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2014第3講 がん疼痛マネジメントのスライド①

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2014第3講 がん疼痛マネジメントのスライド①
あさひかわ緩和ケア講座 2014
あさひかわ緩和ケア講座 2014
第3講 がん疼痛マネジメント
2014年6月4日
旭川医科大学
教育センター 間宮敬子
あさひかわ緩和ケア講座 2014
2012
がんの痛みって?
•
•
•
•
•
•
どのがんでも発生する
がんの進行とともに多くなる
症状としてもっとも頻度が高い
進行がん患者の90%が疼痛を経験する
70~80%は適切な鎮痛剤使用で緩和できる
痛みは身体的苦痛だけでなく、心理的、社
会的、スピリチュアルな面にも影響を及ぼ
し、患者のQOLを著しく低下させる
あさひかわ緩和ケア講座 2014
がん性疼痛は他の痛みと違うのか
転んで打撲
お産の痛み
運動後の筋肉痛
術後の創痛
これらも強い痛み
時間が経てば基本的には消えていく痛み
がんの痛みは、増強しながら続いていく痛み
あさひかわ緩和ケア講座 2014
痛みの評価・治療の流れ
現在の病態
1. どこが?(部位)
2. どんなふうに?(性質)
3. どのくらい?(強さ)
4. 何が困る?(痛みの影響)
5. 何が痛みを修飾している?
6. 痛みの治療の副作用は?
痛
み
痛みの診断 の
治
療
心理社会・スピリ
チュアルな背景
評価
副
効作
果用
あさひかわ緩和ケア講座 2014
がん疼痛評価のkey component
1. どこが?(部位)
2. どんなふうに?(性質)
3. どのくらい?(強さ)
4. 何が困る?(痛みの影響)
5. 何が痛みを修飾している?
6. 痛みの治療の副作用は?
あさひかわ緩和ケア講座 2014
痛みの治療の原則
原因に基づいた治療を行う
痛み以外の身体症状、心理・社会・スピリ
チュアルな問題による苦痛を軽視しない
多職種で関わり、情報を共有する
患者・家族に合わせる柔軟性が不可欠
検査や原病治療のために痛みの治療が遅れて
はならない(未治療の痛み ⇒ 神経系の変化
を来たすから)
とにかく患者の痛みの訴えを信じること
あさひかわ緩和ケア講座 2014
痛みの治療の種類
直
接
的
痛
み
治
療
リハビリテーション
薬物療法
理学療法
オピオイド鎮痛剤
NSAIDs
ビスフォスフォネート
漢方
抗がん治療
マッサージ 看護ケア
作業療法 ADLのサポート
鎮痛補助剤
アセトアミノフェン ステロイド
物理療法
神経ブロック
緩和的整形外科手術
放射線療法
椎体形成術
姑息的手術 侵襲的疼痛治療
抗がん剤治療
声かけ
日々のケア
鍼灸
アロマセラピー
代替療法 音楽療法
絵画療法
リラクセーション
痛
み
の
閾
値
を
上
げ
る
治
療
精神療法
グループ療法
精神療法
あさひかわ緩和ケア講座 2014
がん患者さんの
痛みの症状緩和を行うにあたって
まずおこなうべきことは?
• WHOの除痛ラダー上の位置
• 痛みの評価
あさひかわ緩和ケア講座 2014
WHOがん疼痛治療法
Ⅲ
中等度から強度の痛みに用いる
Ⅱ
軽度から中等度の痛みに用いる
オピオイド
Ⅰ
コデイン
トラマドール
オピオイド
フェンタニル
モルヒネ
オキシコドン
NSAIDsまたはアセトアミノフェン(カロナール)※
必要に応じて鎮痛補助薬
抗うつ薬、抗てんかん薬、局所麻酔薬、NMDA受容体拮抗薬、
ステロイド等
あさひかわ緩和ケア講座 2014
WHOがん疼痛ガイドライン
By the mouth:経口的に
By the clock:時間を決めて定期的に
By the ladder :
三段階除痛ラダーに沿って効力順に
For the individual: 患者ごとの個別的な量で
With attention to detail : 細かい配慮をする
あさひかわ緩和ケア講座 2014
痛みの評価
• いつからどこが痛いのか?
がんの痛みなのか?
• どのように痛いのか?
痛みの性状の評価
一日中痛いのか?時々痛いのか?
痛みのパターンは?強さは?
• 画像診断などで、痛みの原因となる病変があるか?
