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後援会だより66号 - 東明館中学校・高等学校
東明館学園 18 変わる東明館からのメッセージ 委員会報告 ホームステイレポート 中学修学旅行 高校修学旅行 メッセージ 東明館からの 変わる 世紀型進学校」へ 2 学校法人 東明館学園理事長 慈道 裕治 10 んだ人物であることを重視 した選抜方法が増加傾向に あります。この傾向は、「大 学でこんな勉強がしたい」 と望む学生側と「こんな学 生に入学して欲しい」とい う大学側が互いに理解を深 め、双方納得して入学が実 現する理想的なシステムと なり得る可能性を秘めてい ます。 入試選抜のこのような特 徴は、日本よりもアメリカ の大学入試で顕著に表れて います。 数年前に、アメリカの大 学入試センター試験にあた るSAT(米国全国統一テ スト)で2400点満点を 取ったにも関わらず、プリ ンストン大学を不合格に なった生徒が、同大学を告 訴 す る と い う 事 件 が あ り、 結果は大学が勝訴しまし た。この事件以降、米国の 各大学は益々「学力だけの 生徒、大学のブランドに憧 れて入学が自己目的化して いる生徒」は排除する方向 に動いているようです。ま たハーバード大学の入試専 門委員会は次のように発表 し て い ま す。 「入学決定の 主な要因に、特殊な才能を 持っていること、学校から の推薦状、パーソナリティ、 そして特に進んだクラスま たはオーナーズコース(成 績優秀な学生だけが履修す ることができるクラス)を 修めているかなどを重視す る。従って、クラスにおけ る平均順位や、SATの得 点などは、それほど重要な 要素としては考慮しないも の と す る。」 (Scott Edelstein(板坂 「 ア メ リ カ カ レ ッ 元 訳) ジ マニアル」荒竹出版よ り抜粋) さ て、 私 た ち 教 員からみれば、どんなに時 代が推移しても、状況が変 化しても、中学・高校では、 基礎基本をしっかり学ぶこ と、そして基本的生活習慣 を確立させ、社会性を身に つけることがすべての基本 になります。その上に立っ て、 受 験 を 乗 り 切 る 学 力、 受験学力を身につけなけれ ばなりません。 さらに知識基盤社会化や グローバル化が進行する 世紀社会では、それにふさ わしい知識や技能、態度を 教育のなかでどのように身 につけさせていくのか、私 たち教育機関にも鋭く問わ れる時代を迎えているのも 確かです。 日 本 の 初 等 中 等 教 育 は、 これまで知徳体をバランス よく学んでいる点で高く評 価されている一方で、機械 的な暗記学習に偏りがち で、独創的な思考や実際に 役立つスキルよりも理論が 重視される傾向が強いとの 批 判 も な さ れ て き ま し た。 PISA や TIMSS な どの国際学力比較調査にお い て は、 「 読 解 力 」 や「 知 識の活用力」の低下傾向が 指摘されています。 これからの進路指導に は、中等教育の段階から知 識や技能を積極的に活用す る能力(教科の枠を横断し ての能力すなわち問題解 決、批判的思考、コミュニ ケ ー シ ョ ン 能 力、 自 信 と いった能力)の育成が益々 求められています。 21 3 東明館学園の明日 「 で 展 望 を 切 り 開 く「 自 律・ これからの 自啓」の改革精神を立命館 進路指導を考える との連携を通して確立する ことが大切です。こうした 東明館中学校・高等学校校長 取り組みに対して、後援会 小畠 敏夫 の皆さんのあたたかいご支 援には本当に感謝していま す。 医歯薬系での進学実績を 持つ東明館は理数系に強い 学校であり、その成果を伸 ばすためにすでに立命館大 学理工系学部(生命科学部、 薬学部、理工学部、情報理 就職をめぐる環境は、少 工学部)との連携が進んで 子 高 齢 化 社 会 の 到 来 や 産 います。今後とも、進路開 業・経済の構造的変化、雇 拓のための連携や9月 日 用 形 態 の 多 様 化・ 流 動 化 「某 の集中模擬講義のような教 ( 月 日付の新聞には 育上の連携の拡充に努めま 大企業が年功序列賃金の廃 止」の記事)などを背景と す。 して、将来への不透明さは さらに今後の東明館に とって重要なことは国際化 増し厳しい状況に直面して する社会にあってチャレン います。今春卒業の大学生 ジ精神を持って活躍できる の就職内定率(平成 年 生徒を育てることです。