの人も
声をかけてくれるようになり防犯にもつながると
思っています。
この治安のいい日本を、次の若い世代に引き継
いで、すばらしい日本がずっと続いていくことを
心から願って、私たちも普段活動しています。
また、活動家である私たちにとっては、机上の
空論ではなく、実際に行動して実践することによ
って、私たちが住んでいる地域社会に適用できる
安全な体制をつくり上げたいと心から願っていま
す。
私は、28歳から地域活動を始めました。今、
仲間は1,000名以上います。その中で、登美
丘地区防犯委員会と私たちのNPOが一緒になっ
て、500名のメンバーで防犯まちづくり活動を
しています。
現在、日本では、街頭犯罪は本当に少なくなっ
てきたものの、少子高齢化、財政危機という問題
の上に、自然災害の脅威があって、将来を考える
と不安ばかり・・・と感じる方もいると思います
が、私は、そうではないと思っています。
私なんかよりも、もっといろいろな防犯ボラン
ティア活動をされている皆さん方が来られておら
れる今日の大会。せっかくやるのであれば、将来
に向かって、大いに元気を出して、仲間がそろっ
て楽しく進めたいという思いです。
近年、世帯が小規模化、高齢化し、地域コミュ
ニティが縮小、希薄化しています。また、個人情
- 4 -
次の映像です。
小学校へ警察音楽隊に来ていただいて、演奏に
合わせて小学生に歌ってもらっていますが、案外
元気に歌うのですね。こういうことをやると、そ
の年の卒業式は非常にびしっとした式典になりま
す。警察官と一緒にするというのは、子どもに大
きなインパクトを与えるのだと感じます。また、
先ほどのコーラスは平均年齢が73歳の方々でし
たが、この映像の子どもたちもみんなの前で歌を
発表する喜びも感じられると思います。こういう
機会に、地域が一緒になって子どもを守ることや、
子どもも自らを守るといったことについて、意見
次の映像です。
交換ができます。学校は非常によく協力してくれ
合同パトロールを行っています。平成13年か
ます。
ら続いていて、なぜこんなに参加してくれるのか
以上、簡単な動画の映像を見ていただきました。
と思いますが、参加者は必ず100名以上で、多
ところで、私が住んでいるのは大阪府堺市です
いときには400名という数になります。
が、来られたことがある方がいましたら、手を挙
これは、冬の寒い時期、高校生も参加してくれ
げていただけませんか。――ありがとうございま
たときの映像で、道に広がって歩いています。警
す。
察からは、「信号だけは守ってもらいたい」と言
堺市の登美丘地区は、東に向かっては、お伊勢
われながら歩いています。
さんにお参りに行く伊勢街道があり、南に向かっ
ただ、非常にインパクトがあります。500名
ては、弘法大師によって開かれた高野山に行く高
の方が年に1回参加してくれて、10年続くと5,000
野街道があって、ちょうど交わったところです。
名になります。その方々が、私たちのまちでは犯
奈良の都平城京の時代には陶器の供給源でもあり
罪を起こさせないことを目指すという共通の思い
ました。
で活動できるのです。
登美丘地区には高校が二つあって、そのうちの
だらだら歩いているように見えますが、いろん
一つ私立高校は誘致するのに成功した高校です。
な情報共有にもなります。警察の方も、必ず参加
中学校が三つ、小学校が五つ、自治連合会が四
していただけます。ですからわざわざ警察署へ行
つあります。私たちの活動を展開する上で、この
って話をするのは、住民にとって難しいことでも、 自治連合会の壁を超えるのが非常に難しかった・
こういう機会があると、色々な話を警察や行政に
・・今は、四つの自治連合会のもと、100の単
していただけます。
位町会と一緒に防犯活動をしています。
この運動は、まちの一つの風物詩になりました。
急行の停車駅である北野田駅があり、駅を中心
当初は、例えば、ひったくりが起こったら、その
に人口4万5,000人のまちが広がっています。