• 薬剤投与に備えて、胃潰瘍、腎障害、出血傾向を確認
あさひかわ緩和ケア講座 2014
痛みの分類
侵害受容性疼痛
a.体性痛
表面痛
深部痛
(神経終末の刺激による痛み)
皮膚・粘膜由来など
骨・筋肉由来など
b.内臓痛
内臓器の被膜伸展
腸管・尿管の閉塞
交感神経への浸潤など
神経障害性疼痛 (神経自体の損傷)
末梢性 脳神経・脊髄神経
中枢性 脳・脊髄
あさひかわ緩和ケア講座 2014
痛みの性状
• 体性痛
骨転移など局在がはっきりした明確な痛み
ズキッとする痛み
• 内臓痛
腹部腫瘍の痛みなど局在があいまいなにぶい痛み
ズーンとした重たい痛み
• 神経障害性疼痛
神経叢浸潤、脊椎浸潤などによる痛み
ぴりぴり電気が走るような、しびれる、
じんじんする痛み
あさひかわ緩和ケア講座 2014
質(種類)の評価
痛みのパターン
一日中ずっと痛い
時々痛くなる
10
10
10
0
0
0
持続痛
持続痛+突出痛
突出痛
あさひかわ緩和ケア講座 2014
がんの疼痛治療のアルゴリズム
NSAIDsの開始
オピオイドの導入
残存・増強した痛みの治療
10
10
10
0
0
0
持続的な痛みをとるために
オピオイドを増量する
(持続痛の治療ステップ)
体動時や突然の痛みに対処
するためにレスキューを使う
(突出痛の治療ステップ)
あさひかわ緩和ケア講座 2014
がん患者の疼痛治療の目標
第一目標:痛みに妨げられない夜の良眠
第二目標:安静時の痛みが消失
第三目標:体動時の痛みの消失
最終目標:痛みの消失が維持され、
平常の生活に近づくこと
あさひかわ緩和ケア講座 2014
WHOがん疼痛治療法
Ⅲ
Ⅱ
軽度から中等度の痛みに用いる
オピオイド
Ⅰ
コデイン
トラマドール
中等度から強度の痛みに用いる
オピオイド
フェンタニル
モルヒネ
オキシコドン
NSAIDs またはアセトアミノフェン(カロナール)※
必要に応じて鎮痛補助薬
抗うつ薬、抗てんかん薬、局所麻酔薬、NMDA受容体拮抗薬、
ステロイド等
WHOラダーに沿って治療を開始
・NSAIDsの定期投与
・レスキューの指示
・副作用の予防
あさひかわ緩和ケア講座 2014
レスキューの指示をしよう
• レスキューとは・・・
鎮痛薬が定期投与されている患者さんにお
いて、基本処方の不足を補うための即効性
の鎮痛薬のこと
あさひかわ緩和ケア講座 2014
治療薬の副作用-NSAIDs•
•
胃腸障害(消化性潰瘍)
• PG製剤:ミソプロストール(サイトテック)
• PPI:オメプラゾール(オメプラール・オメプラゾン)
ランソプラゾール(タケプロン)
ラベプラゾールナトリウム(パリエット)
エソメプラゾール( ネキシウム)
• ハイリスク患者はアセトアミノフェン・COX-2阻害薬の使用
腎機能障害
• 生じれば基本的に使用を控える
• 心不全・高血圧
• リスク評価が重要
あさひかわ緩和ケア講座 2014
治療効果を判定するのは?
• 1~3日で効果を判定し、鎮痛が不十分
であれば、 オピオイドを開始する
• NSAIDsの副作用に注意!
あさひかわ緩和ケア講座 2014
アセトアミノフェン
解熱性鎮痛薬
作用機序(不明)
解熱剤としての有効性
視床下部の体温調節中枢への作用に起因
鎮痛作用 視床と大脳皮質に作用して痛覚閾値を上昇させる
消炎作用はない
副作用
胃腸障害なし
腎機能に影響なし
肝機能障害あり
使用法
1回300~1000mgを経口服用し、服用間隔は4~6時間以上とする
1回1000mg、1日総量4000mgを限度とする
あさひかわ緩和ケア講座 2014
アセトアミノフェン静注剤
• 1回300~1000mg 15 分かけて静注
• 投与間隔は4~6 時間以上とする
• 1日総量として4000mg を限度
• 体重50kg 未満の成人には
1 回15mg/kgを上限として静注
• 投与間隔は 4~6 時間以上とする
• 1 日総量として60mg/kg を限度
あさひかわ緩和ケア講座 2014
WHO癌疼痛治療法
Ⅲ
Ⅱ
軽度から中等度の痛みに用いる
Ⅰ
オピオイド
コデイン
トラマドール
中等度から強度の痛みに用いる
オピオイド
フェンタニル
モルヒネ
オキシコドン
NSAIDs またはアセトアミノフェン(カロナールⓇ )※
必要に応じて鎮痛補助薬
抗うつ薬、抗てんかん薬、局所麻酔薬、NMDA受容体拮抗薬、
ステロイド等
WHOラダーに沿ってオピオイドを開始
・オピオイドの定期投与
・レスキューの指示
・副作用の予防
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オピオイドの定期投与
• 時間を決めて、定期的に投与
(毎食後、疼痛時という処方はしない)
• NSAIDsは中止しないで併用
• 腎機能が低下している場合、モルヒネの使用
は慎重に行う
• 体格が小さい、高齢者、全身状態が不良の場
合、少量から開始
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オピオイドレスキューの指示
• オピオイドレスキューとは・・・