生 月1日時点)は ・9 と 徒 達 に そ の た め の 多 様 な なり、前年同期を ・ ポ 学 習 機 会 を 提 供 す る こ と イント上回ったと報道され で す。APU は カ 国 以 ており 年連続の好転なが 上からの学生が英語と日本 ら、2008 年 の リ ー マ 語 で 学 ぶ 多 文 化 交 流 キ ャ ン・ショック以前の水準ま ン パ ス を 実 現 し て い ま す。 では回復していません。厚 APU と 連 携 す る こ と で、 労省は「景気回復で企業の 生徒達が多文化環境下で将 採 用 意 欲 は 高 ま っ て い る 来展望を語りあい、英語力 が、大企業の厳選採用が続 と分析しており、 や国際的視野を育てる学習 いている」 環境を作り上げることを目 大学生の就職は厳しい状況 指 し ま す。 す で に APU におかれています。 の 国 際 学 生 が 東 明 館 を 訪 一方、大学入試選抜につ れ、英語を交えた異文化体 いては多様化が進んでいま 験 を 提 供 し て く れ て い ま す。日本の大学入学者全体 す。 中 高 一 貫 教 育 を 生 か をみても、一般入試による し、理数系に強く、国際化 入学者数は 万人(全体の %)、 推 薦 入 試 は 万 人 で先進的な東明館学園を目 (同 %)、 AO(自己推薦) 指すことで、東明館は「 世紀型進学校」のリーダー 入 試 は 万 人( 同 8%) 的学園となることができる で あ り、 推 薦 と AO 入 試 の定員枠が広くなる傾向に でしょう。 あ り ま す。 大 学 入 試 で は、 入学を希望する学生の個性 ある活動をプラスに評価 し、その個人が多様性に富 26 2 2 % 5 1 6 37 今、東明館では全員参加 による学校改革の取り組み が進んでいます。8月には 全教職員参加の改革のため の研修会、 月には生徒と 一緒になった学校大掃除や 教員による一斉学校・塾訪 問、7月の全校生徒による 野 球 応 援 な ど、 全 員 参 加 による改革への意欲を高 め て い ま す。 立 命 館 大 学 と立命館アジア太平洋大 学(APU)は今回、日本 のリーダー大学としてスー パーグローバルユニバーシ ティ 大学の中に選ばれま した。立命館は常に高い目 標を掲げ長期的視野にたっ て全員参加で大学改革に取 り組んできたことでこのよ うな成果を得ることができ ました。東明館もまた創立 周年に向けて、自らの力 82 1 21 26 3 35 5 9 57 35 20 21 Contents 21 30 平成 26 年 12 月 22 日発行 後 援 会 だ よ り (1) 第 66 号 発 行 者 学校法人東明館学園 東 明 館 中 学 校・ 高 等 学 校 後 援 会 会 長 二 又 清 80 第 66 号 (2) 後 援 会 だ よ り 平成 26 年 12 月 22 日発行 高二 ヨーロッパ修学旅行 ! ? / 修学旅行を終えて 「 ヨ ー ロ ッ パ は と て も 素 晴 す ぐ 近 く の ハ リ ー・ ポ ッ らしく感動した」と話は聞 ターで有名なキングスクロ いていたものの、実際に自 ス駅(9と3 4番線)に 分 の 目 で 見 た ロ ン ド ン は、 連れて行ってくださったそ 日本では見ることのできな うです。 い伝統的な建物が並び、と パリは、テレビや映画で てもきれいで感動したそう 見 た こ と の あ る よ う な お です。ウィンザー城、オッ しゃれな街で、シャンゼリ クスフォード、バッキンガ ゼ 通 り に 向 か う 車 中 で は、 ム宮殿などたくさん写真を み ん な で “ オ・ シ ャ ン ゼ 撮ってきて嬉しそうに見せ リ ゼ “ を 口 ず さ ん で い た てくれました。 そうです。 大英博物館では、ロゼッ エ ッ フ ェ ル 塔、 凱 旋 門、 タ ス ト ー ン、 ミ イ ラ( ) ルーブル美術館ではモナリ を見学、生き物が大好きな ザと一緒に写真を撮り、ベ 娘は特に自然史博物館がと ルサイユ宮殿の豪華さには てもよかったと話してくれ 圧倒され感動したとのこと ました。 でした。修学旅行中は便利 もっとも感受性が鋭く、心 日間のロンドン滞在を で安全な日本とは違い、多 が柔らかい今こそ、海外旅 終え、ユーロスターでパリ 少不自由なこともあったと 行を通して、異文化と触れ へ!