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デュアルフューエル トラック!!

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デュアルフューエル トラック!!
デュアルフューエルトラックの 将 来
当委員会では、
今後も検討をすすめて広くトラック事業者様の燃料費削減につなげてまいります。
❶ キャンター同型でのユーザー車両でのモニター
❷ 長距離ロングラン運行車両での実証
❸ プロパン等さまざまなガス燃料での実証
LPガスとLPG車
LPガ スは家 庭 用の「プロパンガ ス」カセットコンロ
や ラ イ タ ー の「ブ タン ガ ス」の 総 称 で す。自 動 車 用
燃 料 とし ては 戦 前 から 研 究 さ れ、本 格 的 に 利 用 さ
れ 始 め た の は 昭 和38年(1963年)に タクシ ー
と小 型トラックです。現 在日本 では、法 人タクシー
の殆ど約22万台と、
2トンの小型トラックが生協・
宅配 便を中心に約3万 台が 普 及しています。燃 料を供 給するLPガススタンドも全国
で約1500か所あり、タクシーのある街にはLPガススタンドがあります。全世界では
2000万台のLPG車が走っています。
環境にやさしい
Clean Diesel
Engine*
経済的 な
LPG燃料
燃料費
削減効果
あり!
災害 に 強い
デュアル・フューエル
システム
軽油の消費量を減らし、
燃料費削減に繋がるトラック
(BCP対策の選択肢)
*Clean Diesel Engineとは、
クリーン、パワー、エコノミーという
特徴を兼ね備える、環境対応型の
最新ディーゼルエンジンです。
今あるディーゼルエンジンに
LPガスを添加し、
パワー維持+燃料費削減
デュアルフューエル
トラック!!
デュアルフューエルシステムとは?
ム で す。
こ のトラックは、
LPGと 軽 油 を
LPG
空気
2つの燃料を混合して燃焼させるシステ
軽油
混 合 さ せ、最 適 な 混 合 比 率 で 運 行 し
ます。LPGを加えることで軽油の使用量
が減り、
たとえLPGが無くなっても軽油
のみでも走るので、
いいとこ取りの先進
システムです。
〔連絡先〕だるまエナジー株式会社 〒105-0013 東京都港区浜松町1-9-11浜松町55ビル8階 電話:03-6435-8920
平成26年度経済産業省補助事業
(石油ガス販売事業者構造改善事業に係るもの)
『最新ディーゼルトラックへLPガス添加し燃料費節減をトラック事業者等にPRする事業』
LPG とディーゼルのデュアル・トラック委員会
城東自動車工場
デュアルフューエルトラックは
「軽油だけでも走れて」
「燃料コストを削減」可能な
革新的な技術です。
私たちの委員会では、経済産業省資源エネルギー庁の補助を受け、
トラックを使用する
運輸・運送事業者のみなさまの課題を解決する一つの方法として「デュアルフューエルトラック」を
開発の背景
軽 油 価 格 は 値 下 が り 傾 向 に は ありま す が、ま だ 高 く、多 くの 輸 送 業 者 は 年 間 経 費 の17% ∼
38%を燃料代に充てています。その結果、これらの会社の大半は赤字が 何年も続いており、非
常に厳しい状況に置かれています。
その一方、LPガス (液化石油ガス) は、相対的に低価格で環境性能に優れた災害に強い燃料と
みなされています。その結果、東日本 大 震 災 以降、
「 エネルギー基 本計画」でLPGは日本の重要
なエネルギーの一つとして位置づけられたが、車用燃料としてのLPGは、タクシー向けが大半
で需要は減少傾向にあります。その結果、老朽化したLPGスタンドは閉鎖され始めており、LPG
車の減少に歯止めがかからない危機的状況にあります。
開発しました。
「燃料費の削減」に焦点をおいて、軽油の使用量を減らす新しい技術です。
燃料費変動グラフ
エコランや燃費節減走行ではなく、
「 軽油+ガス燃料を使う」新しい方法で
燃料費を削減する方法をご提案します。
燃 料 代(店頭価格 )の 比 較
円/L
180
160
出典:石油情報センター
110
116
119
118
102
103
140
94
120
80
安 心
ディーゼ ルのみ
でも 走 行 可 能
選 ば れ る 理 由
100
80
02
経 済 的
ディーゼ ル
よりも 低 価 格
71
70
71
71
76
77
70
73
62
64
72
60
ガソリン
40
軽油
40
20
20
0
0
Mar-05 Mar-06 Mar-07 Mar-08 Mar-09 Mar-10 Mar-11 Mar-12 Mar-13 Mar-14 Jan-15
選 ば れ る 理 由
LPG
為替レート
LPG/軽油
03
デ ュア ル フュー エ ルト ラックは 普 及 で き る!