徐放性オピオイド鎮痛薬が定期投与されている
患者さんにおいて、基本処方の不足を補うため
の即効性オピオイド製剤のこと
• 原則として、徐放製剤と同じ種類のオピオイドを
用いる
→ フェンタニル貼付剤は別の製剤で対応
あさひかわ緩和ケア講座 2014
レスキュードーズの設定
• オピオイドのレスキューの投与間隔はオ
ピオイドの各剤形によって異なる
• 基本的には製剤の最高血中濃度到達時間
を過ぎたあたりがレスキュー間隔となる
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オピオイドレスキューの指示
モルヒネ
• 投与量
内服は1日量の1/6
持続注(静注、皮下注)1時間量を早送り
坐薬は1日の内服量の1/10
(経口:坐薬=1:2/3
1日定時量の1/4~1/8として計算)
• 反復間隔
内服 1時間
静脈注射 皮下注射 15~30分
坐薬 2時間
指示例:1時間あけて何度でも使用可
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オピオイドレスキューの指示
オキシコンチン
• 投与量
内服は一日量の1/4
持続注(静注、皮下注)1時間量を早送り
• 反復間隔
内服 1時間
静脈注射 皮下注射
15~30分
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オピオイドのタイトレーション
• 鎮痛効果と副作用とのバランスをとりながら、
それぞれの患者さんにとって最適なオピオイ
ドの投与量を決めること
• 基本となる徐放製剤に不足を補うレスキュー
ドーズ使用量を上乗せして除放製剤量を増量
する
あさひかわ緩和ケア講座 2014
突出痛とレスキュードーズ
• オピオイドのタイトレーションにより除痛の安定
している患者の19~95%に、突出痛と呼ばれる
持続の短い、一過性の痛みの増悪が出現
・骨転移などの体動に伴って増悪する痛み
・原因のはっきりしない突出痛
・内服直前に起こる痛み
• 突出痛:急激に発症、数分以内に最大に達する
持続時間は数分から2時間程度
• 患者の約8割は突出痛の発症を予測できる
あさひかわ緩和ケア講座 2014
突出痛とレスキュードーズ

痛みの発症を予防する効果的なレスキュー投与のタイミ
ングや投与経路を患者さんと共に評価する
あさひかわ緩和ケア講座 2014
治療薬の副作用-オピオイド• 便秘:ほぼ必発、耐性形成されない
• 嘔気・嘔吐:約30%で発生、1-2週で耐性形成
• 眠気:数日で耐性形成
(呼びかけても完全に覚醒しないのは真の鎮静 = 過量)
• 呼吸抑制:眠気の先にある
• 蕁麻疹:ヒスタミンの遊離作用による
• せん妄:腎機能変化時に起こりやすい
• 他の要因を見逃さない!
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オピオイドの副作用対策
吐き気の予防
制吐薬を併用
2週間後に吐き気がなければ中止
便秘の予防
ほぼ必発の副作用
緩下剤と刺激性下剤を組み合わせて処方
眠気対策
オピオイド開始数日は眠気や軽い傾眠があることが多い
不快であれば対処
他の(眠気に関与する)薬剤の見直し
オピオイドの減量、オピオイドローテーション
あさひかわ緩和ケア講座 2014
WHOがん疼痛管理法
Ⅲ
Ⅱ
軽度から中等度の痛みに用いる
オピオイド
Ⅰ
コデイン
トラマドール
中等度から強度の痛みに用いる
オピオイド
フェンタニル
モルヒネ
オキシコドン
NSAIDsまたはアセトアミノフェン(カロナールⓇ )※
必要に応じて鎮痛補助薬
抗うつ薬、抗てんかん薬、局所麻酔薬、NMDA受容体拮抗薬、
ステロイド等
あさひかわ緩和ケア講座 2014
残存・増強した痛みの治療
評価
以前からの痛みかどうかを確認
・以前からのがん性疼痛に、新しい原因(感染、骨折)
が加わることがあるので注意
・いままで痛かった場所と同じかどうか確認
持続痛か突出痛かを確認
あさひかわ緩和ケア講座 2014
残存・増強した痛みの治療
定期オピオイドを増量する
内服量が少ない時
(モルヒネ120mg/day オキシコドン80mg/day以下)
前日の50%までを 2~3日かけて増量
内服量が多い時
(モルヒネ120mg/day オキシコドン80mg/day以上)
体格の小さい者、高齢者、全身状態不良者
前日の20~30%までを 2~3日かけて増量
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オピオイドスイッチング
(オピオイドローテーション)
• 1つのオピオイドをより好ましい反応を得るために他の
オピオイドに切り替えること
• 鎮痛効果の改善を期待して行う場合
オピオイドに対する耐性のために、増量しても鎮痛効果が望めない
場合、他のオピオイドに変えると鎮痛効果が得られることがある
• 副作用の改善を期待して行う場合
• 投与経路を変更したい場合
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オピオイドスイッチング