実はこのユーロスター 思いますが、それもよい経 合うことも大切な学び、そ に 乗 る 前 に、 ク ラ イ ス ト 験 と な っ て く れ る で し ょ してシンプルに素晴らしい チャーチ、グレートホール う。 と感動する喜びを仲間と一 が見学できなかった子ども 校長先生がおっしゃって 緒に共有することができる たちのために添乗員さんが い た よ う に『 人 生 の 内 で、 のが修学旅行の醍醐味』多 くの友人と共に、素晴らし い体験をさせていただいた ことは、これからの人生の 宝物となることでしょう。 また、娘は修学旅行直前 に足の甲を骨折、やっと松 葉杖なしで歩けるくらいで の参加となりましたが、先 生方をはじめ、クラスメー ト、添乗員の方々に大変お 世話になったことと思いま す。心から感謝いたします。 本当にありがとうございま した。 3 高2保護者 二年前に修学旅行でロン ドン・パリを訪れた兄から 東 明 館 に 入 学 し て 以 来、 楽しみにしていた修学旅行。 直前までアフリカでの感染 症の影響などの不安もあり 心配でしたが、無事に出発、 そして全員元気に帰ってく ることができました。 団長の小畠校長先生をは じ め、 学 年 主 任 の 金 子 先 生、引率の先生方、添乗員 の方々には深く感謝してお ります。本当にありがとう ございました。 今年は、羽田空港からロ ンドンへの航路となり、パ リ泊が例年の2泊から3泊 と な り ま し た。 (前泊はな くなりましたが…) スーツケースを預け、搭 乗手続きに向かう子どもた ちは、皆しっかりと元気な 顔つきでゲートに入ってい て、心配していた気持ちが 少しホッとしました。 羽田からロンドンまで約 時間のフライト。行きの 機内で娘は少し緊張したの か、なかなか眠れず何本か の映画を見たり、しおりを 読んだりして過ごしたよう です。 12 行 程 日次 福岡08:00発→羽田→ロンドン15:15着(1・4組) 〈1 日目〉 福岡08:20発→羽田→ロンドン15:05着(2・3組) 11/8(土) 世界遺産ウィンザー城見学 オックスフォード見学 〈3 日目〉ウエストミンスター寺院・ビッグベン周辺見学 大英博物館見学 11/10(月) 〈ロンドン泊〉 〈パリ泊〉 ルーブル美術館見学 〈パリ泊〉 〈6 日目〉 パリ市内自主研修オペラ座界隈 11/13(木) ヴェルサイユ宮殿見学 〈機内泊〉 〈8 日目〉パリ17:05発→成田→福岡20:05着(1・4組) 11/15(土) 〈機内泊〉 〈7 日目〉 パリ19:00発→羽田→福岡19:10着(2・3組) 11/14(金) 16 〈2 日目〉 クライストチャーチ、モードリン・カレッジ見学後はオックスフォードにて 11/9 (日) ショッピング 〈ロンドン泊〉 な中、自分たちの責務を遂 行した修学旅行実行委員 の 尽 力 は 高 く 評 価 し た い。 またこの度、修学旅行を支 えて頂いた保護者の皆様 には衷心より感謝の気持 ちを伝えたい。今回、生徒 全員がロンドン・パリの歴 史や文化に触れ、修学旅行 の目的を十分に達成し、互 いに友情や信頼関係を構 築してくれたものと期待 している。 〈パリ泊〉 パリ市内観光 〈5 日目〉 シャンゼリゼ大通り自主研修 11/12(水) 鳥 肌 が た っ た。 豪 華 絢 爛 なベルサイユ宮殿の内部 に は、 ル イ 世 か ら ル イ 世までの皇帝やマリー アントワネットが使用し た 品 々 が 数 多 く あ り、 栄 枯 盛 衰 を 実 感 し た。 く す んだ壁や摩耗した石段に 歴 史 を 感 じ、1919 年 に第一次世界大戦の講和 条約が結ばれた有名な鏡 の 間 に 入 っ た 時 に は、 思 わ ず 背 筋 が 伸 び た。 ま た、 パ リ 滞 在 中 に「 海 外 で 活 躍するに日本人に聞く」 を テ ー マ に、 佐 藤 廣 氏 を 招いて開催した講演会で は、 生 徒 た ち は 熱 心 に 耳 を 傾 け、 「リーダシップを とるために大切なことは 何か」などと質問した。 修学旅行前には、スコッ トランドの独立の是非を 問 う 住 民 投 票 に 緊 張 し、 西アフリカで爆発的に広 がったエボラ出血熱の恐 怖 に 不 安 を 感 じ た。 そ ん 14 自然史博物館研修 〈4 日目〉 ユーロスターにてパリへ 11/11(火) 〈ロンドン泊〉 津々だった。 