安 全
スタンドの数、②その燃料特有の自動車を手配する必要があることです。でもデュアルフュー
世界で既に普及
している技術
た と えLPGが 無 くな っ た とし て
LPGと軽 油を 使 用するデュアル
LPGと軽 油を 使 用するデュア ル
も、スイッチひとつで元のディー
フ ュ ー エ ルト ラ ッ ク で は、燃 料
フュ ー エ ル シ ス テ ム は、20年 ほ
ゼ ルトラックと同 様 に 使 用で き
価 格 の安いLPGを軽 油とともに
ど 前 か ら 利 用 さ れ、す で に 実 証
ます。燃 料 の 心 配 なく、い つ も の
使 用 す る 事 で、燃 料 費 の 低 減 を
済 み の シ ス テ ム で す。し か も 最
ルートを安心して運行できます。
可 能にします。
新 の 排 ガ ス 対 策 も さ れ た、最 新
のシステムを搭載します。
2
94
80
120
80
60
デュアルフューエルトラックが 選ばれる理由
01
88
100
LPG と 軽油 の
選 ば れ る 理 由
%
140
天然ガス(CNG)、LPガス(LPG)、アルコール(メタノール/エタノール)等を燃料とする自動車
が存在しますが、いずれも軽油を超えるほど普及していません。もっとも大きな理由は、①燃料
エルトラックは違います。
1 軽油とLPGのスタンド数は沢山あります。
2
今あるディーゼルトラックを改造し、
LPGと軽油を混合した燃料で走るトラックにします。
3
LPガスが無くなってもスイッチひとつで
元のディーゼルトラックと同様に運行できます。
3
デュアルフューエルトラックの 特 徴
データの精度
❶軽油の使用量が5割減
シャシ ― ダ イ ナ モ を 使 って
信 頼 性 の 高 い デ ー タ を 取 得!
【燃料の使用割合】
今 ま で 軽 油100%で 走 っ て い た ト ラ ッ ク を デ ュ ア ル
軽油:100%
フュー エ ルトラックにすると、走 行 条 件によっても 違 い
ますが、軽油とLPガスの割合は50/50になります。
「実走 行しただけの燃 費」は証明にならないので、大手自動車メーカーと国が 燃 費を測定する
のに使う機材と同じ物を使ってデータを取得しました。城東自動車工場が所有する「シャシ―
軽油:50% LPガス:50%
ダイナモ」で様々なデータを測定しながら燃料費が最も削減できるように調整しました。もち
ろん、排出ガス試験も合格しています。
❷燃料費が約15%削減
【燃料費用の比較】
燃 料 費 は 軽 油 だ けを 使 用する場 合 を100とした 場 合、
※軽油:107円、LPG:70円、時速:100キロ、
5速走行の場合。
シャーシダイナモは、室内で自動車の路上走行状態のさまざまな条件を模擬し、エンジンと車両の設計・検
軽油を100とした場合
証を行います。後ろの車輪が 乗っているローラードラムの回転 力(トルク)を変 更しながら自動車に負 荷を
削減
LPガスを混合利用することで約15%削減されます。
シャシーダイナモとは
軽油+LPガス:85
与えることが出来ます。
計 測したトルクと速 度 を 使 用して、車両の性能を計測するので、実際路上を走らなくても上がり坂・下り坂
などの走り具合が明確に数字で表せます。
シャシー
コントロール
システム
❸航続距離が約2倍に延びる
【航続距離の比較】
航続距離は、
2つの燃料を使うことでデュアルフューエル
トラックでは約2倍になります。もし、LPガスが補給できな
い場合には「軽油だけ」でも走れます。災害時に軽油の補給
が困難な状況でも、LPガスを追加使用して走行できます。
❹ディーゼルトラック
よりパワフル
軽油にLPガスを添加することによって、
エン
ジンパ ーツが 故障するほど出力が 上がり
ます。故障を防ぐため、メーカー推奨の エン
ジン出 力に合 わせました。丈 夫で 信 頼 性も
高く、
トルクのある力強い走りです。
パソコンで
微調整しながら
計測する
軽油満タンの場合
トルク・速度
軽油+LPガス両方満タンの場合
ローラー
ドラム
Dual Fuelシステム テストデーター
【走行条件】距離:10Km 速度:80Km/h(4速)負荷:1500N
【開始時のデータ環境】気圧:100.5 dry:10℃ 湿度:40% 天気:晴れ
データ
取得
回転数
速度
仕事率
Bst
インマニ 排気
水温
(RPM) (Km/h) (Kw) (kpa) (℃) (℃) (℃)
初め
2698
8キロ