(オピオイドローテーション)
モルヒネ
(MSコンチンⓇ 、パシーフⓇ 、オプソⓇ 、塩酸モルヒネ注Ⓡ )
オキシコドン
(オキシコンチン錠Ⓡ 、
オキファスト注Ⓡ )
フェンタニル
(デュロテップⓇMTパッチ、
フェンタネスト注Ⓡ )
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オピオイド換算表
オピオイド換算表 経口モルヒネ(mg/日)
経
口
・
坐
薬
・
経
皮
20
<45
60
120
240
360
アンペック坐剤(mg/日)
<30
40
80
160
240
オキシコンチン(mg/日)
<30
40
80
160
240
2.1
4 .2
8.4
16.8
25.2
1
2
4
8
12
デュロテップMTパッチ(mg/3日)
フェントステープ(mg/日)
リン酸コデイン散(mg/日)
120
トラマール、
ト ラ ム セ ッ ト ( ㎎ /日 )
静
脈
・
皮
下
300
塩酸モルヒネ注射液(㎎/日)
<15
30
60
120
180
フェンタ二ル注射液(mg/日)
<0.3 0 .6
1.2
2.4
3.6
パビナール注(mg/日)
24
48
96
144
(3 A ) (6A) (12A) (18A)
*この換算表は、十分確立されたものではないため参考とし、各患者ごとに勘案して使用すること
2011年8月 旭川医科大学病院 緩和ケアチーム改訂
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オピオイド換算表
オピオイド換算表 経口モルヒネ(mg/日)
経
口
・
坐
薬
・
経
皮
20
<45
60
120
240
360
アンペック坐剤(mg/日)
<30
40
80
160
240
オキシコンチン(mg/日)
<30
40
80
160
240
2.1
4 .2
8.4
16.8
25.2
1
2
4
8
12
デュロテップMTパッチ(mg/3日)
フェントステープ(mg/日)
リン酸コデイン散(mg/日)
120
トラマール、
ト ラ ム セ ッ ト ( ㎎ /日 )
静
脈
・
皮
下
300
塩酸モルヒネ注射液(㎎/日)
<15
30
60
120
180
フェンタ二ル注射液(mg/日)
<0.3 0 .6
1.2
2.4
3.6
オキファスト注(㎎/日)
パビナール注(mg/日)
24
30
48
96
144
60 120
180
(3 A ) (6A) (12A) (18A)
*この換算表は、十分確立されたものではないため参考とし、各患者ごとに勘案して使用すること
2011年8月 旭川医科大学病院 緩和ケアチーム改訂
あさひかわ緩和ケア講座 2014
当院採用オピオイド鎮痛薬一覧
商品名
規格
麻)塩酸モルヒネ錠
10mg
麻)塩酸モルヒネ散
100mg/g
30mg
麻)パシーフCap
120mg
5mg/2.5mL
麻)オプソ内服液
10mg/5mL
20mg
麻)ピーガード錠
30mg
麻)モルペス細粒
10mg/0.5g包
5mg
麻)オキシコンチン錠
20mg
40mg
5mg/1g包
麻)オキノーム散
10mg/2g包
25mg
トラマールCap
50mg
トラムセット
1錠に *37.5
(*トラマドール塩酸塩/
mg/325mg
アセトアミノフェンの合剤)
麻)リン酸コデイン散
100mg/g
2.1mg
4.2mg
麻)デュロテップMTパッチ
8.4mg
16.8mg
1mg
麻)フェントステープ
4mg
10mg
麻)アンペック坐剤
20mg
30mg
10mg/1mL
麻)塩酸モルヒネ注射液 50mg/5mL
200mg/5mL
麻)パビナール注
8mg/1mL
0.1mg/2mL
麻)フェンタニル注射液
0.25mg/5mL
薬価(円) 128
1g あたり222
801
2774
122
227
528
767
206
149
523
965
130
260
37
65
68
1g あたり146
1926
3467
6538
12047
570
1982
322
610
874
306
1380
5076
367
237
571
2011年8月 旭川医科大学病院緩和ケアチーム改訂
あさひかわ緩和ケア講座 2014
投与方法による換算 モルヒネ
内服
1
: 坐薬 : 静脈・皮下 :
: 1/2 : 1/2~1/3
硬膜外
: 1/10~
1/15
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オキファスト注Ⓡ
オキシコドン塩酸塩水和物注射液 (2012年発売)
1A中 オキシコドン塩酸塩(無水物) 10mg・50mg
モルヒネ内服薬
90mg
1/2~1/3
モルヒネ注射液
30~45mg(36㎎)
4/3
(1.25倍)
オキファスト注射液Ⓡ
オキシコンチン内服薬
60mg
45mg
3/4 (0.75 倍)
2/3
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オキファスト注Ⓡ