修学旅行体験記 壮大さと重厚さを体感し 高2学年主任 金子良二 たロンドン滞在3日間を終 え、セント・バンクラス駅 ロ ン ド ン 研 修 は、 霧 の からユーロスターに乗り込 ベールを纏い、とても幻想 み、一路フランスを目指し 的だったウインザー城の見 た。 学から始まった。歴史を刻 パリでは、神聖で荘厳な んできた石の建造物がどっ ノートルダム寺院の御像や しりと腰を据えていたオッ 鮮やかなステンドグラスの クスフォードの街は、とて 美しさに魅了された。エッ もアカデミックな雰囲気が フェル塔は、その優美でし 充満していた。バッキンガ なやかな曲線が青空に映え ム 宮 殿、 ウ エ ス ト ミ ン ス ていた。シャンゼリゼ通り ター寺院、ビッグベン(国 を含む12本の道路が放射 会議事堂) 、 そ し て 大 英 博 線 状 に 延 び る 中 心 に、 威 物館を訪問し、テムズ川河 風 堂 々 と 立 つ 凱 旋 門 か ら 畔に佇むビッグベンには威 は、四方八方を見渡すこと 厳を感じた。大英博物館で ができた。ルーブル美術館 は、様々な展示品に古代の は、建物そのものが巨大な 人々の洗練された技術の高 芸術品だった。館内には教 さや生命力を感じた。自然 科書や資料集でしか見たこ 史博物館、ビクトリア&ア とのなかった芸術品が勢揃 ル バ ー ト ギ ャ ラ リ ー で も、 いし、手を伸ばせば触れる 生 徒 た ち は 展 示 物 に 興 味 ことができるほどの近さに あった。中でもサモトラケ のニケの前に立った時には 〈ヨーロッパ修学旅行日程表〉 の学生達との交流会で彼た 修学旅行を終えて ち が iPhone 片 手 に 中3保護者 翻訳アプリで会話を繋げて くれたこと。そして普段遊 よく晴れた、でも少し肌 ん で い る も の を 貰 っ た こ 寒い 月 日。おかあさー と。 そ れ は、 蹴 っ て 遊 ぶ ん!行ってきまーす!ニコ ボールに付いていた本当に ニコとエスカレーターを上 キ レ イ で 色 鮮 や か な 羽 根 が り な が ら 手 を 振 る 娘 を やヨーロッパでメジャーら [大丈夫かな][楽しんで来 しいテーブルゲーム「ミカ てね][お土産が楽しみ]と、 ド」のセット、そして私た 複雑な思いで手を振り見送 ち世代も知ってる小さなス りました。何日も、何週間 トローで膨らます風船みた も前から楽しみにしていた いなもの! 修学旅行。大事な大事な娘 あのね、それでね、次の を信頼のおける先生方に託 日はね、夜はね…としばら して帰路につきました。 く続きそうな長い楽しいお 私にとっては長い長い 土産話。まるで私もキレイ 日間、娘にとってはあっと で 大 き な 学 校 を 見 て、 リ いう間の 日間が過ぎ、娘 バーサファリでパンダやマ は帰って来ました。 ナティを見て、旅をしてき そ れ か ら が さ す が 女 の たかのような気持ちになる 子!毎食どんなものを食べ ほどの。 てどれが美味しくてどれが そんなこんな話を満面の 不味くて…なんて細かいこ 笑みで少し興奮気味に話し とまで色々話してくれまし てくれる娘を見ながら、本 た。お決まりのマーライオ 当によかった。不安もあっ ンはやっぱり小さかったこ たけど、本当に楽しんで来 と。お手洗いで会った現地 てくれてよかった。お決ま の方に英語で「高校生?」 っ り の 言 葉 で は あ る け れ ど、 て聞かれて 「中学生です」 っ 「貴重な人生経験」をして て 答 え た の に「Oh ! 高 来たんだなと、大音量でシ 校生!」って言われて面倒 臭くて「イエース!」って 言ったこと。シンガポール 15 5 平成 26 年 12 月 22 日発行 後 援 会 だ よ り (3) 第 66 号 シンガポール・ 中三 マレーシア修学旅行 10 5 ンガポールの音楽が流れ 何色ものライトがキラキ ラする結構大きな小物入 れのお土産を見ながら… 思いました。 一通り話し終えた娘に 私 か ら は お 友 達 と 助 け、 助 け ら れ る 大 事 さ。 素 敵 なひと時はあっという間 に過ぎていくから今の時 間 を 無 駄 に し な い 大 切 さ。 自由奔放なあなたたちを しっかり見守ってくれた 先生方への感謝の気持ち を 持 つ こ と。 を 伝 え ま し た。 最 後 に な り ま す が、 先 生 方 を 始 め、 旅 行 会 社 の 方 々、 安 全 で 楽 し い 旅 に 尽力していただいた皆々 さまにはただただ感謝の 気 持 ち で い っ ぱ い で す。 