2700
5キロ
2700
75.7
軽 油
32.9
180
59
75.8
32.7
52
75.7
32.7
179
178
55
470
496
494
79
84
84
軽油燃費(cc)
:1990 5.03km/l
初め
5キロ
8キロ
2710
2700
2700
75.9
76.8
75.8
軽 油 + L P G
32.9
148
33.1
32.8
145
144
50
487
45
485
44
491
80
82
82
軽油燃費(cc)
:1012 9.88km/l 伸び率:1.97
LPG燃費(cc)
:1019.6 9.81km/l
LPG重さ:571÷0.56=1019.6429
Dual軽油÷軽油のみ:0.509 軽油からLPGに置換された割合:49.1%
4
5
デュアルフューエルトラックへの 改 造
車両の選定と概要
今 あ るト ラックに L P ガ ス 部 品 を 追 加し ま す。
デュアルフューエルトラックの 概 要
デュアルフューエルトラックは、ディーゼルエンジンのトラックに、ガス燃料供給装置を追加
当委員会が 選んだベース・トラックは、まず 小型トラックで確実に実証するために、
「 三菱ふそ
したものです。ベースのディーゼルエンジンには一切改造や加工はせず、新たにLPガスを供給
う・キャンター」をベ選びました。小型トラックで大きなシェアを得ている馴染のあるトラック
するシステムを追加します。
を 選 択しました。架 装 部 分は 車 体 が 見 やすく、加 工しやすくすることや 積 み 荷 の 荷 重を 変 え
やすくするために「車載ローダータイプ」としました。
デュアルフューエルトラック【構造図】
ディーゼルECU
LPガスECU
インジェクター
レギュレーター
LPガス・タンク
ディーゼル・タンク
ス イッチ 一 つ で
元 の デ ィー ゼ ルト ラックに 戻 りま す 。
従 来、
トラックの代 替 燃 料車は「エンジン全 体を変更・改 造するもの」がほとんどです。たと
えば ディーゼ ルトラックを、天 然 ガ スやLPガ スで 走 れるようにするためには「エンジ ンその
ものを大 改 造」する必 要が ありました。これはディーゼ ルエンジンでは「ピ ストンで 圧 縮して
点火・燃焼させる」ところを、ガス燃料の専用エンジンではガソリン車のように「点火プラグで
【車両諸元】
1)三菱キャンター
2)エンジン型式
4P10 排気量2990CC ターボエンジン 最高出力110KW/3500rpm 最大トルク370N・m/1350 ∼2840rpm
3)LPG噴射系部品
ニッキ製インジェクター
4)車両取付
センサー
アクセルペタルポジュションセンサー、クランク角センサー、回転センサーブーストプレッシャーセンサー、
LPG燃圧センサー、空燃比センサー (各気筒毎)、ノックセンサー、温度センサー 4本(吸気、排気、水温、LPガス)
5)装着 設定
①各気筒毎に噴射弁を用意しそれぞれにLPGガイドパイプを挿入及びターボ前に4本の噴射弁を用意し
LPGガイドパイプを装着
②LPG噴射のタイミング同期は1番シリンダーの圧縮上死点で取る。
③軽油の燃料消費量は、満タン法にて測定
④LPGの燃料消費量は、ボンベASSYの重量差にて計測 比重0.56で換算
6)試験方法
a)時速100km/h 5速 (各気筒毎に噴射弁を装着)
①車両総重量5785Kg (乗車定員1名65kg含む)
②暖気運転後、軽油のみでシャシダイナモ上を10km走行し燃料消費量を計測
③引き続き、軽油とLPGのデュアルフェールにて10km走行し燃料消費量を計測
点火・燃 焼させる」必要があるため、大改 造が 必要でした。いわば「ディーゼ ル車をガソリン車
に改造する」ようなイメージです。
デ ュ ア ル フ ュ ー エ ルト ラッ ク で は、ベ ー ス エ ン ジ ン の 信 頼 性 を 重 視 し まし た。デ ュ ア ル
フューエ ルトラックに改 造した 後、もし 追 加したガ ス 燃 料 系 統 が 故 障した 場 合に「走 れ なく
なる」のは「仕事ができなくなる」
ことになりかねません。こうした場合にもデュアルフューエル
6
トラックはスイッチ一つで「軽油だけの普通のトラック」に戻ります。
TKG-FEB50
b)時速80km/h 4速 (ターボ前に4本の噴射弁を装着)
試験方法はa)と同じ
7
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