オピオイド系鎮痛薬を使用していない患者
痛みの程度に応じてオキファスト注Ⓡ7.5~12.5mg
を1日投与量とすることが望ましい
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オキファスト注Ⓡ
オピオイド系鎮痛薬を使用している患者
モルヒネ注射剤の持続静脈内投与をオキファスト注Ⓡに変更
モルヒネ注射剤の1.25倍量を目安
経口オキシコドン製剤をオキファスト注Ⓡ変更
オキシコドン製剤の0.75倍量を目安
フェンタニル貼付剤から本剤へ変更する場合
フェンタニル貼付剤剥離後に血中濃度が50%に減少するまで
17時間以上かかる
剥離直後のオキファスト注Ⓡの使用は避け,使用を開始するまでに,
フェンタニルの血中濃度が適切な濃度に低下するまでの時間をあける
オキファスト注Ⓡを低用量から投与することを考慮する
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オピオイドスイッチ
(オピオイドローテーション)の方法
• 力価表に従って、現在のオピオイドと等価の新
しいオピオイドの投与量を換算
• 経口モルヒネ60mg/日以上の場合、一度に変更
せず、30~50%づつ徐々に置き換える
→急に経口できなくなった時はこの限りではない
• 変更後疼痛と眠気の観察を行う
・痛みの増強:30%増量
・眠気の増強:20%減量
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オピオイドスイッチング
(オピオイドローテーション)の注意点
• 比較的良好な疼痛コントロールが得られている場
合はその相当量の50~75%で切り替える
→オピオイド間の相互耐性が完全ではないから
(たとえば患者があるオピオイドで、眠気に対する耐性を獲得して
も、相当する量の別のオピオイドに変更するとその患者は再び
眠気を経験する)
• 疼痛のコントロールが不十分な場合はその相当量
の75~100%で切り替える
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オピオイドスイッチ
(オピオイドローテーション)
をしてみましょう!
オキシコンチンⓇ 内服を
デュロテップⓇMTパッチにしてみましょう。
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オキシコンチンⓇ
→デュロテップⓇMTパッチ
• オキシコンチンⓇ 40mg/日→デュロテップⓇMT
パッチ
• オキシコンチンⓇ 40mgは
モルヒネ換算表で経口モルヒネの(
)mg
• これは、デュロテップⓇMTパッチ(
)mg
と等価
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オキシコンチンⓇ
→デュロテップⓇMTパッチ
オキシコンチンⓇの内服をいつ止めて、
デュロテップⓇMTパッチをいつ貼ったらよいので
しょう?
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オキシコンチンⓇ
→デュロテップⓇMT パッチ
• デュロテップⓇMTパッチは有効血中濃度に達す
るまでに12~24時間程度を要します。
• オキシコンチンⓇ内服は1日2回ですから12時
間効果があります。
あさひかわ緩和ケア講座 2014
オキシコンチンⓇ
→デュロテップⓇMT パッチ
•
指示の出し方の例
デュロテップⓇMTパッチ( )mgを朝8時に貼付
(
)時、オキシコンチンⓇ内服(継続・中止)
(
)時、オキシコンチンⓇ内服(継続・中止)
あさひかわ緩和ケア講座 2014
モルヒネ→フェンタニルパッチ
内服1日2回製剤
内服1日1回製剤
アンペック坐剤Ⓡ
貼付開始と同時に1回量を投与
投与した12時間後に貼付を開始
貼付開始と同時に1回量を投与
塩酸モルヒネ錠・末Ⓡ 、オプソ内服液Ⓡ
貼付開始と同時および4時間後に1回量を投与
塩酸モルヒネ注Ⓡ
貼付開始 6時間後まで継続して持続点滴
6時間後半量に減量、12時間後中止
あさひかわ緩和ケア講座 2014
フェンタニルパッチからの変更
フェンタニルパッチ→モルヒネ、オキシコンチン内服
①パッチ剥離24時間後内服開始
(剥離後フェンタニルの半減期約20時間)
②パッチ剥離6~12時間後内服開始
(剥離後フェンタニルの半減期約17時間)
間違いの少ないわかりやすいタイミングを優先
落ち着くまでレスキューでカバーする
フェンタニルパッチ→注射剤
パッチ剥離6時間後から半量で開始12時間後全量へ
(パッチ剥離18時間後から全量で開始)
あさひかわ緩和ケア講座 2014
大量のオピオイドを使用している場合
パシーフⓇ 180mg/日 →
①
パシーフⓇ
180mg/日
レスキュー:
モルヒネ
30mg/回
②パシーフ
Ⓡ
120mg/日
デュロテップⓇ
MTパッチ
4.2mg
・パシーフⓇ 180mg/日を内服した12時間
後にデュロテップⓇMTパッチ4.2mgを貼付
・次回からパシーフⓇ 120mgに減量
・レスキューはそのまま