本 当 に、 本 当 に あ り が と うございました。 思わず発した言葉だった。 私にとっては4回目の修 学旅行で行くシンガポー ル。 毎 回 新 し い ハ プ ニ ン グ、発見ができる生徒と共 に海外で過ごす旅行。厳し く、過酷な数日間ではある のだが、様々な人種が暮ら している多民族国家のシン ガポール、経済発展が著し いこの国に滞在し、個々の 生徒と対話し、色々な一面 に触れることができる楽し いひとときでもある思い出 深い旅であった。 今回は国営のニュー ウォータ工場への社会見 学、テクノロジーや芸術分 野に秀でたニーアン・ポリ テ ク ニ ッ ク 校 と の 交 流 会、 リバーサファリ等新しいプ ランニングを取り入れたス ケジュールであったが、デ ング熱・インフルエンザが 流行っている時期でもあ り、生徒の体調が懸念され る旅行でもあった。結果と して、毎日めまぐるしく時 間が過ぎ、病人、けが人が 一人も出ず、全員無事に楽 し い 思 い 出 を 語 り な が ら、 帰途に着くことができた。 旅行中、 毎回思う事だが、 他国から来た旅行者に「ど こ か ら 来 た の、 高 校 生?」 と 尋 ね ら れ、 「日本からで す。中学生です」と英語で 答えると、 一様に驚かれる。 「 す ご い な あ。 羨 ま し い な あ。中学でこんな体験でき るなんて…」まさにその通 りだと痛感する。厳しい社 会情勢を抱えている国があ る世界で、恵まれた環境で 勉強に励むことができ、平 和に過ごす事ができ、自由 に海外に旅行する事ができ る家庭環境に恵まれている ことに、多いに感謝の念を 抱いてほしい。また、改め て自国、日本の良さを発見 When you go to a foreign country, enjoy it. Take it as an opportunity to learn a lot of new things, to grow. You have to like connecting with people.” 〈シンガポール修学旅行日程表〉 10/16 (木) マレーシア・ジョホールバル見学 10/18 (土) 10/19 (日) シンガポール01:00発→福岡08:10着 福岡空港着後、解散 〈5 日目〉 セントーサ島 イメージ・オブ・シンガポールなど自由見学 ナイトサファリ見学 シンガポール・チャンギ国際空港へ 〈機内泊〉 〈4 日目〉 Madrasah AL arabiah Schoolとの交流 写真撮影・歓迎レセプション・文化交流・バディ交流 〈シンガポール泊〉 〈3 日目〉 マワギャラリー、バティック絵付け体験 10/17 (金) シンガポール市内見学 マーライオン、チャイナタウン、リバーボートなど下車 見学 〈シンガポール泊〉 ニューウォータ見学 〈2日目〉 福岡10:15発→シンガポール15:25着 〈シンガポール泊〉 で き る 機 会 で も あ る。 も ち ろ ん シ ン ガ ポ ー ル に は、 数々の日本料理店・日本企 業 が 進 出 し て い る の だ が、 交流会で日本のカルチャー に興味を持ち、日本語の勉 強を熱心にしているシンガ ポールの生徒と対話をする 中で、多数の生徒が自分自 身日本文化にまだまだ疎い こと、知らないことが多数 あることに気づかされた様 子であった。 最後に、今回の海外での 修学旅行中、特に交流会の 最中、生徒が伝えたいのに 伝えることができず、もど かしさと苛立ちを感じてい る姿が見受けられた。 経験・ 機会を重ねることがコミュ ニケーション力をアップさ せる一つの方法だと考え る。英語教師として、今後 も大いにサポート、指導し ていくことを誓って、懐か しの学校に戻ってきた。今 後も生徒がグローバルスピ リットを持ち続けてくれる ことを心から願ってやまな い。 〈1日目〉 福岡空港からいざシンガポールへ 10/15 (水) 行 程 日次 シンガポールへの 修学旅行を終えて 中三年学年主任 古川 裕子 「 先 生、 帰 り た く な い! もう数日でいいから残り たい」ある生徒が、帰りの 空港へ向かうバスの中で “Where there is a will, there is a way. 第 66 号 (4) 後 援 会 だ よ り 平成 26 年 12 月 22 日発行 高1 ホームステイ in オーストラリア 2014 高校一年 ホームステイ 高一学年主任 福島 正 2000 年 に 一 度 ホ ー ムステイの引率に行って以 来の 年ぶりのオーストラ リアでした。 