場所に集まって実施する不定期な活動でした。月
道はつながっているので、自治会の枠にとらわれ
に10回も実施したことがあります。今は、定期
ず、みんな一緒に協力しようと思ったのですが、
的に一つの場所で行っています。
自治会の壁を超えるのが当初はなかなか難しかっ
次の映像です。
たというのが私の実感です。
音楽をしたいという高校生、大学生などの若者
49歳で登美丘地区の防犯活動の会長になりま
で吹奏楽団を結成しました。私は何の指導もでき
した。49歳という年では経験が足りなかったの
ませんが、彼ら同士で練習して、今も活動してい
か、歳が足りないせいか、住民の協力は問題なか
ます。
ったのですが、自治連合会会長の協力を得ること
1人の力では何もできないけれども、10人、
は本当に苦労しました。
100人、1,000人と寄れば、人の力はすご
お年寄りの食事会を始めた時も同じ苦労があり
く大きくなって、その想いも本当に大きくなると
ました。
思っています。人それぞれ、価値観や意見は違い
先 ほ ど も 言 い ま し た が 、「 お じ い ち ゃ ん 、 元
ます。けんかもしていますが、一番けんかをした
気?」「おばあちゃん、元気?」と声をかけるの
人が一番の協力者になってくれています。想いが
は非常にいいことだと思うのです。私の家は、祖
強いとぶつかるのです。一緒に活動することが大
父、祖母、父、母、私ら夫婦、子どもが一緒に暮
切です。
らしてきましたし、たまたま米屋でもあり、ご飯
- 5 -
だけは豊富にあるので、「声かけや食事会の開催
は理由なしにいいことやんか!」ということで、
「1人でご飯を食べるのが寂しい方、みんなで一
緒に食べましょう」ということになったのです。
そうすると、集まるお年寄りが30人、50人
とだんだん増えてきます。老人会から、「こっち
に連絡もなしに、何を勝手なことをやっとんねん」
と叩かれました。既存の組織との連携はなかなか
難しい。
しかし、お叱りを受けることは、その活動に注
目していただいていることで、そのうちに必ず協
力関係が築けます。
防犯活動も全く一緒だと思います。
自治会の壁を超えるのは非常にしんどかったと
先程話しましたが・・・今は、全て乗り越えるこ
とができました。
思い返せば、15年前、活動をスタートさせた
8月には、一日に二つ、三つと会議を行い、1カ
月で40回も会議を持ちました。意見の違う人が
いたら、そこに行って、お集まりいただいて意見
交換をするということを繰り返しました。
懐かしい思い出です。私たちの活動の図です。
このごろ、まちづくりという言葉をよく使いま
す。私は、地域のまちづくりの入り口に防犯活動
を位置づけるのが一番親しみやすいのではないか
と考えます。
安全・安心は、人間が住んでいく上で最も基本
的で大事なことだと思いますから、まず、地域の
まちづくりを進める入り口に防犯まちづくりを据
えて、そこに集まった方々が色々な課題解決のた
めの活動をしたらどうかと考えています。
掃除、挨拶、青少年育成の活動も活発になりま
した。私自身は、自分の子どももまともに育てら
れていないのに・・・でも、みんなの力で協力し
て一緒に行っています。
そのほか、子育て支援や高齢者支援、文化芸術
活動、スポーツ活動も行っています。スポーツ活
-
動では、手伝ってくれるメンバーが50名。非常
に一生懸命やってくれています。また、地元のお
医者さんにも健康グループを組織していただい
て、私たち住民の色々な相談に乗ってもらってい
ます。
これらの活動が、最終的に、防犯まちづくりに
生きるのではないかと思います。地域においても、
役所の縦割り構造が入り込み、横の団体が何をや
っているのかを知らない場合が多いのですが、人
をつなぎ、世代をつなぎ、家族をつなぎ、各団体
や役所も横断的につないで、横串を刺して地域社
会でいろいろな支援・介入を行うことができる総
合的なまちづくりに挑戦していきたいと思ってい
ます。