デュロテップⓇMTパッチ
③パシーフ
Ⓡ
60mg/日
デュロテップⓇ
MTパッチ
8.4mg
④
デュロテップⓇ
MTパッチ
12.6mg
・デュロテップⓇMTパッチを貼る交替日、
パシーフⓇ120mg/日を内服した12時間後
にデュロテップⓇMTパッチ8.4mgを貼付
・次回からパシーフⓇ 60mgに減量
・レスキューはそのまま
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フェンタニル貼付剤
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フェンタニル貼付剤 3日製剤
レスキュー
内服ができない場合
アンペック坐薬Ⓡ
特徴:アルコールが添付されていないので、アルコールに弱い患者にも使用可能
12.5μg/hr製剤が発売されたので、コントロールが容易
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フェンタニル貼付剤 1日製剤
1日1回製剤
2010年6月
2012年2月
発売
少用量規格(モルヒネ29mg以下相当)を有する
日本人向けに開発した製剤
製剤の工夫
患者・医療従事者が使いやすい製品仕様
あさひかわ緩和ケア講座 2014
フェンタニル貼付剤 1日製剤
あさひかわ緩和ケア講座 2014
フェンタニル口腔粘膜吸収製剤
剤型
規格ラインナップ
(μg)
アブストラル®
イーフェン®
舌下錠
バッカル錠
100、200、400
50、100、200、
400、600、800
開始用量
100μg
50μg、100μg
最高用量
1回800μg
1日4回まで
1回800μg
1日4回まで
30分後
30分後
2時間
4時間
使用後に痛みが続く場合の
追加タイミング
(患者判断で1回だけ可能)
最短投与間隔
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フェンタニル口腔粘膜吸収製剤
フェンタニル口腔粘膜吸収製剤の場合
開
始
期
用
量
調
節
期
次回の突出痛には
一段階増量を検討
する
追加投与が
必要な突出痛が
複数回ある場合
痛みが
消失
維
持
期
開
始
期
開始時の投与量100μg
30分後以降の
痛みの残存の有無
痛みが
残存
モルヒネ・オキシコドン経口剤の場合
60分後以降の
痛みの残存の有無
用
量
調
節
期
同一用量以下を
追加投与
次回の突出痛には同じ投与量を使用する
ベースラインの1/8~1/4
追加投与が
複数回
必要な場合
痛みが
消失
維
持
期
ベースラインを
増量(→レス
キューも増量)
痛みが
残存
同一用量を
追加投与
次回の突出痛には同じ投与量を使用する
参考:日本緩和医療学会 がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2010年版 改変
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フェンタニル口腔粘膜吸収製剤
100μg
突出痛
初回投与
レスキューの効果
30分
30分
以降
以降
100μg
100μg
100μg
痛みが続く
30分
以降
追加投与
追加投与
(初回投与30分後以降痛みが続く場合)
追加投与は30分後以降、同一用量以下
2または4時間以上
2または4時間以上
2または4時間以上
100μg
100μg
増量・投与間隔
追加投与
100μg
100μg
200μg
200μg
追加投与
1日に4回を超える突出痛の発現が続く場合には、ベースのオピオイド鎮痛剤の増量を検討
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持続皮下注
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持続皮下注 利点
•経口困難な患者様に投与可能
•携帯に便利で入浴や外泊が可能
•持続速度、注入量を臨機応変に調節可能
•確実に薬物が体内に入る
•過量投与が起こりにくい
•静脈注射と比較し感染が起こりにくい
•血管を確保しなくても良い
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持続皮下注 欠点
• 注射液の交換、管理が必要
• 大容量投与には不適
• 皮膚刺激物質では疼痛または壊死の可能性
• 長期安定性が期待できない薬剤には不向き
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持続皮下注 使用目的
あさひかわ緩和ケア講座 2014
持続皮下注 使用される薬剤
•
皮膚の局所刺激が少なく、安定して吸収されるものが望まれる。
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持続皮下注 穿刺部位と注意点
針は体動に影響を受けない方向に刺入
刺入部位は鎖骨と乳頭の間もしくは腹部が
好まれる
注入量には個人差があるが、1ml/hrが限界