前回は3月 (現 地は夏)でしたが、今回は 月(現地は秋)だったた め、参加生徒と同じ気持ち で準備をしてきました。 参加生徒数 名で、事前 に数回研修と確認のための ミーティングを行い準備万 端でオーストラリアホーム ステイに出発しました。以 下は、今回の引率時に気づ いたことを書いておきま す。今後ホームステイに参 加される方は参考にしてく ださい。 8 14 11 ①現地と日本での生活習慣 の違いは事前の研修でも話 は し ま す が、 日本のよう に湯船につかることはほと んどなく、水も節約しなけ ればいけません。また、部 屋にいない時は必ずドアを 開けておくこと(トイレな どでドアを閉めておくと中 に入っていると思われま す)などいざ現地に入ると 戸惑うことばかりです。ま た、コンビニや自動販売機 なども日本と比べるとほと んどありません。日本が生 活するにはとても便利な国 感じられます。私自身も1 であることを実感できる良 週間以上ほぼ英会話のみの 生活だったせいか、なんと い機会になります。 ②ホストファミリーの方は なくではありますが、現地 ホームステイの受け入れに 校の先生方やホストファミ 慣 れ て お ら れ る 方 が 多 く、 リーの方の言われることを 日本人でも他の国の人でも 理解することができるよう 同 じ よ う に 接 し て く れ ま になりました。ただ残念な す。ホームステイ先で最初 ことに、さあ返答しようと に困るのは食事だと思いま 思 う と 単 語 が で て き ま せ す。思ったより料理が少な ん。身振り手振りを交えて くお腹がすくときは遠慮な 会話を成立させました。難 く言うことが必要です。学 しい英単語は必要ありませ 校に持ってくるランチなど ん。日本国内で週1回でも は 各 ホ ス ト フ ァ ミ リ ー に 英語でお互いが話をする習 よって異なるので、友だち 慣(授業ではなく)があれ のランチと比べて我慢する ば、ホームステイも電子辞 のではなく、もう少し量を 書なしでいけるかもしれま 増やしてほしいと自分で頼 せん。 みましょう。ホストファミ ⑥やっとホームステイにな リーと良好な関係を作るた れ、バディとも仲よくなっ めに、自分の考えをはっき た時に別れなければならな り伝えることが大切です。 いことを生徒はとても残念 ③現地校での授業中に内容 に感じていました。特にリ がわからない時に、直接先 ピーターの女子3名は前回 生に聞くことができれば良 ( 3 月 ) よ り 期 間 が 少 し 短 いですが、どうしても隣の いことを嘆いていました。 人に尋ねたり、電子辞書で もし、ホームステイの期間 調 べ て し ま い ま す。 「 わ か が1か月以上あれば現地で りません、もう一度言って 生活するには不便がないく ください」と遠慮なく発言 らいの英会話力が付きそう しましょう。先生が話をし な気がします。あとは日本 ているときに隣の人に日本 に戻ってきても英語での会 語で尋ねてしまうと私語を 話を続けることです。 し て い る よ う に 見 え ま す。 気を付けましょう。 最後に、ホームステイ期 ④学校ではバディ(現地校 間中に体調を崩したり、け の生徒)と一緒に授業に参 がをした生徒もなく大きな 加します。簡単な授業もあ トラブルもありませんでし れば、内容が難しい授業も た。少人数のおかげで目も あります。活発な生徒もい 行 き 届 き、 ホ ス ト フ ァ ミ れ ば 比 較 的 大 リーにも恵まれました。ま 人 し い 生 徒 も た、添乗員の篠原さん、現 い る の で、 自 地担当の日高氏、現地訪問 分 か ら 積 極 的 校ミュラーカレッジのマー に 話 し か け て ク氏のきめ細かな対応が今 回のホームステイを無事に ください。 ⑤ 1 週 間 で 英 終えることができた一番の 語 の リ ス ニ ン 要因だと思います。ありが グ 能 力 は か な とうございました。 