さて、熊本では、大きな地震が起こって、今、
大変なことになっていますが、今日、一緒に来て
もらった方をここで紹介します。
私とともにずっと活動してもらっている副理事
長の渡士晶子さんです。(拍手)
彼女は熊本出身で、実家が熊本にあり、妹さん
も熊本におられて、本当に大変な真っただ中に来
ていただきました。
熊本地震のような災害に対する防災体制づくり
にも、防犯まちづくり活動が生きるのではないか
と思います。
普段から人のつながりが構築されていれば、大
きな地震が起こって、家も壊れ、茫然自失で道へ
出たとき・・・そこに知り合いがいるだけで、人
は勇気づけられ、前へ動き出せるのではないかと
思います。そういう意味でも、普段の私たちの活
動は非常に意味があると思っています。ハード面
の整備も進めていきます。そして総合的なまちづ
くりのできる地域社会を目指していきたいと考え
ています。
このスライドをご覧ください。
活動のポイントは、まずやってみることだと考
えています。PDCAサイクル(計画、実行、評
価、改善)のサイクルを回していく・・・とよく
言われますが、私は、Doから始めたらいいので
はないかと思っています。
まずやってみて、だめだったら、やめればいい
のです。とにかく、子どもの見守りを実施すると
き、どうのこうの言っているより、子どもの見守
りのために自分の家の前にでも立ったほうがいい
のではないかと考え、これまで実際に活動してき
ました。
やってみることによって、新たな場がつくられ、
新たな自治の担い手も生まれる、そんなふうに私
は考えています。実施することにより新たな仲間
が増えます。
6 -
今、私たちは、登美丘地区防犯委員会とNPO法
人さかいヒルフロントフォーラム,合わせて1,
000名ぐらいで、色々な活動を展開しています
が、
【とにかく、やってみる】、
「無理はしないで、
楽しく、継続して」を合い言葉に活動しています。
そこで、活動の幾つかを紹介します。
まず、若い世代でヤングサポート隊をつくって
います。
がっています。
また、里山の古民家再生も行っています。
市街地から少し離れた田舎の畑を借り、学生と
一緒に野菜をつくって、喫茶店での仕事も作り、
採れた野菜の販売もしています。古民家再生とも
つないでいきたいと考えています。
それから、彼の仲間はクッキーの販売や小型家
電の回収を障がい者の方と一緒に行っています。
電子機器を回収して、レアメタルを取り出すの
です。組み立てるのはなかなか難しいのですが、
分解は障がい者の方にできるのです。生き生きと
作業しておられます。障がいのある方に1人当た
り月5万円の給料を出せないかということで、会
社組織にして頑張ってやってくれています。今の
ところ、1万5,000円ぐらいしか出せていな
いのですが、この活動も、徐々に定着してきてい
ます。一歩ずつ進んでいます。
隊員は、今年で100名ぐらいになりましたが、
こういった形で、防犯活動からスタートした活
10代から30代がメインのグループです。防犯
動が、地域で色々な分野の活動に広がり、世代を
活動を中心に活動しています。
超えた担い手を育て、地域での仕事も作りたいと
隊長は松原壮志君で、彼は、工務店とカフェを
いう思いが強くあります。
経営しています。16歳に大工の見習いからスタ
この写真は、児童との意見交換会の様子です。
ートして、22歳に大工の親方としてデビューし
近くに西除川と言う一級河川が流れていますの
ました。彼の座右の銘は「死ぬこと以外はかすり
で、河川を題材とした環境プログラムを実施し、
傷」・・・です。
水害・土砂災害も含めた防犯・防災マップを子ど
彼の友達に、全く動けない車椅子の方がいます。 もたちと一緒に作りたいと思っています。
車椅子でも同じ姿勢で6時間以上いられないので
次の写真は、中学生と一緒に防犯・防災活動の
すが、その方は、「生きていて本当にうれしい、
様子の一端です。
人生が楽しい」と言っておられるのです。