0.5ml/hr程度では問題ないが、0.8ml/hr
くらいで皮膚が発赤することがあり、頻回の
刺し替えが必要となる
2ルートにする方法もある
モルヒネ:ヒスタミン遊離作用により蕁麻疹
や発赤、硬結が出現することがある。この際
には0.5~1mg/日のデカドロンⓇかリンデロ
ンⓇを添加すると消失する
刺入部の痛みには2%リドカインを使用する
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メサドン
あさひかわ緩和ケア講座 2014
2012
メサドン歴史
•
•
•
•
1937年ドイツにおいて合成された合成麻薬
メサドン塩酸塩
1946年医療分野に紹介された。
1957年までに4000人のがん患者、術後患者に投与された。
北米ではでは麻薬の置き換え治療として使用
→ 1965年 最初のヘロイン依存患者に
メサドン1日1回投与が報告された
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メサドン発売 2013年
メサドン
Ⅲ
中等度から強度の痛みに用いる
Ⅱ
軽度から中等度の痛みに用いる
オピオイド
Ⅰ
コデイン
トラマドール
オピオイド
フェンタニル
モルヒネ
オキシコドン
NSAIDsまたはアセトアミノフェン(カロナール)※
必要に応じて鎮痛補助薬
抗うつ薬、抗てんかん薬、局所麻酔薬、NMDA受容体拮抗薬、
ステロイド等
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メサドン
• 脂溶性オピオイド
経口錠剤 経口液剤 静脈投与 経腸投与ができる
(舌下、経鼻投与も可能)
経口投与
• 経口半減期が長い ばらつきが大きい。
• 5~30分後には血漿から検出される。
• 最高血中濃度に達するのは、2.5時間~4.4時間
• 半減期 8.5時間~47時間、65時間
• 生物学的利用能はモルヒネより高い(79±21%)
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メサドン薬効 薬理
• μオピオイド受容体に高い親和性がある。
μ受容体への親和性はモルヒネより強い
δとκ受容体には弱く結合する。
• NMDA(N-methyl-D-aspartic acid)受容体に拮抗する
NMDA受容体に強く結合
ケタミンより高い親和性を示す
• ノルエピネフリン、セロトニンの再取り込みを阻害し下行系抑制系
を賦活する?
• オピオイドの耐性をリバースできる。
NMDA受容体拮抗作用によってオピオイドの
耐性を回復させる(動物実験)
メサドンはオピオイド耐性と痛覚過敏を回復させる(動物実験)
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メサドン薬効 薬理
代謝
肝代謝 → 腎不全患者にも投与可能
排泄
腎・糞便中に排泄
薬物相互作用
抗うつ薬、抗菌薬、抗真菌薬、抗痙攣薬
抗生剤、その他
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メサドン薬効 薬理
オピオイドの有害事象
鎮静 吐き気 呼吸抑制 便秘 幻覚
ミオクローヌス(活性代謝物がないのに・・・)
皮膚障害
皮下投与時の痒み
QT延長症候群
• 高容量のメサドン静脈投与で出現
• 経口メサドン 16%で出現
呼吸抑制
• 他のオピオイドとの交叉耐性が少ない(不完全)
• 血中濃度が定常状態に達するまで時間がかかる
→ 過量投与を引き起こし呼吸抑制の発現リスクが高まる可能性
あさひかわ緩和ケア講座 2014
メサドン投与の実際
• 他のオピオイドを使用して痛みの改善が認められない時、副作用が強い時
• ベースとしての使用
(突出痛に対する使用:日本では行っていない)
• 神経障害性疼痛に対する使用
• 経口モルヒネ量60mg/日未満のオピオイドからの切り替えは推奨されない
あさひかわ緩和ケア講座 2014
NSAIDs、オピオイドを投与しても
改善しない痛みの治療は?
あさひかわ緩和ケア講座 2014
痛みの分類
侵害受容性疼痛
a.体性痛
表面痛
深部痛
(神経終末の刺激による痛み)
皮膚・粘膜由来など
骨・筋肉由来など
b.内臓痛
内臓器の被膜伸展
腸管・尿管の閉塞
交感神経への浸潤など
神経障害性疼痛 (神経自体の損傷)
末梢性 脳神経・脊髄神経
中枢性 脳・脊髄
あさひかわ緩和ケア講座 2014
神経障害性疼痛
患者さんの表現
• びりびりしびれるような
• 電気が走るような
• 焼けるような
• 締め付けられるような
治療
• 鎮痛補助薬
• 鎮痛補助薬の有効率:40~60%
• 十分なエビデンスと保険適応がない薬剤が多い
あさひかわ緩和ケア講座 2014
神経障害性疼痛の薬物治療ガイドライン
 第一選択治療薬(first line)
・三環系抗うつ薬:ノルトリプチン、デシプラミン
・SNRI:デュロキセチン ヴェンラファキシン
・Ca+ α2-δ リガンド:ガバペンチン、プレガバリン
・リドカイン(パッチ):キシロカイン