り向上したと 行 程 日 時 平成 26 年 12 月 22 日発行 後 援 会 だ よ り (5) 第 66 号 8/8(金) 10:00 福岡空港より空路シンガポール空港へ 15:25 シンガポール空港到着空路ブリスベンへ 8/9(土) 7:05 ブリスベン空港着ブリスベン市内観光(ローンパインコアラ保護区、リバーウォーク、マウントクーサ見学)【現地 語学学校訪問】Mueller College ホームステイプログラム開始 ホストファミリーと対面 8/10(日) ホストファミリーとの休日 8/11(月) 午前: 【オリエンテーション・ウェルカムセレモニー・英語授業】 午後: 【アボリジニカルチャー体験】 8/12(火)〜 15(水) 午前:英語授業 午後: 【インテグレーションセッション、フェアウェルパーティー】 8/16(土) ホストファミリーとの休日 8/17(日) 午前: 【ホストファミリーとのお別れ 】 午後: 【ムービーワールド見学】【宿泊:ゴールドコースト】 8/18(月) 14:30 空路シンガポール空港へ 20:50 シンガポール到着 8/19(火) 01:20 シンガポールより福岡空港へ 08:35 福岡空港到着 「制服友愛会」の報告 きばれ ひっとべ 鹿児島大会 か ん ぎ え ん ~九州地区高等学校PTA連合会大会~ 3月 7日 (土) ・14日 (土) 文化体育委員長 3月 7日 (土) ・14日 (土) 諸先輩の思いを受け継い で、後輩のみなさんが大切に 使用して、また、次の世代へ とバトンを渡していただける ものと、うれしく思っており ます。…今回は 万 千百円 の 収 益 が あ り ま し た。 全 額、 生徒会活動費として寄付いた しました。 尚、 文 化 体 育 委 員 会 で は、 随時、不要になった制服、体 操服などの提供をお願いして お り ま す。( 傷 み の あ る も の でも、ボタンなどの再利用を しますので構いません)回収 ボックスにて、お待ちしてお ります。 今後とも委員会活動へのご 理解、ご協力のほど、よろし くお願いいたします。 2月14日 (土) ・28日 (土) 月 日( 土 )、 今 年 度 の 「 制 服 友 愛 会 」 を 無 事、 開 催 することができました。毎年、 卒業生を中心に、在校生から も多くの制服、体操服などの 提 供 を い た だ い て お り ま す。 おかげさまを持ちまして今年 も、盛況のうちに開催できま したことを役員一同、大変感 謝いたしております。 今年は例年と違い、保護者 会の同時開催もなく、会場も 新館という新しい試みの中で の開催でありましたので、ど のくらいの方々が参加くださ るのかが、大きな不安でした が、多くの保護者の方々、生 徒のみなさんに足を運んでい ただき、好評のうちに終える ことができました。 2月 6日 (金) ・20日 (金) 第 回九州地区高等学校 PTA連合会大会が 月 ・ 日に鹿児島市で開催 さ れ、 後 援 会 か ら 二 又 会 長 を 始 め と し た 三 役( 主 計・ 尾 形・ 岩 本 副 会 長 及 び 高 見 書記会計)と中村副校長と 参加してきました。 大会テーマは「深めよう 絆 つ な ご う 未 来 へ 」。 後 援会として何をなすべきか を考えさせられる内容でし た。 また、表彰式においては、稲葉前会長は長期にわたっ て後援会の要職を歴任し、後援会活動の充実、発展に力 を注いできたということから個人表彰されましたので報 告させていただきます。 1月17日 (土) ・31日 (土) お礼 1月 9日 (金) ・23日 (金) 第 回全国高等学校連合会大会 10:00 〜 16:00 6 ~福井大会に参加して~ 10:00 〜 16:00 生 徒 会 へ ご 寄 付 を い た だ き、 ありがとうございました。今 回の寄付金はこれからの私た ちの学校生活をより良くして いくために有効に活用させて いただきます。 文化体育委員の皆さまをはじ め、ご協力していただいた保 護者の皆さまにお礼を申しあ げます。 高校生徒会長 竹原哲平 0942-81-7152 教育相談室直通電話 ☎ 総務委員会活動報告 久世 大介先生(臨床心理士) 東明館の歴史は古く、その創設は今から 200 年も前のことです。朱子学を官学とする当 時の幕府の文教政策にならい、寛政 4 年(1792 年) 、対馬藩主の宗義功が開いた藩の稽古 所が始まりです。 稽古所の置かれた鳥栖周辺は、その時代には田代領と呼ばれ、対馬藩の統治下にあり、筑 前(福岡) ・筑後(久留米) ・肥前(佐賀)の 3 藩に接した開かれた文教の地にふさわしい場 所でした。 東明館と名付けられた館舎が建ったのは寛政 12 年(1800 年)のこと。その後、安政2年 (1855 年)田代下町に移転し、文芸・武事を共に修める文武館として開学しました。 