中学校の体育館で、地域の防犯のメンバーも集
全く動けないのですが、感謝の言葉を言われる。 まって、避難所での生活空間をみんなで考え、災
私たちは本当に感謝しなきゃいけないと思いま
害時に援助が必要な方のところへ誰かが駆けつけ
す。防犯活動できることに感謝。
る支援体制を作ろうということも毎年行っていま
松原君は、基本的に何でも参加してくれます。
す。
例えば、「防犯のこの活動をやってくれ」と頼む
緊急のとき、体育館といっても、そんなに多く
と、「やります」と言います。彼は、動けないそ
の方は生活できませんので、5人家族や3人家族
の友人の為にも、何でも挑戦する姿勢を全面に出
でどれぐらいのスペースが要るかをみんなで考え
し、情熱と感謝ときずなを基本に、地域活動し、
ました。このように、地域の人が集まり、中学生
会社の経営もしています。
と触れ合うことが防犯活動でも大事ではないかと
彼は主に私たちの地元で防犯活動を行っていま
思っています。
すが、今は私たちの地域だけではなく、堺市の都
1人が寝る空間はどれだけ要るかということ
心部でも仲間をつくりパトロールをしています
で、学生と一緒に段ボールで作って試している写
し、掃除もしています。広がりが彼のおかげで生
真がこれです。曹洞宗の永平寺では、修行してい
まれています。
るときは畳半畳分で寝るらしいですが、もう少し
彼はまた、「ありがとうプロジェクト」という
広い空間が要るだろうということで中学生との話
事業を立ち上げました。
がまとまりました。
人間というのはなかなか難しい生き物です。な
次の写真は合同パトロールの様子です。
かなか素直に感謝できない。自分の親や、普段生
まちを楽しく歩こうということでやっていま
きている、周りの全てのことに感謝して、「あり
す。歩きながら、様々な方と出会い、色々な情報
がとう」と言葉に出して言っていこうという運動
交換ができますし、道行く人と話もできます。子
を若い世代を中心に行っています。堺市東区に広
ども連れで参加する方もいます。
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参加者は、いつ実施しても、男性と女性がほぼ
半分ずつです。この合同パトロールは雨が降ろう
が、槍が降ろうが、地震が起ころうが、必ず実施
します。いろいろな方がそれぞれ誘いの声をかけ
ていますので、どなたが来てくれているかはわか
りません。だから、必ず実施します。
みんなで気軽にまちを歩きます。危ないところ
には行きません。歩くだけです。私たちのまちか
ら犯罪をなくそうという想いを共有しながら、合
同パトロールをしています。
パトロールの列がどこまで続いているのだろう
かという人数のときもあります。途中から帰って
もいいですし、途中からの参加もよし・・・それ
がルールです。パトロールで動いている人と、動
かずに、定位置に立っている人がいます。皆、防
犯の腕章を腕に巻いています。ここは防犯に熱心
だなということで、地元にも、他地域にも、非常
に大きなインパクトがあるのではないかと思いま
す。
当初は、近隣のまちの方から、「悪いやつをみ
んなこっちに追いやっているんとちゃうか」とお
叱りを受けましたが、そんなつもりは全くありま
せん。犯罪を減らしたいのです。
みんなで力を合わせることが主眼です。6人か
7人ぐらいで防犯活動をしていると、わびしくな
ってきます。みんなで行こうということで、平成
13年に始めてから15年たちます。皆で、多く
の人が一緒だと楽しいのです。
何でこんなに多くの方が参加してくれるのか
と、いまだに不思議に思います。まちの安全・安
心は、やはりみんなの共通した願いなのだと思い
ます。友達に会いたいとか、一緒に晩ご飯を食べ
たいと思って参加してくれてもいいと思っていま
す。
ヤングサポート隊のメンバーは真夜中にまちを
回ってくれます。
私がいつも思っているのは、住民のつながりが
課題解決の力になるということです。
人の力が全てを決すると考えています。