 第二選択治療薬(second line)
・オピオイド:モルヒネ、オキシコドン、メサドン、レボルファノール
・トラマドール:トラマドール
 第三選択治療薬(third line)
・ガバペンチン以外の抗けいれん薬、抗うつ薬
・メキシレチン、NMDA受容体拮抗薬、カプサイシン
Dworkin R.H.et al.:Pharmacologic management of neuropathic pain:
Evidence-based recommendations Pain 132 (2007) 237–251
あさひかわ緩和ケア講座 2014
神経障害性疼痛の薬物治療ガイドライン
• オピオイドが第一選択治療薬として推奨される病態
• 三環系抗うつ薬などの第一選択治療薬を用いたタイト
レーション(至適投与量設定)期間中に速やかな鎮痛
が必要とされている場合
• 激しい突出痛が出現している場合
• 急性の神経障害性疼痛
• 神経障害性のがん疼痛
Dworkin R.H.et al.:Pharmacologic management of neuropathic pain:
Evidence-based recommendations Pain 132 (2007) 237–251
あさひかわ緩和ケア講座 2014
神経障害性疼痛診断のアルゴリズム
2012年日本ペインクリニック学会
主訴
痛み
痛みの範囲が神経解剖学的に妥当である
現症と病歴
なおかつ
No
神経障害性疼痛の
可能性はきわめて低い
体性感覚系の損傷あるいは疾患を示唆する
Yes
作業仮説:
神経障害性疼痛の可能性がある
評価・検査
神経障害性疼痛としての
作業仮説を再評価
A: 障害神経の解剖学的神経支配に一致した領域
に観察される感覚障害の他覚的所見
B: 神経障害性疼痛を説明する神経損傷あるいは
疾患を診断する検査
両方とも当てはまる
神経障害性疼痛と
確定する
両方とも当てはまらない
一方のみ当てはまる
神経障害性疼痛の
要素を一部持っている
あさひかわ緩和ケア講座 2014
神経障害性疼痛 薬物療法アルゴリズム
神経障害性疼痛薬物療法のアルゴリズム
第1選択薬
[複数の病態に対して有効性が確認されている薬剤]
◇三環系抗うつ薬 (TCA)
ノルトリプチリン、アミトリプチリン
イミプラミン
◇Caチャンネルα2δリガンド
プレガバリン、ガバペンチン
**三叉神経痛だけは
特殊な薬物療法が必要
*下記の病態に限りTCA, Caチャンネルα2δリガンドと供に第1選択薬として考慮する
ノイロトロピン
◇SNRI
デュロキセチン
PHN
第2選択薬
◇抗不整脈薬
◇アルドース
還元酵素阻害剤
メキシレチン
エパルレスタット
有痛性糖尿病性ニューロパチー
[一つの病態に対して有効性が確認されている薬剤]
◇ワクシニアウイルス接種家兎皮膚抽出液含有製剤 (ノイロトロピン®)
◇デュロキセチン
◇メキシレチン
第1選択薬
カルバマゼピン
三叉神経痛
第2選択薬
ラモトリギン
バクロフェン
三叉神経痛
第3選択薬
◇麻薬性鎮痛薬
フェンタニル、モルヒネ、オキシコドン
トラマドール、ブプレノルフィン
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帯状疱疹後神経痛
第1選択薬
三環系抗うつ薬
Caチャネル
α2δリガンド
ワクシニアウイルス
接種家兎皮膚抽出液
含有製剤
(ノイロトロピン®)
第2選択薬
◇デュロキセチン
◇メキシレチン
第3選択薬
◇麻薬性鎮痛薬
フェンタニル、モルヒネ、オキシコドン
トラマドール、ブプレノルフィン
有痛性糖尿病性ニューロパチー
第1選択薬
三環系抗うつ薬
Caチャネル
α2δリガンド
◇SNRI
デュロキセチン
◇抗不整脈薬
メキシレチン
◇アルドース
還元酵素阻害剤
エパルレスタット
第2選択薬
◇ワクシニアウイルス接種家兎皮膚
抽出液含有製剤(ノイロトロピン®)
第3選択薬
◇麻薬性鎮痛薬
フェンタニル、モルヒネ、オキシコドン
トラマドール、ブプレノルフィン
注意:糖尿病治療を必ず行うこと
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放射線療法
骨転移による疼痛の緩和と骨折の予防に
放射線照射が有効
3Gy×10frが標準的だが、単回照射でも可
適応について、放射線治療医と相談
骨転移に限らず、責任病巣のはっきりした疼
痛に対しては、適応の可能性がある
局所制御や根治も視野に入れた設定が可能
あさひかわ緩和ケア講座 2014
ビスフォスフォネート
破骨細胞の活動を抑える薬剤
疼痛および骨折の予防に効果
(高カルシウム血症にも効果)
処方例
ゾメタⓇ (4mg)の点滴投与
(生食または5%グルコース100ml)
15分以上かけて点滴静注
※重篤な副作用として顎骨壊死がある
投与前は、患者の口腔内の状態を観察
歯科治療が必要な場合には投与開始前に終了
あさひかわ緩和ケア講座 2014
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