開館式に際しての代官からの達しには「学問は終生の業であり、教育は時代に適応した国 家有用の実践的人物の養成を目標とする」とあり、現在も受け継がれている教育理念が述べ られています。すでにこの頃には、広瀬淡窓により東明館の学風が確立しており、名実とも に充実した藩校でした。広瀬淡窓は咸宜園という塾を主宰する豊後日田の儒学者でしたが、 文政 12 年(1829 年)に東明館に招かれ教鞭をとった教育家です。 川見 綾子先生(臨床心理士) 3 総務委員長 23 月 日・ 日に福井県で全国高等学校連合会大会が 開催され、後援会三役と中村副校長先生と参加してきま した。福井大会では、子どもたちの「しあわせ」につい て考えようということで、 メインテーマは「教育と考福」 でした。 基調講演では、脳科学者の茂木健一郎氏より「今求め られる考福脳~脳科学者からの提案~」というテーマで 子どもたちだけでなく、親も含めてみんなが幸福になる ために考えようという楽しいお話をいただきました。茂 木氏によると幸福になるためには自分の個性(良い面・ 悪い面)を認め、自分を受け入れた上で積極的に他人と の関わりや見聞を広めることが大切であるとのことでし た。 社会情勢はめまぐるしく 変 化 し て き て お り、 対 応 に 追 わ れ て い る 状 況 で す。 そ のような中でも未来を担う 子 ど も た ち の た め に、 後 援 会活動を通してできること を精一杯やっていこうと思 いました。 子どもたちと私たちのこ れ か ら の「 し あ わ せ 」 の た めに。 で、遠慮なくご利用ください。 広瀬淡窓の教育理念を継承 ひろせたんそう 電話による相談も承っておりますの 58 20 22 7 「自信を持って素晴らしい学 校であると、一致団結して東 明館を盛り上げたい」等のご 感想を多数いただきました。 要望につきましては、例年 通り1月に開催を予定してお ります、総務委員会にて、学 校から回答をいただき、 月 に開催予定の学級保護者会を 通じて保護者の皆さまに報告 させていただきます。 今後も総務委員会では、皆 さまの要望等を真摯に報告し てまいる所存でございます。 これからもご協力の程、ど うぞよろしくお願い申しあげ ます。 教育相談室担当者までご連絡下さい。 19 64 8 ホームステイで 学んだこと 交流しお互いの好きなこと を話したり、得意なことを 紹 介 し あ っ た り し ま し た。 そうしているうちに、英語 で話をすることに慣れてき ました。 オーストラリアのブリス ベンの 月は冬で朝晩は寒 く、南半球にいることを実 感できました。また、オー ストラリアでは水を大切に する人が多く、日本人より も就寝時間が早いことなど たくさんの文化の違いを学 びました。 今年の夏はいろいろな新 しい経験をすることがで き、充実したものになりま した。私を受け入れてくだ さったホストファミリーに 感謝し、ホームステイで学 んだことを今後の生活に生 かしていきたいと思いま す。 1 みなさん、知っていますか? 「藩校東明館」の由来 「心の健康相談」の受付については、 27 保護者の皆さまには、日頃よ り総務委員の活動にご協力い ただきまして感謝申しあげま す。 総務委員会では、クラス懇 親会などを通じ、中 から高 までの保護者の方々からい ただいた、要望や感想を集約 し学校側へ報告しておりま す。 本年度は 月に学年委員の 総務担当者により、委員会を 開き集約を行いました。 今回も「学習、生活指導に 関しては、手厚くしていただ き 感 謝 し て い る 」「 野 球 部 の 全校応援がありがたかった」 10 1年2組 私は今年の夏休みにオー ストラリアでのホームステ イに参加しました。高校生 になって「経験したことの ないことに挑戦する」とい う 目 標 を 立 て て い た 私 は、 その目標を一つ達成しよう と参加を決めました。 とはいうものの、外国で 見知らぬ人の家で生活する ことや、文化の違い、自分 の英語力などたくさんの不 安もありました。でも、そ の不安は迎えに来てくだ さったホストファミリーの 車の中で全部なくなりまし た。ホストファミリーが笑 顔で話しかけてくれて、私 もそれに英語で答えること ができたからです。ま た、私のホストファミ リーには 歳の女の子 がいて、すぐに仲良く なりました。 10 通学したミュラーカ レッジでは、バディと 2 9 3 第 66 号 (6) 後 援 会 だ よ り 平成 26 年 12 月 22 日発行 8