こちらでは青色パトロール車はあるのですか。
私たちも、青色パトロール車による巡回も行っ
ています。
次のスライドです。
想いの共有が地域向上の鍵。想いを共有するた
めに、色々な会議をやっています。ここには写真
を載せていませんが、フォーラムやシンポジウム
も数々開催しました。
今年、フランスの国立科学研究センターの方が
来られたときに、色々なメンバーに会ってもらい
ましたが、下の写真は、ヤングサポート隊のメン
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バーと一緒に食事をし、防犯まちづくりについて
意見交換した時の写真です。合同パトロールの前
には、必ず30分ぐらい、警察にお願いしたいこ
とも含めて、地域のいろいろな問題点・課題につ
いての意見交換会を持っています。
写真に写っているのは防犯ひよこ隊です。以前、
髪の毛が黄色い若い者が多かったので、ひよこ隊
という名前にしましたが、今、彼らは立派になっ
ています。以前は、一緒にカレーライスを作って
食べたりして、真面目とは何かを自分で考え、一
生懸命やろうということで、彼らを巻き込みなが
ら活動してきました。その時の写真です。
地道な活動を楽しく継続していくということも
大事だと思っています。
掃除をよくします。その写真です。500名も
来てくれます。あっという間にまちがきれいにな
ります。高校生がいつも参加してくれるので、感
想を聞くと、「もう少しごみを落としておいてほ
しかった」(ユーモア)と彼等と冗談を交わしま
す。
なぜ掃除をするかというと、掃除は前もって練
習しなくてもいいからです。予習しなくても気軽
に参加していただけます。参加していただくと、
そこで色々な意見が出ます。このような催しなら
参加できるよという話があったり、防犯の情報交
換もできます。防犯活動へも新しい参加者がどん
どん増えていくのではないかと思います。
とにかく、参加しやすい地道な活動を実践する
ことによって、新しい参加者を増やしていきたい
と思っています。そのために愚直に実践するとい
うことです。
500名ぐらいの参加者で掃除をしますと、
100名ぐらいは何もしなくても問題がありませ
ん。100名は一生懸命してくれる人がいて、掃
除の活動では、充分役割を果たし、バランスもい
いのではないかと感じています。
また、マンネリ化した活動でもいいと思います。
皆さんもよくやっておられると思いますが、通学
路や危険箇所を点検し、夜に見回りを行うなど、
合同パトロール以外のさまざまな活動を組み合わ
せながら実践しています。
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以前、犯罪から子どもを守るということをテー
マに、研究事業にも取り組んできました。良い・
悪いは別として、携帯のGPS機能を使った子ど
もの見守りも行いました。また、原子力防災の情
報共有システムを地域防災に生かそうということ
で、情報広場を立ち上げました。
各方面でご活躍の工学博士である五十嵐先生に
来ていただいて、その指導によりシステムの構築
に取り組みました。東日本大震災の発生時には、
このシステムを東北で活用してもらいました。
また、コミュニティFM局による情報発信とい
うこともテーマに掲げて、研究に取り組みました。
最初に話したGPS携帯電話の活用について
は、世界特許も投入し、色々な社会実験を行い、
FMを使ってはAKBの五番煎じではないのです
が、地元の女の子の要望を受け、Culumi(くるみ)
というグループも結成しました。ただ、全く売れ
ていませんが・・・。 完成したFM局は、残念
ながら、私たちが指定管理者から外れたので、廃
局せざるを得なくなった・・・泣きたいです。
しかし、活動を懲りずに続けております。
私は、思考は実践と行動だと思っています。
住民主体のまちづくりを進めていくため、活動
拠点を持って、活動資金を確保し、崇高な理想を
持ちながら、できる身近な課題に取り組んでいき
たいということです。それぞれの小さな地域であ
っても、そこにおける実践と行動が国全体に対し
て大きな効果を生むのではないかと思っていま
す。
また、活動は、普段の生活に根ざした活動であ
りたいと思いますし、無理なく、楽しく、継続し
て行うことができるというのが大事だと思いま
す。先ほど言いましたように、しようと思った活
動は、楽しくやっていきましょう。
無理なくと言いましたが、かなり無理はしなけ
ればいけないのも事実です。気持ちは無理なく、
みんなの参加で楽しくなると思っています。
先ほど、時代は回るという歌を披露していただ
きましたが、時代は刻々と変化していきます。先
端技術については、わからないことばかり。でき
る人に入っていただいて、仲間に、組織に取り入
れていきたいと思っています。
そして何よりも、人をつなぐ合同パトロール、
世代をつなぐ学生や若者の参画、思いの共有を図
る意見交換会などの活動を実践しながら、私たち
の活動を日本に広めていきたいと考えています。
子育て支援も行っています。若いお母さん方も
いっぱい来られます。高齢者との食事会も盛んに
なりました。カラオケ・体操をしたり、ご飯を配
ったり、これも防犯活動からスタートし、現在に
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至っています。
さらに、若者の居場所づくりにも力を注いでき
ました 高校生、大学生を中心に吹奏楽団も結成
しました。防犯活動の大会では彼らに演奏してい
ただきます。
また、警察音楽隊と一緒になって、高校生がダ
ンスや音楽を披露したり、小学生が歌を披露した
り・・・。 毎年、子ども防犯スポーツ大会も開
催しています。参加者は小学生が主ですが、高校
生が投げるボールはどんなものなのか、高校生に
も参加してもらい、小学生の目の前で投げてもら
ったり。地域の交流です。
警察官と地域の若者のソフトボール大会もやり
ました。若者も警察官も、絶対負けるなというこ
とで、お互いに頑張り防犯を通じた交流を深めて
います。子どもの健全育成を目指した警察官によ
る空手教室も続けています。
様々な活動を、写真で紹介してきました。
さて、安全・安心なまちを作る・・・では、安
心はどのように得られるのでしょうか?私はいつ
も考えています。
例えば、道を歩いていても、いつ車が突っ込ん
でくるか、わかりませんし、大きな地震が起これ
ば、地下の通路が崩れるかもわかりません。考え
れば考えるほど不安ばかりになりますが、その中
で、何が安心につながるのでしょうか。
自分が自ら実践し、行動すること…そのことが
安心につながるのではないかと思います。
私たちは、すぐ評論家になりやすくて、こうし
たらいいのにと言いたくなるのですが、そうでは
なくて、自らが活動することによって安心感が得
られる。だから、是非みんな一緒に行動しましょ
う。
もう一つ、先ほど言ったように、Doから入る
ということです。立派な見通しでなく、小さな見
通しでも、とにかく行動をおこす。そ し て 、 つ
ながりと広がりをつくる。
また、参加しやすい地道な活動を行うというこ
-
とも大事だと思います。
今後の展開についてですが、私たちは、人の力
を生かした住民主体の活動による安全・安心なま
ちづくりということで、本当にちっぽけな場所か
らですが、行動を起こしていきます。
危機対応時の地域力は、普段の生活の中での人
のつながりにその礎があり、それぞれの地域にお
ける実践と行動をつなぐことにより、日本国全体
への波及効果が大きくなると感じています。
政策の責任は、何も行政にあるだけではなく、
私たち自らにもあると認識できる社会システムに
したい、また、科学技術の力を積極的に活用して、
次代を担う若い人たちの参画も得て、技術革新を
一緒に進めていきたいと思っています。
そして、人生70年、働くことができる社会を
実現できないかと思っています。70年はしっか
り働くことができたらと思っています。
また、若い人たちの意見も踏まえて、まちを変
えていきたいと考えています。市民参加ではなく、
私たち民間人が公共事業の企画・実行に挑戦し、
行政と連携するという試みも、社会的な制度の良
い変化につながるのではないかと思います。
行政に頼らない。公共は、行政だけの仕事では
なく、私たちも挑戦するべき事柄です。行政に、
こうしてくれ、ああしてくれと要請するのではな
く、自ら、労働力から資金まで出して行動したい、
そして、先ほど言いましたように、活動だけでは
なく、事業として進めていく。そのような社会シ
ステムを地域の中でひとつでも実現したいと思っ
ています。
論理的に考えますと、想いは必要だけれども、
想いだけでは目的が達成できないというのは、も
ちろんそのとおりです。しかし、想いが一番大事
で、想いなき論理は誰も共感しないと思いますか
ら、強い想いを持って、自分たちで考え、リスク
を負う覚悟もして、今後、色々な活動を事業とし
て進めていくことができたらと願っています。
最後に、犯罪を減らす、犯罪をなくすと言葉で
-
は言いますが、最も大事なことは、警察と住民の
信頼関係だと思っています。警察には、いまだ正
義の味方がたくさんおられます。自分の身を振り
返らず、自分の立場が悪くなっても、住民のため
に、正義の味方として活躍してくれる人がいっぱ
いおられると強く感じています。
今日は、防犯関係機関の役職の方も多くいらっ
しゃいますが、とにかく、警察と住民の信頼関係
が、犯罪を減らす一番大きなキーポイントだと思
います。
これから、私も、皆さん方に負けないように、
しっかりと活動していきたいと思います。この機
会をご縁に、ご指導を賜りますよう、心からお願
い申し上げます。
つまらない話であったと思いますが、以上で終
わらせていただきます。
どうもありがとうございました。(拍手)
○司会 ありがとうございました。
皆様、池﨑様に、もう一度、大きな拍手をお願
いいたします。(拍手)
4.特殊詐欺被害防止演劇
演題:「架空請求詐欺」「還付金等詐欺」
「金融商品取引詐欺」
出演:赤谷翔次郎、山田マサル、川井“J
”竜輔、鎌塚慎平、藤谷真由美
○司会 続きまして、特殊詐欺被害防止演劇に移
らせていただきます。
本日ご覧いただきますのは、昨年度に展開した
「STOP!特殊詐欺」キャンペーンにおいて、
道内の約60カ所で上演した「架空請求詐欺」
「還
付金等詐欺」「金融商品取引詐欺」の三つの演目
になります。
ご出演されますのは、道内を中心として、全国
でご活躍されております、赤谷翔次郎様、山田マ
サル様、川井“J”竜輔様、鎌塚慎平様、藤谷真
由美様になります。
本日は、特殊詐欺の手口をユーモアを交えなが
ら演じるとともに、被害防止対策についてもわか
りやすく表現させていただきたいと思っておりま
すので、ご観覧願います。
○ナビゲーター 本日はご来場いただきまして、
まことにありがとうございます。
皆さんは、特殊詐欺についてはご存じでしょう
か。
現在、北海道では、オレオレ詐欺や架空請求詐
欺などによって、年間9億円を超える被害が出て
います。
皆さんにとっても、そして皆さんの周りにいる
方々にとっても、もう詐欺は他人事ではなくなっ
10 -
ています。
それでは、ご覧ください。
〔
演
劇
〕
○ナビゲーター お時間をいただき、ありがとう
ございました。(拍手)
○司会 ありがとうございました。
ご出演された皆様に、もう一度、大きな拍手を
お願いします。(拍手)
5.閉
会
○司会 以上をもちまして、平成28年「安全・
安心なまちづくり」道民の集いを終了させていた
だきます。
皆様、長時間にわたりご参加いただき、ありが
とうございました。
交通事故に十分気をつけてお帰りください。
本日は、まことにありがとうございました。
以
上
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